JP5764773B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、基板ケースを備えた遊技機に関するものであり、より詳しくは、不正行為の行われたことをより確実に発見可能な遊技機に関するものである。
従来から遊技機は、当否抽選等によって遊技者が享受できる利益に影響を及ぼす制御を司る各種制御基板を備えてきた。このような制御基板は、ケース基体とケース蓋体で構成される基板ケースに収納されて、当該基板ケースが遊技機裏面側の所定位置に配設されることで、遊技機を構成するものである。一方、上述した各種制御基板に何らかの不正工作を施し、或いは制御基板ごと不正な制御基板に交換するなどの不正行為を行うことで、不正に大きな利益を享受することを狙った所謂ゴト行為が後を絶たなかった。このようなゴト行為は、基板ケースのケース基体とケース蓋体を開けて行う必要があり、ゴト行為が行われたことを速やかに認知することで被害を最小限に止めるために、基板ケースを封印する様々な工夫が為されてきた。例えば、基板ボックスを構成する上蓋部材とベース部材とから各々突出して重合する複数の重合結合部を形成し、当該重合結合部を締結部材により固着せしめて開封不能に封印し、重合結合部を切除しなければ開封できないようにした技術(例えば、特許文献1参照)などがある。
しかし、開封の際の切除等で発生する破壊痕跡を、認知不能な程度に極めて巧みに止めて、殆ど残らないようにすることで、遊技店等の発見を遅らせて、不正に大きな利益を得るゴト事案が続発するようになった。これに対処するために、ICタグシールをケース基体とケース蓋体に跨って貼付することで基板ケースの封印手段とする技術が採用されるようになった。詳述すると、ICタグシールは、シール薄体の内部に、ID情報が格納されたICチップと、当該ICチップから延設されて、ID情報を外部に向けて発信可能なアンテナ部を備えており、アンテナ部から発信されたID情報をICタグリーダーで読み取ることが可能となっている。基板ケースを開放するためには、ICタグシールを剥がしたり、破いたりする必要があり、その際にアンテナ部が毀損することでICタグリーダーでの読み取りが正常には行われないことを根拠に、基板ケースの開放が行われたことを推察することが可能となっている。また、ICタグシールが剥がれたり、破れたりした異常な状態が痕跡として残り、視覚的にも容易に確認可能となった。このICタグシールを封印手段として採用した基板ケースとして、ICタグシールを破壊した場合にID情報の読み取りを確実に不可能とすることを目的とした技術(例えば、特許文献2参照)が考案されている。
特開平10−263171号公報 特開2010−115222号公報
前記特許文献2に記載された遊技機の基板ケースの場合、ICチップとアンテナ部とを接続する接続部を切断することにより、確実にID情報を読み取り不可能とすることに主眼を置いている。しかしながら、この接続部は、通常、長さ数mm程度の非常に短い部材であって、更にICタグシールの貼付位置は、作業者の貼付作業によって厳密には一定とはならない。しかも接続部は、ICチップを起点として両方向に向けて、細長い帯状に延設される両アンテナ部の内の何れか一方のアンテナ部と重複する状態で構成されている。したがって、接続部と重複しない側のアンテナ部は、完全に無傷のまま残ることになる。しかも、もし仮に、貼付作業によって所定の貼付位置からずれて貼付された場合、接続部の切断が不完全で、且つ一方のアンテナ部が無傷のまま残存することから、ID情報の読み取りを不可能とすることが出来ず、不正に基板ケースが開放されたことを速やかに発見することが出来ない、という問題があった。また、貼付作業において、ICタグシールの貼付の向きが全く逆方向、すなわち180度回転した状態で誤って貼付されていた場合、接続部と重複しない側のアンテナ部のみが切断されて、上述した場合よりも一層、ID情報の読み取りを不可能とすることが出来ない、といった問題もあった。
本願発明は係る課題に鑑みなされたものであり、ICタグシールの貼付作業によって、貼付位置に幾許かのずれが生じたり、貼付の向きを間違えてしまっていても、ICチップから延設される全てのアンテナ部を確実に切断することでID情報の発信機能を限りなく小さくし、併せて接続部も切断することで、基板ケースが開放された場合のID情報の読み取りをより確実に不可能とし、不正行為による被害を極力抑えることを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の請求項1記載の遊技機は、ケース基体とケース蓋体を具備し、前記ケース基体とケース蓋体とを組み合わせて閉止したときに形成される空間部に電気的作動装置を制御するための制御基板を収納する基板ケースと、前記ケース基体の外側に突設された基体突設片と、前記ケース蓋体の外側に突設されると共に前記ケース基体とケース蓋体とを組み合わせて閉止したときに前記基体突設片と対向状態となる蓋体突設片と、該対向状態となった前記蓋体突設片及び前記基体突設片を被覆するカバー部材と、を備え、前記基体突設片は、該基体突設片と前記蓋体突設片とが対向状態となったとき、ICタグシールを該両突設片に跨って貼付するための基体シール貼付部を備え、前記蓋体突設片は、前記基体突設片と前記蓋体突設片とが対向状態となったとき、前記ICタグシールを該両突設片に跨って貼付するための蓋体シール貼付部を備え、前記対向状態において前記基体突設片及び前記蓋体突設片によって形成される間隙部に進退可能に収容されると共に、カバー連動手段によって前記蓋体突設片及び前記基体突設片を被覆する前記カバー部材と係止されて該カバー部材が前記両突設片から離脱するに伴い連動して前記ICタグシールを切断する切断部材を備え、前記切断部材は、少なくとも貼付された前記ICタグシールのICチップを囲繞する領域を打ち抜いてICタグシールから分離するICチップ分離パンチ部を更に備えたことを特徴とする。
また、請求項1に記載の遊技機は、前記ケース基体又は/及びケース蓋体は、少なくとも前記ICタグシールの前記ICチップに対応した部分が貼付され且つ前記部分を支持するICチップ支持部材を前記基体突設片及び前記蓋体突設片の突出方向と同方向に突出して備え、前記ICチップ分離パンチ部は、前記ICチップ支持部材が挿通可能なICチップ支持部材挿通孔部を備え、前記間隙部に収容された前記切断部材は、前記ICチップ支持部材挿通孔部に前記ICチップ支持部材が挿通されて進退可能に設けられた、ことを特徴とする。
なお、上述した、ICタグシールの前記ICチップに対応した部分とは、表面部にICチップが設けられ、裏面部が接着面として構成されるICタグシールにおいて、表面部のICチップが設けられている所定箇所を含む一定領域に対して、当該一定領域の丁度裏側に位置する裏面部の領域を、示唆するものである。
請求項に記載の本発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記ICタグシールの前記ICチップに対応した部分が貼付される前記ICチップ支持部材の上面部は、前記ケース基体又は前記ケース蓋体の何れか一方に備えられた、ことを特徴とする。
請求項1に記載の遊技機によれば、ICチップ分離パンチ部は、ICタグシールのICチップを囲繞する領域、即ちICチップを中心として周囲全ての方向に対して拡張した所定の領域を、打ち抜くことによって、ICタグシールから当該領域を分断するものである。つまり、端点を備えた1本の切断線ではなく、ICチップを内部に包含する所定の領域を区画形成する無端の環状切断線に従って、ICタグシールを切断するので、ICチップを起点として両方向に延設されるアンテナ部は、接続部と重複する側もしない側も、共に切断することになり、何れかの側のアンテナ部が無傷のままで残ってしまうというような状態を回避することが可能となる。
また、ICチップを中心とした全周囲(全方向)を切断することにより、ICタグシールの姿勢が多少斜めに貼付されてしまった場合でも、略中央にICチップを配置する限り、ICチップから延設されるアンテナ部の両端及び接続部を確実に切断可能となり、ICタグシールの貼付作業を容易に行うことが出来るようになる。
