JP5765273B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用触媒電極層、燃料電池、およびこれらの製造方法に関するものである。
固体高分子形燃料電池は、プロトン伝導性を有する高分子電解質膜と、この電解質膜上に形成される触媒電極層であるアノードおよびカソードとを備える。触媒電極層は、一般に、触媒金属を備える触媒粒子と、プロトン伝導性を有する高分子電解質とを備える。このような燃料電池の性能向上のために、従来、種々の検討がなされてきた。
燃料電池の性能を向上させる方策の一つとして、電解質膜を構成する高分子電解質のクラスター径を、より大きくする構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。高分子電解質のクラスター径を大きくすることにより、高分子電解質の含水率が高まり、電解質膜のプロトン伝導性を向上させることができる。
特開2002−124272号公報
しかしながら、このようにクラスター径を大きくした高分子電解質を触媒電極層に適用する場合には、電池性能を充分に向上させることができない場合があった。高分子電解質の含水量が増加すると、高分子電解質が膨潤し、触媒電極層を構成する高分子電解質が膨潤すると、触媒電極層の細孔が塞がれて、触媒に対するガスの供給効率が低下し得るためである。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、触媒電極層を改良することにより、燃料電池の発電性能を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実施することが可能である。
[形態1]
電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、を備え、各々の前記触媒電極層上に反応ガスの流路が形成される燃料電池であって、
前記一対の触媒電極層の各々は、高分子電解質と、該高分子電解質と混在する触媒粒子と、を含む触媒電極材料で形成され、一方の面が燃料電池の電解質膜に接するように配置される多孔質な触媒電極層であり、
前記高分子電解質は、吸水したときに、プロトン伝導性を示す複数のイオン交換基が液水を取り囲んでクラスターを形成し、
前記一対の触媒電極層のうちのカソード側の触媒電極層は、前記燃料電池の電解質膜に接する前記一方の面の表面を含む領域に配置される前記高分子電解質である膜側電解質の方が、他方の面の表面を含む領域に配置される前記高分子電解質であるガス流路側電解質よりも、一定の湿度環境下で比較したときのクラスター径が大きく形成されており、
前記一対の触媒電極層のうち、カソード側の触媒電極層が備える前記高分子電解質であるカソード側電解質と、アノード側の触媒電極層が備える前記高分子電解質であるアノード側電解質とを比較すると、前記カソード側の触媒電極層の全ての領域において、前記アノード側の触媒電極層のあらゆる領域よりも、一定の湿度環境下で比較したときのクラスター径が大きく形成されていることを特徴とする
燃料電池。
このような構成とすれば、カソード側の触媒電極層において、触媒に対する反応ガスの供給を確保すると共に、電解質膜との界面近傍の水分量を確保することができる。そのため、カソード側の触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制し、電池性能を向上させることができる。さらに、電解質膜において、カソード側からアノード側への水分移動を促進できるという効果を奏する。そのため、カソードにおける生成水を利用して電解質膜の湿潤状態を高めることができ、燃料電池に供給する反応ガスの加湿量を低減し、あるいは加湿を不要とすることが可能になる。
[適用例1]
高分子電解質と、該高分子電解質と混在する触媒粒子と、を含む触媒電極材料で形成され、一方の面が燃料電池の電解質膜に接するように配置される多孔質な触媒電極層であって、
前記高分子電解質は、吸水したときに、プロトン伝導性を示す複数のイオン交換基が液水を取り囲んでクラスターを形成し、
前記燃料電池の電解質膜に接する前記一方の面の表面を含む領域に配置される前記高分子電解質である膜側電解質の方が、他方の面の表面を含む領域に配置される前記高分子電解質であるガス流路側電解質よりも、クラスター径が大きく形成されていることを特徴とする
燃料電池用触媒電極層。
適用例1に記載の燃料電池用触媒電極層によれば、上記一方の面を電解質膜に接するように配置して燃料電池を製造することにより、触媒電極層において、触媒に対する反応ガスの供給を確保すると共に、電解質膜との界面近傍の水分量を確保することができる。そのため、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制し、電池性能を向上させることができる。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池用触媒電極層であって、前記膜側電解質におけるクラスター径は、前記ガス流路側電解質におけるクラスター径よりも、0.5nm以上大きいことを特徴とする燃料電池用触媒電極層。
適用例2に記載の燃料電池用触媒電極層によれば、触媒電極層の厚み方向にクラスター径を異ならせることによる効果を、容易に確保可能になる。
[適用例3]
電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、を備え、各々の前記触媒電極層上に反応ガスの流路が形成される燃料電池であって、前記一対の触媒電極層のうちの少なくとも一方の触媒電極層は、適用例1または2記載の触媒電極層である燃料電池。
適用例3に記載の燃料電池によれば、触媒電極層において、触媒に対する反応ガスの供給を確保すると共に、電解質膜との界面近傍の水分量を確保することができる。そのため、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制し、電池性能を向上させることができる。
[適用例4]
適用例3記載の燃料電池であって、前記少なくとも一方の触媒電極層上に形成される前記反応ガスの流路は、前記触媒電極層上で、一定の方向に前記反応ガスが流れる流路であり、前記少なくとも一方の触媒電極層では、前記反応ガスの入口近傍に配置される前記高分子電解質である上流側電解質の方が、前記反応ガスの出口近傍に配置される下流側電解質よりも、クラスター径が大きく形成されていることを特徴とする燃料電池。
適用例4に記載の燃料電池によれば、反応ガス流れの上流側領域における電解質膜および触媒電極層の乾燥を抑制することができる。また、触媒電極層の反応ガス流れの下流側領域において、触媒への反応ガスの供給量を確保することができる。
[適用例5]
