JP5786766B2 - 通電加熱式触媒装置の異常判定システム - Google Patents

通電加熱式触媒装置の異常判定システム Download PDF

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Description

本発明は、通電加熱式触媒装置の異常判定システム及び異常判定方法、異常判定プログラムに関する。
内燃機関の始動直後など排気ガスを浄化する触媒が活性化するまでの時間、すなわちNOxなどの排気ガスを十分に浄化できない時間を短縮するために、触媒を担持する触媒担体を通電により温める通電加熱式触媒装置(EHC)が提案されている。
この種の技術として、特許文献1は、十分に加熱された状態の触媒担体の抵抗値を測定することで、通電加熱式触媒装置の異常を判定する技術を開示している。
特開2009−191681号公報
しかし、上記特許文献1では、測定前に予め触媒担体を十分に加熱しておかなければならない技術的制約がある。この技術的制約は、異常判定の精度を高めるためとしている(特許文献1の段落番号0032を参照)。
本願発明の目的は、技術的制約の少ない通電加熱式触媒装置の異常判定システム及び異常判定方法、異常判定プログラムを提供することにある。
本願発明の観点によれば、排気ガスを浄化する触媒と、前記触媒を担持する触媒担体と、前記触媒担体に通電するために前記触媒担体に形成された表面電極と、を備え、前記触媒担体の前記表面電極を介して前記触媒担体に通電することで前記触媒を加熱可能な通電加熱式触媒装置と、前記触媒担体への通電を制御する通電制御手段と、前記触媒担体への通電開始時における通電抵抗値としての初期抵抗値を取得する初期抵抗値取得手段と、前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値を記憶する抵抗値記憶手段と、前記初期抵抗値記憶手段に記憶されている前回分の前記初期抵抗値と、今回分の前記初期抵抗値と、の差分としての抵抗差分値を算出する抵抗差分値算出手段と、前記抵抗差分値算出手段が算出した前記抵抗差分値が第1の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置に異常が発生したと判定する異常判定手段と、を備えた、通電加熱式触媒装置の異常判定システムが提供される。
好ましくは、前記異常判定手段は、前記抵抗差分値算出手段が算出した前記抵抗差分値が前記第1の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置の前記触媒担体に異常が発生したと判定する。
好ましくは、前記異常判定手段は、前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値が第2の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置に異常が発生したと判定する。
好ましくは、前記異常判定手段は、前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値が前記第2の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置の前記表面電極に異常が発生したと判定する。
好ましくは、前記通電制御手段は、前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値が前記第2の所定値を超えていたことで前記通電加熱式触媒装置に異常が発生したと前記異常判定手段が判定したら、前記触媒担体への通電の電流値を通常時と比較して低く設定する。
好ましくは、前記初期抵抗値は、前記触媒担体への通電開始直後における通電抵抗値である。
好ましくは、前記触媒担体は、炭化珪素である。
本願発明の他の観点によれば、排気ガスを浄化する触媒と、前記触媒を担持する触媒担体と、前記触媒担体に通電するために前記触媒担体に形成された表面電極と、を備え、前記触媒担体の前記表面電極を介して前記触媒担体に通電することで前記触媒を加熱可能な通電加熱式触媒装置の異常判定方法であって、前記触媒担体への通電開始時における通電抵抗値としての初期抵抗値を取得するステップと、前記初期抵抗値を記憶するステップと、前回分の前記初期抵抗値と、今回分の前記初期抵抗値と、の差分としての抵抗差分値を算出するステップと、前記抵抗差分値が第1の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置に異常が発生したと判定するステップと、を含む、通電加熱式触媒装置の異常判定方法が提供される。
