JP5767142B2 - 医療用観察システム - Google Patents

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Description

本発明は、被観察部の3次元画像を、ポイントロック点を中心として異なる観察方向から観察する機構を備えた手術用顕微鏡や内視鏡等の医療用観察システムに関するものである。
従来、この種の医療用観察システムとしては、例えば、次の特許文献1に記載の手術用顕微鏡がある。
特開10−14938号公報
特許文献1に記載の手術用顕微鏡は、例えば図16に示すように、焦準機構(対物レンズ駆動部62、ラック64及びピニオン65等)を有する鏡体50と、鏡体50を3次元空間の所望の位置に支持し、少なくとも鏡体50をその観察光軸上の任意の点(ポイントロック点S1)を中心に傾斜可能に設定し、かつポイントロック点S1を鏡体50の略観察光軸上で移動させることが可能な顕微鏡支持アーム機構(図16において省略)と、ポイントロック点S1を移動させる駆動手段としての傾斜ロッド駆動部71と、ポイントロック点S1の位置を検出するポイントロック点検出手段としての傾斜ロッド位置検出部72と、鏡体50の焦準位置Pを検出する焦準検出手段としての対物レンズ位置検出手段67及び焦準位置検出用カウンタ回路81と、焦準検出手段(対物レンズ位置検出手段67及び焦準位置検出用カウンタ回路81)から入力される実際の焦準位置データと、ポイントロック点検出手段(傾斜ロッド位置検出部72)から出力される実際のポイントロック点データの差異を比較演算する第1の演算手段としての制御部82と、焦準位置Pとポイントロック点S1の差異Δfを予め設定するデータ入力手段83と、データ入力手段で設定した差異データΔfを記憶するEEPROM84と、EEPROM84に記憶された焦準位置Pとポイントロック点S1の差異データΔfを、第1の演算手段(制御部82)で演算された演算結果と比較演算し、その演算結果に基づいてポイントロック点S1を自動的に補正するべく駆動手段(傾斜ロッド駆動部71)の駆動方向及び駆動量を決定する第2の演算手段としての制御部82と、第2の演算手段(制御部82)の演算結果に基づいて駆動手段(傾斜ロッド駆動部71)を駆動制御する制御手段としての第2ドライバ回路85を有している。なお、図16中、60は対物レンズ、61Rは対物レンズ60を通る右目用の光軸、61Lは対物レンズ60を通る左目用の光軸、63は対物レンズ60の移動枠、66は対物レンズ60が終端に位置したことを検出するためのフォトインタラプタ、86はレンズ駆動部62に駆動指令を与える第1ドライバ回路、87は制御部82に上述の一連の処理を実行させるためのプログラムを格納したROM、88は制御部82が暴走した際に強制的な割り込みを行うウォッチドッグタイマ回路である。
そして、特許文献1に記載の手術用顕微鏡では、術者が、データ入力手段83を用いて焦準指定位置、焦準位置Pとポイントロック点S1の差異データΔfを入力することで、ポイントロック点S1を観察光軸上の任意の位置に移動させることができるように構成されている。
ところで、従来の手術用内視鏡観察では、術者とは別人のスコピストが、観察対象の奥側の情報を得るために内視鏡の位置を手動で変更する。しかし、術者の意図と内視鏡を操作するスコピストの意図とが噛み合わない場合も多く、手術効率の低下を招いている。
また、術者が所望のポイントロック点を中心として視野方向を電動又は手動で変更したいというニーズがある。しかし、術者がポイントロック点を設定する手段は提案されておらず、実現に至っていない。また、焦点深度が深い内視鏡観察では、術者がポイントロック点を認識しながら意図する深さ位置に設定または確認するのはほぼ不可能である。
また、手術用顕微鏡でも同様のニーズがあり、手術用顕微鏡においては、上述した特許文献1に記載の手術用顕微鏡のように、ポイントロック点を中心として異なる観察方向から被観察部の3次元画像を観察できるポイントロック機構が提案されている。
しかし、従来のポイントロック機構では、ポイントロック点は焦点位置に連動して決定されるものとなっている。このため、低倍観察時などの焦点深度が深い観察の場合、ポイントロック点を所望する位置に合致する焦点位置が特定されず、ポイントロック点を所望する位置と実際に決定されるポイントロック点の位置がずれてしまうおそれがある。この場合は、術者がポイントロック点を認識することは困難であり、操作性が良いとはいえない。
また、術部の形状が比較的平坦で、術部の視野中心から周辺部にかけての視界が開けているような場合には、焦点位置とポイントロック点が一致していても、術部の観察に支障は生じないが、術部の形状が穴や山のようになっていて、術部の視野中心から周辺部にかけての視界の一部が遮られるような場合は、焦点位置とポイントロック点が一致していると、術部の観察に支障が生じ易い。
しかも、特許文献1に記載の手術用顕微鏡では、データ入力手段83を用いて焦準指定位置、焦準位置Pとポイントロック点S1の差異データΔfを入力することで、ポイントロック点S1を観察光軸上の任意の位置に移動させるように構成されているが、術者が、ポイントロック点を所望の位置に移動させるための差異データΔfを数値として把握することが容易ではないため、差異データΔfの設定値が深さ方向に前後してずれ易く、複数回のデータ入力操作が必要となる等、操作が煩雑化してしまうおそれがある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、焦点位置の設定とは独立して、術部の形状に応じて観察に好適な位置にポイントロック点を設定でき、操作者の負担を軽減できる医療用観察システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による医療用観察システムは、ポイントロック点を中心として異なる方向から被観察部を観察する観察装置を備えた医療用観察システムであって、被観察部の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、前記3次元形状計測手段が計測した被観察部の3次元形状の計測データに基づき、前記ポイントロック点を前記観察装置の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定するポイントロック点設定手段を有することを特徴としている。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記3次元形状計測手段は、被観察部の表面における前記観察装置の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とし、各測距点でのZ軸方向の距離を算出する距離算出手段を有し、前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸上の測距点でのZ軸方向の距離と前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離とに基づき、前記ポイントロック点を設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸上の測距点でのZ軸方向の距離と前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離とに基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を穴形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記穴の入り口に設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離が、いずれも前記視野中心軸上の測距点よりも浅い側におけるZ軸方向の距離の所定の基準位置よりも浅い場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも浅い前記視野中心軸上の所定位置に設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸上の測距点でのZ軸方向の距離と前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離とに基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を山形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記山のふもとに設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離が、いずれも前記視野中心軸上の測距点よりも深い側におけるZ軸方向の距離の所定の基準位置よりも深い場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも深い前記視野中心軸上の所定位置に設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記3次元形状計測手段は、被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とし、前記視野中心軸周辺の夫々の測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度を算出する角度算出手段を有し、前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、前記ポイントロック点を設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を穴形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記穴の入り口に設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度が、いずれも鋭角であり、かつ、所定の閾値よりも角度が小さい場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも浅い前記視野中心軸上の所定位置に設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を山形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記山のふもとに設定するのが好ましい。
