JP5777245B2 - 同軸導波管変換器及びアンテナ装置 - Google Patents

同軸導波管変換器及びアンテナ装置 Download PDF

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Description

本発明は、主要には、同軸ケーブルを介して伝達された電磁波のモードを変換して導波管へ伝達する同軸導波管変換器に関する。
従来から、特許文献1から3までに示すように、同軸ケーブルと、同軸導波管変換器と、導波管と、を備えるアンテナ装置が知られている。
同軸ケーブルは、アンテナ装置外で発生させた電磁波をアンテナ装置まで伝達するために用いられるケーブルである。同軸ケーブルは、その中心部から順に、内導線と、絶縁部と、編組線(外導線)と、絶縁部と、で構成されている。
同軸導波管変換器は、内導体と、外導体と、プローブと、を備える。内導体は、一端が同軸ケーブルの内導線と接続され、他端がプローブに接続される。外導体は、内導体を覆うように配置される。同軸導波管変換器は、この構成で、同軸ケーブルから伝達された電磁波を同軸モードから導波管モードへ変換する。導波管モードへ変換された電磁波は、導波管へ伝達される。
導波管は金属製の管状の部材であり、スロットアンテナの場合、当該導波管にスロットが形成される。導波管は、前記同軸導波管変換器から伝達された電磁波をスロット等から外部へ放射する。
また、特許文献1に示すようにプローブは円柱形状のものが一般的であるが、特許文献2及び3に示すように板状のプローブも知られている。なお、特許文献2においては、プローブは、中心導体(内導体)に対して取外し可能に構成される。
特開2007−88797号公報 特開平9−130108号公報 特開平8−162804号公報
ところで、プローブには、インピーダンスの整合性及び適切なモード変換のため等に、高い寸法精度が要求される。
そのため、特許文献1が示す円柱形状のプローブは、高精度な切削加工等が必要となり、プローブの製造コストが高くなってしまう。また、特許文献2では、プローブを高精度に取り付ける必要があり、ユーザの手間となってしまう。
また、同軸ケーブルは可撓性を有しているものの、ケーブルの性能を維持するためには屈曲の程度を一定の範囲内にとどめる必要がある。そのため、アンテナ装置内の空間を有効に活用できず、大型のアンテナケースが必要となったり、同軸ケーブルがアンテナケース外に配設されたりして、装置の小型化が困難になってしまう。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、プローブの製造コストを低減するとともにプローブの取付工程を不要とし、プローブ及び同軸ケーブル等のレイアウトの自由度を向上させる同軸導波管変換器用内導体を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の同軸導波管変換器が提供される。即ち、同軸導波管変換器は、同軸導波管変換器用内導体と、外導体と、を備える。同軸導波管変換器用内導体は、プローブと、伝達部と、を備える。前記プローブは、板状に構成され、伝達された電磁波を同軸モードから導波管モードへ変更する。前記伝達部は、前記プローブと一体形成された板状の部分であって、前記同軸ケーブルを流れた電磁波を前記プローブへ伝達する。外導体は、前記同軸導波管変換器用内導体の前記伝達部の周囲を覆う。
これにより、プローブが板状なので、プレス加工によりプローブを作成することで、製造コストを低減することができる。また、プローブと伝達部とが一体形成されているため、プローブを伝達部に取り付ける作業を省略でき、製造コストを一層低減することができる。更に、伝達部とプローブとの間のガタツキが生じないので、プローブの位置精度を良好に保つことができる。また、伝達部が板状なので、伝達部の位置決めを簡単な構成(例えばスペーサとネジ)で行うことができる。
前記の同軸導波管変換器においては、前記伝達部には曲げ部が形成されることが好ましい。
これにより、本構成の内導体は板状であるので、ケーブル等と異なり、曲げ半径を考慮せずに曲げ部を形成することができる。そのため、曲げ部同士の間隔を短くしたり、伝達部の端部近傍に曲げ部を形成したりすることができる。従って、プローブ、伝達部、及び同軸ケーブル等のレイアウトの自由度を向上させることができるので、本構成の内導体を備える装置(アンテナ装置等)を小型化することができる。
