JP5782069B2 - 貯湯水温度分布計算方法及び貯湯式熱源装置 - Google Patents

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本発明は、貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯水温度分布計算方法及びその貯湯水温度分布計算方法を実行する運転計画手段を備えた貯湯式熱源装置に関する。
従来の貯湯式熱源装置は、通常、貯湯タンクとその貯湯タンクの内部に形成された貯湯領域に貯留される湯水を加熱する熱源機を備えており、この貯湯タンクには、湯水が貯湯領域に対して流入出する流入出部として、天井部(上部)に配置された上流入出部と、底部(下部)に配置された下流入出部が設けられている。
かかる貯湯タンクの下流入出部では、上水を供給する給水路に接続されていることから、内部の貯湯領域に対して、低温の上水が流入出することになる。一方、貯湯タンクの上流入出部では、熱源機及び給湯部に接続されていることから、内部の貯湯領域に対して、熱源機で加熱された温水が流入すると共に、給湯部に供給される温水が流出することになる。従って、貯湯タンクの貯湯領域では、上流入出部において高温の湯水が流入出し、下流入出部において低温の湯水が流入出することで、温度成層を形成する形態で貯湯水が貯留されることになる。
そして、このような貯湯式熱源装置が備える貯湯タンクなどの貯湯領域について、熱源機の運転計画等を行うために、貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯水温度分布計算方法が知られている(例えば特許文献1及び非特許文献1を参照)。
この種の貯湯水温度分布計算方法では、貯湯領域に貯留されている貯湯水が鉛直方向に積層される複数の層に区画されると共に、夫々の流入出部における湯水の流入出状態や熱移動状態に基づいて、各層の移動量や温度変化が計算される。
特開2013−057486号公報
横山良平、清水猛、竹村和久、伊東弘一、「CO2ヒートポンプ給湯システムの数値シミュレーションによる性能分析」、日本機械学会論文集2005年12月号(第71巻第712号)B編、2979−2986
上述したような従来の貯湯水温度分布計算方法では、計算精度の向上と計算時間の短縮とが望まれるが、これらは互いにトレードオフの関係にあるため、これら両方を実現することは非常に困難であった。即ち、計算精度の向上を実現するべく、当該貯湯水を100以上の多くの層に分割すると、計算時間が非常に長くなるという問題が生じる。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯水温度分布計算方法及びその貯湯水温度分布計算方法を実行する運転計画手段を備えた貯湯式熱源装置において、計算精度の向上と計算時間の短縮をバランスよく実現することができる技術を提供する点にある。
この目的を達成するための本発明に係る貯湯水温度分布計算方法は、
湯水が流入出する流入出部として上流入出部と当該上流入出部よりも下方に配置された下流入出部とが設けられた貯湯領域について、当該貯湯領域に貯留されている貯湯水を、各層の温度が均一とみなされる湯水で構成される状態で、鉛直方向に積層される複数の層に区画すると共に
層の熱移動に応じて、各層の温度変化を計算する熱移動計算処理を実行して、
前記貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯水温度分布計算方法であって、
夫々の流入出部における湯水の流入出に応じて、各層の体積変化を計算する流入出計算処理において、湯水が流出する側の流入出部に位置する層の体積を当該流出する湯水の量に相当する分減算すると共に、湯水が流入する側の流入出部の位置に当該流入する湯水の量に相当する体積及び温度の層を追加して、各層の体積変化を計算し、
各層の体積が所定の上限体積以下となり、且つ、互いに隣接する一対の層である隣接層対の温度差が所定の下限温度差以上となるように、貯湯領域における層数を調整する層数調整処理を実行する点にある。
尚、本願において、「層数」とは貯湯領域において貯湯水を分割してなる複数の層の数を示し、「隣接層対」とはその複数の層において鉛直方向に互いに隣接する一対の層を示す。
本特徴構成によれば、上記層数調整処理が実行されることで、貯湯領域における層数が、計算精度の向上と計算時間の短縮をバランスよく実現できる適切なものに適宜調整されることになる。
即ち、上記層数調整処理により層数を適宜増加させて、各層の体積を上限体積以下に維持するので、温度が均一とみなされる過大な層の存在による計算精度の悪化が回避されることになる。それに加えて、上記層数調整処理により層数を適宜減少させて、隣接層対の温度差を下限温度以上に維持するので、過小な温度差の隣接層対の存在による過剰な計算精度の向上が抑制されつつ、計算時間の短縮が図られることになる。
