JP2000172882A - 流体シミュレーション装置 - Google Patents

流体シミュレーション装置

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JP2000172882A
JP2000172882A JP34285798A JP34285798A JP2000172882A JP 2000172882 A JP2000172882 A JP 2000172882A JP 34285798 A JP34285798 A JP 34285798A JP 34285798 A JP34285798 A JP 34285798A JP 2000172882 A JP2000172882 A JP 2000172882A
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JP34285798A
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Nobuo Shimomura
信雄 下村
Akira Nakano
明 中野
Toyoshi Kamisako
豊志 上迫
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体の周囲を流れる流体シミュレーションに
おいて、格子作成および実計算処理を効率化し、高精度
の解析結果を得られるようにしたものである。 【解決手段】 3D−CAD1を中心に物体外形データ
をUCD形式等の所定のデータ形式に変換するI/F部
2と、その物体外形データを用いて3D−CAD1の分
類情報により解析対象内の空間において物体に近づくに
つれて任意の間隔で段階的に格子幅が小さくなるような
デカルト格子を自動作成する解析データ作成部3と、前
記格子データとその他の解析データとを用いて物体近傍
の所定範囲内の格子点では局所選点法を、それ以外の格
子点では差分法を用いるデカルト格子局所選点法により
数値解析する解析部4と、その解析結果を可視化する表
示部5とを設けたものである。したがって、短時間で格
子作成および実計算ができると共に、高精度の解析結果
が得られ、しかも粘性問題にも対応できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の周囲を流れ
る流体の挙動を3次元の格子を用いて数値的に解析する
流体シミュレーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の流体シミュレーション装
置による流体の流れ状態を取り扱う流体力学の分野にお
いては、コンピュータの急速な進歩に伴いCAEによる
数値シミュレーションの研究が飛躍的な発展をし、計算
量が膨大となるために事実上解析が不可能であったよう
な3次元の大規模問題でさえ、解析が可能となってきて
いる。
【0003】このような3次元流体シミュレーションの
手法として、物体の周囲を流れる流体の挙動を3次元の
格子を用いて数値的に解析する手法が一般に用いられて
いるが、そのなかでも格子として構造系格子を用いた手
法が最も一般的で、図6に示すように、物体の周囲に規
則的な六面体格子(一般座標系格子、もしくは直交格
子)を形成し、主に有限差分法を用いて計算するもので
ある。
【0004】また、図7に示すように、四面体や六面体
等で不規則な格子(非構造系格子)を形成し、有限体積
法や有限要素法を用いて計算する手法がある。
【0005】また、さらに図8に示すように、物体の周
囲に近づくにつれ段階的に格子幅が小さくなるような直
交格子(デカルト格子)を形成し、有限体積法を用いて
計算するデカルト格子法も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の方法で、最も一般的に用いられている構造系格子を用
いた手法であるが、他の手法に比べて計算時間が短く高
精度の解析結果が得られるという長所はある反面、この
手法では図6に示すような規則的な格子を作成する必要
がありCADを用いて作成された物体の表面データを用
いて空間に自動的に格子を作成するような処理は非常に
困難である。
【0007】したがって、格子作成の時、まず物体の2
次元図面等を用いて形状を幾つかに分割し、部分毎に規
則的な格子を作成し、さらにそれら各格子を継ぎ合わせ
るといった作業を手作業でおこなわねばならず、格子作
成に手間と時間を要するという難点があった。
【0008】特に、最近は解析対象をより実際に近い形
で解析することが求められ、また解析対象自体も複雑化
する傾向にあるため、この格子作成に要する時間は益々
大きくなりつつある。
【0009】例えば、図9に示すようなミッドフリーザ
タイプ冷蔵庫の冷蔵室ダクト近傍の流体シミュレーショ
ンをおこなう場合、図10に示すように、まず冷蔵室ダ
クトの2次元図面から頭の中で3次元モデルを構成して
その3次元モデルを幾つかに分割するとそれぞれの規則