前記の同軸導波管変換器においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記伝達部には、前記曲げ部としての第1曲げ部及び第2曲げ部が形成される。前記伝達部を流れる電磁波の波長をλgとしたときに、前記第1曲げ部と前記第2曲げ部との間の距離L1が、L1=λg/4+mλg/2(mは正の整数)を満たす。
これにより、第1曲げ部及び第2曲げ部で生じる反射波同士が打ち消し合うので、電磁波の反射特性が悪化することを防止できる。
前記の同軸導波管変換器においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記伝達部は、第1固定具及び第2固定具によって固定される。前記伝達部を流れる電磁波の波長をλgとしたときに、前記第1固定具と前記第2固定具との間の距離L2が、L2=λg/4+mλg/2(mは正の整数)を満たす。
これにより、第1固定具及び第2固定具で生じる反射波同士が打ち消し合うので、電磁波の反射特性が悪化することを防止できる。
前記の同軸導波管変換器においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記プローブには、前記伝達部側の端部にクビレ部が形成される。前記クビレ部の幅は、前記プローブにおいて前記クビレ部と接続する部分の幅よりも狭い。
これにより、インピーダンスを整合させ易くなり、同軸ケーブル側から導波管側へ電磁波を効率的に伝送することができる。
前記の同軸導波管変換器においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記プローブには、テーパ部が形成される。前記テーパ部は、前記伝達部から遠ざかるにつれて幅が広がる。
これにより、プローブの帯域を広くすることができる。従って、電磁波が高周波であっても、適切に導波管に伝達することができる。
前記の同軸導波管変換器においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記プローブには、前記伝達部から遠ざかる向きに突出する突出部が形成される。前記突出部の幅は、前記プローブにおいて前記突出部と接続する部分の幅よりも狭い。
これにより、この突出部を削ることでインピーダンス整合等の微調整を行うことができる。
前記の同軸導波管変換器においては、前記伝達部の前記同軸ケーブル側の端部近傍に沿って延ばした仮想直線である第1仮想線と、前記伝達部の前記プローブ側の端部近傍に沿って延ばした仮想直線である第2仮想線とが、ねじれの位置関係にあることが好ましい。
即ち、従来から、スペースを有効に活用して部品を配置するために、上記のように第1仮想線と第2仮想線とがねじれの位置関係となるように、内導体を配置する要望があった。しかし、従来では、内導体の曲げ半径を考慮しなければならないため、第1仮想線と第2仮想線とがねじれの位置関係となるように内導体を配置することが困難であった。この点、本構成は曲げ半径を考慮しなくて良いため、上記の要望に容易に応えることができる。
前記のアンテナ装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、このアンテナ装置は、同軸導波管変換器と、導波管と、を備える。前記導波管は、前記同軸導波管変換器から伝達された電磁波を外部へ向かって放射する。
これにより、上記の効果をアンテナ装置において発揮させることができる。
前記のアンテナ装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、このアンテナ装置は、少なくとも前記同軸導波管変換器を覆うアンテナケースを備える。前記導波管の長手方向と、前記アンテナケース内の前記同軸ケーブルと、が平行である。
これにより、アンテナケース内の空間を有効に活用したレイアウトを実現できるので、アンテナ装置を小型化することができる。
前記のアンテナ装置においては、電磁波を送信するとともに当該電磁波の反射波を受信するレーダアンテナとして用いられることが好ましい。
これにより、上記の効果をレーダアンテナにおいて発揮させることができる。
