[0131]本発明のあらゆる独立した特徴および実施形態を詳細に説明するのに先立って、本発明は、その適用において、以下の説明に記載されるかまたは図面に図示される構成要素の構成および配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態であることができ、かつ様々な手法で実践または実施することができる。また、本明細書に使用される語法および用語は説明のためのものであって、限定的なものとして見なすべきでないことを理解されたい。
[0132]図1を参照すると、微生物を培養するための例示的なシステム20が示される。システム20は、例えば藻類または微細藻類など、種々のタイプの微生物を培養することができる。微生物は、例えば、食料品、栄養補給剤、水産養殖、動物飼料、栄養補助食品、医薬品、化粧品、肥料、例えばバイオ原油、ブタノール、エタノール、航空燃料、水素、バイオガス、バイオディーゼル燃料などの燃料を含む、種々の理由で培養されてもよい。培養されてもよい微生物の例としては、健康および栄養補助食品用の多価不飽和脂肪酸を生成するP.トリコルヌツム(P.tricornutum)、抗がん剤用のアンフィジノリド類およびアンフィジニン類を生成するアンフィディニウム属(Amphidinium sp.)、抗カビ剤用のゴニオドミン類を生成するアレキサンドリウム・ヒラノイ(Alexandrium hiranoi)、エラスターゼ阻害剤であるオシラペプチン(oscillapeptin)を生成するオシラトリア アガディ(Oscillatoria agardhii)などが挙げられる。本発明の培養システム20は、種々の理由および使用のために種々の微生物を培養することができるが、例示的な培養システム20の以下の説明は、燃料生成のための藻類の培養に関するものとして記載される。
[0133]この例示的なシステム20から収集された藻類は、処理されて、例えば、バイオディーゼル燃料、バイオディーゼル燃料、ジェット燃料、および細菌から抽出される脂質で作られる他の生成物などの燃料を生成する。上述したように、淡水種および海水種両方の種々の藻類種が、燃料用の油を生成するのにシステム20で使用されてもよい。例示的な藻類種としては、ボツリオコッカス・ブラウニー(Botryococcus barunii)、キートケロス・ムエレリ(Chaetoceros muelleri)、緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas rheinhardii)、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、クロレラ・ピレノイドサ(Chlorella pyrenoidosa)、クロロコッカム・リトラーレ(Chlorecoccum littorale)、ドナリエラ・ビオクラータ(Dunaliella bioculata)、ドナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)、ドナリエラ・テルチオレクタ(Dunaliella tertiolecta)、ユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis)、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)、イソクリシス・ガルバナ(Isochrysis galbana)、ナンノクロロプシス オキュラータ(Nannochloropsis oculata)、ナビキュラ・サプロフィラ(Navicula saprophila)、ネオクロリス・オレオアブンダンス(Neochloris oleoabundans)、ポルフィリディウム・クルエンタム(Porphyridium cruentum)、P.トリコルヌツム(P.Tricornutum)、プリムネシウム・パルヴム(Prymnesium parvum)、セネデス・ムスダイモルファス(Scenedes Musdimorphus)、セネデスムス・ダイモルファス(Scenedesmus dimorphus)、セネデスムス・オブリカス(Scenedesmus obliquus)、セネデスムス クアドリコーダ(Scenedesmus quadricauda)、スピルリナ・マキシマ(Spirulina maxima)、スピルリナ・プラテンシス(Spirulina platensis)、スピロギラ属(Spirogyra sp.)、シネココッカス属(Synechoccus sp.)、テトラセルミス・マキュラータ(Tetraselmis maculata)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)などが挙げられる。これらおよび他の藻類種については、多量の燃料を生成し、かつ/または多量の二酸化炭素を消費するため、油の含量および/または二酸化炭素を軽減する能力が高いことが望ましい。
[0134]異なるタイプの藻類は、効率的に成長するために異なるタイプの環境条件を必要とする。ほとんどのタイプの藻類は、淡水または海水どちらかの水中で培養しなければならない。他の必要な条件は藻類のタイプに応じて変わる。例えば、いくつかのタイプの藻類は、光、二酸化炭素、および最低限の量の鉱物を水に付加するだけで培養されることがある。そのような鉱物は、例えば、窒素およびリンを含んでもよい。他のタイプの藻類は、適切な培養のために他のタイプの添加物を必要とすることがある。
[0135]引き続き図1を参照すると、システム20は、ガス管理システム24と、液体管理システム28と、複数の容器32と、藻類回収処理機器36と、人工光システム37(図25〜48および63〜66を参照)と、現場洗浄または流水洗浄システム38(図49を参照)と、プログラマブル論理コントローラ40(図67を参照)とを含む。ガス管理システム24は、1つまたは複数の種々の供給源であることができる、少なくとも1つの二酸化炭素源44を含む。例えば、二酸化炭素源44は、産業設備、製造設備、燃料動力式の機器、廃水処理施設から発生した副生成物、または加圧された二酸化炭素キャニスタなどから発生する放出物であってもよい。例示的な産業および製造設備は、例えば、発電所、エタノール工場、セメント処理装置、石炭燃焼工場などを含んでもよい。二酸化炭素源44からのガスは、微生物の成長を阻害することがある、有毒レベルの二酸化硫黄、または他の有毒ガス、および重金属などの化合物を含有しないことが好ましい。供給源から放出されたガスが二酸化硫黄または他の有毒ガスを含む場合、ガスが容器32に導入される前に洗浄または浄化されることが好ましい。ガス管理システム24は、供給流内で二酸化炭素を容器32に導入する。いくつかの例示的実施形態では、供給流は、約10容量%〜約12容量%の二酸化炭素を含んでもよい。あるいは、供給流は、他の容量%の二酸化炭素を含んでもよく、それも依然として本発明の趣旨および範囲内にある。
[0136]二酸化炭素が、産業放出物、機械放出物、または廃水処理施設からの副生成物から生じる場合、システム20は、二酸化炭素を大気に放出するのではなく、有用な目的のために二酸化炭素を再利用している。システム20のための二酸化炭素源44は、単一の供給源44、複数の類似の供給源44(例えば、複数の産業設備)、または複数の異なる供給源44(例えば、産業設備および廃水処理施設)であることができる。ガス管理システム24は、二酸化炭素源(1つまたは複数)44から導出された二酸化炭素を容器32それぞれに送達するパイプ網48を含む。いくつかの実施形態では、ガス管理システム24が二酸化炭素を容器32に導入する前に、二酸化炭素を生じる放出物は、冷却のための冷却スプレー塔に通され、溶液に導入されてもよい。図1の図示される例示的実施形態では、容器32はパイプ48を通して並列に接続される。図示される例示的実施形態に表されるように、パイプ網48は、主入口ライン48Aと、主入口ライン48Aから延在し、二酸化炭素を主入口ライン48Aから複数の容器32それぞれに送る複数の二次入口分岐48Bとを含む。二次入口分岐48Bは、容器32の底部に接続され、全体が水で充填された容器32の内部に二酸化炭素を放出する。容器32へ導入されると、二酸化炭素は水中で泡の形態をとり、水を介して容器32の頂部へと上昇する。いくつかの実施例では、二酸化炭素を導入するために検討された圧力範囲は約17580〜35160kgf/m2(25〜50ポンド/平方インチ(psi))である。ガス管理システム24は、ガス多孔分散管(gas sparger)、拡散器、泡分配器、水飽和ガス注入器、または二酸化炭素泡を容器32に導入し、二酸化炭素を容器全体により均一に分配する、容器32の底部に位置する他のデバイスを含んでもよい。それに加えて、他のガス多孔分散管、拡散器、泡分配器、または他のデバイスは、容器32内でその高さに沿って漸進的に配置されて、複数の高さ位置で二酸化炭素泡を容器32に導入してもよい。容器32に導入される二酸化炭素ガスは、少なくとも部分的に、容器32に収容された藻類によって成長および培養プロセスで消費される。その結果、容器32から排出される二酸化炭素は容器32に導入される量よりも少ない。いくつかの実施形態では、ガス管理システム24は、必要であれば、ガス前置濾過要素、冷却要素、有毒ガス洗浄要素を含んでもよい。
[0137]ガス管理システム24はガス排出管52をさらに含む。上述したように、容器32内の藻類によって消費されない二酸化炭素は、容器32を上へと移動し、容器32それぞれの上部領域に蓄積する。藻類による二酸化炭素の消費は、藻類の培養に必要な光合成プロセスを藻類が行うことによって生じる。光合成プロセスの副生成物は、容器32の水の中に放出され、媒体110および藻類上で定着もしくは核化することがあり、または容器32の上部領域に上昇し蓄積することがある、藻類による酸素の生成物である。水および容器の32中の高い酸素レベルは、藻類が二酸化炭素を消費するのを阻害し、最終的に光合成プロセスを阻害する酸素阻害を引き起こすことがある。したがって、酸素を容器32から放出することが望ましい。
[0138]蓄積された二酸化炭素および酸素は、例えば、環境へと放出する、再循環のために主ガスラインに戻す、産業設備に動力供給するなど、燃焼プロセス用の燃料として産業設備へと廃棄する、または追加の二酸化炭素を抽出することができるさらなるプロセスへと放出することを含む、様々なやり方で容器32から放出することができる。
[0139]図示される例示的なシステム20は、入ってくるガス中に存在する二酸化炭素を洗浄または消費するのに効率的であることを理解されたい。したがって、排ガスの二酸化炭素量は比較的少量であり、安全に環境へと放出することができる。あるいは、排ガスを主ガスラインに再び送り、そこで、容器32に再導入するため、排ガスを主ガスライン中に存在するガスと混合させることができる。さらに、排ガスの一部分を環境へと放出し、ガスの一部分を主ガスラインに再導入するか、またはさらなる処理のために送ることができる。
[0140]液体管理システム28は、水源54と、水を容器32に提供する水入口管56を含むパイプ網と、水および藻類を容器32から放出する水出口管60と、少なくとも1つのポンプ64とを備える。ポンプ64は、水が容器32に導入され、容器32から放出される量および速度を制御する。いくつかの実施形態では、液体管理システム28は、容器32への水の導入を制御するものと、容器32からの水および藻類の放出を制御するものとの2つのポンプを含んでもよい。液体管理システム28はまた、容器32から既に放出され、藻を除去するために濾過され、水入口管56に戻された、使用済みの水を再導入する水再生利用管(water reclamation pipe)68を備えてもよい。システム20内での水のこの再循環によって、藻類を培養するのに必要な新しい水の量が減少し、また、藻類培養の後続のバッチに対して藻類の播種を提供することができる。
[0141]複数の容器32は藻類をその中で培養するのに利用される。容器32は周辺環境から密封され、容器32の内部環境は、より詳細に後述される他の構成要素の中でも特に、ガスおよび液体管理システム24、28を通してコントローラ40によって制御される。図67を参照すると、コントローラ40は、人工光制御部300と、動作タイマー304および除去タイマー306を有するモータ制御部302と、温度制御部308と、液体制御部310と、ガス制御部312と、環境制御デバイス(ECD)制御部313とを含む。微生物培養システム20の構成要素に関連するコントローラ40の動作は、より詳細に後述される。例示的な一実施形態では、コントローラ40は、アレン・ブラドリー社(Allen Bradley)のコンパクト・ロジックス(CompactLogix)(商標)プログラマブル論理コントローラ(PLC)であってもよい。あるいは、コントローラ40は、本明細書に記載されるやり方でシステム20を制御するための他のタイプのデバイスであってもよい。
[0142]いくつかの実施形態では、容器32は、垂直に向き付けられ、空間を効率的に利用するため、例えば、容器が幅または直径7.62cm〜1.83m超過(3インチ〜6フィート超過)、高さ1.83〜9.14m超過(6〜30フィート超過)に及ぶなど、比較的緊密に隣り合わせたアレイ状に配列されてもよい。例えば、4046.86m2(1エーカー)の土地は、直径61cm(24インチ)の容器約2000〜2200個を含んでもよい。他の実施形態では、より一層効率的に空間を使用するため、容器は縦に積み重ねられる。容器が積み重ねられる実施形態では、底部の容器に導入されたガスは、底部の容器から上昇してもよく、底部の容器の頂部に達すると、底部の容器の上に位置付けられた容器の底部に送られてもよい。このように、ガスを有効に利用するため、ガスはいくつかの容器を介して送られてもよい。
[0143]容器32は、様々な異なるやり方で垂直に支持されてもよい。容器32を垂直に支持する1つの例示的なやり方は、図53に示され、より詳細に後述される。この図示される実施例は、容器32を支持する多数の例示的なやり方の1つに過ぎず、限定的であることを意図しない。容器32を支持する他のやり方が検討され、本発明の趣旨および範囲内にある。
[0144]日光72は、藻類培養システム20で利用される光合成プロセスの重要な要因である。容器32は、光合成プロセスを促進するため、直射日光72を受けるように配列される。光合成は、容器32に導入された二酸化炭素と併せて、中の藻類の培養を促進する。
[0145]次に図2を参照すると、藻類を栽培するための別の例示的なシステム20が示され、そのシステムは、特に、複数の容器32、液体管理システム28、およびコントローラ40に関して、図1に示されるシステム20との多数の類似点を有する。図1および2に示される実施形態間で類似した構成要素は、同様の参照番号を含む。図2に示される例示的実施形態では、容器32は、容器32が並列に接続された図1に示される実施形態とは対照的に、パイプ網48を介してガス管理システム24を経由して直列に接続される。直列に接続された場合、ガス管理システム24は、ガスを第1の容器32の底部に導入する主入口ライン48Aを含み、1つの容器32からの放出ガスを次の容器32の底部に搬送する複数の直列の二次入口分岐38Bを含む。最後の容器32の後、ガスは、ガス排出管52を介して容器32から環境の任意の1つまたは複数へと放出され、主ガスラインに再導入されるか、またはさらなる処理のために送達される。
[0146]上述したように、ガス源44は、1つの藻類種を培養するのには有害であるが、第2の藻類種を培養するのには有益である成分を有するガスを放出することがある、産業または製造設備であってもよい。そのような例では、容器32は、そのような放出ガスを受け入れるため、上述され図2に示されるようなガス管理システム24を通して直列に接続されてもよい。例えば、第1の容器32は、排ガスの特定の成分の存在下で繁殖する第1の藻類種を収容してもよく、第2の容器32は、排ガスの特定の成分の存在下では繁殖しない第2の藻類種を収容してもよい。第1および第2の容器32を直列に接続した状態で、排ガスは第1の容器32に入り、第1の藻類種は培養目的のために排ガスの特定の成分をほぼ消費する。次に、特定の成分がほぼ欠落した第1の容器32からの派生ガスは、ガス管理システム24を通して第2の容器32に搬送され、そこで第2の藻類種が培養目的で派生ガスを消費する。派生ガスには特定の成分がほぼ不足しているので、第2の藻類種の培養はガスによって阻害されない。換言すれば、第1の容器32は、後続の容器32内に存在する他の種の藻類には有害なことがある、排ガス中に存在する特定の成分(1つもしくは複数)を除去または消費するフィルタとして作用する。
[0147]複数の容器32は、並列および直列両方の組合せで互いに接続することができ、ガス管理システム24は、直列および並列両方の容器32にガスを送るように適切に構成することができることを理解されたい。
[0148]図3〜22を参照すると、複数の容器32がより詳細に記載される。この実施例では、複数の容器32はすべてほぼ同一であり、したがって、単一の容器32のみが本明細書において図示され記載される。図示され記載される容器32は、単に容器32の例示的な一実施形態である。容器32は、異なる構成を有することができ、異なる構成要素を含むことができる。図示される容器32およびそれに伴う説明は限定的であることを意味しない。
[0149]図3および4を特に参照すると、図示される例示的な容器32は、円筒状のハウジング76および切頭円錐形の基部80を含む。あるいは、ハウジング76は異なる形状を有することができ、そのいくつかは図72〜75を参照してより詳細に後述される。図示される例示的実施形態では、ハウジング76は完全に透き通るかまたは透明であり、それによって、大量の日光72がハウジング76を透過し、キャビティ84に入り、容器32に収容された藻類に接触することができる。いくつかの実施形態では、ハウジング76は、一部の日光72がハウジング76を透過し、キャビティ84に入るように半透明である。他の実施形態では、ハウジング76は、赤外線阻害剤、紫外線遮断剤、または熱、紫外線、および/または特定の波長の光がハウジング76を透過し容器32に入ることを阻害する、他の濾過コーティングでコーティングされてもよい。ハウジング76は、例えば、プラスチック(ポリカーボネートなど)、ガラス、および日光72がハウジング76を透過できるようにする他の任意の材料を含む、様々な材料で作ることができる。ハウジング76が作られてもよい多数の可能な材料または製品の1つは、カルウォール社(Kalwall Corporation)(ニューハンプシャー州マンチェスター)(Manchester、New Hampshire)製の半透明水栽培タンクである。
[0150]いくつかの実施形態では、ハウジング76は、通常の状況下では、例えば円筒状などのハウジング76の所望形状を容易に形成しない材料で作られてもよい。そのような実施形態では、ハウジング76は、ほぼ円形の断面形状ではなく楕円形の断面形状を形成しようとすることがある。ハウジング76が所望形状を形成するのを支援するため、追加の構成要素が必要なことがある。例えば、頂部付近と底部付近とにある一対の支持リングが、ハウジング76内に配置され固定されてもよい。これらの支持リングは、ほぼ円形の形状であり、ハウジング76が円筒形状を形成するのを支援する。それに加えて、例えば、上部および下部コネクタプレート112、116、ブッシング200、ならびにカバー212(これらはすべてより詳細に後述される)など、容器32の他の構成要素が、ハウジング76が円筒形状を形成するのを支援してもよい。容器ハウジング76を作るのに使用されてもよい材料の例は、ポリカーボネート、アクリル、レキサン(LEXAN)(登録商標)(高耐久性ポリカーボネート熱可塑性樹脂)、繊維強化プラスチック(FRP)、積層複合材料(ガラスプラスチック積層体)、ガラスなどを含んでもよい。そのような材料は、シート状に形成され、シートの縁部が互いに、接合、溶接、または別の方法で気密および液密の状態で固定されるようにして、ほぼ円筒形状に巻かれてもよい。そのようなシートは、設置時に完全な円筒形状を形成しないことがあり、そのため、所望形状を形成するのに上述したような構成要素の支援を必要とする。また、そのような材料は所望の円筒形状で形成されてもよい。
[0151]基部80は、ガス管理システム24から容器32内へと二酸化炭素ガスがそこを介して注入される開口部88を含む。ガス弁92(図3を参照)は、ガス管理システム24と容器32の基部80との間に連結されて、容器32へのガスの流入を選択的に妨害したり可能にしたりする。いくつかの実施形態では、ガス弁92はコントローラ40に電子的に連結され、コントローラ40はガス弁92がいつ開放され閉止されるかを決定する。他の実施形態では、ガス弁92はユーザによって手動で操作され、ユーザはガス弁92がいつ開放され閉止されるかを決定する。
[0152]図3および4を引き続き参照すると、ハウジング76はまた、容器32への水の流入を促進するため、液体管理システム28と流体連通している水入口96を含む。図示される例示的実施形態では、水入口96は、ハウジング76内でハウジング76の底部付近に配置される。あるいは、水入口96は底部により近接して、または底部から離れて配置されてもよい。図示される例示的実施形態では、ハウジング76は単一の水入口96を含む。あるいは、ハウジング76は、複数の位置から容器32内への水の注入を促進するため、複数の水入口96を含んでもよい。いくつかの実施形態では、水入口96は、ハウジング76ではなく容器32の基部80に画定される。
[0153]ハウジング76は、容器32からの水の流出を促進するため、液体管理システム28と流体連通している複数の水出口100をさらに含む。図示される例示的実施形態では、水出口100はハウジング76の頂部付近に配置される。あるいは、水出口100は、ハウジング76の頂部により近接して、または頂部から離れて配置されてもよい。いくつかの実施形態では、水出口100は容器32の基部80に画定される。ハウジング76の図示される例示的実施形態は2つの水出口100を含むが、その代わりに、ハウジング76は、容器32からの水の流出を促進するため、単一の水出口100を含むことができる。他の実施形態では、開口部88を容器32内の水の出口または排水口として使用することができる。
[0154]ハウジング76はまた、容器32からのガスの流出を促進するため、ガス管理システム24と流体連通しているガス出口104を含む。動作中、上述したようにガスはハウジング76の頂部に蓄積し、したがって、ガスの集積に適応するため、ガス出口104はハウジング76の頂部付近に配置される。ハウジング76の図示される例示的実施形態は単一のガス出口104を含むが、その代わりに、ハウジング76は、容器32からのガスの流出を促進するため、複数のガス出口104を含むことができる。
[0155]図3および4を引き続き参照すると、容器32は、ハウジングキャビティ84内に位置付けられた、媒体110をその上で支持するための媒体フレーム108をさらに含む。本明細書で使用されるとき、用語「媒体」は、微生物の培養を支持し促進するための少なくとも1つの表面を提供する構造要素を意味する。フレーム108は、上部コネクタプレート112と、下部コネクタプレート116と、軸体120とを含む。この実施例では、上部および下部コネクタプレート112、116はほぼ同一である。次に図5を参照すると、上部および下部コネクタプレート112、116は、ほぼ円形の形状であり、軸体120を受け入れるための中央アパーチャ124を含む。いくつかの実施形態では、中央アパーチャ124は、軸体120を受け入れ、軸体120とコネクタプレート112、116との間のプレス嵌めまたは抵抗嵌め(resistance-fit)接続を提供するように適切にサイズ決めされる。そのような一実施形態では、コネクタプレート112、116を軸体120に固定するのに、付加的な締結または接合は不要である。他の実施形態では、軸体120は上部および下部コネクタプレート112、116に締結される。軸体120は、様々なやり方でコネクタプレート112、116に締結することができる。例えば、軸体120はその上にねじ山を含むことができ、コネクタプレート112、116の中央アパーチャ124の内表面は補完的なねじ山を含むことができ、それによって軸体120上へのコネクタプレート112、116のねじ付けが促進される。また、例えば、軸体120はその上にねじ山を含んでもよく、軸体120がコネクタプレート112、116の中央アパーチャ124に挿入されてもよく、コネクタプレート112、116それぞれの上下で軸体120にナットをねじ付けることができ、それによってナットの間にコネクタプレート112、116を押し込み、コネクタプレート112、116を軸体120に固定する。さらに他の実施形態では、コネクタプレート112、116は、例えば、溶接、ろう付け、接着などの様々なやり方で軸体120に接合することができる。コネクタプレート112、116がどのようなやり方で軸体120に固定されても、軸体120に対するコネクタプレート112、116の移動を阻害するため、コネクタプレート112、116と軸体120との間を堅く接続することが望ましい。
[0156]フレーム108は、コネクタプレート112、116の代わりに、例えば、金属またはプラスチックのワイヤスクリーン、金属またはプラスチックのワイヤマトリックスなどの他のデバイスを含んでもよいことを理解されたい。そのような代替例では、媒体110は、スクリーンもしくはマトリックスに存在する開口部を介してそれらの周囲でループ状にされてもよく、または、例えばホッグリングなどの締結具を用いてスクリーンおよびマトリックスに固着されてもよい。
[0157]図5を引き続き参照すると、上部および下部コネクタプレート112、116は、それらを介して画定された複数のアパーチャ128と、コネクタプレート112、116の周囲に画定された複数の陥凹部132と、コネクタプレート112、116の外周縁部140に画定されたスロット136とを含む。アパーチャ128、陥凹部132、およびスロット136はすべて、媒体110をコネクタプレート112、116に固定するのに使用される。図示される例示的実施形態では、コネクタプレート112、116は、コネクタプレート112のアパーチャ128および陥凹部132がコネクタプレート116の対応するアパーチャ128および陥凹部132と垂直に位置合わせされるようにして、軸体120に接続される。コネクタプレート112、116の図示される例示的実施形態におけるアパーチャ128および陥凹部132の構成とサイズは、例示的な例証目的のためのものに過ぎず、限定的であることを意味しない。コネクタプレート112、116は、アパーチャ128および陥凹部132の異なる構成とサイズを有することができる。いくつかの実施例では、アパーチャ128および陥凹部132の構成とサイズは、容器32内で培養される藻類のタイプに応じて変わる。繁茂する藻類は媒体110のストランドの間により大きい間隔を必要とし、一方、それほど繁茂しない藻類はより緊密な媒体110のストランドを有することがある。例えば、藻類種C・ブルガリス(C.Vulgaris)およびボツリオコッカス・ブラウニー(Botryococcus barunii)は、非常に繁茂し、個々の媒体ストランド110の間隔は中心で約3.81cm(1.5インチ)であってもよい。また、例えば、藻類種フェオダクチルム・トリコルヌーツム(Phaeodactylum tricornutum)は、C・ブルガリス(C.Vulgaris)またはボツリオコッカス・ブラウニー(Botryococcus Barunii)ほど繁茂しないことがあり、したがって、個々の媒体ストランド110の間隔は中心で約2.54cm(1.0インチ)まで減少される。それに加えて、例えば、藻類種B・ブラウニー(B.Braunii)の場合、個々の媒体ストランド110の間隔は中心で約5.08cm(2インチ)超過である。個々の媒体ストランド110の間隔は、培養される藻類の種に応じて確立されてもよく、本明細書に記載される例示的な間隔は例証目的のものであり、限定的であることを意図しないことを理解されたい。コネクタプレート112、116に対する媒体110の接続は、より詳細に後述される。