従って、本発明により、貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯水温度分布計算方法において、計算精度の向上と計算時間の短縮をバランスよく実現することができる技術を提供することができる。
加えて、貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算するにあたり、上記流入出計算処理において、夫々の流入出部における湯水の流入出に応じた各層の体積変化を簡単且つ合理的に計算することができる。
即ち、湯水が流出する側の流入出部については、その流入出部に位置する層を順次縮小並びに削除する形態で、その流入出部に位置する層の体積を流出する湯水の量に相当する分減算して、湯水の流出を各層の体積変化の計算に反映させることができる。
一方、湯水が流入する側の流入出部については、その流入出部の位置に新たな層を順次追加して、湯水の流入を各層の体積変化の計算に反映させることができる。
よって、このように湯水の流入出が発生する場合においても、簡易な計算により、計算時間を短縮することができる。
本発明に係る貯湯水温度分布計算方法の更なる特徴構成は、
前記層数調整処理が、体積が上限体積を超えた層を複数の層に分割する分割処理を含む点にある。
本特徴構成によれば、上記層数調整処理において層数を適宜増加させて計算精度を適切なものに維持するべく、体積が所定の上限体積を超えて過大となった層については、複数の層に分割する分割処理を実行することができる。即ち、各層の過剰な分割による計算時間の長期化を抑制しながら、この分割処理を実行することで、計算結果において上限体積以下の適度な大きさに維持された各層についての温度分布を認識可能として、計算精度を適度に向上することができる。
本発明に係る貯湯水温度分布計算方法の更なる特徴構成は、
前記層数調整処理が、温度差が下限温度差を下回った隣接層対を一の層に混合する低温度差混合処理を含み、
前記低温度差混合処理において、隣接層対の合計の体積が上限体積を超える場合には、当該隣接層対の混合を禁止する点にある。
本特徴構成によれば、上記層数調整処理において層数を適宜減少させて計算時間を適切なものに維持するべく、温度差が下限温度差を下回って過小となった隣接層対については、個別に温度を計算する必要がないものとして、一の層に混合する低温度差混合処理を実行することができる。即ち、各層の過剰な混合による計算精度の悪化を抑制しながら、この低温度差混合処理を実行することで、計算結果において隣接層対の温度差が下限温度差以上の適度な大きさに維持される範囲内で層数をできるだけ少なくして、計算時間を適度に短縮することができる。
本発明に係る貯湯水温度分布計算方法の更なる特徴構成は、
前記層数調整処理が、上側の層の温度が下側の層の温度よりも低くなった隣接層対を一の層に混合する温度逆転混合処理を含む点にある。
本特徴構成によれば、上記層数調整処理において層数を適宜減少させて計算時間を適切なものに維持するべく、上側の層の温度が下側の層の温度よりも低くなることで密度(比重)が上下で逆転する隣接層対については、その上下の層において湯水の対流が発生するものとして、一の層に混合する温度逆転混合処理を実行することができる。即ち、各層の過剰な混合による計算精度の悪化を抑制しながら、この温度逆転混合処理を実行することで、計算結果において上下に隣接する層に対して密度が逆転することによる対流を考慮することで層数をできるだけ少なくして、計算時間を適度に短縮することができる。
本発明に係る貯湯水温度分布計算方法の更なる特徴構成は、
前記上流入出部において高温の湯水が流入出し、前記下流入出部において低温の湯水が流入出することで、前記貯湯領域が温度成層を形成して湯水を貯留するものとされている点にある。
本特徴構成によれば、貯湯領域に形成される温度成層の状態を、貯湯水の温度分布として計算する場合であっても、上述したような層数調整処理を実行して貯湯領域における層数を調整することで、計算精度の向上と計算時間の短縮をバランスよく実現することができる。
本発明に係る貯湯水温度分布計算方法の更なる特徴構成は、
前記熱移動計算処理において、隣接層対の温度差に所定の微小体積を積算した熱量を当該隣接層対における高温側の層から低温側の層へ移動させて、各層の温度変化を計算し、
前記熱移動計算処理において、隣接層対における少なくとも一方側の層の体積が微小体積を下回る場合には熱量の移動を禁止する点にある。
本特徴構成によれば、貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算するにあたり、上記熱移動計算処理において、各層の温度変化を簡単且つ合理的に計算することができる。
即ち、隣接層対の温度差に所定の微小体積を積算した熱量を当該隣接層対における高温側の層から低温側の層へ仮想的に移動させる形態で、隣接層対における熱移動を予め実験等により求めた微小体積分の湯水の熱移動として模擬して、各層の温度変化を効率よく計算することができる。
