JP5778593B2 - 太陽電池モジュール用ポリマーシート及びバックシート並びに太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュール用ポリマーシートおよび太陽電池モジュール用バックシート、ならびに太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールは、太陽電池をシート状の2つの保護部材で保護した構造をもち、保護部材の間では太陽電池が封止材で封止されている。一方の保護部材は、太陽光を受光する受光面側に配される表面部材であり、他方の保護部材は、太陽電池の背面側に配されるいわゆる太陽電池モジュール用バックシート(以下、太陽電池バックシート、または、バックシートとも言う)である。表面部材は通常ガラスとされ、封止材としては通常エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)が用いられる。
太陽電池バックシートは、太陽電池モジュールの裏面からの水分の浸入を防止する働きを有するもので、従来はガラス等が用いられていたが、近年では、コストの観点からポリエステル樹脂に代表されるポリマーが用いられるようになってきている。
このとき、意匠性の観点から、太陽電池モジュールを屋根の上に設置した際に外観をよくするために、太陽電池モジュールを黒色に着色することが求められることがある。これに対し、太陽電池バックシートを黒色に着色して、太陽電池モジュールを黒色にする方法が一般に知られている。
黒色の太陽電池バックシートを得るために、黒色フィルムを通常、接着剤を用いて他のシートと貼りあわせてバックシートを形成する。例えばカーボンブラック微粒子が練りこまれたポリエステル樹脂フィルムを、太陽電池バックシートが封止材と直接接する最内面に積層する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010−232588号公報 特開2009−132887号公報
またカーボンブラックを使用せず、黒色の複合金属酸化物のみで、十分な黒色濃度を得るためには、複合金属酸化物の着色力が小さいために、着色層中に金属酸化物を多量に使用する必要があり、着色層の膜厚を厚くしなければならず、膜強度、コストの点で好ましくない。
特許文献1で用いられているカーボンブラックは、黒色の複合金属酸化物のみを黒色顔料と比べる場合などと比較するとコストと性能のバランスがとれた好ましい黒色顔料である。しかしながら、特許文献1に記載の黒色粒子がポリエステル支持体に練り込まれた太陽電池モジュール用ポリマーシートは、ポリエステル支持体を製造する際に、通常の無色透明なポリエステル支持体の原料と別に取り扱う必要があり、専用の原料と専用の回収設備を使う必要があるため、製造コストの観点から異なる構成の太陽電池モジュール用ポリマーシートが求められていた。また、黒色濃度や色味の調整も困難であり、これらの観点からも特許文献1に記載のものとは異なる構成の太陽電池モジュール用ポリマーシートが求められていた。
これに対し、製造コストの低い黒色の太陽電池バックシートを得るために、カーボンブラックとシラン変性エチレン系樹脂バインダーを用いた高濃度でカーボンブラックを含む薄層の黒色層を、コーティングにより、支持体(基材フィルム)上に設ける方法も提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、カーボンブラックが導電性を有するため、特許文献2に記載の方法では塗布された黒色層中の高濃度のカーボンブラックによって、カーボンブラックどうしが近接して存在することで太陽電池バックシートの電気的絶縁性が低下し、漏電、絶縁不良発生の問題があることがわかった。
本発明が解決しようとする課題は、製造コストが低いにも関わらず、十分な黒色濃度を有していて意匠性に優れ、絶縁性にも優れる太陽電池モジュール用ポリマーシートを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討を行った結果、支持体としてポリエステル支持体を用い、カーボンブラックを含有する着色層に、特定の割合で金属酸化物を添加することにより、電気絶縁性を改良した。その結果、製造コストが低いにも関わらず、十分な黒色濃度を有していて意匠性に優れ、絶縁性にも優れる太陽電池モジュール用ポリマーシートを提供することができることがわかった。すなわち、本発明者らは以下の構成により、上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明は以下のとおりである。
[1] ポリエステル支持体と、前記ポリエステル支持体の少なくとも片面に配置された着色層を有し、前記着色層が有機高分子からなるバインダー、カーボンブラック及び、金属酸化物微粒子を含有し、前記着色層が下記式(1)を満たすことを特徴とする太陽電池モジュール用ポリマーシート。
式(1)
1≦W2/W1≦10
(式(1)中、W1は着色層中におけるカーボンブラックの含有量(単位:質量%)を表し、W2は着色層中における金属酸化物微粒子の含有量(単位:質量%)を表す。)
[2] [1]に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子が白色の金属酸化物微粒子および黒色の金属酸化物微粒子のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。
[3] [1]または[2]に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子がチタン、コバルト、クロム、鉄、マンガン、銅、ケイ素から選ばれる少なくとも1つ以上の金属を含むことが好ましい。
[4] [1]〜[3]のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子が、酸化チタン、黒色の複合金属酸化物および二酸化ケイ素から選ばれる少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
[5] [4]に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記黒色の複合金属酸化物が、コバルト、クロム、鉄、マンガンおよび銅のうち2種以上を含むことが好ましい。
[6] [4]または[5]に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記黒色の複合金属酸化物が、PBk26、PBk27およびPBk28から選ばれる少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
[7] [1]〜[6]のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子が、少なくとも1つの白色の金属酸化物微粒子と、少なくとも1種の黒色の複合金属酸化物とを含むことが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記有機高分子からなるバインダーが、ポリオレフィン樹脂およびスチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂から選ばれる少なくとも1種を主要成分として含むことが好ましい。
[9] [1]〜[8]のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記着色層の厚みが0.3〜6μmであることが好ましい。
[10] [1]〜[9]のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記着色層中におけるカーボンブラックの含有量W1が5〜18質量であることが好ましい。
[11] [1]〜[10]のいずれか一項に記載のポリマーシートを具備することを特徴とする太陽電池モジュール用バックシート。
[12] [11]に記載の太陽電池モジュール用バックシートを具備することを特徴とする太陽電池モジュール。
本発明によれば、製造コストが低いにも関わらず、十分な黒色濃度を有していて意匠性に優れ、絶縁性にも優れる太陽電池モジュール用ポリマーシートを提供することができる。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートの構成の一例を概略的に示す断面概略図である。 本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートの構成の他の一例を概略的に示す断面概略図である。 本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートの構成の他の一例を概略的に示す断面概略図である。 本発明の太陽電池モジュール用バックシートの構成の一例を概略的に示す断面概略図である。 本発明の太陽電池モジュールの構成の断面を示す概略図である。
以下、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシート、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュールについて詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[太陽電池モジュール用ポリマーシート]
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、ポリエステル支持体と、前記ポリエステル支持体の少なくとも片面に配置された着色層を有し、前記着色層が有機高分子からなるバインダー、カーボンブラック及び、金属酸化物微粒子を含有し、前記着色層が下記式(1)を満たすことを特徴とする。
式(1)
1≦W2/W1≦10
(式(1)中、W1は着色層中におけるカーボンブラックの含有量(単位:質量%)を表し、W2は着色層中における金属酸化物微粒子の含有量(単位:質量%)を表す。)。
以下、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートの構成、各構成部材などについて好ましい態様の詳細を記載する。
図1〜図3に本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートの構成の一例を、図4に本発明の太陽電池モジュール用バックシートの構成の例を、図5に本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートを用いた本発明の太陽電池モジュールの構成の一例を示す。