また、ICタグシールを正規の状態から反対の状態、つまり180度回転させた状態で貼付してしまった場合にも対応可能である。すなわち、そのような場合でも、略中央にICチップを位置する限り、ICチップから延設されるアンテナ部の両端及び接続部を確実に切断可能である。
さらに、切断部材の構成要素ごとに、目的の異なる切断作用を為すようにすることで、封印が解除されたことを複数種類の方法によって、すなわちID情報の読み取りが不可能となることと、ICタグシールの損傷を視認可能とすることで、明示することが可能となる。確認方法が複数種類備えられることで、より確実に認識することが可能となるだけでなく、何れかの方法が不十分な結果しか生まなかったとしても、他の方法が予定された充分な結果を発生させることが出来れば、封印解除を速やかに認識することが可能となる。
また、請求項1に記載の遊技機は、機軸となる、すなわち切断部材の姿勢を規制するICチップ支持部材をICチップ支持部材挿通孔部に挿通して進退可能とすることによって、切断部材の変位をスムーズとすることが可能となる。
さらに、ICタグシールを貼付する際、ICチップ支持部材がICタグシールのICチップの配置箇所に対応した領域を下方から支持するので、上方から所定の圧力で押下して貼付しても、ICタグシールが破損せず、強固な貼付を行うことが出来る。
また、請求項2に記載の遊技機は、ICチップ支持部材の上面部、すなわちICタグシールのICチップが配設された部分が貼付される箇所を、単一の部材の一面部により構成することが出来、複数の部材が組み合わされて一面部を形成するのに比較して、格段に平坦性を確保可能となる。したがって、ICタグシールを貼付する際に、ICチップを囲繞する領域を確実に貼付することが出来、ICチップと、アンテナ部及び接続部とを確実に切断して離隔させ、電気的に遮断することが可能となる。
本発明を適用した第1の実施形態のパチンコ機1の裏面図 パチンコ機1の電気構成図 ICタグシールの構成を説明する概略説明図 本実施例の基板ケースの組み付け状態を説明する概略斜視図 本実施例の基板ケースを備えた主制御装置20の構成を説明する概略斜視図 本実施例の基体突設片72、蓋体突設片82及び切断部材90の組み付け状態を説明する概略斜視図 本発明のICチップ支持部材の構成を説明する概略断面図 本発明のカバー部材及び切断部材の作用を説明する概略説明図 本発明の切断部材の作用を説明する概略説明図 ICタグシール60に対するICチップ支持面部73a及び支持部材嵌入孔91aの位置関係を説明する概略説明図 切断部材の構成に係る他の変形例について説明する概略斜視図 切断部材の構成に係る他の変形例について説明する概略斜視図
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
本発明を適用した実施形態の遊技機たるパチンコ機を説明する。なお、本発明の特徴はパチンコ機裏面側に設けられた基板ケースの構成にあり、本実施形態におけるパチンコ機の遊技盤等を含む前面側の構成は、一般的なパチンコ機に採用される周知技術であるため、正面図及び遊技盤等の図面及び詳細な説明は割愛し、概略構成のみ説明する。
図1は、本発明を適用した第1の実施形態のパチンコ機の裏面図である。図1に示すように、パチンコ機1の裏側は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠2にて構成の各部を保持する構造としてある。さらに、図示しない遊技盤を脱着可能に取り付ける内枠3が収納されている。内枠3は、図示しない前枠と同様に、一方の側縁(図示右側)の上下位置が前記外枠2にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠3には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク11、タンクレール12、払出ユニット13が設けられ、払出ユニット13の中には払出装置が設けられている。この構成により、図示しない遊技盤に配設された何れかの入賞口に遊技球が入賞すれば、球タンク11からタンクレール12を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出ユニット13により払出球流下通路を通り、パチンコ機1の表側に設けられた上皿(図示しない)に払い出される。また、本実施形態では前記賞球を払い出す払出ユニット13により、貸出ボタンの操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。また、パチンコ機1の裏側には、主制御装置20、払出制御装置21、演出図柄制御装置22、サブ統合制御装置23、発射制御装置24、電源基板25が設けられている。演出図柄制御装置22、サブ統合制御装置23はサブ制御装置に該当する。これらの各種制御装置等は、電気的作動装置等を制御するための制御基板と、該制御基板を収容する基板ケースを備える。さらに、本実施形態では、主制御装置20が本発明の要部である基板ケースを備えるものである。なお、本発明の基板ケースを、主制御装置20に限定せず、払出制御装置21、演出図柄制御装置22、サブ統合制御装置23、発射制御装置24、電源基板25に備えるようにしても良い。つまり、本発明の基板ケースは、遊技機としてのパチンコ機1に設けられた後述する各種電気的作動装置を制御するための制御基板を収納するものである。
主制御装置20、演出図柄制御装置22、サブ統合制御装置23は遊技盤に設けられ、払出制御装置21、発射制御装置24、電源基板25は内枠3に設けられている。図1では発射制御装置24は、払出制御装置21に遮蔽されて設けられている。
また、球タンク11の右側には、外部接続端子板14が設けてあり、外部接続端子板14により、遊技状態や遊技結果を示す信号がホールコンピュータ15(図2参照)へ送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠、内枠3、外枠2)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いていたが、本実施形態では、ひとつの外部接続端子板14を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
図2は、本実施例のパチンコ機1の電気的構成図である。パチンコ機1の各種電気的作動装置に係る電気的構成は、図示のとおり、主制御装置20を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置20、払出制御装置21、演出図柄制御装置22、サブ統合制御装置23のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置24にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置24にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。さらに、スイッチは、便宜上、SWと省略して記載する場合がある。
主制御装置20には、遊技盤に配設された第1特図始動口(図示しない)に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ30、第2特図始動口(図示しない)に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ31、普通図柄を作動させる普図始動口(図示しない)に入球した遊技球を検出する普図作動スイッチ32、大入賞口(図示しない)に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ33、普通入賞口(図示しない)に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ34、右入賞口スイッチ35等の検出信号が、主制御装置20に入力されるよう構成されている。
主制御装置20は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置21及びサブ統合制御装置23に出力する。
