JP5778898B2 - スピーカアンプおよび電子機器 - Google Patents

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Description

本発明はスピーカアンプおよび電子機器に関し、特に、受話音出力スピーカ(レシーバ)と着信音出力用スピーカ(サウンダ)とを単一のスピーカで兼用する場合に、スピーカから過大な音量が出力されるのを防止するための保護機能を備えたスピーカアンプおよび電子機器に関する。
スピーカを内蔵するような多くの電子機器では、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されるのを防ぐために、スピーカから出力される音量が規制されている。その一例は、欧州電気標準化委員会による標準規格EN50332‐2:2003等に見られる。例えば身近に使われている携帯電話装置においても、利用者に対して過大な音量がスピーカから出力されないよう配慮されている。
従来の携帯電話装置にあっては、利用者がスピーカに耳を近付けた状態でスピーカから大音量の着信音が出力されるのを防止するために、大音量が必要とされるサウンダと、過大な音量が出にくいよう設計されたレシーバとを別々に配置するのが一般的であった。しかしながら、近年の携帯電話装置は小型化が進み、レシーバとサウンダとを別々に実装するスペースを確保することが困難になりつつあるのとともに、レシーバとサウンダとを別々に実装することはコストアップの要因にもなっている。安全性を保ちながらレシーバとサウンダとを単一のスピーカで兼用することができれば、実装面積やコストの削減に大きく貢献することができる。
このような背景から、レシーバとサウンダとを単一のスピーカで兼用する電子機器が増えつつある。このような電子機器の多くには、スピーカから過大な音量が出力されないように出力信号のレベルを制限するための出力信号レベル制限(リミッタ)機能が搭載されている。
例えば、特許文献1には、レシーバとサウンダとを単一のスピーカで兼用し、着信音量制限手段を有する携帯電話装置が開示されている。この携帯電話装置は、出力される音量が基準となる音量を継続的に超過した場合、音量を増加させる速度を制限している。
また、特許文献2には、受話音量制限回路が開示されている。この回路は、レシーバの駆動信号を整流して平滑化したものの所定時間ごとの平均値を閾値と比較し、超過レベル分を受話音声データから減算することで、音量制限を行っている。
特開2002−185571号公報 特開平7−235975号公報
上記の特許文献1,2に開示される発明では、音量制限回路が正常に動作しているときには利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されるのを防止することができる。しかしながら、音量制限回路が故障した場合にはリミッタ機能が正常に動作せず、スピーカから大音量が出力される場合があった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、レシーバとサウンダとを単一のスピーカで兼用する電子機器に用いられるスピーカアンプおよび電子機器であって、簡易な回路構成でリミッタ機能が故障した場合であっても利用者に対して過大な音量がスピーカから出力されるのを防止することのできるスピーカアンプおよび電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係るスピーカアンプおよび電子機器は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明に係る第1のスピーカアンプは、受話音出力用スピーカとしてのレシーバと、着信音出力用スピーカとしてのサウンダとを兼ねた単一のスピーカを駆動するためのスピーカアンプであって、所定のレベルである第1の閾値電圧と、当該第1の閾値電圧のレベルよりも高いレベルの第2の閾値電圧とを発生させる基準電圧発生手段と、前記スピーカに出力される出力信号のレベルが前記第1の閾値電圧のレベルを超えないように、前記出力信号のレベルを制限する出力信号レベル制限手段と、前記スピーカに出力される前記出力信号を所定時間積算し、積算された前記出力信号のレベルが前記第2の閾値電圧のレベルを超えている異常状態を検出する出力信号レベル異常検出手段と、を備えることを特徴とする。
上記のスピーカアンプによれば、出力信号レベル制限手段が、出力信号のレベルを基準電圧発生手段によって発生させたる第1の閾値電圧のレベルを超えないように制限する。これにより、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されないようにしながら安定した受話音の出力が可能である。また、出力信号レベル異常検出手段が、出力信号のレベルが第2の閾値電圧を超えている異常状態であることを検出している。これにより、出力信号レベル制限手段が故障しても、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力される前に、スピーカの駆動を停止する等の対策をとることが可能となる。逆に、出力信号レベル異常検出手段が故障しても、出力信号レベル制限手段が正常に動作していれば、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されるのを防止することが可能となる。また、出力信号レベル制限手段が正常に動作しているときには、出力信号のレベルは第1の閾値電圧のレベルを超えないように制限されており、かつ第2の閾値電圧のレベルは第1の閾値電圧のレベルより高いため、出力信号のレベルは第2の閾値電圧のレベルを超えないレベルとなる。よって、出力信号レベル異常検出手段は、出力信号レベル制限手段が故障した場合にのみ異常判定をすることになるので、保護回路が過度に異常状態を検出することによって、頻繁にスピーカの駆動が停止されたりするのを避けることが可能となる。
また、このとき、出力信号レベル異常検出手段は、スピーカに出力される出力信号を所定時間積算し、この積算された出力信号のレベルを用いて異常状態を検出する。これにより、出力信号に瞬間的なノイズが発生した場合であっても、出力信号レベル異常検出手段が誤って異常状態を検出するのを少なくすることが可能となる。
本発明に係る第2のスピーカアンプは、前記出力信号レベル制限手段は、前記出力信号レベル異常検出手段が前記異常状態を検出する時間より短い時間で、前記出力信号のレベルを制限することを特徴とする。