的な格子を作成し、さらにそれら各格子を継ぎ合わせる
処理をすべて手作業により全体の格子を作成していた。
【0010】図11は図10に示す冷蔵室ダクト近傍の
流体シミュレーションを構造系格子を用いた手法でおこ
なった場合の処理時間の一般的な例である。
【0011】ここで、前処理とは実際の解析に必要な解
析データ(格子データを作成するために使用する物体形
状データ,格子データおよび境界条件データ等)を作成
する処理で、その大部分を物体形状データおよび格子デ
ータの作成作業が占める。
【0012】実計算とは前処理で作成された解析データ
による数値計算処理であり、殆どがコンピュータによる
処理時間である。
【0013】後処理とは実計算で得られた解析結果を可
視化(カラーコンター図,ベクトル図等)して評価する
処理である。
【0014】図11に示すように、この例では物体形状
データおよび格子データの作成を主とする前処理が全体
の処理時間の90%以上を占め、しかもその時間は40
日にも達している。
【0015】このシミュレーションの対象である冷蔵室
ダクトを試作して実験する場合にかかる時間は冷蔵室ダ
クトの試作で1週間、実験で1〜2週間程度の合計2〜
3週間であることから、処理時間だけで比較すると構造
系格子を用いたシミュレーションをおこなうより試作品
で実験するほうが効率が良いということになる。
【0016】これは、構造系格子を用いたシミュレーシ
ョンにおける物体形状データおよび格子データの作成時
間が製品の開発効率を悪くさせる要因となる。
【0017】また、非構造系格子を用いた手法では構造
系格子を用いた手法と異なり、図7に示すような不規則
な格子で解析が可能であるため、物体のCADデータ
(表面データ)を用いて自動的に四面体の格子を作成す
る技術が確立されている現在では、格子作成に要する時
間は構造系格子を用いた手法の場合より短縮できるとい
う長所がある。
【0018】例えば、前記冷蔵室ダクトのシミュレーシ
ョンに非構造系格子を用いた手法を用いると、前処理は
数日程度で可能である。
【0019】しかしながら、本手法では、有限体積法や
有限要素法を用いるため有限差分法を用いる構造系格子
を用いた手法等と比べて実計算に可成り時間を要するだ
けでなく、また解析精度も低い。高い解析精度が求めら
れている現在では、特に解析精度が低いという点は大き
な問題である。
【0020】また、さらにデカルト格子法は、その格子
作成方法が空間の側から物体に向かって段階的に格子幅
が小さくなるような直交格子(デカルト格子)を形成
し、物体の近傍においては格子を物体の表面に沿うよう
な自由形状で作成するものであり、格子作成時間を比較
的短縮できるという長所がある。
【0021】また、物体の近傍以外の部分では直交格子
を用いているため非構造系格子を用いた手法と比べて一
般に精度が良い。
【0022】しかしながら、非構造系格子を用いた手法
と比べて計算時間の短縮効果はなく、実計算に時間がか
かるという問題がある。
【0023】また、この手法は比較的新しい試みであ
り、現在のところ非粘性を仮定した流体計算にのみ対応
しており、粘性問題には対応できないという問題もあ
る。
【0024】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、短時間で格子作成および実計算ができると
共に、高精度の解析結果が得られ、また粘性問題にも対
応可能な流体シミュレーション装置を提供することを目
的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、物体の周囲を流れる流体の挙動を、3次元
の格子を用いて数値的に解析するのに物体外形データに
変換するデータ変換手段と、格子を作成する格子作成手
段と、前記格子作成手段により得られた前記格子を用い
て、物体近傍の所定範囲内の格子点では局所選点法を、
それ以外の格子点では有限差分法を用いることにより、
前記流体の挙動を解析する解析手段とを具備すると共
に、物体外形データが3次元CADにより作成された前
記物体外形の分類情報によって前記物体の外形位置近傍
の格子幅を設定させる機能を備えたものである。
【0026】また、3次元CADにより作成された物体
外形の分類情報によって外郭を設定できるようにしたも
のである。物体外形の分類情報による格子幅と外郭の設
定、さらに物体に近づくにつれて任意の間隔で段階的に
格子幅が小さくなるようなデカルト格子に対して、物体
近傍の所定範囲内の格子点では局所選点法を、それ以外
の格子点では有限差分法を用いて処理する解析手段によ
り、流体の挙動を効率良く、かつ精度良く解析すること
ができる。
【0027】
【発明の実施の形態】前記の課題を解決するために本発
明は、物体の周囲を流れる流体の挙動を3次元の格子を
用いて数値的解析する流体シミュレーション装置に、3
次元CADで作成した物体の外形を表わす第1の物体外
形データから所定のデータ形式の第2の物体外形データ
に変換するデータ変換手段と、このデータ変換手段によ
