JP5760375B2 - 記録装置、記録装置の制御方法、及び、プログラム - Google Patents
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Description
そこで本発明は、上記課題を解消するため、フォントサイズの縮小や解像度を低くして記録を行う場合に文字の潰れ等を回避することを目的とする。
本発明によれば、特別記録モードにより、記録ヘッドの最高記録解像度より低い解像度に変換する記録、或いは、指定されたフォントより小さいサイズのフォントに変換する記録を行うことが可能であるため、例えば他機種の記録装置と互換性を持たせることが可能である。そして、この記録装置が特別記録モードにおいてフォントに装飾を施す場合には、このフォントデータを含む部分を、記録ヘッドの最高記録解像度で指定されたフォントで装飾を施して記録する。これにより、文字の潰れを回避しながらフォントデータの装飾を施して記録を行うことができる。従って、最高記録解像度より低い解像度に変換する記録または指定されたフォントより小さいサイズのフォントによる記録を可能としながら、
フォントデータの装飾を可能とし、かつ、装飾時の文字の潰れ等を回避できる。
本発明によれば、特別記録モードと通常記録モードとを行単位で切り換えて、装飾を施すフォントデータを含む行を通常記録モードで記録するので、必要な部分のみ装飾を施して、記録する文書のレイアウトを乱すことなく良好な記録結果を得ることができる。
本発明によれば、フォント名によって特別記録モードと通常記録モードとを指定して記録することができるので、フォント名を選択することで、動作モードに関する知識を持たないオペレーターであっても容易に良好な記録結果を得ることができる。
本発明によれば、記録用データに含まれるフォントデータに装飾を施すか否かを速やかに、かつ確実に判別できる。
本発明の制御方法を実行することで、記録装置は、特別記録モードにより、記録ヘッドの最高記録解像度より低い解像度に変換する記録、或いは、指定されたフォントより小さいサイズのフォントに変換する記録を行うことが可能であるため、例えば他機種の記録装置と互換性を持たせることが可能である。そして、この記録装置が特別記録モードにおいてフォントに装飾を施す場合には、このフォントデータを含む部分を、記録ヘッドの最高記録解像度で指定されたフォントで装飾を施して記録する。これにより、文字の潰れを回避しながらフォントデータの装飾を施して記録を行うことができる。従って、最高記録解像度より低い解像度に変換する記録または指定されたフォントより小さいサイズのフォントによる記録を可能としながら、フォントデータの装飾を可能とし、かつ、文装飾時の文字の潰れ等を回避できる。
本発明のプログラムを制御部によって実行することにより、特別記録モードにより、記録ヘッドの最高記録解像度より低い解像度に変換する記録、或いは、指定されたフォントより小さいサイズのフォントに変換する記録を行うことが可能であるため、例えば他機種の記録装置と互換性を持たせることが可能である。そして、この記録装置が特別記録モードにおいてフォントに装飾を施す場合には、このフォントデータを含む部分を、記録ヘッドの最高記録解像度で指定されたフォントで装飾を施して記録する。これにより、文字の潰れを回避しながらフォントデータの装飾を施して記録を行うことができる。従って、最高記録解像度より低い解像度に変換する記録または指定されたフォントより小さいサイズのフォントによる記録を可能としながら、フォントデータの装飾を可能とし、かつ、文装飾時の文字の潰れ等を回避できる。
図1は、本発明を適用した実施形態に係るプリンター1の構成を示す機能ブロック図である。
記録装置としてのプリンター1は、外部の装置を接続するインターフェイス(I/F)部13を備え、このインターフェイス部13を介してホストコンピューター2に接続されている。プリンター1は、CPU10(記録制御部)によって各部を制御することにより、ホストコンピューター2から送信された印刷ジョブをインターフェイス部13により受信し、この印刷ジョブを実行して、記録媒体としてのロール紙に文字や画像等を印刷(記録)する。
CPU10は、不揮発性メモリー12に記憶された制御プログラム(図示略)を読み出して実行することにより、プリンター1の各部を制御して、上記の印刷動作等を実行させる。この印刷動作において、CPU10は、ゲートアレイ14から入力されるデータに基づき、用紙センサー31及びキャリッジ位置センサー32の検出値を取得し、これらの検出値をもとに、モータードライバー15を制御して、搬送モーター33、キャリッジ駆動モーター34及びカッター駆動モーター35を駆動し、ヘッドドライバー16を制御して、記録ヘッド36を駆動する。