上記のスピーカアンプによれば、出力信号レベル制限手段は、出力信号レベル異常検出手段が異常状態を検出するのよりも早く、出力信号の大きさを制限する。これにより、出力信号レベル異常検出手段は、リミッタ回路が故障した場合にのみ異常判定をすることになるので、保護回路が過度に異常状態を検出することによって、頻繁にスピーカの駆動が停止されたりするのを避けることが可能となる。
本発明に係る第3のスピーカアンプは、前記第2の閾値電圧は、前記スピーカの特性と前記スピーカに出力される出力信号のレベルが利用者に対して過大であるとみなす所定のレベルと、に応じて設定されることを特徴とする。
本発明に係る第のスピーカアンプは、前記出力信号レベル異常検出手段は、前記出力信号所定の時間積分する積分回路を有し、前記出力信号を所定の時間積分したレベルが前記第2の閾値電圧のレベルを超えている状態を前記異常状態として検出することを特徴とする。
本発明に係る第のスピーカアンプは、前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態を所定の回数連続して検出した場合に、異常信号を出力することを特徴とする。
上記のスピーカアンプによれば、出力信号レベル異常検出手段は、異常状態を検出しても、異常状態を連続して検出するまで異常信号を出力しない。これにより、出力信号に瞬間的なノイズ等が発生した場合等のように、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されることのないものである場合には、検出結果を無視して異常状態の誤検出を低減することが可能となる。
本発明に係る第6のスピーカアンプは、前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態の検出回数をカウントするカウンタを有し、前記カウンタが前記異常状態を所定の回数連続してカウントした場合に、前記異常信号を出力することを特徴とする。
本発明に係る第のスピーカアンプは、前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態を所定の回数のうち一定の回数以上検出した場合に、前記異常信号を出力することを特徴とする。
上記のスピーカアンプによれば、出力信号レベル異常検出手段は、過大な音声信号が所定の回数のうち一定の回数検出されるまで異常信号を出力しない。これにより、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されるか否かをさらに高い蓋然性をもって検出し、異常状態の誤検出を低減することが可能となる。
本発明に係る第8のスピーカアンプは、前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態の検出回数をカウントするカウンタを有し、前記カウンタが、所定の回数のうち、一定の回数以上前記異常状態をカウントした場合に、前記異常信号を出力することを特徴とする。
本発明に係る第のスピーカアンプは、前記基準電圧発生手段は、前記第1の閾値電圧を発生させる第1の基準電圧発生手段と、前記第1の基準電圧発生手段とは独立して前記第2の閾値電圧を発生させる第2の基準電圧発生手段と、を備えることを特徴とする。
上記のスピーカアンプによれば、第1の基準電圧発生手段が第1の閾値電圧を出力し、第2の基準電圧発生手段が第2の閾値電圧を出力する。つまり、第1の閾値電圧と第2の閾値電圧とをそれぞれ独立な基準電圧発生手段で発生させる。これにより、2つの基準電圧発生手段が故障することによって、出力信号レベル制限手段と出力信号レベル異常検出手段との両方が同時に動作不良に陥ることを限りなく低減し、保護回路の二重化をより堅牢なものにすることが可能となる。
本発明に係る第10のスピーカアンプは、前記基準電圧発生手段とは独立して、第3の閾値電圧を発生させる第3の基準電圧発生手段と、前記第2の閾値電圧のレベルが前記第3の閾値電圧のレベルを超えた場合に前記異常信号を出力する閾値電圧レベル異常検出手段と、を備えることを特徴とする。
上記のスピーカアンプによれば、閾値電圧レベル異常検出手段は第2の閾値電圧が、第3の閾値電圧を超えた場合に異常信号を出力する。これにより、故障等によって第2の閾値電圧のレベルが通常よりも高くなり、出力信号レベル異常検出手段が異常を正常に検出することができなくなることを低減し、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力される前にスピーカの駆動を停止する等の対策をとることが可能となる。
発明に係る電子機器は、受話音出力用スピーカとしてのレシーバと、着信音出力用スピーカとしてのサウンダとを兼ねた単一のスピーカと、前記スピーカを駆動するための第1〜10のいずれかに記載のスピーカアンプと、前記スピーカアンプの動作状態を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
上記の電子機器によれば、その電子機器に内蔵されるスピーカアンプは、簡易な構成でありながらも、効果的に保護回路が二重化されている。従って、制御手段は、スピーカアンプのレシーバ/サウンダモード切り替えなどの動作状態を制御するだけで良い。これにより、レシーバとサウンダとを単一のスピーカで兼用する電子機器をサイズやコストを抑えて製造することが可能となる。
本発明によれば、出力信号レベル制限手段により利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されないように防止しながら受話音を出力することが可能である。また、出力信号レベル制限手段が故障した場合でも、出力信号レベル異常検出手段により出力信号レベルを検出することでスピーカの駆動を停止する等の対策をとることができる。
なお、出力信号レベル制限手段と出力信号レベル異常検出手段とを、それぞれ独立した第1および第2の基準電圧発生手段によって発生させた閾値電圧を基準にして動作させることで、出力信号レベル制限手段と出力信号レベル異常検出手段とが同時に動作不良に陥って、利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されるのを防止することができる。また、出力信号レベル異常検出手段で使用する閾値電圧が利用者に対してスピーカから過大な音量が出力されるほどのレベルとなるような故障が起こった場合には、閾値電圧レベル異常検出手段の判定に基づいて、スピーカの駆動を停止する等の対策をとることができる。
以上のように、各保護回路は、簡易な構成でありながらも多重化されている。このため、安全性を保ちながらレシーバ用途とサウンダ用途とで単一のスピーカを兼用することが可能となり、携帯電話装置等の電子機器の安全性、小型化およびコスト削減に寄与することができる。
