JP5773281B2 - 血管疾患を判定するためのプログラム、媒体および装置 - Google Patents

血管疾患を判定するためのプログラム、媒体および装置 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2010年7月14日出願の日本特願2010−159797号の優先権を主張し、その全記載は、ここに特に開示として援用される。
本発明は、被験体における血管疾患を判定するためのプログラム、媒体および装置、ならびに被験体における動脈硬化の進行度を評価するためのプログラム、媒体および装置に関する。
動脈硬化は、動脈が肥厚し硬化した状態をいい、様々な病態を引き起こす。動脈硬化が悪化して血管狭窄が生じると、動脈の血流が遮断されて酸素や栄養が重要組織に到達できなくなり、脳梗塞や心筋梗塞などの死に至る疾患を引き起こす可能性がある。また、動脈硬化のうち、大量の脂質沈着をともなう粥状硬化により動脈壁が弱くなると、血圧のために血管壁は押し広げられ、動脈瘤が生じる。動脈瘤の破裂もまた、生物体を死に至らしめる。
そこで、動脈硬化、血管狭窄、動脈瘤といった血管疾患を早期に発見できれば、脳梗塞や動脈瘤破裂などの致死性疾患の発症を予防することができる。特に、動脈瘤手術は危険を伴うため、可能な限り血管を温存して、安全な段階で動脈瘤除去手術を実施することが望ましい。したがって、総合的な血管疾患のための非侵襲診断が望まれている。
血管疾患の非侵襲診断方法として、次の方法が知られている。PWVは、血管の弾性波伝播速度を測定することにより血管の剛性を評価する方法である(非特許文献1として、Womersley JR:Oscillatory motion of a viscous liquid in a thin−walled elastic tube, I:The linear approximation for long waves.Phil Mag,1955;46:199−221を参照、非特許文献1の記載は、ここに特に開示として援用される)。IMTは、血管を超音波で造影することにより血管壁の形状を観察する方法である(非特許文献2として、Pignoli P,et al: Intimal plus medical thickness of the arterial wall:A direct measurement with ultrasound imaging.Circulation,1986;74:1399−1406を参照、非特許文献2の記載は、ここに特に開示として援用される)。ABIは2点間の血圧差を測り、血流抵抗を調べる方法である(非特許文献3として、Weiltz JI:Diagnosis and treatment of chronic arterial insufficiency of lower extremities,a critical review,AHA Medical/Scientific Sttements,1996を参照、非特許文献3の記載は、ここに特に開示として援用される)。
しかし、上記非特許文献1〜3に記載の方法には、それぞれ問題点がある。PWVによって測定される剛性だけでは血管壁の強度劣化を診断できない。IMTにより観察される血管壁の形状だけでは、血管壁の強度低下を評価するのは困難である。ABIにより測定される血流抵抗と血管疾患との間の相関性は乏しく、該方法は血管疾患の直接的な検査方法ではない。
そこで、本発明は、非侵襲的手法でありながら、血管疾患、特に動脈硬化、血管狭窄および動脈瘤を高精度で判定する手法を提供することを、発明が解決しようとする課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために、超音波ドップラー法により血管壁の加速度応答性から血管疾患の進行度を粘弾性発現度として非侵襲的に診断できるのではないかと考えた。そこで、鋭意検討した結果、このとき検出される血管壁の振動特性に着目し、動脈硬化が進行するときに、ノルム分布グラフで示される血管壁振動主波形は全体的に低周波側に移行し、そのピークもまた低周波領域に移行するとの知見を得た。本発明者らは、血管壁振動主波形のピークが見られるモードをf1(平均モードともいう)とした。
また、動脈瘤が発現すると、高周波領域に第2の波動波形が発現することを見出した。本発明者らは、この第2の波動波形のピークが見られるモードをf2とした。さらに、動脈瘤壁が十分な強度を有しているときは、この高周波は顕在化するが、動脈瘤壁の強度が弱まったときには消滅することを観察した。
一方、本発明者らが着目していた粘弾性進行度と動脈硬化進行度との相関関係を示すエントロピー(S)は、f1と相関することが示された。
本発明者らは、f1及びf2の強度を用いることにより、動脈硬化と動脈瘤の進行度を評価することに成功した。本発明を利用すれば、超音波診断データをもとにコンピュータ解析により瞬時に血管疾患の可能性を評価でき、動脈硬化、血管狭窄、動脈瘤といった血管疾患を高精度で判定し得ることが示された。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
したがって、本発明によれば、
(1)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るステップと、
(2)前記ステップ(1)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得るステップと、
(3)前記ステップ(2)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得るステップと、
(4)前記ステップ(3)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出するステップと、
(5)前記ステップ(4)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力するステップと、
(6)前記ステップ(5)により出力されたノルム分布グラフを、正常個体から得られたノルム分布グラフと比較して、ノルム分布グラフの一致または相違を検出するステップと
(7)前記ステップ(6)によりノルム分布グラフの相違が検出された場合に、前記被験体において血管疾患があると判定するステップと