また、コンピュータに、上記の通電加熱式触媒装置の異常判定方法を実行させるための異常判定プログラムが提供される。
本願発明によれば、技術的制約の少ない通電加熱式触媒装置の異常判定システム及び異常判定方法、異常判定プログラムが提供される。
図1は、車両のブロック図である。 図2は、車両の要部ブロック図である。 図3は、図2のX部拡大図である。 図4は、図3のIV-IV断面図である。 図5は、異常判定フローである。 図6は、異常判定フローである。 図7は、異常判定フローである。 図8は、複数の初期抵抗値R(n)の測定結果を示すグラフである。 図9は、複数の初期抵抗値R(n)の測定結果を示すグラフであって、触媒担体に異常が発生した場合を示す。 図10は、複数の初期抵抗値R(n)の測定結果を示すグラフであって、表面電極に異常が発生した場合を示す。
以下、本願発明の好適な実施形態を説明する。本実施形態において、車両1は、制御部5、内燃機関10(エンジン11、吸気通路12、排気通路15、空燃比センサ16、通電加熱式触媒装置17、EHCコントローラ19(Electrical Heated Catalyst)、機関出力軸20、ラジエータ18、水温計18a)、内燃機関10の回転力に基づいて発電する発電機31、発電機31で発電された電力を蓄えるバッテリ33、バッテリ33の蓄電量を計測するSOCメータ34、発電機31またはバッテリ33の電力で駆動する電動モータ35、発電機31で発電された電力の電動モータ35やバッテリ33への印加とバッテリ33に蓄電された電力の電動モータ35への印加とを選択的に行うインバータ37、内燃機関10の回転力を発電機31と減速機43を介した車輪47とに分配する動力分配機構39、電動モータ回転軸41、減速機43、ドライブシャフト45、及び車輪47を備え、内燃機関10による車両駆動と、電動モータ35による車両駆動が可能なハイブリッド車である。
まず、内燃機関10などによって発生した回転力を車輪47などに伝達する流れについて説明する。
内燃機関10の運転中、エンジン11の各シリンダーの燃焼室には、吸気通路12から吸気弁(不図示)を介して、空気が吸入される。インジェクタから噴射された燃料は、吸入された空気と混ざって混合気を形成する。制御部5からの点火信号に基づく点火プラグの点火によって、混合気は燃焼する。混合気の燃焼による爆発力に応じたピストンの往復運動により、機関出力軸20が回転する。
エンジン11からの燃焼による排気ガスは、排気弁(不図示)を介して排気通路15より排出される。排気通路15に設けられた空燃比センサ16により、排気ガスの空燃比(A/F)が検出され、これに基づいて、空燃比フィードバック補正(インジェクタから噴射する燃料量の調整)が行われる。また、排気ガスは、排気通路15に設けられた通電加熱式触媒装置17により浄化される。
内燃機関10(機関出力軸20)の回転力は、動力分配機構39に伝達される。機関出力軸20の回転力は、動力分配機構39で、発電機31と電動モータ回転軸41とに分配して伝達される。電動モータ回転軸41の回転力は、内燃機関10からの伝達された回転力の他、電動モータ35の回転力にも基づく。減速機43は、内燃機関10及び電動モータ35の少なくとも一方の回転力に基づく電動モータ回転軸41の回転力を減速してドライブシャフト45に伝達し、車輪47を回転させ、車両1を走行させる。
車両1の発進時や低負荷時等は、内燃機関10からの回転力の伝達を遮断するか、内燃機関10の運転を停止させ、バッテリ33からの電力で電動モータ35を回転させ、電動モータ35の回転力で車輪47を回転させて車両1を走行させる。この走行をEV走行と称する。
車両1の通常走行時は、内燃機関10の回転力を発電機31及び車輪47に分配して伝達し、発電機31で発生した電力で電動モータ35を回転させ、電動モータ35の回転力を車輪47に伝達する。この場合、内燃機関10の回転力、及び発電機31からの電力供給に基づく電動モータ35の回転力によって車輪47を回転させて車両1を走行させる。
車両1の加速時等の高負荷時は、内燃機関10の回転力を発電機31及び車輪47に分配して伝達し、発電機31で発生した電力及びバッテリ33からの電力で電動モータ35を回転させ、電動モータ35の回転力を車輪47に伝達する。この場合、内燃機関10の回転力、及び発電機31及びバッテリ33からの電力供給に基づく電動モータ35の回転力によって車輪47を回転させて車両1を走行させる。
車両1の減速時や制動時等は、内燃機関10からの回転力の伝達を遮断するか、内燃機関10の運転を停止させ、車輪47の回転力を電動モータ35に伝達して回生発電を行い、得られた電力をバッテリ33に蓄電する。