なお、出力信号レベル異常検出手段は、出力信号のレベルが閾値電圧のレベルを超えている異常状態を検出する時間より短い時間で出力信号のレベルを閾値電圧のレベルを超えないように制限する。また、出力信号レベル異常検出手段は、出力信号を所定の時間で積算してレベルを用いて複数回の異常検出を行って異常信号を出力する。
以上のように、各保護回路は、利用者に対して過大な音量がスピーカから出力される蓋然性をもって判定するため、ノイズの影響等を受け過剰な保護動作によって頻繁に音声信号出力が停止することを避けることができる。
本発明に係るスピーカアンプ10の構成を示すブロック図である。 リミッタ回路17の構成を示すブロック図である。 レシーバモード時にリミッタ回路17から出力される出力信号レベルを示すグラフである。 ゲイン調整部41が実行するゲイン調整シーケンス制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 出力信号レベル異常検出回路22の構成を示すブロック図である。 出力信号レベル異常検出回路22の内部の各信号レベルを示すグラフである。 シーケンサ54aが実行する出力信号レベル異常判定シーケンス制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 閾値電圧レベル異常検出回路23の構成を示すブロック図である。 閾値異常判定シーケンス制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等の構成要素は同一符号によって示す。
(スピーカアンプ10の構成)
図1を参照して、レシーバ用途とサウンダ用途とで単一のスピーカを兼用する電子機器の一例として携帯電話装置に内蔵された本発明に係るスピーカアンプ10の構成を説明する。図1は、本発明に係るスピーカアンプ10の構成を示すブロック図である。
図1に示すスピーカアンプ10は、制御信号入出力端子11、制御部12、レシーバモード用音声信号入力端子13、サウンダモード用音声信号入力端子14、スピーカ出力端子15、信号パス切替スイッチ16、出力信号レベル制限(リミッタ)回路17、レシーバモード用スピーカ駆動部18、サウンダモード用スピーカ駆動部19、閾値電圧設定ピン20、定電流源21a、抵抗素子21b、出力信号レベル異常検出回路22、閾値電圧レベル異常検出回路23および基準電圧発生回路24を備えて構成される。
制御信号入出力端子11は、携帯電話装置の全体を統括して制御するための主制御部31とスピーカアンプ10とを接続し、制御信号を入出力するための端子である。
制御部12は、携帯電話装置等の主制御部31と通信し、受話音出力用スピーカとして駆動するレシーバモードと着信音出力用スピーカとして駆動するサウンダモードとを含む種々の設定情報を内部に保持し、各部のパワーオン/オフや信号パスの切り替え等、スピーカアンプ10の全体の動作を統括して制御する。
制御部12は、スピーカアンプ10内のいずれかの各部から何らかの異常を検知したことを示す異常信号ERが通知されると、レシーバモード用スピーカ駆動部18のパワーオフ、信号パス切り替えスイッチ4の切断等、利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力されるのを防ぐために必要な対策をとる。例えば、異常の発生を携帯電話装置等の主制御部31に通知するためのフラグ信号を生成するのもよい。
なお、本実施形態においては、レシーバモード時にレシーバとサウンダとを兼ねたスピーカ32から過大な音量が出力されるような事象を含む異常状態のみについて取り扱い、これ以外の異常状態については取り扱わない。
レシーバモード用音声信号入力端子13は、レシーバモード時に携帯電話装置のレシーバモード用音声信号出力部33から出力された音声信号を入力するための端子である。
サウンダモード用音声信号入力端子14は、サウンダモード時に携帯電話装置等のサウンダモード用音声信号出力部34から出力された音声信号を入力するための端子である。
スピーカ出力端子15は、スピーカアンプ10とともに携帯電話装置に内蔵されるスピーカ32と、スピーカアンプ10とを接続するための端子である。
信号パス切替スイッチ16は、制御部12からのレシーバモードとサウンダモードとを切り替えるための指示に応じて、音声信号入力端子を変更するためのスイッチング素子である。レシーバモード時には、信号パス切替スイッチ16がレシーバモード用音声信号入力端子13とリミッタ回路17とを接続し、レシーバモード用音声信号入力端子13から入力された音声信号がリミッタ回路17に入力される。また、サウンダモード時には、信号パス切替スイッチ16がサウンダモード用音声信号入力端子14とリミッタ回路17とを接続し、サウンダモード用音声信号入力端子14から入力された音声信号がリミッタ回路17に入力される。
リミッタ回路17は、レシーバモード用音声信号入力端子13およびサウンダモード用音声信号入力端子14から入力される音声信号のレベルを観測し、スピーカ出力端子15を介して接続されるスピーカ32から過大な音量が出力されないようにゲインを調整する。これにより、リミッタ回路17は、リミッタ回路17から出力される音声信号のレベルが所定のレベルである第1の閾値電圧VL1のレベルを越えないように音声信号のレベルを制限する。
レシーバモード用スピーカ駆動部18は、制御部12からの指示に基づいてレシーバモード時にパワーオンされ、リミッタ回路17から出力された音声信号を所定のゲインで増幅し、増幅された音声信号をスピーカ出力端子15から出力する。また、レシーバモード用スピーカ駆動部18は、サウンダモード時にはパワーオフされる。
サウンダモード用スピーカ駆動部19は、制御部12からの指示に基づいてサウンダモード時にパワーオンされ、リミッタ回路17から出力された音声信号を所定のゲインで増幅し、スピーカ出力端子15から出力する。また、サウンダモード用スピーカ駆動部19は、レシーバモード時にはパワーオフされる。
なお、レシーバモード時とサウンダモード時とで単一の回路を兼用してスピーカ32を駆動することも可能であるが、レシーバモード時とサウンダモード時とでは必要な音量が異なるため、スピーカ32を駆動する回路に要求される駆動能力が異なる。そこで、本実施形態においては、それぞれのモードに最適化されたスピーカ駆動部を用いる例を提示する。
閾値電圧設定ピン20は、定電流源21aと抵抗素子21bとが接続され、第1の閾値電圧VL1のレベルよりも高い第2の閾値電圧VL2を出力するための端子である。
