JP5757443B2 - セルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法 - Google Patents

セルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法に関する。
発酵によりバイオエタノールを製造する技術は、世界全体の地球環境意識の高まりや原油価格の高騰等を背景に、石油資源の消費を抑え、二酸化炭素の排出量を低減して、持続可能(サスティナブル)な燃料や工業原料を生産することができる技術として、近年、注目されている。
しかしながら、食料穀物(例えば、トウモロコシ、イモ類、またはサトウキビなど)からのバイオ燃料の増産が食物価格の高騰を招いており、セルロース含有バイオマス(例えば、バガス、スイッチグラス、コーンストーバー、稲わら、麦わら、などの草本系バイオマス、また樹木、廃建材などの木質系バイオマス)からのエタノール生産が重要な技術開発となっている。
また、セルロース含有バイオマスからアルコールを製造する方法として、NREL(National Renewable Energy Laboratory)の技術レポート(非特許文献1:D.Humbird et al., “Process Design and Economics for Biochemical Conversion of Lignocellulosic Biomass to Ehanol”, NREL Report No. TP-5100-47764, May 2011)に、セルロース含有バイオマスからエタノールを製造する方法が開示されている。
非特許文献1に開示されている方法では、セルロース含有バイオマスは、最初に水蒸気や、酸、アルカリを用いた前処理をして、後の工程で糖化酵素の処理を行い易くする(前処理工程)。次いで、前処理したセルロース含有バイオマスを糖化・発酵タンクに供給し、糖化酵素(例えばセルラーゼなど)および栄養素を糖化・発酵タンクに加えた後、エタノール発酵菌を植菌して、糖化および発酵を同時に行う(糖化工程および発酵工程)。これにより、発酵液が得られる。発酵液は、糖化残渣固形物(リグニンなどが大部分)やエタノール発酵菌などを含んでいる。そこで、得られた発酵液を蒸留してエタノールを精製回収する(蒸留工程)。この方法では、糖化工程および発酵工程を同時に行うため、必要なタンク数を削減することができるため、設備投資を抑制することができ、競争力のある方法であると考えられている。
その他のセルロース含有バイオマスからアルコールを製造する方法として、セルロース含有バイオマスを加水分解して得られた糖水溶液をろ過して糖水溶液に含まれる発酵阻害物質を除去した後、精製された糖水溶液を用いてエタノール発酵が可能であることが開示されている(特許文献1)。
国際公開第2010/067785号
D.Humbird et al., "Process Design and Economics for Biochemical Conversion of Lignocellulosic Biomass to Ehanol", NREL Report No. TP-5100-47764, May (2011)
上述の非特許文献1のような、セルロース含有バイオマスからアルコールを製造する方法では、発酵工程で得られるエタノール濃度が、糖化・発酵タンクに仕込むことができるセルロース含有バイオマス量に依存する。そのため、糖化・発酵タンクに供給できるセルロース含有バイオマスの量では、発酵工程で得られるエタノール濃度を例えば5.5wt%以上にすることは困難であり、蒸留工程後に生じる蒸留残渣液が大量(例えば、エタノール生産量の約17倍)に発生し、この蒸留残渣液の排水処理の負荷が大きい。
また、特許文献1のようなセルロース含有バイオマスからアルコールを製造する方法においては、糖水溶液からエタノール発酵液を得ることが可能であることが開示されているが、エタノールの製造方法の更なる改善を図る上で、得られたエタノール発酵液を蒸留してエタノールを回収する際に生じる蒸留残渣液の処理についてもより改善を図る必要がある。
すなわち、セルロース含有バイオマスからアルコールを製造する際に生じる排水量が低減されたアルコール製造方法が求められており、本発明が解決しようとする課題は、蒸留残渣液を処理する際に生じる排水の処理負担の軽減である。
そこで、本発明は、セルロース含有バイオマスからアルコールを製造する際に生じる排水処理が必要な排水量を大幅に低減することができるセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法を提供する。
本発明者らは、上記課題を鋭意検討した。その結果、セルロース含有バイオマスからアルコールを製造するに当たり、セルロース含有バイオマスを加水分解して得られる糖化処理物に含まれる糖化残渣固形物を除去する工程、および糖化処理物に含まれる糖水溶液を発酵原料として得られたアルコール発酵微生物を含む培養液からアルコール発酵微生物を除去する工程をそれぞれ適した段階で行うことにより、蒸留工程後の蒸留残渣液を逆浸透膜で処理することが可能となり、アルコールを製造する際に生じる排水量が大幅に削減可能であることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[6]の構成を有する。
[1] 以下の工程(1)〜(8):
工程(1):セルロース含有バイオマスを前処理する工程、
工程(2):工程(1)で得られた前処理後のセルロース含有バイオマスを糖化酵素により糖化する工程、
工程(3):工程(2)で得られた糖化処理物から糖化残渣固形物を除去する工程、
工程(4):工程(3)で得られた糖水溶液を発酵原料としてアルコール発酵微生物を培養する工程、
工程(5):工程(4)で得られたアルコール発酵微生物を含む培養液からアルコール発酵微生物を除去する工程、
工程(6):工程(5)で得られたアルコール発酵液を蒸留し、アルコールを回収する工程、
工程(7):工程(6)で得られた蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過する工程、および
