JP5780357B2 - 無線装置、及び通信方法 - Google Patents
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Description
本発明は、無線通信装置に関する。
携帯電話機等に搭載される無線装置は、無線(RF: Radio Frequency)部と、ベースバンド処理装置とを有する。無線部と、ベースバンド処理装置との間のインタフェースは、アナログ信号線と、デジタル又はアナログの制御線とを含んで構成される。
近年、無線部に含まれるRFIC(Integrated Circuit)をCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)化できるようになった。RFICへ、アナログ−デジタル変換器(ADC: Analog to Digital Converter)或いはデジタル−アナログ変換器(DAC: Digital to Analog Converter)を内蔵できる。
これを受けて、RFICと、ベースバンド処理を行うデジタルICとの間をデジタル信号で接続するインタフェースが規格化された。RFICと、デジタルICとの間をデジタル信号で接続するインタフェースには、「DigRF」が含まれる。
DigRF規格のバージョン3(DigRFv3)では、LVDS伝送周波数が300MHz程度であり、DigRFパケットにエラー判定ビットはない。従って、DigRF規格のバージョン3では、DigRFパケットにエラーが発生しても、再送制御は行われない。
DigRFv3に対し、DigRF規格のバージョン4(DigRFv4)では、LVDS伝送周波数が1GHz程度となり、DigRFパケットにエラー判定ビットが用意される。従って、DigRFv4では、RFICとベースバンド処理装置との間のデータのエラー検出が行われ、エラーが検出された場合には、データの再送制御が行われる(例えば、特許文献1参照)。例えば、RFICからベースバンド処理装置へデータが送信される場合には、ベースバンド処理装置は、RFICからのデータのエラー検出を行う。ベースバンド処理装置は、RFICからのデータにエラーが検出された場合には、RFICへ、データの再送要求を行う。データの再送要求を受けたRFICは、ベースバンド処理装置へ、再度データを送信する。
3GPP TS25.211 V11.0.0、 "5.3.2 Dedicated downlink physical channels"、 2011 12
上述の無線部からベースバンド処理装置へのデータ伝送においてデータの再送処理が生じた場合に、ベースバンド処理装置がベースバンド処理を開始するタイミングに再送処理に要した時間分の遅延が生じる。その結果、3GPP(Third Generation Partnership Project)の仕様に規定される時間以内にベースバンド処理装置での処理を完了させることができず、例えば送信電力制御のタイミングに遅延が生じる場合がある。
3GPPの仕様には、ユーザ端末(UE: User Equipment)が、基地局からの無線信号、例えば下りリンクの個別物理チャネル(DPCH: Dedicated Physical CHannel)を受信するように規定されている(例えば、非特許文献1参照)。ユーザ端末は、DPCHに含まれるパイロットシンボル(Pilot Symbol)を復調し、SIR(Signal−to−Interference Ratio)を算出するように規定されている。また、ユーザ端末が、上りリンクの個別物理チャネル(DPCCH: Dedicated Physical Control CHannel)に、受信電力に応じた電力制御の情報をマッピングすることが規定されている。
下りリンクのDPCHは、ソフトハンドオーバ(SHO: Soft Hand Over)の際には、最大で、296チップの遅延オフセットが発生する。そのため、ユーザ端末は、DPCHの最大遅延を考慮すると、パイロットシンボルを受信してから216チップ後には、受信電力に応じた電力制御の情報をマッピングした上りリンクのDPCCHを送信しなければならない。
しかし、無線端末内の無線部とベースバンド処理装置との間のDigRFインタフェースにおいてデータの再送処理が生じた場合には、ベースバンド処理装置はDigRFパケットの再送を待つ。そのため、ユーザ端末は、無線部においてパイロットシンボルを受信してから216チップ後に、受信電力に応じた電力制御の情報をマッピングした上りリンクのDPCCHを送信できない場合には、次の送信タイミングまで受信電力に応じた電力制御の情報の送信処理を待機させることとなる。
従って、無線端末内の構成要素間の接続インタフェースにおいてデータの再送処理が生じた場合に、3GPPの規定を満たす処理時間内に必要な処理を完了させることができない場合には、下り方向の送信電力制御に遅延が生じうる。
開示の無線装置は、下り方向の送信電力制御の遅延を短縮することを目的とする。
開示の一実施例の無線装置は、
アンテナから受信した無線信号をベースバンド信号に変換する無線部と、
前記無線部と接続された通信線を介して前記ベースバンド信号に対応するパケットを受信し、通信線を介して前記無線部から受信される前記パケットについて通信線を介した伝送処理で生じた誤りの有無を検出し、前記誤りが検出されたパケットの再送制御による再送データの到着を待つことなく、前記誤りが検出されたパケット以外のパケットに基づいて前記ベースバンド信号を取得し、前記取得したベースバンド信号に基づいて下り送信電力制御に利用する送信電力情報を生成し、前記生成された送信電力情報を反映したベースバンド信号を通信線を介して前記無線部に送信し、前記送信電力情報を反映したベースバンド信号に対応する無線信号を前記無線部に無線送信させるベースバンド処理装置と、
を有する。
アンテナから受信した無線信号をベースバンド信号に変換する無線部と、
前記無線部と接続された通信線を介して前記ベースバンド信号に対応するパケットを受信し、通信線を介して前記無線部から受信される前記パケットについて通信線を介した伝送処理で生じた誤りの有無を検出し、前記誤りが検出されたパケットの再送制御による再送データの到着を待つことなく、前記誤りが検出されたパケット以外のパケットに基づいて前記ベースバンド信号を取得し、前記取得したベースバンド信号に基づいて下り送信電力制御に利用する送信電力情報を生成し、前記生成された送信電力情報を反映したベースバンド信号を通信線を介して前記無線部に送信し、前記送信電力情報を反映したベースバンド信号に対応する無線信号を前記無線部に無線送信させるベースバンド処理装置と、
を有する。
開示の実施例によれば、送信電力制御の遅延を短縮することができる。
100 無線装置
200 RFIC
202 RxADC
