JP5781418B2 - コンテンツ視聴装置、コメント配信サーバ装置、コンテンツ視聴装置の動作方法、およびプログラム - Google Patents

コンテンツ視聴装置、コメント配信サーバ装置、コンテンツ視聴装置の動作方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、コメント付きのコンテンツをディスプレイに表示する技術に関する。
従来、例えば動画コンテンツの視聴体験を他のユーザと共有し擬似的なコミュニケーションをとるなどのために、ネットワーク配信される動画に対してユーザが書き込んだコメントを、当該動画を再生する他のユーザ端末にて、そのコメントの書き込みタイミングに合わせて表示させる技術が提供されている。
具体的に特許文献1には、動画に対してコメントが付与された時点の動画再生時間をコメント付与時間として管理し、当該動画の再生時間がコメント付与時間に到達するとそのコメント内容を動画とともに移動表示する構成が開示されている。
また、例えば動画ではなく書籍のようなテキストコンテンツに関しても、そのテキストコンテンツの所定文字列などにユーザや著者が付与したコメント/注釈を、当該テキストを再生する他のユーザ端末にて、そのコメントの書き込み位置に合わせて表示する技術が提供されている。
具体的に特許文献2には、テキストコンテンツ内の所定文字列に対して付与されたコメント(注釈)などに関して、当該所定文字列を含むテキストコンテンツが表示される際には、例えば表示画面右側に設けられた注釈表示欄に注釈を表示することなどが開示されている。
特開2008−172745号公報 特表2010−522935号公報
しかし上記従来の技術には以下のような課題がある。すなわち、特許文献1、2の技術ともに、書き込まれたコメントはコメント付与時間やコメント付与位置に応じて出力されるが、その出力形態を区別して表示することができない、という課題がある。
例えば、ユーザが画像コンテンツで示されるシーン全体又は電子書籍コンテンツの1ページ全体に付与したつもりの全体コメントも、画像コンテンツのあるシーン内の1オブジェクト又は電子書籍コンテンツの1ページ内の所定文字列に付与したつもりの部分コメントも、いずれも出力形態は区別されず同じように表示されてしまう。
以上の課題を解決するために、本発明は、コンテンツに関連付けられているコメントが前記全体コメントであるか部分コメントであるか判断した上で、全体コメントであればディスプレイ上で当該コメントを移動表示し、部分コメントであればディスプレイ内の所定領域に当該コメントを固定表示する機能を備えたコンテンツ視聴装置を提供する。
具体的に、ディスプレイと、前記ディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位に対して付されるコメントである全体コメント及びディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位内の部分に対して付されるコメントである部分コメントと関連付け可能なコンテンツを取得するコンテンツ取得部と、前記コメントを取得するコメント取得部と、取得されたコンテンツに、そのコンテンツに関連付けられているコメントを付加して前記ディスプレイに表示のために出力する出力部と、出力部から出力されディスプレイに表示されるコンテンツに全体コメント、部分コメントが関連付けられているか判断する判断部と、判断部での判断結果が、全体コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられている全体コメントをディスプレイ内で移動表示するよう出力部を制御する全体コメント表示制御部と、判断部での判断結果が、部分コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられているコメントをディスプレイ内の所定領域に固定的に表示するように出力部を制御する部分コメント表示制御部と、を有するコンテンツ視聴装置を提供する。
また、前記全体コメントについても、便宜的に部分コメント同様にコンテンツ内の部分を関連付け、例えば基本表示単位を拡大縮小表示した場合でも、全体コメントの移動表示位置や表示タイミングを決定することができるよう構成したコンテンツ視聴装置も提供する。
具体的に、上記構成を備えるとともに、コメント取得部が、前記移動表示すべき全体コメントであって、コンテンツの基本表示単位内での部分を関連付けた全体コメントを取得することを特徴とするコンテンツ視聴装置を提供する。また、コンテンツの基本表示単位を拡大又は/及び縮小してディスプレイに表示するよう制御する拡縮表示制御部を有するとともに、全体コメント表示制御部は、取得した全体コメントに関連付けられたコンテンツの基本表示単位内での部分に基づいて前記拡大又は/及び縮小表示されているコンテンツでの当該全体コメントの移動表示を制御することを特徴とするコンテンツ視聴装置を提供する。
また、移動表示される複数の全体コメントが例えば重なるなどして見難くなることを防ぐために、上記構成に加えて、全体コメント表示制御部が、表示すべき全体コメントを移動表示する時間、移動速度、コンテンツの基本表示単位内での移動位置、コメントの文字の大きさ、のいずれか一以上を決定することを特徴とするコンテンツ視聴装置も提供する。
また、上記のようなコンテンツ視聴装置に対して全体コメント又は部分コメントを配信するコメント配信サーバ装置も提供する。
具体的に、端末装置のディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位に対して付されるコメントである全体コメント及びディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位内の部分に対して付されるコメントである部分コメントと関連付け可能なコンテンツに関連付けられた前記コメントを配信するコメント配信サーバ装置であって、端末装置のディスプレイに表示されるコンテンツに全体コメントが関連付けられている場合にディスプレイ内で移動表示される全体コメントを配信する全体コメント配信部と、端末装置のディスプレイに表示されるコンテンツに部分コメントが関連付けられている場合にディスプレイ内の所定領域に固定的に表示される部分コメントを配信する部分コメント配信部と、を有するコメント配信サーバ装置を提供する。
また、上記のようなコンテンツ視聴装置の動作方法や、上記コンテンツ視聴装置を実現するためのプログラムも提供する。
以上のような構成をとる本発明によって、コンテンツに対して付与されたコメントについて、コンテンツの基本表示単位自体に付与された全体コメントか、コンテンツの基本表示単位内の部分に付与された部分コメントかを判断した上で、その出力形態を前者は移動表示、後者は所定領域への固定表示という具合に区別して表示することができる。
