[00190]本発明の個々の特徴および実施態様をそれぞれ詳細に説明する前に、当然のことながら、本発明は、その用途に関して、以下の詳細な説明に記載の内容、または、図面で説明されているような構造および配置の詳細に限定されない。本発明は、その他の実施態様も可能であり、様々な方法で実施または実行が可能である。また当然のことながら、本明細書において用いられる表現および用語は説明を目的としており、限定とみなされるべきではない。
詳細な説明
[00191]図1を参照すると、微生物を培養するための典型的なシステム20が説明される。システム20は、例えば藻類または微小藻類のような多種多様の微生物を培養することができる。微生物は、様々な理由で培養が可能であり、このような理由としては、例えば、食用の生成物、栄養補給剤、水産養殖、動物用飼料、機能性食品、医薬、化粧品、肥料、燃料生産、例えばバイオ原油(biocrude)、ブタノール、エタノール、航空燃料、水素、バイオガス、バイオディーゼルなどのバイオ燃料が挙げられる。培養が可能な微生物の例としては、健康補助および食物サプリメント用のポリ不飽和脂肪酸を生産するためのP.トリコルヌタム(P. tricornutum);抗癌剤のためのアンフィディノライド(Amphidinolide)およびアンフィジニンを生産するための、アンフィディニウム(Amphidinium sp.);抗真菌剤のためのゴニオドミンを生産するための、アレキサンドリウム・ヒラノイ(Alexandrium hiranoi);エラスターゼ阻害剤であるオシラペプチン(oscillapeptin)、を生産するための、オシラトリア・アガーディ(Oscillatoria agardhii)などが挙げられる。本発明の培養システム20は、多種多様の微生物を様々な理由および用途で培養することができるが、以下の典型的な培養システム20の説明は、燃料生産のための藻類培養に関するものとして説明されるものとし、このような説明は本発明を限定することは目的としない。
[00192]この典型的なシステム20から回収された藻類は加工されて、例えばバイオディーゼル燃料、ジェット燃料のような燃料、および微生物から抽出された脂質で作製されるその他の燃料産物を生産することができる。上記で示したように、多種多様の藻類種を、淡水種か海水種かに関わらずシステム20で培養することによって、燃料のための油を生産することが可能である。典型的な藻類種としては、ボツリオコッカス・ブラウニー(Botryococcus barunii)、キートセロス・ムエレリ(Chaetoceros muelleri)、クラミドモナス・レインハーディ(Chlamydomonas rheinhardii)、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、クロレラ・ピレノイドーサ(Chlorella pyrenoidosa)、クロロコッカム・リトラーレ(Chlorococcum littorale)、ドナリエラ・ビオクラータ(Dunaliella bioculata)、ドナリエラ・サリーナ(Dunaliella salina)、ドナリエラ・テルチオレクタ(Dunaliella tertiolecta)、ミドリムシ(Euglena gracilis)、ハエマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)、ハプト藻(Isochrysis galbana)、ナンノクロロプシス・オクラータ(Nannochloropsis oculata)、ナビクラ・サプロフィラ(Navicula saprophila)、ネオクロリス・オレオアバンダンス(Neochloris oleoabundans)、ポルフィリジウム・クルエンタム(Porphyridium cruentum)、P.トリコルヌタム(P. Tricornutum)、プリムネシウム・パルバム(Prymnesium parvum)、セネデスムス・ジモルファス(Scenedesmus dimorphus)、セネデスムス・ジモルファス(Scenedesmus dimorphus)、セネデスムス・オブリカス(Scenedesmus obliquus)、セネデスムス・クアドリカウダ(Scenedesmus quadricauda)、スピルリナ・マキシマ(Spirulina maxima)、スピルリナ・プラテンシス(Spirulina platensis)、アオミドロ(Spirogyra sp.)、シネココッカス(Synechoccus sp.)、テトラセルミス・マクラータ(Tetraselmis maculata)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)などが挙げられる。これらおよびその他の藻類種に関して、大量の燃料を生産するために、および/または、大量の二酸化炭素を消費するためには、油の含量が高いこと、および/または、二酸化炭素を軽減する能力が高いことが望ましい。
[00193]様々な藻類の種類に応じて、効率的に増殖するためには異なるタイプの環境条件が必要である。ほとんどの種類の藻類は、水(淡水または海水のいずれか)中で培養しなければならない。その他の必要条件は、藻類のタイプに応じて様々である。例えばいくつかのタイプの藻類は、水に光、二酸化炭素および最小量の無機質を添加して培養することができる。このような無機質としては、例えば、窒素およびリンが挙げられる。その他のタイプの藻類は、適切な培養のためにその他のタイプの添加剤を必要とする場合もある。
[00194]続いて図1を参照すれば、システム20は、ガス管理システム24、液体管理システム28、複数のコンテナー32、藻類回収加工装置36、人工光システム37(図30〜80および100〜107を参照)、定置洗浄または洗浄システム38(図81を参照)、および、プログラマブル論理制御装置40(図122を参照)を含む。ガス管理システム24は少なくとも1つの二酸化炭素源44を含み、これは、1種またはそれより多くの様々な源であってもよい。例えば二酸化炭素源44は、工業的な施設、製造施設、燃料で稼働する装置から生じた排気、廃水処理施設から生じた副産物、または、加圧された二酸化炭素キャニスターなどであり得る。典型的な工業的施設および製造施設としては、例えば、発電所、エタノールプラント、セメント加工施設、石炭燃焼発電所などが挙げられる。好ましくは、二酸化炭素源44からのガスは、毒性レベルの二酸化硫黄またはその他の毒性ガス、および、微生物の増殖を抑制する可能性がある重金属のような化合物を含まない。源から排気されたガスが、二酸化硫黄、または、その他の毒性のガスもしくは物質を含む場合、ガスをコンテナー32に導入される前に不純物を除去するかまたは精製することが好ましい。ガス管理システム24は、フィードストリーム中でコンテナー32に二酸化炭素を導入する。いくつかの典型的な実施態様において、このようなフィードストリームは、約10体積%〜約12体積%の二酸化炭素を含んでもよい。その他の典型的な実施態様において、フィードストリームは、約99体積%の二酸化炭素を含んでもよい。このような高い割合の二酸化炭素は様々な源から生じる可能性があり、そのうちの1つは、エタノール製造施設であり得る。あるいはこのようなフィードストリームは、体積に基づきその他の割合の二酸化炭素を含む場合もあるが、このような場合も本発明の本質および範囲に含まれる。
[00195]二酸化炭素が、工業的または製造施設からの排気、機械類からの排気、または、廃水処理施設からの副産物に由来するような例において、システム20は、二酸化炭素を大気に放出させるのではなく有用な目的のために二酸化炭素を再利用する。
[00196]システム20の二酸化炭素源44は、単一の源44であってもよいし、複数の類似の源44(例えば複数の工業的な施設)であってもよいし、または、複数の異なる源44(例えば、工業的な施設、および、廃水処理施設)であってもよい。ガス管理システム24は、二酸化炭素源44から誘導された二酸化炭素をそれぞれのコンテナー32に送達するためのパイプ48のネットワークを含む。いくつかの実施態様において、コンテナー32に二酸化炭素を導入するガス管理システム24の前に、排気(ここから二酸化炭素が生じる)をろ過してもよいし、および/または、冷却して溶液に導入するための冷却噴霧塔(cooling spray tower)を通過させてもよい。
[00197]図示された典型的な図1の実施態様において、コンテナー32は、パイプ48を介して平行に連結される。図示された典型的な実施態様で示したように、パイプ48のネットワークは、メインの注入口ライン48A、および、複数の二次的な注入口の分岐部48Bを含み、この分岐部48Bは、メインの注入口ライン48Aから伸長して、二酸化炭素をメインの注入口ライン48Aからそれぞれの複数のコンテナー32に送る。二次的な注入口分岐部48Bは、コンテナー32の底部に連結され、通常水で充填されているコンテナー32の内部に二酸化炭素を放出する。この二酸化炭素は、コンテナー32に導入されたら当然ながら水中で気泡を形成し、水を通過してコンテナー32の上部に上昇する。いくつかの実施例において、二酸化炭素導入のために考慮される圧力範囲は、約25〜50ポンド/平方インチ(psi)である。ガス管理システム24は、ガススパージャー、拡散器、気泡分配装置(bubble distributor)、水飽和ガスインジェクション(water saturated gas injection)、または、二酸化炭素の気泡をコンテナー32に導入して、二酸化炭素をコンテナー32中でより均一に分配させるためにコンテナー32の底部に設置されたその他の装置を含んでいてもよい。加えて、二酸化炭素の気泡を複数の高さの位置でコンテナー32に導入するために、その他のガススパージャー、拡散器、気泡分配装置またはその他の装置がコンテナー32内にその高さに沿って追加で取り付けられてもよい。コンテナー32に導入される二酸化炭素 ガスは、増殖および培養プロセスでコンテナー32内に含まれる藻類によって少なくとも部分的に消費される。結果として、コンテナー32に導入される二酸化炭素よりもコンテナー32から放出される二酸化炭素のほうが少ない。いくつかの実施態様において、ガス管理システム24は、必要に応じて、ガスを予備的にろ過する要素、冷却する要素、および、毒性ガスを除去する要素を含んでいてもよい。
[00198]ガス管理システム24はさらに、ガス放出パイプ52を含む。上述したように、コンテナー32内の藻類によって消費されない二酸化炭素はコンテナー32内を上昇し、それぞれのコンテナー32の上部領域に蓄積する。藻類による二酸化炭素の消費は、藻類培養に必要な光合成プロセスを受けた藻類によって起こる。光合成プロセスの副産物は藻類による酸素の生産であり、これら酸素はコンテナー32の水中に放出され、媒体110および藻類上に落ち着くかまたは凝集する可能性もあるし、または、上昇してコンテナー32の頂上領域に蓄積する可能性もある。水およびコンテナー32中の酸素レベルが高いと、酸素阻害を引き起こす可能性があり、これは、藻類の二酸化炭素消費を阻害し、最終的には光合成プロセスを阻害する。従って、コンテナー32の頂上に蓄積した酸素およびその他のガスは排出させることが望ましい。
[00199]蓄積した二酸化炭素および酸素はコンテナー32から排気することができるが、この排気は、様々な方式で行われ、例えば環境に排気してもよいし、再利用するためにメインのガスラインに戻してもよいし、工業的な施設に排気してもよいし、例えば工業的な施設を稼働させるための燃焼プロセス用の燃料として排気してもよいし、または、追加の二酸化炭素を抽出することができるさらなるプロセスに送ってもよい。
[00200]当然のことながら、図示された典型的なシステム20は、入ってくるガス中に存在する二酸化炭素の除去または消費において効率的である。従って、排気ガスは比較的少量の二酸化炭素しか含まないため、安全に環境に排気することができる。あるいは排気ガスはメインのガスラインを経由してもよく、ここで排気ガスは、コンテナー32に再導入するためにメインのガスラインに存在するガスと混合される。さらに、排気ガスの一部を環境に排気してもよいし、ガスの一部をメインのガスラインに再導入するか、または、さらなる加工のために送ってもよい。
[00201]液体管理システム28は、水源54、水をコンテナー32に送達する水注入パイプ56、コンテナー32から水と藻類を排出する水の出口パイプ60、および、少なくとも1つのポンプ64を含むパイプのネットワークを含む。ポンプ64は、水がコンテナー32に導入されコンテナー32から排気される量および速度を制御する。いくつかの実施態様において、液体管理システム28は、2つのポンプを含んでいてもよく、一方は、コンテナー32への水の導入を制御するためのものであり、もう一方は、コンテナー32からの水および藻類の排出を制御するためのものである。また液体管理システム28は、使用済みの水を再導入するための水改質パイプ68を含んでいてもよく、ここで使用済みの水はその前にコンテナー32から排気されたものであり、これらはろ過されて藻類を除去し、水注入口パイプ56に戻される。このシステム20内で水を再利用することによって、藻類を培養するのに必要な新しい水の量を少なくし、その後の藻類培養バッチに植え付けるための藻類を提供することができる。
[00202]複数のコンテナー32は、そこで藻類を培養するために利用される。コンテナー32は周囲の環境から封鎖されており、コンテナー32の内部環境は、以下でより詳細に説明されるその他の構成要素のなかでも制御装置40によってガスおよび液体管理システム24、28を介して制御される。図122を参照すると、制御装置40は、人工光の制御装置300、運転用タイマー304および除去用タイマー306を有するモーター制御装置302、温度制御装置308、液体制御装置310、ガス制御装置312、および、環境制御装置(ECD)313を含む。制御装置40の操作、例えば微生物培養システム20の構成要素に関する制御装置40の操作は、以下でより詳細に説明する。典型的な実施態様において、制御装置40は、アレン・ブラッドリー(Allen Bradley)のコンパクトロジックス(CompactLogix)プログラマブル論理制御装置(PLC)でもよい。あるいは制御装置40は、システム20を本明細書において説明される方式で制御することができるその他のタイプの装置でもよい。