204 TxDAC
206 DigRF制御部
208 再送制御部
210 再送制御部
212 LVDSDriver
214 LVDSReceiver
300 ベースバンド処理装置
302 DigRF制御部
304 LVDSReceiver
306 再送制御部
308 エラーシンボル箇所判定部
310 バッファ
312 LVDSDriver
314 再送制御部
316 パイロットシンボル範囲指定処理部
318 逆拡散処理部
320 CPICH復調処理部
322 SIR算出処理部
324 DPCH復調処理部
326 データ復号処理部
328 TFCIビット判定処理部
330 受信TPCビット判定処理部
332 SIR算出処理部
334 送信TPCビット算出処理部
336 符号化処理部
338 変調処理部
340 送信電力算出部
342 送信処理部
3002 DSP
3004 CPU
3006 メモリ
3008 ハードウェア
200 RFIC
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204 TxDAC
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208 再送制御部
210 再送制御部
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302 DigRF制御部
304 LVDSReceiver
306 再送制御部
308 エラーシンボル箇所判定部
310 バッファ
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314 再送制御部
316 パイロットシンボル範囲指定処理部
318 逆拡散処理部
320 CPICH復調処理部
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324 DPCH復調処理部
326 データ復号処理部
328 TFCIビット判定処理部
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332 SIR算出処理部
334 送信TPCビット算出処理部
336 符号化処理部
338 変調処理部
340 送信電力算出部
342 送信処理部
3002 DSP
3004 CPU
3006 メモリ
3008 ハードウェア
以下、図面に基づいて、実施例を説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
<無線装置100>
図1は、無線装置100の一実施例を示す。図1には、主に、ハードウェアによる構成例が示される。無線装置100は、例えば、ユーザ端末に搭載される。
図1は、無線装置100の一実施例を示す。図1には、主に、ハードウェアによる構成例が示される。無線装置100は、例えば、ユーザ端末に搭載される。
ユーザ端末は、無線通信できる適切な如何なる端末でもよく、例えば、携帯電話、情報端末、パーソナルデジタルアシスタント、携帯用パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の移動端末が含まれるが、これらに限定されない。また、無線装置100は、画像形成装置や、家庭の電化製品に搭載されてもよい。
無線装置100の一実施例では、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)に従って、無線アクセスを行う場合について説明するが、LTE(LongTermEvolution)、LTE−Advancedなど他の方式に従ってもよい。
無線装置100の一実施例では、受信品質として、SIRを利用する場合について説明するが、他の指標を利用するようにしてもよい。
無線装置100は、RFIC200と、ベースバンド処理装置300とを有する。RFIC200、ベースバンド処理装置300は、それぞれ、半導体集積回路により実現されてもよい。ベースバンド処理装置300は、回路設計言語で書かれたプログラムを、コンパイラにより回路情報に変換することにより、半導体集積回路として製造できる。
RFIC200は、他の無線装置からの無線信号を受信し、ベースバンド処理装置300へ入力する。また、RFIC200は、無線信号へ、ベースバンド処理装置300からの信号を変換し、他の無線装置へ、無線信号を送信する。他の無線装置には、無線基地局が含まれる。
ベースバンド処理装置300は、RFIC200と接続される。例えば、ベースバンド処理装置300と、RFIC200との間は、デジタル信号で接続するインタフェースにより接続される。該インタフェースには、「DigRF」が含まれる。ベースバンド処理装置300は、RFIC200からのデジタル信号に対して、ベースバンド処理を行う。また、ベースバンド処理装置300は、RFIC200へ、送信するデジタル信号を入力する。
ベースバンド処理装置300は、DSP(Digital Signal Processor)3002と、CPU(Central Processing Unit)3004と、メモリ3006と、ハードウェア3008とを有する。
DSP3002は、CPU3004からの命令に従って、ベースバンド信号処理を行う。DSP3002は、CPU3004からの命令に従って、他の無線装置へ送信するデータを作成し、RFIC200へ入力する制御を行う。
CPU3004は、DSP3002と接続される。CPU3004は、内蔵されたファームウェア等のソフトウェア及びメモリ3006に格納されたプログラム等に従って、DSP3002にデジタル信号処理を実行させる。
メモリ3006は、CPU3004と接続される。メモリ3006は、DSP3002、CPU3004へ実行させるプログラムを格納する。
ハードウェア3008は、DSP3002と接続される。ハードウェア3008は、変調処理、符号化処理、復調処理、各種算出処理等を行う。
図2A、図2Bは、無線装置100の一実施例を示す機能ブロック図である。
無線装置100は、RFIC200と、ベースバンド処理装置300とを有する。図2Aには、主に、RFIC200の一実施例が示される。図2Bには、主に、ベースバンド処理装置300の一実施例が示される。
RFIC200は、アンテナを介して他の無線装置との間で無線信号の送受信を行う。
ベースバンド処理装置300は、RFIC200とデジタル通信路(RxPath、TxPath)を介して接続される。ベースバンド処理装置300は、RFIC200からのDigRFパケット化された信号に対してベースバンド処理を行う。また、ベースバンド処理装置300は、RFIC200へ、DigRFパケット化されたデータを入力する。
<RFIC200>
