JP5779394B2 - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
次の成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び水を含有し、水で20質量倍に希釈した時の25℃におけるpHが2〜5である、毛髪化粧料が提供される。
(A)第3級アミン化合物
(B)炭素数が12〜28であり、水酸基が1である高級アルコール
(C)カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース
(下記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、かつカチオン化エチレンオキシ基の置換度が0.01〜2.9であり、プロピレンオキシ基の置換度が0.1〜4.0である。)
(D)次の(D1)及び(D2)から選ばれる有機溶剤
(D1)一般式(4)で表される芳香族アルコール
(D2)分子量200〜1000のポリプロピレングリコール
(E)ヒドロキシモノカルボン酸及びジカルボン酸から選ばれる有機酸
(A)成分の第3級アミン化合物は、例えば、一般式(11)で表すことができる。
例えば下記一般式(12)で表される化合物が挙げられる。
例えば下記一般式(13)で表される化合物が挙げられる。
例えば下記一般式(14)で表される化合物が挙げられる。
(B)成分の高級アルコールは、炭素数が12〜28であり、水酸基が1である。炭素数12〜28のアルキル基を有するものが好ましく、炭素数16〜24がより好ましく、炭素数18〜22のアルキル基を有するものがさらに好ましく、またこのアルキル基は直鎖アルキル基であるのが好ましい。具体的には、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられ、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールがさらに好ましい。(B)成分の高級アルコールは、水酸基を1つ含むものであり、水酸基を2以上含まない。
本発明の毛髪化粧料は、(C)成分として、上記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、かつカチオン化エチレンオキシ基の置換度(k)が0.01〜2.9であり、プロピレンオキシ基の置換度(m)が0.1〜4.0であるカチオン化ヒドロキシプロピルセルロース(以下、「C−HPC」ともいう。)を含む。
本発明において、カチオン化エチレンオキシ基の置換度(k)とは、セルロース主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1モルあたりのC−HPCの分子中に存在するカチオン化エチレンオキシ基の平均モル数をいう。
本発明においてプロピレンオキシ基の置換度(m)とは、セルロース主鎖を構成するアンヒドログルコース単位1モルあたりのc−HPC分子中に存在するプロピレンオキシ基の平均モル数をいう。
(1)セルロースと大量の水及び大過剰のアルカリ金属水酸化物をスラリー状態で混合し、カチオン化剤及び酸化プロピレンと反応させる方法。
(2)塩化リチウムを含むジメシルアセトアミドを溶媒として用い、さらにアミン類やアルコラート触媒を添加してセルロースを溶解させ、カチオン化剤及び酸化プロピレンと反応させる方法。
(3)前記(1)や(2)のように、過剰の水や溶媒を用いず、粉末、ペレット状又はチップ状のセルロースとカチオン化剤、及び酸化プロピレンを塩基共存下に反応させる方法。
第1工程:パルプにカチオン化剤を添加して粉砕機処理による低結晶化を行い、その後塩基を添加して粉砕機処理による低結晶化を行ないながらパルプとカチオン化剤の反応を行ってカチオン化セルロースを得る工程
第2工程:第1工程で得られたカチオン化セルロースと酸化プロピレンとを反応させてカチオン化ヒドロキシプロピルセルロースを得る工程
以下、前記(3)の製造方法について、具体的に説明する。
低結晶性の粉末セルロースは、汎用原料として得られるシート状やロール状のセルロース純度の高いパルプから調製することができる。低結晶性粉末セルロースの調製方法は特に限定されない。例えば、特開昭62−236801号公報、特開2003−64184号公報、特開2004−331918号公報等に記載の方法を挙げることができる。これらの中では、メカノケミカル処理して得られた低結晶性又は非結晶性粉末セルロース(以下、総称して「低結晶性粉末セルロース」ともいう)を使用することがより好ましい。
結晶化度(%)=[(I22.6−I18.5)/I22.6]×100(I)
