JP5758193B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収および減衰する防振装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような、軸線方向および径方向の各方向に沿った振動に対する減衰特性を発揮する防振装置が知られている。
特開2006−125617号公報
ところで、前記従来の防振装置では、例えば入力される振動の振幅や周波数などに応じて当該防振装置の径方向の動ばね特性を変化させることにより、乗り心地性を向上させることについて改善の余地があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、乗り心地性を向上させることができる防振装置を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、およびいずれか他方に連結される第2取付け部材と、前記第1取付け部材と前記第2取付け部材とを連結する弾性体と、該弾性体を壁面の一部とし、かつ液体が封入された前記第1取付け部材内の受圧液室を、周方向に区画して複数の分割液室に画成する仕切り壁と、を備え、前記複数の分割液室が、互いに制限通路を通して連通された防振装置であって、前記第2取付け部材および前記仕切り壁のうちの少なくとも一方には、前記複数の分割液室を互いに連通する短絡路が形成されるとともに、該短絡路を通した前記複数の分割液室同士の連通およびその遮断を切り替える切替え機構が設けられ、前記弾性体は、両者間に前記受圧液室が設けられるように、軸線方向に互いに離間して一対配設され、前記第1取付け部材内において、一対の前記弾性体のうちのいずれか一方を軸線方向に挟んで前記受圧液室の反対側に位置する部分には、液体が封入された液室が設けられ、該液室は、その内部に設けられた仕切り部材により、前記いずれか一方の弾性体を壁面の一部とする主液室と、該主液室にオリフィス通路を通して連通された副液室と、に区画され、前記制限通路は、前記複数の分割液室と前記副液室とを各別に連通するように複数設けられ、前記仕切り部材と前記第1取付け部材との間に形成されていることを特徴とする。
この発明では、振動発生部から軸線方向に沿った振動が入力されたときには、第1取付け部材と第2取付け部材とが軸線方向に相対的に変位し、弾性体が弾性変形することにより分割液室が拡縮する。これにより、制限通路内を液体が流通して制限通路内で液柱共振が生じ、振動が吸収および減衰される。
また、振動発生部から径方向に沿った振動が入力されたときには、第1取付け部材と第2取付け部材とが径方向に相対的に変位し、弾性体が弾性変形することにより分割液室が拡縮する。
このとき、切替え機構が短絡路を閉塞している場合には、制限通路内を液体が流通して制限通路内で液柱共振が生じることで、振動が吸収および減衰される。
一方このとき、切替え機構が短絡路を開放している場合には、短絡路を通して分割液室間で液体が往来することとなり、分割液室内の液圧の変動が抑えられて当該防振装置の径方向の動ばね定数の上昇が抑制される。
したがって、切替え機構により、短絡路を通した複数の分割液室同士の連通およびその遮断を切り替えることで、当該防振装置の径方向の動ばね特性を変化させることができる。またこのように、当該防振装置の径方向の動ばね特性を変化させることができるので、当該防振装置における軸線方向の剛性に対する径方向の剛性の比率を変化させることも可能になる。
以上より、例えば入力される振動の振幅や周波数などに応じて切替え機構を作動させ、当該防振装置の径方向の動ばね特性を変化させることで、種々の態様の振動を効果的に吸収および減衰させることが可能になり、乗り心地性を向上させることができる。
また、前記短絡路の流通抵抗は、前記制限通路の流通抵抗よりも小さくてもよい。
この場合、短絡路の流通抵抗が、制限通路の流通抵抗よりも小さいので、短絡路が開放された状態で、径方向に沿った振動が入力されたときに、制限通路内よりも短絡路内に優先的に液体を流通させることが可能になり、分割液室内の液圧の変動を確実に抑え、動ばね定数の上昇を確実に抑制することができる。
また、前記仕切り壁は、弾性変形可能に形成され、前記短絡路は、前記第2取付け部材に形成されていてもよい。