RFIC200は、RxADC202と、TxDAC204と、DigRF制御部206とを有する。DigRF制御部206は、再送制御部208と、再送制御部210と、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)Driver212と、LVDSReceiver214とを有する。
RFIC200は、RxADC202と、TxDAC204と、DigRF制御部206とを有する。DigRF制御部206は、再送制御部208と、再送制御部210と、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)Driver212と、LVDSReceiver214とを有する。
RxADC202は、アンテナを介して、他の無線装置からの無線信号を受信し、デジタル信号へ変換する。RxADC202は、再送制御部208へ、デジタル信号を入力する。なお、アンテナ−RxADC202間、及びRxADC202−DigRF制御部206間において図示しない他の回路要素を介在させてもよい。
再送制御部208は、RxADC202と接続される。再送制御部208は、RxADC202からのデジタル信号をバッファリングする。再送制御部208は、LVDSDriver212へ、RxADC202からのデジタル信号を入力する。また、再送制御部208は、再送制御部210から再送要求信号が入力された場合には、LVDSDriver212へ、バッファリングしたデジタル信号から、再送要求に該当するデジタル信号を入力する。
LVDSDriver212は、再送制御部208と接続される。LVDSDriver212は、再送制御部208からのデジタル信号をDigRFパケット化する。LVDSDriver212は、DigRFパケット化した信号(以下、「DigRFパケット」という)に対して、LVDSドライブ処理を行う。つまり、LVDSDriver212は、RxPathを介して、ベースバンド処理装置300へ、DigRFパケットを出力する。
LVDSReceiver214は、ベースバンド処理装置300からの送信信号又は再送要求信号を受信し、再送制御部210へ入力する。
再送制御部210は、LVDSReceiver214、再送制御部208と接続される。再送制御部210は、TxDAC204へ、LVDSReceiver214からの送信信号を入力する。また、再送制御部210は、再送制御部208へ、LVDSReceiver214からの再送要求信号を入力する。
TxDAC204は、再送制御部210と接続される。TxDAC204は、アナログ信号へ、再送制御部210からの送信信号を変換する。TxDAC204は、アナログ信号へ変換した送信信号を無線信号に変換し、他の無線装置へ、アンテナを介して、送信する。なお、アンテナ−TxDAC204間、及びTxDAC204−DigRF制御部206間において図示しない他の回路要素を介在させてもよい。
<ベースバンド処理装置300>
ベースバンド処理装置300は、DigRF制御部302と、パイロットシンボル範囲指定処理部316と、逆拡散処理部318と、CPICH復調処理部320と、SIR算出処理部322とを有する。
ベースバンド処理装置300は、DigRF制御部302と、パイロットシンボル範囲指定処理部316と、逆拡散処理部318と、CPICH復調処理部320と、SIR算出処理部322とを有する。
また、ベースバンド処理装置300は、DPCH復調処理部324と、データ復号処理部326と、TFCI(Transport Format Combination Indicator)ビット判定処理部328と、受信TPCビット判定処理部330とを有する。
また、ベースバンド処理装置300は、SIR算出処理部332と、送信TPCビット算出処理部334と、符号化処理部336と、変調処理部338と、送信電力算出部340と、送信処理部342とを有する。
DigRF制御部302は、LVDSReceiver304と、再送制御部306と、エラーシンボル箇所判定部308と、バッファ310と、LVDSDriver312と、再送制御部314とを有する。
エラーシンボル箇所判定部308、パイロットシンボル範囲指定処理部316、TFCIビット判定処理部328、受信TPCビット判定処理部330は、メモリ3006に記憶されたプログラムに従ってCPU3004により実行される。又は、エラーシンボル箇所判定部308、パイロットシンボル範囲指定処理部316、TFCIビット判定処理部328、受信TPCビット判定処理部330は、CPU3004により内部メモリに記憶のファームウェアに従って実行されてもよい。
再送制御部306及び314、逆拡散処理部318、送信処理部342は、DSP3002により実行される。
LVDSReceiver304、バッファ310、LVDSDriver312、CPICH復調処理部320、SIR算出処理部322、DPCH復調処理部324、データ復号処理部326は、ハードウェア3008により実行される。また、SIR算出処理部332、送信TPCビット算出処理部334、符号化処理部336、変調処理部338、送信電力算出部340は、ハードウェア3008により実行される。
LVDSReceiver304は、LVDSDriver212と接続される。LVDSReceiver304は、RFIC200から、RxPathを介して、DigRFパケットを受信する。LVDSReceiver304は、再送制御部306へ、RFIC200からのDigRFパケットを入力する。
再送制御部306は、LVDSReceiver304と接続される。再送制御部306は、LVDSReceiver304からのDigRFパケットのデータエラーを検出する。
図3は、DigRFパケットの一例を示す。
DigRFパケットには、ヘッダ(Header)と、ペイロード(Payload)と、誤り検出符号とが含まれる。
ヘッダには、データ種別を表す情報と、フレーム番号を表す情報と、フレーム長を表す情報とが含まれる。
ペイロードには、1又は複数のシンボルが含まれる。図3に示される例では、ペイロードには、16シンボルが含まれる。図3に示される例では、ペイロードには、chip#1−chip#8により表される8個のチップが含まれる。つまり、1chipには、2シンボルが含まれる。1chipには、2個のIデータ(Iチャネル(ch))と、2個のQデータ(Qチャネル(ch))とが含まれる。Ich、Qchは、それぞれ8ビットで表される。1個のパケットには8チップが含まれ、1チップには、Iチャネル、Qチャネルが2個ずつ含まれる。
誤り検出符号は、ペイロードに含まれるデータにエラーが含まれるか否かを判定する際に利用される。誤り検出符号には、例えば巡回符号(CRC: Cyclic Redundancy Check)が含まれる。