工程(8):工程(7)で得られた非透過液を排水処理する工程、
を含むセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
[2] 工程(5)が、工程(4)で得られたアルコール発酵微生物を含む培養液を精密ろ過膜に通じてろ過する工程である、[1]に記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
[3] 工程(3)がフィルタプレスによる工程である、[1]または[2]に記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
[4] 工程(7)の逆浸透膜の透過液を工程(1)、(2)または(4)のプロセス水として再利用する、請求項[1]〜[3]のいずれか1つに記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
[5]工程(7)が、工程(6)で得られた蒸留残渣液を直接逆浸透膜に通じてろ過する工程である、[1]〜[4]のいずれか1つに記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法
[6]前記アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノールである、請求項[1]〜[5]のいずれか1つに記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
本発明によれば、工程(2)で得たセルロース含有バイオマスの糖化処理物を工程(4)で発酵する前に、工程(3)で予め糖化処理物中の糖化残渣固形物を除去し、かつ工程(4)で得たアルコール発酵液を含む培養液を工程(6)で蒸留する前に、工程(5)で予め培養液中のアルコール発酵微生物を除去することで、不純物量の少ないアルコール発酵液が得られる。これにより、アルコールを製造する際に生じる蒸留工程後の残渣液を逆浸透膜に通じることが可能となるため、排水処理工程へ供給する必要のある排水量を大幅に削減することができる。
本発明によるセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造工程のフローを示す図である。 比較例1のセルロース含有バイオマスからのエタノール製造工程フローを示す図である。 比較例2のセルロール含有バイオマスからのエタノール製造工程フローを示す図である。 比較例3のセルロース含有バイオマスからのエタノール製造工程フローを示す図である。 実施例1のセルロース含有バイオマスからのエタノール製造工程フローを示す図である。 実施例2のセルロース含有バイオマスからのエタノール製造工程フローを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明を実施するための形態は、以下に限定されるものではない。
<セルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法>
本発明によるセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法を図1に示す。本発明によるセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法(以下、単に、アルコールの製造方法という場合もある。)について、以下、工程ごとに説明する。
なお、本明細書において、アルコールとは、微生物発酵により糖から生産されるアルコールであり、蒸留工程において単離精製されるアルコールであれば特に制限はない。具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノールなどが挙げられる。また、プロパノールとしては、1−プロパノールでもよいし、2−プロパノールでもよい。また、ブタノールとしては、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノールでもよい。
セルロース含有バイオマスとは、セルロース成分を含む天然資源のことをいう。具体的には、バガス、スイッチグラス、ネピアグラス、エリアンサス、コーンストーバー、ビートパルプ、綿実殻、パーム殻房、稲わら、麦わら、竹、笹などの草本系バイオマス、または、シラカバ、ブナなどの樹木、廃建材などの木質系バイオマス、さらに藻類、海草など水生環境由来のバイオマスなどを挙げることができる。これらセルロース含有バイオマスは、糖が脱水縮合した多糖であるセルロースまたはヘミセルロースを含有しており、こうした多糖を加水分解することにより発酵原料として利用可能になる。
糖とは、一般的に単糖の重合度によって分類され、グルコース、キシロースなどの単糖類、そして単糖が2〜9個脱水縮合したオリゴ糖類、さらには単糖が10個以上脱水縮合した多糖類に分類される。
[工程(1):前処理工程]
工程(1)では、セルロース含有バイオマスを前処理して、前処理物を得る。セルロース含有バイオマスを、後述する糖化工程で処理する前に予め前処理を行うことで、セルロース含有バイオマスの加水分解効率を向上させることができる。セルロース含有バイオマスの前処理方法は、特に限定されるものではなく、従来から公知の前処理方法を用いることができる。前処理方法としては、例えば、微粉砕処理、水熱処理、アンモニア処理、アルカリ処理、酸処理、硫酸処理、希硫酸処理、酢酸処理、苛性ソーダ処理、爆砕処理、亜臨界水処理、蒸煮処理などが挙げられるが、これらのいずれを用いてもよいし、これらを組合せて使用してもよい。
[工程(2):糖化工程]
工程(2)では、工程(1)で得られた前処理物を単糖または単糖が2〜9個脱水縮合したオリゴ糖類にまで加水分解する。これにより、糖化処理物が得られる。前処理物の加水分解には、糖化酵素が好ましく使用される。
糖化酵素による加水分解の反応条件としては、糖化酵素の好ましい反応条件に準じて行えばよい。加水分解反応のpHは、3〜7の範囲が好ましく、4〜5.5がより好ましく、pH5付近がさらに好ましい。反応温度は、40〜70℃であることが好ましく、50℃前後がより好ましい。
