JP5783243B2 - 周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法 - Google Patents

周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5783243B2
JP5783243B2 JP2013501009A JP2013501009A JP5783243B2 JP 5783243 B2 JP5783243 B2 JP 5783243B2 JP 2013501009 A JP2013501009 A JP 2013501009A JP 2013501009 A JP2013501009 A JP 2013501009A JP 5783243 B2 JP5783243 B2 JP 5783243B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stationary object
periodic stationary
periodic
unit
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013501009A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012115009A1 (ja
Inventor
千加夫 土谷
千加夫 土谷
早川 泰久
泰久 早川
田中 慎也
慎也 田中
古性 裕之
裕之 古性
修 深田
修 深田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2013501009A priority Critical patent/JP5783243B2/ja
Publication of JPWO2012115009A1 publication Critical patent/JPWO2012115009A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5783243B2 publication Critical patent/JP5783243B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/16Anti-collision systems
    • G08G1/167Driving aids for lane monitoring, lane changing, e.g. blind spot detection
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T7/00Image analysis
    • G06T7/20Analysis of motion
    • G06T7/246Analysis of motion using feature-based methods, e.g. the tracking of corners or segments
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V10/00Arrangements for image or video recognition or understanding
    • G06V10/40Extraction of image or video features
    • G06V10/42Global feature extraction by analysis of the whole pattern, e.g. using frequency domain transformations or autocorrelation
    • G06V10/421Global feature extraction by analysis of the whole pattern, e.g. using frequency domain transformations or autocorrelation by analysing segments intersecting the pattern
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V20/00Scenes; Scene-specific elements
    • G06V20/50Context or environment of the image
    • G06V20/56Context or environment of the image exterior to a vehicle by using sensors mounted on the vehicle
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V20/00Scenes; Scene-specific elements
    • G06V20/50Context or environment of the image
    • G06V20/56Context or environment of the image exterior to a vehicle by using sensors mounted on the vehicle
    • G06V20/58Recognition of moving objects or obstacles, e.g. vehicles or pedestrians; Recognition of traffic objects, e.g. traffic signs, traffic lights or roads
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T2207/00Indexing scheme for image analysis or image enhancement
    • G06T2207/30Subject of image; Context of image processing
    • G06T2207/30248Vehicle exterior or interior
    • G06T2207/30252Vehicle exterior; Vicinity of vehicle

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Description

本発明は、周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法に関する。
従来、カメラにより撮像された複数の撮像画像から差分画像を生成し、差分画像における差分の存在する領域の形状がカメラの撮像方向の主軸に向かって変化する場合に、当該差分が静止した立体物であると判断する物体検出装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−129560号公報
特許文献1に記載の物体検出装置は、単独で存在する静止した立体物を判断するものである。そのため、パイロン、ガードレール脚部、電柱等、路側に周期的に存在する静止した立体物(以下、周期的静止物という)を他の立体物と区別して認識することは困難であった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、精度良く周期的静止物を検出することが可能な周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法を提供することにある。
本発明の一態様は、移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出装置である。この周期的静止物検出装置は、移動体に搭載されて、移動体の周囲を撮像可能な撮像装置と、撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換部と、鳥瞰画像の所定領域の画像データから、該所定領域に含まれる複数の小領域ごとに立体物の特徴点を抽出する特徴点抽出部と、特徴点抽出部により抽出された特徴点の鳥瞰画像上の所定領域内における分布に対応した波形データを算出する波形データ算出部と、波形データのピーク情報を検出するピーク情報検出部と、ピーク情報が所定の第1閾値以上であるか否かに基づいて、特徴点抽出部により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であるか否かを判断する周期的静止物候補検出部と、周期的静止物候補検出部により周期的静止物候補が検出され、かつ、その検出が所定の条件の下で為されたとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する周期的静止物判断部と、を備える。
本発明の他の態様は、移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出方法である。この周期的静止物検出方法は、移動体に搭載された撮像装置により、移動体の周囲を撮像する撮像工程と、撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換工程と、鳥瞰画像の所定領域の画像データから、該所定領域に含まれる複数の小領域ごとに立体物の特徴点を抽出する特徴点抽出工程と、特徴点抽出工程により抽出された特徴点の鳥瞰画像上の所定領域内における分布に対応した波形データを算出する波形データ算出工程と、波形データのピーク情報を検出するピーク情報検出工程と、ピーク情報が所定の第1閾値以上であるか否かに基づいて、特徴点抽出工程により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であるか否かを判断する周期的静止物候補検出工程と、周期的静止物候補検出工程により周期的静止物候補が検出され、かつ、その検出が所定の条件の下で為されたとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する周期的静止物判断工程と、を備える。
図1は、本発明の第1実施形態に係る周期的静止物検出装置の概略構成図であって、周期的静止物検出装置が車両に搭載される場合の例を示している。 図2は、図1に示した自車両の走行状態を示す上面図である。 図3は、図1に示した計算機の詳細を示すブロック図である。 図4は、図3に示した位置合わせ部の処理の概要を示す上面図であり、(a)は自車両の移動状態を示し、(b)は位置合わせの概要を示している。 図5は、図3に示した移動量候補算出部の処理詳細を示す図であり、(a)は時刻tにおける差分画像PDを示し、(b)は時刻t−1における差分画像PDt−1を示している。 図6は、図3に示した位置合わせ部及び立体物検出部の処理を示すフローチャートである。 図7は、図3に示した周期性判定部の処理を示すフローチャートである。 図8は、図3に示したカウント部により生成されたヒストグラムを示す図である。 図9は、図3に示した移動範囲算出部及び周期的静止物判断部の処理を示すフローチャートである。 図10は、図9に示したステップS27の詳細を示す図であり、(a)は周期的静止物の手前側に他車両が進入した場合を示し、(b)は(a)のときのヒストグラムを示し、(c)は周期的静止物の奥側に他車両が進入した場合を示し、(d)は(c)のときのヒストグラムを示している。 図11は、本発明の第2実施形態に係る周期的静止物検出装置の概略構成図であって、周期的静止物検出装置が車両に搭載される場合の例を示している。 図12は、図11に示した自車両の走行状態および撮像装置の撮像範囲を示す図である。 図13は、図11に示した計算機の詳細を示すブロック図である。 図14は、図13に示したエッジ分布算出部、カウント部、周期的静止物候補検出部、および周期的静止物判断部の詳細動作を示す図である。 図15は、本発明の第2実施形態に係る周期的静止物検出方法の詳細を示すフローチャートである。 図16は、本発明の第2実施形態に係る周期的静止物検出方法の詳細を示すフローチャートであり、図15に続く処理を示す。 図17は、本発明の第3実施形態に係る周期的静止物検出装置の計算機の詳細を示すブロック図である。 図18は、図17の位置合わせ部の詳細動作を示す図である。 図19は、図17の差分算出部の詳細動作を示す図である。(a)はエッジ分布波形が周期的静止物に由来するものである場合の差分を示し、(b)はエッジ分布波形が移動物に由来するものである場合の差分を示す。 図20は、本発明の第3実施形態に係る周期的静止物検出方法の詳細を示すフローチャートであり、図16に対応する図である。 図21は、本発明の第3実施形態の変形例に係る周期的静止物検出方法の詳細を示すフローチャートであり、図16に対応する図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る周期的静止物検出装置1の概略構成図であって、周期的静止物検出装置1が自車両Vに搭載される場合の例を示している。図1に示す周期的静止物検出装置1は、自車両Vの周囲に存在する周期的静止物を検出するものであって、具体的にはパイロン、ガードレール脚部、電柱などのように路側に周期的に存在する静止物を検出するものである。なお、以下の例では自車両Vを移動体の一例として説明するが、移動体は自車両Vに限らず、二輪車や自転車など他の移動体であってもよい。
周期的静止物検出装置1は、カメラ(撮像装置)10と、車速センサ20(速度検出器)と、計算機30とを備えている。図1に示すカメラ10は、自車両Vの後方における高さhの箇所において、光軸が水平から下向きに角度θとなるように取り付けられている。カメラ10は、この位置から所定の検出領域を撮像するようになっている。車速センサ20は、自車両Vの走行速度を検出するものであって、例えば車輪に回転数を検知する車輪速センサで検出した車輪速から速度を算出する。計算機30は、カメラ10により撮像された画像や車速センサ20からの信号に基づいて、自車両Vの周囲に存在する周期的静止物を検出するものである。
図2は、図1に示した自車両Vの走行状態を示す上面図である。図2に示すように、カメラ10は、所定の画角aで車両後方側を撮像する。このとき、カメラ10の画角aは広くなっており、自車両Vが走行する車線に加えて、周期的静止物が存在する路側についても撮像可能となっている。
図3は、図1に示した計算機30の詳細を示すブロック図である。なお、図3においては、接続関係を明確とするためにカメラ10、及び車速センサ20についても図示するものとする。
図3に示すように、計算機30は、視点変換部31と、位置合わせ部32と、立体物検出部33と、移動量候補算出部34と、カウント部35と、移動範囲算出部36と、周期的静止物判断部37と、車線変更検出部(横移動検出部)38とを備えている。
視点変換部31は、カメラ10による撮像にて得られた撮像画像データを入力し、入力した撮像画像データを鳥瞰視される状態の鳥瞰画像データに視点変換するものである。鳥瞰視される状態とは、上空から例えば鉛直下向きに見下ろす仮想カメラの視点から見た状態である。この視点変換は、例えば特許文献1に記載されるようにして実行される。
位置合わせ部32は、視点変換部31の視点変換により得られた鳥瞰画像データを順次入力し、入力した異なる時刻の鳥瞰画像データの位置を合わせるものである。図4は、図3に示した位置合わせ部32の処理の概要を示す上面図であり、(a)は自車両Vの移動状態を示し、(b)は位置合わせの概要を示している。
