JP5778710B2 - シャワー装置 - Google Patents
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Description
また、これらのシャワー装置には、薬剤を含まない原水の吐出と、薬剤を含有する混合水の吐出とを切り換えられるようにしたものもあった。
収容部上流弁の弁孔が薬剤収容部の入口に合致するように回転させると、原水流路を流れる水の一部が薬剤収容部に流入し、薬剤を溶出させて原水流路に合流し、この混合水が吐出される。
また、この位置から収容部上流弁を回転させると、薬剤収容部の入口が収容部上流弁で塞がれ、原水が原水流路のみを通過して吐出される。
このため、原水の吐出をしているときにも、薬剤を含んだ混合水が薬剤収容部から原水流路に漏れ出し、原水の用途に混合水が使用されてしまうことがあった。
特に、香水のような香りを付加させる薬剤を使用する場合においては、薬剤の香りが原水流路から放出され、原水使用時においても薬剤収容部に通水していると使用者が勘違いする可能性があった。
このため、使用者の手や他の物との摩擦によってこの表示が剥がれたりして、見えにくくなることがあった。
第1の発明は、薬剤を収容した薬剤収容部と、水がこの薬剤収容部を通過せずに散水口へ流れる原水流路と、水がこの原水流路から分岐し上記薬剤収容部の内部を通過して薬剤を溶出させ、上記原水流路へ合流する混合水流路とを形成するとともに、上記薬剤収容部の上流側の上記混合水流路を開閉する収容部上流弁と、上記薬剤収容部の下流側の上記混合水流路を開閉する収容部下流弁とを設け、上記収容部上流弁と上記収容部下流弁とが、1つの操作部材の動作に連動して上記混合水流路を開閉することを特徴とするシャワー装置である。
このシャワー装置は、ホース等を介して供給される水(原水)をそのまま散水口から吐出することができ、また、原水に薬剤を溶出させた混合水を散水口から吐出することもできる。
本明細書における水(原水)には、湯、低温の水、湯と水を混合したものを含む。
また、薬剤とは、香料、香水、保湿剤、洗剤、浄化剤、消毒剤その他の水に一定割合で希釈あるいは徐放して用いるあらゆる薬品を含み、固形物、液体、ゲル状物質のいずれをも含む。
また、このシャワー装置は、浴室、台所、洗面所その他のあらゆる用途に用いることができる。この中でも、浴室用シャワーヘッドに用いることが好ましい。理由は、入浴時に薬剤混合、徐放を用いることが多いためである。シャワーヘッドの形態としては、一般的なシャワーヘッドでもよく、薬剤収容部の下流側に止水と吐水とを切り換える止水弁を設けたシャワーヘッドでもよい。
外筒4の内部には、薬剤を収容できる略筒状の薬剤収容部7が内蔵されており、薬剤を使い切った時には外筒4とヘッド部6とを分解して薬剤収容部7を新品に交換することができる。
これにより、シャワー装置1の内部には、流入した水が外筒4と薬剤収容部7との間を通過してヘッド部6の散水口5から吐出される原水流路8と、水の一部が原水流路8から分岐し、薬剤収容部7の内部を通過しながら薬剤を溶出させて、外筒4の下流端付近で原水流路8に合流する混合水流路9とが形成される。
この切換弁は、薬剤収容部7の上流側の混合水流路を開閉する収容部上流弁と、薬剤収容部7の下流側の混合水流路を開閉する収容部下流弁と、収容部上流弁および収容部下流弁を操作することができる1つの操作リング10を有している。
弁座11の周囲からは、2つの三角形状のスペーサ13が上流に向かって突出形成されている。
また、パッキン12の上流側には、弾性変形によってスペーサ受け14に取り付けられる装着部分が形成されている。
スペーサ13に当接するスペーサ受け14の下流端面は、2つの山状部分と谷状部分とが急な斜めの段差で連続した形状に形成されている。円筒の周における山状部分の割合は、谷状部分に比べてかなり小さい。
また、スペーサ受け14は、基端コネクタ3から所定距離離間すると基端コネクタ3に係止して離間を制限する3つの鉤状部16を上流側に突出形成している。
弁座17の周囲からは、2つの三角形状のスペーサ19が下流に向かって突出形成されている。
さらに弁座17の周囲には、周上等間隔に4つの板材22を配置して、板材22の間に混合水が原水流路8に合流するための流路を形成している。
また、パッキン18の下流側には、弾性変形によってスペーサ受け20に取り付けられる装着部分が形成されている。
スペーサ19に当接するスペーサ受け20の上流端面は、各2つの山状部分と谷状部分とが緩やかな湾曲形状で連続した形状に形成されている。
