JP5760769B2 - 射出装置 - Google Patents
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Description
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1に示す射出装置としてのダイカストマシン10は、型を構成する固定金型11と可動金型12によって形成されるキャビティ13内に、溶融した成形材料としての金属材料(例えば、アルミニウム)を射出し、充填する装置である。型内に射出された成形材料は、凝固後に取り出されることにより、所望の成形品となる。なお、固定金型11と可動金型12は、図示しない型締装置により、型の開閉及び型締めがなされる。
射出シリンダ16のヘッド側室16hには、作動油の供給経路及び排出経路となる主管路20が接続されている。主管路20には、作動油の供給経路及び排出経路となる複数の副管路21,22が分岐形成されている。副管路21には、射出シリンダ16に作動油を供給する作動用シリンダ23が接続されている。副管路21には、作動用シリンダ23の作用室としてのヘッド側室23hが接続されている。そして、作動用シリンダ23のピストンロッド23aは、駆動手段としてのサーボモータM1によって回転駆動されるボールネジBに螺合されたナットNに連結されている。
次に、射出シリンダ16の射出時における作動パターン(射出パターン)を、図2(a)にしたがって説明する。
まず、低速工程においては、図1に示す状態から、作動用シリンダ23のピストン23pが低速工程での射出シリンダ16の射出速度V1で前進動作(図1の左方向への動作)するようにサーボモータM1の速度が制御される。一方、収容シリンダ24は後述する時点T1までは作動が停止されている。
(1)作動用シリンダ23が射出速度V1に対応する速度から射出速度V2に対応する速度に加速されるとき、作動用シリンダ23から流出する作動油の一部が収容シリンダ24のヘッド側室24hへ供給される。したがって、加速の際の作動用シリンダ23のピストン23pにかかる背圧の上昇に対抗するモータトルクが不要となり、射出シリンダ16の高加速化を実現できる。すなわち、サーボモータM1の性能を最大限発揮することができる。
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図4及び図5にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成についてその重複する説明を省略又は簡略する。
第2の実施形態では、収容シリンダ24のロッド側室24rに、そのロッド側室24rからの作動油を排出する管路25に電磁切換弁30を介在させている。電磁切換弁30は、作動油の排出を可能とする開位置と作動油の排出を不能とする閉位置との2位置を取り得る。
(4)収容シリンダ24のピストン24pの作動、すなわちヘッド側室24hの容積拡大を、電磁切換弁30によって収容シリンダ24の駆動手段としてのサーボモータM2の制御とは別に強制的に停止させることから、ピストン24pが減速を開始してから停止するまでの時間が短くなる。したがって、射出シリンダ16のピストン16pの加速性をさらに向上させることができる。
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を図6にしたがって説明する。
図6は、第3の実施形態を説明するために必要な構成のみを図示しており、図示していない構成については第1の実施形態と同一構成である。
以下、本発明を具体化した第4の実施形態を図7にしたがって説明する。
図7(a),(b)は、第4の実施形態を説明するために必要な構成のみを図示しており、図示していない構成については第1の実施形態と同一構成である。なお、第4の実施形態では、収容シリンダ24が設けられていない。
(6)作動用シリンダ23から押出された作動油が流入するシリンダ35を用いて開閉弁33の位置を切換えている。すなわち、作動用シリンダ23のピストン23pを加速させる際に背圧がかからないようにするために必要な構成(シリンダ35)を、さらに開閉弁33の位置を切換える操作力を付与する手段としても兼用している。したがって、構成を簡素化することができる。
以下、本発明を具体化した第5の実施形態を図8にしたがって説明する。
図8は、第5の実施形態を説明するために必要な構成のみを図示しており、図示していない構成については第1の実施形態と同一構成である。なお、第5の実施形態では、作動用シリンダ23に収容シリンダ24が一体化された作動用シリンダ40が設けられている。そして、第5の実施形態において作動用シリンダ40に接続された主管路20は、射出シリンダ16のヘッド側室16hに接続されており、作動用シリンダ40は射出シリンダ16に作動油を供給する。