前処理物と糖化酵素との接触を促進させると共に、糖化処理物の糖濃度を均一にするため、前処理物と糖化酵素とを攪拌しながら混合することが好ましい。
糖化酵素は、セルロースおよび/またはヘミセルロースを加水分解して糖化する活性を有する酵素成分、またはセルロースおよび/またはヘミセルロースの加水分解を補助する酵素成分のことをいう。
糖化酵素として、糸状菌由来セルラーゼを用いることが好ましい。糸状菌由来セルラーゼとしては、トリコデルマ属(Trichoderma)、アスペルギルス属(Aspergillus)、セルロモナス属(Cellulomonas)、クロストリジウム属(Clostridium)、ストレプトマイセス属(Streptomyces)、フミコラ属(Humicola)、アクレモニウム属(Acremonium)、イルペックス属(Irpex)、ムコール属(Mucor)、タラロマイセス属(Talaromyces)、ファネロカエーテ(Phanerochaete)属、白色腐朽金、褐色腐朽菌などの微生物に由来するセルラーゼを挙げることができる。また、これらの微生物に変異剤または紫外線照射などで変異処理を施してセルラーゼ生産性が向上した変異株由来のセルラーゼであってもよい。こうした糸状菌由来セルラーゼの中でも、セルロースの加水分解において比活性の高い酵素成分を培養液中に大量に生産するトリコデルマ属由来セルラーゼを使用することが好ましい。
トリコデルマ属由来セルラーゼとは、トリコデルマ属微生物由来のセルラーゼを主成分とする酵素組成物である。トリコデルマ属微生物は特に限定されないが、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)が好ましく、具体的にはトリコデルマ・リーセイQM9414(Trichoderma reesei QM9414)、トリコデルマ・リーセイQM9123(Trichoderma reeseiQM9123)、トリコデルマ・リーセイRutC−30(Trichoderma reeseiRut C−30)、トリコデルマ・リーセイPC3−7(Trichoderma reesei PC3−7)、トリコデルマ・リーセイCL−847(Trichoderma reeseiCL−847)、トリコデルマ・リーセイMCG77(Trichoderma reesei MCG77)、トリコデルマ・リーセイMCG80(Trichoderma reeseiMCG80)、トリコデルマ・ビリデQM9123(Trichoderma viride9123)を例示することができる。
糖化酵素としては、セルビオハイドロラーゼ、エンドグルカナーゼ、エキソグルカナーゼ、βグルコシダーゼ、キシラナーゼ、キシロシダーゼなどが挙げられる。糖化酵素は、これら1種または複数種類を用いてもよい。また、セルロース、ヘミセルロースの加水分解は複数の糖化酵素の協奏効果または補完効果により効率よく行うことができるため、上記糖化酵素の複数種を含む酵素混合物であることが好ましい。
セロビオハイドラーゼとは、セルロースを末端部分から加水分解を開始し、セロビオースを放出するセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.91として、セロビオハイドラーゼに帰属される酵素群が記載されている。セルロース分解活性は、セルロースを基質として酵素を作用させた際に遊離してくるグルコース量より測定することができ、具体的な方法は、「Pure & Appl.Chem.、Vol.59、No.2、257−268ページ」の“FILTER PAPER ASSAY FOR SACCHARIFYING CELLULASE”に記載の方法を使用できる。
エンドグルカナーゼとは、セルロース分子鎖の中央部分から加水分解する活性を有するセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.4、EC3.2.1.6、EC3.2.1.39、EC3.2.1.73としてエンドグルカナーゼに帰属される酵素群が記載されている。セルロース分解活性は、カルボキシメチルセルロース(CMC)を基質として酵素を作用させた際に遊離してくる還元糖の量より測定することができ、具体的な方法は、例えば、「Pure & Appl.Chem.、Vol.59、No.2、257−268ページ」の“CARBOXYL CELLULASE ASSAY FOR ENDO−β−1,4−GLUCANASE”に記載の方法を使用できる。
エキソグルカナーゼとは、セルロース分子鎖の末端から加水分解するセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.74、EC3.2.1.58としてエキソグルカナーゼに帰属される酵素群が記載されている。
βグルコシダーゼとは、セロオリゴ糖またはセロビオースを加水分解するセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.21としてβグルコシダーゼに帰属される酵素群が記載されている。セロビオース分解活性(以下、「BGL活性」ともいう)は、セロビオースを基質として酵素を作用させた際に遊離してくるグルコースの量より測定することができ、例えば、「Pure & Appl.Chem.、Vol.59、No.2、257−268ページ」に記載の“Cellobiase assay”の方法に従って測定することができる。
キシラナーゼとは、ヘミセルロースまたは特にキシランに作用することを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.8としてキシラナーゼに帰属される酵素群が記載されている。
キシロシダーゼとは、キシロオリゴ糖に作用することを特徴とするセルラーゼの総称であり、EC番号:EC3.2.1.37としてキシロシダーゼに帰属される酵素群が記載されている。
こうした糖化酵素は、ゲルろ過、イオン交換、二次元電気泳動などの公知手法により分離し、分離した成分のアミノ酸配列(N末端分析、C末端分析、質量分析)を行い、データベースとの比較により同定することができる。
