JP5760291B2 - 特性モデル更新処理装置及び特性モデル更新方法 - Google Patents

特性モデル更新処理装置及び特性モデル更新方法 Download PDF

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Description

本発明は、特性モデル更新処理装置及び特性モデル更新方法に関する。
より詳細には、ポンプ等の、非線形の電力量・仕事量特性を備える負荷の特性モデルを用いる演算処理装置において、当該特性モデルの誤差率を低減するために、実績情報に基づいて特性モデルを更新するための、特性モデル更新処理に関する。
上下水道のプラント設備における水運用システムは、一般家庭や各種法人施設等の需要家に対し、水を安定的に供給する使命を負う。このため、水運用システムは水の需要を予測する需要予測機能と、需要予測の結果得られた予測需要量に基づいて複数の水源、配水池そして管路等の施設を適切に組み合わせて運用する、配分計画を立案する配分計画機能を有する。
配分計画を立案する際、水運用システムは管路に設けられているポンプの能力及び特性を考慮する必要がある。ポンプは電力で動作するので、電力消費に伴って発生するコストが無視できない。特に、昨今の情勢は環境負荷を低減する「エコロジー」が評価の対象として大きく取り上げられるため、水運用システムの配分計画はできるだけ消費電力量を低減しつつ、適切に運用する計画を立案することが求められている。
配分計画を作成する際、ポンプが流す水の流量に要する消費電力量が問題になる。ポンプはモータで構成されるが、ポンプが消費する電力量(以下「消費電力量」と略す)に対する仕事量は、必ずしも線形な特性ではない。このため、水運用システムは、ポンプの消費電力量に対し、水の流量、つまり実績情報を把握し、これをログとして保持しておく。そして、水運用システムはこのログからポンプの流量に対する消費エネルギーの特性モデル(以下「特性モデル」と略す)を作成する。近似関数で形成される特性モデルは、最小二乗法等の周知のアルゴリズムを用いて、複数の曲線で表現される。
水運用システムは、配分計画を作成するにあたり、ポンプの特性モデルを用いて、ポンプが所望の流量の水を流すことによって発生する消費電力量を予測する。
なお、本発明に類似すると思われる技術が開示されている先行技術文献を、特許文献1に示す。
特開平7−117959号公報
ポンプは経年劣化等の要因で、徐々に消費電力量に対する流量が減少する。すると、特性モデルが実情、つまり実際のポンプの特性と乖離し、結果として特性モデルを用いて予測する消費電力量の精度が悪化する。このため、常に消費電力量と流量の実績情報に基づいて、特性モデルが算出する予測電力量の誤差が所定の閾値を超えていないかをチェックする。チェックの結果、予測電力量の誤差が無視できない程大きくなったと判断された場合は、最新のログを用いて特性モデルを更新しなければならない。
特性モデルを更新するには、直近のある期間のログを利用する。しかし、このログを現在からどの程度まで遡って、特性モデルの作成に利用すればよいのかが不明である。
ログを遡る期間は長い方が、十分なデータ量が確保できるので、特性モデルの精度は向上するようにも思えるが、その一方で、遡る期間が長くなると、ポンプの経年劣化による変動が大きくなる。逆に、ログを遡る期間が短くなると、十分なデータ量が確保できなくなり、特性モデルの精度は低下するようにも思えるが、その一方で、遡る期間は短い方が、ポンプの経年劣化による影響が小さくなる。
本発明は係る状況に鑑みてなされたものであり、特性モデルの誤差率を最小限にできる、特性モデル更新処理装置及び特性モデル更新方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の特性モデル更新処理装置は、経年劣化を伴う負荷装置に与える電力量の測定値が格納される消費電力量フィールドと、負荷装置に電力量を与えた日時である日時情報が格納される日時フィールドと、電力量に対応して負荷装置から得られる出力の値が格納される出力フィールドとを備えるログテーブルと、ログテーブルの、所定の期間に該当するレコードから、負荷装置の電力量に対する出力を推定するための特性モデルを作成するモデル演算部と、特性モデルと出力の値を用いて推定消費電力量を演算する推定値演算部と、推定消費電力量の値と消費電力量フィールドの値とを比較して、消費電力量フィールドの値の誤差率を演算する誤差率演算部とを具備する。
そして入出力制御部は、過去の基準日から所定の日数だけ遡る第一期間と、基準日から第一期間より長い日数だけ遡る第二期間を設定して、ログテーブルから第一期間に該当するレコードをモデル演算部に与えることで仮の特性モデルである第一仮モデルを作成して、ログテーブルから第二期間に該当するレコードをモデル演算部に与えることで仮の特性モデルである第二仮モデルを作成して、基準日から所定の日数だけ経過すると共に第一期間及び第二期間と重複しない期間を有する検証用期間を設定して、ログテーブルから検証用期間に該当するレコードの消費電力量フィールドに格納される電力量の測定値と第一仮モデルを推定値演算部に与えることで推定電力量のリストである第一推定出力リストを作成して、ログテーブルから検証用期間に該当するレコードの消費電力量フィールドに格納される電力量の測定値と第二仮モデルを推定値演算部に与えることで推定電力量のリストである第二推定出力リストを作成して、ログテーブルから検証用期間に該当するレコードの出力フィールドに格納される出力の値と第一推定出力リストを誤差率演算部に与えることで第一推定出力リストに格納される推定電力量の誤差率である第一仮誤差率リストを作成して、ログテーブルから検証用期間に該当するレコードの出力フィールドに格納される出力の値と第二推定出力リストを誤差率演算部に与えることで第一推定出力リストに格納される推定電力量の誤差率である第二仮誤差率リストを作成して、第一仮誤差率リストと第二仮誤差率リストを比較することにより、ログテーブルから新たな特性モデルを作成する期間の日数として第一期間及び第二期間の何れかの日数を選択する。