図1の太陽電池モジュール用ポリマーシート20は、ポリエステル支持体18の一方の面(着色面19)上に着色層16が設けられている。なお、このような耐候性層なしの態様として本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートを用いる場合、太陽電池用バックシート部材とも呼ばれることがある。
着色層16は、ポリオレフィン樹脂などを主成分として、図5に記載する本発明の太陽電池モジュール10の太陽電池素子20を封止する封止材24との密着性が良好である機能層とすることが好ましい。この場合、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシート20の前記着色層16と、前記太陽電池モジュール10の封止材24の間には、密着性の観点からは接着剤層を設ける必要がない。本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシート20は、ポリエステル支持体18の着色面19とは反対側の面側に、易接着層11を有していることが好ましい。また、ポリエステル支持体18と、易接着層11の間に、下塗り層12が設けられていることがより好ましい。
なお、図2のように、着色層の上に隣接して、前記着色層と主バインダーがほぼ同じ組成であるオーバーコート層17を設ける態様も好ましい。また、オーバーコート層17を設けたときにも、図3のようにポリエステル支持体18の着色面19とは反対側に、易接着層を設けることも好ましい。
さらに、図4のように、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシート20の前記易接着層11の上に、アルミシートや耐候性ポリエチレンテレフタレートシートなどの耐候性層を設けることも好ましい。アルミシート、耐候性ポリエチレンテレフタレートシートと易接着層は、接着剤を介して貼りあわされることが多いため、易接着層は、接着剤との密着が良好である機能層とすることが好ましい。なお、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートをこのような耐候性層を有する態様とする場合、太陽電池モジュール用バックシートとも呼ばれることがあり、図4は、本発明の太陽電池モジュール用バックシートの好ましい態様を示したものである。
図5は、本発明の太陽電池モジュールの好ましい態様を示してあり、太陽電池モジュールにおける本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートの好ましい配置位置を示してある。図5では、着色層16が、ポリエステル支持体18に対してセルの内側(封止材24側)となる配置を好ましい例として挙げてあるが、本発明はこのような配置に限定されない。すなわち、着色層16は、ポリエステル支持体18に対してセルの内側(封止材24側)となる配置であっても、封止材24とは反対側となる配置であってもよい。本発明の太陽電池モジュール10は、前記封止材24の本発明の太陽電池用バックシートとは反対側に、透明性のフロント基板26を配置されていることが好ましい。
以下、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートを構成する各構成部材について好ましい態様を説明する。
<ポリエステル支持体>
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、ポリエステル支持体を有する。
前記ポリエステル支持体18は、熱溶融性のポリエステル樹脂ペレットを溶融製膜方法や溶液製膜方法によりシート状にしたものであることが好ましい。ポリエステル支持体18に用いるポリエステル樹脂の種類は特に制限されない。ポリエステル支持体は、着色層16に後述の特定のバインダー樹脂を用いることで湿熱経時後でも太陽電池モジュール用ポリマーシートの接着力を保持できるため、好ましい。また、前記ポリエステル支持体の表面は、塗布性の改善などの観点から表面処理したものであってもよく、例えばコロナ処理を行うことが好ましい。
ポリエステルは、芳香族二塩基酸またはエステルを形成する性質をもつ(以下、エステル形成性と称する)誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルである。このようなポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)がある。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートにおいて、前記支持体として用いられるポリエステルは、上記の各種ポリエステルの単独重合体であってもよいし、共重合体であってもよい。さらに上記ポリエステルに他の種類のポリマー、たとえばポリイミド等を少量ブレンドしてもよい。
本発明では、上記のポリエステルの中でも、PETとPENとが力学的物性やコストのバランスの点で特に好ましい。
本発明におけるポリエステル支持体は、重合後に固相重合されたものが好ましい。これにより、好ましいカルボキシル基含量を達成することができる。固相重合は、連続法(タワーの中に樹脂を充満させ、これを加熱しながらゆっくり所定の時間滞流させた後、送り出す方法)でもよいし、バッチ法(容器の中に樹脂を投入し、所定の時間加熱する方法)でもよい。具体的には、固相重合には、特許第2621563号、特許第3121876号、特許第3136774号、特許第3603585号、特許第3616522号、特許第3617340号、特許第3680523号、特許第3717392号、特許第4167159号等に記載の方法を適用することができる。
固相重合の温度は、170℃以上240℃以下が好ましく、より好ましくは180℃以上230℃以下であり、さらに好ましくは190℃以上220℃以下である。また、固相重合時間は、5時間以上100時間以下が好ましく、より好ましくは10時間以上75時間以下であり、さらに好ましくは15時間以上50時間以下である。固相重合は、真空中あるいは窒素雰囲気下で行なうことが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートにおいて、前記ポリエステル支持体は、2軸延伸フィルムであることが好ましい。長手方向延伸工程では、延伸前に対して延伸後の長さが3倍〜6倍になるよう延伸し、幅方向延伸工程では幅方向での延伸前に対して延伸後の幅が3〜5倍になるように延伸したものであることが好ましい。さらに、前記ポリエステル支持体は、あらかじめ180〜230℃で1〜60秒間の熱処理を行ったものでもよい。
前記ポリエステル支持体18の厚みは、25〜300μmの範囲が好ましく、70〜250μmであることがより好ましく、90〜200μmであることが特に好ましい。この範囲とすることが、力学的な強度とコストとのバランスの点でより好ましいからである。
前記ポリエステル支持体は、120℃、相対湿度100%の雰囲気下で48時間経時した後の破断伸びが経時前の前記ポリエステル支持体の長さの50%以上であるポリエステル支持体であることが好ましい。このようなポリエステル支持体を用いると、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートについても120℃、相対湿度100%の雰囲気下で48時間経時した後の破断伸びが経時前の長さの50%以上とすることが容易となる。
なお、このようなポリエステル支持体は、前述の固相重合を製膜後に行うことなどによって製造することができる。
<着色層>
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、着色層を有し、前記着色層が有機高分子からなるバインダー、カーボンブラック及び、金属酸化物微粒子を含有し、前記着色層が下記式(1)を満たすことを特徴とする。
式(1)
1≦W2/W1≦10
(式(1)中、W1は着色層中におけるカーボンブラックの含有量(単位:質量%)を表し、W2は着色層中における金属酸化物微粒子の含有量(単位:質量%)を表す。)。
(着色層の成分)
−着色層のバインダー樹脂−
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは有機高分子からなるバインダーを含有する。
前記有機高分子からなるバインダーとしては特に制限はないが、本発明では前記着色層中、前記有機高分子からなるバインダーが、ポリオレフィン樹脂およびスチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂から選ばれる少なくとも1種を主要成分として含むことが好ましい。主要成分とは、着色層のバインダー樹脂中、50%以上を占める成分のことを言う
前記着色層中、前記有機高分子からなるバインダーが、ポリオレフィン樹脂およびスチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂から選ばれる少なくとも1種を70質量%以上含むことがより好ましく、80質量%以上含むことが特に好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂に用いられるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどを重合したものなどを挙げることができ、その中でもエチレンが好ましい。前記ポリオレフィン樹脂に用いられる酸性ユニットとしては、(メタ)アクリル酸、由来のユニットであることが好ましく、(アクリル酸由来のユニットであることが特に好ましい。また、本明細書中において、アクリル樹脂は、アクリレート骨格の樹脂とメタクリレート骨格の樹脂を含む。また、(メタ)アクリルはアクリルとメタクリルの総称を意味し、(メタ)アクリレートはアクリレートとメタアクリレートの総称を意味する。