[00203]いくつかの実施態様において、コンテナー32は垂直に並べられており、例えば幅または直径が3インチ〜125+フィート、高さが6〜30+フィートのコンテナーを用いて効率的にスペースを利用するために、比較的きつく詰め込まれた並列のアレイで配置させてもよい。例えば1エーカーの土地は、直径24インチを有するコンテナーが約2000〜2200個入る可能性がある。その他の実施態様において、さらにより効率的なスペースの使用を提供するために、コンテナーは相互に積み重ねられる。このようなコンテナーが積み重ねられる実施態様において、底部のコンテナーに導入されたガスはその底部のコンテナーを通って上昇し、底部のコンテナーの頂上に達したら、その底部のコンテナーの上に配置されたコンテナーの底部に入ることができる。この方式において、ガスは、効果的にガスを利用するために数々のコンテナーを経由する可能性がある。
[00204]コンテナー32は、様々な方式で垂直に支持することもできる。コンテナー32を垂直に支持する1つの典型的な方式は図85で説明されており、さらに以下でより詳細に説明される。このような説明された実施例は、コンテナー32を垂直に支持する多くの典型的な方式のうちのほんの一例であり、これらに限定されない。コンテナー32を垂直に支持するその他の方式も考慮され、それらは本発明の本質および範囲に含まれる。加えてコンテナー32は、垂直以外の方向で支持することもできる。
[00205]例えば図86および87は、垂直から水平の範囲の典型的な角度でコンテナー32を支持する典型的な方式を説明する。このような説明された実施例は、コンテナー32を垂直と水平との間の角度に支持する多くの典型的な方式のうちのほんの一例であり、図示された典型的な角度は、コンテナー32が支持される多くの典型的な角度のうちのほんの一例である。このような典型的な方式および支持体の角度に限定されないこととする。コンテナー32を、垂直と水平との間の角度に、およびその他の典型的な角度に支持するその他の方式も考慮され、本発明の本質および範囲に含まれる。
[00206]例えば図88および89も、水平にコンテナー32を支持する典型的な方式を説明する。このような説明された実施例は、水平にコンテナー32を支持する多くの典型的な方式のうちのほんの一例であり、これらに限定されない。水平にコンテナー32を支持するその他の方式も考慮され、これらも本発明の本質および範囲に含まれる。
[00207]光エネルギーまたはフォトンは、藻類培養システム20で利用される光合成プロセスの重要な成分である。フォトンは、日光または人工光源に由来するものが可能である。本明細書において開示されたいくつかの典型的な実施態様はフォトン源として日光を利用しており、本明細書において開示されたその他の典型的な実施態様はフォトン源として人工光を利用しており、一方で、さらにその他の実施態様は、フォトン源として日光と人工光との組み合わせを利用する。図1で示された典型的な実施態様に関して、日光72がフォトン源である。図1で示されたコンテナー32は、光合成プロセスを促進するために直射日光72を受けるように配置されており、このような配置によってコンテナー32内の藻類培養が促進される。
[00208]ここで図2を参照すると、藻類を培養するためのその他の典型的なシステム20が説明されているが、これは図1で示されたシステム20と、具体的には複数のコンテナー32、液体管理システム28、および、制御装置40に関して多くの類似点がある。図1で示された実施態様と2で示された実施態様と間で類似する構成要素は、類似した参照番号で示した。図2で示された典型的な実施態様において、コンテナー32は、ガス管理システム24を経由して、より具体的にはパイプ48のネットワークを経由して順次連結されており、これは、図1で示されたコンテナー32が平行に連結されている実施態様とは対照的である。順次連結される場合、ガス管理システム24は、第一のコンテナー32の底部にガスを導入するメインの注入口ライン48Aを含み、さらに、排気ガスを一つのコンテナー32から次のコンテナー32の底部に輸送する複数の連続した二次的な注入口分岐部48Bを含む。最後のコンテナー32の後に、ガスは、コンテナー32からガス放出パイプ52を介して1またはそれより多くの環境のいずれかに排気され、メインのガスラインに再導入されるか、または、さらなる処理に送られる。
[00209]上記で示したように、ガス源44は工業または製造施設であってもよく、これらは、ある種の藻類種の培養に有害だが、第二の藻類種の培養には有益な元素を含む排気ガスの場合がある。このような例において、コンテナー32は、上述したように、および図2で示されたガス管理システム24を介して順次連結させて、このような排気ガスに適応させてもよい。例えば第一のコンテナー32に、排気ガスの特定の元素の存在下でよく増殖する第一の藻類種が含まれ、第二のコンテナー32に、その排気ガスの特定の元素の存在下ではよく増殖しない第二の藻類種が含まれていてもよい。順次連結された第一および第二のコンテナー32が用いられる場合、排気ガスは第一のコンテナー32に入り、第一の藻類種が培養目的で実質的に排気ガスの特定の元素を消費する。次にその結果生じた第一のコンテナー32からのガス(これは実質的にその特定の元素を含まない)は、ガス管理システム24を介して第二のコンテナー32に輸送され、そこで第二の藻類種が培養目的でその結果生じたガスを消費する。その結果生じたガスは実質的にその特定の元素を含まないため、第二の藻類種の培養は、そのガスによって阻害されない。言い換えれば、第一のコンテナー32は、それに続くコンテナー32に存在するその他の藻類種にとって有害となり得る排気ガス中に存在する特定の元素または元素群を除去する、または、それらを消費するためのフィルターとして作用する。
[00210]当然のことながら、複数のコンテナー32は、平行な方式と連続的な方式とのどちらの組み合わせでも互いに連結させることができ、さらにガス管理システム24は、このような連続的な方式と平行な方式との組み合わせによるコンテナー32へのガス運搬に適応するように適宜設計することができる。
[00211]図1および2で示され上述された微生物培養システムは、個々のコンテナー32を要求に応じて空にしたりできる液体管理システム28を含む。この特徴は、コンテナー32の汚染を制御するための有用な手段である。1またはそれより多くのコンテナー32において汚染が起こる場合、これらのコンテナー32を空にして汚染物質を除去してもよい。それとは反対に、ため池型の培養システムにおいて、ため池のどこかで生じた汚染がため池全体を汚染するため、全てのため池を空するか、および/または処理しなければならない。加えて、図1および2のシステムは個々のコンテナー32を含むが、そのうちの1つのコンテナー32において汚染が起こる場合、その他のコンテナー32は影響を受けない。従って図1および2のシステムは、汚染処理に関して、ため池型の培養システムよりもうまく適合している。
[00212]図3〜27を参照しながら、複数のコンテナー32をより詳細に説明する。この実施例において、複数のコンテナー32はいずれも実質的に同一であるため、単一のコンテナー32のみを図示し本明細書でより詳細に説明する。図示され説明されたコンテナー32は、コンテナー32の単なる典型的な実施態様である。コンテナー32は異なる立体配置を有する可能性があり、さらに異なる構成要素を含む可能性がある。図示されたコンテナー32およびそれに付随する説明は、限定を意味するものではない。
[00213]特に図3および4を参照すれば、図示された典型的なコンテナー32は、円柱形のハウジング76、および、直円錐台型のベース80を含む。あるいはハウジング76は異なる形状を有していてもよく、そのうちいくつかを以下で図127〜130を参照しながらより詳細に説明する。図示された典型的な実施態様において、ハウジング76は、完全に透明であるか、または、特定の光線を透過させるものであり、それによって有意な量の日光72をハウジング76を通過させて空洞84に透過させ、コンテナー32内に含まれる藻類と接触させることができる。いくつかの実施態様において、ハウジング76は半透明であり、ある程度の日光72をハウジング76を通過させて空洞84に透過させられる。その他の実施態様において、ハウジング76は、赤外線遮断材、紫外線を遮断するもの、または、その他のろ過機能を有するコーティングでコーティングされていてもよく、それにより、ハウジング76を通過してコンテナー32に侵入する熱、紫外線および/または特定の光の波長を遮断することができる。ハウジング76は様々な材料で製造することができ、このような材料としては、例えばプラスチック(例えばポリカーボネート)、ガラス、および、ハウジング76を介した日光72の透過を可能にするその他のあらゆる材料が挙げられる。多くの可能性のある材料の1つ、または、ハウジング76を構成することができる製品は、カルウォール社(Kalwall Corporation,ニューハンプシャー州マンチェスター)によって製造された半透明の水産養殖用タンクであり得る。
[00214]いくつかの実施態様において、ハウジング76は、一般的な環境下で、例えば円柱形のようなハウジング76の望ましい形状に容易に形成されない材料で作製することもできる。このような実施態様において、ハウジング76は、実質的に円形の断面形状というよりはむしろ卵型の断面形状を形成する傾向を有する可能性がある。ハウジング76が望ましい形状に成形されやすくするために、追加の構成要素が必要になる場合がある。例えば、一対のサポートリングをハウジング76内に取り付けて、それらのうち一方は頂上付近に、もう一方は底部付近に固定してもよい。これらのサポートリングは実質的に円形であり、ハウジング76が円柱形に成形されやすくする。加えてコンテナー32のその他の構成要素も、ハウジング76が円柱形に成形されやすくする可能性があり、このような構成要素としては、例えば上部および下部のコネクタープレート112、116、ブッシング200、および、カバー212が挙げられる(これら全ては、以下でより詳細に説明する)。コンテナーのハウジング76の製造に使用可能な材料の例としては、ポリカーボネート、アクリル酸の、レキサン(LEXAN(R))(高耐久性のポリカーボネート樹脂熱可塑性プラスチック)、繊維強化プラスチック(FRP)、積層複合材料(ガラスとプラスチックの積層体)、ガラスなどが挙げられる。このような材料をシート状に形成して、それを巻いて実質的に円柱形にし、シートの端部を互いにかみ合わせて、気密性および耐水性になるように接着させるか、溶接するか、または、その他の方法で一緒に固定してもよい。このようなシートは、稼働していない状態では完全な円柱形にならない可能性があるため、上述したような望ましい形状にするのに使用される構成要素の補助を必要とする。あるいは、このような材料は、シートとして形成して巻くのではなく、望ましい円柱形に形成してもよい。
[00215]ベース80は、そこを通ってガス管理システム24からコンテナー32に二酸化炭素ガスが注入される開口部88を含む。ガスバルブ92(図3を参照)は、ガス管理システム24とコンテナー32のベース80との間で連結されており、コンテナー32へのガスフローを選択的に止めたりまたは流したりすることができる。いくつかの実施態様において、ガスバルブ92は制御装置40に電子的に連結されており、制御装置40は、いつガスバルブ92を開閉するかを決定する。その他の実施態様において、ガスバルブ92は使用者によって手動で操作され、使用者が、いつガスバルブ92を開閉するかを決定する。
[00216]続いて図3および4を参照すれば、ハウジング76は水注入口96も含み、ここで液体管理システム28と互いに流体を行き来させて、コンテナー32へ水を流しやすくすることができる。図示された典型的な実施態様において、水注入口96は、ハウジング76中で、ハウジング76の底部付近に取り付けられる。あるいは水注入口96は、より底部の近くに取り付けてもよいし、または、底部から離れて取り付けてもよい。図示された典型的な実施態様において、ハウジング76は単一の水注入口96を含む。あるいはハウジング76は、複数の位置からコンテナー32への水の注入を容易にするために複数の水注入口96を含んでいてもよい。いくつかの実施態様において、水注入口96は、ハウジング76ではなくコンテナー32のベース80内に設置される。
[00217]ハウジング76はさらに、複数の水の出口100を含み、ここで液体管理システム28と互いに流体を行き来させて、コンテナー32から水を流しやすくすることができる。図示された典型的な実施態様において、水の出口100は、ハウジング76の頂上付近に取り付けられる。あるいは水の出口100は、ハウジング76の頂上の近くに取り付けてもよいし、または、それから離れて取り付けてもよい。いくつかの実施態様において、水の出口100は、コンテナー32のベース80中に設置される。ハウジング76の図示された典型的な実施態様は2つの水の出口100を含むが、ハウジング76は、その代わりに、コンテナー32から水を流しやすくするために単一の水の出口100を含む形態も可能である。その他の実施態様において、開口部88は、そこを通って水をコンテナー32から出すことができる出口またはドレインとして使用することができる。
[00218]ハウジング76はまたガスの出口104も含み、ここでガス管理システム24と互いに流体を行き来させて、コンテナー32からのガスのフローを容易にすることができる。操作中に、上記で考察したようにハウジング76の頂上にガスが蓄積するため、ガスの出口104は、ガスの蓄積に対処できるようにハウジング76の頂上付近に取り付けられる。ハウジング76の図示された典型的な実施態様は単一のガスの出口104を含むが、ハウジング76は、その代わりに、コンテナー32からのガスのフローを容易にするために複数のガスの出口104を含んでいてもよい。
