JP5777620B2 - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
項1. 水溶性エチレン性不飽和単量体を石油系炭化水素分散媒中で界面活性剤を用いて逆相懸濁重合する吸水性樹脂の製造方法であって、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を前記分散媒中に分散させる際のその投入速度につき、以下の条件:
(a)重合槽に水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を投入するに当たり、次式(I):
Vi=Fi・Ai/T
[式中、i:ノズル番号(1〜n)、n:ノズルの本数(1≦n≦10)、Vi:添加速度[min−1]、Fi:ノズルからの平均線流速[m/min]、Ai:ノズルの断面積[m2]、T:重合反応槽へ仕込む単量体水溶液全量[m3]を示す]
で定義される、前記水溶液の添加速度Viが0.30[min−1]以下であること;および
(b)重合槽系内に投入される水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液の次式(II):
Vtotal=ΣVi (i=1〜n)
[式中、Vtotal:総添加速度[min−1]、Vi:各ノズルの添加速度[min−1]を示し、i及びnは前記式(I)における定義に同じ。ただし、ノズルが1本の重合装置(n=1)の場合、Vtotal=V1である]
で定義される総添加速度Vtotalが0.04[min−1]以上であること
を満たすことを特徴とする、吸水性樹脂の製造方法。
項2. 水溶性エチレン性不飽和単量体を石油系炭化水素分散媒中で界面活性剤を用いて逆相懸濁重合する吸水性樹脂の製造方法であって、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を前記分散媒中に分散させる際のその投入速度につき、以下の条件:
(a)重合槽に水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を投入するに当たり、次式(I):
Vi=Fi・Ai/T
[式中、i:ノズル番号(1〜n)、n:ノズルの本数(1≦n≦10)、Vi:添加速度[min−1]、Fi:ノズルからの平均線流速[m/min]、Ai:ノズルの断面積[m2]、T:重合反応槽へ仕込む単量体水溶液全量[m3]を示す]
で定義される、前記水溶液の添加速度Viが0.30[min−1]以下であること;および
(b)重合槽系内に投入される水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液の次式(II):
Vtotal=ΣVi (i=1〜n)
[式中、Vtotal:総添加速度[min−1]、Vi:各ノズルの添加速度[min−1]を示し、iおよびnは前記式(I)における定義に同じ。ただし、ノズルが1本の重合装置(n=1)の場合、Vtotal=V1である]
で定義される総添加速度Vtotalが0.08[min−1]以上であること
を満たすことを特徴とする、吸水性樹脂の製造方法。
項3. nが、2≦n≦10であることを特徴とする項1または2に記載の吸水性樹脂の製造方法。
項4. 逆相懸濁重合を行うにあたり、重合前に界面活性剤を用いて石油系炭化水素分散媒中で水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を分散させた後に、水溶性ラジカル開始剤を用いて重合を行う、項1〜3のいずれか1項に記載の吸水性樹脂の製造方法。
項5. 項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法により得られる吸水性樹脂。
逆相懸濁重合により得られる吸水性樹脂の吸水時の臭気の原因は、主に吸水性樹脂粒子内に残存した分散媒である。分散媒が吸水性樹脂粒子に残存するメカニズムとしては、単量体水溶液を分散媒へ攪拌等により分散させる際に、油相である分散媒が単量体水溶液の液滴内に取り込まれた形状の液滴、すなわちO/W/O(油/水/油)型の液滴が発生し、このO/W/O液滴が安定化されたまま重合することにより、分散媒を内包したいわばカプセル状の吸水性樹脂粒子が発生していることに起因していることを本発明者らは見出した。
ここでO/W型液滴とは、Oil in Waterの略記であり、油相液滴が水相中に分散している状態をいう。また、O/W/O型液滴とは、(Oil in Water) in Oilの略記であり、油相の微細液滴が水相液滴中に分散しており、その水相液滴が更に油相に分散している状態をいう。これは、最内油相/中間水相/最外油相より形成されており、本願では、分散媒中(油相)に存在する、単量体水溶液(水相)の液滴の中に、更に小さな分散媒(油相)の液滴が含まれている状態を示している。
[式中、i:ノズル番号(1〜n)、n:ノズルの本数(1≦n≦10)、Vi:添加速度[min−1]、Fi:ノズルからの平均線流速[m/min]、Ai:ノズルの断面積[m2]、T:重合反応槽へ仕込む単量体水溶液全量[m3]を示す。]