また、本発明の医療用観察システムにおいては、前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度が、いずれも鈍角であり、かつ、所定の閾値よりも角度が大きい場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも深い前記視野中心軸上の所定位置に設定するのが好ましい。
本発明によれば、焦点位置の設定とは独立して、術部の形状に応じて観察に好適な位置にポイントロック点を設定でき、操作者の負担を軽減できる医療用観察システムが得られる。
本発明の第一実施形態にかかる医療用観察システムの全体構成を概念的に示すブロック図である。 図1の医療用観察システムの要部構成及び被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置を示す説明図で、(a)は要部の模式図、(b)は被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置の一例を示す図、(d)は被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置の他の例を示す図、(e)は被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置の更に他の例を示す図である。 図1の医療用観察システムを用いて術部を手術するときの観察装置及び手術器具を示す説明図である。 第一実施形態の医療用観察システムにおける距離算出手段が算出する測距点の一配置例を概念的に示す説明図である。 測距点が図4に示す配置である場合において、距離算出手段が算出した各測距点での観察装置との距離の関係に応じて、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図、(e)はさらに他の例を示す図、(f)はさらに他の例を示す図である。 被観察部の表面における観察装置の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点として5つの測距点を配置した例を示す説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図である。 第一実施形態の医療用観察システムにおける距離算出手段が算出する測距点の他の配置例を概念的に示す説明図である。 測距点が図7に示す配置である場合において、距離算出手段が算出した各測距点での観察装置との距離の関係に応じた、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図である。 本発明の第二実施形態にかかる医療用観察システムの概略構成を示すブロック図である。 は第二実施形態の医療用観察システムにおける測距点が図4に示した配置例と同様の配置である場合において、角度算出手段が算出した視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度に応じた、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図、(e)はさらに他の例を示す図、(f)はさらに他の例を示す図である。 測距点が図7に示した配置例と同様の配置である場合において、角度算出手段が算出した視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度に応じた、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図である。 本発明の第三実施形態にかかる医療用観察システムの全体構成を概念的に示すブロック図である。 第三実施形態の医療用観察システムにおけるポイントロック点の深さ位置の設定例を示す説明図で、(a)はポイントロック点の深さ位置を自動設定する例を示す図、(b)はポイントロック点の深さ位置を手動で設定する例を示す図である。 本発明の第三実施形態の変形例にかかる医療用観察システムの全体構成を概念的に示すブロック図である。 第三実施形態の変形例の医療用観察システムにおけるポイントロック点の夫々の設定手順における要部の構成を示す説明図で、(a)は3次元表示装置が表示する被観察部の3次元画像上に指標を重像させるための要部構成を示す図、(b)は深さ位置調整手段を操作して表示される指標、及び指標の奥行きに対応した左右の視差を示す2つの点を(a)のY方向からみた概念図、(c)は深さ位置調整手段を介して調整される視差を示す2点の画像中心からの2次元座標系での座標位置を演算する座標位置検出手段及び座標位置検出手段で検出した座標位置に基づき、指標を3次元画像表示装置の画像表示領域の中心軸上に位置させるための実空間上での保持部材の移動距離を演算する2次元方向移動制御手段の演算部を示す図、(d)は2次元方向移動制御手段が演算部の演算結果に基づき、2次元方向移動手段による観察装置の移動の制御に関連する要部の構成を示す図、(e)は深さ位置調整手段を介して調整される視差を示す2点に基づき所定半径を算出する移動規制半径算出手段を示す図、(f)は移動規制半径算出手段が算出した所定半径に基づき、ポイントロック点を観察装置の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定するポイントロック点設定手段を示す図である。 従来の医療用観察システムとしての手術用顕微鏡における鏡体付近の構成及び電気回路を示す説明図である。
第一実施形態
図1は本発明の第一実施形態にかかる医療用観察システムの概略構成を示すブロック図である。図2は図1の医療用観察システムの要部構成及び被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置を示す説明図で、(a)は要部の模式図、(b)は被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置の一例を示す図、(d)は被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置の他の例を示す図、(e)は被観察部の形状に対応したポイントロック点の配置の更に他の例を示す図である。図3は図1の医療用観察システムを用いて術部を手術するときの観察装置及び手術器具を示す説明図である。図4は第一実施形態の医療用観察システムにおける距離算出手段が算出する測距点の一配置例を概念的に示す説明図である。図5は測距点が図4に示す配置である場合において、距離算出手段が算出した各測距点での観察装置との距離の関係に応じた、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図、(e)はさらに他の例を示す図、(f)はさらに他の例を示す図である。図6は被観察部の表面における観察装置の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点として5つの測距点を配置した例を示す説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図である。図7は第一実施形態の医療用観察システムにおける距離算出手段が算出する測距点の他の配置例を概念的に示す説明図である。図8は測距点が図7に示す配置である場合において、距離算出手段が算出した各測距点での観察装置との距離の関係に応じた、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図である。
第一実施形態の医療用観察システムは、図1に示すように、観察装置1と、保持機構2と、移動規制制御手段3と、3次元形状計測手段9と、ポイントロック点設定手段7を有している。なお、図1中、20は被観察対象である。
観察装置1は、例えば、左目用及び右目用の観察光学系と、左目用及び右目用の観察光学系に対応した撮像領域を有する撮像素子を備えた内視鏡で構成されており、視差を有する被観察部の画像を取得することができるようになっている。
保持機構2は、例えば、特許文献1や特開2007−152129号公報の夫々図1に示されているような、少なくとも鏡体を略観察光軸上の任意の点を中心に傾斜可能に設定し、かつポイントロック点を鏡体の略観察光軸上で移動させることが可能な顕微鏡支持アーム機構で構成されており、観察装置1または他の手術器具を3次元方向に移動自在に保持する。なお、便宜上、保持機構2の基本的な構成の説明は、省略する。
移動規制制御手段3は、例えば、保持機構2の所定方向への移動を規制する電磁ブレーキ及び、電磁ブレーキに接続するパーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路等からなり、観察装置1または他の手術器具の移動軌跡が後述するポイントロック点設定手段7により設定されたポイントロック点を中心とする所定半径の球面状に規制されるように、保持機構2を制御するように構成されている。なお、本願における所定半径は、例えば、ポイントロック点から観察装置1に備わる観察光学系の対物レンズの先端面までの長さで定義できる。また、所定半径の長さは、観察用途等に応じて変えることができるものとする。
3次元形状計測手段9は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、例えば図示しない画像処理手段を介して合成される被観察部の3次元画像を基にして、被観察部の3次元形状を計測するように構成されている。