また主制御装置20は、図柄表示装置中継端子板26を介して接続されている第1特図表示装置9、第2特図表示装置10、普図(普通図柄)表示装置7の表示及び普図保留数表示装置8の点消灯を制御する。
更に、主制御装置20は、大入賞口ソレノイド36を制御することで大入賞口の開閉を制御し、普電役物ソレノイド37を制御することで第2特図始動口の開閉を制御する。
主制御装置20からの出力信号は試験信号端子(図示しない)にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子板14に出力されてホールコンピュータ15に送られる。主制御装置20と払出制御装置21とは双方向通信が可能に構成されている。
払出制御装置21は、主制御装置20から送られてくるコマンドに応じて払出モータ40を駆動させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ41の検出信号は払出制御装置21に入力され、払出制御装置21で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置20と払出制御装置21に払出スイッチ41の検出信号が入力され、主制御装置20と払出制御装置21の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置21はガラス枠開放スイッチ42、内枠開放スイッチ43、満杯スイッチ44、球切れスイッチ45からの信号が入力され、満杯スイッチ44により下皿(図示しない)が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ45により球タンク11に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ40を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ44、球切れスイッチ45も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置21は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ40の駆動を再開させる。
また、払出制御装置21はCRユニット端子板46を介してCRユニット(プリペイドカードユニット)47と交信することで払出モータ40を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ41に検出され、検出信号は払出制御装置21に入力される。なお、CRユニット端子板46は精算表示装置48とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置48には、遊技球の貸出しを要求するための球貸スイッチ49、精算を要求するための精算スイッチ50、残高表示器(図示しない)が接続されている。
また、払出制御装置21は、外部接続端子板14を介して賞球に関する情報、枠(内枠3、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置24に対して発射停止信号を送信する。
なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置24は発射モータ51を制御して、遊技球を遊技領域に発射させる。なお、発射制御装置24には払出制御装置21以外に発射ハンドル(図示しない)からの回動量信号(図示しない)、タッチスイッチ52からのタッチ信号、発射停止スイッチ53からの発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルに触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ53を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置24に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置23はサブ制御装置に該当し、主制御装置20から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置22に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ54からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ55を制御する。 また、サブ統合制御装置23には、演出ボタン56が接続されており、遊技者が演出ボタン56を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置23に入力される。さらに、サブ統合制御装置23には、音量調節スイッチ57からの信号が入力されることにより、スピーカ54の音量を調節可能に構成されている。
サブ統合制御装置23と演出図柄制御装置22とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置22は、サブ統合制御装置23から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置20から送信されてきたものとサブ統合制御装置23が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、擬似図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
以上、本発明の遊技機の一例として、本実施形態のパチンコ機1の基本的な構成を説明してきた。ところで、本発明は、上述したようにICタグシールの重要な構成要素を確実に切断することで、基板ケースが開放された場合のID情報の読み取りをより確実に不可能にし、ひいては不正行為による被害を極力抑えることを目的とするものであるが、ここで、本発明の要部が切断する対象としてのICタグシールについて、予め説明する。
図3は、本発明の要部が切断する対象としてのICタグシールの構成を説明する概略説明図である。図3に示すように、ICタグシール60は、略矩形状の薄体で形成されたシール基体60cと、該シール基体60cの略中央位置に設けられて固有のID情報が記録されたICチップ60aと、該ICチップ60aから、図示右斜め上方向及び左斜め下方向に向かって夫々帯状に延設されるアンテナ部60bと、該アンテナ部60b上且つICチップ60aから図示左斜め下方向に向かって線状に設けられる接続部60dを備える。
接続部60dは、ICチップ60aとアンテナ部60bとを電気的に接続状態とし、これにより、ICチップ60aは、記録されたID情報をアンテナ部60bを介して送信可能に構成されている。このように構成されるICタグシール60に対して、ICチップ60aのID情報を外部から読取装置によって読み取ることが可能となっている。これにより、読取装置による読み取り結果から、ICチップ60aの真贋判定や、ICタグシール60の状態判定を行うことが出来る。本発明の要部である基板ケースにも、このようなICタグシール60が封印手段として採用されている。本実施例では、上述したように、主制御装置20が本発明の要部である基板ケースを備えるものであり、次に当該基板ケースの構成について説明する。
図4は、本実施例の基板ケースの組み付け状態を説明する概略斜視図である。なお、図4に示す主制御装置20は、本発明の要部を説明する上で必要としない構成を図1の主制御装置20から割愛して示したものである。また、本発明の特徴は、上述したように、主制御装置20に限定したものではなく、他の制御装置であっても、ICタグシールを封印手段とする本発明の基板ケースを備えるものであれば良い。
図4に示すように、本実施例の主制御装置20は、少なくともケース基体70とケース蓋体80を具備してなる。ケース基体70とケース蓋体80を組み合わせて本発明の基板ケースが構成されている。当該基板ケースは、パチンコ機1に設けられた各種電気的作動装置の制御機能を司る図示しない制御基板を、内部に形成された空間に収納可能となっている。さらに、ケース基体70とケース蓋体80を組み合わせて封印する手段としての上述したICタグシール60を被覆するシールカバー65も備える。