この場合、仕切り壁が弾性変形可能に形成されているので、振動発生部から径方向に沿った振動が入力されたときに、仕切り壁を弾性変形させ、分割液室の拡縮量を大きくすることができる。したがって、切替え機構により短絡路を閉塞した状態で、径方向に沿った振動が入力されたときに、制限通路内に液体を確実に流通させることが可能になり、この振動を効果的に吸収および減衰することができる。
また短絡路が、第2取付け部材に形成されているので、振動発生部から径方向に沿った振動が入力されて仕切り壁が弾性変形したときに、短絡路の形状が変化し難い。したがって、このとき切替え機構が短絡路を開放している場合、短絡路を通した連通を確実に確保し、動ばね定数の上昇を安定に抑制することができる。
また、前記短絡路は、前記第2取付け部材内に形成された内空間と、該内空間と前記複数の分割液室とを各別に連通する複数の連通孔と、を備え、前記切替え機構は、前記内空間内に配設され、該内空間と前記連通孔との連通およびその遮断を切り替える可動部を備えていてもよい。
この場合、内空間内に配設された可動部が、該内空間と連通孔との連通およびその遮断を切り替えるので、当該防振装置の大型化を抑制することができる。
また、前記可動部は、前記内空間と同軸に配置された筒状に形成され、前記内空間内に、前記内空間と同軸の回転軸回りに回転移動可能に嵌合され、前記可動部には、径方向に貫通する内孔が形成され、前記可動部が回転移動したときに、前記内孔が前記連通孔に開口することで、前記内空間と前記連通孔とが連通して前記短絡路が開放される一方、前記連通孔が前記可動部により閉塞されることで、前記内空間と前記連通孔との連通が遮断されて前記短絡路が閉塞されてもよい。
本発明に係る防振装置によれば、乗り心地性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る防振装置の縦断面図である。 図1に示す防振装置の横断面図である。 図1に示す防振装置の縦断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る防振装置を説明する。
図1に示すように、防振装置10は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材11、およびいずれか他方に連結される第2取付け部材12と、第1取付け部材11と第2取付け部材12とを弾性的に連結する弾性体13、14と、第1取付け部材11内に配設された仕切り部材15と、を備えている。
この防振装置10は、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイル等が液体として封入されたいわゆる液体封入型である。
なお、第1取付け部材11および仕切り部材15はそれぞれ、平面視円形状に形成されるとともに、各中心軸線を共通軸にして同軸上に配置されている。以下では、この共通軸を軸線Oといい、軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線Oを中心として周回する方向を周方向という。
第1取付け部材11は、外筒部16内に内筒部17が配置されてなる二重筒構造とされている。外筒部16は、大径部16aと小径部16bとが段部16cを介して連結された2段筒状とされ、大径部16aの前記軸線O方向に沿った大きさは、小径部16bの前記軸線O方向に沿った大きさよりも大きくなっている。また外筒部16の内周面は、ゴム材料で形成された被覆膜18により、ほぼ全面にわたって覆われている。
なお以下では、前記軸線O方向に沿った大径部16a側を一方側といい、小径部16b側を他方側という。
内筒部17は、外筒部16の大径部16a内に位置しており、外筒部16の段部16cよりも前記一方側に位置している。内筒部17は、大径部17aと、該大径部17aよりも前記他方側に位置する小径部17bと、これらの大径部17aおよび小径部17bを連結する段部17cと、を備える2段筒状とされている。
内筒部17の大径部17aは、外筒部16の大径部16a内に前記被覆膜18を介して嵌合され、内筒部17の大径部17aにおける前記一方側の端部には、径方向の外側に向けて突出する取付け板部20が設けられている。この取付け板部20は、外筒部16の前記一方側の端部から径方向の外側に向けて突設された取付け部19上に配置されており、これらの取付け部19および取付け板部20には、前記一方側に向けて開口する取付け孔21が一体に形成されている。