(式中、I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度を示し、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す。)
ここで充填率とは、粉砕機の攪拌部の容積に対する媒体の見かけの体積をいう。ボールミルの場合、媒体として用いるボールの材質には特に制限はなく、例えば、鉄、ステンレス、アルミナ、ジルコニア等が挙げられる。ボールの外径は、効率的にセルロースを低結晶化させる観点から、好ましくは0.1〜100mm、より好ましくは1〜50mmである。
原料セルロースとして前述の低結晶性粉末セルロースを使用せずに、結晶性の高いパルプを使用する場合は、パルプの反応性を改善するため、カチオン化の際に低結晶化を行うことが好ましい。具体的には、パルプにカチオン化剤を添加して粉砕機処理による低結晶化を行い、その後塩基を添加して粉砕機処理による低結晶化を行ないながらパルプとカチオン化剤の反応を行うこと、又はパルプに塩基を添加して粉砕機処理による低結晶化を行い、その後カチオン化剤を添加して粉砕機処理による低結晶化を行ないながらパルプとカチオン化剤の反応を行うことで、カチオン化セルロースを得ることができる。このカチオン化を経て得られるC−HPCの水への溶解性の観点から、セルロースのカチオン化においては、初めにパルプにカチオン化剤を添加して粉砕機処理による低結晶化を行い、その後塩基を添加して粉砕機処理による低結晶化を行ないながらパルプとカチオン化剤の反応を行うことが好ましい。
(D2)のポリプロピレングリコールとしては、毛髪に塗布時やすすぎ時の滑らかさ、柔軟性の観点から、分子量200〜700のものが好ましく、分子量300〜500のものがより好ましい。
(E)成分は、ヒドロキシモノカルボン酸及びジカルボン酸から選ばれる。ヒドロキシモノカルボン酸の具体例としては、グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、グルコン酸、パントテン酸等が挙げられる。ジカルボン酸の具体例としては、リンゴ酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸等が挙げられる。乾燥後の毛髪にハリやコシを顕著に付与する観点から、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸がより好ましい。
本発明の毛髪化粧料には、(F)シリコーン類を含んでいても良い。シリコーン類として、例えば、一般式(21)で表されるジメチルポリシロキサンが挙げられる。
R30(CH3)2SiO−[(CH3)2SiO]e−Si(CH3)2R30 (21)
〔式中、R30はメチル基又はヒドロキシル基を示し、eは10〜20000の数を示す。〕
R30がメチル基である場合は、eは500〜10000、特に1000〜5000が好ましい。
(CH3)3SiO−[(CH3)2SiO]a−Si(CH3)3 (22)
〔式中、eは100〜20000の数を示す。〕
本発明の毛髪化粧料は、(A)成分以外の界面活性剤を含んでいてもよい。具体的にはアニオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられるが、コンディショナー、ヘアリンス、トリートメント等に用いる場合は、カチオン界面活性剤を用いることが好ましい。
例えば下記一般式(23)で表される化合物が挙げられる。
R31−N+(CH3)3A− (23)
〔式中、R31は炭素数12〜22のアルキル基を示し、A−はハロゲン(塩素又は臭素)化物イオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンを示す。〕
例えば下記一般式(24)で表される化合物が挙げられる。
R32−O−R33−N+(CH3)3A− (24)
〔式中、R32は炭素数12〜22のアルキル基を示し、R33はエチレン基又はプロピレン基を示し、A−は上記と同じである。〕
例えば下記一般式(25)で表される化合物が挙げられる。
(R34)2N+(CH3)2A− (25)
〔式中、R34は炭素数12〜22のアルキル基を示し、A−は上記と同じである。〕
水の含有量は、本発明の毛髪化粧料中50質量%以上、98質量%以下が好ましく、60質量%以上、95質量%以下がより好ましい。
パルプ、粉末セルロースの水分量は、赤外線水分計(株式会社ケット科学研究所製、「FD−610」)を用いて測定した。測定温度120℃で、30秒間の質量変化率が0.1%以下となる点を測定の終点とした。
(2)パルプ及び粉末セルロースの結晶化度の算出