図4(a)に示すように、現時刻の自車両VがVに位置し、一時刻前の自車両VがVに位置しているとする。また、自車両Vの後側方領域に他車両Vが位置して自車両Vと並走状態にあり、現時刻の他車両VがVO1に位置し、一時刻前の他車両VがVO2に位置しているとする。さらに、自車両Vは、一時刻で距離d移動したものとする。なお、一時刻前とは、現時刻から予め定められた時間(例えば1制御周期)だけ過去の時刻であっても良いし、任意の時間だけ過去の時刻であっても良い。
このような状態において、現時刻における鳥瞰画像PBは図4(b)に示すようになる。この鳥瞰画像PBでは、路面上に描かれる白線については矩形状となり、比較的正確に上面視された状態となっているが、VO1に位置している他車両Vについては倒れ込みが発生している。また、一時刻前における鳥瞰画像PBt−1についても同様に、路面上に描かれる白線については矩形状となり、比較的正確に上面視された状態となっているが、VO2に位置している他車両Vについては倒れ込みが発生している。
位置合わせ部32は、上記のような鳥瞰画像PB,PBt−1の位置合わせをデータ上で実行する。この際、位置合わせ部32は、一時刻前における鳥瞰画像PBt−1をオフセットさせ、現時刻における鳥瞰画像PBと位置を一致させる。オフセット量d’は、図4(a)に示した移動距離dに対応するだけの量となり、車速センサ20からの信号と一時刻前から現時刻までの時間に基づいて決定される。
立体物検出部33は、差分画像PDのデータから複数の立体物を検出するものである。具体的に立体物検出部33は、鳥瞰画像PB,PBt−1の差分をとり、差分画像PDのデータを生成する。ここで、差分画像PDの画素値は、鳥瞰画像PB,PBt−1の画素値の差を絶対値化したものでもよいし、照度環境の変化に対応するために当該絶対値が所定値を超えたときに「1」とし、超えないときに「0」としてもよい。また、立体物検出部33は、差分画像PDのデータ上において上記「1」として検出された領域に立体物が存在すると判断する。
再度、図3を参照する。移動量候補算出部34は、立体物検出部33により検出された複数の立体物の移動量候補を算出するものである。図5は、図3に示した移動量候補算出部34の処理詳細を示す図であり、(a)は時刻tにおける差分画像PDを示し、(b)は時刻t−1における差分画像PDt−1を示している。
まず、移動量候補算出部34は、図5(b)に示すような時刻t−1における差分画像PDt−1のデータから、立体物の接地点(特徴点)を検出する。接地点とは、立体物と路面との接触点である。このとき、移動量候補算出部34は、検出された立体物のうち、自車両Vのカメラ10に最も近い位置を接地点として検出する。移動量候補算出部34は、立体物検出部33によって差分画像PDt−1のデータ上において立体物が存在すると判断された領域(小領域)ごとに接地点を検出する。
具体的に移動量候補算出部34は、立体物Oについて接地点Pを検出し、立体物Oについて接地点Pを検出し、立体物Oについて接地点Pを検出する。次いで、移動量候補算出部34は、図5(a)に示すような時刻tにおける差分画像PDに対して、幅Wの領域Tを設定する。この際、移動量候補算出部34は、時刻t−1における差分画像PDt−1のデータの接地点P〜Pに対応する箇所に領域Tを設定する。
次に、移動量候補算出部34は、時刻tにおける差分画像PDのデータから、立体物の接地点を検出する。このときも移動量候補算出部34は、立体物検出部33によって差分画像PDのデータ上において立体物が存在すると判断された領域(小領域)ごとに接地点を検出する。移動量候補算出部34は、検出された立体物のうち、自車両Vのカメラ10に最も近い位置を接地点として検出する。すなわち、移動量候補算出部34は、立体物Oについて接地点Pを検出し、立体物Oについて接地点Pを検出し、立体物Oについて接地点Pを検出する。このように位置合わせ部32、立体物検出部33、及び移動量候補算出部34は、鳥瞰画像の所定領域の画像データ(差分画像の後側方領域の画像データ)から、当該所定領域に含まれる複数の小領域ごとに(差分画像の画像データ上において立体物が存在すると判断された領域ごとに)立体物の特徴点(接地点)を抽出する特徴点抽出部として機能する。
そして、移動量候補算出部34は、接地点同士を対応付ける。すなわち、移動量候補算出部34は、接地点Pに対して接地点Pを対応付けると共に、接地点Pに対して接地点Pを対応付け、且つ、接地点Pに対して接地点Pを対応付ける。同様に、移動量候補算出部34は、接地点P,Pに対しても接地点P〜Pを対応付ける。
その後、移動量候補算出部34は、対応付けられた接地点P〜P同士の距離(すなわち移動量候補)を算出する。そして、移動量候補算出部34は、算出した距離を移動量候補とする。このように、移動量候補算出部34は、各立体物に対して複数の移動量候補を算出する。これにより、立体物の移動量を唯一に決定してしまい、同じような画像的特徴が周期的に出現する周期的静止物に対して誤った移動量を算出してしまう事態を抑制するようにしている。
なお、領域Tを設ける理由は、自車両Vのピッチングやヨーイング等によって鳥瞰画像PB,PBt−1の位置合わせに誤差が生じても、接地点P〜Pの対応付けを安定して行うためである。また、接地点P〜Pの対応付けは、鳥瞰画像PB,PBt−1の接地点周り輝度分布のマッチング処理により決定される。
再度、図3を参照する。カウント部35は、移動量候補算出部34により算出された移動量候補をカウントするものであり、カウントによりヒストグラム(波形データ)を作成するものである。例えば、カウント部35は、接地点Pと接地点Pとの距離、接地点Pと接地点Pとの距離、及び、接地点Pと接地点Pとの距離が同じであれば、カウント値を「3」とする。このように、カウント部35は、移動量候補をカウントしてヒストグラムを作成することで、差分画像の後側方領域内における各接地点の分布に対応した(各接地点同士の相対的位置関係に基づく)波形データを算出する波形データ算出部として機能する。
移動範囲算出部36は、カメラ10の撮像間隔と、車速センサ20により検出された自車両Vの移動速度とに基づいて、周期的静止物の鳥瞰画像上での移動範囲を算出するものである。より詳細に移動範囲算出部36は、自車両Vの速度に対して所定範囲のマージンを持つ移動範囲を算出する。ここで、マージンは例えば±10km/hである。具体的に説明すると、移動範囲算出部36は、カメラ10の撮像間隔が33msであり、1画素がカバーする車両進行方向の実距離が5cmの場合、1制御周期で1画素移動する立体物の速度は約5.5km/hとなる。車両運動により鳥瞰画像PB,PBt−1の精度が悪化することを考慮すると、この約5.5km/hを許容するため、±10km/hのマージンが必要となる。
周期的静止物判断部37は、立体物検出部33により検出された複数の立体物が周期的静止物であるか否かを判断するものである。周期的静止物判断部37は、周期的静止物候補検出部37aと周期性判定部37bとを備えている。この周期的静止物判断部37は、カウント部35により作成されたヒストグラムと、移動範囲算出部36により算出された移動範囲と、周期的静止物候補検出部37aにより検出された周期的静止物候補(周期的静止物である可能性のある静止物)と、周期性判定部37bにより判定された周期性とに基づいて、立体物検出部33により検出された複数の立体物が周期的静止物であるか判断する。
次に、フローチャートを参照して周期的静止物検出方法を説明する。図6は、図3に示した位置合わせ部32及び立体物検出部33の処理を示すフローチャートである。まず、位置合わせ部32は、視点変換部31により検出された異なる時刻の鳥瞰画像PB,PBt−1のデータを入力し、位置合わせを行う(S1)。次いで、立体物検出部33は、ステップS1において位置合わせされた鳥瞰画像PB,PBt−1のデータの差分をとる(S2)。その後、立体物検出部33は、所定値に基づいて二値化処理を実行して差分画像PDのデータを生成する(S3)。そして、位置合わせ部32及び立体物検出部33の処理は終了する。
図7は、図3に示した周期的静止物候補検出部37a及び周期性判定部37bの処理を示すフローチャートであり、図8は、図3に示したカウント部35により生成されたヒストグラムを示す図である。図8に示すように、カウント部35は算出された移動量候補のうち同じものをカウントする。すなわち、図8に示す例では移動量m1,m2,m3,m4について複数検出されたため、これらのカウント値が高くなっている。
周期的静止物候補検出部37aは、図7及び図8に示すように、まずヒストグラムから最大値M(ピーク値;ピーク情報)を検出する(S11)。次いで、周期的静止物候補検出部37aは、ステップS11において検出した最大値Mに基づいて所定の閾値Thを設定する(S12)。ここで、所定の閾値Thは、最大値Mの70%に設定される。例えば、最大値Mのカウント値が「7」である場合、所定の閾値Thは「4.9」に設定されることとなる。このように、カウント値の最大値Mから所定の閾値Thを求めるため、自車両Vと立体物の位置関係や日照条件などによりカウント値の大きさが変化してしまっても適切な閾値を設定することができる。なお、本実施形態では所定の閾値Thは最大値Mの70%の値とされているが、これに限られるものではない。
次に、周期的静止物候補検出部37aは、所定の閾値Th以上の極大値M1〜M3(ピーク値;ピーク情報)を検出する(S13)。ここで、最大値Mが例えば「7」であった場合、周期的静止物候補検出部37aは、「5」以上のカウント値を有する極大値M1〜M3を検出することとなる。このように周期的静止物候補検出部37aは、ヒストグラム(波形データ)のピーク情報を検出するピーク情報検出部として機能する。さらに、周期的静止物候補検出部37aは、当該ピーク情報が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、検出された接地点を有する各立体物が周期的静止物候補であるか否かを判断する。具体的には、例えば、周期的静止物候補検出部37aは、各極大値M,M1〜M3(最大値Mを含む)に対応する移動量候補に対応付けられた立体物(例えば、ある2つの接地点間の距離が各極大値M,M1〜M3のいずれかに一致する場合の当該接地点を有する2つの立体物)が周期的静止物候補であると判定する。
その後、周期性判定部37bは、極大値M,M1〜M3(最大値Mを含む)の間隔(ピーク情報)を検出し、検出した間隔を投票する(S14)。すなわち、図8に示す例では間隔Dについて投票数「2」となり、間隔Dについて投票数「1」となる。
次いで、周期性判定部37bは、周期性を判定する(S15)。このとき、周期性判定部37bは、ステップS14における投票数が所定投票数以上であるか否かに基づいて周期性を判定する。ここで、所定投票数は、鳥瞰画像PBから検出された立体物の検出数の半分とされる。よって、鳥瞰画像PBから検出された立体物の検出数が「4」である場合、所定投票数は「2」となる。なお、所定投票数は上記に限らず固定の値であっても構わない。
周期性があると判定された場合(S15:YES)、周期性判定部37bは、ステップS12における所定の閾値Thを低下させる(S16)。そして、処理はステップS17に移行する。このため、例えば所定の閾値Thは最大値Mの70%であるが、最大値Mの60%などに設定される。また、所定の閾値Thを低下させる期間は大凡1秒程度あり、周期性ありと判定される毎に所定の閾値Thは再設定される。このように、カウント値の極大値M,M1〜M3の発生位置、すなわち間隔から周期性を判断し、周期性があると判断した場合に所定の閾値Thを低下させるため、一度周期性が判断されると周期的静止物を判断し易くすることができる。一方、一度周期性が判断されるまでは所定の閾値Thは低下せず位置合わせの誤差等に起因する立体物の誤検出を抑制することができる。
一方、周期性がないと判定された場合(S15:NO)、所定の閾値Thは低下させられることなく、処理はステップS17に移行する。
このように、周期性判定部37bは、移動量候補のカウント値の最大値Mに基づく所定の閾値Th以上の極大値M,M1〜M3の発生位置(間隔)の投票数(ピーク情報)から周期性を判断する。このため、比較的値が小さい極大値(例えば図8の符号M4)を無視することができ、ノイズの影響を受け難く、一層精度良く周期性を判断することができる。
ステップS17において、周期性判定部37bは、車線変更検出部38により規定以上の横移動が検出されたか否かを判断する(S17)。具体的に車線変更検出部38は、ターンシグナルがオンであり、且つ、車速センサにより検出された車速から決定される規定以上の舵角が検出されたときに、規定以上の横移動が検出されたと判断する。
規定以上の横移動が検出されたと判断した場合(S17:YES)、周期性判定部37bは、ステップS16において所定の閾値Thを低下させていた場合、低下させていた閾値Thを初期化する(S18)。これにより、車線変更後の環境に変化に応じて適切に周期的静止物を検出することができることとなる。そして、図7に示す処理は終了する。一方、規定以上の横移動が検出されないと判断した場合(S17:NO)、所定の閾値Thは初期化されることなく処理は図7に示す処理は終了する。
図9は、図3に示した移動範囲算出部36及び周期的静止物判断部37の処理を示すフローチャートである。図9に示すように、まず移動範囲算出部36は、静止相当移動量を算出する(S21)。すなわち、移動範囲算出部36は、カメラ10の撮像間隔と、車速センサ20により検出された自車両Vの移動速度とに基づいて、周期的静止物の鳥瞰画像上での移動範囲を算出する。この際、移動範囲算出部36は、自車両Vの速度に対して所定範囲のマージンを持つ移動範囲を算出する。
次に、周期的静止物判断部37は、周期的静止物候補検出部37aにより周期的静止物候補が検出され、かつ、その検出が所定の条件の下で為されたとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する。具体的には、周期的静止物判断部37は、ステップS21において算出された移動量の範囲内(移動範囲内)に極大値M,M1〜M3(ヒストグラムのピーク)が存在するか否かを判断する(S22)。極大値M,M1〜M3のいずれかが移動量の範囲内に存在すると判断した場合(S22:YES)、周期的静止物判断部37は、周期的静止物が存在すると判断する(周期的静止物候補検出部37aによって検出された周期的静止物候補が周期的静止物であると判断する)(S23)。すなわち、周期的静止物は、同じ間隔で並んでいることが多く、特定のカウント値が大きくなる傾向にある。また、周期的静止物は静止しているため、移動量候補のカウント値は移動体の速度等を考慮した移動範囲内に収まるべきである。よって、ステップS22において「YES」と判断された場合、複数の立体物が周期的静止物であるといえる。そして、図9に示す処理は終了する。
一方、上記移動量の範囲内に極大値M,M1〜M3のいずれも存在しないと判断した場合(S22:NO)、周期的静止物判断部37は、周期性判定部37bにより周期性ありと判定されていたか否かを判断する(S24)。周期性判定部37bにより周期性ありと判定されていなかったと判断した場合(S24:NO)、周期的静止物判断部37は、立体物を移動物であると判断する(S25)。そして、図9に示す処理は終了する。
周期性判定部37bにより周期性ありと判定されていたと判断した場合(S24:YES)、周期的静止物判断部37は、所定の閾値Th以上の極大値から非周期的極大値を検出する(S26)。非周期的極大値とは、例えば図8に示す極大値M3が相当する。この極大値M3は、隣接する極大値との間隔が他の極大値M,M1,M2と異なっている。このため、周期的静止物判断部37は、この極大値M3を周期性の無い非周期的極大値と判定する。
