JP5777025B2 - 緑藻イカダモ、該緑藻イカダモの培養工程を有する脂質の製造方法、及び該緑藻イカダモの乾燥藻体 - Google Patents

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本発明は、デスモデスムス(Desmodesmus)属に属する緑藻イカダモ、該緑藻イカダモの培養工程を有する脂質の製造方法、および該緑藻イカダモの乾燥藻体に関する。より詳細には、栄養塩が豊富な培養条件でも脂肪酸系炭化水素を藻体内に蓄積しうるデスモデスムス(Desmodesmus)属に属する緑藻イカダモ、該緑藻イカダモの培養工程を有する脂質の製造方法、および該緑藻イカダモの乾燥藻体に関する。
温暖化対策として、あるいは化石燃料枯渇への備えとして世界規模でバイオマス燃料生産の技術開発が進められている。微細藻は、他の植物と比較して単位面積あたりのバイオマス生産性が高く、次世代のバイオマス燃料生産手段として期待されている。ここで、自然界に存在する多くの微細藻類の中から、増殖に優れ、かつ燃料としての良好な特性を示す株を確保することが研究開発課題となっている。
多くの微細藻類は増殖の際には豊富な栄養塩を要求する。その一方、細胞内に様々な物質を蓄積する際には栄養塩の枯渇(減少)を要求する。このことから微細藻類に燃料物質(脂質)を生産させるためには、培養工程の初期においては栄養塩が豊富な条件で増殖させて、培養工程の終期においては栄養塩が欠乏した条件に切り換える、という二段階の生産方法が広く用いられている(非特許文献1参照)。
また、微細藻類の培養工程の終期において暗条件かつ嫌気性条件に切り換えて、藻体外
にエタノールを放出させるエタノール製造方法も開示されている(特許文献1参照)。
従来方法の培養工程の終期においては、栄養塩、光、二酸化炭素等を欠乏させた培養条件に切り換えて、微細藻類の増殖を抑制することによって目的物質を生産している。しかし培養条件を切り換えるためには、培養液を交換したり、培養槽(培養液)の雰囲気を制御する必要があるため、培養操作が煩雑になり、培養工程が長期化し、生産コストが増加してしまう問題がある。従来用いられてきた微細藻類では、このような手間のかかる培養条件の切り換えを行わなかった場合は、藻体中に蓄積する目的物質の含有量が低く留まるという問題がある。例えば、非特許文献1に記載のセネデスムス属の微細藻類(JPCC GA24株)では、栄養塩豊富な培養条件における脂質の蓄積は乾燥藻体重量の10%未満である。
特開平11−196885号公報
Tadashi Matsunaga, Mitsufumi Matsumoto, Yoshiaki Maeda,Hiroshi Sugiyama, Reiko Sato, and Tsuyoshi Tanaka; Characterization of Marine microalga, Scenedesmus sp. strain JPCC GA0024 toward biofuel production. Biotechnol Lett (2009) 31:1367-1372.