したがって、コンテンツを視聴するユーザは、そのコメントが付与された対象がページなど全体であるのかページ内などの一部分であるのかを容易に区別することができ、コンテンツの視聴体験をより深く共有し詳細な擬似的コミュニケーションを図ることなどができる効果が期待できる。
実施例1のコンテンツ視聴装置におけるコンテンツ表示やコメント表示の一例を表す概念図 実施例1のコンテンツの視聴装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例1のコンテンツ視聴装置における全体コメントや部分コメントの管理データの一例を表す図 実施例1のコンテンツの視聴装置におけるハードウェア構成の一例を表す図 実施例1のコンテンツの視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャート 実施例1のコンテンツの視聴装置にコメントを配信するコメント配信サーバ装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例1のコンテンツの視聴装置にコメントを配信するコメント配信サーバ装置にて保持されている配信コメントの管理データの一例を表す図 実施例2のコンテンツの視聴装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例2のコンテンツ視聴装置における全体コメントや部分コメントの管理データの一例を表す図 実施例2のコンテンツ視聴装置において基本表示単位を拡大表示や縮小表示した際の全体コメント表示有無判断の一例を説明するための図 実施例2のコンテンツの視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャート 実施例3のコンテンツの視聴装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例3のコンテンツ視聴装置における全体コメントや部分コメントの表示の一例を表す概念図 実施例3のコンテンツの視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャート
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
なお、実施例1は、主に請求項1,5,6,7について説明する。また、実施例2は、主に請求項2、3について説明する。また、実施例3は、主に請求項4について説明する。
≪実施例1≫
<概要>
図1は、本実施例のコンテンツ視聴装置におけるコンテンツ表示、および当該コンテンツに付与されたコメント表示の一例を表す概念図である。この図1にあるように、例えばある電子書籍コンテンツが見開き2ページで表示され、またそれらページ全体に付与された全体コメントα1〜α5は、ディスプレイに表示されたコンテンツ上を、右から左へ移動表示される。
一方、当該コンテンツ内の一部分である文字列「柴刈り」や「洗濯」に付与されたコメントについては、所定領域β1やβ2に固定表示される、という具合である。
このように本実施例のコンテンツ視聴装置では、コンテンツに対して書き込まれたコメントについて全体コメントは移動表示、部分コメントは所定領域への固定表示という具合に区別して表示することを特徴とする。
<機能的構成>
図2は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。なお、以下に記載する本装置やその他装置の機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本装置の機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
そして、この図2にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(0200)は、「ディスプレイ」(0201)と、「コンテンツ取得部」(0202)と、「コメント取得部」(0203)と、「出力部」(0204)と、「判断部」(0205)と、「全体コメント表示制御部」(0206)と、「部分コメント表示制御部」(0207)と、を有する。
「ディスプレイ」(0201)は、取得したコンテンツやコメントを表示する機能を有する構成要件であり、その表示形式などは特に限定せず、例えば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどが挙げられる。
「コンテンツ取得部」(0202)は、全体コメント及び部分コメントと関連付け可能なコンテンツを取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、コンテンツ取得プログラムなどで実現することができる。
なお、このコンテンツ取得部で取得されるコンテンツの取得元は特に限定しない。例えばウェブ上のコンテンツ配信サーバからインターネットを介して取得するものであっても良いし、コンテンツ視聴装置の内蔵HDDや可搬型の光学ディスクなどの記録媒体に記録されているコンテンツを読み出すことで取得するものであっても良い。
また上記の通り、このコンテンツには全体コメントや部分コメントが関連付け可能であって、本実施例のコンテンツ視聴装置では取得したコンテンツの表示に合わせて、その関連付けられている全体コメントや部分コメントを区別して表示する。
そして「全体コメント」とは、前記ディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位に対して付されるコメントをいう。なお、「基本表示単位」とは、例えば電子書籍コンテンツにおける1ページ又は見開き2ページ、画像コンテンツであれば1枚、といった具合に部分拡大や縮小処理などをされずにデフォルトでディスプレイに表示される際の表示単位をいう。もちろん、基本表示単位のどのようにするかは設定次第であって、通常の書籍1ページの一部分(例えば電子漫画コンテンツの一コマなど)を基本表示単位としても良い。
また「部分コメント」とは、ディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位内の部分に対して付されるコメントをいい、例えば電子書籍のテキストコンテンツ内の一部分である所定文字又は文字列に対して付されたコメントや、画像コンテンツの基本表示単位内の一部分である所定位置(座標値x.y)などに対して付されたコメントが挙げられる。
図3は、このような全体コメントや部分コメントの管理データテーブルの一例を表す図である。この図3にあるように、全体コメントについては、例えばページを基本表示単位として、1ページ目や2ページ目といった基本表示単位の識別情報(ID)と関連付けて管理されている。一方、部分コメントについては先頭から44文字目といった情報(あるいは2ページ目先頭から○○文字目)や、1ページ目の座標(100、75)といった具合に基本表示単位の部分を識別する情報と関連付けて管理されている。また、部分コメントについて単語の先頭文字といった具合に所定の1文字を関連付けるのではなく、例えば44文字目から47文字目までの「楽しそう」という単語単位で関連付ける構成であっても良い。あるいは、テキストデータを単語(文字列)単位で管理するよう構成されていれば、10単語目といった具合に文字数ではなく単語数で関連付けの部分を特定できるようにしても良い。