経年劣化を伴う負荷装置の特性モデルを、ログテーブルから作成する際の、新モデル作成用期間を決定するために、現在日時と概ね諸条件が合致すると思われる時期の過去のログデータを基に、複数の異なる仮モデル作成用期間に基づいて、仮の特性モデルである仮モデルを複数作成する。そして、それら複数の仮モデルに対し、仮モデル作成用期間とは異なる直近の仮モデル検証用期間のログデータを用いて、誤差率を算出し、最も誤差率の低い仮モデルの仮モデル作成用期間を、新モデル作成用期間として決定する。
本発明により、特性モデルの誤差率を最小限にできる、特性モデル更新処理装置及び特性モデル更新方法を提供できる。
本発明の実施形態に関わる、水運用システムの概略図である。 本発明の実施形態である、特性モデル更新処理装置の機能ブロック図である。 ログテーブルと推定電力量リストと、仮誤差率リストと、仮平均誤差率のテーブル構成及び一例を示す図である。 特性モデル更新処理装置によるモデル更新処理の流れを示すフローチャートである。 特性モデル更新処理装置による、新モデル作成用期間を決定する処理の流れを示す概念図である。 仮モデル作成用期間と平均誤差率の関係を示す表と、平均誤差率の一例を示すグラフである。 特性モデル更新処理装置によるモデル更新処理の流れを示す概念図である。
[全体構成]
図1は、本発明の実施形態に関わる、水運用システム101の概略図である。
水源102の水は、ポンプ103によって汲み上げられ、図示しない浄水処理施設を経て、配水池104から需要家へ供給される。
このポンプ103は、水運用システム101を構成するコントローラ105が送信する命令によって、回転数等が制御される。
ポンプ103は、プロセスI/O装置106を通じてコントローラ105に接続されている。
プロセスI/O装置106にはポンプ103の消費電力量を計測する電力量計107と、ポンプ103に接続される管路108に設けられて水の流量を計測する流量計109も接続されている。電力量計107が計測する電力量の情報と、流量計109が計測する流量の情報は、プロセスI/O装置106を通じてコントローラ105に送信される。
コントローラ105にはログテーブル110が設けられ、ポンプ103の流量と電力量が逐次記録される。
コントローラ105には所定のネットワークを介して、取水計画演算装置111が接続されている。取水計画演算装置111は周知のパーソナルコンピュータである。
取水計画演算装置111には、水運用システム101の機能の一部である、水の需要を予測する需要予測機能と、需要予測の結果得られた予測需要量に基づいて複数の水源102、配水池104そして管路108等の施設を適切に組み合わせて運用する、配分計画を立案する配分計画機能を有するプログラムがインストールされ、実行されている。
また、取水計画演算装置111には、配分計画機能に必要な特性モデル112を更新する、特性モデル更新処理機能を有するプログラムもインストールされ、必要に応じて実行される。
取水計画演算装置111は、特性モデル更新処理機能を有するプログラムを実行する場合、特性モデル更新処理装置201として機能する。
図2は、本発明の実施形態である特性モデル更新処理装置201の機能ブロック図である。
入出力制御部202は、コントローラ105内のログテーブル110を読み込み、モデル演算部203と推定値演算部204と誤差率演算部205を制御して、新しい特性モデルである新モデル206を作成する。
モデル演算部203は、ログテーブル110から指定された期間のログを与えられると、周知の最小二乗法等のアルゴリズムを用いて、特性モデルを作成する。
推定値演算部204は、ログテーブル110から指定された日時の流量を与えられると、指定された特性モデルを用いて電力量の推定値を算出する。
新モデル206を作成する際、入出力制御部202はモデル演算部203と誤差率演算部205とログテーブル110を用いて一時データ群207を作成する。
一時データ群207には、第一期間208、第二期間209…第n期間210毎に、第一仮モデル211、第二仮モデル212…第n仮モデル213と、第一推定電力量リスト214、第二推定電力量リスト215…第n推定電力量リスト216と、第一仮誤差率リスト217、第二仮誤差率リスト218…第n仮誤差率リスト219と、第一仮平均誤差率220、第二仮平均誤差率221…第n仮平均誤差率222と、新推定電力量リスト223、新誤差率リスト224、新平均誤差率225、旧推定電力量リスト226、旧誤差率リスト227及び旧平均誤差率228が形成される。
誤差率演算部205は、ログテーブル110と、一時データ群207に形成された第一仮モデル211、第二仮モデル212…第n仮モデル213と、第一推定電力量リスト214、第二推定電力量リスト215…第n推定電力量リスト216を用いて、第一仮平均誤差率220、第二仮平均誤差率221…第n仮平均誤差率222を演算する。
同様に誤差率演算部205は、ログテーブル110と、新モデル206と、新推定電力量リスト223を用いて、新平均誤差率225を演算する。
また同様に誤差率演算部205は、ログテーブル110と、古い特性モデルである旧モデル229と、旧推定電力量リスト226を用いて、旧平均誤差率228を演算する。
入出力制御部202は、その内部にモデル精度判定部230とモデル更新判定部231を内包する。
モデル精度判定部230は、第一仮平均誤差率220、第二仮平均誤差率221…第n仮平均誤差率222を用いて、第一期間208、第二期間209…第n期間210の中から、最も精度が高い(誤差率の小さい)新モデル206を作成するための、最良の期間を選定する。
モデル更新判定部231は、モデル演算部203が作成した新モデル206から導き出した新平均誤差率225と、それまで使っていた旧モデル229から導き出した旧平均誤差率228とを比較して、どちらの特性モデルが、平均誤差率が小さいのかを判定する。
第一期間208、第二期間209…第n期間210は、新モデル206を作成するに適していると思われる、複数の遡及期間が設定される。
図5以降で後述する例の場合、第一期間は15日、第二期間は30日、第三期間は45日、第四期間は60日、第五期間は75日、というように、15日毎に設定される。