ポイントロック点設定手段7は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、3次元形状計測手段9が計測した被観察部の3次元形状の計測データ(例えば、視野中心軸上での凹凸の有無及び凹凸の大きさ)に基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定するように構成されている。例えば、図2(b)に示すように、視野中心領域が凸形状である場合、凸部の先端をポイントロック点PLに設定する。また、例えば、図2(c)に示すように、視野中心領域が平坦であって視野中心を外れた位置に凸形状の部位がある場合、平坦部をポイントロック点PLに設定する。また、例えば、図2(d)に示すように、視野中心領域が凹形状である場合、凹部の底面をポイントロック点PLに設定する。なお、被観察部の観察に好適となる位置であれば、例えば、凹部の開口が狭い場合、開口の表面をポイントロック点とする等、凹部の開口の大きさや凸部の大きさに応じて、ポイントロック点を上記とは異なる位置に設けても良い。
電動駆動手段10は、例えば、モータからなり、保持機構2を電動駆動するように構成されている。
電動駆動量制限手段11は、例えば、電磁ブレーキ及び、電磁ブレーキに接続するパーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路等からなり、3次元形状計測手段9が計測した被観察部の3次元形状に応じて、電動駆動手段10による被観察部方向への保持機構2の電動駆動量を制限するように構成されている。例えば、3次元形状計測手段9が計測した被観察部における、観察装置1の視野中心軸上での凹凸の有無及び凹凸の大きさに応じて、図3に示すように、手術器具が術部直近の所定位置に位置したときに手術器具を保持する保持機構2が電動で制御されて駆動を停止し、停止位置よりもさらに術部に手術器具を近接させるためには、保持機構2は手動でのみ移動可能となるように構成されている。
なお、保持機構2は、ポイントロック点設定手段7が設定したポイントロック点を中心とする所定半径の球面状に観察装置1の移動軌跡が規制されるように手動移動が可能なバランスアームを有して構成されている。あるいは、保持機構2は、ポイントロック点設定手段7が設定したポイントロック点を視野中心とする所定半径の球面状に観察装置1の移動軌跡が規制されるように電動移動が可能なロボットアームを有して構成されていてもよい。
ここで、3次元形状計測手段9とポイントロック点設定手段7の構成について、より詳しく説明する。
3次元形状計測手段9は、距離算出手段9aを有している。距離算出手段9aは、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とし、観察装置1とのZ軸方向の距離を夫々算出するように構成されている。
ポイントロック点設定手段7は、距離算出手段9aが算出した、視野中心軸上の測距点での観察装置1とのZ軸方向の距離と、視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点での観察装置1とのZ軸方向の距離とに基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定する。
例えば、ポリープのような突起状組織を持つ被観察対象を観察することを目的とする場合、距離算出手段9aは、図4に示すように、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点B及び視野中心軸周辺の2つ以上の点A,Cを夫々測距点として、観察装置1とのZ軸方向の距離を夫々算出するように構成する。
ここで、例えば、図5(a)に示すように、距離算出手段9aが算出した視野中心軸周辺の測距点A,Cと観察装置1とのZ軸方向の距離lA,lCが、いずれも視野中心軸上の測距点B(距離:lB)よりも深い位置に設けられる所定の閾値lB+δの位置よりも深い場合、被観察対象20における被観察部の形状は視野中心部が隆起した凸形状(この形状をここでは「山形状」と定義する。)と推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、例えば、視野中心軸周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(この位置をここでは「山のふもと」と定義する。)等、視野中心軸上の測距点Bよりも深い所定位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
また、例えば、図5(b)に示すように、距離算出手段9aが算出した視野中心軸周辺の測距点A,Cと観察装置1とのZ軸方向の距離lA,lCが、いずれも視野中心軸上の測距点B(距離:lB)よりも浅い位置に設けられる所定の閾値lB−δの位置よりも浅い場合、被観察対象20における被観察部の形状は、視野中心部が凹んだ凹形状(この形状をここでは「穴形状」と定義する。)と推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、例えば、視野中心軸周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(この位置をここでは「穴の入り口」と定義する。)等、視野中心軸上の測距点Bよりも浅い位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
また、例えば、図5(c)に示すように、距離算出手段9aが算出した視野中心軸周辺の測距点A,Cと観察装置1とのZ軸方向の距離lA,lCが、いずれも視野中心軸上の測距点B(距離:lB)を基準とする所定の閾値lB±δの範囲内にある場合、被観察対象20における被観察部の形状は、視野中心部および視野中心軸周辺にかけて略平坦であると推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、視野中心軸上の測距点Bの位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置に設定する。
また、例えば、図5(d)、図5(e)に示すように、距離算出手段9aが算出した少なくとも1つの視野中心軸周辺の測距点Aの観察装置1とのZ軸方向の距離lAが、視野中心軸上の測距点B(距離:lB)を基準とする所定の閾値lB±δの範囲内にあり、且つ、少なくとも1つの他の視野中心軸周辺の測距点Cの観察装置1とのZ軸方向の距離lCが、視野中心軸上の測距点B(距離:lB)を基準とする所定の閾値lB±δの範囲を外れている場合、被観察対象20における被観察部の形状は、視野中心部を中心とした視野中心軸周辺の一方の側が平坦で他方の側が傾斜した形状であると推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、観察装置1の焦点位置にポイントロック点PLを設定する。
また、例えば、図5(f)に示すように、距離算出手段9aが算出した少なくとも1つの視野中心軸周辺の測距点Cの観察装置とのZ軸方向の距離lCが、視野中心軸上の測距点B(距離:lB)よりも深い位置に設けられる所定の閾値lB+δの位置よりも深く、且つ、少なくとも1つの他の視野中心軸周辺の測距点Aの観察装置1とのZ軸方向の距離lAが、視野中心軸上の測距点B(距離:lB)よりも浅い位置に設けられる所定の閾値lB−δの位置よりも浅い場合、被観察対象20における被観察部の形状は視野中心部および視野中心軸周辺にかけて全体的に一方向に傾斜した形状であると推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、観察装置1の焦点位置にポイントロック点PLを設定する。
なお、図4、図5の例では、距離算出手段9aが算出対象とする測距点を3点として示したが、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点であれば、測距点は、例えば、図6(a)、図6(b)に示すように5点、さらに図示は省略するが9点ないしそれ以上であってもよい。それらの場合においても、ポイントロック点設定手段7がポイントロック点を上記と同様の制御で設定可能である。
測距点が増えれば、被観察部の3次元形状をより明確に推定できることになり、より適した深さ位置にポイントロック点を設定することができる。さらに、画素ごとに測距点を設ければ、3次元形状を検出でき、より高精度に最適な深さ位置にポイントロック点を設定できる。
また、例えば、被観察対象の穴の中や突起部(山)を観察することを目的とする場合、距離算出手段9aは、穴の開口や突起(山)の先端部の面積の大きさに応じた位置にポイントロック点を設定するように構成してもよい。
その好適な例を図7に示す。図7の例では、距離算出手段9aは、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点B及び視野中心軸に隣接する視野中心軸周辺の2つ以上の点A’,C’及び視野中心軸に隣接する視野中心軸周辺の2つ以上の点A’,C’よりも視野中心軸から離れた視野中心周辺の2つ以上の点A,Cを夫々測距点として、観察装置1とのZ軸方向の距離を夫々算出するように構成されている。
ここで、例えば、図8(a)に示すように、距離算出手段9aが算出した視野中心軸に隣接する少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A’,C’と観察装置1とのZ軸方向の距離lA',lC'が、いずれも視野中心軸上の測距点B(距離:lB)を基準とする所定の閾値lB−δの範囲内にある場合、被観察対象20における被観察部の穴の開口の面積は広いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、視野中心軸上の測距点Bの位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置に設定する。