再送制御部306は、DigRFパケットに含まれるデータにエラーが検出された場合、再送制御部314に、再送要求を行う。再送制御部306は、DigRFパケットに含まれるデータにエラーが検出された場合、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーが検出されたDigRFパケットを示す情報(以下、「エラーDigRFパケット情報」という)を入力する。具体的には、再送制御部306は、DigRFパケットに含まれるデータにエラーが検出された場合、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーが検出されたDigRFパケットのヘッダに含まれるフレーム番号を表す情報を入力する。
また、再送制御部306は、バッファ310へDigRFパケットを格納するとともに、SIR算出処理部332へ、DigRFパケットを入力する。
また、再送制御部306は、LVDSReceiver304からのDigRFパケットが再送されたものである場合、再送されたDigRFパケットへ、バッファ310に格納されたDigRFパケットを置き換える。再送制御部306は、逆拡散処理部318へ、バッファ310に格納されたDigRFパケットを入力する制御を行う。
再送制御部314は、再送制御部306と接続される。再送制御部314は、LVDSDriver312へ、送信処理部342からの送信信号を入力する。また、再送制御部314は、再送制御部306からの再送要求に応じて、LVDSDriver312へ、再送要求信号を入力する。
LVDSDriver312は、再送制御部314、LVDSReceiver214と接続される。LVDSDriver312は、再送制御部314からの再送要求信号をDigRFパケット化する。LVDSDriver312は、RFIC200へ、DigRFパケット化した再送要求信号を入力する。
また、LVDSDriver312は、再送制御部314からの送信信号をDigRFパケット化する。LVDSDriver312は、RFIC200へ、DigRFパケット化した送信信号を入力する。
逆拡散処理部318は、バッファ310と接続される。逆拡散処理部318は、バッファ310からのDigRFパケットを逆拡散する。逆拡散処理部318は、逆拡散されたDigRFパケットを各チャネルに分離する。具体的には、逆拡散処理部318は、共通パイロットチャンネル(CPICH: Common Pilot Chnnel)と、個別物理チャネル(DPCH)に、逆拡散されたDigRFパケットを分離する。逆拡散処理部318は、CPICH復調処理部320へ、CPICHを入力する。また、逆拡散処理部318は、DPCH復調処理部320へ、DPCHを入力する。さらに、逆拡散処理部318は、送信処理部342へ、送信タイミング信号を入力する。
CPICH復調処理部320は、逆拡散処理部318と接続される。CPICH復調処理部320は、逆拡散処理部318からのCPICHを復調する。CPICH復調処理部320は、SIR算出処理部322へ、復調されたCPICHを入力する。
SIR算出処理部322は、CPICH復調処理部320と接続される。SIR算出処理部322は、CPICH復調処理部320からの復調されたCPICHに基づいて、SIRを算出する。
DPCH復調処理部324は、逆拡散処理部318と接続される。DPCH復調処理部324は、逆拡散処理部318からのDPCHを復調する。DPCH復調処理部324は、データ復号処理部326、TFCIビット判定処理部328、受信TPCビット判定処理部330へ、復調されたDPCHを入力する。
データ復号処理部326は、DPCH復調処理部324と接続される。データ復号処理部326は、DPCH復調処理部324からの復調されたDPCHを復号する。
TFCIビット判定処理部328は、DPCH復調処理部324と接続される。TFCIビット判定処理部328は、DPCH復調処理部324からの復調されたDPCHに基づいて、TFCIビットを判定する。
受信TPCビット判定処理部330は、DPCH復調処理部324と接続される。受信TPCビット判定処理部330は、DPCH復調処理部324からの復調されたDPCHに含まれるTPCビットがUpを示すものであるか、Downを示すものであるかを判定する。受信TPCビット判定処理部330は、送信電力算出部340へ、TPCビットがUpを示すものであるか、Downを示すものであるかを表す情報(以下、「受信TPCビット情報」という)を入力する。
送信電力算出部340は、受信TPCビット判定処理部330と接続される。送信電力算出部340は、受信TPCビット判定処理部330からの受信TPCビット情報に基づいて、DPCCH及びDPDCHの送信電力を算出する。送信電力算出部340は、送信処理部342へ、DPCCH及びDPDCHの送信電力の算出結果を示す情報を入力する。
エラーシンボル箇所判定部308は、再送制御部306と接続される。エラーシンボル箇所判定部308は、再送制御部306からのエラーDigRFパケット情報に基づいて、エラーシンボル箇所を判定する。エラーシンボル箇所判定部308は、パイロットシンボル範囲指定処理部316へ、エラーシンボル箇所を表す情報(以下、「エラーシンボル情報」という)を入力する。
パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーシンボル箇所判定部308と接続される。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーシンボル箇所判定部308からのエラーシンボル情報に基づいて、他の無線装置へ送信するTPCビット算出する際に利用するパイロットシンボルの範囲を指定する。
パイロットシンボル範囲指定処理部316は、SIR算出処理部332へ、他の無線装置へ送信するTPCビットを算出する際に利用するパイロットシンボルの範囲を表す情報(以下、「パイロットシンボル範囲情報」という)を入力する。
図4は、パイロットシンボル範囲指定処理部316の処理を示す。図4には、複数のDigRFパケットについて、エラーが検出されたか否かを記憶するテーブルが示される。該テーブルは、他の無線装置へ送信するTPCビット(以下、「送信TPCビット」という)を算出する際に利用するパイロットシンボルの範囲を求めるために利用される。
パイロットシンボル範囲指定処理部316の一実施例では、DigRFパケットのアドレスと、エラーシンボル情報と、パイロットシンボル範囲情報とが対応付けられたテーブルが用意される。
パイロットシンボル範囲指定処理部316は、複数のDigRFパケットを単位として、パイロットシンボル範囲を指定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、パイロットシンボル範囲情報として、エラーシンボル情報により指定されるエラーシンボルを含むDigRFパケット以外のDigRFパケットに含まれるパイロットシンボルを指定する。
