JP5787607B2 - 高炉内装入物のプロフィル測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉内装入物の表面の形状(プロフィル)の測定装置に関するものである。
一般に、銑鉄の製造における高炉には、炉頂から装入物として、粉鉄鉱石を焼き固めた焼結鉱や塊状鉄鉱石等(以下では単に鉄鉱石または鉱石と記す)及びコークスが交互に装入されて堆積し、炉内に鉱石層およびコークス層が形成される。高炉下方にある羽口から吹き込まれる熱風とコークスとの反応によって生じるCOガスにより、鉄鉱石は加熱、還元され(間接還元)、また、一部はコークスにより直接的に還元されて、軟化融着帯を形成した後、溶滴となる。溶滴、すなわち溶銑は、コークス層の間を通過して炉底部に溜まる。炉内に形成された鉱石層およびコークス層は、炉内を徐々に降下する。
以上の工程において、高炉に装入された鉄鉱石及びコークスによって形成される炉頂部の装入物分布を調整し、適正なガス分布を得ることは非常に重要である。高炉内炉頂部における装入物のプロフィル(表面形状)は、ベル式装入装置ではムーバブルアーマを、また、ベルレス式装入装置では分配シュートを介する装入物の落下軌跡により決定される。通常、炉頂部の装入物のプロフィルは、高炉の中心鉛直方向(軸心)を軸として中央部が低い略逆円錘形状をなしている。高炉内装入物のプロフィルは、高炉の操業にとって重要な情報であり、従来から炉内に装入され堆積した装入物のプロフィルを測定する装置および方法が開発され、実用化されてきた。
例えば特許文献1に、炉中心軸上を外れた炉頂部の炉外位置に、マイクロ波の送受信アンテナおよび発信回路を備えたマイクロ波プローブを設け、マイクロ波プローブを回動させてマイクロ波を送受信することにより、炉中の装入物の表面輪郭を測定する測定装置が開示されている。
また、例えば特許文献2には、炉体の側面から高炉の軸心に向けて、マイクロ波の送受信機能を備えたゾンデ管を挿入し、マイクロ波を高炉内装入物へ向けて発信して、高炉内装入物の表面までの距離を測定する方式が開示されている。
特許第2870346号公報 特開2002−275516号公報
しかしながら、前記特許文献1の測定装置は、マイクロ波プローブ自体を移動させて炉内全体のプロフィルを測定するため、装置が大がかりになる。また、マイクロ波の送受信を行う回路を備えたマイクロ波プローブは、高温、高圧で各種ガスや粉塵が多く発生する炉内に接近して設置すると炉内環境の影響を受けて故障の原因となるが、炉内部から離れた位置に設置すると、炉内装入物の表面全体にマイクロ波を走査するためには、プローブ収納ケースの高炉側の開口を大きく設けなければならないという問題点がある。
また、前記特許文献2は、ゾンデ管を炉体の側面から挿入して測定するため、原料の装入時にはゾンデ管を炉体の外へ退避させなければならず、一日に数回程度しか測定できないという問題がある。
本発明の目的は、構造が簡易で、高炉内の熱や高濃度粉塵等の影響を受けずに、高精度なプロフィル測定を行うことができる高炉内装入物のプロフィル測定装置を提供することにある。
上記問題を解決するため、本発明は、高炉の炉頂部に設置され、高炉内装入物のプロフィルを測定するプロフィル測定装置であって、マイクロ波の発信および受信が可能なマイクロ波送受信器と、マイクロ波を放射するアンテナと、前記マイクロ波送受信器と前記アンテナとを連結する導波管と、前記アンテナから放射されたマイクロ波を前記高炉の炉内に向けて反射する反射板と、前記反射板を駆動する反射板駆動装置と、前記反射板と前記反射板駆動装置とを連結する駆動軸と、からなる測定装置本体部全体が、前記高炉の炉内に向けた開口部を有する耐圧容器内に収納され、前記耐圧容器の開口部と前記反射板の反射面を除く前記耐圧容器内の内面を、電波吸収体で覆い、前記耐圧容器の開口部に、マイクロ波を通過可能な耐圧耐熱ガラスがはめ込まれ、前記耐圧耐熱ガラスの炉内側に、通気性を有しマイクロ波を通過可能な耐熱フィルタが設置され、前記耐熱フィルタは少なくとも前記耐圧耐熱ガラスの炉内側に露出した表面全体を覆う大きさであり、前記耐圧耐熱ガラスと前記耐熱フィルタとの間に、前記高炉の外側から、前記高炉内の炉圧よりも高い圧力で窒素が吹き込まれることを特徴とする高炉内装入物のプロフィル測定装置を提供する。
前記耐熱フィルタの面積は前記耐圧耐熱ガラスよりも大きくてもよい。前記耐熱フィルタは、前記高炉の外側から着脱可能であってもよい。また、前記耐熱フィルタは、炭素繊維を含む材質であってもよい。