SOCメータ34で計測されるバッテリ33の蓄電量が蓄電量閾値を下回る場合は、バッテリ33から電動モータ35への電力供給は行われない。この場合は、発電機31で発生した電力はバッテリ33の充電に使用される。
ラジエータ18は、エンジン11を冷却する冷却水を空冷するためのものである。ラジエータ18には、冷却水の水温を測定するための水温計18aが取り付けられている。水温計18aは、制御部5に冷却水の水温の温度値を出力する。
次に、図2を参照して、通電加熱式触媒装置17による排気ガスの浄化について説明する。通電加熱式触媒装置17は、ハニカム構造であって触媒Pを担持する略筒状の触媒担体17a、触媒担体17aの外周面に取り付けられる一対の表面電極17b、一対の表面電極17bに夫々取り付けられる一対の金属電極17cと、を有する。図2に示すように、各表面電極17bは、触媒担体17aの長手方向(排気ガスの流れの方向)に沿って矩形状に細長く形成されたシート状の電極である。一対の表面電極17bは、触媒担体17aを挟むように配置されている。
図3に示すように、各金属電極17cは、触媒担体17aの周方向に沿って延びる細長い複数の金属条50と、接続端子51と、によって構成されている。複数の金属条50は、触媒担体17aの長手方向に並べて配置されている。複数の金属条50は、接続端子51に電気的に接続されている。接続端子51には電気線52の一端が取り付けられており、図2に示すように、電気線52の他端はEHCコントローラ19に接続されている。
各金属条50は、表面電極17bに対して2ヶ所で電気的に接続し、固定されている。各金属条50は、セグメント構造の固定層53によって、表面電極17bに対して電気的に接続している。図4に示すように、表面電極17bは下地層を構成しており、金属電極17cは固定層を構成している。本図において細かいハッチングは、金属電極17cの金属条50と固定層53との接合、金属電極17cと表面電極17bとの接合、表面電極17bと触媒担体17aとの接合をイメージしている。そして、太線矢印は金属電極17cの金属条50から触媒担体17aへの電流をイメージしたものである。なお、固定層53や表面電極17bは溶射によって形成される。固定層53の素材は、例えばNi50Cr、CoNiCrAlY、FeCrAlY、即ちCo系、Ni系、MCrAl系である。表面電極17bの素材は、例えばNi50Cr、CoNiCrAlY、FeCrAlY、即ちCo系、Ni系、MCrAl系である。金属電極17cの素材は、例えばFeCrAlY、インコネル(耐熱合金)である。
EHCコントローラ19は、制御部5、及びバッテリ33に接続され、制御部5の制御に基づいて、触媒担体17aへの通電を行う。
制御部5は、CPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)、RAM(Randam Access Memory)によって構成されている。ROMには、異常判定プログラムを含む制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、CPUに読み込まれ、CPU上で実行されることで、CPU等のハードウェアを通電制御部60(通電制御手段)、初期抵抗値取得部61(初期抵抗値取得手段)、抵抗値記憶部62(抵抗値記憶手段)、抵抗差分値算出部63(抵抗差分値算出手段)、異常判定部64(異常判定手段)として機能させる。
通電制御部60は、触媒担体17aへの通電を制御する部分である。
初期抵抗値取得部61は、触媒担体17aへの通電開始時における通電抵抗値としての初期抵抗値R(n)を取得する部分である。初期抵抗値R(n)は、具体的には、触媒担体17aへの通電開始直後における通電抵抗値である。
抵抗値記憶部62は、初期抵抗値取得部61が取得した初期抵抗値R(n)を記憶する部分である。
抵抗差分値算出部63は、抵抗値記憶部62に記憶されている前回分の初期抵抗値R(n-1)と、今回分の初期抵抗値R(n)と、の差分としての抵抗差分値ΔRを算出する部分である。
異常判定部64は、初期抵抗値R(n)や抵抗差分値ΔRに基づいて、通電加熱式触媒装置17の異常発生を判定する部分である。
通電加熱式触媒装置17における触媒Pは、白金やロジウムなどの貴金属で構成され、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)などを浄化する。また、通電加熱式触媒装置17における触媒担体17aは、炭化珪素(SiC)のような導体あるいは半導体で構成されるハニカム基材が用いられる。
通電加熱式触媒装置17は、触媒担体17aに流れる電流によるジュール熱で触媒担体17aが温まり、これにより触媒担体17aが担持した触媒Pを温める。