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、栄養塩が豊富な培養条件でも脂肪酸系炭化水素を藻体内に蓄積しうる緑藻イカダモ、該緑藻イカダモの培養工程を有する脂質の製造方法、および該緑藻イカダモの乾燥藻体の提供を課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ね、以下の発明に至った。
請求項1に記載の緑藻イカダモは、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で脂肪酸系炭化水素を藻体内に蓄積しうるデスモデスムス(Desmodesmus)属プレイオモルファス(pleiomorphus)種 SUHL0708株(FERM P−21960)である
請求項に記載の脂質の製造方法は、請求項1記載の緑藻イカダモの培養工程を有することを特徴とする。
請求項に記載の脂質の製造方法は、請求項において、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で前記緑藻イカダモを培養する工程、および前記培養液中から前記緑藻イカダモを回収する工程を有することを特徴とす
請求項に記載の脂質の製造方法は、請求項又はにおいて、前記脂質が脂肪酸系炭化水素を含むことを特徴とする。
請求項に記載の脂質の製造方法は、請求項において、前記脂肪酸系炭化水素が炭素数16〜18の脂肪酸系炭化水素を含むことを特徴とする。
請求項に記載の乾燥藻体は、請求項1記載の緑藻イカダモを乾燥して得られるものである。
本特許請求の範囲および明細書中において、「脂質」とは、有機化合物からなる粗脂肪のことである。該有機化合物としては、脂肪酸系炭化水素、リン脂質、光合成色素等が挙げられる。ここで、「脂肪酸系炭化水素」とは、遊離の脂肪酸および脂肪酸とグリセロールとがエステル結合してなるエステル化合物を意味する。該エステル化合物は、モノグリセリド、ジグリセリド、およびトリグリセリドを含む。該脂肪酸は、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸を含む。
本発明の緑藻イカダモは、窒素含量が豊富な培養条件でもその藻体内に脂肪酸系炭化水素を藻体内に蓄積しうる。本発明の緑藻イカダモを培養して藻体内に脂肪酸系炭化水素を高濃度で蓄積させる場合、その培養工程において、窒素の豊富な培養液から窒素が欠乏した培養液へ切り換える操作が不要である。
本発明の脂質の製造方法によれば、より簡便な培養工程によって、高濃度の脂肪酸系炭化水素を蓄積した緑藻イカダモを得て、該脂肪酸系炭化水素を含有した脂質を製造することができる。該脂質は燃料又は食品・化学工業における原料として利用できる。
本発明の乾燥藻体は脂肪酸系炭化水素を含むため可燃性であり、燃料として利用できる。
SUHL0708株の光学顕微鏡写真である。 SUHL0708株(冬期型細胞)の走査電子顕微鏡写真であり、(a)は2連細胞、(b)は4連細胞である。 SUHL0708株(夏期型細胞)の走査電子顕微鏡写真であり、(a)は2連細胞、(b)は4連細胞である。 ナイルレッド染色処理をした染色したSUHL0708株(冬期型細胞)の(a)光学顕微鏡写真、(b)G励起蛍光写真である。 SUHL0708株の細胞脂溶性画分のUVA−可視領域吸収曲線であり、(a)はカロテノイド系の光合成色素の吸収スペクトル、(b)はクロロフィル系の光合成色素の吸収スペクトルである。 SUHL0708株の増殖曲線である。 SUHL0708株の増殖、脂肪酸系炭化水素の蓄積量、及び培養液中の栄養塩濃度を示すグラフである。
本願明細書において、栄養塩は、緑藻イカダモの増殖に欠かせない必須栄養素を含む塩類のことをいう。該必須栄養素として、窒素を含む栄養塩及びリンを含む栄養塩が緑藻イカダモの増殖には特に重要である。また、鉄、マンガン、マグネシウム、各種ビタミン等も必須栄養素である。
前記窒素を含む栄養塩としては、例えば、硝酸イオン(NO )を含む塩、亜硝酸イオン(NO )を含む塩、およびアンモニウムイオン(NH4)を含む塩が挙げられる。
前記リンを含む栄養塩としては、例えば、リン酸イオン(PO 3−)を含む塩が挙げられる。
