JP5757630B2 - 窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置とそれを用いた窒素および水素の製造方法 - Google Patents
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[第1の形態]
図1は、本発明による窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置の第1の形態を説明するためのブロック図である。図1において、太線は酸素キャリア(M)の流れを示しており、細線の矢印は、燃料および空気等の酸化剤の流れを示している。ケミカルループ式燃焼装置A1は、第1の酸化塔10、第2の酸化塔20、および還元塔30を備える。還元塔30は、酸素(O)を伴って流入する酸素キャリアから酸素を奪う場、すなわち酸化した酸素キャリア(MO)に還元作用を施す場であり、還元剤としてのメタン等を含む燃料(都市ガス、LPGガス、副生ガス、石炭、水素等)が流入する。還元塔30内では、例えば、4MO+CH4→4M+CO2+2H2Oの反応が進行し、還元塔30からは、排ガスとして二酸化炭素と水(水蒸気)が排出される。
図2は、本発明による窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置の第2の形態を説明するためのブロック図である。ここでも、太線の矢印は酸素キャリア(M)の流れを示しており、細線の矢印は、燃料および空気等の酸化剤の流れを示している。このケミカルループ式燃焼装置A2は、第1の酸化塔10に供給される酸化剤が、外部から供給される空気等の酸化剤ではなく、第2の酸化塔20から排出される排ガスである点で、図1に示したケミカルループ式燃焼装置A1と相違している。酸素キャリア(M)の循環サイクルは同じであり、詳細な説明は省略する。
図3は、本発明による窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置の第3の形態を説明するためのブロック図である。ここでも、太線の矢印は酸素キャリア(M)の流れを示しており、細線の矢印は、燃料および空気等の酸化剤の流れを示している。このケミカルループ式燃焼装置A3は、さらに第3の酸化塔40を備える点で、図1に示したケミカルループ式燃焼装置A1と相違している。他の構成は同じであり、同じ符号を付している。
図4は、本発明による窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置の第4の形態を説明するためのブロック図である。ここでも、太線の矢印は酸素キャリア(M)の流れを示しており、細線の矢印は、燃料および空気等の酸化剤の流れを示している。このケミカルループ式燃焼装置A4は、第3の形態において説明したと同じ第3の酸化塔40をさらに備える点で、図2に示したケミカルループ式燃焼装置A2と相違している。他の構成は同じであり、同じ符号を付している。
次に、図1に示した第1の形態のケミカルループ式燃焼装置A1を実際に稼働するときの第1の態様をその配管系と共に図5を参照して説明する。図示の装置において、還元塔30には、配管31から、還元剤としてのメタンガスあるいは都市ガス等の炭化水素が還元剤として供給される。還元塔30内には、酸化した酸素キャリア(例えば、Fe2O3)が存在しており、酸化した酸素キャリアは還元剤による還元反応を受けて還元した酸素キャリア(例えば、Fe3O4)となる。還元塔30からの排ガスはサイクロンのような固気分離器32によって固気分離された後、配管33を通って排気される。燃料ガス中の炭化水素は還元反応により消費されており、還元塔30からの排ガスは、CO2と水蒸気である。この例において、配管33には熱交換器34が備えてあり、下流の熱交換器16、25への給水予熱としての熱交換で気水分離され、CO2は分離回収される。
次に、図1に示した第1の形態のケミカルループ式燃焼装置A1を実際に稼働するときの第2の態様をその配管系と共に図6を参照して説明する。図6に示す装置は、還元塔30で還元を受けた酸素キャリアが最初に流入する第1の酸化塔10の排気側が位置的に最も高い位置に位置している点で、図5に示したケミカルループ式燃焼装置A1と相違している。具体的には、第1の酸化塔10の上端から排出される一部が酸化した状態の酸素キャリアは、第1の酸化塔10の上端に取り付けたサイクロンのような固気分離器16によって固気分離され、分離したすべての酸素キャリアは配管17を通って第2の酸化塔20内に流入する。流入した酸素キャリアは第2の酸化塔20に供給される十分な量の空気によってすべてが酸化された後、配管18を通って還元塔30に流入する。この例でも、配管18にはループシール11と同様のループシール19が配置されている。