Ai(ノズル番号iの断面積)は、投入される単量体水溶液の液塊(液滴)の大きさに関与する。単量体水溶液の線流速が遅くとも、分散媒中に投入される際の液塊(液滴)が大きいと、得られる吸水性樹脂の残存分散媒量が多くなることから、後述のように分散媒の残存に影響を与えると考察される。
T(重合反応槽へ仕込む単量体水溶液全量)は、重合反応槽の大きさや重合条件によって決まる単量体仕込量である。
Vi(ノズル番号iの添加速度)は、前記式(I)により算出され、単量体水溶液投入の勢いの指標の線流速Fi[m/min]と、投入液塊(液滴)に関係するノズルの断面積Ai[m2]の積算値に対し、それぞれの反応器スケールによって決まる「重合反応槽へ仕込む単量体水溶液の全量:T[m3]」を基準として除すことで、添加速度へのスケールファクターの影響が排除されている。
ここで(1)ノズルにおける単量体水溶液の平均線流速が速いと、分散媒と単量体水溶液が接触する領域が、攪拌翼により攪拌される以上に強攪拌される、すなわち必要以上に強攪拌されるため、O/W/O型液滴の発生が促進されると推察される。また、(2)ノズルの断面積が大きいと、ノズルから添加される液滴径が大きくなり、局所的に分散媒に対し単量体水溶液がリッチな領域が発生し、それが攪拌翼で攪拌されると分散媒が単量体水溶液中に内包されたO/W型液滴が発生する可能性が高くなると考えられる。そして発生したO/W型液滴が更に分散媒中に攪拌・分散されることで、O/W/O型液滴が形成されると考えられる。先述のように、O/W/O型液滴が、その形状のまま重合することで、分散媒を内包した吸水性樹脂粒子となり、内包された分散媒が残存分散媒として検出されることから、これら(1)(2)それぞれのファクターを小さく制御することで、O/W/O型の液滴の発生量が抑制され、その結果、残存分散媒量が低減すると推察する。
ただし、設置ノズル数が多くなりすぎると、設置場所の確保が困難になるだけでなく、設置コストが高くなり、かつ添加時に隣のノズルとの間隔が近くなることから、局所的に単量体水溶液がリッチな領域の発生を抑制する効果は薄くなると考えられることから、実際はノズルの本数は最大で10本が好ましく、4本以下がより好ましいと考えられる。
また、分散系内の単量体水溶液のリッチな領域の発生を抑えるという観点から、Vtotalは1.0[min−1]以下が好ましく、0.5[min−1]以下であることがより好ましいと考えられる。
なお、酸基を有する単量体を中和して塩とする場合に用いられるアルカリ性化合物としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム等の化合物が挙げられる。より詳しくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。
なお、酸基を有する単量体を中和する場合、その中和度は、水溶性エチレン性不飽和単量体の酸基の30〜90モル%であることが好ましい。中和度が30モル%より低い場合、酸基がイオン化されにくく、吸水能が低くなる可能性があるため好ましくない。中和度が90モル%を超えると、衛生材料として使用される場合、安全性等に問題が生ずる可能性があるため好ましくない。
本発明において、水溶性エチレン性不飽和単量体は、水溶液として使用される。水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液の単量体濃度は、20質量%〜飽和濃度であることが好ましい。
連鎖移動剤としては、例えば、チオール類、チオール酸類、第2級アルコール類、次亜リン酸、亜リン酸等の化合物が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸中和物、ポリアクリルアミド等が挙げられる。
さらに、これらの炭化水素分散媒のなかでも、本発明におけるW/O型逆相懸濁の状態が良好で、好適な粒子径が得られやすく、工業的に入手が容易かつ品質が安定している観点から、n−ヘプタン、シクロヘキサンが好適に用いられる。また、上記炭化水素の混合物の例として、市販されているエクソールヘプタン(エクソンモービル社製:n−ヘプタンおよび異性体の炭化水素75〜85%含有)などを用いても好適な結果が得られる。
石油系炭化水素分散媒の使用量は、単量体水溶液を均一に分散し、重合温度の制御を容易にする観点から、通常、単量体水溶液100質量部に対して、50〜600質量部が好ましく、50〜400質量部がより好ましく、50〜200質量部がさらに好ましい。
重合時の分散安定性を保つため用いる界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、N−アルキルグルコンアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、およびポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン系界面活性剤、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルメチルタウリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸およびその塩等のアニオン系界面活性剤が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