第一仮モデル211、第二仮モデル212…第n仮モデル213は、ログテーブル110のうち現在の日時から一年前のログデータを用いて、第一期間208、第二期間209…第n期間210を抜き出して、モデル演算部203で作成した「仮の特性モデル」である。
図5以降で後述する例の場合、本日が2012年2月15日とすると、第一仮モデル501は、2011年2月15日から第一期間である15日分遡った分のログデータ、つまり2011年2月1日から2011年2月15日までのログデータを用いて、モデル演算部203で作成した、仮の特性モデルである。
同様に、第二仮モデル502は、2011年1月16日から2011年2月15日までのログデータを用いて、モデル演算部203で作成した、仮の特性モデルである。
同様に、第三仮モデル503は、2011年1月2日から2011年2月15日までのログデータを用いて、モデル演算部203で作成した、仮の特性モデルである。
以下同様に、仮の特性モデルは第五仮モデル505まで作成される。
第一推定電力量リスト214、第二推定電力量リスト215…第n推定電力量リスト216は、ログテーブル110のうち現在の日時から一年前の流量データを推定値演算部204に与えて、第一仮モデル211、第二仮モデル212…第n仮モデル213毎に算出した電力量の推定値のリストである。
図5以降で後述する例の場合、入出力制御部202は、本日が2012年2月15日とすると、まず仮モデル検証用期間として、2011年2月15日から所定の期間である30日(2011年2月15日から2011年3月17日)を設定し、ログテーブル110からこの期間のレコードを仮モデル検証用ログ506として設定する。そして、入出力制御部202は仮モデル検証用ログ506の流量フィールドのデータと第一仮モデル501を用いて、推定値演算部204にて算出した電力量の推定値である、第一推定電力量リスト507を作成する。
同様に、入出力制御部202は仮モデル検証用ログ506の流量フィールドのデータと第二仮モデル502を用いて、推定値演算部204にて算出した電力量の推定値である、第二推定電力量リスト508を作成する。
同様に、入出力制御部202は仮モデル検証用ログ506の流量フィールドのデータと第三仮モデル503を用いて、推定値演算部204にて算出した電力量の推定値である、第三推定電力量リスト509を作成する。
以下同様に、電力量の推定値は第五推定電力量リスト511まで作成される。
第一仮誤差率リスト217、第二仮誤差率リスト218…第n仮誤差率リスト219は、誤差率演算部205によって算出した、ログテーブル110のうち現在の日時から一年前の電力量データと第一推定電力量リスト214、第二推定電力量リスト215…第n推定電力量リスト216との誤差率のリストである。
図5以降で後述する例の場合、入出力制御部202は、前述の仮モデル検証用期間に基づく仮モデル検証用ログ506の消費電力量フィールドのデータと、第一推定電力量リスト512を用いて、誤差率演算部205にて算出した誤差率のリストである、第一仮誤差率リスト512を作成する。
同様に、入出力制御部202は、前述の仮モデル検証用期間に基づく仮モデル検証用ログ506の消費電力量フィールドのデータと、第二推定電力量リスト513を用いて、誤差率演算部205にて算出した誤差率のリストである、第二仮誤差率リスト513を作成する。
同様に、入出力制御部202は、前述の仮モデル検証用期間に基づく仮モデル検証用ログ506の消費電力量フィールドのデータと、第三推定電力量リスト514を用いて、誤差率演算部205にて算出した誤差率のリストである、第三仮誤差率リスト514を作成する。
以下同様に、仮の誤差率リストは第五仮誤差率リスト516まで作成される。
第一仮平均誤差率220、第二仮平均誤差率221…第n仮平均誤差率222は、第一仮誤差率リスト217、第二仮誤差率リスト218…第n仮誤差率リスト219の絶対値の平均値を算出した、誤差率演算部205による平均誤差率である。
図5以降で後述する例の場合、第一仮平均誤差率517は、第一仮誤差率リスト512の全レコードの値を絶対値化した後にそれら全ての値を加算して、全レコード数で割った、平均誤差率である。
同様に、第二仮平均誤差率518は、第二仮誤差率リスト513の全レコードの値を絶対値化した後にそれら全ての値を加算して、全レコード数で割った、平均誤差率である。
同様に、第三仮平均誤差率519は、第三仮誤差率リスト514の全レコードの値を絶対値化した後にそれら全ての値を加算して、全レコード数で割った、平均誤差率である。
以下同様に、仮の平均誤差率は第五仮平均誤差率521まで作成される。
新推定電力量リスト223は、ログテーブル110のうち現在の日時から所定期間だけ遡った流量データを推定値演算部204に与えて、新モデル206を用いて算出した電力量の推定値のリストである。
図7で後述する例の場合、本日が2012年2月15日とすると、入出力制御部202は、まず新モデル検証用期間として、2012年2月15日から新モデル作成用期間の半分である22日を設定し、ログテーブル110からこの期間のレコードを新モデル検証用ログ701として設定する。そして、入出力制御部202は新モデル検証用ログ701の流量フィールドのデータと新モデル206を用いて、推定値演算部204にて算出した電力量の推定値である、新推定電力量リスト223を作成する。
新誤差率リスト224は、誤差率演算部205によって算出した、ログテーブル110のうち現在の日時から所定期間だけ遡った電力量データと新推定電力量リスト223との誤差率のリストである。
図7で後述する例の場合、入出力制御部202は、前述の新モデル検証用期間に基づく新モデル検証用ログ701の消費電力量フィールドのデータと、新推定電力量リスト223を用いて、誤差率演算部205にて算出した誤差率のリストである、新誤差率リスト224を作成する。
新平均誤差率225は、新誤差率リスト224の絶対値の平均値を算出した、誤差率演算部205による平均誤差率である。
図7で後述する例の場合、新平均誤差率225は、新誤差率リスト224の全レコードの値を絶対値化した後にそれら全ての値を加算して、全レコード数で割った、平均誤差率である。
旧推定電力量リスト226は、ログテーブル110のうち現在の日時から所定期間だけ遡った流量データを推定値演算部204に与えて、旧モデル229を用いて算出した電力量の推定値のリストである。