第2取付け部材12は、前記軸線O方向に延在するとともに前記軸線O上に配置され、図示の例では、前記軸線Oと同軸に配置されている。
弾性体13、14は、液体が封入された受圧液室22が両者間に設けられるように、前記軸線O方向に互いに離間して一対配設されている。これらの弾性体13、14は、いずれも例えばゴム材料などで形成された平面視円形状とされている。
一対の弾性体13、14のうち、前記一方側に位置する第1弾性体13の外周縁は、第1取付け部材11の内筒部17における前記一方側の端部に加硫接着されている。第1弾性体13は、径方向の外側から内側に向かうに従い漸次、前記他方側に向かって延在しており、第1弾性体13には、前記第2取付け部材12が前記軸線O方向に貫設されている。第1弾性体13の内周縁は、第2取付け部材12における前記軸線O方向の中央部の外周面に加硫接着されており、第2取付け部材12の前記一方側の端部は、第1弾性体13から前記一方側に突出するとともに第1取付け部材11よりも前記一方側に位置している。
また一対の弾性体13、14のうち、前記他方側に位置する第2弾性体14の外周縁は、第1取付け部材11における内筒部17の小径部17bに加硫接着されている。第2弾性体14は、逆椀状に形成され、径方向の外側から内側に向かうに従い漸次、前記一方側に向かって延在している。そして、第2弾性体14の径方向の中央部には、第2取付け部材12において、前記軸線O方向の中央部から前記他方側に離間した前記他方側の端部が加硫接着されている。
なお、これらの両弾性体13、14は、第1取付け部材11における内筒部17の内周面において、両弾性体13、14の間に位置する部分を被覆するゴム膜23を介して一体に連結されている。
ここで第1取付け部材11内において、第2弾性体14よりも前記他方側に位置する部分には、液体が封入された液室24が設けられている。この液室24は、第1取付け部材11の前記外筒部16における小径部16b内に配設されたダイヤフラム25により、前記他方側から封止されている。なおダイヤフラム25は、ゴム材料により逆椀状に形成され、ダイヤフラム25の外周縁は、前記被覆膜18のうち、外筒部16の小径部16b内に位置する部分に一体に連結されている。
仕切り部材15は、前記液室24内に設けられ、液室24を、第2弾性体14を壁面の一部とする主液室26と、ダイヤフラム25を壁面の一部とする副液室27と、に区画する。仕切り部材15は、第1取付け部材11の外筒部16内に嵌合された本体部28と、本体部28上に配置されたメンブラン30と、本体部28に取り付けられ本体部28との間にメンブラン30を挟み込む蓋部31と、を備えている。
本体部28は、第1取付け部材11の外筒部16における大径部16aと内筒部17における小径部17bとの間に挟み込まれた外周筒部32と、外周筒部32の内部を閉塞する内盤部33と、を備えている。
内盤部33には、内部にメンブラン30が配置された配置凹部29が、前記軸線Oと同軸に配設されている。配置凹部29は、前記一方側に向けて開口しており、配置凹部29を画成する面のうち、前記一方側を向く底面には、前記軸線O方向に延在する貫通孔28aが形成されている。
蓋部31は、本体部28に前記一方側から取り付けられており、蓋部31のうち、配置凹部29を覆う部分には、前記軸線O方向に延在する貫通孔31aが形成されている。
また仕切り部材15には、主液室26と副液室27とを連通するオリフィス通路34が形成されている。オリフィス通路34は、前記配置凹部29と非連通となっている。オリフィス通路34の流路長および流路断面積は、そのオリフィス通路34の共振周波数が予め決められた周波数となるように設定(チューニング)されている。この予め決められた周波数としては、例えばアイドル振動(例えば、周波数が18Hz〜30Hz、振幅が±0.5mm以下)の周波数や、アイドル振動よりも周波数が低いシェイク振動(例えば、周波数が14Hz以下、振幅が±0.5mmより大きい)の周波数などが挙げられる。