定電流源21aは、基準電圧発生回路24から出力された基準電圧を利用して、第2の閾値電圧VL2を発生させるために基となる基準電流を生成する。
抵抗素子21bは、第1の閾値電圧VL1のレベルよりも高い第2の閾値電圧VL2を、発生させるために接続される素子である。出力信号レベル異常検出回路22から閾値電圧設定ピン20に出力される基準電流と抵抗素子21bの抵抗値とによって、第2の閾値電圧VL2が決定される。なお、抵抗素子21bは、固定抵抗に限らず可変抵抗であってもよい。
上記の定電流源21aと抵抗素子21bとから構成される回路が、第2の閾値電圧VL2を発生させるための基準電圧発生回路として機能する。
なお、この第2の閾値電圧VL2は、スピーカ32の特性やスピーカアンプ10を搭載するシステムのアプリケーションに合わせて適切に設定する必要がある。本実施形態では、出力信号レベル異常検出回路22が所定の基準電流を第2の閾値設定ピン20に出力し、閾値電圧設定ピン20と接地点との間に適切な抵抗値を持つ抵抗素子21bを接続しておくことで、閾値電圧設定ピン20に第2の閾値電圧VL2を発生させることができる。この方法によれば、第2の閾値電圧VL2のレベルの調節を、単一の抵抗素子21bを選定することによって容易に行うことが可能になる。
スピーカ32の特性等を仮定して、第2の閾値電圧VL2を設定する具体例を示す。例えば、スピーカ32の電気音響変換効率を110dBA/100mVとし、利用者に対する過大な量を120dBAとする。このとき、この音量に対応するスピーカ出力端子15の電圧は、100mVから10dB上昇して316mVとなる。従って、スピーカ出力端子15の動作点を1.2Vとすると、第2の閾値電圧VL2は1.2V+316mV=1.516V以下とすべきである。定電流源21aから出力される電流を10μAとすれば、閾値電圧設定ピン20に接続する抵抗素子21bの抵抗値は、1.516V/10μA〜150kΩとすればよい。
出力信号レベル異常検出回路22は、閾値電圧設定ピン20に出力された第2の閾値電圧VL2に基づいてスピーカ32から出力される音声信号のレベルが過大であるか否かを検出する。出力信号レベル異常検出回路22は、音声信号のレベルが、利用者に対して過大な音量がスピーカ32から出力されるようなレベルであることを検出すると、制御部12に異常信号ERを通知する。
閾値電圧レベル異常検出回路23は、基準電圧発生回路24から出力される第3の閾値電圧VL3を基準にして、第2の閾値電圧VL2のレベルが第3の閾値電圧VL3よりも高いか否かを検出する。第2の閾値電圧VL2のレベルに異常があると、出力信号レベル異常検出回路22で異常を検出することができなくなるため、閾値電圧レベル異常検出回路23は、第2の閾値電圧VL2のレベルの異常を検出すると、異常信号ERを制御部12に通知する。
基準電圧発生回路24は、基準電圧発生回路24a,24bの2つの基準電圧発生回路を有して構成される。基準電圧発生回路24aは、出力信号レベル異常検出回路22および閾値電圧レベル異常検出回路23以外の各回路を動作させるために必要な基準電圧と、リミッタ回路17で出力信号レベルを制限するために用いられる第1の閾値電圧VL1を発生させる。また、基準電圧発生回路24bは、出力信号レベル異常検出回路22および閾値電圧レベル異常検出回路23の各回路を動作させるために必要な基準電圧と、閾値電圧レベル異常検出回路23で判定閾値として用いられる第3の閾値電圧VL3を発生させる。本実施形態における基準電圧発生回路24は、基準電圧発生回路24から出力される基準電圧、および第1の閾値電圧VL1〜第3の閾値電圧閾値電圧VL3を基準にして動作する各部が同時に故障する確率が低くなるように、2つの独立した基準電圧発生回路から基準電圧、および第1の閾値電圧VL1〜第3の閾値電圧閾値電圧VL3を出力するように構成されている。さらに、別の閾値電圧を生成するために、独立した第3の基準電圧発生回路を用いることも可能である。
(サウンダモード時の動作)
ここで、スピーカアンプ10のサウンダモード時における動作を説明する。
制御部12は主制御部31からサウンダモードに切り替わるように指示を受けると、必要な各部をパワーオンする。信号パス切替スイッチ16は、サウンダモード用音声信号入力端子14とリミッタ回路17の入力側とが接続されるように電気的接続状態を切り替える。また、レシーバモード用スピーカ駆動部18がパワーオフされ、サウンダモード用スピーカ駆動部19がパワーオンされるため、スピーカ32はスピーカ出力端子15を介してサウンダモード用スピーカ駆動部19によって駆動される。
また、本実施形態において、サウンダモードでは利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力されるのを防止するための保護機能を機能させず、レシーバモードのみで保護機能を機能させる。このため、出力信号レベル異常検出回路22および閾値電圧レベル異常検出回路23はパワーオフされる。リミッタ回路17については、プリアンプ40を一定のゲインで動作させる。利用者に対して過大な音量がスピーカ32から出力されるのを防止する以外の理由、例えばスピーカ32を保護するような理由で出力信号の大きさを制御する必要があればゲインの調整して動作させても良い。
(レシーバモード時の動作)
また、スピーカアンプ10のレシーバモード時における動作を説明する。
制御部12は携帯電話装置等の主制御部31からレシーバモードに切り替わるように指示を受けると、必要な各部をパワーオンする。信号パス切替スイッチ16は、レシーバモード用音声信号入力端子13とリミッタ回路17の入力側とが接続されるように電気的接続状態を切り替える。レシーバモード用スピーカ駆動部18がパワーオンされ、サウンダモード用スピーカ駆動部19がパワーオフされるため、スピーカ32はスピーカ出力端子15を介してレシーバモード用スピーカ駆動部18によって駆動される。
そして、リミッタ回路17は、ゲインを調整して音声信号のレベルが第1の閾値電圧VL1を超えないように音声信号を出力する。また、出力信号レベル異常検出回路22は、第2の閾値電圧VL2を基準にして過大な音声信号が出力されていないか、スピーカ出力端子15の信号レベルを監視する。閾値電圧レベル異常検出回路23は、第2の閾値電圧VL2が第3の閾値電圧VL3を超えていないかを監視する。
(リミッタ回路17の構成)
次に、図2を参照して、リミッタ回路17の構成を説明する。図2は、リミッタ回路17の構成を示すブロック図である。
図2に示すリミッタ回路17は、プリアンプ40およびゲイン調整部41を備えて構成される。
プリアンプ40は、ゲイン調整部41によって指示されたゲインで入力した音声信号を増幅して出力する。