糸状菌は、培養液中にセルラーゼを産生するため、その培養液を糖化酵素(粗酵素剤)としてそのまま使用してもよいし、公知の方法で酵素群を精製し、製剤化したものを糖化酵素(糸状菌由来セルラーゼ混合物)として使用してもよい。糸状菌由来セルラーゼを精製し、製剤化したものとして使用する場合、プロテアーゼ阻害剤、分散剤、溶解促進剤、安定化剤など、酵素以外の物質を添加したものを糖化酵素(セルラーゼ製剤)として使用してもよい。
糸状菌由来セルラーゼとしては、粗酵素物が好ましく使用される。粗酵素物は、トリコデルマ属の微生物がセルラーゼを産生するよう調整した培地中で、任意の期間、該微生物を培養した培養上清に由来する。使用する培地成分は特に限定されないが、セルラーゼの産生を促進するために、セルロースを添加した培地が一般的に使用できる。そして、粗酵素物として、培養液をそのまま、またはトリコデルマ菌体を除去したのみの培養上清が好ましく使用される。
粗酵素物中の各酵素成分の重量比は特に限定されるものではないが、例えば、トリコデルマ・リーセイ由来の培養液には、50〜95重量%のセロビオハイドラーゼが含まれており、残りの成分にエンドグルカナーゼ、βグルコシダーゼなどが含まれている。また、トリコデルマ属の微生物は、強力なセルラーゼ成分を培養液中に生産する一方で、βグルコシダーゼに関しては、細胞内または細胞表層に保持しているため培養液中のβグルコシダーゼ活性は低い。そのため、粗酵素物に、さらに異種または同種のβグルコシダーゼを添加してもよい。異種のβグルコシダーゼとしては、アスペルギルス属由来のβグルコシダーゼが好ましく使用できる。アスペルギルス属由来のβグルコシダーゼとして、ノボザイム社より市販されているNovozyme188などを例示することができる。粗酵素物に異種または同種のβグルコシダーゼを添加する方法としては、トリコデルマ属の微生物に遺伝子を導入し、その培養液中に産生されるよう遺伝子組換えされたトリコデルマ属の微生物を培養し、その培養液を単離する方法でもよい。
工程(2)で得られた糖化処理物は、糖水溶液と糖化残渣固形物とを含んでいる。糖化残渣固形物とは、水に溶解しない固形物のことを指し、すなわち、水中で存在する際に光を散乱させる成分を指す。例えば、10000Gの超高速遠心状態で沈降する物質、および超高速遠心状態で沈降はしないが上清部分がコロイド状態を形成している場合そのコロイド成分物質を指す。
[工程(3):固液分離工程]
工程(3)では、工程(2)で得られた糖化処理物を糖水溶液と糖化残渣固形物とに分離して、糖化処理物から糖化残渣固形物を除去する。工程(3)で糖化処理物を分離する方法は、従来より公知の一般の分離装置を使用することができる。分離装置としては、例えば、スクリューデカンタ、分離板式遠心分離機、シャープレス型遠心分離機、縦型遠心分離機などの遠心分離型、フィルタプレス、加圧ろ過機、遠心ろ過機、スクリュープレス、ベルトプレスなどの加圧ろ過型、ベルトフィルター、プレコートフィルタ、ドラム型ろ過フィルター、真空ろ過フィルターなどの吸引ろ過型の装置などが挙げられる。これらの分離装置は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、特に、糖水溶液の回収率に優れ1回の固液分離でより多くの糖成分を回収できると共に澄明な濾液を容易に得られるという観点から、加圧ろ過型のフィルタプレスを用いることが好ましい。
フィルタプレスは、織布または不織布を用いた濾布を用いた加圧ろ過処理方法であり、市販の濾布および装置を用いて容易に行うことができる。フィルタプレスを行う場合の圧搾圧力は、特に限定されないが、0.01〜2MPa程度、好ましくは、0.05〜1MPa程度である。また、フィルタプレスの種類は、縦型であっても横型であってもよい。また、送液方法についてもポンプで行ってもよく、圧縮気体で圧送してもよい。例えば、FLSmith製の「PNEUMAPRESS」(登録商標)、石垣製の「ラースフィルタ」(登録商標)、アタカ大機製の「AUTOPAC」(登録商標)などを例示できる。
[工程(4):発酵工程]
工程(4)では、工程(3)で得られた糖水溶液を発酵原料としてアルコール発酵微生物を培養して、アルコール発酵微生物を含む培養液を得る。工程(3)で得られた糖水溶液には、炭素源として、グルコース、キシロースなどアルコール発酵微生物が利用可能な単糖を含んでいるため、この糖水溶液を発酵原料として用いることで、アルコール発酵微生物を培養して、アルコールを生産しアルコール発酵微生物を含む培養液を得る。
アルコール発酵微生物は、糖からアルコールを生産する能力を有していればよい。例えば、発酵工業においてよく使用されるパン酵母などの酵母、大腸菌、コリネ型細菌などのバクテリア、糸状菌、放線菌などが挙げられる。使用するアルコール発酵微生物は、自然環境から単離されたものでもよく、また、突然変異や遺伝子組換えによって一部性質が改変されたものであってもよい。特に、セルロース含有バイオマスに由来する糖水溶液には、キシロースといったペントースを含むため、ペントースの代謝経路を強化したアルコール発酵微生物が好ましく使用できる。
アルコール発酵のための培地としては、糖水溶液の他に、窒素源、無機塩類、さらに必要に応じてアミノ酸、ビタミンなどの有機微量栄養素を適宜含有する液体培地が好ましく使用される。窒素源としては、アンモニアガス、アンモニア水、アンモニウム塩類、尿素、硝酸塩類、その他補助的に使用される有機窒素源、例えば油粕類、大豆加水分解液、カゼイン分解物、その他のアミノ酸、ビタミン類、コーンスティープリカー、酵母または酵母エキス、肉エキス、ペプトン等のペプチド類、各種発酵菌体およびその加水分解物などが使用される。無機塩類としては、リン酸塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩等を適宜添加することができる。
本発明において、アルコール発酵微生物が生育のために特定の栄養素を必要とする場合には、その栄養物を標品またはそれを含有する天然物として添加すればよい。また、消泡剤を必要に応じて使用してもよい。