そして、非周期的極大値を検出できなった場合(S26:NO)、周期性があり非周期的極大値が存在しないことから、周期的静止物判断部37は、周期的静止物が存在すると判断する(S23)。
一方、非周期的極大値を検出できた場合(S26:YES)、周期的静止物判断部37は、周期的極大値M,M1,M2が前回値よりも低下しているか否か判断する(S27)。この処理において、周期的静止物判断部37は、今回処理における周期的極大値M,M1,M2の平均値を算出すると共に、前回処理における周期的極大値の平均値についても算出する。そして、周期的静止物判断部37は、今回処理の平均値が前回処理の平均値よりも所定値以上低下しているか判断する。
周期的極大値M,M1,M2が前回値よりも低下していると判断した場合(S27:YES)、周期的静止物判断部37は、自車両Vと周期的静止物との間に他車両等が進入したと判断し、移動物を検出する(S25)。そして、図9に示す処理を終了する。
一方、周期的極大値M,M1,M2が前回値よりも低下していないと判断した場合(S27:NO)、周期的静止物判断部37は、自車両Vからみて周期的静止物の奥側に他車両等が進入したと判断し、周期的静止物を検出する(S23)。そして、図9に示す処理を終了する。
図10は、図9に示したステップS27の詳細を示す図であり、(a)は周期的静止物の手前側に他車両Vが進入した場合を示し、(b)は(a)のときのヒストグラムを示している。また、(c)は周期的静止物の奥側に他車両Vが進入した場合を示し、(d)は(c)のときのヒストグラムを示している。なお、図10(b)及び(d)において破線は他車両進入前のヒストグラムを示し、実線は他車両進入後のヒストグラムを示している。
まず図10(a)に示すように、周期的静止物の手前側に他車両Vが進入したとする。このとき、他車両Vにより周期的静止物が遮られることから、図10(b)に示すように、周期的極大値のカウント値は小さくなる傾向にある。特に、周期的静止物の手前側に他車両Vが進入する場合は、自車両Vが車線変更可能な位置に他車両Vが存在する可能性がある。このため、このような場合、周期的静止物判断部37は、他車両V(移動物)を検出する。
これに対して、図10(c)に示すように、周期的静止物の奥側に他車両Vが進入したとする。このとき、他車両Vにより周期的静止物が遮られることがない。よって、周期的極大値のカウント値には殆ど影響が無く、周期的極大値のカウント値はあまり小さくならない。周期的静止物の奥側に他車両Vが進入する場合は、自車両Vが車線変更可能な位置に他車両Vは存在しないことから、このような場合、周期的静止物判断部37は、周期的静止物を検出する。
本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、鳥瞰画像における後側方領域(所定領域)の差分画像の画像データから、差分画像の画像データ上において立体物が存在すると判断された領域ごとに(所定領域に含まれる複数の小領域ごとに)立体物の接地点(特徴点)を抽出し、鳥瞰画像上の後側方領域内における接地点の分布に対応したヒストグラム(波形データ)を算出し、そのヒストグラムのピーク情報(ピークの値、ピークの間隔の投票数等)が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、抽出された接地点を有する立体物が周期的静止物候補であるか否かを判断する。このため、周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、周期的静止物の有する周期性(繰り返し性)を波形データのピーク情報としてより明確に抽出することができ、撮像画像に含まれる立体物の中から周期的静止物候補をより容易に抽出できる。これにより、より精度良く周期的静止物を抽出することが可能になる。
周期的静止物には、類似の外観を有する静止物が略等間隔に並んだものが多い。このような周期的静止物を移動している撮像装置によって撮像した場合、前回画像における周期的静止物の各要素が今回画像においてどの部位に対応するかを判別することは難しい。そして、この場合、撮像された周期的静止物が静止物であるのか移動物であるのかを判断することも困難となる。さらに移動体の移動速度、撮像装置の撮像間隔、周期的静止物のピッチ等の条件によっては、周期的静止物を移動物として誤認する虞もある。
本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、上記のとおり、撮像画像に含まれる立体物の中からより精度良く周期的静止物を抽出することが可能になり、周期的静止物を移動物として誤認することを防止することが可能になる。
周期的静止物は、差分画像上においては周期的に存在する差分領域を生じる。これら周期的な差分領域も、それぞれが前画像においてどの部位に相当するのかを対応付けて移動量を算出することが困難であり、静止物であるか否かを判断することが難しい。
本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、検出された複数の立体物の移動量候補を算出し、算出された移動量候補をカウントするため、周期的な差分領域それぞれが前画像においてどの部位に対応するのか不明な状態でカウントすることとなる。そして、カウントされた移動量候補のカウント値のうち、移動体の移動範囲内におけるカウント値が閾値Th以上であると判断した場合、複数の立体物が周期的静止物であると判断する。ここで、周期的静止物は、同じ間隔で並んでいることが多く、特定のカウント値が大きくなる傾向にある。また、周期的静止物は静止しているため、移動量候補のカウント値は移動体の速度等を考慮した移動範囲内に収まるべきである。よって、移動体の速度等を考慮した移動範囲内に収まる特定のカウント値が所定の閾値Th以上である場合には複数の立体物が周期的静止物であるといえる。従って、より精度良く周期的静止物を検出することができる。
さらに、本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、各立体物に対して複数の移動量候補を算出するため、立体物の移動量を唯一に決定してしまい、同じような画像的特徴が周期的に出現する周期的静止物に対して誤った移動量を算出してしまう事態を抑制することができる。
また、本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、カウントされたカウント値の最大値Mから所定の閾値Thを求めるため、移動体と立体物の位置関係や日照条件などによりカウント値の大きさが変化してしまっても適切な閾値Thを設定することができる。
さらに、本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、カウントされたカウント値の極大値M,M1〜M3の発生位置から周期性を判断し、周期性があると判断した場合に所定の閾値Thを低下させるため、一度周期性が判断されると周期的静止物を判断し易くすることができる。一方、一度周期性が判断されるまでは所定の閾値Thは低下せず位置合わせの誤差等に起因する立体物の誤検出を抑制することができる。
また、本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、カウント値の最大値Mに基づく所定の閾値Th以上の極大値M,M1〜M3の発生位置から周期性を判断するため、比較的値が小さい極大値を無視することができ、ノイズの影響を受け難く、一層精度良く周期性を判断することができる。
さらに、本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、規定以上の横移動が検出され、且つ、所定の閾値Thを低下させていた場合、低下させていた閾値Thを初期化するため、自車両Vが車線変更した場合に初期化されることとなり、車線変更後の環境に変化に応じて適切に周期的静止物を検出することができる。
また、本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、今回処理において周期性があると判断された極大値M,M1,M2を除く所定の閾値Th以上の極大値M3が検出された場合、今回処理において周期性があると判断された極大値M,M1,M2の平均値が前回処理における周期性があると判断されたときの極大値の平均値よりも所定値以上小さくない場合、複数の立体物が周期的静止物であると判断する。一方、所定値以上小さい場合、移動物が存在すると判断する。
また、ここで、今回処理において周期性があると判断された極大値M,M1,M2を除く所定の閾値Th以上の極大値M3が検出された場合とは、例えば他車両等が画角内に進入した場合が想定される。このような場合、自車両Vからみて周期的静止物の奥側に他車両等が進入したときと、手前側に進入したときとが想定される。
他車両等が奥側に進入した場合、周期的静止物による周期的極大値M,M1,M2には殆ど影響が無く、非周期的極大値M3が検出される傾向にある。一方、他車両等が手前側に進入した場合、他車両等により周期的静止物が遮られるため、周期的極大値M,M1,M2のカウント値は小さくなる傾向にある。
よって、今回処理において周期性があると判断された極大値M,M1,M2の平均値が前回処理における周期性があると判断されたときの極大値の平均値よりも所定値以上小さくない場合とは、車線変更が可能な位置ではない周期的静止物の奥側に他車両等が位置していることから、当該他車両等の移動物を検出する必要はない。一方、今回処理において周期性があると判断された極大値M,M1,M2の平均値が前回処理における周期性があると判断されたときの極大値の平均値よりも所定値以上小さい場合とは、車線変更可能な位置である周期的静止物の手前側に他車両等が存在するため、移動物を検出することとなる。
従って、本実施形態に係る周期的静止物検出装置1及び周期的静止物検出方法によれば、実際の現象に応じた適切な判断を行うことができる。
なお、上記実施形態においては撮像した現時刻の画像と一時刻前の画像とを鳥瞰図に変換し、変換した鳥瞰図の位置合わせを行ったうえで差分画像PDを生成しているが、これに限定されない。例えば、一時刻前の画像のみを鳥瞰図に変換し、変換した鳥瞰図を位置合わせした後に再び撮像した画像相当に変換し、この画像と現時刻の画像とで差分画像を生成しても良い。すなわち、現時刻の画像と一時刻前の画像との位置合わせを行い、位置合わせを行った両画像の差分から差分画像PDを生成すれば、必ずしも明に鳥瞰図を生成しなくとも良い。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本実施形態に係る周期的静止物検出装置2の概略構成図である。本実施形態は、周期的静止物検出装置2が自車両Vに搭載される場合の例を示している。図11に示すように、周期的静止物検出装置2は、カメラ10と、計算機40とを備えている。
図12は、図11に示したカメラ10の撮像範囲等を示す図である。図12に示すように、カメラ10は、第1実施形態と同様に、所定の画角aで自車両Vの後側方領域を撮像する。カメラ10の画角aは、カメラ10の撮像範囲に、自車両Vが走行する車線に加え、隣接する車線または路側も含まれるように設定される。
計算機40は、カメラ10によって撮像した撮像画像のうち、周期的静止物の検出領域A,A内の部位について各種処理を実行する。これにより、計算機40は、検出領域A,A内に存在する立体物が周期的静止物であるか否かを判定する。検出領域A,Aは、上方からみると矩形状となっている。検出領域A,Aの位置は、自車両Vに対する相対位置から設定されてもよいし、既存の白線認識技術等を利用して、白線の位置を基準に設定されてもよい。鳥瞰画像上における検出領域A,Aの形状は、矩形状に限らない。実空間における矩形状領域を検出領域とする場合は、鳥瞰画像上における検出領域A,Aの形状を台形形状としてもよい。
検出領域A,Aの自車両V側における辺(進行方向に沿う辺)は、接地線L,Lとして設定される。接地線L,Lは、自車両Vが走行する車線に隣接する車線に存在する他車両Vや路側に存在する周期的静止物が地面に接触する線を意味する。
自車両Vの後端部から検出領域A,Aの前端部までの車両進行方向の距離は、検出領域A,Aが少なくともカメラ10の画角a内に収まるように決定される。
また、検出領域A,Aの車両進行方向における長さ及び車両進行方向に直交する方向における幅は、検出対象となる周期的静止物の大きさに基づいて決定される。本実施形態においては、周期的静止物と他車両Vとを区別するため、車両進行方向における長さは、少なくとも他車両Vを含み得る長さに設定される。また、車両進行方向に直交する方向における幅は、鳥瞰画像において左右の隣接車線よりも更に隣接する車線(すなわち2車線隣りの車線)を含まない長さとされる。
図13は、図11に示した計算機40の詳細を示すブロック図である。図13に示すように、計算機40は、視点変換部41と、エッジ分布算出部42と、カウント部43と、周期的静止物候補検出部44と、周期的静止物判断部45とを含む。なお、計算機40は、CPUやRAM、ROM等からなるコンピュータである。計算機40は、予め設定されたプログラムに従って画像処理等を行うことによって、視点変換部41、エッジ分布算出部42、カウント部43、周期的静止物候補検出部44、周期的静止物判断部45といった各部の機能を実現する。
視点変換部41は、カメラ10による撮像にて得られた所定領域の撮像画像データを入力する。視点変換部41は、入力した撮像画像データに対して、鳥瞰視される状態の鳥瞰画像データに視点変換処理を行う。鳥瞰視される状態とは、上空から例えば鉛直下向き(又は、やや斜め下向き)に見下ろす仮想カメラの視点から見た状態である。
図14は、エッジ分布算出部42、カウント部43、周期的静止物候補検出部44、および周期的静止物判断部45の詳細動作を示す図である。なお、図14は、検出領域Aを含む車両進行方向右側のみを図示して説明するが、エッジ分布算出部42、カウント部43、周期的静止物候補検出部44、および周期的静止物判断部45は、検出領域Aを含む車両進行方向左側の領域に対しても同様の処理を行う。
エッジ分布算出部42は、図13に示すように、エッジ要素抽出部42aとエッジ分布波形算出部42bとを備える。エッジ要素抽出部42aは、鳥瞰画像に含まれる周期的静止物のエッジの構成要素(以下、エッジ要素(特徴点)という)を検出するために、視点変換部41により視点変換された鳥瞰画像データに対して、輝度差の算出を行う。エッジ要素抽出部42aは、実空間における鉛直方向に伸びる鉛直仮想線に沿った複数の位置ごとに、当該各位置の近傍の2つの画素間の輝度差を算出する。
具体的には、エッジ要素抽出部42aは、視点変換された鳥瞰画像に対して実空間で鉛直方向に伸びる線分に該当する第1鉛直仮想線と、実空間で鉛直方向に伸びる線分に該当する第2鉛直仮想線とを設定する。エッジ要素抽出部42aは、第1鉛直仮想線上の点と第2鉛直仮想線上の点との輝度差を、第1鉛直仮想線に沿って連続的に求める。
エッジ分布波形算出部42bは、エッジ要素抽出部42aにより抽出されたエッジ要素の個数を複数の鉛直仮想線ごとに積算し、積算したエッジ要素の個数に基づいてエッジ分布波形を算出する。
エッジ要素抽出部42aおよびエッジ分布波形算出部42bの動作をより詳細に説明する。
エッジ要素抽出部42aは、図14に示すように、実空間で接地線L上の点から鉛直方向に伸びる線分に該当し、且つ、検出領域Aを通過する第1鉛直仮想線Lai(以下、注目線Laiという)を複数設定する。注目線Laiの本数は特に限定されない。以下の説明では、n本の注目線Lai(i=1〜n)が設定されたものとして説明する。