前記ポリオレフィン樹脂の酸性ユニットの一部又は全部はカチオンにより中和していることが好ましい。カチオンとしては、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、マグネシウムイオン、銅イオン、リチウムイオン、カリウムイオンなどの金属かアミン類又はアンモニアであることが好ましい。金属イオンとしてはナトリウムイオン、亜鉛イオンなどが好ましい。アミン類又はアンモニアとしては、トリエチルアミン、N、N´−ジメチメメタノールアミン、アンモニアなどが好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂におけるオレフィンユニットと酸性ユニットの共重合比率(モル比)は98:2〜80:20であることが好ましく、96:4〜90:10であることがより好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレンとアクリル酸またはメタクリル酸からなるポリマー等が好ましい。
前記のポリオレフィン樹脂としては25℃での破断伸びが500%から1500%程度、より好ましくは600%から1000%程度が好ましい。また、前記のポリオレフィン樹脂は融点が80℃から100℃程度、より好ましくは90℃から95℃であるものが好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂としては上市されている市販品を用いてもよく、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体のアミン中和方のアイオノマーの水分散体であるアローベースSE−1013N、SD−1010、TC−4010、TD−4010(ともにユニチカ(株)製)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のアイオノマーの水分散体であるハイテックS3148、S3121、S8512(ともに東邦化学(株)製)、エチレン−アクリル酸共重合体のナトリウム型アイオノマーの水分散体であるケミパールS−120、S−75N、V100、EV210H(ともに三井化学(株)製)などを挙げることができる。その中でも、本発明では接着性の観点からアローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製を用いることが好ましい。なお、アローベースSE−1013Nの破断伸びは約900%で、融点は約93℃である。
前記スチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂としては、例えば、SBRゴム樹脂として知られているものが好ましい。スチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂におけるスチレンのモノマー単位由来の構造単位とブタジエンのモノマー単位由来の構造単位との共重合比率(モル比)は30:70〜85:15であることが好ましく、35:65〜80:20であることがより好ましく、40:60〜70:30であることが特に好ましい。スチレン比率が85モル%を超えると着色層が固くなり過ぎて接着性が低下する場合があり、逆に30モル%未満になると着色層の膜強度が低くなるため耐傷性が低下する場合がある。
また、3種類以上のモノマーが重合したスチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂において、スチレンのモノマー単位由来の構造単位とブタジエンのモノマー単位由来の構造単位との合計が、該共重合体全体に対して、60〜99モル%の割合で占めることが好ましく、85〜99モル%の割合で占めることがより好ましく、90〜99モル%の割合で占めることが特に好ましい。
前記スチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂は、アクリル酸またはメタクリル酸を、スチレンとブタジエンの含有量の和に対して0.1〜6質量%含有させたモノマー類を重合させたものであることが好ましく、より好ましくはアクリル酸またはメタクリル酸を0.2〜5質量%含有させて重合させたものである。
さらに前記スチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂は、ヒドロキシエチルアクリレート、メチルメチクリレート、エチルアクリレート、アクリロニトリルなどの共重合可能なモノマーを、スチレンとブタジエンの含有量の和に対して1〜10質量%程度共重合したものであってもよい。
前記着色層は、その他のバインダーとして、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、エチレンアクリル酸共重合樹脂、エチレンアクリル酸エステル共重合樹脂、アクリル樹脂などを含有していてもよく、例えば前記着色層中の全バインダーに対して80〜0質量%のアクリル樹脂を含有することも好ましい。
前記アクリル樹脂は、単独重合体であっても、共重合体であってもよい。
前記アクリル樹脂に含まれる構造単位としては特に制限はないが、カルボン酸基を有する構造単位、カルボン酸エステル基を有する構造単位などを挙げることができる。
前記着色層中における有機高分子からなるバインダーの含有量は、10〜80質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることがより好ましく、15〜60質量%であることが特に好ましい。
前記着色層に用いられる前記バインダー樹脂は、ポリマーラテックスとして塗布液に含まれていた樹脂や、エマルジョン由来であることが好ましい。ポリマーラテックスとは、水不溶な疎水性ポリマーの微粒子が塗布液などの溶媒(好ましくは水)中で分散している状態のものをいう。
−カーボンブラック−
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記着色層がカーボンブラックを含有することを特徴とする。このような範囲のカーボンブラックの添加量とすることで、前記前記着色層の前記ポリエステル支持体18との接着性を、湿熱経時前後を通じて改善することができる。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、黒色濃度と絶縁性を両立する観点から、前記着色層中におけるカーボンブラックの含有量W1が20質量%以下であることが好ましく、18質量%以下であることがより好ましく、15質量%以下であることが特に好ましい。一方、前記着色層中におけるカーボンブラックの含有量W1は、ある程度薄層の着色層で十分な黒色濃度とする観点から3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、7質量%以上であることが特に好ましい。
前記着色層中、前記バインダー樹脂に対して、10〜100質量%のカーボンブラックを含有することが好ましく、20〜80質量%のカーボンブラックを含有することが好ましく、35〜75質量%のカーボンブラックを含有することがより好ましい。前記カーボンブラックが上記範囲の下限値以上の範囲で含まれていることが、黒色度を十分に付与できる観点から好ましく、上記範囲の上限値以下の範囲で含まれていることが、面状を改善する観点から好ましい。
本発明では、前記カーボンブラックとして、少量で高い着色力を得るために、カーボンブラック粒子を使用することが好ましく、粒子径が1μm以下のカーボンブラック粒子を使用することがより好ましく、粒子径が0.1〜0.8μmのカーボンブラック粒子であることが特に好ましい。さらに、カーボンブラック粒子を分散剤とともに水に分散して使用することが好ましい。
なお、カーボンブラックは商業的に入手することができるものを使用することができ、例えばMF−5630ブラック(大日精化(株)製)や、特開2009−132887号公報の[0035]段落に記載のものなどを用いることができる。
−金属酸化物微粒子−
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記着色層が金属酸化物微粒子を含有し、前記着色層が下記式(1)を満たすことを特徴とする。
式(1)
1≦W2/W1≦10
(式(1)中、W1は着色層中におけるカーボンブラックの含有量(単位:質量%)を表し、W2は着色層中における金属酸化物微粒子の含有量(単位:質量%)を表す。)
前記式(1)を満たすことにより、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、着色層が比較的薄い膜厚でも黒色濃度と絶縁性を両立することができる。さらに、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記着色層の耐傷性も改善されていることが好ましい。
前記式(1)の下限値は、1.5以上であることが好ましく、2以上であることがより好ましく、2.5以上であることが特に好ましい。一方、前記式(1)の上限値は、8以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましく、5以下であることが特に好ましく、4.5以下であることがより特に好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子が白色の金属酸化物微粒子および黒色の金属酸化物微粒子のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。
前記白色の金属酸化物としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカなどが好ましく、その中でも酸化チタン、シリカがより好ましい。
前記黒色の金属酸化物としては、黒色の複合金属酸化物が好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子が、酸化チタン、黒色の複合金属酸化物および二酸化ケイ素から選ばれる少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
ここで、前記黒色の複合金属酸化物としては、鉄、マンガン、コバルト、クロム、銅のうち少なくとも1種を含む複合金属酸化物が好ましく、コバルト、クロム、鉄、マンガンおよび銅のうち2種以上を含むことがより好ましく、3種を含むことが特に好ましく、カラーインデックスがPBk26、PBk27およびPBk28から選ばれる少なくとも1つ以上の顔料がより特に好ましい。
