JP5772668B2 - 3次元造形方法及び造形物複合体並びに3次元造形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、3次元造形方法及び造形物複合体並びに3次元造形装置に関し、特に、粉末積層法を用いて3次元の造形物(立体物)を形成する3次元造形方法、及び、当該3次元造形方法で用いる造形物複合体、並びに、当該3次元造形方法を実行するための3次元造形装置に関する。
3次元の造形物を形成(造形)する方法として、3次元積層造形法が知られている。3次元積層造形法は、概略、対象となる造形物の3次元データに基づいて、当該造形物を特定方向に層状に輪切りにした場合の各階層形状を示す階層データを生成し、各階層データに応じた形状にパターニングされた材料層を順次積み重ねていくことにより、造形物を形成するものである。ここで、3次元積層造形方法としては、例えば、粉末を用いる粉末積層法が知られている。このような積層造形法は、3次元のCAD(computer aided
design;コンピュータ支援設計)データから直接3次元造形物を製造することができるので、設計や製造現場における3次元CADの普及や活用に伴って急速に普及してきた技術である。
上述した粉末積層法は、粉末材料をステージ上面に薄く拡げ、上述した階層データに対応する領域の粉末材料を、バインダ(結合剤)や熱、光硬化物質等により硬化(結合)させて1層分の材料層からなる結合体を形成する工程を、上方に積層しながら繰り返すことにより3次元造形物を形成するものである。ここで、この粉末積層法においては、積層された粉末材料の中に造形物が積層されながら形成されていく。造形物の形成後に未硬化の粉末材料を除去することにより、簡易かつ良好に3次元造形物を形成することができる、という特長を有している。特に、各層の結合体を形成し、当該結合体相互を各層間で接合(固着)させるための手法として、インクジェットプリンタに用いられるプリンタヘッドから上記のバインダを吐出するインクジェット方式を適用することにより、既に確立されたインクジェットプリンタ技術を用いて、簡易かつ良好に3次元造形物を形成することができる。このような粉末積層法を用いた3次元造形技術については、例えば特許文献1に詳しく記載されている。
特開2008−302701号公報
しかしながら、積層された粉末材料の中に造形物が埋設されながら製造されていくため、粉末材料に埋没された状態で完成している造形物は視認性が低い。特に複数の造形物を同時に製造すると、埋設された粉末材料の中から取り出す際に互いにぶつけやすい。上述したような粉末積層法を用いた3次元造形方法により形成される3次元造形物は、他の材料を用いた造形方法や成形法により形成された造形物に比較して、一般に柔軟性が低いため、造形物の形成時や取出時等にぶつけたときに破損しやすいという問題を有している。そのため、大量生産には不向きであるという問題を有していた。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、造形物の破損を抑制することができる3次元造形方法及び造形物複合体並びに3次元造形装置を提供することを目的とする。
本発明に係る3次元造形方法は、
未硬化の粉末材料を有する複数の粉末材料層に、各粉末材料層に対応する階層形状データに基づいて3次元造形物及び支柱部の各階層となる結合体、並びに、前記3次元造形物及び前記支柱部の各階層とは異なる階層において前記支柱部に支持されたトレイ本体の各階層となる結合体を形成することを特徴とする
本発明に係る造形物複合体は、
複数の階層の結合体を含む一の段の3次元造形物と、前記一の段の3次元造形物の各階層とは異なる複数の階層の結合体を含む他の段の3次元造形物と、
前記一の段の3次元造形物と同一の階層の結合体を含む支柱部と、前記一の段の3次元造形物及び前記他の段の3次元造形物とは異なる階層の結合体を含むトレイ本体と、を有することを特徴とする。
本発明に係る3次元造形装置は、
未硬化の粉末材料を有する複数の粉末材料層に、各粉末材料層に対応する階層形状データに基づいて結合剤を滴下し、前記複数の粉末材料層に3次元造形物及び支柱部の各階層となる結合体、並びに、前記3次元造形物及び前記支柱部の各階層とは異なる階層において前記支柱部に支持されたトレイ本体の各階層となる結合体を形成する結合剤吐出部と、
前記結合剤吐出部を制御して、支柱部と、前記支柱部に支持されたトレイ本体と、を有する前記結合体を形成させる制御部と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、造形物の破損を抑制することができる。
本発明に係る3次元造形方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る3次元造形方法における造形物・支持部材積層造形工程の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図(その1)である。 第1の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図(その2)である。 第1の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図(その3)である。 第1の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図(その4)である。 第1の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程により形成される造形物及びトレイの一例を示す概略構成図である。 第1の実施形態に係る粉末除去工程及び造形物取出工程における造形物の支持状態を示す概略工程図である。 比較例に係る3次元造形方法を説明するための概略工程図である。 本発明に係る3次元造形方法の第2の実施形態において形成される造形物及びトレイの一構成例を示す概略図である。 第2の実施形態に係る造形物取出工程における造形物の取出状態を示す概略工程図である。 本発明に係る3次元造形方法の第3の実施形態における造形物・支持部材積層造形工程の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程及び粉末材料除去工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図(その1)である。 第3の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程及び粉末材料除去工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図(その2)である。 第3の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程及び粉末材料除去工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図(その3)である。 第3の実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程により形成される造形物及びランナーの一例を示す概略構成図である。 本発明に係る3次元造形方法の第4の実施形態において形成される造形物及びランナーの一構成例を示す概略図である。 第4の実施形態に係る造形物取出工程における造形物の取出状態を示す概略工程図である。 本発明に係る3次元造形方法の第5の実施形態において形成される造形物及び造形物支持部材(トレイ、ランナー)の形成状態を示す概略図である。 本発明に係る3次元造形方法を実現可能な3次元造形装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明に係る3次元造形方法及び造形物支持部材並びに3次元造形装置について、実施形態を示して詳しく説明する。
(3次元造形方法)
まず、本発明に係る3次元造形方法及び造形物支持部材について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る3次元造形方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。図2は、本実施形態に係る3次元造形方法における造形物・支持部材積層造形工程の一例を示すフローチャートである。図3〜図6は、本実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図である。図7は、本実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程により形成される造形物及びトレイの一例を示す概略構成図である。ここで、図7においては、説明を簡明にするために、粉末材料層を透視して、造形物及びトレイのみを示した。図8は、本実施形態に係る粉末除去工程及び造形物取出工程における造形物の支持状態を示す概略工程図である。
本発明に係る3次元造形方法の第1の実施形態は、図1に示すように、概略、3次元データ準備工程(S101)と、造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)と、造形物・支持部材積層造形工程(S103)と、粉末除去工程(S104)と、造形物取出工程(S105)と、を有している。本実施形態においては、造形物・支持部材積層造形工程において、造形ステージ上に積層された粉末材料層中に、複数の3次元造形物(以下、単に「造形物」と略記する)が、造形物支持部材であるトレイに載置され、複数の階層を積み重ねた状態で形成される(図7参照)。
まず、3次元データ準備工程(S101)においては、造形物・支持部材積層造形工程(S103)において造形の対象となる造形物の3次元CADデータを準備する。また、この3次元データ準備工程(S101)においては、造形物を構成する粉末材料、及び、当該粉末材料を結合して硬化させるためのバインダ(結合剤)を準備する。本実施形態に係る粉末積層法を用いた3次元造形方法においては、粉末材料として例えばα石膏等の石膏やデンプン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の樹脂の粉末を適用することができ、バインダは、粉末材料自体が硬化反応するための触媒が含まれていてもよく、この場合、粉末材料が石膏であると硫酸塩が好適である。またバインダは、樹脂系の接着剤を適用してもよい。ここで結合とは化学的な結合或いは物理的な接着の少なくともいずれかを含む。
次いで、造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)においては、準備された3次元CADデータに基づいて、造形物を形成する際の造形ステージの上面を基準面として、当該基準面に平行な平面に造形物を輪切りにした(分割した)場合の、輪切りにされた各階層の階層形状データ(以下、便宜的に「造形物階層データ」と記す)を生成する。