また、上記のように単語単位で部分コメントが関連付けられている場合、コンテンツのその他のページなどにある同じ/類義の単語でその部分コメントが参照できるように当該部分コメントを関連付ける構成としても良い。
そしてこのような管理データを利用して、本実施例のコンテンツ視聴装置は、全体コメントと部分コメントを区別し、またコンテンツに合わせてどこでコメントを表示すれば良いのかを判断することができる。
なお上記は一例であって、実施例2で後述するように、全体コメントに関しても部分コメント同様に基本表示単位の部分が便宜的に関連付けられ、両コメントの区別は、例えばフラグ情報などで行われるような管理データであっても良い。また、テーブルデータの形態での管理では無く、ヘッダやその他付加情報として上記関連付け対象などを示す情報が各コメント情報それぞれに含まれる構成であっても良い。
また、コンテンツの基本表示単位又はその部分に対するコメントの関連付けは様々な手段で実現されると良い。例えば、本実施例のコンテンツ視聴装置において、コンテンツの表示画面内にコメントを入力する欄を設けておく。そして、そこにコメントが入力され送信ボタンが押された際に表示されているコンテンツの基本表示単位の識別情報を関連付けの対象として取得する、という具合である。また同様の入力欄にコメントが入力された後、表示されているコンテンツ内の所望の位置がマウスポインタなどで指定されてから送信ボタンが押されると、その指定された位置を示す座標情報などが部分の識別情報として入力コメントの関連付けの対象として取得されても良い。あるいは別途入力されたコメントが全体コメントか部分コメントかを区別するコマンドボタンの操作入力を受付けても良い。そして、そのように関連付けられたコメントと基本表示単位又はその部分の識別情報が、例えばコメント配信サーバに送信され、そこで図3に示すような管理データテーブルが生成されたり、コメントに当該関連付け対象を示す識別情報が付加されたりする、という具合である。
また、全体コメントや部分コメントは上記のようにコンテンツの視聴者によって付与されるものであっても良いし、コンテンツの著作者や配布者が注記としてコンテンツに付与するものであっても良い。その場合には著作者の付与した全体コメントや部分コメントが予め関連付けた状態でコンテンツが用意されると良い。
「コメント取得部」(0203)は、前記全体コメント又は/及び部分コメントを取得する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、コメント取得プログラムなどで実現することができる。また、このコメント取得部で取得される全体コメントや部分コメントの取得元も特に限定せず、例えばウェブ上のコメント配信サーバからインターネットを介して取得するものであっても良いし、コンテンツ視聴装置の内蔵HDDや可搬型の光学ディスクなどの記録媒体にコンテンツと関連付けて記録されているコメントを読み出すことで取得するものであっても良い。
さらに、コンテンツとコメントは同じように取得されても良いし、全く別々の取得元から取得されても良い。例えばコンテンツ配信サーバ及びコメント配信サーバ(あるいは両サーバが一体で構成された配信サーバ)からコンテンツとコメントをインターネット経由で取得しても良いし、コンテンツは自身の内蔵HDDから取得し、コメントはコンテンツIDをキーとするインターネット経由でのリクエストなどによって、コメント配信サーバから取得するものとしても良い。
なお、インターネットなどの通信網を介してコンテンツに関連付けられた全体コメントや部分コメントを配信するコメント配信サーバ装置の構成などについては後述する。
「出力部」(0204)は、取得されたコンテンツに、そのコンテンツに関連付けられているコメントを付加して前記ディスプレイに表示のために出力する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、あるいは画像処理用の演算装置やVRAM、そして出力プログラムなどによって実現することができる。
そして、この出力部でのコンテンツおよびコメントのディスプレイへの出力において全体コメントと部分コメントを区別して表示するために、本実施例のコンテンツ視聴装置は以下の構成を備えることを特徴とする。
「判断部」(0205)は、出力部から出力されディスプレイに表示されるコンテンツに全体コメント、部分コメントが関連付けられているか判断する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、判断プログラムなどで実現することができる。
具体的には、例えばコンテンツとともに図3に示すような管理テーブルデータを取得し、出力するコンテンツの例えば基本表示単位の識別情報(ページ数など)や部分の識別情報(文字数など)で管理データテーブルを参照し、関連付けられているコメントがあるか否か判断する方法が挙げられる。また、取得した各コメントそれぞれに付加情報として関連付け対象の基本表示単位のIDや部分のIDが含まれている場合には、その付加情報を参照し判断する方法も挙げられる。
あるいは、コンテンツの基本表示単位ごとに付加情報が含まれており、その付加情報にて当該基本表示単位に関連付けられているコメントのIDなどが示されていれば、そのコンテンツの基本表示単位ごとの付加情報を参照して判断する方法も挙げられる。そしてさらにそのコメントの関連付け対象が基本表示単位の識別情報か部分の識別情報かによって全体コメントか部分コメントかの判断処理を行う。あるいはそのコメントに全体コメントと部分コメントを区別するためのフラグ情報などが付加されていれば、そのフラグ情報を参照し当該コメントが全体コメントか部分コメントかの判断処理を行っても良い。
「全体コメント表示制御部」(0206)は、判断部での判断結果が全体コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられている全体コメントをディスプレイ内で移動表示するよう出力部を制御する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、全体コメント表示制御プログラムなどで実現することができる。
「全体コメントの移動表示」とは、関連付け対象のコンテンツの基本表示単位がディスプレイに表示されている場合に、その表示に合わせて全体コメントをディスプレイ内で移動させながら表示することをいい、その移動形態や移動速度、移動開始地点などは特に限定しない。例えばディスプレイの右から左へ、表示されているコンテンツの上を移動させながら重畳表示する形態などが挙げられる。また、複数のコメントを同時に表示する際には、実施例3で後述するように各コメントの移動表示の位置や表示開始タイミングなどをずらすようにしても良い。