また、エッジ要素抽出部42aは、複数の注目線Laiに各々対応し、実空間で接地線L上の点から鉛直方向に伸びる線分に該当し、且つ、検出領域Aを通過する第2鉛直仮想線Lri(以下、参照線Lriという)を複数設定する。各参照線Lriは、実空間において対応する注目線Laiから所定距離(例えば、10cm)だけ離間する位置に設定される。なお、実空間で鉛直方向に伸びる線分に該当する線は、鳥瞰画像においてはカメラ10の位置Pから放射状に広がる線となる。
次にエッジ要素抽出部42aは、各注目線Lai上に注目点Pajを複数設定する。図14に示した例では、注目点Pa1〜Pa8が設定されているが、注目点Pajの個数は特に限定されない。以下の説明では、k個の注目点Paj(j=1〜k)が設定されたものとして説明する。
また、エッジ要素抽出部42aは、各参照線Lri上に、上記注目点Pajに各々対応する参照点Prjを複数設定する。互いに対応する注目点Pajと参照点Prjとは、実空間上において略同じ高さに設定される。なお、注目点Pajと参照点Prjとは必ずしも厳密に同じ高さである必要はなく、注目点Pajと参照点Prjとが同じ高さとみなせる程度の誤差は許容されることは勿論である。
エッジ要素抽出部42aは、互いに対応する注目点Pajと参照点Prjとの間の輝度差を、各注目線Laiに沿って連続的に求める。図14に示した例では、エッジ要素抽出部42aは、第1注目点Pa1と第1参照点Pr1との間で輝度差を算出し、第2注目点Pa2と第2参照点Pr2との間で輝度差を算出する。そして同様にして、第3〜第8注目点Pa3〜Pa8と第3〜第8参照点Pr3〜Pr8との輝度差を順次求めていくこととなる。
エッジ要素抽出部42aは、注目点Pajと参照点Prjとの輝度差が所定値以上である場合に、注目点Pajと参照点Prjとの間にエッジ要素が存在すると判定する。このように、エッジ要素抽出部42aは、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、当該鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素(特徴点)を抽出する特徴点抽出部として機能する。換言すれば、エッジ要素抽出部42aは、鳥瞰画像の所定領域(検出領域)の画像データから、当該所定領域に含まれる複数の小領域ごとに(複数の鉛直仮想線近傍領域ごとに)立体物の特徴点(エッジ要素)を抽出する。
エッジ分布波形算出部42bは、エッジ要素抽出部42aによって抽出されたエッジ要素が同じ注目線Laiに沿って何個存在するかをカウントする。エッジ分布波形算出部42bは、カウントしたエッジ要素の個数を、各注目線Laiの属性として記憶する。
エッジ分布波形算出部42bは、エッジ要素のカウントの処理をすべての注目線Laiに対して実行する。なお、注目線Laiのうち検出領域Aと重複する部分の長さは、各注目線Laiの位置に応じて異なるものとなる。カウントしたエッジ要素の個数は、対応する注目線Laiの重複部分の長さで除算することで正規化してもよい。
図14に示した例では、検出領域Aに他車両Vが映っている。他車両Vのタイヤのゴム部分に注目線Laiが設定され、そこから10cm相当だけ離れたタイヤのホイール上に参照線Lriが設定されていると仮定する。このとき第1注目点Pa1と第1参照点Pr1とは、同じタイヤ部分に位置するために、それらの間の輝度差は小さい。一方、第2〜第8注目点Pa2〜Pa8はタイヤのゴム部分に位置し、第2〜第8参照点Pr2〜Pr8はタイヤのホイール部分に位置するために、それらの間の輝度差は大きくなる。第2〜第8注目点Pa2〜Pa8と第2〜第8参照点Pr2〜Pr8と輝度差が所定値以上であれば、エッジ要素抽出部42aは、第2〜第8注目点Pa2〜Pa8と第2〜第8参照点Pr2〜Pr8との間にエッジ要素が存在することを検出する。そして第2〜第8注目点Pa2〜Pa8は注目線Laiに沿って7個存在しているので、エッジ要素抽出部42aは、エッジ要素を7回検出する。このときエッジ分布波形算出部42bは、エッジ要素のカウント値を「7」とする。
さらにエッジ分布波形算出部42bは、各注目線Laiに対して得られたエッジ要素のカウント値をグラフ化し、エッジ分布の波形(波形データ)を得る。具体的には、エッジ分布波形算出部42bは、エッジ要素のカウント値を縦軸とし、実空間における注目線Laiの接地線L上の位置を横軸とした平面上に、エッジ要素のカウント値をプロットする。注目線La1〜Lanが、実空間において接地線L上に等間隔で設定されている場合には、各注目線Laiに対して得られたエッジ要素のカウント値を、注目線La1〜Lanの順に並べるだけで、エッジ分布の波形を得ることができる。図14に示した例では、他車両Vのタイヤのゴム部分に設定された注目線Laiが、鳥瞰画像上において接地線Lと交差する位置において、エッジ要素のカウント値が「7」となっている。
このようにエッジ分布波形算出部42bは、エッジ要素抽出部42aにより抽出されたエッジ要素の個数を、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに積算し、積算したエッジ要素の個数に基づいてエッジ分布波形(波形データ)を算出する波形データ算出部として機能する。換言すれば、エッジ分布波形算出部42bは、鳥瞰画像上の所定領域(検出領域)内における特徴点(エッジ要素)の分布に対応した(各エッジ要素の相対的位置関係に基づく)波形データを算出する。
カウント部43は、エッジ分布算出部42のエッジ分布波形算出部42bが算出したエッジ分布波形のピークを検出する。ピークとは、エッジ分布波形上においてエッジ要素のカウント値が増加から減少に転じる点である。カウント部43は、エッジ分布波形に対して、例えば、ローパスフィルタ、移動平均フィルタ等によるノイズ除去処理を施した上で、ピーク検出を行う。ここで、所定の閾値以上の値を有するピークのみをピークとして検出するようにしてもよい。所定の閾値は、例えば、エッジ分布波形の最大値の60%の値に設定することができる。
また、カウント部43は、検出したピークのうち等間隔に並んだピークの個数(ピーク情報)をカウントする。具体的には、カウント部43は、検出した各ピーク間の距離を算出し、算出したピーク間距離が所定範囲内にあるピークを抽出し、その個数をカウントする。ピーク間距離の「所定範囲」は、検出対象である周期的静止物の種類に応じて予め設定した固定値としてもよいし、所定時間以上連続して検出されたピーク間距離に基づいて設定される変動値としてもよい。なお、カウント部43は、エッジ分布波形からピークを検出する際に前回検出したピークをとばして検出することもある。この場合、ピークの間隔は、実際の間隔の2倍、3倍等の大きさで検出されることになる。そこで、等間隔に並んだピークのカウント漏れをなくすため、「所定範囲」は、本来抽出すべきピークの間隔の倍数に対応する値を含むように設定される。例えば、本来抽出すべきピークの間隔がXであるとき、ピーク間距離の「所定範囲」は、X±10パーセント、2X±20パーセント、3X±30パーセントに設定される。このようにカウント部43は、波形データのピーク情報を検出するピーク情報検出部として機能する。
周期的静止物候補検出部44は、カウント部43がカウントしたピークの個数(ピーク情報)が所定の閾値Th以上であるか否かに基づいて、抽出されたエッジ要素を有する立体物が周期的静止物候補に該当するか否かを判定する。具体的には、周期的静止物候補検出部44は、カウント部43がカウントしたピークの個数が所定の閾値Th以上であるとき、カウントされた各ピークに対応する物が周期的静止物候補であると判定する。閾値Thは、例えば、パイロン、ガードレール脚部、電柱など、検出対象である周期的静止物の種類に応じて定まる値であり、実験等を通じて求めることができる。具体的には、閾値Thは、例えば、3以上100以下の値に設定される。
周期的静止物判断部45は、周期的静止物候補が所定時間継続して検出されたとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する。具体的には、周期的静止物候補検出部44によって、ピークの個数が所定の閾値Th以上である状態が所定時間継続して検出されたとき、周期的静止物判断部45は、検出した周期的静止物候補が周期的静止物である可能性が十分に高くなったと判断する。そして、周期的静止物判断部45は、カウントされた各ピークに対応する物が周期的静止物であると判定する。「所定時間」は、検出対象である周期的静止物の種類に応じて定まる値であり、実験等を通じて求めることができる。固定値としてもよいし、カメラ10の撮像間隔や自車両Vの移動速度に応じて変動させてもよい。具体的には、「所定時間」は、例えば、0.1〜5秒に設定される。
次に、本実施形態に係る周期的静止物検出方法について説明する。図15及び図16は、本実施形態に係る周期的静止物検出方法の詳細を示すフローチャートである。なお、図15及び図16においては、便宜上、検出領域Aを対象とする処理について説明するが、検出領域Aについても同様に処理を行うことができる。
図15に示すように、先ず、ステップS31において、視点変換部41は、カメラ10による撮像にて得られた所定領域の撮像画像データを入力し、これに対して視点変換処理を行い、鳥瞰画像データを作成する。
次に、エッジ分布算出部42は、ステップS32において、検出領域A上にn本の注目線Laiを設定するとともに、n本の注目線Laiに各々対応するn本の参照線Lriを設定する(i=1〜n)。エッジ分布算出部42は、実空間で接地線L上の点から鉛直方向に伸びる線分を注目線Laiに設定する。また、エッジ分布算出部42は、実空間で接地線L上の点から鉛直方向に伸びる線分に該当し、且つ、実空間において対応する注目線Laiから所定距離だけ離間した線分を参照線Lriに設定する。
次にエッジ分布算出部42は、ステップS33において、各注目線Lai上にk個の注目点Pajを設定するとともに、各参照線Lri上に、注目点Pajに各々対応するk個の参照点Prjを設定する(j=1〜k)。エッジ分布算出部42は、互いに対応する注目点Pajと参照点Prjとが、実空間上において略同じ高さとなるように設定する。
次にエッジ分布算出部42は、ステップS34において、互いに対応する注目点Pajと参照点Prjとの輝度差が所定値以上であるか否かを判定する。輝度差が所定値以上であると判定した場合は、エッジ分布算出部42は、判断対象となった注目点Pajと参照点Prjとの間にエッジ要素が存在すると判断し、ステップS35にて、第i番目の注目線Laiのカウント値(bincount(i))に「1」を代入する。ステップS34において、輝度差が所定値に満たないと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、判断対象となった注目点Pajと参照点Prjとの間にはエッジ要素が存在しないと判断し、ステップS36へ処理を進める。
エッジ分布算出部42は、ステップS36において、現在処理対象となっている注目線Lai上のすべての注目点Pajについて、ステップS34の処理を実行したか否かを判定する。すべての注目点Pajについて、ステップS34の処理を実行していないと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、ステップS34に処理を戻し、次の注目点Paj+1と参照点Prj+1との輝度差を求め、当該輝度差が所定値以上であるか否かを判定する。このようにして、エッジ分布算出部42は、注目点Pajと参照点Prjとの間の輝度差を、注目線Laiに沿って順次連続的に求めてゆき、求めた輝度差が所定値以上となった場合に、エッジ要素が存在すると判断する。
エッジ分布算出部42は、ステップS35にて、第i番目の注目線Laiのカウント値(bincount(i))に「1」を代入したあと、ステップS37へ処理を進め、そこで、次の注目点Paj+1と参照点Prj+1との輝度差を求め、当該輝度差が所定値以上であるか否かを判定する。輝度差が所定値以上であると判定した場合は、エッジ分布算出部42は、判断対象となった注目点Paj+1と参照点Prj+1との間にエッジ要素が存在すると判断し、ステップS38にて、第i番目の注目線Laiのカウント値(bincount(i))をカウントアップする。
ステップS37において、輝度差が所定値に満たないと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、判断対象となった注目点Paj+1と参照点Prj+1との間にはエッジ要素が存在しないと判断し、ステップS38をとばして、ステップS39に処理を進める。
次にエッジ分布算出部42は、ステップS39において、現在処理対象となっている注目線Lai上のすべての注目点Pajについて、ステップS34またはステップS37の処理を実行したか否かを判定する。すべての注目点Pajについて、上記の処理を実行していないと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、ステップS37に処理を戻し、次の注目点Paj+1と参照点Prj+1との輝度差を求め、当該輝度差が所定値以上であるか否かを判定する。ステップS39において、すべての注目点Pajについて上記の処理を実行したと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、ステップS41に処理を進める。このようにして、エッジ分布算出部42は、エッジ要素が同じ注目線Laiに沿って何個存在しているかをカウントし、カウントしたエッジ要素の個数を、注目線Laiの属性(bincount(i))として記憶する。
なお、ステップS36において、すべての注目点PajにステップS34の処理を実行したと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、現在処理対象となっている注目線Lai上にはエッジ要素が存在しないと判断する。そして、エッジ分布算出部42は、ステップS40にて、bincount(i)に「0」を代入し、ステップS41に処理を進める。
次にエッジ分布算出部42は、ステップS41において、n本の注目線Laiすべてについて、上記の処理を実行したか否かを判定する。すべての注目線Laiについて、上記の処理を実行していないと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、ステップS34に処理を戻し、次の注目線Lai+1について、上記の処理を実行する。ステップS41において、すべての注目線Laiについて、上記の処理を実行したと判定した場合は、エッジ分布算出部42は、ステップS42に処理を進める。
次に、エッジ分布算出部42は、ステップS42において、n本の注目線Laiの各々に対して得られたエッジ要素のカウント値bincount(i) (i=1〜n)をグラフ化し、エッジ分布波形を得る。具体的には、エッジ分布算出部42は、エッジ要素のカウント値を縦軸とし、実空間における注目線Laiの接地線L上の位置を横軸とした平面上に、エッジ要素のカウント値bincount(i) (i=1〜n)をプロットする。
続くステップS43では、カウント部43が、エッジ分布算出部42が算出したエッジ分布波形のピークを検出する。
続くステップS44では、カウント部43が、検出した各ピーク間の距離を算出する。
続くステップS45では、カウント部43が、算出したピーク間距離が所定範囲内にあるピークを抽出し、その個数をカウントする。