をコンピュータに実現させるための、被験体における血管疾患を判定するためのプログラムが提供される。
好ましくは、前記血管疾患が、動脈硬化、血管狭窄または動脈瘤である。
好ましくは、前記血管疾患が動脈硬化であり、かつ、前記ノルム分布グラフの相違がノルム分布グラフにおけるピーク値が見られるモードであるf1の相違である。
好ましくは、前記血管疾患が動脈瘤であり、かつ、前記ノルム分布グラフの相違がノルム分布グラフにおけるピークの数の相違である。
本発明の別の側面によれば、(a)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るステップと、
(b)前記ステップ(a)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得るステップと、
(c)前記ステップ(b)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得るステップと、
(d)前記ステップ(c)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出するステップと、
(e)前記ステップ(d)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力するステップと、
(f)前記ステップ(e)により出力されたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出するステップと、
(g)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成するステップと、
(h)前記ステップ(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出するステップと、
(i)前記ステップ(h)により算出されたエントロピーを、前記ステップ(f)により検出されたf1付近のモードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力するステップと、
(j)前記ステップ(i)により出力されたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフと比較して、エントロピーの増加の程度に基づいて、前記被験体における動脈硬化の進行度を評価するステップと
をコンピュータに実現させるための、被験体における動脈硬化の進行度を評価するためのプログラムが提供される。
本発明の別の側面によれば、本発明のプログラムを記録したコンピュータ可読記憶媒体が提供される。
本発明の別の側面によれば、
(1)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得る手段と、
(2)前記手段(1)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得る手段と、
(3)前記手段(2)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得る手段と、
(4)前記手段(3)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出する手段と、
(5)前記手段(4)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力する手段と、
(6)前記手段(5)により出力されたノルム分布グラフを、正常個体から得られたノルム分布グラフと比較して、ノルム分布グラフの一致または相違を検出する手段と
(7)前記手段(6)によりノルム分布グラフの相違が検出された場合に、前記被験体において血管疾患があると判定する手段と
を含む、被験体における血管疾患を判定するための血管疾患判定装置が提供される。
本発明の別の側面によれば、
(a)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得る手段と、
(b)前記手段(a)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得る手段と、
(c)前記手段(b)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得る手段と、
(d)前記手段(c)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出する手段と、
(e)前記手段(d)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力する手段と、
(f)前記手段(e)により出力されたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出する手段と、
(g)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成する手段と、
(h)前記手段(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出する手段と、
(i)前記手段(h)により算出されたエントロピーを、前記手段(f)により検出されたf1付近のモードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力する手段と、
(j)前記手段(i)により出力されたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフと比較して、エントロピーの増加の程度に基づいて、前記被験体における動脈硬化の進行度を評価する手段と
を含む、被験体における動脈硬化の進行度を評価するための動脈硬化進行度評価装置が提供される。
本発明のプログラムによれば、拍動下での血管壁振動周波数の変化特性から血管疾患、特に動脈硬化、血管狭窄および動脈瘤を非侵襲的に判定することができる。また、この周波数域の波形を再現することにより高精度の血管振動波形が得られ、血管壁の動きを測定する際の測定誤差を減少できる。したがって、本発明のプログラムによれば、血管疾患判定精度を飛躍的に向上させることができる。