また、この造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)においては、造形ステージ上方に複数の階層に積み重ねた状態で形成される複数の造形物に対して、各段の造形物を載置して支持するトレイを、上述した造形物の場合と同一の、上記基準面に平行な平面で複数層に輪切りにした(分割した)場合の、各階層の階層形状データ(以下、便宜的に「トレイ階層データ」と記す)を生成する。なお、トレイの形状は詳しくは後述するが、本実施形態においては、例えば図7に示すように、各段の複数の造形物22、32、42の下方側にそれぞれ配置されるトレイ本体13、23、33と、当該トレイ本体13、23、33の下面側にそれぞれ設けられ、トレイ本体13、23、33相互の配置間隔を規定する支柱部14、24、34と、を備え、これらが複数の階層分、一体的に形成された構成を有している。ここで、1段目の造形物は、造形ステージの上面に配置するよう形成されるため、1段目のトレイ本体13及び支柱部14により、その上方側が覆われている。トレイ本体は、下方に位置する複数の支柱部によって支持されているが、支柱部と結合されていてもよく、製造された造形物を槽から容易に取り出せるよう、支柱部に結合されることなく支柱部上に載置されているだけであってもよい。
次いで、造形物・支持部材積層造形工程(S103)は、図2に示すように、粉末材料層形成ステップ(S111)と、結合体形成ステップ(S112)と、結合体積層ステップ(S113)と、造形物・トレイ積層ステップ(S114)と、造形物積層ステップ(S115)と、を有している。
まず、粉末材料層形成ステップ(S111)においては、図3(a)に示すように、3次元造形装置の槽109に囲まれた造形ステージ110の上面に未硬化の粉末材料を所定の厚さになるように平坦に堆積させて、1階層分(すなわち、1段目の第1階層)の粉末材料層11−1を形成する。この粉末材料層11−1における所定の厚さは、例えば0.1mm程度又はそれ以上に設定される。
次いで、結合体形成ステップ(S112)においては、3次元CADデータから生成された造形物階層データ及びトレイ階層データに基づいて、粉末材料層11−1を選択的に硬化させて、当該層に造形物の階層形状に対応する結合体、及び、トレイの支柱部の階層形状に対応する結合体を同時に形成する。具体的には、図3(b)に示すように、造形物階層データ及びトレイ階層データのうち、造形ステージ110の上面を基準面として、当該基準面側から1層目となる第1階層の造形物階層データ及びトレイ階層データに基づいて、バインダ吐出部120を走査させつつ、当該バインダ吐出部120から第1階層の粉末材料層11−1の、当該階層データに対応する領域にバインダ121を吐出する。すなわち、粉末材料層11−1に造形物及びトレイの第1階層の階層形状が、滴下されたバインダ121で描画される。このバインダ121が硬化することにより、図3(c)に示すように、バインダ121が浸透した領域の粉末材料層11−1の粉末材料が結合して硬化し、造形物の第1階層の階層形状に対応する結合体12−1、及び、トレイの支柱部の第1階層の階層形状に対応する結合体14−1が形成される。ここで、バインダ吐出部120は、後述するように、インクジェットプリンタに用いられるプリンタヘッド若しくはインクジェットプリンタに用いられるプリンタヘッドと同等の吐出機構を備えている。
次いで、結合体積層ステップ(S113)においては、上記の粉末材料層形成ステップ(S111)及び結合体形成ステップ(S112)を繰り返して、各層の粉末材料層に形成された結合体を順次積層して造形物及びトレイをそれぞれ1階層分ごと形成していく。具体的には、図3(d)に示すように、造形ステージ110上の第1階層の粉末材料層11−1の上面に、粉末材料を所定の厚さになるように平坦に堆積させて、第2階層の粉末材料層11−2を形成する。ここで造形ステージ110が第1階層の粉末材料層11−1とともに槽109内で第2階層の粉末材料層11−2の層の厚さ分だけ下降し、次いで、第2階層の粉末材料層11−2を第1階層の粉末材料層11−1上に堆積する。
次いで、図3(e)に示すように、造形物階層データ及びトレイ階層データのうち、上記基準面側から2層目となる第2階層の造形物階層データ及びトレイ階層データに基づいて、バインダ吐出部120を走査させつつ、第2階層の粉末材料層11−2の、当該階層データに対応する領域にバインダ121を吐出する。このバインダ121が硬化することにより、図4(a)に示すように、バインダ121が浸透した領域の粉末材料層11−2の粉末材料が結合して硬化し、造形物の第2階層の階層形状に対応する結合体12−2、及び、トレイの支柱部の第2階層の階層形状に対応する結合体14−2が形成される。
このとき、図面上方から造形ステージ110を平面視して、第1階層の粉末材料層11−1に形成された結合体12−1、14−1に平面的に重なる領域に形成された第2階層の粉末材料層11−2の結合体12−2、14−2が形成される。このとき、滴下されたバインダ121が第1階層の結合体12−1、14−1にも到達するので、第1階層の結合体12−1と第2階層の結合体12−2とが結合されるように硬化し、第1階層の結合体14−1と第2階層の結合体14−2とが結合されるように硬化する。すなわち、下層の結合体とその上層の結合体が平面的に重なるように形成された領域では、上層及び下層の結合体は結果的に一体の結合体として形成される。
このような結合体積層ステップ(S113)を繰り返すことにより、図4(b)に示すように、造形ステージ110が粉末材料層11−1、11−2とともに槽109内で第3階層の粉末材料層11−3の層の厚さ分だけ下降し、次いで第3階層の粉末材料層11−3を第2階層の粉末材料層11−2上に堆積する。造形物の第1階層から最上層(図では第3階層)までの造形物階層データに基づいて、粉末材料層11−1〜11−3中に、結合体12−1〜12−3を有する1段目の造形物12が一体的に積層形成される。第3階層の粉末材料層11−3は、粉末材料層11−4を形成するための層であるとともに、結合体12−1〜12−3と、その後形成されるトレイ本体13と、の間に隙間を形成するための層である。そして、図4(c)に示すように、造形ステージ110が粉末材料層11−1〜11−3とともに槽109内で第4階層の粉末材料層11−4の層の厚さ分だけ下降し、次いで第4階層の粉末材料層11−4を第3階層の粉末材料層11−3上に堆積する。また、このとき同時に、図4(b)、(c)に示すように、トレイの支柱部の第1階層から最上層(図では第4階層)までのトレイ階層データに基づいて、粉末材料層11−1〜11−4中に、結合体14−1〜14−4を有する1段目のトレイの支柱部14が一体的に積層形成される。さらに、図4(d)に示すように、造形ステージ110が粉末材料層11−1〜11−34とともに、槽109内で第5階層の粉末材料層11−5の層の厚さ分だけ下降した後、第5階層の粉末材料層11−5を第4階層の粉末材料層11−4上に堆積する。トレイ本体(図では第5階層)のトレイ階層データに基づいて、粉末材料層11−5中に、支柱部14に支持された結合体を有する1段目のトレイ本体13が積層形成される。トレイ本体13は、下方に位置する複数の支柱部14によって支持されているが、支柱部14と結合されていてもよく、製造された造形物12を槽109から容易に取り出せるよう、支柱部14に結合されることなく支柱部14上に載置されているだけであってもよい。またトレイ本体13及び支柱部14は、ともに、同一段の各造形物12との間に未硬化の粉末材料を介するように配置されている。ここで、トレイ本体13は、後述する粉末除去工程において造形物やトレイの周囲を覆う未硬化の粉末材料を排出しやすいように、例えば図7に示すように、トレイ本体13の上面側と下面側が細かな網目やメッシュ、格子等の開口部を介して連通された平板状の構造を有している。トレイ本体13の開口部は、粉末材料の各粉末が開口部から余裕を持って通過できる程度であって且つ当該トレイ本体13の上部に配置される結合体或いは造形物が開口部を通過しない程度の開口面積及び開口形状を有している。
次いで、造形物・トレイ積層ステップ(S114)においては、上記の結合体積層ステップ(S113)を繰り返して、各層の結合体を有する1段分の造形物及びトレイを積み重ねて、複数段の造形物及びトレイを形成する。具体的には、図5(a)〜(c)に示すように、造形ステージ110上の1段目の造形物12及びトレイ本体13、支柱部14が形成された粉末材料層11−1〜11−5の上面に、上記の第1階層から第3階層の造形物階層データに基づいて、粉末材料層21−1〜21−3中に、結合体22−1〜22−3を有する2段目の造形物22が一体的に積層形成される。また、このとき同時に、上記の第1階層から第4階層のトレイ階層データに基づいて、粉末材料層21−1〜21−4中に、結合体24−1〜24−4を有する2段目のトレイの支柱部24が一体的に積層形成される。さらに、上記の第5階層のトレイ階層データに基づいて、粉末材料層21−5中に、支柱部24に接合された結合体を有する2段目のトレイ本体23が積層形成される。
このような造形物・トレイ積層ステップ(S114)を繰り返すことにより、図6(a)に示すように、造形物階層データ及びトレイ階層データに基づいて、粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5中に、1段目から最上段の1段下の段(図では3段目)までの各段の造形物12、22、32、及び、トレイ本体13、23、33、支柱部14、24、34が積み重ねられた状態で形成される。ここで、順次積み重ねられた支柱部14、トレイ本体13、支柱部24、トレイ本体23、支柱部34、トレイ本体33は、一体的に積層形成されてトレイ10Aを構成する。
次いで、造形物積層ステップ(S115)においては、上記の造形物・トレイ積層ステップ(S114)のうち、造形物階層データのみに基づいて、最上段の造形物を形成する。具体的には、図6(b)に示すように、造形ステージ110上のトレイ10Aの最上段のトレイ本体33が形成された粉末材料層31−5の上面に、上記の第1階層から第3階層の造形物階層データに基づいて、粉末材料層41−1〜41−3中に、結合体42−1〜42−3を有する最上段(図では4段目)の造形物42が一体的に積層形成される。
このように、造形物・トレイ積層造形工程(S103)の各ステップにより、図6(b)、図7に示すように、造形ステージ110上に積層された粉末材料101中に、硬化された粉末材料101により、トレイ本体13、23、33及び支柱部14、24、34を有するトレイ10Aが一体的に積層形成されるとともに、当該トレイ10Aの各段のトレイ本体13、23、33上に2段目から最上段の各造形物22、32、42が載置された状態で形成される。また、1段目の造形物12は、造形ステージ110の上面に載置された状態で形成されるとともに、その上方側が1段目のトレイ本体13及び支柱部14により覆われている。このとき、各段に形成された造形物12、22、32、42及びトレイ10Aは、製造過程及び製造完了直後では造形ステージ110上に積層された未硬化(未結合)の粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5、41−1〜41−3を有する粉末材料101中に埋め込まれた状態で形成され、周囲に未硬化の粉末材料101が充填されて支えられている。このため、例えば重心の偏った造形物や、硬化された下側の粉末材料層に対して横方向に突き出ている硬化された上側の材料層で構成されたオーバーハング部分が存在する造形物であっても、転倒や損傷が防止される。