[0158]次に図6〜8を参照すると、例示的な媒体110が示される。図示される媒体110は、容器32内で利用することができる媒体110の様々な異なるタイプの1つであり、限定的であることを意味しない。図示される媒体110はループ状のコード媒体であり、細長い部材144と、細長い部材144に沿って位置付けられる複数のループとを備える。図示される例示的実施形態では、細長い部材144は媒体110の細長い中央芯材である。本明細書で使用されるとき、細長いとは、媒体110の2つの寸法の長い方を指す。図示される例示的実施形態では、媒体110の垂直寸法は細長い寸法である。他の例示的実施形態では、水平寸法または他の寸法が細長い寸法であってもよい。
[0159]次に図6を参照すると、ループ状のコード媒体110の例示的実施形態が示される。図6の媒体110は、第1の側152および第2の側156を含む細長い中央芯材144と、第1および第2の側152および156それぞれから横方向に延在する複数の突出部または媒体部材148(図示される例示的実施形態では、ループ)と、中央芯材144と関連付けられた補強部材160とを備える。この実施例では、補強部材160はコードの絡み合いを備える。媒体110はまた、前方部分164(図6を参照)および後方部分168(図7を参照)を含む。
[0160]中央芯材144は様々な形または様々な材料で構築されてもよい。一実施形態では、中央芯材144は編まれる。中央芯材144は、様々なやり方で様々な機械によって編まれてもよい。いくつかの実施形態では、中央芯材144は、コメッツ株式会社(Comez SpA)、イタリア(Italy)から入手可能な編み機によって編むことができる。芯材144の編成部分は、複数(例えば、4〜6つ)の編み目172の縦方向の列を備えてもよい。編み合わせられた編成芯材144自体は補強部材160として作用することができる。芯材144は編糸状の材料から形成されてもよい。適切な編糸状の材料は、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、および当業者には知られている他の材料を含んでもよい。編糸状の材料は、連続フィラメント構造または紡績スフ糸(spun staple yarn)であってもよい。中央芯材144の横幅lは比較的狭く、変動しやすい。いくつかの実施形態では、横幅lは約10.0mm未満であり、一般的には約3.0mm〜約8.0mmまたは約4.0mm〜約6.0mmである。
[0161]図6に示されるように、複数のループ148は、中央芯材144の第1および第2の側152および156から横方向に延在する。図から分かるように、複数のループ148および中央芯材144は、藻類を培養している間それが集まるかまたは拘束される場所を提供するように設計される。複数のループ148は、藻類の成長している群体に適応するように形状の柔軟性を提供する。同時に、複数のループ148は、ガスが、特に二酸化炭素が水を介して上昇するのを阻害し、それによって、媒体110上で成長している藻類の付近に二酸化炭素が留まる時間を増加させる(より詳細に後述)。
[0162]複数のループ148は、一般的に中央芯材144と同じ材料で構築され、また、可変の横幅l’を含んでもよい。この実施例では、複数のループ148それぞれの横幅l’は、約10.0mm〜約15.mmの範囲内であってもよく、中央芯材144は、この実施例では、媒体110の横幅全体の約1/7〜1/5を占める。媒体110は、微細藻類などの水系の(water born)微生物をその中に物理的に捕捉し取り込む高い繊維番手の(high filament count)編糸を備える。媒体110のループ形状はまた、網に類似したやり方で藻類を捕捉するのを支援する。
[0163]図6〜8を参照すると、媒体110は、任意に、様々な異なる補強部材を使用することによって強化されてもよい。補強部材は、媒体110の編み合わされた糸など、媒体110の一部、または媒体110とは異なる追加の補強部材のどちらかであってもよい。図6を特に参照すると、媒体110は、芯材144の両側にそれぞれ1つの部材が配置された、2つの補強部材176および180を含んでもよい。そのような実施形態では、2つの補強部材176および180は、媒体110の編み合わされた糸の一部である外部のウェールの形態である。図8を特に参照すると、媒体110は、編み合わされた編成中央芯材144とは別個の追加の補強部材160を含む。追加の補強部材は中央芯材144に沿って延在し、それと相互接続する。補強部材160の材料は、一般的に、中央芯材144よりも高い引っ張り強さを有し、約22.68kg〜約226.80kg(約50.0ポンド〜約500ポンド)の範囲の破断強さを有してもよい。したがって、補強部材160は、高強度合成フィラメント、テープ、およびステンレス鋼ワイヤまたは他のワイヤを含む、様々な材料で構築されてもよい。特に有用な2つの材料はケブラー(Kevlar)(登録商標)およびテンシロン(Tensylon)(登録商標)である。いくつかの実施形態では、複数の追加の補強部材160を使用して媒体110を補強することができる。
[0164]1つまたは複数の補強部材160は様々なやり方で中央芯材144に付加されてもよい。媒体110を強化することができる第1のやり方は、編成工程中に1つまたは複数の補強部材160を芯材144の横糸に付加することによる。これらの補強部材160は、芯材144の横糸に対してほぼ平行な関係で配置され、芯材144の複合構造に縫い込まれてもよい。理解されるように、これら補強部材を使用することによって、芯材の引っ張り強さを大幅に損なうことなく、既知の媒体の芯材に比べて中央芯材144の幅を低減することが可能になる。
[0165]媒体110を強化することができる別のやり方としては、編成工程に続く加撚作業において1つまたは複数の補強部材160を導入するものが挙げられる。この方法によって、中央芯材144がそれら補強部材160を包み込んだ状態で、張力を掛けた補強部材を中央芯材144に並列に導入することが可能になる。
[0166]それに加えて、補強部材160を組み込む様々なやり方は組み合わされてもよい。したがって、編成工程中に1つまたは複数の補強部材160が中央芯材144に入れられてもよく、次に、後に続く加撚工程中に1つまたは複数の補強部材160が導入されてもよい。これらの補強部材160は同じまたは異なるものであり得る(例えば、編成中にケブラー(Kevlar)(登録商標)を使用することができ、加撚中にステンレス鋼ワイヤを導入することができる)。
[0167]さらに、補強部材160の存在は媒体110の伸展を低減する助けとなり得る。これらの線に沿って、媒体110は、媒体30.48cm(1フィート)当たりの重量で既知の構造よりも多くのポンド数を保持することができる。媒体110は、約226.80kg/30.48cm(500ポンド/1フィート)以下を提供することができる。これは、媒体が使用中に降伏するかまたはさらには破断するリスクを低減するという利点を有し、藻類培養システム20が、藻類を媒体110から除去することが必要になる前に、より多量の藻類を生成することを可能にする。
[0168]上述したように、図示される例示的な媒体は、システム20とともに利用されてもよい様々な異なる媒体の1つに過ぎない。次に図9および10を参照すると、別の例示的な媒体110が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148とを含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は、織物材料であってもよい細長い中央芯材144であり、媒体部材148は、媒体部材148が中央芯材144にほぼ垂直に向けられるようにして、中央芯材144に突き刺されてもよい。媒体部材148はループではなく、その代わりに、中央芯材144から外向きに突出する材料のほぼ線形のストランドである。容器32内で使用されるとき、中央芯材144は上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に延在し、媒体部材148はほぼ水平に向けられる。容器32内に存在する藻類は、中央芯材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜8に示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0169]図9および10を引き続き参照すると、中央芯材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、中央芯材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維(multifilament twisted fibers)など、引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、中央芯材144は、編成、押出し、成型、起毛、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成され、様々なやり方で中央芯材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維の1つまたは複数で構成されてもよい。媒体部材148は、中央芯材144と同じ材料で構成されてもよく、または中央芯材144とは異なる材料で構成されてもよいことを理解されたい。また、例えば、媒体部材148は、編成、タフト、射出、押出し、成型、起毛などのやり方の1つで中央芯材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。
[0170]本明細書に記載され図9および10に示される例示的な媒体110は、上述され図6〜8に示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図9および10に示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0171]次に図11および12を参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148とを含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は、織物材料であってもよい細長い中央芯材144であり、媒体部材148は、媒体部材148が中央芯材144にほぼ垂直に向けられるようにして、中央芯材144に織り込まれてもよい。媒体部材148はループではなく、その代わりに、中央芯材144から外向きに突出する材料のほぼ線形のストランドである。容器32内で使用されるとき、中央芯材144は上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に延在し、媒体部材148はほぼ水平に向けられる。容器32内に存在する藻類は、中央芯材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜10に示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0172]図11および12を引き続き参照すると、中央芯材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、中央芯材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維など、引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、中央芯材144は、編成、タフト、射出、成型、起毛、押出し、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成されてもよく、様々なやり方で中央芯材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメント加撚繊維の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。媒体部材148は、中央芯材144と同じ材料で構成されてもよく、または中央芯材144とは異なる材料で構成されてもよいことを理解されたい。また、例えば、媒体部材148は、編成、タフト、射出、成型、起毛などのやり方の1つで中央芯材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。
[0173]本明細書に記載され図11および12に示される例示的な媒体110は、上述され図6〜10に示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図11および12に示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0174]次に図13および14を参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148とを含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は、糸材料、またはほつれることがある他の材料であってもよい細長い中央芯材144であり、媒体部材148は、糸材料を起毛するかまたは別のやり方で乱すことによって形成されてもよい。容器32内で使用されるとき、中央芯材144は、上部コネクタプレート112と下部コネクタプレート116の間で垂直に延在し、媒体部材148は中央芯材144から外向きに突出する。容器32内に存在する藻類は、中央芯材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜12に示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0175]図13および14を引き続き参照すると、中央芯材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、中央芯材144は、編成、タフト、射出、押出し、成型、起毛、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148は、中央芯材144を起毛するかまたは別のやり方で乱すことによって形成されるので、媒体部材148は中央芯材144と同じ材料で構成される。
[0176]本明細書に記載され、図13および14に示される例示的な媒体110は、上述され図6〜8に示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図13および14に示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0177]次に図15および16を参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148を含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は、中央芯材144から突出する媒体部材148を提供するため、けがき、チッピング、スコアリング、あら削り、刻み付け、スチップル仕上げ、溝切り、または別の方法で不完全化された固体材料で構成されてもよい。容器32内で使用されるとき、中央芯材144は、上部および下部コネクタプレート112、116とほぼ水平に中央芯材144から突出する媒体部材148との間で垂直に延在する。容器32内に存在する藻類は、中央芯材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜14に示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0178]図15および16を引き続き参照すると、中央芯材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、中央芯材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維などの引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、中央芯材144は、編成、タフト、射出、成型、起毛、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148は中央芯材144の外表面を不完全化することによって形成されるので、媒体部材148は中央芯材144と同じ材料で構成される。
[0179]本明細書に記載され図15および16に示される例示的な媒体110は、上述され図6〜14に示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図13および14に示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0180]次に図17および18を参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148を含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は、光を容易に透過し放射する材料で構成されてもよい細長い中央芯材144であり、媒体部材148は、中央芯材144の周りに緊密に巻き付けられる1つまたは複数の媒体ストランドを備える。1つまたは複数の光源が、この例示的な媒体110の中央芯材144に光を放射してもよく、次に媒体110がそこから光を放射する。容器32内に存在する藻類は、中央芯材144および媒体部材148に定着または付着してもよい。媒体部材148および中央芯材144の緊密な巻きにより、中央芯材144から放射される光は媒体部材148およびその上の媒体に放射される。この例示的な媒体110のいくつかの実施形態では、中央芯材144の外表面は、中央芯材144の内部から外部への光の回折を支援するため、例えば、けがき、チッピング、スコアリング、あら削り、刻み付け、スチップル仕上げ、溝切り、または別の方法で不完全化されてもよい。
[0181]図17および18を引き続き参照すると、中央芯材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、中央芯材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメントおよびマルチフィラメント加撚繊維などの材料の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。また、例えば、中央芯材144は、編成、タフト、射出、押出し、成型、起毛、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成されてもよく、様々な構成を有してもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメントおよびマルチフィラメント加撚繊維などの材料の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。また、例えば、中央芯材144の周りに巻き付けられた媒体部材148は、図6〜8に示されるのと同様のループコード媒体、図9〜16に示される他の例示的な媒体、または他の形状、サイズ、および構造などの様々な異なる構成を有してもよい。
[0182]本明細書に記載され図17および18に示される例示的な媒体110は、上述され図6〜16に示されるような例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図17および18に示される媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0183]次に図18Aを参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148を含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は媒体部材148の端部に配置され、媒体部材148は細長い部材144の一方の側へと延在する。いくつかの例示的実施形態では、細長い部材144は織物材料であってもよく、媒体部材148は、媒体部材148が細長い部材144にほぼ垂直に向けられるようにして、細長い部材144に織り込まれてもよい。図示される例示的実施形態では、媒体部材148は、細長い部材144から外向きに突出する材料のほぼ線形のストランドである。他の例示的実施形態では、媒体部材148はループであってもよい。容器32内で使用されるとき、細長い部材144は上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に延在し、媒体部材148はほぼ水平に向けられる。容器32内に存在する藻類は、細長い部材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜18に示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0184]図18Aを引き続き参照すると、細長い部材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、細長い部材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維などの引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、細長い部材144は、編成、タフト、射出、成型、起毛、押出し、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成されてもよく、様々なやり方で細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメント加撚繊維などの材料の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。媒体部材148は細長い部材144と同じ材料で構成されてもよく、または細長い部材144とは異なる材料で構成されてもよいことを理解されたい。また、例えば、媒体部材148は、編成、タフト、射出、成型、起毛などのやり方の1つで細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。
[0185]上述され図18Aに示される例示的な媒体110は、上述され図6〜18に示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図18Aに示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0186]次に図18Bを参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148を含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は媒体部材148の端部付近に配置され、その中心からずれている。いくつかの例示的実施形態では、細長い部材144は織物材料であってもよく、媒体部材148は、媒体部材148が細長い部材144にほぼ垂直に向けられるようにして、細長い部材144に織り込まれてもよい。図示される例示的実施形態では、媒体部材148は、細長い部材144から外向きに突出する材料のほぼ線形のストランドである。他の例示的実施形態では、媒体部材148はループであってもよい。容器32内で使用されるとき、細長い部材144は上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に延在し、媒体部材148はほぼ水平に向けられる。容器32内に存在する藻類は、細長い部材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜18Aに示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0187]図18Bを引き続き参照すると、細長い部材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、細長い部材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維などの引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、細長い部材144は、編成、タフト、射出、成型、起毛、押出し、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成されてもよく、様々なやり方で細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメント加撚繊維などの材料の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。媒体部材148は細長い部材144と同じ材料で構成されてもよく、または細長い部材144とは異なる材料で構成されてもよいことを理解されたい。また、例えば、媒体部材148は、編成、タフト、射出、成型、起毛などのやり方の1つで細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。