次に、図5〜10を参照して、車両1の作動を説明する。
先ず、車両1の電源を投入することで制御部5を起動させる(S100)。すると、通電制御部60は、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるか判定する(S110)。通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるとは、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aの温度が所定値以下である状態を意味する。具体的には、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるとは、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aの温度が50度以下である状態を意味する。更に具体的には、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるとは、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aの温度が略大気温度である状態を意味する。
通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aの温度は、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aに専用の温度計を取り付けて測定してもよい。本実施形態では、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aの温度がラジエータ18の冷却水の水温に等しいと見做す。従って、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるとは、ラジエータ18の冷却水の水温が所定値以下である状態を意味する。具体的には、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるとは、ラジエータ18の冷却水の水温が50度以下である状態を意味する。更に具体的には、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるとは、ラジエータ18の冷却水の水温が略大気温度である状態を意味する。従って、通電制御部60は、ラジエータ18の水温計18aからの温度値に基づいて、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあるか判定する(S110)。
通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあると判定したら(S110:YES)、通電制御部60は、一対の金属電極17c間に瞬間的に電圧を印加する(S120)。そして、初期抵抗値取得部61は、このとき触媒担体17aを流れた電流の電流値を計測する(S130)。次に、初期抵抗値取得部61は、計測した電流値と、一対の金属電極17c間に印加した電圧の電圧値と、に基づいて、一対の金属電極17c間の抵抗値である初期抵抗値R(n)を算出して取得する(S140)。初期抵抗値取得部61は、取得した初期抵抗値R(n)を抵抗値記憶部62に記憶させる(S150)。図8は、抵抗値記憶部62に記憶された複数の初期抵抗値R(n)をイメージしたものである。図8に示すグラフの横軸はサンプル番号nであり、縦軸は初期抵抗値R(n)である。サンプル番号nは、新たに初期抵抗値R(n)を算出するたびにインクリメントされる。次に、抵抗差分値算出部63は、抵抗値記憶部62に記憶されている前回分の初期抵抗値R(n-1)と、今回分の初期抵抗値R(n)と、の差分としての抵抗差分値ΔRを算出する(S160)。
そして、異常判定部64は、抵抗差分値ΔRを第1所定値(第1の所定値)と比較する(S170)。抵抗差分値ΔRが第1所定値を超えていたら、異常判定部64は、通電加熱式触媒装置17に異常が発生したと判定し(S170:YES)、処理を図6のS200に進める。図9には、初期抵抗値R(7)と初期抵抗値R(8)の差分である抵抗差分値ΔR(7->8)を示している。本実施形態において、抵抗差分値ΔRが第1所定値を超えていたら、異常判定部64は、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aに異常が発生したと判定する。即ち、熱応力などを原因として、触媒担体17aに亀裂が入ったり触媒担体17aが部分的に欠損するなどして触媒担体17aが破損すると、図9に示すように、初期抵抗値R(n)がステップ状に大きく上昇する。従って、第1所定値は、この触媒担体17aの破損を捕捉できるよう適宜、設定される。