適用例3または4記載の燃料電池であって、前記一対の触媒電極層のうち、カソード側の触媒電極層が備える前記高分子電解質であるカソード側電解質の方が、アノード側の触媒電極層が備える前記高分子電解質であるアノード側電解質よりも、クラスター径が大きく形成されていることを特徴とする燃料電池。
適用例5に記載の燃料電池によれば、さらに、電解質膜において、カソード側からアノード側への水分移動を促進できるという効果を奏する。そのため、カソードにおける生成水を利用して電解質膜の湿潤状態を高めることができ、燃料電池に供給する反応ガスの加湿量を低減し、あるいは加湿を不要とすることが可能になる。
[適用例6]
適用例3ないし5いずれか記載の燃料電池であって、前記電解質と前記一対の触媒電極層と前記反応ガス流路とを備える単セルが複数積層されたスタック構造を有し、前記スタック構造内において、前記少なくとも一方の触媒電極層上を流れる前記反応ガスの流量が相対的に多い前記単セルが備える前記少なくとも一方の触媒電極層中の前記高分子電解質は、前記反応ガスの流量が相対的に少ない単セルが備える前記少なくとも一方の触媒電極層中の前記高分子電解質よりも、クラスター径が大きく形成されていることを特徴とする燃料電池。
適用例6に記載の燃料電池によれば、反応ガスの流量が相対的に少ない単セルの上記少なくとも一方の触媒電極層が備える触媒において、吸水時の高分子電解質の膨潤に起因する反応ガスの供給量の低下が抑制できる。そのため、スタック構造を有する燃料電池全体で、発電効率を均一化して、電池性能を高めることができる。
[適用例7]
高分子電解質と、該高分子電解質と混在する触媒粒子と、を含む触媒電極材料で形成され、一方の面が燃料電池の電解質膜に接するように配置される多孔質な触媒電極層の製造方法であって、
前記高分子電解質と前記触媒粒子とが分散された触媒インクを用意する第1の工程と、
前記触媒インクを、層状の触媒インク層に成形する第2の工程と、
前記触媒インク層の前記一方の面が、前記触媒電極層を備える燃料電池の製造工程における他の工程において前記触媒電極層に加えられる最高温度よりも高い第1の温度となり、前記触媒インク層の他方の面が、前記第1の温度よりも低い第2の温度となるように、前記触媒インク層を加熱する第3の工程と、
を備える燃料電池用触媒電極層の製造方法。
適用例7に記載の燃料電池用触媒電極層の製造方法によれば、一方の面を含む領域に配置される高分子電解質の方が、他方の面を含む領域に配置される高分子電解質よりも、クラスター径が大きく形成された触媒電極層を得ることができる。そのため、上記一方の面を電解質膜に接するように配置して燃料電池を製造することにより、触媒電極層において、触媒に対する反応ガスの供給を確保すると共に、電解質膜との界面近傍の水分量を確保することができる。そのため、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制し、電池性能を向上させることができる。
[適用例8]
適用例7記載の燃料電池用触媒電極層の製造方法であって、前記第1の温度と前記第2の温度との差が5℃以上であることを特徴とする燃料電池用触媒電極層の製造方法。
適用例8に記載の燃料電池用触媒電極層の製造方法によれば、触媒電極層の厚み方向にクラスター径を異ならせることによる効果を、容易に確保可能になる。
[適用例9]
電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、を備え、各々の前記触媒電極層上に反応ガスの流路が形成される燃料電池の製造方法であって、適用例7または8記載の燃料電池用触媒電極層の製造方法により、前記一対の触媒電極層のうちの少なくとも一方の触媒電極層を製造する第4の工程と、前記第4の工程の後に、前記触媒インク層を、前記電解質膜上に転写する第5の工程と、を備え、前記第3の工程は、前記触媒インク層において、前記第5の工程で前記電解質膜と接する側の温度が前記第2の温度となり、前記電解質膜と接しない側の温度が前記第1の温度となるように、前記触媒インク層を加熱する工程である燃料電池の製造方法。
適用例9に記載の燃料電池の製造方法によれば、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制して、発電性能の高い燃料電池を得ることができる。
[適用例10]
電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、を備え、各々の前記触媒電極層上に反応ガスの流路が形成される燃料電池の製造方法であって、適用例7または8記載の燃料電池用触媒電極層の製造方法により、前記一対の触媒電極層のうちの少なくとも一方の触媒電極層を製造する第4の工程を備え、前記第2の工程は、前記電解質膜上に前記触媒インク層を形成する工程であり、前記第3の工程は、前記触媒インク層において、前記電解質膜側の温度が前記第2の温度となり、前記電解質膜と接しない側の温度が前記第1の温度となるように、前記触媒インク層を加熱する工程である燃料電池の製造方法。
適用例10に記載の燃料電池の製造方法によれば、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制して、発電性能の高い燃料電池を得る際に、製造工程を簡素化することができる。
[適用例11]
電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、各々の前記触媒電極層上に設けられ、反応ガスの流路を形成するガス拡散層と、を備える燃料電池の製造方法であって、 適用例7または8記載の燃料電池用触媒電極層の製造方法により、前記一対の触媒電極層のうちの少なくとも一方の触媒電極層を製造する第4の工程と、前記第4の工程の後に、前記触媒インク層を、前記ガス拡散層上に転写する第6の工程と、を備え、前記第3の工程は、前記触媒インク層において、前記第5の工程で前記ガス拡散層と接する側の温度が前記第1の温度となり、前記ガス拡散層と接しない側の温度が前記第2の温度となるように、前記触媒インク層を加熱する工程である燃料電池の製造方法。
適用例11に記載の燃料電池の製造方法によれば、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制して、発電性能の高い燃料電池を得ることができる。
[適用例12]
電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、を備え、各々の前記触媒電極層上に反応ガスの流路が形成される燃料電池の製造方法であって、適用例7または8記載の燃料電池用触媒電極層の製造方法により、前記一対の触媒電極層のうちの少なくとも一方の触媒電極層を製造する第4の工程を備え、前記第2の工程は、基板上に前記触媒インク層を形成する工程であり、前記第3の工程は、前記触媒インク層における前記基板と接しない側の面を前記電解質膜と接触させ、前記触媒インク層において、前記基板側の温度が前記第1の温度となり、前記電解質膜側の温度が前記第2の温度となるように前記触媒インク層を加熱して、前記基板上の前記触媒インク層を前記電解質膜上に転写する工程である燃料電池の製造方法。