本発明によれば、高濃度粉塵下の高炉内の影響を受けることがなく、高精度に高炉内装入物のプロフィルが測定できる。また、高炉の鉄鉱石やコークスの装入等の操業に影響を与えることなく、高頻度に、装入物表面のプロフィルの変化を正確に把握することができるため、高炉の炉況悪化を未然に防止して、高炉の操業を安定化させることができる。
本発明の測定装置を備えた高炉炉頂部の実施の形態を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態にかかる測定装置の構成を示す正面図である。 図2のA−A線から見た測定装置の平面図である。 図2のB−B線から見た測定装置の側面図である。 耐圧耐熱ガラスと耐熱フィルタとの間に窒素を吹き込んだ際の気圧を示す模式図である。 本発明にかかる測定装置を用いた測定方法例の説明図であり、(a)は炉内の状態を示す説明図、(b)は補正量を示すグラフである。 本発明にかかる測定装置を用いた異なる測定方法例の説明図であり、(a)は炉内の状態を示す説明図、(b)は測定データの採用方法を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本発明にかかるプロフィル測定装置1を高炉2に設置した例を示す。高炉2の炉口部にはベルレス式装入装置5が設けられ、鉄鉱石やコークス等の装入物4が、分配シュート6を通って炉内に装入される。本実施形態では、プロフィル測定装置1は、炉頂部付近の、炉体3よりも外側に、炉体3の中心軸に対して対称位置に二個所設置されている。なお、プロフィル測定装置1は、高炉2炉頂部の外側に一個所のみ配設してもよい。
図2は、図1のプロフィル測定装置1部分を拡大した図であり、図3は、プロフィル測定装置1を上から見た平面図であり、図4は、図3の左側面から見たプロフィル測定装置1の側面図である。プロフィル測定装置1は、図3、4に示すように、測定装置本体部10全体が耐圧容器9に収容されている。測定装置本体部10は、アンテナ11および反射板12と、これらのアンテナ11および反射板12を支持、駆動、制御する導波管13、マイクロ波送受信器14、駆動軸15、反射板駆動装置16を有している。
アンテナ11は、例えばφ250〜φ360mm程度のパラボラアンテナであり、導波管13を介して、マイクロ波送受信器14に連結されている。マイクロ波送受信器14は、周波数が一定範囲で連続的に時間変化するマイクロ波を発生し、当該マイクロ波の発信および受信が可能である。マイクロ波送受信器14には、データ処理部20が信号線で接続されている。
マイクロ波送受信器14で発生した、周波数が連続的に変化するマイクロ波は、アンテナ11により反射板12を経て測定対象に向けて放射され、測定対象物で反射したマイクロ波(反射波)をマイクロ波送受信器14で受信して検出する。データ処理部20では、アンテナ11でのマイクロ波の放射から受信までの間の周波数の変化分ΔFから、アンテナ11から測定対象(装入物表面)までのマイクロ波の往復時間ΔTが求められ、アンテナ11から測定対象までの距離が算出される。この測定は、マイクロ波を発射する電気信号と、装入物表面からの反射波を受信して得られる電気信号とをミキシングして測定するFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式(周波数変調連続波方式)と呼ばれる。当該方式のマイクロ波距離計は、市販の装置を用いてもよい。なお、マイクロ波による当該距離測定方式は、実施形態として使用可能な一例である。
測定に用いるマイクロ波の発信周波数帯域は、10GHz以上、好ましくは24GHz程度とし、周波数を高くするほど、アンテナ11を小型化できる。マイクロ波を用いることにより、温度や粉塵等の環境の影響を受けにくく、高炉2内のプロフィルを正確に測定できる。また、パラボラアンテナは指向性が高いため、高精度に所望する位置にマイクロ波を放射できる。さらに、放射時のマイクロ波の広がりが抑制されるために、炉内に向けた開口部21を小さくすることができるので好ましい。
