JP5774118B2 - 粒子線照射装置及び粒子線治療装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粒子線を用いて癌等を治療する粒子線照射装置及び粒子線治療装置に関する。
一般に粒子線治療装置は、荷電粒子ビームを発生するビーム発生装置と、ビーム発生装置につながれ、発生した荷電粒子ビームを加速する加速器と、加速器で設定されたエネルギーまで加速された後に出射される荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系と、ビーム輸送系の下流に設置され、荷電粒子ビームを照射対象に照射するための粒子線照射装置とを備える。粒子線照射装置には大別すると、荷電粒子ビームを散乱体で散乱拡大し、拡大した荷電粒子ビームを照射対象の形状にあわせて照射野を形成するブロード照射方式と、照射対象の形状に合わせるように、細いペンシル状のビームを走査して照射野形成するスキャニング照射方式(スポットスキャニング、ラスタースキャニング等)とがある。
ブロード照射方式は、コリメータやボーラスを用いて患部形状に合う照射野を形成する。患部形状に合う照射野を形成し、正常組織への不要な照射を防いでおり、最も汎用的に用いられている、優れた照射方式である。しかし、患者ごとにボーラスを製作したり、患部に合わせてコリメータを変形させたりする必要がある。
一方、スキャニング照射方式は、コリメータやボーラスが不要といった自由度の高い照射方式である。しかし、患部以外の正常組織への照射を防ぐこれら部品を用いないため、ブロード照射方式以上に高いビーム照射位置精度が要求される。
近年、複雑な形状の患部を治療するため、ビーム成形の自由度に対する要求が大きくなってきた。頭頚部は眼球、視神経、脊髄、脳など重要臓器が多く、スキャニング照射方式を適用したいとの要求がある。頭頚部の場合は胴体部分と違い、体のサイズが小さいため、患部までの深さが比較的浅く、必要なビームのエネルギーも低いものとなる。荷電粒子ビームのエネルギーとビームサイズの関係を図17に示す。横軸は荷電粒子ビームのビームエネルギーE(MeV)であり、縦軸は荷電粒子ビームのビームサイズS(mm)である。ビームサイズは標準偏差計算のように計算される。図17のビームサイズSは、水中におけるアイソセンタでのビームサイズである。特性92は水散乱による物理限界となるビームサイズであり、特性91は従来の粒子線照射装置のビーム取出し窓から放出された荷電粒子ビームが空気中を通過し、患者の体に入る場合のビームサイズである。放射線の人体内部の照射特性は、水中における放射線の照射特性と同等であり、水中における照射特性が検討される。
例えば、150MeVの陽子線の場合、ビーム取出し窓や位置モニタ、空気などのロスを無視すると16cm程度の飛程があり、頭頚部の場合はこれよりも少ない飛程であることが多い。つまり、症例を考えた場合には図17の150MeVよりも低いエネルギーで小さなビームサイズが必要であるにも関わらず、従来技術の場合には150MeVより低いエネルギーでは、水に入るまでのビーム取出し窓や位置モニタ、空気による散乱(角)の寄与が大きいため、非常に大きなビームサイズとなってしまう。ビームサイズを小さくするための方法として、荷電粒子ビームを散乱させる物質と被照射体(患部)との距離を小さくするという方法が考えられる。
特許文献1には、高いビーム照射位置精度が要求されるスキャニング照射方式を用いた粒子線治療装置において、ビームの散乱を生じる障害物をできるだけビームの下流側に置くことにより、ビームサイズを小さくする発明が開示されている。特許文献1の発明は、荷電粒子ビームを走査するビーム走査装置とこのビーム走査装置よりも下流側にビーム取出し窓が設けられた第1のダクトを有し、この第1のダクト内部を通過させて荷電粒子ビームを照射対象に照射する照射装置と、第2のダクトを有し、加速器から出射された荷電粒子ビームを第2のダクトの内部を通過させて照射装置に輸送するビーム輸送装置とを備えており、荷電粒子ビームの位置を測定するビーム位置モニタ(以降、単に位置モニタとする。)が、保持部材を介してビーム取出し窓に取り付けられ、第1のダクト内部の真空領域と第2のダクト内部の真空領域が連通している。
第1のダクトは2つのダクトからなり、この2つのダクトをベローズにより密封接合していた。第1のダクトをビーム軸方向に伸縮させるダクト伸縮手段と駆動手段により、ベローズを伸縮させ、ビーム取出し窓の近傍で下流に設けられる位置モニタをダクトのビーム軸方向へ移動させることで、患者とビーム取出し窓とのエアギャップを不必要に大きくなることを抑え、ビームサイズを小さくするようにしていた。