また、隣接層における少なくとも一方側の層の体積が微小体積を下回る場合には、当該熱移動がないものとして温度変化の計算を省略することで、現実的な熱移動を超える過剰な熱移動による大幅な温度変化を防止しながら、計算時間の更なる短縮を図ることができる。
この目的を達成するための本発明に係る貯湯式熱源装置は、
湯水が流入出する流入出部として上流入出部と当該上流入出部よりも下方に配置された下流入出部とが設けられた貯湯領域を内部に形成する貯湯タンクを備え、
前記貯湯領域に貯留される湯水を加熱する熱源機を備え、
前記熱源機の運転計画を行うにあたり、前記貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する運転計画手段を備えた貯湯式熱源装置であって、
その特徴構成は、
前記運転計画手段が、これまで説明してきた本発明に係る貯湯水温度分布計算方法を実行することにより、前記貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する点にある。
本特徴構成によれば、運転計画手段において、これまで説明したように計算精度の向上と計算時間の短縮をバランスよく実現し得る貯湯水温度分布計算方法を実行して、貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算するので、正確且つ迅速な熱源機の運転計画を行うことができる。
貯湯式熱源装置の概略構成図 貯湯水温度分布計算方法の処理フローを示す図 層数調整処理の処理フローを示す図 流入出計算処理及び熱移動計算処理の計算結果例を示す説明図 分割処理による層の分割状態を示す説明図 低温度差混合処理による隣接層対の混合状態を示す説明図 温度逆転混合処理による隣接層対の混合状態を示す説明図
本発明に係る貯湯水温度分布計算方法及び貯湯式熱源装置をコージェネレーションシステム100に適用した例を、図面に基づいて説明する。
図1に示すコージェネレーションシステム100は、湯水を貯湯する貯湯領域14cを内部に形成する貯湯タンク14と、湯水を加熱する熱電併給装置11(熱源機の一例)と、床暖房装置などの放熱用端末30を通流した熱媒との熱交換により湯水を放熱させる放熱熱交換器18とを備えると共に、湯水又は熱媒を循環させる循環回路として、加熱循環回路C1と、放熱循環回路C2と、熱媒循環回路C3とを備えると共に、給湯のための流路構成を備えた貯湯式熱源装置として構成されている。
また、貯湯タンク14の内部に形成される貯湯領域14cには、湯水が流入出する流入出部として貯湯タンク14の天井部に配置された上流入出部14aと、当該上流入出部14aよりも下方の貯湯タンク14の底部に配置された下流入出部14bとが設けられている。
更に、かかるコージェネレーションシステム100には、マイクロコンピュータ等からなる制御装置20が設けられており、この制御装置20は、加熱循環回路C1に湯水を循環させて熱電併給装置11による湯水の加熱を行う加熱運転、並びに、放熱循環回路C2に湯水を循環させて放熱熱交換器18による湯水の放熱を行う放熱運転を実行可能に構成されている。
以下、これら循環回路C1,C2,C3の詳細構成、並びに、給湯のための流路構成について、図1に基づいて、順に説明する。
〔加熱循環回路〕
加熱循環回路C1は、貯湯領域14cに貯湯される湯水を加熱するために貯湯タンク14と熱電併給装置11との間で湯水を循環させるための循環回路として構成されている。 詳しくは、加熱循環回路C1は、貯湯領域14cの下流入出部14bと熱電併給装置11の湯水流入側とを接続する加熱往き路R1と、熱電併給装置11の湯水流出側と貯湯領域14cの上流入出部14aとを接続する加熱戻り路R2と、加熱往き路R1において貯湯領域14cの下流入出部14bから熱電併給装置11の湯水流入側に向けて湯水を送る加熱循環ポンプ12とから構成されている。
このように構成された加熱循環回路C1は、加熱循環ポンプ12を作動させることによって、貯湯領域14cの下流入出部14bの湯水を、加熱往き路R1を介して熱電併給装置11に供給すると共に、熱電併給装置11を通流した湯水を、加熱戻り路R2を介して貯湯領域14cの上部に戻す形態で、湯水を循環させるものとなる。
尚、下流入出部14bは、貯湯タンク14の底部に接続されて貯湯領域14cに対して湯水が流入出する流入出部であり、貯湯領域14cの上流入出部14aは、貯湯タンク14の天井部に接続されて貯湯領域14cに対して湯水が流入出する流入出部である。
また、加熱往き路R1の上流側端部は、下流入出部14bに接続されており、加熱戻り路R2の下流側端部は、上流入出部14aに接続されている。