ゲイン調整部41は、プリアンプ40から出力される音声信号のレベルを観測し、出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を越えないようにプリアンプ40のゲインを調整する。ゲイン調整部41は、レシーバモード時に、利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力されることがないように、プリアンプ40のゲインを調整するためのゲイン調整シーケンス制御を実行することで、プリアンプ40のゲインを調整し続ける。
(リミット回路17の動作)
続いて、図3を参照して、レシーバモード時に音声信号レベルが大きくなった場合のリミット回路17の動作について説明する。図3は、レシーバモード時にリミッタ回路17から出力される出力信号レベルを示すグラフである。
図3においては、レシーバモード時に第1の閾値電圧VL1を超えた出力信号レベルが、リミッタ回路17によって第1の閾値電圧VL1を超えないように徐々に制限されていく様子を示している。
リミッタ回路17のプリアンプ40から入力される入力信号レベルが大きくなるのに従って、プリアンプ40から出力される出力信号レベルも大きくなる。そして、出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を越えると、ゲイン調整部41は、出力信号の大きさが第1の閾値電圧VL1を超えないようにプリアンプ40のゲインを減少させる。これにより、リミッタ回路17が正常に動作しているときには、出力信号のレベルは第1の閾値電圧VL1のレベルを超えないように制限される。このため、出力信号の振幅は、基準電圧VREFを基準にして、VL1〜VREF−(VL1−VREF)の間に制限される。
なお、第1の閾値電圧VL1は、出力信号レベル異常検出回路22が異常判定に用いる第2の閾値電圧VL2よりも低く設定される。これにより、リミッタ回路17が正常に動作しているときには、出力信号のレベルは第2の閾値電圧のレベルを超えないレベルとなる。よって、出力信号レベル異常検出回路22は、リミッタ回路17が故障した場合にのみ異常判定をすることになるので、保護回路が過度に異常状態を検出して頻繁にスピーカの駆動が停止されたりするのを避けることが可能となる。
但し、リミッタ回路17から出力される出力信号レベルを第1の閾値電圧VL1を超えないように制限する動作が完了するまでの応答時間TR1においては、出力信号レベルが瞬間的に第2の閾値電圧VL2を越えることがありうる。しかしながら、利用者が過大な音量がスピーカ32から出力されたと認識することができない程度の応答時間TR1とすれば保護機能として十分である。
また、リミッタ回路17の応答時間TR1についても、出力信号レベル異常検出回路22が出力信号の大きさを評価して判断を下すまでの出力信号レベル異常検出回路22の応答時間TR2より短く設定される。これにより、出力信号レベル異常検出回路22による保護機能をより頻繁に動作しないようにすることができる。
(ゲイン調整部41が実行するゲイン調整シーケンス制御のアルゴリズム)
続いて、図4を参照して、ゲイン調整部41が実行するゲイン調整シーケンス制御のアルゴリズムを説明する。図4は、ゲイン調整部41が実行するゲイン調整シーケンス制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。
図4に示すように、まずゲイン調整部41は、通常動作のゲインで入力信号を増幅するようにプリアンプ40に指示を出力する(ステップS101)。ゲイン調整部41は、プリアンプ40から出力される出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を超えているか判定する(ステップS102)。もし、プリアンプ40の出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を超えていなければ(ステップS102のNO)、ゲイン調整部41は、通常動作のゲインで入力信号を増幅するようにプリアンプ40に指示を出力し続けるとともに、ステップS101に戻り出力信号レベルを監視し続ける。
また、プリアンプ40の出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を超えると(ステップS102のYES)、ゲイン調整部41は、出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を超えないように現在のゲインを低くし、そのゲインで入力信号を増幅するようにプリアンプ40に指示を出力し始める(ステップS103)。その後、出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を下まわるまで、ゲイン調整部41は、ステップS102に戻り、プリアンプ40のゲインを調整する指示を出力し続ける。
そして、再びプリアンプ40の出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を超えないようになれば(ステップS102のNO)、ゲイン調整部41は、通常動作のゲインで入力信号を増幅するようにプリアンプ40に指示を出力し続ける。
なお、このリミッタ回路17自体に故障が生じた場合、リミッタ回路17では、出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を超えないように制限することができなくなる。すると、出力信号レベルが第2の閾値電圧VL2を継続的に超える場合がある。しかしながら、利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力される前に、出力信号レベル異常検出回路22がこれを検知し、制御部12に異常信号ERを通知してスピーカ32の駆動を停止する等の対策をとる。
(出力信号レベル異常検出回路22の構成)
次に、図5を参照して、出力信号レベル異常検出回路22の構成を説明する。図5は、出力信号レベル異常検出回路22の構成を示すブロック図である。
図5に示す出力信号レベル異常検出回路22は、整流回路51、積分回路52、コンパレータ53および出力信号レベル異常判定シーケンス制御部54を備えて構成される。
整流回路51は、基準電圧を基準にして、スピーカ出力端子15の信号を整流するための回路である。