図6のS200で、通電制御部60は、触媒担体17aへの通電を直ちに停止する(S200)。そして、制御部5は、所定の警告処理を行う(S210)。所定の警告処理とは、例えば警告ランプの点灯や警告音の出力などを意味する。次に、制御部5は、SOCメータ34で計測されるバッテリ33の蓄電量に基づいて、車両1がHV走行(エンジン11を用いずバッテリ33のみによる走行)が可能か判定する(S220)。車両1がHV走行可能であると判定した場合は(S220:YES)、制御部5は、HV走行を開始させると共に(S230)、エンジン11を始動させ、エンジン11の回転数を例えばアイドリング回転数程度の低い回転数に設定し(S240)、処理を終える(S250)。このように、低い回転数でエンジン11が作動することで、エンジン11からの排気ガスにより通電加熱式触媒装置17が次第に加熱され、やがて、通電加熱式触媒装置17が排気ガスを浄化できる程度に高温になる。
一方、S220で、車両1がHV走行不能であると判定した場合は(S220:NO)、制御部5は、エンジン11を始動させ(S260)、エンジン走行(バッテリ33を用いずにエンジン11のみによる走行)を開始させ(S270)、処理を終える(S250)。
一方、図5のS170で、抵抗差分値ΔRが第1所定値を超えていないと判定したら、異常判定部64は、処理をS180に進める(S170:NO)。
S180で、異常判定部64は、初期抵抗値R(n)を第2所定値(第2の所定値)と比較する(S180)。初期抵抗値R(n)が第2所定値を超えていたら、異常判定部64は、通電加熱式触媒装置17に異常が発生したと判定し(S180:YES)、処理を図7のS300に進める。図10には、初期抵抗値R(n)が次第に上昇していき、やがて、第2所定値Rshを超えた様子をイメージしている。本実施形態において、初期抵抗値R(n)が第2所定値Rshを超えていたら、異常判定部64は、通電加熱式触媒装置17の表面電極17bに異常が発生したと判定する。即ち、表面電極17bに細かなクラック等が多数発生するなどして表面電極17bが徐々に劣化すると、金属電極17cと触媒担体17aとの間の通電経路の経路断面積が徐々に小さくなって、発熱集中が発生するようになる。発熱集中が発生すると、触媒担体17aの温度分布に過大な勾配が生まれ、この結果、熱応力によって触媒担体17aが破損することが考えられる。従って、第2所定値は、熱応力に起因する触媒担体17aの破損に至らないように適宜、設定される。
図7のS300で、通電制御部60は、触媒担体17aへの通電を直ちに抑制する(S300)。そして、制御部5は、所定の警告処理を行う(S310)。所定の警告処理とは、例えば警告ランプの点灯や警告音の出力などを意味する。次に、制御部5は、SOCメータ34で計測されるバッテリ33の蓄電量に基づいて、車両1がHV走行(エンジン11を用いずバッテリ33のみによる走行)が可能か判定する(S320)。車両1がHV走行可能であると判定した場合は(S320:YES)、制御部5は、HV走行を開始させ(S330)、処理を終える(S340)。このように、触媒担体17aへの通電自体は停止させることなく、触媒担体17aへの通電を抑制させた上で継続することで、触媒担体17aは緩やかにでも徐々に加熱され、やがて、通電加熱式触媒装置17が排ガスを浄化できる程度に高温となる。
S320で、車両1がHV走行不能であると判定した場合は(S320:NO)、制御部5は、エンジン11を始動させ(S350)、エンジン走行(バッテリ33を用いずにエンジン11のみによる走行)を開始させ(S360)、処理を終える(S340)。
一方、図5のS180で、初期抵抗値R(n)が第2所定値を超えていないと判定したら、異常判定部64は、処理をS189に進める(S180:NO)。
S189で、制御部5は、必要に応じて通電加熱式触媒装置17に通電する(S189)。そして、制御部5は、状況に応じて適宜、HV走行又はエンジン走行を開始させ(S190)、処理を終える(S199)。また、S110で、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にないと判定したら(S110:NO)、通電制御部60は、処理をS189に進める。即ち、初期抵抗値R(n)は、触媒担体17aの温度によって増減する性質を有する。従って、初期抵抗値R(n)を測定する際には、測定時における触媒担体17aの温度を一定に揃えておく必要がある。本実施形態では、初期抵抗値R(n)の測定時における触媒担体17aの温度を一定に揃えるべく、測定条件として、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあることを前提とした。従って、S110で、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にないと判定したら(S110:NO)、通電加熱式触媒装置17の異常判定は一切行うことなく、通電制御部60は、処理をS190に進める。実際には、図5に示す異常判定(S120〜S180)は、一日のうち車両1の電源を最初に投入したときに行われることになる。