図5を参照して、基板ケースを備えた主制御装置20の構成についてさらに説明する。図5は、基板ケースを備えた主制御装置20の構成を説明する概略斜視図である。本実施例の主制御装置20の基板ケースは、ケース基体70、ケース蓋体80、切断部材90、及びカバー部材としてのシールカバー65を備える。さらに、ケース基体70は、制御基板を収容する基体本体部71と、該基体本体部71の上部に基体突設片72と、ICチップ支持部材73を備え、ケース蓋体80は、同じく制御基板を収容する蓋体本体部81と、該蓋体本体部81の上部に蓋体突設片82を備える。図6も参照して、これらの構成についてさらに詳述する。図6は、本実施例の基体突設片72、蓋体突設片82及び切断部材90の組み付け状態を説明する概略斜視図である。
ケース基体70の基体本体部71は、図示前面が開口した底の浅い箱状に形成され、図示左右の立ち上がり部には、略逆L字状に形成された係止凸部75が4箇所設けられている。上述したように、基体本体部71の上部には、後述するICタグシール60が貼付される際に、ICチップ60aを中心としてこれを囲繞する領域に対応して、当該領域部分が貼付されるための平坦面で形成されるICチップ支持面部73aを具備してなると共に、基体本体部71の上部から上方に向かって、所定の高さで且つ、縦長の略直方体状に形成されたICチップ支持部材73が立設されている。
ここで、図7を参照して、本実施例のICチップ支持部材73の構成について説明する。図7は、本発明のICチップ支持部材の構成を説明する概略断面図である。なお、当該図面は、図5に図示したICチップ支持部材73を左手前側から視た状態の断面図であって、図7に示さないがICチップ支持部材73の図示左側に基体突設片72が配設されるものである。
本実施例のICチップ支持部材73は、図7(A)に示すように、略縦長の角柱状に形成され、基体本体部71の上部の立ち上がり部に底面部の奥側(図示左側)略半分が支持されるように設けられており、残る手前側(図示右側)半分は、ケース蓋体80とケース基体70が組み合わされた際に、後述する蓋体本体部81の上部に支持されるように構成されている。
本実施例のICチップ支持部材73は、基体突設片72及び蓋体突設片82と同じ図示上方向に向かって、基体本体部71の上部に突設されている。
このように、ICチップ支持面部73aがケース基体70又はケース蓋体80の何れか一方に構成されることによって、単一の部材の一面部により構成することが出来、複数の部材が組み合わされて一面部を形成するのに比較して、格段に平坦性を確保可能となる。したがって、ICタグシール60を貼付する際に、ICチップ60aを囲繞する領域を確実に貼付することが出来、ICチップ60aと、アンテナ部60b及び接続部60dとを確実に切断して離隔させ、電気的に遮断することが可能となる。
また、基体本体部71の外側且つ上部には、後述するICタグシール60が貼付されるための基体シール貼付部72bを備え、断面略逆L字の薄板状に形成された基体突設片72が突設されている。該基体突設片72は、上述したICチップ支持部材73と同様に、基体本体部71の上部から上方に向かって、所定の高さで形成されている。より詳述すると、基体突設片72は、基体本体部71の上部の立ち上がり部から、上方すなわちICチップ支持部材73と同方向に向かって、所定の高さまで薄板状に立ち上がり形成され、次いで手前側に向かって略直角に折れ曲がって平面部が形成されてなる。該平面部の高さは、ICチップ支持部材73のICチップ支持面部73aと略同じ高さとなるように構成される。このように、ICチップ支持部材73のICチップ支持面部73aを、基体突設片72の基体シール貼付部72b及び、蓋体突設片82の蓋体シール貼付部82bの、前記平面部と略同じ高さに形成されることによって、ICチップ支持面部73a、基体シール貼付部72b、及び蓋体シール貼付部82bが、単一の平面を構成し、何れかの箇所が突出する或いは陥没するなどの状態とならず、ICタグシール60の貼付が容易となる。
なお、基体突設片72の当該平面部には、ICチップ支持部材73に対して、一定の間隙をもって離隔するように、本実施例ではコの字状に切り欠き形成された切欠き部72aを備えている。ICチップ支持部材73と切欠き部72aとの一定の間隙は、後述する切断部材90がICチップ支持部材73に挿通するとき、基体突設片72が切断部材90に干渉せず、且つ切断部材90がICタグシール60を切断するに好適なクリアランスに設定されている。
さらに、基体突設片72は、上述した立ち上がり部及び平面部に外側部分に基体シール貼付部72bを備える。基体シール貼付部72bは、図示したように(図6参照)、平面部から僅かに低い幅広の溝部で形成され、図示しない立ち上がり部の裏面側にまで延設されてなる。当該溝部の幅は、図5に示すICタグシール60の左右の幅寸法よりも僅かに大きく形成されており、ICタグシール60を貼付する際に、当該溝部の中に貼付するようにすることで、大きくずれて貼付されることを防止するようにしている。
基体突設片72の図示左右には、基体突設片72の左右両側部に当接する位置に、一対の左基体カバー支持部74aと右基体カバー支持部74bが設けられている。左基体カバー支持部74aは、縦長の略直方体状に形成されると共に、上部半分が傾斜状に形成されてなる。右基体カバー支持部74bは、左基体カバー支持部74aと対称に形成されている。このように傾斜状に形成された左基体カバー支持部74aと右基体カバー支持部74bが、基体突設片72を挟んで設けられていることにより、後述するシールカバー65を前記傾斜に沿わせて下降させることで、容易に被せることが出来る。また、左基体カバー支持部74aと右基体カバー支持部74bは、シールカバー65の凹部の内側に丁度嵌入できるように構成されている。
ケース蓋体80の蓋体本体部81は、図示しない裏面部が開口し、断面凸字状の、且つ箱状に形成されている。また、蓋体本体部81の裏面側には、上述したケース基体70の係止凸部75に対応して、該係止凸部75が挿入且つ図示上下方向にスライドすることによって、ケース基体70とケース蓋体80を組み合わせて閉止することが可能な、図示しない係止凹部が4箇所設けられている。なお、このようにケース基体70とケース蓋体80が組み合わされて閉止されたことにより形成される内部空間に、上述した制御基板(図示しない)が収納される。該制御基板は、ケース基体70とケース蓋体80の何れに取り付けられる構成であっても良い。
本実施例では、蓋体本体部81の外側且つ上部には、上述した、基体突設片72、左基体カバー支持部74a、及び右基体カバー支持部74bに対応して、これと対称の構成で、蓋体突設片82、左蓋体カバー支持部84a、及び右蓋体カバー支持部84bが突設されている。基体突設片72と同様に、蓋体突設片82は、切欠き部82a、及び蓋体シール貼付部82bを備え、ケース基体70とケース蓋体80が組み合わされて閉止されたとき、図6(A)に示すように、基体突設片72と蓋体突設片82は、互いに相対する位置で配設される状態、すなわち対向状態となる。すなわち、基体突設片72及び蓋体突設片82が対向状態となったとき、ICタグシール60を、当該両突設片に跨って貼付するための貼付部として、基体突設片72は基体シール貼付部72bを、また蓋体突設片82は蓋体シール貼付部82bを備えるものである。さらに、当該状態において、基体突設片72と蓋体突設片82との間には、図示した所定の間隙が形成される。当該間隙は、中央に切欠き部72a及び切欠き部82aで形成される略正方形状の間隙と、この間隙から図示左右両方向に向かって一定の狭い幅の間隙が延設されてなる。こうして形成された間隙には、後述する切断部材90が所定のクリアランスで嵌入可能となっている。この点については、切断部材90の構成を説明した後で詳述する。