本発明の一実施形態に係るアンテナ装置の斜視図。 アンテナ装置の側面断面図。 同軸導波管変換器の斜視図。 伝達部及びプローブの構成を示す斜視図。 同軸導波管変換器の背面断面図。 プローブの形状の違いと反射特性との関係を示すグラフ。 曲げ部間距離及びネジ間距離を示す図。 曲げ部間距離を変えたときの反射特性を検証するシミュレーションの結果を示すグラフ。 ネジ間距離を変えたときの反射特性を検証するシミュレーションの結果を示すグラフ。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。初めに、図1及び図2を参照して、本実施形態のアンテナ装置10の全体的な構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアンテナ装置10の斜視図である。図2は、アンテナ装置10の側面断面図である。
アンテナ装置10は、導波管型のスロットアレイアンテナであり、図2に矢印で示す方向に電磁波を放射可能である。このアンテナ装置10は、例えば、船舶に搭載され、電磁波を送信するとともに当該電磁波の反射波を受信するレーダアンテナとして用いられる。図1に示すように、アンテナ装置10は、アンテナケース11と、同軸ケーブル12と、同軸導波管変換器13と、放射用導波管(導波管)14と、垂直偏波抑圧部15と、誘電体16,17,18,19と、を備える。
アンテナケース11は、アンテナ装置10を構成する各部材を覆うためのケースである。アンテナケース11は、耐環境性や強度の観点から、繊維強化プラスチック(FRP)で構成されている。なお、アンテナ装置10の内部を見易くするために、図1等においては、アンテナケース11の輪郭のみを示している。
同軸ケーブル12は、アンテナ装置10の内部と外部とを接続するように配設されている。同軸ケーブル12は、アンテナ装置10の外部に配置されたマグネトロン(図略)等を用いて発生させた電磁波をアンテナ装置10へ伝達するためのケーブルである。同軸ケーブル12は、後述の図5に示すように、中心部分から外側に向かって順に、内導線12aと、絶縁部12bと、編組線12cと、被覆部12dと、で構成されている。この構成により、同軸ケーブル12を流れる電磁波が外部に漏れにくくなるとともに、外部の影響によるノイズが同軸ケーブル12を流れる電磁波に発生しにくくなる。
同軸導波管変換器13は、前記同軸ケーブル12と、放射用導波管14と、を接続するように配置される。同軸導波管変換器13は、同軸ケーブル12を流れる電磁波を同軸モードから導波管モードへ変換して、放射用導波管14へ伝達する。なお、同軸導波管変換器13の詳細な構成は後述する。
放射用導波管14は、金属製の管状の部材である。放射用導波管14には、図1に示すスロット14aが複数(例えば2つ)形成されている。放射用導波管14は、同軸導波管変換器13から伝達された電磁波をこのスロット14aから電磁波放射方向に放射するように構成されている。
垂直偏波抑圧部15は、金属製の管状の部材である。垂直偏波抑圧部15には、図1に示す格子15aが当該垂直偏波抑圧部15の長手方向(図2の紙面裏表方向)に並べて複数形成されている。垂直偏波抑圧部15は、放射用導波管14から伝達された電磁波をこの格子15aから外部へ放射するように構成されている。このように、電磁波がスロット14a及び格子15aを通過することで、当該電磁波の垂直偏波成分を抑圧することができる。
垂直偏波抑圧部15の電磁波放射側(図2の右側)には、発泡誘電体等を素材とする誘電体16,17,18,19が配置されている。具体的には、所定の間隔を空けて互いに平行に配置された誘電体16,17の外側に、それぞれ誘電体18,19が配置されている。アンテナ装置10が放射する電磁波は、この誘電体16,17,18,19の間隔に応じて指向角(垂直方向のビーム幅)が抑えられる。なお、指向角は、誘電体16,17,18,19の間隔だけでなく、誘電率を変更することによっても調整することができる。
以上の構成により、アンテナ装置10は、マグネトロン等を用いて発生させた電磁波を、所定の指向角で外部に放出することができる。
次に、図3から図5までを参照して、同軸導波管変換器13の詳細な構成について説明する。図3は、同軸導波管変換器13の斜視図である。図4は、同軸導波管変換器13の内導体21の一部(伝達部32及びプローブ33)を示す斜視図である。図5は、同軸導波管変換器13の背面断面図である。
図3に示すように、同軸導波管変換器13は、矢印で示す方向に電磁波を伝達する内導体(同軸導波管変換器用内導体)21と、当該内導体21の外側に配置される外導体22と、を備えている。
外導体22は、ベース部22aと蓋部22bとで構成されている。ベース部22a及び蓋部22bは、何れも金属で構成されており、内導体21を挟み込むように配置される。この構成により、内導体21を流れる電磁波が外部に漏れにくくなるとともに、内導体21を流れる電磁波にノイズが発生しにくくなる。