以上に本願発明の実施形態を説明したが、上記実施形態の特長は以下の通りである。
即ち、通電加熱式触媒装置17の異常判定システムEは、排気ガスを浄化する触媒Pと、触媒Pを担持する触媒担体17aと、触媒担体17aに通電するために触媒担体17aに形成された表面電極17bと、を備え、触媒担体17aの表面電極17bを介して触媒担体17aに通電することで触媒Pを加熱可能な通電加熱式触媒装置17と、触媒担体17aへの通電を制御する通電制御部60と、触媒担体17aへの通電開始時における通電抵抗値としての初期抵抗値R(n)を取得する初期抵抗値取得部61と、初期抵抗値取得部61が取得した初期抵抗値R(n)を記憶する抵抗値記憶部62と、抵抗値記憶部62に記憶されている前回分の初期抵抗値R(n-1)と、今回分の初期抵抗値R(n)と、の差分としての抵抗差分値ΔRを算出する抵抗差分値算出部63と、抵抗差分値算出部63が算出した抵抗差分値ΔRが第1所定値を超えていたら通電加熱式触媒装置17に異常が発生したと判定する異常判定部64と、を備える。以上の構成によれば、特段の技術的制約もなく、通電加熱式触媒装置17の異常発生を捕捉することができる。
また、異常判定部64は、抵抗差分値算出部63が算出した抵抗差分値ΔRが第1所定値を超えていたら通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aに異常が発生したと判定する。以上の構成によれば、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aの異常発生を捕捉することができる。
また、異常判定部64は、初期抵抗値取得部61が取得した初期抵抗値R(n)が第2所定値を超えていたら通電加熱式触媒装置17に異常が発生したと判定する。以上の構成によれば、通電加熱式触媒装置17の異常発生を捕捉することができる。
また、異常判定部64は、初期抵抗値取得部61が取得した初期抵抗値R(n)が第2所定値を超えていたら通電加熱式触媒装置17の表面電極17bに異常が発生したと判定する。以上の構成によれば、通電加熱式触媒装置17の表面電極17bの異常発生を捕捉することができる。換言すれば、以上の構成によれば、通電加熱式触媒装置17の表面電極17bの経年劣化や残された寿命を把握することが可能となる。
また、通電制御部60は、初期抵抗値取得部61が取得した初期抵抗値R(n)が第2所定値を超えていたことで通電加熱式触媒装置17に異常が発生したと異常判定部64が判定したら、触媒担体17aへの通電の電流値を通常時と比較して低く設定する。以上の構成によれば、触媒担体17aが熱応力によって破損することを回避しつつ、触媒担体17aを加熱することができる。
また、初期抵抗値R(n)は、触媒担体17aへの通電開始直後における通電抵抗値である。
また、触媒担体17aは、例えば炭化珪素である。
また、排気ガスを浄化する触媒Pと、触媒Pを担持する触媒担体17aと、触媒担体17aに通電するために触媒担体17aに形成された表面電極17bと、を備え、触媒担体17aの表面電極17bを介して触媒担体17aに通電することで触媒Pを加熱可能な通電加熱式触媒装置17の異常判定方法であって、触媒担体17aへの通電開始時における通電抵抗値としての初期抵抗値R(n)を取得するステップ(S130〜S140)と、初期抵抗値R(n)を記憶するステップ(S150)と、前回分の初期抵抗値R(n-1)と、今回分の初期抵抗値R(n)と、の差分としての抵抗差分値算出部63を算出するステップ(S160)と、
抵抗差分値ΔRが第1所定値を超えていたら通電加熱式触媒装置17に異常が発生したと判定するステップ(S170)と、を含む。
以上に本願発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態は例えば以下のように変更することができる。