そして、加熱運転では、かかる加熱循環回路C1において湯水を循環させながら、熱電併給装置11で湯水を加熱することによって、貯湯領域14cの上層へは、上流入出部14aを介して、熱電併給装置11で加熱された湯水が加熱戻り路R2から流入し、同時に、貯湯領域14cの下層からは、下流入出部14bを介して、低温の湯水が加熱往き路R1へ流出することになる。このことにより、貯湯領域14cの湯水の状態は、上層から下層に亘って、上層に高温の湯水が存在し下層に低温の湯水が存在する形態の所謂温度成層が形成された成層貯湯状態となる。尚、この貯湯タンク14には、貯湯領域14cの下層の湯水温度を検出する下層温度センサS4、及び、貯湯領域14cの上層の湯水温度を検出する上層温度センサS5が設けられている。尚、この下層温度センサS4で検出される温度を貯湯槽下層温度と呼び、この上層温度センサS5で検出される温度を貯湯槽上層温度と呼ぶ場合がある。
また、加熱戻り路R2には、当該加熱戻り路R2の湯水温度を検出する加熱戻り温度センサS1が設けられている。尚、この加熱戻り温度センサS1で検出される温度を加熱戻り温度と呼ぶ場合がある。
〔放熱循環回路〕
放熱循環回路C2は、貯湯領域14cに貯湯された湯水を放熱熱交換器18で放熱させるために貯湯タンク14と放熱熱交換器18との間で湯水を循環させるための循環回路として構成されている。
詳しくは、放熱循環回路C2は、貯湯領域14cの上流入出部14aと放熱熱交換器18の湯水流入側とを接続する放熱往き路R3と、放熱熱交換器18の湯水流出側と貯湯領域14cの下流入出部14bとを接続する放熱戻り路R4と、放熱往き路R3において貯湯領域14cの上流入出部14aから放熱熱交換器18の湯水流入側に向けて湯水を送る放熱循環ポンプ16とから構成されている。
このように構成された放熱循環回路C2は、放熱循環ポンプ16を作動させることによって、貯湯領域14cの上流入出部14aの湯水を、放熱往き路R3を介して放熱熱交換器18に供給すると共に、放熱熱交換器18を通流した湯水を、放熱戻り路R4を介して貯湯領域14cの下流入出部14bに戻す形態で、湯水を循環させるものとなる。
更に、放熱往き路R3の上流側端部は、加熱戻り路R2に接続されており、放熱戻り路R4の下流側端部は、加熱往き路R1に接続されている。
そして、放熱運転では、かかる放熱循環回路C2において湯水を循環させることで、放熱熱交換器18の湯水流入側には、貯湯領域14cの上流入出部14aにある比較的高温の湯水が放熱往き路R3から流入することになり、放熱熱交換器18の湯水流出側からは、当該放熱熱交換器18において熱媒との熱交換により温度低下した湯水が放熱戻り路R4へ流出することになる。
放熱循環回路C2には、当該放熱循環回路C2において貯湯タンク14をバイパスするバイパス路R5が放熱戻り路R4と放熱往き路R3とを直接接続する状態で設けられており、このバイパス路R5と放熱往き路R3との接続部には、放熱循環回路C2における湯水の通流状態を切り換える切換手段として機能する三方弁15が設けられている。
即ち、この三方弁15は、バイパス路R5が接続されるバイパス側接続ポート、放熱往き路R3の上流側(即ち貯湯タンク14側)が接続される貯湯槽側接続ポート、放熱往き路R3の下流側(即ち放熱熱交換器18側)が接続される放熱部側接続ポートを有し、これら各接続ポートの連通状態を切り換えることで、放熱循環回路C2における湯水の通流状態を切り換え可能となる。
放熱往き路R3の三方弁15の下流側には、当該放熱往き路R3の湯水を加熱する補助加熱装置17が設けられている。
かかる補助加熱装置17は、バーナ17aによりガス燃料を燃焼させて湯水を加熱する一般的な給湯装置として構成されている。また、この補助加熱装置17は、バーナ17aへのガス燃料の供給量を調整弁17bにより調整することにより、湯水に対する加熱量を調整可能に構成されている。
また、放熱往き路R3における三方弁15と補助加熱装置17との間には、補助加熱装置17による加熱前の放熱往き路R3の湯水温度を検出する放熱往き温度センサS2と、放熱往き路R3の湯水流量を検出する放熱往き流量センサF1とが設けられており、放熱往き路R3における補助加熱装置17の下流側には、補助加熱装置17にて加熱された湯水の温度を検出する補助加熱温度センサS3が設けられている。尚、この放熱往き温度センサS2で検出される温度を放熱往き温度と呼び、補助加熱温度センサS3で検出される温度を補助加熱温度と呼ぶ場合がある。
放熱戻り路R4におけるバイパス路R5との接続部の上流側には、上流側から順に、湯水の通流を断続可能な開閉弁19と、放熱戻り路R4の湯水温度を検出する放熱戻り温度センサS6とが設けられている。尚、放熱戻り温度センサS6で検出される温度を放熱戻り温度と呼ぶ場合がある。
外部から上水を供給する給水路R8が貯湯領域14cの下流入出部14bに接続されており、放熱戻り路R4と給水路R8との接続部には、給水路R8側と貯湯領域14c側と放熱戻り路R4側の接続ポートを開閉可能な三方弁13が設けられている。
〔熱媒循環回路〕
熱媒循環回路C3は、放熱熱交換器18で加熱された熱媒を放熱用端末30で放熱させるために放熱熱交換器18と放熱用端末30との間で熱媒を循環させるための循環回路として構成されている。