ここで図2に示すように、前記受圧液室22は、例えばゴム材料により弾性変形可能に形成された仕切り壁36により周方向に区画され、複数の分割液室37に画成されている。仕切り壁36は、周方向に間隔をあけて複数配置されるとともに、第1取付け部材11と第2取付け部材12とを連結しており、本実施形態では、第2取付け部材12を径方向に挟むように一対配設され、受圧液室22を2つの分割液室37に画成している。
仕切り壁36は、前記軸線O方向および径方向の両方向に延在するとともに、径方向の内側から外側に向かうに従い漸次、周方向に幅広となっている。仕切り壁36の径方向の内端縁は、第2取付け部材12の外周面に加硫接着により連結され、仕切り壁36の径方向の外端縁は、第1取付け部材11の内周面に前記ゴム膜23を介して連結され、仕切り壁36の前記軸線O方向の両端縁は、第1弾性体13および第2弾性体14に各別に連結されている。
また図示の例では、仕切り壁36は、径方向に沿って延在する仮想軸Lに沿って配置されており、2つの分割液室37は、前記軸線Oを間に挟んで、径方向のうち、前記仮想軸Lに直交する並列方向に並んで配置されている。そして、これらの分割液室37は、前記軸線O方向から見た平面視において前記仮想軸Lを基準として線対称となっており、両分割液室37の容積は同等となっている。
そして図1に示すように、両分割液室37は、互いに制限通路38を通して連通されている。本実施形態では、制限通路38は、2つの分割液室37と副液室27とを各別に連通するように2つ設けられており、2つの分割液室37は、両制限通路38および副液室27を通して互いに連通されている。
各制限通路38は、当該防振装置10において第2取付け部材12および仕切り壁36とは異なる部分に形成されており、第1取付け部材11の内周面側に配設されている。図示の例では、制限通路38は、仕切り部材15と第1取付け部材11との間に形成されており、この制限通路38は、仕切り部材15の前記外周筒部32の外周面に、周方向に沿って形成された周溝38aを備えている。
各制限通路38の流路長および流路断面積は、その制限通路38の共振周波数が予め決められた周波数となるように設定(チューニング)されている。なお、各制限通路38の共振周波数は、互いに異なっていても良く、互いに等しくても良い。また、制限通路38の共振周波数は、前記オリフィス通路34の共振周波数と異なっていても良く、等しくても良い。さらに制限通路38は、前記軸線O方向に沿った振動に対する共振周波数と、径方向に沿った振動に対する共振周波数と、が互いに異なっていてもよい。
ここで図1および図2に示すように、第2取付け部材12には、2つの分割液室37を互いに連通する短絡路39が形成されている。短絡路39は、前記並列方向に延在するとともに、短絡路39の流通抵抗は、制限通路38の流通抵抗よりも小さくなっている。本実施形態では、短絡路39は、第2取付け部材12内に形成された内空間40と、該内空間40と2つの分割液室37とを各別に連通する複数の連通孔41と、を備えている。
内空間40は、第2取付け部材12内に前記軸線Oと同軸に配設された有底筒状の受け筒部43の内部空間とされている。
連通孔41は、内空間40を前記並列方向に挟むように一対配設されている。各連通孔41は、前記並列方向に沿って直線状に延在しており、連通孔41における径方向の外側の端部は、第2取付け部材12において、前記軸線O方向の中央部と、前記他方側の端部と、の間に位置する弾性体の非接着部分に開口している。これらの連通孔41は、前記受け筒部43に複数貫設された外孔46を通して前記内空間40に各別に連通している。
そして本実施形態では、第2取付け部材12には、短絡路39を通した両分割液室37同士の連通およびその遮断を切り替える切替え機構42が設けられている。図1に示すように、切替え機構42は、内空間40内に配設された可動部44と、可動部44を移動させる駆動部45と、を備えている。
なお図示の例では、切替え機構42は、その全体が第2取付け部材12内に配置されており、第2取付け部材12は、切替え機構42および前記受け筒部43が内部に配設可能なように、複数の分割体を組み合わせることで構成されている。
可動部44は、内空間40内を移動することにより該内空間40と連通孔41との連通およびその遮断を切り替える。本実施形態では、可動部44は、前記軸線Oに同軸に配置された有頂筒状に形成されるとともに、可動部44の外形状は、内空間40の形状と同形同大とされ、前記軸線Oに一致する回転軸R回りに回転移動可能に内空間40内に嵌合されている。