[00219]続いて図3および4を参照すれば、コンテナー32はさらに、ハウジングの空洞84中に配置され、そこに媒体110を支持するための媒体のフレーム108を含む。本明細書で用いられるように、用語「媒体」は、微生物の培養を支持してそれを促進するための少なくとも1つの表面を提供する構造的な要素を意味する。フレーム108は、上部のコネクタープレート112、下部のコネクタープレート116、および、シャフト120を含む。この実施例において、上部および下部のコネクタープレート112、116は、実質的に同一である。
[00220]ここで図5を参照すると、上部および下部のコネクタープレート112、116は、実質的に円形状であり、シャフト120を受け入れるための中央のアパーチャ124を含む。いくつかの実施態様において、中央のアパーチャ124は、シャフト120を受け入れて、シャフト120とコネクタープレート112、116との間にプレスばめ、または、抵抗ばめによる結合を提供するのに適した大きさを有する。このような実施態様において、コネクタープレート112、116をシャフト120に固定するのに追加の固定または結合は必要ではない。その他の実施態様において、シャフト120は、上部および下部のコネクタープレート112、116に固定される。シャフト120は、様々な方式でコネクタープレート112、116に固定することができる。例えばシャフト120はその上に糸を有していてもよく、さらにコネクタープレート112、116の中央のアパーチャ124の内表面は、補助的な糸を有していてもよく、それによってコネクタープレート112、116を糸でシャフト120に固定することが容易になる。また例えば、シャフト120は、その上に糸を含んでいてもよく、さらにシャフト120は、コネクタープレート112、116の中央のアパーチャ124を通って挿入されてもよく、さらにコネクタープレート112、116それぞれの上下においてシャフト120にナットを糸で固定してもよく、それによってナット間でコネクタープレート112、116が圧縮され、コネクタープレート112、116をシャフト120にしっかり固定することができる。さらにその他の実施態様において、コネクタープレート112、116は、例えば溶接、ろう付け、接着などの様々な方式でシャフト120に結合させることができる。コネクタープレート112、116をシャフト120に固定する方式がどのようなものでも、コネクタープレート112、116のシャフト120に対する動きを防ぐためには、コネクタープレート112、116とシャフト120とがしっかりと連結していることが望ましい。
[00221]当然のことながら、フレーム108は、コネクタープレート112、116 の代わりにその他の装置を含んでいてもよく、このような装置としては、例えば金属またはプラスチック製のワイヤースクリーン、金属またはプラスチック製のワイヤーマトリックスなどが挙げられる。このような代替案において、媒体110は、スクリーンまたはマトリックス中に存在する開口部を通ってその周りで環状になっていてもよいし、または、ファスナー、例えばホグリングでスクリーンおよびマトリックスに固定してもよい。
[00222]続いて図5を参照すれば、上部および下部のコネクタープレート112、116は、それらを通過するように設置された複数のアパーチャ128、コネクタープレート112、116の外縁中に設置された複数のリセス132、および、コネクタープレート112、116の外縁を構成する端部140中に設置されたスロット136を含む。全てのアパーチャ128、リセス132およびスロット136は、コネクタープレート112、116に媒体110を固定するために用いられる。図示された典型的な実施態様において、コネクタープレート112のアパーチャ128およびリセス132が、それに対応するコネクタープレート116のアパーチャ128およびリセス132に対して垂直に一直線上に並ぶように、コネクタープレート112、116はシャフト120に連結される。コネクタープレート112、116の図示された典型的な実施態様におけるアパーチャ128およびリセス132の立体配置およびサイズは単に典型例を説明するためのものであり、限定する意図はない。コネクタープレート112、116は、アパーチャ128およびリセス132の異なる立体配置およびサイズを有していてもよい。いくつかの実施例において、アパーチャ128およびリセス132の立体配置およびサイズは、コンテナー32中で培養しようとする藻類のタイプによって様々である。生い茂るように増殖した藻類の場合、糸状媒体110と糸状媒体110との間隔をより大きくする必要とし、それに対してそれほど生い茂るように増殖しなかった藻類の場合、糸状媒体110をより密接させて詰め込んでもよい。例えば、藻類種クロレラ・ブルガリス(C. Vulgaris)およびボツリオコッカス・ブラウニー(Botryococcus barunii)は極めて密集して増殖し、個々の糸状媒体110の間隔は、中心で約1.5インチであってもよい。また例えば、藻類種ファエオダクチラム・トリコルヌタム(Phaeodactylum tricornutum)は、クロレラ・ブルガリスまたはボツリオコッカス・ブラウニーほどの生い茂るような増殖を示さない場合があるため、個々の糸状媒体110の間隔は、中心で約1.0インチまで小さくなる。加えて、例えば個々の糸状媒体110の間隔は、藻類種ボツリオコッカス・ブラウニーの場合、中心で約2+インチである。当然のことながら、個々の糸状媒体110の間隔は培養しようとする藻類種によって定めることができ、本明細書において説明される典型的な間隔は説明のためであって、これらに限定されない。媒体110のコネクタープレート112、116への連結を以下でより詳細に説明する。
[00223]ここで図6〜8を参照すると、典型的な媒体110が説明される。図示された媒体110は、コンテナー32中で利用できる多種多様のタイプの媒体110のうちの1つであって、限定する意図はない。図示された媒体110は、ループコード状の媒体であり、これは、延長部材144、および、延長部材144に沿って配置された複数のループを含む。図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、媒体110の延長された中央のコアである。本明細書で用いられるように、延長されたとは、媒体110の2つの寸法よりも長いことを意味する。図示された典型的な実施態様において、媒体110の縦寸法は、延長された寸法である。その他の典型的な実施態様において、横寸法またはその他の寸法が、延長された寸法であってもよい。
[00224]ここで図6を参照すると、ループコード状の媒体110の典型的な実施態様が説明される。図6の媒体110は、第一面152と第二面156とを含む延長された中央のコア144、第一および第二面152および156のそれぞれから横方向に伸長した複数の突起または媒体部材148(図示された典型的な実施態様においてはループ)、および、中央のコア144と結合している強化部材160を含む。この実施例において、強化部材160は、コードを撚り合わせものを含む。媒体110はまた、前の部分164(図6を参照)、および、後ろの部分168(図7を参照)も含む。
[00225]中央のコア144は、様々な方法で、および、様々な材料で構築してもよい。一実施態様において、中央のコア144は、編物である。中央のコア144は、様々な方式で、様々機械で編むことができる。いくつかの実施態様において、中央のコア144は、イタリアのコメス社(Comez SpA)より入手可能な編み機で編むことができる。コア144の編物部分は、小数の編み目(例えば4〜6目)の縦方向の列172を含んでもよい。撚り合わせて編まれたコア144そのものが、強化部材160として役立つ場合もある。コア144は、編み糸のような材料から形成されてもよい。適切な編み糸のような材料としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレンおよび当業者によく知られたその他の材料が挙げられる。編み糸のような材料は、連続したフィラメント構造を有するものでもよいし、または、紡績によって得られたステープルヤーンでもよい。中央のコア144の横方向の幅lは比較的狭く、変更される可能性がある。いくつかの実施態様において、横方向の幅lは約10.0mm以下であり、典型的には約3.0mm〜約8.0mm、または、約4.0mm〜約6.0mmである。
[00226]図6で示されるように、複数のループ148は中央のコア144の第一および第二面152および156から横方向に伸長する。観察されるように、複数のループ148および中央のコア144は、藻類を培養しながらそれらを回収したり、または、抑制したりすることができるような配置が提供されるように設計される。複数のループ148によって、藻類のコロニーの増殖に適応するような形状にする柔軟さが提供される。同時に、複数のループ148は、ガス、具体的には二酸化炭素が水を通って上昇しないようにするものであり、それによって媒体110上で増殖する藻類の付近に二酸化炭素が留まる時間を長くすることができる(以下でより詳細に説明される)。
[00227]複数のループ148は、典型的には中央のコア144と同じ材料で構築され、さらに可変の横方向の幅l’を含んでいてもよい。この実施例において、複数のループ148それぞれの横方向の幅l’は約10.0mm〜約15.0mmの範囲内のであってよく、この例において、中央のコア144は、媒体110の横方向全体の幅の約7分の1〜5分の1を占める。媒体110は、微小藻類のような水が媒介する微生物の物理的な捕獲および取り込みを提供する高番手のフィラメント糸を含む。また媒体110のループ形状も、ネットに似た方式で藻類の捕捉を助ける。
[00228]図6〜8を参照すると、媒体110は、任意に多種多様の強化部材の使用によって強化されてもよい。強化部材は、媒体110の一部、例えば媒体110の撚り合わせた糸であってもよいし、または、追加の強化部材は、媒体110と分かれていてもよい。特に図6を参照すれば、媒体110は2つの強化部材176および180を含んでいてもよく、一方の部材はコア144の両側に配置されている。このような実施態様において、2つの強化部材176および180は、媒体110の撚り合わせた糸の一部である外壁の形態である。特に図8を参照すれば、媒体110は、撚り合わせて編まれた中央のコア144と分かれた追加の強化部材160を含む。追加の強化部材は、中央のコア144に沿ってそれらと相互に連結される。強化部材160の材料は、典型的には中央のコア144よりも高い引張強度を有し、約50.0ポンド〜約500ポンドの範囲の破壊強さを有する可能性がある。従って、強化部材160は様々な材料で構築することができ、このような材料としては、高い強度の合成フィラメント、テープ、および、ステンレス鋼ワイヤーまたはその他のワイヤーが挙げられる。2つの特に有用な材料は、ケブラー(Kevlar(R))、および、テンシロン(Tensylon(R))である。いくつかの実施態様において、媒体110を強化するために複数の追加の強化部材160を用いてもよい。
[00229]中央のコア144に1種またはそれより多くの強化部材160を様々な方式で追加することができる。媒体110を強化することができる第一の方式は、編成工程中にコア144の緯糸に1種またはそれより多くの強化部材160を追加することによる。これらの強化部材160は、コア144の経糸と実質的に平行な関係で取り付けて、コア144の複合構造に縫いこんでもよい。当然のことながら、これらの強化部材の使用によって、中央のコア144の幅を、コアの引張強度を有意に損うことなく、既知の媒体の中央のコアと比較して小さくすることができる。
[00230]媒体110を強化することができるその他の方式は、1種またはそれより多くの強化部材160を、撚りの操作で、その後の編成工程で導入することを含む。この方法は、中央のコア144に張力がかかった強化部材を平行に導入することを可能にするものであり、それにより中央のコア144がこれらの強化部材160に巻き付いた状態になる。
[00231]加えて、強化部材160を取り込む様々な方式を組み合わせてもよい。従って、編成プロセス中に1種またはそれより多くの強化部材160を中央のコア144に入れてもよく、続いて、その後の撚りの工程中に1種またはそれより多くの強化部材160を導入してもよい。これらの強化部材160は、同一でもよいしまたは異なっていてもよい(例えば編成中にケブラー(Kevlar(R))を使用してもよく、撚っている間にステンレス鋼ワイヤーを導入してもよい)。
[00232]さらに、強化部材160の存在は、媒体110における伸縮性の低減に役に立つ可能性がある。これらのラインに沿って、媒体110は、媒体1フィートあたり既知の構造よりも多くのポンド(質量)を保持することができる。媒体110は、約500ポンド(質量)/フィートまで提供することができる。これは、媒体が曲がりやすくなったり、または、使用中に破断したりする危険を減少させるという利点があり、さらに藻類培養システム20が、媒体110からの藻類の除去が必要となる前に、より大量の藻類を生産できるようにする。
[00233]上記で示したように、図示された典型的な媒体は、システム20で利用が可能な多種多様の媒体のうちのほんの一例である。ここで図9および10を参照すると、その他の典型的な媒体110が説明され、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、延長された中央のコア144であり、これは織物であってもよく、媒体部材148は、媒体部材148が実質的に中央のコア144に対して垂直に配向されるように中央のコア144に留められていてもよい。媒体部材148は、ループ状ではないが、その代わりに、中央のコア144から外へ向かって突き出た材料の実質的に直線状の糸である。コンテナー32で用いられる場合、中央のコア144は上部および下部のコネクタープレート112、116の間を垂直に伸長し、媒体部材148は、実質的に水平に配向される。コンテナー32中に存在する藻類は、中央のコア144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜8で図示されている典型的な媒体110の利点と類似した利点を提供することができる。