詳しくは、熱媒循環回路C3は、放熱熱交換器18の熱媒流出側と放熱用端末30の熱媒流入側とを接続する熱媒往き路R10と、放熱用端末30の熱媒流出側と放熱熱交換器18の熱媒流入側とを接続する熱媒戻り路R11と、熱媒戻り路R11において放熱用端末30の熱媒流出側から放熱熱交換器18の熱媒流入側に向けて熱媒を送る熱媒循環ポンプ32とから構成されている。
このように構成された熱媒循環回路C3は、放熱運転において、熱媒循環ポンプ32を作動させることによって、放熱熱交換器18を通流した熱媒を、熱媒往き路R10を介して放熱用端末30に供給すると共に、放熱用端末30を通流した熱媒を、熱媒戻り路R11を介して放熱熱交換器18に戻す形態で、熱媒を循環させるものとなる。
また、熱媒往き路R10には、当該熱媒往き路R10の熱媒温度を検出する熱媒往き温度センサS7が設けられており、熱媒戻り路R11には、熱媒を貯留自在な大気開放型の熱媒タンク31が設けられている。尚、熱媒往き温度センサS7で検出される温度を熱媒往き温度と呼ぶ場合がある。
〔給湯のための流路構成〕
放熱往き路R3における補助加熱装置17並びに補助加熱温度センサS3の下流側には、流量調整弁41を介して給湯栓などの給湯利用箇所43に通じる給湯路R9が接続されている。
更に、放熱往き路R3における三方弁15の上流側と給湯路R9の流量調整弁41の下流側とを接続する給湯バイパス路R6が設けられている。
この構成により、放熱循環回路C2を循環する湯水の一部が、補助加熱装置17を通流する補助加熱状態と、給湯バイパス路R6を介して補助加熱装置17をバイパスする非補助加熱状態とを切り換える形態で、給湯利用箇所43へ供給可能に構成されている。
この構成により、上層温度センサS5で検出される貯湯槽上層温度が、給湯利用箇所43にて必要とされる給湯設定温度未満の場合、補助加熱状態にて湯水を供給することで、補助加熱装置17にて湯水を加熱し昇温させた状態で、湯水を給湯利用箇所43へ供給することができる。
一方、上層温度センサS5で検出される貯湯槽上層温度が、給湯利用箇所43にて必要とされる給湯設定温度以上の場合、非補助加熱状態にて湯水を供給して、補助加熱装置17による不要な加熱をしない状態で、湯水を給湯利用箇所43へ供給する。
尚、給湯利用箇所43に導かれる湯水の温度が、給湯利用箇所43にて必要とされる給湯設定温度より高い場合には、図示しない給水路から湯水が混合されることで、給湯設定温度に調整された湯水が、給湯利用箇所43から供給されることとなる。
以上がコージェネレーションシステム100の基本構成であるが、かかるコージェネレーションシステム100には、マイクロコンピュータ等からなる制御装置20が設けられており、この制御装置20が、加熱循環回路C1に湯水を循環させて熱電併給装置11による湯水の加熱を行う加熱運転、放熱循環回路C2に湯水を循環させて放熱熱交換器18による湯水の放熱を行う放熱運転、及び、これら加熱運転と放熱運転とを同時に行う加熱放熱運転を択一的に実行すると共に、熱電併給装置11の運転計画を行う運転計画手段20aとして機能するように構成されている。
即ち、この運転計画手段20aは、過去のデータに基づいて将来における電力負荷や熱負荷を予測し、その予測した電力負荷や熱負荷に基づいて、熱電併給装置11の運転計画を行うと共に、後述するような貯湯水温度分布計算方法を実行することにより、貯湯領域14cに貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布の変化状態を計算する。
〔貯湯水温度分布計算方法〕
次に、運転計画手段20aにより実行される貯湯水温度分布計算方法(以下、「本計算方法」と呼ぶ。)の処理フローの詳細、並びに、本計算方法の計算結果例について、図2及び図4に基づいて説明する。
本計算方法では、先ず、貯湯領域14cに貯留されている貯湯水を鉛直方向に積層される複数の層Li(i=1〜n)に区画した上で、これら各層Liにおける体積Vi及び温度Tiの初期値を設定する(図2の#01)。ここで、初期設定時の層数n及び各層Liにおける体積Vi及び温度Tiについては、現時点での実際の貯湯領域14cにおける湯水の温度分布に基づいて適宜設定することができる。
例えば、本計算結果例では、図4(a)に示すように、貯湯領域14cを層L1から層L6までの6個の層に区画すると共に、各層Liの体積Vi及び温度Tiを図示のように設定するものとする。
そして、本計算方法では、このような初期設定(図2の#01)が行われた上で、後述する流入出計算処理(図2の#02〜#07)、層数調整処理(図2の#08)、及び、熱移動計算処理(図2の#09〜#13)が、終了時点に到達するまでの間(図2の#14)、繰り返し実行される。
流入出計算処理(図2の#02〜#07)では、夫々の流入出部14a、14bにおける湯水の流入出に応じて、各層Liの体積変化が計算される。
具体的には、加熱循環回路C1に湯水を循環させて熱電併給装置11による湯水の加熱を行う加熱運転が行われることで、貯湯領域14cの下部(下流入出部14b)からの上水の流出がある場合(図2の#02のyes側)には、下流入出部14bに位置する貯湯領域14cの最下層Lnの体積を、その流出する湯水の量に相当する分減算する(図2の#03)。
また、この下部(下流入出部14b)からの上水の流出に伴って、貯湯領域14cの上部(上流入出部14a)からの高温の温水の流入があることから、最上層L1よりも上部の上流入出部14aの位置に、当該流入する温水の量に相当する体積及び温度の新たな層を追加する(図2の#04)。
例えば、本計算結果例では、図4(b)に示すように、貯湯領域14cに対して上部から20Lで60℃の温水が流入すると共に下部から20Lの上水が流出すると仮定する。すると、既存の層L1〜L6(図4(a)参照)の層番号が一つ繰り上げられた上で、貯湯領域14cの最上層に20Lで60℃の湯水からなる新たな層L1が追加されることになる。また、これと同時に、貯湯領域14cの最下層L7の体積が、流出する湯水の量に相当する20L分減算されることになる。
次に、放熱循環回路C2に湯水を循環させて放熱熱交換器18による湯水の放熱を行う放熱運転や湯水を給湯利用箇所43へ供給する給湯が行われることで、貯湯領域14cの上部(上流入出部14a)からの温水の流出がある場合(図2の#05のyes側)には、上流入出部14aに位置する貯湯領域14cの最上層L1の体積を、その流出する温水の量に相当する分減算する(図2の#06)。
また、この上部(上流入出部14a)からの温水の流出に伴って、貯湯領域14cの下部(下流入出部14b)からの低温の上水の流入があることから、最下層Lnよりも下部の下流入出部14bの位置に、当該流入する上水の量に相当する体積及び温度の新たな層を追加する(図2の#07)。
例えば、本計算結果例では、図4(d)に示すように、貯湯領域14cに対して下部から25Lの上水が流入すると共に上部から25Lの温水が流出すると仮定する。すると、貯湯領域14cの最上層L1の体積が、流出する温水の量に相当する25L分減算されることになる。ここで、流出前(図4の(c)参照)の最上層L1の体積が20Lであり、流出する温水の量がそれよりも多い25Lであるので、先ず、その最上層L1の全ての温水が流出したとしてその最上層L1が削除されて他の層L2〜L7の層番号が一つ繰り下げられ、更に繰り下げ後の最上層L1の体積が残部の5L分減算される。
また、これと同時に、貯湯領域14cの最下層に25Lで17℃の上水からなる新たな層L7が追加されることになる。
次に、後述する層数調整処理(図2の#08)が実行され、その後に、熱移動計算処理(図2の#09〜#13)が実行される。この熱移動計算処理では、各層Liの熱移動に応じて、各層Liの温度変化が計算される。
具体的には、上からi番目の層Liとその下側に隣接する層Li+1について、これら層Liと層Li+1とからなる隣接層対Li,Li+1の温度差に所定の微小体積を積算した熱量を当該隣接層対Li,Li+1における高温側の層Liから低温側の層Li+1へ移動させる形態で、当該移動熱量が計算される(図2の#11)。そして、層番号iを1に初期設定した上で(図2の#09)、その層番号iを1ずつ繰り上げながら(図2の#13)、層Li+1が最下層となると判断されるまで(図2の#12)、このような移動熱量の計算(図2の#11)が行われることで、各層L1〜Lnの温度変化が計算される。
例えば、本計算結果例では、図4の(b)から(c)への温度変化、並びに、図4の(d)から(e)への温度変化に示すように、各層L1〜L7の温度変化が計算されることになる。
また、この熱移動計算処理では、隣接層対Li,Li+1における少なくとも一方側の層の体積Vi、Vi+1が所定の微小体積Vminを下回る場合(図2の#10のNo側)には、#11による熱量の移動を禁止する。
(層数調整処理)
かかる層数調整処理(図2の#08)では、上記各層Liの体積Viと温度Tiの計算精度の向上と計算時間の短縮をバランスよく実現するために、貯湯領域14cにおける層数nが調整される。
以下、かかる層数調整処理の処理フローの詳細について、図3及び図5〜図7に基づいて説明する。
かかる層数調整処理は、各層Liの体積Viが所定の上限体積Vmax以下となり、且つ、隣接層対Li、Li+1の温度差Ti−Ti+1が所定の下限温度差T0以上となるように、貯湯領域14cにおける層数nを調整する処理として構成されており、上からi番目の層Liを適宜分割する分割処理(図3の#22〜#24)と、上からi番目の層Liとその下に隣接する層Li+1とからなる隣接層対Li,Li+1を適宜混合する混合処理(図3の#25〜28)とを含む。
そして、層番号iを1に初期設定した上で(図3の#21)、その層番号iを1ずつ繰り上げながら(図3の#30)、層Li+1が最下層となると判断されるまで(図3の#29)、分割処理(図3の#22〜#24)と混合処理(図3の#25〜28)とが行われることで、各層Li(i=1〜n)の分割と混合とが適宜行われる。