図7で後述する例の場合、本日が2012年2月15日とすると、入出力制御部202は、前述の新モデル検証用ログ701の流量フィールドのデータと旧モデル229を用いて、推定値演算部204にて算出した電力量の推定値である、旧推定電力量リスト226を作成する。
旧誤差率リスト227は、誤差率演算部205によって算出した、ログテーブル110のうち現在の日時から所定期間だけ遡った電力量データと旧推定電力量リスト226との誤差率のリストである。
図7で後述する例の場合、入出力制御部202は、前述の新モデル検証用ログ701の消費電力量フィールドのデータと、旧推定電力量リスト226を用いて、誤差率演算部205にて算出した誤差率のリストである、旧誤差率リスト227を作成する。
一時データ群207の内部に設けられる、旧平均誤差率228は、旧誤差率リスト227の絶対値の平均値を算出した、誤差率演算部205による平均誤差率である。
図7で後述する例の場合、旧平均誤差率225は、旧誤差率リスト227の全レコードの値を絶対値化した後にそれら全ての値を加算して、全レコード数で割った、平均誤差率である。
図3は、ログテーブル110と推定電力量リストと、仮誤差率リストと、仮平均誤差率のテーブル構成及び一例を示す図である。
ログテーブル110は、日時フィールドと、流量フィールドと、消費電力量フィールドよりなる。
日時フィールドには、流量計109にて水の流量を計測し、電力量計107にて電力量を計測した時点の日時データが格納される。
流量フィールドには、流量計109にて計測した水の流量のデータが格納される。
消費電力量フィールドには、電力量計107にて計測した消費電力量のデータが格納される。
すなわち、隣接するレコード同士の日時フィールドに格納される、日時データで定められる時間間隔における水の流量が流量フィールドに、消費電力量のデータが消費電力量フィールドに格納される。この時間間隔は任意であり、必ずしも均等な時間間隔でなくてもよい。
なお、ログテーブル110の右隣に配置されている第一推定電力量リスト214、第一仮誤差率リスト217、第一仮平均誤差率220、第二推定電力量リスト215、第二仮誤差率リスト218及び第二仮平均誤差率221の詳細については、後述する。
[動作]
図4は、特性モデル更新処理装置201によるモデル更新処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、特性モデル更新処理装置201による、新モデル作成用期間を決定する処理の流れを示す概念図である。
特性モデル更新処理装置201が一連の処理を開始すると(S401)、入出力制御部202はモデル演算部203を制御して、特性モデルを更新する際の起点となる日から一年前の日を基準に、複数の仮モデル作成用期間である、第一期間208、第二期間209…第n期間210まで遡ったログデータを基に、第一仮モデル211、第二仮モデル212…第n仮モデル213を作成する(S402)。
ここで図5を参照して、ステップS402の詳細を説明する。
図5において、特性モデルを更新する際の起点となる日は2012年2月15日であるとする。すると、一年前の日は2011年2月15日である。この2011年2月15日を、仮モデルを作成するための基準日と設定する。
そして、第一期間は15日、第二期間は30日、第三期間は45日、第四期間は60日、第五期間は75日、というように、予め15日毎に設定されている。
入出力制御部202は第一期間を参照して、基準日である2011年2月15日から第一期間である15日分遡った分のログデータ、つまり2011年2月1日から2011年2月15日までのログデータをログテーブル110から読み出して、モデル演算部203に与える。モデル演算部203は、与えられたログデータに基づいて、第一仮モデル501を生成する。
次に、入出力制御部202は第二期間を参照して、基準日から第二期間である30日分遡った分のログデータ、つまり2011年1月16日から2011年2月15日までのログデータをログテーブル110から読み出して、モデル演算部203に与える。モデル演算部203は、与えられたログデータに基づいて、第二仮モデル502を生成する。
以下同様に、入出力制御部202はログデータを参照して、モデル演算部203を制御して、基準日から45日分遡った分のログデータに基づく第三仮モデル503、基準日から60日分遡った分のログデータに基づく第四仮モデル504及び基準日から75日分遡った分のログデータに基づく第五仮モデル505を生成する。
次に、入出力制御部202は推定値演算部204を制御して、特性モデルを更新する際の起点となる日から一年前の日を基準に、所定期間まで経過したログデータを用いて、ステップS402で作成した第一仮モデル211、第二仮モデル212…第n仮モデル213に対応する、第一推定電力量リスト214、第二推定電力量リスト215…第n推定電力量リスト216を作成する(S403)。
ここで図5を参照して、ステップS403の詳細を説明する。
図5において、前述の基準日は2011年2月15日である。そして、第一仮モデル501乃至第五仮モデル505を検証するための仮モデル検証用期間として、基準日から30日分経過した分のレコード、つまり2011年2月15日から2011年3月17日までのレコードを、仮モデル検証用ログ506として利用する。
入出力制御部202は、仮モデル検証用ログ506の各レコードから流量フィールドの値を読み出して、推定値演算部204に第一仮モデル501を設定して電力量の推定値を演算させる。そして、推定値演算部204が算出した電力量の推定値を、仮モデル検証用ログ506のレコード毎に取得して、第一推定電力量リスト507に格納する。この、第一推定電力量リスト507は、図3に示すように、ログテーブル110のうちの所定のレコード、つまり仮モデル検証用ログ506に対応する。
次に、入出力制御部202は仮モデル検証用ログ506の各レコードから流量フィールドを読み出して、推定値演算部204に第二仮モデル502を設定して電力量の推定値を演算させる。そして、推定値演算部204が算出した電力量の推定値を、仮モデル検証用ログ506のレコード毎に取得して、第二推定電力量リスト508に格納する。この、第二推定電力量リスト508は、図3に示すように、ログテーブル110のうちの所定のレコード、つまり仮モデル検証用ログ506に対応する。