図3、4に示すように、アンテナ11のマイクロ波の送受信方向(中心軸線方向)の延長上に、反射板12と反射板駆動装置16とを連結する駆動軸15が設けられている。すなわち、駆動軸15の中心軸線が、アンテナ11の中心軸線と一致するように、駆動軸15が設けられている。図4に示すように、反射板12は、アンテナ11の中心軸線に対して略45°の角度で駆動軸15に固定されている。反射板12は、例えばステンレスの板材からなり、アンテナ11の正面側から見た面積が、アンテナ11よりも少し大きいものとする。形状は限定しないが、操作性の上では円形が好ましい。反射板駆動装置16により駆動軸15をその中心軸の周りに回転させることで、アンテナ11からその中心軸方向に放射されたマイクロ波を、反射板12で、例えば図2に示すように、高炉2の炉内側へ向けて反射し、高炉2の直径方向に走査する。尚、図1のプロフィル測定装置は、炉の中心軸を通るように配置することが望ましい。
また、測定時には、高炉2内部のガスや粉塵等が耐圧容器9内に侵入するのを防ぎ、耐圧容器9を介して外部へ高炉2内のガス等が漏洩するのを防止する目的で、耐圧容器9内に、例えば炉内圧の1.1倍程度の圧力になるように、窒素ガスで加圧を行う。
耐圧容器9は、反射板12が配置されている位置の底面に、炉内に向けた開口部21を有し、高炉2の炉頂部付近に設置される。耐圧容器9の開口部と反射板12の反射面を除く耐圧容器9内の内面は、発信周波数帯域に対応した電波吸収体24で覆われている。この電波吸収体24により、耐圧容器9内でのマイクロ波の乱反射や多重反射に起因する測定ノイズが抑制される。開口部21には、耐圧耐熱ガラス22がはめ込まれる。耐圧耐熱ガラス22としては、例えば耐圧設計0.3MPa程度、耐熱温度200℃程度、厚さ40mm程度の強化ガラスが用いられる。マイクロ波は、耐圧耐熱ガラス22を透過して炉内まで到達する。万一耐圧耐熱ガラス22が破損しても、耐圧耐熱ガラス22の炉外側が耐圧容器9になっているので、炉内のガスが外部に漏洩することはない。
さらに、耐圧耐熱ガラス22の炉内側に、通気性を有しマイクロ波を通過可能な耐熱フィルタ23がはめ込まれる。耐熱フィルタ23は、少なくとも耐圧耐熱ガラス22の高炉2側に露出した表面全体を覆う大きさ、すなわち耐圧耐熱ガラス22以上の面積を有し、例えば、耐熱性を有する公知のセラミックス製の多孔質ボードや、セラミックスファイバからなる布を用いて構成することができる。耐熱性としては、1000℃以上であると特に好ましい。このような構成の耐熱フィルタ23は、例えばレールに沿ってスライドさせることにより、高炉2の外側から容易に着脱を行えるように設置される。
このような耐熱フィルタ23を設けることにより、高炉の吹き上げ等によって発生する飛散物が、直接耐圧耐熱ガラス22に当たることがなく、耐圧耐熱ガラス22が保護される。また、仮に耐圧耐熱ガラス22が破損しても、その破片が耐熱フィルタ23に引っかかり、炉内に入るのを防ぐことができる。また、耐熱フィルタ23は、炉内からの飛散物等により付着物が堆積したり破損したりする場合があるが、高炉2の外側から着脱できることにより、高炉2の停止時等に容易にメンテナンスを行うことができる。さらに、反射板12等を交換したときには、耐熱フィルタ23の代わりに鉄板等を入れて、プロフィル測定装置1でその鉄板までの距離を測定することにより、容易且つ正確に装置の校正を行うことができる。
さらに、耐圧耐熱ガラス22と耐熱フィルタ23との隙間に、高炉2の外側から、炉内圧よりも少し高い圧力、例えば炉内圧+0.4MPa程度の圧力で窒素を吹き込むことで、耐圧耐熱ガラス22の炉内側表面に、炉内の粉塵等が付着することをさらに防止できる。これにより、粉塵等の付着によって、プロフィル測定時のマイクロ波が減衰するのを防止することができる。また、窒素を吹き込む際、図5に示すように、通気性を有する耐熱フィルタ23を介して炉内2a側に窒素ガスが通過するので、耐熱フィルタ23の炉内2a側の面に粉塵等が付着するのを防ぐこともできる。さらに、高炉の吹き上げ等が起きたときでも、耐熱フィルタ23を介して炉内2a側に圧力が作用するので、耐圧耐熱ガラス22に直接高圧が作用することがなく、耐圧耐熱ガラス22を保護することができる。
また、耐熱フィルタ23自体が断熱効果を有しており、炉内からの熱を遮蔽する効果があるうえ、耐熱フィルタ23と耐圧耐熱ガラス22との間に窒素を吹き込むことにより、さらに冷却効果が発揮され、耐圧容器9内の測定装置本体部10を、炉内2aの熱から保護することができる。尚、耐圧耐熱ガラス22と耐熱フィルタ23との隙間に吹き込むガスは、窒素以外の不活性ガスでもよい。