次に、本実施例の切断部材90の構成について説明する。切断部材90は、図5乃至図6に示すように、中央のICチップ分離パンチ部91から図示左方向に向かって左切れ刃部92及び左ガイド部94を備え、図示右方向に向かって右切れ刃部93及び右ガイド部95を備える。
さらに詳述すると、ICチップ分離パンチ部91は、断面が略正方形状の縦長の中空角柱状に形成され、上述したICチップ支持部材73が所定のクリアランスで嵌入可能な本発明のICチップ支持部材挿通孔部としての支持部材嵌入孔91aが貫設されると共に、支持部材嵌入孔91aの上端である4辺の辺縁部が切れ刃状となるように夫々、下方且つ外側方向に向かって所定のシェア角で傾斜する切れ刃部91bを備えている。
左切れ刃部92は、前面視台形状の略薄板状に形成されてなる。左切れ刃部92の上部は、ICチップ分離パンチ部91側から左ガイド部94側に向かって、つまり中央から外側方向に向かって上り傾斜状に形成されると共に、裏面側から表面側に向かって下り傾斜状に形成される。このように、左右方向、また前後方向に傾斜状に形成されることにより、ICタグシール60を切断するための好適なシェア角を得ることが可能となっている。
左ガイド部94は、略薄板状に形成されると共に、左切れ刃部92に直交して設けられる。また、左ガイド部94の下半分には、左ガイド弾性部94aを備える。左ガイド弾性部94aは、弾性を有する樹脂等の素材で形成され、下方に向かうにしたがって、図示左側すなわち切断部材90の外側方向に開いた状態で構成される。これにより、左ガイド弾性部94aは外側つまり左方向からの加圧により右側つまり中央に向かって撓むようになっている。なお、左ガイド部94及び、左ガイド弾性部94aの幅は、ケース基体70とケース蓋体80が組み合わされた状態(図6(A)参照)における左基体カバー支持部74a及び左蓋体カバー支持部84aが形成する間隙に嵌入可能な寸法で構成されている。
本実施例では、以上説明してきた左切れ刃部92、左ガイド部94、及び左ガイド弾性部94aとは対称の構成で、右切れ刃部93、右ガイド部95、及び右ガイド弾性部95aが設けられている。そして、後述するが、切断部材90が具備する左ガイド弾性部94a及び右ガイド弾性部95aは、相対する基体突設片72及び蓋体突設片82を、シールカバー65が被覆したときに、切断部材90が該シールカバー65を係止し、該係止作用によって、シールカバー65が基体突設片72及び蓋体突設片82から離脱するときに、切断部材90がシールカバー65の変位に連動して変位し、結果としてICタグシール60を切断するための、本発明のカバー連動手段である。
切断部材90は、このように構成されることで、図6(A)に示すように相対する基体突設片72と蓋体突設片82が形成する上述した間隙に挿入可能となっている。具体的には、ICチップ支持部材73が切断部材90の支持部材嵌入孔91aに嵌め込まれると、同時にICチップ分離パンチ部91が切欠き部72a及び切欠き部82aで形成される略正方形状の間隙に嵌め込まれ、該略正方形状の間隙から図示左右両方向に向かって延設される一定の狭い幅の間隙に、左切れ刃部92及び右切れ刃部93が嵌め込まれ、左ガイド部94は左基体カバー支持部74aと左蓋体カバー支持部84aの間隙に嵌め込まれ、右ガイド部95は右基体カバー支持部74bと右蓋体カバー支持部84bの間隙に嵌め込まれる。このように嵌め込まれて図示最下部まで挿入されることにより、本実施例の切断部材90は、相対する基体突設片72と蓋体突設片82が形成する間隙に収容可能且つ、進退可能に構成されている。
次いで、本実施例のカバー部材としてのシールカバー65の構成について、図8も参照しつつ説明する。図8は、本発明のカバー部材及び切断部材の作用を説明する概略説明図である。シールカバー65は、略直方体状且つ下方に向かって開口した箱状に形成され、図示左右の立下り部の最下部には内側に向かって楔状の係止部65a、及び係止部65bを備える。また、シールカバー65は、図6(B)に示すように、対向状態に位置する基体シール貼付部72b及び蓋体シール貼付部82bに跨って貼付されたICタグシール60を被覆すると共に、基体突設片72、蓋体突設片82、切断部材90等を完全に内部に収容した状態で、係止部65a及び係止部65bによって切断部材90を係止可能に構成されている。当該係止構造及び作用については、後に詳述する。
次に、このように構成される本実施例の基板ケースの組み付け方法及び封印(封止)方法を説明する。
先ず、図5に示すケース基体70の4箇所の係止凸部75を、ケース蓋体80の図示しない係止凹部に挿入して図示上下方法にスライドすることにより、ケース基体70とケース蓋体80を組み合わせて閉止する。この際、予めケース基体70若しくはケース蓋体80の何れかに、制御基板を取り付けておくことで、内部空間に制御基板を収容することになる。更に、ケース基体70とケース蓋体80は、図示しない係止手段(例えば、ネジ止め等)により係止する。
こうしてケース基体70とケース蓋体80が組み合わされると、次いで、図6(A)に示すように対向状態となった基体突設片72と蓋体突設片82に対して、上述したように切断部材90が上方から下方に向かって挿入されて配置される。切断部材90が配置されると、図6(B)に示すようにICタグシール60を、基体突設片72の裏面側の基体シール貼付部72bと、蓋体突設片82の表面側の蓋体シール貼付部82bとに跨って、且つ、ICチップ60aがICチップ支持部材73のICチップ支持面部73aの略中心に位置するように貼付する。因みに、ICチップ支持面部73a上には、このときICチップ60aを囲繞する領域が貼付されることになる。ICタグシール60が貼付されると、最後に、図8(A)、(B)に示すように、シールカバー65を上方から下方に向かって嵌め込んで被覆し、切断部材90と係止することで組み付け及び封印作業が完了する。このように組みつけられた本発明の基板ケースは、ICタグシール60を破断しない限り開封すなわちケース基体70とケース蓋体80とを離隔することは出来ないように構成されている。本発明の要部としての基板ケースは、以上説明してきたように構成されるものであるが、続いてその作用効果について、先ず図8を参照して説明する。
図8(A)はシールカバー65の装着前の状態、図8(B)は装着時すなわち切断部材90を係止した状態、図8(C)はICタグシール60による封印状態を解くためにシールカバー65を取り外した状態、をそれぞれ示している。便宜上、シールカバー65はハッチングを施した概略断面図により示し、手前側に位置する蓋体突設片82は省略した。
先ず図8(A)には、切断部材90が基体突設片72及び蓋体突設片82の間隙に挿入され最下部まで到達して収容され、次いでICタグシール60が貼付された状態が示されている。当該状態において、基体突設片72の基体シール貼付部72bの上面部と、ICチップ支持面部73aとは、同一の高さ位置で構成されており、且つ、切断部材90の切れ刃部91bよりも僅かに高い位置で構成されている。つまり、ICタグシール60を貼付するときに、ICチップ60aが配設された箇所を囲繞する領域が貼付されるICチップ支持面部73aよりも、該ICチップ支持面部73aに近接してこれを囲む位置に設けられた切れ刃部91bが、低い位置に備えられている。これにより、ICタグシール60を貼付するときに、ICチップ60aが配設された箇所を囲繞する領域を、ICチップ支持面部73aに、浮き上がることなく確実に貼付することが可能となっている。便宜上図示しない蓋体突設片82の蓋体シール貼付部82bの上面部の高さ位置も、上述した基体突設片72の基体シール貼付部72bの上面部と同様である。
