JP5781680B1 - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
Description
<仕様条件>
燃料 天然ガス(メタン98%以上)
圧縮比 13〜14
シリンダ径 80mm〜90mm
燃料圧力 7MPa〜8MPa
機関回転数 最高5000rpm〜5500rpm
シリンダ100は、前述のように径寸法が80mm〜90mmの円筒状の形状をしている。ただし、本実施形態におけるシリンダ100の径寸法は一例であり、この値に限定されない。シリンダヘッド100aの中央には、燃焼室300に連通する円筒形状の換気通路120が形成されており、この換気通路120を介してシリンダ100内が換気される。換気通路120は、シリンダヘッド100aに1つ設けられる。換気通路120には主弁420の後述する円錐状閉塞部421bが着座するシートが設けられている。
ピストン200には、前述のように、これの先端にキャビティ220が設けられている。このキャビティ220によって、燃焼室300のエッジ部はリエントラント形状となり、燃焼室300ではスキッシュ流を得ることができる。発生したスキッシュ流は、前述の燃料噴射弁500から噴射された燃料と空気の混合を促進する。また、図3に示したように、ピストン200には、をシリンダ100の上下方向に移動させるピストン駆動機構240が設けられている。
燃焼室300は、図1に示したように、シリンダ100と、ピストン200との間に形成され、燃焼室300の圧縮比は、本実施形態では、前述のように13〜14である。ただし、本実施形態におけるこの圧縮比は一例であり、この値に限定されない。
動弁装置400は、DOHC(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)構造であり、図2に示したように、主に、前述の換気通路120を開閉する主弁420と、前述の吸気通路140と排気通路160の開閉を切り替える副弁440と、円筒状の内部空間を備え、この内部空間に主弁420と副弁440を収納する弁装置ケース460と、主弁420と副弁440を駆動する弁駆動機構470を備えて構成されている。なお、本実施形態では、一例として、動弁装置400をDOHC構造としたが、OHV(オーバー・ヘッド・バルブ)構造とすることもできる。以下、各部の構成を図2及び図3を参照しながら説明する。
主弁420は、図2及び図3に示したように、換気通路120の長さ方向に移動して換気通路120を開閉する主弁本体421と、主弁本体421の一端に取付けられる主弁キャップ422と、主弁本体421と一体に移動する主弁リテーナ423と、主弁本体421と主弁リテーナ423の間に設けられ両者を連結する主弁コッタ424と、換気通路120を閉塞する方向に主弁本体421を常時付勢する主弁バネ425と、を備えて構成されている。本実施形態では、主弁420は、耐熱セラミック材料で構成されるが、これに限定されず、例えば、ステンレス鋼などでもよい。
副弁440は、図2及び図3に示したように、換気通路120の長さ方向に移動して吸気通路140と排気通路160を開閉する副弁本体441と、一端が副弁本体441に取付けられる副弁ガイドバー442と、副弁ガイドバー442の他端に取付けられる副弁キャップ443と、副弁ガイドバー442と一体に移動する副弁リテーナ444と、副弁ガイドバー442と副弁リテーナ444の間に設けられ両者を連結する副弁コッタ445と、吸気通路140を閉塞する方向に副弁本体441を常時付勢する副弁バネ446と、を備えて構成されている。本実施形態では、副弁440は、耐熱セラミック材料で構成されるが、これに限定されず、例えば、ステンレス鋼などでもよい。以下、各部の構成を図1〜図4を参照しながら説明する。
