JP5784957B2 - 2軸異方向回転押出機 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性樹脂等の押出成形に使用される2軸異方向回転押出機に関する。
2軸異方向回転押出機は、2軸スクリューがシリンダーの中空部内において異方向に回転させられるもので、合成樹脂製の押出形材などの製造によく使用されている。
この2軸異方向回転押出機として、特許文献1には、図7に示すように、ヒーターを内蔵したシリンダー(2)と、シリンダー(2)の中空部(2a)内に配された2軸スクリュー(3)と、2軸スクリュー(3)を回転させるモータ(M)と、シリンダー(2)の基端部側に熱可塑性樹脂(P)を供給するホッパ(H)と、シリンダー(2)の先端に取り付けられたダイヘッド(6)と、各スクリュー(3)の先端に取り付けられたロート状の軸付きキャップ(7)と、ダイヘッド(6)に設けられてスクリュー(3)の軸心に一致する中心を有する1対の軸受部(8)とを備えており、各軸付きキャップ(7)は、基端部がスクリュー(3)にねじ合わされている円柱部(13)と、円柱部(13)の先端に連なる先細りのテーパ部(14)と、テーパ部(14)の先端から軸方向にのびる軸部(15)とからなるものが提案されている。
ダイヘッド(6)には、反シリンダー側に開口する断面円形(各スクリューの軸心間の中央を中心とする円)の樹脂押出通路(11)と、シリンダー側の開口(12a)がシリンダー(2)の中空部(2a)の横断面形状(めがね状)と同じ形状で、徐々に断面積が小さくなって樹脂押出通路(11)に通じている樹脂案内通路(12)と、軸受部(8)が挿入される有底の孔(6a)とが設けられている。軸受部(8)は、図の紙面方向において、樹脂押出通路(11)に干渉しないように樹脂押出通路(11)を介して対向するように配置されている。
特開2010−247383号公報
上記図7に示した特許文献1の2軸異方向回転押出機によると、スクリュー(3)の先端部である軸付きキャップ(7)がダイヘッド(6)に設けられた軸受部(8)で支持されることにより、スクリュー(3)の振れを防止することができるという利点を有している。
しかしながら、ダイヘッド(6)に軸受部(8)を設けていることから、樹脂押出通路(11)の径<2軸スクリュー(3)の軸心間距離−軸受部(8)の半径×2の関係を確保する必要がある。したがって、ダイヘッド(6)の設計の自由度(特に樹脂押出通路(11)の径の大きさ)が制約されるという問題があり、また、軸受部(8)の径についても制約されることから、スクリュー(3)の先端部を形成する軸部(15)の径を大きくすることができないために、スクリュー先端部の強度を上げることが難しいという問題がある。また、軸受部(8)が挿入される孔(6a)は、有底とする必要があることから、樹脂がここに滞留しやすく、樹脂によっては、この滞留が悪影響を及ぼす可能性があり、メンテナンスが面倒という問題もある。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、ダイヘッドの設計に制約を及ぼすことなく、また、スクリュー先端部の強度を確保し、しかも、樹脂の滞留を防いで、シリンダー内の圧力変動を小さくすることができる2軸異方向回転押出機を提供することにある。
この発明による2軸異方向回転押出機は、シリンダーと、シリンダーの中空部内に配されて異方向に回転させられる2軸スクリューと、シリンダーの先端側に配されたダイヘッドとを備えている2軸異方向回転押出機において、シリンダーとダイヘッドとの間に、シリンダーの開口とダイヘッドの開口とを連通する貫通孔が設けられたアダプターが配置され、スクリュー先端部に、シリンダーから突出する突出軸部が設けられており、アダプターに、貫通孔が設けられたアダプターとは別の部材とされて、突出軸部を支持する軸受部が設けられており、軸受部は、突出軸部が嵌め入れられる円筒部と、円筒部の外周面と貫通孔の周面との間に渡された複数のブリッジ部とを有し、円筒部に固定されたブリッジ部の径方向外側端部がアダプターの貫通孔の内周面に設けられた溝に着脱可能に嵌め入れられていることを特徴とするものである。
シリンダーとダイヘッドとの間に介在させられるアダプターに、シリンダーの開口とダイヘッドの開口とを連通する貫通孔が設けられることにより、シリンダーの開口からダイヘッドの開口に通じる樹脂通路が確保される。突出軸部は、その軸心が対応するスクリューの軸心と一致するように、スクリューに固定される。そして、この突出軸部に嵌め合わされてこれを回転自在に支持する軸受部がアダプターの貫通孔内に設けられる。ダイヘッドは、軸受部が設けられていない従来のものが使用される。突出軸部と軸受部との嵌め合いの隙間は、5〜100μm程度に設定される。