使用される界面活性剤の添加量は、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液100質量部に対して0.01〜5質量部が好ましく、0.05〜3質量部がより好ましい。界面活性剤の添加量が0.01質量部よりも少ない場合、単量体水溶液の分散安定性が低くなるため好ましくなく、5質量部よりも多い場合、経済的でないので好ましくない。
これらの中では無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体、無水マレイン酸・エチレン共重合体、無水マレイン酸・プロピレン共重合体、無水マレイン酸・エチレン・プロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、酸化型ポリエチレン、酸化型ポリプロピレンおよび酸化型エチレン・プロピレン共重合体からなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましい。
疎水性高分子系分散剤の添加量は、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液100質量部に対して0〜5質量部が好ましく、0.01〜3質量部がより好ましく、0.05〜2質量部がさらに好ましい。疎水性高分子系分散剤の添加量が5質量部よりも多い場合、経済的でないので好ましくない。
分散液滴径は、攪拌翼の種類、翼径、回転数等により調節することができる。
攪拌翼としては、例えば、プロペラ翼、パドル翼、アンカー翼、タービン翼、ファウドラー翼、リボン翼、フルゾーン翼(神鋼パンテック(株)製)、マックスブレンド翼(住友重機械工業(株)製)、スーパーミックス(サタケ化学機械工業(株)製)等を使用することが可能である。
本願で使用される水溶性ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過酸化水素等の過酸化物;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンジアミン]四水塩、2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド]等のアゾ化合物等が挙げられる。
これらの中では、入手が容易で取り扱いやすいという観点から、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムおよび2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩が好ましい。
なお、水溶性ラジカル重合開始剤は、亜硫酸塩、アスコルビン酸等の還元剤と併用してレドックス重合開始剤として用いてもよい。
水溶性ラジカル重合開始剤の使用量は、通常、水溶性エチレン性不飽和単量体100質量部あたり、0.01〜1質量部である。0.01質量部より少ない場合、重合率が低くなり、1質量部より多い場合、急激な重合反応が起こるため好ましくない。
水溶性ラジカル重合開始剤の添加時期は特に制限されないが、あらかじめ水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液に添加しておくのが好ましい。
内部架橋剤の添加量は、水溶性エチレン性不飽和単量体100質量部に対して、0〜3質量部が好ましく、0〜1質量部がより好ましく、0.001〜0.1質量部がさらに好ましい。添加量が3質量部を超えると、架橋が過度になり、吸水性能が低くなりすぎるため好ましくない。
内部架橋剤は、あらかじめ水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液に添加しておくのが好ましい。
1段目の水溶性エチレン性不飽和単量体の重合で得られる粒子の大きさは、多段重合において、適度な凝集粒径を得る観点から、中位粒子径20〜200μmが好ましく、30〜150μmがより好ましく、40〜100μmがさらに好ましい。なお、1段目の重合粒子の中位粒子径は、前記1段目の重合が終了した後、脱水、乾燥することで測定できる。(測定方法は後述のとおり。)
このとき、2段目重合に用いられる単量体水溶液が、独立した液滴を形成しないよう界面活性剤の作用を低下させる必要がある。例えば、1段目の重合終了後に冷却し、界面活性剤が少なくとも一部析出する温度で2段目重合の単量体水溶液を添加することにより、前記凝集した粒子を得ることができる。
なお、2段目重合の単量体水溶液の添加により、凝集粒子が得られる方法であれば、前記方法に限定されるものでない。
2段目重合の水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液に添加される重合開始剤についても、1段目重合の水溶性エチレン性不飽和単量体として例示したものから選択して使用することができる。