[0188]本明細書に記載され図18Bに示される例示的な媒体110は、上述され図6〜18Aに示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図18Bに示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0189]次に図18Cを参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148を含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は媒体部材148の端部付近に配置され、その中心からずれている。いくつかの例示的実施形態では、細長い部材144は織物材料であってもよく、媒体部材148は、媒体部材148が細長い部材144にほぼ垂直に向けられるようにして、細長い部材144に織り込まれてもよい。図示される例示的実施形態では、媒体部材148は、細長い部材144から外向きに突出する材料のほぼ線形のストランドである。他の例示的実施形態では、媒体部材148はループであってもよい。容器32内で使用されるとき、細長い部材144は上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に延在し、媒体部材148はほぼ水平に向けられる。容器32内に存在する藻類は、細長い部材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜18Bに示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0190]図18Cを引き続き参照すると、細長い部材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、細長い部材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維などの引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、細長い部材144は、編成、タフト、射出、成型、起毛、押出し、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成されてもよく、様々なやり方で細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメント加撚繊維などの材料の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。媒体部材148は細長い部材144と同じ材料で構成されてもよく、または細長い部材144とは異なる材料で構成されてもよいことを理解されたい。また、例えば、媒体部材148は、編成、タフト、射出、成型、起毛などのやり方の1つで細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。
[0191]本明細書に記載され図18Cに示される例示的な媒体110は、上述され図6〜18Bに示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図18Cに示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0192]次に図18Dを参照すると、別の例示的な媒体が示され、細長い部材144と、細長い部材144から突出する複数の突出部または媒体部材148を含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は様々な媒体部材148に沿った異なる位置に配置される。いくつかの例示的実施形態では、細長い部材144は織物材料であってもよく、媒体部材148は、媒体部材148が細長い部材144にほぼ垂直に向けられるようにして、細長い部材144に織り込まれてもよい。図示される例示的実施形態では、媒体部材148は、細長い部材144から外向きに突出する材料のほぼ線形のストランドである。他の例示的実施形態では、媒体部材148はループであってもよい。容器32内で使用されるとき、細長い部材144は上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に延在し、媒体部材148はほぼ水平に向けられる。容器32内に存在する藻類は、細長い部材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜18Cに示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0193]図18Dを引き続き参照すると、細長い部材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、細長い部材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維などの引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、細長い部材144は、編成、タフト、射出、成型、起毛、押出し、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成されてもよく、様々なやり方で細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメント加撚繊維などの材料の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。媒体部材148は細長い部材144と同じ材料で構成されてもよく、または細長い部材144とは異なる材料で構成されてもよいことを理解されたい。また、例えば、媒体部材148は、編成、タフト、射出、成型、起毛などのやり方の1つで細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。
[0194]本明細書に記載され図18Dに示される例示的な媒体110は、上述され図6〜18Cに示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図18Dに示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0195]次に図18Eを参照すると、別の例示的な媒体が示され、一対の細長い部材144と、細長い部材144から突出しそれらの間に延在する複数の突出部または媒体部材148を含む。この図示される例示的実施形態では、細長い部材144は媒体部材148の端部付近に配置され、その中心からずれている。いくつかの例示的実施形態では、細長い部材144は織物材料であってもよく、媒体部材148は、媒体部材148が細長い部材144にほぼ垂直に向けられるようにして、細長い部材144に織り込まれてもよい。図示される例示的実施形態では、媒体部材148は、細長い部材144から外向きに突出する材料のほぼ線形のストランドである。他の例示的実施形態では、媒体部材148はループであってもよい。容器32内で使用されるとき、細長い部材144は上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に延在し、媒体部材148はほぼ水平に向けられる。容器32内に存在する藻類は、細長い部材144および媒体部材148に定着または付着し、それによって、上述され図6〜18Dに示される例示的な媒体110と同様の利益を提供する。
[0196]図18Eを引き続き参照すると、細長い部材144は、様々な材料で構成され、様々なやり方によって形成されてもよい。例えば、細長い部材144は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のマルチフィラメント加撚繊維などの引っ張り強さの高い合成材料で作られた編成繊維構造で構成されてもよい。構造は、導光特性を示す金属糸およびモノフィラメントを用いて補強されてもよい。また、例えば、細長い部材144は、編成、タフト、射出、成型、起毛、押出し、接合などのやり方の1つまたは複数によって形成されてもよい。媒体部材148に関しては、媒体部材148は、様々な材料で構成されてもよく、様々なやり方で細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。例えば、媒体部材148は、ナイロン(NYLON)(登録商標)、ケブラー(KEVLAR)(登録商標)、ダクロン(DACRON)(登録商標)、スペクトラ(SPECTRA)(登録商標)、ならびにポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンなどの他のモノフィラメント加撚繊維などの材料の1つまたは複数で構成されてもよい。材料はまた、導光特性を示してもよい。媒体部材148は細長い部材144と同じ材料で構成されてもよく、または細長い部材144とは異なる材料で構成されてもよいことを理解されたい。また、例えば、媒体部材148は、編成、タフト、射出、成型、起毛などのやり方の1つで細長い部材144に導入されるか、またはそれとともに形成されてもよい。
[0197]本明細書に記載され図18Eに示される例示的な媒体110は、上述され図6〜18Dに示される例示的な媒体110と同様の特性および特徴を有してもよい。例えば、図18Eに示される媒体110は、図6〜8に示される媒体110に関して上述した補強部材の形態のいずれかを有してもよい。
[0198]図示され記載される例示的な媒体は、システム20によって用いることができる多数の異なるタイプの媒体のいくつかとして提示され、限定的であることを意図しない。したがって、他のタイプの媒体が、本発明の意図される趣旨および範囲内にある。
[0199]図3〜5および19〜21を参照すると、フレーム108に対する媒体110の接続が記載される。媒体110は、様々なやり方でフレーム108に接続することができるが、それらのやり方のうちいくつかのみを本明細書に記載する。フレーム108に媒体110を接続するための記載されるやり方は限定的な意味ではなく、上述したように、媒体110は、種々のやり方でフレーム108に接続することができる。
[0200]媒体110は、様々なやり方で容器のフレーム108に取り付けられてもよく、本明細書に記載されるやり方は可能な多数のやり方のいくつかに過ぎない。第1の例示的な接続方法では、媒体110は、上部および下部コネクタプレート112、116の間で前後に通された単一の長いストランドで構成することができる。このやり方では、媒体ストランド110の第1の端部が、上部コネクタプレート112または下部コネクタプレート116のどちらかに結び付けられるか、別のやり方で固定され、媒体110のストランドが上部および下部コネクタプレート112、116の間で前後に延ばされ、媒体ストランド110の長さと、媒体ストランドが完全に通されたときにコネクタプレート112、116のどちらが第2の端部に最も近いかに応じて、第2の端部が、上部コネクタプレート112または下部コネクタプレート116のどちらかに結び付けられる。このようにして、媒体110の単一片を前後に通すことによって、互いに離隔した上部および下部コネクタプレート112、116の間に延在する複数の媒体セグメント110がもたらされる。媒体110の単一のストランドは、様々なやり方で上部および下部コネクタプレート112、116の間で前後に通すことができ、また、簡潔にするため、1つの例示的な方法のみが本明細書に記載されるが、記載されるやり方は限定的であることを意図しない。
[0201]ストランドの第1の端部は、上部コネクタプレート112に画定された第1のアパーチャ128に結び付けられる。次に、媒体ストランド110は、下部コネクタプレート116へと下向きに延ばされ、下部コネクタプレート116に画定された第1のアパーチャ128に挿入される。次に、媒体ストランド110は、下部ブラケットプレート116に画定された第1のアパーチャ128に隣接して位置付けられた第2のアパーチャ128に上向きに挿入され、上部コネクタプレート112に向かって上向きに延ばされる。次に、媒体ストランド110は、上部コネクタプレート112に画定された第1のアパーチャ128に隣接して位置付けられた第2のアパーチャ128に上向きに挿入され、次に、上部コネクタプレート112に画定された第2のアパーチャ128に隣接して位置付けられた第3のアパーチャ128に下向きに挿入される。上部および下部コネクタプレート112、116に画定された隣接したアパーチャ128間で前後に媒体ストランド110を延ばす作業は、媒体110が、上部および下部コネクタプレート112、116に画定されたすべてのアパーチャ128に挿入されるまで継続する。図示される例示的なコネクタプレート112、116は6つのアパーチャ128を含み、媒体ストランド110の第1の端部は上部コネクタプレート112のアパーチャ128の1つに結び付けられるので、最後に使用されるアパーチャ128は上部コネクタプレート112にあるものとなる。
[0202]媒体110が上部コネクタプレート112の第6のアパーチャ128を使用した後、媒体ストランド110は、上部コネクタプレート112の第1の陥凹部132内へと延ばされる。この第1の陥凹部132から、媒体ストランド110は、下部コネクタプレート116の第1の陥凹部132に向かってその中へと下向きに延ばされる。次に、媒体ストランド110は、下部コネクタプレート116の下面184に沿って、下部コネクタプレート116の第1の陥凹部132に隣接した第2の陥凹部132内へと上向きに延びる。この第2の陥凹部132から、媒体ストランド110は、上部コネクタプレート112に画定された第1の陥凹部132に隣接して位置付けられた第2の陥凹部132内へと上向きに延びる。次に、媒体ストランド110は、上部コネクタプレート112の上面188に沿って、上部コネクタプレート112の第2の陥凹部132に隣接した第3の陥凹部132内へと下向きに延びる。上部および下部コネクタプレート112、116に画定された隣接した陥凹部132間で前後に媒体ストランド110を延ばす作業は、媒体110が、上部および下部コネクタプレート112、116に画定されたすべての陥凹部132に挿入されるまで継続する。図示される例示的なコネクタプレート112、116は10個の陥凹部132を含み、上部コネクタプレート112の陥凹部132の1つが最初に使用されるので、最後に使用される陥凹部132は上部コネクタプレート112にあるものとなる。媒体ストランド110を上部コネクタプレート112の最後の陥凹部132に上向きに挿入した後、媒体ストランド110の第2の端部を、上部コネクタプレート112に画定されたアパーチャ128の1つに結び付けることができる。上部および下部コネクタプレート112、116に対する媒体ストランド110の固定を支援するため、例えば、ワイヤ、ロープ、または他の薄く強度があって曲げることができるデバイスなどの締結具192が、上部および下部コネクタプレート112、116それぞれの縁部140の周りに位置付けられ、上部および下部コネクタプレート112、116それぞれの縁部140に画定されたスロット136の中に締め付けられて、媒体ストランド110が締結具192と上部および下部コネクタプレート112、116との間で陥凹部132に捕捉される。上述したように、媒体ストランド110をフレーム108に接続するための図示され記載されるやり方は単に例示的なやり方であり、種々の代替例が存在し、本発明の趣旨および範囲内にある。
[0203]図示される実施例では、上部および下部プレート112、116のアパーチャ128は、上部プレート112のアパーチャ128が下部プレート116のアパーチャ128と垂直に位置合わせされるようにして、ほぼ垂直に位置合わせされる。同様に、上部および下部プレート112、116の陥凹部132はほぼ垂直に位置合わせされる。図示されるように、上部および下部コネクタプレート112、116の間に延在する媒体ストランド110の様々な延長またはセグメントは、ほぼ垂直に延在する。これは、上部および下部プレート112、116の位置合わせされたアパーチャ128と、上部および下部プレート112、116の位置合わせされた陥凹部132との間で媒体ストランド110を延ばすことによって達成される。しかし、媒体ストランド110はまた、媒体ストランド110が位置合わせされていないアパーチャ128および陥凹部132の間に延在するようにして、垂直に対して角度が付けられた形で上部および下部コネクタプレート112、116の間に延在することができることに留意されたい。
[0204]第2の接続方法では、媒体110は、上部および下部コネクタプレート112、116の間で個別に通される複数の別個の媒体110で構成することができる。このように、各媒体110は、上部および下部コネクタプレート112、116の間で一回だけ延びる。媒体110それぞれの第1の端部は、上部コネクタプレート112または下部コネクタプレート116の一方に結び付けられるか、または別の方法で固定され、第2の端部は、上部コネクタプレート112または下部コネクタプレート116の他方まで延在し、それに固定される。このように複数の媒体110を通すことで、互いに離隔した上部および下部コネクタプレート112、116の間に延在する複数の媒体セグメント110が提供される。いくつかの実施形態では、複数の媒体110は、上部および下部コネクタプレート112、116の間でほぼ垂直に通され、これは、位置合わせされたアパーチャ128および位置合わせされた陥凹部132の間に媒体110を延ばすことによって達成される。他の実施形態では、複数の媒体110は、上部および下部コネクタプレート112、116の間で垂直に対して角度が付けられた形で通され、これは、位置合わせされていないアパーチャ128および位置合わせされていない陥凹部132の間に媒体110を延ばすことによって達成される。
[0205]媒体(1つまたは複数)110は、本明細書に記載されるもの以外の様々なやり方で、上部および下部コネクタプレート112、116に連結されてもよいことを理解されたい。例えば、媒体(1つまたは複数)110は、他の任意の適切なやり方で、フレーム108にクリップ留め、付着、締結、または固定されてもよい。
[0206]図20を特に参照すると、媒体110の図示される例示的な向きによって、容器32の外周側よりも容器32の中央付近(すなわち、軸体120付近)に媒体110が稠密に集中する。媒体110のこの向きによって、特に、日光が媒体110の最も外側のストランドを越えて、内側の媒体ストランド110が位置する容器32の中央へと透過するのが容易になり、それによって、内部の媒体ストランド110上に位置する藻類の効率的な光合成および培養が促進される。他方で、媒体110が容器32の外周付近でより稠密な場合、稠密な外側の媒体110がかなりの量の日光を妨げ、それによって、容器32の内部への日光の透過が阻害され、内部の媒体ストランド110上に位置する藻類の光合成および培養が阻害される。記載される実施形態において上部および下部コネクタプレート112、116の間に媒体110を通すことによって、媒体110は、容器32内の水を介して上昇するガス(例えば、二酸化炭素)の不安定な経路を提供する。この不安定な経路はガス泡の上昇を遅くし、それによってガス泡と媒体110上で支持された藻類との間の接触時間を増加させるのが容易になる。
[0207]媒体110を上部および下部コネクタプレート112、116に接続するのにどのやり方が使用されても、上部および下部コネクタプレート112、116の周囲に画定された陥凹部132の間に延在する媒体110の最も外側のストランドは、上部および下部コネクタプレート112、116の外縁部140の外側に突出する。コネクタプレート112、116の外縁部140を外側に延在させることによって、媒体ストランド110は、図20および21に最も良く示されるように、ハウジング76の内表面196を係合する(その目的はより詳細に後述される)。
[0208]次に図3、4、および22を参照すると、容器32はまた、ハウジング76内に位置付けられた例示的なブッシング200を含む。ブッシング200は、ほぼ円形状であり、ハウジング76の底部付近に配置される。ブッシング200は、軸体120の端部を受け入れる中央開口部204を含み、軸体120の端部に対する支持を提供する。それに加えて、ブッシング200は、ハウジング76に対するフレーム108の適切な位置付けを維持する。この実施例では、軸体120は中央開口部204内に概ね閉じ込められ、ブッシングは軸体120の大幅な横方向の移動を阻害する。ブッシング200は、容器32の底部に導入されたガスがブッシング200を貫通することを可能にする複数のガスアパーチャ208を含む。ブッシング200は、泡が十分にブッシング200に浸透する限り、任意の数および任意のサイズのアパーチャ208を含むことができる。図23および24を特に参照すると、ブッシング200の2つの追加の実施例が示される。図から分かるように、ブッシング200は、異なる構成およびサイズの穴208を含む。
[0209]図3および4を再び参照すると、容器32はさらに、ハウジング76の頂部を閉止し封止する、ハウジング76の頂部に位置付けられた頂部キャップまたはカバー212を含み、それによって、容器32を外部環境から封止する。いくつかの実施形態では、カバー212は、例えば、容器にねじ込み、かつ捻って外すことができるPVCクリーンアウト連結具(clean-out coupling)など、締まり嵌め式のプラスチックキャップである。あるいは、カバー212は、ハウジング76の頂部を十分に封止する限り、種々の物体であることができる。カバー212はまた、中央開口部216と、軸体120を受け入れ、軸体120をカバー212に対して回転させるのを容易にするため、中央開口部216に配置された軸受とを含む(より詳細に後述される)。軸体120は、カバー212の下でハウジング76内へと延在し、軸体120の一部分はカバー212の上に残る。駆動プーリまたは歯車220は、カバー212の上に配置された軸体120の部分に接続され、歯車220および軸体120の相対移動を防ぐため、軸体120に堅く固定される。歯車220は、駆動部材224およびベルトまたはチェーン228を含む駆動機構に連結される。駆動部材224は、歯車220および軸体120を回転させるように動作可能であり、それによってフレーム108をハウジング76に対して回転させる(より詳細に後述される)。図示される例示的実施形態では、駆動部材224はACまたはDCモータであってもよい。あるいは、駆動部材224は、例えば、燃料原動機、風力駆動部材、空気動力式駆動部材、人力駆動部材など、種々の他のタイプの駆動部材であってもよい。
[0210]上述したように、藻類の光合成を駆動する目的のため、自然の日光72を補うか、またはその代用とする人工光システム37を提供するのが望ましいことがある。人工光システム37は、多数の形状および形態をとってもよく、様々なやり方で動作してもよい。いくつかの例示的な人工光システム37が本明細書に図示され記載されるが、これらの例示的な人工光システム37は限定的であることを意図せず、他の人工光システムが想到され、本発明の趣旨および範囲内にある。
[0211]図25および26を参照すると、人工光システム37の例示的実施形態が示される。この例示的な人工光システム37は、想到される多数のタイプの人工光システムの1つであり、限定的であることを意図しない。例示的な人工光システム37は、藻類が光に暴露される期間を延長することができるか、または藻類によって吸収される自然の日光72を補うことができる。図示される実施例では、人工光システム37は、基部39と、基部39に接続される発光ダイオード(LED)41のアレイなどの光源とを含む。基部39およびLED41は各容器32の影側に位置付けられる。LED41は、低電圧で動作し、それによってエネルギーをほとんど消費せず、望ましくない熱量を発生しないことが示されている。容器32の影側は、受ける日光72の量が最少である容器32の側である。例えば、冬季に地球の北半球に位置付けられた容器32の場合、太陽は南の空で低く、それによってほとんどの日光72は容器32の南側に放射される。この実施例では、影側は容器32の北側である。したがって、LED41のアレイは容器32の北側に位置付けられる。
[0212]いくつかの実施形態では、LED41は、約400ナノメートル(nm)〜約700ナノメートルの周波数範囲を有してもよい。人工照明システム37は、単一周波数のみのLED41を含んでもよく、または、様々な異なる周波数のLED41を含み、それによって周波数の広域スペクトルを提供してもよい。他の実施形態では、LED41は全光スペクトルではなく光スペクトルの限定された部分のみを利用してもよい。光スペクトルをそのように限定的に使用することで、LEDが消費するエネルギーは少なくなる。LEDによって利用される光スペクトルの例示的な部分は、青色スペクトル(すなわち、約400〜約500ナノメートルの周波数)および赤色スペクトル(すなわち、約600〜約800ナノメートルの周波数)を含んでもよい。LEDは、光スペクトルの他の部分からの、かつ他の周波数の光を放射してもよく、それは依然として本発明の意図される趣旨および範囲内にある。
[0213]いくつかの例示的実施形態では、基部39は、容器32の影側または容器32の他の何らかの部分に日光72を反射するため、本質的に反射性であってもよい。そのような実施形態では、容器32を通過する、容器に当たらない、または別の形で容器内外に放射されない日光72は、反射性の基部39を係合し、容器32の内外に反射してもよい。
[0214]他の実施形態では、人工光システム37は、例えば、蛍光灯、導光ファイバーなど、LED以外の光源41を含んでもよい。さらに他の実施形態では、人工光システム37は、容器32上に光を放射するため、容器32の周りに配列された複数の光ファイバー光チャネルを含んでもよい。そのような実施形態では、光ファイバー光チャネルは、LEDもしくは他の発光素子を含む様々なやり方で、または日光72を受け取り、集光した日光72を光ファイバーケーブルを通して光チャネルに転送するように向き付けられた太陽光集光装置から光を受け取ってもよい。
[0215]それに加えて、人工光システム37によって放射された光は、連続的に放射されてもよく、あるいは所望の速度で閃光されてもよい。LED41の閃光は、波作用による光回折、および変動する水の透明度によって引き起こされる一貫しない光強度などの自然水中の条件を模倣する。いくつかの実施例では、光は約37kHzの速度で閃光してもよく、これは、LED41が連続光を放射するときよりも20%多い生産量の藻類を生成することが示されている。他の実施例では、光は約5kHz〜約37kHzの範囲で閃光されてもよい。
[0216]次に図27および28を参照すると、人工光システム37の別の例示的実施形態が示される。図25および26に示される容器および人工光システムと、図27および28に示される容器および人工光システムとで類似した構成要素は、同じ参照番号によって特定される。
[0217]この図示される例示的実施形態では、人工光システム37は、容器32の中央またはその付近に位置付けられた透明または半透明の中空チューブ320と、チューブ320内に配置された発光ダイオード(LED)のアレイなどの光源41とを含む。この人工光システム37は、日光72が容器32に透過するのと反対方向の内側から、容器32および藻類に光を提供する。人工光システム37からの光は、日光72を補う、またはその代用とするために使用され、容器32の内部に直接光を提供してもよい。いくつかの例では、日光72は、容器32の内部に達するためには、ハウジング76、水、および容器32内に配置された藻類を介して透過しなければならないので、容器32の内部に日光72が透過するのが困難なことがある。