プリンター1は、ロール紙の残量が所定以上か否かを検出する用紙センサー31と、後述するキャリッジ駆動モーター34により、ロール紙の幅方向(桁方向)に走査されるキャリッジ(図示略)の桁位置を検出するキャリッジ位置センサー32を備えている。また、これらのセンサーが出力するアナログの出力値をデジタルデータに変換してCPU10に出力するゲートアレイ(G/A)14を備えている。
記録ヘッド36は、ヘッドドライバー16により制御される駆動電流により突出機構を動作させ、インクリボンを介して記録ワイヤーをロール紙に打ち当てることでドットを形成することにより、記録媒体に文字や画像を印刷する。記録ヘッド36を搭載したキャリッジは、キャリッジ駆動モーター34によって、ロール紙の幅方向に往復走査される。キャリッジ駆動モーター34がキャリッジを移動させる移動速度と記録ヘッド36が記録ワイヤーを打突するタイミングとはCPU10によって制御可能であり、これにより、ロール紙に形成されるドットピッチすなわち印刷解像度(記録解像度)を任意に調整できる。プリンター1においては、各部の仕様から印刷可能な最大解像度(最高記録解像度)が、標準的な印刷解像度として定められている。プリンター1は、CPU10の制御により、標準的な印刷解像度で印刷を実行可能であるほか、CPU10によってモータードライバー15及びヘッドドライバー16を制御して、キャリッジ駆動モーター34の回転速度と記録ヘッド36の打突タイミングとを調整することで、標準的な印刷解像度より低い任意の解像度で印刷できる。
不揮発性メモリー12は、CPU10が実行する制御プログラムや、制御プログラムに関する各種設定値などのデータを記憶する。また、不揮発性メモリー12は、記憶部として機能し、印刷解像度やフォント、字間ピッチ等の設定値を含む設定データ20、及び、実際に印刷されるフォントの実フォントデータ21を記憶している。
ホストコンピューター2がフォントA〜Dのいずれかのフォント名を指定すると、CPU10は、設定データ20の各フォントから指定されたフォント名に対応する設定値を読み出す。CPU10は、読み出した設定値に合わせた動作モードで印刷する。
この図2に示すように、フォントA〜Dは、それぞれ、印刷解像度、使用するロール紙の幅(サイズ)、1行あたりの印刷桁数、1行あたりのドット数、使用するフォント、字間のピッチを定めるデータを含んでいる。プリンター1は、フォントA〜Dのうち指定されたフォントのデータに基づく動作モードで動作を行う。なお、1行あたりのドット数は印刷解像度とロール紙の幅から求められ、印刷桁数はフォント、ピッチ、及び横ドット数から求められるため、設定データ20の設定値に含めなくても良い。
フォントBは、プリンター1よりも低解像度の他機種のプリンターとの互換性を持たせるための、「互換モード」(特別記録モード)に対応する。フォントBの設定値は、印刷解像度を128dpiとし、80mm幅のロール紙に、1行あたり50桁で印刷する場合の設定値であり、このために小さいフォント(7×7)が指定され、字間のピッチは1ドットとされる。
フォントCの設定値は、58mm幅のロール紙を用いて標準的な印刷を行う場合の設定値であり、58mm幅のロール紙を使用する場合の「標準モード」(通常記録モード)に対応する。使用するロール紙の幅が58mmであり、ホストコンピューター2からプリンター1に対して送信される印刷ジョブにより、フォントが指定されていない場合には、プリンター1はフォントCのデータに基づいて印刷する。なお、ロール紙の幅は、ホストコンピューター2から送信されるコマンドにより設定され、オペレーターが操作する操作パネル(図示略)の操作によって設定され、或いは、ロール紙の幅を検出するセンサー(図示略)によって検出される。このため、印刷時に、セットされているロール紙の幅をCPU10が取得できるようになっている。
フォントDは、58mm幅のロール紙を用いて、80mmで印刷する場合との互換性を持たせるための「互換モード」(特別記録モード)に対応する。フォントDの設定値は、印刷解像度を180dpiとし、58mm幅のロール紙に、80mm幅のロール紙に印刷した場合に近い45桁で印刷して、印刷結果の見た目の互換性を持たせるための設定値であり、狭いロール紙に多くの桁数を印刷するため小さいフォントを使用し、字間のピッチも1ドットとなっている。
ホストコンピューター2が印刷ジョブとしてプリンター1に送信し、プリンター1が受信するデータは、各種のコマンドと、印刷すべきデータとを含んでいる。図3に例示する印刷ジョブは、先頭に印刷開始コマンドとフォント指定コマンドとが含まれ、以下に1行分の印刷データと、改行コマンドとが交互に含まれる。印刷ジョブの末尾には、カット位置までロール紙を搬送するための搬送コマンドと、カッター機構によりロール紙をカットさせるためのカットコマンドとが含まれている。