動脈硬化が進行することによる血管壁の粘弾性に関する知見および動脈瘤または血管狭窄の存在による血流の乱れに起因する血管壁振動の乱れを血管壁振動周波数特性変化から判定するとの知見はこれまでに知られていない。すなわち、血管壁加速度応答主波形の周波数特性を血管壁粘弾性発現度と対応させ、合わせて、動脈瘤の幾何学的形状変化をその構造強度も含めて診断するという手法は、本発明のプログラムによってはじめて採用された手法である。本発明のプログラムは、本手法を採用することにより、血管の破裂に関わる剛性低下度を診断できる。また、動脈硬化の臓器相関性をより正確に診断でき、血管疾患の拡がりを診断できる。そこで、本発明のプログラムを利用した装置および方法によれば、血管壁の力学的性質変化や動脈瘤および血管狭窄を直接検出するもので、非侵襲にして、血管疾患を直接的に診断する最も精度の高い判定装置またはその方法となり得る。
従来の方法は、血管壁の弾性波伝播速度(PWV)や幾何学的形状変化(IMT)等、動脈硬化の間接的な診断法であり、本来の動脈硬化の実態を表しているかどうか明確ではなかった。それに対して、本発明のプログラムおよび装置は、振動周波数をディジタルフィルターとウェーブレット変換で逆問題的に抽出するものであり、測定誤差もほとんど解消されることから、今までにない高精度な判定を達成できるものである。
本発明のプログラムを組み込んだ血管疾患の非侵襲的判定装置または方法の一例を示した図である。 本発明の血管疾患判定プログラムの処理手順の具体例を示した図である。 本発明のプログラムを組み込んだ動脈硬化の進行度の非侵襲的評価装置または方法の一例を示した図である。 本発明の動脈硬化進行度評価プログラムの処理手順の具体例を示した図である。 拍動する被験体の血管に対して垂直に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を示した図である。 図5の波形を離散型ウェーブレット変換したウェーブレットスペクトルを示した図である。 図6のスペクトルをモード分解したもののうち、モード6のスペクトルを示した図である。 図7のスペクトルをウェーブレット逆変換して得たスペクトルを示した図である。 ノルム分布の概念図である。 健常者から得られたノルム分布グラフを示した図である。 動脈硬化の罹患者から得られたノルム分布グラフを示した図である。 健常者から得られた反射エコーの波形、ウェーブレットスペクトル、モード毎の波形およびノルム分布グラフの一例を示した図である。 動脈瘤の罹患者から得られたノルム分布グラフを示した図である。 動脈瘤があり、かつ、中度の動脈硬化を有する罹患者から得られたノルム分布グラフの一例を示した図である。 動脈瘤があり、かつ、重度の動脈硬化を有する罹患者から得られたノルム分布グラフの一例を示した図である。 健常者(○)、動脈硬化の罹患者(□)および動脈瘤の罹患者(▲)から得られたエントロピー−平均モード分布グラフを示した図である。 健常者(○)、動脈硬化の罹患者(□)および動脈瘤の罹患者(▲)から得られたf2値−平均モード分布グラフを示した図である。 R(モード5のノルム値/モード4のノルム値)を説明した図である。 本発明の装置で糖尿病患者の頸部および手首を測定した結果を示した図である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の第一の態様のプログラムは、コンピュータに実現させるための被験体における血管疾患を判定するプログラムであり、以下のステップを含む:
(1)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るステップと、
(2)前記ステップ(1)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得るステップと、
(3)前記ステップ(2)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得るステップと、
(4)前記ステップ(3)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出するステップと、
(5)前記ステップ(4)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力するステップと、
(6)前記ステップ(5)により出力されたノルム分布グラフを、正常個体から得られたノルム分布グラフと比較して、ノルム分布グラフの一致または相違を検出するステップと
(7)前記ステップ(6)によりノルム分布グラフの相違が検出された場合に、前記被験体において血管疾患があると判定するステップ。
本発明の第一の態様のプログラムによって判定される血管疾患は、上記手順によって判定されるものであれば特に制限されないが、好ましくは動脈硬化、血管狭窄または動脈瘤である。
本発明の第一の態様のプログラム(以下、血管疾患判定プログラムともよぶ)は、たとえば、図1において作動フローを示した血管疾患の非侵襲的判定装置または方法において、血管疾患判定プログラム(図1のS2)として使用される。
本発明の血管疾患判定プログラムは、拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形情報を入力値とする(図1のS1)。被験体の血管に超音波を送波する方法についてこれまでに知られている方法を採用でき、被験体の血管に対して90度、すなわち垂直に超音波を送波するのが好ましい。また、該反射エコーを得る方法は血管壁の振動周波数を選択的に抽出することができれば特に制限はない。たとえば、デジタルフィルター方式を採用すれば、被験体の血管に対して90度または90度以外の角度で超音波を送波した際に、特定の周波数の信号だけを取り出すことや、信号に混入したノイズを低減することなどができる。該反射エコーの波形は、特開平5−23335号公報および“Acoustical imaging and processing of blood vessel and the related materials using ultrasound doppler effect”(横堀ほか、Bio−Medical Materials and Engineering,Vol.1,pp.127−136,1991)(これらの文献の記載は、ここに特に開示として援用される)に記載された装置を用い、超音波ドップラー法によって得ることができる。具体的には、膨張および収縮、すなわち、拍動する被験体の血管壁に対して、垂直方向に振動数fの超音波を送波し、血管壁からドップラー効果により振動数がf0に変化した反射エコーを受波して得る。このようにして得られた反射エコーは、たとえば、図5に示すような波形を示す。