このように切断部材90が基体突設片72及び蓋体突設片82の間隙に収容され、ICタグシール60が貼付された状態において、シールカバー65を図示矢印方向(下方向)に変位させて装着する。装着及び係止過程について詳述する。シールカバー65を、左基体カバー支持部74a及び右基体カバー支持部74b、さらに図示しない左蓋体カバー支持部84a及び右蓋体カバー支持部84bの傾斜部に沿わせて降下させると、シールカバー65の係止部65aが、切断部材90の左ガイド弾性部94aを図示右側に加圧して撓ませ、一方、係止部65bが、同じく右ガイド弾性部95aを図示左側に加圧して撓ませる。さらに降下が進んで最下部まで到達すると、各ガイド弾性部は、対応する係止部からの加圧から解放されて、左ガイド弾性部94aは左方向に、右ガイド弾性部95aは右方向にそれぞれ開いて現状復帰する。このとき、楔状の係止部65aの上部と左ガイド弾性部94aの下部、及び係止部65bの上部と右ガイド弾性部95aの下部が、それぞれ当接して係止される。このように、切断部材90が、シールカバー65に係止されると、図8(B)に示す状態となる。本実施例のケース基体70及びケース蓋体80は、当該状態とすることにより、ICタグシール60によって封印(封止)状態となる。
なお、本実施例の係止部65a及び係止部65bは、シールカバー65の図示前後方向の全域に亘って設けられているのではなく、左ガイド弾性部94a及び右ガイド弾性部95aに対応する箇所にのみ突設されている。このようにすることにより、シールカバー65の図示した左右の内壁と、左基体カバー支持部74aと左蓋体カバー支持部84a(図示しない)及び、右基体カバー支持部74bと右蓋体カバー支持部84b(図示しない)の夫々の外壁部との間隙を少なく出来、シールカバー65を確実に装着することが出来る。
次いで、上述した封印状態を解除する過程における作用について説明する。図8(B)に示す状態から、シールカバー65を上方に向かって持ち上げて、対向状態にあるケース基体70の基体突設片72及びケース蓋体80の蓋体突設片82から離隔する方向に変位させる。このとき、係止部65a及び係止部65bが、それぞれ本発明のカバー連動手段としての左ガイド弾性部94a及び右ガイド弾性部95aに当接して係止されていることによって、シールカバー65の上昇変位に伴って、これに連動して切断部材90が上昇変位を開始する。
切断部材90の上昇変位に伴い、ICチップ分離パンチ部91の上端部に設けられて且つシェア角を形成する切れ刃部91bの図示最上部が、ICタグシール60の下面側すなわち貼付面側且つ、ICチップ支持面部73aの外周部に近接した箇所に到達する。さらに上昇変位が進むと、切れ刃部91bはICチップ支持面部73aの外周部に沿ってICタグシール60を切断する。つまり、切断部材90は、ICチップ分離パンチ部91によって、ICタグシール60のICチップ60aを囲繞する領域(本実施例ではICチップ支持面部73a及び支持部材嵌入孔91aに対応した矩形状の領域)を切断して打ち抜くことで、ICタグシール60から分離することが可能となっている。ひいては、ICチップ60aを中心とした全周囲(全方向)を切断することにより、上述したアンテナ部60bや接続部60dとの電気的接続状態を確実に分断することが可能となる。なお、ICタグシール60の下面側(貼付面側)に備えられた接着剤等による貼付手段は、ICチップ分離パンチ部91がICタグシール60に下方から接触してさらに上昇する際に加えられる押圧に抗して、ICタグシール60のICチップ60aを囲繞する領域がICチップ支持面部73aから剥離してしまわない程度に強い貼付力を発揮できるものが、好適である。
さらに、切断部材90の左切れ刃部92及び右切れ刃部93が、切断部材90の上昇変位に伴って、ICタグシール60を図示左右側方から中央に向かって切断する。この切断により、ICタグシール60が切断されたことが、すなわちケース基体70とケース蓋体80との封印(封止)状態が解かれたことが、外部から一見して明白に視認可能となっている。切断部材90の上昇変位がさらに進んで、基体突設片72及び蓋体突設片82から完全に離隔すると、図8(C)に示す状態となる。このとき、左切れ刃部92及び右切れ刃部93によって切断されたICタグシール60の切断(破断)状態は、開封が為されたことを明示し、ICチップ支持面部73a上にはICチップ60aを囲繞する領域が、ICタグシール60の本体すなわちアンテナ部60bや接続部60dとは絶縁された状態で残存している。このようにして、本実施例のケース基体70とケース蓋体80は封印が解除されるように構成されている。
同様に、封印状態を解除する過程について、図9を参照してさらに説明する。図9は、本発明の切断部材の作用を説明する概略説明図である。図9(A)は、対向状態にある基体突設片72及び蓋体突設片82の、基体シール貼付部72b及び蓋体シール貼付部82bに跨ってICタグシール60を貼付した状態の平面図であり、図9(B)及び(C)は、切断部材90がICタグシール60を切断する作用を説明する概略断面図である。なお、便宜上、当該図面ではシールカバー65は図示していない。
図9(A)を参照して説明すると、上述したように対向状態にある基体突設片72及び蓋体突設片82の、基体シール貼付部72b及び蓋体シール貼付部82bに、ICタグシール60が跨って貼付されている。本実施例の基体シール貼付部72b及び蓋体シール貼付部82bは、ICタグシール60の左右幅よりも図示したように僅かに大きな幅で形成され、且つ一段低く凹設されてなることにより、貼付の際の目安となっている。貼付されたICタグシール60について説明すると、図示略中央にICチップ60aが位置しており、これはICタグシール60によって被覆されて示されていないICチップ支持面部73aの略中央位置となるように構成されている。また、ICチップ60aから左斜め下方に向かって線状に構成された接続部60dが延設されている。ICタグシール60によって被覆されて示されていない本実施例のICチップ支持面部73aは、当該接続部60dの長手方向の略中央部分(中途箇所)を切断可能な形状及び大きさに形成されていることで、切断時には確実に接続部60dを切断する。さらに、ICチップ60aから左斜め下方及び右斜め上方に向かって帯状に構成されたアンテナ部60bが延設されている。なお、ICチップ60a、接続部60d、及びアンテナ部60bを中央で分断する切断線AA‘を示した。以下に説明する図9(B)、(C)は、当該切断線AA‘で当該構成を切断した際の断面図である。
図9(B)に示すように、本実施例の封印状態において、対向状態にある基体突設片72及び蓋体突設片82の内部空間に切断部材90が収容され、基体シール貼付部72b及び蓋体シール貼付部82bに、ICタグシール60が跨って貼付されたときには、ICチップ60aはICチップ支持面部73aの図示略中央位置に配置されるようになっている。また、ICチップ支持面部73aを上部に備えるICチップ支持部材73が、切断部材90のICチップ分離パンチ部91が嵌入されている。さらに詳述すると、ICチップ分離パンチ部91の支持部材嵌入孔91aに、ICチップ支持部材73が上下方向に挿通可能な僅かな間隙を持たせて、挿入されている。上述したように、ICチップ分離パンチ部91の切れ刃部91bの上端部は、ICチップ支持面部73aよりも低い位置に配置されるように構成されている。このような状態から、図示しないシールカバー65が上昇変位すると、図9(C)に示すように、シールカバー65に係止した切断部材90が連動して上昇変位して、ICタグシール60を切断する。
図9(C)に示す矢印方向に向かって切断部材90が上昇変位して、切れ刃部91bがICタグシール60の図示下側面から上方に向かって、ICタグシール60の貼付力に抗して突き上がる。このとき、支持部材嵌入孔91aとICチップ支持部材73の断面形状は、好適な間隙が設定された相似形に形成されていることから、図示したように、ICタグシール60のICチップ支持面部73aに貼付された部分すなわち、ICチップ60aを中心としてこれを囲繞する領域は、ICタグシール60の他の部分とは完全に断絶されてICチップ支持面部73a上に残存することになる。更に言えば、当該領域には、ICチップ60a、該ICチップ60aから左斜め下方及び右斜め上方に向かって延設されたアンテナ部60bの各々僅か一部、及びICチップ60aから左斜め下方に延設された接続部60dの僅か一部のみが残存することになる。これにより、アンテナ部60bはICチップ60aから両方向で短く切断され、接続部60dも同様に中途箇所で切断されることで、ICチップ60aからのID情報の発信機能を著しく低下或いは不能とすることが可能となっている。