なお、PBk26の顔料は、鉄、マンガン、銅の複合酸化物であり、PBk−27の顔料は鉄、コバルト、クロムの複合酸化物であり、PBk−28は銅、クロム、マンガンの複合酸化物である。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子がチタン、コバルト、クロム、鉄、マンガン、銅、ケイ素から選ばれる少なくとも1つ以上の金属を含むことが好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記金属酸化物微粒子が、少なくとも1つの白色の金属酸化物微粒子を含むことが好ましく、少なくとも1つの白色の金属酸化物微粒子と少なくとも1種の黒色の複合金属酸化物をともに含むことが着色濃度の観点からより好ましい。
なお、前記金属酸化物微粒子が、黒色の複合金属酸化物は単独で用いるよりも、白色の金属酸化物微粒子と併用する方が隠蔽性を高めることにより、高い着色濃度を得る観点から好ましい。
前記白色の金属酸化物微粒子と前記黒色の複合金属酸化物の含有割合としては特に制限はないが、前記白色の金属酸化物微粒子に対して、前記黒色の複合金属酸化物が0〜200質量%含まれることが好ましく、0〜120質量%含まれることがより好ましく、30〜120質量%含まれることが特に好ましく、30〜80質量%含まれることがより特に好ましい。
前記金属酸化物微粒子の粒子径は、0.03μm〜15μmが好ましく、0.05μm〜10μmの範囲にあることがより好ましい。
前記金属酸化物微粒子の着色層中における質量含有率が5%以上70%以下であることが好ましく、10%以上60%以下であることが好ましい。
−架橋剤−
前記着色層には、膜強度を付与する目的で架橋剤を添加して形成されてなる架橋剤由来の構造を含有することが好ましい。好ましい架橋剤の例としては、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、メラミン樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、前記架橋剤が、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、メラミン系架橋剤から選ばれた少なくとも1種の架橋剤であることが好ましく、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物がより好ましく、オキサゾリン化合物が特に好ましい。
オキサゾリン化合物としては、各種の市販品もあり、例えば、エポクロスK2010E、K2020E、K2030E、WS500、WS700(いずれも日本触媒化学工業(株)製)を利用することができる。
カルボジイミド化合物も市販品があり、カルボジライトV−02、V−02−L2、V−04、E−02(いずれも日清紡(株))を利用することができる。
その他の架橋剤としては、2、4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1、3、5−トリアジンナトリウム塩などを利用することができる。
前記着色層中の前記架橋剤由来の構造が、前記着色層中の全ポリマー樹脂に対して0.5〜80質量%含まれていることが好ましく、2〜60質量%含まれていることがより好ましく、5〜40質量%含まれていることが特に好ましい。前記着色層中の前記架橋剤由来の構造が、前記着色層中の全ポリマー樹脂に対して80質量%以下含まれていることが面状の観点から好ましく、0.5質量%以上含まれていることが湿熱経時後の接着性の観点から好ましい。なお、架橋剤の種類により好ましい添加量は異なる。
−フィラー−
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記着色層に、膜強度と密着性の観点から、フィラーを含むことが好ましい。前記着色層中に含まれるフィラーは、前記着色層中の全ポリマー樹脂に対して1〜150質量%が好ましく、2〜100質量%がより好ましく、5〜50質量%が特に好ましい。
前記フィラーは、無機フィラーであることがより好ましい。具体的には、前記無機フィラーとして、前記の金属酸化物微粒子以外の無機フィラーを挙げることができ、例えば、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、カオリン、クレー等の粒子が好適に挙げられる。
−分散安定剤−
さらに、カーボンブラックの水中での凝集を抑制するために、前記着色層用水分散液には分散安定剤を添加してもよい。
分散安定剤としては、各種界面活性剤、水溶性樹脂が用いられる。特に低分子の水溶性樹脂が好ましく、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリアクリル酸あるいはその誘導体が使用できる。
前記界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤を用いることができる。
−すべり剤−
前記着色層は、すべり剤を含有することが着色層の耐傷性改善の観点から好ましい。前記すべり剤としては特に制限はないが、その中でも有機系滑剤を用いることがより好ましい。
前記有機系滑剤は、前記着色層中に0.2〜500mg/m2の範囲で含有されることが好ましい。前記有機系滑剤の含有比率が0.2mg/m2以上であると、有機系滑剤を含有することによる動摩擦係数の低減効果による耐傷性の改善が十分となる。また、前記有機系滑剤の含有比率が500mg/m2以下であると、前記着色層を塗布形成する際に、塗布ムラや凝集物が発生し難くなり、はじき故障が発生し難くなる。
上記範囲の中では、動摩擦係数低減効果と塗布適性の観点から、1mg/m2〜300mg/m2の範囲がより好ましく、5mg/m2〜200mg/m2の範囲が特に好ましく、10mg/m2〜150mg/m2の範囲がより特に好ましい。
前記有機系滑剤としては、例えば、合成ワックス系化合物、天然ワックス系化合物、界面活性剤系化合物、無機系化合物、有機樹脂系化合物などが挙げられる。中でも、本発明のポリマーシートでは、前記着色層の表面強度の点で、前記着色層に含有される前記有機系滑剤が、ポリオレフィン系化合物、合成ワックス系化合物、天然ワックス系化合物、および界面活性剤系化合物から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記ポリオレフィン系化合物としては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックスなどが挙げられる。
前記合成ワックス系化合物としては、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸、ラウリン酸、ベヘン酸、パルミチン酸、アジピン酸などのエステル、アミド、ビスアミド、ケトン、金属塩及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックスなどの(オレフィン系ワックス以外の)合成炭化水素系ワックス、リン酸エステル、硬化ヒマシ油、硬化ヒマシ油誘導体の水素化ワックスなどが挙げられる。
前記天然ワックス系化合物としては、例えば、カルナバワックス、キャンデリラワックス、木蝋などの植物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、モンタンワックスなどの鉱物系ワックス、蜜蝋、ラノリンなどの動物系ワックスなどが挙げられる。
前記界面活性剤系化合物としては、例えば、アルキルアミン塩などのカチオン系界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩などのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン系界面活性剤、アルキルベタインなどの両性系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
前記有機系滑剤は、上市されている市販品を用いてもよく、具体的には、
ポリオレフィン系化合物の有機系滑剤として、例えば、三井化学(株)製のケミパールシリーズ(例えば、ケミパールW700、同W900,同W950等)、中京油脂(株)製のポリロンP−502などが挙げられ、
合成ワックス系の有機系滑剤として、例えば、中京油脂(株)製のハイミクロンL−271,ハイドリンL−536などが挙げられ、
天然ワックス系の有機系滑剤として、例えば、中京油脂(株)製のハイドリンL−703−35、セロゾール524、セロゾールR−586などが挙げられ、また、
界面活性剤系の有機系滑剤として、例えば、日光ケミカルズ(株)製のNIKKOLシリーズ(例えば、NIKKOL SCS等)、花王(株)製のエマールシリーズ(例えば、エマール40など)が挙げられる。
上記した中でも、前記有機系滑剤として、天然ワックス系の有機系滑剤を添加することが、耐傷性および面状改良の観点から好ましく、その中でもセロゾール524を用いることがより好ましい。
(着色層の特性)
前記着色層が塗布によって形成される場合、前記バインダー樹脂の合計の固定分塗布量は、0.5〜7g/m2であることが好ましく、0.6〜5g/m2であることがより好ましい。
前記着色層の厚みは、0.3〜6μmであることが好ましく、より好ましくは0.3〜4μmであり、特に好ましくは0.5〜4μmであり、より特に好ましくは1.5〜4μmであり、さらにより特に好ましくは2.0〜3.5μmであり、よりさらにより特に好ましくは2.5μmを超えて3.5μmである。前記着色層16の厚みを0.3μm以上とすることで、カーボンブラックの含有量を十分に多くでき、十分な黒色濃度が得られるように調整しやすくなる。前記着色層16の厚みを6μm以下とすることで、塗布により着色層を形成している場合、バインダー量が増加し過ぎないようにして、均一な膜厚のコーティングがし易くなり、絶縁性や耐傷性を改善することができる。太陽電池モジュール用ポリマーシートの着色層は塗布により形成することで薄くすることができ、前記上限値以下の厚みとすることが省資源による環境負荷低減の観点からも好ましい。
<オーバーコート層>
太陽電池モジュール用ポリマーシートは前記着色層の上に、オーバーコート層を有していてもよい。このようにオーバーコート層を設けることにより、太陽電池モジュール用ポリマーシートは接着剤または封止材との優れた密着性が得られるとともに、耐傷性の改善と表面抵抗の増大が可能となる。
前記オーバーコート層に使用される樹脂としては、ウレタン樹脂などの接着剤またはエチレン酢酸ビニル共重合樹脂などの封止材との密着性が良好な樹脂であり、具体的には前記オーバーコート層が前記オーバーコート層中の全バインダーに対して、20〜100質量%のポリオレフィン樹脂およびスチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂から選ばれる少なくとも1種のバインダーを含有することが好ましい。