[0218]チューブ320は、容器32のハウジング76に対して固定であり、フレーム108はチューブ320の周りで回転する。チューブ320の下端部は、下部コネクタプレート116の中央開口部を介して延在し、ブッシング200の中央開口部に固定される。下部コネクタプレート116の中央開口部は、開口部の内縁部とチューブ320との間に空間を提供するのに十分な大きさである。チューブ320の第2の端部は、固定がしっかりしており、動作中のチューブ320とブッシング200との間の移動を許容しない限り、様々なやり方でブッシング200に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、チューブ320の外壁は雄ねじを含み、ブッシングの中央開口部の内縁部は補完的な雌ねじを含む。この実施形態では、チューブはブッシングの中央開口部にねじ込まれ、ブッシング200にねじ込み可能に固定される。他の実施形態では、チューブ320は、その外表面上にねじ山を含み、下部コネクタプレート116の中央開口部を通って延在してもよく、1つもしくは複数のナットまたは他のねじ式締結具324がチューブ320にねじ留めされて、チューブ320をブッシング200に固定してもよい。そのような実施形態では、第1のナット324はブッシング200の上に位置付けられてもよく、第2のナット324はブッシング200の下に位置付けられてもよく、ナット324は、ブッシング200に向かって締め付けられて、チューブ320をブッシング200に固定してもよい。さらに他の実施形態では、チューブ320の下端部は、例えば、接合、溶接、接着、またはチューブ320とブッシング200との間の移動を防ぐ他の任意のタイプの固定など、様々な他のやり方でブッシング200に固定されてもよい。チューブ320の上端部は、上部コネクタプレート112の中央開口部を介して延在し、中央開口部は、中央開口部の内縁部とチューブ320との間に空間を提供するのに十分な大きさである。チューブ320の上端部を支持するやり方は、より詳細に後述される。
[0219]図27および28を引き続き参照すると、人工光システム27は容器32の中央に照明チューブ320を含むので、フレーム108は異なる構成を有することが必要とされる。この図示される例示的実施形態では、フレーム108は、上部および下部コネクタプレート112、116と、中空の駆動チューブ328と、側面支持プレート332と、複数の支持ロッド336とを含む。駆動チューブ328は、プーリ220と、駆動ベルト228と、モータ224とに連結され、軸体120と同様のやり方で駆動される。側面支持プレート332は駆動チューブ328に固定され、駆動チューブ328とともに回転する。支持プレート332および駆動チューブ328がともに回転する限り、支持プレート332は、様々な異なるやり方で駆動チューブ328に固定されてもよい。例えば、支持プレート332は、接合、溶接、付着、ねじ留め、または他のやり方で駆動チューブ328に固定されてもよい。側面支持プレート332は、例えば、円筒状、十字形(図41を参照)などを含む、様々な異なる形状および構成を有してもよい。複数の支持ロッド336は、それらの上端部で支持プレート332に固定され、それらの下端部で下部コネクタプレート116に固定される。支持ロッドはまた、上部コネクタプレート112を貫通し、それに同様に固定されてもよい。図示される例示的実施形態では、フレーム108は2つの支持ロッド336を含む。しかし、フレーム108は、任意の数の支持ロッド336を含んでもよく、それは依然として本発明の趣旨および範囲内にある。フレーム108の回転中、モータ224はベルト228およびプーリ220を駆動し、それが次に駆動チューブ328を回転させる。駆動チューブ328の回転によって支持プレート332が回転し、それによって支持ロッド336が回転し、最終的に上部および下部コネクタプレート112、116と媒体110が回転する。
[0220]図28を特に参照すると、チューブ320内に配置されたLED41に電力を転送するための例示的な方法が記載される。LED41またはシステム20の他のエレクトロニクスの損傷を防ぐため、チューブ320の内部は乾燥し、湿気がないままであることが望ましい。図示される例示的実施形態では、チューブ320の上端部は駆動チューブ328の下端部を取り囲み、シール340は、駆動チューブ328の外表面とチューブ320の内表面との間に配置され、それによって水がチューブ320に入るのを防ぐのに有効なシールが作られる。チューブ320と駆動チューブ328との間のこの封止構成は、チューブ320の上端部に対する支持も提供する。駆動チューブ328は駆動ベルト228およびプーリ220によって働く力を受けるので、付加的な支持を提供するため、支持デバイス344が駆動チューブ328の周りに提供されてもよい。チューブ320内のLED41に電力を供給するため、複数の電線348が電力源からLED41まで通っていなければならない。例示的実施形態では、駆動チューブ328は中空であり、電線348は、駆動チューブ328の上端部から入り、駆動チューブ328を通り、駆動チューブ328の下端部から出てチューブ320に入り、最終的にLED41に接続する。上述したように、駆動チューブ328は回転し、チューブ320およびLED41は回転しない。電線348の回転はワイヤ348を捻れさせて最終的には破断させ、LED41から分断されるか、あるいは電力源からLED41への電力供給を中断する。したがって、電線348は、駆動チューブ328が回転しても駆動チューブ328内で固定であることが望ましい。これは様々なやり方で達成されてもよい。例えば、電線348は、ワイヤ348と駆動チューブ328の内表面との間を接触させないようなやり方で、駆動チューブ328の中心を介して延在してもよい。ワイヤ348と駆動チューブ328の内表面との間の接触を防ぐことによって、駆動チューブ328は、ワイヤ348に接触することなく、かつワイヤ348を捻れさせることなく、ワイヤ348に対して回転することができるようになる。また、例えば、第2のチューブまたはデバイスが、駆動チューブ328内で同心円状に位置付けられてもよく、駆動チューブ328の内表面から内側にずらされてもよく、また、駆動チューブ328内で固定であってもよく、それによって駆動チューブ328が第2のチューブまたはデバイスの周りで回転する。そのような実施例では、電線348は、第2のチューブまたはデバイスを介して通り、第2のチューブまたはデバイスによって駆動チューブ328の内表面を係合しなくなる。電線348の捻れを防ぐ他の多くのやり方が想到され、本発明の趣旨および範囲内にある。
[0221]図28を引き続き参照すると、チューブ320の外表面に接触し、それを拭うワイパーブレード352が提供される。ワイパーブレード352は、その上端部で上部コネクタプレート112に、またその下端部で下部コネクタプレート116に接続される。フレーム108の回転によってワイパーブレード352が回転し、それによってワイパーブレード352はチューブ320の外表面を拭う。この拭取りは、チューブ320の外表面に付着したあらゆる藻類または他の蓄積物を取り除く。チューブ320が藻類および他の蓄積物を有さないことで、最適な照明性能がチューブ320に提供される。チューブ320の外表面上の著しい藻類の蓄積は、この実施形態の人工光システム37の有効性に悪影響を及ぼす可能性がある。
[0222]図27および28に示される人工光システム37は、単独で、または本明細書に開示される他の任意の人工光システム37と組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。例えば、システム20は、外部から容器32を照明するため、図25および26に示されるような第1の人工光システム37を含んでもよく、内部から容器32を照明するため、図27および28に示される人工光システム37を含んでもよい。
[0223]図29を参照すると、チューブ320の外表面を拭う代替の方法が示される。この図示される例示的実施形態では、内側の媒体セグメントまたはストランド110は、チューブ320の外表面に隣接して配置され、それを係合する。フレーム108の回転によって媒体ストランド110がチューブ320の外表面を拭い、チューブ320の外表面から藻類または他の屑を取り除く。単純にするため、他の媒体110のストランドが容器32内に存在するが、内側の媒体ストランド110のみが図29に示される。
[0224]図30および31を参照すると、チューブ320の外表面を拭う別の代替の方法が示される。この図示される例示的実施形態では、媒体ストランド110は図29に示されるのと同様に位置付けられる。すなわち、内側の媒体ストランド110は、チューブ320の外表面に隣接し、それと接触して位置付けられる。図29と同様に、単純にするため、他の媒体110のストランドが容器32内に存在するが、内側の媒体ストランド110のみが図30および31に示される。いくつかの例では、フレーム108の回転によって内側の媒体ストランド110が、遠心力によってチューブ320の外表面から離れて外向きに垂れ下がり、外表面と接触しなくなる。内側の媒体ストランド110がこのように外向きに垂れ下がるのを阻害するため、剛性デバイス354が内側の媒体ストランド110それぞれに連結されてもよい。剛性デバイス354は、例えばプラスチック、金属、硬質ゴムなどを含む、様々な材料で作られてもよい。利用されてもよい剛性デバイス354の例としては、バンジーコード、ショックコード、プラスチックワイヤ、金属ワイヤなどが挙げられる。剛性デバイス354は、上部および下部コネクタプレート112、116の間で内側の媒体ストランド110の全長に延在してもよく、または内側の媒体ストランド110の長さの一部分に延在してもよい。例えば、剛性デバイス354は、上部コネクタプレート112から下向きに、下部コネクタプレート116から上向きに、または上部コネクタプレート112から下向きかつ下部コネクタプレート116から上向きに、例えば15.24cm(6インチ)など、内側の媒体ストランド110の一部分のみに沿って延在してもよい。図30および31に図示される例示的実施形態を参照すると、第1の剛性デバイス354は、第1の内側の媒体ストランド110の長さの一部分だけ上部コネクタプレート112から下向きに延在し、第2の剛性デバイス354は、第2の内側の媒体ストランド110の長さの一部分だけ下部コネクタプレート116から上向きに延在する。この図示される例示的実施形態では、剛性デバイス354はチューブ320の外表面を拭わなくてもよい。したがって、第1および第2の剛性デバイス354をずらすことにより、第2の内側の媒体ストランド110の上部部分は第1の剛性デバイス354に沿ってチューブ320の外表面を拭い、第1の内側の媒体ストランド110の下部部分は第2の剛性デバイス354に沿ってチューブ320の外表面を拭う。この配置によって、チューブ320の外表面のほぼ全体が内側の媒体ストランド110によって確実に拭われる。あるいは、剛性デバイス354はチューブ320の外表面を拭うように配置されてもよい。
[0225]チューブ320の外表面を拭うための他の代替例が可能であり、本発明の意図される趣旨および範囲内にある。
[0226]次に図32〜37を参照すると、図27および28のフレーム108および人工光システム37を支持するための代替の方法が示される。この図示される例示的実施形態では、システム20は、円形の支持棚604を有するフレーム支持デバイス600と、中央のレセプタクル608と、中央のレセプタクル608から円形の支持棚604に向かって延在する複数のアーム612と、アーム612によって支持される複数のローラデバイス616とを含む。円形の支持棚604は、下向きに移動するのを防ぐようにして容器ハウジング76内で支持され、それによってその上に置かれたフレーム108に対して垂直支持を提供する。円形の支持棚604は、例えば、プレス嵌め、摩擦嵌め、もしくは干渉嵌め、溶接、締結、付着、接合、または、ハウジング76の内表面から、円形の支持棚604が支持、締結、接合されるハウジング76内部に延在する刻み目もしくは棚によるなど、様々な異なるやり方でハウジング76内で支持されてもよい。
[0227]中央のレセプタクル608は中心に位置して、チューブ320の下端部を受け入れ、チューブ320の下端部を液密封止し、それによって水がチューブ320に進入するのを防ぐ。チューブ320の下端部は、例えば、溶接、締結、付着、接合、プレス嵌め、摩擦嵌め、干渉嵌め、または他のタイプの固定など、様々なやり方でレセプタクル608に連結されてもよい。いくつかの実施形態では、チューブ320の下端部とレセプタクル608との間の連結自体で、液密封止を提供するのに十分である。他の実施形態では、例えば、ブッシング、水ポンプシール、Oリング、包装材料などの封止デバイスが、チューブ320の下端部とレセプタクル608との間の液密封止を作るのに利用されてもよい。図示される例示的実施形態では、フレーム支持デバイス600は4つのアーム612を含む。あるいは、フレーム支持デバイス608は他の数のアーム612を含んでもよく、それは本発明の意図される趣旨および範囲内にあってもよい。アーム612は、レセプタクル608から外向きに延在し、それらの遠位端で支持棚604によって下から支持される。いくつかの実施形態では、アーム612の遠位端は、接合、溶接、付着、もしくは別の方法で支持棚604に固定されるか、または支持棚604と一体的に形成される。他の実施形態では、アーム612の遠位端は、単に支持棚604上に定置されるか、または棚604に画定された陥凹部に受け入れられて、アーム612および中央のレセプタクル608の回転を阻害してもよい。図示される例示的実施形態では、単一のローラデバイス616がアーム612の遠位端それぞれの頂部に固定される。ローラデバイス616は、基部620と、車軸624と、車軸624に回転可能に支持されたローラ628とを含む。車軸624はアーム612と平行であり、ローラ628は車軸624およびアーム612に垂直に向けられる。ローラデバイス616は、下部コネクタプレート116の下面を係合し、下部コネクタプレート116がフレーム支持デバイス600の上でそれに対して転がることが可能になるように位置付けられる。このように、フレーム支持デバイス600は、フレーム108に対する垂直支持を提供し、フレーム108がフレーム支持デバイス600に対して回転することを可能にする。フレーム支持デバイス600は、例えば、1つのアーム612当たり複数のローラデバイス616、すべてのアーム612よりも少数に位置付けられたローラデバイス616、交互のアーム612に位置付けられたローラデバイス616など、他のやり方で向き付けられた他の数のローラデバイス616を含んでもよいことを理解されたい。また、フレーム108に対して垂直支持を提供するとともに、フレーム支持デバイス600に対する下部コネクタプレート116の移動を促進するため、ローラデバイス616に代わって他のデバイスが使用されてもよいことを理解されたい。
[0228]さらに、フレーム支持デバイス600はまた、上部コネクタプレート112とともに利用されてもよいことを理解されたい。そのような例では、上部フレーム支持デバイス600は、上部コネクタプレート112の真下に位置付けられ、垂直支持を提供するように上部コネクタプレート112の下面を係合し、上部フレーム支持デバイス600に対する上部コネクタプレート112の回転を可能にする。そのような上部フレーム支持デバイス600は、下部フレーム支持デバイス600とほぼ同じように構成されてもよく、機能してもよい。
[0229]図38〜41を参照すると、図27および28のフレーム108および図の人工光システム37を支持するためのさらに別の代替の方法が示される。この図示される例示的実施形態では、システム20は、フレーム108に対して垂直支持を提供する浮きデバイス632を含む。いくつかの例示的実施形態では、浮きデバイス632は、所望の位置でフレーム108を維持するのに必要な垂直支持の一部分を提供してもよい。他の例示的実施形態では、浮きデバイス632は、所望の位置でフレーム108を維持するのに必要な垂直支持全体を提供してもよい。浮きデバイス632は、側面支持プレート332と上部コネクタプレート112との間に位置付けられる。他の実施形態では、浮きデバイス632は、上部コネクタプレート112の下、または下部コネクタプレート116の下に位置付けられてもよい。また、さらなる実施形態では、システム20は、例えば2つの浮きデバイス632など、複数の浮きデバイス632を含んでもよい。そのような例示的実施形態では、第1の浮きデバイスは、図38に示されるように、側面支持プレート332と上部コネクタプレート112との間に位置付けられてもよく、第2の浮きデバイスは下部コネクタプレート116の下に位置付けられてもよい。
[0230]浮きデバイス632は、容器32内に配置されたフレーム108に対して所望量の垂直支持を提供する限り、任意の形状および構成を有してもよい。図示される例示的実施形態では、浮きデバイス632は、容器ハウジング76の形状を補完するため、ほぼ円筒形状である。浮きデバイス632の厚さまたは高さは、所望の浮力の量に応じて変わってもよい。浮きデバイス632は、駆動チューブ328およびチューブ320を貫通させる中央開口部636と、支持ロッド336が浮きデバイス632を貫通するのを可能にする複数の開口部640とを含む。上述したように、容器32は任意の数および任意の構成の支持ロッド336を含んでもよく、同様に、浮きデバイス632は、支持ロッド336の総数に適応するように、任意の数および任意の構成の開口部640を含んでもよい。
[0231]浮きデバイス632は種々の浮揚性材料で構成されてもよい。いくつかの例示的実施形態では、浮きデバイス632は水の吸収を阻害する独立気泡材料で構成される。そのような実施形態では、浮きデバイス632は、単一の独立気泡材料または複数の独立気泡材料で構成されてもよい。浮きデバイス632が構成されてもよい例示的な独立気泡材料としては、ポリエチレン、ネオプレン、PVC、および様々なゴム混合物が挙げられるが、それらに限定されない。他の例示的実施形態では、浮きデバイス632は、芯材644および芯材644を取り囲み封入する外側ハウジング648で構成されてもよい。芯材644は、独立気泡材料または連続気泡材料で構成されてもよいが、外側ハウジング648は、好ましくは、容器32内の水と直接接触するため、独立気泡材料で構成される。芯材644が独立気泡材料であり、水を吸収しない例では、外側ハウジング648は液密および気密であってもよく、または液密および気密でなくてもよい。芯材644が連続気泡材料である例では、外側ハウジング648は、好ましくは、水が芯材644にアクセスし芯材644によって吸収されるのを阻害するため、芯材644の周りで液密および気密である。芯材644が構成されてもよい例示的な独立気泡材料としては、ポリエチレン、ネオプレン、PVC、および様々なゴム混合物が挙げられるが、それらに限定されず、芯材644が構成されてもよい例示的な連続気泡材料としては、ポリスチレン、ポリエーテル、およびポリエステルポリウレタン発泡材が挙げられるが、それらに限定されない。外側ハウジング648が構成されてもよい例示的な材料としては、ガラス繊維強化プラスチック、PVC、ゴム、エポキシ樹脂、および他の防水コートを施した成形シェルが挙げられるが、それらに限定されない。
[0232]図41を特に参照すると、浮きデバイス632が例示的な側面支持プレート332とともに示される。この図示される例示的実施形態では、側面支持プレート332はほぼ十字形である。十字形の側面支持プレート332を提供する1つの例示的な理由は、材料の量と、側面支持プレート332の総重量を低減することである。側面支持プレート332の重量を低減することによって、フレーム108全体がより軽量になり、浮きデバイス632が支持する必要がある重量がより軽量になる。この例示的な十字形の実施形態では、側面支持プレート332の材料は、支持ロッド336が側面支持プレート332に接続する位置の間で除去される。上述したように、容器32は任意の数および任意の構成の支持ロッド336を含んでもよく、同様に、側面支持プレート332は、支持ロッド336の数および構成に適応するように任意の孔性を有してもよい。
[0233]次に図42〜45を参照すると、容器32の別の例示的実施形態が例証される。この例示的実施形態では、容器32は、フレーム108および媒体110を回転させるための代替の駆動機構を含む。図示される実施形態では、駆動機構は、モータ(図示なし)と、駆動チェーン228と、スプロケットまたは歯車220と、歯車220に連結されたプレート652と、プレート652が中心に留まることを確保するため、プレート652を包囲する心出しリング654と、プレート652に連結された駆動チューブ328とを含む。モータは所望の方向でチェーン228を駆動し、それによって歯車220を回転させる。歯車220はプレート652に連結され、プレート652は駆動チューブ328に連結されるので、歯車220の回転によって最終的に駆動チューブ328が回転する。チューブ320は、容器32の中心で固定式であり、歯車220、プレート652、心出しリング654、および駆動チューブ328はすべて、中央のチューブ320を包囲し、その周りで回転する。例えばOリングなどの封止部材656は、歯車220に画定された陥凹部658に配置され、チューブ320を包囲し、チューブ320の外表面を係合してチューブ320の周りを封止する。封止部材656は、容器32内の液体がチューブ320と駆動機構との間で容器32から漏れるのを阻害する。あるいは、封止部材656は、例えばプレート652、駆動チューブ328など、駆動機構の他の構成要素に画定された陥凹部に配置されてもよく、チューブ320の外表面を係合してチューブ320の周りを封止してもよい。
[0234]図42を特に参照すると、駆動機構はまた、駆動チューブ328に連結され、それとともに回転可能な支持プレート332を含む。支持プレート332から下向きに延在するのは、浮きデバイス632に画定されたアパーチャ662に挿入される2つのダボ660である。ダボ660は、駆動機構の回転によって浮きデバイス632およびフレーム108の回転を促進するように、駆動機構を浮きデバイス632に連結する。しかし、ダボ660に対する浮きデバイス632の垂直移動は阻害されない。浮きデバイス632のそのような垂直移動は、容器32内の水量が変化するにつれて生じる。図44を参照すると、浮きデバイス632は、チューブ320がそこを介して延在する中央開口部636を含む。中央開口部636は、チューブ320の外表面と浮きデバイス632との間の著しい摩擦なしに、浮きデバイス632がチューブ320に対して十分に回転できるようにサイズ決めされる。例示的な図示される実施形態は2つのダボ660を含むが、任意の数のダボ660が、駆動機構を浮きデバイス632に連結するのに使用されてもよい。それに加えて、駆動機構は、ダボ660および浮きデバイス632の図示される構成以外のやり方でフレーム108に連結されてもよい。
[0235]上述したように、チューブ320は適所に固定され、回転しない。次に図42〜45を参照すると、容器32は、チューブ320の頂部を支持する、カバー212に固定された第1の支持体666と、チューブ320の底部を支持する第2の支持体668とを含む。頂部の支持体666は、チューブ320の頂部が位置付けられるアパーチャ670を含む。アパーチャ670は、チューブ320の外表面をしっかり係合して、頂部の支持体666に対するチューブ320の頂部の移動を阻害するように適切にサイズ決めされる。底部の支持体668は、中央のレセプタクル608と、中央のレセプタクル608から延在する複数のアーム612と、アーム612によって支持される複数のローラデバイス616とを含む。チューブ320は、中央のレセプタクル608にしっかり固定されて、チューブ320とレセプタクル608との間の移動を阻害する。アーム612は、容器32の内表面を係合して、容器ハウジング76に対する底部の支持体668のほぼ横方向の移動を阻害するため、湾曲したプレート672を端部に含む。フレーム108は、水上にある浮きデバイス632の浮力によって容器32内で持ち上げられるので、容器32から水を排水することによって、下部コネクタプレート116がローラデバイス616上に置かれるまで、フレーム108が容器32内で下に下がる。水を容器32から排水する間、フレーム108が回転することが望ましい場合、ローラデバイス616はそのような回転を促進する。図示される実施形態では、底部の支持体668は4つのローラデバイス616を含む。他の実施形態では、底部の支持体668は、フレーム108の回転に適応するため、任意の数のローラデバイス616を含んでもよい。底部の支持体668は、底部の支持体668を比較的重い重量にするため、ステンレス鋼または他の比較的稠密な材料で作られてもよく、それは、容器32が水で充填されたときにチューブ320に上向きに掛かる浮力に反作用する。底部の支持体668の比較的重い重量はまた、容器32の内部構成要素を水で充填された容器32に挿入するのを容易にする。そのような内部構成要素は、例えば、底部の支持体668、チューブ320、フレーム108、媒体110、および駆動機構の一部分を含んでもよい。
[0236]図42〜45に示される例示的実施形態に関して記載したチューブ320は、他のチューブの実施形態に記載され図示された他のチューブ320のいずれかと同じ機能性を有することができる。例えば、この実施形態のチューブ320は、図27および28〜38に示されるチューブと類似した照明素子を収容することができる。
[0237]次に図46および47を参照すると、人工光システム37のさらに別の例示的実施形態が示される。図25〜28に示される容器および人工光システムと、図46および47に示される容器および人工光システムとで類似した構成要素は、同じ参照番号によって特定される。
[0238]図46および47に示される人工光システム37は、図27および28に示されるチューブ320および光源に類似した中央のチューブ320および関連する光源41を含むか(図46を参照)、あるいは、図27および28に示されるチューブ320および光源を含まなくてもよい(図47を参照)。チューブ320および光源41を含む、図46に示される人工光システム37の実施形態では、チューブ320および光源41は、図27および28に示されるチューブ320および光源41に類似している。