株式会社リガク製「Rigaku RINT 2500VC X-RAY diffractometer」を用いて、以下の条件で測定した回折スペクトルのピーク強度から、前記計算式(I)に基づいて算出した。
X線源:Cu/Kα−radiation、管電圧:40kV、管電流:120mA
測定範囲:2θ=5〜45°
測定サンプル:面積320mm2×厚さ1mmのペレットを圧縮して作成
X線のスキャンスピード:10°/分
得られた結晶化度が負の値をとった場合は、全て結晶化度0%とした。
後述の製造例で得られたC−HPCを透析膜(分画分子量1000)により精製後、水溶液を凍結乾燥して精製C−HPCを得た。得られた精製C−HPCの塩素含有量(%)を元素分析によって測定し、C−HPC中に含まれるカチオン性基の数と対イオンである塩化物イオンの数を同数であると近似して、下記計算式(II)から、C−HPC単位質量中に含まれるカチオン化エチレンオキシ基(−CH(Y1)−CH(Y2)O−)の量(x(モル/g))を求めた。
x(モル/g)=元素分析から求められる塩素含有量(%)/(35.5×100) (II)
分析対象がヒドロキシプロピルセルロースではなく精製C−HPCであることを除き、日本薬局方記載の「ヒドロキシプロピルセルロースの分析法」に従って、ヒドロキシプロポキシ基含有量(%)を測定した。下記計算式(3)から、ヒドロキシプロポキシ基含有量〔式量(OC3H6OH=75.09〕(y(モル/g)を求めた。
y(モル/g)=ガスクロマトフラフィー分析から求められるヒドロキシプロポキシ基含有量(%)/(75.09×100) (III)
得られたx及びyと下記計算式(II)、(III)からカチオン化エチレンオキシ基の置換度(k)及びプロピレンオキシ基の置換度(m)を算出した。
x=k/(162+k×K+m×58) (IV)
y=m/(162+k×K+m×58) (V)
〔式中、k及びKは、それぞれ、カチオン化エチレンオキシ基の置換度、及び式量を示し、mはプロピレンオキシ基の置換度を示す。〕
(5−1)パルプ及び粉末セルロースの粘度平均重合度の測定
(i)測定用溶液の調製
メスフラスコ(100mL)に塩化第一銅0.5g、25%アンモニア水20〜30mLを加え、完全に溶解した後に、水酸化第二銅1.0g、及び25%アンモニア水を加えて標線の一寸手前までの量とした。これを30〜40分撹拌して、完全に溶解した。その後、精秤したセルロースを加え、標線まで上記アンモニア水を満たした。空気の入らないように密封し、12時間、マグネチックスターラーで撹拌して溶解し、測定用溶液を調製した。添加するセルロース量を20〜500mgの範囲で変えて、異なる濃度の測定用溶液を調製した。
(ii)粘度平均重合度の測定
上記(i)で得られた測定用溶液(銅アンモニア溶液)をウベローデ粘度計に入れ、恒温槽(20±0.1℃)中で1時間静置した後、液の流下速度を測定した。種々のセルロース濃度(g/dL)の銅アンモニア溶液の流下時間(t(秒))とセルロース無添加の銅アンモニア水溶液の流下時間(t0(秒))から、下記式(VI)により相対粘度ηrを求めた。
ηr=t/t0 (VI)
次に、それぞれの濃度における還元粘度(ηsp/c)を下記式(VII)により求めた。
ηsp/c=(ηr−1)/c (VII)
(c:セルロース濃度(g/dL))
さらに、還元粘度をc=0に外挿して固有粘度[η](dL/g)を求め、下記式(VIII)により粘度平均重合度(DP)を求めた。
DP=2000×[η] (VIII)
(iii)測定用溶液の調製
精秤したセルロースの替わりに精秤したC−HPCを用いた点を除き、上記(i)の測定溶液の調製と同様にして測定溶液を調製した。
(iv)粘度平均重合度の測定
測定溶液の濃度としてセルロース換算濃度(g/dL)を用いた点を除き、上記(ii)の粘度平均重合度の測定と同様にして測定した。
ここで、セルロース換算濃度(ccell)とは、測定溶液1dL中に含まれるセルロース骨格部分の質量(g)をいい、下記計算式(IX)で定義する。
ccell=u×162/(162+k×K+m×58) (IX)
〔式中、uは測定溶液の調製時に用いた精秤したC−HPCの質量(g)を示し、k、K、mは、それぞれ前記計算式(IV)及び(V)と同じ意味を表す。〕
(1)チップ化工程
シート状木材パルプ〔テンベック社製Biofloc HV10、平均重合度1508、結晶化度74%、水分含量7.6%〕をシートペレタイザー(株式会社ホーライ社製、「SGG−220」)で処理して3〜5mm角のチップ状にした。
(2)カチオン化反応工程