次いで、粉末除去工程(S104)においては、造形ステージ110上に積層された未硬化の粉末材料101を除去して、造形物12、22、32、42を露出させる。具体的には、図8(a)に示すように、造形ステージ110に設けられた粉末排出口110hが開口し、粉末材料101が自重で粉末排出口110hから排出される。なお、図示しない吸引機構によって粉末材料101を吸引して排出してもよい。ここで、造形物22、32、42が載置されているトレイ本体13、23、33は、上述したように(図7参照)、網目状やメッシュ、格子状等の開口部が設けられた平板状の構造を有しているので、トレイ本体13、23、33上に堆積された未硬化の粉末材料101は、これらの開口部を介して下方に落ちていき、造形ステージ110の粉末排出口110hから排出される。このとき、2段目から最上段(4段目)の造形物22、32、42はトレイ10Aの各段のトレイ本体13、23、33の上面に載置されて支持された状態で露出する。また、1段目の造形物12は造形ステージ110の上面に載置されて支持された状態で露出する。なお、槽109及び造形ステージ110を揺らすことによって、下方に落ちきらずに造形物12、22、32、42上やトレイ10A上に留まっている未硬化の粉末材料101を、落とすこともできる。
なお、本実施形態においては、造形ステージ110上の粉末材料101を、造形ステージ110に設けられた粉末排出口110hを介して排出する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明に係る3次元造形方法は、例えば造形ステージ110上に積層された粉末材料101を、風圧で吹き飛ばしたり、音波振動により除去するものであってもよい。
次いで、造形物取出工程(S105)においては、上記の粉末除去工程(S104)により粉末材料101から露出した造形物12、22、32、42を順次取り出す。具体的には、図8(b)に示すように、造形ステージ110上から粉末材料101がすべて除去された後、あるいは、造形ステージ110上から粉末材料101を除去しつつ、露出した造形物12、22、32、42を順次トレイ10A及び造形ステージ110上から取り出す。
次に、上述した3次元造形方法の作用効果について、比較例を示して検証する。ここでは、まず、比較例となる3次元造形方法を示して、その問題点を検証した後、本実施形態に係る3次元造形方法の特徴と作用効果について説明する。
図9は、比較例に係る3次元造形方法を説明するための概略工程図である。ここで、説明を簡便にするために、上述した本発明の実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して説明する。
本発明の比較例となる3次元造形方法においては、例えば図9(a)に示すように、まず、造形ステージ110の上面に1層分(1段目の第1階層)の粉末材料層11−1を形成した後、3次元CADデータに基づいて生成された造形物の階層形状データ(造形物階層データ)に基づいて、粉末材料層11−1を選択的に硬化させて、当該造形物階層データに対応した結合体を形成する。
このような1階層分の粉末材料層に結合体を形成するステップを繰り返すことにより、造形物の第1階層から最上層(図では第3階層)までの造形物階層データに基づいて、粉末材料層11−1〜11−3中に、硬化した粉末材料101を有する1段目の造形物12が一体的に積層形成される。その後、2段目の造形物22との結合を防止するため、粉末材料層11−3の上面に、粉末材料層(又は結合防止層)11−6が形成される。
さらに、このような各層の結合体を有する1段分の造形物を形成するステップを繰り返すことにより、図9(a)に示すように、造形ステージ110上に積層された粉末材料層11−1〜11−3、21−1〜21−3、31−1〜31−3、41−1〜41−3中に、1段目から最上段(図では4段目)までの各段の造形物12、22、32、42が形成されるとともに、これらの各段の造形物12、22、32、42が、粉末材料層11−6、21−6、31−6を介して積み重ねられた状態で形成される。
このような比較例となる3次元造形方法においては、例えば図9(a)に示すように、造形ステージ110上に積み重ねられて形成された各段の造形物12、22、32、42を粉末材料層に埋設された状態のまま取り出そうとすると、造形物12、22、32、42同士をぶつけたり、造形物12、22、32、42に不用意に機械的応力が加わったりして破損しやすくなってしまう。また、粉末材料101を造形ステージ110に設けられた粉末排出口110hから吸引して排出し、造形物12、22、32、42の周囲から除去したとしても、図9(b)に示すように、上段の造形物22、32、42が造形ステージ110上に落下したり、造形物12、22、32、42相互が接触したりする場合がある。そのため、造形物12、22、32、42に傷が付いたり破損したりして製造歩留まりが低下するという問題を有している。また、造形ステージ110上に不規則に落下した造形物12、22、32、42が粉末排出口110hを塞ぎ、粉末材料101が十分に排出されずに残留して、造形物12、22、32、42が取り出しにくくなり、生産性が低下するという問題を有している。
さらに、図9(a)に示すように、図面上方から造形ステージ110を平面視した際に、各段の造形物12、22、32、42が平面的に重なるように配置されて形成されると、造形物12、22、32、42が形成される各粉末材料層11−1〜11−3、21−1〜21−3、31−1〜31−3、41−1〜41−3の略同等の領域にのみバインダが滴下されて硬化する。バインダが滴下された粉末材料層は、バインダが滴下されていない粉末材料層に比べて比重が高くなり、未硬化の粉末材料層内に沈み込みやすくなるので、当該硬化した領域と未硬化の領域との間で、粉末材料層の平坦性に差異が生じて撓みや歪みが生じる。そのため、粉末材料層が積層された上段の造形物ほど、粉末材料層の撓みや歪みの影響を大きく受けることになり、3次元CADデータに基づく本来の立体形状が得られなくなるという問題を有している。
そこで、本発明に係る3次元造形方法においては、上述したように、各段の造形物12、22、32と同時に、当該造形物22、32、42が載置されるトレイ10Aが形成される。また、当該トレイ本体13、23、33は、支柱部14、24、34の長さ(具体的には粉末材料層の積層数)を規定することにより、相互の配置間隔が造形物12、22、32の高さよりも高くなるように形成されている。さらに、当該トレイ本体13、23、33は、粉末材料101を排出しやすいように、網目状やメッシュ、格子状等の開口部が設けられた平板状の構造を有している。
このような3次元造形方法によれば、造形ステージ110上の粉末材料101を除去して造形物12、22、32、42を取り出す際に、図8(a)、(b)に示したように、造形物22、32、42はトレイ10Aの各段のトレイ本体13、23、33上に載置されて支持されるので、粉末材料層が間に介在しなくても造形ステージ110上に落下したり、造形物12、22、32、42相互が接触したりして傷が付いたり破損することを防止することができる。また、造形物12、22、32、42が造形ステージ110及び各段のトレイ本体13、23、33上に載置されて支持された状態で良好に露出するので、造形物12、22、32、42をトレイ10Aの各段から簡易に取り出すことができる。
さらに、トレイ10Aが造形物12、22、32、42を積み重ねた状態で支えているので、造形物12、22、32、42が粉末材料層内に沈み込まない。そして造形ステージ110の上面、及び、トレイ10Aの各段のトレイ本体13、23、33の上面が各段の造形物12、22、32、42を形成する際の基準面となり、粉末材料層11−1〜11−3、21−1〜21−3、31−1〜31−3、41−1〜41−3の撓みや歪みを抑制することができるので、3次元CADデータに基づく本来の立体形状を有する造形物12、22、32、42を良好に形成することができる。
したがって、本実施形態によれば、粉末積層法を用いて3次元造形物を大量に形成する際に、造形物の破損を抑制しつつ簡易に取り出すことができ、製造歩留まりや生産性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態においては、造形ステージ110の上面や、トレイ10Aの各段のトレイ本体13、23、33の上面に、造形物12、22、32、42の底面が直接接触する状態で、造形物12、22、32、42を構成する結合体を形成する場合について説明した。ここで、造形ステージ110の上面と造形物12の底面、あるいは、トレイ本体13、23、33の上面と造形物22、32、42の底面が結合しやすく、造形物12、22、32、42を良好に取り出すことができない場合には、各段の第1階層の粉末材料層11−1、21−1、31−1、41−1を形成する前に、造形ステージ110の上面やトレイ本体13、23、33が形成される粉末材料層11−5、21−5、31−5の上面のみに、粉末材料層と同じ未硬化の粉末材料を有する結合防止層を形成するものであってもよい。この結合防止層の厚みは、結合防止層上の第1階層の粉末材料層に滴下されるバインダが結合防止層下のトレイ本体に到達しないよう設定された厚さであり、例えば上述した粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5、41−1〜41−3と同様に、0.1mm程度又はそれ以上に設定される。具体的には、結合防止層の厚みは、1階層分の粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5、41−1〜41−3の厚みを基準として、その整数倍に設定することが好ましい。このように、結合防止層の厚みを、造形物12、22、32、42を形成するための粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5、41−1〜41−3と同一の厚み、又は、その整数倍に設定することにより、3次元造形装置における造形条件(数値設定等)を変更する必要がなく、動作制御や入力操作を簡略化することができる。また、小さい機械的応力を加えることで、造形物が当該トレイ本体から容易に分離可能となるように、造形物をその直下に位置するトレイ本体にわずかに結合されていてもよい。この場合、粉末材料101が造形物に当たりながら粉末排出口110hから排出される際に、造形物が転倒することを防止できる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る3次元造形方法の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態においては、造形物12、22、32、42と同時に形成されるトレイ10Aが、図7に示したように、各段のトレイ本体13、23、33と支柱部14、24、34が交互に積み重ねられた一体的な構成を有する場合について説明した。第2の実施形態においては、トレイ10Aが段ごとに分離可能な構成を有している。
図10は、本発明に係る3次元造形方法の第2の実施形態において形成される造形物及びトレイの一構成例を示す概略図である。図10(a)は、本実施形態における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図であり、図10(b)は、本実施形態により形成される各段(1段分)のトレイの一例を示す概略構成図である。図11は、本実施形態に係る造形物取出工程における造形物の取出状態を示す概略工程図である。なお、上述した第1の実施形態と同等の工程、処理ステップ、構成については、同一の符号等を用い、適宜図1〜図8を参照しつつ説明する。