また、硝酸態窒素とは(NO )硝酸の形で存在している窒素のことをいう。よって、硝酸態窒素量で40mg/L以上とは、硝酸イオン濃度が2.9mmol/L以上であることをいう。
以下、本発明について詳しく説明する。
<デスモデスムス属プレイオモルファス種に属する緑藻イカダモ>
本発明におけるデスモデスムス(Desmodesmus)属プレイオモルファス(pleiomorphus)種に属する緑藻イカダモ(以下、本発明の緑藻イカダモ)は、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で脂肪酸系炭化水素を藻体内に蓄積しうるものである。
本発明の緑藻イカダモは、例えば、自然界から採取された試料中の緑藻イカダモを、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上であり、栄養塩を豊富に含む培養液中で培養し、得られた培養物中の脂質量の多い株を選択し、クローン培養株を樹立することにより得ることができる。中でも、野外に上部開放型(無蓋型)の培養タンクを設置し、培地を加えて通気攪拌して自然採苗することによって採取された緑藻イカダモであることが好ましい。このような操作によって、非無菌的条件下で良好に培養可能な株を選抜することができる。
本発明の緑藻イカダモは、通常緑藻イカダモの培養する条件で、例えば、必要な栄養分を含む培養溶液(pHが4〜11の範囲)中で、培養温度が4〜40℃の範囲である条件で、培養することができる。中でも、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で培養することにより、良好に培養することができる。
特に、本発明の緑藻イカダモは、良好に増殖している状態で藻体内に脂肪酸系炭化水素を蓄積させることができる、という優れた特徴を有する。実際に、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で培養すると、本発明の緑藻イカダモは、培養液から窒素を枯渇させる処理を行わないにもかかわらず、乾燥藻体における脂質含有量が50重量%以上となる。
該緑藻イカダモとしては、脂肪酸系炭化水素の藻体中における含有率が高く、容易に培養できる観点から、デスモデスムス属プレイオモルファス種 SUHL0708株(FERM P−21960)(以下、SUHL0708株と略称する。)がより好ましい。
発明者らはSUHL0708株を、吉野川流域の大気に浮遊する微生物群から単離し、同定した。当該株は緑藻綱ヨコワミドロ目イカダモ科デスモデスムス属プレイオモルファス種に属する淡水に棲む緑藻イカダモの新規株である。以下、SUHL0708株の単離・同定方法について述べる。
(SUHL0708株の単離方法)
KW21(第一製網株式会社製)の0.1体積%溶液(窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上)を培養液とし、野外に上部開放型(無蓋型)の培養タンクを設置し、培養液を加えて通気攪拌して、増殖した微細藻類を回収した。回収された微細藻類の中から、野外増殖力と脂質生産性の両面に優れたものを選択し、クローン培養株を樹立した。さらに、培養容器を継代ごとに大きくすることにより、大量栽培を行った。具体的には、試験管培養から始めて、100L容、500L容、1000L容そして20t容から100t容円形水槽まで順次培養容器を大きくすることにより、大量栽培試験を実施して、選択されたクローン株の実用性を調べた。
(SUHL0708株の形態学的性質)
図1は、SUHL0708株の光学顕微鏡写真である。4つの細胞体(藻体)が連なった4連細胞である。1個の細胞体の長径は約14μm、短径は約8μmであり、細胞体が良好に肥大した状態にある。晴天時の自然光のような比較的強い光照射条件で培養した場合に観察される。
図2は、SUHL0708株(冬期型細胞)の走査電子顕微鏡写真であり、(a)は2連細胞、(b)は4連細胞である。夏期型細胞に比べて、細胞体の体積が小さく、棘の長さが短く、棘の数が少ない。人工光や冬期の曇天時の自然光のような比較的弱い光照射条件で培養した場合に観察される形態である。
