JP5759275B2 - 樹脂組成物並びにこれを用いた成形品及び多層構造体並びにその製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち、(C)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物を含有させることにより、EVOH樹脂が湿分と水素結合を形成することを防止することが可能となり、EVOH樹脂の吸湿による劣化の促進を抑制し、また、C成分の共存により、EVOH樹脂の溶融混練時の粘度が安定化するため、EVOH樹脂の押出機内の滞留時間や熱履歴を抑制し、熱劣化を抑制することができる。このため、相分離した異物の劣化物であるダイリップ付着物の発生を抑制することができる。
本発明の樹脂組成物は、必須成分として、(A)エチレン含有率20〜60モル%のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物、(B)ポリオレフィン系樹脂、及び(C)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物を含有する。以下、詳述する。
本発明の樹脂組成物に含有される(A)EVOH樹脂は、主として、EVOH樹脂層をガスバリア層として含む多層構造体の成形の際に生じる端部やくず等のスクラップ、場合によっては回収された成形品に含まれているEVOH樹脂に由来する。従って、一般に食品や医薬品等の包装材料として用いられる、公知のEVOH樹脂が用いられる。
本発明の樹脂組成物で用いられるポリオレフィン系樹脂は、主として、ポリオレフィン系樹脂層及びEVOH樹脂層を含む多層構造体のスクラップに由来するポリオレフィン系樹脂である。ここで、リサイクル原料として多層構造体を用いる場合において、かかる多層構造体を構成するポリオレフィン系樹脂層由来のポリオレフィン系樹脂だけでなく、EVOH樹脂層にポリオレフィン系樹脂が添加混合されていた場合には、当該ポリオレフィン系樹脂も、本発明の樹脂組成物において、(B)ポリオレフィン系樹脂として用いられる。
(C)多価金属硫酸塩の完全脱水物又は部分脱水物は、スクラップをリサイクルする際の溶融成形時に生じる問題点を解決する新規な改質剤として含有される。すなわち、C成分を含有することで、樹脂組成物を溶融成形する際のダイリップ付着物の発生が抑制される。
また、(C)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物は、通常、常温常圧において固体である。
硫酸銅は、5水和物が安定して存在し、完全脱水(x=0)又は部分脱水物(x<5)では、吸湿性がある。従って、xは5未満の数である。
硫酸マグネシウムでは、6水和物、7水和物などが常温で安定である。従って、xは7未満が好ましく、より好ましくは6未満、さらに好ましくは1未満であり、最も好ましくは無水物(x=0)である。
本発明の樹脂組成物には、リサイクル用樹脂組成物の改質剤として従来より公知のものを、さらに含有してもよい。
従来より知られている改質剤としては、例えば、(D1)エチレン−酢酸ビニル系共重合体(EVA)、(D2)エチレン含有率70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物、(D3)ハイドロタルサイト類、(D4)高級脂肪酸金属塩、(D5)共役ポリエン化合物などが挙げられる。
エチレン−酢酸ビニル系共重合体(EVA)とは、エチレンと酢酸ビニルを共重合した重合体をいい、必要に応じて変性したものであってもよい。EVA中の酢酸ビニルの含有量としては、通常1〜60モル%であり、さらには2〜50モル%、特には3〜30モル%であることが好ましい。また、エチレン含有量は、通常、40−99モル%であり、好ましくは50−98モル%であり、特には70−97モル%であることが好ましい。
酢酸ビニル量及びエチレン含有量が上記範囲となるような場合、改質剤効果が顕著に得られる傾向がある。
(D2)エチレン高含有EVOHとは、改質剤として従来より用いられているエチレン含有率が高いEVOH樹脂をいい、水酸基含有量が少なく、高度なガスバリア性を有しない点で、EVOH樹脂(A)とは異なる樹脂である。通常、エチレン含有量70〜98モル%であり、好ましくは75〜95モル%、より好ましくは80〜95モル%である。エチレン含有量が少なすぎると、改質効果が不充分となる傾向にある。
ハイドロタルサイトとは、化学式Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで表される天然鉱物の呼称であるが、最近では、上記天然鉱物と基本的に近似な構造を有する下記一般式で表される複水酸化物の総称としても、一般に使用されている。