続くステップS46では、周期的静止物候補検出部44が、カウント部43がカウントしたピークの個数が所定の閾値Th以上であるか否かを判定する。ピークの個数が所定の閾値Th以上であると判定した場合、周期的静止物候補検出部44は、カウントされた各ピークに対応する物が周期的静止物候補であると判定し、ステップS47に処理を進める。
ステップS47では、周期的静止物判断部45が、ピークの個数が所定の閾値Th以上である状態が所定回数以上連続して検出されたか否か判断する。ピークの個数が所定の閾値Th以上である状態が所定回数以上連続して検出されたと判断した場合は、周期的静止物判断部45は、カウントされた各ピークに対応する物が周期的静止物であると判断し、ステップS48にて、フラグf_shukiに「1」を代入する。一方、ステップS47において、ピークの個数が所定の閾値Th以上である状態が所定回数以上連続して検出されていないと判断した場合は、周期的静止物判断部45は、ステップS48をとばして、フラグf_shukiの値を維持する。その後、図15及び図16の処理を終了する。
ステップS46において、ピークの個数が所定の閾値Th未満であると判定した場合、周期的静止物候補検出部44は、ステップS49に処理を進める。
ステップS49では、周期的静止物判断部45が、ピークの個数が所定の閾値Th未満である状態が所定回数以上連続して検出されたか否か判断する。ピークの個数が所定の閾値Th未満である状態が所定回数以上連続して検出されたと判断した場合は、周期的静止物判断部45は、カウントされた各ピークに対応する物は周期的静止物ではないと判断し、ステップS50にて、フラグf_shukiに「0」を代入する。一方、ステップS49において、ピークの個数が所定の閾値Th未満である状態が所定回数以上連続して検出されていないと判断した場合は、周期的静止物判断部45は、ステップS50をとばして、フラグf_shukiの値を維持する。その後、図15及び図16の処理を終了する。
本実施形態に係る周期的静止物検出装置2及び周期的静止物検出方法によれば、鳥瞰画像の所定領域の画像データから、該所定領域に含まれる複数の鉛直仮想線近傍領域(小領域)ごとに立体物のエッジ要素(特徴点)を抽出し、所定領域内におけるエッジ要素の分布に対応したエッジ分布波形(波形データ)を算出し、そのエッジ分布波形のピークの個数(ピーク情報)が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、抽出されたエッジ要素を有する立体物が周期的静止物候補であるか否かを判断する。このため、第1実施形態と同様に、周期的静止物の有する周期性(繰り返し性)を波形データのピーク情報としてより明確に抽出することができ、撮像画像に含まれる立体物の中から周期的静止物候補をより容易に抽出できる。これにより、より精度良く周期的静止物を抽出することが可能になる。
また、本実施形態に係る周期的静止物検出装置2及び周期的静止物検出方法によれば、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素の個数を積算し、積算したエッジ要素の個数に基づいてエッジ分布波形を得ている。そして、エッジ分布波形のピークの個数が所定の閾値Th以上であるとき、抽出されたエッジ要素を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する。このため、検知した立体物が静止物であるか移動物であるかを判定しなくても、鉛直方向に延びるエッジが高密度に並んでいる場合を確実に検知して、周期的静止物である可能性がより高い周期的静止物候補をより容易に検出することができる。
特に、本実施形態に係る周期的静止物検出装置2及び周期的静止物検出方法では、エッジ分布波形のピークのうち等間隔に並んだピークの個数をカウントしている。このため、鉛直方向に延びるエッジが高密度かつ等間隔に並んでおり、周期的静止物である可能性がより高い周期的静止物候補を更に確実に検出することができる。
また、本実施形態に係る周期的静止物検出装置2及び周期的静止物検出方法によれば、周期的静止物候補が所定時間継続して検出されたときに、その周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する。このため、ノイズによる誤検出を防止して、周期的静止物を一層確実に検出することができる。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。なお、第1および第2実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る周期的静止物検出装置3の概略構成は、図1に示した周期的静止物検出装置1と同様であるが、計算機30の代わりに計算機40’を備える。すなわち、本実施形態に係る周期的静止物検出装置3は、カメラ10と、車速センサ20と、計算機40’とを備えている。
図17は、本実施形態に係る計算機40’の詳細を示すブロック図である。図17に示すように、計算機40’は、視点変換部41と、エッジ分布算出部42と、カウント部43’と、周期的静止物候補検出部44と、位置合わせ部51と、差分算出部52と、周期的静止物判断部53とを含む。なお、計算機40’は、CPUやRAM、ROM等からなるコンピュータである。計算機40’は、予め設定されたプログラムに従って画像処理等を行うことによって、視点変換部41、エッジ分布算出部42、カウント部43’、周期的静止物候補検出部44、位置合わせ部51、差分算出部52、周期的静止物判断部53といった各部の機能を実現する。
本実施形態におけるカウント部43’は、エッジ分布算出部42が算出したエッジ分布波形のピークを検出し、その個数をカウントする。カウント部43’は、ピーク間距離が所定範囲外にあるピークを除外せずにピークの個数をカウントしている点において、第2実施形態におけるカウント部43と異なる。
周期的静止物候補検出部44は、カウント部43’がカウントしたピークの個数(ピーク情報)が所定の閾値Th以上であるか否かに基づいて、各ピークに対応する物が周期的静止物候補に該当するか否かを判定する。具体的には、周期的静止物候補検出部44は、カウント部43’がカウントしたピークの個数が所定の閾値Th以上であるとき、各ピークに対応する物が周期的静止物候補であると判定する。閾値Thは、例えば、パイロン、ガードレール脚部、電柱など、検出対象である周期的静止物の種類に応じて定まる値であり、実験等を通じて求めることができる。具体的には、閾値Thは、例えば、3以上100以下の値に設定される。
図18は、位置合わせ部51の詳細動作を示す図である。位置合わせ部51は、エッジ分布算出部42が算出したエッジ分布波形を順次入力し、車速センサ20により検出された自車両Vの移動速度に基づいて、入力した異なる時刻のエッジ分布波形の位置を合わせるものである。例えば、エッジ分布算出部42が時刻t−Δt(第2時刻)に算出したエッジ分布波形Et−Δtと、時刻t(第1時刻)に算出したエッジ分布波形Eとが位置合わせ部51に入力されたとする。そして、一時刻(Δt)の間に自車両Vが移動したことにより、エッジ分布波形が座標系に対してδだけ移動していたとする。このとき位置合わせ部51は、図18に示すように、エッジ分布波形Eを横軸に沿ってδだけシフトすることにより、エッジ分布波形Eの位置を、エッジ分布波形Et−Δtの位置に一致させる。このようにして、位置合わせ部51は、エッジ分布波形E’を得る。ここで、エッジ分布波形の位置を合わせるとは、一方のエッジ分布波形上の点(例えば、G1)に対応する注目線Laiと、他方のエッジ分布波形上の点(例えば、G2)に対応する注目線Laiとが実空間上において同一または略同一の位置に存在するとき、点G1と点G2の横軸座標値が一致するようにエッジ分布波形を平行移動することを意味する。なお、一時刻(Δt)の長さは、例えば1制御周期など予め定められた時間であってもよく、任意の時間であっても良い。
図19は、差分算出部52の詳細動作を示す図である。差分算出部52は、位置合わせ部51が算出したエッジ分布波形E’と、エッジ分布波形Et−Δtとを入力し、その差分の絶対値|Et−Δt−E’|の分布を算出する。エッジ分布波形が周期的静止物に由来するものである場合は、エッジ分布波形Et−Δtと、エッジ分布波形E’とがよく一致するため、差分の絶対値|Et−Δt−E’|は、図19(a)に示すように全体的に小さな値となる。一方、エッジ分布波形が移動物に由来するものである場合は、エッジ分布波形Et−Δtと、エッジ分布波形E’とが一致せず、差分の絶対値|Et−Δt−E’|は、図19(b)に示すように、図19(a)と比較して大きく変化する。
周期的静止物判断部53は、差分算出部52が算出した絶対値|Et−Δt−E’|を積分し、その積分値ID1(第1の積分値)を算出するとともに、エッジ分布波形E’の積分値I(第2の積分値)を算出する。さらに周期的静止物判断部53は、積分値Iに対する積分値ID1の比(ID1/I)を計算し、その値が所定の閾値Thより小さいか否かに基づいて、周期的静止物候補検出部44が検出した周期的静止物候補が静止しているか否か(静止性)を判定する。閾値Thは、例えば、パイロン、ガードレール脚部、電柱など、検出対象である周期的静止物の種類に応じて定まる値であり、実験等を通じて求めることができる。周期的静止物判断部53は、積分値Iに対する積分値ID1の比(ID1/I)が所定の閾値Thより小さいときは、周期的静止物候補が静止していると判定する。
周期的静止物判断部53は、静止している周期的静止物候補が所定時間継続して検出されたとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する。具体的には、比ID1/Iが所定の閾値Thより小さい状態が所定時間継続して検出されたとき、周期的静止物判断部53は、検出した周期的静止物候補が周期的静止物である可能性が十分に高くなったと判断する。そして、周期的静止物判断部53は、カウントされた各ピークに対応する物が周期的静止物であると判定する。「所定時間」は、検出対象である周期的静止物の種類に応じて定まる値であり、実験等を通じて求めることができる。固定値としてもよいし、カメラ10の撮像間隔や自車両Vの移動速度に応じて変動させてもよい。具体的には、「所定時間」は、例えば、周期的静止物候補が周期的静止物であるとの判定の信頼性を確保でき、かつ自車両Vの移動速度等の測定誤差の平均発生間隔より短い時間である、0.1〜5秒に設定される。
次に、本実施形態に係る周期的静止物検出方法について説明する。図20は、第2実施形態の図16に対応する図であり、本実施形態に係る周期的静止物検出方法の詳細を示すフローチャートである。なお、本実施形態に係る周期的静止物検出方法のステップS31からステップS41までの処理は、第2実施形態のステップS31からステップS41までの処理と同じであるため、図示および説明を省略する。また、以下では、便宜上、検出領域Aを対象とする処理について説明するが、検出領域Aについても同様に処理を行うことができる。
図20に示すように、ステップS41(図15参照)に続くステップS51において、エッジ分布算出部42は、n本の注目線Laiの各々に対して得られたエッジ要素のカウント値bincount(i) (i=1〜n)をグラフ化し、エッジ分布波形を得る。具体的には、エッジ分布算出部42は、エッジ要素のカウント値を縦軸とし、実空間における注目線Laiの接地線L上の位置を横軸とした平面上に、エッジ要素のカウント値bincount(i) (i=1〜n)をプロットする。
続くステップS52では、カウント部43’は、エッジ分布算出部42が算出したエッジ分布波形のピークを検出し、その個数をカウントする。
続くステップS53では、周期的静止物候補検出部44が、カウント部43’がカウントしたピークの個数が所定の閾値Th以上であるか否かを判定する。ピークの個数が所定の閾値Th以上であると判定した場合、周期的静止物候補検出部44は、各ピークに対応する物が周期的静止物候補であると判定し、ステップS54に処理を進める。ステップS53において、カウント部43’がカウントしたピークの個数が所定の閾値Th未満であると判定したときは、図20の処理を終了する。
続くステップS54では、位置合わせ部51が、車速センサ20により検出された自車両Vの移動速度に基づいて、エッジ分布算出部42から入力された異なる時刻のエッジ分布波形の位置を合わせる。具体的には、一時刻(Δt)の間に自車両Vが移動したことにより、エッジ分布波形がグラフの座標系に対してδだけ移動していた場合、位置合わせ部51は、エッジ分布波形Eを横軸に沿ってδだけシフトすることにより、エッジ分布波形E’を得る。
次に差分算出部52は、ステップS55において、位置合わせ部51が算出したエッジ分布波形E’と、エッジ分布波形Et−Δtとから、それらの差分の絶対値|Et−Δt−E’|の分布を算出する。
次に周期的静止物判断部53は、ステップS56において、エッジ分布波形E’の積分値Iを計算し、続くステップS57において、絶対値|Et−Δt−E’|の積分値ID1を計算する。
次に周期的静止物判断部53は、ステップS58において、積分値Iに対する積分値ID1の比(ID1/I)を計算し、その値が所定の閾値Thより小さいか否かに基づいて、周期的静止物候補検出部44が検出した周期的静止物候補が静止しているか否かを判定する。比ID1/Iが所定の閾値Thより小さいと判定した場合、周期的静止物判断部53は、周期的静止物候補が静止していると判定し、ステップS59に処理を進める。
ステップS59では、周期的静止物判断部53が、比ID1/Iが所定の閾値Thより小さい状態が所定回数以上連続して検出されたか否か、すなわち所定時間継続して検出されたか否かを判断する。比ID1/Iが所定の閾値Thより小さい状態が所定回数以上連続して検出されたと判断した場合は、周期的静止物判断部53は、カウントされた各ピークに対応する物が周期的静止物であると判断し、ステップS60にて、フラグf_shukiに「1」を代入する。一方、ステップS59において、比ID1/Iが所定の閾値Thより小さい状態が所定回数以上連続して検出されていないと判断した場合は、周期的静止物判断部53は、ステップS60をとばして、フラグf_shukiの値を維持する。その後、図20の処理を終了する。
ステップS58において、比ID1/Iが所定の閾値Th以上であると判定した場合、周期的静止物判断部53は、ステップS61に処理を進める。
ステップS61では、周期的静止物判断部53が、比ID1/Iが所定の閾値Th以上である状態が所定回数以上連続して検出されたか否かを判断する。比ID1/Iが所定の閾値Th以上である状態が所定回数以上連続して検出されたと判断した場合は、周期的静止物判断部53は、カウントされた各ピークに対応する物は周期的静止物ではないと判断し、ステップS62にて、フラグf_shukiに「0」を代入する。一方、ステップS61において、比ID1/Iが所定の閾値Th以上である状態が所定回数以上連続して検出されていないと判断した場合は、周期的静止物判断部53は、ステップS62をとばして、フラグf_shukiの値を維持する。その後、図20の処理を終了する。