上記工程(1)で得られたチップ状パルプ2100gに、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド水溶液(阪本薬品工業株式会社製、含水量20%、純度90%以上)(以下「GMAC」という)1170g[セルロースのアンヒドログルコース単位(以下「AGU」という)1モルあたり0.52モル相当量]をポリ袋中で混合した後、バッチ式振動ミル(中央化工機株式会社製「FV−20」:容器全容積69L、ロッドとして、φ30mm、長さ600mm、断面形状が円形のSUS304製ロッド114本、充填率71%)に投入した。12分間粉砕処理(振動数60Hz、振幅8mm、温度10〜40℃)を行い、セルロースとGMACの粉末状混合物を得た。
さらに振動ミル内に粒状の水酸化ナトリウム284g(AGU1モルあたり0.6モル相当量)を投入した。同様の条件で120分間粉砕処理を行い、カチオン化セルロースを得た。
(3)ヒドロキシプロピル化反応工程
上記工程(2)で得られたカチオン化セルロース170gを還流管を取り付けた1Lニーダー(株式会社入江商会製、PNV−1型)に仕込み、70℃に昇温し、酸化プロピレン51.0g(AGU1モルあたり2.0モル相当量、関東化学株式会社製、特級試薬)を撹拌しながら滴下して、酸化プロピレンが消費され還流が止むまで6時間反応を行った。
反応終了混合物をニーダーから取り出し、薄褐色の粗C−HPC粉末220gを得た。この粗C−HPC粉末10.0gを採取して乳酸で中和した。プロピレンオキシ基及びカチオン化エチレンオキシ基の置換度を求める目的で、中和物を透析膜(分画分子量1000)により精製後、水溶液の凍結乾燥を行い、精製C−HPC(1)を得た。
得られた精製C−HPC(1)の元素分析より、塩素元素含有量は3.8%であった。また、前記「ヒドロキシプロピルセルロースの分析法」によるヒドロキシプロポキシ基含有量は、36.5%であった。得られた精製C−HPC(1)の平均重合度、カチオン化エチレンオキシ基の置換度(k)及びプロピレンオキシ基の置換度(m)を表1及び2に示す。
(1)チップ化工程
シート状木材パルプ〔テンベック社製Biofloc HV+、平均重合度1770、結晶化度74%、水分含量7.0%〕をシートペレタイザー(株式会社ホーライ社製、「SGG−220」)で処理して3〜5mm角のチップ状にした。
(2)カチオン化反応工程
上記工程(1)で得られたチップ状パルプ100gに、GMAC58.5g(AGU1モルあたり0.2モル相当量)を乳鉢で混合した後、バッチ式振動ミル(中央化工機株式会社製「MB−1」:容器全容積3.5L、ロッドとして、φ30mm、長さ218mm、断面形状が円形のSUS304製ロッド13本、充填率57%)に投入した。12分間粉砕処理(振動数20Hz、振幅8mm、温度30〜70℃)を行い、セルロースとGMACの粉末状混合物を得た。
得られた粉状混合物に、48%水酸化ナトリウム水溶液10.3g(AGU 1モルあたり0.23モル相当量)を乳鉢で混合した後、前記バッチ式振動ミルに投入した。同様の条件にて60分間粉砕処理を行い、カチオン化セルロースを得た。
(3)ヒドロキシプロピル化反応工程
上記工程(2)で得られたカチオン化セルロース127gを製造例1で用いた還流管を取り付けた1Lニーダーに仕込み、70℃に昇温し、酸化プロピレン27.0g(AGU 1モルあたり2.8モル相当量)を撹拌しながら滴下して、酸化プロピレンが消費され還流が止むまで6時間反応を行った。
反応終了混合物をニーダーから取り出し、薄褐色の粗C−HPC粉末181.0gを得た。
この粗C−HPC粉末を製造例1と同様に、中和、精製、凍結乾燥を行い、精製C−HPC(2)を得た。結果を表1及び2に示す。
(1)チップ化工程
シート状木材パルプ〔テンベック社製Biofloc HV+、平均重合度1770、結晶化度74%、水分含量7.0%〕をシートペレタイザー(株式会社ホーライ社製、「SGG−220」)で処理して3〜5mm角のチップ状にした。
(2)カチオン化反応工程
上記工程(1)で得られたチップ状パルプ100gに、GMAC23.4g(AGU1モルあたり0.2モル相当量)を乳鉢で混合した後、バッチ式振動ミル(中央化工機株式会社製「MB−1」:容器全容積3.5L、ロッドとして、φ30mm、長さ218mm、断面形状が円形のSUS304製ロッド13本、充填率57%)に投入した。12分間粉砕処理(振動数20Hz、振幅8mm、温度30〜70℃)を行い、セルロースとGMACの粉末状混合物を得た。
得られた粉状混合物に、48%水酸化ナトリウム水溶液10.3g(AGU 1モルあたり0.23モル相当量)を乳鉢で混合した後、前記バッチ式振動ミルに投入した。同様の条件にて60分間粉砕処理を行い、カチオン化セルロースを得た。