特許4393581号公報(0014段、0027段〜0029段、図2)
特許文献1の粒子線治療装置は、ビーム取出し窓を患者に近づけるために、第1のダクトである2つのダクトを伸縮可能に密封接合したベローズを用いていた。ベローズの内面側を真空に保持するための真空ベローズは、図18に示すように、内部の真空状態を保持しながら、伸縮動作を長期間実行する場合には、可動範囲が制限されてしまう。ベローズ95は最縮小状態を示しており、その長さはL2である。また、ベローズ94は最伸長状態を示しており、その長さはL1である。長さL3は長さL1と長さL2の差であり、この長さL3が可能ストローク長である。可能ストローク長L3は、最大長L1の1/3程度であり、ストローク長を長くしようとすると真空ベローズの全長が長くなる。
患者台に載せられた患者の患部を位置決めすには、患者のビーム軸方向の移動長は最低限370mm程度必要となる。真空ベローズを伸縮させてビーム取出し窓及び位置モニタを移動させる場合には、可能ストローク長L3は370mm以上必要となる。ビーム取出し窓及び位置モニタは、患者のビーム軸方向の移動長ばかりでなく、患部を位置決めするために用いるX線管及びX線撮像装置の配置位置との位置関係によりさらに患者から退避させる必要がある。照射ノズル先端部(位置モニタが取り付けられた部分等の先端部)を体表面ぎりぎりまで移動させる場合、アイソセンタから40mmであり、最退避長を650mmとすると610mmの可能ストローク長が必要となる。また、スキャニング照射方式では、荷電粒子ビームの走査範囲は下流にいくほど広くなるので、真空ベローズの口径を大きくする必要がある。大口径で長い真空ベローズの製造は困難である。
特許文献1の粒子線治療装置は、荷電粒子ビームが真空中を通過するに真空通過長を可変にして、患部に照射するビームサイズをできるだけ小さくしようとしているが、真空ベローズを設けることで装置が複雑になっていた。また、可能ストローク長を十分に長くできない場合には、ビーム取出し窓及び位置モニタを十分に患者に近づけることができず、結果として、頭頚部の治療に必要な低エネルギーでは、患部に照射するビームサイズが十分に小さくできない可能性があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、荷電粒子ビームが低エネルギーであっても小さなビームサイズで照射対象に照射できる粒子線照射装置を得ることを目的とする。
本発明に係る粒子線照射装置は、荷電粒子ビームが通過する真空領域を形成する真空ダクトと、真空ダクトの下流側に設けられ、荷電粒子ビームが真空領域から放出される非金属の窓板を有する真空窓と、荷電粒子ビームをビーム軸に垂直な方向に走査する走査電磁石と、真空窓の下流側に設けられ、荷電粒子ビームの通過位置及びビームサイズを検出する位置モニタを有するモニタ装置と、真空窓を覆い、下流側にモニタ装置が配置された低散乱ガス充填室と、荷電粒子ビームの照射を制御する照射管理装置と、低散乱ガス充填室に対して低散乱ガスの供給及び放出を実行する低散乱ガス装置と、を備える。低散乱ガス充填室は、モニタ装置と真空窓とのビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置され、荷電粒子ビームが照射される際に、空気よりも散乱が小さい低散乱ガスが充填され、低散乱ガス装置は、低散乱ガス充填室に低散乱ガスを供給するガス供給部と、低散乱ガス充填室のガス圧力の変動に応じて容積を変動させる容積変動吸収部と、低散乱ガス充填室から低散乱ガスを放出するガス放出部と、を有することを特徴とする。
本発明に係る粒子線照射装置によれば、モニタ装置と真空窓とのビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置され、空気よりも散乱が小さい低散乱ガスが充填された低散乱ガス充填室を荷電粒子ビームが通過するので、低エネルギーであっても小さなビームサイズで照射対象に荷電粒子ビームを照射できる。