積分回路52は、アンプ52a、抵抗素子52b、積分用キャパシタ52cおよびリセットスイッチ52dを備えて構成され、整流回路51の出力を所定の時間枠で積分するための回路である。積分回路52は、出力信号レベル異常判定シーケンス制御部54からの信号に基づいて、リセットスイッチ52dの電気的接続状態を閉じることによって、積分用キャパシタ52cに積分されている電荷を基準電圧でリセットする。なお、積分回路52の代わりに、スイッチドキャパシタ回路を用いて、スピーカ出力端子15の信号の極性に合わせてサンプリングすることも可能である。このように、スイッチドキャパシタ回路が整流機能を兼ねるように、回路を構成することによって、整流回路51を省くことも可能である。
コンパレータ53は、積分回路52の出力レベルと第2の閾値電圧VL2のレベルとを比較するための比較回路である。コンパレータ53は、積分回路52から出力される信号の電圧が第2の閾値電圧VL2の電圧よりも高くなったとき、正負が反転した信号を出力信号レベル異常判定シーケンス制御部54に出力する。
出力信号レベル異常判定シーケンス制御部54は、シーケンサ54aおよびカウンタ54bを備えて構成される。出力信号レベル異常判定シーケンス制御部54は、コンパレータ53の出力に基づいて過大な音声信号が継続的に出力されているか否かを判定するための出力信号レベル異常判定シーケンス制御のアルゴリズムを実行し、過大な音声信号が
継続的に出力されている場合には、制御部12に異常信号ERを通知する。
カウンタ54bは、出力信号レベル異常判定シーケンス制御部54が過大な音声信号が継続的に出力されと判定した回数をカウントする。
(出力信号レベル異常検出回路22の動作)
続いて、図6を参照して、出力信号レベル異常検出回路22の動作にについて説明する。図6は、出力信号レベル異常検出回路22の内部の各信号レベルを示すグラフである。
図6(a)は、スピーカ出力端子15の出力信号レベル(整流回路51に入力される信号レベル)を示すグラフである。図6(b)は、整流回路51から出力される出力信号レベル示すグラフである。図6(c)は、積分回路52から出力される出力信号レベルと積分回路52の各制御処理のタイミングとを合わせて示すグラフである。
図6(a)に示すスピーカ出力端子15から出力された出力信号は、整流回路51に入力され、整流回路51で基準電圧を基準にして整流される。すると、図6(b)に示すような整流された信号が整流回路51から出力される。さらに、整流回路51で整流された信号は、積分回路52に入力される。
図6(c)に示すように、シーケンサ54aは積分回路52を積分回路初期化フェーズで初期化すると、積分回路52は整流回路51から出力された出力信号を積分時間だけ積分し始める。そして、この積分時間が終了するごとにコンパレータ出力取得フェーズとなり、シーケンサ54aは、このコンパレータ出力取得フェーズで積分回路52で積分された出力信号と第2の閾値電圧VL2とが入力されるコンパレータ53の比較結果を取得する。積分回路52から出力される信号の電圧が第2の閾値電圧VL2の電圧よりも高くなったとき、シーケンサ54aはカウンタ54bの値を変更する。その後、再びシーケンサ54aは積分回路初期化フェーズで積分回路52を初期化し、整流回路51から出力された出力信号を積分することを繰り返す。
なお、整流回路51からの出力信号を積分する方法は上述した方法に限定されない。例えば、整流回路51を用いて出力信号の振幅の絶対値を積分したり、出力音声振幅の2乗した値の平均値を積分したりする(2乗平均値を用いる)ことも可能である。
積分時間は、シーケンサ54aが積分回路52を一定時間毎に積分回路初期化フェーズで初期化することで定まる。この積分時間は、瞬時的なノイズによる判定精度が劣化することがないような時間を設定することが好ましいが、その時間内で確実に利用者に対して過大な音量がスピーカから出力されることを防止することができるような時間に設定することが必要である。なお、本実施形態ではこの積分時間を1.28msとして説明する。
(シーケンサ54aが実行する出力信号レベル異常判定シーケンス制御のアルゴリズム)
続いて、図7を参照して、シーケンサ54aが実行する出力信号レベル異常判定シーケンス制御のアルゴリズムを説明する。図7は、シーケンサ54aが実行する出力信号レベル異常判定シーケンス制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。
図7に示すように、シーケンサ54aは、制御部12からスピーカアンプ10のレシーバモードで動作するように指示を受けると、カウンタ54bの値を0にリセットする(ステップS201)。また、シーケンサ54aは、リセットスイッチ52dの電気的接続状態を切り替えて、積分回路52をリセットする(ステップS202)。これにより、出力信号レベル異常検出回路22全体がリセットされる。
積分回路52がリセットされると、積分回路52は、積分時間の間整流回路51で整流された出力信号の積分を開始する。この出力信号の積分時間は、上述した通り1.28msとする。シーケンサ54aは、積分時間になるまで待機する(ステップS203のNO)。
そして、シーケンサ54aは、積分時間が経つと(ステップS203のYES)、コンパレータ53からの出力信号に基づいて、積分回路52で積分された出力信号レベルが第2の閾値電圧VL2よりも大きいか否かを判定する(ステップ204)。もし、積分回路52で積分された出力信号レベルが第2の閾値電圧VL2を超えていなければ(ステップ204のNO)、シーケンサ54aは、ステップ201に戻り上述した処理を繰り返す。また、積分回路52で積分された出力信号レベルが第2の閾値電圧VL2を超えていれば(ステップ204のYES)、シーケンサ54aは、カウンタ54bが保持するカウンタ値に1を加える(ステップ205)。
シーケンサ54aは、このときカウンタ54bが所定の値に達していなければ(ステップ206のNO)、ステップ202に戻り同様の処理を繰り返す。また、カウンタ54bが所定の値に達すると(ステップ206のYES)、シーケンサ54aは、過大な音声信号が継続的に出力されていると判断し、制御部12に異常信号ERを通知し、出力信号を積分する処理を終了する(ステップ207)。
例えば、ステップ206の異常信号ERの出力することを決める所定の値を4回とすると、1.28ms×4回=5.12msの間に過大な音声信号が継続的に出力されていることを以て、利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力されることがあるとみなすことになる。