1段目重合の水溶性エチレン性不飽和単量体100質量部に対する2段目重合の水溶性エチレン性不飽和単量体の添加量は、適度な凝集粒子を得る観点から、50〜300質量部が好ましく、100〜200質量部がより好ましく、120〜160質量部が最も好ましい。
2段目の逆相懸濁重合における攪拌は、全体が均一に混合されていればよい。凝集粒子径は、界面活性剤の析出状態や1段目重合のエチレン性不飽和単量体に対する2段目重合のエチレン性不飽和単量体の量によって、変更できる。
なお、衛生材料用途に好適な吸水性樹脂の凝集粒子径としては、200〜600μmが好ましく、250〜500μmがさらに好ましく、300〜450μmが最も好ましい。
2段目の逆相懸濁重合における反応温度についても、重合開始剤の種類や量によって異なるので一概には決定することができないが、好ましくは30〜100℃、より好ましくは40〜90℃である。
2段以上の多段重合を行う場合、以後2段目重合を3段目、4段目と読み換えて実行することができる。
前記架橋反応に用いられる後架橋剤としては、重合に用いた水溶性エチレン性不飽和単量体由来の官能基と反応しうるものであれば特に限定されない。
前記後架橋剤の添加量は、重合に付された水溶性エチレン性不飽和単量体の総量100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.02〜3質量部である。
後架橋剤の添加量が0.01質量部未満の場合、得られる吸水性樹脂の加圧下吸水能、吸水速度、ゲル強度等の諸性能を高めることができず、5質量部を超える場合、吸水能が低くなりすぎるため好ましくない。
後架橋反応における温度は、50〜250℃が好ましく、60〜180℃がより好ましく、60〜140℃がさらに好ましく、70〜120℃が最も好ましい。
乾燥後の吸水性樹脂の水分率は、流動性を持たせる観点から20質量%以下であり、通常は10質量%以下であることが好ましい。また、流動性を向上させるために、非晶質シリカ粉末を添加してもよい。
吸水性樹脂50gを、JIS標準篩の目開き250μmの篩を用いて通過させ、篩上に残る量がその50質量%以上の場合には<α>の篩の組み合わせを、50質量%未満の場合には<β>の篩の組み合わせを、用いて中位粒子径を測定した。
<α>JIS標準篩を上から、目開き850μmの篩、目開き600μmの篩、目開き500μmの篩、目開き425μmの篩、目開き300μmの篩、目開き250μmの篩、目開き150μmの篩および受け皿の順に組み合わせた。
<β>JIS標準篩を上から、目開き425μmの篩、目開き250μmの篩、目開き180μmの篩、目開き150μmの篩、目開き106μmの篩、目開き75μmの篩、目開き45μmの篩および受け皿の順に組み合わせた。
組み合わせた最上の篩に、前記吸水性樹脂約50gを入れ、ロータップ式振とう器を用いて20分間振とうさせて分級した。
分級後、各篩上に残った吸水性樹脂の質量を全量に対する質量百分率として計算し、粒子径の大きい方から順に積算することにより、篩の目開きと篩上に残った吸水性樹脂の質量百分率の積算値との関係を対数確率紙にプロットした。対数確率紙上のプロットを直線で結ぶことにより、積算質量百分率50質量%に相当する粒子径を中位粒子径とした。
吸水性樹脂約2.5gをアルミカップに精秤し(Xg)、105℃の熱風乾燥機を用いて2時間乾燥後、乾燥した吸水性樹脂の質量(Yg)を測定して、下記式より水分率を算出した。なお、アルミカップの乾燥前後の風袋質量は一定とした。
水分率(%)=(X−Y)÷X×100
吸水性樹脂に残存する石油系炭化水素系分散媒の量をヘッドスペース・ガスクロマトグラフを用いて測定した。
(a)検量線の作成
残存分散媒を測定するサンプルの重合に使用した石油系炭化水素分散媒(以後「分散媒」と表記)を10g程度スクリュー瓶等に入れ、氷水浴にて冷却した。同様に測定に使用するDMF(ジメチルフォルムアミド)80gと25質量%リン酸水溶液60gも氷水浴で冷却した。(仕込中の分散媒の蒸散抑制のため、充分冷却の後に仕込を行う。)
50ml容スクリュー瓶に上記分散媒を0.2g精秤し、そこに上記冷却したDMFを加え、合計20gにして精秤し、スターラチップで撹拌して標準試料液とした。この標準試料液も氷水浴により冷却をした。
20ml容のバイアル瓶(マルエム社製、No.5)に上記標準試料液より、0.01、0.05、0.1、および0.5gをそれぞれ精秤し、そこに冷却したDMFを加え、各バイアル瓶の内容量を計3.8g(4mL)とした。更に各バイアルに上記冷却した25質量%リン酸水溶液5mLを加え、セプタムゴム、アルミキャップで栓をして締め付けた後、瓶を振って攪拌した。
なお、20ml容のバイアルへの試料の仕込から栓の締め付けまではすばやく行い、分散媒がバイアルから蒸散するのを極力防ぐように留意した。また、DMFと25質量%リン酸水溶液の混合時の発熱で分散媒が蒸散しないように、両試薬の冷却を充分行っておき、アルミキャップ等で密栓状態にしてから、充分混合を行うようにも留意した。
仕込量を基に上記標準試料液の濃度を求め、各バイアル瓶中の分散媒の仕込量を算出し、その仕込量とクロマトグラムのピーク面積より、検量線を作成した。なお、分散媒として石油系炭化水素の混合物を用いた場合、複数のピークが表れるため、その面積の総和値と仕込量で検量線を作成した。