内導体21は、同軸ケーブル12を介して伝達された(同軸ケーブル12を流れた)電磁波を、同軸モードから導波管モードに変換して、放射用導波管14へ伝達するための部材である。内導体21は、接続補助部31と、伝達部32と、プローブ33と、で構成されている。
接続補助部31は、金属製の棒状の部材である。接続補助部31の一端は、同軸ケーブル12の内導線12aと電気的に接続されている(図5を参照)。一方、接続補助部31の他端は、伝達部32と電気的に接続されている。これにより、同軸ケーブル12を流れてきた電磁波を伝達部32へ伝達することができる。
なお、本構成に代えて、接続補助部31を用いずに、伝達部32と同軸ケーブル12とを直接接続することも可能である。また、複数の接続補助部31を介して、伝達部32と同軸ケーブル12とが接続される構成とすることも可能である。
伝達部32及びプローブ33は、1枚の板金をプレス加工(打抜き加工及び曲げ加工)することで形成される。伝達部32には、図4等に示すように、第1曲げ部と第2曲げ部とが形成されている。第1曲げ部は、打抜き加工により形成されており、水平方向(図5の紙面裏表方向)に曲げられている。一方、第2曲げ部は、曲げ加工により形成されており、鉛直方向(図5の上下方向)に曲げられている。なお、第1曲げ部は伝達部32の板面の向きが変わらないように曲げられており、第2曲げ部は伝達部32の板面の向きが変わるように曲げられていると表現することもできる。この構成により、伝達部32の同軸ケーブル12側の端部近傍に沿って延ばした仮想直線である第1仮想線S1と、プローブ33側の端部近傍に沿って延ばした仮想直線である第2仮想線S2と、がねじれの位置関係となる。
このように伝達部32に曲げ部を形成することにより、本実施形態のように、放射用導波管14及び垂直偏波抑圧部15の長手方向と、アンテナケース11内の同軸ケーブル12と、が平行なレイアウトが可能となる(図1を参照)。このレイアウトでは、放射用導波管14の下方のスペースを利用して同軸ケーブル12を配設することができるので、アンテナ装置10を小型化できる。
また、図4に示すように、伝達部32の第1曲げ部及び第2曲げ部の近傍には、それぞれ樹脂製のネジ(第1固定具及び第2固定具)23,24を挿入するための挿入孔が形成されている。一方、ベース部22aには、これらの挿入孔と対応する位置にネジ孔が形成されている。また、伝達部32とベース部22aとの間であって、挿入孔及びネジ孔が形成された部分には、円筒状の樹脂製のスペーサ25,26が配置される。そして、伝達部32は、これらの孔にネジ23,24を取り付けることにより外導体22に固定される。
なお、本実施形態では、ネジ23,24は、PEEK(登録商標、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂)で構成され、スペーサ25,26は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)で構成されている。しかし、ネジ23,24及びスペーサ25,26は、上記の素材以外にも適宜の樹脂で構成されていても良い。
プローブ33は、上述のように伝達部32と一体形成された板状の部分である。プローブ33には、図4等に示すように、クビレ部33aと、テーパ部33bと、突出部33cと、が形成されている。
クビレ部33aは、伝達部32側の端部に形成されている。このクビレ部33aの幅は、プローブ33においてクビレ部33aと接続する部分(テーパ部33bの一端)の幅よりも狭くなるように形成されている。
テーパ部33bは、クビレ部33aを挟んで、伝達部32の反対側に形成されている。テーパ部33bは、伝達部32から遠ざかるにつれて幅が広がるように形成されている。
突出部33cは、プローブ33の一端部に、伝達部32から遠ざかる向きに突出するように形成されている。突出部33cの幅は、プローブ33において突出部33cと接続する部分の幅よりも狭くなるように形成されている。
プローブ33をこのような形状にすることで、他の板状のプローブと比較して、インピーダンスの整合性及び帯域の広さ等を良好にすることができる。図6は、上記の形状のプローブ33を用いた場合と、従来の円柱状のプローブを用いた場合と、で反射特性を比較したグラフである。この図6に示すように、本実施形態と従来例とでグラフの形状が殆ど同じなので、プローブ33によって円柱状のプローブと同等の反射特性が得られていることが分かる。