以下同様に、入出力制御部202は仮モデル検証用ログ506と各々の仮モデルを参照して、推定値演算部204を制御して、図5に示すように、第三推定電力量リスト509、第四推定電力量リスト510及び第五推定電力量リスト511を生成する。
次に、入出力制御部202は誤差率演算部205を制御して、現在の日時から一年前の日を基準に、所定期間まで経過したログデータを用いて、ステップS403で作成した第一推定電力量リスト214、第二推定電力量リスト215…第n推定電力量リスト216との誤差率である、第一仮誤差率リスト217、第二仮誤差率リスト218…第n仮誤差率リスト219を作成する(S404)。
ここで図3を参照して、ステップS404の詳細を説明する。
ログテーブル110には流量フィールドと消費電力量フィールドが存在する。一方、第一推定電力量リスト214には、第一仮モデル211を用いて推定値演算部204が算出した、流量に対応する電力量の推定値が格納されている。つまり、一方(ログテーブル110の消費電力量フィールド)は電力量の測定値であり、他方(第一推定電力量リスト214)は電力量の推定値である。したがって、推定値が測定値に対してどれ位誤差があるのかを演算できる。
誤差率の計算式は、誤差率をR、消費エネルギー量の測定値をE、消費エネルギー量のモデル推定値をEとすると、以下の式(1)になる。
この式(1)にて算出した誤差率Rを、第一推定電力量リスト214のレコード毎に算出して、第一仮誤差率リスト217に格納する。この、第一仮誤差率リスト217は、図3に示すように、ログテーブル110のうちの所定のレコード、つまり仮モデル検証用ログ506に対応する。
次に、式(1)にて算出した誤差率Rを、第二推定電力量リスト215のレコード毎に算出して、第二仮誤差率リスト218に格納する。この、第二仮誤差率リスト218は、図3に示すログテーブル110のうちの所定のレコード、つまり図5の仮モデル検証用ログ506に対応する。
以下同様に、入出力制御部202は仮モデル検証用ログ506と各々の推定電力量リストを参照して、誤差率演算部205を制御して、図5に示すように、第一仮誤差率リスト512、第二仮誤差率リスト513、第三仮誤差率リスト514、第四仮誤差率リスト515及び第五仮誤差率リスト516を生成する。
次に、入出力制御部202は誤差率演算部205を制御して、第一仮誤差率リスト217、第二仮誤差率リスト218…第n仮誤差率リスト219の絶対値の平均値を算出した、第一仮平均誤差率220、第二仮平均誤差率221…第n仮平均誤差率222を作成する(S405)。
ここで図3を参照して、ステップS405の詳細を説明する。
第一仮誤差率リスト217には、仮モデル検証用ログ506のレコード毎に、第一仮モデル501によって導き出された電力量の推定値の誤差率が格納されている。誤差率演算部205は、この誤差率のばらつき具合を、平均誤差率として計算する。
平均誤差率の計算式は、平均誤差率をR、仮誤差率リストのi番目のレコードにおける誤差率をREi、仮モデル検証用ログ506のレコード数をNとすると、以下の式(2)になる。
この式(2)にて第一仮誤差率リスト217から平均誤差率Rを算出して、第一仮平均誤差率220に格納する。
次に、式(2)にて第二仮誤差率リスト218から平均誤差率Rを算出して、第二仮平均誤差率221に格納する。
以下同様に、入出力制御部202は各々の仮誤差率リストを参照して、誤差率演算部205を制御して、図5に示すように、第一仮平均誤差率517、第二仮平均誤差率518、第三仮平均誤差率519、第四仮平均誤差率520及び第五仮平均誤差率521を生成する。
次に、入出力制御部202内のモデル精度判定部230は、ステップS405にて算出された各々の平均誤差率の内、最も低い平均誤差率を選択し、その平均誤差率を導き出した仮モデル作成用期間を導き出す(S406)。
ここで図6を参照して、ステップS406の詳細を説明する。
図6(a)は、仮モデル作成用期間と平均誤差率の関係を示す表であり、図6(b)は、平均誤差率の一例を示すグラフである。
上述したように、ステップS405にて仮モデル毎に平均誤差率が算出される。すると、図6(a)に示すような期間と平均誤差率との対応関係が生じる。そこで、図6(b)に示すようにグラフにプロットしてみると、平均誤差率が最小になる仮モデル作成用期間が存在することが判る。入出力制御部202内のモデル精度判定部230は、これら平均誤差率の中で最も低い値を示す仮モデル作成用期間を選定する。
図6の場合では、仮モデル作成用期間45日が最も低い平均誤差率である。
次に、入出力制御部202はモデル演算部203を制御して、現在の日時からステップS406にて特定した仮モデル作成用期間だけ遡った期間のログデータを用いて、新モデル206を作成する(S407)。
ここで図7を参照して、ステップS407の詳細を説明する。
図7は、特性モデル更新処理装置201によるモデル更新処理の流れを示す概念図である。
ステップS406及び図6の説明で、最も低い平均誤差率を示した仮モデル作成用期間は45日であった。そこで、入出力制御部202は現在(2012年2月15日)から45日遡った、2012年1月2日から現在までのログを、新モデル作成用期間と定める。そして、入出力制御部202はログテーブル110から新モデル作成用期間に合致するレコードをモデル演算部203に与えて、新モデル206を作成する。
次に、入出力制御部202は推定値演算部204を制御して、現在の日時からステップS406にて特定した仮モデル作成用期間の半分の期間だけ遡った期間のログデータを新モデル検証用ログ701として用いて、新モデル206の消費電力推定値である新推定電力量リスト223を作成する(S408)。
ここで図7を参照して、ステップS408の詳細を説明する。
図7において、新モデル206を検証するための検証用期間として、ステップS406にて特定した仮モデル作成用期間である45日の半分の期間である22日だけ遡った期間、つまり2012年1月25日から2012年2月15日までの流量データを、新モデル検証用ログ701として利用する。