図2、4に示すように、耐圧容器9の外側には、耐圧容器9内の圧力を検出する圧力計31が設けられる。耐圧容器9や耐圧耐熱ガラス22が破損した際には、耐圧容器9内の圧力が炉内圧方向に変化するため、圧力計31で耐圧容器9内の圧力をモニタリングすることにより、耐圧耐熱ガラス22の破損の有無を迅速に検知することができる。
さらに、耐圧容器9の上面に取り外し可能な耐圧カバー32を設けることにより、耐圧カバー32を取り外して、耐圧容器9内の測定装置本体部10の点検や清掃、部品交換等を容易に行うことができる。しかも、耐圧容器9の開口部21に耐圧耐熱ガラス22が取り付けられ、耐熱フィルタ23が容易に取り外せる構成であるため、アンテナ11にレーザポインタなどの光源を装着することにより、炉内の測定経路の目視確認を行うこともできる。
以上のように、本発明によれば、炉内のガスや熱等の影響を受けずに炉内装入物のプロフィル測定を行うことができる。なお、本実施形態では、アンテナ11とマイクロ波発振器14が耐圧容器9内に収納され、さらに耐圧容器9内が耐圧耐熱ガラス22で保護されているため、導波管13の遮蔽弁は省略できる。
上記の実施形態では、耐圧装置9の開口部21を反射板12の下方のみとし、測定装置本体部10のその他の部分を開口部21の位置からずらして高炉2内の影響を受けにくくしたが、本発明はこれに限らない。また、例えば反射板12とアンテナ11との間に、マイクロ波透過部材からなる仕切りを設けて、さらにアンテナ11を保護してもよい。
上記の実施形態では、反射板12をアンテナ11の中心軸線に対して45°の角度で固定することとした。本発明はこれに限るものではないが、例えばアンテナ11の中心軸線に対する反射板12の取り付け角度を可変とした場合には、反射板12自体が大きくなり、耐圧容器9や反射板駆動装置16を大型にする必要が生じるため、好ましくない。
以下、本発明のプロフィル測定装置1を用いて高炉内装入物のプロフィルを測定する測定方法について説明する。なお、以下に説明する測定方法は例であり、本発明は、これらの測定方法に限って使用されるものではない。
先ず、プロフィル測定装置1の反射板12の向きを初期位置に向けて、マイクロ波送受信器14からマイクロ波を発信する。マイクロ波は、導波管13、アンテナ11を介して、反射板12により反射されて高炉内装入物4に照射され、装入物4までの距離Dを測定する。そして、反射板12を、例えば直下のプロフィルを測定する初期位置から、予め設定した所定位置、例えば炉の内径方向反対側を測定する位置までの間、反射板駆動装置16により回転させる。所望の空間分解能に応じて予め設定した角度ごとに、装入物4までの距離を測定してその距離データが、また、反射板駆動装置16はそのときの走査角度データが、データ処理部20へ送られる。その後、反射板12を初期位置側へ戻し、例えば1分など所定の時間間隔Tで、再度同様の測定を行う。データ処理部20は、入力された走査角度データおよびそのときの距離データに基づいて、高炉内の各位置の装入物プロフィルを演算する。このとき、例えばマイクロ波を直下に向けた位置などの任意の位置において、予め設定した同一走査角度時の1回目の距離データD1と2回目の距離データD2から、高炉内装入物4の降下速度Vを演算する。降下速度Vは、以下の式で求められる。
V=(D2−D1)/T=ΔD/T
次に、測定した距離データの補正量を求める。本実施形態においては、炉の内径方向の水平距離に応じて、測定時の時間差による降下量の補正を行う。すなわち、図6(a)に示すように、初期位置を測定した測定開始時から測定終了時までには装入物4が降下するため、降下補正量rは、図6(b)に示すように、初期位置から炉内径Lの水平方向の距離xが増すに従って減少し、初期位置の反対側では0となる。測定位置による測定時間差を考慮し、その時間tで降下する量rを、炉の内径方向の距離に応じて補正する。つまり、初期位置の反対側を測定した時刻における装入物4の高さ位置を、補正により求める。尚、降下補正量rは、以下の式で求められる。
r=V×t
このように、プロフィル測定値を降下補正量rで補正することにより、測定中の装入物4の降下の影響を排除した高炉内装入物4のプロフィルが求められる。なお、降下速度Vを、炉内位置によらず一定とすることで、簡易的なプロフィルを求めることもできる。