パイロットシンボル範囲指定処理部316の一実施例では、32個のDigRFパケットを単位として、パイロットシンボル範囲を指定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーシンボル箇所判定部308からのエラーシンボル情報に基づいてエラーシンボルを含むDigRFパケットを特定する。図4に示される例では、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、DigRFパケットアドレスが「18」であるDigRFパケットを特定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、DigRFパケットアドレスが「18」のDigRFパケット以外のDigRFパケットを特定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、パイロットシンボル範囲情報として、DigRFパケットアドレスが「18」のDigRFパケット以外のDigRFパケットに含まれるパイロットシンボルを指定する。具体的には、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、パイロットシンボル範囲情報として、DigRFパケットアドレスが0−17、19−31に含まれるパイロットシンボルを指定する。
パイロットシンボル範囲情報を指定した後、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、次の32個のDigRFパケットについて、同様の処理を行う。
SIR算出処理部332は、パイロットシンボル範囲指定処理部316、再送要求部306と接続される。SIR算出処理部332は、再送制御部306からのDigRFパケットと、パイロットシンボル範囲指定処理部316からのパイロットシンボル範囲情報とに基づいて、SIRを算出する。具体的には、SIR算出処理部332は、1個のDigRFパケットに含まれる8チップについて、1/4チップを1サンプルとして、尤度を算出する。SIR算出処理部332は、パイロットシンボル範囲情報により指定されるパイロットシンボルについて尤度を算出する。SIR算出処理部332は、尤度の算出結果を合計し、その平均値をSIRとして出力する。
<DigRFパケットにエラーが検出されなかった場合>
図5は、DigRFパケットにエラーが検出されなかった場合のSIR算出処理を示す。DigRFパケットにエラーが検出されない場合には、再送制御部306から、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーDigRFパケット情報は入力されない。又は、DigRFパケットにエラーが検出されない場合には、再送制御部306から、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーが検出されなかったことを表す情報が入力されてもよい。
図5は、DigRFパケットにエラーが検出されなかった場合のSIR算出処理を示す。DigRFパケットにエラーが検出されない場合には、再送制御部306から、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーDigRFパケット情報は入力されない。又は、DigRFパケットにエラーが検出されない場合には、再送制御部306から、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーが検出されなかったことを表す情報が入力されてもよい。
さらに、エラーシンボル箇所判定部308から、パイロットシンボル範囲指定処理部316へ、エラーシンボル情報は入力されない。又は、エラーシンボル箇所判定部308から、パイロットシンボル範囲指定処理部316へ、エラーが検出されなかったことを表す情報が入力されてもよい。従って、パイロットシンボル範囲指定処理部316から、SIR算出処理部332へ、パイロットシンボル範囲情報は入力されない。又は、パイロットシンボル範囲指定処理部316から、SIR算出処理部332へ、パイロットシンボル範囲情報として、全範囲を指定する情報が入力されてもよい。この場合、SIR算出処理部332は、再送制御部306からのDigRFパケットに基づいて、SIRを算出する。具体的には、SIR算出処理部332は、256チップについて、1/4チップを1サンプルとして、尤度を算出する。SIR算出処理部332は、尤度の算出結果を合計し、平均化することにより、送信TPCビットを算出する際に利用するSIRを算出する。
<DigRFパケットにエラーが検出された場合>
図6は、DigRFパケットにエラーが検出される場合のSIR算出処理を示す。DigRFパケットにエラーが検出される場合には、再送制御部306から、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーDigRFパケット情報が入力される。
図6は、DigRFパケットにエラーが検出される場合のSIR算出処理を示す。DigRFパケットにエラーが検出される場合には、再送制御部306から、エラーシンボル箇所判定部308へ、エラーDigRFパケット情報が入力される。
エラーシンボル箇所判定部308は、再送制御部306からのエラーDigRFパケット情報に基づいて、エラーシンボル箇所を判定する。エラーシンボル箇所判定部308は、パイロットシンボル範囲指定処理部316へ、エラーシンボル情報を入力する。
パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーシンボル箇所判定部308からのエラーシンボル情報に基づいて、送信TPCビットを算出する際に利用するパイロットシンボルの範囲を指定する。具体的には、図6に示されるように、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーシンボル情報により指定されるエラーシンボル箇所により示されるシンボルを含むDigRFパケットを特定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、特定したDigRFパケット以外のDigRFパケットに含まれるパイロットシンボルの範囲を、送信TPCビットを算出する際に利用するパイロットシンボルの範囲とする。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、SIR算出処理部332へ、パイロットシンボル範囲情報を入力する。