アルコール発酵微生物の培養は、通常、pH4〜8、温度20〜50℃の範囲で行われる。培養液のpHは、無機または有機の酸、アルカリ性物質、さらには尿素、炭酸カルシウム、アンモニアガスなどによって、通常、pH4〜8範囲内のあらかじめ定められた値に調節する。酸素を必要としない発酵の場合は、窒素または二酸化炭素を通気すればよい。酸素を必要とする発酵の場合、空気に酸素を加えて酸素濃度を21%以上に保つ、または培養を加圧する、攪拌速度を上げる、通気量を上げるなどの手段を用いることで必要な酸素供給速度を得ることができる。
発酵方法としては、バッチ、フェドバッチまたは微生物をリサイクルする連続発酵であってもよい。本発明において発酵工程で得られた微生物を含む発酵液を蒸留工程前に、微生物を発酵液から除去する工程を設けることが重要であることから、アルコール発酵微生物を精密ろ過膜によりリサイクルする連続発酵が好ましく、例えば、国際公開第2007/97260号に記載の方法などが挙げられる。
[工程(5):微生物除去工程]
工程(5)では、工程(4)で得られたアルコール発酵微生物を含む培養液からアルコール発酵微生物を除去して、アルコールを含む水溶液(アルコール発酵液)を得る。培養液からのアルコール発酵微生物の除去は、アルコール発酵微生物と、アルコール発酵液とに分離することができる方法であればよい。培養液からのアルコール発酵微生物の除去方法としては、例えば、分離板式遠心分離機、シャープレス型遠心分離機、縦型遠心分離機などにより遠心分離を行う方法や、精密ろ過膜による培養液とアルコール発酵微生物との分離方法、または上記工程(4)のような発酵方法と前記分離方法とを組み合わせて連続発酵する方法などが挙げられる。これらの中でも、精密ろ過膜による培養液とアルコール微生物との分離方法が好ましく適用される。
精密ろ過膜による培養液とアルコール微生物との分離方法を使用する場合、精密ろ過膜の形式は膜面上を掃流してろ過を行う形式であれば特に制限はなく、平膜、中空糸状膜、チューブ状膜等のいずれであってもよい。膜の材質は、例えば、アルミナ、チタニア、ジルコニア等のセラミック、ガラス、金属等の無機膜、または、酢酸セルロース系、ニトロセルロース系、脂肪族ポリアミド系、ポリスルホン系、ポリオレフィン系、ポリアクリロニトリル系、ポリエーテルスルホン系、ポリ塩化ビニル系、ポリビニルアルコール系、フッ素系高分子等の有機膜が挙げられる。
精密ろ過膜による培養液のろ過の条件を説明する。分離膜面上の掃流を行うための膜面速度は大きいほど膜面上の掃流効果が大きくなる。しかし、ある速度以上では、圧力損失が大きくなり、膜近傍でのゲル層の圧密化が起こり、膜透過流束および培養液中のアルコール発酵液の回収率が低下する。また、膜面速度が低過ぎると、圧力損失は低下し、圧密化は回避されるが、ゲル層の剥離効果が低下し、培養液中のアルコール発酵液の回収率が低下する。そのため、実質的には、膜面速度は0.5〜3m/sが適当である。
精密ろ過膜による培養液のろ過時の膜間差圧は、入口と出口の平均膜間差圧をいい、通常2.0kgf/cm以下が好ましく、より好ましくは 0.2〜1.5kgf/cmである。膜間差圧が0.2kgf/cm以上であれば、透過流束の低下を抑制し、処理性が悪化することを抑制することができる。また、膜間差圧が2.0kgf/cm2以下であれば、膜面でのゲル層の圧密化等により膜閉塞が生じることを抑制し、透過流束が低下することを抑制できる。また、膜間差圧の付与方法は、原液側加圧式、透過液側減圧式、またはこれらの組み合わせでもよい。
精密ろ過膜による培養液のろ過時の操作温度は、通常0〜40℃であり、好ましくは5〜30℃である。操作温度が0℃以上であれば、培養液の粘度が大きくなることを抑制できるため、膜透過流束の低下が生じることを抑制することができる。また、操作温度が40℃以下であれば培養液の性状が悪化することを抑制することができる。
[工程(6):蒸留工程]
工程(6)では、工程(5)で得られたアルコール発酵液を蒸留し、精製されたアルコールと蒸留残渣液とに分離することで、精製されたアルコールを回収する。工程(6)におけるアルコールの蒸留は、従来から公知の蒸留方法を用いることができる。
例えば、アルコールがエタノールの場合、エタノールは水と共沸混合物(例えば、共沸エタノールの組成は、常圧において、エタノールが95.6重量%、水が約4.4%重量%である。)を形成するため、通常の蒸留では無水物を得ることはできない。そこで、共沸エタノールから蒸留によって無水エタノールを得る場合、ペンタンまたはシクロヘキサンなどの共沸溶剤を用いて共沸蒸留を行う方法や、エチレングリコールなどの抽出溶剤を用いて抽出蒸留を行う方法が慣用的に行われている。エタノールと水との2成分が形成する共沸混合物の場合、抽出蒸留法では抽出溶剤の効果により気液平衡を変化させて、エタノールだけを留出させることができる。
[工程(7):逆浸透膜工程]
工程(7)では、工程(6)で得られた蒸留残渣液をろ過することで透過液と非透過液とに分離し、非透過液を回収する。本発明においては、蒸留残渣液のろ過は、逆浸透膜を用いて行われることが好ましい。工程(4)で糖水溶液を発酵する前に、工程(3)で予め糖化処理物中の糖化残渣固形物を除去し、かつ工程(6)でアルコールを蒸留する前に、工程(5)で予め培養液中のアルコール発酵微生物を除去したアルコール発酵液にしている。そのため、アルコール発酵液は、固形物質や濁質物質などの不純物が低減された状態で蒸留されている。よって、工程(6)で得られる蒸留残渣液は、従来のプロセスで得られる蒸留残渣液よりも不純物が遙かに少なく、蒸留残渣液のCODは低い値となる。生物学的処理が可能なCOD濃度には上限値が存在することが知られている。本発明によれば、工程(7)において工程(6)で得られる蒸留残渣液を逆浸透膜に通してろ過することによる蒸留残渣液の圧縮率を、従来のプロセスで得られる蒸留残渣液よりも高くすることができる。これにより、後述する工程(8)において、排水処理される非透過液の量が大幅に削減される。
逆浸透膜(RO膜)とは、「1価のイオンを含めて脱塩機能を有する膜」と一般的に定義される膜であり、数オングストロームから数ナノメートル程度の超微小空隙を有していると考えられる膜で、主として海水淡水化や超純水製造などイオン成分除去に用いられる。