「部分コメント表示制御部」(0207)は、判断部での判断結果が部分コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられているコメントをディスプレイ内の所定領域に固定的に表示するように出力部を制御する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、部分コメント表示制御プログラムなどで実現することができる。
「部分コメントの固定表示」とは、関連付け対象のコンテンツの基本表示単位内の部分がディスプレイに表示されている場合に、その表示に合わせて部分コメントをディスプレイ内の所定領域に略固定位置で表示することをいい、その固定位置や所定領域の大きさなどは特に限定しない。例えばコンテンツの表示欄に一部重畳させた領域を固定の表示領域として表示する形態などが挙げられる。また、複数の部分コメントを表示する際には、その所定領域内に順番に1つずつ表示するなどとしても良い。
また、本実施例では部分コメントを所定領域内に固定表示するが、その所定領域は適宜位置が変更される構成としても良い。例えば、部分コメントが付加されたコンテンツの部分(所定文字列など)が所定領域と重なっているかお互いの座標情報などから判定し、重なっている場合には所定領域の位置を重ならない別の位置にずらすという具合である。このようにして所定領域内に固定表示した部分コメントと、当該コメントの対象となる部分が重なって表示されてしまい、両者の対応関係が分かりにくくなることを防ぐことができる。
以上のような構成を備える本実施例のコンテンツ表示装置によって、コンテンツに対して書き込まれたコメントをコンテンツの基本表示単位全体に付与された全体コメントか、コンテンツの基本表示単位内の部分に付与された部分コメントか、いずれかを判断した上で、その出力形態を前者は移動表示、後者は所定領域への固定表示という具合に区別して表示することができる。
<ハードウェア構成>
図4は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、コンテンツ視聴装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用してコンテンツ及び全体コメントと部分コメントの表示処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように、コンテンツ視聴装置は、「CPU(中央演算装置)」(0401)と、「主メモリ」(0402)と、を備えている。そしてこの「CPU」および「主メモリ」によって判断部や全体コメント表示制御部、部分コメント表示制御部をはじめとする各構成に係るさまざまな演算処理が実行される。
また、このコンテンツ視聴装置は、さらに「ディスプレイ」(0403)やコンテンツ取得部やコメント取得部である「通信回路」(0404)、出力部である「VRAM」(0405)、そして「操作デバイス」(0406)や「HDD」(0407)を備えている。
そして「主メモリ」には各種プログラムが読み出され、「CPU」は読み出された当該プログラムを参照し、そこで示される手順に従い各種演算処理を実行する。また、この「主メモリ」や「HDD」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることでデータを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
ここで「操作デバイス」を介したユーザの操作入力を受付けると、「CPU」はコンテンツ取得プログラムを解釈し、その解釈結果にしたがってコンテンツ配信サーバにアクセスしコンテンツの配信リクエスト(HTTPリクエスト)を「通信回路」から送信する。また、「CPU」はコメント取得プログラムを解釈し、リクエスト対象のコンテンツIDを含むコメントの配信リクエストも「通信回路」から送信する。もちろん、前述の通りコンテンツやコメントの取得元はウェブ上のサーバ装置には限らず、ユーザの操作入力に応じて内蔵の「HDD」からコンテンツやコメントを読み出しても良い。
そして、これらリクエストに応じて各サーバ装置から配信されたコンテンツやコメント、また図3に示すような管理データテーブルを「通信回路」にて受信し、「主メモリ」や「HDD」などに格納する。
つづいて「CPU」は出力プログラムを解釈し、取得したコンテンツの基本表示単位を出力するための処理、例えば表示すべきページなどが圧縮データであれば伸張するなどの処理、を実行するため、当該コンテンツデータを「主メモリ」の作業領域に読み出す。つづいて拡大/縮小表示がない場合には「CPU」は判断プログラムを解釈し、その読み出した基本表示単位の識別情報を、例えば読み出したコンテンツデータのヘッダ情報などから取得する。そしてその識別情報をキーとする「CPU」の演算処理によって先に取得した図3に示すような管理データテーブルの検索を実行する。
そして、当該基本表示単位に関連付けられているコメントIDが存在する場合、例えばその関連付け対象が基本表示単位そのものかその部分かの区別により、あるいはコメントに付加されたフラグ情報を参照することなどにより、当該コメントが全体コメントか部分コメントかを「CPU」の演算処理によって判断する。
また、ここで全体コメントや部分コメントの数が、まとめて所定数以上、あるいはそれぞれが所定数以上などの場合、選択された所定数のみのコメントを表示するようにしても良い。例えば、前記判断とともに、そのコメント数をカウントし「主メモリ」の所定アドレスに格納する。そして予め判断プログラムなどで定められている閾値とカウント数を「CPU」の演算処理によって比較し、閾値より少なければ特定されたコメント全てを表示する処理を実行する。一方、カウント数が閾値より多ければ、判断プリグラムで定められる所定のルールにしたがって閾値分のコメントの選択処理を実行する。なお、所定のルールとしては、例えばコメントの付加情報などで示される書き込み日時データを参照し、書き込み日時の早い/あるいは遅い順にコメントを選択するルールや、ランダムに選択するルールなどが挙げられる。また、コメントに他ユーザが付与する評価累積値などが関連付けて管理されていれば、その評価累積値の高い順などでコメントを選択するルールであっても良い。
また、前記所定数を示す閾値は可変値であっても良い。例えばディスプレイ画面やコンテンツの表示領域の解像度やコメントの表示文字の大きさを示す情報、またコメントの重なりをどの程度許容するかを示す情報などを取得し、これら情報に基づいてユーザの視認性をさえぎらない程度に一画面や一表示領域内に同時に表示可能なコメントの数を所定の数式f(x)などを用いて算出する、という具合である。