適用例12に記載の燃料電池の製造方法によれば、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制して、発電性能の高い燃料電池を得る際に、製造工程を簡素化することができる。
[適用例13]
電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、を備え、各々の前記触媒電極層上に反応ガスの流路が形成される燃料電池の製造方法であって、
前記高分子電解質と前記触媒粒子とが分散された触媒インクを用意する第1の工程と、
前記触媒インクから、複数の触媒インク層を形成する第2の工程と、
前記複数の触媒インク層のうちの第1の触媒インク層を、前記燃料電池の製造工程における他の工程において前記触媒電極層に加えられる最高温度よりも高い第1の温度で加熱し、前記第1の触媒インク層以外の触媒インク層を、前記第1の温度よりも低い温度で加熱する第3の工程と、
前記複数の触媒インク層を、前記第3の工程における加熱の温度の順に積層して、前記一対の触媒電極層のうちの少なくとも一方の触媒電極層を形成すると共に、前記第1の触媒インク層が前記電解質膜から最も離間するように、前記電解質膜上に前記少なくとも一方の触媒電極層を形成する第4の工程と
を備える燃料電池の製造方法。
適用例13に記載の燃料電池の製造方法によれば、電解質膜に近い層ほどクラスター径が大きな高分子電解質を備える触媒電極層を有する燃料電池を得ることができる。そのため、触媒電極層におけるフラッディングを抑制しつつ、触媒電極層および電解質膜の乾燥を抑制して、発電性能の高い燃料電池を得ることができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池あるいは燃料電池用触媒電極層の設計方法などの形態で実現することが可能である。
燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。 触媒電極層の構成を拡大して模式的に示す説明図である。 カソードを構成する高分子電解質の様子を拡大して表わす説明図である。 膜−電極接合体の製造工程を表わす説明図である。 触媒インク層の加熱の様子を模式的に表わす説明図である。 高分子電解質における加熱温度とクラスター径の関係を示す説明図である。 膜−電極接合体の製造工程を表わす説明図である。 膜−電極接合体の製造工程を表わす説明図である。 膜−電極接合体の製造工程を表わす説明図である。 膜−電極接合体の製造工程を表わす説明図である。 カソードの構成に係る説明図である。 膜−電極接合体の概略構成を表わす説明図である。 燃料電池の構成を表わす説明図である。 カソードを作製する際の加熱の様子を表わす説明図である。
A.第1の実施形態:
図1は、本発明の第1の実施形態としての燃料電池の概略構成を表わす断面模式図である。本実施形態の燃料電池は、反応ガス(水素を含有する燃料ガスおよび酸素を含有する酸化ガス)の供給を受けて発電する固体高分子形燃料電池である。燃料電池は、複数の単セル10が積層されたスタック構造を有しており、図1では、単セル10の構造を示している。
単セル10は、MEA(膜−電極接合体、Membrane Electrode Assembly)27と、ガス拡散層23,24と、ガスセパレータ25,26と、を備えている。MEA27は、電解質膜20と、電解質膜20の各々の面に形成された触媒電極層であるアノード21およびカソード22と、によって構成される。MEA27は、ガス拡散層23,24によって挟持されており、MEA27およびガス拡散層23,24から成るサンドイッチ構造は、さらに両側からガスセパレータ25,26によって挟持されている。
電解質膜20は、高分子電解質材料、例えばフッ素樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。具体的には、例えば、側鎖末端にスルホ基(−SO3H基)を有するパーフルオロスルホン酸ポリマから成る膜を用いることができる。
カソード22およびアノード21は、電気化学反応を進行する触媒金属を担持するカーボン粒子と、プロトン伝導性を有する高分子電解質と、を備えている。触媒金属としては、例えば、白金や、白金とルテニウムなどの他の金属とから成る白金合金を用いることができる。高分子電解質は、例えば、側鎖末端にスルホ基(−SO3H基)を有するパーフルオロスルホン酸ポリマを用いることができる。触媒電極層が備える高分子電解質は、電解質膜20を構成する高分子電解質と同種のポリマであっても良く、異種のポリマであっても良い。なお、本実施形態のカソード22では、高分子電解質の構成が、電解質膜20に接する一方の面を含む領域と他方の面を含む領域との間で異なっている。カソード22が備える高分子電解質に係る詳しい説明は、後述する。
ガス拡散層23,24は、ガス透過性および電子伝導性を有する部材によって構成されており、例えば、発泡金属や金属メッシュなどの金属製部材や、カーボンクロスやカーボンペーパなどのカーボン製部材により形成することができる。
ガスセパレータ25,26は、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン等のカーボン製部材や、プレス成形したステンレス鋼などの金属製部材により形成されている。ガスセパレータ25,26において、触媒電極層と対向する表面には、反応ガスが流れる流路溝28,29が形成されている。なお、ガスセパレータ25,26とガス拡散層23,24との間に、セル内ガス流路を形成するための多孔質体を配置しても良く、この場合には、流路溝28,29を省略しても良い。
燃料電池の内部には、さらに、セル間冷媒流路が形成されている(図示せず)。このような冷媒流路は、例えば、積層されたすべての単セル間に形成しても良く、あるいは、単セルを所定数積層する毎に形成しても良い。
さらに、燃料電池には、燃料電池を、その積層方向に貫通する複数の流路が形成されている。具体的には、各セルとの間で反応ガスを供給・排出するためのガスマニホールドや、既述した冷媒流路との間で冷媒を供給・排出するための冷媒マニホールドが形成されている。さらに、燃料電池には、MEA27の外周あるいはガスセパレータ25,26間の所定の位置に、シール部材(図示せず)が配置されている。このようなシール部材によって、流体の漏洩が防止されると共に、各ガスセパレータ25,26間の短絡が防止されている。
図2は、カソード22の構成を表わす説明図である。図2(A)は、電解質膜20上に形成されるカソード22の構成を、拡大して模式的に表わす図である。図2(A)に示すように、カソード22は、触媒金属を担持するカーボン粒子(触媒担持カーボン30)と、触媒担持カーボン30の表面の少なくとも一部を覆う高分子電解質31と、を備えている。