本発明の実施の形態1による粒子線照射装置を示す構成図である。 本発明の粒子線治療装置の概略構成図である。 図1の照射系機器の退避状態を説明する図である。 図1の照射系機器の照射状態を説明する図である。 実施の形態1の低散乱ガスの供給及び排出構成を説明する図である。 図1の真空窓の構造を示す図である。 図6のA1−A1断面を示す図である。 図1のモニタ装置を示す図である。 図8のA2−A2断面を示す図である。 図9の左上部の拡大図である。 図1のモニタ装置の取り付け方法を説明する図である。 図11のA3−A3断面を示す図である。 本発明のビームサイズ特性を示す図である。 実施の形態2の低散乱ガスの供給及び排出構成を説明する図である。 実施の形態3のビームサイズ異常判定処理を説明する図である。 実施の形態3の他のビームサイズ異常判定処理を説明する図である。 荷電粒子ビームのエネルギーとビームサイズの関係を説明する図である。 真空ベローズの問題を説明する図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による粒子線照射装置を示す構成図である。図2は本発明の粒子線治療装置の概略構成図である。図2において、粒子線治療装置51は、ビーム発生装置52と、ビーム輸送系59と、粒子線照射装置58a、58bとを備える。ビーム発生装置52は、イオン源(図示せず)と、前段加速器53と、シンクロトロン54とを有する。粒子線照射装置58bは回転ガントリ(図示せず)に設置される。粒子線照射装置58aは回転ガントリを有しない治療室に設置される。ビーム輸送系59の役割はシンクロトロン54と粒子線照射装置58a、58bの連絡にある。ビーム輸送系59の一部は回転ガントリ(図示せず)に設置され、その部分には複数の偏向電磁石55a、55b、55cを有する。
イオン源で発生した陽子線等の粒子線である荷電粒子ビームは、前段加速器53で加速され、加速器であるシンクロトロン54に入射される。荷電粒子ビームは、所定のエネルギーまで加速される。シンクロトロン54から出射された荷電粒子ビームは、ビーム輸送系59を経て粒子線照射装置58a、58bに輸送される。粒子線照射装置58a、58bは荷電粒子ビームを照射対象25(図1参照)に照射する。
ビーム発生装置52で発生され、所定のエネルギーまで加速された荷電粒子ビーム1は、ビーム輸送系59を経由し、粒子線照射装置58へと導かれる。図1において、粒子線照射装置58は、ビーム輸送系59から真空領域を形成すると共に連通した上部真空ダクト6及び下部真空ダクト7と、荷電粒子ビーム1が真空領域から放出される真空窓8と、荷電粒子ビーム1に垂直な方向であるX方向及びY方向に荷電粒子ビーム1を走査するX方向走査電磁石2及びY方向走査電磁石3と、線量モニタ4と、位置モニタ5と、上部シール29と、モニタ保持部9と、上部シール29とモニタ保持部9とを移動可能に接続する蛇腹10と、モニタ保持部9の外周に配置された延伸部23と、モニタ保持部9をビーム軸方向に駆動するモニタ保持部駆動装置80と、線量データ変換器16と、位置データ変換器17と、ビームデータ処理装置18と、走査電磁石電源19と、粒子線照射装置58を制御する照射管理装置20とを備える。照射管理装置20は、照射制御計算機21と照射制御装置22とを備える。荷電粒子ビーム1は、図に記載した中心軸27に沿うように照射され、X方向走査電磁石2及びY方向走査電磁石3で何も制御しなければ、最終的にはアイソセンタ(照射基準点)26に向かうように調整される。荷電粒子ビーム1は、患者台28に搭載された患者24の照射対象25である患部に照射される。なお、荷電粒子ビーム1の進行方向は−Z方向である。
X方向走査電磁石2は荷電粒子ビーム1をX方向に走査する走査電磁石であり、Y方向走査電磁石3は荷電粒子ビーム1をY方向に走査する走査電磁石である。位置モニタ5は、X方向走査電磁石2及びY方向走査電磁石3で走査された荷電粒子ビーム1が通過するビームにおける通過位置(重心位置)やサイズを検出する。線量モニタ4は、荷電粒子ビーム1の線量を検出する。照射管理装置20は、図示しない治療計画装置で作成された治療計画データに基づいて、照射対象25における荷電粒子ビーム1の照射位置を制御し、線量モニタ4で測定され、線量データ変換器16でデジタルデータに変換された線量が目標線量に達すると荷電粒子ビーム1を停止する。走査電磁石電源19は、照射管理装置20から出力されたX方向走査電磁石2及びY方向走査電磁石3への制御入力(指令)に基づいてX方向走査電磁石2及びY方向走査電磁石3の設定電流を変化させる。
モニタ保持部駆動装置80は、延伸部23に固定されたラック11と、ラック11に噛み合うピニオン12と、ピニオン12を回転させるモータ13と、延伸部23に固定されたガイドレール14と、ガイドレール14に挿入されたガイドブッシュ15とを備える。ピニオン12は上部真空ダクト6及び下部真空ダクト7に対して所定の位置関係になるように粒子線照射装置58の設置箇所に固定されている。モータ13により回転されるピニオン12と、ピニオン12の回転によりZ軸方向に移動するラック11によりモニタ保持部9を移動させる。線量モニタ4及び位置モニタ5をまとめてモニタ装置67と呼ぶことにする。モニタ装置67はモニタ保持部9の先端部に固定される。モニタ装置67とモニタ保持部9の固定方法は後述する。