り得られた第2の物体データを用いて所定の解析対象範
囲内の空間に、物体に近づくにつれて任意の間隔で段階
的に格子幅が小さくなる格子作成手段と、これにより得
られた格子を用いて物体近傍の所定範囲内の格子点では
局所選点法を、それ以外の格子点では有限差分法を用い
て解析する解析手段を設けたものである。
【0028】また、第1の物体外形データが、3次元C
ADで作成された物体外形の分類情報により物体外形位
置近傍の格子幅を設定させる機能をもたせたものであ
る。
【0029】このように、3次元CADを用いて物体の
外形を表わす第1の外形データをデータ変換手段によ
り、所定のデータ形式の第2の物体外形データに変換さ
れ、また、第1の物体外形データに3次元CADにおい
て作成された物体外形の分類情報(グループ情報)を含
むようにしているので、解析空間を指定する時の作業が
効率良くできる。そして格子作成手段により、第2の物
体外形データを用いて所定の解析対象範囲内の空間に、
物体に近づくにつれて任意の間隔で段階的に格子幅が小
さくなるようなデカルト格子が自動的に作成される。こ
の場合、格子作成手段により作成される格子の幅を、物
体の外形分類情報(グループ情報)に含めているので、
物体の外形近傍の格子幅が設定され、格子数の増加を抑
えながら外形分類情報毎に格子生成の自由度を高めるこ
とができるので、効率良く、しかも精度良く流体挙動の
解析ができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。なお物体形状を表現するために物体表面に
作成する三角形等の2次元メッシュを「面要素」、実際
に計算に用いるために作成された六面体等の3次元メッ
シュを「格子」と呼んで区別する。
【0031】図1に示すように、流体シミュレーション
装置A1は3D−CAD1を中心にして構成され、DX
F形式で出力された物体表面データをUCD形式に変換
するI/F部2(データ変換手段に相当)とI/F部2
により出力されたUCD形式の物体表面データを用いて
所定の解析対象範囲内の空間にデカルト格子を作成する
と共に、その他の解析データ(各種解析条件等)を作成
する解析データ作成部3(格子作成手段に相当)と、こ
の解析データ作成部3により作成された解析データを用
いて、デカルト格子局所選点法により数値計算をして、
その結果をUCD形式で出力する解析部4(解析手段お
よび解析結果出力手段に相当)と、この解析部4から出
力されたUCD形式の解析結果データを用いて解析結果
を可視化する表示部5(表示手段に相当)とで構成され
ている。なお、流体シミュレーション装置A1は、すべ
てワークステーション等のコンピュータシステム上に構
築できる。
【0032】前記構成の流体シミュレーション装置A1
について、その処理手順にしたがい各構成要素につき説
明する。
【0033】3D−CAD1としては、一般的な市販の
3次元CADシステムが利用でき解析対象範囲内の物体
の形状を3次元ソリッドモデル等で作成する。
【0034】作成された形状データはDXF形式のファ
イルに出力する。ここで、DXFとはCAD分野におけ
る標準データ形式の一つである。CAD間でのデータ互
換性や信頼性等の面から、この実施例ではDXF形式を
選択したが、もちろん他のデータ形式(例えばIGES
等)を用いてもよい。
【0035】また、一般的な3次元CADシステムに
は、形状作成時に各形状をグループ化する機能が搭載さ
れていることが多い。
【0036】そこで、生成された形状データを、例えば
解析空間外郭条件あるいは物体近傍格子幅制限条件の違
いによりグループ分けして、そのグループ情報(分類情
報に相当)と共に前記DXF形式のファイルに出力する
ようにしてもよい。
【0037】このような処理により、後の解析データ作
成部3による境界条件その他の解析データ作成時に、そ
のグループ情報を利用して容易、かつ短時間に作業がで
きる。解析データ作成部3では、I/F部2から出力さ
れた面要素データを用いて、解析対象範囲内の空間の外
郭をグループ情報を利用して流体域と決定し、六面体セ
ルによる格子を作成する。
【0038】この格子作成手順については、図2(a)
に示すように、従来の非構造系格子を用いた手法の場
合、物体表面に生成された面要素をそのまま用いて空間
(流体域)方向に格子を作成していたが、この実施例で
は、図2(b)に示すように空間(流体域)から物体の
方向に向かって、物体に近づくにつれて段階的に格子幅
が小さくなるような格子を作成する。
【0039】具体的には、図3(簡単のため2次元で表
わす。以下の図についても同様)に示すように、流体域
全体をまずc1のサイズの直交格子(立方体セル)で分
割する。続いてc1サイズのセルのうち、物体からその
法線方向に所定距離の範囲a1内にあるセルを1/2の
c2サイズに再分割する。さらに範囲a2内にあるセル
を1/2のc3サイズに再分割する。これらの処理を所
定回数繰り返し、最小のセルと物体との交点を求める。