[00234]続いて図9および10を参照すれば、中央のコア144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば中央のコア144は、高い引張強度を有する合成材料で製造された編まれたファイバー構造で構成されていてもよく、このようなファイバー構造としては、例えば、ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(DACRON(R))、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリビニリデンが挙げられる。このような構造は、金属糸、および、導光特性を示すモノフィラメントで強化されてもよい。また例えば中央のコア144は、以下の方式:編成、押出し、成形、起毛、接着などの1またはそれより多くで形成されてもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な方式で中央のコア144に導入されてもよいし、または、中央のコア144と共に形成されてもよい。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。当然のことながら、媒体部材148は、中央のコア144と同じ材料で構成されていてもよいし、または、中央のコア144とは異なる材料で構成されていてもよい。また例えば媒体部材148は、以下の方式のうちいずれか1つ:編成、房の形成、注入、押出し、成形、起毛、接着などで中央のコア144に導入されてもよいし、または、中央のコア144と共に形成されてもよい。
[00235]本明細書において説明され図9および10で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜8で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図9および10で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00236]ここで図11および12を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、延長された中央のコア144であり、これは織物であってもよく、媒体部材148は、媒体部材148が中央のコア144に対して実質的に垂直に配向されるように中央のコア144に織り込まれていてもよい。媒体部材148は、ループ状ではないが、その代わりに、中央のコア144から外へ向かって突き出た材料の実質的に直線状の糸である。コンテナー32で用いられる場合、中央のコア144は上部および下部のコネクタープレート112、116の間を垂直に伸長して、媒体部材148は、実質的に水平に配向される。コンテナー32中に存在する藻類は、中央のコア144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって上述され図6〜10で示された典型的な媒体110の利点と類似した利点を提供することができる。
[00237]続いて図11および12を参照すれば、中央のコア144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば中央のコア144は、高い引張強度を有する合成材料で製造された、編物のファイバー構造で構成されていてもよく、このようなファイバー構造としては、例えば、ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンが挙げられる。このような構造は、金属糸、および、導光特性を示すモノフィラメントで強化されてもよい。また例えば中央のコア144は、以下の方式:編成、房の形成、注入、成形、起毛、押出し、接着などの1またはそれより多くで形成されてもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な方式で中央のコア144に導入されてもよいし、または、中央のコア144と共に形成されてもよい。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のモノフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステルおよびポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。また材料は、導光特性を示すものでもよい。当然のことながら、媒体部材148は、中央のコア144と同じ材料で構成されていてもよいし、または、中央のコア144とは異なる材料で構成されていてもよい。また例えば媒体部材148は、以下の方式のうちいずれか1つ:編成、房の形成、注入、成形、起毛、接着などで中央のコア144に導入されてもよいし、または、中央のコア144と共に形成されてもよい。
[00238]本明細書において説明され図11および12で図示された典型的な媒体110は、上述され図6〜10で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図11および12で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00239]ここで図13および14を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、延長された中央のコア144であり、これは、撚り糸のような材料、または、ほつれさせることができるその他の材料であってもよいし、媒体部材148は、撚り糸のような材料を起毛させたり、または、別の方法で毛羽立たせたりすることによって形成されてもよい。コンテナー32で用いられる場合、中央のコア144は上部および下部のコネクタープレート112、116の間を垂直に伸長し、媒体部材148は中央のコア144から外側に突き出ている。コンテナー32中に存在する藻類は、中央のコア144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜12で示された典型的な媒体110の利点と類似した利点を提供することができる。
[00240]続いて図13および14を参照すれば、中央のコア144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば中央のコア144は、以下の方式の1またはそれより多く:編成、房の形成、注入、押出し、成形、起毛、接着などで形成されてもよい。媒体部材148は、中央のコア144を起毛させたり、または、別の方法で毛羽立たせたりすることによって形成されるので、媒体部材148は、中央のコア144と同じ材料で構成される。
[00241]本明細書において説明され図13および14で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜12で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図13および14で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00242]ここで図15および16を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、延長された中央のコア144であり、これは、中央のコア144から突き出した媒体部材148を提供するために、引掻かれた、削られた、こすられた、毛羽立たせた、くぼませた、引き裂かれた、えぐられた、または、別の方法で傷をつけた固形材料で構成されていてもよい。コンテナー32で用いられる場合、中央のコア144は上部および下部のコネクタープレート112、116の間を垂直に伸長し、媒体部材148が中央のコア144から実質的に水平に突き出でる。コンテナー32中に存在する藻類は、中央のコア144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜14で示された典型的な媒体110の利点と類似した利点を提供することができる。
[00243]続いて図15および16を参照すれば、中央のコア144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば中央のコア144は、プラスチック、アクリル繊維、金属炭素繊維、ガラス、繊維強化プラスチック、複合材料、または、糸、フィラメントもしくは粒子がブレンドされた組み合わせで構成されていてもよい。媒体部材148は中央のコア144の外面に傷をつけることによって形成される場合があることから、媒体部材148は、中央のコア144と同じ材料で構成される。
[00244]本明細書において説明され図15および16で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜14で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図15および16で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00245]ここで図17および18を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、延長された中央のコア144であり、これは、容易に光を伝達してそれらから光を放出する材料で構成されていてもよく、媒体部材148は、中央のコア144の周りにぴったりと巻かれた1またはそれより多くの糸状媒体を含む。1個またはそれより多くの光源からこの典型的な媒体110の中央のコア144に光が放出され、続いて中央のコア144から光が放出される可能性がある。コンテナー32中に存在する藻類は、中央のコア144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよい。媒体部材148と中央のコア144とがぴったりと巻き付いているために、中央のコア144から放出された光は、媒体部材148および藻類上に放出されると予想される。この典型的な媒体110のいくつかの実施態様において、中央のコア144の外面は、中央のコア144の内部から外部へ光が回折しやすくするために、例えば引掻かれた、削られた、こすられた、毛羽立たせた、くぼませた、引裂かれた、えぐられた、または、別の方法で傷をつけられた外面でもよい。
[00246]続いて図17および18を参照すれば、中央のコア144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば中央のコア144は、透明または半透明の材料、例えばアクリル繊維、ガラスなどで構成されていてもよい。このようなまた材料は、導光特性を示すものでもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な立体配置を有する可能性がある。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のモノフィラメント、および、マルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。また材料は、導光特性を示すものでもよい。また例えば中央のコア144の周りに巻かれた媒体部材148は、多種多様の立体配置を有する可能性があり、例えば図6〜8で示されたものに類似したループコード状の媒体、図9〜16で示されたその他の典型的な媒体のいずれか、または、その他の形状、サイズおよび立体配置であってもよい。
[00247]本明細書において説明され図17および18で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜16で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図17および18で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00248]ここで図19を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144はの端部の端部に取り付けられ、媒体部材148は、延長部材144の片側に伸長する。いくつかの典型的な実施態様において、延長部材144は、織物であってもよく、媒体部材148が実質的に延長部材144に対して垂直に配向されるように媒体部材148が延長部材144に織り込まれていてもよい。図示された典型的な実施態様において、媒体部材148は、延長部材144から外へ向かって突き出た材料の実質的に直線状の糸である。その他の典型的な実施態様において、媒体部材148はループであってもよい。コンテナー32で用いられる場合、延長部材144は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で垂直に伸びて、媒体部材148は、実質的に水平に配向される。コンテナー32中に存在する藻類は、延長部材144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜18で示された典型的な媒体110の利点と類似の利点を提供することができる。
[00249]続いて図19を参照すれば、延長部材144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば、延長部材144は、高い引張強度を有する合成材料で製造された編まれたファイバー構造で構成されていてもよく、このようなファイバー構造としては、例えば、ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンが挙げられる。このような構造は、金属糸、および、導光特性を示すモノフィラメントで強化されてもよい。また例えば、延長部材144は、1またはそれより多くの以下の方式:編成、房の形成、注入、成形、起毛、押出し、接着などで形成されてもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な方式で延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のモノフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。また材料は、導光特性を示すものでもよい。当然のことながら、媒体部材148は、延長部材144と同じ材料で構成されていてもよいし、または、延長部材144とは異なる材料で構成されていてもよい。また例えば媒体部材148は、以下の方式のうちの1つ:編成、房の形成、注入、成形、起毛、接着などによって延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。