本実施形態では、1.28msの時間枠での積算平均の結果が4回連続して第2の閾値電圧VL2を越えることを以て、過大な音声信号が継続的に出力されていると判定するアルゴリズムを示した。他にも、第2の閾値電圧VL2を越える頻度、例えば10回のうち4回以上第2の閾値電圧VL2を越えることを以て、過大な音声信号が継続的に出力されていると判定するアルゴリズムや、10回のうち4回連続して第2の閾値電圧VL2を越えることを以て、過大な音声信号が継続的に出力されていると判定するアルゴリズムにすることもできる。
なお、この出力信号レベル異常検出回路22自体に故障が生じても、上述したリミッタ回路17の動作に影響することはない。このため、出力信号レベル異常検出回路22自体が故障したとしても、利用者に対して過大な音量がスピーカ32から出力される前に、リミッタ回路17で出力信号レベルが第1の閾値電圧VL1を超えないように制限することができる。しかしながら、閾値電圧設定ピン20に接続された抵抗素子21bの断線等によって、利用者に対して過大な音量がスピーカ32から出力されるほど第2の閾値電圧VL2を高くなった場合には、出力信号レベル異常検出回路22で異常を検出することができなくなる。この場合、利用者に対して過大な音量がスピーカ32から出力される前に、閾値電圧レベル異常検出回路23がこれを検知し、制御部12に異常信号ERを通知する。
(閾値電圧レベル異常検出回路23の構成)
次に、図8を参照して、閾値電圧レベル異常検出回路23の構成を説明する。図8は、閾値電圧レベル異常検出回路23の構成を示すブロック図である。
図8に示す閾値電圧レベル異常検出回路23は、コンパレータ60および閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61を備えて構成される。
コンパレータ60は、第2の閾値電圧VL2のレベルと第3の閾値電圧VL3のレベルとを比較するための比較回路である。コンパレータ60は、第2の閾値電圧VL2のレベルが第3の閾値電圧VL3のレベルよりも高くなったとき、正負が反転した信号を閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61に出力する。
閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61は、閾値電圧レベル異常検出回路23全体の動作を制御する。閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61は、コンパレータ60の基づいて第2の閾値電圧VL2のレベルが第3の閾値電圧VL3のレベルを超えたか否かを判定するための閾値異常判定シーケンス制御を実行し、第2の閾値電圧VL2のレベルが第3の閾値電圧VL3のレベルを超えている場合には、制御部12に異常信号ERを通知する。
(閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61が実行する閾値異常判定シーケンス制御のアルゴリズム)
続いて、図9を参照して、閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61が実行する閾値異常判定シーケンス制御のアルゴリズムを説明する。図9は、閾値異常判定シーケンス制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。
図9に示すように、まず閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61は、定電流源21aと抵抗素子21bとから発生させた第2の閾値電圧VL2を入力する(ステップS301)。続いて、定電流源21aと定電流源21aとからなる基準電圧発生回路とは独立して動作する基準電圧発生回路24bから出力される第3の閾値電圧VL3を入力する(ステップS302)。閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61は、第2の閾値電圧VL2が第3の閾値電圧VL3を超えていないと判定した場合には(ステップS303のNO)、ステップS301に戻り上述した処理を繰り返す。
また、ステップS303で、閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部61は、第2の閾値電圧VL2が第3の閾値電圧VL3を超えていると判定した場合には(ステップS303のYES)、第2の閾値電圧VL2が異常状態であると判断し、制御部12に異常信号ERを通知し、処理を終了する(ステップ304)。
なお、上述したリミッタ回路17と出力信号レベル異常検出回路22とでは、これらに共通に接続されるノードを持たない。このため、この2つの回路そのものが同時に故障する確率は低い。但し、基準電圧発生回路24の故障により、リミッタ回路17と出力信号レベル異常検出回路22とが同時に動作不良に陥ると、利用者に対して過大な音量がスピーカ32から出力される可能性があるため、リミッタ回路17と出力信号レベル異常検出回路22との両方が同時に動作不良に陥ったことを検知するための構成が必要である。
その対策して、リミッタ回路17が基準とする第1の閾値電圧VL1は基準電圧発生回路24aで発生ざせ、出力信号レベル異常検出回路22が基準とする第2の閾値電圧VL2の発生に使用する定電流を基準電圧発生回路24bで生成する。このようにすれば、リミッタ回路17と出力信号レベル異常検出回路22との両方が同時に動作不良に陥る確率を低くすることができる。
あるいは、第1の閾値電圧VL1と第2の閾値電圧VL2との両方を基準電圧発生回路24aから発生させ、閾値電圧レベル異常検出回路23が基準とする第3の閾値電圧VL3を基準電圧発生回路24bから発生させても良い。このようにすれば、基準電圧発生回路24aの一方の故障によって、利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力される可能性があるほど第2の閾値電圧VL2が高くなった場合には、閾値電圧レベル異常検出回路23が基準電圧発生回路24bから発生させた第3の閾値電圧VL3に基づいて異常を検知して制御部12に異常信号ERを通知することができる。また、基準電圧発生回路24bの一方が故障した場合は、この故障によりリミッタ回路17および出力信号レベル異常検出回路22の各回路の動作に影響を及ぼすことはないため、リミッタ回路17が出力信号のレベルを利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力されないような大きさに制限したり、出力信号レベル異常検出回路22が異常を検知して制御部12に異常信号ERを通知したりすることができる。
以上の通り、簡易な回路構成にもかかわらず多重な故障対策により、過大音量の出力を多重に抑止できる。
(まとめ)