測定するサンプル約2gをアルミカップに入れ、105℃の熱風乾燥機にて2時間乾燥させ、含有する水分量を調整した。
測定に使用するDMFと25質量%リン酸水溶液も必要量スクリュー瓶に入れ氷水浴で冷却した。
20ml容のバイアル瓶(マルエム社製、No.5)に上記サンプルを0.10g精秤し、バイアル瓶底部を氷浴に漬け、バイアル瓶と吸水性樹脂を冷却した。このバイアル瓶内に、前述の冷却したDMFを4mL加え、更に前述の冷却した25質量%リン酸水溶液5mLを加え、セプタムゴム、アルミキャップで栓をしてすばやく締め付けた後、軽くバイアル瓶を振り混合した。10分静置後、中の吸水性樹脂が膨潤していることを確認し、同バイアル瓶を激しく振り混ぜ内部を強撹拌した。このバイアル瓶を110℃で2時間予備加熱し、加熱後再度強攪拌を行った。
なお、20ml容のバイアルへの仕込から栓の締め付けまでは、すばやく行い、分散媒がバイアルから蒸散するのを極力防ぐように留意した。
得られたクロマトグラムのピーク面積を基に、先に作成した検量線から、仕込サンプル量(0.10gの実測値)に含まれる分散媒量を算出し、サンプル1gあたりに含まれる分散媒量[ppm]に換算した。
機種:島津製作所製 GC−14A+HSS2B(ヘッドスペースオートサンプラ)
充填剤:Squalane 25% Shimalite(NAW)(101)
80−100mesh
カラム:3.2mmφ×2.1m
カラム温度:80℃
注入口温度:180℃
検出器温度:180℃
検出器:FID
ガスキャリア:窒素ガス
バイアル瓶加熱温度:110℃
シリンジ設定温度:110℃
500mL容の三角フラスコに、80重量%アクリル酸水溶液92.0gを仕込み、フラスコを外部から冷却しつつ、攪拌しながら30重量%水酸化ナトリウム102.2gを滴下して中和を行なった。これに過硫酸カリウム0.11gとエチレングリコールジグリシジルエーテル8.3mg、イオン交換水43.6gを加え、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液(以後「単量体水溶液」と記載)を調製した。
1段の傾斜パドル翼を備えた攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、玉栓を備えた2L容の六ツ口セパラブルカバーと円筒形丸底セパラブルフラスコ(以後「丸底フラスコ」)に、n−ヘプタン342gを注ぎ、界面活性剤のショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ株式会社、商品名:S−370)0.92gと疎水性高分子系分散剤として無水マレイン酸変性ポリエチレン(三井化学株式会社、商品名:HI−WAX1105A)0.92gを加えて内温80℃まで加温溶解した後、空冷により内温60℃とした。
重合反応後、120℃の油浴を用いて加熱し、共沸蒸留により、n−ヘプタンを還流しながら、水114gを系外に除去することにより脱水重合体を得た。得られた脱水重合体に後架橋剤として2%エチレングリコールジグリシジルエーテル水溶液4.6gを添加し、83℃で2時間、後架橋反応を行なった。
その後、120℃の油浴を用いて加熱し、n−ヘプタンと水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、吸水性樹脂91gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は56μmで水分率は3%であった。
500mL容の三角フラスコに、80重量%アクリル酸水溶液92.0gを仕込み、フラスコを外部から冷却しつつ、攪拌しながら30重量%水酸化ナトリウム102.2gを滴下して中和を行なった。これに過硫酸カリウム0.11gとエチレングリコールジグリシジルエーテル8.3mg、イオン交換水43.6gを加え、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を調製した。
1段の傾斜パドル翼を備えた攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、玉栓を備えた2L容の六ツ口セパラブルカバーと丸底フラスコに、n−ヘプタン342gを注ぎ、界面活性剤のショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ株式会社、商品名:S−370)0.92gと疎水性高分子系分散剤として無水マレイン酸変性ポリエチレン(三井化学株式会社、商品名:HI−WAX1105A)0.92gを加えて内温80℃まで加温溶解した後、空冷により内温60℃とした。
重合反応後、120℃の油浴を用いて加熱し、共沸蒸留により、n−ヘプタンを還流しながら、水114gを系外に除去することにより脱水重合体を得た。得られた脱水重合体に後架橋剤として2%エチレングリコールジグリシジルエーテル水溶液4.6gを添加し、83℃で2時間、後架橋反応を行なった。
その後、120℃の油浴を用いて加熱し、n−ヘプタンと水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、850μmの篩を通過した吸水性樹脂92gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は61μmで水分率は3%であった。