[0239]図46および47を引き続き参照すると、人工光システム37は、上部および下部コネクタプレート112、116の間に接続された複数の光素子356を含む。光素子356は、容器32内で光を放射することができる。図示される例示的実施形態では、光素子356は、例えばガラス、アクリルなど、光を容易に放射する材料で作られた円筒状のロッドである。あるいは、光素子356は、他の形状を有し、他の材料で作られてもよく、そのような図示され記載される実施例は限定的であることを意図しない。いくつかの例示的実施形態では、光素子356を含む材料は、光が通過するにつれて光素子356に生じる熱の蓄積を低減または制限するため、光素子356に適用されるか、または光素子材料の組成物に含まれる、赤外線阻害剤もしくは赤外線フィルタを含む。光素子356は、それらの端部それぞれで、上部および下部コネクタプレート112、116に接続され、それらは、各光素子356の端部を受け入れる穴360を含むように構成される(図46の上部コネクタプレート112の上面図を参照)。人工光システム37は任意の数の光素子356を含んでもよく、上部および下部コネクタプレート112、116は、光素子356の端部に適応するように補完的な数の穴360を含んでもよい。媒体110を光素子356と近接させるため、1つまたは複数の媒体ストランド110は光素子356それぞれの周りに巻き付けられる。光素子356は上部および下部コネクタプレート112、116に固定されるので、光素子356はフレーム108とともに回転する。
[0240]図47を特に参照すると、人工光システム20は、光素子356に光を提供する、光素子356それぞれと関連付けられた複数の光源41を含む。図示される例示的実施形態では、光源41はLEDである。他の実施形態では、光源41は他のタイプの光であってもよく、依然として本発明の趣旨および範囲内にあってもよい。光源41は、好ましくは防水ハウジング内に収容されるか、または水が光源41に入り込むのを防ぐように別の方法で封止される。光源41は、光素子356の上端部に位置付けられ、その中に光を放射する。光素子356内に放射された光は、光素子356を介して移動し、光素子から容器32内へと放射され、媒体110および藻類上へと移動する。あるいは、光源41は、例えば、下端部、または上端部と下端部との間の中間位置など、光素子356の他の位置に位置付けられて、光素子356内に光を放射する。
[0241]電力は、電線364を通して電力源から光源41に供給される。上述したように、光素子356はフレーム108とともに回転する。したがって、電線364を捻ることなく電力を光源41に供給する必要がある。図27および28に示される人工光システム37の実施形態と同様に、人工光システム37のこの例示的実施形態は中空の駆動チューブ328を含む。駆動チューブ328は、モータ224から掛けられる回転力を最終的にはフレーム108に転送する。この例示的実施形態では、電線364が捻れるのを防ぐため、電線364は光源41とともに回転しなければならない。したがって、駆動チューブ328、電線364、およびフレーム108はすべてともに回転する。光源41の中断されない動作を確保するため、連続的で中断されない電力を光源41に接続された電線364に供給する必要がある。この連続的で中断されない電力は、様々な異なるやり方で光源41に提供されてもよく、図示され記載される例示的実施形態は限定的であることを意図しない。図示される例示的実施形態では、人工光システム37は、正接点372、負接点376、および接地接点380それぞれを係合する、駆動チューブ328の外表面に固定された複数の銅リング368を含む。銅リング368は、短絡が生じるのを防ぐように互いから分離される。負および正接点327、376は電源に連結され、接地接点380は接地に連結され、各接点372、376、380は個々のリング368の外表面を係合する。接点372、376、380はリング368に向かって付勢されて、接点372、376、380とリング368との間の連続的な係合が確保される。駆動チューブ328およびリング368が回転するにつれて、リング368は接点372、376、380の下で移動し、接点372、376、380はリング368の外表面に沿って滑動する。リング368に向かって接点372、376、380を付勢することによって、接点372、376、380が移動の間連続的にリング368を係合することが確保される。光源41に連続的で中断されない電力を提供する他のやり方が想到され、それらは本発明の趣旨および範囲内にある。
[0242]図46および47に示される人工光システム37のいくつかの例示的実施形態では、光素子356は平滑なまたは研磨された外表面を有する。他の例示的実施形態では、光素子356は、けがき、チッピング、刻み付け、または別の方法で不完全化した外表面を有して、光素子356の内部から光素子356の外部への光の回折を支援する。さらに例示的実施形態では、光素子356は、光素子356の内部から光素子356の外部への光の回折を促進する形状に形成されてもよい。
[0243]図46および47に示される人工光システム37は、単独で、または本明細書に開示される他の任意の人工光システム37と組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。例えば、システム20は、外部から容器32を照明するため、図25および26に示されるような第1の人工光システム37を含んでもよく、内部から容器32を照明するため、図46および47に示される人工光システム37を含んでもよい。
[0244]次に図48を参照すると、人工光システム37のさらなる例示的実施形態が示される。図25〜47に示される容器および人工光システムと、図48に示される人工光システムとで類似した構成要素は、同じ参照番号によって特定される。
[0245]この人工光システム37は、容器32に沿って様々な高さに配置された複数の光素子356を含む。光素子356は、容器32内で光を放射することができる。図示される例示的実施形態では、光素子356は、例えばガラス、アクリルなど、光を容易に放射する材料で作られた円筒状のディスクである。あるいは、光素子356は、他の形状を有してもよく、他の材料で作られてもよく、そのような図示され記載される実施例は限定的であることを意図しない。図示される例示的実施形態では、人工光システム37は3つの光素子356を含むが、この実施形態に示される光素子356の数は例示のためのものであり、限定的であることを意図しない。システム37は、任意の数の光素子356を含んでもよく、依然として本発明の趣旨および範囲内にあってもよい。光素子356は、容器32内の適所に固定され、容器32に対して移動しない。図示される例示的実施形態では、光素子356は、光素子356それぞれに対する摩擦止め具384によって適所で固定される。あるいは、光素子356は、任意の数の摩擦止め具384によって、また他の固定方法によって適所に固定されてもよい。例えば、光素子356は、摩擦嵌めもしくはプレス嵌め、締結具、接合、付着、溶接、または他の任意の固定方法によって容器32内で適所に固定されてもよい。光素子356は、ほぼ円形であり、容器32の直径と同様の直径を有する。人工光システム37はまた、各光素子356に対して少なくとも1つの、複数の光源41を含んで、光素子356に光を提供する。光源41は、例えばLED、蛍光灯、導光ファイバーなどを含む、様々な異なるタイプの光源であってもよい。光源41は、光素子356内またはその上に光を放射するように位置付けられ、次に光素子356は容器32内へと光を放射する。光源41は電線388を通して電力に連結される。
[0246]光素子356は固定であり、本質的に容器32を区画(図示される例示的実施形態では3つの区画)に分割するので、フレーム108および媒体110はそのような区画に適応するように変更されなければならない。フレーム108が単一の上部コネクタプレート112および単一の下部コネクタプレート116を含むよりも、フレームは、各区画に対して上部および下部コネクタプレート112、116を含む。より具体的には、フレーム108は、3つの上部コネクタプレート112および3つの下部コネクタプレート116で構成された、合計6つのコネクタプレートを含む。媒体110は、本明細書に記載されるやり方のいずれかで、上部および下部コネクタプレート112、116の各組の間に通される。したがって、媒体110は個々の区画それぞれに特有である(すなわち、頂部区画に存在する媒体は第2または第3の区画には通されず、その逆も成り立つ)。
[0247]図48を引き続き参照すると、フレーム108は、図3および4に示されるフレーム108に関して上述したのと同様のやり方で回転される。したがって、軸体120は、各区画内のコネクタプレート112、116および媒体110を回転させる。複数のワイパー392は、コネクタプレート112、116に固定され、光素子356の外表面を拭って、外表面を洗浄するとともに光素子356からの光の放射を向上させるのを支援する。ワイパー392は、光素子356の上面および下面に隣接したコネクタプレート112、116の表面に固定される。図示される例示的実施形態では、第1のワイパー392Aは容器32の頂部区画の下部コネクタプレート116の下面に固定され、第2のワイパー392Bは中央区画の上部コネクタプレート112の上面に固定され、第3のワイパー392Cは中央区画の下部コネクタプレート116の下面に固定され、第4のワイパー392Dは底部区画の上部コネクタプレート112の上面に固定され、第5のワイパー392Eは底部区画の下部コネクタプレート116の下面に固定される。ワイパー392のこの構成によって、光素子356の必要な外表面が拭われ洗浄されて、容器32内への光の放射が向上する。ワイパー392は、例えばゴム、プラスチック、および他の材料などの様々な異なる材料で作られてもよい。
[0248]図46および47を参照して上述した光素子356と同様に、図48に示される光素子356は、光素子356の内部から光素子356の外部への光の回折を支援するため、平滑なもしくは研磨された外表面、またはけがき、チッピング、刻み付け、もしくは別の方法で不完全にした外表面を有してもよい。それに加えて、光素子356は、光素子356の内部から光素子356の外部への光の回折を促進する形状に形成されてもよい。
[0249]図48に示される人工光システム37は、単独で、または本明細書に開示される他の任意の人工光システム37と組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。例えば、システム20は、外部から容器32を照明するため、図25および26に示されるような第1の人工光システム37を含んでもよく、内部から容器32を照明するため、図48に示される人工光システム37を含んでもよい。
[0250]次に図49を参照すると、流水洗浄システム38の例示的実施形態が示される。この例示的な流水洗浄システム38は、想到される多くのタイプの流水洗浄システムの1つであり、限定的であることを意図しない。例示的な流水洗浄システム38は、藻類を媒体110から除去するのを支援するように、または、侵入生物種もしくは他の汚染が容器32に侵入した場合に容器32の内部を洗浄するために動作可能である。流水洗浄システム38は、システム20の容器32または他の構成要素を分解することなく、容器32の内部を洗い流すか、または洗浄することを可能にする。例示的な流水洗浄システム38は、加圧給水源(図示なし)と、加圧給水源と流体連通している加圧水入口チューブ42と、チューブ42と流体連通している複数のスプレーノズル43とを含む。スプレーノズル43は、任意の所望の間隔で容器ハウジング76の高さに沿って漸進的に配置され、容器ハウジング76の穴または切欠きに位置付けられる。空気および水が容器32内に、または容器32から漏れるのを防ぐため、スプレーノズル43それぞれと関連する穴との間に気密および液密封止が作られる。いくつかの実施形態では、スプレーノズル43は、ノズル43が容器ハウジング76内に突出しないように、スプレーノズル43の先端が容器ハウジング76の内表面196と同一面にあるか、またはその奥にあるようにして穴に位置付けられる。これによって、媒体110が、回転されたときにスプレーノズル43を係合しないことが確保される。流水洗浄システム38の動作はより詳細に後述される。
[0251]容器32が藻類を培養している間、容器32が藻類の成長に有益な環境を維持することが重要である。藻類の成長に最も重要な1つの環境パラメータは藻類が位置する水の温度である。容器32は、効率的な藻類成長を促進する特定の温度範囲内で中の水を維持しなければならない。適切な温度範囲は、容器32内で培養された藻類のタイプに依存することがある。例えば、藻類種P.トリコルヌツム(P.Tricornutum)が容器32内で培養されるとき、容器32内の水温はできるだけ20℃に近く、35℃を超えてはならない。この実施例は、有効な藻類培養を促進するように容器32内の水が制御される多くの様々な温度の1つであり、限定的であることを意図しない。水は、異なるタイプの藻類に対して異なる温度範囲内で制御することができる。
[0252]様々な異なる温度制御システムを利用して、容器32内の水温の制御を支援することができる。図50および51を参照すると、2つの例示的な温度制御システム45が示され、本明細書に記載される。これらの例示的な温度制御システム45は、想到される多くのタイプの温度制御システム45のうちの2つであり、限定的であることを意図しない。
[0253]図50を特に参照すると、単一の容器32および関連する温度制御システム45が示される。各容器32と関連付けられた温度制御システム45はほぼ同一であり、したがって、単一の温度制御システム45が図示され記載される。温度制御システム45は加熱部分46および冷却部分47を含む。加熱部分46は必要に応じて水を加熱し、冷却部分47は必要に応じて水を冷却する。加熱部分46は、容器32の底部内およびその付近に配置される。加熱部分46のこの向きは、自然な熱の法則を利用するが、熱は常に起こる。したがって、加熱部分46が活性化されると、加熱部分46によって加熱された水は容器32を介して上昇し、より低温の水を加熱部分46に向かって下に押しやり、そこでより低温の水が加熱される。冷却部分47は、容器32の頂部内およびその付近に配置される。同様に、冷却部分47のこの向きも自然な熱の法則を利用する。したがって、冷却部分47が活性化されると、冷却部分47によって冷却された水は、より低温の水よりも高い温度を有する水が上昇することによって置き換えられる。冷却された水の置換によって、冷却された水は容器32内で下向きに移動する。
[0254]加熱部分46は、加熱コイル49と、流体入口50と、流体出口51とを含む。入口50および出口51はそれぞれ、流体を加熱コイル49に導入し、そこから放出するのを可能にする。入口50を介して加熱コイル49に導入される流体は、容器32内の水を加熱するため、容器32内に配置された水の温度に比べて高い温度を有する。流体は、水などの液体、およびガスを含むがそれらに限定されない、様々な異なるタイプの流体であることができる。冷却部分47は、冷却コイル53と、流体入口55と、流体出口57とを含む。入口55および出口57はそれぞれ、流体を冷却コイル53に導入し、そこから放出するのを可能にする。入口55を介して冷却コイル53に導入される流体は、容器32内の水を冷却するため、容器32内に配置された水の温度に比べて低い温度を有する。流体は、水などの液体、およびガスを含むがそれらに限定されない、様々な異なるタイプの流体であることができる。
[0255]次に図51を参照すると、温度制御システム45の代替実施例が示される。図50に示される実施例と同様に、単一の容器32および関連する温度制御システム45が示される。各容器32と関連付けられた温度制御システム45はほぼ同一であり、したがって、単一の温度制御システム45が図示され記載される。温度制御システム45は、断熱昇水管(insulated riser pipe)58と、断熱昇水管58に入り、そこを貫通する交換器チューブ59とを含む。断熱昇水管58は、上部移送管61および下部移送管62を介して容器32と流体連通している。容器32からの水は、昇水管58ならびに上部および下部移送管61、62内にある。容器32内の水の温度が冷却を必要とする場合、容器32内の水の温度よりも低温の流体が交換器チューブ59に通される。昇水管58内の水は交換器チューブ59を取り囲み、冷却される。昇水管58内の冷却された水は、容器32内のより高温の水と置き換えられ、それによって容器32および昇水管58内の水の反時計方向の循環が引き起こされる。換言すれば、冷却された水は、昇水管58内で下方に移動し、下部移送管62を介して容器32の底部に入り、容器32内のより高温の水は、容器32から出て、上部移送管61に、かつ昇水管58に入る。容器32内の水の温度が加熱を必要とする場合、容器32内の水の温度よりも高温の流体が交換器チューブ59に通される。昇水管58内の水は交換器チューブ59を取り囲み、温められる。昇水管58内の温められた水は上昇し、それによって容器32および昇水管58内の水の時計方向の循環(矢印63によって示されるような)が引き起こされる。換言すれば、温められた水は、昇水管58内で上方に移動し、上部移送管61を介して容器32の頂部に入り、容器32内のより低温の水は、容器32から出て、下部移送管62に、かつ昇水管58に入る。いくつかの実施形態では、水のより活発な循環が望ましい。そのような実施形態では、多孔分散管または空気入口65が昇水管58の底部付近に位置付けられて、昇水管58内にある水に空気を導入する。昇水管58の底部に空気を導入することによって、昇水管58内の水はより迅速に上昇し、それによって、水が昇水管58および容器32を介してより高速で循環する。いくつかの実施形態では、上部および下部移送管61、62と容器ハウジング76との交点にフィルタが提供されて、藻類が昇水管58に入り、場合によっては昇水管58のフロー能力を低減するか、または完全に妨げるのを阻害してもよい。
[0256]図52を参照すると、容器32と、例示的な液体管理システム28の一部分とが示される。図示される例示的実施形態では、液体管理システム28は、吐水管(water spillway pipe)676と、撹拌槽678と、ガス噴射器または拡散器680と、pH注入器(pH injector)682と、ポンプ684と、第1の組の弁686と、付加的な処理配管688と、フィルタ690と、滅菌器692と、pHセンサ484とを含む。吐水管676は容器32の頂部付近に位置付けられ、吐水管676の高さを上回って上昇する水を容器32の頂部から受け入れる。吐水管676からの水は撹拌槽678に導入され、撹拌槽678内に存在する水に、ガス拡散器680を通してガスが導入される。水から上方に昇るガスを水に戻し、かつ液体管理システム28の下流の管に戻すため、プレート696が、ガス拡散器680の上方で撹拌槽678内に配置される。導入されるガスは、一般にガス供給流と呼ばれ、約12容量%の二酸化炭素を含んでもよい。あるいは、供給流は他の割合の二酸化炭素を含んでもよい。
[0257]ポンプ684は、水と気泡ガスの組合せを管を介して移動させ、前記移動を容易にするため、管内に圧力差を作り出す。水と気泡ガスの組合せがポンプ684によって下方に圧送されるにつれて、水圧は増加する。この増加した水圧によって、気泡ガスが水へと移行し、ガス泡が水中の重炭酸塩に転換される。藻類は、水中のガス泡からよりも水中で重炭酸塩から二酸化炭素をより容易に吸収する。水と重炭酸塩の混合物は、次に、容器32の底部に圧送されてもよく、またはさらなる処理のために分流されてもよい。第1の組の弁686は、所望のように水と重炭酸塩の混合物を分流するように選択的に制御される。いくつかの例では、水と重炭酸塩の混合物をすべて容器32内に圧送するのが望ましいことがある。他の例では、水を容器内には一切圧送せず、水をすべてさらなる処理のために圧送するのが望ましいことがある。さらに他の例では、水と重炭酸塩の混合物の一部を容器32内に圧送し、混合物の一部をさらなる処理のために圧送するのが望ましいことがある。容器32内の水が一定量であることが望ましい場合、容器32の頂部から溢れる水の量は、容器32の底部に圧送して戻される水の量と等しいべきである。
[0258]容器32内に圧送される水と重炭酸塩の混合物は、容器32の底部付近で容器32に入り、容器32内に既に存在する水と混ざる。この新しく導入された混合物は、藻類に対する重炭酸塩の新しい供給源となり、それによって容器32内での藻類の培養を促進する。
[0259]容器32内へと分流されない水は、様々な付加的プロセスへと下流に分流されてもよい。液体管理システム28の付加的な処理配管688は、図52に総括的に表され、種々の水処理プロセスに適応するため、任意の構成をとってもよい。例えば、付加的な処理配管688は、浄水器、熱交換器、固体除去機器、限外濾過および/または他の膜濾過、遠心器などを介して水を分流してもよい。他のプロセスおよび関連する配管が可能であり、本発明の意図される趣旨および範囲内にある。
[0260]水はまた、例えば、不純物および汚染物質を水から除去するためのカーボンフィルタなどのフィルタ690を介して分流されてもよい。例示的な不純物および汚染物質は、細菌性およびウィルス性の感染ならびに捕食など、藻類の成長に対して悪影響を有することがある侵入微生物を含んでもよい。液体管理システム28は、単一のフィルタまたは複数のフィルタを含んでもよく、例示的なカーボンフィルタ以外のタイプのフィルタを含んでもよい。
[0261]水はさらに、例えば、紫外線滅菌器など、不純物および汚染物質を水からやはり除去する滅菌器692を介して分流されてもよい。液体管理システム28は、単一の滅菌器または複数の滅菌器を含んでもよく、例示的な紫外線滅菌器以外のタイプの滅菌器を含んでもよい。
[0262]水は、付加的に、水のpHを判断するpHセンサ484を介して分流されてもよい。水が所望よりも高いpHを有する場合、水のpHは所望のレベルまで下げられる。反対に、水が所望よりも低いpHを有する場合、水のpHは所望のレベルまで上げられる。水のpHは様々な異なるやり方で調節されてもよい。水のpHを調節するための多くのやり方のうち一部のみが本明細書に記載される。pHを調節するこれらの例示的なやり方の説明は、限定的であることを意図しない。第1の実施例では、pH注入器682が水のpHを調節するのに使用される。この実施例では、pH注入器682は、撹拌槽678とポンプ684との間の管内に配置される。あるいは、pH注入器682は液体管理システム28内の他の位置に配置されてもよい。pH注入器682は、管を通過する水流に適切なタイプおよび量の物質を注入して、水のpHを所望のレベルに変化させる。別の実施例では、ガス拡散器680が水のpHレベルを調節するのに使用されてもよい。水中に存在する二酸化炭素の量によって水のpHが決まる。一般に、水中に存在する二酸化炭素が多いほど、水のpHレベルは低くなる。したがって、ガス拡散器680を通して水に導入される二酸化炭素の量は、所望のように水のpHレベルを上下させるように制御されてもよい。より具体的には、pHセンサ484がpH読取り値をとり、水のpHレベルが所望よりも高いと判断されると、ガス拡散器680は、二酸化炭素が水に導入される速度を増加させてもよい。反対に、水のpHレベルが所望よりも低い場合、ガス拡散器680は二酸化炭素が水に導入される速度を減少させてもよい。さらなる実施例では、pH注入器682は、ガス拡散器680によって導入される二酸化炭素に加えて、二酸化炭素を水に注入するのに使用されてもよい。このように、pH注入器682は、水に導入される付加的な二酸化炭素の量を制御して、所望のpHレベルを維持するように調節可能である。
[0263]本明細書に記載されるような水処理プロセスを介して水が分流された後、水は撹拌槽678に圧送して戻され、そこで水は、吐水管676から撹拌槽678に導入される新しい水と混合される。次に、上述したように水は下流に流れる。あるいは、水は、撹拌槽678内にではなく容器32内に直接分流されてもよい。
[0264]不純物および汚染物質を水から除去するのに使用される水処理プロセスは、藻類の培養に対するそのような不純物および汚染物質の悪影響を減少させるとともに、水の透明度を改善することを理解されたい。改善された水の透明度によって、光がより良好に水を透過することが可能になり、それによって光に対する藻類の暴露が増加し、藻類の培養が改善される。
[0265]また、培養プロセスの間、媒体110上の藻類を支持し、水中における藻類の濃度を低く維持する容器の能力は、上述され図52に示される水処理プロセスの有効性を増加させることを理解されたい。より具体的には、図52に示される液体管理システム28の構成要素を介して、水とともにその中の低濃度の藻類を移動させることで、藻類が構成要素を汚損し閉塞することが阻害される。換言すれば、水中に存在する藻類が、管、ガス拡散器、ポンプ、フィルタなどを汚損または閉塞することはほぼない。それに加えて、水中の低濃度の藻類は、フィルタおよび滅菌器が大量の藻類を除去したり枯れさせたりし、最終的に藻類の培養に悪影響を及ぼすことを阻害する。いくつかの例示的実施形態では、媒体上で支持される藻類の濃度と水中に浮遊される藻類の濃度との比は26:1である。他の例示的実施形態では、媒体上で支持される藻類の濃度と水中に浮遊される藻類の濃度との比は10,000:1であってもよい。システム20は、藻類の濃度比を、本明細書に開示される例示的な比よりも低く、また高くすることができ、それは本発明の意図される趣旨および範囲内にある。
[0266]図53を参照すると、垂直に容器32を支持する例示的な支持構造396が示される。この例示的な支持構造396は例示のためのものであり、限定的であることを意図しない。容器32を垂直に支持する他の支持構造が想到され、本発明の趣旨および範囲内にある。図示される例示的実施形態では、支持構造396は、地面または床面で支持可能な基部400と、基部400から上向きに延在する直立部材404と、直立部材404によって支持され、異なる高さで直立部材404から延在して容器32を係合する複数の連結具408とを含む。基部400は、容器32および直立部材404の両方を下から支持する。直立部材404は、一対の垂直ビーム412と、垂直ビーム412の間に延在して、垂直ビーム412に支持、強度、および安定性を提供する複数のクロスビーム416とを含む。図示される例示的実施形態では、支持構造396は4つの連結具408を含み、各連結具408は、容器ハウジング76の周りに延在するバンド420と、バンド420と容器ハウジング76との間に配置されるブッシング424とを備える。基部400は、容器32に対して相当量の垂直支持を提供し、直立部材404および連結具408は、容器32に対して相当量の水平支持を提供する。
[0267]図53を引き続き参照し、かつ図54〜58を付加的に参照すると、環境制御デバイス(ECD)428が示され、容器32内で藻類を培養するのに望ましい環境を維持するのを支援する。図示されるECD428は例示のためのものであり、限定的であることを意図しない。ECD428の他の形状、サイズ、および構成が想到され、本発明の意図される趣旨および範囲内にある。