[00250]本明細書において説明され図19で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜18で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図19で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00251]ここで図20を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、媒体部材148の端部の付近に取り付けられて、媒体部材148の中心から移動される。いくつかの典型的な実施態様において、延長部材144は、織物であってもよく、媒体部材148が実質的に延長部材144に対して垂直に配向されるように媒体部材148が延長部材144に織り込まれていてもよい。図示された典型的な実施態様において、媒体部材148は、延長部材144から外へ向かって突き出た材料の実質的に直線状の糸である。その他の典型的な実施態様において、媒体部材148はループであってもよい。コンテナー32で用いられる場合、延長部材144は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で垂直に伸長して、媒体部材148は、実質的に水平に配向される。コンテナー32中に存在する藻類は、延長部材144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜19で示された典型的な媒体110の利点と類似の利点を提供することができる。
[00252]続いて図20を参照すれば、延長部材144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば延長部材144は、高い引張強度を有する合成材料で製造された編まれたファイバー構造で構成されていてもよく、このようなファイバー構造としては、例えば、ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンが挙げられる。このような構造は、金属糸、および、導光特性を示すモノフィラメントで強化されてもよい。また例えば、延長部材144は、1またはそれより多くの以下の方式:編成、房の形成、注入、成形、起毛、押出し、接着などで形成されてもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な方式で延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のモノフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。また材料は、導光特性を示すものでもよい。当然のことながら、媒体部材148は、延長部材144と同じ材料で構成されていてもよいし、または、延長部材144とは異なる材料で構成されていてもよい。また例えば媒体部材148は、以下の方式のうちの1つ:編成、房の形成、注入、成形、起毛、接着などによって延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。
[00253]本明細書において説明され図20で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜19で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図20で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00254]ここで図21を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、媒体部材148の端部の付近に取り付けられて、媒体部材148の中心から移動される。いくつかの典型的な実施態様において、延長部材144は、織物であってもよく、媒体部材148が実質的に延長部材144に対して垂直に配向されるように媒体部材148が延長部材144に織り込まれていてもよい。図示された典型的な実施態様において、媒体部材148は、延長部材144から外へ向かって突き出た材料の実質的に直線状の糸である。その他の典型的な実施態様において、媒体部材148はループであってもよい。コンテナー32で用いられる場合、延長部材144は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で垂直に伸長して、媒体部材148は、実質的に水平に配向される。コンテナー32中に存在する藻類は、延長部材144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜20で示された典型的な媒体110の利点と類似の利点を提供することができる。
[00255]続いて図21を参照すれば、延長部材144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば延長部材144は、高い引張強度を有する合成材料で製造された編まれたファイバー構造で構成されていてもよく、このようなファイバー構造としては、例えば、ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンが挙げられる。このような構造は、金属糸、および、導光特性を示すモノフィラメントで強化されてもよい。また例えば、延長部材144は、1またはそれより多くの以下の方式:編成、房の形成、注入、成形、起毛、押出し、接着などで形成されてもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な方式で延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のモノフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。また材料は、導光特性を示すものでもよい。当然のことながら、媒体部材148は、延長部材144と同じ材料で構成されていてもよいし、または、延長部材144とは異なる材料で構成されていてもよい。また例えば媒体部材148は、以下の方式のうちの1つ:編成、房の形成、注入、成形、起毛、接着などによって延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。
[00256]本明細書において説明され図21で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜20で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図21で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00257]ここで図22を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、延長部材144、および、延長部材144から突き出した複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、様々な媒体部材148に沿って異なる位置に取り付けられる。いくつかの典型的な実施態様において、延長部材144は、織物であってもよく、媒体部材148が実質的に延長部材144に対して垂直に配向されるように媒体部材148が延長部材144に織り込まれていてもよい。図示された典型的な実施態様において、媒体部材148は、延長部材144から外へ向かって突き出た材料の実質的に直線状の糸である。その他の典型的な実施態様において、媒体部材148はループであってもよい。コンテナー32で用いられる場合、延長部材144は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で垂直に伸びて、媒体部材148は、実質的に水平に配向される。コンテナー32中に存在する藻類は、延長部材144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜21で示された典型的な媒体110の利点と類似の利点を提供することができる。
[00258]続いて図22を参照すれば、延長部材144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば延長部材144は、高い引張強度を有する合成材料で製造された編まれたファイバー構造で構成されていてもよく、このようなファイバー構造としては、例えば、ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンが挙げられる。このような構造は、金属糸、および、導光特性を示すモノフィラメントで強化されてもよい。また例えば、延長部材144は、1またはそれより多くの以下の方式:編成、房の形成、注入、成形、起毛、押出し、接着などで形成されてもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な方式で延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のモノフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。また材料は、導光特性を示すものでもよい。当然のことながら、媒体部材148は、延長部材144と同じ材料で構成されていてもよいし、または、延長部材144とは異なる材料で構成されていてもよい。また例えば媒体部材148は、以下の方式のうちの1つ:編成、房の形成、注入、成形、起毛、接着などによって延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。
[00259]本明細書において説明され図22で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜21で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図22で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00260]ここで図23を参照すると、その他の典型的な媒体が説明されており、これは、一対の延長部材144、および、延長部材144から突き出てそれらから伸びた複数の突起または媒体部材148を含む。この図示された典型的な実施態様において、延長部材144は、媒体部材148の端部の付近に取り付けられ、媒体部材148の中心から移動される。いくつかの典型的な実施態様において、延長部材144は、織物であってもよく、媒体部材148が実質的に延長部材144に対して垂直に配向されるように媒体部材148が延長部材144に織り込まれていてもよい。図示された典型的な実施態様において、媒体部材148は、延長部材144から外へ向かって突き出た材料の実質的に直線状の糸である。その他の典型的な実施態様において、媒体部材148はループであってもよい。コンテナー32で用いられる場合、延長部材144は上部および下部のコネクタープレート112、116との間を垂直に伸長し、媒体部材148は、実質的に水平に配向される。コンテナー32中に存在する藻類は、延長部材144および媒体部材148に留まっていてもよいし、または、それらに付着していてもよく、それによって、上述され図6〜22で示された典型的な媒体110の利点と類似の利点を提供することができる。
[00261]続いて図23を参照すれば、延長部材144は、様々な材料で構成されていてもよいし、様々な方式で形成されてもよい。例えば延長部材144は、高い引張強度を有する合成材料で製造された編まれたファイバー構造で構成されていてもよく、このようなファイバー構造としては、例えば、ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のマルチフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンが挙げられる。このような構造は、金属糸、および、導光特性を示すモノフィラメントで強化されてもよい。また例えば、延長部材144は、1またはそれより多くの以下の方式:編成、房の形成、注入、成形、起毛、押出し、接着などで形成されてもよい。媒体部材148に関して、媒体部材148は様々な材料で構成されていてもよく、これらは、様々な方式で延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。例えば媒体部材148は、1種またはそれより多くの以下の材料:ナイロン(R)、ケブラー(R)、ダクロン(R)、スペクトル(R)、およびその他のモノフィラメントを撚ったファイバー、例えばポリエステル、および、ポリ塩化ビニリデンで構成されていてもよい。また材料は、導光特性を示すものでもよい。当然のことながら、媒体部材148は、延長部材144と同じ材料で構成されていてもよいし、または、延長部材144とは異なる材料で構成されていてもよい。また例えば媒体部材148は、以下の方式のうちの1つ:編成、房の形成、注入、成形、起毛、接着などによって延長部材144に導入されてもよいし、または、それらと共に形成されてもよい。
[00262]本明細書において説明され図23で示された典型的な媒体110は、上述され図6〜22で示された典型的な媒体110と類似の特徴および特色を有していてもよい。例えば図23で示された媒体110は、図6〜8で示された媒体110に関して述べられた強化部材のいずれかの形態を有していてもよい。
[00263]図示され説明された典型的な媒体は、システム20で用いられる可能性がある多くの様々なタイプの媒体のうちいくつかとして示したものであり、これらに限定されない。従ってその他のタイプの媒体も、本発明の目的とする本質および範囲に含まれる。