また、切断部材90が上昇変位すると、左切れ刃部92及び右切れ刃部93(図示しない)が、図9(A)の、ICタグシール60を左右側方から中央に向かって切断して、上述したID情報の発信機能の低下或いは不能だけではなく、外観上からも封印が解除されたことを明示可能としている。
本実施例の作用について、図10を参照して更に説明する。図10は、ICタグシール60に対するICチップ支持面部73a及び支持部材嵌入孔91aの位置関係を説明する概略説明図である。図10(A)に示すように、ICタグシール60が予定された正規の位置に貼付された場合には、破線で示すICチップ支持面部73a及び支持部材嵌入孔91aは、その略中央にICチップ60aが位置する。破線は、切断が予定される領域を示しているので、当該正規の位置に貼付された場合には、既に説明したように、アンテナ部60bはICチップ60aから両方向で短く切断され、接続部60dも同様に中途箇所で切断されることになる。
ICタグシール60の貼付作業は、作業者による手作業で行われることから、貼付位置や貼付の向きに関してミスが発生する場合も想定される。その点、本実施例の構成を採用することで一定限度のミスであれば充分に対応可能となっている。すなわち、これまで説明してきたように、ICタグシール60の構成は、略中央にICチップ60aを備え、当該ICチップ60aから右斜め上方且つ左斜め下方に向かってアンテナ部60bが、また同様にICチップ60aから左斜め下方に向かって接続部60dが延設されている。そして、ICチップ分離パンチ部91は、支持部材嵌入孔91aの略中央に位置するICチップ60aを中心とした周囲全ての方向に対して拡張した所定の領域を打ち抜くものである。
したがって、ICタグシール60の姿勢が多少斜めに貼付されてしまった場合でも、略中央にICチップ60aを位置する限り、ICチップ60aから延設されるアンテナ部60bの両端及び接続部60dを確実に切断可能である。
また、ICタグシール60の姿勢が正規の状態ではあるが、ICチップ60aが中央からずれて貼付されてしまった場合でも、一定の限度までならば本発明の機能を発揮することが出来る。図10(B)に示すように、ICタグシール60が正規の貼付位置から図示右斜め上方にずれてしまった場合でも、破線で示す領域の範囲内に位置するのであるならば、アンテナ部60bの両端及び接続部60dを切断可能である。このとき、右斜め上方に延設されるアンテナ部60bは略完全に機能しないまでに短く切断され、且つ左斜め下方に延設されるアンテナ部60b及び接続部60dも切断される。
また、図10(C)に示すように、ICタグシール60が正規の貼付位置から図示左斜め下方にずれてしまった場合でも、破線で示す領域の範囲内に位置するのであるならば、同様に、アンテナ部60bの両端及び接続部60dを切断可能である。このとき、左斜め下方に延設されるアンテナ部60b及び接続部60dは、略完全に機能しないまでに短く切断され、右斜め上方に延設されるアンテナ部60bも切断される。
さらに、図示しないが、ICタグシール60を正規の状態から反対の状態、つまり180度回転させた状態で貼付してしまった場合にも対応可能である。すなわち、当該状態は上述した姿勢が斜めになってしまった場合の極端な例であって、そのような場合でも、略中央にICチップ60aを位置する限り、ICチップ60aから延設されるアンテナ部60bの両端及び接続部60dを確実に切断可能である。
このように、本発明の構成によって、ICタグシール60の貼付作業において発生するミスを一定限度で許容することが可能となり、作業効率の上昇を実現可能とするものである。
以上、本発明の実施例を説明してきたが、次に他の変形例を説明する。
図5及び図7を参照して説明すると、上述した実施例では、ICチップ支持部材73はケース基体70の図示上部に、基体突設片72や蓋体突設片82と同方向即ち上方向に向かって突設され、裏面の手前側の略半分だけが図示前方に迫り出して設けられて、ケース基体70とケース蓋体80が組み合わせられたとき、前記迫り出した裏面の手前側の略半分は、ケース蓋体80の上部に載置されることにより支持される構成であった。
しかし、ICチップ支持部材73はケース蓋体80の図示上部に突設されても良い。つまり、ケース基体70とケース蓋体80が組み合わせられたときの突合せ面を基準にした線対称の構成であっても良い。ケース基体70とケース蓋体80が組み合わせられたときに、ICチップ支持部材73の下部が、ケース基体70とケース蓋体80の何れかによって支持されていれば良い。
また、図7(B)に示すように構成しても良い。つまり、本変形例のICチップ支持部材173は、基体本体部171と蓋体本体部181の突合せ位置から上方に立設される。さらに、ICチップ支持部材173はその上部において、ICチップ支持面部173aを備え且つ、図示右方向すなわち蓋体本体部181方向に向かって迫り出してなるICチップ支持舌片173bを具備してなる。蓋体本体部181は、基体本体部171と蓋体本体部181の突合せ位置から上方に立設されて前記ICチップ支持舌片173bの下面部を支持する支持突設部材181aを備える。このように構成することにより、ICタグシール60のICチップ60aを囲繞する領域が貼付されるICチップ支持面部173aを、基体本体部171側のみの構成要素とすることで、ICチップ支持面部173aの表面が段差の無い平面度の高い状態に構成し易くなり、結果的にICチップ60aを囲繞する領域が、強力にICチップ支持面部173aに貼付されるようになる。また、ICタグシール60を貼付する際、ICチップ支持舌片173bの下面部を、支持突設部材181aが支持することにより、上方から所定の圧力で押下しても破損せず、強固な貼付を行うことが出来る。さらに、当該構成とすることで、基体本体部171と蓋体本体部181の組み付けが正規の状態となっているか否かが、切断部材90を設置する際に認識することが可能となる。つまり、基体本体部171と蓋体本体部181の組み付けが正常に出来ていなくて、ICチップ支持部材173の図示右壁面部と、支持突設部材181aの図示左壁面部との間に間隙が発生していたり、或いはICチップ支持部材173と、支持突設部材181aが、俯瞰視したときにずれて組みつけられていたり、した場合には、切断部材90の挿通が困難となることで、基体本体部171と蓋体本体部181の組み付けが異常であることが容易に認識出来る。具体的には、切断部材90の支持部材嵌入孔91aに嵌入される、ICチップ支持部材173と支持突設部材181aを組み合わせた構成が、正規に組み付けられていれば所定の間隙によって嵌入可能となるものの、正規に組みつけられていなければ、間隙は無くなり嵌入することが出来なくなるので、これにより組み付け状態が異常であることを認識し易くなる。なお、このように構成した場合にも、上述したように組み付け時の突合せの線を基準にして線対称に構成したとしても良い。つまり、これらの構成については、ケース基体70及びケース蓋体80の何れの側に設けられる構成であっても良い。
次に、図11及び図12を参照して、切断部材の構成に係る他の変形例について説明する。
本発明の切断部材は、上述した実施例の切断部材90の構成に限定することはなく、本発明の範囲であれば他の方法を採用しても構わない。図11及び図12には、切断部材のICチップ分離パンチ部の切れ刃部として、他の構成を備えた例を示した。先ず、図11(A)に示す切断部材190は、略角柱形状に形成されると共に上下即ち縦方向に支持部材嵌入孔191aが穿設されてなるICチップ分離パンチ部191を備える。ICチップ分離パンチ部191の上部の夫々4箇所の辺縁部には、ICチップを囲繞する領域をICタグシールから打ち抜き易くするためのシェア角を形成するための切れ刃部191bを備える。本変形例の切れ刃部191bは、上述した実施例の構成と同様に、支持部材嵌入孔191aの上端に位置する4箇所の辺縁部から、外側に向かって下り傾斜してシェア角が形成されている。これに加えて、夫々の辺について略不等辺三角形状のシェア角を形成しても良い。
また、図11(B)に示すように、切断部材290の切れ刃部291bは、夫々の辺について略2等辺三角形状のシェア角を形成するようにしても良い。