印刷データの先頭のフォント指定コマンドは、上述した設定データ20のフォントA〜Dを指定するコマンドである。CPU10は、このフォント指定コマンドに従って設定データ20のフォントA〜Dのいずれかを選択して読み出す。ここで、CPU10は、現在セットされているロール紙の幅に基づいて、フォントAとC、フォントBとDをロール紙の幅に合わせて適宜選択してもよい。
そこで、プリンター1は、互換モードにおいて装飾が指定されたフォントデータを印刷する場合には、そのフォントデータを含む行を標準モードで印刷する。これにより、文字の潰れを起こさずにフォントデータの装飾を施して印刷できる。
ここで、本実施形態の標準モードでは1行あたりの桁数が互換モードよりも少なくなるので、フォントデータに装飾を施すために標準モードに切り換えた場合、印刷データに含まれる1行の文字が、1行に収まらなくなる可能性がある。そこで、プリンター1は、装飾が指定されたフォントデータを含む行を印刷する場合、標準モードで1行に収めて印刷可能な場合は、その行を標準モードで印刷し、標準モードでは1行に収まらない場合には、互換モードのまま装飾を施すことなく印刷する。この動作についてフローチャートを参照して詳細に説明する。
プリンター1のCPU10は、ホストコンピューター2から送信された印刷ジョブをインターフェイス部13により受信し(ステップS11)、印刷ジョブに含まれるフォント指定コマンドを解析する(ステップS12)。CPU10は、フォント指定コマンドにより指定されたフォント名に従って、指定されたフォントを設定データ20のフォントA〜Dから選択するとともに、指定されたフォントが互換モードのフォントか標準モードのフォントかを判別する(ステップS13)。指定されたフォントが互換モードのフォントである場合(ステップS13;Yes)、CPU10は、互換モードで印刷を開始する(ステップS14)。すなわち、フォント指定コマンドにより指定されたフォントの設定値に従って、印刷解像度と実フォントとピッチを設定する。
各々の互換モードには、対応する標準モードが予め設定されている。本実施形態の例では、フォントB(互換モード)にはフォントA(標準モード)が対応付けられ、フォントD(互換モード)にはフォントC(標準モード)が対応付けられている。これは使用するロール紙の幅が共通しているためであるが、他の理由で対応付けが決められても良い。この各互換モードと標準モードとの対応関係を示す情報は、例えば設定データ20に記憶されている。
また、1行に印刷可能な桁数は、装飾の種類や装飾する文字数によって変わる。装飾の種類が縮小や下付きなど文字が小さくなる装飾を施す場合は印刷可能桁数が増え、太字や斜体、拡大などの装飾を施す場合は文字が大きくなるので印刷可能桁数が減る。このような装飾による印刷可能桁数への影響は、装飾するフォントデータの字数が多いほど、大きい。このため、CPU10は、ステップS17で、印刷対象の行を標準モードでかつ装飾を施した場合に1行分のフォントデータが同一の行に収まるか否かを判別する。
また、装飾データにより装飾が指示されたフォントデータが含まれない場合(ステップS16;No)、及び、印刷対象の行を標準モードで装飾を施して印刷すると同一の行に収まらない場合(ステップS17;No)、CPU10は、印刷対象の行を、フォント指定コマンドにより指定されたフォント名に対応する互換モードで、装飾を施すことなく印刷する(ステップS19)。
また、印刷ジョブのフォント指定コマンドにより指定されたフォント名が標準モードに対応する場合(ステップS13;No)、CPU10は、指定されたフォント名に従って設定データ20からフォントを選択し、このフォントの内容に従って設定を行い、標準モードで印刷する(ステップS22)。印刷終了後はステップS21に移行する。
この図5(A)に例示するように、多くの場合、互換モードでは低解像度の他機種のプリンターや幅の大きい用紙に印刷した場合との互換性を持たせるため、1行あたりの桁数を多くする必要があり、小さな文字で印刷される。このような互換モードの文字を、太字や斜体にしたり、フォントデータを縮小したりすると、文字の潰れ等を起こして判読性が損なわれかねない。しかし、全ての装飾を排除してしまうと印刷物の外観が平坦な印象となり、美観の点で劣ってしまう。
そこで、図5(B)に例示するように、行単位で互換モードと標準モードとを切り換えて、装飾が必要な行は標準モードのフォントを用いて印刷することで、美観の面で優れた印刷物を提供できる。また、標準モードで印刷すると同一行に収まらない場合には互換モードで印刷を行うので、桁数の少ない標準モードで、かつ、太字等の装飾により印刷可能桁数が減少する場合であっても、1行で印刷すべき行が2行に跨ってしまうことがなく、印刷レイアウトを大きく崩してしまう心配がない。
図5(B)に示す例では、標準モードで印刷する行は、全てのフォントデータに拡大または太字の装飾が施されているが、一部のフォントデータのみ装飾することも勿論可能である。