入出力制御部202は、新モデル検証用ログ701の各レコードの流量フィールドから流量データを読み出して、推定値演算部204に新モデル206を設定して電力量の推定値を演算させる。そして、推定値演算部204が算出した電力量の推定値を、新モデル検証用ログ701のレコード毎に取得して、新推定電力量リスト223に格納する。
次に、入出力制御部202は誤差率演算部205を制御して、ステップS408にて作成した新推定電力量リスト223と、新モデル検証用ログ701の消費電力量フィールドから読み出した消費電力量のデータを用いて、電力量の測定値に対する推定値の誤差率を算出し、新誤差率リスト224を作成する。
そして、入出力制御部202は誤差率演算部205を制御して、新誤差率リスト224の絶対値平均である新平均誤差率225を算出する(S409)。この、ステップS409で求めた新平均誤差率225は、新モデル206の平均誤差率である。
ここで図7を参照して、ステップS409の詳細を説明する。
新モデル検証用ログ701には流量フィールドと消費電力量フィールドが存在する。一方、新推定電力量リスト223には、新モデル206を用いて推定値演算部204が算出した、流量に対応する電力量の推定値が格納されている。つまり、一方(新モデル検証用ログ701の消費電力量フィールド)は電力量の測定値であり、他方(新推定電力量リスト223)は電力量の推定値である。したがって、ステップS404と同様に、推定値が測定値に対してどれ位誤差があるのかを演算できる。
前述の式(1)にて算出した誤差率Rを、新推定電力量リスト223のレコード毎に算出して、新誤差率リスト224に格納する。
新誤差率リスト224には、新モデル検証用ログ701のレコード毎に、新モデル206によって導き出された電力量の推定値の誤差率が格納されている。誤差率演算部205は、この誤差率のばらつき具合を、平均誤差率Rとして計算する。
前述の式(2)にて算出した平均誤差率Rを算出して、新平均誤差率225に格納する。
次に、入出力制御部202は、ステップS408及びS409にて、新モデル206に対して行った演算処理を、旧モデル229に対しても実行する。具体的には、まず、入出力制御部202は推定値演算部204を制御して、新モデル検証用ログ701を用いて、旧モデル229の消費電力推定値である旧推定電力量リスト226を演算する。
次に、入出力制御部202は誤差率演算部205を制御して、旧推定電力量リスト226と、新モデル検証用ログ701の消費電力量フィールドから読み出した消費電力量のデータを用いて、誤差率を算出し、旧誤差率リスト227を作成する。そして、入出力制御部202は誤差率演算部205を制御して、旧誤差率リスト227の絶対値平均である旧平均誤差率228を算出する(S410)。この、ステップS410で求めた旧平均誤差率228は、旧モデル229の平均誤差率である。
次に、入出力制御部202内のモデル更新判定部231は、ステップS409で算出した新平均誤差率225と、ステップS410で算出した旧平均誤差率228とを比較して、どちらの誤差率が小さいのか、選択する(S411)。
新平均誤差率225が旧平均誤差率228以下であれば(S411のYES)、入出力制御部202は新モデル206を採用し、旧モデル229を破棄する(S412)。
旧平均誤差率228より新平均誤差率225が大きければ(S411のNO)、入出力制御部202は旧モデル229を維持し、新モデル206を破棄する(S413)。
新平均誤差率225と旧平均誤差率228が等しい値であった場合、新しいログデータから作成されている新モデル206の方が、取水計画演算装置111を運用する際の、誤差率の低減が期待できるので、新モデル206を選択する。
ステップS412及びS413のいずれも、その後一連の処理を終了する(S414)。
新たに作成する特性モデルの基となる、ログテーブル110の期間をログテーブル110の直近のデータを用いて決定しようとすると、どの期間が最も誤差率を小さくできるのか、判別できない。そこで、過去のログテーブル110のデータを用いて、特性モデルの作成用期間が異なる仮の特性モデルを複数作成する。これが、図5の仮モデル作成用期間であり、図3の第一期間208、第二期間209…第n期間210である。
次に、作成した複数の仮モデルについて、どの程度実際の値に近いのかを検証する。このために、検証用期間を定めて、ログテーブル110から検証用期間に合致するレコードよりなる仮モデル検証用ログ506を特定し、流量と仮モデルから推定電力量を演算して、推定電力量リストを作成する。推定値である推定電力量と測定値である電力量とを比較して誤差率を算出し、その絶対値平均を算出すると、作成した仮モデル毎の平均誤差率、つまり、仮モデルがどの程度実際のポンプ103の特性に対して精緻であるかが、具体的な数値として得られる。
作成した複数の仮モデルは、現在の日付から一年前の日を仮モデルを作成するための基準日として、この基準日から更に過去へ遡った期間である。何故、一年前なのかというと、これは水運用システム101に特有の事情を考慮している事に起因する。
水の需要は、天候や季節によって変動する。したがって、需要の傾向は同じ季節のログで類似することが期待できる。
更に、検証用期間は基準日から所定日数だけ経過した期間である。何故、仮モデル作成用期間と逆の時系列方向のデータを用いるのかは、平均誤差率に客観性を持たせるためである。もし、検証用期間を基準日から過去へ遡った期間にしてしまうと、検証用期間が近い仮モデル作成用期間の仮モデルが、最も誤差率が小さくなってしまう。図5の場合、検証用期間を基準日(2011年2月15日)から30日遡った期間に設定してしまうと、同じ仮モデル作成用期間よりなる第二仮モデル502が最も誤差率が小さくなってしまう。このような計算の偏りを防ぐため、基準日から未来方向の期間を検証用期間として設定している。
仮モデル毎に平均誤差率を算出して、比較した結果、最良の仮モデルが特定できたら、その仮モデルを作成した仮モデル作成用期間を利用して、直近のログテーブル110から新モデル206を作成する。つまり、新モデル206を作成する時点で、一時データ群207の中で最終的に必要なデータは、誤差率が少ないときの仮モデル作成用期間である。他のデータは誤差率が少ないときの仮モデル作成用期間が判明した時点で不要になる。