分割処理(図3の#22〜#24)では、図5も参照して、層Liの体積Viが上限体積Vmaxを超える場合(図3の#22、図5の※1)、その層Liの下に隣接する層Liから最下層Lnの層番号が一つ繰り上げられた上で(図3の#23、図5の※3)、その層Liが2つの新たな層Li’,Li+1’に分割される(#24、図5の※2)。
具体的に、この分割処理では、図5の※2に示すように、新たな層Li’,Li+1’の体積Vi’、Vi+1’が、分割前の層Liの体積Viの1/2に設定され、新たな層Li’,Li+1’の温度Ti’、Ti+1’が、分割前の層Liの温度Tiに設定される。
そして、このように層Liが適宜分割されることにより、各層Liの過剰な分割による計算時間の長期化が抑制されつつ、計算結果において上限体積Vmax以下の適度な大きさに維持された各層Liについての温度分布が認識可能となり、計算精度が適度に向上されることになる。
この分割処理に続く混合処理(図3の#25〜#28)では、図6及び図7も参照して、所定の判定(#25、#26、図6の※4、図7の※7)を行った上で、層Liとその下に隣接する層Li+1とからなる隣接層対Li,Li+1を一の新たな層Li’に混合すると共に(図3の#27、図6の※5、図7の※8)、その隣接層対Li,Li+1の下に隣接する層Li+2から最下層Lnの層番号が一つ繰り下げられる(図3の#28、図6の※6、図7の※9)。
具体的に、この混合処理では、図6の※5及び図7の※8に示すように、新たな層Li’の体積Vi’が、混合前の隣接層対Li,Li+1の体積の合計Vi+Vi+1に設定され、新たな層Li’の温度Ti’が、混合前の隣接層対Li,Li+1全体を均一混合した場合の温度(Vii+Vi+1i+1)/(Vi+Vi+1)に設定される。
そして、このように隣接層対Li,Li+1が適宜混合されることにより、各層Liの過剰な混合による計算精度の悪化が抑制されつつ、計算結果において隣接層対Li,Li+1の温度差Ti−Ti+1が下限温度差T0以上の適度な大きさに維持される範囲内で層数nができるだけ少なくなり、計算時間が適度に短縮されることになる。
また、この混合処理には、混合を行うか否かの判定方法が異なる低温度差混合処理と温度逆転混合処理とが含まれる。
先ず、低温度差混合処理では、隣接層対Li,Li+1の温度差Ti−Ti+1が下限温度差T0を下回った場合(図3の#25のyes側、図6の※4)に、これら隣接層対Li,Li+1については個別に温度を計算する必要がないものと判断して、上述した隣接層対Li,Li+1の混合(図3の#27、図6の※5)が行われることになる。
ここで、この低温度差混合処理では、図3の#25及び図6の※4のように、隣接層対Li,Li+1の合計の体積Vi+Vi+1が上限体積Vmaxを超える場合には、混合したとしても上述した分割処理により直ぐに分割されることから、当該隣接層対Li,Li+1の混合が禁止される。
一方、温度逆転混合処理では、隣接層対Li,Li+1における上側の層Liの温度Tiが下側の層Li+1の温度Ti+1よりも低くなった場合(図3の#26のyes側、図7の※7)に、これら隣接層対Li,Li+1についてはその上下で密度の逆転により湯水の対流が発生するものとして、上述した隣接層対Li,Li+1の混合(図3の#27、図7の※8)が行われることになる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記実施形態では、本発明に係る貯湯水温度分布計算方法を、その貯湯水温度分布計算方法を実行する運転計画手段を備えたコージェネレーションシステムに適用した例を説明したが、本発明に係る貯湯水温度分布計算方法は、別の貯湯式熱源装置や単なるシミュレーションシステムに適用することも可能である。
(2)上記実施形態では、層数調整処理に含まれる分割処理(図3の#22〜#24、図5)では、層Liの分割数を2としたが、3以上に分割しても構わない。
(3)上記実施形態では、層数調整処理に含まれる低温度差混合処理(図3の#25、#27、#28、図6)において、隣接層対Li,Li+1の合計の体積Vi+Vi+1が上限体積Vmaxを超える場合には、当該隣接層対Li,Li+1の混合を禁止するように構成したが、このような混合の禁止を省略して、この混合された層が次の分割処理で直ぐに分割されるように構成しても構わない。
また、このように低温度差混合処理での混合禁止を省略する場合には、温度差Ti−Ti+1が下限温度差T0を下回った隣接層対Li,Li+1は常に混合されることになるので、隣接層対Li,Li+1において上側の層Liの温度が下側の層Li+1の温度よりも低くなる所謂温度逆転状態が発生することがない。よって、このような温度逆転状態の時の隣接層対Li,Li+1の混合を行うための温度逆転混合処理については省略することができる。
(4)上記実施形態では、上流入出部14aを貯湯タンク14の天井部に設け、下流入出部14bを貯湯タンク14の底部に設けたが、これら流入出部14a,14bの配置位置は適宜改変しても構わない。
