[第1実施形態]
本発明の第1実施形態におけるパチンコ遊技機について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[遊技機の構成]
第1実施形態における遊技機の概観について図1から図4を用いて説明する。尚、以下において説明する実施形態においては、本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される。)に適用した場合を示す。
パチンコ遊技機10は、図1から図4に示すように、ガラスドア11、木枠12、ベースドア13、遊技盤14、皿ユニット21、画像を表示する液晶表示装置32、遊技球を発射する発射装置130、各種の制御基板を含む基板ユニット400、遊技価値としての遊技球を付与する球払出ユニット500などから構成されている。
上述したガラスドア11は、ベースドア13に対して開閉自在に軸着されている。また、このガラスドア11の中央には、開口11aが形成されており、その開口11aには、透過性を有する保護ガラス19が配設されている。また、上述した木枠12は、その前方にベースドア13が軸着される。また、ガラスドア11の下部には、貸し出し用操作部80が設けられている。
上述した皿ユニット21は、ガラスドア11の下方に位置するように、ベースドア13に配設されている。皿ユニット21には、その上方に上皿20が、その下方に下皿22が設けられている。上皿20及び下皿22には、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口20a、22aが形成されており、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出され、特に、上皿20には、後述する遊技領域15に発射させるための遊技球が貯留される。
上述した発射装置130は、皿ユニット21の側方に位置するように、ベースドア13に配設されている。この発射装置130には、遊技者によって操作可能な発射ハンドル26が配設されており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。
上述した遊技盤14は、保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア13の前方に配設されている。遊技盤14は、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30などに囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。このように、発射装置130によって発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、遊技領域15に設けられた複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下することとなる。
この遊技盤14の前面中央には、第1始動口25、第2始動口44、シャッタ40などが設けられている。この第1始動口25又は第2始動口44に遊技球が入球したことを条件として、特別図柄の可変表示が実行されることとなる。また、詳しくは後述するが、この特別図柄の可変表示の結果に応じて、通常遊技状態よりも遊技者に相対的に有利な大当り遊技状態(所謂、「大当り」)となる。この大当り遊技状態となった場合には、シャッタ40が開放状態に制御され、大入賞口39に遊技球が受け入れ容易な開放状態となることがある。
この遊技盤14の後方には、液晶表示装置32の表示領域が視認可能に配設されている。また、ベースドア13の上方には、スピーカ46L、46Rが配設される。
また、遊技盤14の中央には、特別図柄表示装置35が配設されている。この特別図柄表示装置35は、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の可変表示を行うものである。この特別図柄表示装置35における特別図柄は、一列の図柄列で構成されているが、これに限らず、例えば、複数の図柄列で構成されていてもよい。この特別図柄は、数字や記号等からなる図柄である。
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
また、この特別図柄表示装置35において、特別図柄の導出表示が行われ、導出表示された特別図柄が特定の表示態様になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することとなる。また、導出表示された特別図柄が非特定の表示態様になった場合には、大当り遊技状態に移行しない。本実施形態においては、特別図柄が「0〜9」の数字図柄の場合には、大当り遊技状態に移行する。特別図柄が「−」の数字図柄の場合には、大当り遊技状態に移行しない。
また、本実施形態においては、大当り遊技状態終了後は、必ず確変状態に移行することとなる。なお、本発明にはそれに限るものではなく、導出表示された特別図柄が、特定の表示態様のうちの特別の表示態様になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行し、その大当り遊技状態が終了した場合に、確変状態に移行することとなるようにしてもよい。上述したような確変状態(高確率状態)では、通常遊技状態(低確率状態)よりも相対的に大当り遊技状態に移行する確率が向上する。
上述した液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この液晶表示装置32は、遊技盤14に形成された開口14aの後方(背面側)に配設されることとなる。この液晶表示装置32における表示領域には、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示に伴って可変表示を行う装飾図柄、遊技に係る背景画像、演出画像等、各種の遊技に関する画像が所定の態様で表示されることとなる。
また、この液晶表示装置32には、特別図柄表示装置35における特別図柄の可変表示に合わせて、装飾図柄が可変表示される。この装飾図柄の導出表示が行われ、特別図柄表示装置35における特別図柄の可変表示の結果が特定の表示態様となる場合には、導出表示された複数の装飾図柄の組合せが特定の組合せとなり、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行することとなる。
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED(Light Emitting Diode)、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。
上述した遊技盤14の遊技領域15には、各種の役物が設けられている。各種の役物の一例として図3を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤14の遊技領域15内の中央上方には、特別図柄表示装置35が設けられている。
また、特別図柄表示装置35の右側方には、普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置33が設けられている。また、遊技盤14の上方には、特別図柄ゲームにおける保留個数を表示する特別図柄保留表示装置34、普通図柄ゲームにおける保留個数を表示する普通図柄保留表示装置50がそれぞれ設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15内の上方には、球通過検出器54が設けられている。この球通過検出器54の近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、普通図柄表示装置33における普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止される。
この普通図柄が所定の図柄として停止表示されたときには、後述する第2始動口44を形成する一対の羽根部材を有する普通電動役物(以降、普通電役と略称することがある)48が作動して、一対の羽根部材が閉鎖状態から開放状態となり、第2始動口44に遊技球が入り易くなるようになる。また、一対の羽根部材を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、一対の羽根部材を閉鎖状態として、第2始動口44に遊技球が入り難くなるようにする。
また、遊技盤14の遊技領域15内の下方には、遊技球の一般入賞口56が設けられている。
また、遊技盤14の遊技領域15の下方には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、大当り遊技状態に移行された場合には、このシャッタ40が遊技球を受け入れ易い開放状態(第一の状態)となるように駆動される。
また、この大入賞口39に遊技球が所定個数通過するか、又は、所定時間が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口39を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態(第二の状態)にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、上限ラウンド数に至っていないことを条件に、再度開放状態に駆動される。
また、シャッタ40の上方には、普通電動役物48が設けられており、普通電動役物48の一対の羽根部材の直上に、第1始動口25を形成する役物が設けられている。本実施形態においては、普通電動役物48の一対の羽根部材が閉鎖している場合には、第1始動口25を形成する役物によって第2始動口44の入賞経路が塞がれるため、第2始動口44への入賞は不可能となり、一対の羽根部材が開放している場合に入賞が可能となる。
この第1始動口25又は第2始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、特別図柄を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の可変表示開始条件としては、本実施形態においては、第1始動口25又は第2始動口44に遊技球が入賞したこと(始動領域を遊技球が通過したこと)を主な条件とする。つまり、所定の可変表示開始条件が成立したときに(始動領域を遊技球が通過したことを条件に)特別図柄の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、第1始動口25又は第2始動口44に遊技球が入賞したこと等を所定の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
また、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示中に遊技球が第1始動口25又は第2始動口44へ入賞した場合には、可変表示中の特別図柄が導出表示されるまで、その第1始動口25又は第2始動口44への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留される。つまり、所定の可変表示実行条件が成立したが、所定の可変表示開始条件が成立していない場合(所定の可変表示保留条件が成立した場合)には、所定の可変表示開始条件が成立するまで、特別図柄の可変表示の実行(開始)が保留されることとなる。特別図柄の可変表示の実行が保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の可変表示の実行が開始される。
また、特別図柄が導出表示された場合に実行される特別図柄の可変表示の実行は一回分である。また、特別図柄の可変表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の可変表示が保留される。このように特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示が保留された場合には、特別図柄保留表示装置34は、その保留個数を表示することとなる。
また、普通図柄ゲームにおいても同じように、普通図柄の可変表示の実行(開始)が保留されることがあり、その普通図柄の可変表示が保留された場合には、普通図柄保留表示装置50は、その保留個数を表示することとなる。
尚、本実施形態においては、4回を上限として特別図柄の可変表示、普通図柄の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、特別図柄の可変表示を保留するように構成してもよく、さらには、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、特別図柄の可変表示を保留しないように構成してもよい。
また、図4に示すように、上述した球通過検出器54、一般入賞口56、大入賞口39、第1始動口25、第2始動口44の後方には、それぞれ、通過球センサ114、115、一般入賞球センサ106、108、110、112、カウントセンサ104、第1始動入賞球センサ116、第2始動入賞球センサ117が配設され、それぞれの通過又は入球が検知される。また、普通電動役物48、シャッタ40の後方には、それぞれ、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120が配設され、それぞれの駆動が行われる。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図5に示す。
図5に示すように、パチンコ遊技機10は、主に、遊技の制御を行う主制御回路60と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路200とから構成される。
主制御回路60は、メインCPU66、メインROM68(読み出し専用メモリ)、メインRAM70(読み書き可能メモリ)を備えている。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムや、各種のテーブルなどが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、後述するタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72、バックアップコンデンサ74を備えている。