本発明の血管疾患判定プログラムによれば、上記反射エコーの波形を入力値として順次数学的処理を施すことにより、最終的に被験体において血管疾患があるか否かを判定できる。判定結果は、たとえば、図1に示す判定装置が表示部を有する場合は、その表示部に表示され得る(図1のS3)。
本発明の血管疾患判定プログラムの処理手順の具体例は、図2に示すフローチャートによって示される。被験体から得た上記反射エコーの波形ベクトルにウェーブレット(Wavelet)変換行列を乗じた離散型ウェーブレット変換を実施することにより、ウェーブレットスペクトルを得る(図2のS101)。たとえば、図5に示す反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換して得たウェーブレットスペクトルは図6に示される。
上記のように得たウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得る(図2のS102)。たとえば、図6に示されるウェーブレットスペクトルは、下記表1に示すように8つのモードにモード分解され得る。このようにして得たもののうち、モード6(エレメント65〜128)のスペクトルが図7である。
Figure 0005773281
上記のように得たモード別の複数のスペクトルのそれぞれについて、ウェーブレット変換行列の逆数を乗じてウェーブレット逆変換して、モード別に対応する複数の波形を得る(図2のS103)。たとえば、図7に示すモード6のスペクトルをウェーブレット逆変換して得た波形は、図8に示される。
上記のように得られたモード別の複数の波形のそれぞれについて、ノルム値を算出する(図2のS104)。ノルム値は、モードmの波形のベクトルを
Figure 0005773281
とした場合(Tは時間を表わす。分割点xの意味は図9を参照)、モードmのノルム値は
Figure 0005773281
と定義される。ウェーブレット変換によって分解される各モードについて、その振動波形の分割点xi(i=1〜n)から計算される各モードのノルム値を計算し、その分布をもとめる。もっともノルムの大きさモードを主波形周波数f1とする。
ノルム値とf1との関係は、上記の通りに定義されるNmを用いて次の式によって示される。
Figure 0005773281
上記のような手順に従うことにより、まず時間軸にある拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーを、ウェーブレット変換により、周波数軸にあるウェーブレットスペクトルを得る。次いでこのウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別のスペクトルを得る。次いでウェーブレット逆変換により時間軸にあるモード別の波形を得た後、ノルム値を算出することにより、モードごとにノルム値が得られる。
上記のようにして得られたノルム値をy軸として、モードをx軸にとってプロットすることによって、ノルム分布グラフを出力する(図2のS105)。このようにして得られた被験体のノルム分布グラフを、同様にして正常個体から得られたノルム分布グラフトと比較し(図2のS106)、ノルム分布グラフの一致または相違を検出する(図2のS107)。たとえば、健常者から得られたノルム分布グラフを図10に示し、動脈硬化の罹患者から得られたノルム分布グラフを図11に示した。図10および図11から分かる通り、両者は全体的にモードに対するノルム値の分布が相違している。特に、両者はピークとなるノルム値が見られるモードであるf1について相違している。図11に示されるように、動脈硬化の罹患者から得られるノルム分布グラフのピークは、健常者のそれと比べて、低モード側(低周波側)に見られる傾向にある。
したがって、被験体から得られたノルム分布グラフを、正常個体から得られたノルム分布グラフと比較した場合、f1に相違が検出されるとき、好ましくは被験体から得られたノルム分布グラフにおけるf1が、正常個体から得られたノルム分布グラフにおけるf1よりも低周波側にあるとき、より好ましくは被験体から得られたノルム分布グラフにおけるf1が4未満であるとき、被験体において動脈硬化があると判定される(図2のS107)。
被験体から得られたノルム分布グラフが正常個体から得られたノルム分布グラフと一致する場合、または、両者において相違が検出されない場合、被験体において血管疾患が認められないと判定する(図2のS108)。判定結果は、特定の血管疾患の有無などのように定性的なものであってもよく、特定の血管疾患の罹患率などの定量的なものであってもよい。
上記の手順により拍動する健常者の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から得られるウェーブレットスペクトル、モード毎の波形およびノルム分布グラフといった一連のグラフの具体例を図12に示した。
図13は動脈瘤の罹患者から得られたノルム分布グラフの一例を示す。図13に示されている通り、動脈瘤の罹患者から得られたノルム分布グラフは2つのピークを有する。なお、ノルム分布グラフにおいて2つのピークが得られた場合に、比較的ノルム値の大きいピークを「第1のピーク」とよび、それに対してノルム値の小さいピークを「第2のピーク」とよぶ。
図13に見られるような第2のピークは、正常個体や動脈硬化のみの罹患者から得られたノルム分布グラフでは見られず、動脈瘤があり、かつ、重度の動脈硬化を有する罹患者から得られたノルム分布グラフにおいて、高周波側のモード、たとえば、モード5付近において見られる。したがって、被験体から得られたノルム分布グラフを、正常個体から得られたノルム分布グラフと比較した場合、ピークの数の相違が検出されるとき、好ましくは被験体から得られたノルム分布グラフにおいて2以上のピークが検出されるとき、より好ましくは被験体から得られたノルム分布グラフにおいて高周波側、たとえば、モード5付近に第2のピークが検出されるとき、被験体において動脈瘤があると判定される。
図14は、動脈瘤があり、かつ、中度の動脈硬化を有する罹患者から得られたノルム分布グラフの一例を示す。図14が示す通り、動脈硬化が進行した罹患者から得られたノルム分布グラフは、高周波側の第2のピークが消え、低周波側、たとえば、モード2〜4付近に2つのピークが重なり合ったものとして検出される。