[00264]図3〜5および24〜26を参照すると、媒体110のフレーム108への連結が説明される。媒体110はフレーム108に様々な方式で連結させることができるが、これらの方式のうちほんの数種のみを本明細書において説明する。説明された媒体110をフレーム108に連結する方式は、限定する意図はなく、上述したように媒体110は多種多様の方式でフレーム108に連結させることができる。
[00265]媒体110は、様々な方式でコンテナーのフレーム108に取り付けることができ、本明細書において説明される方式は、可能性のある多くの方式のうちのほんの数種にすぎない。連結の第一の典型的な方式において、媒体110は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で往復して張られた単一の長い糸で構成されていてもよい。この方式において、糸状媒体110の第一の端部は、上部のコネクタープレート112または下部のコネクタープレート116のいずれかに縛られているか、または、別の方法で固定されており、糸状媒体110は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で往復して伸長しており、さらに第二の端部は、上部のコネクタープレート112または下部のコネクタープレート116のいずれかに糸状媒体110の長さに応じて縛られており、糸状媒体が十分に引張られた状態では、コネクタープレート112、116のいずれかが第二の端部に最も近くなる。媒体110のうちの一本をこの方式で往復させて張ることによって、互いに離れて配置される上部および下部のコネクタープレート112、116の間で伸長した複数の媒体区分110が提供される。一本の糸状媒体110は、様々な方式で上部および下部のコネクタープレート112、116の間で往復して張ることができるが、簡略化するために1つのみの典型的な方式を本明細書において説明しただけであり、この説明されている方式に限定されないこととする。
[00266]このような糸の第一の端部は、上部のコネクタープレート112中に設置されたアパーチャ128のうちの第一のアパーチャで、上部のコネクタープレート112に縛り付けられる。続いて糸状媒体110は下部のコネクタープレート116に向かって下方へ伸長し、および、下部のコネクタープレート116中に設置されたアパーチャ128のうちの第一のアパーチャに挿入される。続いて糸状媒体110は、下部のブラケットプレート116中に設置されたアパーチャ128のうちの第一のアパーチャに隣接して設置されたアパーチャ128のうちの第二のアパーチャを通って上向きに挿入され、上部のコネクタープレート112に向かって上向きに伸長する。続いて糸状媒体110は、上部のコネクタープレート112中に設置されたアパーチャ128のうちの第一のアパーチャに隣接して設置されたアパーチャ128のうちの第二のアパーチャを通って上向きに挿入され、続いて上部のコネクタープレート112中に設置されたアパーチャ128のうちの第二のアパーチャに隣接して設置されたアパーチャ128のうちの第三のアパーチャに下に向かって挿入される。上部および下部のコネクタープレート112、116中に設置された隣接するアパーチャ128の間で往復して糸状媒体110を伸長させ続けることによって、媒体110が上部および下部のコネクタープレート112、116中に設置されたアパーチャ128全てに挿入されるようにする。図示された典型的なコネクタープレート112、116は6個のアパーチャ128を含み、糸状媒体110の第一の端部は、上部のコネクタープレート112中のアパーチャ128のうちの1つに縛られているため、これから塞がれる最後のアパーチャ128は、上部のコネクタープレート112中に存在すると予想される。
[00267]媒体110が上部のコネクタープレート112中の第六のアパーチャ128を塞いだら、糸状媒体110は、上部のコネクタープレート112中の凹部132のうちの第一の凹部に伸長する。この第一の凹部132から、糸状媒体110は、下部のコネクタープレート116中の凹部132のうちの第一の凹部に向かって下方へ伸長する。続いて糸状媒体110は下部のコネクタープレート116の底面184に沿って、下部のコネクタープレート116中の凹部132のうちの第一の凹部に隣接する凹部132のうちの第二の凹部に向かって上方へ伸長する。この第二の凹部132から、糸状媒体110は、上部のコネクタープレート112中に設置された凹部132のうちの第一の凹部に隣接して設置された凹部132のうちの第二の凹部に向かって上方へ伸長する。続いて糸状媒体110は、上部のコネクタープレート112の上面188に沿って、および、上部のコネクタープレート112中の凹部132のうちの第二の凹部に隣接する凹部132のうちの第三の凹部に向かって下方へ伸長する。上部および下部のコネクタープレート112、116中に設置された隣接する凹部132の間で往復して糸状媒体110を伸長させ続けることによって、媒体110が上部および下部のコネクタープレート112、116中に設置された凹部132全てに挿入されるようにする。図示された典型的なコネクタープレート112、116は10個の凹部132を含み、上部のコネクタープレート112中の凹部132のうち1つは最初に塞がれるため、これから塞がれる最後の凹部132は、上部のコネクタープレート112中に存在すると予想される。糸状媒体110を、上部のコネクタープレート112中の最後の凹部132に上向きに挿入したら、糸状媒体110の第二の端部は、上部のコネクタープレート112中に設置されたアパーチャ128のうちの1つに縛り付けることができる。糸状媒体110の上部および下部のコネクタープレート112、116への固定を補助するために、例えばワイヤー、ロープまたはその他の細くて強い曲げられる装置のようなファスナー192が、上部および下部のコネクタープレート112、116それぞれの端部140の周りに配置されており、上部および下部のコネクタープレート112、116それぞれの端部140中に設置されたスロット136にきつく締めることによって、ファスナー192と、上部および下部のコネクタープレート112、116と間の凹部132中に糸状媒体110を封じ込める。上記で示したように、図示され説明された糸状媒体110をフレーム108に連結する方式は単なる典型的な方式であって、多種多様の代替法が存在しており、それらも本発明の本質および範囲に含まれる。
[00268]図示された実施例において、上部および下部のプレート112、116のアパーチャ128は、一般的には、上部のプレート112のアパーチャ128が下部のプレート116のアパーチャ128と垂直に揃うように垂直に整列している。同様に上部および下部のプレート112、116の凹部132は、一般的には垂直に整列している。図示されたように、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で伸長した糸状媒体110の様々な伸長部分または区分は、実質的に垂直に伸長する。これは、上部および下部のプレート112、116の整列させたアパーチャ128と、上部および下部のプレート112、116の整列させた凹部132との間で糸状媒体110を伸長させることによって達成される。しかし当然のことながら、糸状媒体110はまた、整合していないアパーチャ128と凹部132との間で糸状媒体110が伸長するように、垂直方向に対して角度をつけた状態で上部および下部のコネクタープレート112、116の間で伸長させてもよい。また当然のことながら、糸状媒体110が上部および下部のコネクタープレート112、116の間で伸長する際に、らせん状になってもよい。
[00269]連結の第二の方式において、媒体110は、それぞれ上部および下部のコネクタープレート112、116の間に張られた複数の別々の媒体110で構成されていてもよい。この方式において、媒体110はそれぞれ、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で1回伸長する。媒体110それぞれの第一の端部は、上部のコネクタープレート112または下部のコネクタープレート116のうちの一方に縛られているか、または、別の方法で固定されており、第二の端部は、伸長して上部のコネクタープレート112または下部のコネクタープレート116のもう一方に固定される。この方式で複数の媒体110を張りわたすことによって、互いに離れて配置された上部および下部のコネクタープレート112、116の間で伸長した複数の媒体区分110が提供される。いくつかの実施態様において、複数の媒体110は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間に実質的に垂直に張られるが、これは、整列させたアパーチャ128と整列させた凹部132との間に媒体110を伸長させることによって達成される。その他の実施態様において、複数の媒体110は、垂直方向に対して角度をつけた状態で上部および下部のコネクタープレート112、116の間で張られるが、これは、揃っていないアパーチャ128と揃っていない凹部132との間に媒体110を伸長させることによって達成される。さらなる実施態様において、複数の媒体110が、上部および下部のコネクタープレート112、116の間で伸長する際に複数の媒体110は、らせん状になってもよい。
[00270]当然のことながら、単一の媒体または複数の媒体110は、本明細書において説明したもの以外の様々な方式で上部および下部のコネクタープレート112、116に連結させることもできる。例えば単一の媒体または複数の媒体110は、フレーム108にクリップ止めされてもよいし、接着させてもよいし、締められてもよいし、または、その他のあらゆる適切な方式で固定されてもよい。
[00271]特に図25を参照すれば、図示された典型的な媒体110の配向は、コンテナー32の外縁に向かうのではなくコンテナー32の中心付近(すなわちシャフト120の付近)に媒体110が高度に密集した状態を提供する。このように媒体110が配向することによって、数ある中でも、日光を、最も外側の糸状媒体110を通って、内部の糸状媒体110が配置されたコンテナー32の中心に透過させることが容易になり、従って、内部の糸状媒体110に配置された藻類の効率的な光合成および培養を促進することができる。一方で、媒体110がコンテナー32の外縁付近でより密集している場合、このような密集した外部媒体110は、かなりの量の日光をブロックすると予想され、それによって日光のコンテナー内部32への透過が遮断され、さらに内部の糸状媒体110に配置された藻類光合成および培養が阻害される。このような説明されている実施態様において上部および下部のコネクタープレート112、116の間に張られた媒体110を用いれば、媒体110によって提供されるコンテナー32中で水を通過して上昇するガス(例えば二酸化炭素)のための通路が不安定なものになる。この不安定な通路は気泡の上昇を遅くし、それによって気泡と媒体110に支持された藻類との接触時間の増加が促進される。
[00272]上部および下部のコネクタープレート112、116に媒体110を連結させるのに用いられる方式がどのようなものでも、上部および下部のコネクタープレート112、116の周囲に設置された凹部132の間で伸長している最も外側の糸状媒体110は、上部および下部のコネクタープレート112、116の外側の端部140の外に突き出る。コネクタープレート112、116の外側の端部140の外に伸長させることによって、図25および26で最もよく示されているように糸状媒体110がハウジング76の内表面196に留められる(その目的は、以下でより詳細に説明する)。
[00273]ここで図3、4および27を参照すると、コンテナー32はまた、ハウジング76内に配置された典型的なブッシング200も含む。ブッシング200は実質的に円形状であり、ハウジング76の底部付近に取り付けられる。ブッシング200は、シャフト120の端部を受ける中央の開口部204を含んでおり、それによりシャフト120の端部が支持される。加えて、ブッシング200は、ハウジング76に対するフレーム108の適切な位置を維持する。この実施例において、シャフト120は中央の開口部204内に緩く留められており、ブッシングは、シャフト120の実質的な横方向の動きを防ぐ。ブッシング200は、複数のガスアパーチャ208を含んでおり、このガスアパーチャは、コンテナー32の底部に導入されたガスをブッシング200を通って透過させる。ブッシング200は、気泡がブッシング200を十分に透過できるのであればどのような数およびどのようなサイズのアパーチャ208を含んでいてもよい。特に図28および29を参照すれば、ブッシング200の2つのさらなる例が図示される。観察されるように、ブッシング200は、異なる立体配置およびサイズの穴208を含む。
[00274]図3および4に戻って参照すると、コンテナー32はさらに、ハウジング76の頂上に設置された上蓋またはカバー212を含み、これらは、ハウジング76の頂上を封鎖して密封することにより、コンテナー32を外の環境から遮断するものである。いくつかの実施態様において、カバー212は、ぴったり合わせたプラスチック製の蓋であり、例えば、回してハウジング76にはめ込んだり外したりできるPVC製の清掃口用継手(clean-out coupling)である。あるいはカバー212は、ハウジング76の頂上を十分に密封できるのであれば、どのような多様な目的を有していてもよい。カバー212はまた、中央の開口部216と、シャフト120を受け入れるための中央の開口部216に取り付けられ、カバー212に対するシャフト120の回転を促進するベアリングとも含む(以下でより詳細に説明される)。シャフト120は、カバー212の下にハウジング76に向かって伸長し、シャフト120の一部はカバー212の上に残る。駆動プーリーまたはギア220は、カバー212の上に取り付けられたシャフト120の一部に連結され、シャフト120に堅く固定されており、それによりギア220とシャフト120との相対運動を防ぐことができる。ギア220は、駆動部材224、および、ベルトまたはチェーン228を含む駆動メカニズムに連結される。駆動部材224は、ギア220とシャフト120を回転させるのに使用することもでき、それによってハウジング76に対してフレーム108を回転させることができる(以下でより詳細に説明される)。図示された典型的な実施態様において、駆動部材224は、交流または直流モーターであり得る。あるいは駆動部材224は、多種多様のその他のタイプの駆動部材であってもよく、例えば燃料で駆動するエンジン、風力による駆動部材、空気圧による駆動部材、人力による駆動部材などが挙げられる。