【0040】再分割範囲a1,a2,…の位置(物体か
らの距離Dnest)の設定は、図4に示すように、ま
ず物体の表面から法線方向にセル幅を等比変化させた立
方体セルを仮定する。そして、最小セルcsと、最小セ
ルの2倍のセル幅であるセルc1との距離の半分を距離
Dnestとする。さらに、前記再分割範囲a1,a
2,…の位置を設定する。もちろん、その場合仮定の立
方体セルのセル幅は等比変化に限られるものではなく、
例えばグループ情報として最小セルcsやセル幅の比率
を設定することでグループ毎に格子を制御することもで
きる。このような方法により、格子数の増加を抑えなが
ら各グループ毎に格子の制御処理を容易にでき、格子生
成の自由度を高めることができる。
【0041】このような手順により数回の再分割を重ね
て設定された最小セルまで分割すると、つぎに物体に沿
ったセルを物体表面にフィッティングさせる処理をおこ
なう。物体に沿ったセルの各辺と物体表面に形成されて
いる面要素との交点を求め、物体外部側のセルのみを残
す。すなわち、物体に沿ったセルを物体表面位置でカッ
トする処理をおこなう。したがって、殆どの場合、物体
に沿ったセルは立方体セルにはならないが、この実施例
で用いる数値計算方法では物体近傍のセルは立方体セル
である必要はなく、どのような形状であっても高精度で
解析できる。
【0042】以上の格子作成処理は、最初に最小セルサ
イズ等、幾つかのパラメータをグループ情報として設定
すれば、後は解析データ作成部3において自動的に処理
される。したがって、従来の構造系格子を用いた手法の
ような手作業による格子生成と比べると、極めて短時間
でしかも簡単に格子を生成できる。
【0043】格子が作成されると、解析データ作成部3
において、解析に必要な境界条件等の解析データを作成
する。この作業は、表示部5の画面に3次元的に表示さ
れた格子に対して、マウス等を用いてインタラクティブ
におこなう。
【0044】以上の解析データ作成部3による処理にお
いては、物体表面に生成された面要素や作成途中の格子
の状態、解析データの設定状態等を表示部5のディスプ
レイ上に3次元的に表示し、常に確認しながら作業を進
めることができる。
【0045】格子、およびその他の解析データの作成が
終了すると、前記解析データ作成部3は、格子データを
含むすべての解析データをUCD形式で解析部4に出力
する。この解析部4では、前記解析データを用いてデカ
ルト格子局所選点法により数値計算(実計算)される。
【0046】ここで、デカルト格子局所選点法とは、発
明者が新たに開発した熱流体シミュレーション手法で、
すでに学会発表をおこなっている(日本機械学会論文集
61巻592号(1995−12)等)。本手法は、従
来のデカルト格子法と同様の格子を用いた上で、計算時
間や精度面での問題点を克服すると共に、さらに粘性問
題にも適用可能としたものである。
【0047】具体的には、物体近傍においては近傍点局
所選点法を、それ以外の格子点では有限差分法を用いた
ものである。前記近傍点局所選点法とは、任意に配置さ
れた計算点を用いて、局所的な流速等の物理的分布を2
次関数で構成し、離散化する手法である。これは、直交
均等格子配列に対してはテーラー展開に基づく中心差分
と解析的に一致するため、有限差分法の一般形ともいえ
る。したがって、全格子点に対して前記近傍点局所選点
法を適用できるが、計算時間短縮のため、物体に沿った
セル、すなわち形状が立方体になっていない格子部分に
対してのみ近傍点局所選点法を用い、その他の直交格子
部分には有限差分法を用いる。このように、物体近傍で
は任意に配置された計算点を用いて離散化をおこなう近
傍点局所選点法を用いるため、物体に沿ったセルの形状
を任意とすることができた。
【0048】前記したように、デカルト格子局所選点法
を用いた場合、物体近傍点以外の大部分は有限差分法に
て計算をおこなうため、有限体積法を用いる従来のデカ
ルト格子法に比べて従来の構造系格子を用いた手法と大
差ない程度に計算時間を短縮でき、また従来のデカルト
格子法では難しかった粘性問題への適用も可能となっ
た。
【0049】このような方法で数値計算を終了すると、
解析部4では、解析に用いた前記格子データ等に加えて
解析結果を含んだUCD形式のファイルを出力する。表
示部5では、前記解析部4から出力されたUCDファイ
ルを読み込み、図5で示すように解析結果をカラーコン
ター図,ベクトル線図等で可視化表示できる。
【0050】したがって、従来の構造系格子を用いた手
法でおこなったと同じ冷蔵室ダクト近傍の流体シミュレ
ーション(図9〜図11参照)を前記流体シミュレーシ
ョン装置A1でおこなった場合、格子作成時間は最大1
日程度、その他の解析条件等の作成時間や3次元CAD
による物体形状作成時間を入れた前処理全体でも数日程
度の短時間で処理ができた。また、実計算と後処理につ
いても構造系格子を用いた従来手法と同等の日数で終了
した。このことにより、製品開発過程で従来の手法や試