図3は、SUHL0708株(夏期型細胞)の走査電子顕微鏡写真であり、(a)は2連細胞、(b)は4連細胞である。冬期型細胞に比べて、細胞体の体積が大きく、棘の長さが長く、棘の数が多い。晴天時の自然光のような比較的強い光照射条件で培養した場合に観察される形態である。
(SUHL0708株の生化学的性質)
増殖期にあるSUHL0708株をナイルレッド染色処理して蛍光顕微鏡で観察すると、藻体内に脂質(粗脂肪)が蓄積されていることが確認される(図4参照)。
前記脂質は、炭素数16〜18の脂肪酸および該炭素数16〜18の脂肪酸(アシル基)を分子内に有するトリグリセリド等の脂肪酸系炭化水素を含有する。
(SUHL0708株の光合成色素)
培養液の一部(10ml)を3000rpmで5分間遠心分離して藻体を回収し、ジクロロメタン:メタノール(混合比2:1)で黄色物質を、そしてエチルアルコールで緑色色素成分を抽出して800nmから300nmの範囲の吸収曲線を測定した。その結果を図5に示す。
本発明の緑藻イカダモの細胞壁はセネデスムス属の微細藻類とは異なり、ジクロロメタン:メタノール(混合比2:1)で主に抽出されるのはカロテノイド(Carotenoid)系黄色色素であった(図5(a))。緑色色素のクロロフィルaはアルコールで抽出された(図5(b))。なお、一度アルコールに溶解した緑色色素成分は、その後ヘキサンやキシレンに溶解する性状を示した。
(SUHL0708株の生理学的性質)
尿素添加のギラード培地や完全な無機培地のCHU‐13*2で増殖できる。特に、市販の藻類培養液であるKW21(第一製網株式会社製)の0.1体積%溶液が適している。
0.1体積%に調製されたKW21培地の1Lには、緑藻イカダモの増殖に必要な栄養塩が豊富に含まれる。具体的には、前記KW21培地1L中、窒素含有物をNとして49mg、リン酸をPとして4mgを含む。また、前記KW21培地には、ホウ素、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、EDTA、複合アミノ酸(各種アミノ酸)、B1, B12, ビオチン等の複合ビタミン(各種ビタミン)が十分に含まれる。
SUHL0708株は、培養溶液のpHが4〜11の範囲であれば増殖できる。また、培養温度が4〜40℃の範囲であれば増殖できる。
例えば、白色蛍光灯で160μmol/m/sの光を照射して、30℃又は35℃の培養液の温度で、栄養塩を十分に含むKW21培養液(0.1体積%)を用いて、常法に従って培養すると図6で示す増殖曲線が得られた。
さらに、2000〜3000μmol/m/sの光を照射して15〜30℃の培養液の温度で、空気(COガスを5体積%で混合)を通気攪拌して、栄養塩を十分に含むKW21培養液(0.1体積%)を用いて、常法に従って培養したところ、増殖期にあるSUHL0708株の藻体内には、乾燥藻体の単位重量当たり約50重量%の脂質が蓄積された。
乾燥藻体中の脂質の定量は、乾燥藻体から脂質を抽出してH−NMR測定することによって算出した。具体的には、乾燥藻体をメチルアルコール存在下でマイクロウェーブ照射することによって脂質を抽出した。この抽出物を少量の重クロロホルムに溶解して、該重クロロホルム(CDCL)に微量含まれるクロロホルム(CHCL)の水素量を基準に、炭化水素鎖の水素核をH−NMR測定する方法で行った。
(SUHL0708株の遺伝的性質)
従来公知の方法によって、SUHL0708株からDNAを抽出し、18S rDNAのITS−2領域の塩基配列解析を行った。得られた塩基配列を配列表の配列番号1に示す。
データベースと照合した結果、デスモデスムス属プレイオモルファス種に属する既知の緑藻イカダモの塩基配列と一致した。
前記データベースは、次の文献Aに記載されたものである。
文献A;Hegewald, E., Schumidt, A., Braband, A. & Tsarenko, P.(2005):Revision of the Desmodesmus(Sphaeropleales,Scenedesmaceae)species with lateral spines. 2.The multi-spined to spineless taxa. Arch.Hydrobiol./Algolog. Stud. 116:1-38.