次に、図7から図9までを参照して、曲げ部及びネジ23,24の位置と、反射特性と、の関係りについて説明する。図7は、曲げ部間距離(第1曲げ部と第2曲げ部との間の距離)L1及びネジ間距離(ネジ23とネジ24との間の距離)L2を示す図である。図8は、曲げ部間距離L1を変えたときの反射特性を検証するシミュレーションの結果を示すグラフである。図9は、ネジ間距離L2を変えたときの反射特性を検証するシミュレーションの結果を示すグラフである。
初めに、曲げ部間距離L1と反射特性との関係について説明する。本実施形態のように内導体21(伝達部32)を急激に曲げると、当該曲げ部において内導体21を流れる電磁波が一部反射する。この場合、反射した電磁波により、反射特性が悪化してしまうことがある。
この点、本実施形態では、第1曲げ部で反射した電磁波と、第2曲げ部で反射した電磁波と、が打ち消し合うようにして、反射特性の悪化を防止している。具体的には、伝達部32を流れる電磁波の波長をλgとしたときに、曲げ部間距離L1が、「L1=λg/4+mλg/2(mは正の整数)」を満たすように第1曲げ部及び第2曲げ部の位置を定めている。
図8に示すシミュレーションでは、曲げ部間距離L1を、0.234λg(約λg/4)、0.305λg、0.376λgと変化させたときの反射特性をグラフに示している。図8に示すように、曲げ部間距離L1が0.234λg(約λg/4)の場合に、最も良好な反射特性を示していることが分かる。
次に、ネジ間距離L2と反射特性との関係について説明する。本実施形態のように内導体21を貫通するようにネジ23,24を取り付けると、このネジ23,24によって内導体21を流れる電磁波が一部反射する。この場合、反射した電磁波により、反射特性が悪化してしまうことがある。ネジ間距離L2は、図7に示すように、同軸ケーブル12に沿う方向の距離L21と、平面視で同軸ケーブル12に垂直な方向の距離L22との和で表される。
この点、本実施形態では、ネジ23で反射した電磁波と、ネジ24で反射した電磁波と、が打ち消し合うようにして、反射特性の悪化を防止している。具体的には、伝達部32を流れる電磁波の波長をλgとしたときに、ネジ間距離L2が、「L2=λg/4+mλg/2(mは正の整数)」を満たすように内導体21の取付位置を定めている。
図9に示すシミュレーションでは、ネジ間距離L2を、0.111λg、0.162λg、0.213λg(約λg/4)と変化させたときの反射特性をグラフに示している。図9に示すように、ネジ間距離L2が0.213λgの場合に、最も良好な反射特性を示していることが分かる。
以上に説明したように、本実施形態の同軸導波管変換器13は、内導体21と、外導体22と、を備える。内導体21は、伝達部32と、プローブ33と、を備える。伝達部32は、プローブ33と一体形成された板状の部分であり、同軸ケーブル12を流れた電磁波をプローブ33へ伝達する。プローブ33は、伝達部32から伝達された電磁波を同軸モードから導波管モードへ変更する。
これにより、プレス加工によりプローブ33を形成できるので、削り加工が必要な従来の構成(特許文献1に示す円柱状のプローブ等)と比較して、製造コストを低減することができる。また、プローブ33と伝達部32とが一体形成されているため、プローブを伝達部に取り付ける作業を省略でき、製造コストを一層低減することができる。更に、伝達部32とプローブ33との間のガタツキが生じないので、プローブ33の位置精度を良好に保つことができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
伝達部32の形状(板金の厚さ及び幅、曲げ位置、曲げ角度、及び曲げ数、ネジの挿入孔の位置等)は上記の構成に限られず、任意の形状のものを用いることができる。例えばプローブの位置及び同軸ケーブルの位置等に応じて、アンテナケース内のスペースを有効に活用したレイアウトが実現されるように形状を定めることができる。なお、曲げ位置及び挿入孔の位置については、上記で説明した数式を満たすように形成されることが好ましい。
プローブ33の形状は上記の構成に限られず、任意の形状のものを用いることができる。例えば板金の厚さ及び幅や、導波管の形状等に応じて、適切に電磁波が伝達されるように形状を定めることができる。