図15は、動脈瘤があり、かつ、重度の動脈硬化を有する罹患者から得られたノルム分布グラフの一例を示す。図15に示す通り、動脈硬化が中度よりもさらに進行すると、第1のピークと第2のピークとの区別がつかなくなり、軽度の動脈硬化を有する罹患者から得られるノルム分布グラフのピーク値のモードよりも低周波側、たとえば、モード2付近に1つのピークとして検出される。
したがって、被験体から得られたノルム分布グラフが低周波側、好ましくはモード2〜4付近に2つのピークが重なり合ったものである場合、被験体は動脈瘤を有し、かつ、中度の動脈硬化があると判定される。また、被験体から得られたノルム分布グラフにおいて、軽度の動脈硬化を有する罹患者から得られたノルム分布グラフのピーク値のモードよりも低周波側、好ましくはモード2付近にピークが見られる場合、被験体は動脈瘤を有し、かつ、重度の動脈硬化があると判定される。
本発明の第二の態様のプログラムは、コンピュータに実現させるための被験体における動脈硬化の進行度を評価するプログラムであり、以下のステップを含む:
(a)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るステップと、
(b)前記ステップ(a)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得るステップと、
(c)前記ステップ(b)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得るステップと、
(d)前記ステップ(c)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出するステップと、
(e)前記ステップ(d)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力するステップと、
(f)前記ステップ(e)により出力されたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出するステップと、
(g)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成するステップと、
(h)前記ステップ(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出するステップと、
(i)前記ステップ(h)により算出されたエントロピーを、前記ステップ(f)により検出されたf1付近のモードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力するステップと、
(j)前記ステップ(i)により出力されたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体のエントロピー−平均モード分布グラフと比較して、エントロピーの増加の程度に基づいて、前記被験体における動脈硬化の進行度を評価するステップ。
本発明の第二の態様のプログラム(以下、動脈硬化進行度評価プログラムともよぶ)は、たとえば、図3において作動フローを示した動脈硬化の進行度の非侵襲的評価装置または方法において、動脈硬化進行度評価プログラム(図3のS5)として使用される。
本発明の動脈硬化進行度評価プログラムは、本発明の血管疾患判定プログラムと同様に、拍動する被験体の血管に、好ましくは被験体の血管に対して90度で超音波を送波して得られる反射エコーの波形情報を入力値とする(図3のS4)。本発明の動脈硬化進行度評価プログラムによれば、被験体の血管に超音波をあてて得られた反射エコーの波形を入力値として順次数学的処理を施すことにより、最終的に被験体における動脈硬化の進行度を評価できる(図3のS5)。判定結果は、たとえば、図3に示す判定装置が表示部を有する場合は、その表示部に表示され得る(図3のS6)。
本発明の動脈硬化進行度評価プログラムの処理手順の具体例は、図4に示すフローチャートによって示される。図4のフローチャートにおけるS201〜S205は、図2のフローチャートのS101〜S205に対応する。
本発明の動脈硬化進行度評価プログラムにおいては、被験体から得られたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出する(図4のS206)。上記の通り、動脈硬化の罹患者から得られるノルム分布グラフのf1は、正常個体から得られるノルム分布グラフにおけるf1よりも低周波側、たとえば、4未満で検出される。
本発明の動脈硬化進行度評価プログラムは、このようにして得られたf1についてエントロピーをプロットしたエントロピー−平均モード分布の基に、動脈硬化の進行度を評価する。モード毎のエントロピーは、拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成し、次いで構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率から算出される(図4のS211およびS212)。2次元アトラクタの構成およびエントロピーの計算は、それぞれ、“The Analysis and Diagnosis of Unstable Behavior of the Blood Vessel Wall with an Aneurysm Based on Noise Science”(横堀ほか、Journal of Atherosclerosis and Thrombosis,Vol.13,No.4,pp.163−174,2006)のうち、「Analyses of the Unstable Behavior of Blood Vessels with Atherosclerosis and Aneurysm Based on the Chaos Theory」(pp.169−171)および「The Analysis of Entropy for Dynamic Behavior of the Blood Vessel Wall」(pp.171−173)(これらの記載は、ここに特に開示として援用される)を参照して実施できる。