前記オーバーコート層に使用される樹脂としては、上記のバインダーの他にその他のバインダーを用いてもよい。
前記オーバーコート層には、前記樹脂の他に、架橋剤を用いることが好ましい。前記オーバーコート層に用いられる架橋剤としては、カルボジイミド系およびオキサゾリン系の架橋剤が好ましい。前記オーバーコート層に用いられるカルボジイミド系およびオキサゾリン系の架橋剤の好ましい範囲は、前記着色層に用いられるカルボジイミド系およびオキサゾリン系の架橋剤の好ましい範囲と同様である。
また、前記オーバーコート層には、表面の滑り性、耐傷性を向上させるために、ワックス類を添加することが好ましい。前記オーバーコート層に用いられるワックス類の例としては、前記着色層に用いられるワックス類の例と同様のものを挙げることができ、その中でも特にカルナバワックスなどの天然ワックスが好ましい。
前記オーバーコート層の厚みは0.1〜2μmであることが好ましく、0.3〜1.5μmであることがより好ましい。前記オーバーコート層の厚みが0.1μm以上であると、耐傷性の向上と、表面抵抗の増加に寄与でき、着色層と封止剤の密着性向上効果をさらに得ることができる。前記オーバーコート層の厚みが2μm以下であると、製造コストを低減しつつ、十分な着色層と接着剤の密着性向上効果を得ることができる。
<下塗り層>
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記ポリエステル支持体の着色層を設けた側の表面とは反対側の表面に、後述する易接着層と前記ポリエステル支持体との密着性を高めるなどの観点から、下塗り層を設けてもよい。
前記下塗り層としては特に制限はなく、公知の下塗り層を用いることができる。
前記下塗り層の厚みは、厚み2μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.02μm〜2μmであり、更に好ましくは0.04μm〜1.5μmである。厚みが2μm以下であると、面状を良好に保つことができる。また、厚みが0.02μm以上であることにより、必要な接着性を確保しやすい。
前記下塗り層は、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂などを含むことが好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレンとアクリル酸またはメタクリル酸からなるポリマー等が好ましい。前記ポリオレフィン樹脂としては上市されている市販品を用いてもよく、例えば、アローベースSE−1013N、SD−1010、TC−4010、TD−4010(ともにユニチカ(株)製)、ハイテックS3148、S3121、S8512(ともに東邦化学(株)製)、ケミパールS−120、S−75N、V100、EV210H(ともに三井化学(株)製)などを挙げることができる。その中でも、本発明ではアローベースSE−1013N、ユニチカ(株)製を用いることが好ましい。
前記アクリル樹脂としては、例えば、ホリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート等を含有するポリマー等が好ましい。前記アクリル樹脂としては上市されている市販品を用いてもよく、例えば、AS−563A(ダイセルフアインケム(株)製)を好ましく用いることができる。
また、これらのポリマーは単独で用いても2種以上併用して用いてもよく、アクリル樹脂とポリオレフィン樹脂の組合せが好ましい。
前記下塗り層は、架橋剤を含有することが好ましい。
前記下塗り層に用いられる架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。下塗り層に用いることができる架橋剤の好ましい範囲は、前記着色層に用いられる架橋剤の範囲と同様である
前記下塗り層は、アニオン系やノニオン系等の界面活性剤を含有することが好ましい。前記下塗り層に用いることができる界面活性剤の範囲は前記着色層に用いることができる界面活性剤の範囲と同様である。中でもノニオン系界面活性剤が好ましい。
前記下塗り層は、フィラーを含有することが好ましい。前記着色層中に含まれるフィラーは、前記着色層中の全ポリマー樹脂に対して20〜300質量%が好ましく、40〜230質量%がより好ましく、60〜170質量%が特に好ましい。前記下塗り層に用いることができるフィラーの種類は前記着色層に用いることができるフィラーの種類と同様である。
<易接着層>
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記ポリエステル支持体の下塗り層を設けた側の表面に、ウレタン樹脂などの接着剤との密着性を向上させる目的で、易接着層を設けることが好ましい。
易接着層に用いるバインダーとしては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂などを主成分とするバインダーが好ましい。易接着層に好ましく用いられるアクリル樹脂としては、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸などのモノマーとの共重合体がこのましい。ポリウレタン樹脂はポリエステル系、ポリカーボネート系などのウレタン樹脂が好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、前記着色層に用いられるポリオレフィン樹脂を挙げることができる。好ましいバインダーの例としては、ポリオレフィンの具体例としてアローベースSE−1013N、ケミパールS−120、S−75N(ともに三井化学(株)製)などを挙げることができる。
前記易接着層中における前記バインダーの含有量は、0.02〜5g/m2の範囲とすることが好ましい。中でも、0.04〜3g/m2の範囲がより好ましい。バインダーの含有量は、0.05g/m2以上であると所望とする接着力が得られやすく、5g/m2以下であるとより良好な面状が得られる。
前記易接着層には、膜強度を付与する目的で架橋剤を添加することが好ましく、オキサゾリン架橋剤、カルボジイミド架橋剤、エポキシ架橋剤、メラミン架橋剤が好ましい。
前記易接着層には、界面活性剤を添加することが、塗布性の向上の観点から好ましい。
前記易接着層の、ウレタン接着剤に対する接着性は2N/cm以上であることが好ましく、4N/cmを超えることが好ましく、5〜150N/cmであることがより好ましい。
<太陽電池モジュール用ポリマーシートの物性および特性>
(表面抵抗率)
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、絶縁性に優れる。本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、前記着色層の電気抵抗は、表面抵抗として1011Ω/□以上が好ましく、1012Ω/□以上がより好ましく、1013Ω/□以上が特に好ましく、1014Ω/□以上がより特に好ましい。
(透過OD)
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、シート全体の透過ODが1〜2.5であることが好ましく、1.5〜であることがより好ましい。
(膜厚)
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、膜厚が150〜400μmであることが好ましく、200〜350μmであることがより好ましく、220〜280μmであることが特に好ましい。
<太陽電池モジュール用ポリマーシートの製造方法>
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシート20を製造する方法は、特に制限はないが、各層用塗布液を前記ポリエステル支持体に塗布することにより形成することが好ましい。
例えば、前記ポリエステル支持体の少なくとも一方の表面側に、前記有機高分子からなるバインダー、カーボンブラック及び、金属酸化物微粒子を含有し、前記着色層が前記式(1)を満たすように調製した、着色層用塗布液を塗布する工程を含むことが好ましい。
さらに、前記塗膜を加熱して乾燥する工程を有することが好ましい。
塗布工程では、公知の塗布機を目的に応じて適宜選択して塗布すればよい。例えば、スピンコータ、ロールコータ、バーコータ、カーテンコータによる塗布が挙げられる。
塗布された塗布液の加熱乾燥では、各塗膜の温度が低くとも100℃すなわち100℃以上の温度となるように、より好ましくは130℃以上の温度となるように、加熱機で加熱する。
[太陽電池モジュール用バックシート]
本発明の太陽電池モジュール用バックシートは、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートを具備することを特徴とする。
前記太陽電池モジュール用バックシートは、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートの少なくとも一方の面に耐候性層を含むことが好ましく、前記易接着層の上に耐候性層を含むことがより好ましい。
前記耐候性層としては特に制限はなく、公知の耐候性層を用いることができる。前記耐候性層としては例えば、アルミシートや耐候性ポリエチレンテレフタレートシートなどを好ましく用いることができる。前記耐候性層は2層以上の積層構造であってもよく、例えばアルミシートや耐候性ポリエチレンテレフタレートシートの積層体などを用いることができる。
[太陽電池モジュール]
本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、太陽電池モジュールの製造に好適である。
太陽電池モジュールは、例えば、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池素子を、太陽光が入射する透明性の基板と既述の本発明の太陽電池用バックシートとの間に配置し、該基板とバックシートとの間をエチレン−酢酸ビニル共重合体などの封止材で封止して構成される。
太陽電池モジュール、太陽電池セル、バックシート以外の部材については、例えば、「太陽光発電システム構成材料」(杉本栄一監修、(株)工業調査会、2008年発行)に詳細に記載されている。