SIR算出処理部332は、再送制御部306からのDigRFパケットと、パイロットシンボル範囲指定処理部316からのパイロットシンボル範囲情報とに基づいて、SIRを算出する。具体的には、SIR算出処理部332は、1個のDigRFパケットに含まれる8チップについて、1/4チップを1サンプルとして、尤度を算出する。SIR算出処理部332は、パイロットシンボル範囲情報で指定されるパイロットシンボルについて尤度を算出する。例えば、1個のDigRFパケットにエラーが検出された場合には、SIR算出処理部332は、32個のDigRFパケットに含まれる256チップから、8チップを減算した248チップについて、1/4チップを1サンプルとして、尤度を算出する。SIR算出処理部332は、尤度の算出結果を合計し、その平均値をSIRとして出力する。エラーが検出されたDigRFパケットが少ない場合には、該DigRFパケット以外のDigRFパケットに基づいて尤度を算出しても、SIRへの影響は許容できると想定される。
送信TPCビット算出処理部334は、SIR算出処理部332と接続される。送信TPCビット算出処理部334は、SIR算出処理部332からのSIRに基づいて、送信TPCビットを算出する。例えば、送信TPCビット算出処理部334は、SIR算出処理部332からのSIRが、所定のSIRとなるように、送信TPCビットを算出するようにしてもよい。送信TPCビット算出処理部334は、符号化処理部336へ、送信TPCビットを入力する。
符号化処理部336は、送信TPCビット算出処理部334と接続される。符号化処理部336は、送信TPCビット算出処理部334からの送信TPCビットを符号化する。符号化処理部336は、変調処理部338へ、符号化された送信TPCビット(以下、「符号化送信TPCビット」という)を入力する。
変調処理部338は、符号化処理部336と接続される。変調処理部338は、符号化処理部336からの符号化送信TPCビットを変調する。変調処理部338は、送信処理部342へ、変調された符号化送信TPCビットを入力する。
送信処理部342は、変調処理部338、送信電力算出部340と接続される。送信処理部342は、送信電力算出部340からの送信電力の算出結果を示す情報に基づいて、変調処理部338からの変調された符号化送信TPCビットを送信するための処理を行う。送信処理部342は、符号化送信TPCビットを送信するための処理を行う際に、逆拡散処理部318からの送信タイミング信号に従って、送信タイミングを制御する。
<送信電力制御処理>
図7は、無線装置100の一実施例における送信電力制御処理のタイムチャートを示す。図7には、一例としてソフトハンドオーバ(SHO: Soft Hand Over)により、最大296チップの遅延オフセットが生じる状態を示す。
図7は、無線装置100の一実施例における送信電力制御処理のタイムチャートを示す。図7には、一例としてソフトハンドオーバ(SHO: Soft Hand Over)により、最大296チップの遅延オフセットが生じる状態を示す。
3GPPには、下りリンクのDPCHの受信後、該DPCHの10シンボル目にマッピングされているパイロットシンボルを復調し、SIRを算出することが規定されている。
3GPPには、パイロットシンボルの受信後、512チップ後の上りリンクのDPCCHに含まれるTPCへ、送信TPCビットをマッピングすることが規定されている。
下りリンクのDPCHは、ソフトハンドオーバ時に、最大296チップの遅延オフセットが発生する。DPCHの遅延オフセットを考慮すると、パイロットシンボルを受信してから216チップ(512チップ−296チップ)後には、送信TPCビットをマッピングした上りリンクのDPCCHを送信しなければならない。
RFIC200は、下りリンクDPCH700を受信し、DigRFパケット化する。RFIC200は、ベースバンド処理装置300へ、DigRFパケットを転送する(702)。ここで、ベースバンド処理装置300は、DigRFパケットにエラーが検出された場合、データの再送制御処理を行う。しかし、ベースバンド処理装置300は、再送制御による再送データの到着を待つことなく、送信TPCビットを算出する。
ベースバンド処理装置300は、DigRFパケットのエラーシンボル箇所を判定する(704)。続いて、ベースバンド処理装置300は、エラーシンボルを含むDigRFパケット以外のDigRFパケットに含まれるチップに基づいて、送信TPCビットを算出し、送信TPCビットを送信するための処理を行う(706)。具体的には、ベースバンド処理装置300は、上りリンクのDPCCHへ、送信TPCビットをマッピングする。
ベースバンド処理装置300は、RFIC200へ、送信TPCビットをマッピングした上りリンクのDPCCHを転送する(708)。
RFIC200は、ベースバンド処理装置300からの上りリンクのDPCCHを送信する。
再送制御による再送データの到着を待つことなく、送信TPCビットを算出することにより、無線装置100は、パイロットを受信してから216チップ後に、送信TPCビットをマッピングした上りリンクのDPCCHを送信できる。従って、無線装置100のベースバンド処理装置300は、RFIC200からのパケットにエラーが検出された場合でも、パイロットを受信してから216チップ後には、送信TPCビットをマッピングした上りリンクのDPCCHを送信できる。このため、他の無線装置、具体的には基地局による、無線装置100に対する送信電力制御の遅延時間を短縮することができる。
<SIR算出処理>
図8は、SIR算出処理の一実施例を示すフローチャートである。図8には、主に、エラーシンボル箇所判定部308、パイロットシンボル範囲指定処理部316、SIR算出処理部332による処理が示される。
図8は、SIR算出処理の一実施例を示すフローチャートである。図8には、主に、エラーシンボル箇所判定部308、パイロットシンボル範囲指定処理部316、SIR算出処理部332による処理が示される。
ステップS804では、SIR算出処理部332は、再送制御部306から、DigRFパケットを受信する。
ステップS806では、SIR算出処理部332は、再送制御部306からのDigRFパケットの数をカウントする。
ステップS808では、エラーシンボル箇所判定部308は、再送制御部306からのエラーDigRFパケット情報に基づいて、DigRFパケットからエラーが検出されたか否かを判定する。
ステップS810では、ステップS808によりDigRFパケットからエラーが検出されたと判定された場合、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーが検出されたDigRFパケットをカウントする。具体的には、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーが検出されたDigRFパケットをカウントするために、図4に示されるテーブルにおいて、エラーが検出されたDigRFパケットに対応する部分に「1」を設定する。