(3)ヒドロキシプロピル化反応工程
上記工程(2)で得られたカチオン化セルロース127gを製造例1で用いた還流管を取り付けた1Lニーダーに仕込み、70℃に昇温し、酸化プロピレン53.9g(AGU 1モルあたり2.8モル相当量)を撹拌しながら滴下して、酸化プロピレンが消費され還流が止むまで6時間反応を行った。
反応終了混合物をニーダーから取り出し、薄褐色の粗C−HPC粉末181.0gを得た。
この粗C−HPC粉末を製造例1と同様に、中和、精製、凍結乾燥を行い、精製C−HPC(3)を得た。結果を表1及び2に示す。
表3に示す毛髪化粧料を、常法により調製し、以下の評価方法により評価した。その結果を表3に示す。なお、pHは各組成物を水で20質量倍希釈し、25℃で測定した値である。
ストレートパーマ1回、ブリーチ2回処理を施した日本人女性の毛髪をダメージ毛髪とし、それぞれ20g(長さ15〜20cm、平均直径80μm)の毛髪束を、パネラー5名が次の方法で処理しながら官能評価を行った。
25%ポリオキシエチレン(2.5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩 62.0質量%
ラウリン酸ジエタノールアミド 2.3質量%
エデト酸二ナトリウム 0.15質量%
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
塩化ナトリウム 0.8質量%
75%リン酸 適量
香料、メチルパラベン 適量
精製水 残量
(1)すすぎ時のきしみのなさ
4:きしみを感じない
3:あまりきしみを感じない
2:ややきしみを感じる
1:非常にきしみを感じる
4:きしみを感じない
3:あまりきしみを感じない
2:ややきしみを感じる
1:非常にきしみを感じる
4:非常にさらさらする
3:ややさらさらする
2:あまりさらさらしない
1:さらさらしない
4:非常にハリコシがある
3:ややハリコシがある
2:あまりハリコシがない
1:ハリコシがない
4:非常にふんわりする
3:ややふんわりする
2:あまりふんわりしない
1:ふんわりしない
4:非常にボリュームがある
3:ややボリュームがある
2:あまりボリュームがない
1:ボリュームがない
・N,N−ジメチル−3−オクタデシロキシプロピルアミン
(原料名)ファーミンDM E−80 (製造元)花王株式会社
・N−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)ドコサナミド
(原料名)AMIDET APA−22 (製造元)花王スペイン
・ステアリルアルコール
(原料名)カルコール8098 (製造元)花王株式会社
・C−HPC(1)
一般式(1)で示されるC−HPCにおいて、カチオン化エキレンオキシ基の置換度(k)が0.3、プロピレンオキシ基の置換度(m)が1.3(表2記載)
・C−HPC(2)
一般式(1)で示されるC−HPCにおいて、カチオン化エキレンオキシ基の置換度(k)が0.31、プロピレンオキシ基の置換度(m)が0.62(表2記載)
・C−HPC(3)
一般式(1)で示されるC−HPCにおいて、カチオン化エキレンオキシ基の置換度(k)が0.11、プロピレンオキシ基の置換度(m)が1.53(表2記載)
・ベンジルアルコール
・ポリプロピレン(7)グリコール(分子量420)
(原料名)アデカカーポール DL−30 (製造元)株式会社ADEKA
・リンゴ酸(50%溶液)
・乳酸(90%溶液)
・ジプロピレングリコール
・HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)
(原料名)HPC−M (製造元)日本曹達株式会社
・C−HEC(カチオン化ヒドロキシエチルセルロース)
(原料名)ポイズ C−80M (製造元)花王株式会社
・ジメチルポリシロキサン
(原料名)BY11−039 (製造元)東レ・ダウコーニング社
下記に示す組成の毛髪化粧料を、常法により調製し評価した。なお、pHは各組成物を水で20質量倍希釈し、25℃で測定した値である。
(質量%)
N,N−ジメチル−3−オクタデシロキシプロピルアミン 2.0
(ファーミンDM E−80、花王株式会社製)
ステアリルアルコール 5.0
(カルコール8098、花王株式会社製)
C−HPC(1)(製造例1) 0.1
ベンジルアルコール 0.5
ポリプロピレン(7)グリコール 5.0
(アデカカーポール DL−30、株式会社ADEKA製)
ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油 0.1
(テクノール MH、横関油脂工業株式会社製)
ジメチルポリシロキサン 2.5
