JP5770565B2 - 降車補助装置 - Google Patents
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Description
請求項1に係る発明は、シート(例えば、実施形態のシート2)に着座した乗員(例えば、実施形態の乗員m)が車体側部のドア開口(例えば、実施形態のドア開口4)を通して車外に降りるときに乗員の降車挙動を補助する降車補助装置(例えば、実施形態の降車補助装置1)であって、シートクッション(例えば、実施形態のシートクッション5)上に臀部を載置した乗員が車体側方に向き、かつ足先を前記ドア開口を通して車外の降車位置(例えば、実施形態の降車位置G)に接地した降車姿勢において、該乗員の踝と腰の間でかつ該乗員の腿の下面よりも下方となる位置にアシストグリップ(例えば、実施形態のアシストグリップ10)が配置され、前記アシストグリップが、シートクッションの側部に固定されるベース部(例えば、実施形態のベース部11)と、該ベース部の上部側面から前記ドア開口側に向かって突出して乗員によって把持される把持部(例えば、実施形態の把持部12)を備え、該把持部が、前記ドア開口側の突出端(例えば、実施形態の突出端13)から車幅方向内側かつ下側に傾斜して前記ベース部の下縁に鈍角を成して連続する指掛け面(例えば、実施形態の指掛け面14)と、前記突出端から車幅方向内側かつ上側に傾斜して延びる荷重支持面(例えば、実施形態の荷重支持面15)と、を備えていることを特徴とする。
これにより、シートに着座した乗員が車体側部のドア開口を通して降車する場合には、シートクッション上に臀部を載置したまま車体側方に向き、ドア開口を通して足先を車外の降車位置に接地する。乗員は、この状態から腿の下面よりも下方位置にあるアシストグリップを把持して上体を車外側に前傾させ、その勢いを利用して腰を持ち上げ、車外の降車位置に立ち上がる。
より具体的には、シートに着座した乗員が車体側部のドア開口を通して降車する場合には、アシストグリップの把持部の荷重支持面上に手の平を載せ、その状態で指先を把持部の指掛け面に掛けて把持部を手前に引き込むように力を加え、上体を車外側に前傾させて腰を浮かせる。こうして腰を浮かせた後には、手の平で荷重支持面に体重をかけつつ上体を上方に起こして車外の降車位置に立ち上がる。
最初に、図1〜図8に示す第1の実施形態について説明する。
図1は、この実施形態に係る降車補助装置1を示した図であり、図2は、降車時における乗員mの挙動を降車補助装置1ともに示した図である。図2において、2は、車室内に設置されたシートであり、4は、車体3の側部のドア開口である。
降車補助装置1は、樹脂材料等によって形成されるアシストグリップ10を主要素として構成されており、アシストグリップ10は、シートクッション5のドア開口4側の側面に固定設置されている。ここで、シートクッション5に対するアシストグリップ10の具体的な取付態様については図示しないが、アシストグリップ10は、例えば、シートクッション5のクッションフレーム(図示せず)にボルト結合等によって固定されている。
アシストグリップ10は、シートクッション5の側面に固定されるベース部11と、ベース部11の上部側面からドア開口4側に向かって突出し、降車時に乗員mが手で把持する把持部12と、を備えている。ベース部11と把持部12を含むアシストグリップ10の断面はシート前後方向に亙ってほぼ一定形状に形成されている。把持部12は、ドア開口4側の突出端13から車幅方向内側かつ下側に所定角度α(図3参照)傾斜して延びる指掛け面14と、突出端13から車幅方向内側かつ上側に所定角度β(図4参照)傾斜して延びる荷重支持面15と、を備えている。把持部12は、図4に示すように乗員mの手の平H1が荷重支持面15上に載せ置かれ、その状態において指掛け面14に、乗員mの親指を除く4本の指Fが掛けられるようになっている。
図3に示すように、突出端13は、指掛け面14と荷重支持面15とを滑らかに接続するように曲面形状に形成され、指掛け面14とベース部11との連接部には、指掛け面14に掛けた乗員mの爪先が引っ掛かるのを防止するために凹状の曲面Rが設けられている。