本実施形態に係る周期的静止物検出装置3及び周期的静止物検出方法によれば、鳥瞰画像の所定領域の画像データから、該所定領域に含まれる複数の鉛直仮想線近傍領域(小領域)ごとに立体物のエッジ要素(特徴点)を抽出し、所定領域内におけるエッジ要素の分布に対応したエッジ分布波形(波形データ)を算出し、そのエッジ分布波形のピークの個数(ピーク情報)が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、抽出されたエッジ要素を有する立体物が周期的静止物候補であるか否かを判断する。このため、第1実施形態および第2実施形態と同様に、周期的静止物の有する周期性(繰り返し性)を波形データのピーク情報としてより明確に抽出することができ、撮像画像に含まれる立体物の中から周期的静止物候補をより容易に抽出できる。これにより、より精度良く周期的静止物を抽出することが可能になる。
また、本実施形態に係る周期的静止物検出装置3及び周期的静止物検出方法によれば、第2実施形態と同様に、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素の個数を積算し、積算したエッジ要素の個数に基づいてエッジ分布波形を得ている。そして、エッジ分布波形のピークの個数が所定の閾値Th 以上であるとき、抽出されたエッジ要素を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する。このため、第2実施形態と同様に、検知した立体物が静止物であるか移動物であるかを判定しなくても、鉛直方向に延びるエッジが高密度に並んでいる場合を確実に検知して、周期的静止物である可能性がより高い周期的静止物候補をより容易に検出することができる。
さらに、本実施形態に係る周期的静止物検出装置3及び周期的静止物検出方法によれば、移動体の移動速度に基づいて、時刻tにおけるエッジ分布波形Eの位置を、時刻t−Δtにおけるエッジ分布波形Et−Δtの位置に合わせ、位置合わせしたエッジ分布波形E’と、時刻t−Δtにおけるエッジ分布波形Et−Δtとの間の差分の分布波形|Et−Δt−E’|を算出している。そして、この差分の分布波形|Et−Δt−E’|を積分して積分値ID1を算出し、位置合わせしたエッジ分布波形E’を積分して積分値Iを算出し、積分値Iに対する積分値ID1の比(ID1/I)を計算し、その比の値が所定の閾値Thより小さいか否かに基づいて、周期的静止物候補が静止しているか否かを判定する。このため、周期的静止物である可能性が更に高い静止した周期的静止物候補を検出することができ、周期的静止物をより一層容易かつ確実に検出することができる。
また、本実施形態に係る周期的静止物検出装置3及び周期的静止物検出方法によれば、周期的静止物候補が静止していることを所定時間継続して検出したとき、その周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する。このため、ノイズによる誤検出を防止して、周期的静止物を一層確実に検出することができる。
<変形例>
上記第3実施形態では、積分値Iに対する積分値ID1の比(ID1/I)を計算し、その値が所定の閾値Thより小さいか否かに基づいて、周期的静止物候補が静止しているか否かを判定したが、判定方法はこれに限らない。
本変形例では、差分算出部52において、エッジ分布波形E’と、エッジ分布波形Et−Δtとの差分(第1差分)の絶対値|Et−Δt−E’|の分布を算出するとともに、エッジ分布波形Eと、エッジ分布波形Et−Δtとの差分(第2差分)の絶対値|Et−Δt−E|の分布を算出する。
そして、周期的静止物判断部53では、差分算出部52が算出した絶対値|Et−Δt−E’|を積分し、その積分値ID1(第1の積分値)を算出するとともに、絶対値|Et−Δt−E|を積分し、その積分値ID2(第2の積分値)を算出する。
さらに周期的静止物判断部53は、積分値ID2に対する積分値ID1の比(ID1/ID2)を計算し、その値が所定の閾値Thより小さいか否かに基づいて、周期的静止物候補検出部44が検出した周期的静止物候補が静止しているか否かを判定する。閾値Thは、例えば、パイロン、ガードレール脚部、電柱など、検出対象である周期的静止物の種類に応じて定まる値であり、実験等を通じて求めることができる。周期的静止物判断部53は、積分値ID2に対する積分値ID1の比(ID1/ID2)が所定の閾値Thより小さいときは、周期的静止物候補が静止していると判定する。
周期的静止物判断部53は、静止している周期的静止物候補が所定時間継続して検出されたとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定する。具体的には、比ID1/ID2が所定の閾値Thより小さい状態が所定時間継続して検出されたとき、周期的静止物判断部53は、検出した周期的静止物候補が周期的静止物である可能性が十分に高くなったと判断する。そして、周期的静止物判断部53は、カウントされた各ピークに対応する物が周期的静止物であると判定する。
次に、本変形例に係る周期的静止物検出方法について説明する。図21は、図16及び図20に対応する図であり、本変形例に係る周期的静止物検出方法の詳細を示すフローチャートである。なお、本変形例に係る周期的静止物検出方法のステップS31からステップS41までの処理は、上記実施形態におけるステップS31からステップS41までの処理と同じであるため、図示および説明を省略する。また、本変形例に係る周期的静止物検出方法のうち、第2および第3実施形態において説明した処理と同等の処理については、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
本変形例では、図21に示すように、ステップS55に続くステップS55’において、周期的静止物判断部53が、位置合わせ部51が算出したエッジ分布波形Eと、エッジ分布波形Et−Δtとから、それらの差分の絶対値|Et−Δt−E|の分布を算出する。
次に周期的静止物判断部53は、ステップS57において、絶対値|Et−Δt−E’|の積分値ID1を計算し、続くステップS57’において、絶対値|Et−Δt−E|の積分値ID2を計算する。
次に周期的静止物判断部53は、ステップS58’において、積分値ID2に対する積分値ID1の比(ID1/ID2)を計算し、その値が所定の閾値Thより小さいか否かに基づいて、周期的静止物候補検出部44が検出した周期的静止物候補が静止しているか否かを判定する。比ID1/ID2が所定の閾値Thより小さいと判定した場合、周期的静止物判断部53は、周期的静止物候補が静止していると判定し、ステップS59に処理を進める。一方、ステップS58において、ID1/ID2が所定の閾値Th以上であると判定した場合、周期的静止物判断部53は、ステップS61に処理を進める。
ステップS59以降の処理およびステップS61以降の処理は、上記第3実施形態のそれらと同様であるので説明を省略する。
本変形例によれば、位置合わせしたエッジ分布波形E’と、時刻t−Δtにおけるエッジ分布波形Et−Δtとの間の第1差分の分布波形|Et−Δt−E’|と、時刻tにおけるエッジ分布波形Eと時刻t−Δtにおけるエッジ分布波形Et−Δtとの間の第2差分の分布波形|Et−Δt−E|と、を算出している。そして、第1差分の分布波形|Et−Δt−E’|を積分して積分値ID1を算出するとともに、第2差分の分布波形|Et−Δt−E|を積分して積分値ID2を算出し、積分値ID2に対する積分値ID1の比(ID1/ID2)を計算し、その比の値が所定の閾値Thより小さいか否かに基づいて、周期的静止物候補が静止しているか否かを判定する。上記比は、時刻tにおけるエッジ分布波形Eと時刻t−Δtにおけるエッジ分布波形Et−Δtとの間の差分の積分値ID2を分母としているため、エッジ分布波形E,Et−Δtが移動物に由来する場合の比の値と周期的静止物に由来する場合の比の値との差がより顕著になり、静止した周期的静止物候補をより確実に検出することができる。
なお、第3実施形態およびその変形例において、周期的静止物候補が静止しているか否かを判定する際に所定の閾値と比較される対象は、比ID1/Iや比ID1/ID2に限らない。その比は、例えば、エッジ分布波形Eの積分値Iに対する積分値ID1の比(ID1/I)や、時刻t−Δtに算出したエッジ分布波形Et−Δtの積分値Iに対する積分値ID1の比(ID1/I)であってもよい。
また、上記比の分母分子を構成する積分値I、I、I、ID1、ID2は、いずれもエッジ分布波形またはその差分の絶対値を積分したものであったが、エッジ分布波形またはその差分を各々2乗して得た波形を積分したものとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
例えば、上記実施形態において、自車両Vの車速を車速センサ20からの信号に基づいて判断しているが、これに限らず、異なる時刻の複数の画像から速度を推定するようにしてもよい。この場合、車速センサが不要となり、構成の簡素化を図ることができる。
本出願は、2011年2月21日に出願された日本国特許願第2011−034097号に基づく優先権を主張しており、この出願の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明に係る周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法によれば、鳥瞰画像の所定領域の画像データから、該所定領域に含まれる複数の小領域ごとに立体物の特徴点を抽出し、鳥瞰画像上の所定領域内における特徴点の分布に対応した波形データを算出し、その波形データのピーク情報が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であるか否かを判断する。このため、周期的静止物の有する周期性(繰り返し性)を波形データのピーク情報としてより明確に抽出することができ、撮像画像に含まれる立体物の中から周期的静止物候補をより容易に抽出できる。これにより、より精度良く周期的静止物を抽出することが可能になる。
1,2,3 周期的静止物検出装置
10 カメラ(撮像装置)
20 車速センサ(速度検出器)
30,40 計算機
31,41 視点変換部
32,51 位置合わせ部
33 立体物検出部
34 移動量候補算出部
35,43 カウント部
36 移動範囲算出部
37,45,53 周期的静止物判断部
37a 周期的静止物候補検出部
37b 周期性判定部
38 車線変更検出部(横移動検出部)
42 エッジ分布算出部
44 周期的静止物候補検出部
52 差分算出部
a 画角
PB 鳥瞰画像
PD 差分画像
V 自車両

Claims (16)

  1. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出装置であって、
    前記移動体に搭載されて、前記移動体の周囲を撮像可能な撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換部と、
    前記鳥瞰画像の所定領域の画像データから、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、当該鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素を立体物の特徴点として抽出する特徴点抽出部と、
    前記特徴点抽出部により抽出された前記エッジ要素の個数を前記鉛直仮想線ごとに積算し、実空間における前記鉛直仮想線の位置に積算した前記エッジ要素の個数を対応させたエッジ分布波形を算出する波形データ算出部と、
    前記波形データ算出部が算出したエッジ分布波形のピークを検出し、検出したピークのうちピーク間距離が所定範囲内にあるピークを抽出し、抽出されたピークの個数をカウントするカウント部と、
    前記カウント部がカウントしたピークの個数が所定の第1閾値以上であるとき、前記特徴点抽出部により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する周期的静止物判断部と、
    を備えたことを特徴とする周期的静止物検出装置。
  2. 前記周期的静止物判断部は、前記周期的静止物候補が所定時間継続して検出されたとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定することを特徴とする請求項1に記載の周期的静止物検出装置。
  3. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出装置であって、
    前記移動体に搭載されて、前記移動体の周囲を撮像可能な撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換部と、
    前記鳥瞰画像の所定領域の画像データから、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、当該鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素を立体物の特徴点として抽出する特徴点抽出部と、
    前記特徴点抽出部により抽出された前記エッジ要素の個数を前記鉛直仮想線ごとに積算し、実空間における前記鉛直仮想線の位置に積算した前記エッジ要素の個数を対応させたエッジ分布波形を算出する波形データ算出部と、
    前記波形データ算出部が算出したエッジ分布波形のピークを検出し、検出したピークの個数をカウントするカウント部と、
    前記カウント部がカウントしたピークの個数が所定の第1閾値以上であるとき、前記特徴点抽出部により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する周期的静止物判断部と、
    前記移動体の移動速度を検出する速度検出器と、
    前記速度検出器により検出された移動速度に基づいて、実空間における前記鉛直仮想線の位置を表す軸に沿ってエッジ分布波形を平行移動させて、前記波形データ算出部により算出された第1時刻におけるエッジ分布波形の位置を、前記第1時刻と異なる第2時刻におけるエッジ分布波形の位置に合わせる位置合わせ部と、
    前記位置合わせ部が位置合わせしたエッジ分布波形と、前記第2時刻におけるエッジ分布波形との間の差分の分布波形を算出する差分算出部と、
    を備える周期的静止物検出装置であって、
    前記周期的静止物判断部は、前記差分算出部が算出した差分の分布波形を積分して第1の積分値を算出するとともに、前記第1時刻におけるエッジ分布波形、前記第2時刻におけるエッジ分布波形、または前記位置合わせ部が位置合わせしたエッジ分布波形のいずれかを積分して第2の積分値を算出し、前記第2の積分値に対する前記第1の積分値の比を計算し、当該比の値が所定の第2閾値より小さいか否かに基づいて、前記周期的静止物候補が静止しているか否かを判定することを特徴とする周期的静止物検出装置。
  4. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出装置であって、
    前記移動体に搭載されて、前記移動体の周囲を撮像可能な撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換部と、
    前記鳥瞰画像の所定領域の画像データから、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、当該鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素を立体物の特徴点として抽出する特徴点抽出部と、
    前記特徴点抽出部により抽出された前記エッジ要素の個数を前記鉛直仮想線ごとに積算し、実空間における前記鉛直仮想線の位置に積算した前記エッジ要素の個数を対応させたエッジ分布波形を算出する波形データ算出部と、