また、例えば、図8(b)に示すように、距離算出手段9aが算出した視野中心軸に隣接する少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A’,C’と観察装置1とのZ軸方向の距離lA',lC'が、いずれも視野中心軸上の測距点B(距離:lB)を基準とする所定の閾値lB+δの範囲内にある場合、被観察対象20における被観察部の突起(山)の先端部の面積は広いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、視野中心軸上の測距点Bの位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置に設定する。
また、例えば、図8(c)に示すように、距離算出手段9aが算出した視野中心軸に隣接する少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A’,C’と観察装置1との距離lA',lC'が、視野中心軸上の測距点B(距離:lB)よりも浅い位置に設けられる所定の閾値lB−δの位置よりも浅い場合、被観察対象20における被観察部の穴の開口の面積は狭いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、例えば、視野中心軸周辺の測距点A’,C’よりも視野中心軸から離れた視野中心周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(穴の入り口)等、視野中心軸上の測距点Bよりも浅い位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
また、例えば、図8(d)に示すように、距離算出手段9aが算出した視野中心軸に隣接する少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A’,C’と観察装置1とのZ軸方向の距離lA',lC'が、視野中心軸上の測距点B(距離:lB)よりも深い位置に設けられる所定の閾値lB+δの位置よりも深い場合、被観察対象20における被観察部の突起(山)の径の面積は狭いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7は、例えば、視野中心軸周辺の測距点A’,C’よりも視野中心軸から離れた視野中心周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(山のふもと)等、視野中心軸上の測距点Bよりも深い位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
図5や図8の例から明らかなように、ポイントロック点設定手段7が、距離算出手段9aが算出した、視野中心軸上の測距点での観察装置1とのZ軸方向の距離と、視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点での観察装置1とのZ軸方向の距離とに基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定する構成としたことにより、術部の3次元形状に応じて、ポイントロック点が焦点位置と異なる位置、焦点位置のいずれにも設定されうる。即ち、ポイントロック点の設定が焦点位置の設定とは独立したものとなる。
第一実施形態の医療用観察システムによれば、3次元形状計測手段9、ポイントロック点設定手段7を介して、焦点位置の設定とは独立して、術部の3次元形状に応じてより適切な深さ位置に、ポイントロック点が自動的に設定されるので、操作者の負担が軽減できる。また、電動駆動量制限手段11を介して被観察部方向への保持機構2の電動駆動量が制御されるので、手術器具の術部への衝突を回避でき手術の安全性が向上する。
第二実施形態
図9は本発明の第二実施形態にかかる医療用観察システムの概略構成を示すブロック図である。図10は第二実施形態の医療用観察システムにおける測距点が図4に示した配置例と同様の配置である場合において、角度算出手段が算出した視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度に応じた、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図、(e)はさらに他の例を示す図、(f)はさらに他の例を示す図である。図11は測距点が図7に示した配置例と同様の配置である場合において、角度算出手段が算出した視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度に応じた、ポイントロック点設定手段によるポイントロック点の設定位置を例示する説明図で、(a)はその一例を示す図、(b)は他の例を示す図、(c)はさらに他の例を示す図、(d)はさらに他の例を示す図である。
第二実施形態の医療用観察システムは、図9に示すように、観察装置1と、保持機構2と、移動規制制御手段3と、3次元形状計測手段9’と、ポイントロック点設定手段7’を有している。
観察装置1、保持機構2、移動規制制御手段3は、第一実施形態の医療用観察システムと略同じである。
3次元形状計測手段9’は、角度算出手段9bを有している。角度算出手段9bは、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を夫々測距点とし、視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度を算出するように構成されている。
ポイントロック点設定手段7’は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、3次元形状計測手段9’が計測した被観察部の3次元形状の計測データ(例えば、視野中心軸上での凹凸の有無及び凹凸の大きさ)に基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定するように構成されている。詳しくは、角度算出手段9bが算出した、少なくとも視野中心軸周辺の2つの測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定する。
例えば、ポリープのような突起状組織を持つ被観察対象を観察することを目的とする場合、角度算出手段9bは、図4に示した配置例と同様、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点B及び視野中心軸周辺の2つ以上の点A,Cを夫々測距点として、視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度を算出するように構成する。
ここで、例えば、図10(a)に示すように、角度算出手段9bが算出した視野中心軸周辺の測距点A,Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1,αZ1BCが、いずれも鈍角であり、かつ、所定の閾値αMAX1,αMAX2よりも角度が大きい場合、被観察対象20における被観察部の形状は視野中心部が隆起した凸形状(この形状をここでは「山形状」と定義する。)と推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、例えば、視野中心軸周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(この位置をここでは「山のふもと」と定義する。)等、視野中心軸上の測距点Bよりも深い所定位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
また、例えば、図10(b)に示すように、角度算出手段9bが算出した視野中心軸周辺の測距点A,Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1,αZ1BCが、いずれも鋭角であり、かつ、所定の閾値αMIN1,αMIN2よりも角度が小さい場合、被観察対象20における被観察部の形状は、視野中心部が凹んだ凹形状(この形状をここでは「穴形状」と定義する。)と推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、例えば、視野中心軸周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(この位置をここでは「穴の入り口」と定義する。)等、視野中心軸上の測距点Bよりも浅い位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
また、例えば、図10(c)に示すように、角度算出手段9bが算出した視野中心軸周辺の測距点A,Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1,αZ1BCが、いずれも鈍角及び鋭角の閾値αMAX1,αMIN1、αMAX2,αMIN2の範囲内にある場合、被観察対象20における被観察部の形状は、視野中心部および視野中心軸周辺にかけて略平坦であると推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、視野中心軸上の測距点Bの位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置に設定する。
また、例えば、図10(d)、図10(e)に示すように、角度算出手段9bが算出した少なくとも1つの視野中心軸周辺の測距点Aと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1が、鈍角及び鋭角の閾値αMAX1,αMIN1の範囲内にあり、且つ、少なくとも1つの他の視野中心軸周辺の測距点Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αZ1BCが、鈍角及び鋭角の閾値αMAX2,αMIN2の範囲を外れている場合、被観察対象20における被観察部の形状は、視野中心部を中心とした視野中心軸周辺の一方の側が平坦で他方の側が傾斜した形状であると推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、観察装置1の焦点位置にポイントロック点PLを設定する。