作による実験と比べて大幅な時間短縮が可能となり、技
術試作品の数を削減できると共に、従来以上に数多くの
シミュレーションができるため、より信頼性の高い情報
を得、開発効率を向上させることができる。
【0051】
【発明の効果】前記で説明したように、本発明によれば
物体の周囲を流れる流体の挙動を、3次元CADにより
作成された前記物体の外形を表わす第1の物体外形デー
タから、所定のデータ形式の第2の物体外形データに変
換するデータ変換手段と、前記データ変換手段により得
られた前記第2の物体外形データを用いて所定の解析対
象範囲内の空間に前記物体に近づくにつれて任意の間隔
で段階的に格子幅が小さくなるような格子を作成する格
子作成手段と、前記格子作成手段により得られた前記格
子を用いて前記物体近傍の所定範囲内の格子点では局所
選点法を、それ以外の格子点では有限差分法を用いて解
析する解析手段とを具備し、かつ前記第1の物体外形デ
ータが、前記3次元CADにより作成された前記物体外
形の分類情報によって前記物体の外形位置近傍の格子幅
を設定することを特徴とした3次元格子により数値的解
析可能な流体シミュレーション装置である。したがっ
て、物体外形データが3次元CADで作成された分類情
報により短時間で格子作成および実計算ができ、高精度
の解析結果が得られ、しかも物体外表面と流体との粘性
問題にも対応できる。
【0052】また、前記分類情報により、解析データ作
成部において容易に解析対象空間の外郭を設定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す流体シミュレーション装
置の概略構成ブロック図
【図2】(a)従来の非構造系格子を用いての格子作成
図 (b)本発明に用いる格子作成図
【図3】本発明の実施例を示す流体シミュレーション装
置における格子作成手順の概要図
【図4】同格子の再分割範囲設定方法の説明図
【図5】同解析結果の可視化例を示す図
【図6】構造系格子の説明図
【図7】非構造系格子の説明図
【図8】デカルト格子の説明図
【図9】ミッドフリーザタイプ冷蔵庫の冷蔵室ダクト周
辺形状を示す模式図
【図10】同流体シミュレーションにおける格子作成手
順を示す模式図
【図11】同流体シミュレーションの所要時間分析図
【符号の説明】
1 3D−CAD 2 I/F部 3 解析データ作成部 4 解析部 5 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上迫 豊志 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 2G023 AA10 AC03 AC10 5B046 AA07 JA09 5B049 AA00 AA04 EE01 EE41 FF01 GG07 GG09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体の周囲を流れる流体の挙動を、3次
    元CADにより作成された前記物体の外形を表わす第1
    の物体外形データから所定のデータ形式の第2の物体外
    形データに変換するデータ変換手段と、前記データ変換
    手段により得られた前記第2の物体外形データを用いて
    所定の解析対象範囲内の空間に前記物体に近づくにつれ
    て任意の間隔で段階的に格子幅が小さくなるような格子
    を作成する格子作成手段と、前記格子作成手段により得
    られた前記格子を用いて前記物体近傍の所定範囲内の格
    子点では局所選点法を、それ以外の格子点では有限差分
    法を用いて解析する解析手段とを具備し、かつ前記第1
    の物体外形データが、前記3次元CADにより作成され
    た前記物体外形の分類情報によって前記物体の外形位置
    近傍の格子幅を設定することを特徴とした、3次元格子
    で数値的解析する流体シミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 第1の物体外形データが、3次元CAD
    により作成された物体外形の分類情報により所定の解析
    対象空間の外郭を設定される請求項1記載の流体シミュ
    レーション装置。
JP34285798A 1998-12-02 1998-12-02 流体シミュレーション装置 Pending JP2000172882A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008165804A (ja) * 2007-01-04 2008-07-17 Honda Motor Co Ltd 流れのシミュレーション計算方法およびシステム
JP2015007504A (ja) * 2013-06-25 2015-01-15 大阪瓦斯株式会社 貯湯水温度分布計算方法及び貯湯式熱源装置

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