本発明に係る3次元造形方法の第2の実施形態は、上述した第1の実施形態(図1、図2参照)に示した造形物・支持部材積層造形工程(S103)において、図10(a)に示すように、造形ステージ110上に積層された粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5、41−1〜41−3を有する粉末材料101中に、造形物12、22、32、42がトレイ10Aの各段に載置されて複数段積み重ねた状態で形成されるとともに、当該トレイ10Aが段ごとに分離可能な状態で形成される。
具体的には、造形物・支持部材積層造形工程(S103)において、まず、1段目の造形物12及びトレイ10A−1の支柱部14と、造形ステージ110との結合を防止するために、造形ステージ110の上面全域に、粉末材料を薄くかつ均一に拡げて、未硬化の粉末材料を有する結合防止層11−0を形成する。結合防止層は、粉末材料層と同じ材料であるが、粉末材料層と異なる材料で且つ粉末材料層を硬化する条件では硬化しにくい或いは硬化しない材料であってもよい。次いで、図2に示した粉末材料層形成ステップ(S111)、結合体形成ステップ(S112)及び結合体積層ステップ(S113)を実行することにより、粉末材料層11−1〜11−3中に、1段目の造形物12が一体的に積層形成される。また、このとき同時に、粉末材料層11−1〜11−4中に、1段目の支柱部14が一体的に積層形成され、粉末材料層11−5中に、支柱部14に接合された1段目のトレイ本体13が積層形成される。すなわち、図10(b)に示すように、支柱部14及びトレイ本体13を有する1段目のトレイ10A−1が一体的に積層形成される。
次いで、2段目の造形物22及びトレイ10A−2の支柱部24と、上記の1段目のトレイ10A−1との結合を防止するために、トレイ本体13が形成された粉末材料層11−5の上面全域に、つまりトレイ本体13上面及び未硬化の粉末材料層11−5の上面に、未硬化の粉末材料を有する結合防止層21−0を形成する。次いで、1段目と同様に、粉末材料層21−1〜21−3中に、2段目の造形物22が一体的に積層形成され、また、粉末材料層21−1〜21−4中に、2段目の支柱部24が一体的に積層形成され、さらに、粉末材料層21−5中に、支柱部24に接合された2段目のトレイ本体23が積層形成される。すなわち、1段目と同様に、支柱部24及びトレイ本体23を有する2段目のトレイ10A−2が一体的に積層形成される。
このように、未硬化の粉末材料を有する結合防止層を形成した後、図2に示した造形物・トレイ積層ステップ(S114)を実行する一連の処理を繰り返すことにより、図10(a)に示すように、粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5中に、1段目から3段目までの各段の造形物12、22、32、及び、各段のトレイ10A−1〜10A−3が積み重ねられた状態で形成される。ここで、順次積み重ねられたトレイ10A−1〜10A−3は、各段に未硬化の粉末材料を有する結合防止層11−0〜31−0が粉末材料層全域にわたって介在することにより、段ごとに分離可能に構成されている。
次いで、最上段(図では4段目)の造形物42と、上記の3段目のトレイ10A−3とのを防止するために、トレイ本体33が形成された粉末材料層31−5の上面に、未硬化の粉末材料を有する結合防止層41−0を形成する。次いで、図2に示した造形物積層ステップ(S115)を実行することにより、粉末材料層41−1〜41−3中に、4段目の造形物42が形成される。
このように、本実施形態においては、図10(a)に示すように、造形ステージ110上に積層された粉末材料101中に、硬化された粉末材料101により、各段にトレイ本体13及び支柱部14を有するトレイ10A−1、トレイ本体23及び支柱部24を有するトレイ10A−2、トレイ本体33及び支柱部34を有するトレイ10A−3が積み重ねられた状態で形成されるとともに、造形ステージ110上及び各段のトレイ10A−1〜10A−3上に各段の造形物12、22、32、42が載置された状態で形成される。また、造形ステージ110は、結合防止層11−0によって、トレイ10A−1との結合が防止されるとともに造形物12との結合が防止されており、トレイ10A−1は、結合防止層21−0によって、トレイ10A−2との結合が防止されるとともに造形物22との結合が防止されており、トレイ10A−2は、結合防止層31−0によって、トレイ10A−3との結合が防止されるとともに造形物32との結合が防止されており、トレイ10A−3は、結合防止層41−0によって、造形物42との結合が防止されている。したがって、各段のトレイ10A−1〜10A−3は、各段の最下層(すなわち、各段の間)に結合防止層11−0〜41−0が形成されていることにより造形ステージ110及び各段のトレイ10A−1〜10A−3相互、並びに、各段の造形物12、22、32、42との結合が防止されて、分離可能に積み重ねられている。
次いで、図1に示した粉末除去工程(S104)において、造形ステージ110上に積層された未硬化の粉末材料101を除去することにより、各段の造形物12、22、32、42を露出させる。このとき、造形物12、22、32、42は造形ステージ110及び各段のトレイ10A−1〜10A−3上に載置されて支持された状態で露出する。
図1に示した造形物取出工程(S105)において、造形ステージ110上から粉末材料101がすべて除去されるとともに、造形物12、22、32、42直下の結合防止層11−0、21−0、31−0、41−0、並びに支柱部14、24、34直下の結合防止層11−0、21−0、31−0を除く結合防止層11−0、21−0、31−0、41−0を除去された後、あるいは、除去されている最中に、露出した造形物12、22、32、42を順次トレイ10A−1〜10A−3及び造形ステージ110上から取り出す。このとき、造形物22、32、42は、各段のトレイ10A−1〜10A−3上から個別に取り出されるものであってもよいし、分離可能な各段のトレイ10A−1〜10A−3ごと複数の造形物22、32、42が一括して取り出されるものであってもよい。すなわち、図11に示すように、最上段(4段目)の造形物42は、3段目のトレイ10A−3上に載置されて支持された状態で、造形ステージ110(3次元造形装置)から一括して取り出され、また、3段目の造形物32は、2段目のトレイ10A−2上に載置されて支持された状態で一括して取り出され、また、2段目の造形物22は、1段目のトレイ10A−1上に載置されて支持された状態で一括して取り出されるものであってもよい。
なお、本実施形態において、各段の最下層に形成される結合防止層11−0〜41−0は、粉末材料層と同じ材料の場合、結合防止層上の第1階層の粉末材料層に滴下されるバインダが当該結合防止層下のトレイ本体に到達しないよう設定された厚さであり、上述した第1の実施形態と同様に、例えば0.1mm程度又はそれ以上に設定される。すなわち、結合防止層11−0〜41−0の厚みは、1階層分の粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5、41−1〜41−3の厚みを基準として、同一の厚み、又は、その整数倍に設定することが好ましい。また、結合防止層11−0〜41−0は、粉末材料層と異なる材料で且つ粉末材料層を硬化する条件では硬化しにくい或いは硬化しない材料の場合、その厚さは特に限定されないが、バインダが結合防止層の粉末粒子間を通って当該結合防止層下のトレイ本体に到達しないように粉末粒子が緻密に堆積されるよう粉末粒径が小さいことが好ましい。また、各結合防止層11−0〜41−0は粉末状ではなく、トレイ本体13、23、33に設けられた開口部に応じて粉末材料の各粉末が通過できる程度の開口部を有する一枚のシートであってもよい。この場合、表面がフッ素加工されていることが好ましい。
このように、本実施形態に係る3次元造形方法においても、上述した第1の実施形態と同様に、造形ステージ110上の粉末材料101を除去して造形物12、22、32、42を取り出す際に、造形物22、32、42は各段のトレイ10A−1、10A−2、10A−3上に載置されて支持されるので、造形ステージ110上に落下したり、造形物12、22、32、42相互が接触したりして傷が付いたり破損することを防止することができる。また、各段のトレイ10A−1、10A−2、10A−3が個別に取り出せるため、上段側のトレイを取り出すことによって下段側のトレイ上に載置された造形物が露出され、取り出しやすくなる。あるいは、各段のトレイ10A−1、10A−2、10A−3を分離して、造形物12、22、32、42をトレイ10A−1、10A−2、10A−3ごと一括して簡易に取り出すことができる。
さらに、造形物12、22、32、42を積み重ねた状態で形成する際に、造形ステージ110の上面、及び、各段のトレイ10A−1、10A−2、10A−3の上面が各段の造形物12、22、32、42を形成する際の基準面となり、粉末材料層11−1〜11−3、21−1〜21−3、31−1〜31−3、41−1〜41−3の撓みや歪みを抑制することができるので、3次元CADデータに基づく本来の立体形状を有する造形物12、22、32、42を良好に形成することができる。
したがって、本実施形態においても、粉末積層法を用いて3次元造形物を大量に形成する際に、造形物の破損を抑制しつつ簡易に取り出すことができ、製造歩留まりや生産性を向上させることができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る3次元造形方法の第3の実施形態について説明する。
上述した第1及び第2の実施形態においては、図7、図10に示したように、複数段に積み重ねて形成される造形物に対して、各段にトレイを形成して、当該トレイ(トレイ本体)に造形物が載置される場合について説明した。第3の実施形態においては、各段の隣り合う造形物が、ランナーにより相互に連結され、複数段積み重ねた状態で形成される。
図12は、本発明に係る3次元造形方法の第3の実施形態における造形物・支持部材積層造形工程の一例を示すフローチャートである。図13〜図15は、本実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程及び粉末材料除去工程における造形物及びトレイの形成状態を示す概略工程図である。図16は、本実施形態に係る造形物・支持部材積層造形工程により形成される造形物及びランナーの一例を示す概略構成図である。ここで、図16においては、説明を簡明にするために、粉末材料層を透視して、造形物及びトレイのみを示した。なお、上述した第1及び第2の実施形態と同等の工程、処理ステップ、構成については、同一の符号等を用い、適宜図1〜図8、図10〜図11を参照しつつ説明する。
本発明に係る3次元造形方法の第3の実施形態は、図1に示した場合と同様に、概略、3次元データ準備工程(S101)と、造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)と、造形物・支持部材積層造形工程(S103)と、粉末除去工程(S104)と、造形物取出工程(S105)と、を有している。本実施形態においては、造形物・支持部材積層造形工程において、造形ステージ上に積層された粉末材料層中に、複数の造形物が、造形物支持部材であるランナーに連結され、複数段積み重ねた状態で形成される(図16参照)。
まず、3次元データ準備工程(S101)においては、第1の実施形態と同様に、造形物・支持部材積層造形工程(S103)において造形の対象となる造形物の3次元CADデータを準備する。