新モデル206は、直近のログテーブル110から誤差率が少ないときの仮モデル作成用期間だけ遡った期間のログを用いて作成する。しかし、作成した新モデル206が本当に採用してよいのか否かを検証しなければならない。折角作成した新モデル206が、旧モデル229よりも誤差率が大きければ、取水計画演算装置111に採用する意味がない。そこで、新モデル検証用期間を設定して、その新モデル検証用期間に合致するログを新モデル検証用ログ701として用いる。
新モデル検証用ログ701の新モデル検証用期間も、最良の仮モデル作成用期間と等しかったり近い期間であってはならない。前述と同様、誤差率が必ず小さくなってしまい、正確な判断ができなくなってしまう。そこで、新モデル検証用期間は、新モデル作成用期間の半分以下と設定する。新モデル作成用期間に用いたログよりも、ログに含まれる誤差が少ないので、精緻な検証が期待できる。
以上説明した実施形態では、仮モデル作成期間の間隔を15日に設定していた。この期間の間隔は任意でよい。特に特性モデル更新処理装置201を構成するパーソナルコンピュータの演算能力と、ハードディスク装置等不揮発性ストレージの記憶容量が許す限り、例えば1日のような細かい間隔で設定し、仮モデル群等を作成してもよい。
また、本実施形態では、特性モデルを更新するきっかけとして、特性モデルから導き出される推定電力量と、ログテーブル110に記録された電力量(測定値)との誤差が所定の閾値を超えた時に、特性モデル更新処理を実行する、としていたが、毎日決まった時間に特性モデル更新処理を実行し、旧モデル229より新モデル206の誤差率が小さくなったら直ぐに新モデル206に更新する、としてもよい。ポンプ103の経年劣化は避けられない現象であるから、同じ特性モデルを運用し続ければ、時間の経過と共に特性モデルの誤差率が大きくなるのは避けられない。したがって、常に最新のログから新モデル206を作成して、常に旧モデル229と比較すれば、閾値に関係なく常に最良の特性モデルで取水計画演算装置111を運用できる。
以上説明した実施形態には、以下に記す応用例が可能である。
(1)特性モデルの対象となる機器は、ポンプ103に限られない。例えば、空調設備はポンプと同様にモータを使用する。また、照明器具はモータを使用しないが、経年劣化を伴う負荷装置である点ではポンプと同様の性質を持つ。
すなわち、経年劣化を伴い、投入するエネルギーに対して得られる出力が変動する負荷装置であれば、本実施形態のモデル更新装置が取り扱うことのできる、特性モデルの対象となる機器になり得る。
ポンプ103以外の負荷装置を考慮すると、ログテーブル110の流量フィールドは、上位概念として出力フィールドと呼ぶこともできる。
同様に、第一推定電力量リストは上位概念として第一推定出力リストと、第二推定電力量リストは上位概念として第二推定出力リストと呼ぶこともできる。
(2)仮モデル作成用期間をより精緻に特定するために、周知の二分探索法を利用することが好ましい。また、最終的に異なる仮モデル作成用期間に係る二つの平均誤差率が同じ値になった場合、演算ステップ数を少なくすると共に古いデータを排除するために、期間が短い方の仮モデル作成用期間を採用する。
本実施形態では、モデル更新装置を開示した。
ポンプ103等の、経年劣化を伴う負荷装置の特性モデルを、ログテーブル110から作成する際の、新モデル作成用期間を決定するために、現在日時と概ね諸条件が合致すると思われる時期の過去のログデータを基に、複数の異なる仮モデル作成用期間に基づいて、仮の特性モデルである仮モデルを複数作成する。そして、それら複数の仮モデルに対し、仮モデル作成用期間とは異なる直近の仮モデル検証用期間のログデータを用いて、誤差率を算出し、最も誤差率の低い仮モデルの仮モデル作成用期間を、新モデル作成用期間として決定する。このような処理を実行することで、特性モデルを作成する際の新モデル作成用期間を一義的に決定できるので、これまでより長期間に渡って低い誤差率を実現する特性モデルを得ることができる。
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
101…水運用システム、102…水源、103…ポンプ、104…配水池、105…コントローラ、106…プロセスI/O装置、107…電力量計、108…管路、109…流量計、110…ログテーブル、111…取水計画演算装置、112…特性モデル、201…特性モデル更新処理装置、202…入出力制御部、203…モデル演算部、204…推定値演算部、205…誤差率演算部、206…新モデル、207…一時データ群、208…第一期間、209…第二期間、210…第n期間、211…第一仮モデル、212…第二仮モデル、213…第n仮モデル、214…第一推定電力量リスト、215…第二推定電力量リスト、216…第n推定電力量リスト、217…第一仮誤差率リスト、218…第二仮誤差率リスト、219…第n仮誤差率リスト、220…第一仮平均誤差率、221…第二仮平均誤差率、222…第n仮平均誤差率、223…新推定電力量リスト、224…新誤差率リスト、225…新平均誤差率、226…旧推定電力量リスト、227…旧誤差率リスト、228…旧平均誤差率、229…旧モデル、230…モデル精度判定部、231…モデル更新判定部、701…新モデル検証用ログ

Claims (5)

  1. 経年劣化を伴う負荷装置に与える電力量の測定値が格納される消費電力量フィールドと、前記負荷装置に前記電力量を与えた日時である日時情報が格納される日時フィールドと、前記電力量に対応して前記負荷装置から得られる出力の値が格納される出力フィールドとを備えるログテーブルと、
    前記ログテーブルの、所定の期間に該当するレコードから、前記負荷装置の前記電力量に対する前記出力を推定するための特性モデルを作成するモデル演算部と、
    前記特性モデルと前記出力の値を用いて推定消費電力量を演算する推定値演算部と、
    前記推定消費電力量の値と前記消費電力量フィールドの値とを比較して、前記消費電力量フィールドの値の誤差率を演算する誤差率演算部と、