    前記波形データ算出部が算出したエッジ分布波形のピークを検出し、検出したピークの個数をカウントするカウント部と、
    前記カウント部がカウントしたピークの個数が所定の第1閾値以上であるとき、前記特徴点抽出部により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する周期的静止物判断部と、
    前記移動体の移動速度を検出する速度検出器と、
    前記速度検出器により検出された移動速度に基づいて、実空間における前記鉛直仮想線の位置を表す軸に沿ってエッジ分布波形を平行移動させて、前記波形データ算出部により算出された第1時刻におけるエッジ分布波形の位置を、前記第1時刻と異なる第2時刻におけるエッジ分布波形の位置に合わせる位置合わせ部と、
    前記位置合わせ部が位置合わせしたエッジ分布波形と前記第2時刻におけるエッジ分布波形との間の第1差分の分布波形と、前記第1時刻におけるエッジ分布波形と前記第2時刻におけるエッジ分布波形との間の第2差分の分布波形と、を算出する差分算出部と、
    を備える周期的静止物検出装置であって、
    前記周期的静止物判断部は、前記第1差分の分布波形を積分して第1の積分値を算出するとともに、前記第2差分の分布波形を積分して第2の積分値を算出し、第2の積分値に対する第1の積分値の比を計算し、当該比の値が所定の第3閾値より小さいか否かに基づいて、前記周期的静止物候補が静止しているか否かを判定することを特徴とする周期的静止物検出装置。
  5. 前記周期的静止物判断部は、前記周期的静止物候補が静止していることを所定時間継続して検出したとき、当該周期的静止物候補が周期的静止物であると判定することを特徴とする請求項3または4に記載の周期的静止物検出装置。
  6. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出方法であって、
    前記移動体に搭載された撮像装置により、前記移動体の周囲を撮像する撮像工程と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換工程と、
    前記鳥瞰画像の所定領域の画像データから、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、当該鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素を立体の特徴点として抽出する特徴点抽出工程と、
    前記特徴点抽出工程により抽出された前記エッジ要素の個数を前記鉛直仮想線ごとに積算し、実空間における前記鉛直仮想線の位置に積算した前記エッジ要素の個数を対応させたエッジ分布波形を算出する波形データ算出工程と、
    前記波形データ算出工程により算出したエッジ分布波形のピークを検出し、検出したピークのうちピーク間距離が所定範囲内にあるピークを抽出し、抽出されたピークの個数をカウントするカウント工程と、
    前記カウント工程によりカウントしたピークの個数が所定の第1閾値以上であるとき、前記特徴点抽出工程により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する周期的静止物判断工程と、
    を備えたことを特徴とする周期的静止物検出方法。
  7. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出方法であって、
    前記移動体に搭載された撮像装置により、前記移動体の周囲を撮像する撮像工程と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換工程と、
    前記鳥瞰画像の所定領域の画像データから、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、当該鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素を立体の特徴点として抽出する特徴点抽出工程と、
    前記特徴点抽出工程により抽出された前記エッジ要素の個数を前記鉛直仮想線ごとに積算し、実空間における前記鉛直仮想線の位置に積算した前記エッジ要素の個数を対応させたエッジ分布波形を算出する波形データ算出工程と、
    前記波形データ算出工程により算出したエッジ分布波形のピークを検出し、検出したピークの個数をカウントするカウント工程と、
    前記カウント工程によりカウントしたピークの個数が所定の第1閾値以上であるとき、前記特徴点抽出工程により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する周期的静止物判断工程と、
    前記移動体の移動速度を検出する速度検出工程と、
    前記速度検出工程により検出された移動速度に基づいて、実空間における前記鉛直仮想線の位置を表す軸に沿ってエッジ分布波形を平行移動させて、前記波形データ算出工程により算出された第1時刻におけるエッジ分布波形の位置を、前記第1時刻と異なる第2時刻におけるエッジ分布波形の位置に合わせる位置合わせ工程と、
    前記位置合わせ工程により位置合わせしたエッジ分布波形と、前記第2時刻におけるエッジ分布波形との間の差分の分布波形を算出する差分算出工程と、
    を備える周期的静止物検出方法であって、
    前記周期的静止物判断工程は、前記差分算出工程により算出した差分の分布波形を積分して第1の積分値を算出するとともに、前記第1時刻におけるエッジ分布波形、前記第2時刻におけるエッジ分布波形、または前記位置合わせ工程により位置合わせしたエッジ分布波形のいずれかを積分して第2の積分値を算出し、前記第2の積分値に対する前記第1の積分値の比を計算し、当該比の値が所定の第2閾値より小さいか否かに基づいて、前記周期的静止物候補が静止しているか否かを判定することを特徴とする周期的静止物検出方法。
  8. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出方法であって、
    前記移動体に搭載された撮像装置により、前記移動体の周囲を撮像する撮像工程と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換工程と、
    前記鳥瞰画像の所定領域の画像データから、実空間において鉛直方向に伸びる複数の鉛直仮想線ごとに、当該鉛直仮想線に沿って存在するエッジ要素を立体の特徴点として抽出する特徴点抽出工程と、
    前記特徴点抽出工程により抽出された前記エッジ要素の個数を前記鉛直仮想線ごとに積算し、実空間における前記鉛直仮想線の位置に積算した前記エッジ要素の個数を対応させたエッジ分布波形を算出する波形データ算出工程と、
    前記波形データ算出工程により算出したエッジ分布波形のピークを検出し、検出したピークの個数をカウントするカウント工程と、
    前記カウント工程によりカウントしたピークの個数が所定の第1閾値以上であるとき、前記特徴点抽出工程により抽出された特徴点を有する立体物が周期的静止物候補であると判定する周期的静止物判断工程と、
    前記移動体の移動速度を検出する速度検出工程と、
    前記速度検出工程により検出された移動速度に基づいて、実空間における前記鉛直仮想線の位置を表す軸に沿ってエッジ分布波形を平行移動させて、前記波形データ算出工程により算出された第1時刻におけるエッジ分布波形の位置を、前記第1時刻と異なる第2時刻におけるエッジ分布波形の位置に合わせる位置合わせ工程と、
    前記位置合わせ工程により位置合わせしたエッジ分布波形と前記第2時刻におけるエッジ分布波形との間の第1差分の分布波形と、前記第1時刻におけるエッジ分布波形と前記第2時刻におけるエッジ分布波形との間の第2差分の分布波形と、を算出する差分算出工程と、
    を備える周期的静止物検出方法であって、
    前記周期的静止物判断工程は、前記第1差分の分布波形を積分して第1の積分値を算出するとともに、前記第2差分の分布波形を積分して第2の積分値を算出し、第2の積分値に対する第1の積分値の比を計算し、当該比の値が所定の第3閾値より小さいか否かに基づいて、前記周期的静止物候補が静止しているか否かを判定することを特徴とする周期的静止物検出方法。
  9. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出装置であって、
    前記移動体に搭載されて、前記移動体の周囲を撮像可能な撮像装置と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換部と、
    前記移動体の移動速度を検出する速度検出器と、
    前記撮像装置の撮像間隔と前記速度検出器により検出された移動速度とに基づいて、前記鳥瞰画像上での周期的静止物の移動範囲を算出する移動範囲算出部と、
    前記視点変換部により生成された異なる時刻の画像データの位置を合わせる位置合わせ部と、
    前記位置合わせ部により位置合わせされた異なる時刻の画像データの差分画像データに基づいて複数の立体物を検出する立体物検出部と、
    第1時刻における差分画像データから検出された複数の立体物と、該第1時刻とは異なる第2時刻における差分画像データから検出された複数の立体物と、互いに対応付けることにより、前記立体物検出部により検出された複数の立体物の移動量候補を算出する移動量候補算出部と、
    を備える特徴点抽出部と、
    所定の移動量毎に前記移動量候補の数がカウントされたヒストグラムを作成するカウント部と、
    前記カウント部が作成したヒストグラムのピーク値が所定閾値以上であるとき、当該ピークに対応する移動量候補に対応づけられた立体物が周期的静止物候補であると判定し、前記移動範囲算出部により算出された移動範囲内に前記ヒストグラムのピークが存在する場合、前記周期的静止物候補が周期的静止物であると判断する周期的静止物判断部と、
    を備えたことを特徴とする周期的静止物検出装置。
  10. 前記移動量候補算出部は、各立体物に対して複数の移動量候補を算出することを特徴とする請求項に記載の周期的静止物検出装置。
  11. 前記周期的静止物判断部は、前記ピーク値の最大値から前記所定閾値を求めることを特徴とする請求項9または10に記載の周期的静止物検出装置。
  12. 前記ピークの発生位置から周期性を判断し、周期性があると判断した場合に前記所定閾値を低下させる周期性判定部を更に備えることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の周期的静止物検出装置。
  13. 前記周期性判定部は、前記ピーク値の最大値から求めた前記所定閾値以上の値を有するピークの発生位置から周期性を判断することを特徴とする請求項12に記載の周期的静止物検出装置。
  14. 前記移動体の横移動を検出する横移動検出部をさらに備え、
    前記周期性判定部は、前記横移動検出部により規定以上の横移動が検出され、且つ、前記所定閾値を低下させていた場合、低下させていた前記所定閾値を初期化することを特徴とする請求項12または13に記載の周期的静止物検出装置。
  15. 前記周期的静止物判断部は、前回処理において周期性があると判断されたときのピークの発生位置及びピーク値を記憶しており、今回処理において周期性があると判断されたピーク以外に前記所定閾値以上のピーク値を有するピークが検出された場合、今回処理において周期性があると判断されたピーク値の平均値が前回処理における周期性があると判断されたピーク値の平均値よりも所定値以上小さくない場合、前記周期的静止物候補が周期的静止物であると判断すると共に、今回処理において周期性があると判断されたピーク値の平均値が前回処理における周期性があると判断されたピーク値の平均値よりも所定値以上小さい場合、移動物が存在すると判断することを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の周期的静止物検出装置。
  16. 移動体の周囲に存在する周期的静止物を検出する周期的静止物検出方法であって、
    前記移動体に搭載された撮像装置により、前記移動体の周囲を撮像する撮像工程と、
    前記撮像装置により撮像された画像に対して視点変換処理を行って鳥瞰画像を生成する視点変換工程と、
    前記移動体の移動速度を検出する速度検出工程と、
    前記撮像装置の撮像間隔と前記速度検出工程により検出された移動速度とに基づいて、前記鳥瞰画像上での周期的静止物の移動範囲を算出する移動範囲算出工程と、
    前記視点変換工程により生成された異なる時刻の画像データの位置を合わせる位置合わせ工程と、
    前記位置合わせ工程により位置合わせされた異なる時刻の画像データの差分画像データに基づいて複数の立体物を検出する立体物検出工程と、
    第1時刻における差分画像データから検出された複数の立体物と、該第1時刻とは異なる第2時刻における差分画像データから検出された複数の立体物と、互いに対応付けることにより、前記立体物検出工程により検出された複数の立体物の移動量候補を算出する移動量候補算出工程と、
    を備える特徴点抽出工程と、
    所定の移動量毎に前記移動量候補の数がカウントされたヒストグラムを生成するカウント工程と、
    前記カウント工程により生成したヒストグラムのピーク値が所定閾値以上であるとき、当該ピークに対応する移動量候補に対応づけられた立体物が周期的静止物候補であると判定し、前記移動範囲算出工程により算出された移動範囲内に前記ヒストグラムのピークが存在する場合、前記周期的静止物候補が周期的静止物であると判断する周期的静止物判断工程と、
    を備えたことを特徴とする周期的静止物検出方法。
JP2013501009A 2011-02-21 2012-02-17 周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法 Active JP5783243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013501009A JP5783243B2 (ja) 2011-02-21 2012-02-17 周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011034097 2011-02-21
JP2011034097 2011-02-21
JP2013501009A JP5783243B2 (ja) 2011-02-21 2012-02-17 周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法
PCT/JP2012/053834 WO2012115009A1 (ja) 2011-02-21 2012-02-17 周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2012115009A1 JPWO2012115009A1 (ja) 2014-07-07
JP5783243B2 true JP5783243B2 (ja) 2015-09-24

Family

ID=46720790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013501009A Active JP5783243B2 (ja) 2011-02-21 2012-02-17 周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US8903133B2 (ja)