次いで、造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)においては、第1の実施形態と同様に、3次元CADデータに基づいて造形物階層データを生成する。また、本実施形態においては、この造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)において、造形ステージ上に複数段積み重ねた状態で形成される複数の造形物に対して、各段の造形物を相互に連結して支持するランナーを、上述した造形物の場合と同一の平面で複数層に輪切りにした(分割した)場合の、各層の階層形状データ(以下、便宜的に「ランナー階層データ」と記す)を生成する。なお、ランナーの形状は詳しくは後述するが、本実施形態においては、例えば図16に示すように、各段の隣り合う造形物12、22、32、42を相互に連結する連結部15、25、35、45と、当該連結部15、25、35、45に接続され、各段の造形物12、22、32、42相互の配置間隔を規定する支柱部14、24、34、44と、を備え、これらが複数段分、一体的に形成された構成を有している。
次いで、造形物・支持部材積層造形工程(S103)においては、図12に示すように、粉末材料層形成ステップ(S211)と、結合体形成ステップ(S212)と、結合体積層ステップ(S213)と、造形物・ランナー積層ステップ(S214)と、が実行される。
まず、粉末材料層形成ステップ(S211)及び結合体形成ステップ(S212)においては、第1の実施形態と同様に、図13(a)に示すように、造形ステージ110の上面に形成された1階層分(すなわち、1段目の第1階層)の粉末材料層11−1に対して、第1階層の造形物階層データ及びランナー階層データに基づいて、バインダ吐出部120を走査させつつ、当該バインダ吐出部120からバインダ121を吐出することにより、当該粉末材料層11−1を選択的に硬化させて、造形物の第1階層の階層形状に対応する結合体12−1、及び、ランナーの支柱部の第1階層の階層形状に対応する結合体14−1を形成する。
次いで、結合体積層ステップ(S213)においては、図13(b)、(c)に示すように、第1階層の粉末材料層11−1上に第2階層の粉末材料層11−2を形成し、第2階層の造形物階層データ及びランナー階層データに基づいて、バインダ吐出部120を走査させつつ、バインダ121を吐出することにより、当該粉末材料層11−2を選択的に硬化させて、造形物の第2階層の階層形状に対応する結合体12−2、及び、ランナーの支柱部の第2階層の階層形状に対応する結合体14−2、並びに、ランナーの連結部15の階層形状に対応する結合体が形成される。
このような粉末材料層形成ステップ(S211)及び結合体形成ステップ(S212)を繰り返すことにより、図13(d)、図14(a)に示すように、粉末材料層11−1〜11−3中に、1段目の造形物12が一体的に積層形成される。また、このとき同時に、粉末材料層11−1〜11−4中に、1段目の支柱部14が一体的に積層形成される。さらに、粉末材料層11−2中に、支柱部14及び1段目の造形物12を連結する連結部15及び1段目の造形物12同士を連結する連結部15が形成される。造形物12は、連結部15に連結された状態で支柱部14に支持されている。ここで、ランナーの連結部15は、後述する造形物取出工程において各造形物12を簡易に分離することができるように、造形物12相互を連結できる最低限の厚み(薄さ)や強度を有していることが好ましい。なお、図13〜図16においては、図示の都合上、連結部として角柱状を有し、比較的太く表記したが、これに限定されるものではない。
次いで、造形物・ランナー積層ステップ(S214)においては、上記の結合体積層ステップ(S213)を繰り返すことにより、図14(b)〜図15(a)に示すように、各層の結合体を有する1段分の造形物及びランナーを積み重ねて、複数段の造形物及びランナーを形成する。すなわち、造形物階層データ及びトレイ階層データに基づいて、粉末材料層11−1〜11−4、21−1〜21−4、31−1〜31−4、41−1〜41−3中に、1段目から最上段(図では4段目)までの各段の造形物12、22、32、42、及び、当該各段の造形物12、22、32、42を連結する連結部15、25、35、45、当該連結部15、25、35、45に接続された支柱部14、24、34、44が積み重ねられた状態で一体的に形成される。
このように、造形物・支持部材積層造形工程(S103)の各ステップにより、図15(a)、図16に示すように、造形ステージ110上に積層された粉末材料101中に、硬化された粉末材料101により、支柱部14、24、34及び連結部15、25、35、45を有するランナー10Bが一体的に積層形成されるとともに、当該ランナー10Bの各段の連結部15、25、35、45により各段の造形物12、22、32、42が相互に連結された状態で支柱部14に支持された形状に形成される。
次いで、粉末除去工程(S104)においては、第1の実施形態と同様に、図15(b)に示すように、造形ステージ110上に積層された未硬化の粉末材料101を、粉末排出口110hから吸引して排出して除去し、造形物12、22、32、42を露出させる。ここで、各段の造形物12、22、32、42は、上述したように(図16参照)、ランナー10Bの各段の連結部15、25、35、45に連結されているのみで、当該造形物12、22、32、42及び連結部15、25、35、45以外の領域が上方側及び下方側が連通しているので、粉末材料101は、この領域を介して造形ステージ110の粉末排出口110hから排出される。このとき、各段の造形物12、22、32、42はランナー10Bの各段の連結部15、25、35、45に連結されて支柱部14に支持された状態で露出する。造形ステージ110に載置される造形物12を除いて、各連結部25、35、45はそれぞれ各段の造形物22、32、42の重さで亀裂あるいは切断されないよう十分な強度を有するために、それぞれ複数の粉末材料層を積層してなるものであってもよい。また、造形物12は、連結部15に連結されているために粉末材料101が排出する際にかかる応力によって位置ずれすることなく所定の位置に支持されるが、造形物12が粉末材料101の応力によって位置ずれすることがないほど十分の重さ或いは形状であれば、連結部15は必ずしも必要はない。
次いで、造形物取出工程(S105)においては、上記の粉末除去工程(S104)により粉末材料101から露出した造形物12、22、32、42を順次取り出す。具体的には、図15(b)に示すように、造形ステージ110上から粉末材料101がすべて除去された後、あるいは、造形ステージ110上から粉末材料101を除去しつつ、露出した造形物12、22、32、42を順次、ランナー10Bの各段の連結部15、25、35、45から分離させて取り出す。
このような3次元造形方法によれば、造形ステージ110上の粉末材料101を除去して造形物12、22、32、42を取り出す際に、図15(b)に示したように、造形物12、22、32、42はランナー10Bの各段の連結部15、25、35、45に連結されて支持されるので、造形ステージ110上に落下したり、造形物12、22、32、42相互が接触したりして傷が付いたり破損することを防止することができる。また、造形物12、22、32、42が各段の連結部15、25、35、45に連結されて支持された状態で良好に露出するので、槽109内において、造形物12、22、32、42をランナー10Bの各段から簡易に分離させて取り出すことができる。なお、ランナー10Bを十分強固にして、ランナー10Bに連結したまま造形物12、22、32、42を槽109内から取りだした後、造形物12、22、32、42をランナー10Bから分離するようにしてもよい。
さらに、造形物12、22、32、42を積み重ねた状態で形成する際に、当該造形物12、22、32、42がランナー10Bの各段の連結部15、25、35、45に連結されていることにより、造形ステージ110の上面、及び、各段の最上層の粉末材料層11−4、21−4、31−4の上面が各段の造形物12、22、32、42を形成する際の基準面となり、粉末材料層11−1〜11−4、21−1〜21−4、31−1〜31−4、41−1〜41−3の撓みや歪みを抑制することができるので、3次元CADデータに基づく本来の立体形状を有する造形物12、22、32、42を良好に形成することができる。
したがって、本実施形態においても、粉末積層法を用いて3次元造形物を大量に形成する際に、造形物の破損を抑制しつつ簡易に取り出すことができ、製造歩留まりや生産性を向上させることができる。また、本実施形態においては、各段の隣り合う造形物12、22、32、42相互を、ランナー10Bの連結部15、25、35、45により連結した状態で形成することができるので、複数段の造形物12、22、32、42を形成する際に必要とする粉末材料層の積層数を削減して、生産性をより向上させることができるとともに、生産コストを削減することができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明に係る3次元造形方法の第4の実施形態について説明する。
上述した第3の実施形態においては、各段の造形物12、22、32、42を連結する連結部15、25、35、45、及び、当該連結部15、25、35、45が接続される支柱部14、24、34、44を有するランナー10Bが、図16に示したように、一体的な構成を有する場合について説明した。第4の実施形態においては、上述した第2の実施形態と同様に、ランナー10Bが段ごとに分離可能な構成を有している。
図17は、本発明に係る3次元造形方法の第4の実施形態において形成される造形物及びランナーの一構成例を示す概略図である。図17(a)は、本実施形態における造形物及びランナーの形成状態を示す概略工程図であり、図17(b)は、本実施形態により形成されるランナーの一例を示す概略構成図である。図18は、本実施形態に係る造形物取出工程における造形物の取出状態を示す概略工程図である。なお、上述した第3の実施形態と同等の工程、処理ステップ、構成については、同一の符号等を用い、適宜図12〜図16を参照しつつ説明する。
本発明に係る3次元造形方法の第4の実施形態は、上述した第3の実施形態(図1、図12参照)に示した造形物・支持部材積層造形工程(S103)において、図17(a)に示すように、造形ステージ110上に積層された粉末材料層11−1〜11−4、21−1〜21−4、31−1〜31−4、41−1〜41−3を有する粉末材料101中に、造形物12、22、32、42がランナー10Bの各段の連結部15、25、35、45に連結されて複数段積み重ねた状態で形成されるとともに、当該ランナー10Bが段ごとに分離可能な状態で形成される。
具体的には、造形物・支持部材積層造形工程(S103)において、まず、1段目の造形物12及びランナー10B−1の支柱部14と、造形ステージ110との結合を防止するために、造形ステージ110の上面全域に、未硬化の粉末材料を有する結合防止層11−0を形成する。次いで、図12に示した粉末材料層形成ステップ(S211)、結合体形成ステップ(S212)及び結合体積層ステップ(S213)を実行することにより、粉末材料層11−1〜11−3中に、1段目の造形物12が一体的に積層形成される。また、このとき同時に、粉末材料層11−1〜11−4中に、1段目の支柱部14が一体的に積層形成され、粉末材料層11−2中に、造形物12に連結され、支柱部14に接続された1段目の連結部15が積層形成される。すなわち、図17(b)に示すように、支柱部14及び連結部15を有する1段目のランナー10B−1と、連結部15に連結された1段目の造形物12が一体的に積層形成される。支柱部14及び造形物12は、結合防止層11−0によって、造形ステージ110に結合することなく形成されている。