前述の形態学的・生理学的・生化学的性質、光合成色素の構成、及び遺伝的性質から、SUHL0708株は、緑藻綱ヨコワミドロ目イカダモ科デスモデスムス属に属する藻類であると推定された。
さらに、本発明のSUHL0708株は、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で、前記脂肪酸系炭化水素を含む油脂を藻体内に高濃度で含有しうる点で既知の緑藻イカダモとは相違することから、デスモデスムス属プレイオモルファス種に属する新しい株であると判断し、デスモデスムス属プレイオモルファス種 SUHL0708株と命名した。
前記SUHL0708株は、出願人によって、受託番号FERM P−21960として、独立行政法人産業技術総合研究所 特許微生物寄託センターに寄託された(受領日:平成22年4月30日)。
<脂質の製造方法>
本発明における脂質の製造方法は、本発明にかかる緑藻イカダモを培養し、藻体内に脂質を蓄積させることを特徴とする。具体的には、前述の本発明にかかる緑藻イカダモの培養工程を有することを特徴とする。
本発明の脂質の製造方法における主な工程としては、前記緑藻イカダモの培養工程と、その培養工程によって増殖させた緑藻イカダモを培養液中から回収する工程と、回収した緑藻イカダモの藻体から脂質を抽出する工程が挙げられる。
(培養工程)
本発明の脂質の製造方法に用いる緑藻イカダモとしては、藻体中の脂質含有率が高く、容易に培養できる観点から、SUHL0708株が好ましい。
前記緑藻イカダモを培養する方法は、デスモデスムス属プレイオモルファス種に属する緑藻イカダモを培養できる公知の方法が適用できる。また、培養容器を継代ごとに大きくすることにより、大量栽培を行うことができる。培養時には、藻体が沈殿しない程度に攪拌しながら、光照射下で通気培養することが好ましい。
前記培養液としては緑藻イカダモを増殖させることができる液体培地であれば特に制限されず、公知のものが使用できる。例えば、尿素添加のギラード培地、完全な無機培地のCHU‐13*2、前記KW21が使用できる。なかでも前記KW21の0.1体積%溶液が好適である。
光照射条件としては、培養液中の藻体濃度や培養槽の深さによって適宜調節すればよく、10〜4000μmol/m/sの自然光又は人工光が好ましく、100〜3000μmol/m/s自然光又は人工光がより好ましく、500〜3000μmol/m/sの自然光又は人工光がさらに好ましい。上記範囲であると、緑藻イカダモが光合成を行って順調に増殖できる。
培養温度としては、緑藻イカダモの増殖に適した公知の培養温度でよい。SUHL0708株を用いた場合は、通常4〜40℃で生育させることができ、10〜40℃が好ましく、15〜35℃がより好ましく、20〜35℃がさらに好ましい。
培養期間は、特に制限されない。緑藻イカダモの増殖が阻害されない培養条件を維持できる限り、培養を継続することができる。SUHL0708株を用いた場合は、培養液に接種後、通常3〜60日程度の培養期間で回収することができる。該培養期間としては、3〜30日が好ましく、3〜14日がより好ましく、3〜7日がさらに好ましい。
培養液中の藻体密度(細胞密度)としては、1×10〜10×10個/mlが好ましく、1×10〜5×10個/mlがより好ましく、2×10〜1×10個/mlがさらに好ましい。
上記範囲であると、緑藻イカダモの増殖スピードが高めることができ、藻体内の脂質含有率を高めることができる。
本発明の緑藻イカダモは、増殖期において脂質を高濃度で含有する。このため、増殖期にある緑藻イカダモを回収することにより、脂質を得ることができる。
このような利点を最大限に活かす観点から、本発明の脂質の製造方法では、前記培養工程において、栄養塩含有培養液から栄養塩欠乏培養液へ切り換える操作を行わないことが好ましい。つまり、窒素含有化合物等の栄養塩の豊富な培養液から、栄養塩が欠乏した培養液に切り換える操作を行うことなく、直接緑藻イカダモを回収することができる。
例えば、本発明の脂質の製造方法では、培養液を常に栄養塩が豊富な状態に保つことによって、培養工程および回収工程を並行して連続運転することができる。