(9)単一のシリンダチューブ41に収容した第1ピストン42と第2ピストン43の作動によって射出シリンダ16への作動油の供給を制御している。これによれば、第1ピストン42と第2ピストン43を別々のシリンダチューブに収容し、射出シリンダ16のピストン16pを作動させるための回路を構成する場合に比して、構成が簡素化できる。
以下、本発明を具体化した第6の実施形態を図9にしたがって説明する。
第6の実施形態は、第5の実施形態で説明した作動用シリンダ40を、単一のサーボモータMを用いて同様の制御を行う構成である。
(10)単一のサーボモータMによって制御するから、ダイカストマシン10のコスト増の抑制に貢献できる。
○ 第1〜第3,第5の実施形態において、収容シリンダ24のピストン24pや第2ピストン43の作動を停止させる手段として、サーボモータMの回転軸にブレーキ装置を設け、停止までの時間の短縮化を図っても良い。
○ 各実施形態において、射出シリンダ16に作動油を供給する作動用シリンダを複数本とし、これら複数本の作動用シリンダから作動油を射出シリンダ16に供給しても良い。
○ 各実施形態は、樹脂材料をキャビティ13内に射出して樹脂成形品を製造する射出装置に具体化しても良い。
(イ)前記射出シリンダの作動は、低速工程、高速工程、増圧工程の順に実行され、
前記作動用シリンダの前記所望速度は、前記高速工程時に対応する速度であることを特徴とする技術的思想(イ)に記載の射出装置。
Claims (6)
- 射出シリンダを作動させて成形材料を型内に射出し、充填する射出装置において、
作用室内の非圧縮性流体をピストンで押出すことにより前記射出シリンダに供給する作動用シリンダと、
前記作用室に接続され、前記ピストンの押出しにより前記作用室から流出する前記非圧縮性流体の少なくとも一部を収容する収容室と、
遅くとも前記作動用シリンダの加速開始と同時に前記収容室の容積を拡大するとともに、前記作動用シリンダの前記ピストンの動作速度が所望速度に到達したタイミングで前記容積の拡大を停止させる容積変更部と、を備えたことを特徴とする射出装置。 - 前記射出シリンダの作動は、低速工程、高速工程、増圧工程の順に実行され、
前記作動用シリンダの前記ピストンの前記所望速度は、前記高速工程時に対応する速度であることを特徴とする請求項1に記載の射出装置。 - 前記収容室は、前記作動用シリンダとは別の収容シリンダの作用室であって、
前記容積変更部には、前記収容シリンダのピストンと、前記ピストンを駆動させる駆動手段と、を含み、
前記駆動手段は、遅くとも前記作動用シリンダの加速開始と同時に前記ピストンを作動させることによって前記収容室となり得る前記作用室の容積を拡大させることを特徴とした請求項1又は請求項2に記載の射出装置。 - 前記容積変更部には、前記収容シリンダのピストンの作動を前記収容シリンダの前記駆動手段の制御とは別に強制的に停止させる強制停止手段をさらに含み、
前記強制停止手段は、前記作動用シリンダの動作速度が前記所望速度に到達したタイミングで前記収容シリンダのピストンの作動を強制的に停止させることにより、前記容積の拡大を停止させることを特徴とする請求項3に記載の射出装置。 - 前記容積変更部は、前記射出シリンダと前記作動用シリンダを接続する管路に介在された流路切換弁と、前記収容室とを有し、
前記作動用シリンダの前記ピストンの動作速度が前記所望速度に到達したタイミングで、前記作動用シリンダの前記作用室から押出される前記非圧縮性流体の流路が前記収容室に向かう流路から前記射出シリンダに向かう流路に切換わると、前記容積の拡大を停止させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の射出装置。 - 前記作動用シリンダは、単一のシリンダチューブ内に収容した2つのピストンの間に形成される前記作用室内の前記非圧縮性流体を前記ピストンで押出すことにより前記射出シリンダに供給するものであり、
前記ピストンを駆動させる駆動手段は、前記作動用シリンダの前記2つのピストンのうち一方の動作速度が所望速度に到達するまでの間、前記2つのピストンを同一方向に移動させることで前記単一のシリンダチューブ内に前記収容室を形成し、前記作動用シリンダの前記2つのピストンのうち一方の動作速度が所望速度に到達したタイミングで他方のピストンの駆動を停止させて前記一方のピストンで前記作用室内の非圧縮性流体を押出すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の射出装置。
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