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池素子と、太陽電池素子を封止する封止材と、封止材と接着し、受光面側を保護する表面保護部材と、封止材と接着し、受光面とは反対側を保護する裏面保護部材とを有し、封止材がエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を含み、裏面保護部材に太陽電池モジュール用ポリマーシートを用い、該太陽電池モジュール用ポリマーシートの着色層が封止材と直接接着した構成とすることができる。このような太陽電池モジュールであれば、太陽電池用バックシートがEVAと湿熱環境下であっても長期にわたって密着し、長寿命の太陽電池モジュールとすることができる。
前記透明性のフロント基板は、太陽光が透過し得る光透過性を有していればよく、光を透過する基材から適宜選択することができる。発電効率の観点からは、光の透過率が高いものほど好ましく、このような基板として、例えば、ガラス基板、アクリル樹脂などの透明樹脂などを好適に用いることができる。
前記太陽電池素子としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、銅−インジウム−ガリウム−セレン、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルル、ガリウム−砒素などのIII−V族やII−VI族化合物半導体系など、各種公知の太陽電池素子を適用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す実施例に限定されるものではない。
[製造例1]
<支持体1の作製>
−ポリエステルの合成−
高純度テレフタル酸(三井化学(株)製)100kgとエチレングリコール(日本触媒(株)製)45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に、4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行なった。その後、得られたエステル化反応生成物123kgを重縮合反応槽に移送した。
引き続いて、エステル化反応生成物が移送された重縮合反応槽に、エチレングリコールを、得られるポリマーに対して0.3質量%添加した。5分間撹拌した後、酢酸コバルト及び酢酸マンガンのエチレングリコール溶液を、得られるポリマーに対してそれぞれ30ppm、15ppmとなるように加えた。更に5分間撹拌した後、チタンアルコキシド化合物の2質量%エチレングリコール溶液を、得られるポリマーに対して5ppmとなるように添加した。その5分後、ジエチルホスホノ酢酸エチルの10質量%エチレングリコール溶液を、得られるポリマーに対して5ppmとなるように添加した。その後、低重合体を30rpmで攪拌しながら、反応系を250℃から288℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を40Paまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。所定の攪拌トルクとなった時点で反応系を窒素パージし、常圧に戻し、重縮合反応を停止した。そして、冷水にストランド状に吐出し、直ちにカッティングしてポリマーのペレット(直径約3mm、長さ約7mm)を作製した。なお、減圧開始から所定の撹拌トルク到達までの時間は3時間であった。
但し、前記チタンアルコキシド化合物には、特開2005−340616号公報の段落番号[0083]の実施例1で合成しているチタンアルコキシド化合物(Ti含有量=4.44質量%)を用いた。
−ベース形成−
以上のようにして得られたペレットを、280℃で溶融して金属ドラムの上にキャストし、厚さ約2.5mmの未延伸ベースを作成した。その後、90℃で縦方向に3倍に延伸し、更に120℃で横方向に3.3倍に延伸した。その後さらに225℃で4分間熱処理を行った。こうして、厚み250μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体(以下、「支持体1」と称する。)を得た。
[実施例1]
製造例1で製造した支持体1の両面に以下の方法で着色層を形成し、図1に示す構成の太陽電池モジュール用ポリマーシート20を作製した。
<着色層>
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(実施例1における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・72.2質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・225.2質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・43.1質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・13.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・16.3質量部
(下記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・すべり剤 ・・・109.2質量部
(中京油脂(株)製、セラゾール524、3%水分散物)
・金属酸化物微粒子S ・・・170.6質量部
(シリカ微粒子、日産化学(株)製、スノーテックスZL、40質量%)
・防腐剤C ・・・0.5質量部
(下記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・349.9質量部
界面活性剤b:ナトリウム=ビス(3,3,4,4,5,5,6,6−ノナフルオロ)=2−スルホナイトオキシスクシナート
防腐剤C:1,2−ベンゾチアリゾル−3−オン
−着色層の形成−
支持体1の一方の面に730J/m2の処理強度でコロナ処理を施した。
支持体1のコロナ処理面に、上記で得られた着色層形成用塗布液を固形量塗布量が2.72g/m2になるように塗布し、150℃で1分間乾燥させて、着色層を形成した。
こうして、支持体1の一方の面(以降「着色層面と呼ぶ」)上に隣接する着色層を形成した。
<易接着層>
前記着色層を塗布した支持体1の着色層面とは反対面に対して、搬送速度105m/分で搬送しながら、730J/m2の条件でコロナ放電処理を行った。
−第1層(下塗り層)の形成−
コロナ放電処理を行った支持体1の片面に、下記第1層塗布液(1)をバーコート法により乾燥質量が142mg/m2となるように塗布して塗布膜1を得た後、塗布膜1を160℃で1分乾燥して、厚み0.07μmの第1層(下塗り層)を形成した。
−第1層塗布液(1)の調製−
・ポリアクリルバインダー(バインダー) 21.5質量部
〔東亜合成化学(株)製、ジュリマーET−410、固形分30%〕
・カルボジイミド化合物(カルボジイミド架橋剤) 8.9質量部
〔日清紡ケミカル(株)製、カルボジライトV−02−L2、固形分20%〕
・界面活性剤a 15.0質量部
〔三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95の1%水溶液〕
・無機フィラー(無機微粒子) 40.1質量部
〔三菱マテリアル電子化成(株)製、SDL−2、酸化スズ20%水溶液〕
・蒸留水 全体が1,000質量部になるように添加
−第2層(易接着性層)の形成−
得られた第1層の上に、乾燥重量が30.9mg/m2となるように、下記第2層塗布液(1)をバーコート法により塗布して塗布膜2を得た後、塗布膜2を170℃で1分乾燥することにより、厚み0.03μmの第2層(易接着性層)を形成した。
−第2層塗布液(1)の調製−
・ポリアクリルバインダー(樹脂バインダー) 10.0質量部
〔東亜合成化学(株)製、ジュリマーET−410、固形分30%〕
・カルボジイミド化合物(カルボジイミド架橋剤) 4.0質量部
〔日清紡ケミカル(株)製、カルボジライトV−02−L2、固形分20%〕
・カルナバワックス(主成分セロチン酸ミリシルCH3(CH224COO(CH229CH3、凝固点82℃)
〔中京油脂(株)製、セロゾール524、固形分30%〕 1.33質量部
・界面活性剤a 21.0質量部
〔三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95の1%水溶液〕
・蒸留水 全体が1,000質量部になるように添加
以上のようにして、支持体1の片面に着色層が形成され、支持体1の着色面が形成された側とは反対側の表面に支持体1側から順に、第1層(塗布層)および第2層(易接着性層)が積層された実施例1の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
[実施例2]
実施例1において、着色層形成用塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、実施例2の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(実施例2における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・72.2質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・321.8質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・61.6質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・13.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・16.3質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・すべり剤 ・・・156.0質量部
(中京油脂(株)製、セラゾール524、3%水分散物)
・金属酸化物微粒子S ・・・243.8質量部
(シリカ微粒子、日産化学(株)製、スノーテックスZL、40質量%)
・防腐剤C ・・・0.7質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・114.7質量部