また、上記実施形態では、印刷ジョブに含まれる装飾データに基づいて装飾を行うか否かを判別する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、印刷ジョブに装飾を指示するコマンドが含まれている場合には、このコマンドに基づいて、どのフォントデータにどのような装飾を施すかを識別しても良い。また、印刷ジョブに含まれる文字に対してその他の方法で装飾が指定された場合も、印刷ジョブを解析して、CPU10が自動的に装飾されるフォントデータと装飾の種類とを特定すればよい。
Claims (6)
- 記録ヘッドと、フォントデータを含む印刷データに基づいて前記記録ヘッドにより記録媒体に印刷を実行する記録制御部と、を備え、
前記記録制御部は、
前記記録ヘッドの最高記録解像度で、指定されたフォントによる印刷を行う通常記録モードと、前記最高記録解像度より低い解像度による印刷、または、指定されたフォントより小さいサイズのフォントによる印刷のいずれかを行う特別記録モードとを切り換えて実行可能であり、
前記特別記録モードで印刷を実行する際に、
少なくとも一部のフォントデータに装飾を施す設定がされ、かつ、前記通常記録モードで同一行に全てのフォントデータを印刷できる場合には、当該フォントデータを含む部分を前記通常記録モードに切り換えて装飾を施して印刷し、
フォントデータに装飾を施す設定がされていない場合、及び、少なくとも一部のフォントデータに装飾を施す設定がされ、かつ、前記通常記録モードで同一行に全てのフォントデータを印刷できない場合には、当該フォントデータを含む部分を前記特別記録モードで装飾を施すことなく印刷すること、
を特徴とする記録装置。 - 前記記録制御部は、前記特別記録モードと前記通常記録モードとを前記記録媒体への記録の行単位で切り換え可能であることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- 特別記録モードにおける動作条件と、通常記録モードにおける動作条件とを、それぞれの記録モードで使用するフォント名に対応付けて記憶する記憶部を備え、
前記記録制御部は、前記印刷データにフォント名が含まれている場合に、このフォント名に対応付けて前記記憶部に記憶された動作条件を読み出し、読み出した動作条件に対応する動作モードを実行することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。 - 前記印刷データは、フォントデータと当該フォントの装飾を指示する装飾データとを含み、
前記記録制御部は、前記印刷データに含まれる装飾データに基づいて装飾を施すか否かを判別することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。 - 印刷データに基づいて、記録ヘッドにより記録媒体に印刷を実行する記録装置の制御方法であって、
前記記録ヘッドの最高記録解像度で、指定されたフォントにより印刷を行う通常記録モードと、前記最高記録解像度より低い解像度による印刷、または、指定されたフォントより小さいサイズのフォントによる印刷のいずれかを行う特別記録モードとを切り換えて印刷を行い、
前記特別記録モードで印刷する際に、
少なくとも一部のフォントデータに装飾を施す設定がされ、かつ、同一行に全てのフォントデータを印刷できる場合には、当該フォントデータを含む部分を前記通常記録モードに切り換えて装飾を施して印刷し、
フォントデータに装飾を施す設定がされていない場合、及び、少なくとも一部のフォントデータに装飾を施す設定がされ、かつ、前記通常記録モードで同一行に全てのフォントデータを印刷できない場合には、当該フォントデータを含む部分を前記特別記録モードで装飾を施すことなく印刷を行うこと、
を特徴とする記録装置の制御方法。 - 印刷データに基づいて、記録ヘッドにより記録媒体に印刷する記録装置を制御する制御部が実行するプログラムであって、
前記制御部は、
前記記録ヘッドの最高記録解像度で、指定されたフォントにより印刷を行う通常記録モードと、前記最高記録解像度より低い解像度による印刷、または、指定されたフォントより小さいサイズのフォントによる印刷のいずれかを行う特別記録モードとを切り換えて印刷を行い、
前記特別記録モードで印刷する際に、
少なくとも一部のフォントデータに装飾を施す設定がされ、かつ、同一行に全てのフォントデータを印刷できる場合には、当該フォントデータを含む部分を前記通常記録モードに切り換えて装飾を施して印刷し、
フォントデータに装飾を施す設定がされていない場合、及び、少なくとも一部のフォントデータに装飾を施す設定がされ、かつ、前記通常記録モードで同一行に全てのフォントデータを印刷できない場合には、当該フォントデータを含む部分を前記特別記録モードで装飾を施すことなく印刷を行うこと、
を特徴とするプログラム。
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