上部シール29、蛇腹10、モニタ保持部9及びモニタ装置67により、低散乱ガス充填室39が構成される。低散乱ガス充填室39には、ヘリウムガス等の低散乱ガスが充填される。低散乱ガス充填室39は、モニタ装置67と真空窓8とのビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置される。モニタ保持部駆動装置80は、真空領域を形成する上部真空ダクト6、下部真空ダクト7及び真空窓8とモニタ装置67とのビーム軸方向(Z方向)における相対位置を変更すると共に、蛇腹10が伸縮することにより低散乱ガス充填室39の容積を変更する駆動装置である。上部真空ダクト6、下部真空ダクト7、真空窓8、低散乱ガス充填室39、モニタ装置67、X方向走査電磁石2、Y方向走査電磁石3をまとめて照射系機器30と呼ぶことにする。
位置モニタ5は、例えば荷電粒子により電離するガスの中に垂直のワイヤー群を張った多線式比例計数管で構成される。位置モニタ5上でのビームの位置情報である電流信号は、アナログデータsigaである。アナログデータsigaは、位置データ変換器17に入力される。位置データ変換器17において、ビームの通過位置情報である電流信号は、I/V変換器を通過して電圧に変換され、増幅器で増幅され、AD変換器でアナログ信号からデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたデジタルデータsigdはビームデータ処理装置18に入力される。I/V変換器、増幅器、AD変換器は、位置データ変換器17を構成する。線量モニタ4は、例えば粒子線を電離する空気の中に平行平板の電極を設けた電離箱で構成される。
図3は照射系機器の退避状態を説明する図であり、図4は照射系機器の照射状態を説明する図である。照射系機器30が回転ガントリフレーム31に設置されている例である。図3のように、退避状態ではモニタ装置67が真空窓8に近づき、患者24からモニタ装置67が遠ざけられる。この退避状態にて患者24は患者台28に搭載され、患部の位置決め作業が行われる。患部の位置決め作業が終了した後に、モニタ保持部駆動装置80によりモニタ保持部9が駆動され、モニタ装置67を患者24にできるだけ接近させる。モニタ装置67を患者24にできるだけ接近させた状態は、図4に示し、さらに図3の破線で示した。線量モニタ104、位置モニタ105は、それぞれ患者24にできるだけ接近させた状態の線量モニタ、位置モニタである。
実施の形態1の粒子線照射装置58は、上部真空ダクト6、下部真空ダクト7、真空窓8を固定したままで、モニタ装置67と患者24との移動距離を十分に確保することができる。低散乱ガス充填室39に空気よりも散乱が小さい低散乱ガスを充填することで、低散乱ガス充填室39内を通過する荷電粒子ビーム1のビームサイズを小さくすることができる。
次に、低散乱ガスの供給及び排出構成、通過の際の散乱を小さくした真空窓8の構造、低散乱ガス充填室39の蓋に相当するモニタ装置67の構造について説明する。図5は実施の形態1の低散乱ガスの供給及び排出構成を説明する図である。低散乱ガス装置40は、低散乱ガス充填室39に対して低散乱ガスの供給及び放出を実行する。低散乱ガス装置40は、ガス供給部41と、容積変動吸収部42と、ガス放出部43とを有する。低散乱ガスはガス供給部41から低散乱ガス充填室39に供給される。低散乱ガス充填室39の低散乱ガスの圧力の変動は容積変動吸収部42及びガス放出部43により所定の圧力範囲になるように調整される。
ガス供給部41は、低散乱ガスが充填されたガスボンベ33、供給ガス圧力を調整するレギュレータ34、低散乱ガス充填室39に供給するガス流量を調整する流量調整弁35、配管32からなる。ガス供給部41の配管32は、例えば上部シール29に接続される。容積変動吸収部42は、調整チャンバー36と配管32からなる。容積変動吸収部42は、低散乱ガス充填室39のガス圧力に応じて、低散乱ガス充填室39から調整チャンバー36に低散乱ガスが移動する。低散乱ガス充填室39のガス圧力が低下すると、調整チャンバー36内の低散乱ガスが低散乱ガス充填室39に流入する。容積変動吸収部42は、低散乱ガス充填室のガス圧力の変動に応じて容積を変動させることにより、低散乱ガス充填室39の低散乱ガスの圧力の変動を調整する。ガス放出部43は、油38が注入された油容器37と配管32からなる。低散乱ガス充填室39に低散乱ガスが供給され、調整チャンバー36で変動吸収可能な圧力を超えて低散乱ガス充填室39のガス圧が上昇すると、ガス放出部43の配管32から低散乱ガスが油内に放出される。油内に放出された低散乱ガスは油容器37の開放口から外部に放出される。低散乱ガスは流量調整弁35により一定流量流すので、油容器37の開放口からは一定流量放出されることになる。