次いで、2段目の造形物22及びランナー10B−2の支柱部24と、上記の1段目のランナー10B−1との結合を防止するために、1段目のランナー10B−1の最上層である粉末材料層11−4の上面全域に、未硬化の粉末材料を有する結合防止層21−0を形成する。次いで、1段目と同様に、粉末材料層21−1〜21−3中に、2段目の造形物22が一体的に積層形成され、また、粉末材料層21−1〜21−4中に、2段目の支柱部24が一体的に積層形成され、さらに、粉末材料層21−2中に、造形物22に連結され、支柱部24に接続された2段目の連結部25が積層形成される。すなわち、1段目と同様に、支柱部24及び連結部25を有する2段目のランナー10B−2と、連結部25に連結された2段目の造形物22が一体的に積層形成される。支柱部24は、結合防止層21−0によって、支柱部14に結合することなく形成されている。
このように、未硬化の粉末材料を有する結合防止層を形成した後、図12に示した造形物・ランナー積層ステップ(S214)を実行する一連の処理を繰り返すことにより、図17(a)に示すように、粉末材料層11−1〜11−4、21−1〜21−4、31−1〜31−4、41−1〜41−3中に、1段目から最上段までの各段の造形物12、22、32、42、及び、当該造形物12、22、32、42に連結された各段のランナー10B−1〜10B−4が積み重ねられた状態で形成される。ここで、順次積み重ねられたランナー10B−1〜10B−4は、各段に未硬化の粉末材料を有する結合防止層11−0〜41−0が介在することにより、段ごとに分離可能に構成されている。
次いで、図1に示した粉末除去工程(S104)において、造形ステージ110上に積層された未硬化の粉末材料101を除去することにより、各段の造形物12、22、32、42を露出させる。このとき、造形物12、22、32、42は各段のランナー10B−1〜10B−4の連結部15、25、35、45に連結されて支持された状態で露出する。
図1に示した造形物取出工程(S105)において、造形ステージ110上から粉末材料101がすべて除去されるとともに、造形物12直下の結合防止層11−0、並びに支柱部14、24、34、44直下の結合防止層11−0、21−0、31−0、41−0を除く結合防止層11−0、21−0、31−0、41−0を除去された後、あるいは、除去されている最中に、露出した造形物12、22、32、42を順次ランナー10B−1〜10B−4の連結部15、25、35、45から分離させて取り出す。このとき、造形物12、22、32、42は、各段のランナー10B−1〜10B−4から個別に取り出されるものであってもよいし、分離可能な各段のランナー10B−1〜10B−4ごと複数の造形物12、22、32、42が一括して取り出されるものであってもよい。すなわち、図18に示すように、最上段(4段目)の造形物42は、4段目のランナー10B−4の連結部45に連結されて支持された状態で、造形ステージ110(3次元造形装置)から一括して取り出され、また、3段目の造形物32は、3段目のランナー10B−3の連結部35に連結されて支持された状態で一括して取り出され、また、2段目の造形物22は、2段目のランナー10B−2の連結部25に連結されて支持された状態で一括して取り出され、また、1段目の造形物12は、1段目のランナー10B−1の連結部15に連結されて支持された状態で一括して取り出されるものであってもよい。また、各結合防止層11−0〜41−0は粉末状ではなく、粉末材料の各粉末が通過できる程度の開口部を有する一枚のシートであってもよい。この場合、表面がフッ素加工されていることが好ましい。
このように、本実施形態に係る3次元造形方法においても、上述した第3の実施形態と同様に、造形ステージ110上の粉末材料101を除去して造形物12、22、32、42を取り出す際に、造形物12、22、32、42は各段のランナー10B−1〜10B−4の連結部15、25、35、45に連結されて支持されるので、造形ステージ110上に落下したり、造形物12、22、32、42相互が接触したりして傷が付いたり破損することを防止することができる。また、造形物12、22、32、42が各段のランナー10B−1〜10B−4の連結部15、25、35、45に連結されて支持された状態で良好に露出するので、造形物12、22、32、42を各段の連結部15、25、35、45から個別に簡易に分離させて取り出すことができる。あるいは、各段のランナー10B−1〜10B−4を分離して、造形物12、22、32、42をランナー10B−1〜10B−4ごと一括して簡易に分離させて取り出すことができる。
さらに、造形物12、22、32、42を積み重ねた状態で形成する際に、当該造形物12、22、32、42が各段のランナー10B−1〜10B−4の連結部15、25、35、45に連結されていることにより、造形ステージ110の上面、及び、各段の最上層の粉末材料層11−4、21−4、31−4の上面が各段の造形物12、22、32、42を形成する際の基準面となり、粉末材料層11−1〜11−4、21−1〜21−4、31−1〜31−4、41−1〜41−3の撓みや歪みを抑制することができるので、3次元CADデータに基づく本来の立体形状を有する造形物12、22、32、42を良好に形成することができる。
したがって、本実施形態においても、粉末積層法を用いて3次元造形物を大量に形成する際に、造形物の破損を抑制しつつ簡易に取り出すことができ、製造歩留まりや生産性を向上させることができる。また、本実施形態においても、複数段の造形物12、22、32、42を形成する際に必要とする粉末材料層の積層数を削減することができ、生産性をより向上させることができるとともに、生産コストを削減することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明に係る3次元造形方法の第5の実施形態について説明する。
上述した第1〜第4の実施形態においては、各段の造形物12、22、32、42を載置するトレイ10Aや、連結するランナー10Bが、造形物12、22、32、42の周囲に積層形成された支柱部14、24、34、44により、各段の造形物12、22、32、42相互の配置間隔を規定する場合について説明した。第5の実施形態においては、支柱部14、24、34、44に加え、各段の造形物12、12間、造形物22、22間、造形物32、32間、造形物42、42間の少なくともいずれかに、前記支柱部に平行に積層形成された補助支柱部を配置させた構成を有している。
図19は、本発明に係る3次元造形方法の第5の実施形態において形成される造形物及び造形物支持部材(トレイ、ランナー)の形成状態を示す概略図である。図19(a)は、本実施形態における造形物及び造形物支持部材の第1の形成状態を示す概略工程図であり、図19(b)は、本実施形態における造形物及び造形物支持部材の第2の形成状態を示す概略工程図である。なお、図19(a)、(b)においては、上述した第1及び第3の実施形態に示した造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)に補助支柱部を形成した構成を示すが、本発明はこれに限らず、第2及び第4の実施形態に示した造形物支持部材(トレイ、ランナー)に補助支柱部を形成するものであってもよい。また、上述した第1〜第4の実施形態と同等の工程、処理ステップ、構成については、同一の符号等を用いて説明する。
本発明に係る3次元造形方法の第5の実施形態における造形物及び造形物支持部材(トレイ)の第1の形成状態は、図19(a)に示すように、上述した第1の実施形態に示したトレイ10A(図6(b)参照)において、造形物12、12間の造形ステージ110とトレイ本体13とを連結する補助支柱部16が形成され、造形物22、22間のトレイ本体13とトレイ本体23とを連結する補助支柱部26が形成され、造形物32、32間のトレイ本体23とトレイ本体33とを連結する補助支柱部36が形成されている。
具体的には、図1に示した造形物・支持部材積層造形工程(S103)において、図2に示した粉末材料層形成ステップ(S111)、結合体形成ステップ(S112)及び結合体積層ステップ(S113)を実行することにより、粉末材料層11−1〜11−3中に、1段目の造形物12が一体的に積層形成され、このとき同時に、粉末材料層11−1〜11−4中に、1段目の支柱部14及び補助支柱部16が各々一体的に積層形成され、粉末材料層11−5中に、支柱部14及び補助支柱部16に接合された1段目のトレイ本体13が積層形成される。ここで、例えば図19(a)に示すように、支柱部14は、造形ステージ110上に積層形成される複数の造形物12を取り囲む周辺領域に形成され、補助支柱部16は、複数の造形物12、12間の領域に、支柱部14に平行になるように形成される。
次いで、造形物・トレイ積層ステップ(S114)において、このような結合体積層ステップ(S113)を繰り返すことにより、図19(a)に示すように、粉末材料層11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5中に、1段目から3段目までの各段の造形物12、22、32が形成されるとともに、トレイ本体13、23、33、支柱部14、24、34、補助支柱部16、26、36が一体的に順次積み重ねられたトレイ10Aが形成される。なお、補助支柱部16は造形ステージ110及びトレイ本体13の少なくとも一方に結合されていることが好ましく、補助支柱部26はトレイ本体13及びトレイ本体23の少なくとも一方に結合されていることが好ましく、補助支柱部36はトレイ本体23及びトレイ本体33の少なくとも一方に結合されていることが好ましい。
このような構成を有するトレイ10Aを適用した3次元造形方法によれば、図1に示した粉末除去工程(S104)及び造形物取出工程(S105)において、造形物22、32、42は、トレイ10Aの各段の支柱部14、24、34及び補助支柱部16、26、36により支持されたトレイ本体13、23、33上に載置されて支持されるので、トレイ本体13、23、33が造形物22、32、42の重み等により崩壊して、造形ステージ110に落下したり、造形物12、22、32、42が破損したりすることを良好に防止することができる。また、造形物12、22、32、42が各段のトレイ本体13、23、33上に確実に載置されて支持された状態で露出するので、造形物12、22、32、42をトレイ10Aの各段から簡易に取り出すことができる。
さらに、トレイ10Aの各段のトレイ本体13、23、33の下面に各段の支柱部14、24、34及び補助支柱部16、26、36を設けることにより、トレイ本体13、23、33並びに各段の造形物22、32、42を支持する箇所が増え、各箇所に掛かるトレイ本体13、23、33並びに各段の造形物22、32、42の荷重を軽減させ、当該造形物12、22、32、42を形成する際の基準面の撓みや歪みが良好に抑制されるので、3次元CADデータに基づく本来の立体形状を有する造形物12、22、32、42をより良好に形成することができる。