    過去の基準日から所定の日数だけ遡る第一期間と、前記基準日から前記第一期間より長い日数だけ遡る第二期間を設定して、前記ログテーブルから前記第一期間に該当するレコードを前記モデル演算部に与えることで仮の特性モデルである第一仮モデルを作成して、前記ログテーブルから前記第二期間に該当するレコードを前記モデル演算部に与えることで仮の特性モデルである第二仮モデルを作成して、前記基準日から所定の日数だけ経過すると共に前記第一期間及び前記第二期間と重複しない期間を有する検証用期間を設定して、前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記消費電力量フィールドに格納される前記電力量の測定値と前記第一仮モデルを前記推定値演算部に与えることで推定電力量のリストである第一推定出力リストを作成して、前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記消費電力量フィールドに格納される前記電力量の測定値と前記第二仮モデルを前記推定値演算部に与えることで推定電力量のリストである第二推定出力リストを作成して、前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記出力フィールドに格納される前記出力の値と前記第一推定出力リストを前記誤差率演算部に与えることで前記第一推定出力リストに格納される前記推定電力量の誤差率である第一仮誤差率リストを作成して、前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記出力フィールドに格納される前記出力の値と前記第二推定出力リストを前記誤差率演算部に与えることで前記第一推定出力リストに格納される前記推定電力量の誤差率である第二仮誤差率リストを作成して、前記第一仮誤差率リストと前記第二仮誤差率リストを比較することにより、前記ログテーブルから新たな特性モデルを作成する期間の日数として前記第一期間及び前記第二期間の何れかの日数を選択する入出力制御部とを具備する特性モデル更新処理装置。
  2. 更に、前記第一仮誤差率リストに格納される前記推定電力量の誤差率と、前記第二仮誤差率リストに格納される前記推定電力量の誤差率とを比較するモデル精度判定部とを具備する、請求項1記載の特性モデル更新処理装置。
  3. 前記モデル精度判定部は、前記第一仮誤差率リストに格納される前記推定電力量の誤差率の絶対値の平均と、と、前記第二仮誤差率リストに格納される前記推定電力量の誤差率の絶対値の平均とを比較する、請求項2記載の特性モデル更新処理装置。
  4. 前記負荷装置はポンプであり、
    前記出力は前記ポンプの仕事量である液体の流量であり、
    前記基準日は現在から一年前の日である、
    請求項3記載の特性モデル更新処理装置。
  5. 経年劣化を伴う負荷装置に与える電力量の測定値が格納される消費電力量フィールドと、前記負荷装置に前記電力量を与えた日時である日時情報が格納される日時フィールドと、前記電力量に対応して前記負荷装置から得られる出力の値が格納される出力フィールドとを備えるログテーブルと、
    前記ログテーブルの、所定の期間に該当するレコードから、前記負荷装置の前記電力量に対する前記出力を推定するための特性モデルを作成するモデル演算部と、
    前記特性モデルと前記出力の値を用いて推定消費電力量を演算する推定値演算部と、
    前記推定消費電力量の値と前記消費電力量フィールドの値とを比較して、前記消費電力量フィールドの値の誤差率を演算する誤差率演算部と、
    入出力制御部と、
    を備える特性モデル更新装置による特定モデル更新方法であって、
    前記入出力制御部が、
    過去の基準日から所定の日数だけ遡る第一期間と、前記基準日から前記第一期間より長い日数だけ遡る第二期間を設定する仮モデル用期間設定ステップと、
    記ログテーブルから前記第一期間に該当するレコードを前記モデル演算部に与えることで仮の特性モデルである第一仮モデルを作成する第一仮モデル作成ステップと、
    前記ログテーブルから前記第二期間に該当するレコードを前記モデル演算部に与えることで仮の特性モデルである第二仮モデルを作成する第二仮モデル作成ステップと、
    前記基準日から所定の日数だけ経過すると共に前記第一期間及び前記第二期間と重複しない期間を有する検証用期間を設定する検証用期間設定ステップと、
    前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記消費電力量フィールドに格納される前記電力量の測定値と前記第一仮モデルを前記推定値演算部に与えることで推定電力量のリストである第一推定出力リストを作成する第一推定出力リスト作成ステップと、
    前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記消費電力量フィールドに格納される前記電力量の測定値と前記第二仮モデルを前記推定値演算部に与えることで推定電力量のリストである第二推定出力リストを作成する第二推定出力リスト作成ステップと、
    前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記出力フィールドに格納される前記出力の値と前記第一推定出力リストを前記誤差率演算部に与えることで前記第一推定出力リストに格納される前記推定電力量の誤差率である第一仮誤差率リストを作成する第一仮誤差率リスト作成ステップと、
    前記ログテーブルから前記検証用期間に該当するレコードの前記出力フィールドに格納される前記出力の値と前記第二推定出力リストを前記誤差率演算部に与えることで前記第二推定出力リストに格納される前記推定電力量の誤差率である第二仮誤差率リストを作成する第二仮誤差率リスト作成ステップと、
    前記第一仮誤差率リストと前記第二仮誤差率リストを比較することで、前記ログテーブルから新たな特性モデルを作成する期間の日数として前記第一期間及び前記第二期間の何れかの日数を選択する特性モデル作成用期間決定ステップと
    実行する特性モデル更新方法。
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