ステップS812では、ステップS808によりDigRFパケットからエラーが検出されないと判定された場合、以下の処理を行う。つまり、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、図4に示されるテーブルにおいて、エラーが検出されないDigRFパケットに対応する部分に「0」を設定する。その後、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、DigRFパケットの数が32個となったか否かを判定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、チップの数が256チップになったか否かを判定するようにしてもよい。
又は、ステップS812では、ステップS810によりエラーが検出されたDigRFパケットに対応する部分に「1」を設定した後に以下の処理を行う。つまり、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、DigRFパケットの数が32個となったか否かを判定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、チップの数が256チップになったか否かを判定するようにしてもよい。
ステップS814では、ステップS812によりDigRFパケットの数が32個となったと判定された場合、SIR算出処理部332は、SIRを算出する。SIRを算出する際、SIR算出処理部332は、パイロットシンボル範囲指定処理部316からパイロットシンボル範囲情報を取得する。SIR算出処理部332は、パイロットシンボル範囲情報により指定される範囲のパイロットシンボルに基づいて、1/4チップを1サンプルとして、尤度を算出する。SIR算出処理部332は、尤度の算出結果を合計する。つまり、SIR算出処理部332は、エラーが検出されたシンボルを含むDigRFパケットを除外したDigRFパケットに含まれるチップについて算出された尤度を合計する。
ステップS812によりDigRFパケットの数が32個とならないと判定された場合、ステップS804へ戻る。
ステップS816では、SIR算出処理部332は、SIRの平均化処理を行う。つまり、SIR算出処理部332は、32個のDigRFパケットからエラーが検出されたDigRFパケットを減算した値から、サンプル数を求める。SIR算出処理部332は、サンプル数により、尤度の合計値を除算することにより、SIRの平均化処理を行う。
<無線装置100の動作>
図9A、図9Bは、無線装置100の動作の一実施例を示す。
図9A、図9Bは、無線装置100の動作の一実施例を示す。
無線装置100は、DigRFv4に従って、動作する。
ステップS902では、RFIC200は、他の無線装置からの無線信号を受信する。つまり、再送制御部208には、RxADC202から、IQデータが入力される。
ステップS904では、再送制御部208は、IQデータをバッファリングするとともに、LVDSDriver212へ、入力する。
ステップS906では、LVDSDriver212は、再送制御部208からのIQデータをDigRFパケット化する。LVDSDriver212は、LVDSReceiver304へ、DigRFパケットを出力する。
ステップS908では、LVDSReceiver304は、RFIC200からのDigRFパケットを受信する。LVDSReceiver304は、再送制御部306へ、RFIC200からのDigRFパケットを入力する。
ステップS910では、再送制御部306は、LVDSReceiver304からのDigRFパケットからデータエラーが検出されるか否かを判定する。
ステップS912では、ステップS910によりDigRFパケットからデータエラーが検出される場合、エラーシンボル箇所判定部308は、エラーが検出されたシンボルを判定する。エラーシンボル箇所判定部308は、パイロットシンボル範囲指定処理部316へ、エラーシンボル情報を入力する。
ステップS914では、パイロットシンボル範囲指定処理部316は、エラーシンボル箇所判定部308からのエラーシンボル情報に基づいて、送信TPCビットを算出する際に利用するパイロットシンボルの範囲を指定する。パイロットシンボル範囲指定処理部316は、SIR算出処理部332へ、パイロットシンボル範囲情報を入力する。
ステップS916では、SIR算出処理部332は、SIR算出処理を行う。
ステップS918では、送信TPCビット算出処理部334は、SIR算出処理部332により算出されたSIRに基づいて、送信TPCビットを算出する。
ステップS920では、変調処理部338は、送信するIQデータの変調処理を行う。
ステップS922では、送信処理部342は、送信TPCビット算出処理部334により算出された送信TPCビットと、ステップS920により変調されたIQデータを送信する処理を行う。
ステップS924では、再送制御部314は、DigRFパケットの再送要求を行う。
ステップS926では、LVDSDriver312は、再送制御部314からの再送要求信号をDigRFパケット化する。LVDSDriver312は、RFIC200へ、DigRFパケット化した再送要求信号を送信する。
ステップS928では、LVDSReceiver214は、LVDSDriver312からのDigRFパケット化された再送要求信号を受信する。LVDSReceiver214は、再送制御部210へ、再送要求信号を入力する。
ステップS930では、再送制御部210は、LVDSReceiver214からの再送要求信号に基づいて、再送制御部208へ、再送要求を行う。再送制御部208は、再送制御部210からの再送要求に応じて、LVDSDriver212へ、再送するIQデータを入力する。
ステップS932では、LVDSDriver212は、再送制御部208からの再送するIQデータをDigRFパケット化する。LVDSDriver212は、LVDSReceiver304へ、DigRFパケットを出力する。
ステップS934では、LVDSReceiver304は、RFIC200からのDigRFパケットを受信する。LVDSReceiver304は、再送制御部306を介して、バッファ310へ、RFIC200からのDigRFパケットを入力する。
ステップS936では、バッファ310は、再送制御部306からの再送されたIQデータへ、格納されたIQデータのうち、対応するIQデータを置き換える。つまり、バッファ310は、再送制御部306からの再送されたIQデータへ、格納されたIQデータのうち、対応するIQデータを更新する。バッファ310は、逆拡散処理部318へ、格納されたIQデータを入力する。