(BY11−039、東レ・ダウコーニング社製)
リンゴ酸(50%溶液) 0.2
乳酸(90%溶液) 2.0
香料 0.4
水酸化ナトリウム 適量
イオン交換水 残量
(質量%)
N,N−ジメチル−3−オクタデシロキシプロピルアミン 2.0
(ファーミンDM E−80、花王株式会社製)
ベヘニルアルコール 5.0
(カルコール220−80、花王株式会社製)
C−HPC(3)(製造例3) 0.3
ベンジルアルコール 0.3
ポリプロピレン(7)グリコール 3.0
(アデカカーポール DL−30、株式会社ADEKA製)
ヒマワリ油 0.5
(ハイオレイック ヒマワリ油、横関油脂工業株式会社製)
リンゴ酸(50%溶液) 0.2
乳酸(90%溶液) 2.0
香料 0.4
水酸化ナトリウム 適量
イオン交換水 残量
(質量%)
N,N−ジメチル−3−オクタデシロキシプロピルアミン 0.5
(ファーミンDM E−80、花王株式会社製)
ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド 2.0
(NIKKOL アミドアミン MPS、日光ケミカルズ株式会社製)
ステアリルアルコール 7.0
(カルコール8098、花王株式会社製)
C−HPC(2)(製造例2) 0.3
ポリプロピレン(7)グリコール 1.0
(アデカカーポール DL−30、株式会社ADEKA製)
ベンジルアルコール 0.5
フェノキシエタノール 0.1
パルミチン酸イソプロピル 1.0
グリセリン 5.0
ジメチルポリシロキサン 2.5
(BY11−039、東レ・ダウコーニング社製)
グリコール酸(71%溶液) 0.2
乳酸(90%溶液) 2.2
香料 0.4
水酸化ナトリウム 適量
イオン交換水 残量
<1>
次の成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び水を含有し、水で20質量倍に希釈した時の25℃におけるpHが2〜5である、毛髪化粧料。
(A)第3級アミン化合物
(B)炭素数12〜28であり、水酸基が1である高級アルコール
(C)カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース
(下記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、かつカチオン化エチレンオキシ基の置換度が0.01〜2.9であり、プロピレンオキシ基の置換度が0.1〜4.0である。)
(D)次の(D1)及び(D2)から選ばれる有機溶剤
(D1)一般式(4)で表される芳香族アルコール
(D2)分子量200〜1000のポリプロピレングリコール
(E)ヒドロキシモノカルボン酸及びジカルボン酸から選ばれる有機酸
<2>
毛髪化粧料中の前記(C)成分の含有量が0.01〜10質量%である、前記<1>に記載の毛髪化粧料。
<3>
毛髪化粧料中の前記(A)成分に対する前記(C)成分の質量比((C)/(A))が、0.001〜5の範囲である、前記<1>又は<2>に記載の毛髪化粧料。
<4>
毛髪化粧料中の前記(D)成分に対する前記(C)成分の質量比((C)/(D))が、0.01〜50の範囲である、前記<1>乃至<3>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<5>
毛髪化粧料中の前記(A)成分の含有量が0.1〜15質量%である、前記<1>乃至<4>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<6>
毛髪化粧料中の前記(B)成分の含有量が0.1〜20質量%である、前記<1>乃至<5>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<7>
毛髪化粧料中の前記(D)成分の含有量が0.01〜50質量%である、前記<1>乃至<6>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<8>
毛髪化粧料中の前記(E)成分の含有量が0.1〜5質量%である、前記<1>乃至<7>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<9>
毛髪化粧料中の前記(A)成分の含有量が0.2〜10質量%、前記(B)成分の含有量が0.5〜15質量%、前記(C)成分の含有量が0.05〜2質量%、前記(D)成分の含有量が0.1〜35質量%、前記(E)成分の含有量が0.2〜4質量%である前記<1>乃至<8>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<10>