こうして、スクリュー先端に設けられた突出軸部がアダプターに設けられた軸受部によって回転支持されるので、軸方向と直交する方向へのスクリューの振れが抑えられ、これにより、シリンダー内の樹脂による圧力変動が小さくなる。圧力変動は、シリンダー内の傷の発生や押出成形品の品質に悪影響を及ぼすことから、この変動が抑えられることで、設備寿命が長くなり、押出成形品の品質も向上する。
ダイヘッドに軸受部を設ける場合、ダイヘッドの設計の自由度が制約され、また、軸受部の径および軸受部で支持されるスクリュー先端部の径を小さくせざるを得ないという問題があり、さらに、軸受部に樹脂が滞留しやすいという問題もある。
これに対し、この発明の2軸異方向回転押出機によると、ダイヘッドとは別部材のアダプターに軸受部を設けることで、軸受部の径については、スクリューの軸部の径と同等程度にまで大きくすることができ、また、ダイヘッドが軸受無しとなることで、ダイヘッドの設計の自由度が制約されない。また、軸受部は両端が開口するものとなるので、樹脂が滞留しにくいという利点も得られる。
2軸スクリューの形状は、2軸が平行であるパラレルタイプであってもよく、2軸の軸心間距離が徐々に小さくなるコニカルタイプであってもよい。
軸受部は、アダプターに一体に形成されてもよく、アダプターとは別部材とされてもよい。いずれにしろ、軸受部は、突出軸部が嵌め入れられる円筒部と、円筒部の外周面と貫通孔の周面との間に渡された複数のブリッジ部とを有しているものとされることが好ましい。
アダプター、アダプターとは別部材とされた軸受部、突出軸部は、適宜な金属(ステンレス鋼、鋼)等で形成される。軸受部の円筒部の内周には、固体潤滑剤層が形成されていることがより好ましい。固体潤滑剤層は、コーティングしてもよいが、好ましくは、円筒部が2重筒構造とされて、軸受部の円筒部は、ブリッジ部が一体に設けられた外筒と、外筒内に着脱可能に嵌め入れられた内筒とからなり、内筒は、固体潤滑剤分散型焼結材などの自己潤滑性材料で形成されたものとされる。このようにすると、使用によって摩耗した内筒だけを交換することで、他部材は、そのまま使用することができる。アダプターの本体部分、外筒およびブリッジ部までを一体で形成し、これに自己潤滑性材料で形成された別部材の内筒を嵌め入れるようにすることもできる。
ブリッジ部の数は、例えば2つとして、円筒部を介して直線状に配置されているものとされる。ブリッジ部の数は、3つ以上として、周方向に所要の間隔で配置されるようにしてもよい。
2軸異方向回転押出機の場合、2軸スクリューの先端に近い混練部分において、スクリュー同士が噛み合う部分の下部では、溶融した熱可塑性樹脂が両側から集まり、この部分の圧力が高くなり、反対側の上部では熱可塑性樹脂が離れていき、この部分の圧力が小さくなることから、この圧力変動に伴って、スクリューの振れが生じ、シリンダーの上部内面に傷が付きやすい。そこで、ブリッジ部の方向をスクリューの振れが生じやすい方向に合わせることにより、シリンダーの上部内面の傷の発生の防止に有利なものとすることができる。例えば、ブリッジ部が2つで、これらが円筒部を介して直線状に配置されている場合、一方の軸受部のブリッジ部と他方の軸受部のブリッジ部とのなす角が10時10分の方向になるように設定される。
突出軸部の外周面には、らせん状の溝が形成されていることが好ましい。
突出軸部と軸受部の円筒部との間には、これらを相対回転可能とするための隙間が設けられ、この隙間を調整することでこの隙間内への樹脂の侵入を抑制することができる。しかしながら、侵入を完全に0にすることは難しい。そこで、突出軸部の外周面にらせん状の溝を設けることにより、軸受部(円筒部)内において突出軸部が回転した場合、樹脂が突出軸部のらせん状の溝内に入って次々に送り出されていくことになり、軸受部の両端が開口する構成に加えて、らせん状の溝による送り機能が付加され、突出軸部と軸受部との間に樹脂が滞留することがより一層防止される。らせん状の溝の方向は、スクリューに設けられているらせん状の羽根と同じ方向とされ、これにより、軸受部内の樹脂はスクリューによって送り出される方向と同じ方向に送られる。らせん状の溝の方向は、スクリューのらせん状の羽根と逆の方向とされてもよく、この場合には、軸受部内の樹脂はスクリューによって送り出される方向と逆方向に送られてから、スクリューによって送り出されることになり、この場合でも、突出軸部と軸受部との間に樹脂が滞留することが防止される。