本実施形態によれば、利用者に対して過大な音量がスピーカ32から出力されないようにリミッタ回路17により防止しながら信号を出力することが可能である。また、リミッタ回路が故障した場合でも、出力信号レベル異常検出回路22により出力信号レベルを検出することでスピーカ32の駆動を停止する等の対策をとることができる。
なお、リミッタ回路17と出力信号レベル異常検出回路22とを、それぞれ独立した回路から発生させた閾値電圧VL1,VL2を基準にして動作させることで、リミッタ回路17と出力信号レベル異常検出回路22とが同時に動作不良に陥って、利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力されるのを防止することができる。また、出力信号レベル異常回路23で使用する第2の閾値電圧VL2が利用者に対してスピーカ32から過大な音量が出力されるほどのレベルとなるような故障が起こった場合には、閾値電圧レベル異常検出回路23の判定に基づいて、スピーカ32の駆動を停止する等の対策をとることができる。
以上のように、各保護回路は簡易な構成でありながらも、保護回路が多重に設けられている。このため、安全性を保ちながらレシーバ用途とサウンダ用途とで単一のスピーカを兼用することができる。
本発明によれば、レシーバ用途とサウンダ用途とで兼用されるスピーカを内蔵する携帯電話装置等の電子機器に、そのスピーカを駆動するためのスピーカアンプとして利用される。
10……スピーカアンプ
11……制御信号入出力端子
12……制御部
13……レシーバモード用音声信号入力端子
14……サウンダモード用音声信号入力端子
15……スピーカ出力端子
16……信号パス切替スイッチ
17……出力信号レベル制限(リミッタ)回路
18……レシーバモード用スピーカ駆動部
19……サウンダモード用スピーカ駆動部
20……閾値電圧設定ピン
21a……定電流源
21b……抵抗素子
22……出力信号レベル異常検出回路
23……閾値電圧レベル異常検出回路
24……基準電圧発生回路
40……プリアンプ
41……ゲイン調整部
51……整流回路
52……積分回路
53,60……コンパレータ
54……出力信号レベル異常判定シーケンス制御部
61……閾値電圧レベル異常判定シーケンス制御部

Claims (11)

  1. 受話音出力用スピーカとしてのレシーバと、着信音出力用スピーカとしてのサウンダとを兼ねた単一のスピーカを駆動するためのスピーカアンプであって、
    所定のレベルである第1の閾値電圧と、当該第1の閾値電圧のレベルよりも高いレベルの第2の閾値電圧とを発生させる基準電圧発生手段と、
    前記スピーカに出力される出力信号のレベルが前記第1の閾値電圧のレベルを超えないように、前記出力信号のレベルを制限する出力信号レベル制限手段と、
    前記スピーカに出力される前記出力信号を所定時間積算し、積算された前記出力信号のレベルが前記第2の閾値電圧のレベルを超えている異常状態を検出する出力信号レベル異常検出手段と、
    を備えることを特徴とするスピーカアンプ。
  2. 前記出力信号レベル制限手段は、前記出力信号レベル異常検出手段が前記異常状態を検出する時間より短い時間で、前記出力信号のレベルを制限することを特徴とする請求項1記載のスピーカアンプ。
  3. 前記第2の閾値電圧は、前記スピーカの特性と前記スピーカに出力される出力信号のレベルが利用者に対して過大であるとみなす所定のレベルと、に応じて設定されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のスピーカアンプ。
  4. 前記出力信号レベル異常検出手段は、前記出力信号を所定の時間積分する積分回路を有し、
    前記出力信号を所定の時間積分したレベルが前記第2の閾値電圧のレベルを超えている状態を前記異常状態として検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスピーカアンプ。
  5. 前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態を所定の回数連続して検出した場合に、異常信号を出力することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のスピーカアンプ。
  6. 前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態の検出回数をカウントするカウンタを有し、
    前記カウンタが前記異常状態を所定の回数連続してカウントした場合に、前記異常信号を出力することを特徴とする請求項5記載のスピーカアンプ。
  7. 前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態を所定の回数のうち一定の回数以上検出した場合に、前記異常信号を出力することを特徴とする請求項5または請求項6に記載のスピーカアンプ。
  8. 前記出力信号レベル異常検出手段は、前記異常状態の検出回数をカウントするカウンタを有し、
    前記カウンタが、前記異常状態を所定の回数のうち一定の回数以上カウントした場合に、前記異常信号を出力することを特徴とする請求項7記載のスピーカアンプ。
  9. 前記基準電圧発生手段は、
    前記第1の閾値電圧を発生させる第1の基準電圧発生手段と、
    前記第1の基準電圧発生手段とは独立して前記第2の閾値電圧を発生させる第2の基準電圧発生手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のスピーカアンプ。
  10. 前記基準電圧発生手段とは独立して、第3の閾値電圧を発生させる第3の基準電圧発生手段と、
    前記第2の閾値電圧のレベルが前記第3の閾値電圧のレベルを超えた場合に前記異常信号を出力する閾値電圧レベル異常検出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のスピーカアンプ。
  11. 受話音出力用スピーカとしてのレシーバと、着信音出力用スピーカとしてのサウンダとを兼ねた単一のスピーカと、
    前記スピーカを駆動するための請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のスピーカアンプと、
    前記スピーカアンプの動作状態を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする電子機器。
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