バックアップコンデンサ74は、電断時において、例えば、メインRAM70に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM70に記憶されている各種データを保持することに用いられる。このため、電断時において、電源遮断前の内容がメインRAM70に記憶されており、バックアップコンデンサ74に蓄積された電荷が放電されてしまう前に、電源投入を行うことにより、メインRAM70に記憶されている電断前の各種データに基づいて、バックアップ復帰が可能となる。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されている。
例えば、主制御回路60からの信号に応じる各種の装置としては、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置35、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の保留個数を表示する特別図柄保留表示装置34、普通図柄ゲームにおける識別情報としての普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示装置33、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示の保留個数を表示する普通図柄保留表示装置50、普通電動役物48を開放状態又は閉鎖状態とする普通電動役物ソレノイド118、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド120などが接続されている。
また、例えば、大入賞口39における領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給するカウントセンサ104、各一般入賞口56を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する一般入賞球センサ106、108、110、112、球通過検出器54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する通過球センサ114、115、第1始動口25を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する第1始動入賞球センサ116、第2始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する第1始動入賞球センサ117、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするバックアップクリアスイッチ124などが接続されている。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット300が接続されている。また、カードユニット300には、貸し出し用操作部80が接続されており、その操作に応じて、カードユニット300に操作信号が供給される。なお、カードユニット300は、遊技者から見てパチンコ遊技機10の左側に隣設されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット300から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
さらには、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L、46Rから発生させる音声に関する制御、装飾ランプなどを含むランプの制御等を行う。
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、サブCPU206、プログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46L、46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどを含むランプの制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、メインROM68、プログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する。尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、液晶表示装置32の表示制御を行う回路であり、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータなどから構成されている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給されるデータに応じて、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。表示制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、装飾図柄を示す装飾図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ等、各種の画像データなど、液晶表示装置32に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。
そして、表示制御回路250は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。このD/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像が表示される。つまり、表示制御回路250は、液晶表示装置32に遊技に関する画像を表示させる制御を行うこととなる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(以下、AMPと称する。)などから構成されている。
この音源ICは、スピーカ46L、46Rから発生させる音声の制御を行う。音源ICは、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給する。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ46L、46Rから音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROMなどから構成されている。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図6〜図9、図11〜図15に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理の状態遷移について図10を用いて説明する。
[メイン処理(主制御)]
図6、図7を用いて、メイン処理について以下に説明する。
ステップS10においては、ウォッチドッグタイマの初期設定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ウォッチドッグタイマの初期設定をする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS11に処理を移す。
ステップS11においては、RAMアクセスを許可する処理を行う。この処理において、メインCPU66はRAMアクセスを許可する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS12に処理を移す。
ステップS12において、メインCPU66は、バックアップクリアスイッチの入力があるか否かを判断する。バックアップクリアスイッチの入力がある場合には、ステップS21に処理を移し、バックアップクリアスイッチの入力がない場合には、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、メインCPU66は、電断検知フラグがあるか否かを判断する。電断検知フラグがある場合には、ステップS14に処理を移し、電断検知フラグがない場合には、ステップS21に処理を移す。
ステップS14においては、作業領域損傷チェック処理を行う。この処理において、メインCPU66は、作業領域の損傷をチェックする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS15に処理を移す。
ステップS15において、メインCPU66は、作業領域損傷があるか否かを判断する。作業領域損傷がある場合には、ステップS21に処理を移し、作業領域損傷がない場合には、ステップS16に処理を移す。なお、後述するステップS17〜ステップS20の処理は、電源供給の開始後、バックアップコンデンサ74によって保持されたメインRAM70のデータに基づいて制御を再開するための処理である。また、後述するステップS21〜ステップS23の処理は、メインRAM70のデータをクリアにしてから制御を開始するための処理である。
ステップS16においては、初期設定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、割り込み設定、シリアル通信用IC72の通信設定などの初期設定をする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS17に処理を移す。
ステップS17においては、電断復帰コマンド送信処理を行う。この処理において、メインCPU66は、電断復帰コマンドを送信する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS18に処理を移す。
ステップS18において、メインCPU66は割込フラグが禁止状態であるか否かを判断する。メインCPU66は、割込フラグが割込禁止状態である場合には、ステップS20に処理を移し、割込フラグが割込禁止状態でない場合には、ステップS19に処理を移す。
ステップS19においては、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU66はタイマ割込処理(図8参照)を許可する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS20に処理を移す。
ステップS20においては、スタックエリアにおけるレジスタを復帰する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、スタックエリアにおけるレジスタを復帰する処理を行う。この処理が終了した場合には、スタックエリアより復帰されたプログラムカウンタの示すプログラムアドレスへ復帰する。
ステップS21においては、作業領域初期化処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の作業領域を初期化する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS22に処理を移す。
ステップS22においては、初期設定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、特別図柄に関するデータを初期化する処理、割り込みの設定をする処理、シリアル通信用IC72の通信設定をする処理などの初期設定処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS23に処理を移す。
ステップS23においては、初期化コマンド送信処理を行う。この処理において、メインCPU66は、初期化コマンドを送信する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS24に処理を移す。
ステップS24においては、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU66はタイマ割込処理(図8参照)を許可する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、割込禁止処理を行う。この処理において、メインCPU66は、タイマ割込処理(図8参照)を禁止する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS26に処理を移す。
ステップS26においては、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、初期値乱数カウンタを1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS28に処理を移す。
ステップS28においては、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU66は、タイマ割込処理(図8参照)を許可する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS29に処理を移す。
ステップS29において、メインCPU66は、システムタイマ監視タイマ値が3であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上である場合には、ステップS30に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3以上でない場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS30においては、システムタイマ監視タイマ減算処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を3減算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS31に処理を移す。
ステップS31においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマなど、各種のタイマを更新する処理を実行するこの処理が終了した場合には、ステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御処理を行う。メインCPU66は、後述するステップS54の処理において、第1始動入賞球センサ116、第2始動入賞球センサ117からの検知信号に応じて抽出された大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値に基づき、メインROM68に記憶される大当り当選テーブルを参照し、大当り抽選が当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS33に処理を移す。