[0268]図53および54を特に参照すると、図示される例示的なECD428は「二枚貝」タイプの形状を有する。より具体的には、ECD428は、第1および第2の半円形部材436、440と、第1および第2の半円形部材436、440の第1の隣接した端部に接続されるヒンジまたは他の枢動する継手444と、第1および第2の半円形部材436、440の第2の隣接した端部それぞれに接続される封止部材448とを含む。ヒンジ444は、第1および第2の部材436、440がヒンジ444を中心にして互いに対して枢動することを可能にし、封止部材448は、第1および第2の部材436、440が両方とも完全に閉止されると互いに当接して、第1および第2の部材436、440の間にシールをもたらす。
[0269]図53を参照すると、ECD428は、それぞれが各連結具408の間にある三組の第1および第2の部材436、440を含む。図示される例示的実施形態では、ECD428は、4つの連結具408の使用に適応するように、三組の第1および第2の部材436、440を備える。上述したように、支持構造396は任意の数の連結具408を含んでもよく、したがって、ECD428は、連結具408の数の間の空間に適応する任意の長さを有する任意の組数の第1および第2の部材436、440を含んでもよい。例えば、支持構造396は、底部連結具408と頂部連結具408の2つのみの連結具408を含んでもよく、ECD428は、頂部および底部連結具408の間で容器32をそのほぼ全長に沿って取り囲むため、一組のみの背の高い第1および第2の部材436、440のみを必要とすることがある。
[0270]図53および54を引き続き参照すると、ECD428は、第1および第2の部材436、440を開閉するモータ432と、モータ432に連結される駆動軸452と、駆動軸452および第1および第2の部材436、440の関連するものに連結される複数の結合アーム456とを含む。モータ432を活性化することによって駆動軸452が駆動され、それによって結合アーム456に力が加えられて、第1および第2の部材436、440を開放または閉止する。モータ432は、コントローラ40に連結され、それによって制御可能である。図示される例示的実施形態では、第1および第2の部材436、440のすべての組を開閉するのに単一のモータ432が使用される。あるいは、ECD428は、第1および第2の部材436、440の組を独立に開閉するため、第1および第2の部材436、440の組ごとに1つのモータ432を含むか、第1および第2の部材436、440を互いに独立に駆動するため、第1の部材436それぞれに対して1つのモータ432と、第2の部材440それぞれに対して1つのモータ432とを含むか、または、任意の数の第1および第2の部材436、440もしくは第1および第2の部材436、440の組を駆動するため、任意の数のモータ432を含んでもよい。各モータ432が含まれる場合、別個の駆動軸452が各モータ432と関連付けられて、各モータ432の駆動力を出力する。あるいは、各モータ432は複数の駆動軸452を含んでもよい。例えば、モータ432は、第1の部材436を開閉する第1の駆動軸452と、第2の部材440を開閉する第2の駆動軸452との2つの駆動軸452を含んでもよい。
[0271]次に図54〜57を参照すると、第1および第2の部材436、440は様々な異なる位置へと移動可能であり、両方がともに移動されてもよく、または互いに独立に移動されてもよい。第1および第2の部材436、440は、全閉位置(図54を参照)、全開位置(図55を参照)、第1の部材436が全開で第2の部材440が全閉である半開位置(図56を参照)、第2の部材440が全開で第1の部材436が全閉である別の半開位置(図57を参照)または全開位置と全閉位置との間の他の様々な位置のいずれかに位置付けられてもよい。
[0272]図54〜57を引き続き参照すると、第1および第2の部材436、440はそれぞれ、外表面460と、内表面464と、外表面および内表面460、464の間の芯材468とを含む。外表面460は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリプロピレン、PVC、ポリエチレン、ポリカーボネート、炭素繊維など、様々な材料で作られてもよい。外表面460は白色または淡色であってもよく、光を反射することができてもよい。外表面460はまた、汚れまたは他の屑が付着しないように平滑であってもよい。芯材468は、例えば、独立気泡ネオプレン、密閉型断熱材(encapsulated insulation)、成形断熱材料、成型発泡体など、様々な材料で作られてもよい。芯材468は、好ましくは、所望のように高温条件および低温条件両方から容器を断熱する特性を有する。内表面464は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリプロピレン、PVC、ポリエチレン、ポリカーボネート、炭素繊維など、様々な材料で作られてもよい。いくつかの実施形態では、外表面および内表面460、464は、同じ材料で作られ、同じ特性を共有してもよい。内表面464は、好ましくは、所望のやり方で光線を反射させるため、反射特性を有する(より詳細に後述される)。そのような反射特性を提供するため、内表面464は反射材料で作られてもよく、または反射物質でコーティングされてもよい。例えば、内表面464は、鏡材、マイラー(MYLAR)(登録商標)、ガラスビーズが含浸され埋め込まれた銀めっきアルミニウム板、反射塗料などの薄い層を含んでもよい。
[0273]上述したように、ECD428は、容器32内で藻類を培養するための環境の制御を支援することができる。より具体的には、ECD428は、容器32内の温度に影響を与え、容器32に接触する日光の量に影響を与えることができる。
[0274]温度への影響に関して、ECD428は、容器32を選択的に断熱する能力を有する。第1および第2の部材436、440が全閉位置(図53および54を参照)にある状態では、容器32は、その高さの大部分に沿って第1および第2の部材436、440によって取り囲まれる。外部の気温が容器32内の所望の温度を下回るとき、第1および第2の部材436、440はそれらの全閉位置へと移動されて、容器32を断熱し、より低温の周囲空気が容器32内の温度を冷却しないようにするのを支援してもよい。外部の気温が容器32内の所望の温度を上回るとき、第1および第2の部材436、440はやはりそれらの全閉位置へと移動されて、強い日光光線を反射し、日光光線が容器32に接触するのを防いでもよい。あるいは、外部の気温が容器32内の所望の温度を上回るとき、第1および第2の部材436、440は、それらの全開位置(図55を参照)へと移動されて、断熱された第1および第2の部材436、440を容器32から離し、容器32を冷却できるようにしてもよい(例えば、対流による冷却)。第1および第2の部材436、440は、容器32内の温度を所望の温度で維持するのを支援するため、任意の所望の位置に移動されてもよい。
[0275]容器32に接触する日光の量に対する影響に関して、第1および第2の部材436、440は、所望量の日光が容器32に接触できるような任意の所望の位置に移動されてもよい。第1および第2の部材436、440は、日光72が容器32に接触するのを防ぐため、それらの全閉位置へと移動されてもよく(図54を参照)、第1および第2の部材436、440は、容器32に接触する日光の量72を妨げないように、それらの全開位置へと移動されてもよく(すなわち、日光の全量が容器に接触できるようにする、図55を参照)、また、第1および第2の部材436、440は、所望量の日光が容器32に接触できるように、全閉位置と全開位置との間の任意の位置へと移動されてもよい(図56および57を参照)。
[0276]上述したように、ECD428の内表面464は、日光72を反射することができる反射材料で作られる。内表面464の反射能力は、日光72が容器32に接触する効率を改善してもよい。より具体的には、容器32に向かって放射される日光72は、容器32およびその中の藻類に接触するか、藻類に接触することなく容器32を通過するか、または容器32および藻類の全体を外れてもよい。後者2つのシナリオに関して、ECD428は、藻類に接触しない日光を藻類と接触するように反射するのを支援してもよい。
[0277]図56および57を参照すると、日光72が藻類と接触するようにそこに沿って後方に反射されてもよい2つの例示的な反射経路472が示される。図示される例示的な反射経路472は、日光72がECD428の内表面464によってそこに沿って反射されてもよい多数の経路のうち2つのみの経路である。これらの反射経路472は例示のために示され、限定的であることを意図しない。他の多数の反射経路472が可能であり、本発明の意図される趣旨および範囲内にある。図示される例示的な反射経路472に関して、日光72は、経路の第1の部分472Aによって表されるように、容器32内の藻類に接触せずに容器32を通過し、ECD428の第1および第2の部材436、440の内表面464に接触してもよい。内表面464は、経路の第2の部分472Bによって表されるような第2の方向に日光72を反射する。図から分かるように、経路の第2の部分472Bは容器32を通過する。この日光72の一部は容器32内の藻類に接触し、日光72の一部は藻類に接触せずに再び容器32を通過する。容器32を通過するこの日光72は、他の部材436、440の内表面464を係合し、経路の第3の部分472Cによって表されるように、容器32に向かって後方に反射する。反射された日光72は再び容器32を通過し、日光72の一部は容器32内の藻類に接触し、日光72の一部は藻類に接触せずに再び容器32を通過する。容器32を通過するこの日光72は、日光72によって既に係合された部材436、440の内表面464を係合し、経路の第4の部分472Dによって表されるように、容器32を介して再び反射する。この日光72の一部は容器32内の藻類に接触し、日光72の一部は依然として藻類に接触せずに通過する。日光72が藻類に接触するか、または日光72が容器32と第1および第2の部材436、440の内表面464とから離れる方向に反射されるまで、日光の反射は継続してもよい。図から分かるように、第1および第2の部材436、440の反射性の内表面464は、日光72が容器32内の藻類に接触し、光合成を促進する付加的な機会を提供する。ECD428の反射能力がなければ、容器32を通過するまたは通り抜ける日光72は、容器32内の藻類に接触する別の機会を有さない。
[0278]次に図58を参照すると、ECD428は、容器32内の温度を最適化し、1日を通して容器32および藻類に接触する日光72の量を最適化するのに利用されてもよい。ECD428の図は、1日の異なる時間の間にECD428が占める例示的な位置を表す。図58はまた、1日を通じての太陽の経路の概略図を示す。図58に示されるECD428の向きは例示のためのものであり、限定的であることを意図しない。図58に示されるECD428の向きは、ECD428が占めることができる多数の向きの一部を例証する。他の多数の向きが想到され、本発明の趣旨および範囲内にある。
[0279]ECD428の一番上の図は、容器32を断熱し、容器32内の所望の温度を維持するために、日中または寒い日に置かれてもよい例示的な向きにあるECD428を示す。上から2番目の図は、午前中に置かれてもよい例示的な向きにあるECD428を示す。午前中は、太陽は容器32の片側にほぼ位置付けられ、太陽の側にある部材の一方(図示されるような第1の部材436)を開放して、日光72が容器32に接触できるようにし、上述した反射能力を提供するため、太陽の反対側にある他方の部材(図示されるような第2の部材440)を閉止したままにするのが望ましいことがある。上から3番目の図は、正午または日中に置かれてもよい例示的な向きにあるECD428を示す。日中は、太陽は通常空の高い位置にあり、容器32の真上(または図58に示されるような前方)にある。太陽がそのような位置にあるとき、第1および第2の部材436、440の両方を開放して、最大量の日光72が容器32に接触できるようにするのが望ましいことがある。第1および第2の部材436、440はまた、日光72を容器32に向かって反射するため、上述したような反射能力を提供してもよい。上から4番目の図は、午後に置かれてもよい例示的な向きにあるECD428を示す。午後は、太陽は容器32の片側にほぼ位置付けられ、太陽の側にある部材の一方(図示されるような第2の部材440)を開放して、日光72が容器32に接触できるようにし、上述した反射能力を提供するため、太陽の反対側にある他方の部材(図示されるような第1の部材436)を閉止したままにするのが望ましいことがある。一番下の図は、夜間または寒い日に置かれる例示的な向きにあるECD428を再び示す。上述したように、図58に示されるECD428の向きは、1日の間に置かれてもよい例示的な向きに過ぎない。ECD428は、例えば、容器32を取り囲む環境条件、容器32内の藻類のタイプ、容器32の所望の性能などの様々な理由で、1日を通して様々な時間の間、異なる向きを占めてもよい。
[0280]ECD428は、図示される例示的な二枚貝型の構成以外の構成を有することができることを理解されたい。例えば、ECD428は、容器32をともに同心円状に取り囲み、容器32の周りで滑動可能な複数の半円形部材476を含み、開放位置に移動されると部材476が互いに重なり合うかまたは入れ子状になるようにしてもよい。図示される実施例では、第1および第2の部材476A、476Bは互いに対して、かつ容器32に対して移動して、所望のように容器32を露出させる。第3の部材476Cは容器32の後方に、一般的には太陽の位置と反対側の容器32の面に配置され、固定または移動可能であってもよい。
[0281]次に図63および64を参照すると、ECD428は人工光システム37を含んでもよい。上述し図示した容器、人工光システム、およびECDと、図63および64に示される容器、人工光システム、およびECDとで類似した構成要素は、同じ参照番号によって特定される。
[0282]図示される例示的実施形態では、人工光システム37は、第1および第2の部材436、440(一方の部材のみが示される)の内表面464に連結されたLEDのアレイで構成される光源41を含む。LED41は、電力源およびコントローラ40に電気的に接続される。LED41は、光を容器32および藻類に放射するため、本明細書に記載される他の人工光システム37と同じように動作し、また制御されてもよい。いくつかの実施形態では、LED41は、LED41が内表面464と同一面にあるようにして、内表面464に埋め込まれてもよい。そのような実施形態では、内表面464には、所望のLEDアレイ形態と一致して、LED41を受け入れるとともにLEDを内表面464と同一面に位置付ける穿孔が打ち抜かれてもよい。
[0283]図65および66を参照すると、ECD428は、人工光システム37の代替実施形態を含む。上述し図示した容器、人工光システム、およびECDと、図65および66に示される容器、人工光システム、およびECDとで類似した構成要素は、同じ参照番号によって特定される。
[0284]この図示される例示的実施形態では、人工光システム37は、第1および第2の部材436、440(一方の部材のみが示される)の内表面464に埋め込まれた複数の光ファイバー光チャネルで構成される光源41を含む。光ファイバー光チャネル41は、LEDもしくは他の発光デバイスを含む様々なやり方で、または日光72を受け取り、光ファイバーケーブルを通して集光された日光72を光チャネル41に転送するように向き付けられた太陽光集光装置から光を受け取ってもよい。光チャネル41は所望のようにコントローラ40によって制御されてもよい。
[0285]次に図66Aおよび66Bを参照すると、容器32の別の例示的実施形態が示される。この図示される例示的実施形態では、ハウジング76は、光のほとんどがハウジング76を透過することができない不透明材料で作られる。ハウジング76は、例えば金属、不透明プラスチック、コンクリート、ガラス繊維、裏打ち構造など、様々な異なる材料で作られてもよい。容器32はまた、容器32を断熱するハウジング76を取り囲む断熱層700と、断熱層700の外にそれを取り囲むように位置付けられる、断熱層700を保護する外層704とを含む。断熱層700は、例えば、プラスチック、ガラス繊維、岩綿、独立気泡および連続気泡ポリスチレン、ポリウレタン発泡体、セルロース繊維などの様々な異なる材料で構成されてもよく、外層704は、例えば、プラスチック、ガラス繊維、金属、塗料、シール剤などの様々な異なる材料で構成されてもよい。断熱層700および外層704の少なくとも一方が不透明材料で構成されるいくつかの例示的実施形態では、容器32のハウジング76は半透明または不透明であってもよいことを理解されたい。
[0286]図66Aおよび66Bを引き続き参照すると、容器32はさらに、中にある藻類を培養するため、光を容器32の外部から容器32の内部に伝達する複数の光素子708を含む。いくつかの例示的実施形態では、光素子708を含む材料は、光が通過するにつれて光素子708に生じる熱の蓄積を低減または制限するため、光素子708に適用されるか、または光素子材料の組成物に含まれる、赤外線阻害剤もしくは赤外線フィルタを含んでもよい。図示される例示的実施形態では、光素子708は、ハウジング76、断熱層700、および外層704を介して画定される穴に位置付けられる。各光素子708は、それらの端部において、ハウジング76の内表面196および外層704の外表面712と同一面にある。容器32内の水が穴の中に漏れるのを防ぐため、光素子708は気密および液密の状態で穴の中で封止される。光素子708は、容器32内の藻類を培養する目的で、容器32の外部から光を受け取り、集光した光を容器32の内部に向かって伝達するため、例えば、ガラス繊維、光ファイバー、アクリルなどのプラスチックなど、様々な透光性材料で作られてもよい。また、光素子708は、劣化しない、または光および容器32内外に配置される液体への暴露によって別の形で悪影響を受けない材料で作られてもよい。図示される例示的実施形態では、光素子708は太陽から自然光を受け取るように適合される。また、図示される例示的実施形態では、外層704に隣接した光素子708の端部(すなわち、外側端部)は、外層704の外表面712と同一面にある。
[0287]図66Cを参照すると、光素子708の外側端部は、外層704の外表面712を超えて延在してもよい。そのような実施形態では、外側端部を太陽と最適に位置合わせするため、光素子708の外側端部は太陽に向かって角度を付けられてもよい。
[0288]容器32が上述され図66A〜66Cに示されるように構築されると、容器32は、より安価で、より耐久性があり、かつ熱および環境条件に対してより耐性がある材料で作られてもよい。これらの容器32は、容器32を取り囲む二次構造によって熱および環境条件から保護するという要望を排除することができる。光素子708を組み込むことによって、容器32が図66A〜66Cを参照して記載したようなやり方で構築されたとき、光が容器32内に伝わるのが容易になる。
[0289]次に図66Dを参照すると、容器32の別の代替の例示的実施形態が示される。図66Dに示される容器32は、図66A〜66Cに示される容器32と類似の要素を多数有し、それら類似の要素は類似の参照番号によって特定される。図66Dでは、人工光システム37は容器32の外部に配置され、そこに向かって光を放射する。図示される例示的実施形態では、人工光システム37は容器32の周囲を完全に取り囲む。他の例示的実施形態では、人工光システム37は容器32の周囲を完全には取り囲まなくてもよい。さらに他の例示的実施形態では、複数の人工光システム37が容器32の周りの様々な位置に配置されてもよい。どの実施形態でも、人工光システム37は、光を受け取り、光を容器32の内部に向かって伝達する光素子708に対して、光を提供するのに使用される。人工光システム37は容器32に提供される唯一の光源であってもよく、または、人工光システム37は自然の日光と併せて使用されて、容器32の照明要件を満たしてもよい。
[0290]藻類培養システム20の構造を記載してきたので、システム20の動作を本明細書に記載する。藻類培養システム20の動作に関する以下の記載は、システム20を動作させるための様々な可能なやり方のサンプルを単に例証する。以下の記載は、藻類培養システム20および動作方法に対して限定的であることを意図しない。
[0291]図1および2を再び参照すると、二酸化炭素は様々な異なる二酸化炭素源44の1つまたは複数から収集される。製造または工業プロセスの副生成物として発生する放射から二酸化炭素を収集することは、環境に放出される二酸化炭素量を低減することによって、環境にとって特に有益である。二酸化炭素はまた、図示されないが、N番目のブロックによって包括的に表される、様々な異なる供給源44によって提供することができる。結果として生じる二酸化炭素は、例えば、二酸化炭素冷却システム、有毒ガスおよび化合物洗浄システム、およびガス管理システム24のパイプ網48などのガス処理構成要素を通して、二酸化炭素源(1つまたは複数)44から容器32に送達される。二酸化炭素が容器32に送達される前に、容器32は、十分な量の水および初期量の藻類(あるいは播種藻類として知られる)で充填されているべきである。水は、液体管理システム28の水入口管56を通して容器32に提供され、藻類は、様々なやり方で容器32へ導入することができる。容器32が「未使用」容器(すなわち、容器内でこれまで藻類培養が行われていないか、または容器が洗浄されて藻類の存在が完全に除去されている)である場合、藻類は、液体管理システム28に導入し、給水とともに容器32に送達することができる。あるいは、容器32が既に藻類培養に使用されている場合、藻類は、前回の培養プロセスから容器32内に既に存在していてもよい。そのような例では、容器32に水のみを供給する必要がある。容器32に水および藻類が十分に供給された後、二酸化炭素はガス管理システム24によって容器32に供給される。図1および2に示されるように、ガスおよび液体管理システム24、28は、コントローラ40に電子的に連結され、それによって制御される。
[0292]藻類培養システム20に利用される媒体110は、様々な理由で生産性が高い藻類培養を促進する。第一に、媒体110は藻類の成長に適した材料で構成される。換言すれば、媒体110は、藻類の成長を妨害する、または藻類を枯れさせる材料で構成されない。第二に、媒体110は、藻類が付着することができ、藻類が成長する間そこに定着することができる材料から成る。第三に、媒体110は、藻類が成長することができる広い稠密な表面積を提供する。利用可能な広い媒体表面積は、藻類が水中に浮遊されるのではなく媒体110上で成長するようにし、それによって、大量の藻類が媒体110上で支持され、少量の藻類のみが水中に浮遊されたままになることに寄与する。換言すれば、容器32内に存在する藻類の合計量のうち、水中に浮遊されるよりも高い濃度が媒体110上で支持される。水中に浮遊された少量の藻類は、日光72がハウジング76内に透過するのを大幅には阻害せず、それによって容器32内で行われる光合成の効率が改善される。第四に、ハウジング76のキャビティ84内の大量の媒体110は、二酸化炭素がハウジング76の頂部に上昇するのを阻害し、遅らせ、それによって、媒体110上で支持された藻類に近接して二酸化炭素が水中に存在する時間量を増加させる。二酸化炭素が藻類に近接して存在する時間を増加させることで、藻類による二酸化炭素の吸収が増加し、藻類の成長率が増加する。第五に、媒体110は、藻類および水を容器32から抽出する直前およびその最中に、その上に支持された藻類を保護する。媒体110の様々な利益が本明細書に記載されるが、この列挙は包括的ではなく、限定的であることを意味しない。媒体110は藻類培養に対して他の利益を提供してもよい。
[0293]図1および2を引き続き参照し、かつ図3を付加的に参照すると、フレーム108は、それらのハウジング76それぞれに対して容器32内で回転可能である。図示される例示的実施形態では、複数のフレーム108をそれらのハウジング76それぞれに対して回転させるため、単一のモータ224が複数のフレーム108に連結される。あるいは、個別のモータ224を使用して各フレーム108を駆動することができ、または、任意の数のモータ224を利用して任意の数のフレーム108を駆動することができる。モータ224の数、またはモータ(1つもしくは複数)224がどのようにフレーム108を駆動するかに関わらず、モータ(1つもしくは複数)224はすべて、コントローラ40に電子的に連結され、モータ(1つもしくは複数)224を適宜活性化し非活性化するようにコントローラ40によって制御可能である。以下の記載では、単一のモータ224のみを参照する。上述したように、モータ224は駆動機構の一部であり、それはまた、モータ224と軸体120の端部に接続された歯車220との間に連結されたベルトまたはチェーン228を含む。フレーム108を回転させるのが望ましいとき、コントローラ40は、モータ224を活性化して、ベルト228、歯車220、および軸体120を駆動し、それによって、フレーム108およびフレーム108に取り付けられた媒体110をハウジング76に対して回転させる。いくつかの例示的実施形態では、フレーム108は単一の方向に回転してもよい。他の例示的実施形態では、フレーム108は両方向に回転してもよい。
[0294]フレーム108および媒体110の回転はいくつかの理由で望ましい。第一に、フレーム108および媒体110は、媒体110上に支持された藻類を、所望のように日光72および/または人工照明システム37に暴露するように回転される。このやり方でフレーム108を回転させることで、媒体110のすべておよび藻類のすべてが、ほぼ比例するやり方で、または藻類培養に最も効率的なやり方で光37、72に暴露される。それに加えて、このやり方でフレーム108を回転させることで、また、媒体110および藻類が光37、72から外れて、容器32の影になったまたは暗い部分へと移動し、それによって、光合成プロセスを促進するのに必要な暗期(dark phase)が提供される。フレーム108および媒体110は様々な方法および速度で回転させることができる。いくつかの実施形態では、回転が所望の時間増分で、かつ所望の距離増分で開始および停止するように、フレーム108の回転は漸進的であることができる。他の実施形態では、藻類培養プロセスの間フレーム108が常に回転しているように、フレーム108は連続的な中断されないやり方で回転する。その結果、媒体110の最も外側のストランドは、ハウジング76の内表面196を連続的に拭う。上述された実施形態のどちらかでは、媒体110上に支持された藻類が媒体110から取り除かれないように、フレーム108の回転は比較的遅い。