毛髪化粧料中の前記(A)成分が、(A−2)エーテルアミン、(A−3)アルキルアミドアミンである前記<1>乃至<9>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<11>
毛髪化粧料中の前記(D)成分が、ベンジルアルコール、2−ベンジルオキシエタノール、分子量200〜700であるポリプロピレングリコールである前記<1>乃至<10>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<12>
毛髪化粧料中の前記(E)成分が、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸である前記<1>乃至<11>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<13>
前記一般式(2)において、p及びqが0又は1である、前記<1>乃至<12>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<14>
前記一般式(3)において、R4、R5及びR6が、それぞれ独立にメチル基又はエチル基である、前記<1>乃至<13>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
<15>
下記工程(1)及び(2)により得られる前記(C)成分と、前記(A)成分、前記成分(B)、前記成分(D)、前記成分(E)及び水を含有する、前記<1>乃至<14>いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
工程(1):パルプにカチオン化剤を添加して粉砕機処理による低結晶化を行い、その後塩基を添加して粉砕機処理による低結晶化を行ないながらパルプとカチオン化剤の反応を行ってカチオン化セルロースを得る工程
工程(2):工程(1)で得られたカチオン化セルロースと酸化プロピレンとを反応させてカチオン化ヒドロキシプロピルセルロースを得る工程
Claims (8)
- 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び水を含有し、水で20質量倍に希釈した時の25℃におけるpHが2〜5である、毛髪化粧料。
(A)下記一般式(12)、(13)及び(14)で表される化合物から選択される少なくとも1つの第3級アミン化合物
(B)炭素数12〜28であり、水酸基が1である高級アルコール
(C)カチオン化ヒドロキシプロピルセルロース
(下記一般式(1)で表されるアンヒドログルコース由来の主鎖を有し、かつカチオン化エチレンオキシ基の置換度が0.01〜2.9であり、プロピレンオキシ基の置換度が0.1〜4.0である。)
(D)次の(D1)及び(D2)から選ばれる有機溶剤
(D1)一般式(4)で表される芳香族アルコール
(D2)分子量200〜1000のポリプロピレングリコール
(E)ヒドロキシモノカルボン酸及びジカルボン酸から選ばれる有機酸 - 毛髪化粧料中の前記(C)成分の含有量が0.01〜10質量%である、請求項1に記載の毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料中の前記(A)成分に対する前記(C)成分の質量比((C)/(A))が、0.001〜5の範囲である、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料中の前記(D)成分に対する前記(C)成分の質量比((C)/(D))が、0.01〜50の範囲である、請求項1乃至3いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料中の前記(A)成分の含有量が0.1〜15質量%である、請求項1乃至4いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料中の前記(B)成分の含有量が0.1〜20質量%である、請求項1乃至5いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 前記一般式(2)において、p及びqが0又は1である、請求項1乃至6いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
- 前記一般式(3)において、R4、R5及びR6が、それぞれ独立にメチル基又はエチル基である、請求項1乃至7いずれか1項に記載の毛髪化粧料。
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