図6は真空窓の構造を示す図であり、図7は図6のA1−A1断面を示す図である。真空窓8は、窓板47を取り付けフランジ48及び窓押さえフランジ46にて押圧して固定される。図6、図7に示した真空窓8は円形の例である。窓板47は、例えば厚さ200μmのポリイミドの板である。金属の取り付けフランジ48及び金属の窓押さえフランジ46は、貫通孔が形成されている。窓板47は、取り付けフランジ48の貫通孔を覆うように配置される。窓押さえフランジ46は、窓板47の外周部に重ねて配置され、ボルト49により取り付けフランジ48に固定される。真空窓8は金属の下部真空ダクト7にボルト49により固定される。以上のような真空窓8により、真空領域の真空度を確保すると共に、窓板47による荷電粒子ビーム1の散乱を極力抑えることができる。
図8はモニタ装置を示す図である。図9は図8のA2−A2断面を示す図であり、図10は図9の左上部の拡大図である。図8乃至10に示したモニタ装置67は円形の例である。図8乃至10に示したモニタ装置67は、線量モニタ4の電極部と位置モニタ5の電極部を重ねて配置したモニタ電極部76を、貫通孔を有する上フレーム70と貫通孔を有する下フレーム75の間に配置した例である。モニタ電極部76は外周側に例えば8つの絶縁カラー74が配置される。上フレーム70のボルト孔と絶縁カラー74の貫通孔にボルト49が挿入され、下フレーム75の雌ねじ部にボルト49がねじ込まれて、上フレーム70、下フレーム75及びモニタ電極部76は一体となる。
低散乱ガス充填室39の内面側に配置される上フレーム70には、窓板71が固定される。上フレーム70の貫通孔を覆うように窓板71が配置される。窓板押さえフレーム72を窓板71の外周部に重ねて配置し、ねじ73で上フレーム70の内周側に窓板71及び窓板押さえフレーム72を固定する。窓板71は、例えば、厚さ100μmの薄い雲母板(マイラー膜)である。窓板71は、低散乱ガス充填室39の内側に位置する面側に配置され、低散乱ガスが下流側へ通過することを防止している。
モニタ保持部9とモニタ装置67との接続方法を説明する。図11はモニタ装置の取り付け方法を説明する図であり、図12は図11のA3−A3断面を示す図である。図11はモニタ装置67を荷電粒子ビーム1の照射方向における流側から流側を見た図である。モニタ装置67の上フレーム70の外周側にシール材78、モニタ保持部9、シール材79、押圧器具77を配置する。2つの押圧器具77の端部をボルト49とナット50で締め込むことにより、モニタ装置67に押圧して接続するので、モニタ保持部9とモニタ装置67との接続は気密性を持たせることがきる。モニタ保持部9とモニタ装置67との接続は気密性が高いので、上部シール29、蛇腹10、モニタ保持部9及びモニタ装置67により構成された低散乱ガス充填室39は、低散乱ガスを充填するのに十分な気密性を備えることができる。
図13は本発明のビームサイズ特性を示す図である。横軸は荷電粒子ビームのビームエネルギーE(MeV)であり、縦軸は荷電粒子ビームのビームサイズS(mm)である。
ビームサイズSは標準偏差計算のように計算される。図13のビームサイズSは、水中におけるアイソセンタでのビームサイズである。特性93は、低散乱ガスとしてヘリウム(He)ガスを使用し、低散乱ガス充填室39にヘリウムガスを充填した場合である。図13の特性は、真空窓8とアイソセンタ26との距離は770mm、モニタ装置67の上面と水面との距離は110mm、真空窓8の窓板47の厚さは200μmの例である。荷電粒子ビーム1のエネルギーを変更して、水中でのブラッグピーク位置を変更する際に、真空窓8とアイソセンタ26との距離が770mm、モニタ装置67の上面と水面との距離が110mmとなるように、水面及びモニタ装置67を移動している。荷電粒子ビーム1のエネルギーが変更されると、低散乱ガス充填室39のZ軸方向の長さが変わるようにしている。比較のために、特性91及び特性92を追記した。特性92は水散乱による物理限界となるビームサイズであり、特性91は従来の粒子線照射装置のビーム取出し窓から放出された荷電粒子ビームが空気中を通過し、患者の体に入る場合のビームサイズである。