また、スペーサ受け20は、ヘッド部6から所定距離離間するとヘッド部6に係止して離間を制限する3つの鉤状部分23を下流側に突出形成している。
外筒4にはピン24を貫通させるピンガイド26が周方向に延設されており、操作リング10の回転可能範囲はこのピンガイド26の範囲によって制限されている。
中継筒体25と薬剤収容部7とがこのように取り付けられることにより、薬剤収容部7を交換しても必ず決まった角度位置で中継筒体25に取り付けることができる。
このとき、収容部上流弁では、図6(a)に示すように、スペーサ13がスペーサ受け14の山状部分に当接することにより、コイルスプリング15の付勢力に反してパッキン12が弁座11から離間され、原水流路8の水の一部が入口から薬剤収容部7に流入することができる。
また、収容部下流弁でも、スペーサ19がスペーサ受け20の山状部分に当接することにより、コイルスプリング21の付勢力に反してパッキン18が弁座17から離間され、薬剤収容部7内の水が出口から原水流路8に合流することができる。
このとき、収容部上流弁では、図6(b)に示すように、スペーサ13がスペーサ受け14の急な段差を通過して谷状部分に当接するため、コイルスプリング15の付勢力によってパッキン12が弁座11に押し付けられ、薬剤収容部7の入口が塞がれる。
収容部下流弁では、スペーサ19がスペーサ受け20の山状部分から谷状部分へと連続する緩やかな湾曲面に当接するため、出口はパッキン18によって塞がれないが、コイルスプリング21の付勢力によってパッキン18が弁座17に徐々に近づき、薬剤収容部7の出口から原水流路8に合流する流路が徐々に狭くなっていく。
このとき、収容部上流弁では、図6(c)に示すように、スペーサ13がスペーサ受け14の谷状部分に当接しているため、薬剤収容部7の入口がパッキン12によって塞がれている。
収容部下流弁では、スペーサ19がスペーサ受け20の谷状部分に当接するため、コイルスプリング21の付勢力によってパッキン18が弁座17に押し付けられ、薬剤収容部7の出口が塞がれる。
収容部下流弁でもスペーサ19がスペーサ受け20の緩やかな湾曲形状に沿って山状部分に到達するため、コイルスプリング21の付勢力に反してパッキン18が弁座17から離間させられる。
したがって、ヘッド部6の散水口5からは、薬剤を含有する混合水が吐出される。
また、原水吐出時に混合水が薬剤収容部7から漏出することがないため、薬剤の無駄な消費を防止して薬剤収容部7の交換寿命を長期化することができる。
さらに、薬剤収容部7内の水圧が急上昇しないため、混合水吐出から原水吐出への切り換え操作に必要な力を小さくすることができる。
また、収容部下流弁でもスペーサ19がスペーサ受け20の緩やかな湾曲形状に沿って移動し、パッキン18を徐々に上げ下げするため、収容部下流弁を操作するのに必要な力を小さくすることができる。
この止水弁は、ヘッド部6の流路中に配置された弁軸27と、弁軸27に取り付けられてシャワー装置1の背部側に露出した吐水ボタン28と、弁軸27に取り付けられてシャワー装置1の腹部側に露出した止水ボタン29とからなる。
背部の吐水ボタン28を押し込むと、弁軸27の弁軸流路30がヘッド部6の流路に合致して、原水または混合水を散水口5から吐出することができる。
腹部の止水ボタン29を押し込むと、ヘッド部6の流路が弁軸27によって塞がれ、散水口5からの吐出を停止することができる。
また、流路切換弁の下流に止水弁を設けたことにより、万が一薬剤収容部7や流路切換弁が破損して、混合水が常時下流に漏れ出すようになっても、止水ボタン29を押し込んで吐出を停止することによって、混合水の匂いが外部に漏れることを防止することができる。
しかし、原水吐出のときには、中継筒体25と鉤状部分23が係止されるヘッド部6の一部とによって薬剤収容部7の上流下流方向の動きが制限されるとともに、コイルスプリング15がパッキン12を弁座11に押圧し、コイルスプリング21がパッキン18を弁座17に押圧しているので、水撃によって薬剤収容部7の閉鎖状態が損なわれるのを防止することができる。
この表示機構は、シャワー装置1の外面を形成するケーシングの一部である外筒4に形成した表示窓31と、薬剤収容部7の外面に形成した2つの表示32a、32bとからなる。
図4、図5に示すように、薬剤収容部7の外面のうち、混合水吐出の位置で表示窓31に面する部分には、円形の突起や「混合水」の文字等の混合水表示32aを形成している。
また、薬剤収容部7の外面のうち、原水吐出の位置で表示窓31に面する部分には四角形の突起や「原水」の文字等の原水表示32bを形成している。