本発明で使用される逆浸透膜の素材としては、酢酸セルロール系のポリマーを機能層とした複合膜(以下、酢酸セルロース系の逆浸透膜ともいう)またはポリアミドを機能層とした複合膜(以下、ポリアミド系の逆浸透膜ともいう)が挙げられる。ここで、酢酸セルロース系のポリマーとしては、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロースの有機酸エステルの単独もしくはこれらの混合物並びに混合エステルを用いたものが挙げられる。ポリアミドとしては、脂肪族および/または芳香族のジアミンをモノマーとする線状ポリマーまたは架橋ポリマーが挙げられる。
本発明においては、ポリアミド系の逆浸透膜が好ましく使用される。酢酸セルロース系の逆浸浸透膜を長時間使用すると、前工程で使用する糖化酵素、特にセルラーゼ成分の一部が透過して膜素材であるセルロースを分解することがあるからである。
膜形態としては、平膜型、スパイラル型、中空糸型など適宜の形態のものが使用できる。
本発明で使用される逆浸透膜としては、例えば、東レ株式会社製ポリアミド系逆浸透膜モジュールである超低圧タイプのSUL−G10、SUL−G20、低圧タイプのSU−710、SU−720、SU−720F、SU−710L、SU−720L、SU−720LF、SU−720R、SU−710P、SU−720Pの他、逆浸透膜としてUTC80を含む高圧タイプのSU−810、SU−820、SU−820L、SU−820FA、同社酢酸セルロース系逆浸透膜SC−L100R、SC−L200R、SC−1100、SC−1200、SC−2100、SC−2200、SC−3100、SC−3200、SC−8100、SC−8200、日東電工株式会社製NTR−759HR、NTR−729HF、NTR−70SWC、ES10−D、ES20−D、ES20−U、ES15−D、ES15−U、LF10−D、アルファラバル製RO98pHt、RO99、HR98PP、CE4040C−30D、GE製GE Sepa、Filmtec製BW30−4040、TW30−4040、XLE−4040、LP−4040、LE−4040、SW30−4040、SW30HRLE−4040、KOCH製TFCHR、TFC−ULP、TRISEP製ACM−1、ACM−2、ACM−4などが挙げられる。
逆浸透膜によるろ過は、圧力をかけてもよく、そのろ過圧は、0.1〜8MPaの範囲であることが好ましい。ろ過圧が0.1MPa以上であれば膜透過速度の低下を抑制でき、8MPa以下であれば膜の損傷を抑制することができる。また、ろ過圧が0.5〜7MPaの範囲内であれば、膜透過流束が高く、蒸留残渣液を効率的に透過させることができ、膜の損傷に影響を与える可能性が少ないことからより好ましく、1〜6MPaの範囲であることがさらに好ましい。
本発明において、「蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過する」とは、予め蒸留残渣液中のCODを低減する処理をすることなく、蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過することをいう。すなわち、「蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過する」とは、蒸留残渣液を直接逆浸透膜に通じてろ過することの他に、予め蒸留残渣液を固液分離処理して固形分を除去してから逆浸透膜に通じて蒸留残渣液をろ過して、固液分離処理前後でCODに変化がない場合には、固液分離処理後の蒸留残渣液のろ過も「蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過する」に含まれるものとする。「蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過する」好ましい態様としては、蒸留残渣液を直接逆浸透膜に通じてろ過することが挙げられる。
蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過して得られる非透過液は、後段の工程(8)に供給されるが、逆浸透膜を透過した透過液はプロセス水として再利用することができ、例えば、工程(1)で水や蒸気としての利用や、工程(2)、または工程(4)における水として利用することができる。
[工程(8):排水処理工程]
工程(8)では、工程(7)で得られた逆浸透膜の非透過液をプロセス外に排出できるように排水処理する。非透過液の排水処理方法としては、例えば、生物学的処理が行われる嫌気性処理工程や好気性処理工程などが挙げられる。本発明においては、嫌気性処理工程および好気性処理工程が用いられる。
生物学的処理とは、微生物によるBODやCODの分解を行う工程のことであり、嫌気性処理工程とは、例えばメタン発酵法などが挙げられ、好気性処理工程とは、例えば活性汚泥法などが挙げられる。
非透過液は、排水処理された後、排水としてプロセス外に排出される。
このように、本発明のアルコールの製造方法によれば、工程(4)で糖水溶液を発酵する前に工程(3)で予め糖化処理物中の糖化残渣固形物を除去し、かつ工程(6)でアルコール発酵液を蒸留する前に工程(5)で予め培養液中のアルコール発酵微生物を除去することで、不純物量が少ないアルコール発酵液を蒸留することができる。このため、アルコール発酵液からアルコールを回収した後に残る蒸留残渣液中の不純物量を大幅に削減することができる。これにより、蒸留残渣液を逆浸透膜に通じることが可能となるため、工程(7)で蒸留残渣液を圧縮し、工程(8)で処理される非透過液の量を大幅に低減することができるため、排水処理の負荷を大幅に削減することができる。
また、本発明によるアルコールの製造方法によれば、工程(6)で得られる蒸留残渣液は、従来のプロセスで得られる蒸留残渣液よりも不純物が遙かに少なく、蒸留残渣液のCODは低い値となるため、逆浸透膜による圧縮率を高めることができる。工程(8)において排水処理される非透過液の量を大幅に削減することができる。