次に、図3に示した第3の形態のケミカルループ式燃焼装置A3を実際に稼働するときの態様を、その配管系と共に図7を参照して説明する。この態様のケミカルループ式燃焼装置A3の基本的形態は、図6に説明した態様のケミカルループ式燃焼装置A1と同じであり、同じ部材には同じ符号を付すことで、詳細な説明は省略する。図7に示す装置においては、図6に示した装置に、さらに第3の酸化塔40が付加されている点で相違している。
次に、図4に示した第4の形態のケミカルループ式燃焼装置A4を実際に稼働するときの態様を、その配管系と共に図8を参照して説明する。ケミカルループ式燃焼装置A4では第1の酸化塔10に供給される酸化剤としての空気が、コンプレッサー12からの流量が制御された空気ではなく、第2の酸化塔20からの排ガスの一部である点でのみ、図7に示した装置と相違している。他の部材は同じであるので、同じ符号を付すことで詳細な説明は省略する。
10…第1の酸化塔(酸化には不十分な量の空気または酸素富化空気、窒素富化空気が酸化剤として供給される)、
20…第2の酸化塔(酸化に十分な量の空気または酸素富化空気、窒素富化空気が酸化剤として供給される)、
30…還元塔、
40…第3の酸化塔(水蒸気が酸化剤として供給される)、
S1、S2…酸素濃度計。
Claims (7)
- 酸化塔と還元塔を備え酸素キャリアが酸化塔内での酸化剤による酸化反応と還元塔内での還元剤による還元反応を受けながら循環するようにされたケミカルループ式燃焼装置であって、
前記酸化塔は酸素キャリアの流れに直列に配置された第1の酸化塔と第2の酸化塔で構成され、前記還元塔内で還元反応を受けた酸素キャリアが前記第1の酸化塔に流入し、前記第1の酸化塔内で酸化反応を受けた酸素キャリアが前記第2の酸化塔に流入し、前記第2の酸化塔内でさらに酸化反応を受けた酸素キャリアが前記還元塔へ流入するようにされており、
前記第1の酸化塔にはそこに存在する酸素キャリアのすべてが酸化するのに必要な酸素量以下の酸素を供給する量の空気または、酸素富化空気、窒素富化空気が酸化剤として供給され、前記第2の酸化塔にはそこに存在する酸素キャリアのすべてが酸化するのに必要な酸素量以上の酸素を供給する量の空気または、酸素富化空気、窒素富化空気が酸化剤として供給されるようになっていることを特徴とする窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置。 - 酸化塔と還元塔を備え酸素キャリアが酸化塔内での酸化剤による酸化反応と還元塔内での還元剤による還元反応を受けながら循環するようにされたケミカルループ式燃焼装置であって、
前記酸化塔は酸素キャリアの流れに直列に配置された第1の酸化塔と第2の酸化塔で構成され、前記還元塔内で還元反応を受けた酸素キャリアが前記第1の酸化塔に流入し、前記第1の酸化塔内で酸化反応を受けた酸素キャリアが前記第2の酸化塔に流入し、前記第2の酸化塔内でさらに酸化反応を受けた酸素キャリアが前記還元塔へ戻るようにされており、
前記第2の酸化塔にはそこに存在する酸素キャリアのすべてを酸化するのに必要な酸素量以上の酸素を供給する量の空気または、酸素富化空気、窒素富化空気が酸化剤として供給され、前記第1の酸化塔には前記第2の酸化塔内で酸化反応に寄与した後の排ガスの一部が供給されるようになっていることを特徴とする窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置。 - 前記還元塔内で還元反応を受けた酸素キャリアの一部が前記第1の酸化塔をバイパスして前記第2の酸化塔に流入することのできる位置に第3の酸化塔がさらに配置されており、前記第3の酸化塔には水蒸気が酸化剤として供給されることを特徴とする請求項1または2に記載の窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置。
- 前記第1の酸化塔は酸素キャリアの流れに直列に配置された2個以上に酸化塔によって構成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置。
- 少なくとも前記第1の酸化塔と第2の酸化塔からの排ガスの酸素濃度を測定できる酸素濃度計を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置。
- 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置を運転して前記第1の酸化塔からの排ガスから高濃度の窒素を取得することを特徴とする窒素製造方法。
- 請求項3に記載の窒素製造に適したケミカルループ式燃焼装置を運転して前記第1の酸化塔からの排ガスから高濃度の窒素を取得し、前記第3の酸化塔からの排ガスから水素を取得することを特徴とする窒素および水素の製造方法。
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