また、例えば、図10(f)に示すように、角度算出手段9bが算出した少なくとも1つの視野中心軸周辺の測距点Aと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1が、鋭角であり、かつ、所定の閾値αMIN1よりも角度が小さく、且つ、少なくとも1つの他の視野中心軸周辺の測距点Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αZ1BCが、鈍角であり、かつ、所定の閾値αMAX2よりも角度が大きい場合、被観察対象20における被観察部の形状は視野中心部および視野中心軸周辺にかけて全体的に一方向に傾斜した形状であると推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、観察装置1の焦点位置にポイントロック点PLを設定する。
なお、図10の例では、角度算出手段9bが算出対象とする測距点を3点として示したが、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点であれば、測距点は、例えば、図6(a)、図6(b)に示したように5点、さらに図示は省略するが9点ないしそれ以上であってもよい。それらの場合においても、ポイントロック点設定手段7’がポイントロック点を上記と同様の制御で設定可能である。
第一実施形態の医療用観察システムにおける距離算出手段9aと同様、第二実施形態の医療用観察システムにおける角度算出手段9bの測距点が増えれば、被観察部の3次元形状をより明確に推定できることになり、より適した深さ位置にポイントロック点を設定することができる。さらに、画素ごとに測距点を設ければ、3次元形状を検出でき、より高精度に最適な深さ位置にポイントロック点を設定できる。
また、例えば、被観察対象の穴の中や突起部(山)を観察することを目的とする場合、角度算出手段9bは、穴の開口や突起(山)の先端部の面積の大きさに応じた位置にポイントロック点を設定するように構成してもよい。
その好適な例を図7に示した配置例と同様の配置として説明する。図7に示した配置例と同様、角度算出手段9bは、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、被観察部の表面における観察装置1の視野中心軸上の点B及び視野中心軸に隣接する視野中心軸周辺の2つ以上の点A’,C’及び視野中心軸に隣接する視野中心軸周辺の2つ以上の点A’,C’よりも視野中心軸から離れた視野中心周辺の2つ以上の点A,Cを夫々測距点として、視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度を算出するように構成されている。
ここで、例えば、図11(a)に示すように、角度算出手段9bが算出した視野中心軸から離れた少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A,Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1,αZ1BCが、いずれも鋭角であり、かつ、所定の閾値αMIN1,αMIN2よりも角度が小さい場合であっても、角度算出手段9bが算出した視野中心軸に隣接する少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A’,C’と視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αA'BZ1,αZ1BC'が、いずれも鈍角及び鋭角の閾値αMAX1,αMIN1、αMAX2,αMIN2の範囲内にある場合には、被観察対象20における被観察部の穴の開口の面積は広いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、視野中心軸上の測距点Bの位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置に設定する。
また、例えば、図11(b)に示すように、角度算出手段9bが算出した視野中心軸から離れた少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A,Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1,αZ1BCが、いずれも鈍角であり、かつ、所定の閾値αMAX1,αMAX2よりも角度が大きい場合であっても、角度算出手段9bが算出した視野中心軸に隣接する少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A’,C’と視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αA'BZ1,αZ1BC'が、いずれも鈍角及び鋭角の閾値αMAX1,αMIN1、αMAX2,αMIN2の範囲内にある場合には、被観察対象20における被観察部の突起(山)の先端部の面積は広いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、視野中心軸上の測距点Bの位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置に設定する。
また、例えば、図11(c)に示すように、角度算出手段9bが算出した視野中心軸から離れた少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A,Cと視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αABZ1,αZ1BCが、いずれも鋭角であり、かつ、所定の閾値αMIN1,αMIN2よりも角度が小さく、しかも、角度算出手段9bが算出した視野中心軸に隣接する少なくとも2つの視野中心軸周辺の測距点A’,C’と視野中心軸上の測距点Bとを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす角αA'BZ1,αZ1BC'が、いずれも鋭角であり、かつ、所定の閾値αMIN1,αMIN2よりも角度が小さい場合、被観察対象20における被観察部の穴の開口の面積は狭いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、例えば、視野中心軸周辺の測距点A’,C’よりも視野中心軸から離れた視野中心周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(穴の入り口)等、視野中心軸上の測距点Bよりも浅い位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
いずれも鈍角であり、かつ、所定の閾値αMAX1,αMAX2よりも角度が大きい場合、被観察対象20における被観察部の突起(山)の径の面積は狭いと推定できる。
その場合、ポイントロック点設定手段7’は、例えば、視野中心軸周辺の測距点A’,C’よりも視野中心軸から離れた視野中心周辺の測距点Aと測距点Cの中間の深さ位置(山のふもと)等、視野中心軸上の測距点Bよりも深い位置にポイントロック点PLを観察装置1の焦点位置とは無関係に設定する。
図10や図11の例から明らかなように、ポイントロック点設定手段7’が、角度算出手段9bが算出した、少なくとも視野中心軸周辺の2つの測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定する構成としたことにより、術部の3次元形状に応じて、ポイントロック点が焦点位置と異なる位置、焦点位置のいずれにも設定されうる。即ち、ポイントロック点の設定が焦点位置の設定とは独立したものとなる。
第二実施形態の医療用観察システムによれば、3次元形状計測手段9’、ポイントロック点設定手段7’を介して、焦点位置の設定とは独立して、術部の3次元形状に応じてより適切な深さ位置に、ポイントロック点が自動的に設定されるので、操作者の負担が軽減できる。また、電動駆動量制限手段11を介して被観察部方向への保持機構2の電動駆動量が制御されるので、手術器具の術部への衝突を回避でき手術の安全性が向上する。
第三実施形態
図12は本発明の第三実施形態にかかる医療用観察システムの概略構成を示すブロック図である。図13は第三実施形態の医療用観察システムにおけるポイントロック点の深さ位置の設定例を示す説明図で、(a)はポイントロック点の深さ位置を自動設定する例を示す図、(b)はポイントロック点の深さ位置を手動で設定する例を示す図である。
第三実施形態の医療用観察システムは、3次元形状計測手段、ポイントロック点設定手段に関し、第一実施形態と第二実施形態の構成を兼ね備え、さらに画面入力を介して自動的に作成されたポイントロック点を手動で修正することができる構成となっている。
詳しくは、第三実施形態の医療用観察システムは、図12に示すように、観察装置1と、保持機構2と、移動規制制御手段3と、3次元画像表示装置4と、深さ位置指定手段5と、移動規制半径算出手段6と、ポイントロック点設定手段7”と、3次元形状計測手段9”を有している。
観察装置1、保持機構2、移動規制制御手段3は、第一実施形態の医療用観察システムと略同じである。
3次元画像表示装置4は、例えば、モニタ画面等からなり、観察装置1が取得した視差を有する被観察対象20における被観察部の画像を用いて、例えば図示しない画像処理手段を介して合成される、被観察部の3次元画像を表示するように構成されている。
深さ位置指定手段5は、例えば、3次元画像表示装置4に設けられたタッチパネルからなり、3次元画像表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上に、操作者(術者)が所望するポイントロック点の深さ位置を示す任意の点を指定可能に構成されている。
移動規制半径算出手段6は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、深さ位置指定手段5を介して被観察部の3次元画像上における任意の点が指定されたときの、被観察部における任意の点に対応する点の座標を含み観察装置1の視野中心軸に直交する仮想平面と観察装置1との距離を所定半径として算出するように構成されている。