ステップS33においては、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、後述するステップS54の処理において、通過球センサ114、115からの検知信号に応じて抽出された乱数値に基づき、メインROM68に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選が当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM70に記憶する処理を行う。なお、普通図柄抽選に当選した場合、普通電動役物48の羽根部材が開放状態となって、第2始動口44に遊技球が入球しやすくなる。この処理が終了した場合、ステップS34に処理を移す。
ステップS34においては、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS32、ステップS33でメインRAM70に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示装置35と、普通図柄表示装置33と、ラウンド数表示器51とを駆動するための制御データをメインRAM70に記憶する処理を行う。メインCPU66は、この制御データに基づいて制御信号を特別図柄表示装置35に送信する。特別図柄表示装置35は受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示及び停止表示する。普通図柄表示装置33は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合、ステップS35に処理を移す。
ステップS35においては、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU66は、台コンピュータ又はホールコンピュータに送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS36に処理を移す。
ステップS36においては、図柄保留個数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU66は、後述するタイマ割込処理におけるスイッチ入力処理にて検出される第1始動入賞球センサ116、第2始動入賞球センサ117及び通過球センサ114、115からの検知信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM70に記憶された保留個数データの更新結果に基づいて、特別図柄保留表示装置34の4つの特別図柄保留表示LED及び普通図柄保留表示装置50の4つの普通図柄保留表示LEDを駆動するための制御データをメインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS37に処理を移す。
ステップS37においては、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU66は、上記のステップなどでメインRAM70に記憶される制御データに基づいて、制御信号を各ポートに出力する処理を行う。具体的には、LED点灯のためのLED電源(コモン信号)や大入賞口39の開閉や普通電動役物48の羽根部材の開閉を行うソレノイド駆動のためのソレノイド電源を供給する。この処理が終了した場合、ステップS38に処理を移す。
ステップS38においては、入賞口関連コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、入賞口関連コマンドを制御する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS39に処理を移す。
ステップS39においては、記憶・遊技状態コマンド制御処理を行う。記憶・遊技状態コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、例えば、メインRAM70の所定領域に確変フラグもしくは時短状態フラグがセットされているか判定し、確変フラグもしくは時短状態フラグがセットされていると判定した場合、確変状態コマンド、時短状態コマンドを生成し、副制御回路200に送信する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS40に処理を移す。
ステップS40においては、コマンド出力制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、コマンド出力を制御する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、ステップS41に処理を移す。このように、メインCPU66は、所定の入力信号に基づいて進行する遊技において発生した事象に応じて複数種類のコマンドからいずれかを選択して送信を行うコマンド送信手段を有する遊技制御手段の一例である。
ステップS41においては、払出処理を行う。この処理において、メインCPU66は、大入賞口39、第1始動口25、第2始動口44、一般入賞口56a〜56dに遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路(図示せず)の払出・発射制御用CPU(図示せず)に送信する。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
[タイマ割込処理]
メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。図8を用いて、タイマ割込処理について以下に説明する。
ステップS50においては、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU66は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS51に処理を移す。
ステップS51においては、システムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。なお、システムタイマ監視タイマは、所定の処理(特別図柄制御処理等)をタイマ割込処理の所定回数(3回)の起動を条件として実行させるための監視タイマである。この処理が終了した場合、ステップS52に処理を移す。
ステップS52においては、ウォッチドッグ出力データにクリアデータ(01H)をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータ(01H)をセットする。さらに、メインCPU66は、ウォッチドック出力データに基づく制御信号を初期リセット回路64に送信する。初期リセット回路64は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を解放する。なお、初期リセット回路64に設けられるウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路64に接続されたコンデンサの容量で決定される所定時間(例えば、3100msec)が経過すると、初期リセット回路64からメインCPU66へシステムリセット信号が出力される。メインCPU66はこの初期リセット回路64が入力されるとシステムリセット状態となる。この処理が終了した場合、ステップS53に処理を移す。
ステップS53においては、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタなどの乱数を更新する。なお、大当り判定用乱数カウンタ及び大当り図柄決定用乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2msec毎の決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合、ステップS54に処理を移す。
ステップS54においては、スイッチ入力処理を行う。この処理において、メインCPU66は、スイッチに入力があったか否か判定する処理を行う。例えば、メインCPU66は、大入賞口39(図3参照)に設けられたカウントセンサ104(図5参照)や、4つの一般入賞口56(図3参照)に設けられた一般入賞球センサ106,108,110,112(図5参照)や、通過球センサ54a、54b(図3参照)に設けられた通過球センサ114,115(図5参照)や、第1始動口25、第2始動口44(図3参照)に設けられた第1始動入賞球センサ116、第2始動入賞球センサ117(図5参照)からの検知信号を受信することによって、各センサのスイッチが遊技球を検知したか判定する。メインCPU66は、検知したと判定した場合、検知したセンサの種類に応じて、各種の賞球関連のカウンタを更新する。この処理が終了した場合、ステップS55に処理を移す。
ステップS55においては、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU66は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄制御処理]
図7の特別図柄制御処理について図9を用いて説明する。尚、図9において、各処理の側方に描いた数値は、それら各処理に対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図9に示すように、ステップS71において、メインCPU66は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
尚、後述する各処理において、メインCPU66は、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、各処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。
尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
そして、ステップS72において、メインCPU66は、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図11を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出特別図柄、特別図柄の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、後述する特別図柄変動時間管理処理、すなわちステップS73の処理を実行するように設定することとなる。
ステップS73において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、後述する特別図柄表示時間管理処理すなわちステップS74の処理を実行するように設定することとなる。
ステップS74において、メインCPU66は、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述する大当り開始インターバル管理処理、すなわちステップS75の処理を実行するように設定することとなる。
一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、後述する特別図柄ゲーム終了処理、すなわちステップS81の処理を実行するように設定することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75において、メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、後述する大入賞口開放中処理、すなわちステップS76の処理を実行するように設定することとなる。
ステップS76において、メインCPU66は、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たす(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。
メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。そして、メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、後述する大入賞口内残留球監視処理、すなわちステップS77の処理を実行するように設定することとなる。
ステップS77において、メインCPU66は、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判断する。
メインCPU66は、この条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、後述する大当り終了インターバル処理、すなわちステップS80の処理を実行するように設定することとなる。
一方、メインCPU66は、この条件を満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、後述する大入賞口再開放前待ち時間管理処理、すなわちステップS78の処理を実行するように設定することとなる。
ステップS78において、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上ではないと判別した場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、上述した大入賞口開放中処理、すなわちステップS76の処理を再度実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上であると判別した場合に、ステップS80に示す大当り終了インターバル処理、すなわちステップS80の処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、後述する特別図柄ゲーム終了処理、すなわちステップS81の処理を実行するように設定することとなる。
そして、メインCPU66は、大当り遊技状態が終了した場合、又は、はずれとなった場合には、ステップS81の特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、上述した特別図柄記憶チェック処理、すなわちステップS72の処理を実行するように設定することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図10に示すように、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図9に示す特別図柄記憶チェック処理、特別図柄変動時間管理処理、特別図柄表示時間管理処理、特別図柄ゲーム終了処理を所定のタイミングで実行することとなる。
また、メインCPU66は、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図9に示す特別図柄記憶チェック処理、特別図柄変動時間管理処理、特別図柄表示時間管理処理、大当り開始インターバル管理処理の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。