即ち、上記実施形態において、初期抵抗値R(n)の測定時における触媒担体17aの温度を一定に揃えるべく、測定条件として、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aが冷温状態にあることを前提とした。しかし、これに代えて、初期抵抗値R(n)の測定時における触媒担体17aの温度を一定に揃えるべく、測定条件として、通電加熱式触媒装置17の触媒担体17aの温度が所定温度にあることを前提としてもよい。
1 車両
5 制御部
17 通電加熱式触媒装置
17a 触媒担体
17b 表面電極
60 通電制御部
61 初期抵抗値取得部
62 抵抗値記憶部
63 抵抗差分値算出部
64 異常判定部

Claims (8)

  1. 排気ガスを浄化する触媒と、前記触媒を担持する触媒担体と、前記触媒担体に通電するために前記触媒担体に形成された表面電極と、を備え、前記触媒担体の前記表面電極を介して前記触媒担体に通電することで前記触媒を加熱可能な通電加熱式触媒装置と、
    前記触媒担体への通電を制御する通電制御手段と、
    前記触媒担体への通電開始時における通電抵抗値としての初期抵抗値を取得する初期抵抗値取得手段と、
    前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値を記憶する初期抵抗値記憶手段と、
    前記初期抵抗値記憶手段に記憶されている前回分の前記初期抵抗値と、今回分の前記初期抵抗値と、の差分としての抵抗差分値を算出する抵抗差分値算出手段と、
    前記抵抗差分値算出手段が算出した前記抵抗差分値が第1の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置の前記触媒担体に異常が発生したと判定する異常判定手段と、
    を備えた、
    通電加熱式触媒装置の異常判定システム。
  2. 請求項1に記載の異常判定システムであって、
    前記異常判定手段は、前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値が第2の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置に異常が発生したと判定する、
    通電加熱式触媒装置の異常判定システム。
  3. 請求項に記載の異常判定システムであって、
    前記異常判定手段は、前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値が前記第2の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置の前記表面電極に異常が発生したと判定する、
    通電加熱式触媒装置の異常判定システム。
  4. 請求項2又は3に記載の異常判定システムであって、
    前記通電制御手段は、前記初期抵抗値取得手段が取得した前記初期抵抗値が前記第2の所定値を超えていたことで前記通電加熱式触媒装置に異常が発生したと前記異常判定手段が判定したら、前記触媒担体への通電の電流値を通常時と比較して低く設定する、
    通電加熱式触媒装置の異常判定システム。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の異常判定システムであって、
    前記初期抵抗値は、前記触媒担体への通電開始直後における通電抵抗値である、
    通電加熱式触媒装置の異常判定システム。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の異常判定システムであって、
    前記触媒担体は、炭化珪素である、
    通電加熱式触媒装置の異常判定システム。
  7. 排気ガスを浄化する触媒と、前記触媒を担持する触媒担体と、前記触媒担体に通電するために前記触媒担体に形成された表面電極と、を備え、前記触媒担体の前記表面電極を介して前記触媒担体に通電することで前記触媒を加熱可能な通電加熱式触媒装置の異常判定方法であって、
    前記触媒担体への通電開始時における通電抵抗値としての初期抵抗値を取得するステップと、
    前記初期抵抗値を記憶するステップと、
    前回分の前記初期抵抗値と、今回分の前記初期抵抗値と、の差分としての抵抗差分値を算出するステップと、
    前記抵抗差分値が第1の所定値を超えていたら前記通電加熱式触媒装置の前記触媒担体に異常が発生したと判定するステップと、
    を含む、通電加熱式触媒装置の異常判定方法。
  8. コンピュータに、請求項7に記載の通電加熱式触媒装置の異常判定方法を実行させるための異常判定プログラム。
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