その結果、全体コメントであると判断されたコメントについては、「主メモリ」に読み出し、「CPU」の全体コメント表示制御プログラムに従った処理によって「ディスプレイ」を移動表示するためのアニメーション命令が生成される。また部分コメントであると判断されたコメントについては、「主メモリ」に読み出し、「CPU」の部分コメント表示制御プログラムに従った処理によって「ディスプレイ」上の所定領域に固定表示するための表示位置指定命令が生成される。
そして、「CPU」の演算処理によって先に「主メモリ」に読み出されているコンテンツについて必要に応じて伸張処理などを行い「VRAM」上に展開するとともに、前記アニメーション命令にしたがって全体コメントがアニメーション表示するよう順次「VRAM」上に展開し、また前記表示位置指定命令にしたがって部分コメントを「VRAM」上の所定位置に固定的に展開する。
すると、それにしたがって「ディスプレイ」にてコンテンツが表示されるとともに全体コメントが移動表示され、部分コメントが所定領域に固定表示される。
<処理の流れ>
図5は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。また、以下はコンテンツやコメントをウェブ上のサーバから取得する例で説明しているが、前述の通りその形態に限定されない。
この図にあるように、まず、コンテンツ視聴装置において全体コメントか部分コメントかを区別する形で基本表示単位又は部分に対するコメントの入力を受付ける(ステップS0501)と、そのコンテンツの基本表示単位又は部分と、それに対して入力されたコメントとが関連付けられ、その関連付け情報が管理データとして例えばコメント配信サーバなどに記録される(ステップS0502)。
その後、コンテンツ視聴装置からのコンテンツ配信リクエストなどに応じてコンテンツを、例えばウェブ上のサーバ装置から取得する(ステップS0503)。また、当該コンテンツに関連付けられた全体コメントや部分コメントを取得する(ステップS0504)。なお、この各コメントの取得タイミングはコンテンツの取得前(すなわちステップS0503の実行前)であっても良いし、コンテンツと同時であっても良いし、コンテンツの取得後であって、コンテンツの基本表示単位の表示に合わせて適宜取得されるよう構成しても良い。
つづいて、取得されたコンテンツに、そのコンテンツに関連付けられているコメントを付加して前記ディスプレイに表示するための出力制御を行い(ステップS0505)、ステップS0505にてディスプレイに表示するために出力制御されるコンテンツに全体コメント、部分コメントが関連付けられているか判断する(ステップS0506)。なお出力制御されるコンテンツに複数のコメントが付与されている場合、この判断処理例においてはひとつひとつ順番に判断を行うものとする。
そして、そのステップS0506での判断結果が全体コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられている全体コメントをディスプレイ内で移動表示する(ステップS0507A)。また、前記ステップS0506での判断結果が部分コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられているコメントをディスプレイ内の所定領域に固定的に表示する(ステップS0507B)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、コンテンツに対して付与されたコメントに関し、コンテンツの基本表示単位全体に付与された全体コメントか、コンテンツの基本表示単位内の部分に付与された部分コメントかを判断した上で、その出力形態を前者は移動表示、後者は所定領域への固定表示という具合に区別して表示することができる。
したがって、コンテンツを視聴するユーザは、そのコメントが付与された対象がページなど全体であるのか部分であるのかを区別して把握することで他のユーザのコメント付与意図をより詳細に知ることができ、コンテンツの視聴体験をより深く共有し擬似的コミュニケーションを図ることができる。
<コメント配信サーバ装置>
ここで、本実施例のコンテンツ視聴装置に対してコメントを配信するコメント配信サーバ装置について説明する。前述のように本実施例のコンテンツ視聴装置は、コメントを様々な取得元から取得するよう構成することができるが、その一例としてウェブ上のコメント配信サーバ装置から取得することができる。
図6は、コメント配信サーバ装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コメント配信サーバ装置」(0600)は、「全体コメント配信部」(0601)と、「部分コメント配信部」(0602)と、を有する。
「全体コメント配信部」(0601)は、端末装置のディスプレイに表示されるコンテンツに全体コメントが関連付けられている場合にディスプレイ内で移動表示される全体コメントを配信する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、全体コンテンツ配信プログラムなどによって実現することができる。
「部分コメント配信部」(0602)は、端末装置のディスプレイに表示されるコンテンツに部分コメントが関連付けられている場合にディスプレイ内の所定領域に固定的に表示される部分コメントを配信する機能を有し、例えばCPUや主メモリ、部分コンテンツ配信プログラムなどによって実現することができる。
例えば図7は、このコメント配信サーバ装置にて保持されている配信コメントの管理データテーブルの一例を表す図である。この図にあるように、例えば各全体コメント又は/及び部分コメントのIDと、当該コメントが付与されたコンテンツIDとを関連付けた管理データテーブルが保持されている。そして、コンテンツ視聴装置にてユーザ操作などに応じてコンテンツの出力表示命令が入力されると、その再生対象となるコンテンツIDをインターネットなどの通信網を介して取得する。すると、コメント配信サーバ装置は、取得したコンテンツIDをキーとして図7に示す管理データテーブルを参照し、関連付けられているコメントIDを特定する。そして、特定したコメントIDで識別される全体コメントや部分コメントを、前記コンテンツIDの送信元であるコンテンツ視聴装置に対して直接配信する、あるいは他のサーバ装置(例えばコンテンツ配信サーバ装置など)を経由して間接的に配信する、という具合である。
なおコメント配信サーバ装置では、特定したコメントについて例えば管理データテーブルや前述のコメントの付加情報などを参照し、全体コメントであるか部分コメントであるかの区別をしたうえでコメントを配信しても良いし、そのような区別をせずに、結果的に全体コメントや部分コメントが配信される形態をとっても良い。
≪実施例2≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、さらにコンテンツの基本表示単位に関連付けられている全体コメントに対しても、部分コメントと同様にその基本表示単位内の部分を便宜的に関連付けることを特徴とするコンテンツ視聴装置である。