低散乱ガス充填室39にヘリウムガスを充填し、モニタ装置67の上面と水面との距離が110mmとすることにより、ビームエネルギーが70MeVから235MeVの間でビームサイズを水散乱による物理限界となるビームサイズに近づけることができる。本発明の特性93は、70MeVから235MeVの間で、従来のビームサイズの特性91に比べて、ビームサイズを非常に小さくすることができる。従来のビームサイズが大きくなってしまう低エネルギー範囲(150MeV以下)では、本発明の特性93は、従来の特性91とは異なり、ビームエネルギーを低下させてもビームサイズを小さくすることができる。本発明の特性93は、70MeV程度では、ビームエネルギーを低下させてもビームサイズは下がらなくなるが、従来に比べて顕著に小さなビームサイズが得られる。本発明の特性93は、ビームエネルギーが70MeVから235MeVの間で、物理限界の特性92に近づけることができる。
実施の形態1の粒子線照射装置58は、荷電粒子ビーム1が真空中を通過する真空通過長を固定し、真空窓8を覆い、低散乱ガスが充填された低散乱ガス充填室39を備え、低散乱ガス充填室39の先端部分に位置するモニタ装置67を患者にできるだけ近づけるので、荷電粒子ビーム1が低エネルギーであっても小さなビームサイズで照射対象25に照射することができる。また、粒子線照射装置58は、荷電粒子ビーム1が真空中を通過する真空通過長を固定するので、従来のように真空ベローズを用いて真空通過長を可変にする必要がなく、照射系機器30を簡便な構成にすることができる。照射系機器30は簡便な構成なので、モニタ装置67の移動距離、すなわちモニタ保持部9の移動距離の設計を、真空ベローズの制約条件にとらわれることなく、自由に行うことができる。
低散乱ガス充填室39は、低散乱ガスが充填されればよいので、内部を真空にするような気密設定にする必要がなく、プラスティック等の樹脂材料で形成したものでも構わない。蛇腹10もプラスティック等の樹脂材料で形成したものや、布に樹脂を塗布したものを用いても構わない。
線量モニタ4と位置モニタ5をモニタ装置67として一体化したので、線量モニタ4と位置モニタ5を個別にして重ねた場合に比べて、モニタ装置67のビーム照射方向(Z方向)の長さを小さくできる。線量モニタ4と位置モニタ5を一体化したモニタ装置67は、ビーム照射方向(Z方向)の長さ小さいので、軽量化でき、荷電粒子ビーム1を散乱させる原因物を極力薄くすることができる。
以上のように実施の形態1の粒子線照射装置58は、荷電粒子ビーム1が通過する真空領域を形成する真空ダクト6、7と、真空ダクト6、7の下流側に設けられ、荷電粒子ビーム1が真空領域から放出される真空窓8と、荷電粒子ビーム1をビーム軸に垂直な方向に走査する走査電磁石2、3と、荷電粒子ビーム1の通過位置及びビームサイズを検出する位置モニタ5を有するモニタ装置67と、真空窓8を覆い、下流側にモニタ装置67が配置された低散乱ガス充填室39と、荷電粒子ビーム1の照射を制御する照射管理装置20と、を備え、低散乱ガス充填室39は、モニタ装置67と真空窓8とのビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置され、荷電粒子ビーム1が照射される際に、空気よりも散乱が小さい低散乱ガスが充填されるので、モニタ装置と真空窓とのビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置され、空気よりも散乱が小さい低散乱ガスが充填された低散乱ガス充填室を荷電粒子ビームが通過でき、荷電粒子ビーム1が低エネルギーであっても小さなビームサイズで照射対象25に照射することができる。
実施の形態1の粒子線治療装置は、荷電粒子ビーム1を発生させ、この荷電粒子ビーム1を加速器54で加速させるビーム発生装置52と、加速器54により加速された荷電粒子ビーム1を輸送するビーム輸送系59と、ビーム輸送系59で輸送された荷電粒子ビーム1を照射対象25に照射する粒子線照射装置58とを備え、粒子線照射装置58は、荷電粒子ビーム1が通過する真空領域を形成する真空ダクト6、7と、真空ダクト6、7の下流側に設けられ、荷電粒子ビーム1が真空領域から放出される真空窓8と、荷電粒子ビーム1をビーム軸に垂直な方向に走査する走査電磁石2、3と、荷電粒子ビーム1の通過位置及びビームサイズを検出する位置モニタ5を有するモニタ装置67と、真空窓8を覆い、下流側にモニタ装置67が配置された低散乱ガス充填室39と、荷電粒子ビーム1の照射を制御する照射管理装置20と、を備え、低散乱ガス充填室39は、モニタ装置67と真空窓8とのビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置され、荷電粒子ビーム1が照射される際に、空気よりも散乱が小さい低散乱ガスが充填されるので、モニタ装置と真空窓とのビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置され、空気よりも散乱が小さい低散乱ガスが充填された低散乱ガス充填室を荷電粒子ビームが通過でき、荷電粒子ビーム1が低エネルギーであっても小さなビームサイズで照射対象25に照射することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、低散乱ガス充填室39における低散乱ガスの排出構成として、油38が注入された油容器37と配管32からなるガス放出部43の例を説明した。実施の形態2では、ガス放出部43からモニタ装置67の患者側に放出する例を説明する。