なお、表示32a、32bには、突起、刻印、印刷その他のあらゆる表示を採用してよい。
また、表示32a、32bがシャワー装置1の内部の薬剤収容部7に形成されているため、使用者の手や他の物によって剥がれるおそれがない。
さらに、表示32a、32bが原水流路8中に配置されているため、原水の流れによって自動的に洗浄し、汚れを付着しにくくすることができる。
さらに、交換部品である薬剤収容部7に表示を設けたことにより、薬剤収容部7の薬剤の種類に応じて、異なる混合水表示32aを設けることができる。
たとえば、オレンジの芳香剤を収容した薬剤収容部7の混合水表示32aには「オレンジ」の文字等を形成し、レモンの芳香剤を収容した薬剤収容部7の混合水表示32aには「レモン」の文字等を形成して、区別できるようにする。
これにより、混合水による効果をより詳細に使用者に知らせることができる。
第二実施形態のシャワー装置1では、第一実施形態と異なる構成の流路切換弁を設けている。
図7(a)に示すように、収容部上流弁は、基端コネクタ3に固定され外筒4の内部に配置された弁座33と、この弁座33に水密に当接することができるパッキン34と、パッキン34を弁座33へ付勢するコイルスプリング35と、薬剤収容部7から上流に突出形成されたスペーサ36とからなる。
パッキン34は弁座33の入口よりも大径に形成されるとともに弁座33の上流に配置され、弁座33に押し付けられると弁座流路を塞ぐことができる。
コイルスプリング35は、基端コネクタ3の一部と、パッキン34とに当接して、パッキン34を弁座33へ付勢する。
スペーサ36の内部は、薬剤収容部7の内部に連通している。
スペーサ36の先端付近には、薬剤収容部7への入口となる複数の切り欠きが形成されている。
弁座37の周端では、スペーサ39の凸部に合致する三角形状のスペーサ受け溝41が周上2箇所に凹設されている。
また、パッキン38の下流側には、弾性変形によってスペーサ39に取り付けられる装着部分が形成されている。
スペーサ39の上流端面からは、スペーサ受け溝41に合致する三角形状の凸部が上流に向かって突出形成されている。
また、スペーサ39は、ヘッド部6から所定距離離間するとヘッド部6に係止して離間を制限する3つの鉤状部分42を下流側に突出形成している。スペーサ39は、ヘッド部6に対して回転しないように固定されている。
図7(b)(c)に示すように、操作リング10は、ピン24と回転不能に取り付けられている。このピン24は、外筒4の周方向に延設された第一ピンガイド43を貫通し、外筒4内部の中継筒体25の外周面に斜めに刻設された第二ピンガイド44に係合している。
操作リング10を外筒4に対して回転させると、ピン24が第一ピンガイド43および第二ピンガイド44をスライドする(図7(b)、図8(b)、図9(b))。操作リング10の回転可能範囲は、第一ピンガイド43の範囲によって制限されている。
また、図7(d)に示すように、中継筒体25の上流側端部が薬剤収容部7の一部に挟まれて、回転不能に取り付けられているため、操作リング10と薬剤収容部7とも一体になって回転するようになっている。
中継筒体25と薬剤収容部7とがこのように取り付けられることにより、薬剤収容部7を交換しても必ず決まった角度位置で中継筒体25に取り付けることができる。
このとき、収容部上流弁では、コイルスプリング35の付勢力に反してスペーサ36がパッキン34を押し下げ、パッキン34が弁座33から離間され、原水流路8の水の一部がスペーサ39の切り欠きから薬剤収容部7に流入することができる。
また、収容部下流弁でも、スペーサ39が弁座37のスペーサ受け溝41以外の部分に当接することにより、コイルスプリング35の付勢力に反してパッキン34が弁座33から離間され、薬剤収容部7内の水が出口から原水流路8に合流することができる。
このとき、ピン24は、斜めに形成された第二ピンガイド44の上端に位置している(図7(b))。
中間位置ではピン24が第一ピンガイド43および第二ピンガイド44をスライドするが、第一ピンガイド43が周方向に延設されているのに対し、第二ピンガイド44は周方向に対して斜めに延設されている。このため、ピン24が第二ピンガイド44を下方にスライドすると、中継筒体25および薬剤収容部7が、外筒4および操作リング10に対して徐々に上方(下流側)に移動する(図8(b))。
収容部下流弁では、スペーサ39が弁座37のスペーサ受け溝41以外の部分に当接し続けているため、コイルスプリング40の付勢力に反してパッキン38が弁座37から離間され続けている。