実施例1において、チューブポンプで単量体水溶液の添加速度をポンプ流量42ml/minに代えて21ml/minとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。添加速度は0.10[min−1]であった。(前記単量体水溶液全量投入には約600秒を要した。)
その結果、吸水性樹脂92gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は59μmで水分率は3%であった。
実施例1において、チューブポンプで単量体水溶液の添加速度をポンプ流量42ml/minに代えて166ml/minとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。添加速度は0.80[min−1]であった。(前記単量体水溶液全量投入には約75秒を要した。)
その結果、吸水性樹脂91gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は58μmで水分率は3%であった。
実施例1において、チューブポンプで単量体水溶液の添加速度をポンプ流量42ml/minに代えて83ml/minとした以外は、実施例1と同様の操作を行った。(前記単量体水溶液全量投入には約150秒を要した。)
その結果、吸水性樹脂91gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は61μmで水分率は2%であった。
実施例1において、単量体水溶液を42ml/minで添加するチューブポンプと1mmφノズルをそれぞれ2組用意し、セパラカバーのほぼ対角の2つの口にそれぞれのノズルを固定して、2箇所から同時に単量体水溶液を添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。このとき、両ノズルの断面積A1=A2=π/4×0.1×0.1=7.85×10−3[cm2]、線流速F1=F2=42[ml/min]÷(7.85×10−3[cm2])×0.01[m/cm]=53.5[m/min]より、各ノズルの添加速度はV1=F1×100[cm/m]×A1÷207[ml]=0.20[min−1]、V2=V1より、総添加速度Vtotal=V1+V2=0.40[min−1](前記単量体水溶液全量投入には約150秒を要した。)
その結果、吸水性樹脂93gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は58μmで水分率は4%であった。
比較例3において、単量体水溶液を83ml/minで添加するチューブポンプと1mmφノズルをそれぞれ2組用意し、セパラカバーのほぼ対角の2つの口にそれぞれのノズルを固定して、2箇所から同時に単量体水溶液を添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。このとき、両ノズルの断面積A1=A2=π/4×0.1×0.1=7.85×10−3[cm2]、線流速F1=F2=83[ml/min]÷(7.85×10−3[cm2])×0.01[m/cm]=105.73[m/min]より、各ノズルの添加速度はV1=F1×100[cm/m]×A1÷207[ml]=0.40[min−1]、V2=V1より、総添加速度Vtotal=V1+V2=0.80[min−1]であった。(前記単量体水溶液全量投入には約75秒を要した。)
その結果、吸水性樹脂92gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は58μmで水分率は3%であった。
実施例2において、単量体水溶液を21ml/minで添加するチューブポンプと1mmφノズルをそれぞれ4組用意し、セパラカバーの口に4つのノズルを固定し、ノズルからでる単量体水溶液がヘプタンの液面上で交差しないように留意して、4箇所から同時に単量体水溶液を添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。このとき各ノズルの断面積A1=A2=A3=A4=π/4×0.1×0.1=7.85×10−3[cm2]、各線流速F1=F2=F3=F4=21[ml/min]÷(7.85×10−3[cm2])×0.01[m/cm]=26.75[m/min]より、各ノズルの添加速度はV1=F1×100[cm/m]×A1÷207[ml]=0.10[min−1]、V4=V3=V2=V1より、総添加速度Vtotal=Σ(V1〜V4)=0.40であった。(前記単量体水溶液全量投入には約150秒を要した。)
その結果、吸水性樹脂91gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は58μmで水分率は2%であった。
比較例1において用いた先端の開孔部が内径8mmφのSUS製ロートの先端に、先端に内径1mmφの孔が一つ開いたキャップをかぶせ、(ロートに注いだ液がこの1mmφの孔をとおしてのみ、ロート下のヘプタン中に添加されることを確認済)、ヘプタン中へ上記単量体水溶液を一括で投入した以外は、比較例1と同様の操作を行った。