3次元形状計測手段9”は、距離算出手段9aと、角度算出手段9bを有し、距離算出手段9aによる被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とした、各測距点でのZ軸方向の距離の算出と、角度算出手段9bによる被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とした、視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度の算出とを行うように構成されている。
ポイントロック点設定手段7”は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、例えば、図示しないモード選択手段等を介した設定モードの切替えに応じて、移動規制半径算出手段6が算出した所定半径、または3次元形状計測手段9”の距離算出手段9a、角度算出手段9bが算出した被観察部の3次元形状の計測データに基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定するように構成されている。なお、モード選択手段は、スイッチ、キーボード、リモコン等、ポイントロック点設定手段7”によるポイントロック点の設定モードを選択できるものであればどのようなもので構成してもよい。
ここで、第三実施形態の医療用観察システムにおけるポイントロック点の設定例を、図13を用いて説明する。なお、図13では、便宜上要部のみを示してある。
図13の例では、観察装置としての鏡体1には、画像処理手段1’が接続されている。画像処理手段1’は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、鏡体1で取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、3次元画像を合成する機能を有し、3次元画像表示装置4に接続している。
また、3次元画像表示装置4は、深さ位置指定手段5としてのタッチパネル機構を備えている。
なお、図13中、P’は深さ位置指定手段5で指定した任意の点に対応する観察対象20上の点、P”は鏡体1の視野中心軸と、点P’の座標を含み観察装置1の視野中心軸に直交する仮想平面との交点、PLはポイントロック点である。
また、第三実施形態の医療用観察システムは、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に、図示省略したポイントロック点の設定モード制御手段が設けられていて、初期動作時には自動設定モードが設定され、深さ位置指定手段5を介して上記任意の点が指定されたときに手動設定モードに切り替わるように、ポイントロック点の設定モードの切り替え制御がなされるようになっている。また、自動設定モードは、距離算出手段9aによる被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とした、各測距点でのZ軸方向の距離の算出値に基づく、ポイントロック点の自動設定モードと、角度算出手段9bによる被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とした、視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度の算出値に基づく、ポイントロック点の自動設定モードと、上記距離の算出値と上記角度の算出値の両方に基づく、ポイントロック点の自動設定モードを、上述した図示しないモード選択手段等から手動で予め選択できるように構成されている。
そして、図13の例の医療用観察システムにおいて、術者が3次元画像表示装置4上で、任意の点を指定しない場合、図示省略したポイントロック点の設定モード制御手段を介して自動設定モードに制御される。自動設定モードの場合、図13(a)に示すように、3次元形状計測手段9”は、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、距離算出手段9a、角度算出手段9bを介して、距離算出手段9aによる被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とした、各測距点でのZ軸方向の距離の算出と、角度算出手段9bによる被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とした、視野中心軸周辺の夫々の測距点と視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度の算出を行う。そして、ポイントロック点設定手段7”は、3次元形状計測手段9”の距離算出手段9a、角度算出手段9bが算出した被観察部の3次元形状の計測データに基づき、ポイントロック点PLを観察装置1の略視野中心軸上における所定位置に設定する。これにより、ポイントロック点PLが自動的に設定され、移動規制制御手段3を介してポイントロック点PLを中心とする所定半径の球面状に鏡体1の移動軌跡が規制される。
また、術者が図13(b)に示すように、3次元画像表示装置4上で、深さ位置指定手段5を介して任意の点を指定した場合、図示省略したポイントロック点の設定モード制御手段を介して手動設定モードに制御される。手動設定モードの場合、移動規制半径算出手段6は、深さ位置指定手段5を介して被観察部における上記任意の点に対応する点P’の座標を含み観察装置1の視野中心軸に直交する仮想平面と観察装置1との距離を所定半径l’として算出する。そして、ポイントロック点設定手段7”は、移動規制半径算出手段6が算出した所定半径l’に基づき、ポイントロック点PLを観察装置1の略視野中心軸上において観察装置1に備わる観察光学系の対物レンズの先端面から所定半径l’離れた位置P”に設定する。これにより、ポイントロック点PLが視野中心軸上の被観察部の表面から離れた所定位置P”に設定され、移動規制制御手段3を介してその被観察部の表面から離れた所定位置の点P”をポイントロック点PLとする所定半径l’の球面状に鏡体1の移動軌跡が規制される。
第三実施形態の医療用観察システムによれば、第一実施形態や第二実施形態の医療用観察システムと同様、3次元形状計測手段9”、ポイントロック点設定手段7”を介して、焦点位置の設定とは独立して、術部の3次元形状に応じてより適切な深さ位置に、ポイントロック点が自動的に設定されるので、操作者の負担が軽減できる。さらに、例えば、一方のモードで術部の3次元形状に応じたより適切な深さ位置にポイントロック点を自動的に設定した後に、他方のモードへ切り替えて、術者がタッチパネルで任意の深さ位置を指定することで、ポイントロック点の深さ位置を微調整することができる。
また、第三実施形態の医療用観察システムによれば、術者は視野中心軸上での被観察部に対するポイントロック点の深さ位置を、3次元画像表示装置4を観察しながら所望の位置に容易に設定できる。
ポイントロック点の深さ位置を任意に設定することのできる従来技術として上述した特許文献1に記載の手術用顕微鏡では、図16に示すデータ入力手段83を用いてポイントロック点S1の差異データΔfを数値で入力する構成となっている。しかし、術者が3次元画像表示装置に表示される3次元画像を見ながらポイントロック点を所望の深さ位置に移動させるために必要な差異データΔfを数値で把握することは非常に困難である。このため、差異データΔfの入力値が所望の深さ位置に対し前後してずれ易く、複数回のデータ入力操作が必要となる等、操作が煩雑化してしまい易い。
これに対し、第三実施形態の医療用観察システムによれば、術者が所望の深さ位置を数値で把握することなく、3次元画像表示装置4に表示される3次元画像上の任意の部位を指定するだけで所望するポイントロック点の深さ位置を設定できるので、ポイントロック点の深さ位置を設定し直さずに済み操作が非常に簡単になる。
なお、第三実施形態の医療用観察システムにおいては、図12に鎖線で示したように、3次元指標投影手段8を備えるとより好ましい。
3次元指標投影手段8は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設け、3次元画像表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上におけるポイントロック点設定手段7が設定したポイントロック点の座標位置に、3次元の指標像を投影するように構成する。
このようにすれば、術者が、3次元画像表示装置4が表示する表示画面上でポイントロック点を確認することができる。
その他の構成及び作用効果は、第一実施形態及び第二実施形態の医療用観察システムと略同じである。
第三実施形態の変形例
図14は第三実施形態の変形例にかかる医療用観察システムの概略構成を示すブロック図である。図15は第三実施形態の変形例の医療用観察システムにおけるポイントロック点の夫々の設定手順における要部の構成を示す説明図で、(a)は3次元表示装置が表示する被観察部の3次元画像上に指標を重像させるための要部構成を示す図、(b)は深さ位置調整手段を操作して表示される指標、及び指標の奥行きに対応した左右の視差を示す2つの点を(a)のY方向からみた概念図、(c)は深さ位置調整手段を介して調整される視差を示す2点の画像中心からの2次元座標系での座標位置を演算する座標位置検出手段及び座標位置検出手段で検出した座標位置に基づき、指標を3次元画像表示装置の画像表示領域の中心軸上に位置させるための実空間上での保持部材の移動距離を演算する2次元方向移動制御手段の演算部を示す図、(d)は2次元方向移動制御手段が演算部の演算結果に基づき、2次元方向移動手段による観察装置の移動の制御に関連する要部の構成を示す図、(e)は深さ位置調整手段を介して調整される視差を示す2点に基づき所定半径を算出する移動規制半径算出手段を示す図、(f)は移動規制半径算出手段が算出した所定半径に基づき、ポイントロック点を観察装置の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定するポイントロック点設定手段を示す図である。