図14は、実施の形態2の低散乱ガスの供給及び排出構成を説明する図である。図5のガス放出部43とは、油38が注入された油容器37が存在せず、配管32をモニタ装置67のビーム照射方向(Z方向)に配置し、低散乱ガス充填室39の低散乱ガスをモニタ装置67の患者側に流すようにした点で異なる。配管32の先端部から低散乱ガスの放出ガス45が患者側に放出される。放出された低散乱ガスは、モニタ装置67と患者24との間に流入するので、モニタ装置67と患者24との間が空気の場合に比べて、低散乱ガスの濃度が高くなり、モニタ装置67と患者24との間で荷電粒子ビーム1のビームサイズが大きくなる散乱を低減することができる。したがって、実施の形態2の粒子線照射装置58は、実施の形態1よりも小さなビームサイズにすることができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、低散乱ガス充填室39の低散乱ガスの濃度に異常が生じた場合に、低散乱ガス充填室39の異常を検出する機能を備えた粒子線照射装置58の例を説明する。低散乱ガス充填室39に異常が発生すると、低散乱ガス充填室39の低散乱ガスの濃度が低下し荷電粒子ビーム1のビームサイズが大きくなるので、これを利用して低散乱ガス充填室39に異常を検出する。図15は、実施の形態3のビームサイズ異常判定処理を説明する図である。ビームサイズ異常判定処理は、ビームデータ処理装置18にて行われる。ビームデータ処理装置18は、位置モニタ5により検出された荷電粒子ビーム1の通過位置情報に基づいてビームサイズを判定する。
ビームデータ処理装置18は、ビームサイズSを計算するビームサイズ計算部61と、照射対象25に照射する荷電粒子ビーム1の計画された目標ビームサイズSを記憶するビームサイズ記憶器64と、目標ビームサイズSに対する異常判定の判定しきい値Bを記憶する判定しきい値記憶器65と、ビームサイズSと目標ビームサイズSとを比較してビームサイズSと目標ビームサイズSとの差であるサイズ差sigbを出力する比較部62と、サイズ差sigbが判定しきい値Bの範囲内にあるか否かを判定する異常判定部63とを備える。
ビームデータ処理装置18は、異常判定部63にてビームサイズSの異常を検出すると、すなわちサイズ差sigbが判定しきい値Bの範囲内にない場合は、異常通知信号sigeを照射管理装置20に送信する。照射管理装置20は、異常通知信号sigeを受けると、例えば、緊急停止処理であるインターロック処理を行い、荷電粒子ビーム1の照射を停止する。
以上のように、実施の形態3の粒子線照射装置58は、低散乱ガス充填室39に異常が発生した場合に、荷電粒子ビーム1のビームサイズSの異常を検出して、緊急停止処理であるインターロック処理を行い、荷電粒子ビーム1の照射を停止することができる。
なお、照射管理装置20がビームデータ処理装置18から異常通知信号sigeを受信して、緊急停止処理であるインターロック処理を行う例を説明したが、ビームデータ処理装置18が複数の異常レベルに応じた異常通知信号sigeを送信し、照射管理装置20が異常通知信号sigeのレベルに応じて、ガス供給部41のガス供給量を調整するようにしても構わない。
例えば、ビームデータ処理装置18が2つの異常通知信号sige1及びsige2を生成する場合を説明する。図16は、実施の形態3の他のビームサイズ異常判定処理を説明する図である。この場合は、判定しきい値記憶器65に2つのしきい値B1、B2が記憶される。ここで、B1<B2とする。異常判定部63はサイズ差sigbが判定しきい値B2の範囲内にない場合は、異常通知信号sige2を照射管理装置20に送信する。異常判定部63は、サイズ差sigbが判定しきい値B2の範囲内にあるが判定しきい値B1の範囲内にない場合は、異常通知信号sige1を照射管理装置20に送信する。照射管理装置20は、異常通知信号sige2を受けると、緊急停止処理であるインターロック処理を行い、荷電粒子ビーム1の照射を停止する。また、照射管理装置20は、異常通知信号sige1を受けると、ガス供給部41のガス供給量を調整するようにガス供給部41に制御信号を送信する。