さらに、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図9に示す大入賞口開放中処理、大入賞口内残留球監視処理、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。
尚、大当り遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図9に示す大入賞口開放中処理、大入賞口内残留球監視処理、大当り終了インターバル処理、特別図柄ゲーム終了処理の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図9の特別図柄記憶チェック処理について図11を用いて説明する。
最初に、図11に示すように、ステップS101において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行う。メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移して、保留個数が“0”であるか否かの判断を行う。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS102において、メインCPU66は、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移して、デモ表示処理を実行する。ステップS103の処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、メインCPU66は、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS104において、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。また、メインCPU66は、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を“1”減少するように記憶更新する。さらに、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105において、メインCPU66は、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、遊技状態が大当り確率の高い高確率状態(確率変動状態)であるか大当り確率の低い低確率状態(通常状態)であるかを示す高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りの判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。
高確率フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が確変状態である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常時よりも向上することとなる。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。このように、メインCPU66は、可変表示開始条件が成立したときに、可変表示手段(液晶表示装置32)に表示させる可変表示結果を決定する可変表示結果決定手段の一例である。
ステップS106において、メインCPU66は、図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を読み出し、その大当り図柄用乱数値と、上述した大当り判定の結果とに基づいて、特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、特別図柄を特別の表示態様(大当り図柄が確変図柄となる表示態様)として決定する場合には、確変状態に移行させる制御を行うこととなる。
このように記憶された特別図柄を示すデータは、特別図柄表示装置35に供給される。これによって、特別図柄表示装置35に、特別図柄が導出表示されることとなる。また、このように記憶された特別図柄を示すデータは、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に送信される。これによって、副制御回路200において、特別図柄に対応する演出用の特別図柄が液晶表示装置32に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。このように、メインCPU66は、可変表示手段における識別情報の可変表示結果が特定の表示態様となったときに遊技者に有利な特定遊技状態(大当り遊技)に制御を行う遊技状態制御手段の一例である。
ステップS109において、メインCPU66は、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。またメインCPU66は、上述したように決定された特別図柄に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。メインCPU66は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄の変動表示態様(特に、変動表示時間)を決定することとなる。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置35に供給される。これによって、特別図柄表示装置35に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に送信される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターンを示すデータに応じた演出表示を実行することとなる。第1実施形態においては、詳細については後述するが、ステップS106の処理で決定した特別図柄を示すデータは、1バイトの図柄指定コマンドデータとし、ステップS109の処理で決定した変動パターンを示す変動パターンデータは、1バイトの変動パターン指定コマンドデータとし、これらのコマンドデータを1つのコマンドとし、可変表示開始時期を示すバイトデータとともに、副制御回路200に送信される。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。このように、メインCPU66は、可変表示結果決定手段によって決定された可変表示結果に基づいて複数種類の識別情報の可変表示パターンからいずれかを選択する可変表示パターン選択手段の一例である。また、メインCPU66は、可変表示パターン選択手段が選択した可変表示パターン及び可変表示結果決定手段によって決定した可変表示結果に基づき、特定データとして識別情報の可変表示開始時期を示すバイトデータと、特定データに付随するデータとして識別情報の可変表示パターンを示すバイトデータ及び可変表示結果決定手段によって決定した可変表示結果を示すバイトデータを1コマンドデータとして生成する前記コマンドデータ生成手段の一例である。
そして、ステップS110において、メインCPU66は、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットし、さらにステップS111において、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンド出力制御処理]
次に、コマンド出力制御処理について、図12を用いて説明する。
ステップS120において、メインCPU66は、普通図柄制御コマンドデータをコマンド出力データ格納領域にロードする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS121に処理を移す。
ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄制御コマンドがセットされているか否かを判定する処理を行う。普通図柄制御コマンドがセットされていると判定した場合にはステップS122に処理を移す。普通図柄制御コマンドがセットされていると判定しない場合にはステップS123に処理を移す。
ステップS122において、メインCPU66は、1コマンド送出処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS123に処理を移す。
ステップS123において、メインCPU66は、特別図柄制御コマンドデータをロードする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS124に処理を移す。
ステップS124において、メインCPU66は、特別図柄制御コマンドがセットされているか否かを判定する処理を行う。特別図柄制御コマンドがセットされていると判定した場合にはステップS125に処理を移す。特別図柄制御コマンドがセットされていると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS125において、メインCPU66は、1コマンド送出処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[1コマンド送出処理]
次に、1コマンド送出処理について、図13を用いて説明する。
ステップS130において、メインCPU66は、メインRAM70におけるバイト数カウンタの値に1加算する処理を行う。ここでは、バイト数カウンタの値をX(Xは整数)とする。この処理が終了した場合には、ステップS131に処理を移す。
ステップS131において、メインCPU66は、メインRAM70におけるコマンド出力データ格納領域にロードされたコマンドのXバイト目のデータを送信バッファにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS132に処理を移す。
ステップS132において、メインCPU66は、送信バッファにコマンドデータがセットされているか否かを判定する処理を行う。コマンドデータがセットされていると判定した場合にはステップS133に処理を移す。コマンドデータがセットされていると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS133において、メインCPU66は、送信バッファにセットされているコマンドデータを1バイトずつ副制御回路200に送出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS130に処理を移す。このように、メインCPU66は、コマンドデータ生成手段によって生成されたコマンドデータを、全てのデータが送信されるまで、1バイトずつ繰り返し送信を行うコマンド送信手段の一例である。
[サブ制御メイン処理]
図14を用いて、副制御回路メイン処理を説明する。副制御回路200は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。
ステップS1510においては、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU206は、電源投入に応じて、プログラムROM208から起動プログラムを読み込むとともに、ワークRAM210に記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1520に処理を移す。
ステップS1520においては、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶される乱数を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1530に処理を移す。
ステップS1530においては、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から受信し、ワークRAM210の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS1540に処理を移す。
ステップS1540においては、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、液晶表示装置32において表示を行うためのデータを更新して表示制御回路250に送信する。表示制御回路250において、サブCPU206からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データをプログラムROM208から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS1550に処理を移す。このように、サブCPU206は、遊技結果を識別させる識別情報(演出用の特別図柄)の可変表示を行う遊技部品としての可変表示手段の一例である。
ステップS1550においては、音制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、音を出力するためのデータを音声制御回路230に送信する。音声制御回路230は、サブCPU206からの音を出力するためのデータに基づいて、音声データROMから曲データ、効果音データ、声データなどの、各種音データを読み出し、音を重ね合わせ、アンプで増幅し、スピーカ46から出力する。
ステップS1560においては、ランプ制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ランプを点灯するためのデータをランプ制御回路240に送信する。ランプ制御回路240は、サブCPU206からのランプを点灯するための点灯データに基づいて、装飾データROMから各種の点灯パターンデータを読み出し、ランプ・LED132等を点灯する。この処理が終了した場合には、ステップS1520に処理を移す。このように、サブCPU206は、コマンド送信手段(メインCPU66)から送信されたコマンドを受信し、当該受信したコマンドを解析するコマンド解析手段(ステップS1530)、及びコマンド解析手段によって解析されたコマンドに応じて遊技部品の駆動を行う駆動制御手段(ステップS1540〜S1560)、を有する副制御手段の一例である。また、サブCPU206は、データ解析手段(ステップS1530)によって解析されたコマンドデータの解析内容に対応して、遊技部品(液晶表示装置32、スピーカ46L、46R、ランプ・LED132等)を、特定データ(コマンドの1バイト目のデータ)によって特定されたタイミングにて駆動するように制御する駆動制御手段の一例である。
[コマンド解析処理]
図15を用いて、コマンド解析処理を説明する。