第三実施形態の変形例の医療用観察システムは、図14に示すように、観察装置1と、保持機構2と、移動規制制御手段3と、3次元画像表示装置4と、移動規制半径算出手段6’と、ポイントロック点設定手段7”と、3次元形状計測手段9”と、2次元方向移動手段12と、指標重像手段13と、深さ位置調整手段14と、座標位置検出手段15と、2次元方向移動制御手段16を有している。
2次元方向移動手段12は、例えば、保持機構2の一部の機構(X方向アクチュエータ及びY方向アクチュエータ)からなり、観察装置1を、観察装置1の視野中心軸に対して垂直な2次元座標方向に移動させることができるように構成されている。
指標重像手段13は、例えば、観察装置1の鏡体部に取付けられたジョイスティック等のポインティングデバイス13a及び、ポインティングデバイスに接続するパーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路(図示省略)等からなり、3次元画像表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上におけるポイントロック点を所望する位置に、指標を重像可能に構成されている。
深さ位置調整手段14は、例えば、観察装置1の鏡体部やジョイスティック13aに取り付けられた操作ボタン14a及び、操作ボタンに接続するパーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路(図示省略)等からなり、3次元画像表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上に重像された指標の深さ位置を、視差を表す2点で示すとともに視差を表す2点間の距離を変えることで指標の深さ位置を調整可能に構成されている。
座標位置検出手段15は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、深さ位置調整手段14により設けられた指標の視差を表す2点についての、3次元画像表示装置4の画像表示領域の中心軸を原点とする2次元座標系での座標位置を検出するように構成されている。
2次元方向移動制御手段16は、例えば、保持機構2の一部の機構(X方向アクチュエータ及びY方向アクチュエータ)に接続されたセンサ(X方向センサ、Y方向センサ)及び、センサに接続するパーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路(図示省略)等からなり、座標位置検出手段15が検出した指標の視差を表す2点の2次元座標系での座標位置に基づき、指標が3次元画像表示装置4の画像表示領域の中心軸上に位置するように、2次元方向移動手段12による観察装置1の移動を制御するように構成されている。
移動規制半径算出手段6’は、例えば、パーソナルコンピュータ等の中央処理装置に設けられた所定の処理回路からなり、観察装置1が取得した視差を有する被観察部の画像を用いて、深さ位置指定手段5を介して被観察部の3次元画像上における任意の点が指定されたときの、被観察部における任意の点に対応する点の座標を含み観察装置1の視野中心軸に直交する仮想平面と観察装置1との距離を所定半径として算出することに加えて、深さ位置調整手段14で指標の深さ位置を示す視差を表す2点間の距離が調整されたときに、調整された視差を表す2点間の距離に基づき、所定半径を算出するように構成されている。
その他の観察装置1、保持機構2、移動規制制御手段3、3次元画像表示装置4、深さ位置指定手段5、ポイントロック点設定手段7”、3次元形状計測手段9”の構成は、第三実施形態の医療用観察装置と略同じである。
このように構成された第三実施形態の医療用観察システムにおいては、ポイントロック点の手動モードでの設定を次のようにして行なう。
術者は、図15(a)に示すように、観察装置1の鏡体部に取り付けられたジョイスティック13aを操作して、3次元表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上においてポイントロック点を所望する位置に指標を重像させる。
次に、術者は、ジョイスティック13aに取り付けられた操作ボタン14aを操作する。すると、図15(b)に示すように、3次元画像表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上に重像された指標の深さ位置が、視差を表す2点で表示される。術者は、操作ボタン14aを操作して、視差を表す2点間の距離を変えることで指標の深さ位置を所望の位置に調整する。これにより、3次元画像表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上におけるポイントロック点を所望する3次元の座標位置が定まる。
3次元画像表示装置4が表示する被観察部の3次元画像上におけるポイントロック点を所望する3次元座標の位置が定まると、図15(c)に示すように、座標位置検出手段15が、操作ボタン14aにより設けられた指標の視差を表す2点の、3次元画像表示装置4の画像表示領域の中心軸Oを原点とする2次元座標系での座標位置(左目用座標位置(xL,y)、右目用座標位置(xR,y))を検出する。
次いで、2次元方向移動制御手段16が、座標位置検出手段15が検出した指標の視差を表す2点の2次元座標系での座標位置に基づき、指標が3次元画像表示装置4の画像表示領域の中心軸O上に位置するように、2次元方向移動手段12による観察装置1の移動を制御する。
詳しくは、2次元方向移動制御手段16を構成する処理回路が、まず、指標の視差を表す2点の2次元座標系での座標位置(左目用座標位置(xL,y)、右目用座標位置(xR,y))を用いて、指標点を3次元画像表示装置4の画像表示領域の中心軸上に位置させるために必要な実空間上での2次元方向移動手段12による観察装置1の2次元方向(ここではX方向及びY方向)の移動量(X,Y)を演算する。
次いで、2次元方向移動制御手段16を構成するX方向センサ16a、Y方向センサ16bが、図15(d)に示すように、演算した2次元方向移動手段12による観察装置1の2次元方向(ここではX方向及びY方向)の移動量(X,Y)のデータに基づき、2次元方向移動手段12(X方向アクチュエータ12a、Y方向アクチュエータ12b)を介して保持機構2に保持されている観察装置1を、指標が3次元画像表示装置の画像表示領域の中心軸O上に位置するように移動させる。なお、図15(d)では、便宜上、X方向アクチュエータ12a及びX方向センサ16aとY方向アクチュエータ12b及びY方向センサ16bとを、同じ向きに示したが、実際には互いに垂直に配置され、互いに垂直な方向に移動及び移動制御する。
また、移動規制半径算出手段6’は、図15(e)に示すように操作ボタン14aの操作を介して調整された視差を表す2点間の距離Δxに基づき、所定半径(実空間における指標の鏡体までの距離R)を演算する。
2次元方向移動制御手段16、2次元方向移動手段12が、指標が3次元画像表示装置4の画像表示領域の中心軸O上に位置するように観察装置1を移動させ、移動規制半径算出手段6’が、所定半径(実空間における指標の鏡体までの距離R)を算出した後、ポイントロック点設定手段7”は、移動規制半径算出手段6’が算出した所定半径(実空間における指標の鏡体までの距離R)に基づき、ポイントロック点を観察装置1の略視野中心軸O上における所定の深さ位置(実空間における指標位置Rの深さ位置)に設定する。
以後、移動規制制御手段3は、図15(f)に示すように、ポイントロック点設定手段7”が設定したポイントロック点に基づき、観察装置1の移動軌跡がポイントロック点を中心とする所定半径の球面状に規制されるように、保持機構2を制御する。
近年では、患者のQOLの観点から手術の低侵襲化が進んでいる。脳神経外科においてもキーホールサージャリーのように、小さな穴を開けて処置を行なう手技が行なわれている。開口が狭い(視野が狭い)状態で内部を広く観察するためには、移動軌跡が開口中心をポイントロック点とする半球状となるように鏡体を傾斜させて内部の視野を観察する必要がある。しかし、操作者がポイントロック点を術部の開口といった3次元的な空間位置に正確に合わせることは困難である上、さらに、ポイントロック点を所望する位置が画像の視野中心軸上からずれている場合に、鏡体をXY方向に移動させてポイントロック点を所望する位置を画像中心軸上に位置合わせする作業も必要となり、操作者の負担が増える。
しかるに、第三実施形態の変形例の医療用観察システムによれば、3次元画像表示装置4に表示された3次元画像上において、指標重像手段13を介してポイントロック点として所望する任意の点に指標を重像させ、深さ位置調整手段14を介して指標の深さ位置を所望の位置に調整すれば、座標位置検出手段15、2次元方向移動制御手段16、移動半径算出手段6’、ポイントロック点設定手段7”が、指標の実空間上での座標位置を演算して、その指標の座標位置にポイントロック点を自動的に設定するので、術者が3次元画像表示装置4に表示された術部の3次元画像を観察しながら所望する3次元座標上におけるより正確な位置にポイントロック点を容易に設定できる。
その他の作用効果は、図12に示した第三実施形態の医療用観察システムと略同じである。
以上、本発明の医療用観察システムの実施形態について説明したが、本発明の医療用観察システムは、上記の実施形態の構成に限定されるものではい。例えば、第一実施形態と第二実施形態とを組み合わせてもよいし、第三実施形態における3次元形状検出手段を第一実施形態又は第二実施形態と同様に構成しても勿論よい。
以上説明したように、本発明の医療用観察システムは、特許請求の範囲に記載した発明の他にも、次のような特徴を備えている。