そして、このような構成を備えることで、コンテンツが拡大表示や縮小表示などされて基本表示単位以外の単位でディスプレイに表示される場合でも、全体コメントに便宜上関連付けられている部分がディスプレイの表示範囲内に含まれているかを判定し、それに応じて当該全体コメントの移動表示を行うか否かを判断することができる。
<機能的構成>
図8は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(0800)は、上記実施例1を基本として「ディスプレイ」(0801)と、「コンテンツ取得部」(0802)と、「コメント取得部」(0803)と、「出力部」(0804)と、「判断部」(0805)と、「全体コメント表示制御部」(0806)と、「部分コメント表示制御部」(0807)と、を有する。なお、これら構成要件については上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして本実施例のコンテンツ視聴装置は、コメント取得部が「部分関連付け全体コメント取得手段」(0808)をさらに有することを特徴とする。
「部分関連付け全体コメント取得手段」(0808)は、前記移動表示すべき全体コメントであって、コンテンツの基本表示単位内での部分を関連付けた全体コメントを取得する機能を有する。
図9は、本実施例における全体コメントや部分コメントの管理データテーブルの一例を表す図である。この図にあるように、全体コメントに関しても部分コメント同様に基本表示単位の部分が便宜的に関連付けられ、両コメントの区別は、例えばフラグ情報などで行うことが可能に構成されている、という具合である。もちろん、本実施例でも上記実施例で説明したように、管理データテーブルの形態ではなく各コメントに上記関連付け情報やフラグ情報が個別に付加されるなど様々な形態で実現されて良い。
また、全体コメントに対して、基本表示単位内のどの部分を関連付けるかについては特に限定しない。例えば、関連付けの対象となる基本表示単位内の部分を示す座標情報をランダムで設定しても良いし、基本表示単位の中心位置など予め定められた座標情報を設定しても良い。
そして、このように全体コメントについても基本表示単位の部分が関連付けられることで、コンテンツが拡大表示や縮小表示などされて基本表示単位以外の単位でディスプレイに表示される場合でも、その全体コメントに関連付けられている部分の座標情報がその拡大/縮小表示範囲内に含まれているかを判定し、それに応じて当該全体コメントの移動表示を行うか否かを判断することができる。
図10は、基本表示単位を拡大表示や縮小表示した際の全体コメント表示有無判断の一例を説明するための図である。この図10(a)にあるように、破線で示す基本表示領域を拡大表示した場合に、実線で示すディスプレイの表示範囲内にコンテンツの部分αは含まる一方、部分βはディスプレイの表示範囲内に含まれない。この場合、部分αに関連付けられている全体コメントAはここで移動表示されるが、部分βに関連付けられている全体コメントBは表示されない。
また図10(b)にあるように、破線で示す基本表示領域を縮小表示した場合に、実線で示すディスプレイの表示範囲内に部分α及び部分βがディスプレイの表示範囲内に含まれる。この場合、前記全体コメントAもBもともに移動表示される。
このように、本実施例のコンテンツ視聴装置がコンテンツの基本表示単位を拡大又は/及び縮小してディスプレイに表示するよう制御する拡縮表示制御部を有し、コンテンツの基本表示単位をディスプレイに拡大/縮小表示している場合、全体コメント表示制御部は、取得した全体コメントに関連付けられたコンテンツの基本表示単位内での部分に基づいて前記拡大又は/及び縮小表示されているコンテンツでの当該全体コメントの移動表示を制御する、という具合である。
<処理の流れ>
図11は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず、コンテンツ視聴装置において全体コメントか部分コメントかを区別する形で基本表示単位又は部分に対するコメントの入力を受付ける(ステップS1101)と、その入力されたコメントについて、入力対象のコンテンツの基本表示単位の部分を識別する情報と、全体コメントか部分コメントかを識別する例えばフラグ情報とが関連付けられ管理データとして例えばコメント配信サーバなどに記録される(ステップS1102)。
その後、コンテンツ視聴装置からのコンテンツ配信リクエストなどに応じてコンテンツを、例えばウェブ上のサーバ装置から取得する(ステップS1103)。また、当該コンテンツに関連付けられた全体コメントや部分コメントを取得する(ステップS1104)。
つづいて、取得されたコンテンツに、そのコンテンツに関連付けられているコメントを付加して前記ディスプレイに拡大/縮小表示するための出力制御を行い(ステップS1105)、ステップS1105にてディスプレイに拡大/縮小表示するために出力制御されるコンテンツに全体コメント、部分コメントが関連付けられているかを、前記コメントに関連付けられている基本表示単位の部分の識別情報を利用して判断する(ステップS1106)。
そして、そのステップS1106での判断結果が全体コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられている全体コメントをディスプレイ内で移動表示する(ステップS1107A)。また、前記ステップS1106での判断結果が部分コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられているコメントをディスプレイ内の所定領域に固定的に表示する(ステップS1107B)。また、複数のコメントが関連付けられている場合は、ステップS1106のコメントの判断処理をひとつずつ順番に行い、残コメントが無くなるまで繰り返す。また最初からいずれのコメントも関連付けられていなければコメントの表示制御処理は行わない。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置では、コンテンツの基本表示単位に関連付けられている全体コメントに対しても、部分コメントと同様にその基本表示単位内の部分を便宜的に関連付けることを特徴とする。
そして、それによって、コンテンツが拡大表示や縮小表示などされて基本表示単位以外の単位でディスプレイに表示される場合でも、全体コメントに便宜上関連付けられている部分がディスプレイの表示範囲内に含まれているかを判定し、それに応じて当該全体コメントの移動表示を行うか否かを判断することができる。
≪実施例3≫
<概要>
本実施例は上記実施例を基本として、全体コメントを移動表示させる際に、そのコメントの移動表示時間や移動位置、コメントの文字の大きさを適宜制御することを特徴とするコンテンツ視聴装置である。そして、このような制御を行うことで、例えば複数の全体コメント同士が重なり合わない、あるいは移動コメントが固定位置表示されている部分コメントに重ならないように表示することなどができる。
<機能的構成>