このように算出されたエントロピーをy軸にとり、上記平均モードをx軸にとって、エントロピーを平均モードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力する(図4のS221)。エントロピー−平均モード分布グラフの具体例を図16に示す。図16において、f1とエントロピーとは相関があり、その相関係数0.82である。非特許文献1に記載されるようなPWVを実現するプログラムでは、出力値と、健常者、動脈硬化の罹患者および動脈瘤の罹患者とは、相関係数0.3〜0.5で相関するといわれている。したがって、本発明の動脈硬化進行度評価プログラムは、従来のプログラムと比べて、動脈硬化進行度を適切に評価できる。
図16において示されている通り、動脈硬化の罹患者(□)および動脈瘤の罹患者(▲)の平均モードに対するエントロピー値は、正常個体(○)のものと比べて、高い。また、その程度は、動脈硬化の進行度に依存する。したがって、被験体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフと比較して(図4のS222)、エントロピーの増加の程度が大きいほど、被験体における動脈硬化の進行度は大きいと評価できる(図4のS223)。エントロピー増加の程度は、たとえば、エントロピー−平均モード分布グラフにおける最大および/または最小エントロピー値を比較することにより検出できる。
また、本発明のプログラムを応用した周波数解析により、精度の高い動脈瘤の判定および動脈硬化の進行度の評価が可能である。周波数解析は、たとえば、以下の手順を経ることにより実施できる。
上記した手順に従って、被験体から得られたノルム分布グラフにより第2のピークが見られるモード(以下、第2ピークモードともよぶ)を検出する。第2ピークノルム値を隣接モードノルム値で除した比率値(第2ピークノルム値/隣接モードノルム値)(以下、「f2値」ともよぶ)を算出する。平均モード(f1)に対して、得られたf2値をプロットすることにより、周波数解析グラフを作成することができる。動脈瘤を有する場合は、平均モード3付近でf2値が大きくなる。よって、好ましくは平均モード3においてf2値が1以上である被験体は動脈瘤に罹患している可能性が高いといえる。図13に示すノルム分布グラフを基に上記した手順に従って作成した周波数解析グラフが図17である。図17において円で囲まれているf2値を検出することにより、被験体が動脈瘤に罹患していると判定できる。
なお、図17の縦軸であるモード5/モード4(f2)について、図13の一部を切り出して説明したのが図18である。ここでは、モード5のピークを評価するために、モード5とモード4との比(モード5のノルム値/モード4のノルム値)をRとして定義している。Rについて観測すると、動脈硬化がない状態から動脈硬化が軽度である状態へ変化する過程ではRは増加し、動脈硬化が軽度である状態から動脈硬化が重度である状態へ変化する過程ではRは減少する。したがって、f1とRとの関係から、動脈硬化の進行度のみならず、動脈瘤あるいはそれと付随している血管狭窄(梗塞)を診断が可能である。また、このような診断は、測定および波形解析に人為的判断を介在させず、再現性のある自動解析として達成し得る。
本発明の別の側面によれば、本発明のプログラムを記録したコンピュータ可読記憶媒体が提供される。媒体の種類は、たとえば、磁気的または電気的な媒体を挙げることができるが、特に制限はない。媒体の種類に応じて本発明のプログラムは記録され、その方法は当業界において知られている方法を制限なく利用できる。
本発明の別の側面によれば、本発明の血管疾患判定プログラムを用いた、被験体における血管疾患を判定するための血管疾患判定装置を提供することができ、このような装置は下記の通りの構成を採り得る:
(1)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得る手段と、
(2)前記手段(1)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得る手段と、
(3)前記手段(2)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得る手段と、
(4)前記手段(3)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出する手段と、
(5)前記手段(4)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力する手段と、
(6)前記手段(5)により出力されたノルム分布グラフを、正常個体から得られたノルム分布グラフと比較して、ノルム分布グラフの一致または相違を検出する手段と
(7)前記手段(6)によりノルム分布グラフの相違が検出された場合に、前記被験体において血管疾患があると判定する手段。
本発明の別の側面によれば、本発明の動脈硬化進行度評価プログラムを用いた、被験体における動脈硬化の進行度を評価するための動脈硬化進行度評価装置を提供することができ、このような装置は下記の通りの構成を採り得る:
(a)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得る手段と、
(b)前記手段(a)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得る手段と、
(c)前記手段(b)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得る手段と、
(d)前記手段(c)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出する手段と、
(e)前記手段(d)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力する手段と、
(f)前記手段(e)により出力されたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出する手段と、
(g)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成する手段と、
(h)前記手段(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出する手段と、
(i)前記手段(h)により算出されたエントロピーを、前記手段(f)により検出されたf1付近のモードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力する手段と、