図2(B)は、触媒電極層を構成する高分子電解質31が吸水したときの様子を、拡大して模式的に示す説明図である。本実施形態の触媒電極層が備える高分子電解質31を構成する分子は、パーフルオロカーボン系主鎖と、末端にスルホ基(−SO3H基)を有する側鎖と、を備えている。このような高分子電解質が吸水すると、親水性のスルホ基が液水を囲んで凝集し、球状のクラスター33を形成する。クラスター33の大きさ(クラスター径)は、高分子電解質の含水量が増えるほど(環境湿度が高まるほど)、大きくなる。なお、クラスター径は、スルホ基が液水の周りに凝集し得る自由度により変わるため、同じ湿度環境下であっても、主鎖の剛直性など、高分子電解質を構成する分子の性質により、クラスター径の大きさは異なる。
また、高分子電解質は、吸水により膨潤する。高分子電解質の膨潤の程度は、吸水量が増加するほど大きくなる。同じ湿度条件下でクラスター径が大きくなる高分子電解質ほど吸水可能な量は多いため、クラスター径が大きい高分子電解質ほど膨潤の程度が大きくなる。
図3は、カソード22を構成する高分子電解質の様子を拡大して表わす説明図である。なお、図3では、触媒担持カーボン30については、記載を省略している。図3に示すように、本実施形態のカソード22では、電解質膜20に接する面を含む領域に配置された高分子電解質(以下、膜側電解質とも呼ぶ)の方が、ガス拡散層24に接する面を含む領域に配置された高分子電解質(以下、ガス流路側電解質とも呼ぶ)よりも、クラスター径が大きく形成されている。すなわち、同じ湿度条件下であっても、膜側電解質とガス流路側電解質とでは、クラスター径が異なっている。したがって、カソード22を構成する高分子電解質全体としては均一なEW値を示しても(イオン交換基の濃度はほぼ一定であっても)、膜側電解質の方がガス流路側電解質よりも、所定の湿度条件下での吸水量が多くなり、膨潤の程度も大きくなる。
図4は、本実施形態のMEA27の製造工程を表わす説明図である。本実施形態では、触媒電極層の製造工程における加熱の条件を異ならせることによって、触媒電極層が備える高分子電解質のクラスター径を、既述したように領域によって異ならせている。
MEA27を製造するには、まず、触媒インクを作製する(ステップS100)。具体的には、側鎖末端にスルホ基(−SO3H基)を有するパーフルオロスルホン酸ポリマである高分子電解質と、触媒担持カーボン30とを用意して、溶剤(例えばアルコール)の水溶液中に分散させて触媒インクを作製する。ステップS100の分散の動作は、高分子電解質と触媒担持カーボン30とを溶剤中で充分に分散させることができれば良く、例えば、攪拌処理や超音波処理を適宜組み合わせて行なえばよい。
ここで、触媒担持カーボン30は、例えばカーボンブラックから成るカーボン粒子を、白金化合物の溶液中に分散させて、含浸法や共沈法、あるいはイオン交換法によって作製することができる。白金化合物の溶液としては、例えば、テトラアンミン白金塩溶液、ジニトロジアンミン白金溶液、白金硝酸塩溶液、あるいは塩化白金酸溶液などを用いることができる。触媒担持カーボン30の混合量は、例えば、触媒担持カーボン30に対する高分子電解質の重量比が、0.5〜1.2となる範囲とすればよい。
ステップS100の後は、作製した触媒インクを基板上に塗布し、乾燥させる(ステップS110)。ここで、基板とは、触媒インクを塗布することによって膜状に成形可能であれば良い。剥離性や耐熱性を考慮して、基板は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)によって構成した薄膜とすることができる。また、ステップS110における塗布の方法は、特に限定されない。例えば、スプレー法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、ダイコート法等を用いることができる。このように基板上に触媒インクを塗布して乾燥させることで、触媒インク中の溶剤が揮発して、触媒インクの層が、図2(A)に示すカソード22のように多孔質な層となる。
その後、基板上の触媒インク層を、基板側を高温側にして加熱する(ステップS120)。すなわち、触媒インク層の基板側の温度を予め設定された第1の温度とすると共に、基板と接しない側の温度を第1の温度よりも低い第2の温度として、触媒インク層内で温度勾配を設けつつ加熱を行なう。
図5は、ステップS120における触媒インク層の加熱の様子を模式的に表わす説明図である。ステップS120では、触媒インク層40を形成した基板42に加熱板46を接触させると共に、触媒インク層40における基板42とは反対側の面上に加熱板44を接触させている。そして、加熱板46を、高温の第1の温度(図5では160℃)に加熱し、加熱板44を、低温の第2の温度(図5では140℃)に加熱している。これにより、触媒インク層40内では、140℃から160℃の温度勾配が生じる。ただし、これらの設定温度は一例である。
図6は、高分子電解質に対する加熱温度と、加熱された高分子電解質におけるクラスター径と、の関係の一例を示す説明図である。ここでは、触媒電極層が備える高分子電解質と同様の高分子電解質をキャストし、互いに異なる温度で加熱した場合の各々の膜についてクラスター径の温度に対する変化の傾向を示す。
具体的には、図6は、高分子電解質として、EW値が1100のナフィオン溶液(ナフィオンは登録商標)を用いた場合の傾向を示す。ここでは、加熱時間を30分とした場合であって、加熱温度が約130℃から160℃超の範囲であるときの傾向を示す。クラスター径の測定は、加熱後の高分子電解質の膜を充分に含水させた状態で、小角X線散乱法(SAXS)を用いて行なうことができる。
クラスター径は、例えば以下に示す文献に記載された小角X線散乱法(SAXS)に基づき測定可能である。橋本康博・坂本直紀・飯嶋秀樹(2006)「フッ素系燃料電池電解質膜の水の状態とクラスター構造がイオン伝導性に与える影響」『高分子論文集』第63巻第3号、166−173頁。
図6に示すように、加熱温度を高めるほど、高分子電解質のクラスター径は小さくなる。このような現象は、加熱により、電解質を構成する高分子の絡み合いや結晶性が増し、末端にイオン交換基を有する側鎖の自由度が低下することが原因の一つと考えられる。ステップS120において、図5に示すように加熱を行なうことで、触媒インク層40は、基板42に近い側ほどクラスター径が小さくなる。