[0295]上述したようなフレーム108の回転は、藻類培養システム20に別の利益も提供する。上部および下部コネクタプレート112、116に画定された陥凹部132の間に延在する媒体110の最も外側のストランドは、ハウジング76の内表面196に接触する。フレーム108が回転するにつれて、最も外側の媒体ストランド110は、ハウジング76の内表面196を拭い、内表面196に付着した藻類を取り除く。ハウジング76の内表面196に付着した藻類は、ハウジング76を透過しキャビティ84に入る光37、72の量を著しく低減し、それによって光合成および藻類の成長に悪影響を与える。したがって、内表面196のこの拭取りによって、ハウジング76を介してキャビティ84に入る光37、72の透過が改善されて、藻類培養の所望のレベルが維持される。例えば、藻類培養中、フレーム108は、数時間ごとに約360°の回転から、1分未満ごとに約360°の回転までの範囲の速度で回転されてもよい。これらの例示的な回転は例示のためのものであり、限定的であることを意図しない。フレーム108は、他の様々な速度で回転させることができ、それらは依然として本発明の趣旨および範囲内にある。
[0296]上述したようなフレーム108の回転は、藻類培養システム20にさらに別の利益を提供する。フレーム108の回転によって、水中にあり、かつ媒体110または藻類に粘着している酸素の泡が取り除かれ、容器32の頂部に向かって上昇する。その結果、酸素はガス排出管52を通して容器32から放出されてもよい。容器32内の高い酸素レベルは、藻類の光合成プロセスを阻害することがあり、それによってシステム20の生産性が減少する。上述した第1のやり方でのフレーム108の回転は、酸素を媒体110および藻類から取り除くのに十分なことがある。あるいは、フレーム108は、酸素を除去するため、高速で揺り動かされるか、段階的に回転されるか、または高速で回転されてもよい。
[0297]ガス排出管52を通して放出された酸素は、他の用途で再販または使用するために収集されてもよい。収集された酸素が、高い酸素レベルと、例えば二酸化炭素、窒素など、低いレベルの他の成分とを有することが望ましい。いくつかの実施形態では、システム20は、酸素レベルを最適化し、他の成分のレベルを最小限に抑えるように制御されてもよい。酸素レベルを最適化するためのそのような実施形態の1つの例としては、容器32内への二酸化炭素の導入を停止すること、経過時間量を適切にすること、適切な時間量の経過後に所望のやり方でフレーム108を回転させて酸素を取り除くこと、ガス排出管52(もしくは他の排出弁/管など)を開放すること、ガス排出管52を介して酸素を放出すること、さらなる処理のため、放出された酸素を貯蔵容器または下流に送ることが挙げられる。そのような実施例では、システム20は、二酸化炭素の導入を選択的に制御するための、二酸化炭素を導入する構成要素(1つもしくは複数)と連通した弁またはソレノイド、容器32からの酸素の放出を選択的に制御するための、ガス排出管52と連通した弁またはソレノイド、および、容器32から放出された酸素をさらなる処理のために貯蔵容器または下流のどちらかもしくは両方に移動させるブロワーまたは他の移動デバイスを含んでもよい。藻類培養サイクルは、ガス排出管52を閉止し、二酸化炭素を容器32に再導入することによって継続する。
[0298]フレーム108はまた、別の目的のために第2のやり方で回転可能である。より具体的には、フレーム108は、媒体110から藻類を取り除くため、水および藻類を容器32から除去する直前に回転される。藻類を容器32から除去し、燃料生成のために収集することができるように、藻類を媒体110から除去することが望ましい。藻類を媒体110から取り除くのに十分な遠心力を作り出すため、フレーム108のこの回転は比較的高速であるが、藻類が損傷を受けることがあるほど高速ではない。フレーム108および媒体110がこのようにして回転される例示的な速度は、毎秒約1回転である。あるいは、フレーム108および媒体110は、藻類が所望のやり方で媒体110から取り除かれる限り、他の速度で回転させることができる。フレーム108および媒体110の回転速度は、容器32内で成長する藻類種のタイプに応じて変わってもよい。例えば、フレーム108および媒体110は、第1の種の藻類の場合は第1の速度で回転してもよく、第2の種の藻類の場合は第2の速度で回転してもよい。異なる回転速度は、藻類種の特性によって藻類を媒体110から取り除くのに必要なことがある。ある藻類種は、他の藻類種よりも多く媒体110に粘着または付着することがある。いくつかの実施形態では、フレーム108の回転は、藻類の大部分が媒体110から取り除かれ、ただし少量の藻類を媒体110上で維持して、次の培養プロセスの播種藻類として作用させるように制御される。そのような実施形態では、次の培養プロセスを開始する前に藻類を容器32に導入する必要はない。他の実施形態では、フレーム108の回転は、藻類をすべて媒体110から取り除くように制御される。そのような実施形態では、次の培養プロセスを開始する前に藻類を容器32に導入しなければならない。藻類は、液体管理システム28を通して水とともに容器32に導入されてもよい。
[0299]上述したように、水および藻類の組合せを容器32から除去する前に、藻類を媒体110から取り除くことが望ましい。そのために、コントローラ40はモータ224を始動させて、比較的高速でフレーム108を回転させる。この高速回転はまた、最も外側の媒体ストランド110でハウジング76の内表面196を拭って、ハウジング76の内表面196に蓄積している藻類があればそれを一掃する。ここで、相当量の藻類が水中に配置されたまま、水および藻類の組合せが容器32から除去されてもよい。コントローラ40は、液体管理システム28と通信して、水出口100を介する水および藻類の容器32からの除去を開始する。液体管理システム28のポンプは、水および藻類の組合せをさらなる処理のために下流へと方向付ける。
[0300]いくつかの実施形態では、藻類培養システム20は、媒体110でハウジング76の内表面196を拭い、それによって、蓄積した藻類があればそれをハウジング76の内表面196から一掃するため、媒体110をハウジング76に対して移動させる超音波装置を含む。超音波装置はコントローラ40によって制御され、複数の周波数レベルで動作することができる。例えば、超音波装置は、比較的低い周波数および比較的高い周波数で動作してもよい。低周波での超音波装置の動作は、ハウジング76の内表面196を拭う目的で、ただし藻類を媒体110から取り除くのには十分でない低速で媒体110を移動させてもよい。高周波での超音波装置の動作は、水および藻類を容器32から除去する前に藻類を媒体110から取り除く目的で、媒体110を著しく、またはより荒く移動させてもよい。しかし、高周波での超音波装置の動作は藻類を損傷しない。例えば、超音波装置は、約40KHz〜約72KHzの低周波で動作してもよく、約104KHz〜約40KHzの高周波で動作してもよい。これらの周波数範囲は単に例示的な範囲であり、限定的であることを意図しない。したがって、超音波装置は他の様々な周波数で動作することができる。藻類培養システム20は、容器32すべての中の媒体110を移動させるために単一の超音波装置を含んでもよく、システム20は、容器32それぞれに対して別個の超音波装置を含んでもよく、または、システム20は、任意の数の容器32内の媒体110を移動させるために任意の数の超音波装置を含んでもよい。
[0301]他の実施形態では、藻類培養システム20は、水および藻類を容器32から除去するのに備えて、媒体110で容器32の内表面196を拭い、藻類を媒体110から取り除くため、媒体110および/またはフレーム108を移動させることができる他のタイプのデバイスを含む。例えば、藻類培養システム20は、フレーム108および媒体110を上下に線形的に移動させるリニアトランスレータ(linear translator)を含んでもよい。そのような実施例では、リニアトランスレータは、媒体110で内表面196を拭うのに十分な、ただし藻類が媒体110から取り除かれない速度で、フレーム108および媒体110を並進させる低速と、媒体110を損傷することなく藻類を媒体110から取り除くのに十分な速度で、フレーム108および媒体110を並進させる高速とを含む、少なくとも2つの速度で動作される。別の実施例として、藻類培養システム20は、フレーム108および媒体110を振動させる振動デバイスであって、内表面196を拭い、かつ藻類は媒体110から取り除かれないように、フレーム108および媒体110を十分に振動させる低速と、藻類を媒体110から取り除くように、フレーム108および媒体110を十分に振動させる高速とを含む、少なくとも2つの速度で動作される振動デバイスを含んでもよい。藻類培養システム20は、容器32すべての媒体110を移動させるために単一の振動デバイスを含んでもよく、システム20は、容器32それぞれに対して別個の振動デバイスを含んでもよく、または、システム20は、任意の数の容器32内の媒体110を移動させるために任意の数の振動デバイスを含んでもよい。
[0302]さらに他の実施形態では、藻類培養システム20は、ガス管理システム24を利用することによって、水および藻類を容器32から除去するのに備えて、媒体110で容器32の内表面196を拭い、藻類を媒体110から取り除くため、媒体110および/またはフレーム108を移動させることができる。そのような実施形態では、ガス管理システム24は、少なくとも3つのやり方で、二酸化炭素およびそれに伴うガスを容器32内に放出するように、コントローラ40によって制御可能である。第1のやり方は、比較的少量および低速でガスを容器32内に放出するものである。藻類の正常な培養が望ましい期間の間、この第1のやり方でガスが放出される。第2のやり方は、ガスを適度に容器32内に放出するものである。媒体110によってハウジング76の内表面196を拭い、ただし藻類が媒体110から取り除かれないように、媒体110を十分に移動させるのが望ましいとき、この第2のやり方でガスが放出される。第3のやり方は、多量にまたは強くガスを容器32内に放出するものである。藻類を媒体110から取り除くのに十分に媒体110を移動させるのが望ましいとき、この第3のやり方でガスが放出される。
[0303]図49を再び参照すると、流水洗浄システム38の動作が記載される。上述したように、流水洗浄システム38は藻類を媒体110から除去するのを支援する。流水洗浄システム38は、容器32が満水のとき、または水が容器32から放出された後に活性化されてもよい。所望のとき、コントローラ40は、スプレーノズル43を活性化して、加圧された水をノズル43から容器32内へと噴射させる。スプレーノズル43は、約20psiの圧力で水を噴射するように動作可能であってもよい。あるいは、スプレーノズル43は、約5psi〜約35psiの圧力で水を噴射してもよい。加圧された水は媒体110上に噴射され、藻類を媒体110から除去する。いくつかの実施形態では、フレーム108および媒体110は、スプレーノズル43が加圧された水を噴霧するのと同時に回転されてもよい。フレーム108および媒体110の回転によって、容器32内のすべての媒体110がスプレーノズル43の前方で移動して、スプレーノズル43の真正面にある媒体110だけではなく、すべての媒体110から藻類を除去する機会が提供される。
[0304]流水洗浄システム38は、例えば、侵入生物種または他の汚染物質が容器32に侵入した場合に容器32の内部を洗浄するなど、他のやり方で利用されてもよい。例えば、容器32は中に存在する水および藻類をすべて排出させてもよく、流水洗浄システム38は、容器32が水で充填されるまで水を容器32内に噴射するように活性化されてもよく、水酸化ナトリウムまたは他の物質を使用することによって、水のpHは約12または13pHスケールまで上昇されて、容器32内の侵入生物種または他の汚染物質を最終的に枯れさせ、また、フレーム108および媒体110は、容器32内に乱流を作り出し、容器32の内部を拭い、次に容器32を排水するため、一方向または両方向に回転される。侵入生物種または汚染物質がすべて根絶されるまで、これらの工程が繰り返されてもよい。次に、流水洗浄システム38は、容器32が適切に充填されるまでそこに清浄水を導入することによって容器32を洗い流し、フレーム108および媒体110はやはり、乱流を作り出し、容器32の内部を拭うために回転され、水のpHがチェックされ、水が排水される。容器32は、水がpH約7に達すると、藻類培養に再使用できるようになる。容器32は、pH7を達成するため、数回洗い流す必要があることがある。流水洗浄システム38のこの例示的な動作では、容器32は、容器32またはシステム20の他の構成要素を分解する必要なしに洗浄され、それによって容器32が汚染された場合の時間が節約される。
[0305]他の例示的実施形態では、流水洗浄システム38は複数のスプレーノズルを含んでもよく、その代わりに、洗浄および洗い流しのため、水を容器32に導入する1つまたは複数の水入口を含んでもよい。
[0306]さらに他の例示的実施形態では、容器32内に既に存在する水入口管56および水入口96が、洗浄および洗い流しのために水を容器32に導入するのに使用されてもよい。
[0307]藻類を媒体110から取り除くのにどのやり方が使用されても、藻類培養システム20は、藻類を取り除いた後に水および藻類の組合せを容器32から除去できるようになる。そのために、コントローラ40は、液体管理システム28を活性化して、水出口100を通して水および藻類の組合せを容器32から圧送する。あるいは、水は、容器32の底部の開口部88を介して排水されてもよい。開口部88および/または水出口100のどちらかもしくは両方から、水および藻類はパイプを通して下流に搬送され、処理されてバイオディーゼルなどの燃料となる。処理の初期工程は、フィルタを用いて藻類を水から濾過することを含んでもよい。付加的な工程は、藻類が容器32から抽出された後、藻類を浄化し定着させることを含んでもよい。水および藻類の組合せを容器32から除去した後、藻類培養システム20は、さらなる培養のため、水を容器32に再導入することによって、別の藻類培養プロセスを開始することができる。
[0308]上述の藻類培養プロセスは、繰り返される培養プロセスと見なすことができる。繰り返しは、容器32を水で完全に充填し、容器32内の培養サイクル全体を行い、水を容器32から完全にまたはほぼ排水することによって特徴付けることができる。いくつかの実施形態では、藻類培養システム20は、例えば連続的な藻類培養プロセスなど、他のタイプのプロセスを行うことができる。連続的なプロセスは、繰り返される藻類培養プロセスに多くの点で類似するが、本明細書に記載されるいくつかの違いを有する。連続的なプロセスでは、容器32は、水および藻類の組合せを除去するために完全には排水されない。その代わりに、水および藻類の一部分は、連続的に、ほぼ連続的に、または周期的に容器32から吸い上げられる。いくつかの実施形態では、コントローラ40は、液体管理システム28を制御して、容器32内の水のレベルを容器32内の出口60の上方に上昇させるのに十分な量の水を、入口56を介して容器32に付加する。水および水に含まれる藻類は、当然ながら出口60を介して吐き出され、処理のために下流に移動する。出口60を介する水および藻類のこのオーバーフローを引き起こすのに十分な水の導入は、所望の増分で引き起こすことができ、または連続的に引き起こすことができる(すなわち、水のレベルは常に、容器32内の出口60を介してオーバーフローを引き起こすのに十分な高さである)。他の実施形態では、コントローラ40は、液体管理システム28を制御して、水および藻類の組合せの一部分を容器32から除去し、除去された水と交換するため、除去された量にほぼ等しい量の水を容器32に導入する。この水の除去および補給は、特定の所望の増分で引き起こすことができ、または連続的に引き起こすことができる。藻類を連続的に処理するため、システムを制御する他のやり方が実施されてもよい。これらの連続的なやり方のいずれかで藻類培養システム20を動作させることで、繰り返されるプロセスにおいて起こるような、水および藻類がすべて容器32から除去されたときに生じる藻類の生育の中断時間が減少する。連続的なプロセスでは、水は常に容器32内に存在し、藻類は水中で連続的に成長する。いくつかの実施形態では、藻類を水に導入するため、フレーム108および媒体110は所望の増分で比較的高速で回転され、それによって、上述したようなオーバーフロー方式またはやはり上述したような水を増分的に除去するやり方のどちらかで、藻類を容器32から吐き出させることができる。
[0309]藻類を容器32内で培養するのに、どのやり方またはプロセスが使用されても、培養中の藻によって発生する代謝廃棄物を除去するため、容器32内の水は培養プロセス中に濾過されてもよい。水中の高レベルの代謝廃棄物は藻類培養にとって有害である。したがって、代謝廃棄物を水から除去することによって藻類培養が改善される。
[0310]代謝廃棄物は様々なやり方で水から除去されてもよい。例示的な1つのやり方は、水を容器32から除去し、代謝廃棄物を水から濾過し、水を容器32に戻すことを含む。本発明のシステム20は、代謝廃棄物を除去する目的での水の濾過を容易にする。上述したように、容器32内に存在する大量の藻類は、容器32内に存在する媒体110に定着または付着しており、それによって、容器32内の水中に少量の藻類が浮遊する。水中に浮遊する藻類は少量なので、大量の藻類を水から濾過することなく水を容器32から容易に除去することができ、濾過プロセス中に藻類が遊離するか、無駄になるか、早期に収集されてしまう可能性は最小限である。また、媒体110に定着または付着している藻類は大量なので、水が除去され、濾過され、かつ再導入される間、藻類は容器32内に留まって培養され続ける。水の濾過のこの例示的なやり方は、代謝廃棄物を水から濾過するために可能な多数のやり方の1つに過ぎず、限定的であることを意図しないことを理解されたい。したがって、水の濾過の他のやり方は、本発明の意図される趣旨および範囲内にある。
[0311]図67を参照すると、コントローラ40による、ガス管理システム24、液体管理システム28、容器32、人工光システム37、およびECD428の動作が記載される。システム20は、例えば、テキサス・インスツルメンツ社(Texas Instruments,Inc.)製のデジタル光センサ、モデル番号TSL2550など、容器32に接触する光の量および/または容器32を取り囲む環境の光の量を感知することができる光センサ314を含む。すなわち、センサ314は、容器32が、相当量の光を受け取っているか(例えば、夏の晴れた日)、少量の光を受け取っているか(例えば、日中の早い時間、日中の遅い時間、曇りなど)、または光を受け取っていないか(例えば、日没後もしくは夜間)を特定することができる。センサ314は、容器32が受け取る光の量に応じて容器32のモータ224を制御して、フレーム108および媒体110を回転させる、モータ制御部302に第1の信号を送る。例えば、容器32が相当量の光を受け取っている場合、フレーム108および媒体110を比較的高速で(ただし藻類を媒体110から除去しない速度で)回転させることが望ましく、容器32が少量の光を受け取っている場合、容器32内の藻類が光を吸収する時間をより多くするため、フレーム108および媒体110を比較的低速で回転させることが望ましい。それに加えて、センサ314は、ECD制御部313と通信し協働して、必要に応じて所望量の光37、72を容器32に提供するように人工光システム37およびECD428を制御する、人工光制御300に第2の信号を送る。例えば、人工光システム37およびECD428は、人工光システム37の光源41および/またはECD428の光源41を活性化するように協働し、それによって、容器32および藻類に所望量の光を放射してもよい。光が少量である、または光がない条件では、自然の日光72がないことによって明期(light phase)が自然に発生しないことがある期間における光合成の明期を促進するため、人工光システム37および/またはECD光源41を活性化して、容器32およびその中の藻類に光を放射するのが望ましいことがある。また、例えば、気温が上昇することがあり、その温度上昇によって直射日光72が望ましくない場合、ECD428の第1および第2の部材436、440は完全に閉止されてもよく、光源41の1つまたは複数が活性化されて、所望量の光を提供してもよい。さらに、例えば、ECD制御部313は、ECDモータ432と通信することによって、第1および第2の部材436、440の位置を制御して、外部要素(すなわち、日光および気温)に対する容器32の暴露を選択的に制御してもよい。
[0312]図67を引き続き参照すると、モータ制御部302の動作タイマー304は、容器32内で生じる藻類培養プロセスの間、モータ224がいつ、どのくらいの時間活性化され、また非活性化されるかを決定する。例えば、動作タイマー304は、容器32内で藻類を培養するため、フレーム108および媒体110が回転する速度を決定する。除去タイマー306は、藻類を媒体110から除去するため、モータ224がフレーム108および媒体110をいつ、どのくらいの時間回転させるかを決定する。除去タイマー306はまた、藻類除去プロセス中のフレーム108および媒体110の回転速度を決定する。温度センサ316は容器32内に配置されて、容器32内の水の温度を判定し、気温センサ480は容器32の外部に配置されて、容器32外部の温度を判定する。上述したように、適切な水温は有効な藻類培養のための重要な要因である。温度センサ316によって特定された水温、および気温センサ480によって特定された気温は、ECD制御部313と通信し協働して、容器32内の水温を適切に制御するように必要に応じて温度制御システム45および/またはECD428を制御する、温度制御部308に送られる。液体制御部310は、容器32への液体の導入およびそこからの液体の放出を制御する、液体管理システム28を制御する。ガス制御部312は、容器32へのガスの導入およびそこからのガスの放出を制御する、ガス管理システム24を制御する。
[0313]水のpHも、有効な藻類培養のための重要な要因である。異なるタイプの藻類は、有効な培養のために異なるpHを必要とする。システム20は、容器32内の水のpHを特定し、特定されたpHを液体制御部310に通信するpHセンサ484を含む。pHが容器32内の藻類培養に適したレベルの場合、液体制御部310は作動しない。他方で、水のpHが望ましくないレベルの場合、液体制御部310は、液体管理システム28と通信して、水のpHを適切なレベルに調節するのに必要な働きをする。いくつかの例示的実施形態では、pHセンサ484は、水がそこを介して容器32から分流される外部配管内に配置されてもよい(図52を参照)。他の例示的実施形態では、pHセンサ484は容器32内に配置されてもよい。pHセンサ484は種々のタイプのセンサであってもよい。いくつかの例示的実施形態では、pHセンサ484は、イオン選択性電極であって、液体制御部310と電気的に連結されてもよく、システム20は、酸ポンプ、苛性アルカリポンプ(caustic pump)、酸を含有する酸タンク、および苛性アルカリを含有する苛性アルカリタンクを含んでもよい。そのような実施形態では、苛性アルカリポンプは、pHレベルが所望レベルよりも低くなると、pHレベルを所望レベルまで上昇させるため、活性化されて容器に苛性アルカリを圧送し、酸ポンプは、pHレベルが所望レベルよりも高くなると、pHレベルを所望レベルまで低下させるため、活性化されて容器に酸を圧送する。
[0314]システム20は、様々な異なる所望の結果を達成するため、様々な異なるやり方で使用されてもよい。図68〜71に関する以下の説明は、多数の異なる所望の結果のいくつかを達成するための、システム20の多数の異なる用途および動作のいくつかを例証する。以下の例示的な用途および動作は例示のためのものであり、限定的であることを意図しない。他の多数のタイプの用途および動作が想到され、本発明の趣旨および範囲内にある。
[0315]図68を参照すると、システム20の第1の例示的な動作が示される。この例示的な動作では、システム20は複数の容器32を含む。ステップ486で、水、同一タイプの藻類(図中、藻類#1として表される)、および任意の必要栄養素(例えば、二酸化炭素、窒素、リン、ビタミン、微量元素、鉱物、海藻の場合のシリカなど)が、容器32それぞれに導入される。容器32は、中の藻類を培養するように所望のやり方(1つまたは複数)で動作する。培養プロセスが完了した後、ステップ488で、藻類は容器32すべてから放出され、組み合わされる。次に、ステップ490で、組み合わされた量の類似の藻類は、さらなる処理のために転送されて、単一のタイプの生成物(例えば、油、燃料、食料品など)が作られる。
[0316]図69を参照すると、システム20の第2の例示的な動作が示される。この第2の例示的な動作では、システム20は、水、異なるタイプの藻類(図中、藻類#1、#2、#3、#Nとして表される)、および異なるタイプの藻類に対する任意の必要栄養素をそれぞれ含む、複数の容器32を含む(ステップ492を参照)。システム20のこの例示的な動作は異なるタイプの藻類を含むので、異なるタイプの栄養素が必要に応じて容器32それぞれに導入されてもよい。容器32は、中の藻類を培養するように所望のやり方で動作する。容器32が異なるタイプの藻類を中に有するので、特定のタイプの藻類を効率的に培養するため、各容器32の培養プロセスは異なってもよい。容器32の培養プロセスが完了した後、ステップ494で、藻類は容器32すべてから放出され、組み合わされる。次に、組み合わされた量の異なるタイプの藻類は、さらなる処理のために転送されて、単一のタイプの生成物496が作られる。
[0317]図70を参照すると、システム20の第3の例示的な動作が示される。この第3の例示的な動作では、システム20は、水、同一タイプの藻類(図中、藻類#1として表される)、および藻類培養に必要な任意の必要栄養素をそれぞれ含む、複数の容器32を含む(ステップ498を参照)。容器32は、中の藻類を培養するように所望のやり方(1つまたは複数)で動作する。培養プロセスが完了した後、ステップ500で、各容器32から藻類が放出され、他の容器32から放出された藻類から隔離したままにされる。ステップ502で、各容器32から放出された量の藻類が同じタイプの藻類であっても、容器32からの量の藻類はさらなる処理のために独立に転送されて、独立した生成物(図中、生成物#1、#2、#3、および#N)が作られる。