また、軸受部は、貫通孔が設けられたアダプターとは別の部材とされており、円筒部に固定されたブリッジ部の径方向外側端部がアダプターの貫通孔の内周面に設けられた溝に着脱可能に嵌め入れられていることが好ましい。
このようにすると、軸受部の加工が容易となるとともに、軸受部として、潤滑性に優れた材料を使用することができ、また、軸受部が摩耗した場合には、アダプターはそのまま使用して、軸受部だけを交換することができる。コニカルタイプの2軸異方向回転押出機では、アダプターに一体で軸受部を形成することが困難なものとなるが、軸受部を別部材として加工することでコニカルタイプに対しても容易に適用することができる。
突出軸部は、その基部内周にめねじが設けられたものとされ、スクリュー先端の内周に設けられためねじにねじ合わされたおねじ部材にねじ合わされることで、スクリューに着脱自在に取り付けられていることが好ましい。既存の2軸異方向回転押出機においては、各スクリューは、スプラインが設けられた軸に複数のスクリューセグメントが嵌め入れられて、スプライン軸の先端部に形成されたねじ孔にスクリューキャップがねじ合わせられている構造とされていることがあり、この場合には、スクリューキャップに代えて、スクリューキャップと同じねじ部を有しその先端部分が軸方向に突出した突出軸部(らせん溝付き)を使用することで、既存のスクリューを変更しないでこの発明による2軸異方向回転押出機を得ることができる。突出軸部およびアダプター以外の2軸異方向回転押出機の構成については、従来の種々ものが使用できることはもちろんである。また、スクリューの振れが抑えられて、シリンダーの傷が防止できることから、スクリューやシリンダーの材料や表面処理を従来のものから変更することもできる。
この発明の2軸異方向回転押出機は、既存のダイヘッドを使用し、既存のスクリューキャップに代えて突出軸部とするとともに、アダプターを追加することで得ることができ、他の設備変更をせずに押出成形中のスクリューの振れを防止することができる。
この発明の2軸異方向回転押出機が対象とする熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、溶融粘度が高いため溶融押出などの溶融成形が困難な樹脂、熱分解しやすい樹脂、低沸点の添加剤もしくは熱分解しやすい添加剤を含有する難成形樹脂などが挙げられる。溶融粘度が高いため溶融押出などの溶融成形が困難な樹脂としては、例えば、超高分子量ポリエチレン、超高重合度ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドなどのエンジニアリングプラスチック用の樹脂が挙げられる。熱分解しやすい樹脂としては、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレートなどの生分解性樹脂、高塩素化度ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。これらの樹脂には必要により適宜の発泡剤を配合してもよい。
この発明の2軸異方向回転押出機によると、スクリュー先端に設けられた突出軸部がアダプターに設けられた軸受部によって回転支持されるので、軸方向と直交する方向へのスクリューの振れが抑えられ、シリンダー内の樹脂による圧力変動が小さくなる。ダイヘッドには軸受部を設けないことから、ダイヘッドの設計の自由度および軸受部の径についての制約がないものとでき、スクリュー先端部の強度の確保が容易となる。また、軸受部は両端が開口するものとなるので、樹脂が滞留しにくいという利点も得られ、メンテナンス性にも優れたものとできる。
図1は、本発明による2軸異方向回転押出機の1実施形態を示す縦断面図である。 図2は、本発明による2軸異方向回転押出機のアダプターの正面図である。 図3は、図2のIII-IIII線に沿う断面図である。 図4は、本発明による2軸異方向回転押出機の突出軸部の斜視図である。 図5は、本発明による2軸異方向回転押出機のアダプターの斜視図である。 図6は、本発明による2軸異方向回転押出機の要部を示す分解斜視図である。 図7は、従来の2軸異方向回転押出機を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1から図6までに、この発明による2軸異方向回転押出機を示している。
2軸異方向回転押出機(1)は、ヒーターを内蔵したシリンダー(2)と、シリンダー(2)の中空部(2a)内に配された1対のスクリュー(3)(4)と、シリンダー(2)の先端にアダプター(5)を介して取り付けられたダイヘッド(20)とを備えている。