ステップS938では、逆拡散処理部318は、バッファ310からのIQデータに対して、逆拡散処理を行う。
ステップS940では、CPICH復調処理部320は、CPICHの復調を行う。また、ステップS940では、DPCH復調処理部320は、DPCHの復調を行う。
ステップS942では、LVDSDriver312は、送信処理部342からの送信するIQデータをDigRFパケット化する。LVDSDriver312は、LVDSReceiver214へ、DigRFパケット化されたIQデータを送信する。
ステップS944では、LVDSReceiver214は、ベースバンド処理装置300からのDigRFパケットを受信する。LVDSReceiver214は、IQデータへ、ベースバンド処理装置300からのDigRFパケットを変換する。LVDSReceiver214は、再送制御部210を介して、TxDAC204へ、IQデータを入力する。
ステップS946では、TxDAC204は、LVDSReceiver214からのIQデータを送信する。
図9A、図9Bに示される無線装置100の動作の一実施例によれば、再送制御による再送データの到着を待つことなく、送信TPCビットが算出される。このため、無線装置100は、パイロットを受信してから、送信TPCビットをマッピングした上りリンクのDPCCHを送信できるまでの時間を短縮できる。
図10は、RFICからのDigRFパケットからエラーが検出された場合に、該DigRFパケットが再送されるのを待って、SIRを算出する例を示す。
図10には、図7と同様に、一例としてソフトハンドオーバにより、最大296チップの遅延オフセットが生じる状態を示す。
RFICは、下りリンクDPCH1000を受信し、DigRFパケット化する。RFICは、ベースバンド処理装置へ、DigRFパケットを転送する(1002)。ここで、ベースバンド処理装置は、DigRFパケットにエラーが検出された場合、データの再送要求を行う。ベースバンド処理装置からの再送要求に応じて、RFICから再送要求に該当するDigRFパケットが再送される。つまり、DigRFパケットの再送制御が実行される。従って、1002には、転送時間と、再送時間とが含まれる。
ベースバンド処理装置は、送信TPCビットを送信するための処理を行う(1004)。具体的には、ベースバンド処理装置は、再送されたDigRFパケットを含むDigRFパケットに基づいて、SIRを算出し、送信TPCビットを算出する。ベースバンド処理装置は、送信TPCビットを含む上りリンクのDPCCHを作成する。この時点で、パイロットを受信してから216チップが経過する場合もある。3GPPには、パイロットシンボルの受信後、512チップ後の上りリンクのDPCCHに含まれるTPCへ、送信TPCビットをマッピングすることが規定されているが、間に合わない。
ベースバンド処理装置は、送信TPCビットを含む上りリンクのDPCCHをDigRFパケット化し、RFICへ転送する。RFICは、送信TPCビットを含む上りリンクのDPCCHを送信する(1010)。この場合、該送信TPCビットは、次のスロットにマッピングされる。
図7に示される送信電力制御処理では、再送されたDigRFパケットは送信TPCビットを算出するためには使用されない。このため、パイロットを受信してから、送信TPCビットを算出する処理に関して、DigRFパケットの再送に要する時間が短縮される。
本実施例によれば、RFIC200からのDigRFパケットにエラーが検出された場合であっても、パイロットを受信してから216チップ後には、送信TPCビットをマッピングした上りリンクのDPCCHを送信できる。つまり、パイロットを受信してから、送信TPCビットをマッピングした上りリンクのDPCCHを送信できるまでの時間を短縮できる。
本実施例によれば、DigRFv4が適用される無線装置において、RFICからのDigRFパケットからエラーが検出された場合、ベースバンド処理装置は、該DigRFパケット以外のDigRFパケットに基づいて、SIRを算出する。
ベースバンド処理装置は、エラーが検出されたDigRFパケット以外のDigRFパケットに基づいて算出されたSIRに基づいて、送信TPCビットを算出する。このようにすることにより、DigRFパケットの再送処理が行われる場合であっても、送信TPCビットを算出する処理には影響しない。つまり、送信TPCビットの送信が遅延することによる送信電力制御の遅延を短縮することができる。
Claims (4)
- 無線装置であって、
アンテナから受信した無線信号をベースバンド信号に変換する無線部と、
前記無線部と接続された通信線を介して前記ベースバンド信号に対応するパケットを受信し、通信線を介して前記無線部から受信される前記パケットについて通信線を介した伝送処理で生じた誤りの有無を検出し、前記誤りが検出されたパケットの再送制御による再送データの到着を待つことなく、前記誤りが検出されたパケット以外のパケットに基づいて前記ベースバンド信号を取得し、前記取得したベースバンド信号に基づいて下り送信電力制御に利用する送信電力情報を生成し、前記生成された送信電力情報を反映したベースバンド信号を通信線を介して前記無線部に送信し、前記送信電力情報を反映したベースバンド信号に対応する無線信号を前記無線部に無線送信させるベースバンド処理装置と、
を有する無線装置。 - 前記ベースバンド処理装置は、所定数のパケット毎に、誤りが検出されたパケット以外のパケットについて、各パケットに含まれる複数のチップに示されるベースバンド信号に基づいて、受信品質の平均値を求め、該平均値に基づいて前記送信電力情報を生成する、請求項1に記載の無線装置。
- 前記ベースバンド処理装置は、DPCHの誤り検出を行い、前記無線部へ、前記送信電力情報を含むDPCCHを出力する、請求項1又は2に記載の無線装置。
- 無線部と接続された通信線を介してベースバンド信号に対応するパケットを受信し、通信線を介して前記無線部から受信される前記パケットについて通信線を介した伝送処理で生じた誤りの有無を検出し、前記誤りが検出されたパケットの再送制御による再送データの到着を待つことなく、前記誤りが検出されたパケット以外のパケットに基づいて前記ベースバンド信号を取得し、前記取得したベースバンド信号に基づいて下り送信電力制御に利用する送信電力情報を生成し、前記生成された送信電力情報を反映したベースバンド信号を通信線を介して前記無線部に送信し、前記送信電力情報を反映したベースバンド信号に対応する無線信号を前記無線部に無線送信させる、通信方法。
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