本発明の脂質の製造方法では、増殖期にある緑藻イカダモを回収することが好ましい。緑藻イカダモが順調に生育する増殖期にある場合、通常1日の培養期間で、細胞数(藻体数)が2倍になる。この増殖期にある緑藻イカダモには、培養条件にも依るが、乾燥藻体の単位重量当たり15〜50重量%の脂質が含まれる。
このように、増殖期において脂質を高濃度で含有する藻類は、発明者らの知る限り本発明の緑藻イカダモ以外に存在しない。従来公知の微細藻類では、増殖期における脂質含有率は10重量%未満である(非特許文献1参照)。
本発明の緑藻イカダモは、窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で培養することが好ましい。前記緑藻イカダモの藻体内の脂質含有量を高めることができるためである。
前記緑藻イカダモを順調に増殖させつつ、該緑藻イカダモ中の脂質含有量を高める観点から、前記培養液の窒素含量としては、硝酸態窒素量で45mg/L以上がより好ましく、硝酸態窒素量で48mg/L以上がさらに好ましい。
ここで、窒素含量とは、培養液中の窒素のモル数に依存する量であり、培養液中の窒素含有化合物の種類には依らない。
前記培養液の窒素含量の上限値は、前記緑藻イカダモが順調に増殖する限り特に制限されないが、通常200mg/L以下であればよい。
前記緑藻イカダモが順調に増殖する栄養塩が豊富な培養液として、例えば、窒素を含む栄養塩が100μmol/L以上2000μmol/L以下(硝酸カリウムに換算すれば約10mg/L以上200mg/L以下、前記リンを含む栄養塩が10μmol/L以上200μmol/L以下(リン酸三ナトリウムに換算すれば約1.6mg/L以上32mg/L以下)が含有されるものを用いることができる。
培養した緑藻イカダモの回収方法としては、例えば培養液に硫酸バンド(硫酸アルミニウム)或いはミョウバン(硫酸カリウムアルミニウム)を添加するか、又は比較的長期間の培養を行うことによって、藻体がフロック(凝集塊)を形成するようにして凝集沈降させて回収する方法、培養液を遠心することによって藻体を沈殿させて回収する方法、培養液をフィルターに通して藻体ろ別して回収する方法等が挙げられる。
前記緑藻イカダモの藻体内に含まれる脂質を抽出する方法としては、公知の微細藻類から脂質を抽出する従来方法が適用可能である。抽出した脂質は、用途に応じてさらに精製してもよい。
前記緑藻イカダモから脂質を抽出する好適な方法としては、例えば藻体を凍結乾燥等して得られる乾燥藻体の粉末を加圧カラムに充填し、メチルアルコールが超臨界となる240℃、8MPa以上の反応条件で抽出とメチルエステル化を同時に進める方法が挙げられる。この方法によって、石油代替液体燃料として使用可能な高エネルギーの脂肪酸系炭化水素を生産できる。前記脂質のメチルアルコール抽出において、加熱加圧下(例えば、8MPa、150℃)で600W程度のマイクロウエーブを照射することによっても効率よくメチルエステル化を進める効果が得られる。
本発明の脂質の製造方法によって得られた脂質(粗脂肪)は、脂肪酸系炭化水素を含有する。該脂肪酸系炭化水素は、炭素数16〜18の脂肪酸及び/又は炭素数16〜18の脂肪酸(アシル基)を有するトリグリセリド等のエステル化合物を主成分として含有しうる。
なお、脂肪酸系炭化水素は高温高圧でメタノールを添加することによってメチル化できる。
また、前記直鎖状不飽和脂肪酸は、水素添加による飽和炭化水素への変換によって、高エネルギーの炭化水素燃料へ誘導できる。
前述の方法で得られた脂質は、可燃性であるため、そのまま燃料として用いても良いし、精製した後で燃料又は食品・化学工業の原材料として利用することができる。
また、回収した緑藻イカダモは、風乾や凍結乾燥等の常法で乾燥させた乾燥藻体に加工することができる。該乾燥藻体は、前記脂肪酸系炭化水素を含有するため可燃性であり、そのまま燃焼用の燃料として利用することができる。
<乾燥藻体>
本発明における乾燥藻体は、脂肪酸系炭化水素を藻体内に蓄積しうるデスモデスムス属プレイオモルファス種に属する緑藻イカダモの藻体を乾燥させたものである。
前記緑藻イカダモとしては、藻体内の脂質含有率が高いSUHL0708株が好ましい。