また可動部44には、径方向に貫通する内孔47が形成されている。内孔47は、前記軸線Oを径方向に挟むように一対配置され、可動部44を径方向の外側から見た正面視形状は、前記軸線O方向に長い楕円形状となっている。
駆動部45は、例えばモータ等により構成され、内筒部17を前記回転軸R回りに回転移動可能に支持する。
そして図3に示すように、駆動部45により可動部44が回転移動させられ、内孔47が外孔46に開口したときに、内空間40と連通孔41とが外孔46を通して連通して短絡路39が開放され、両分割液室37同士が短絡路39を通して連通される。また図1に示すように、外孔46が径方向の内側から可動部44により閉塞されたときに、内空間40と連通孔41との外孔46を通した連通が遮断されて短絡路39が閉塞され、両分割液室37同士の短絡路39を通した連通が遮断される。
ここで駆動部45には、該駆動部45を制御する図示しない制御部が接続される。該制御部は、振動発生部から当該防振装置10に入力される振動の周波数や振幅などに応じて、駆動部45に可動部44を回転移動させる。なお当該防振装置10が、例えば自動車などに適用される場合、前記制御部には、例えば自動車の速度や、振動発生部であるエンジンの回転数などの検出信号が送出され、制御部は、該検出信号に基づいて振動の周波数や振幅などを判定する。
以上のように構成された防振装置10は、主液室26が鉛直方向上側に位置しかつ副液室27が鉛直方向下側に位置するように取り付けられる圧縮式(正立式)となっている。
当該防振装置10が例えば自動車に取り付けられた場合、第1取付け部材11は、振動発生部としてのエンジンに連結される一方、第2取付け部材12は、図示しないブラケット等を介して振動受部としての車体に連結される。なお自動車では、エンジンから車体に、車体の前後方向または左右方向に沿った振動が入力され易く、当該防振装置10は、前記並列方向が、例えば前記前後方向または前記左右方向などに一致するように取り付けられる。
次に、以上のように構成された防振装置10の作用について説明する。
はじめに、振動発生部から前記軸線O方向に沿った振動が入力されたときには、第1取付け部材11と第2取付け部材12とが前記軸線O方向に相対的に変位し、両弾性体13、14が弾性変形する。
するとこのとき、第2弾性体14の弾性変形により主液室26が拡縮されることとなる。これにより、主液室26と副液室27との間でオリフィス通路34内を通して液体が流通してオリフィス通路34内で液柱共振が生じることで、オリフィス通路34の共振周波数の周波数と同等の周波数の振動が吸収および減衰される。
さらにこのとき、両弾性体13、14の弾性変形により各分割液室37が拡縮されることとなる。これにより、複数の分割液室37と副液室27との間で複数の制限通路38内を通して各別に液体が流通して各制限通路38内で液柱共振が生じることで、各制限通路38の共振周波数の周波数と同等の周波数の振動が吸収および減衰される。
また、振動発生部から前記並列方向に沿った振動が入力されたときには、第1取付け部材11と第2取付け部材12とが前記並列方向に相対的に変位し、弾性体13、14が弾性変形することにより分割液室37が拡縮する。
このとき図1に示すように、切替え機構42が短絡路39を閉塞している場合には、複数の分割液室37と副液室27との間で複数の制限通路38内を通して各別に液体が流通して制限通路38内で液柱共振が生じることで、各制限通路38の共振周波数の周波数と同等の周波数の振動が吸収および減衰される。
一方このとき図3に示すように、切替え機構42が短絡路39を開放している場合には、短絡路39を通して分割液室37間で液体が往来することとなり、分割液室37内の液圧の変動が抑えられて当該防振装置10の前記並列方向の動ばね定数の上昇が抑制される。
以上説明したように、本実施形態に係る防振装置10によれば、切替え機構42により、短絡路39を通した両分割液室37同士の連通およびその遮断を切り替えることで、当該防振装置10の前記並列方向の動ばね特性を変化させることができる。またこのように、当該防振装置10の前記並列方向の動ばね特性を変化させることができるので、当該防振装置10における前記軸線O方向の剛性に対する前記並列方向の剛性の比率を変化させることも可能になる。