弁装置ケース460は、図2に示したように、上部ケース462と下部ケース464を上下方向に連結することによって構成されている。図3に示したように、上部ケース462と下部ケース464は、ともに円筒状の内部空間を備え、上部ケース462には主弁リテーナ423が移動可能に嵌め合わされ、下部ケース464には副弁ガイドバー442が移動可能に嵌め合わされる。なお、図3中上部ケース462は、平面図と、側断面図を示す。弁装置ケース460は、弁装置取付けボルト468と弁装置取付けナット469によってシリンダヘッド100aに固定されている。また、弁装置ケース460は、これの内部に配置されて上部ケース462と下部ケース464に固定される前述の弁バネ受け466を備えている。弁バネ受け466は、天井部466aの中心が開口した天井付きの円筒状の形状をしており、外周に鍔部466bが形成されている。弁バネ受け466の天井部466aが前述の副弁バネ446の一端を支持しており、鍔部466bが前述の主弁バネ425の一端を支持している。
弁駆動機構470は、図4〜図7に示したように、主弁420を駆動する主弁駆動機構480と、副弁320を駆動する副弁駆動機構490とを備えている。これにより、主弁420と副弁440とはそれぞれ独立して動作が制御される。
燃料噴射弁500は、高圧の燃料ノズルにより極めて速い噴射速度で燃料510を噴射するものである。燃料噴射弁500は、本実施形態では、前述のように、7MPa〜8MPaの圧力でメタン98%以上の天然ガス燃料を噴射し、衝撃波を伴う超音速流を生成する。このような極めて速い噴射速度で燃料510が噴射されることにより、混合促進や乱れの増加が発生し、燃焼期間が短くなる。なお、燃料噴射弁500から噴射される前述の燃料510の種類及び噴射圧力は、一例であり、燃料510としては、天然ガス以外の気体燃料や、ガソリンなどの液体燃料を用いることもでき、噴射圧力は、燃焼室の形状や大きさに応じて適宜変更される。
レーザ光発射器600は、可変集光レンズ機構付きレーザ光発射器であり、図1に示したように、動弁装置400を挟んで燃料噴射弁500と対向する位置に設けられる。可変集光レンズ機構は、センサと制御ソフトで制御されるものであり、集光位置を瞬時に調整することで、複数の点で火種(火炎核)を生成させる。レーザ光発射器600は、照射した強力なレーザ光610を可変集光レンズで集光し、後述する圧縮工程での高温・高圧下に照射して、その集光部にプラズマ熱を発生させる。このプラズマ熱で燃焼室300に噴射された希薄ガスに火種を生成する。このとき、集光位置を瞬時に調整することで複数の点で火種を生成する。
以上説明したように、本実施形態によれば、シリンダヘッド100aの中心に主弁420を配置することで、既存の吸排4弁の内燃機関に比べて、約1.7倍の有効通路面積が得られる。これにより、新気が燃焼ガスを排気へ追い出す量を増やすことができる。よって、ガス交換効率の装置費用対効果が大きくなる。さらに、残留ガスの残存は次サイクルでの異常燃焼(ノッキングなど)に影響するが、シリンダ100内の残留ガスの残存量が少なくなるため、異常燃焼発生の確率を少なくすることができる。これにより、希薄燃焼領域を拡大させることができるため、燃費が向上する。
100 シリンダ
100a シリンダヘッド
120 換気通路
140 吸気通路
160 排気通路
200 ピストン
220 キャビティ
240 ピストン駆動機構
300 燃焼室
400 動弁装置
420 主弁
421 主弁本体
421a 主弁ロッド
421b 円錐状閉塞部
422 主弁キャップ
423 主弁リテーナ
424 主弁コッタ
425 主弁バネ
440 副弁
441 副弁本体
441a 通路閉塞部
441b 副弁ガイドバー連結部
441c 挿通孔
442 副弁ガイドバー
443 副弁キャップ
444 副弁リテーナ
445 副弁コッタ
446 副弁バネ
460 弁装置ケース
462 上部ケース
464 下部ケース
466 弁バネ受け
466a 天井部
466b 鍔部
468 弁装置取付けボルト
469 弁装置取付けナット
470 弁駆動機構
480 主弁駆動機構
481 主弁カム
482 主弁ロッカアーム
483 主弁カム軸
484 主弁ロッカアーム軸
485 主弁ロッカアームローラピン
486 主弁ロッカアームローラ
487 主弁ロッカアーム球面受け金
488 主弁ロッカアーム調整ねじ
489 主弁ロッカアーム調整ねじナット
490 副弁駆動機構
491 副弁カム
492 副弁ロッカアーム
493 副弁カム軸
494 副弁ロッカアーム軸
495 副弁ロッカアームローラピン
496 副弁ロッカアームローラ