中間位置でピン24は第二ピンガイド44の下端に到達している(図8(b))ため、中間位置から原水吐出の位置まで操作リング10を回転させる間は、ピン24が第一ピンガイド43をスライドし、中継筒体25および薬剤収容部7が操作リング10と一体になって外筒4(シャワー装置1)に対して回転する。
収容部下流弁では、スペーサ39が回転によって弁座37のスペーサ受け溝41に合致し、コイルスプリング40の付勢力によってパッキン38が弁座37に押し付けられ、薬剤収容部7の出口が塞がれる。
収容部下流弁ではスペーサ39が弁座37に対して回転しスペーサ受け溝41からずれて、コイルスプリング40の付勢力に反してパッキン38が弁座37から離間させられる。
したがって、ヘッド部6の散水口5からは、薬剤を含有する混合水が吐出される。
さらに、薬剤収容部7内の水圧が急上昇しないため、混合水吐出から原水吐出への切り換え操作に必要な力を小さくすることができる。
これにより、混合水吐出時には混合水表示32aが表示窓31に面し(図7(a))、原水吐出時には原水表示32bが表示窓31に面する(図9(a))。
2 取り入れ口
3 基端コネクタ
4 外筒
5 散水口
6 ヘッド部
7 薬剤収容部
8 原水流路
9 混合水流路
10 操作リング
11 弁座(収容部上流弁)
12 パッキン(収容部上流弁)
13 スペーサ(収容部上流弁)
14 スペーサ受け(収容部上流弁)
15 コイルスプリング(収容部上流弁)
16 鉤状部分(収容部上流弁)
17 弁座(収容部下流弁)
18 パッキン(収容部下流弁)
19 スペーサ(収容部下流弁)
20 スペーサ受け(収容部下流弁)
21 コイルスプリング(収容部下流弁)
22 板材
23 鉤状部分(収容部下流弁)
24 ピン
25 中継筒体
26 ピンガイド
27 弁軸
28 吐水ボタン
29 止水ボタン
30 弁軸流路
31 表示窓
32a (混合水)表示
32b (原水)表示
33 弁座(収容部上流弁)
34 パッキン(収容部上流弁)
35 コイルスプリング(収容部上流弁)
36 スペーサ(収容部上流弁)
37 弁座(収容部下流弁)
38 パッキン(収容部下流弁)
39 スペーサ(収容部下流弁)
40 コイルスプリング(収容部下流弁)
41 スペーサ受け溝(収容部下流弁)
42 鉤状部分
43 第一ピンガイド
44 第二ピンガイド
Claims (4)
- 薬剤を収容した薬剤収容部と、水がこの薬剤収容部を通過せずに散水口へ流れる原水流路と、水がこの原水流路から分岐し上記薬剤収容部の内部を通過して薬剤を溶出させ、上記原水流路へ合流する混合水流路とを形成するとともに、
上記薬剤収容部の上流側の上記混合水流路を開閉する収容部上流弁と、上記薬剤収容部の下流側の上記混合水流路を開閉する収容部下流弁とを設け、
上記収容部上流弁と上記収容部下流弁とが、1つの操作部材の動作に連動して上記混合水流路を開閉することを特徴とするシャワー装置。 - 上記操作部材が、上記収容部上流弁と上記収容部下流弁との両方が弁開である位置から上記収容部上流弁と上記収容部下流弁との両方が弁閉である位置まで移行する間に、上記収容部上流弁が弁閉であるとともに上記収容部下流弁が弁開である位置を設けたことを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。
- 上記操作部材が、上記収容部上流弁が弁閉であるとともに上記収容部下流弁が弁開である位置から上記収容部上流弁と上記収容部下流弁との両方が弁閉となる位置まで移行するのに連動して、上記収容部下流弁の開放度が徐々に減少することを特徴とする請求項2記載のシャワー装置。
- 薬剤を収容した薬剤収容部と、水がこの薬剤収容部を通過せずに散水口へ流れる原水流路と、水がこの原水流路から分岐し上記薬剤収容部の内部を通過して薬剤を溶出させ、上記原水流路へ合流する混合水流路とを形成し、
上記薬剤収容部がシャワー装置の外面を形成するケーシングに収容され、1つの操作部材の操作に連動して上記ケーシングに対して動くとともに上記混合水流路が開閉され、
上記ケーシングの一部に透明な表示窓を設け、内部の上記薬剤収容部を外部から視認できるようにし、
且つ、上記薬剤収容部の外面のうち、上記混合水流路を開放させたときに上記表示窓に面する部分、および上記混合水流路を閉鎖させたときに上記表示窓に面する部分に異なる表示を形成したことを特徴とするシャワー装置。
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