図12は、本実施例のコンテンツ視聴装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「コンテンツ視聴装置」(0800)は、上記実施例1を基本として「ディスプレイ」(1201)と、「コンテンツ取得部」(1202)と、「コメント取得部」(1203)と、「出力部」(1204)と、「判断部」(1205)と、「全体コメント表示制御部」(1206)と、「部分コメント表示制御部」(1207)と、を有する。また上記実施例2を基本として、コメント取得部が図示しない「部分関連付け全体コメント取得手段」をさらに有していても良い。なお、これら構成要件については上記実施例にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして本実施例のコンテンツ視聴装置は、全体コメント表示制御部が、「移動パラメータ決定手段」(1208)をさらに有することを特徴とする。
「移動パラメータ決定手段」(1208)は、表示すべき全体コメントを移動表示する時間、移動速度、コンテンツの基本表示単位内での移動位置、コメントの文字の大きさ、のいずれか一以上を決定する機能を有し、CPUや主メモリ、移動パラメータ決定プログラムなどで実現することができる。
図13は、本実施例のコンテンツ視聴装置における全体コメントの表示の一例を表す概念図である。この図13(a)にあるように、重なって表示される可能性のある全体コメントA1からA5は、それぞれが重ならないように図13(b)に示すように移動表示を開始する時間や移動速度がずらされる(A2)。あるいはコンテンツの基本表示単位内での移動開始位置や移動ルートがずらされる(A3)。あるいはコメントの文字の大きさ(フォントや文字装飾なども含む)が変えられる(A4)、という具合である。
具体的には、表示される複数の全体コメントについて例えば当初のユーザ指定などに基づいて暫定的な表示開始位置および表示開始時間や移動速度、文字の大きさなどの暫定移動表示パラメータを決定する。つづいてコメントの文字列の長さなどの情報も加え、CPUの演算処理によってその暫定移動表示パラメータでの表示において各全体コメントが重なるか否かの判定処理を行う。そして重なるとの判定結果である場合には、1つのコメントを除き重なる他のコメントについて、例えば空いている表示開始位置への変更をはじめとする表示開始時間や移動速度、文字の大きさなどを変更する処理を行い、その変更された移動表示パラメータによって全体コメントが重なるかの判定処理を繰り返す。そして、全て又は設定された閾値以上のコメントが重ならない状態での移動表示パラメータを最終的なパラメータとして決定する、という具合である。
また、重なると判定されたコメントの表示開始位置/時間や移動速度、文字の大きさなどを変更する際に、所定の優先度に応じて変更処理を行うように構成しても良い。この優先度は、例えば、前述のようにコメントの付加情報などで示される書き込み日時の早い/遅い順に定められる優先度や、コメントに他ユーザが付与する評価累積値などが関連付けて管理されていれば、その評価累積値の高い順で定められる優先度などが挙げられる。そして優先度の低いコメントほど他の優先度の高いコメントと重ならないようコメントを半透明で表示したり文字の大きさを小さくしたり、あるいは通常画面の上部から下部へと視線を移動するため視認しにくい下の位置をコメント表示の表示開始位置として決定する、という具合である。
また、重なると判定されたコメントの表示開始位置/時間や移動速度、文字の大きさなどを変更して重ならないようにする方法のほか、コメント同士は重なったままとしてコメントの表示色を別々の色や異なる濃淡となるよう変更するなどして、重なっていても複数のコメントが見やすくなるような処理を行っても良い。
また重なり判定は、複数の全体コメント間での重なりだけではなく、一の移動表示される全体コメントと固定表示される部分コメントの重なり判定を行っても良い。その場合、部分コメントの表示位置は固定であるので、コメントが左右方向の横移動であれば、両者の縦表示位置座標と部分コメントの表示時間のみで重なり判定をすることができる。そして重なると判定された場合には、全体コメント間での処理と同様に、全体コメントの表示開始位置や移動速度、文字の大きさ、あるいはコメントの表示色や濃淡の変更処理を行うと良い。
また、この移動表示パラメータ決定手段は、全体コメントと部分コメントが重なって表示されないように全体コメントの移動表示パラメータを決定しても良い。具体的に、例えば前述のように、部分コメントを固定表示する所定領域の位置が当該部分コメントが付加されたコンテンツの部分と重ならないように可変とされている場合、全体コメントの移動表示の時点での所定領域の位置を取得する。そして、その位置から上又は下にコメント文字列のフォントの大きさ分だけずらした位置(上から下方向への移動表示であれば左又は右にずらした位置)を全体コメントの移動開始位置として決定する、という具合である。
このようにして、全体コメント同士や全体コメントと部分コメントとを重ならないように表示することができる。したがってユーザはそれぞれのコメント内容を把握しやすくなる。
<処理の流れ>
図14は、本実施例のコンテンツ視聴装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。また、コンテンツやコメントの取得、及びコンテンツに全体コメントや部分コメントが関連付けられているかの判断処理においては実施例1において図5を用いて説明した処理の流れと同様であるのでその説明は省略する。以下では、図5の全体コメントの表示処理ステップ(S0507A)におけるより詳細な処理ステップを説明する。
この図14にあるように、コンテンツの基本表示単位又は部分に関連付けられている全体コメントや部分コメントについて、それぞれが重なって表示される個数が所定数以下か否かを判定する(ステップS1401)。具体的には、表示される複数の全体コメントについて例えば当初のユーザ指定などに基づいて暫定的な表示開始位置および表示時間や移動速度、文字の大きさなどの暫定移動表示パラメータを決定する。つづいてコメントの文字列の長さなどの情報も加え、暫定移動表示パラメータでの表示において所定時間ごとに各全体コメントの表示位置座標を算出し、その値が重なるか否かの判定処理を行う。なお前述のように全体コメントと固定コメント間の重なり判定であれば、両者の縦表示位置座標と部分コメントの表示時間のみで重なり判定をすれば良い。そして重なるとの判定結果である場合には、それらコメントが重なるとしてその数をカウントする、という具合である。なお、コメントの重なりを全く許容しないという条件であれば、重なり数のカウント処理は行わず、前記重なり判定のみ行うようにしても良い。