[実施例3]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、実施例3の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(実施例3における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・72.2質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・160.9質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・スチレンブタジエン樹脂(バインダーB) ・・・67.7質量部
(日本ゼオン(株)製、Nippol Latex LX407C4E、固形分43%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・61.6質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・13.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・16.3質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・すべり剤 ・・・156.0質量部
(中京油脂(株)製、セラゾール524、3%水分散物)
・金属酸化物微粒子S ・・・243.8質量部
(シリカ微粒子、日産化学(株)製、スノーテックスZL、40質量%)
・防腐剤C ・・・0.7質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・114.7質量部
[実施例4]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、実施例4の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(実施例4における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・72.2質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・スチレンブタジエン樹脂(バインダーB) ・・・135.4質量部
(日本ゼオン(株)製、Nippol Latex LX407C4E、固形分43%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・61.6質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・13.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・16.3質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・すべり剤 ・・・156.0質量部
(中京油脂(株)製、セラゾール524、3%水分散物)
・金属酸化物微粒子S ・・・243.8質量部
(シリカ微粒子、日産化学(株)製、スノーテックスZL、40質量%)
・防腐剤C ・・・0.7質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・114.7質量部
[実施例5]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、実施例5の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(実施例5における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・71.4質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・563.1質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・107.7質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・18.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・9.0質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・金属酸化物微粒子分散液T ・・・137.2質量部
(下記酸化チタン分散液の49質量%水溶液)
・防腐剤C ・・・0.9質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・92.7質量部
−酸化チタン分散液の調製−
石原産業(株)製、酸化チタンCR95を用いて、酸化チタン分散液を調製した。
[実施例6]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、実施例6の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・71.4質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・281.5質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・スチレンブタジエン樹脂(バインダ−B) ・・・118.5質量部
(日本ゼオン(株)製、Nippol Latex LX407C4E、固形分43%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・107.7質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・18.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・9.0質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・金属酸化物微粒子分散液T ・・・137.2質量部
(前記酸化チタン分散液の49質量%水溶液)
・防腐剤C ・・・0.9質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・75.8質量部
[実施例7]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、実施例7の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(実施例7における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・71.4質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・563.1質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・107.7質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・18.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・9.0質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・金属酸化物微粒子分散液T ・・・68.6質量部
(前記酸化チタン分散液の49質量%水溶液)
・金属酸化物微粒子分散液K ・・・54.6質量部
(C.I.Pigmet Black 26、鉄、マンガン、銅 複合酸化物、大日精化工業(株)製、MF−5533Black、固形分61.5%)
・防腐剤C ・・・0.9質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・106.7質量部
[実施例8]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、実施例8の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(実施例8における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・72.2質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・321.8質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・61.6質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・13.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・16.3質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・すべり剤 ・・・156.0質量部
(中京油脂(株)製、セラゾール524、3%水分散物)
・金属酸化物微粒子S ・・・159.8質量部
(日産化学(株)製、スノーテックスZL、40質量%)
・金属酸化物微粒子分散液K ・・・54.6質量部
(C.I.Pigmet Black 26、鉄、マンガン、銅 複合酸化物、大日精化工業(株)製、MF−5533Black、固形分61.5%)
・防腐剤C ・・・0.7質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・114.7質量部
[比較例1]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、比較例1の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(比較例1における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・71.4質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・501.0質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・101.2質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・18.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・9.0質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・防腐剤C ・・・0.9質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・298.5質量部