したがって、例えば前記自動車の走行時には、切替え機構42により短絡路39を閉塞して制限通路38内で液柱共振を生じさせつつ、前記自動車の停止時には、切替え機構42により短絡路39を開放して当該防振装置10の低ばね化を図るといったこと等ができる。
以上のように、例えば入力される振動の振幅や周波数などに応じて前記制御部に切替え機構42を作動させ、当該防振装置10の前記並列方向の動ばね特性を変化させることで、種々の態様の振動を効果的に吸収および減衰させることが可能になり、乗り心地性を向上させることができる。
また、短絡路39の流通抵抗が、制限通路38の流通抵抗よりも小さいので、短絡路39が開放された状態で、前記並列方向に沿った振動が入力されたときに、制限通路38内よりも短絡路39内に優先的に液体を流通させることが可能になり、分割液室37内の液圧の変動を確実に抑え、動ばね定数の上昇を確実に抑制することができる。
また、仕切り壁36が弾性変形可能に形成されているので、振動発生部から前記並列方向に沿った振動が入力されたときに、仕切り壁36を弾性変形させ、分割液室37の拡縮量を大きくすることができる。したがって、切替え機構42により短絡路39を閉塞した状態で、前記並列方向に沿った振動が入力されたときに、制限通路38内に液体を確実に流通させることが可能になり、この振動を効果的に吸収および減衰することができる。
また短絡路39が、第2取付け部材12に形成されているので、振動発生部から前記並列方向に沿った振動が入力されて仕切り壁36が弾性変形したときに、短絡路39の形状が変化し難い。したがって、このとき切替え機構42が短絡路39を開放している場合、短絡路39を通した連通を確実に確保し、動ばね定数の上昇を安定に抑制することができる。
また、内空間40内に配設された可動部44が、該内空間40と連通孔41との連通およびその遮断を切り替えるので、当該防振装置10の大型化を抑制することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、短絡路39の流通抵抗が、制限通路38の流通抵抗よりも小さいものとしたが、これに限られない。また短絡路39は、仕切り壁36に設けることも可能であり、短絡路39は、第2取付け部材12および仕切り壁36のうちの少なくとも一方に形成されていればよい。
また短絡路39が、その内部を液体が流通することにより特定の周波数の振動に対して液柱共振を生じさせるように構成されていてもよい。この場合、切替え機構42により短絡路39を開放した状態で、前記特定の周波数の振動が入力されたときに、この振動を効果的に吸収および減衰することができる。
また、切替え機構42は前記実施形態に示したものに限られず、短絡路39の開閉を切り替えるように適宜変更することが可能である。
例えば、前記実施形態では、可動部44が前記軸線O回りに回転移動することにより、切替え機構42が短絡路39を開閉するものとしたが、可動部44が前記軸線O方向に進退移動することにより、切替え機構42が連通路を開閉してもよい。
さらに例えば、前記実施形態では、切替え機構42は、その全体が第2取付け部材12内に配置されているものとしたが、これに限られない。
また前記実施形態では、第2取付け部材12は、前記軸線O上に配設されているものとしたが、前記軸線Oからずらされて配設されていても良い。
さらに前記実施形態では、受圧液室22は、2つの分割液室37に区画されているものとしたが、複数の分割液室37に区画されていれば、これに限られるものではない。例えば、仕切り壁36を、周方向に間隔をあけて3つ以上設け、受圧液室22を、3つ以上の分割液室37に区画してもよい。これにより、径方向のうちの複数の方向に沿った振動に対する減衰特性を効果的に発揮することができる。
また前記実施形態では、第1取付け部材11および仕切り部材15はそれぞれ、平面視円形状に形成されるものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、前記平面視多角形状などに形成されていてもよい。