ステップS1610においては、サブCPU206は、主制御回路60から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206が、受信コマンドがあると判定した場合には、ステップS1620に処理を移し、受信コマンドがあると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1620においては、サブCPU206は、受信コマンドの1バイト目のデータを読み出し、受信コマンドデータの構成バイト数及びコマンドの種類を特定するとともに、特別図柄の可変表示開始のタイミングを特定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1630に処理を移す。このように、サブCPU206は、受信したコマンドデータに含まれる特定データ(1バイト目のデータ)に基づいて、当該受信したコマンドデータの構成バイト数を特定するバイト数特定手段の一例である。
ステップS1630においては、受信したコマンドが特図(特別図柄)変動パターン指定コマンドか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206が特図変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS1640に処理を移し、特図変動パターン指定コマンドと判定しない場合には、ステップS1680に処理を移す。特図変動パターン指定コマンドのバイト構成については、図16を参照して後述するが、3バイトによって構成されており、1バイト目のデータは、前述した構成バイト数及びコマンドの種類を特定するとともに、特別図柄の可変表示開始のタイミングを特定するデータであり、2バイト目のデータは、変動パターン指定情報であり、3バイト目のデータは、図柄指定情報である。
ステップS1640においては、2バイト目のデータに対応するデータを読み出す処理を行う。この処理において、サブCPU206は、特図変動パターン指定コマンドの2バイト目のデータ、すなわち特図変動パターン指定情報を読み出す処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1650に処理を移す。
ステップS1650において、サブCPU206は、特図変動パターン指定情報に対応する演出データをメインRAM70の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1660に処理を移す。
ステップS1660においては、3バイト目のデータ変動パターン指定コマンドに対応するデータを読み出す処理を行う。この処理において、サブCPU206は、特図変動パターン指定コマンドの3バイト目のデータ、すなわち停止図柄の指定情報を読み出す処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1670に処理を移す。このように、サブCPU206は、バイト数特定手段(サブCPU206)が特定したバイト数からなるコマンドデータを読み出し、当該読み出したコマンドデータを1バイトずつ解析するデータ解析手段の一例である。また、サブCPU206は、バイト数特定手段(サブCPU206)によって、受信した特定データ(1バイト目のデータ)に基づいて識別情報の可変表示パターンを示すバイトデータ及び可変表示結果決定手段によって決定した可変表示結果を示すバイトデータの存在を特定ことにより構成バイト数を特定するとともに、前記データ解析手段によって当該受信したコマンドデータの解析を行うコマンド解析手段の一例である。
ステップS1670においては、演出設定処理を行う。この処理において、サブCPU206は、演出用の特別図柄が変動を開始してから、指定の停止図柄で停止表示するまでの各種の演出を設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。このように、サブCPU206は、データ解析手段によって解析されたコマンドデータの解析内容に対応して、遊技部品(液晶表示装置32)を、特定データ(コマンドの1バイト目のデータ)によって特定されたタイミングにて駆動するように制御する駆動制御手段の一例である。また、サブCPU206は、可変表示手段において、前記特定データから特定される識別情報の可変表示開始のタイミングで、識別情報の可変表示パターンを示すバイトデータの解析内容に応じた表示内容にて識別情報の可変表示を行うとともに、可変表示結果を示すバイトデータの解析内容に応じた表示結果を導出表示させる駆動制御手段の一例である。
ステップS1680においては、受信したコマンドが普図(普通図柄)変動パターン指定コマンドか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206が普図変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS1690に処理を移し、普図変動パターン指定コマンドと判定しない場合には、ステップS1730に処理を移す。
ステップS1690においては、2バイト目のデータに対応するデータを読み出す処理を行う。この処理において、サブCPU206は、普図変動パターン指定コマンドの2バイト目のデータ、すなわち普図変動パターン指定情報を読み出す処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1700に処理を移す。
ステップS1700において、サブCPU206は、普図変動パターン指定情報に対応する演出データをメインRAM70の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1710に処理を移す。
ステップS1710においては、3バイト目のデータ変動パターン指定コマンドに対応するデータを読み出す処理を行う。この処理において、サブCPU206は、普図変動パターン指定コマンドの3バイト目のデータ、すなわち停止図柄の指定情報を読み出す処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1720に処理を移す。
ステップS1720においては、演出設定処理を行う。この処理において、サブCPU206は、演出用の普通図柄が変動を開始してから、指定の停止図柄で停止表示するまでの各種の演出を設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1730においては、受信したコマンドが特別図柄停止コマンドか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206が特別図柄停止コマンドであると判定した場合には、ステップS1740に処理を移し、特別図柄停止コマンドと判定しない場合には、ステップS1750に処理を移す。
ステップS1740において、サブCPU206は、演出用の特別図柄を確定停止させるための特図確定停止データをメインRAM70の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1750に処理を移す。
ステップS1750においては、受信したコマンドが特図記憶表示コマンドか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206が特図記憶表示コマンドであると判定した場合には、ステップS1760に処理を移し、特図記憶表示コマンドと判定しない場合には、ステップS1780に処理を移す。
ステップS1760においては、2バイト目のデータに対応するデータを読み出す処理を行う。この処理において、サブCPU206は、特図記憶表示コマンドの2バイト目のデータ、すなわち特図記憶数表示データを読み出す処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1770に処理を移す。
ステップS1770においては、サブCPU206は、演出用の特別図柄の保留球ランプを点灯させるための特図記憶数表示データをメインRAM70の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1780においては、サブCPU206は、その他受信コマンドに対応する演出データをメインRAM70の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[コマンドの構成]
図16は、特別図柄変動パターン指定コマンドを示すものであり、特別図柄変動パターン指定コマンドは、特別図柄記憶チェック処理(図11参照)において生成され、3バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「82H」が記憶されており、2バイト目には「00H〜23H」のいずれかが記憶されており、3バイト目には「00H〜05H」のいずれかが記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「82H」を読み込むことにより、コマンドの種類が特別図柄変動パターン指定コマンドであり、構成バイト数が3バイトであること、2バイト目のデータが変動パターン指定情報であること、3バイト目のデータが図柄指定情報であること、演出用の特別図柄の可変表示開始のタイミング、などがサブCPU206によって特定される。
図17は、特別図柄停止コマンドのデータ構成を示すものであり、特別図柄停止コマンドは、特別図柄制御処理(図7のステップS32)において生成され、1バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「80H」が記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「80H」を読み込むことにより、コマンドの種類が特別図柄停止コマンドであり、構成バイト数が1バイトであることが特定され、サブCPU206は、1バイト目のデータによって、演出用の特別図柄の確定停止の演出データをセットする処理を実行する。
図18は、普通図柄変動パターン指定コマンドを示すものであり、普通図柄変動パターン指定コマンドは、普通図柄制御処理(図7のステップS33)において生成され、3バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「8AH」が記憶されており、2バイト目には「00H〜04H」のいずれかが記憶されており、3バイト目には「00H〜02H」のいずれかが記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「82H」を読み込むことにより、コマンドの種類が普通図柄変動パターン指定コマンドであり、構成バイト数が3バイトであること、2バイト目のデータが普通図柄の変動パターン指定情報であること、3バイト目のデータが普通図柄の図柄指定情報であること、演出用の普通図柄の可変表示開始のタイミング、がサブCPU206によって特定される。
図19は、普通図柄停止コマンドのデータ構成を示すものであり、普通図柄停止コマンドは、普通図柄制御処理(図7のステップS33)において生成され、1バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「90H」が記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「90H」を読み込むことにより、コマンドの種類が普通図柄停止コマンドであり、構成バイト数が1バイトであることが特定され、サブCPU206は、1バイト目のデータによって演出用の普通図柄の確定停止の演出データをセットする処理を実行する。
図20は、特図記憶表示コマンドのデータ構成を示すものであり、特図記憶表示コマンドは、図柄保留個数データ生成処理(図7のステップS36)において生成され、2バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「E0H」が記憶されており、2バイト目には「00H〜04H」のいずれかが記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「E0H」を読み込むことにより、コマンドの種類が特図記憶表示コマンドであり、構成バイト数が2バイトであること、さらに2バイト目のデータが特図記憶数表示データであることがサブCPU206によって特定される。
図21は、普図記憶表示コマンドのデータ構成を示すものであり、普図記憶表示コマンドは、図柄保留個数データ生成処理(図7のステップS36)において生成され、2バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「E1H」が記憶されており、2バイト目には「00H〜04H」のいずれかが記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「E1H」を読み込むことにより、コマンドの種類が普図記憶表示コマンドであり、構成バイト数が2バイトであること、さらに2バイト目のデータが普図記憶数表示データであることがサブCPU206によって特定される。
図22は、普通電役開放中コマンドのデータ構成を示すものであり、普通電役開放中コマンドは、普通図柄制御処理(図7のステップS33)において生成され、1バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「A6H」が記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「A6H」を読み込むことにより、コマンドの種類が普通電役開放中コマンドであり、構成バイト数が1バイトであり、1バイト目のデータが普図開放中であることを示すデータであることが特定される。サブCPU206は、この普通電役開放中コマンドを受信した場合には、例えば、普通電動役物48が開放していることを示す演出表示や音声出力を行う。
図23は、普図当り終了コマンドのデータ構成を示すものであり、普図当り終了コマンドは、普通図柄制御処理(図7のステップS33)において生成され、1バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「A7H」が記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「A7H」を読み込むことにより、コマンドの種類が普図当り終了コマンドであり、構成バイト数が1バイトであり、1バイト目のデータが普図当り終了であることを示すデータであることが特定される。サブCPU206は、この普図当り終了コマンドを受信した場合には、例えば、普通電動役物48が閉鎖された旨の演出表示や音声出力を行う。