サイドドアを開いてドア開口4から車外に降りようとする乗員mは、臀部をシートクッション5上に載置したまま、ドア開口4側の車体側部に向きを変え、両足の足先16をドア開口4を通して車外の降車位置Gに接地する。この状態では、乗員mの腿19がシートクッション5の側方の隆起部20とドア開口4を跨いで車外側に延出する。
乗員mは、この状態から図6に示すように、アシストグリップ10の把持部12を手前に引き寄せるように両手に力を加えつつ、上体B1を前方に倒し、その勢いで腰18をシートクッション5の上面から浮き上がらせる。
したがって、この降車補助装置1を用いることにより、上腕部の大きな筋力を要することなく、円滑な降車挙動を得ることができる。
そして、把持部12の指掛け面14は、突出端13から車幅方向内側かつ下方に傾斜しているため、乗員mが把持部12を自然に握ることができるとともに、降車時に乗員mの指Fが引っ掛かったままになるのを防止することができる。
図9に示す変形例は、アシストグリップ10の把持部12の指掛け面14Aの表面にエンボス加工等によって微細な凹凸aを複数設けたものであり、図10は、アシストグリップ10の把持部12の荷重支持面15Aの表面に複数の波形の凹凸bを設けたものである。
これらの変形例のように、指掛け面14Aや荷重支持面15Aの表面に凹凸aや凹凸bを設けるようにした場合、乗員mが把持部12を把持したり体重をかけたりする際の手のすべりを防止することができる。
この変形例は、アシストグリップ10の把持部12の指掛け面14に接着する表皮材27の下端側の縁部の上に、ベース部11に接着する表皮材28の上端側の縁部を重ねて接合するようにしたものである。こうして、指掛け面14側の表皮材27の縁部の上にベース部11側の表皮材28の縁部を重ねるようにした場合には、乗員mが指掛け面14に下方側から指Fを掛けたときに、指先の爪Nが表皮材27の端部に引っ掛かって爪Nが傷つくのを未然に防止することができる。
2…シート
4…ドア開口
5…シートクッション
10…アシストグリップ
11…ベース部
12…把持部
13…突出端
14,14A…指掛け面
15,15A…荷重支持面
27,28…表皮材
a…凹凸
G…降車位置
m…乗員
Claims (3)
- シートに着座した乗員が車体側部のドア開口を通して車外に降りるときに乗員の降車挙動を補助する降車補助装置であって、
シートクッション上に臀部を載置した乗員が車体側方に向き、かつ足先を前記ドア開口を通して車外の降車位置に接地した降車姿勢において、該乗員の踝と腰の間でかつ該乗員の腿の下面よりも下方となる位置にアシストグリップが配置され、
前記アシストグリップが、シートクッションの側部に固定されるベース部と、該ベース部の上部側面から前記ドア開口側に向かって突出して乗員によって把持される把持部を備え、該把持部が、前記ドア開口側の突出端から車幅方向内側かつ下側に傾斜して前記ベース部の下縁に鈍角を成して連続する指掛け面と、前記突出端から車幅方向内側かつ上側に傾斜して延びる荷重支持面と、を備えていることを特徴とする降車補助装置。 - 前記把持部の前記指掛け面と前記ベース部の下縁にはそれぞれ表皮材が設けられ、
前記ベース部の下縁の表皮材の上端側の縁部は、前記指掛け面の表皮材の下端側の縁部の上に重ねて接合されていることを特徴とする請求項1に記載の降車補助装置。 - 前記把持部の前記指掛け面の表面には、複数の凹凸が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の降車補助装置。
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JP2011182415A JP5770565B2 (ja) | 2011-08-24 | 2011-08-24 | 降車補助装置 |
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JP2011182415A JP5770565B2 (ja) | 2011-08-24 | 2011-08-24 | 降車補助装置 |
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