図7は異なる測定方法の例を示す。2つのプロフィル測定装置1a、1bを炉体の内径方向の対称位置に設置し、図7(a)に示すように、それぞれのプロフィル測定装置1a、1bによる測定結果のうち、直下付近および内径方向対向側の所定範囲の距離データのみを採用して、全体のプロフィルを求めるものである。すなわち、図7の左側のプロフィル測定装置1aは、装入物4のプロフィルのうち実線で示す部分、右側のプロフィル測定装置1bは破線で示す部分のプロフィル測定結果を採用する。
予め、炉体の内径方向に、図7(b)に示す炉壁からの距離L1〜L6をそれぞれ設定しておく。L1とL4、L2とL5、L3とL6は、基本的にそれぞれ同じ距離であり、内径方向に対向している。
図7の左側の炉壁から距離L1の区間は、プロフィル測定装置1aによる距離データを採用し、この区間の最高値をa点として、炉壁からa点を通る水平な直線Aを引く。距離L2から距離L3までの区間は、プロフィル測定装置1bによる距離データを採用し、距離L2、L3における各距離データをそれぞれb、cとして、b点とc点を結ぶ直線Bを引く。同様に、右側の炉壁から距離L4の区間はプロフィル測定装置1bの距離データを採用し、この区間の最高点をd点として、炉壁からd点を通る水平な直線Cを引く。距離L5から距離L6までの区間はプロフィル測定装置1aの距離データを採用し、距離L5、L6における各距離データをそれぞれe、fとして、e点とf点を結ぶ直線Dを引く。直線AとB、CとD、BとDそれぞれの交点付近は、図7(a)に示す範囲に対応するそれぞれのプロフィル測定装置1a、1bの距離データにより適宜平滑化処理を行い、連続性を有する装入物のプロフィルを作成する。
図7に示す方法によれば、それぞれのプロフィル測定装置1a、1bからのマイクロ波の入射角度を大きく確保できるため、反射波の強度が大きく、測定精度が高くなる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、高温で粉塵等が発生する炉内の表面形状の測定装置に適用できる。
1 プロフィル測定装置
2 高炉
3 炉体
4 装入物
5 ベルレス式装入装置
6 分配シュート
9 耐圧容器
10 測定装置本体部
11 アンテナ
12 反射板
13 導波管
14 マイクロ波送受信器
15 駆動軸
16 反射板駆動装置
20 データ処理部
21 開口部
22 耐圧耐熱ガラス
23 耐熱フィルタ
24 電波吸収体
31 圧力計
32 耐圧カバー

Claims (4)

  1. 高炉の炉頂部に設置され、高炉内装入物のプロフィルを測定するプロフィル測定装置であって、
    マイクロ波の発信および受信が可能なマイクロ波送受信器と、
    マイクロ波を放射するアンテナと、
    前記マイクロ波送受信器と前記アンテナとを連結する導波管と、
    前記アンテナから放射されたマイクロ波を前記高炉の炉内に向けて反射する反射板と、
    前記反射板を駆動する反射板駆動装置と、
    前記反射板と前記反射板駆動装置とを連結する駆動軸と、
    からなる測定装置本体部全体が、前記高炉の炉内に向けた開口部を有する耐圧容器内に収納され、
    前記耐圧容器の開口部と前記反射板の反射面を除く前記耐圧容器内の内面を、電波吸収体で覆い、
    前記耐圧容器の開口部に、マイクロ波を通過可能な耐圧耐熱ガラスがはめ込まれ、前記耐圧耐熱ガラスの炉内側に、通気性を有しマイクロ波を通過可能な耐熱フィルタが設置され、前記耐熱フィルタは少なくとも前記耐圧耐熱ガラスの炉内側に露出した表面全体を覆う大きさであり、前記耐圧耐熱ガラスと前記耐熱フィルタとの間に、前記高炉の外側から、前記高炉内の炉圧よりも高い圧力で窒素が吹き込まれることを特徴とする、高炉内装入物のプロフィル測定装置。
  2. 前記耐熱フィルタの面積は前記耐圧耐熱ガラスよりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の高炉内装入物のプロフィル測定装置。
  3. 前記耐熱フィルタは、前記高炉の外側から着脱可能であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の高炉内装入物のプロフィル測定装置。
  4. 前記耐熱フィルタは、炭素繊維を含む材質であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の高炉内装入物のプロフィル測定装置。
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