図24は、始動入賞コマンドのデータ構成を示すものであり、始動入賞コマンドは、スイッチ入力処理(図8のステップS54)において第1始動入賞球センサ116又は第2始動入賞球センサ117が始動入賞を検知した場合に生成されるコマンドであり、3バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「D1H」が記憶されており、2バイト目には「00H、01H」のいずれかが記憶されており、3バイト目には「00H、01H」のいずれかが記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「E0H」を読み込むことにより、コマンドの種類が始動入賞コマンドであり、構成バイト数が2バイトであること、さらに2バイト目のデータによって第1始動口25への入賞の有無、すなわち、「00H」であれば非入賞、「01H」であれば入賞であることが特定される。さらに3バイト目のデータによって第2始動口44への入賞の有無が特定される。なお、本実施形態においては、第1始動口25及び第2始動口44の2種類の始動口を設けているが、始動口が1つの機種においては、始動入賞コマンドを2バイトのデータによって構成してもよい。
図25は、ゲート通過コマンドのデータ構成を示すものであり、ゲート通過コマンドは、スイッチ入力処理(図8のステップS54)において、通過球センサ114、115が遊技球の通過を検知した場合に生成されるコマンドであり、1バイトのデータによって構成されている。1バイト目には「D3H」が記憶されている。そして、サブCPU206が1バイト目の「D3H」を読み込むことにより、コマンドの種類がゲート通過コマンドであり、構成バイト数が1バイトであり、1バイト目のデータによって遊技球がゲート通過コマンドを通過したことが特定される。このように、メインCPU66は、コマンドの種類に応じて送信するバイト数を複数種類からいずれかに決定するとともに、各バイトのデータについて駆動制御手段(サブCPU206)の駆動内容が特定可能なコマンドデータを生成するコマンドデータ生成手段の一例である。また、図16〜図25に示すコマンドデータは、コマンドの種類に対応する駆動制御手段(サブCPU206)の駆動開始時期を示す少なくとも1バイトの特定データを含むコマンドデータの一例である。
このように、第1実施形態においては、主制御回路60は、図16〜図25に示すように、コマンド種類に応じて送信バイト数を異ならせたコマンドデータを作成し、副制御回路200にコマンド送信している。コマンド送信は、図12に示すように、普通図柄ゲームに関連する普通図柄制御コマンド又は特別図柄ゲームに関連する特別図柄制御コマンドがセットされている時に、1コマンドずつ行われる。ここで、図13に示すように、コマンド送信時には、バッファにデータが存在するか否かについて、1バイトずつデータを送出毎に確認する。例えば、図16に示す変動パターン指定コマンドのように、3バイトからなるコマンドは、1コマンド送出処理において、3回目のデータ送信までは、データが存在するので、ループが繰り返され、4回目のデータ有無の判断においては、データが存在しない(あるいはエンドデータが存在する)ので、その時に、1コマンド送出処理を終了させる。
一方、副制御回路200においては、図15に示すように、コマンド解析処理において、1バイト目のデータから、どの種類のコマンドであるか判断し、これにより構成バイト数に対応する処理を行う。例えば、特図変動パターン指定コマンドを受信した場合は、1バイト目のデータから受信コマンドが特図変動パターン指定コマンドであると判断した上で、2バイト目のデータから変動パターンの内容を判断して対応する演出データをセットするとともに、3バイト目のデータから、停止図柄を判断し、これに基づいて予告内容や装飾図柄の停止態様を決定する。
また、図17に示すような1バイトのデータ構成である特別図柄停止コマンドの場合には、1バイト目のデータから、受信コマンドが特別図柄停止コマンドであると判断すると同時に、2バイト目のデータの判断を行わずに演出用の特別図柄の確定停止時の演出データをセットする。
このように、主制御回路60においては、例えば、図16に示す特別図柄変動パターン指定コマンドにおいては、副制御回路200において演出用の特別図柄の変動開始から停止までの演出パターンを設定する上で関連性が高い特別図柄変動パターン指定情報と図柄指定情報とが1コマンドとして送信される。このため、コマンド受信した副制御回路200においては、1コマンドにて演出パターンを設定する処理が可能になるので、従来、特別図柄の変動パターン指定コマンドと図柄指定コマンドとの2コマンドによって処理する場合に比較して処理が簡略化され、副制御回路200における処理効率が飛躍的に向上する。
具体的には、例えば、確変大当り・通常大当り共通の変動パターンで、停止図柄に基づいて演出内容に変化をもたらすように制御する場合に、従来は、変動パターン指定コマンドの次に別途送信される図柄指定コマンドの受信を待たなければ演出内容を決定できない。それに対して、本実施形態によれば、同時に送信される変動パターン指定情報と図柄指定情報とによって速やかに演出内容を決定することができる。
以上、説明したように、本発明の第1実施形態によれば、コマンドの種類に応じてバイト長を可変し、副制御手段においては特定データに基づいてバイト長を判別できるようにしたので、従来のように、1バイトで済むところを2バイト使うというように、コマンドのデータ量を無用に大きくしなくて済む。また、2つ以上のコマンドによって制御内容を決定していた従来に対して、1コマンドにて処理が可能となる。例えば、従来、遊技制御手段(主制御手段)から変動パターン指定コマンドと図柄指定コマンドとがそれぞれコマンド送信されたものが、特定データと変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報のデータとの3バイトからなる1コマンドで送信される。このため、受信コマンド数が少なくなる分処理負担が軽減され、副制御手段の処理効率を飛躍的に向上させることが可能になる。しかも、遊技制御手段からの変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報データとが別コマンドで送信されるのではなく、1コマンドで送信される。このため、例えば、従来のように、遊技制御手段から変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報データとが別コマンドで送信される場合には、コマンドを受信する副制御装置において変動パターン指定コマンドを受信した後に図柄指定コマンドではないコマンドを受信する可能性がある。このため、変動パターン指定コマンドのデータと次のコマンドのデータとの関連性について判断する必要がある。これに対して、請求項1に記載の遊技機によれば、変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報のデータとが1コマンドで送信されるため、副制御手段においては、コマンドを受信することにより、変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報のデータとをセットで取得することが可能となり、従来における関連性ついて判断する処理が不必要となる。このように、副制御手段における、遊技制御手段から副制御手段に送信されたコマンドに対する処理負担を軽減し、処理効率の向上を実現した遊技機を提供することが可能になる。
また本実施形態によれば、上述した作用効果に加えて、従来のように、変動指定パターンコマンドと図柄指定コマンドを分けて送信しないで済むので、演出内容を決定するための制御が簡略化され、制御効率が向上する。例えば、確変大当り・通常大当り共通の変動パターンで、停止図柄に基づいて演出内容に変化をもたらすように制御する場合に、従来は、変動指定パターンコマンドを受信した後、別途送信される図柄指定コマンドの受信を待たなければ演出内容を決定できないが、請求項1に記載の遊技機によれば、1コマンドで同時に送信される変動パターンの内容を示すバイトデータ(変動パターン指定情報のデータ)と可変表示結果を示すバイトデータ(図柄指定情報のデータ)によって速やかに演出内容を決定することができる。しかも、遊技制御手段からの変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報データとが別コマンドで送信されるのではなく、1コマンドで送信される。このため、例えば、従来のように、遊技制御手段から変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報データとが別コマンドで送信される場合には、コマンドを受信する副制御装置において変動パターン指定コマンドを受信した後に図柄指定コマンドではないコマンドを受信する可能性がある。このため、変動パターン指定コマンドのデータと次のコマンドのデータとの関連性について判断する必要がある。これに対して、請求項1に記載の遊技機によれば、変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報のデータとが1コマンドで送信されるため、副制御手段においては、コマンドを受信することにより、変動パターン指定情報のデータと図柄指定情報のデータとをセットで取得することが可能となり、従来における関連性ついて判断する処理が不必要となる。このように、副制御手段における、遊技制御手段から副制御手段に送信されたコマンドに対する処理負担を軽減し、処理効率の向上を実現した遊技機を提供することが可能になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
[メイン処理]
図26は、第2実施形態におけるメイン処理の要部を示すフローチャートである。第2実施形態のメイン処理は、図6、図7に示す第1実施形態のメイン処理において、図7に示すステップS40のコマンド出力制御処理を、ステップS26の初期値乱数更新処理に次に移動させ、図26に示すように、ステップS26の初期値乱数更新処理とステップS28の割込許可処理との間において、ステップS27のコマンド出力制御処理を実行するようにしたものである。それ以外の処理については、図6、図7に示す第1実施形態のメイン処理における処理と同一であるため、詳細な説明は省略する。
すなわち、第1実施形態においては、図7に示すようにステップS40のコマンド出力制御処理は、ステップS29におけるシステムタイマ監視タイマ値が3以上の場合に実行される。言い換えれば、図8に示すタイマ割込処理は、本実施形態においては、2ms毎に実行されるため、システムタイマ監視タイマ値は、2ms毎に1加算される。このため、図7に示すステップS30〜ステップS41の処理は、6ms毎に定期的に行われる。それに対して、第2実施形態においては、図26に示すように、コマンド出力制御処理は、システムタイマ監視タイマ値が3未満の場合に実行される処理、すなわち、ステップS30〜ステップS41の定期処理間の余った時間で実行される、ステップS25〜ステップS29のループ処理において実行される。したがって、第1実施形態においては、コマンド出力制御処理は、6msの間に1回実行されることに対して、第2実施形態においては、6msの間に2回実行されることになる。
[コマンド送信テーブル]
図27は、コマンド送信テーブルの概念図であり、コマンド送信テーブルは、メインRAM70の所定領域に形成されており、リングバッファとこのリングバッファの各記憶領域に対応して付与されたライトポインタ及びリードポインタとからなる。そして、ステップS27のコマンド出力制御処理において、リングバッファにおいてリードポインタによって指定された読出アドレスのコマンドデータが読み出されてコマンド送信が行われる。また、各種のコマンドデータはライトポインタによって指定されたアドレスの記憶領域にセットされる。
まず、電断後、電源を再投入したときのバックアップ復帰について説明する。バックアップ復帰は、図6のステップS16の初期設定処理において、CTC動作設定処理、SIO動作設定処理等が実行された後における、図6のステップS17の電断復帰コマンド送信処理において実行される。この電断復帰コマンド送信処理の詳細について、図28を用いて説明する。
[電断復帰コマンド送信処理]
ステップS200において、メインCPU66は、コマンド送信テーブルのデータをクリア(初期化)する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、メインCPU66は、ライトポインタ及びリードポインタのアドレスを初期位置に設定する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS204に処理を移す。
ステップS204においては、電断前遊技進行状態判定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、電断前の特別図柄ゲーム、普通図柄ゲームそれぞれにおける進行状態が、例えば、図柄変動中、デモ表示中、大入賞口開放中等の各種の進行状態において、いずれの状態であったかを判定し、この判定結果に基づいてバックアップ復帰コマンドを構成するコマンドデータの1つを生成する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS206に処理を移す。
ステップS206において、メインCPU66は、ステップS204において生成した進行状態を示すコマンドデータを、コマンド送信テーブルにおけるライトポインタが示すアドレスにセットする処理を行う。この時、ライトポインタの示すアドレスが更新される(1加算される)。この処理が終了した場合、ステップS208に処理を移す。
ステップS208においては、電断前遊技状態判定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、電断前の遊技状態が、例えば、確変・時短・通常のいずれであったかを判定し、この判定結果に基づいてバックアップ復帰コマンドを構成するコマンドデータの1つを生成する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS210に処理を移す。
ステップS210において、メインCPU66は、ステップS208の処理において生成した遊技状態を示すコマンドデータを、コマンド送信テーブルにおけるライトポインタが示すアドレスにセットする処理を行う。この時、ライトポインタの示すアドレスが更新される(1加算される)。この処理が終了した場合、ステップS212に処理を移す。