[式中M1 2+は、Mg,Ca,SrおよびBaから選ばれる金属の少なくとも1種、M2 2+は、Zn,Cd,Pb,Snから選ばれる金属の少なくとも1種、Mx 3+は3価金属、An-はn価のアニオン、x,y1,y2,mはそれぞれ0<x≦0.5、0.5<y1<1、y1+y2=1、0≦m<2で示される正数である。]
MxAly(OH)2x+3y-2z(E)z・aH2O ……(2)
[式中、MはMg,CaまたはZn、EはCO3またはHPO4であり、x,y,zは正数、aは0または正数である。]
高級脂肪酸金属塩としては、例えば、炭素数8以上(さらに好ましくは炭素数12〜30、特に好ましくは炭素数12〜20)の有機酸のリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、亜鉛、銅、コバルト、鉄、マンガン等の遷移金属塩などの金属塩をあげることができる。中でも、成形安定性や相分離により発生する相分離異物(ダイリップ付着物)の抑制効果の点で、炭素数12〜20のアルカリ土類金属塩および遷移金属塩が好ましく、特には、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸のマグネシウム、カルシウム、亜鉛塩が好ましい。
共役ポリエン化合物とは、炭素−炭素二重結合と炭素−炭素単結合が交互に繋がってなる構造であって、炭素−炭素二重結合の数が2個以上である、いわゆる共役二重結合を有する化合物である。共役ポリエン化合物(D5)は、2個の炭素−炭素二重結合と1個の炭素−炭素単結合が交互に繋がってなる構造である共役ジエン、3個の炭素−炭素二重結合と2個の炭素−炭素単結合が交互に繋がってなる構造である共役トリエン、あるいはそれ以上の数の炭素−炭素二重結合と炭素−炭素単結合が交互に繋がってなる構造である共役ポリエン化合物であってもよい。ただし、共役する炭素−炭素二重結合の数が8個以上になると共役ポリエン化合物自身の色により成形物が着色する懸念があるので、共役する炭素−炭素二重結合の数が7個以下であるポリエンであることが好ましい。また、2個以上の炭素−炭素二重結合からなる上記共役二重結合が互いに共役せずに1分子中に複数組あってもよい。例えば、桐油のように共役トリエンが同一分子内に3個ある化合物も共役ポリエン化合物(D5)に含まれる。共役ポリエン化合物(D5)は、さらに、共役二重結合に加えてその他の官能基、例えばカルボキシル基およびその塩、水酸基、エステル基、カルボニル基、エーテル基、アミノ基、イミノ基、アミド基、シアノ基、ジアゾ基、ニトロ基、スルホン基、スルホキシド基、スルフィド基、チオール基、スルホン酸基およびその塩、リン酸基およびその塩、フェニル基、ハロゲン原子、二重結合、三重結合等の各種の官能基を有していてもよい。
なお、かかる共役ポリエン化合物は、EVOH樹脂(A)があらかじめ含有していることが好ましい。
原料となるEVOH樹脂層含有多層構造体は、通常、ガスバリア層としてのEVOH樹脂層、防水層としてポリオレフィン系樹脂層とを、接着性樹脂を用いて積層していることが多い。また、該多層構造体は、所望の特性が得られる目的で他の樹脂層を有する場合がある。さらに、多層構造体のEVOH樹脂層においても、所望特性を付与するために、他の樹脂が含有される場合がある。特に、上述のように、該多層構造体がレトルト処理やボイル処理に供される食品用包装材として作成されたもの、あるいはその材料である場合には、熱水処理によるEVOH樹脂の溶出防止を目的として、ポリアミド系樹脂が好ましく含有される。以上のように、本発明の樹脂組成物では、原料として用いる多層構造体に含まれ得る他の熱可塑性樹脂が含まれていてもよい。
例えば具体的には、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)等のホモポリマーが挙げられる。また共重合ポリアミド系樹脂としては、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン86)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン108)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン12/66)、エチレンジアミンアジパミド/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン26/66)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン66/610)、エチレンアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン6/66/610)等の脂肪族ポリアミドや、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド、ポリメタキシリレンアジパミド、ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルアミド共重合体、ポリ−P−フェニレンテレフタルアミドや、ポリ−P−フェニレン−3,4’ジフェニルエーテルテレフタルアミド等の芳香族ポリアミド、非晶性ポリアミド、上記のポリアミド系樹脂をメチレンベンジルアミン、メタキシレンジアミン等のカルボキシル基やアミノ基で末端を変性した末端変性ポリアミド等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、上記(A)EVOH樹脂、(B)ポリオレフィン系樹脂、(C)多価金属の硫酸塩水和物の完全脱水物又は部分脱水物、(D)他の改質剤、(E)他の熱可塑性樹脂の他に、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば樹脂組成物全体に対して30重量%未満)で、滑剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、結晶核剤、着色剤、帯電防止剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、酸素吸収剤、アンチブロッキング剤等の添加剤を配合したりすることも可能である。
通常、本発明の樹脂組成物の主原料として用いられるものは、EVOH樹脂層およびポリオレフィン系樹脂層を含有する多層構造体のスクラップの回収物である。場合によって、各種包装材として使用済みの該多層構造体を利用することも可能である。一般に食品等の包装材として用いられている多層構造体は、EVOH樹脂層及びポリオレフィン系樹脂層以外にも、接着剤樹脂層やリサイクル層が含まれていてもよい。
本発明の成形品は、上記本発明の樹脂組成物を溶融成形して得られるもので、樹脂組成物単独層からなる各種成形品、樹脂組成物を含む多層構造体およびその成形品が挙げられる。
これらは多層構造体を使用する目的、用途により、適宜選択される。機械的強度を付与するためには、経済的な点からポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の安価な樹脂が好ましく、耐熱水性を向上させるためには、ポリ環状オレフィン系樹脂が好ましい。特にポリ環状オレフィン系樹脂は疎水性樹脂として好ましく用いられる。
多層構造体の層構成は、EVOH樹脂層をa、(a1、a2、・・・)、他の熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)、本発明の樹脂組成物からなるリサイクル層をRとするとき、b/R/a、b/R/a/b、b/R/a/R/b、b/a/R/a/b、b/R/a/R/a/R/b等などが挙げられる。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
(A)EVOH樹脂
エチレン構造単位含有率29モル%、ケン化度99.6モル%、MFR3.5g/10分(210℃、荷重2160g)のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を用いた。かかるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、ホウ酸をホウ素換算で0.015%、酢酸ナトリウムをナトリウム換算で0.015%、リン酸二水素カルシウムをリン酸根換算で0.005%含有する。
ポリプロピレン(密度0.90g/cm3、MFR0.5g/10分(230℃、荷重2160g)、日本ポリプロ社製の「ノバテックPP EA7A」)を用いた。
富田製薬社製の硫酸マグネシウム無水物を用いた。
(D1)エチレン−酢酸ビニル共重合体
東ソー社製の「ウルトラセン3B53A」を用いた。これは、酢酸ビニル含有率28重量%、190℃、荷重2160g条件下でのMFRが5.7g/10分である。
東ソー社製の「メルセンH0051K」を用いた。これは、エチレン構造単位含有率89モル%、ケン化度99モル%、190℃、荷重2160g条件下でのMFRが6.5g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物である。
ハイドロタルサイト固溶体(協和化学工業社製「ZHT−4A」)を用いた。