なお、単量体水溶液の入れ始めから、入れ終わりまでの所要時間をストップウォッチで計測したところ260秒であった。単量体水溶液238gを比重1.15g/mlで換算し、207mlを260secで除して投入時の平均容積流速0.80ml/secより、この時の断面積A1=π/4×0.1×0.1=7.85×10−3[cm2]線流速F1=0.80[ml/sec]÷(7.85×10−3[cm2])×0.01[m/cm]×60[sec/min]=61.15[m/min]から添加速度V1=Vtotal=F1×100[cm/m]×A1÷207=0.23[min−1]であった。
その結果、吸水性樹脂92gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は60μmで水分率は3%であった。
比較例3において、チューブポンプの先のノズルを、内径1mmφから2mmφに取り替えた以外は比較例3と同様の操作を行った。断面積A1=π/4×0.2×0.2=3.14×10−2[cm2]、線流速F1=83[ml/min]÷(3.14×10−2[cm2])×0.01[m/cm]=26.43[m/min]より、この時の添加速度V1=Vtotal=F1×100[cm/m]×A1÷207[ml]=0.40[min−1]であった。(線流速は実施例2と同程度であるが、添加速度は比較例3と同じであり、前記単量体水溶液全量投入には約150秒を要した。)
その結果、吸水性樹脂91gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は56μmで水分率は2%であった。
500mL容の三角フラスコに、80重量%アクリル酸水溶液92.0gを仕込み、フラスコを外部から冷却しつつ、攪拌しながら30重量%水酸化ナトリウム102.2gを滴下して中和を行なった。これに過硫酸カリウム0.11gとエチレングリコールジグリシジルエーテル8.3mg、イオン交換水43.6gを加え、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を調製した。
1段の傾斜パドル翼を備えた攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、玉栓を備えた2L容の六ツ口セパラブルカバーと丸底フラスコに、n−ヘプタン342gを注ぎ、界面活性剤のショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ株式会社、商品名:S−370)0.92gと疎水性高分子系分散剤として無水マレイン酸変性ポリエチレン(三井化学株式会社、商品名:HI−WAX1105A)0.92gを加えて内温80℃まで加温溶解した後、空冷により内温60℃とした。
あらかじめ用意しておいたチューブポンプ(MASTERFLEX L/Sシリーズ)のチューブの先に内径1mmφのノズル(内径1mmφのフッ素樹脂製チューブにて作成)を取り付け、そのノズルをセパラカバーの六ツ口部の開いている口に固定し、先述の水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を、500rpmで攪拌されている上記ヘプタン中に(単量体水溶液が壁面に当たらないように配慮しながら)、ポンプ流量11ml/min(別途実測)にて添加をした。(前記単量体水溶液全量投入には約1150秒を要した。)断面積A1=π/4×0.1×0.1=7.85×10−3[cm2]、線流速F1=11[ml/min]÷(7.85×10−3[cm2])×0.01[m/cm]=14.0[m/min]より、この時の添加速度V1=Vtotal=F1×100[cm/m]×A1÷207[ml]≒0.05[min−1]であった。
500rpmで攪拌しながら内温40℃前後に保ったまま系内を30分間200ml/minの流量で窒素ガス置換した後、70℃の湯浴で丸底フラスコを1時間加温し、重合反応を行なった。
その後、120℃の油浴を用いて加熱し、n−ヘプタンと水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、850μmの篩を通過した吸水性樹脂93gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は60μmで水分率は4%であった。
実施例2を1段目重合として、2段重合を行った。
500mL容の三角フラスコに、80重量%アクリル酸水溶液92.0gを仕込み、フラスコを外部から冷却しつつ、攪拌しながら30重量%水酸化ナトリウム102.2gを滴下して中和を行なった。これに過硫酸カリウム0.11gとエチレングリコールジグリシジルエーテル8.3mg、イオン交換水43.6gを加え、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を調製した。