また、本実施形態における造形物及び造形物支持部材(ランナー)の第2の形成状態は、図19(b)に示すように、上述した第3の実施形態に示したトレイ10A(図15(a)参照)において、造形物12、12間の造形ステージ110と、造形物12、12間の連結部15との間に補助支柱部16が形成され、造形物12、12間の連結部15と、造形物22、22間の連結部25との間に補助支柱部26が形成され、造形物22、22間の連結部25と、造形物32、32間の連結部35との間に補助支柱部36が形成され、造形物32、32間の連結部35と、造形物42、42間の連結部45との間に補助支柱部46が形成されている。
具体的には、図1に示した造形物・支持部材積層造形工程(S103)において、図12に示した粉末材料層形成ステップ(S211)、結合体形成ステップ(S212)及び結合体積層ステップ(S213)を実行することにより、粉末材料層11−1〜11−3中に、1段目の造形物12が一体的に積層形成され、このとき同時に、粉末材料層11−1〜11−4中に、1段目の支柱部14が一体的に積層形成され、粉末材料層11−2中に、支柱部14に接続されるとともに、1段目の造形物12を相互に連結する連結部15が形成され、粉末材料層11−1、11−3、11−4中に、連結部15に接続された補助支柱部16が積層形成される。ここで、例えば図19(b)に示すように、支柱部14は、造形ステージ110上に積層形成される複数の造形物12を取り囲む周辺領域に形成され、補助支柱部16は、複数の造形物12の間の、連結部15が形成された領域に、支柱部14に平行になるように形成される。
次いで、造形物・ランナー積層ステップ(S214)において、このような結合体積層ステップ(S213)を繰り返すことにより、図19(b)に示すように、粉末材料層11−1〜11−4、21−1〜21−4、31−1〜31−4、41−1〜41−3中に、1段目から最上段までの各段の造形物12、22、32、42が形成されるとともに、連結部15、25、35、45、支柱部14、24、34、44、補助支柱部16、26、36、46が一体的に順次積み重ねられたランナー10Bが形成される。なお、補助支柱部16は造形ステージ110及び連結部15の少なくとも一方に結合されていることが好ましく、補助支柱部26は連結部15及び連結部25の少なくとも一方に結合されていることが好ましく、補助支柱部36は連結部25及び連結部35の少なくとも一方に結合されていることが好ましい。補助支柱部46は連結部35及び連結部45の少なくとも一方に結合されていることが好ましい。
このような構成を有するランナー10Bを適用した3次元造形方法によれば、図1に示した粉末除去工程(S104)及び造形物取出工程(S105)において、造形物12、22、32、42は、ランナー10Bの各段の支柱部14、24、34、44及び補助支柱部16、26、36、46により支持された連結部15、25、35、45に連結されて支持されるので、連結部15、25、35、45が造形物22、32、42の重み等により崩壊して、造形ステージ110に落下したり、造形物12、22、32、42が破損したりすることを良好に防止することができる。また、造形物12、22、32、42が各段の連結部15、25、35、45に確実に連結されて支持された状態で露出するので、造形物12、22、32、42をランナー10Bの各段から簡易に分離させて取り出すことができる。
さらに、補助支柱部16、26、36、46を設けることによって各段の造形物12、22、32、42を支持する箇所が増え、各箇所に掛かる造形物12、22、32、42の荷重を軽減させ、当該造形物12、22、32、42を形成する際の基準面の撓みや歪みが良好に抑制されるので、3次元CADデータに基づく本来の立体形状を有する造形物12、22、32、42をより良好に形成することができる。
したがって、本実施形態においても、粉末積層法を用いて3次元造形物を大量に形成する際に、造形物の破損を抑制しつつ簡易に取り出すことができ、製造歩留まりや生産性を向上させることができる。
(3次元造形装置)
次に、上述したような3次元造形方法を実現可能な3次元造形装置について説明する。
図20は、本発明に係る3次元造形方法を実現可能な3次元造形装置の一例を示す概略構成図である。ここで、上述した各実施形態と同等の構成については同一の符号を付して説明する。
上述した3次元造形方法(図1参照)のうち、少なくとも、造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)と、造形物・支持部材積層造形工程(S103)と、粉末除去工程(S104)は、図20に示すような3次元造形装置100により実行することができる。
本実施形態に適用される3次元造形装置100は、例えば図20に示すように、概略、造形ステージ110と、バインダ吐出部120と、走査機構部130と、粉末材料供給部140と、粉末材料排出部150と、制御部160と、データ処理部170と、を有している。
造形ステージ110は、上述した一連の3次元造形方法において、3次元CADデータに基づく造形物12、22、32、42を形成する際の基準面となる上面を有し、造形物・支持部材積層造形工程(S103)を実行することにより、当該上面に粉末材料層が順次積層されるとともに、当該粉末材料層中に、3次元CADデータに基づく造形物12、22、32、42、及び、当該造形物12、22、32、42を支持する造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)が形成される。また、造形ステージ110は、例えば、図示を省略した昇降機構を備え、造形ステージ110の上面に積層形成される各粉末材料層の上面の高さが常に一定になるように、造形ステージ110の上下方向(Z方向)の位置が制御される。また、造形ステージ110は、例えば上面側から下面側に連通する粉末排出口110hを有し、粉末除去工程(S104)を実行することにより、造形ステージ110の上面に積層された粉末材料101が、当該粉末排出口110hを介して排出される。
バインダ吐出部120は、インクジェットプリンタに用いられるプリンタヘッドと同等に、バインダを微小な液滴として吐出する吐出機構を備え、造形物・支持部材積層造形工程(S103)の結合体形成ステップ(S112、S212)において、走査機構部130により当該バインダ吐出部120を、造形ステージ110の上面に平行な平面(X−Y平面)内において、造形物12、22、32、42及び造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)の階層データに基づいて移動させて、造形ステージ110の上面に形成された各層の粉末材料層における、造形物12、22、32、42が形成されるべき領域及び造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)が形成されるべき領域にバインダを吐出して硬化させる。
走査機構部130は、造形ステージ110の上面に平行な平面内の、直交する2方向(X−Y方向)に延在するガイドレール131を備え、造形物・支持部材積層造形工程(S103)の結合体形成ステップ(S112、S212)において、当該ガイドレール131に沿ってバインダ吐出部120を造形物12、22、32、42及び造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)の階層データに基づいて移動させることにより、造形ステージ110の上面に形成された各層の粉末材料層における、造形物12、22、32、42が形成されるべき領域及び造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)が形成されるべき領域の直上にバインダ吐出部120を移動させる。
粉末材料供給部140は、粉末材料が貯留され、造形物・支持部材積層造形工程(S103)の粉末材料層形成ステップ(S111、S211)において、造形ステージ110の上面に粉末材料を薄くかつ均一に拡げて、所定の厚みの1階層分の粉末材料層を形成する。
粉末材料排出部150は、造形ステージ110に設けられた粉末排出口110hに接続され、粉末除去工程(S104)において、造形ステージ110の上面に積層された未硬化の粉末材料101を、粉末排出口110hを介して吸引して造形ステージ110の上面から排出する。
制御部160は、少なくとも、上記の造形ステージ110、バインダ吐出部120、走査機構部130、粉末材料供給部140及び粉末材料排出部150における各動作を制御する。具体的には、造形物・支持部材積層造形工程(S103)において、データ処理部170から供給される造形物及び造形物支持部材の階層データに基づいて、造形ステージ110、バインダ吐出部120、走査機構部130及び粉末材料供給部140の各動作を制御することにより、造形ステージ110上に積層された粉末材料101中に、3次元CADデータに基づく造形物12、22、32、42及び造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)が複数段積み重ねられた状態で形成される。また、粉末除去工程(S104)において、造形ステージ110及び粉末材料排出部150の各動作を制御することにより、造形ステージ110上に積層された未硬化の粉末材料101を排出して除去し、各段の造形物12、22、32、42を造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)に支持させた状態で露出させる。
データ処理部170は、例えばコンピュータ等の演算装置を有し、造形物・支持部材階層データ生成工程(S102)において、造形物12、22、32、42の3次元CADデータに基づいて、当該造形物12、22、32、42、及び、当該造形物12、22、32、42を載置又は連結して支持する造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)を、造形ステージ110の上面(基準面)に平行な平面で複数層に輪切りにした(分割した)場合の階層データ(造形物階層データ、トレイ階層データ、ランナー階層データ)を生成する。
このような構成を有する3次元造形装置100において、上述した第1〜第5の実施形態に示した3次元造形方法を実行することにより、造形ステージ110上に積層された粉末材料101中に、造形物12、22、32、42、及び、当該造形物12、22、32、42を載置又は連結して支持する造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)が積み重ねられた状態で形成される。