(D4−1)(D4−2)として、ステアリン酸カルシウム(日本油脂社製)「ニッサンカルシウムステアレートS」を用いた。(D'4−1)として、ステアリン酸カルシウム(日東化成製)を用いた。(D4−3)として、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム (勝田化工社製)「EMS−6」を用いた。ここで、ペレットの表面に付着させる高級脂肪酸金属塩(すなわち、外添タイプ)を(D'4)と称して、ペレットに練りこんだ高級脂肪酸金属塩(すなわち、内添タイプ)(D4)と区別している。
ポリアミド系樹脂として末端調整6ナイロン(融点220℃、末端カルボキシル基含有量20μeq/ポリマー1g)を用いた。
無水マレイン酸グラフト変性エチレン−プロピレンランダム共重合体(密度0.90g/cm3、MFR3.2g/10分(230℃、荷重2160g)、三井化学社製の「アドマーQF500」)を用いた。
No.1:
(A)、(C)、(D4−2)成分を表1に示すような割合で配合し、ミキシングゾーン2箇所を有する二軸押出機(φ44mm、L/D=49)に仕込み、溶融混練(230℃でスクリュー回転数450rpm、吐出量200kg/hr、樹脂の平均混練時間2分)して、ストランド状に押し出し、カットして得たEVOH樹脂ペレットに、(B)、(E)を表1に示すような割合で配合して、ドライブレンドした。得られた樹脂組成物No.1について、下記評価方法に基づきダイリップ付着物量を測定した。結果を表1に示す。
単軸押出機にて、下記条件で溶融押出を10回繰り返し、溶融押出の操作中に、ダイリップに発生したゲル状物を採取して、その積算重量を測定した。
[溶融押出条件]
・押出機:40mmD、L/D=28
・スクリュー:フルフライトタイプ、CR=3.4
・スクリーンパック:90/120/90メッシュ
・ダイ:3.5mm径×3穴 ストランドダイス
・設定温度:C1/C2/C3/C4/A/D=200℃/200℃/220℃/230℃/230℃/230℃(ここで、C1〜C4,A,Dとは押出装置の加熱部を示す。具体的には、Cは押出装置のバレル部を示し、ホッパーに近い部位からC1〜C4であり、C4はスクリュー先端部である。また、Aはアダプター部、Dはダイス部を示す。)
・スクリュー回転数:40rpm
(A)、(C)、(D4−2)および(E)のうちのポリアミド系樹脂を表1に示すような割合で配合し、ミキシングゾーン2箇所を有する二軸押出機(φ44mm、L/D=49)に仕込み、溶融混練(230℃でスクリュー回転数450rpm、吐出量200kg/hr、樹脂の平均混練時間2分)して、ストランド状に押し出し、カットして、ポリアミド系樹脂を含有したEVOH樹脂ペレットを作製した。作製したEVOH樹脂ペレット、(B)、及び(E)のうちの変性ポリオレフィン系樹脂を、表1に示すような割合で配合されるようドライブレンドした。得られた樹脂組成物No.2について、No.1と同様にしてダイリップ付着物量を測定した。結果を表1に示す。
(A)、(C)、(D4−2)を表1に示すような割合で配合し、ミキシングゾーン2箇所を有する二軸押出機(φ44mm、L/D=49)に仕込み、溶融混練(230℃でスクリュー回転数450rpm、吐出量200kg/hr、樹脂の平均混練時間2分)して、ストランド状に押し出し、カットして得たペレット(EVOH樹脂ペレット);(D1)、(D2)、(D3)、(D4−1)を表1に示すような割合で配合し、ミキシングゾーン2箇所を有する二軸押出機(φ44mm、L/D=49)に仕込み、溶融混練(230℃でスクリュー回転数450rpm、吐出量200kg/hr、樹脂の平均混練時間2分)して、ストランド状に押出し、カットして得たペレットに、高級脂肪酸塩(D4'−1)を付着させたペレット(改質剤ペレット);および(B)、(E)を表1に示すような割合で配合されるようドライブレンドした。得られた樹脂組成物No.3について、No.1と同様にしてダイリップ付着物量を測定した。結果を表1に示す。
(A)、(C)、(D4−2)および(E)のうちポリアミド系樹脂を表1に示すような割合で配合し、ミキシングゾーン2箇所を有する二軸押出機(φ44mm、L/D=49)に仕込み、条件で溶融混練(230℃でスクリュー回転数450rpm、吐出量200kg/hr、樹脂の平均混練時間2分)して、ストランド状に押し出し、カットして、ポリアミド系樹脂を含有したEVOH樹脂ペレットを作製した。得られたEVOH樹脂ペレット;(D1)、(D2)、(D3)、(D4−1)を表1に示すような割合で配合し、ミキシングゾーン2箇所有する二軸押出機(φ44mm、L/D=49)に仕込み、溶融混練(230℃でスクリュー回転数450rpm、吐出量200kg/hr、樹脂の平均混練時間2分)して、ストランド状に押出し、カットして得たペレットに、高級脂肪酸塩(D4'−1)を付着させたペレット(改質剤ペレット);および(B)、(E)のうち変性ポリオレフィン系樹脂を、表1に示すような割合で配合されるようドライブレンドした。得られた樹脂組成物No.3について、No.1と同様にしてダイリップ付着物量を測定した。結果を表1に示す。