EP (1) EP2680247B1 (ja)
JP (1) JP5783243B2 (ja)
CN (1) CN103124995B (ja)
BR (1) BR112013007085B1 (ja)
MX (1) MX321872B (ja)
MY (1) MY166665A (ja)
RU (1) RU2549595C2 (ja)
WO (1) WO2012115009A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5413516B2 (ja) 2010-08-19 2014-02-12 日産自動車株式会社 立体物検出装置及び立体物検出方法
CN102859555B (zh) * 2011-01-13 2016-04-20 松下知识产权经营株式会社 图像处理装置及图像处理方法
JP5869239B2 (ja) * 2011-06-21 2016-02-24 浜松ホトニクス株式会社 光測定装置、光測定方法、及び光測定プログラム
US10197782B2 (en) 2011-06-21 2019-02-05 Hamamatsu Photonics K.K. Light measurement device, light measurement method, and light measurement program
WO2013038818A1 (ja) * 2011-09-12 2013-03-21 日産自動車株式会社 立体物検出装置
CN104246821B (zh) * 2012-04-16 2016-08-17 日产自动车株式会社 三维物体检测装置和三维物体检测方法
JP5884771B2 (ja) 2013-05-22 2016-03-15 株式会社デンソー 衝突緩和装置
US9230366B1 (en) * 2013-12-20 2016-01-05 Google Inc. Identification of dynamic objects based on depth data
US9342747B2 (en) * 2014-04-14 2016-05-17 Bendix Commercial Vehicle Systems Llc Vehicle driver assistance apparatus for assisting a vehicle driver in maneuvering the vehicle relative to an object
CN106339659A (zh) * 2015-07-10 2017-01-18 株式会社理光 检测道路分割物的方法和装置
US9676326B2 (en) * 2015-09-25 2017-06-13 Ford Global Technologies, Llc Drive history parking barrier alert
JP6793448B2 (ja) * 2015-10-26 2020-12-02 株式会社デンソーテン 車両状態判定装置、表示処理装置および車両状態判定方法
KR102404891B1 (ko) * 2015-12-23 2022-06-07 주식회사 에이치엘클레무브 타켓 물체 감지 방법 및 그 장치
US9836673B2 (en) * 2015-12-30 2017-12-05 International Business Machines Corporation System, method and computer program product for training a three dimensional object indentification system and identifying three dimensional objects using semantic segments
JP6561016B2 (ja) * 2016-06-07 2019-08-14 株式会社Soken 超音波センサ
JP6572862B2 (ja) * 2016-10-14 2019-09-11 株式会社デンソー 表示制御装置
JP6794243B2 (ja) * 2016-12-19 2020-12-02 日立オートモティブシステムズ株式会社 物体検出装置
US11776405B2 (en) * 2018-10-29 2023-10-03 Lg Electronics Inc. Apparatus and method for V2X communication
CN110782459B (zh) * 2019-01-08 2021-02-19 北京嘀嘀无限科技发展有限公司 一种图像处理方法及装置
WO2021199104A1 (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 三菱電機株式会社 物体検知システムおよび物体検知方法
JP7418481B2 (ja) 2022-02-08 2024-01-19 本田技研工業株式会社 学習方法、学習装置、移動体制御装置、移動体制御方法、およびプログラム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0830792A (ja) * 1994-07-14 1996-02-02 Toyota Motor Corp 移動物体検出方法
JPH08320997A (ja) * 1995-05-24 1996-12-03 Nissan Motor Co Ltd 車両用走行車線認識装置及び障害物検出装置・道路逸脱報知装置
JP2007280132A (ja) * 2006-04-07 2007-10-25 Fuji Heavy Ind Ltd 走行誘導障害物検出装置および車両用制御装置
JP2008003941A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Nissan Motor Co Ltd 道路端認識装置、自動車、及び道路端認識方法
JP2009266136A (ja) * 2008-04-29 2009-11-12 Mitsubishi Electric Corp 道路構造物異常検知装置
JP2010211701A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Honda Motor Co Ltd 車線認識装置

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5963664A (en) * 1995-06-22 1999-10-05 Sarnoff Corporation Method and system for image combination using a parallax-based technique
JP2000161915A (ja) * 1998-11-26 2000-06-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 車両用単カメラ立体視システム
US6411898B2 (en) * 2000-04-24 2002-06-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Navigation device
DE10035223A1 (de) * 2000-07-20 2002-01-31 Daimler Chrysler Ag Vorrichtung und Verfahren zur Überwachung der Umgebung eines Objekts
JP3645196B2 (ja) * 2001-02-09 2005-05-11 松下電器産業株式会社 画像合成装置
US6999620B1 (en) * 2001-12-10 2006-02-14 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Segmenting video input using high-level feedback
US7003136B1 (en) * 2002-04-26 2006-02-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Plan-view projections of depth image data for object tracking
JP3864945B2 (ja) * 2003-09-24 2007-01-10 アイシン精機株式会社 路面走行レーン検出装置
CA2455359C (en) * 2004-01-16 2013-01-08 Geotango International Corp. System, computer program and method for 3d object measurement, modeling and mapping from single imagery
US7298247B2 (en) * 2004-04-02 2007-11-20 Denso Corporation Vehicle periphery monitoring system
JP4899424B2 (ja) 2005-11-04 2012-03-21 トヨタ自動車株式会社 物体検出装置
DE102006060045A1 (de) * 2006-12-19 2008-06-26 Imi Intelligent Medical Implants Ag Sehhilfe mit dreidimensionaler Bilderfassung
JP2008219063A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Sanyo Electric Co Ltd 車両周辺監視装置及び方法
JP4378571B2 (ja) * 2007-05-31 2009-12-09 Necシステムテクノロジー株式会社 地図変化検出装置、地図変化検出方法およびプログラム
JP5109691B2 (ja) * 2008-01-31 2012-12-26 コニカミノルタホールディングス株式会社 解析装置
US8306269B2 (en) 2009-03-12 2012-11-06 Honda Motor Co., Ltd. Lane recognition device

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0830792A (ja) * 1994-07-14 1996-02-02 Toyota Motor Corp 移動物体検出方法
JPH08320997A (ja) * 1995-05-24 1996-12-03 Nissan Motor Co Ltd 車両用走行車線認識装置及び障害物検出装置・道路逸脱報知装置
JP2007280132A (ja) * 2006-04-07 2007-10-25 Fuji Heavy Ind Ltd 走行誘導障害物検出装置および車両用制御装置
JP2008003941A (ja) * 2006-06-23 2008-01-10 Nissan Motor Co Ltd 道路端認識装置、自動車、及び道路端認識方法
JP2009266136A (ja) * 2008-04-29 2009-11-12 Mitsubishi Electric Corp 道路構造物異常検知装置
JP2010211701A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Honda Motor Co Ltd 車線認識装置

Also Published As

Publication number Publication date
MY166665A (en) 2018-07-18
EP2680247B1 (en) 2018-12-26
US8903133B2 (en) 2014-12-02
BR112013007085A2 (pt) 2016-06-14
EP2680247A4 (en) 2017-11-22
JPWO2012115009A1 (ja) 2014-07-07
CN103124995B (zh) 2015-07-01
BR112013007085B1 (pt) 2021-02-23
CN103124995A (zh) 2013-05-29
RU2013118701A (ru) 2015-03-27
RU2549595C2 (ru) 2015-04-27
WO2012115009A1 (ja) 2012-08-30
MX2013005980A (es) 2013-07-15
MX321872B (es) 2014-07-11
US20130322688A1 (en) 2013-12-05
EP2680247A1 (en) 2014-01-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5783243B2 (ja) 周期的静止物検出装置及び周期的静止物検出方法
JP5867596B2 (ja) 立体物検出装置及び立体物検出方法
JP5776795B2 (ja) 立体物検出装置
US8854456B2 (en) Travel distance detection device and travel distance detection method
KR101448411B1 (ko) 입체물 검출 장치 및 입체물 검출 방법
EP2757541A1 (en) Three-dimensional object detection device
EP2541465A2 (en) Vehicle periphery monitoring system
US9189691B2 (en) Three-dimensional object detection device and three-dimensional object detection method
US20150367781A1 (en) Lane boundary estimation device and lane boundary estimation method
US20150262365A1 (en) Image processing device and image processing method
JP2015165376A (ja) 車線認識装置及び方法
JP4946175B2 (ja) 走路境界検出装置および走路境界検出方法
JP2015064752A (ja) 車両監視装置、および車両監視方法
EP2813973A1 (en) Method and system for processing video image
JP6069938B2 (ja) 飛び出し検出装置
JP2008027046A (ja) 車線認識装置
JP5091897B2 (ja) 停止線検出装置
WO2014054124A1 (ja) 路面標示検出装置及び路面標示検出方法
JP5974705B2 (ja) 飛び出し検出装置
JP5732890B2 (ja) 並走体検出装置及び並走体検出方法
JP5768927B2 (ja) 立体物検出装置
JP5505439B2 (ja) 移動体検出装置、コンピュータプログラム及び移動体検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150706

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5783243

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151