アンテナ装置10は、上記で示したスロットアレイアンテナに限られず、同軸ケーブルから伝達された電磁波をプローブによってモード変換して導波管から放出する構成であれば、任意のアンテナ装置を用いることができる。
アンテナ装置10は、上記で示した船舶用レーダアンテナに限られず、他の移動体に搭載されるレーダアンテナや、灯台等に設置され、移動体の位置等を監視するレーダ装置用のレーダアンテナであっても良い。また、レーダアンテナ以外のアンテナ、例えば所定の情報の送信のみに用いられるアンテナにも本発明を適用することができる。
10 アンテナ装置
11 アンテナケース
12 同軸ケーブル
13 同軸導波管変換器
14 放射用導波管(導波管)
15 垂直偏波抑圧部
16〜19 誘電体
21 内導体(同軸導波管変換器用内導体)
22 外導体
31 接続補助部
32 伝達部
33 プローブ

Claims (11)

  1. 伝達された電磁波を同軸モードから導波管モードへ変更する板状のプローブと、前記プローブと一体形成された板状の部分であって、同軸ケーブルを流れた電磁波を前記プローブへ伝達する伝達部と、を備えた同軸導波管変換器用内導体と、
    前記同軸導波管変換器用内導体の前記伝達部の周囲を覆う外導体と、
    を備えることを特徴とする同軸導波管変換器。
  2. 請求項1に記載の同軸導波管変換器であって、
    前記伝達部には曲げ部が形成されることを特徴とする同軸導波管変換器
  3. 請求項2に記載の同軸導波管変換器であって、
    前記伝達部には、前記曲げ部としての第1曲げ部及び第2曲げ部が形成され、
    前記伝達部を流れる電磁波の波長をλgとしたときに、前記第1曲げ部と前記第2曲げ部との間の距離L1が、
    L1=λg/4+mλg/2(mは正の整数)
    を満たすことを特徴とする同軸導波管変換器
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の同軸導波管変換器であって、
    前記伝達部は、第1固定具及び第2固定具によって固定され、
    前記伝達部を流れる電磁波の波長をλgとしたときに、前記第1固定具と前記第2固定具との間の距離L2が、
    L2=λg/4+mλg/2(mは正の整数)
    を満たすことを特徴とする同軸導波管変換器
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載の同軸導波管変換器であって、
    前記プローブには、前記伝達部側の端部にクビレ部が形成され、
    前記クビレ部の幅は、前記プローブにおいて前記クビレ部と接続する部分の幅よりも狭いことを特徴とする同軸導波管変換器
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の同軸導波管変換器であって、
    前記プローブには、テーパ部が形成され、
    前記テーパ部は、前記伝達部から遠ざかるにつれて幅が広がることを特徴とする同軸導波管変換器
  7. 請求項1から6までの何れか一項に記載の同軸導波管変換器であって、
    前記プローブには、前記伝達部から遠ざかる向きに突出する突出部が形成され、
    前記突出部の幅は、前記プローブにおいて前記突出部と接続する部分の幅よりも狭いことを特徴とする同軸導波管変換器
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載の同軸導波管変換器であって、
    前記伝達部の前記同軸ケーブル側の端部近傍に沿って延ばした仮想直線である第1仮想線と、前記伝達部の前記プローブ側の端部近傍に沿って延ばした仮想直線である第2仮想線とが、ねじれの位置関係にあることを特徴とする同軸導波管変換器
  9. 請求項1から8までの何れか一項に記載の同軸導波管変換器と、
    前記同軸導波管変換器から伝達された電磁波を外部へ向かって放射する導波管と、
    を備えることを特徴とするアンテナ装置。
  10. 請求項に記載のアンテナ装置であって、
    少なくとも前記同軸導波管変換器を覆うアンテナケースを備え、
    前記導波管の長手方向と、前記アンテナケース内の前記同軸ケーブルと、が平行であることを特徴とするアンテナ装置。
  11. 請求項10に記載のアンテナ装置であって、
    電磁波を送信するとともに当該電磁波の反射波を受信するレーダアンテナとして用いられることを特徴とするアンテナ装置。
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