(5)上記実施形態では、熱移動計算処理(図2の#09〜#13)において、隣接層対Li,Li+1における少なくとも一方側の層の体積Vi、Vi+1が所定の微小体積Vminを下回る場合に、熱量の移動を禁止したが、例えばこのような場合には、隣接層対の温度差に小さい方側の体積を積算した熱量を当該隣接層対における高温側の層Liから低温側の層Li+1へ移動させる形態で、各層Liの温度変化を計算しても構わない。
本発明は、湯水が流入出する流入出部として上流入出部と当該上流入出部よりも下方に配置された下流入出部とが設けられた貯湯領域について、当該貯湯領域に貯留されている貯湯水を鉛直方向に積層される複数の層に区画すると共に、夫々の流入出部における湯水の流入出に応じて、各層の体積変化を計算する流入出計算処理と、各層の熱移動に応じて、各層の温度変化を計算する熱移動計算処理を実行して、前記貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯水温度分布計算方法及びその貯湯水温度分布計算方法を実行する運転計画手段を備えた貯湯式熱源装置として好適に利用可能である。
11 :熱電併給装置(熱源機)
14 :貯湯タンク
14a :上流入出部(流入出部)
14b :下流入出部(流入出部)
14c :貯湯領域
20a :運転計画手段
100 :コージェネレーションシステム(貯湯式熱源装置)
Li :層
Ti :温度
Vi :体積
Vmax :上限体積
Vmin :微小体積
i :層番号
n :層数

Claims (7)

  1. 湯水が流入出する流入出部として上流入出部と当該上流入出部よりも下方に配置された下流入出部とが設けられた貯湯領域について、当該貯湯領域に貯留されている貯湯水を、各層の温度が均一とみなされる湯水で構成される状態で、鉛直方向に積層される複数の層に区画すると共に
    層の熱移動に応じて、各層の温度変化を計算する熱移動計算処理を実行して、
    前記貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯水温度分布計算方法であって、
    夫々の流入出部における湯水の流入出に応じて、各層の体積変化を計算する流入出計算処理において、湯水が流出する側の流入出部に位置する層の体積を当該流出する湯水の量に相当する分減算すると共に、湯水が流入する側の流入出部の位置に当該流入する湯水の量に相当する体積及び温度の層を追加して、各層の体積変化を計算し、
    各層の体積が所定の上限体積以下となり、且つ、互いに隣接する一対の層である隣接層対の温度差が所定の下限温度差以上となるように、貯湯領域における層数を調整する層数調整処理を実行する貯湯水温度分布計算方法。
  2. 前記層数調整処理が、体積が上限体積を超えた層を複数の層に分割する分割処理を含む請求項1に記載の貯湯水温度分布計算方法。
  3. 前記層数調整処理が、温度差が下限温度差を下回った隣接層対を一の層に混合する低温度差混合処理を含み、
    前記低温度差混合処理において、隣接層対の合計の体積が上限体積を超える場合には、当該隣接層対の混合を禁止する請求項1又は2の何れか1項に記載の貯湯水温度分布計算方法。
  4. 前記層数調整処理が、上側の層の温度が下側の層の温度よりも低くなった隣接層対を一の層に混合する温度逆転混合処理を含む請求項1〜3の何れか1項に記載の貯湯水温度分布計算方法。
  5. 前記上流入出部において高温の湯水が流入出し、前記下流入出部において低温の湯水が流入出することで、前記貯湯領域が温度成層を形成して湯水を貯留するものとされている請求項1〜4の何れか1項に記載の貯湯水温度分布計算方法。
  6. 前記熱移動計算処理において、隣接層対の温度差に所定の微小体積を積算した熱量を当該隣接層対における高温側の層から低温側の層へ移動させて、各層の温度変化を計算し、
    前記熱移動計算処理において、隣接層対における少なくとも一方側の層の体積が微小体積を下回る場合には熱量の移動を禁止する請求項1〜5の何れか1項に記載の貯湯水温度分布計算方法。
  7. 湯水が流入出する流入出部として上流入出部と当該上流入出部よりも下方に配置された下流入出部とが設けられた貯湯領域を内部に形成する貯湯タンクを備え、
    前記貯湯領域に貯留される湯水を加熱する熱源機を備え、
    前記熱源機の運転計画を行うにあたり、前記貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する運転計画手段を備えた貯湯式熱源装置であって、
    前記運転計画手段が、請求項1〜6の何れか1項に記載の貯湯水温度分布計算方法を実行することにより、前記貯湯領域に貯留されている貯湯水の鉛直方向の温度分布を計算する貯湯式熱源装置。
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