なお、図6は、高分子電解質のみをキャストした膜についての、加熱温度に対するクラスター径の変化の傾向を示すが、触媒担持カーボン30が混在する触媒電極層についても、同様にして高分子電解質のクラスター径を測定することができ、同様の変化の傾向を示す。また、クラスター径の測定方法は、小角X線散乱法(SAXS)以外の方法を採用しても良い。例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)でクラスター構造を直接観察しても良い。あるいは、示査走査熱量計(DSC)で測定する方法や、散逸粒子動力学法(DPD)によるシミュレーションを利用する方法を採用しても良い。一定の湿度環境下で、一定の測定方法を用いて比較したときに、相対値として、膜側とガス流路側とで、高分子電解質のクラスター径の違いが確認できればよい。
ステップS120の後は、ステップS120で加熱した触媒インク層40を電解質膜20上に転写して(ステップS130)、MEA27を完成する。触媒インク層40の転写は、基板42が設けられていない面を電解質膜20に接触させて、例えば、熱圧転写(ホットプレス)により行なえばよい。転写後、基板42は、触媒インク層40から剥離される。これにより、電解質膜20上にカソード22が形成される。
なお、本実施形態では、アノード21は、カソード22と同様の触媒インクを基材に塗布し、ステップS120の加熱を行なうことなく電解質膜20上に転写することによって形成している。アノード21の電解質膜20への転写は、ステップS130に先だって予め行なっても良く、ステップS130において、カソード22の転写に引き続いて行なっても良い。
以上のように構成された本実施形態の燃料電池によれば、カソード22において、電解質膜20との界面を含む領域を構成する高分子電解質におけるクラスター径が、ガス拡散層24との界面を含む領域を構成する高分子電解質におけるクラスター径よりも大きい。そのため、カソード22におけるフラッディングを抑制しつつ、高分子電解質の乾燥を抑制し、電池性能を向上させることができる。
既述したように、高分子電解質では、クラスター径が大きいほど吸水可能な量が多くなると共に、吸水したときの膨潤量も多くなる。触媒電極層は多孔質に形成されるが、高分子電解質が吸水して膨潤すると、触媒電極層の細孔が塞がれて、触媒電極層内部の、特に電解質膜側に配置される触媒にまで、ガスが充分に到達し難くなる。本実施形態のカソード22では、ガス流路側電解質のクラスター径を小さくすることにより、周囲の水分量が増加しても高分子電解質の膨潤が抑えられて、ガス拡散層側の領域における細孔が塞がれ難くなる。そのため、酸化ガスの流通を確保して、電解質膜側に配置された触媒に対しても、充分な酸素を供給することが可能になる。また、本実施形態のカソード22では、膜側電解質のクラスター径を大きく確保することにより、吸水可能な水分量を充分に確保することが可能になる。そのため、触媒電極層全体で、充分量の液水を保持可能になると共に、電解質膜の近傍で液水をより多く保持することで、電解質膜の乾燥を抑制することができる。その結果、燃料電池全体の発電性能を高めることができる。
なお、加熱によって膜側電解質の方がガス流路側電解質よりもクラスター径が大きくなることによる効果を充分に得るために、ステップS120における加熱板44、46の温度は、例えば、80℃〜200℃の範囲で設定することが望ましい。また、膜側電解質のクラスター径は、小角X線散乱法(SAXS)にて測定した値で、例えば4.5〜5.0nmとすることが好ましく、ガス流路側電解質のクラスター径は、例えば4.0〜4.5nmとすることが好ましい。特に、膜側電解質とガス流路側電解質との間でクラスター径の差を確保するためには、加熱板44、46の間の温度差は、5℃以上とすることが望ましい。また、膜側電解質とガス流路側電解質のクラスター径の差は、小角X線散乱法(SAXS)にて測定した値で、0.5nm以上とすることが望ましい。
本実施形態では、特に、発電に伴って生成水が生じるカソード22において、膜側電解質とガス流路側電解質のクラスター径を異ならせているため、クラスター径を異ならせて触媒電極層中のガスの流通を確保する効果を顕著に得られる。ただし、カソード22に加えて、あるいは、カソード22に代えて、アノード21において同様の構成としても良い。以下に説明する第2ないし第6の実施形態においても、カソード22に同様の特徴を有しているが、各実施形態の構成を、カソード22に加えて、あるいは、カソード22に代えて、アノード21において適用しても良い。各実施形態の構成を、少なくとも一方の触媒電極層に適用すればよく、これにより、燃料電池の電池性能を向上させる効果が得られる。
B.第2の実施形態:
図7は、第2の実施形態におけるMEA27の製造工程を表わす説明図である。第2の実施形態以降の実施形態では、第1の実施形態と同様の構成の燃料電池を製造する際のMEA27の製造工程が若干異なっている。第2の実施形態以降の実施形態に係る説明では、第1の実施形態と共通する燃料電池の構成要素については、第1の実施形態と同じ参照番号を付して、詳しい説明を省略する。また、各実施形態における製造工程において、第1の実施形態と共通する工程には、同じ参照番号を付して詳しい説明を省略する。
第2の実施形態において、MEA27を製造するには、まず、第1の実施形態と同様に触媒インクを作製する(ステップS100)。そして、得られた触媒インクを、電解質膜20上に塗布し(ステップS210)、電解質膜20上に触媒インク層40を形成する。
その後、電解質膜20上に形成した触媒インク層40を、電解質膜20側が低温側になるようにして、図5のように加熱して(ステップS220)、MEA27を完成する。なお、電解質膜20上におけるアノード21の形成は、ステップS210に先だって予め行なっても良く、ステップS220において、加熱の処理に引き続いて行なっても良い。
このような構成としても、第1の実施形態と同様のカソード22を備える燃料電池を製造することができる。また、第2の実施形態によれば、電解質膜20上に触媒インクを直接塗布するため、触媒インク層40の転写の工程を省略することができる。
C.第3の実施形態:
図8は、第3の実施形態におけるMEA27の製造工程を表わす説明図である。第3の実施形態では、まず、ステップS100〜S110を実行する。これにより、第1の実施形態と同様に、基板上に触媒インク層40を形成する。その後、基板上に形成した触媒インク層40を、基板側が低温側になるようにして、図5のように加熱する(ステップS320)。そして、基板上の触媒インク層40をガス拡散層24上に転写して(ステップS330)、基板を剥離する。その後、触媒インク層40の基板を剥離した面を電解質膜20と接触させて、ガス拡散層24上の触媒インク層40を電解質膜20と接合して(ステップS340)、MEA27を完成する。なお、電解質膜20上におけるアノード21の形成は、ステップS340に先だって予め行なっても良く、ステップS340において、接合の処理に引き続いて行なっても良い。
このような構成としても、第1の実施形態と同様のカソード22を備える燃料電池を製造することができる。
D.第4の実施形態:
図9は、第4の実施形態におけるMEA27の製造工程を表わす説明図である。第4の実施形態では、まず、ステップS100〜S110を実行する。これにより、第1の実施形態と同様に、基板上に触媒インク層40を形成する。その後、基板上に形成した触媒インク層40を、電解質膜20上に転写する。その際、基板側が高温側になり、電解質膜20側が低温側になるように、加熱板を温度設定してホットプレスを行なう(ステップS420)。転写の後に基板を剥離して、MEA27を完成する。なお、電解質膜20上におけるアノード21の形成は、ステップS420に先だって予め行なっても良く、ステップS420において、上記した転写の処理に引き続いて行なっても良い。
このような構成としても、第1の実施形態と同様のカソード22を備える燃料電池を製造することができる。また、第4の実施形態によれば、カソード22内のクラスター径を領域によって変更するための加熱の工程と、触媒インク層40を電解質膜20上に転写する工程とを、同一の工程として行なっているため、製造工程を簡素化することができる。
E.第5の実施形態:
図10は、第5の実施形態におけるMEA27の製造工程を表わす説明図である。第5の実施形態では、まず、第1の実施形態と同様に触媒インクを作製する(ステップS100)。そして、得られた触媒インクを、2枚の基板(第1の基板および第2の基板)のそれぞれの上に塗布し(ステップS510)、第1の触媒インク層および第2の触媒インク層を形成する。
その後、第1の基板上の第1の触媒インク層と、第2の基板上の第2の触媒インク層を、異なる温度で加熱する(ステップS520)。具体的には、第1の触媒インク層を、第2の触媒インク層よりも高い温度で加熱する。第1の触媒インク層の加熱温度は、第1の実施形態のステップS120で用いた高温側の加熱板46の温度と同様にして設定することができ、第2の触媒インク層の加熱温度は、低温側の加熱板44の温度と同様にして設定することができる。このステップS520では、各々の触媒インク層全体を、均一に加熱すればよい。
各々の触媒インク層を加熱した後は、低温で加熱した第2の触媒インク層を、電解質膜20上に転写する(ステップS530)。その後、電解質膜20上に転写した第2の触媒インク層上に、高温で加熱した第1の触媒インク層を転写して(ステップS540)、MEA27を完成する。なお、電解質膜20上におけるアノード21の形成は、ステップS530に先だって予め行なっても良く、ステップS540において、上記した転写の処理に引き続いて行なっても良い。
このような構成とすれば、2層構造を有するカソード22を備えた燃料電池が得られる。すなわち、第1ないし第4の実施形態のように、クラスター径が厚み方向に勾配するカソード22ではなく、クラスター径が異なる2層によって構成されるカソード22を備える燃料電池が得られる。具体的には、カソード22の電解質膜20側は、加熱温度が低温であるためクラスター径がより大きい高分子電解質を備える第2の触媒インク層によって構成される。また、カソード22のガス拡散層24側は、加熱温度が高温であるためクラスター径がより小さい高分子電解質を備える第1の触媒インク層によって構成される。このような構成としても、第1の実施形態と同様に、カソード22において触媒への酸素の供給を確保しつつ、高分子電解質の乾燥を抑制し、電池性能を向上させる効果が得られる。
なお、図10では、低温で加熱した第2の触媒インク層を電解質膜20上に転写した後に、この第2の触媒インク層上に、高温で加熱した第1の触媒インク層を転写したが、異なる構成としても良い。電解質膜20と第2の触媒インク層と第1の触媒インク層とを、この順序で積層して、電解質膜20上に触媒電極層を形成できれば良い。例えば、第2の触媒インク層を形成するための基板として、電解質膜20を用いても良い。あるいは、第2の触媒インク層を電解質膜20上に転写し、第1の触媒インク層をガス拡散層24上に転写して、その後、第1の触媒インク層および第2の触媒インク層を接合しても良い。
また、触媒電極層を、クラスター径が異なる複数の層を積層して構成する場合には、第5の実施形態のように2層構造とする他、クラスター径が異なる3層以上の層によって触媒電極層を構成しても良い。この場合にも、電解質膜に近い層ほど、高分子電解質のクラスター径を大きくすることで、同様の効果が得られる。
F.第6の実施形態:
図11は、第6の実施形態におけるカソード22の構成に係る説明図である。本実施形態では、カソード22が備える高分子電解質は、第1の実施形態と同様に厚み方向にクラスター径が勾配を示す性質を有する他、面内においても、領域によってクラスター径が異なっている。
図11(A)は、カソード22を平面視した様子を表わす。本実施形態の燃料電池では、酸化ガスは、カソード22を一定の向きに流れる。図11(A)では、酸化ガスの流れの向きを、矢印αによって示している。本実施形態のカソード22では、酸化ガス流れの上流側の領域が、高分子電解質のクラスター径が大きい「大クラスター径領域」となっており、酸化ガス流れの下流側の領域が、高分子電解質のクラスター径が小さい「小クラスター径領域」となっている。
図11(B)は、図4と同様の方法で第6の実施形態のカソード22を作製する際の、ステップS120に対応する加熱の様子を表わす説明図である。図11(B)は、図11(A)に矢印βで示した向きから触媒インク層を見た様子を表わしている。本実施形態では、加熱の工程で用いる加熱板44、46の各々が、2つに分割されており、分割された領域毎に異なる温度で加熱可能になっている。いずれの加熱板においても、「大クラスター領域50」に対応する領域の加熱温度の方が、「小クラスター領域51」に対応する領域の加熱温度よりも、低く設定されている。そして、「小クラスター領域51」同士、あるいは「大クラスター領域50」同士を比較すると、加熱板44の方が加熱板46よりも加熱温度が低く設定されている。具体的には、加熱板44では、「大クラスター領域50」の設定温度は140℃であり、「小クラスター領域51」の設定温度は155℃としている。また、加熱板46では、「大クラスター領域50」の設定温度は145℃であり、「小クラスター領域51」の設定温度は160℃としている。ただし、これらの設定温度は一例である。
このような構成とすれば、カソード22を構成する高分子電解質において、厚み方向に、第1の実施形態と同様のクラスター径の勾配が形成されるため、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、カソード22の面内において、酸化ガス流れの上流側の方が下流側よりも、高分子電解質のクラスター径が大きく形成されているため、ガス流れの上流側領域における電解質膜20およびカソード22の乾燥を抑制することができる。また、カソード22のガス流れの下流側領域において、触媒への酸素の供給量を確保することができる。酸化ガスの入口近傍の領域では、比較的乾燥したガスが流入するため、電解質膜20やカソード22が乾燥しやすいが、上記構成とすることで、乾燥に起因する性能低下を抑制できる。また、酸化ガス流れの下流側ほど、酸化ガス中に生成水等が気化することにより湿度が高まるため、フラッディングが生じやすくなる。上記構成とすることで、ガス流路中の水分量が増加しても、下流領域では、高分子電解質の膨潤に起因するカソード22の細孔の閉塞が起き難くなり、水分過多に起因する電池性能の低下を抑制できる。