前記緑藻イカダモを乾燥させる方法としては、藻体中の水分を除去できる方法であれば特に制限されず、乾燥雰囲気中で風乾させる方法や凍結乾燥する方法が挙げられる。
得られた乾燥藻体は脂肪酸系炭化水素を含むため可燃性であり、燃料として利用できる。火炎中で燃焼させる場合には、水気を切った生乾きの藻体を火炎中に投入してもよい。この場合、火炎中で該藻体が乾燥藻体になり燃焼する。
<バイオマス燃料>
本発明にかかる緑藻イカダモを乾燥粉体として、あるいは該緑藻イカダモの藻体内から抽出精製して得られる脂質として、バイオマス燃料に利用することができる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
SUHL0708株を下記条件で培養した。16日間の培養期間において、SUHL0708株は順調に増殖した。培養期間中、培養液の一部から藻体を回収し、細胞数(個/ml)、乾燥藻体重量(g/L)、脂質(g/L)を測定した。
その結果を図7に示す。
・ 培養液の種類:KW21の水溶液(0.1体積%)
・ 培養液の温度:25℃
・ 培養液の通気及び攪拌:空気(5体積%のCOガスを混合)を通気しつつ、藻体が沈殿しない程度に緩やかに攪拌
・ 光照射条件:自然光(日照時間:12時間,強度範囲:500〜3000μmol/m/s,平均強度:1000μmol/m/s)
・ 培養期間:シードとなる藻体を接種後、16日間
前記脂質の定量方法は、以下のとおりである。
マイクロウェーブ抽出法を用いて行った。まず、メチルアルコール存在下でマイクロウェーブ照射することによって、藻体から脂質を抽出した。この抽出物を少量の重クロロホルムに溶解して、NMRで炭化水素鎖の水素核を測定する方法で行った。
培養開始後4日目で回収した藻体内には、乾燥藻体の単位重量当たり50重量%以上の脂質が含有されていた(図7参照)。また、培養開始後16日目で回収した藻体内には、乾燥藻体の単位重量当たり約18重量%の脂質が含有されていた(図7参照)。
培養期間中の脂質含有率の平均は、乾燥藻体の単位重量あたり約28重量%であった。
培養液に含有される、硝酸イオン(NO )、リン酸イオン(PO 3−)の濃度変化をパックテスト(株式会社共立理化学研究所)を使用して測定した。
16日間(0〜384時間)の培養期間における、硝酸イオン濃度を図7に示した。また、同培養期間おいて、リン酸イオンは10μmol/L以上で含有されていた。つまり、培養期間における培養液は豊富な栄養塩を含んでいた。
培養液の一部から回収された増殖期にあるSUHL0708株の光学顕微鏡像を図1に示し、走査電子顕微鏡像を図3に示す。また、藻体を常法によってナイルレッド染色した蛍光顕微鏡像を図4に示す。
以上の結果から、栄養塩が豊富な培養液でSUHL0708株を培養し、増殖期にある藻体を回収することによって脂質を製造できることが明らかである。
本発明にかかる緑藻イカダモは、増殖期における藻体内に脂質を高濃度で蓄積できるため、バイオ燃料の生産に利用可能である。また、大気中の二酸化炭素を緑藻イカダモに吸収させることによって、地球温暖化防止にも貢献しうる。
FERM P−21960

Claims (6)

  1. 窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で脂肪酸系炭化水素を藻体内に蓄積しうるデスモデスムス(Desmodesmus)属プレイオモルファス(pleiomorphus)種 SUHL0708株(FERM P−21960)である緑藻イカダモ。
  2. 請求項1記載の緑藻イカダモの培養工程を有する脂質の製造方法。
  3. 窒素含量が硝酸態窒素量で40mg/L以上である培養液中で前記緑藻イカダモを培養する工程、および前記培養液中から前記緑藻イカダモを回収する工程を有することを特徴とする請求項に記載の脂質の製造方法。
  4. 前記脂質が脂肪酸系炭化水素を含むことを特徴とする請求項又はに記載の脂質の製造方法。
  5. 前記脂肪酸系炭化水素が炭素数16〜18の脂肪酸系炭化水素を含むことを特徴とする請求項に記載の脂質の製造方法。
  6. 請求項1記載の緑藻イカダモを乾燥して得られる乾燥藻体。
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