497 副弁ロッカアーム球面受け金
498 副弁ロッカアーム調整ねじ
499 副弁ロッカアーム調整ねじナット
500 燃料噴射弁
510 燃料
600 レーザ光発射器
610 レーザ光
Claims (3)
- シリンダヘッドの中心に換気通路が設けられ、前記シリンダヘッドの側方に前記換気通路に連通する吸気通路及び排気通路が設けられるシリンダと、
先端にキャビティが設けられ、前記シリンダ内を移動し、前記シリンダとの間に燃焼室を形成するピストンと、
前記換気通路を開閉する主弁と、前記主弁に沿って移動し移動した位置に応じて前記吸気通路及び前記排気通路の開閉を切り替える副弁と、を備えた動弁装置と、
前記燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
主弁カムと前記主弁カムの上方に設けられる主弁ロッカアームとを備え、前記主弁を駆動する主弁駆動機構と、
副弁カムと前記副弁カムの下方に設けられる副弁ロッカアームと前記吸気通路を閉じる方向に前記副弁を付勢する副弁バネとを備え、前記副弁を駆動する副弁駆動機構と、
を備え、
前記吸気通路は、前記排気通路の下方に設けられており、
前記副弁カムと前記副弁ロッカアームによって前記副弁が上方に移動したときに、前記副弁バネが縮み、前記吸気通路が開き、前記排気通路が閉じ、
前記副弁バネの弾性力によって前記副弁が下方に移動したときに、前記排気通路が開き、前記吸気通路が閉じ、
前記主弁は、前記換気通路の長さ方向に移動して前記換気通路を開閉する主弁本体と、前記主弁本体と一体に移動する主弁リテーナと、前記主弁本体と前記主弁リテーナの間に設けられ両者を連結する主弁コッタと、前記換気通路を閉塞する方向に前記主弁本体を常時付勢するとともに前記主弁リテーナとともに一端が移動する主弁バネと、を備え、
前記副弁は、前記換気通路の長さ方向に移動して前記吸気通路と前記排気通路を開閉する副弁本体と、一端が前記副弁本体に取付けられ、中空の軸心に前記主弁本体が軸方向に相対移動可能に挿通する副弁ガイドバーと、前記副弁ガイドバーと一体に移動する副弁リテーナと、前記副弁ガイドバーと前記副弁リテーナの間に設けられ両者を連結する副弁コッタと、前記吸気通路を閉塞する方向に前記副弁本体を常時付勢するとともに前記副弁リテーナとともに一端が移動する前記副弁バネと、を備え、
前記主弁と前記副弁は、弁装置ケースに収納されており、
前記弁装置ケースは、上部ケースと下部ケースを上下方向に連結することによって構成されるとともに、前記上部ケースと前記下部ケースに固定される弁バネ受けを備え、前記下部ケースが前記換気通路内に挿入された状態でシリンダヘッドに固定され、
前記上部ケースには前記主弁リテーナが移動可能に嵌め合わされ、
前記下部ケースには前記副弁ガイドバーが移動可能に嵌め合わされ、
前記弁バネ受けは、前記主弁リテーナとともに一端が移動する主弁バネの他端と、前記副弁リテーナとともに一端が移動する前記副弁バネの他端とを支持するとともに、前記副弁リテーナが下端に配置されることを特徴とする、内燃機関。 - 前記燃料噴射弁から噴射された燃料に対して、前記燃焼室内の複数の点で火種を生成するレーザ光発射器を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関。
- 前記燃料噴射弁と前記レーザ光発射器とは、前記シリンダヘッド近傍であって、前記動弁装置を挟んで対向する位置に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の内燃装置。
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JP2014233089A JP5781680B1 (ja) | 2014-11-17 | 2014-11-17 | 内燃機関 |
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JP5851639B1 (ja) * | 2015-03-23 | 2016-02-03 | 幸徳 川本 | 内燃機関 |
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