(j)前記手段(i)により出力されたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフと比較して、エントロピーの増加の程度に基づいて、前記被験体における動脈硬化の進行度を評価する手段。
本発明の血管疾患判定装置および動脈硬化進行度評価装置は、上記した本発明のプログラムの実現を可能とする装置である。本発明の血管疾患判定装置および動脈硬化進行度評価装置は、それぞれ単独で存在し得るし、一つの装置としてそれぞれの手段および機能を併せ持つ装置となり得る。そこで本明細書では、本発明の血管疾患判定装置および動脈硬化進行度評価装置を総称して「本発明の装置」とよぶ。本発明の装置は、たとえば、超音波血流計TRY-1(大洋電子株式会社)に本発明のプログラムを実現させることにより構成することができる。
本発明の装置を用いて複数点で測定することにより、1点計測では測定するのが難しい症候を検出できる。すなわち、本発明の装置は、同時多点測定方式を採用できるものである。
たとえば、本来、臨床的に動脈硬化の臓器相関性は得られないと指摘されている頸部および手首を測定部位として本発明の装置により、被験体の血管疾患を評価することができる。実際に、なんらかの血管疾患に罹患していると想定される糖尿病罹患者および糖尿病非罹患者の頸部および手首を本発明の装置で測定した結果を図19に示す。図19が示す通り、f1について、糖尿病非罹患者においては、初期には臓器相関性は得られなかった。しかし、糖尿病罹患者の症例では、頸部と手首とにおいて動脈硬化の相関性が得られ、かつ、頸部がより進行していることが示された。このことは、動脈硬化が頚部から先行して発現し、糖尿病ではその進行が瞬く間に全身におよぶことを示している。このような症候は、本発明の装置を用いた同時多点測定により初めて得られる結果である。原発性病因との関係で動脈硬化進行度を多角的に診断できることから、本発明の装置を用いた測定の臨床的意義は大きい。すなわち、本発明の装置を用いれば、動脈硬化の局所的な診断および臓器相関性に基づく診断により、動脈硬化および動脈瘤の原発位置を特定することができる。なお、非特許文献1に記載されているPWVは全体的な診断であるため、臓器相関性は測定できない。
本発明の血管疾患判定装置の作動方法は、たとえば、以下のステップを含む:
(1)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るステップと、
(2)前記ステップ(1)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得るステップと、
(3)前記ステップ(2)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得るステップと、
(4)前記ステップ(3)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出するステップと、
(5)前記ステップ(4)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力するステップと、
(6)前記ステップ(5)により出力されたノルム分布グラフを、正常個体のノルム分布グラフと比較して、ノルム分布グラフの一致または相違を検出するステップと
(7)前記ステップ(6)によりノルム分布グラフの相違が検出された場合に、前記被験体において血管疾患があると判定するステップ。
本発明の動脈硬化進行度評価装置の作動方法は、たとえば、以下のステップを含む:
(a)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るステップと、
(b)前記ステップ(a)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得るステップと、
(c)前記ステップ(b)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得るステップと、
(d)前記ステップ(c)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出するステップと、
(e)前記ステップ(d)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力するステップと、
(f)前記ステップ(e)により出力されたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出するステップと、
(g)拍動する被験体の血管に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成するステップと、
(h)前記ステップ(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出するステップと、
(i)前記ステップ(h)により算出されたエントロピーを、前記ステップ(f)により検出されたf1付近のモードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力するステップと、
(j)前記ステップ(i)により出力されたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフと比較して、エントロピーの増加の程度に基づいて、前記被験体における動脈硬化の進行度を評価するステップ。
本発明の装置の作動方法は、上記手順でデータを処理できる適当なコンピュータ・プログラム(またはソフトウェア)を作成することによって、コンピュータを用いて簡便に実施できる。そのようなコンピューター・プログラムは、本発明の装置の作動方法を実施するために使用できるものとして、それ自体有用なものとなり得る。このようなコンピューター・プログラムの一例が、本発明のプログラムである。
本発明のプログラム、媒体および装置における「被験体」および「正常個体」は、特に制限されないが、たとえば、ヒト、ラット、マウス、ウサギ、イヌ、ネコなどの哺乳動物を挙げることができ、好ましくはヒトである。