これにより、粉末除去工程(S104)及び造形物取出工程(S105)において、造形物22、32、42は造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)の各段に載置又は連結されて支持された状態で粉末材料101から露出するので、造形ステージ110上への落下や造形物12、22、32、42相互の接触による破損等を防止しつつ、造形物12、22、32、42を簡易に取り出すことができる。造形物・支持部材積層造形工程において、造形物22、32、42が造形物支持部材(トレイ10A、ランナー10B)に載置又は連結された状態で順次積み重ねられていくので、造形物12、22、32、42を形成する際の基準面の撓みや歪みを抑制することができ、良好な立体形状を有する造形物12、22、32、42を複数段にわたり形成することができる。したがって、粉末積層法を用いて3次元造形物を大量に形成する場合であっても、製造歩留まりや生産性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態においては、造形物及び造形物支持部材の階層データに基づいて、各層の粉末材料に対してバインダを吐出して硬化させる工程を繰り返すことにより、造形物及び造形物支持部材を積層形成する場合について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、例えば粉末材料として、光硬化性樹脂粉末を用いて、造形物及び造形物支持部材の階層データに対応する領域に、所定の波長のレーザー光を照射することにより光硬化性樹脂粉末を選択的に硬化させる工程を繰り返して、造形物及び造形物支持部材を積層形成するものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、説明の都合上、粉末材料層中の各段に、同一の立体形状を有する造形物を形成する場合について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、例えば粉末材料層中の各段に、異なる立体形状の造形物が混在して積層形成されるものであってもよいし、段ごとに、異なる立体形状の造形物を積層形成するものであってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、
未硬化の粉末材料を有する複数の粉末材料層にそれぞれ、各粉末材料層に対応する階層形状データに基づいて3次元造形物の各階層となる結合体を形成するとともに造形物支持部材の各階層となる結合体を形成することを特徴とする3次元造形方法である。
請求項2に記載の発明は、
前記複数の粉末材料層のうちの下階層の粉末材料層に、前記3次元造形物の前記結合体を形成するとともに前記造形物支持部材の前記結合体を形成した後、前記下階層の粉末材料層上に前記複数の粉末材料層のうちの上階層の粉末材料層を積層し、前記上階層の粉末材料層に、前記3次元造形物の前記結合体を形成するとともに前記造形物支持部材の前記結合体を形成することを特徴とする請求項1記載の3次元造形方法である。
請求項3に記載の発明は、
前記粉末材料層のうち前記3次元造形物の前記結合体となるべき領域に結合剤を滴下して前記3次元造形物の前記結合体を形成し、
前記粉末材料層のうち前記造形物支持部材の前記結合体となるべき領域に結合剤を滴下して前記造形物支持部材の前記結合体を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の3次元造形方法である。
請求項4に記載の発明は、
前記造形物支持部材上に他の階層の粉末材料層を積層し、前記他の階層の粉末材料層に他の前記3次元造形物の前記結合体を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の3次元造形方法である。
請求項5に記載の発明は、
前記造形物支持部材は、支柱部と、前記支柱部に支持されたトレイ本体と、を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の3次元造形方法である。
請求項6に記載の発明は、
前記粉末材料層に前記3次元造形物の前記結合体とともに形成される前記造形物支持部材の前記結合体は、前記支柱部の結合体を含むことを特徴とする請求項5記載の3次元造形方法である。
請求項7に記載の発明は、
前記粉末材料層に形成された前記3次元造形物の前記結合体及び前記支柱部の前記結合体上に他の階層の未硬化の粉末材料を有する粉末材料層を積層し、前記他の階層の粉末材料層に前記支柱部の他の階層の結合体を形成し、前記他の階層の粉末材料層上に第2の他の階層の未硬化の粉末材料を有する粉末材料層を積層し、前記他の階層の前記支柱部の他の階層の結合体に結合されるとともに前記他の階層の粉末材料層の未硬化の部位を介して前記3次元造形物の前記結合体に対向する前記トレイ本体を前記第2の他の階層の粉末材料層に形成することを特徴とする請求項5又は6記載の3次元造形方法である。
請求項8に記載の発明は、
前記3次元造形物及び前記造形物支持部材を各段に形成し、前記造形物支持部材は、他の段の造形物支持部材に結合されることなく他の段の造形物支持部材上に載置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の3次元造形方法である。
請求項9に記載の発明は、
一の段に形成された前記3次元造形物及び前記造形物支持部材上に結合防止層を積層し、前記結合防止層上に他の段の粉末材料層を積層し、前記他の段の粉末材料層に前記3次元造形物及び前記造形物支持部材を、前記一の段に形成された前記3次元造形物及び前記造形物支持部材に結合することなく形成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の3次元造形方法である。
請求項10に記載の発明は、
前記3次元造形物を複数形成された段を複数積み重ねることによって、支柱部と、前記支柱部及び前記3次元造形物を連結する第1連結部と、各段の前記3次元造形物を相互に連結する第2連結部と、を有する前記造形物支持部材を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の3次元造形方法である。
請求項11に記載の発明は、
前記3次元造形物を複数形成された段を複数積み重ねることによって、前記段ごとの前記3次元造形物の間の領域に、前記支柱部に平行になるように形成された補助支柱部を有している前記造形物支持部材を形成することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の3次元造形方法である。
請求項12に記載の発明は、
複数の階層の結合体を含む一の段の3次元造形物と、前記3次元造形物の異なる階層の結合体を含む他の段の3次元造形物と、前記一の段の3次元造形物と同一の階層の結合体を含み、前記他の段の3次元造形物を支持する造形物支持部材と、有することを特徴とする造形物複合体である。
請求項13に記載の発明は、
前記造形物支持部材は、支柱部と、前記支柱部に支持されたトレイ本体と、を有することを特徴とする請求項12記載の造形物複合体である。
請求項14に記載の発明は、
前記一の段の3次元造形物は複数あり、
前記造形物支持部材は、支柱部と、前記支柱部及び前記3次元造形物を連結する第1連結部と、前記一の段の3次元造形物を相互に連結する第2連結部と、を有することを特徴とする請求項12に記載の造形物複合体である。
請求項15に記載の発明は、
未硬化の粉末材料を有する複数の粉末材料層にそれぞれ、各粉末材料層に対応する階層形状データに基づいて結合剤を滴下し、前記複数の粉末材料層に3次元造形物の各階層となる結合体を形成するとともに造形物支持部材の各階層となる結合体を形成する結合剤吐出部を備えることを特徴とする3次元造形装置である。
10A トレイ(造形物支持部材)
10B ランナー(造形物支持部材)
11−0〜41−0 結合防止層
11−1〜11−5、21−1〜21−5、31−1〜31−5、41−1〜41−3 粉末材料層
12、22、32、42 造形物
13、23、33 トレイ本体
14、24、34、44 支柱部
15、25、35、45 連結部
16、26、36、46 補助支柱部
101 粉末材料
100 3次元造形装置
110 造形ステージ
110h 粉末排出口
120 バインダ吐出部(結合剤吐出部)
121 バインダ(結合剤)
130 走査機構部
140 粉末材料供給部
150 粉末材料排出部
160 制御部(造形制御部)
170 データ処理部(階層形状データ生成部)

Claims (8)

  1. 未硬化の粉末材料を有する複数の粉末材料層に、各粉末材料層に対応する階層形状データに基づいて3次元造形物及び支柱部の各階層となる結合体、並びに、前記3次元造形物及び前記支柱部の各階層とは異なる階層において前記支柱部に支持されたトレイ本体の各階層となる結合体を形成することを特徴とする3次元造形方法。
  2. 前記複数の粉末材料層のうちの下階層の粉末材料層に、前記3次元造形物の前記結合体及び前記支柱部の前記結合体を形成した後、前記下階層の粉末材料層上に前記複数の粉末材料層のうちの上階層の粉末材料層を積層し、前記上階層の粉末材料層に、前記3次元造形物の前記結合体及び前記支柱部の前記結合体を形成することを特徴とする請求項1記載の3次元造形方法。
  3. 前記粉末材料層のうち前記3次元造形物の前記結合体となるべき領域に結合剤を滴下して前記3次元造形物の前記結合体を形成し、
    前記粉末材料層のうち前記支柱部の前記結合体となるべき領域及び前記トレイ本体の前記結合体となるべき領域に結合剤を滴下して前記支柱部の前記結合体及び前記トレイ本体の前記結合体を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の3次元造形方法。
  4. 前記トレイ本体上に他の階層の粉末材料層を積層し、前記他の階層の粉末材料層に他の前記3次元造形物の前記結合体を形成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の3次元造形方法。
  5. 前記粉末材料層に形成された前記3次元造形物の前記結合体及び前記支柱部の前記結合体上に他の階層の未硬化の粉末材料を有する粉末材料層を積層し、前記他の階層の粉末材料層に前記支柱部の他の階層の結合体を形成し、前記他の階層の粉末材料層上に第2の他の階層の未硬化の粉末材料を有する粉末材料層を積層し、前記他の階層の前記支柱部の他の階層の結合体に結合されるとともに前記他の階層の粉末材料層の未硬化の部位を介して前記3次元造形物の前記結合体に対向する前記トレイ本体を前記第2の他の階層の粉末材料層に形成することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の3次元造形方法。
  6. 一の段に一の前記3次元造形物、一の前記支柱部、及び一の前記トレイ本体を形成し、他の段に他の前記3次元造形物、他の前記支柱部、及び他の前記トレイ本体を形成し、一の前記支柱部は、前記他のトレイ本体に結合されることなく前記他のトレイ本体上に載置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の3次元造形方法。
  7. 複数の階層の結合体を含む一の段の3次元造形物と、前記一の段の3次元造形物の各階層とは異なる複数の階層の結合体を含む他の段の3次元造形物と、
    前記一の段の3次元造形物と同一の階層の結合体を含む支柱部と、前記一の段の3次元造形物及び前記他の段の3次元造形物とは異なる階層の結合体を含むトレイ本体と、を有することを特徴とする造形物複合体。
  8. 未硬化の粉末材料を有する複数の粉末材料層に、各粉末材料層に対応する階層形状データに基づいて結合剤を滴下し、前記複数の粉末材料層に3次元造形物及び支柱部の各階層となる結合体、並びに、前記3次元造形物及び前記支柱部の各階層とは異なる階層において前記支柱部に支持されたトレイ本体の各階層となる結合体を形成する結合剤吐出部と、
    前記結合剤吐出部を制御して、支柱部と、前記支柱部に支持されたトレイ本体と、を有する前記結合体を形成させる制御部と、
    を備えることを特徴とする3次元造形装置。
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