(1)視差を有する被観察部の画像を取得する観察装置と、前記観察装置を3次元方向に移動自在に保持する保持機構と、前記観察装置の移動軌跡が傾斜中心点を中心とする所定半径の球面状に規制されるように、前記保持機構を制御する移動規制制御手段と、前記観察装置が取得した前記視差を有する被観察部の画像を用いて被観察部の3次元画像を表示する3次元画像表示装置と、前記3次元画像表示装置が表示する被観察部の3次元画像上に、所望する前記ポイントロック点の深さ位置を示す任意の点を指定可能な深さ位置指定手段と、前記観察装置が取得した前記視差を有する被観察部の画像を用いて、前記深さ位置指定手段を介して被観察部の3次元画像上における前記任意の点が指定されたときの、被観察部における前記任意の点に対応する点の座標を含み前記観察装置の視野中心軸に直交する仮想平面と前記観察装置との距離を前記所定半径として算出する移動規制半径算出手段を有し、ポイントロック点設定手段は、更に、前記移動規制半径算出手段が算出した前記所定半径に基づき、前記ポイントロック点を前記観察装置の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の医療用観察システム。
(2)前記3次元画像表示装置が表示する前記被観察部の3次元画像上における前記ポイントロック点設定手段が設定した前記ポイントロック点の座標位置に、3次元の指標像を投影する3次元指標投影手段を有することを特徴とする上記(1)に記載の医療用観察システム。
(3)前記観察装置を前記観察装置の視野中心軸に対して垂直な2次元座標方向に移動させる2次元方向移動手段と、前記3次元画像表示装置が表示する前記被観察部の3次元画像上における前記ポイントロック点を所望する位置に前記指標を重像可能な指標重像手段と、前記3次元画像表示装置が表示する前記被観察部の3次元画像上に重像された指標の深さ位置を、視差を表す2点で示すとともに前記視差を表す2点間の距離を変えることで前記指標の深さ位置を調整可能な深さ位置調整手段と、前記深さ位置調整手段により設けられた前記指標の視差を表す2点についての、前記3次元画像表示装置の画像表示領域の中心軸を原点とする2次元座標系での座標位置を検出する座標位置検出手段と、前記座標位置検出手段が検出した前記指標の視差を表す2点の2次元座標系での座標位置に基づき、前記指標が前記3次元画像表示装置の画像表示領域の中心軸上に位置するように、前記2次元方向移動手段による前記観察装置の移動を制御する2次元方向移動制御手段を更に有し、前記移動規制半径算出手段は、前記深さ位置調整手段で前記指標の深さ位置を示す前記視差を表す2点間の距離が調整されたときには、調整された前記視差を表す2点間の距離に基づき、前記所定半径を算出することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の医療用観察システム。
(4)前記2次元方向移動制御手段は、前記指標を前記3次元画像表示装置の画像表示領域の中心軸上に位置させるために必要な前記2次元方向移動手段の移動量を、前記座標位置検出手段が検出した前記指標の視差を表す2点の2次元座標系での座標位置と前記3次元画像表示装置が表示する前記3次元画像の表示倍率とから算出することを特徴とする上記(3)に記載の医療用観察システム。
(5)前記指標重像手段は、前記観察装置の鏡体部に取付けられたポインティングデバイスからなることを特徴とする上記(3)又は(4)に記載の医療用観察システム。
本発明の医療用観察装置は、ポイントロック点を中心として異なる観察方向から被観察部を観察することが求められるあらゆる分野に有用である。
1 観察装置(鏡体)
1’ 画像処理手段
2 保持機構
3 移動規制制御手段
4 3次元画像表示装置
5 深さ位置指定手段
6、6’ 移動規制半径算出手段
7、7’、7” ポイントロック点設定手段
8 3次元指標投影手段
9、9’、9” 3次元形状計測手段
9a 距離算出手段
9b 角度算出手段
10 電動駆動手段
11 電動駆動量制御手段
12 2次元方向移動手段
12a X方向アクチュエータ
12b Y方向アクチュエータ
13 指標重像手段
13a ジョイスティック(ポインティングデバイス)
14 深さ位置調整手段
14a 操作ボタン
15 座標位置検出手段
16 2次元方向移動制御手段
16a X方向センサ
16b Y方向センサ
20 被観察対象
50 鏡体
60 対物レンズ
61R 右目用の光軸
61L 左目用の光軸
62 レンズ駆動部
63 移動枠
64 ラック
65 ピニオン
66 フォトインタラプタ
67 対物レンズ位置検出手段
71 傾斜ロッド駆動部
72 傾斜ロッド位置検出部
81 焦準位置検出用カウンタ回路
82 制御部
83 データ入力手段
84 EEPROM
85 第2ドライバ回路
86 第1ドライバ回路
87 ROM
88 ウォッチドッグタイマ回路

Claims (11)

  1. ポイントロック点を中心として異なる方向から被観察部を観察する観察装置を備えた医療用観察システムであって、
    被観察部の3次元形状を計測する3次元形状計測手段と、
    前記3次元形状計測手段が計測した被観察部の3次元形状の計測データに基づき、前記ポイントロック点を前記観察装置の略視野中心軸上における所定の深さ位置に設定するポイントロック点設定手段を有することを特徴とする医療用観察システム。
  2. 前記3次元形状計測手段は、被観察部の表面における前記観察装置の視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とし、各測距点でのZ軸方向の距離を算出する距離算出手段を有し、
    前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸上の測距点でのZ軸方向の距離と前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離とに基づき、前記ポイントロック点を設定することを特徴とする請求項1に記載の医療用観察システム。
  3. 前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸上の測距点でのZ軸方向の距離と前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離とに基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を穴形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記穴の入り口に設定することを特徴とする請求項2に記載の医療用観察システム。
  4. 前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離が、いずれも前記視野中心軸上の測距点よりも浅い側におけるZ軸方向の距離の所定の基準位置よりも浅い場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも浅い前記視野中心軸上の所定位置に設定することを特徴とする請求項2に記載の医療用観察システム。
  5. 前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸上の測距点でのZ軸方向の距離と前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離とに基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を山形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記山のふもとに設定することを特徴とする請求項2に記載の医療用観察システム。
  6. 前記ポイントロック点設定手段は、前記距離算出手段が算出した、前記視野中心軸周辺の少なくとも2つの測距点でのZ軸方向の距離が、いずれも前記視野中心軸上の測距点よりも深い側におけるZ軸方向の距離の所定の基準位置よりも深い場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも深い前記視野中心軸上の所定位置に設定することを特徴とする請求項2に記載の医療用観察システム。
  7. 前記3次元形状計測手段は、被観察部の表面における視野中心軸上の点及び視野中心軸周辺の2つ以上の点を測距点とし、前記視野中心軸周辺の夫々の測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ夫々の線分と視野中心軸とのなす夫々の角度を算出する角度算出手段を有し、
    前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、前記ポイントロック点を設定することを特徴とする請求項1に記載の医療用観察システム。
  8. 前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を穴形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記穴の入り口に設定することを特徴とする請求項7に記載の医療用観察システム。
  9. 前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度が、いずれも鋭角であり、かつ、所定の閾値よりも角度が小さい場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも浅い前記視野中心軸上の所定位置に設定することを特徴とする請求項7に記載の医療用観察システム。
  10. 前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度に基づき、前記被観察部の3次元形状を推定し、該被観察部の3次元形状を山形状と推定した場合、前記ポイントロック点を、前記山のふもとに設定することを特徴とする請求項7に記載の医療用観察システム。
  11. 前記ポイントロック点設定手段は、前記角度算出手段が算出した、少なくとも前記視野中心軸周辺の2つの測距点と前記視野中心軸上の測距点とを結ぶ2つの線分と視野中心軸とのなす2つの角度が、いずれも鈍角であり、かつ、所定の閾値よりも角度が大きい場合、前記ポイントロック点を、前記視野中心軸上の測距点よりも深い前記視野中心軸上の所定位置に設定することを特徴とする請求項7に記載の医療用観察システム。
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