G.第7の実施形態:
図12は、第7の実施形態の燃料電池が備える膜−電極接合体の概略構成を表わす説明図である。本実施形態のカソード22は、電解質膜側の加熱温度をガス拡散層側の加熱温度よりも低く設定することにより、電解質膜側の方がガス拡散層側よりも高分子電解質のクラスター径が大きく形成されている。このようなカソード22は、例えば、第1ないし第4のいずれかの実施形態と同様にして作製することができる。本実施形態では、アノード21は、カソード22とは別に、カソード22の加熱温度よりも高温で、加熱の処理が施されている。具体的には、例えば、カソード22の膜側加熱温度が140℃、カソード22のガス拡散層側加熱温度を150℃として、アノード21の加熱温度を160℃とすることができる。ただし、これらの設定温度は一例である。
このような構成とすれば、第1ないし第4の実施形態と同様の効果に加えて、さらに、電解質膜20において、カソード22側からアノード21側への水分移動を促進できるという効果を奏する。すなわち、加熱温度が高いアノード21の方が、触媒電極層が備える高分子電解質のクラスター径が小さくなるため、含水可能な水の量が少なくなる。さらに、カソード22では、発電に伴って生成水が生じるため、カソード22の方が相対的に水分量が多くなり易い。そのため、電解質膜20を間に挟んで、カソード22とアノード21の間で、水分量の勾配が生じる。その結果、電解質膜20では、水分量の多いカソード22側から、水分量の少ないアノード21側への、水の移動が促進される。そのため、カソード22における生成水を利用して、電解質膜20の湿潤状態を高め、乾燥を抑えることができる。その結果、燃料電池に供給する反応ガスの加湿量を低減し、あるいは加湿を不要とすることが可能になる。
H.第8の実施形態:
図13は、第8の実施形態の燃料電池60の構成を表わす説明図である。本実施形態の燃料電池60は、第1の実施形態と同様に、単セル10を積層したスタック構造を有している。また、燃料電池60には、第1の実施形態と同様に、燃料電池を、その積層方向に貫通する複数のマニホールドが形成されている。具体的には、個々の単セル10においてカソード22上に形成されるセル内酸化ガス流路との間で酸化ガスの供給を行なう酸化ガス供給マニホールドと、個々の単セル10のセル内酸化ガス流路から酸化ガスが排出される酸化ガス排出マニホールドとが形成されている。また、個々の単セル10においてアノード21上に形成されるセル内燃料ガス流路との間で燃料ガスの供給を行なう燃料ガス供給マニホールドと、個々の単セル10のセル内燃料ガス流路から燃料ガスが排出される燃料ガス排出マニホールドとが形成されている。
燃料電池60には、ガスの給排に関わる4つの流路が接続されている。すなわち、燃料電池に酸化ガスを供給するための酸化ガス供給流路と、燃料電池に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給流路と、燃料電池から排出される酸化ガスを導く酸化ガス排出流路と、燃料電池から排出される燃料ガスを導く燃料ガス排出流路と、が接続されている。本実施形態では、これらのガスの給排に関わる4つの流路のうちの少なくとも2つの流路である酸化ガス供給流路61および酸化ガス排出流路62は、スタック構造の一方の端部で燃料電池60に接続している(図)12参照)。これら酸化ガス供給流路61、酸化ガス排出流路62は、それぞれ、酸化ガス供給マニホールド、酸化ガス排出マニホールドと接続している。
このように、一方の端部において酸化ガスの給排が行なわれる燃料電池60では、一方の端部近傍に配置された単セル10では、酸化ガスの供給量が比較的多くなり、他方の端部近傍に配置された単セル10では、酸化ガスの供給量が比較的少なくなる。図13では、一方の端部側に配置される単セル10を、ガス給排側セル63と示し、他方の端部側に配置される単セル10を、奥側セル64と示している。
図14は、本実施形態の各単セル10が備えるカソード22を作製する際の加熱の様子を表わす説明図である。本実施形態では、第1の実施形態と同様に、図4に示す膜−電極接合体の製造方法を用いて各単セル10を作製しており、図14は、ステップS120に対応する加熱の工程における加熱条件を示している。本実施形態では、ガス給排側セル63が備えるカソード22を作製するときの加熱温度を、奥側セル64が備えるカソード22を作製するときの加熱温度よりも、低く設定している。具体的には、図14(A)に示すように、ガス給排側セル63となる単セル10のカソード22を作製する際には、電解質膜20と接する面側の加熱温度を140℃に設定し、ガス拡散層24と接する面側の加熱温度を145℃に設定している。また、奥側セル64となる単セル10のカソード22を作製する際には、電解質膜20と接する面側の加熱温度を155℃に設定し、ガス拡散層24と接する面側の加熱温度を160℃に設定している。ただし、これらの設定温度は一例である。
加熱温度を上記のように設定することで、奥側セル64が備えるカソード22の方が、ガス給排側セル63が備えるカソード22よりも、高分子電解質のクラスター径が小さくなる。そのため、奥側セル64が備えるカソード22の方が、ガス給排側セル63が備えるカソード22よりも、吸水時の膨潤の程度が小さくなる。
このような構成とすれば、カソード22を構成する高分子電解質において、厚み方向に、第1の実施形態と同様のクラスター径の勾配が形成されるため、第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、奥側セル64が備えるカソード22の方が、ガス給排側セル63が備えるカソード22よりも、高分子電解質のクラスター径が小さく形成されるため、吸水時の膨潤に起因するカソード22の細孔の閉塞が抑えられ、カソード触媒への酸素供給量の低下が抑制される。奥側セル64は、酸化ガスの配管との位置関係のために、ガス給排側セル63に比べて単セル当たりの酸素供給量が相対的に少なくなり、酸素を用いる発電効率が低下する傾向にある。本実施形態では、各単セル10のカソード22を上記構成とすることで、酸素の分配量が少ない奥側セル64におけるカソード触媒への酸素の供給量を確保し、スタック全体で発電効率を均一化して、燃料電池60全体の性能を高めることができる。