以下、本発明によるアルコールの製造方法に関し、特にエタノールの製造方法をさらに詳細に説明するために実施例を挙げて説明する。参考例においては、実施例および比較例で共通の操作について説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されない。
参考例においては、実施例および比較例で共通の操作について説明する。また、図2〜図6は、実施例または比較例のセルロース含有バイオマスからのエタノール製造工程フローを示す図である。
(参考例1)エタノールの分析方法
エタノール濃度は、下記に示すガスクロマトグラフィー(GC)条件で、検出器により検出して算出し、標品との比較により定量した。
ガスクロマトグラフィー装置:Shimadzu GC−2010(株式会社島津製作所製)
キャピラリーカラム:TC−1(内径0.53mm、長さ15m、膜厚1.50μm(GL サイエンス社製)
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
(参考例2)CODの測定方法
CODの測定は、下記の手順で行った。
1. ホールピペットでサンプル100mlを正確に計った。
2. 5%の硫酸10mlとホールピペットで計った0.02/5Mの過マンガン酸カリウム水溶液10mlを加えて10分間加熱した。
3. ホールピペットで計った0.01Mシュウ酸を10ml加えた。
4.0.02/5Mの過マンガン酸カリウム水溶液で滴定した。
(参考例3)セルロース含有バイオマスの前処理工程(水熱処理)
セルロース含有バイオマスの前処理方法として、水熱処理を用いた。セルロース含有バイオマスとして、1kg稲藁を使用した。前記セルロース含有バイオマスを2kg水に浸し、撹拌しながら180℃で20分間オートクレーブ処理(日東高圧株式会社製)し、前処理物を得た。その際の圧力は10MPaであった。
(参考例4)糖化工程
参考例3で得られた前処理物に濃度が15重量%となるように水を添加した後、さらにセルラーゼとして、Trichoderma sp.(トリコデルマ属)由来のセルラーゼ(シグマ・アルドリッチ・ジャパン)およびノボザイム188(アスペルギルスニガー由来βグルコシダーゼ製剤、シグマ・アルドリッチ・ジャパン)を添加し、50℃で1.5日間攪拌混同しながら、糖化反応を行い、糖水溶液と糖化残渣固形物を含む糖化処理物を得た。
(参考例5)フィルタプレス工程
参考例4で得られた糖化処理物1kg(図5の場合)または参考例7の蒸留工程後の残渣液1kg(図2の場合)に対して、ろ過処理助剤500gを添加して合計1.5kgとし、攪拌して均一なスラリー液になった後、フィルタプレスを行った(薮田産業株式会社製、小型ろ過装置MO−4を使用。)。初期のろ過液は濁質性が高いので、ろ過開始から1分間で得られたろ過液は原水槽に戻した。ろ布はT2731Cを使用した。ろ過開始1分以降に得られるろ過液を回収し、糖水溶液0.5kg(図5の場合)または蒸留残渣液0.5kg(図2の場合)を得た。
(参考例6)発酵工程
エタノール発酵酵母としてワイン酵母(サッカロマイセス・セレビシエ OC2株)を使用した。前処理工程後に得られた前処理固形分1kgと参考例4に示すようにセルラーゼを添加したもの(図2の場合)または糖水溶液0.5kg(図5の場合)に対して、酵母エキス5gおよび硫酸アンモニウム5gを添加した液体を発酵培地として用いた。発酵工程に植菌する種培養液は、50g/L グルコース、5g/L 酵母エキスおよび5g/L 硫酸アンモニウムを用い、30℃で1日間培養した。種培養液摂取量は、発酵培地の10%で行った。発酵工程は、温度30℃で維持し、通気・攪拌は行わずに1.5日間行った。こうした発酵工程後に得られた液を培養液(エタノール発酵酵母を含む)と呼ぶ。
(参考例7)蒸留工程
培養液または該培養液からエタノール発酵酵母を除去したエタノール発酵液を蒸留装置に投入し、120℃まで加熱し、塔頂より37%エタノール溶液を回収した。一方で蒸留残渣液についてCODおよび体積を測定した。
(参考例8)逆浸透膜工程
逆浸透膜として、架橋全芳香族ポリアミド系逆浸透膜UTC80(東レ株式会社製)を用い、供給する原水温度を25℃、高圧ポンプ3の圧力を3MPaに調整し、透過液を除去した。圧縮率としては、非透過側の体積/供給する原水体積×100(%)で算出した。また、逆浸透膜工程による排水の圧縮は濃縮液のCODが100g/Lになるまでを上限とした。
(参考例9)精密ろ過工程
処理液(フィルタプレス後の蒸留残渣液(図4の場合)または培養液(図5の場合))100mlを用いて、精密ろ過膜(ミリポア社製“ステリカップHV”0.45μm(登録商標))によるデッドエンドろ過運転を実施した。吸引圧は、80kPaの定圧ろ過運転とした。膜透過側から精密ろ過工程を経た蒸留残渣液を90ml(図4の場合)またはエタノール発酵液を90ml(図5の場合)回収した。
<比較例1:図2に示すプロセスにおける排水処理工程の負荷の評価>
図2は、従来のエタノール製造方法の一態様であり、本比較例のエタノール製造方法を示す図である。上記参考例に従い、セルロース含有バイオマス1kgについて前処理工程、糖化工程・発酵工程の順序で処理を行い、得られた培養液を蒸留工程によりエタノールを精製した。図2に示すプロセスにおける蒸留残渣液は5.8Lとなった。また、CODは89g/Lであった。この蒸留残渣液にはエタノール発酵酵母および糖化残渣固形物が含まれているため、逆浸透膜に通すことはできなかった。図2で得られた蒸留残渣液をフィルタプレスして、糖化残渣固形物を取り除いた液を4.8L取得した。この液を排水処理工程でCODを低減し、排出した。
<比較例2:図3に示すプロセスにおける逆浸透膜工程適用の評価>
図3は、本比較例のエタノール製造方法を示す図である。本比較例は、図2のプロセスでのフィルタプレス工程の後に、逆浸透膜工程を適用したものである。図2で得られた蒸留残渣液をフィルタプレスして、糖化残渣固形物を取り除いた液を4.8L取得した。フィルタプレス後の液を参考例7に示す操作により逆浸透膜でろ過したが、急激に透過速度(透過液が出てくる速度)が低下し、最終的に逆浸透膜の詰まりによって100ml以上の透過液を取得できなかった。従って、逆浸透膜工程の圧縮率は、97.9%となり、ほとんど圧縮できなかった。逆浸透膜工程を追加することで、排水処理工程へ供給する排水量の削減はほとんどできなかった。