また、図12(A)に示すように、切断部材390の切れ刃部391bは、夫々の辺について複数個所、例えば図示3箇所の三角形状のシェア角を形成するようにしても良い。
さらに、図12(B)に示すように、切断部材490の切れ刃部491bは、図12(A)と同様に夫々の辺について複数個所、例えば図示4箇所の三角形状のシェア角を形成すると共に、当該複数個所の三角形状で形成されるシェア角を、ICチップ分離パンチ部491の断面視外周部及び、支持部材嵌入孔491aによる断面視内周部の2条で形成するようにしても良い。このように2条でシェア角を形成することによって、ICタグシール60のICチップ支持面部73aに貼付された領域の外側で、当該領域を取り囲む箇所を、連環状に打ち抜くことで、より確実にICチップ60aの情報発信機能を低減若しくは不能とすることが可能となる。
以上のように、切断部材の切れ刃部の形状については、本発明の技術思想の範囲であれば、様々な構成を採用しても構わない。
上述した実施例及び変形例では、ICチップ分離パンチ部191の上部の夫々4箇所の辺縁部を同様の形状の切れ刃部とする構成を説明したが、これに限らず、異なる構成の切れ刃部を条件に応じて組み合わせて用いても、もちろん構わない。このように構成することによって、ICタグシール60を構成する紙材の紙目に対応して、好適なシェア角を設定することが出来る。また、ICタグシール60を構成する紙材、アンテナ部60b、及び接続部60dの何れを切断予定であるか、等の条件に基づいて、好適な条件でシェア角を組み合わせて構成することも出来る。
以上、本発明に係る実施例及び変形例を説明してきた。しかし、本発明の技術思想の範囲内であれば、これに限定するものではない。
上述した実施例におけるICチップ分離パンチ部91の断面形状は、略正方形状に形成された例を示したが、他の形状であっても良い。例えば円形や多角形であっても良い。ICチップ60aを中心としてこれを囲繞する所定の領域をICタグシール60本体から切断分離して、電気的絶縁状態とすることがより確実に実現可能であるのであれば、他の形状を採用しても構わない。ICタグシール60を貼付する際、ICチップ60aが所定の位置に貼付されたとしても、当該位置を中心として多少回転してずれた位置に貼付してしまった場合、多角形や円形とすることにより、ICチップ60aを中心として何れの方向にも略同様の間隙をおいて切断することになるので、アンテナ部60bや接続部60dの長さ等の切断条件が変化せず、安定した結果を期待可能となる。つまり、ICチップ60aの貼付位置さえ正規であれば、それを中心にして回転してずれたとしても、切断後にICチップ60aに電気的接続状態にあるアンテナ部60bや接続部60dの長さは常時一定の長さとすることが出来る。
なお、切断部材90の左切れ刃部92及び右切れ刃部93は、上述したような構成に限定しなくても良い。例えば、横方向或いは前後方向のシェア角が逆方向に形成されていても良い。
また、当該箇所には、シェア角を設定しない方法を採用することも考えられる。このようにシェア角を設定しないことにより、ICタグシール60のシール基体60cは、無理やり強引に破断されることとなり、一見して明白にICタグシール60の封印が解かれた事が視認可能となる。さらに言えば、ICタグシール60の電気的な情報発信機能の消滅或いは低下は、ICチップ分離パンチ部91がアンテナ部60bや接続部60dの長さを短く切断することにより実現し、視覚的にICタグシール60が切断或いは破断されたことを認識可能とするのは、左切れ刃部92及び右切れ刃部93がシール基体60cを破断することで実現するように、機能を分担させても良い。このように切断部材90の構成要素ごとに、目的の異なる切断作用を為すようにすることで、封印が解除されたことを複数種類の方法によって、すなわちID情報の読み取りが不可能となることと、ICタグシール60の損傷を視認可能とすることで、明示することが可能となる。確認方法が複数種類備えられることで、より確実に認識することが可能となるだけでなく、何れかの方法が不十分な結果しか生まなかったとしても、他の方法が予定された充分な結果を発生させることが出来れば、封印解除を速やかに認識することが可能となる。
また、ICタグシールのICチップが配設されている箇所の裏面側部分が貼付され当該部分を支持するICチップ支持部材の構成要素として、平坦な面で形成されるICチップ支持面部を説明した。この点、ICチップ支持面部のICチップが配置される予定の箇所を示唆するための凹部又は凸部を備えた構成でも良い。例えば、ICチップが配置される予定の箇所(ポイント)を中心として所定の半径で形成される円状に、凹部又は凸部を形成しても良い。このようにすることによって、ICタグシールを貼付する際に、ICタグシールを介して手指によって凹部又は凸部を確認出来、円の中心にICチップが配置されているか否かを容易に確認出来る。この場合、ICチップを囲繞する領域を打ち抜く際に、ICチップ支持面部からICタグシールが剥がれて浮き上がることがない程度の貼付状態を確保出来ることが前提として望ましい。
さらに、上述した実施例では、ICタグシールが貼付された際にICチップが載置される蓋体シール貼付部と基体シール貼付部の高さを同じにしたが、僅かに異ならせて相互に段差を形成するようにしても良い。このようにすることで、ICタグシールを貼付する際に、前記段差を手指によってICタグシールを介して認識可能となり、ICチップが所定の配置位置となっているかを容易に確認可能となる。
20: 主制御装置(基板ケース)
60: ICタグシール
65: シールカバー(カバー部材)
70: ケース基体
80: ケース蓋体
90: 切断部材

Claims (2)

  1. ケース基体とケース蓋体を具備し、前記ケース基体とケース蓋体とを組み合わせて閉止したときに形成される空間部に電気的作動装置を制御するための制御基板を収納する基板ケースと、
    前記ケース基体の外側に突設された基体突設片と、
    前記ケース蓋体の外側に突設されると共に前記ケース基体とケース蓋体とを組み合わせて閉止したときに前記基体突設片と対向状態となる蓋体突設片と、
    該対向状態となった前記蓋体突設片及び前記基体突設片を被覆するカバー部材と、を備え、
    前記基体突設片は、該基体突設片と前記蓋体突設片とが対向状態となったとき、ICタグシールを該両突設片に跨って貼付するための基体シール貼付部を備え、
    前記蓋体突設片は、前記基体突設片と前記蓋体突設片とが対向状態となったとき、前記ICタグシールを該両突設片に跨って貼付するための蓋体シール貼付部を備え、
    前記対向状態において前記基体突設片及び前記蓋体突設片によって形成される間隙部に進退可能に収容されると共に、カバー連動手段によって前記蓋体突設片及び前記基体突設片を被覆する前記カバー部材と係止されて該カバー部材が前記両突設片から離脱するに伴い連動して前記ICタグシールを切断する切断部材を備え、
    前記切断部材は、少なくとも貼付された前記ICタグシールのICチップを囲繞する領域を打ち抜いてICタグシールから分離するICチップ分離パンチ部を更に備え
    前記ケース基体又は/及びケース蓋体は、少なくとも前記ICタグシールの前記ICチップに対応した部分が貼付され且つ前記部分を支持するICチップ支持部材を前記基体突設片及び前記蓋体突設片の突出方向と同方向に突出して備え、
    前記ICチップ分離パンチ部は、前記ICチップ支持部材が挿通可能なICチップ支持部材挿通孔部を備え、
    前記間隙部に収容された前記切断部材は、前記ICチップ支持部材挿通孔部に前記ICチップ支持部材が挿通されて進退可能に設けられた、ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記ICタグシールの前記ICチップに対応した部分が貼付される前記ICチップ支持部材の上面部は、前記ケース基体又は前記ケース蓋体の何れか一方に備えられた、ことを特徴とする遊技機。
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