1段の傾斜パドル翼を備えた攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、玉栓を備えた2L容の六ツ口セパラブルカバーと丸底フラスコに、n−ヘプタン342gを注ぎ、界面活性剤のショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ株式会社、商品名:S−370)0.92gと疎水性高分子系分散剤として無水マレイン酸変性ポリエチレン(三井化学株式会社、商品名:HI−WAX1105A)0.92gを加えて内温80℃まで加温溶解した後、空冷により内温60℃とした。
1段目重合終了後、撹拌速度を1000rpmに増速し、内温を25℃付近まで冷却し、界面活性剤を少なくとも一部析出させた。
次に前記分散液を含む丸底フラスコの内温を室温程度に保持しながら系内を充分に窒素置換した後、70℃の湯浴を用いて1時間加温し、ラジカル重合反応を行なった。
2段目の重合反応後、120℃の油浴を用いて加熱し、共沸蒸留により、n−ヘプタンをフラスコに還流しながら260gの水を系外に除去することによりヘプタンに分散された脱水重合体を得た。得られたヘプタン分散脱水重合体に、後架橋剤として2%エチレングリコールジグリシジルエーテル水溶液8.2gを添加し、83℃で2時間、後架橋反応を行なった。
その後、120℃の油浴を用いて加熱し、n−ヘプタンと水を蒸留により系外へ除去後、窒素気流下で乾燥し、850μmの篩を通過させ、球状粒子が凝集した形状の吸水性樹脂238gを得た。この吸水性樹脂の中位粒子径は367μmで、水分率は6%であった。
Claims (3)
- 水溶性エチレン性不飽和単量体を石油系炭化水素分散媒中で界面活性剤を用いて逆相懸濁重合する吸水性樹脂の製造方法であって、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を前記分散媒中に分散させる際のその投入速度につき、以下の条件:
(a)重合槽に水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を投入するに当たり、次式(I):
Vi=Fi・Ai/T
[式中、i:ノズル番号(1〜n)、n:ノズルの本数(1≦n≦10)、Vi:添加速度[min−1]、Fi:ノズルからの平均線流速[m/min]、Ai:ノズルの断面積[m2]、T:重合反応槽へ仕込む単量体水溶液全量[m3]を示す]
で定義される、前記水溶液の添加速度Viが0.30[min−1]以下であること;および
(b)重合槽系内に投入される水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液の次式(II):
Vtotal=ΣVi (i=1〜n)
[式中、Vtotal:総添加速度[min−1]、Vi:各ノズルの添加速度[min−1]を示し、iおよびnは前記式(I)における定義に同じ。ただし、ノズルが1本の重合装置(n=1)の場合、Vtotal=V1である]
で定義される総添加速度Vtotalが0.04[min−1]以上であること
を満たし、
逆相懸濁重合を行うにあたり、重合前に界面活性剤を用いて石油系炭化水素分散媒中で水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を分散させた後に、水溶性ラジカル開始剤を用いて重合を行う、吸水性樹脂の製造方法。 - 水溶性エチレン性不飽和単量体を石油系炭化水素分散媒中で界面活性剤を用いて逆相懸濁重合する吸水性樹脂の製造方法であって、水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を前記分散媒中に分散させる際のその投入速度につき、以下の条件:
(a)重合槽に水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を投入するに当たり、次式(I):
Vi=Fi・Ai/T
[式中、i:ノズル番号(1〜n)、n:ノズルの本数(1≦n≦10)、Vi:添加速度[min−1]、Fi:ノズルからの平均線流速[m/min]、Ai:ノズルの断面積[m2]、T:重合反応槽へ仕込む単量体水溶液全量[m3]を示す]
で定義される、前記水溶液の添加速度Viが0.30[min−1]以下であること;および
(b)重合槽系内に投入される水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液の次式(II):
Vtotal=ΣVi (i=1〜n)
[式中、Vtotal:総添加速度[min−1]、Vi:各ノズルの添加速度[min−1]を示し、iおよびnは前記式(I)における定義に同じ。ただし、ノズルが1本の重合装置(n=1)の場合、Vtotal=V1である]
で定義される総添加速度Vtotalが0.08[min−1]以上であること
を満たし、
逆相懸濁重合を行うにあたり、重合前に界面活性剤を用いて石油系炭化水素分散媒中で水溶性エチレン性不飽和単量体水溶液を分散させた後に、水溶性ラジカル開始剤を用いて重合を行う、吸水性樹脂の製造方法。 - nが、2≦n≦10であることを特徴とする請求項1または2に記載の吸水性樹脂の製造方法。
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