また主液室26、副液室27、ダイヤフラム25および仕切り部材15はなくてもよい。この場合、例えば制限通路38により複数の分割液室37を直接連通し、振動発生部から前記軸線O方向に沿った振動が入力されたときに、分割液室37が拡縮することで、複数の分割液室37間で制限通路38内を通して液体を往来させ、制限通路38内で液柱共振を生じさせる構成にすること等が可能である。
また前記実施形態では、防振装置10として圧縮式を示したが、主液室26が鉛直方向下側に位置しかつ副液室27が鉛直方向上側に位置するように取り付けられる吊り下げ式の防振装置10であっても良い。
また、本発明に係る防振装置10は、車両のエンジンマウントに限定されるものではなく、エンジンマウント以外に適用することも可能である。例えば、建設機械に搭載された発電機のマウントにも適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントにも適用することも可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
O 軸線
10 防振装置
11 第1取付け部材
12 第2取付け部材
13、14 弾性体
22 受圧液室
36 仕切り壁
37 分割液室
38 制限通路
39 短絡路
40 内空間
41 連通孔
42 切替え機構
44 可動部

Claims (5)

  1. 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付け部材、およびいずれか他方に連結される第2取付け部材と、
    前記第1取付け部材と前記第2取付け部材とを連結する弾性体と、
    該弾性体を壁面の一部とし、かつ液体が封入された前記第1取付け部材内の受圧液室を、周方向に区画して複数の分割液室に画成する仕切り壁と、を備え、
    前記複数の分割液室が、互いに制限通路を通して連通された防振装置であって、
    前記第2取付け部材および前記仕切り壁のうちの少なくとも一方には、前記複数の分割液室を互いに連通する短絡路が形成されるとともに、該短絡路を通した前記複数の分割液室同士の連通およびその遮断を切り替える切替え機構が設けられ
    前記弾性体は、両者間に前記受圧液室が設けられるように、軸線方向に互いに離間して一対配設され、
    前記第1取付け部材内において、一対の前記弾性体のうちのいずれか一方を軸線方向に挟んで前記受圧液室の反対側に位置する部分には、液体が封入された液室が設けられ、
    該液室は、その内部に設けられた仕切り部材により、前記いずれか一方の弾性体を壁面の一部とする主液室と、該主液室にオリフィス通路を通して連通された副液室と、に区画され、
    前記制限通路は、前記複数の分割液室と前記副液室とを各別に連通するように複数設けられ、前記仕切り部材と前記第1取付け部材との間に形成されていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置であって、
    前記短絡路の流通抵抗は、前記制限通路の流通抵抗よりも小さいことを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1または2に記載の防振装置であって、
    前記仕切り壁は、弾性変形可能に形成され、
    前記短絡路は、前記第2取付け部材に形成されていることを特徴とする防振装置。
  4. 請求項3記載の防振装置であって、
    前記短絡路は、前記第2取付け部材内に形成された内空間と、該内空間と前記複数の分割液室とを各別に連通する複数の連通孔と、を備え、
    前記切替え機構は、前記内空間内に配設され、該内空間と前記連通孔との連通およびその遮断を切り替える可動部を備えていることを特徴とする防振装置。
  5. 請求項4記載の防振装置であって、
    前記可動部は、前記内空間と同軸に配置された筒状に形成され、前記内空間内に、前記内空間と同軸の回転軸回りに回転移動可能に嵌合され、
    前記可動部には、径方向に貫通する内孔が形成され、
    前記可動部が回転移動したときに、前記内孔が前記連通孔に開口することで、前記内空間と前記連通孔とが連通して前記短絡路が開放される一方、前記連通孔が前記可動部により閉塞されることで、前記内空間と前記連通孔との連通が遮断されて前記短絡路が閉塞されることを特徴とする防振装置。
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