なお、異常通知信号sigeのレベルさらに細かく設定することで、ガス供給部41のガス供給量を細かく調整することができる。
今まで真空ベローズを使用しない例で説明したが、短い距離の移動を可能にする真空ベローズと低散乱ガス充填室を併用しても構わない。
1…荷電粒子ビーム、2…X方向走査電磁石、3…Y方向走査電磁石、5…位置モニタ、6…上部真空ダクト、7…下部真空ダクト、8…真空窓、9…モニタ保持部、10…蛇腹、18…ビームデータ処理装置、20…照射管理装置、25…照射対象、29…上部シール、32…配管、37…油容器、38…油、39…低散乱ガス充填室、40…低散乱ガス装置、41…ガス供給部、42…容積変動吸収部、43…ガス放出部、61…ビームサイズ計算部、63…異常判定部、67…モニタ装置、71…窓板、51…粒子線治療装置、52…ビーム発生装置、54…シンクロトロン(加速器)、58、58a、58b…粒子線照射装置、59…ビーム輸送系、sige、sige1、sige2…異常通知信号、S…ビームサイズ、S…目標ビームサイズ、B、B1、B2…判定しきい値。

Claims (7)

  1. 加速器により加速された荷電粒子ビームを照射対象に照射する粒子線照射装置であって、
    前記荷電粒子ビームが通過する真空領域を形成する真空ダクトと、
    前記真空ダクトの下流側に設けられ、前記荷電粒子ビームが前記真空領域から放出される非金属の窓板を有する真空窓と、
    前記荷電粒子ビームをビーム軸に垂直な方向に走査する走査電磁石と、
    前記真空窓の下流側に設けられ、前記荷電粒子ビームの通過位置及びビームサイズを検出する位置モニタを有するモニタ装置と、
    前記真空窓を覆い、下流側に前記モニタ装置が配置された低散乱ガス充填室と、
    前記荷電粒子ビームの照射を制御する照射管理装置と、
    前記低散乱ガス充填室に対して低散乱ガスの供給及び放出を実行する低散乱ガス装置と、を備え、
    前記低散乱ガス充填室は、
    前記モニタ装置と前記真空窓との前記ビーム軸方向における相対位置が所望の位置に変更可能に配置され、
    前記荷電粒子ビームが照射される際に、空気よりも散乱が小さい前記低散乱ガスが充填され、
    前記低散乱ガス装置は、
    前記低散乱ガス充填室に前記低散乱ガスを供給するガス供給部と、
    前記低散乱ガス充填室のガス圧力の変動に応じて容積を変動させる容積変動吸収部と、
    前記低散乱ガス充填室から低散乱ガスを放出するガス放出部と、を有することを特徴とする粒子線照射装置。
  2. 前記低散乱ガス充填室は、下流側に配置された前記モニタ装置と、前記モニタ装置を保持するモニタ保持部と、前記真空ダクトの外周に配置された上部シールと、前記上部シールと前記モニタ保持部とを移動可能に接続する蛇腹と、を備え、前記モニタ装置は前記低散乱ガス充填室における下流側の蓋になっていることを特徴する請求項1記載の粒子線照射装置。
  3. 前記モニタ装置は、前記低散乱ガスが下流側へ通過することを防止する窓板を有することを特徴とする請求項1または2に記載の粒子線照射装置。
  4. 前記ガス放出部は、油が注入された油容器と、前記低散乱ガス充填室と前記油容器とを接続する配管と、を有することを特徴とする請求項記載の粒子線照射装置。
  5. 前記ガス放出部は、前記低散乱ガス充填室から前記モニタ装置の下流側に前記低散乱ガスを放出する配管を有することを特徴とする請求項記載の粒子線照射装置。
  6. 前記位置モニタにより検出された前記荷電粒子ビームの通過位置情報に基づいて前記ビームサイズを判定するビームデータ処理装置を備え、
    前記ビームデータ処理装置は、
    前記通過位置情報に基づいて前記ビームサイズを計算するビームサイズ計算部と、
    前記荷電粒子ビームの計画された目標ビームサイズと前記ビームサイズ計算部により計算されたビームサイズとの差が判定しきい値の範囲内に無い場合に、異常通知信号を前記照射管理装置に送信する異常判定部と、を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の粒子線照射装置。
  7. 荷電粒子ビームを発生させ、この荷電粒子ビームを加速器で加速させるビーム発生装置と、前記加速器により加速された荷電粒子ビームを輸送するビーム輸送系と、前記ビーム輸送系で輸送された荷電粒子ビームを照射対象に照射する粒子線照射装置とを備え、
    前記粒子線照射装置は、請求項1乃至のいずれか1項に記載の粒子線照射装置であることを特徴とする粒子線治療装置。
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