ステップS212において、メインCPU66は、その他、メインRAM70のバックアップデータに基づいて、バックアップ復帰コマンドを作成するために必要なコマンドデータを生成し、コマンド送信テーブルにおけるライトポインタが示すアドレスにセットする処理を行う。この時、コマンドデータがセットされる毎にライトポインタの示すアドレスが更新される(1加算される)。この処理が終了した場合、ステップS214に処理を移す。
ステップS214において、バックアップ復帰コマンド送信処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70のコマンド送信テーブルに記憶されたコマンドデータを、リードポインタの示す順に読み出し、図29に示すように構成されたバックアップ復帰コマンドを副制御回路200に送信する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図29は、電断時に送信するバックアップ復帰コマンドのデータ構成の一例を示す説明図である。図29に示すように、バックアップ復帰コマンドデータは、7バイト長のコマンドデータであり、1バイト目(C0)には、特図の遊技の進行状態を示す情報(80H:デモ、81H:特図変動中、82H:確定停止中、・・・等)がセットされる。2バイト目(C1)には、特図図柄指定情報がセットされる。3バイト目(C2)には、遊技状態情報がセットされる。4バイト目(C3)には、時短回数情報(残り時短回数(又は、時短実行回数))がセットされる。5バイト目(C4)には、ST回数情報(残りST回数(又は、ST実行回数))がセットされる。6バイト目(C5)には、普図の遊技の進行状態を示す情報(90H:デモ、91H:特図変動中、92H:確定停止中、・・・等)がセットされる。7バイト目(C6)には、普図図柄指定情報がセットされる。
このように、バックアップ復帰コマンドとして設定されるコマンドデータには、現在の遊技進行状態、停止図柄、遊技状態、時短回数、ST回数のデータが含まれており、次の、電断復帰コマンド送信処理(図6のステップS17)によって、バックアップ復帰コマンドは、副制御回路200に送信される。バックアップ復帰コマンドを受信した副制御回路200においては、バックアップ復帰コマンドのデータに基づいてバックアップ復帰が実行された旨の表示及びコマンドに基づく情報の表示を行う。
[コマンド出力制御処理]
図26のコマンド出力制御処理について、図30を参照しながら詳細に説明する。
ステップS220において、メインCPU66は、コマンド送信テーブルからリードポインタが示すアドレスのデータを読み出す処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS221に処理を移す。
ステップS221において、メインCPU66は、コマンド送信テーブルから読み出したデータがクリアデータであるか否かを判定する処理を行う。クリアデータ(FFH)であると判定した場合には、本サブルーチンを終了する。クリアデータであると判定しない場合には、ステップS222に処理を移す。
ステップS222において、メインCPU66は、コマンド送信テーブルから読み出したコマンドデータを1バイトずつ送出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS223に処理を移す。
ステップS223において、メインCPU66は、リードポインタが示すアドレスの記憶領域にクリアデータ(FFH)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS224に処理を移す。
ステップS224において、リードポインタ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、リードポインタの指定アドレスを更新する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[リードポインタ更新処理]
リードポインタ更新処理について、図31を参照しながら詳細に説明する。
ステップS230において、メインCPU66は、リードポインタのアドレス値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS231に処理を移す。
ステップS231において、メインCPU66は、リードポインタのアドレス値が最大値を越えたか否かを判定する処理を行う。最大値を越えたと判定した場合には、ステップS232に処理を移す。最大値を越えたと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS232において、メインCPU66は、リードポインタの指定アドレスを1番目にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
すなわち、リードポインタのアドレス値が1番目〜X番目(Xは自然数)の範囲である場合、X番目に記憶されたコマンドデータが送信された後に、1番目に記憶されたコマンドデータを送信するように送信処理が実行される。コマンド送信テーブルにおいては、コマンドデータを記憶する領域がなくならないようにするため、相当数のコマンドデータのストックに耐えうるように、記憶領域が十分に確保されていることが望ましい。
第2実施形態においては、図11に示す特別図柄チェック処理における、図柄指定処理及び変動パターン決定処理が、第1実施形態の処理とは異なる部分がある。
[図柄指定処理]
まず、図柄指定処理について、図32を参照しながら詳細に説明する。
ステップS240において、メインCPU66は、大当り抽選の結果が大当りであるか否かを判定する処理を行う。大当りであると判定した場合には、ステップS243に処理を移す。大当りであると判定しない場合には、ステップS241に処理を移す。
ステップS241において、メインCPU66は、ハズレ図柄データ(00H)をメインRAM70の特別図柄データ格納領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS242に処理を移す。
ステップS242において、メインCPU66は、メインRAM70の図柄指定コマンド用格納領域に図柄指定コマンドデータをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS243において、メインCPU66は、メインRAM70の特別図柄記憶領域から大当り図柄乱数値を読み出す処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS244に処理を移す。
ステップS244において、メインCPU66は、読み出した大当り図柄乱数値に基づいて大当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS245に処理を移す。
ステップS245において、メインCPU66は、大当り図柄データ(01H〜05H)をメインRAM70の特別図柄データ格納領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS242に処理を移す。
[変動パターン決定処理]
変動パターン決定処理について、図33を参照しながら詳細に説明する。
ステップS250において、メインCPU66は、大当り抽選の結果が大当りであるか否かを判定する処理を行う。大当りであると判定した場合には、ステップS252に処理を移す。大当りであると判定しない場合には、ステップS251に処理を移す。
ステップS251において、ハズレ変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、複数のハズレ変動パターンデータの中から1つのハズレ変動パターンデータを決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS253に処理を移す。
ステップS252において、大当り変動パターン決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、複数の大当り変動パターンデータの中から1つ大当り変動パターンデータを決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS253に処理を移す。
ステップS253において、メインCPU66は、ライトポインタが示すアドレスに変動パターン指定コマンドの上位バイトデータをセットする処理を行う。ここで、第2実施形態においては、変動パターン指定コマンドが2バイトデータによって構成されているため、この処理においては、上位バイトデータとして1バイト目のデータ、すなわち、変動パターン指定コマンドである旨のコマンドデータ(例えば、82H)がセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS254に処理を移す。
ステップS254において、ライトポインタ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ライトポインタの指定アドレスを更新する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS255に処理を移す。
ステップS255において、メインCPU66は、ライトポインタが示すアドレスに変動パターン指定コマンドの下位バイトデータをセットする処理を行う。この処理においては、下位バイトデータとして2バイト目のデータ、すなわち、特別図柄演出パターンを指定するコマンドデータ(例えば、00H〜23H)がセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS256に処理を移す。
ステップS256において、ライトポインタ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ライトポインタの指定アドレスを更新する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS257に処理を移す。
ステップS257において、メインCPU66は、ライトポインタが示すアドレスに、図32のステップS242の処理によってメインRAM70の図柄指定コマンド用記憶領域にセットされている図柄指定コマンドの上位バイトデータをセットする処理を行う。ここで、第2実施形態においては、図柄指定コマンドが2バイトデータによって構成されているため、この処理においては、上位バイトデータとして1バイト目のデータ、すなわち、図柄指定コマンドである旨のコマンドデータ(例えば、81H)がセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS258に処理を移す。
ステップS258において、ライトポインタ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ライトポインタの指定アドレスを更新する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS259に処理を移す。
ステップS259において、メインCPU66は、ライトポインタが示すアドレスに、図32のステップS242の処理によってメインRAM70の図柄指定コマンド用記憶領域にセットされている図柄指定コマンドの下位バイトデータをセットする処理を行う。この処理においては、下位バイトデータとして2バイト目のデータ、すなわち、特別停止図柄指定情報のコマンドデータ(例えば、00H〜05H)がセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS260に処理を移す。
ステップS260において、ライトポインタ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ライトポインタの指定アドレスを更新する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
第2実施形態においては、図9に示す特別図柄変動時間管理処理が、第1実施形態の処理とは異なる部分がある。図34は、第2実施形態における特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。
[特別図柄変動時間管理処理]
特別図柄変動時間管理処理は、図34に示すように、ステップS260において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であるか否かを判断する処理を行う。制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定した場合には、ステップS261に処理を移す。制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS261において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(01)である場合に、特別図柄変動時間管理処理に対応する待ち時間タイマ(t)の値が“0”であるか否か判定する。また、メインCPU66は、待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS262の処理に移り、待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS262において、メインCPU66は、特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)をメインRAM70の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS263において、メインCPU66は、ライトポインタが示すアドレスに図柄停止コマンドの上位バイトデータをセットする処理を行う。第2実施形態においては、図柄停止コマンドが2バイトデータによって構成されているため、この処理においては、上位バイトデータとして1バイト目のデータ、すなわち、図柄停止コマンドである旨のコマンドデータ(例えば、80H)がセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS264に処理を移す。
ステップS264において、ライトポインタ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ライトポインタの指定アドレスを更新する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS265に処理を移す。
ステップS265において、メインCPU66は、ライトポインタが示すアドレスに図柄停止コマンドの下位バイトデータをセットする処理を行う。この処理においては、下位バイトデータとして2バイト目のデータ、すなわち、特別図柄演出停止のコマンドデータ(例えば、00H)がセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS266に処理を移す。