[比較例2]
実施例1において、着色層塗布液を以下に変更した以外は、全く同様にして、比較例2の太陽電池モジュール用ポリマーシートを得た。
−着色層形成用塗布液の調製−
下記組成中の各成分を混合し、着色層形成用塗布液を調製した。
(比較例2における着色層形成用塗布液の組成)
・カーボンブラック水分散液 ・・・71.4質量部
(大日精化(株)製 MF−5630ブラック 固形分31.5%)
・ポリオレフィンバインダー(バインダーA) ・・・717.8質量部
(ユニチカ(株)製、アローベースSE1013N、固形分20質量%)
・オキサゾリン化合物(架橋剤) ・・・145.0質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスWS700 固形分25%の水分散液)
・界面活性剤a ・・・18.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティーCL−95、5%水溶液)
・界面活性剤b ・・・9.0質量部
(前記フッ素系界面活性剤の1%水溶液)
・防腐剤C ・・・0.9質量部
(前記化合物、3.5質量%のメタノール溶液)
・蒸留水 ・・・37.8質量部
<評価>
(1)表面抵抗率測定
各実施例および比較例の太陽電池モジュール用ポリマーシートの着色層面を、23℃、相対湿度65%の雰囲気下で、測定装置として、デジタル・エレクトロメーターR8252((株)アドバンテスト製)にレジスティビティ・チェンバR12704A((株)アドバンテスト製)を接続したものを用い、JIS K 6911に準じ、表面抵抗率を測定した。単位はΩ/□(=Ω/sq)である。
得られた結果を下記表1に記載した。表面抵抗率の欄における「E+」に続く数字は指数部である。例えば、「3E+13」は、「3×1013」を示す。
(2)耐傷性
各実施例および比較例の太陽電池モジュール用ポリマーシートを23℃、相対湿度65%の雰囲気下で24時間調湿させたものをサンプルとし、次の方法によりその引っかき強度を測定した。まず、0.5mmRのサファイア針で加重を0〜100gに変化させながら、速度1cm/秒の条件でサンプルの着色層の表面を引っかいた。この時、その表面についた傷の有無を調べ、目視により最初に傷が観察される荷重を最低荷重として、この値を引っかき強度の指標とした。耐傷性を以下の5段階評価した。
5: 50g以上で傷が付く
4: 25g以上50g未満で傷が付く
3: 18g以上24g未満で傷が付く(品質上の許容最低レベル)
2: 11g以上17g未満で傷が付く(品質上許容できないレベル)
1: 11g未満で傷が付く
得られた結果を下記表1に記載した。
(3)シート全体の透過OD
各実施例および比較例の太陽電池モジュール用ポリマーシートの透過ODを、マクベス濃度計(マクベス社製)を用いて測定した。
得られた結果をシート全体の透過ODとして、表1に記載した。
Figure 0005778593
上記表1より、本発明の太陽電池モジュール用ポリマーシートは、製造コストが低いにも関わらず、十分な黒色濃度を有していて意匠性に優れ、絶縁性に優れることがわかった。
一方、比較例1および2より、金属酸化物微粒子を含まない場合は、表面抵抗率が低く、絶縁性に問題があることがわかった。
[実施例101〜108]
実施例1〜8の太陽電池モジュール用ポリマーシートについて以下の方法で、太陽電池モジュール用バックシートを作成した。
実施例1〜8の太陽電池モジュール用ポリマーシート、厚さ約20μmのアルミシート、厚さ100μmの耐候性ポリエチレンテレフタレートシートをこの順に下記接着剤で貼りあわせた。貼り合わせは、まず厚さ100μmの耐候性ポリエチレンテレフタレートシートに接着剤を塗布し、100℃で1分間乾燥した後、アルミシート貼り合わせた。次にアルミシートの耐候性ポリエチレンテレフタレートシートを貼り合わせた反対面に、接着剤を塗布し、100℃で1分間乾燥した後、各実施例の太陽電池モジュール用ポリマーシートを貼り合わせた。なお、各実施例の太陽電池モジュール用ポリマーシートとアルミシートは、各実施例の太陽電池モジュール用ポリマーシートの易接着層とアルミシートが向かい合う形で貼りあわせた。なお、接着剤の厚みはそれぞれ約5μmであった。貼りあわせた試料は40℃で4日間熱処理し、さらに25℃、相対湿度60%の雰囲気で24時間調湿した。
(接着剤)
タケラックA−1143(三井化学(株)製、接着剤) ・・・9質量部
タケネートA−50(三井化学(株)製、硬化剤) ・・・1質量部
酢酸ブチル ・・・10質量部
得られた太陽電池モジュール用バックシートを用いて以下の方法で、太陽電池モジュールを作成した。
厚さ3mmの強化ガラスと、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、結晶系太陽電池セルと、EVAシート(三井化学ファブロ(株)製のSC50B)と、各実施例の太陽電池モジュール用ポリマーシートをこの順に重ね合わせ、真空ラミネータ(日清紡(株)製、真空ラミネート機)を用いてホットプレスすることにより、EVAと接着させた。この時、各実施例の太陽電池モジュール用ポリマーシートの着色層がEVAシートと接触するように配置した。また、接着方法は、以下の通りである。
<接着方法>
真空ラミネータを用いて、128℃で3分間の真空引き後、2分間加圧して仮接着した。その後、ドライオーブンにて150℃で30分間、本接着処理を施した。
作製した実施例101〜108の太陽電池モジュールについて発電運転をしたところ、いずれも太陽電池として良好な発電性能を示した。
10 太陽電池モジュール
11 易接着層
12 下塗り層
16 着色層
17 オーバーコート層
18 ポリエステル支持体
19 支持体の着色面
20 太陽電池モジュール用ポリマーシート
22 太陽電池素子
24 封止材
26 透明性の基板
27 アルミシート
28 耐候性ポリエチレンテレフタレートシート
29 接着剤
30 太陽電池モジュール用バックシート

Claims (13)

  1. ポリエステル支持体と、
    前記ポリエステル支持体の少なくとも片面に配置された着色層を有し、
    前記着色層が有機高分子からなるバインダー、カーボンブラック及び、金属酸化物微粒子を含有し、
    前記金属酸化物微粒子が酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカおよび複合金属酸化物から選ばれる少なくとも1つ以上であり、
    前記複合金属酸化物は鉄、マンガン、コバルト、クロム、銅のうち少なくとも1種を含み、
    前記着色層中における前記カーボンブラックの含有量W1が3質量%以上20質量%以下であり、
    前記着色層中における前記金属酸化物微粒子の含有量W2が5質量%以上70質量%以下であり、
    前記着色層が下記式(1)を満たすことを特徴とする太陽電池モジュール用ポリマーシート。
    式(1)
    1≦W2/W1≦10
    (式(1)中、W1は着色層中におけるカーボンブラックの含有量(単位:質量%)を表し、W2は着色層中における金属酸化物微粒子の含有量(単位:質量%)を表す。)
  2. 前記金属酸化物微粒子が白色の金属酸化物微粒子および黒色の金属酸化物微粒子のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  3. 前記金属酸化物微粒子がチタン、コバルト、クロム、鉄、マンガン、銅、ケイ素から選ばれる少なくとも1つ以上の金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  4. 前記金属酸化物微粒子が、酸化チタン、黒色の複合金属酸化物および二酸化ケイ素から選ばれる少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  5. 前記黒色の複合金属酸化物が、コバルト、クロム、鉄、マンガンおよび銅のうち2種以上を含むことを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  6. 前記黒色の複合金属酸化物が、PBk26、PBk27およびPBk28から選ばれる少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする請求項4または5に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  7. 前記金属酸化物微粒子が、少なくとも1つの白色の金属酸化物微粒子と、少なくとも1種の黒色の複合金属酸化物とを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  8. 前記有機高分子からなるバインダーが、ポリオレフィン樹脂およびスチレンブタジエン共重合成分を含む樹脂から選ばれる少なくとも1種を主要成分として含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  9. 前記着色層の厚みが0.3〜6μmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  10. 前記着色層中におけるカーボンブラックの含有量W1が5〜18質量%であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  11. 前記着色層中における前記金属酸化物微粒子の含有量W2が28.4質量%以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用ポリマーシート。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のポリマーシートを具備することを特徴とする太陽電池モジュール用バックシート。
  13. 請求項12に記載の太陽電池モジュール用バックシートを具備することを特徴とする太陽電池モジュール。
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