各スクリュー(3)(4)は、軸部(3a)(4a)と、軸部(3a)(4a)にそれぞれ一体に形成されたらせん状の羽根(3b)(4b)とを有している。1対のスクリュー(3)(4)は、互いに逆方向に回転し、下側で1対のスクリュー(3)(4)同士が噛み合い、上側で1対のスクリュー(3)(4)同士が離れるように回転(異方向回転)するものとされている。
シリンダー(2)の中空部(2a)は、1対のスクリュー(3)(4)を回転可能に挿入できるように、その横断面形状が各スクリュー(3)(4)の径よりも若干大きい2つの円(各スクリュー(3)(4)の軸心を中心とする円)を重ねためがね状とされている。
ダイヘッド(20)の反シリンダー側には、パイプ、シート、プロファイルなどの押出形状に応じて製作された金型が取付金具を介して着脱可能に取り付けられる。ダイヘッド(20)には、シリンダー側(アダプター側)に開口する樹脂案内通路(20a)と、反シリンダー側に開口する樹脂押出通路(20b)とが設けられている。樹脂押出通路(20b)は、各スクリュー(3)(4)の軸心間の中央を中心とする円形の断面形状を有している。樹脂案内通路(20a)は、シリンダー(2)の中空部(2a)の横断面形状(めがね状)と同じ形状で、徐々に断面積が小さくなって樹脂押出通路(20b)に通じている。
アダプター(5)には、シリンダー(2)の中空部(2a)とダイヘッド(20)の樹脂案内通路(20a)とを連通する貫通孔(5a)が設けられている。アダプター(5)には、さらに、ボルトを挿通するためのボルト挿通孔(5b)と、シリンダー(2)端面に設けられた位置決めピン(図示略)に嵌め合わされる位置決め孔(5c)とが設けられており、ダイヘッド(20)を取り付けるためのボルトによってシリンダー(2)に取り付けられている。
各スクリュー(3)(4)の先端部には、シリンダー(2)から突出し、先端がダイヘッド(20)の樹脂案内通路(20a)の入口部分に臨まされている突出軸部(21)(22)が設けられている。各突出軸部(21)(22)は、先端が円錐状とされており、その外周面には、らせん状の溝(21a)(22a)が形成されている。突出軸部(21)(22)は、スクリュー(3)(4)とは別部材とされて、その基端部内周面に設けられためねじ部が各スクリュー(3)(4)の先端部に設けられたおねじ部にねじ合わされることで、着脱可能に各スクリュー(3)(4)に取り付けられている。
アダプター(5)は、各スクリュー(3)(4)の突出軸部(21)(22)を支持するためにシリンダー(2)とダイヘッド(20)との間に配置されたもので、アダプター(5)には、各スクリュー(3)(4)の突出軸部(21)(22)を支持する軸受部(23)(24)が設けられている。
軸受部(23)(24)は、各スクリュー(3)(4)の突出軸部(21)(22)に対応して1対設けられており、アダプター(5)とは別部材とされて、着脱可能にアダプター(5)に取り付けられている。
各軸受部(23)(24)は、突出軸部(21)(22)が嵌め入れられる円筒部(25)(27)と、円筒部(25)(27)の外周面と貫通孔(5a)の周面との間に渡された1対のブリッジ部(26)(28)とを有している。各円筒部(25)(27)は、ブリッジ部(26)(28)が一体に設けられている外筒(25a)(27a)と、外筒(25a)(27a)の内周面に着脱可能に嵌め入れられた内筒(25b)(27b)とからなる。
内筒(25b)(27b)は、固体潤滑剤分散型焼結材で形成されている。固体潤滑剤分散型焼結材は、固体潤滑剤(黒鉛、二硫化モリブデンなど)を焼結合金(青銅系、鉄系の金属母材)の組織中に粉末冶金法などによって均一に分散させたものであり、自己潤滑性(摺動性)を有しておりかつ耐熱性にも優れている。このようにすることで、使用によって摩耗した内筒(25b)(27b)だけを交換することで、他部材(ブリッジ部(26)(28)が一体に設けられている外筒(25a)(27a))は、そのまま使用することができる。内筒(25b)(27b)の材料は、固体潤滑剤分散型焼結材に限定されるものではなく、軸受用の種々の素材を適宜使用することができる。
各スクリュー(3)(4)の突出軸部(21)(22)の軸心および各軸受部(23)(24)の円筒部(25)(27)の軸心は、各スクリュー(3)(4)の軸心と一致させられており、各突出軸部(21)(22)は、対応する軸受部(23)(24)の円筒部(25)(27)の内筒(25b)(27b)内に回転可能に嵌まり合っている。