本実施形態では、スタック構造の一方の端部で酸化ガスを給排することにより、一方の端部側に配置された単セルの方が、他方の端部側に配置された単セルよりも酸化ガスの供給量が多くなったが、異なる構成としても良い。ガス配管の位置関係を含めた何らかの要因に起因して、各単セルに分配される反応ガス量がスタック内で不均一になる場合には、本実施形態を適用することで、同様の効果が得られる。すなわち、分配される反応ガス量が相対的に少ない単セルの触媒電極層を、分配される反応ガス量が相対的に多い単セルの触媒電極層よりも高い温度で加熱して、クラスター径をより小さくするならば、燃料電池全体の発電効率を均一化することができる。
なお、第6ないし第8の実施形態から選択される複数の構成を組み合わせて、燃料電池を製造しても良い。
I.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
I1.変形例1(加熱工程に係る変形):
第1ないし第8の実施形態では、触媒インク層を加熱する際に、膜側の加熱温度とガス流路側の加熱温度の双方を設定して、触媒電極層の高分子電解質のクラスター径を、設定した温度に応じた大きさにしたが、異なる構成としても良い。燃料電池の製造工程では、図4等に示した膜−電極接合体の製造工程以外の他の工程においても、触媒電極層が加熱される場合がある。例えば、第1の実施形態において、カソード22を設けた後に、アノード21をホットプレスにより形成する場合には、ホットプレス時にはカソード22も加熱される。燃料電池の製造工程において、触媒インクの加熱温度を超える温度が触媒電極層に加えられると、触媒電極層の高分子電解質のクラスター径は、より小さくなり得る。そのため、触媒インク層を加熱する際のガス流路側の加熱温度は、燃料電池の製造工程中の他の工程において触媒電極層に加えられる最高温度よりも高い第1の温度に、設定することが望ましい。
ここで、触媒インク層を加熱する際の膜側の加熱温度は、上記第1の温度よりも低い第2の温度であればよい。第2の温度が、燃料電池の製造工程中の他の工程において触媒電極層に加えられる最高温度よりも高い場合には、膜側電解質のクラスター径は、第2の温度に応じた大きさとなる。第2の温度が、燃料電池の製造工程中の他の製造工程において触媒電極層に加えられる最高温度よりも低い場合には、膜側電解質のクラスター径は、上記最高温度に応じた大きさとなる。いずれの場合にも、上記第1の温度を充分に高く設定することで、ガス流路側電解質と膜側電解質のクラスター径を異ならせることによる既述した効果を得ることができる。
I2.変形例2(電解質に係る変形):
第1ないし第8の実施形態では、触媒電極層が備える高分子電解質は、パーフルオロスルホン酸ポリマ(フッ素樹脂)としたが、異なる構成としても良い。例えば、炭化水素系の高分子電解質を用いても良い。また、触媒電極層の高分子電解質が備えるイオン交換基は、カルボキシル基やリン酸基など、スルホ基(−SO3H基)以外のイオン交換基であっても良く、プロトン伝導性を付与可能であればよい。このような場合であっても、触媒電極層を作製する際の触媒インク層の加熱温度を、膜側よりもガス流路側を高く設定することで、ガス流路側電解質のクラスター径をより小さくして、各実施形態と同様の効果を得ることが可能になる。用いる高分子電解質は、イオン交換基の移動の自由度が高く、容易にクラスター構造を形成する観点から、架橋されていない主鎖と、末端にイオン交換基を有する側鎖とを有する構造であることが望ましい。
10…単セル
20…電解質膜
21…アノード
22…カソード
23,24…ガス拡散層
25,26…ガスセパレータ
27…MEA
28,29…流路溝
30…触媒担持カーボン
31…高分子電解質
33…クラスター
40…触媒インク層
42…基板
44,46…加熱板
50…大クラスター領域
51…小クラスター領域
60…燃料電池
61…酸化ガス供給流路
62…酸化ガス排出流路
63…ガス給排側セル
64…奥側セル

Claims (3)

  1. 電解質膜と、該電解質膜上に設けられた一対の触媒電極層と、を備え、各々の前記触媒電極層上に反応ガスの流路が形成される燃料電池であって、
    前記一対の触媒電極層の各々は、高分子電解質と、該高分子電解質と混在する触媒粒子と、を含む触媒電極材料で形成され、一方の面が燃料電池の電解質膜に接するように配置される多孔質な触媒電極層であり、
    前記高分子電解質は、吸水したときに、プロトン伝導性を示す複数のイオン交換基が液水を取り囲んでクラスターを形成し、
    前記一対の触媒電極層のうちのカソード側の触媒電極層は、前記燃料電池の電解質膜に接する前記一方の面の表面を含む領域に配置される前記高分子電解質である膜側電解質の方が、他方の面の表面を含む領域に配置される前記高分子電解質であるガス流路側電解質よりも、一定の湿度環境下で比較したときのクラスター径が大きく形成されており、
    前記一対の触媒電極層のうち、カソード側の触媒電極層が備える前記高分子電解質であるカソード側電解質と、アノード側の触媒電極層が備える前記高分子電解質であるアノード側電解質とを比較すると、前記カソード側の触媒電極層の全ての領域において、前記アノード側の触媒電極層のあらゆる領域よりも、一定の湿度環境下で比較したときのクラスター径が大きく形成されていることを特徴とする
    燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記カソード側の触媒電極層上に形成される前記反応ガスの流路は、前記触媒電極層上で、一定の方向に前記反応ガスが流れる流路であり、
    前記カソード側の触媒電極層では、前記膜側電解質と前記ガス流路側電解質のいずれにおいても、前記反応ガスの入口近傍に配置される前記高分子電解質である上流側電解質の方が、前記反応ガスの出口近傍に配置される下流側電解質よりも、一定の湿度環境下で比較したときのクラスター径が大きく形成されており、前記上流側電解質と前記下流側電解質のいずれにおいても、前記膜側電解質の方が前記ガス流路側電解質よりも、一定の湿度環境下で比較したときのクラスター径が大きく形成されていることを特徴とする
    燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池であって、
    前記電解質膜と前記一対の触媒電極層と前記反応ガスの流路とを備える単セルが複数積層されたスタック構造を有し、
    前記スタック構造は、前記積層の方向の一方の端部から、前記反応ガスが供給および排出され、
    前記スタック構造内において、前記一方の端部側に配置された前記単セルが備える前記カソード側の触媒電極層中の前記高分子電解質の全ての領域は、前記一方の端部側とは異なる他方の端部側に配置された前記単セルが備える前記カソード側の触媒電極層中の前記高分子電解質のあらゆる領域よりも、一定の湿度環境下で比較したときのクラスター径が大きく形成されていることを特徴とする
    燃料電池。
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