[0318]図71を参照すると、システム20の第4の例示的な動作が示される。この第4の例示的な動作では、システム20は、水、異なるタイプの藻類(図中、藻類#1、#2、#3、#Nとして表される)、および異なるタイプの藻類に対する任意の必要栄養素をそれぞれ含む、複数の容器32を含む(ステップ504を参照)。システム20のこの例示的な動作は異なるタイプの藻類を含むので、異なるタイプの栄養素が必要に応じて容器32それぞれに導入されてもよい。容器32は、中の藻類を培養するように所望のやり方で動作する。容器32が異なるタイプの藻類を中に有するので、特定のタイプの藻類を効率的に培養するため、各容器32の培養プロセスは異なってもよい。容器32の培養プロセスが完了した後、ステップ506で、各容器32から藻類が放出され、他の容器32から放出された藻類から隔離したままにされる。ステップ508で、容器32からの異なる量の藻類は、さらなる処理のために独立に転送されて、独立した生成物(図中、生成物#1、#2、#3、および#N)が作られる。
[0319]次に図72〜75を参照すると、容器32は、例えば、正方形、長方形、三角形、楕円形、または他の任意の多角形、もしくは周囲がアーチ状の形状など、様々な異なる形状を有することができるとともに、容器32の形状と協働する補完的な形状の構成要素を有することができる。これらまたは他の形状を有する容器32は、本明細書に記載される円形の容器32と同じように機能することができる。それに加えて、フレーム108および媒体110は、ハウジング76の内表面196を拭うように移動可能である。例えば、フレーム108および媒体110は、線形経路に沿って前後に移動されて、内表面196を拭ってもよい。そのような線形の移動は、容器32の長手方向軸線に平行(すなわち、上下)であるか、長手方向軸線に垂直(すなわち、左右)であるか、または容器32の長手方向軸線に対して他の何らかの角度であってもよい。これらのやり方でのフレーム108および媒体110の移動は、前後の移動を提供するため、サイクル中に極性を切り換えることができるDCサイクリングモータによって行われてもよい。あるいは、モータは、前後の移動を容易にする機械的リンク機構に接続されてもよい。
[0320]以下は、藻類培養システム20の例示的な能力を示す例示的な生成シナリオである。この実施例は、例示のために提供され、システム20の能力またはシステム20が藻類を培養するのに使用されるやり方に対して、いかなる形でも限定的であることを意図しない。他の例示的な生産シナリオが想到され、本発明の意図される範囲内にある。
[0321]高さ1.83m(6フィート)×直径7.62cm(3インチ)の容器は、約30.48m(約100フィート)の媒体を収容し、藻類クロレラ・ブルガリス(Chlorella Vulgaris)が播種された水約8.32リットル(2.19ガロン)で充填される。容器および関連する構成要素は約7日間動作する。フレームおよび媒体は迅速に回転されて、C・ブルガリス(C.Vulgaris)が媒体から取り除かれ、藻類は容器から排出される。培養水約8.32リットル(2.19ガロン)から、2日間で約400mlの濃縮された藻類が定着される。容器は、8.32リットル(2.19ガロン)の淡水で再充填され、容器内に残っている藻類(播種藻類)を6日間培養させる。6日後、フレームおよび媒体を迅速に回転させて藻類を取り除き、藻類および水は容器から放出される。このとき、8.32リットル(2.19ガロン)の培養水は550mlの濃縮藻類を生成する。これらのデータから、8.32リットル(2.19ガロン)の容器の100分の1が、6日ごとに55リットル(14.5ガロン)の濃縮藻類を生成できると推測されてもよい。
[0322]別の例示的な生成シナリオは、それぞれ高さ9.14m(30フィート)×直径1.83m(6フィート)であり、2.63m2(28.3平方フィート)の接地面積および24.07m3(850立方フィート)の容積を有する、30個の容器を含む。したがって、30個の容器全体で、約722.08m3(約25,500立方フィート)の総容積を提供し、約1579.35m2(約17,000平方フィートまたは約0.40エーカー)の面積をカバーする。二酸化炭素は、約12容積%の二酸化炭素を含む供給流で容器に導入される。この例示的なシナリオの藻類生産量は1日当たり1リットル当たりで藻類4グラムであり、その結果、藻類の年間生成量は約1000トン(30個の容器の利用率は90%と仮定)、二酸化炭素の年間消費量は約2000トンとなる。
[0323]例示および説明のために上述の記載を提示してきたが、包括的であるか、または本発明を開示される正確な形態に限定することを意図しない。記載は、当業者が本発明を、想到される特定の用途に適するような様々な実施形態および様々な変形例で利用できるように、本発明の原理およびそれらの実用的用途を説明するために選択された。本発明の特定の構造を示し記載してきたが、他の代替の構造が当業者には明白であり、本発明の意図される範囲内にある。本願の当初の請求項の記載は以下の通りである。
(請求項1)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項2)
請求項1に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項3)
請求項1に記載の容器において、
前記細長い部材が前記媒体の中央芯材であり、前記複数のループ部材が前記中央芯材の2つの対向面から延在する容器。
(請求項4)
請求項1に記載の容器において、
前記媒体が複数の媒体の1つであり、前記複数の媒体が、ほぼ垂直方向に延在するとともに互いから離隔される容器。
(請求項5)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、互いに離隔した第1の部分および第2の部分を含むフレームと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記第1および第2の部分によって支持されるとともにそれらの間に延在する媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項6)
請求項5に記載の容器において、
前記第1の部分が第1のほぼ円筒状のプレートであり、前記第2の部分が第2のほぼ円筒状のプレートであり、前記フレームが、前記第1および第2の離隔したプレートの間に延在するとともにそれらに連結される軸体をさらに含む容器。
(請求項7)
請求項5に記載の容器において、
前記媒体が互いに離隔した複数の媒体の1つであり、前記複数の媒体が、前記フレームの前記第1および第2の部分によって支持されるとともにそれらの間に延在する容器。
(請求項8)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられるフレームと、
前記フレームに連結されるとともに前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられる媒体であって、前記ハウジングの内表面と接触しており、前記ハウジング内の第1の位置と第2の位置との間で移動可能であり、前記第1および第2の位置の間で移動する際に前記ハウジングの前記内表面との接触を維持する媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項9)
請求項8に記載の容器において、
前記媒体が前記第1の位置と前記第2の位置との間で回転可能である容器。
(請求項10)
請求項8に記載の容器において、
前記フレームに連結された駆動部材をさらに備え、前記駆動部材が、前記第1の位置と前記第2の位置との間で前記フレームおよび前記媒体を移動させるように適合された容器。
(請求項11)
請求項10に記載の容器において、
前記フレームが互いに離隔した第1の部分および第2の部分を含み、前記第1の部分が第1の周囲を含み、前記第2の部分が第2の周囲を含み、前記媒体が、前記第1および第2の部分の前記第1および第2の周囲付近で、前記第1および第2の部分に連結されるとともにそれらの間に延在する容器。
(請求項12)
請求項11に記載の容器において、
前記フレームの前記第1および第2の部分の前記第1および第2の周囲が、前記ハウジングの前記内表面を前記媒体と接触させるため、前記ハウジングの前記内表面付近に位置付けられる容器。
(請求項13)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための方法。
(請求項14)
請求項13に記載の方法において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする方法。
(請求項15)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項16)
請求項15に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項17)
請求項15に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項18)
請求項15に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項19)
請求項18に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項20)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項21)
請求項20に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項22)
請求項20に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項23)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項24)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記ハウジングに対して移動可能なフレームと、
前記フレームに連結され、第1の速度および前記第1の速度とは異なる第2の速度で前記フレームを移動させるように適合された駆動部材と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記フレームに連結される媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項25)
請求項24に記載の容器において、
前記フレームが前記ハウジングに対して回転可能である容器。
(請求項26)
請求項24に記載の容器において、
前記フレームが前記ハウジングに対して並進可能である容器。
(請求項27)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項28)
請求項27に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項29)
請求項27に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項30)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記ハウジングに対して移動可能であり、第1の部分と前記第1の部分から離隔した第2の部分とを含むフレームと、
前記フレームの前記第1および第2の部分に連結されるとともにそれらの間に延在する媒体と、
前記ハウジングの内部に光を放射するための人工光源とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項31)
請求項30に記載の容器において、
前記人工光源が前記ハウジングの外部に位置付けられる容器。
(請求項32)
請求項30に記載の容器において、
前記人工光源が前記ハウジングの内部に位置付けられる容器。
(請求項33)
請求項30に記載の容器において、
前記人工光源が第1の人工光源であり、前記容器が、前記ハウジングの内部に光を放射するための第2の人工光源をさらに備え、前記第1の人工光源が前記ハウジングの外部に位置付けられ、前記第2の人工光源が前記ハウジングの内部に位置付けられる容器。
(請求項34)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングの内部へと光を放射するための人工光源と、
前記人工光源と関連付けられ、前記人工光源から放射される光を通過させる部材と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記部材と接触しており、前記部材を拭うために前記部材に対して回転可能な拭取り要素とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項35)
請求項34に記載の容器において、
前記部材が前記ハウジングの側壁である容器。
(請求項36)
請求項34に記載の容器において、
前記部材が前記ハウジングの内部に位置付けられる光素子である容器。
(請求項37)
請求項36に記載の容器において、
前記光素子がほぼ円筒状であり、直径寸法よりも大きい高さ寸法を有し、前記ハウジング内でほぼ垂直方向に延在する容器。
(請求項38)
請求項36に記載の容器において、
前記光素子がほぼ円筒状であり、直径寸法よりも小さい高さ寸法を有し、前記ハウジングを横切るほぼ水平の面内に位置付けられる容器。
(請求項39)
請求項34に記載の容器において、
前記部材が、前記ハウジングの内部に位置付けられる中空の透明チューブであり、前記人工光源が前記中空の透明チューブ内に位置付けられる容器。
(請求項40)
請求項34に記載の容器において、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記拭取り要素が連結されたフレームと、
前記フレームおよび前記拭取り要素を回転させるために前記フレームに連結された駆動部材とをさらに備える容器。
(請求項41)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項42)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項43)
請求項42に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項44)
水を収容するとともに、容器内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材および前記細長い部材から延在する複数のループ部材を含む媒体を含む容器を提供する工程と、
前記容器内で微生物を培養する工程と、
前記水および前記微生物の第1の部分を前記容器から除去し、前記微生物の第2の部分を前記媒体上に残す工程と、
前記微生物を含まない水で前記容器を再充填する工程と、
前記再充填された容器内で前記媒体上に残された前記微生物の前記第2の部分から微生物を培養する工程とを含む、微生物を培養するための方法。
(請求項45)
請求項44に記載の方法において、
前記細長い部材が前記媒体の中央芯材であり、前記複数のループ部材が前記中央芯材の2つの対向面から延在する方法。
(請求項46)
請求項44に記載の方法において、
容器を提供する工程が、前記容器内に少なくとも部分的に位置付けられた複数の媒体を含む容器を提供する工程をさらに含む方法。
(請求項47)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための方法。
(請求項48)
請求項47に記載の方法において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする方法。
(請求項49)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための方法。
(請求項50)
請求項49に記載の方法において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする方法。
(請求項51)
請求項49に記載の方法において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする方法。
(請求項52)
幅寸法よりも大きい高さ寸法を有し、水および微生物を収容するように適合されたハウジングと、
前記ハウジングと関連付けられ、ガスを前記容器に導入するためのガス入口と、
前記ハウジングと関連付けられ、水を前記容器に導入するための水入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、ほぼ垂直方向に延在し、互いに離隔した複数の媒体セグメントとを備え、第1の濃度の前記微生物が前記複数の媒体セグメントによって支持され、第2の濃度の前記微生物が水中に浮遊され、前記微生物の前記第1の濃度が前記微生物の前記第2の濃度よりも高い、微生物を培養するための容器。
(請求項53)
請求項52に記載の容器において、
前記媒体セグメントが単一の統一された媒体で構成される容器。
(請求項54)
請求項52に記載の容器において、
前記媒体セグメントが明確な別個の媒体で構成される容器。
(請求項55)
請求項52に記載の容器において、
前記ハウジングが、前記ハウジングの内部に向かって光が通過するように少なくとも部分的に透明である容器。
(請求項56)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するためのシステム。
(請求項57)
請求項56に記載のシステムにおいて、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にするシステム。
(請求項58)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定され、第1の圧力で水を前記ハウジングに導入する第1の開口部と、
前記ハウジングに画定され、前記第1の圧力よりも低い第2の圧力で水を前記ハウジングに導入する第2の開口部とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項59)
請求項58に記載の容器において、
前記第1の開口部が、前記ハウジングを洗浄するために前記ハウジングの内部に水を導入するのに利用され、前記第2の開口部が、前記微生物を培養するために前記ハウジングに水を導入するのに利用される容器。
(請求項60)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための方法。
(請求項61)
請求項60に記載の方法において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする方法。
(請求項62)
水および微生物を収容するための容器と、
流体を収容し、前記容器の前記水に接触するように位置付けられる導管であって、前記水の温度を変化させるため、前記流体の温度が前記水の温度とは異なる、導管とを備える、微生物を培養するためのシステム。
(請求項63)
請求項62に記載のシステムにおいて、
前記導管が完全に前記容器の外部に位置付けられるシステム。
(請求項64)
請求項62に記載のシステムにおいて、
前記導管が前記容器内に少なくとも部分的に位置付けられるシステム。
(請求項65)
請求項62に記載のシステムにおいて、
前記導管が第1の導管であり、前記システムが流体を収容するための第2の導管をさらに備え、前記第2の導管が前記容器の前記水に接触するように位置付けられ、前記水の温度を変化させるため、前記流体の温度が前記水の温度とは異なるシステム。
(請求項66)
請求項65に記載のシステムにおいて、
前記第1の導管が、前記容器の頂部付近で前記容器内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記第2の導管が、前記容器の底部付近で前記容器内に少なくとも部分的に位置付けられるシステム。
(請求項67)
水を収容するための容器を提供する工程と、
フレームを少なくとも部分的に容器内に位置付ける工程と、
媒体を前記フレームに連結する工程と、
前記容器内の前記媒体上で微生物を培養する工程と、
前記フレームおよび前記媒体を第1の速度で移動させる工程と、
前記フレームおよび前記媒体を前記第1の速度とは異なる第2の速度で移動させる工程と、
培養された前記微生物を含む前記水の一部分を前記容器から除去する工程と、
除去された水と交換するための追加の水を前記容器に導入する工程とを含む、微生物を培養するための方法。
(請求項68)
請求項67に記載の方法において、
前記フレームおよび前記媒体を前記第1および第2の速度で移動させるための、前記フレームに連結された駆動部材を提供する工程をさらに含む方法。
(請求項69)
請求項68に記載の方法において、
前記フレームおよび前記媒体を前記第1および第2の速度で移動させる工程が、前記フレームおよび前記媒体を前記第1および第2の速度で回転させる工程をさらに含む方法。
(請求項70)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するためのシステム。
(請求項71)
請求項70に記載のシステムにおいて、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にするシステム。
(請求項72)
請求項70に記載のシステムにおいて、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にするシステム。
(請求項73)
請求項70に記載のシステムにおいて、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にするシステム。
(請求項74)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するためのシステム。
(請求項75)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するためのシステム。
(請求項76)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項77)
請求項76に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項78)
請求項76に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項79)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための方法。
(請求項80)
請求項79に記載の方法において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする方法。
(請求項81)
請求項79に記載の方法において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする方法。
(請求項82)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するためのシステム。
(請求項83)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項84)
請求項83に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項85)
請求項83に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項86)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項87)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項88)
請求項87に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項89)
請求項87に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項90)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項91)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項92)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項93)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングの外部に位置付けられ、部材が前記ハウジングの第1の部分を少なくとも部分的に取り囲む第1の位置と、部材が前記第1の部分よりも小さい前記ハウジングの第2の部分を少なくとも部分的に取り囲む第2の位置との間で、前記ハウジングに対して移動可能な部材とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項94)
水および微生物を収容するための、容器内に少なくとも部分的に位置付けられた媒体を含む容器を提供する工程と、
前記媒体上で前記微生物を培養する工程と、
前記微生物を前記媒体上で保持したまま、前記水の少なくとも一部分を前記容器から除去する工程と、
前記除去された水の少なくとも一部分を前記容器内に戻す工程とを含む、微生物を培養するための方法。
(請求項95)
請求項94に記載の方法において、
前記水の少なくとも一部分を前記容器内に戻す前に、前記除去された水の部分を処理する工程をさらに含む方法。
(請求項96)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジングに画定された、ガスを前記ハウジングに入れるための入口と、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、細長い部材と前記細長い部材から延在する複数のループ部材とを含む媒体とを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項97)
請求項96に記載の容器において、
前記入口が、二酸化炭素が前記ハウジングに入ることを可能にする容器。
(請求項98)
水および微生物を収容するためのハウジングと、
前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられたフレームと、
前記フレームに連結され、前記フレームに浮力を提供するための浮きデバイスとを備える、微生物を培養するための容器。
(請求項99)
請求項98に記載の容器において、
前記フレームの少なくとも一部分が前記ハウジングに収容された水に浸漬され、前記浮きデバイスが前記水に浮く容器。
(請求項100)
請求項98に記載の容器において、
前記浮きデバイスが前記フレームの頂部付近に位置付けられる容器。
(請求項101)
請求項98に記載の容器において、
前記フレームが互いに離隔した第1の部分および第2の部分を含み、前記容器が、前記ハウジング内に少なくとも部分的に位置付けられ、前記フレームに連結され、前記フレームの前記第1および第2の部分の間に延在する媒体をさらに備え、前記浮きデバイスが前記媒体の上に位置付けられる容器。