(C)、(D4−2)を用いなかった以外はNo.1と同様にしてブレンドして、樹脂組成物No.5を得、これについて、No.1と同様にしてダイリップ付着物量を測定した。結果を表1に示す。
尚、No.5において、ポリオレフィン系樹脂(B)100重量部に対してEVOH樹脂(A)を5.3重量部含有する。
(C)を用いず、(D4−2)に代えて(D4−3)12−ヒドロキシステアリン酸Mgを用いた以外は、No.2と同様にしてブレンドして、樹脂組成物No.6を得、これについて、No.1と同様にしてダイリップ付着物量を測定した。結果を表1に示す。 尚、No.6においては、ポリオレフィン系樹脂(B)100重量部に対してEVOH樹脂(A)を4.8重量部含有し、高級脂肪酸塩(D4+D'4)の含有量が、EVOH樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)の合計量100重量部に対して、0.05重量部である。
Claims (8)
- (A)エチレン含有率が20〜60モル%のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物、(B)ポリオレフィン系樹脂、及び(C)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物を含む樹脂組成物において、
(A)エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物を(B)ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部含有し、且つ(C)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物を前記(A)エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物100重量部に対して1重量部以上、100重量部未満含有することを特徴とする樹脂組成物。 - (D1)エチレン−酢酸ビニル系共重合体及び(D2)エチレン含有率70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物を、含有する請求項1に記載の樹脂組成物。
- 前記(D2)エチレン含有率70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物の含有量が、(A)エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物及び(B)ポリオレフィン系樹脂の合計量100重量部に対して、0.3重量部未満である請求項2に記載の樹脂組成物。
- 前記(D2)エチレン含有率70モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物の含有量が、(D1)エチレン−酢酸ビニル系共重合体含有量100重量部に対して、1〜30重量部である請求項3に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物からなる成形品。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物層からなる層を少なくとも1層含む多層構造体。
- (A)エチレン含有率が20〜60モル%のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物を含有する層と(B)ポリオレフィン系樹脂を含有する層とを有する多層構造体の回収物を溶融成形して得られる樹脂組成物からなる層を少なくとも1層有する多層構造体の製造方法において、
前記回収物を、前記(A)エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物100重量部に対して1重量部以上、100重量部未満の(C)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物の存在下で、溶融成形することを特徴とする多層構造体の製造方法。 - 前記(C)多価金属硫酸塩水和物の完全脱水物または部分脱水物は、予め前記(A)エチレン含有率20〜60モル%のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物の含有層に含まれている請求項7に記載の多層構造体の製造方法。
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