ステップS266において、ライトポインタ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ライトポインタの指定アドレスを更新する処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS267に処理を移す。
ステップS267において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に確定後待ち時間(例えば、750ms)としての待ち時間タイマをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[ライトポインタ更新処理]
ライトポインタ更新処理について、図35を参照しながら詳細に説明する。
ステップS270において、メインCPU66は、ライトポインタのアドレス値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS271に処理を移す。
ステップS271において、メインCPU66は、ライトポインタのアドレス値が最大値を越えたか否かを判定する処理を行う。最大値を越えたと判定した場合には、ステップS272に処理を移す。最大値を越えたと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS272において、メインCPU66は、ライトポインタの指定アドレスを1番目にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
すなわち、ライトポインタのアドレス値が1番目〜X番目(Xは自然数)の範囲である場合、X番目にコマンドデータを書き込んだ後に、1番目にコマンドデータを書き込む処理が実行される。
このように、第2実施形態においては、例えば、図33のステップS251、S252などのように送信コマンドが生成され、図33のステップS253、S255、S257、S259、図34のS263、S265のようにコマンド送信テーブルにデータセットされると、ライトポインタ更新処理が実行され、ライトポインタの示すアドレスヘ1バイトずつデータが記憶される。2バイトのデータであれば、上位バイトデータ(1バイト目のデータ)の記憶時にライトポインタのアドレスを更新(+1)し、更新先のアドレスに下位バイトデータ(2バイト目のデータ)を記憶するようになっている。
そして、コマンド送信テーブルに記憶されたコマンドデータは、メイン処理のループ処理(図26のステップS25〜S29)内のコマンド出力制御処理(図26のステップS27)で、1バイトずつ副制御回路200に送信される。送信時においては、リードポインタの示すアドレスに格納されたコマンドデータが送信される。コマンド送信が行われた場合は、リードポインタがループして古いコマンドデータが送信されないように、送信後のアドレスにクリアデータ(例えば「FFH」等)を記憶しておく。そして、コマンド送信毎にリードポインタのアドレスを更新(+1)する。
なお、第2実施形態においては、コマンド送信テーブルに、2バイトのコマンドデータを記憶していくものであるが、本発明は、それに限るものではなく、2バイト以上でもよく、さらには第1実施形態と同様に、コマンドの種類に応じて可変としてもよい。
また、変動パターン決定時には、変動パターン指定コマンドデータを記録した次のアドレスに図柄指定コマンドデータが記憶されるようにしている。このようにすることで、変動パターン指定コマンドの次に必ず図柄指定コマンドが送信されるので、副制御回路200側における演出決定の制御負担の軽減が図れる。
また、副制御回路200側では、従来の遊技機のように全コマンドとも2バイトで構成して入る場合には、先行データ(1バイト目のデータ)とそのあとに送信される後続データ(2バイト目のデータ)を受信した時に対応する演出データのセットを行う。また、第1実施形態のように、コマンドの種類毎にバイト数が可変している場合には、1番目のデータから構成バイト数を判断し、その上で第1実施形態に説明したように演出データのセットを行うようにする。
以上、本発明の第2実施形態を整理すると、次に記載するような構成を備えている。
(A) 所定の入力信号に基づいて進行する遊技において発生した事象に応じて複数種類のコマンドデータからいずれかを生成するコマンド生成手段(メインCPU66、例えば、図33のステップS251、S252など)、及び前記コマンド生成手段によって生成されたコマンドデータの送信を行うコマンド送信手段(メインCPU66、図26のステップS27)を有する遊技制御手段(メインCPU66)と、
前記コマンド送信手段から送信されたコマンドデータを受信し、当該受信したコマンドデータを解析するコマンド解析手段(サブCPU206、図14のステップS1530)、及び前記コマンド解析手段によって解析されたコマンドデータに応じて遊技部品の駆動を行う駆動制御手段(サブCPU206、図14のステップS1540、S1550、S1560)、を有する副制御手段(サブCPU206)とを備えた遊技機において、
前記コマンド生成手段によって生成されたコマンドデータを記憶するためのコマンドデータ記憶手段(メインRAM70、コマンド送信テーブル)と、
前記コマンドデータ記憶手段の記憶領域を指定するための書込指定手段(ライトポインタ)と、
前記コマンド生成手段によって生成されたコマンドデータを、前記書込指定手段の指定する記憶領域に記憶するコマンドデータ記憶制御手段(メインCPU66、例えば、図33のステップS253、S255など)と、
前記コマンドデータ記憶手段の記憶領域を指定するための読出指定手段(リードポインタ)と、
前記読出指定手段が指定した記憶領域に記憶されているコマンドデータを読み出すコマンド読出手段(メインCPU66、図30のステップS220)と、
前記書込指定手段にて指定された記憶領域にコマンドデータが記憶される毎に、前記書込指定手段の指定する記憶領域を所定の順序で更新する書込領域更新手段(メインCPU66、例えば、図35のライトポインタ更新処理)と、
前記読出指定手段にて指定された記憶領域からコマンドデータが読み出される毎に、前記読出指定手段の指定する記憶領域を所定の順序で更新する読出領域更新手段(メインCPU66、例えば、図31のリードポインタ更新処理)と、
前記コマンド送信手段は、所定のタイミング毎に前記コマンド読出手段にて読み出されたコマンドデータの送信を行うこと(メインCPU66、図26のステップS27)を特徴とする。
(B) (A)において、遊技制御手段は、所定の待機状態において、所定の可変表示開始条件が成立すると、識別情報の可変表示を行う可変表示手段における識別情報の可変表示を行い、前記識別情報の可変表示結果が特定表示態様となると遊技者に有利な特定遊技状態へ移行させることにより遊技の進行を制御するとともに、所定の特別遊技移行条件が成立すると、遊技状態を通常遊技状態よりも前記特定遊技状態へ移行しやすくなる特別遊技状態へ移行する制御を行い(メインCPU66、図11のステップS105、S106)、
電源投入後に、電源遮断前の内容を記憶保持可能な記憶手段に記憶保持されている記憶情報に基づいて遊技状態を電源遮断前の状態に復帰させるバックアップ復帰手段(メインCPU66、図28の電源復帰コマンド送信処理)と、
前記バックアップ復帰手段によって遊技状態を復帰させるときに、前記書込指定手段の指定する記憶領域と前記読出指定手段の指定する記憶領域とを所定の初期位置に更新するとともに(メインCPU66、図28のステップS202)、前記コマンド生成手段によって遊技状態を復帰させる旨を示すバックアップ復帰コマンドを生成し(メインCPU66、例えば、図28のステップS206)、生成した前記バックアップ復帰コマンドを更新された前記書込指定手段の示す記憶領域へ記憶させた後(メインCPU66、図28のステップS210)、前記読出指定手段の指定する記憶領域から前記バックアップ復帰コマンドを読み出してコマンドデータの送信を行うバックアップ復帰コマンド送信手段(メインCPU66、図28のステップS214)と、
前記バックアップ復帰手段によって遊技状態を復帰させるときに、前記記憶手段に記憶保持されていた記憶情報に基づいて、前記遊技制御手段によって制御されていた遊技の進行状態と、電源遮断前の遊技状態が前記特別遊技状態であるか否かとを判定する遊技状態判定手段とを備え(メインCPU66、例えば、図28のステップS206、S210)、
前記バックアップ復帰コマンド送信手段は、前記遊技状態判定手段による判定結果に基づき、遊技の進行状態と特別遊技状態であるか否かとの情報を含むバックアップ復帰コマンドを生成し(メインCPU66、例えば、図28のステップS206、S210)、当該バックアップ復帰コマンドを前記副制御手段に送信する(メインCPU66、図28のステップS214)ことを特徴とする。
(C) (A)、(B)において、前記遊技制御手段は、所定時間毎に実行される定期処理(メインCPU66、図26のステップS30〜S41)と、定期処理間の余った時間で繰り返し実行されるループ処理(メインCPU66、図26のステップS25〜S29)とを実行することにより遊技の制御を行い、
前記コマンド送信手段は、コマンド送信を行うための処理を前記ループ処理において実行する(メインCPU66、図26のステップS27)ことを特徴とする。
(A)によれば、2つ以上のコマンドによって制御内容を決定していた従来の遊技機のように、それら2つのコマンド(例えば、変動パターン指定と図柄指定)が送信される間に他のコマンド(記憶表示等)が送信されて、コマンドの判断のために制御が複雑となることがない。例えば、従来、副制御手段において、変動パターン指定コマンドの次に図柄指定コマンドではないコマンドを受信する場合があり、そのような遊技機においては、変動パターン指定コマンドと図柄指定コマンドの関連性を判別するための処理が必要となる。これに対して、第2実施形態においては、遊技制御手段において、変動パターン指定コマンドデータを記録した次の記憶領域に図柄指定コマンドデータを記録させることにより、変動パターン指定コマンドの次に必ず図柄指定コマンドデータを連続して送信することが可能となる。したがって、前述した従来における、関連性を判別するための処理は必要なくなる。
また、遊技制御手段におけるコマンド生成と送信のタイミングを自由にできるので、コマンド送信にかかる制御負担を軽減でき、制御の効率化が図れるようになる。
(B)によれば、バックアップ復帰時には、送信すべきコマンドをリセットし、必要データのみ送信することで、副制御手段におけるバックアップ復帰後の制御負担の軽減が図れる。
(C)によれば、定期処理間の余った時間で繰り返し実行されるループ処理にコマンド送信を行うことにより、所定時間毎にコマンドを送信しないで済むようになる。これにより、定期処理(割込み・6MS毎に実行される処理含む)においてコマンド送信処理が実行されていたことによる従来の定期処理における制御負担の軽減が図れる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、第1実施形態は、コマンドの種類に応じてバイト長を可変にしたものである。それに対し、第3実施形態は、9バイト長のコマンドデータを作成して、副制御回路200に送信するものである。
図36は、第3実施形態のコマンドの構成を示す説明図である。図36に示すように、コマンドデータは、9バイト長のコマンドデータであり、1バイト目(C0)には、特図変動パターン指定情報がセットされる。2バイト目(C1)には、特図図柄指定情報がセットされる。3バイト目(C2)には、普図変動パターン指定情報がセットされる。4バイト目(C3)には、普図図柄指定情報がセットされる。5バイト目(C4)には、普図・特図図柄停止情報がセットされる。6バイト目(C5)には、特図記憶表示情報がセットされる。7バイト目(C6)には、普図記憶表示情報がセットされる。8バイト目(C7)には、始動入賞・ゲート通過情報がセットされる。9バイト目(C8)には、遊技状態情報がセットされる。そして、このように構成された9バイトのコマンドデータが、図7のステップS40、あるいは図26のステップS27に示すコマンド出力制御処理において1バイトずつ連続して、副制御回路200に送信される。
また、図36のように構成されたコマンドデータにおいて、送信バイトデータにはチェックデータが付与されており、メインCPU66によって、送信したバイトデータが最終データであるか否かが判別可能としている。送信データでないバイトデータは、前回送信時と同一のデータを送信するか、あるいはクリアデータを送信する。また、遊技状態情報は、常時送信されるように設定されている。これにより、電断復帰時に、副制御回路200に対して遊技状態情報を送信する必要がなくなる。なお、時短回数やST回数を示す情報を送信するようにしてもよいが、この場合は、9バイト長のコマンドデータとなる。
このように構成したことにより、副制御回路200に対して、演出表示を行う上で最低限必要なコマンドデータのみ送信することが可能になるため、副制御回路200の制御負担を軽減することが可能になる。例えば、演出用の特別図柄の変動中に電断があった場合、変動パターン指定の情報はクリアにして、停止図柄の情報をセットすることが可能になる。これにより、演出表示を行う液晶表示装置32において、電断があった演出用の特別図柄の変動が終了するまでの間は、例えば、「変動中」といった文字情報を表示し、演出用の特別図柄の変動終了時に、演出用の特別図柄の停止確定図柄を表示して、次の変動から、変動パターン指定コマンドに基づく演出表示を行うようにする。これにより、電断復帰時における副制御回路200の制御負担を軽減することが可能になる。
尚、本実施形態においては、主制御回路と副制御回路との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、副制御回路と主制御回路とをワンボードに構成してもよい。
尚、上述した実施形態においては、液晶表示装置付きのパチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称されるパチンコ遊技機、権利モノと称されるパチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
尚、本実施形態においては、パチンコ遊技機に本発明を採用したが、これに限らず、例えば、パチスロ遊技機やゲーム機など、各種の遊技機に本発明を採用してもよい。もちろん、このようなスロットゲームが実行されるゲーム機でなくとも、ビンゴゲームやクジが実行されるゲーム機に本発明を適用してもよい。