[00275]上記で示したように、藻類の光合成を促進する目的で自然の日光72を補う、またはその代用する人工光システム37を提供することが望ましい場合がある。人工光システム37は多くの形状および形態をとることができ、様々な方式で稼働することができる。数種の典型的な人工光システム37が図示され本明細書において説明されているが、これらの典型的な人工光システム37は、限定することは目的ではなく、従ってその他の人工光システムも考慮され、これらも本発明の本質および範囲に含まれる。
[00276]図30および31を参照すると、人工光システムの37の典型的な実施態様が示される。この典型的な人工光システム37は、考慮される多くのタイプの人工光システムのうちの一例であり、これらに限定されない。典型的な人工光システム37によって藻類が光に晒される期間を延長してもよいし、または、自然の日光72を補ってもよい。図示された実施例において、人工光システム37は、ベース39、および、例えばベース39に連結された発光ダイオード(LED)41のアレイのような光源を含む。ベース39およびLED41は、各コンテナー32の暗い側に設置される。LED41は低い電圧で稼働することが知られており、そのため極めてわずかなエネルギーしか消費せず、望ましくない多量の熱を発生させない。コンテナー32の暗い側は、コンテナー32の最も少ない量の日光72しか受けられない側である。例えば冬季は地球の北半球に配置されたコンテナー32の場合、太陽は南の方向で低いため、コンテナー32の南側に向かって最も多くの日光72を放出する。この例において、暗い側は、コンテナー32の北側となる。従ってLED41のアレイは、コンテナー32の北側に位置する。
[00277]いくつかの実施態様において、LED41は、約400ナノメートル(nm)〜約700ナノメートルの範囲の波長を有していてもよい。人工照明システム37は、その上に単一の波長のLED41のみを含んでいてもよいし、または、多種多様の波長のLED41を含んでいてもよく、それによって広範囲の波長を提供することができる。その他の実施態様において、LED41は、光スペクトル全体ではなく光スペクトルの限られた部分だけを利用する場合もある。このような光スペクトルの限定的な使用の場合、LEDは、より少ないエネルギーしか消費しない。LEDによって利用されている光スペクトルの典型的な部分は、青色のスペクトル(すなわち約400〜約500ナノメートルの波長)、および、赤色のスペクトル(すなわち約600〜約800ナノメートルの波長)を含む場合がおおい。光スペクトルその他の部分から、およびその他の波長で光を放出するLEDでもよく、このようなLEDもなお目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。
[00278]いくつかの典型的な実施態様において、ベース39は、コンテナー32の暗い側またはいくつかのその他コンテナー32の部分に日光72を反射させるために自然に反射するものでもよい。このような実施態様において、コンテナー32を通り抜ける、コンテナー32から外れる、または、別の方法でコンテナー32に、またはその上に放出されない日光72を反射性を有するベース39に取り込んで、コンテナー32上に反射させてその中に入るようにする。
[00279]その他の実施態様において、人工光システム37は、LED以外の光源41を含んでいてもよく、このような光源としては、例えば、蛍光灯、白熱灯、高圧ナトリウム灯、メタルハライド灯、量子ドット、レーザー、光伝導ファイバーなどが挙げられる。さらにその他の実施態様において、人工光システム37は、コンテナー32上に光を放出させるためにコンテナー32の周りに配置された複数の光ファイバーの光路を含んでいてもよい。このような実施態様において、光ファイバーの光路は、LEDまたはその他の発光装置などの様々な方式で光を受けとってもよいし、または、日光72を受けて、回収された日光72を光ファイバーケーブルを介して光路に移動させるように配向させた太陽光回収装置から受けとってもよい。
[00280]加えて、人工光システム37によって放出される光は、連続的に放出されてもよいし、または、望ましい頻度で点滅させてもよい。LED41を点滅させることは、波の動きや変化する水の透明度によって引き起こされる一貫しない光の強度による光回折などの天然の水中の状態を模擬することになる。いくつかの実施例において、光は、約37kHzの頻度で点滅させてもよく、この頻度は、連続的な光を放出するLED41の場合よりも20%高い藻類の収量が得られるが示されている。その他の実施例において、光は、約5kHz〜約37kHzの範囲で点滅させてもよい。
[00281]ここで図32および33を参照すると、人工光システム37のその他の典型的な実施態様が示される。図30および31で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図32および33で示されたコンテナーおよび人工光システムとで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00282]この図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、コンテナー32の中心またはその付近に設置された透明または半透明の中空管320、および、光源41、例えば管320内に取り付けられた発光ダイオード(LED)のアレイを含む。あるいはその他のタイプの光源41を管320内に取り付けてもよく、このような光源としては、例えば、蛍光灯、白熱灯、高圧ナトリウム灯、メタルハライド灯、量子ドット、光ファイバー、エレクトロルミネッセンス、ストロボライト、レーザーなどが挙げられる。この人工光システム37は、裏側から、すなわち日光72がコンテナー32に透過する方向とは逆方向でコンテナー32および藻類に光を提供する。人工光システム37からの光は、日光72を補う、またはその代用として使用することもでき、コンテナー内部32に直接的な光を提供する。場合によっては、日光72のコンテナー内部32への透過は、困難を伴う場合があるなぜなら、日光72をコンテナー内部32まで到達させるために、日光72を、ハウジング76、水、および、コンテナー32中に取り付けられた藻類を透過させなければならず、または、日光72は、それほど高い強度を有さない場合も有る(例えば、曇った日、日の出および日没時)。
[00283]管320は、コンテナー32のハウジング76に固定されており、管320の周りでフレーム108が回転する。管320の下端は、下部のコネクタープレート116の中央のアパーチャ124を通って伸長して、ブッシング200中の中央の開口部204に固定される。下部のコネクタープレート116の中央のアパーチャ124は、アパーチャ124の内部の縁と管320との間にスペースを提供できるように十分大きい。管320の第二のエンドは、ブッシング200に固定することができ、これは、固定が堅く、操作中に管320とブッシング200との間で動き生じなければ、どのような方式で固定してもよい。いくつかの実施態様において、管320の外壁は、外部のねじ筋を含み、ブッシングの中央の開口部204の内部の縁は、それと相補的な内部のねじ筋を含む。この実施態様において、管320は、ブッシングの中央の開口部204にねじ筋を通すことによってブッシング200にねじ筋で固定される。管320は、ブッシングの中央の開口部204に回し入れられて、ねじのようにしてブッシング200に固定される。その他の実施態様において、管320は、それらの外表面にねじ筋を含んでいてもよく、さらに下部のコネクタープレート116の中央のアパーチャ124を通って伸長し、管320に1個またはそれより多くのナットまたはその他のねじ筋を有するファスナー324をねじ入れてもよく、それにより、管320をブッシング200に固定することができる。このような実施態様において、第一のナット324はブッシング200の上に配置されてもよいし、第二のナット324はブッシング200の下に配置されてもよく、さらにナット324をブッシング200にきつく締めつけて、管320をブッシング200に固定することもできる。さらにその他の好ましい実施態様において、管320の下端は、様々なその他の方式でブッシング200に固定され、例えば結合、溶接、接着、または、管320とブッシング200との間の動きを抑えるその他のあらゆるタイプの固定方法によって固定される。管320の上端は、上部のコネクタープレート112の中央のアパーチャ124を通って伸長し、ここで中央のアパーチャ124は、中央のアパーチャ124の内部の縁と管320との間にスペースを提供できるように十分大きい。管320の上端が支持される方式は、以下でより詳細に説明される。
[00284]続いて図32および33を参照すれば、人工光システム37は、コンテナー32の中心に照明管320を含むために、フレーム108は異なる立体配置を有することが必要である。この図示された典型的な実施態様において、フレーム108は、上部および下部のコネクタープレート112、116、中空の駆動管328、横方向の支持プレート332、および、複数の支柱336を含む。駆動管328は、プーリー220、駆動ベルト228およびモーター224に連結されており、シャフト120と類似の方式で駆動される。横方向の支持プレート332は駆動管328に固定されており、駆動管328と共に回転する。支持プレート332および駆動管328が一緒に回転しさえすれば、どのような方式で支持プレート332を駆動管328に固定してもよい。例えば支持プレート332は、駆動管328に溶接してもよいし、結合してもよいし、接着してもよいし、締め付けてもよいし、または、別の方法で固定してもよい。横方向の支持プレート332は、例えば円柱形、十字型(図46を参照)などの多種多様の形状および立体配置を有していてもよい。複数の支柱336は、それらの上端で支持プレート332に固定され、それらの下端で下部のコネクタープレート116と固定される。このような支柱は上部のコネクタープレート112も通過し、同様にそこに固定されてもよい。図示された典型的な実施態様において、フレーム108は、2つの支柱336を含む。しかしながらフレーム108は、多数の支柱336を含んでいてもよく、このような支柱もなお本発明の本質および範囲に含まれることとする。フレーム108の回転中に、モーター224はベルト228とプーリー220を駆動させ、それに続いて駆動管328を回転させる。駆動管328の回転によって支持プレート332が回転し、それによって支柱336の回転を引き起こし、最終的には上部および下部のコネクタープレート112、116および媒体110の回転を引き起こす。
[00285]特に図33を参照すれば、管320に取り付けられたLED41に電力を送るための典型的な方式が説明される。LED41またはその他のシステム20の電子機器にダメージを与えないように、管320の内部が乾燥したままであり水分を含まないことが望ましい。図示された典型的な実施態様において、管320の上端が駆動管328の下端を取り囲み、密封装置340が駆動管328の外表面と管320の内表面との間に取り付けられることによって、有効な密封が形成され、管320に水が入らないようにすることができる。このような管320と駆動管328との間に密封装置が配置されることによって、管320の上端への支持が提供される。駆動管328は、駆動ベルト228およびプーリー220によって加えられる力を受けるため、駆動管328の周りに支持装置344を配置して追加の支持体を設けてもよい。
[00286]電力を管320内のLED41に提供するために、電源から複数の電線348をLED41に配線しなければならない。典型的な実施態様において、駆動管328は中空であり、電線348は、駆動管328の上端に伸長し、駆動管328を通って、駆動管328の下端から出て管320に伸長し、最終的にはLED41に連結される。上記で示したように、駆動管328は回転し、管320およびLED41は回転しない。電線348の回転は電線348のねじれを引き起こし、最終的には破断されることによってLED41の電源が切られるか、または、別の方法で電源からLED41への電力供給が中断されると予想される。従って、駆動管328が回転する際に、電線348が駆動管328内で常に動かないことが望ましい。これは様々な方式で達成が可能である。例えば電線348を、電線348と駆動管328の内表面との接触が起こらないような方式で駆動管328の中心を通って伸長させてもよい。上記で示したように、駆動管328は回転し、管320およびLED41は回転しない。電線348と駆動管328の内表面とを接触させないようにすることによって、電線348と接触することなく、且つ電線348が捻れることなく、電線348に対して駆動管328を回転させることが可能になると予想される。また例えば、第二の管または装置を駆動管328内に同軸で配置してもよいし、駆動管328の内表面から内側に置き換えてもよいし、さらに、駆動管328内に固定してもよく、それによって第二の管または装置の周りで駆動管328を回転させことができる。このような例において、電線348は第二の管または装置を通って配線され、駆動管328の内表面に第二の管または装置が固定されないようにする。電線348の捻れを防ぐその他のたくさんの方式が考慮され、それらは本発明の本質および範囲に含まれる。
[00287]続いて図33を参照すれば、管320の外面と接触してワイピングするためのワイパーブレード352が提供される。ワイパーブレード352は、その上端で上部のコネクタープレート112に連結され、その下端で下部のコネクタープレート116に連結される。フレーム108の回転によってワイパーブレード352が回転し、それによってワイパーブレード352が管320の外面をワイピングする。このワイピングによって、管320の外面に付着したあらゆる藻類またはその他の堆積物が取り除かれる。管320から藻類およびその他の堆積物を一掃することによって、管320に最適な照明性能を与えることができる。管320の外表面上にかなりの量の藻類が堆積すると、この実施態様の人工光システム37の有効性に悪影響を与える可能性がある。