<比較例3:図4に示すプロセスのおける逆浸透膜工程適用評価>
図4は、本比較例のエタノール製造方法を示す図である。本比較例は、図2のプロセスでのフィルタプレス工程の後に、精密ろ過工程および逆浸透膜工程を適用したものである。図2で得られた蒸留残渣液をフィルタプレスした後、この液を精密ろ過膜に通して、さらに細かな固形物を除去した液を4.7L取得した。得られた液を参考例7に示す操作により逆浸透膜でろ過したところ、比較例2よりも透過液の量は向上したが、15時間経過後に透過液を0.4L取得した段階でCODが100g/Lに達した。これ以上のCODの濃度では排水処理工程へ供給することができなくなった。従って逆浸透膜工程の圧縮率は91.4%が限界であり、ほとんど圧縮できなかった。
<実施例1:図5に示すプロセスにおける排水処理工程の負荷の評価>
図5は、本実施例のエタノール製造方法を示す図である。上記参考例に従い、セルロース含有バイオマス1kgを、前処理工程、糖化工程、フィルタプレス工程、発酵工程、精密ろ過工程の順序で処理を行い、得られたエタノール発酵液を蒸留工程によりエタノールを精製した。その結果、図5に示すプロセスにおける蒸留残渣液は4.7L、CODは20g/Lであり、上記各比較例に比べて大幅に低下した。この蒸留残渣液を逆浸透膜に通したところ、比較例3よりも明らかに透過速度は早く、わずか2時間で透過液2.4Lを取得できた。また、逆浸透膜工程の非透過液のCODは38g/Lであった。非透過液について更に2時間かけて逆浸透膜に通し手濃縮した結果、1.2Lの非透過液を取得でき、そのCODは75g/Lであった。よって、最終的に逆浸透膜工程の圧縮率は25.5%となり、排水処理するべき逆浸透膜の非透過液の体積を顕著に圧縮することができた。
この結果から明らかなように、排水処理工程前のプロセスとして、実施例1(図5)は比較例3(図4)と同じ工程種および工程数であるにも関わらず、逆浸透膜工程において、蒸留残渣液をより効率的に圧縮することができると共に、蒸留残渣液のCODを大幅に低下させることができた。また、実施例1では、比較例1(図2)よりも排水処理工程に供する非透過液の液量を約1/4にまで削減することができた。
<実施例2:精密ろ過工程に代えて遠心分離工程を行う場合の排水処理工程の負荷の評価>
図6は、本実施例のエタノール製造方法を示す図である。実施例1と同様の方法で培養液を得た後、得られた培養液を150Gの遠心分離して培養液中の酵母を除去し、蒸留した。蒸留残渣液は4.5Lとなり、CODは25g/Lであった。次に、この蒸留残渣液を逆浸透膜に通したところ、わずか3時間で透過液2.4Lを取得できた。また、蒸留残渣液を逆浸透膜に通して得られた非透過液のCODは50g/Lであった。非透過液を更に3時間かけて逆浸透膜に通して濃縮した結果、1.5Lの非透過液を取得でき、そのCODは80g/Lであった。よって、最終的に逆浸透膜工程の圧縮率は33.3%となり、排水処理するべき逆浸透膜の非透過液の体積を顕著に圧縮することができた。
この結果から明らかなように、上記実施例1と同様、実施例2は比較例3(図4)と同じ工程種および工程数であるにも関わらず、逆浸透膜工程において、蒸留残渣液をより効率的に圧縮することができると共に、蒸留残渣液のCODを大幅に低下させることができた。また、実施例2では、比較例1(図2)よりも排水処理工程に供する液量を約1/3にまで削減することができた。

Claims (6)

  1. 以下の工程(1)〜(8):
    工程(1)セルロース含有バイオマスを前処理する工程、
    工程(2):工程(1)で得られた前処理後のセルロース含有バイオマスを糖化酵素により糖化する工程、
    工程(3):工程(2)で得られた糖化処理物から糖化残渣固形物を除去する工程、
    工程(4):工程(3)で得られた糖水溶液を発酵原料としてアルコール発酵微生物を培養する工程、
    工程(5):工程(4)で得られたアルコール発酵微生物を含む培養液からアルコール発酵微生物を除去する工程、
    工程(6):工程(5)で得られたアルコール発酵液を蒸留し、アルコールを回収する工程、
    工程(7):工程(6)で得られた蒸留残渣液を逆浸透膜に通じてろ過する工程、および
    工程(8):工程(7)で得られた非透過液を排水処理する工程、
    を含む、セルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
  2. 工程(5)が、工程(4)で得られたアルコール発酵微生物を含む培養液を精密ろ過膜に通じてろ過する工程である、請求項1に記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
  3. 工程(3)がフィルタプレスによる工程である、請求項1または2に記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
  4. 工程(7)の逆浸透膜の透過液を工程(1)、(2)または(4)のプロセス水として再利用する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
  5. 工程(7)が、工程(6)で得られた蒸留残渣液を直接逆浸透膜に通じてろ過する工程である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
  6. 前記アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノールまたはブタノールである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のセルロース含有バイオマスからのアルコールの製造方法。
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