そして重なっている数が所定数以上である(あるいは重なっているコメントがある)と判定された場合には、一を除く他の全体コメントの移動表示する時間、移動速度、コンテンツの基本表示単位内での移動位置、コメントの文字の大きさのいずれか一以上を変更する(ステップS1402)。具体的には、1つのコメントを除き重なる他のコメントについて、例えば空いている表示位置への変更をはじめとする表示時間や移動速度、文字の大きさなどを変更する処理を行い、その変更された移動表示パラメータによって全体コメントが重なるかの判定処理を繰り返す。なお、この重なると判定されたコメントの表示開始位置や移動速度、文字の大きさなどの変更処理に際しては、前述のようにコメントの書き込み日時の早い/遅い順に定められる優先度や、コメントに他ユーザが付与する評価累積値の高い順で定められる優先度などに応じて変更内容を決定するよう構成しても良い。
そしてステップS1401の判定処理を重なっているコメントの数が所定数以内になるまで繰り返す。そして所定数以下になった時点での移動表示パラメータを最終的なものとして決定する。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例のコンテンツ視聴装置によって、例えば複数の全体コメント同士が重なり合わない、あるいは移動コメントが固定位置表示されている部分コメントに重ならないように表示することなどができる。したがってユーザはそれぞれのコメント内容を把握しやすくなる。
0200 コンテンツ視聴装置
0201 ディスプレイ
0202 コンテンツ取得部
0203 コメント取得部
0204 出力部
0205 判断部
0206 全体コメント表示制御部
0207 部分コメント表示制御部

Claims (5)

  1. ディスプレイと、
    前記ディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位に対して付されるコメントである全体コメント及びディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位内の部分に対して付されるコメントである部分コメントと関連付け可能なコンテンツを取得するコンテンツ取得部と、
    前記コメントを取得するコメント取得部と、
    取得されたコンテンツに、そのコンテンツに関連付けられているコメントを付加して前記ディスプレイに表示のために出力する出力部と、
    出力部から出力されディスプレイに表示されるコンテンツに全体コメント又は/及び部分コメントが関連付けられているか判断する判断部と、
    判断部での判断結果が全体コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられている全体コメントをディスプレイ内で移動表示するよう出力部を制御する全体コメント表示制御部と、
    判断部での判断結果が部分コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられているコメントをディスプレイ内の所定領域に固定的に表示するように出力部を制御する部分コメント表示制御部と、
    を有するコンテンツ視聴装置。
  2. コンテンツの基本表示単位を拡大又は/及び縮小してディスプレイに表示するよう制御する拡縮表示制御部を有するとともに、
    全体コメント表示制御部は、取得した全体コメントに関連付けられたコンテンツの基本表示単位内での部分に基づいて前記拡大又は/及び縮小表示されているコンテンツでの当該全体コメントの移動表示を制御することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ視聴装置。
  3. 全体コメント表示制御部は、表示すべき全体コメントを移動表示する時間、移動速度、コンテンツの基本表示単位内での移動位置、コメントの文字の大きさ、のいずれか一以上を決定することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ視聴装置。
  4. ディスプレイを有するコンテンツ視聴装置の動作方法であって、
    前記ディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位に対して付されるコメントである全体コメント及びディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位内の部分に対して付されるコメントである部分コメントと関連付け可能なコンテンツを取得するコンテンツ取得ステップと、
    前記コメントを取得するコメント取得ステップと、
    取得されたコンテンツに、そのコンテンツに関連付けられているコメントを付加して前記ディスプレイに表示するための出力制御をする出力制御ステップと、
    出力制御ステップにてディスプレイに表示するために出力制御されるコンテンツに全体コメント又は/及び部分コメントが関連付けられているか判断する判断ステップと、
    判断ステップでの判断結果が全体コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられている全体コメントをディスプレイ内で移動表示する全体コメント表示ステップと、
    判断ステップでの判断結果が部分コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられているコメントをディスプレイ内の所定領域に固定的に表示する部分コメント表示ステップと、
    を計算機に実行させるコンテンツ視聴装置の動作方法。
  5. ディスプレイを有するコンテンツ視聴装置を制御するプログラムであって、
    前記ディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位に対して付されるコメントである全体コメント及びディスプレイにコンテンツを表示する際の基本表示単位内の部分に対して付されるコメントである部分コメントと関連付け可能なコンテンツを取得するコンテンツ取得ステップと、
    前記コメントを取得するコメント取得ステップと、
    取得されたコンテンツに、そのコンテンツに関連付けられているコメントを付加して前記ディスプレイに表示するための出力制御をする出力制御ステップと、
    出力制御ステップにてディスプレイに表示するために出力制御されるコンテンツに全体コメント又は/及び部分コメントが関連付けられているか判断する判断ステップと、
    判断ステップでの判断結果が全体コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられている全体コメントをディスプレイ内で移動表示する全体コメント表示ステップと、
    判断ステップでの判断結果が部分コメントが関連付けられているとの判断結果である場合には、関連付けられているコメントをディスプレイ内の所定領域に固定的に表示する部分コメント表示ステップと、
    をコンテンツ視聴装置の計算機に実行させるプログラム。
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