1対のブリッジ部(26)(28)は、円筒部(25)(27)を介して直線状(180°間隔をおいた位置)に配置されている。各ブリッジ部(26)(28)の径方向外側端部(26a)(28a)は、アダプター(5)の貫通孔(5a)の周面に設けられた溝(29)(30)に着脱可能に嵌め入れられている。溝(29)(30)は、内径部に対して大径部が広くなっている横断面略T字状とされており、これに対応するように、各ブリッジ部(26)(28)の径方向外側端部(26a)(28a)も横断面略T字状とされている。
ブリッジ部(26)(28)の方向は、各スクリュー(3)(4)の軸心同士をつなぐ線に対して直交する線(2軸中心線)に平行とするのではなく、傾斜するように設定されている。図2に示すように、その傾斜方向は、上側のブリッジ部(26)(28)の上端が2軸中心線から離れ、下側のブリッジ部(26)(28)の下端が2軸中心線に近づくように(一方の軸受部(23)のブリッジ部(26)と他方の軸受部(24)のブリッジ部(28)とのなす角が10時10分の方向になるように)設定されている。
上記において、ダイヘッド(20)は、従来の軸受無しダイヘッドと同じものであり、また、らせん溝(21a)(22a)付きの突出軸部(21)(22)は、既存の2軸異方向回転押出機においてスクリューセグメントを固定するのに使用されているスクリューキャップと交換されたものである。したがって、シリンダー(2)および2軸スクリュー(3)などの押出機本体部分を変更することなく、この発明による2軸異方向回転押出機(1)が得られている。
この発明による2軸異方向回転押出機(1)の効果を確認するために、既存設備(ねじ機能だけのスクリューキャップおよびアダプター無し)とこの発明のもの(スクリューキャップをらせん溝(21a)(22a)付き突出軸部(21)(22)に置き換えて、軸受部(23)(24)付きのアダプターを追加したもの)とについて、シリンダー(2)内圧力比較実験を実施した。
これによると、シリンダー(2)内の各部の圧力変動幅は、従来のものでは、場所によって4MPa程度に達するのに対し、この発明のものでは、どの場所においても1MPa程度で収まっている。したがって、この発明の2軸異方向回転押出機(1)によると、圧力変動を抑えることが可能であり、シリンダー(2)の傷や摩耗が抑えられて、2軸異方向回転押出機(1)の寿命を向上することができるとともに、安定した押出成形が可能となって、押出成形品の製品品質も向上する。
ここで、アダプター(5)に設けられる軸受部(23)(24)の外径については、スクリュー(3)(4)の軸部(3a)(4a)の外径と同じか若干大きくすることが可能であるので、突出軸部(21)(22)の外径は、スクリュー(3)(4)の軸部(3a)(4a)の外径と同程度まで大きくすることができ、図7に示した軸受部(8)付きのダイヘッド(6)を使用するものに比べて、スクリュー先端部の強度を上げることができ、シリンダー(2)内の圧力変動を小さくするという点でより有利なものとなる。また、ダイヘッド(20)を軸受無しダイヘッドとしていることで、ダイヘッド(20)の設計の自由度が制約されることがない。また、軸受部(23)(24)は両端が開口しており、この内部でらせん溝(21a)(22a)付き突出軸部(21)(22)が回転することになるので、樹脂が滞留しにくいという利点も得られる。
(1) 2軸異方向回転押出機
(2) シリンダー
(2a) 中空部
(3)(4) 2軸スクリュー
(5) アダプター
(5a) 貫通孔
(20) ダイヘッド
(21)(22) 突出軸部
(21a)(22a) らせん状の溝
(23)(24) 軸受部
(25)(27) 円筒部
(26)(28) ブリッジ部

Claims (2)

  1. シリンダーと、シリンダーの中空部内に配されて異方向に回転させられる2軸スクリューと、シリンダーの先端側に配されたダイヘッドとを備えている2軸異方向回転押出機において、シリンダーとダイヘッドとの間に、シリンダーの開口とダイヘッドの開口とを連通する貫通孔が設けられたアダプターが配置され、スクリュー先端部に、シリンダーから突出する突出軸部が設けられており、アダプターに、貫通孔が設けられたアダプターとは別の部材とされて、突出軸部を支持する軸受部が設けられており、
    軸受部は、突出軸部が嵌め入れられる円筒部と、円筒部の外周面と貫通孔の周面との間に渡された複数のブリッジ部とを有し、円筒部に固定されたブリッジ部の径方向外側端部がアダプターの貫通孔の内周面に設けられた溝に着脱可能に嵌め入れられていることを特徴とする2軸異方向回転押出機。
  2. 突出軸部の外周面に、らせん状の溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の2軸異方向回転押出機。
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