JP5769612B2 - 放水口水モニタ - Google Patents
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Description
試料となる排水は、放水路の水面下にてサンプリングされ、放射能モニタへ運ばれ、放射能の測定後には放水路のサンプリング地点よりも下流へ放出される。
また、従来の放水口放射線モニタ装置として、放水路から試料水をサンプリングし、降雨による雨水の放射能計数値を減算する技術が示されている(例えば、特許文献1参照。)。
この発明は上記の課題を解消するためになされたものであり、流水中での潜水作業の負担を軽減してメンテナンス性を向上させるとともに、ポンプの運転環境改善によるシステム信頼性を向上させることを目的とする。
原子力発電所の復水器の冷却水を排水する放水路の先端の放水口は、原子力発電所プロセスの全排水の最終放出端であり、放水路の近傍には放出される排水の放射能を測定するために放水口水モニタが設置される。
まず、図3に、本発明の実施の形態1の放水口水モニタと比較するための比較例として、放水路2内を流れる排水1中に、直接、採水口(取水口)を配置した取水部の構成を示す。図3の要部断面図側面図に示すように、放水路2内の側壁2aに支持架台3が取り付けられ、支持架台3に支持されて採水口となるフィルタ4を備えた吸入配管5が、放水路2内の排水1の流水中に配置される。なお、ポンプ(図示せず)は、吸入配管5に接続されて配置される。
マンホール18内の水面下には、粗ごみフィルタ21と吸入配管17の先端部となるフィルタ4が配置されるが、これらのフィルタに紫外線を照射するために、複数の紫外線ランプ23を配置し、紫外線照射による殺菌作用で稚貝等を死滅させ、フィルタへの海生生物の着床を防止している。
採水口となるフィルタ4は、マンホール18内に立ち下げられるフレキシブルホース20を介して吸入配管17に繋げられる。吸入配管17は、図2の陸上ポンプ6に繋げられ、陸上ポンプ6の稼働によって、マンホール18内で静止水となっている排水1はフィルタ4を介して汲み上げられ、フレキシブルホース20、吸入配管17を通って測定建屋110へ運ばれる。
紫外線照射装置7から排出された試料水は、検出装置8に送られる。検出装置8内において試料容器83に導入され、放射線検出器81で試料水中の放射能が検出されて検出信号を出力する。この放射線検出器81は、試料容器83に浸漬された検出器保護筒82の内部に設置され、試料容器83と共に遮蔽体84に囲繞されて外部放射線から遮蔽されて
いる。
測定装置9では、放射線検出器81から出力された検出信号を入力して放射能濃度を測定し、原子力発電所内の放射線監視盤(図示せず)に出力する。
なお、この放水口水モニタのシステム内で、ポンプ流量に基づいて通水孔26の径が決められ、運転中に排水1の水面が、放水路2とマンホール18内とで同じとなるよう調整されている。
また、排水1をマンホール18に導入する構成としたことにより、試料水となる排水1内の泡の量を著しく減少させることができ、ポンプの負荷を軽減させることで、ポンプの運転環境を改善でき、システムの信頼性を向上させることができる。さらに、支持架台19は静止水(ただし、排水1の汲み上げによるマンホール18内の水の循環はある。)に設置するため、速い流水に設置する場合と比べて、部材の物量を大幅に低減させることができると共に、強度計算が簡素となり、設置コストおよび保守管理コストを低減させられるという効果が得られる。
上述の実施の形態1では、試料水となる排水1の汲み上げに陸上ポンプ6を用いる例を示したが、この実施の形態2では、水中ポンプを用いる場合について説明する。
以下、この発明の実施の形態2を、図4および図5に基づいて説明する。図4は、実施の形態2に係わる放水口水モニタの取水部の構成を示す図であり、図4(a)は、取水部の要部断面側面図であり、図4(b)は、取水部を上方から観察した上面図である。なお、図4(a)は、図4(b)中の一点鎖線に沿った要部断面側面図である。図5は、図4の取水部から汲み上げた試料水の放射能を測定するための各種機器を配置収納した測定建屋111内の配列構成を示している。また、図6に、比較例として、水中ポンプを放水路2内に直接配置した場合の取水部の要部断面側面図を示す。
さらに、水中ポンプ14先端部の採水口となるフィルタ41は、貝及び藻が付着して流量が低下するため、プラント定期検査時及びプラント運転中においても潜水作業でフィルタの清掃を行う必要があった。また、プラント定期検査時には、潜水作業で支持架台3の点検も行う必要があった。
の下端側から上端側へ移動させることで、潜水作業をともなわず、水中から陸上へ引き上げてメンテナンスを行うことができ、保守性を一層向上させられるという効果も得られる。
2 放水路
2a 側壁(放水路)
3、19、24 支持架台
4、41 フィルタ
5、17 吸入配管
6 陸上ポンプ
7 紫外線照射装置
8 検出装置
81 放射線検出器
82 検出器保護筒
83 試料容器
84 遮蔽体
9 測定装置
10 流量計
12 排水管
13 ガイド管
14 水中ポンプ
15 ステップ
16、20 フレキシブルホース
18 マンホール
21 粗ごみフィルタ
22 吊上治具
23 紫外線ランプ
25 ガイドレール
26 通水孔
110、111測定建屋。
Claims (7)
- 原子力プラントの排水を最終放出端である放水口へ導く放水路の近傍に設けられ、上記放水路の側壁に、排水の水面下となる高さに配設された通水孔を介して、排水が自然流入する縦穴型のマンホール、上記マンホール内に自然流入した排水をサンプリングするサンプリング手段、サンプリングされた排水の放射能を測定する放射能測定手段を備えたことを特徴とする放水口水モニタ。
- 上記通水孔から排水が自然流入する上記マンホールの排水導入口に取り付けられ、異物を除去するフィルタ、上記マンホールの深さ方向に沿って設置され、上記フィルタを所定位置に導くガイドレール、上記ガイドレールに沿って上記フィルタを移動させるフィルタ移動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の放水口水モニタ。
- 上記フィルタは、上記フィルタ移動手段によって上記マンホールから引き揚げられてメンテナンスが行われることを特徴とする請求項2記載の放水口水モニタ。
- 上記マンホール内の水面下に設置され、上記マンホールの排水導入口および上記サンプリング手段の採水口に取り付けられたフィルタに紫外線を照射する紫外線ランプを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の放水口水モニタ。
- 上記サンプリング手段は、上記マンホール内の排水を、上記マンホール外に設置された陸上ポンプによって、上記マンホールの水面下に配置された採水口からフレキシブルホースを介して上記マンホール外へ汲み出す構成であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の放水口水モニタ。
- 上記サンプリング手段は、上記マンホール内の排水を、上記マンホール内に配置された水中ポンプによって、上記マンホールの水面下に配置された採水口からフレキシブルホースを介して上記マンホール外へ汲み出す構成であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の放水口水モニタ。
- 上記マンホール内に配置された支持架台によって保持され上記マンホールの深さ方向に沿って設置されたガイド管を備え、上記水中ポンプは上記ガイド管内に保持され、サンプリング時は上記ガイド管の下端側に、メンテナンス時は上記ガイド管の上端側に移動する構成であることを特徴とする請求項6記載の放水口水モニタ。
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