本発明のプログラム、媒体および装置は、臨床の場面以外にも、試験や研究などの場面において使用することができる。また、本発明のプログラム、媒体および装置は、医師などの臨床での専門家だけでなく、専門家の補助者や装置の製造業者など特に制限なく扱うことができる。臨床場面で使用する場合、医師の診断の前段・最中・後段の任意の段階で使用できる。したがって、本発明のプログラム、媒体および装置は、動脈硬化、血管狭窄、動脈瘤といった血管疾患を予防する目的で予備的な判定手段として使用することができ、さらに上記血管疾患の治療後の再発を防止する目的で事後的な判定手段としても使用できる。本発明のプログラム、媒体および装置を用いた判定結果と医師の診断結果とを併用すれば、非常に高い精度で動脈硬化、血管狭窄、動脈瘤といった血管疾患を検出できる。

Claims (7)

  1. (g)拍動する被験体の血管に対して垂直に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成するステップと、
    (h)前記ステップ(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出するステップと、
    (k)前記ステップ(h)により算出されたエントロピーを、正常個体から得られたエントピーと比較して、エントロピーが高い場合に、前記被検体が血管疾患であると判定するステップと
    をコンピュータに実現させるための、被験体における血管疾患を判定するためのプログラム。
  2. (a)拍動する被験体の血管に対して垂直に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得るステップと、
    (b)前記ステップ(a)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得るステップと、
    (c)前記ステップ(b)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得るステップと、
    (d)前記ステップ(c)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出するステップと、
    (e)前記ステップ(d)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力するステップと、
    (f)前記ステップ(e)により出力されたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出するステップと、
    (g)拍動する被験体の血管に対して垂直に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成するステップと、
    (h)前記ステップ(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出するステップと、
    (i)前記ステップ(h)により算出されたエントロピーを、前記ステップ(f)により検出されたf1付近のモードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力するステップと、
    (j)前記ステップ(i)により出力されたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフと比較して、エントロピーの増加の程度に基づいて、前記被験体における血管疾患の進行度を評価するステップと
    をコンピュータに実現させるための、被験体における血管疾患の進行度を評価するためのプログラム。
  3. 前記血管疾患が、動脈硬化、血管狭窄または動脈瘤である、請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ可読記憶媒体。
  5. (g)拍動する被験体の血管に対して垂直に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成する手段と、
    (h)前記手段(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出する手段と、
    (k)前記手段(h)により算出されたエントロピーを、正常個体から得られたエントピーと比較して、エントロピーが高い場合に、前記被検体が血管疾患であると判定する手段と
    を含む、被験体における血管疾患を判定するための血管疾患判定装置
  6. (a)拍動する被験体の血管に対して垂直に超音波を送波して得られる反射エコーの波形を離散型ウェーブレット変換してウェーブレットスペクトルを得る手段と、
    (b)前記手段(a)により得られたウェーブレットスペクトルをモード分解してモード別に複数のスペクトルを得る手段と、
    (c)前記手段(b)により得られたモード別の複数のスペクトルをウェーブレット逆変換して対応するモード別の複数の波形を得る手段と、
    (d)前記手段(c)により得られたモード別の複数の波形から対応する複数のノルム値を算出する手段と、
    (e)前記手段(d)により算出された複数のノルム値を対応するモード別にプロットしてノルム分布グラフを出力する手段と、
    (f)前記手段(e)により出力されたノルム分布グラフにおいて、ピーク値が見られるモードであるf1を検出する手段と、
    (g)拍動する被験体の血管に対して垂直に超音波を送波して得られる反射エコーの波形から2次元アトラクタを構成する手段と、
    (h)前記手段(g)により構成された2次元アトラクタで表わされる軌道の確率からエントロピーを算出する手段と、
    (i)前記手段(h)により算出されたエントロピーを、前記手段(f)により検出されたf1付近のモードに対してプロットしたエントロピー−平均モード分布グラフを出力する手段と、
    (j)前記手段(i)により出力されたエントロピー−平均モード分布グラフを、正常個体から得られたエントロピー−平均モード分布グラフと比較して、エントロピーの増加の程度に基づいて、前記被験体における血管疾患の進行度を評価する手段と
    を含む、被験体における血管疾患を判定するための血管疾患判定装置。
  7. 前記血管疾患が、動脈硬化、血管狭窄または動脈瘤である、請求項5又は6に記載の装置。
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