[00288]当然のことながら、図32および33で示された人工光システム37は、そのままで使用してもよいし、または、本明細書において開示されたその他のあらゆる人工光システム37と組み合わせて使用してもよい。例えばシステム20は、図30および31で示されたようなコンテナー32を外部から照らすための第一の人工光システム37を含んでいてもよいし、さらに、図32および33で示されたコンテナー32を内部から照らすための人工光システム37を含んでいてもよい。
[00289]図34を参照すると、管320の外面をワイピングする代替方式が説明される。この図示された典型的な実施態様において、内部の媒体区分または糸状媒体は管320の外面に隣接して取り付けられ、それらに留められる。フレーム108の回転によって糸状媒体110が回転することで、管320の外面をワイピングして、藻類またはその他の堆積物を管320の外面から取り除くことができる。簡略化するために、図34では内部の糸状媒体110のみが記載されているが、その他の糸状媒体110もコンテナー32中に存在すると思われる。
[00290]図35および36を参照すると、管320の外面をワイピングするその他の代替方式をこの図示された典型的な実施態様で説明する。糸状媒体110は、図34で示されたものと同じように配置される。すなわち内部の糸状媒体110は、管320の外面と隣接して、および、それらと接触して配置される。図34と同様に、簡略化のために内部の糸状媒体110のみが図35および36で説明されているが、その他の糸状媒体110もコンテナー32中に存在すると思われる。場合によっては、フレーム108の回転のために、遠心力により内部の糸状媒体110が外へ向かって曲がり、管320の外面と接触しなくなる可能性がある。このように内部の糸状媒体110が外へ向かって曲がらないように、剛性付与装置(rigid device)354を内部の糸状媒体110それぞれに連結させてもよい。このような剛性付与装置354は、例えばプラスチック、金属、硬質ゴムなどの様々な材料で製造されていてもよい。利用可能な剛性付与装置354の例としては、バンジーコード、ショックコード、プラスチックワイヤー、金属ワイヤーなどが挙げられる。剛性付与装置354は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間にある内部の糸状媒体110の全長にわたり伸長させてもよく、または、内部の糸状媒体110の長さの一部だけに伸長させてもよい。例えば剛性付与装置354は、上部のコネクタープレート112から下方へ伸長させてもよいし、下部のコネクタープレート116から上方へ伸長させてもよいし、または、上部のコネクタープレート112から下方および下部のコネクタープレート116から上方への両方で伸長させてもよいし、内部の糸状媒体110の一部分だけに(例えば6インチ)伸長させてもよい。図35および36で示された典型的な実施態様を参照すると、第一の剛性付与装置354は、上部のコネクタープレート112から下方へ第一の内部の糸状媒体110の長さの一部分だけ伸長し、第二の剛性付与装置354は、下部のコネクタープレート116から上方へ第二の内部の糸状媒体110の長さの一部分だけ伸長する。この図示された典型的な実施態様において、剛性付与装置354は、管320の外面をワイピングしない可能性がある。従って、第一と第二の剛性付与装置354とを付き合わせることによって、第二の内部の糸状媒体110の上の部分が第一の剛性付与装置354と一緒になって管320の外面をワイピングし、第一の内部の糸状媒体110の下の部分が第二の剛性付与装置354と一緒になって管320の外面をワイピングすると予想される。このような配置によって、実質的に管320の外面全体が内部の糸状媒体110によって確実にワイピングされると予想される。あるいは剛性付与装置354を管320の外面がワイピングされるように配置してもよい。
[00291]管320の外面をワイピングするその他の代替例も可能であり、目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00292]ここで図37〜42を参照すると、図32および33のフレーム108および人工光システム37を支持するための代替方式が説明される。この図示された典型的な実施態様において、システム20は、円形の支持棚604を有するフレーム支持装置600、中央のレセプタクル608、中央のレセプタクル608から円形の支持棚604に向かって伸長する複数のアーム612、および、アーム612によって支持される複数のローラー装置616を含む。円形の支持棚604は、それらが下方へ動かないようにコンテナーのハウジング76内に支持されており、それによって、フレーム108に対して垂直方向の支持体をそこに留まらせることができる。円形の支持棚604は、多種多様の方式で、例えばプレスばめ、摩擦ばめ、締りばめ、溶接、固定、接着、結合によってハウジング76内に支持してもよいし、または、ハウジング76の内表面からハウジング76内部に伸長しているくぼみまたは棚によって支持してもよく、この場合、円形の支持棚604は、その上に支持、固定、接着などの方式で配置される。
[00293]中央のレセプタクル608を中心に配置して、管320の下端を受け入れ、管320の下端が防水になるように密封することができ、それにより管320に水が侵入しないようにする。管320の下端は、様々な方式で、例えば溶接、固定、接着、結合、プレスばめ、摩擦ばめ、締りばめ、またはその他のタイプの固定によってレセプタクル608に連結させてもよい。いくつかの実施態様において、管320のボトムエンとレセプタクル608との連結そのものだけで十分な防水密封が付与される。その他の実施態様において、例えばブッシング、送水ポンプによる密封、Oリング、充填材等のような密封装置が、管320の下端とレセプタクル608との間の防水密封を形成するのに利用できる。図示された典型的な実施態様において、フレーム支持装置600は、4つのアーム612を含む。あるいはフレーム支持装置608は、その他の数のアーム612を含んでいてもよく、これも目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。アーム612は、レセプタクル608から外へ向かって伸長し、それらの遠位端で支持棚604によって下方から支持される。いくつかの実施態様において、アーム612の遠位端は、結合されるか、溶接されるか、接着されるか、その他の方法で固定されるか、または、支持棚604と一体成形される。その他の実施態様において、アーム612および、中央のレセプタクル608の回転を妨害しないように、アーム612の遠位端は単に支持棚604の上に留まっているだけでもよく、または、棚604中に設置された凹部で受け止められていてもよい。図示された典型的な実施態様において、単一のローラー装置616が、アーム612の遠位端それぞれの頂上に固定される。ローラー装置616は、ベース620、軸624、および、軸624によって回転可能な状態で支持されたローラー628を含む。軸624はアーム612に平行であり、ローラー628は、軸624およびアーム612に対して垂直に配向される。ローラー装置616は、下部のコネクタープレート116の底面に固定されるようにして配置され、下部のコネクタープレート116がフレーム支持装置600の上でそれらと相対的に回転できるようにする。この方式において、フレーム支持装置600は、フレーム108に対して垂直方向の支持を提供し、フレーム108がフレーム支持装置600と相対的に回転することを可能にする。当然のことながら、フレーム支持装置600は、その他の方式で配向させたその他の多数のローラー装置616を含んでいてもよく、例えば、1本のアーム612あたり複数のローラー装置616、全てのアーム612より少ない数のアームに配置させたローラー装置616、アーム612に交互に配置させたローラー装置616などを含んでいてもよい。また当然のことながら、フレーム支持装置600に相対的な下部のコネクタープレート116の動きを容易にし、一方でフレーム108に対して垂直方向の支持を提供することができるその他の装置も、ローラー装置616の代わりに使用が可能である。
[00294]さらに当然のことながら、フレーム支持装置600はまた、上部のコネクタープレート112と共に利用することもできる。このような例において、上部のフレーム支持装置600は、上部のコネクタープレート112の真下に直接配置され、上部のコネクタープレート112の底面に固定されて、垂直方向の支持を提供すると予想され、さらに、上部のコネクタープレート112を上部のフレーム支持装置600と相対的に回転できるようにする。このような上部のフレーム支持装置600を設計することもでき、下部のフレーム支持装置600とほぼ同じ方式で機能させることができる。
[00295]図43〜46を参照すると、フレーム108および図32および33の人工光システム37を支持するためのさらにその他の代替方式が説明される。この図示された典型的な実施態様において、システム20は、フレーム108に垂直方向の支持を提供するための浮き装置632を含む。いくつかの典型的な実施態様において、浮き装置632は、フレーム108を維持するのに必要な垂直方向の支持の一部を望ましい位置で提供できる。その他の典型的な実施態様において、浮き装置632は、フレーム108を維持するのに必要な全ての垂直方向の支持を望ましい位置で提供できる。浮き装置632は、横方向の支持プレート332と上部のコネクタープレート112との間に配置される。その他の実施態様において、浮き装置632は、上部のコネクタープレート112の下に配置されてもよいし、または、下部のコネクタープレート116の下に配置されてもよい。またさらなる実施態様において、システム20は、複数の浮き装置632を含んでいてもよく、例えば2つの浮き装置632を含んでいてもよい。このような典型的な実施態様において、第一の浮き装置は、図43で示されたように横方向の支持プレート332と上部のコネクタープレート112との間に配置されてもよく、第二の浮き装置は、下部のコネクタープレート116の下に配置されてもよい。
[00296]浮き装置632は、コンテナー32内の取り付けられたフレーム108に望ましい量の垂直方向の支持が提供されれば、どのような形状および立体配置を有していてもよい。図示された典型的な実施態様において、浮き装置632は、コンテナーのハウジング76の形状を補完できるように実質的に円柱形である。浮き装置632の厚さまたは高さは望ましい浮力の量に応じて様々であってよい。浮き装置632は、駆動管328および管320を通過させる中央の開口部636、および、支柱336を浮き装置632に通過させる複数の開口部640を含む。上記で示したように、コンテナー32は、あらゆる数およびあらゆる立体配置の支柱336を含んでいてもよく、同様に浮き装置632は、全ての数の支柱336に対処できるようなあらゆる数およびあらゆる立体配置の開口部640を含んでいてもよい。
[00297]浮き装置632は、多種多様の浮力のある材料で構成されていてもよい。いくつかの典型的な実施態様において、浮き装置632は、水の吸収を防ぐ独立気泡材料で構成される。このような実施態様において、浮き装置632は、単一の独立気泡材料で構成されていてもよいし、または、複数の独立気泡材料で構成されていてもよい。浮き装置632を構成することもできる典型的な独立気泡材料としては、これらに限定されないが、ポリエチレン、ネオプレン、PVC、および、様々なゴム混合物が挙げられる。その他の典型的な実施態様において、浮き装置632は、コア644、および、コア644を取り囲んで包み込む外部ハウジング648で構成されていてもよい。コア644は、独立気泡材料で構成されていてもよいし、または、オープンセル材料で構成されていてもよいが、外部ハウジング648は、コンテナー32中で水と直接接触するために、好ましくは独立気泡材料で構成される。コア644が独立気泡材料であり、水を吸収しないような例において、外部ハウジング648は、防水性および気密性であってもよいし、または、防水性および気密性でなくてもよい。コア644がオープンセル材料であるような例において、外部ハウジング648は、水がコア644に浸入してコア644に吸収されないようにコア644の周辺で防水性および気密性であることが好ましい。コア644を構成することもできる典型的な独立気泡材料としては、これらに限定されないが、ポリエチレン、ネオプレン、PVC、および、様々なゴム混合物が挙げられ、コア644を構成することもできる典型的なオープンセル材料としては、これらに限定されないが、ポリスチレン、ポリエーテル、および、ポリエステルポリウレタン発泡体が挙げられる。外部ハウジング648を構成することができる典型的な材料としては、これらに限定されないが、ガラス繊維強化プラスチック、PVC、ゴム、エポキシ、およびその他の防水コーティングで形成されたシェルが挙げられる。
[00298]特に図46を参照すれば、浮き装置632は、典型的な横方向の支持プレート332と共に説明される。この図示された典型的な実施態様において、横方向の支持プレート332は、実質的に十字型である。横方向の十字型支持プレート332を提供する1つの典型的な理由は、材料の量と横方向の支持プレート332の全体の質量を減少させるためである。横方向の支持プレート332の質量を減少させることによって、フレーム108全体の質量が少なくなり、浮き装置632が支持しなければならない量がより少なくなる。この典型的な十字型の実施態様において、支柱336が横方向の支持プレート332に連結される位置間で横方向の支持プレート332の材料が除去される。上記で示したように、コンテナー32は、あらゆる数およびあらゆる立体配置の支柱336を含んでいてもよく、同様に横方向の支持プレート332は、支柱336の数および立体配置に対処できるようなあらゆる立体配置を有していてもよい。
[00299]上記で示したように、浮き装置632は、様々な立体配置を有する可能性があり、コンテナー32内の様々な位置に取り付けることができる。図47を参照すると、その他の典型的な浮き装置800が説明される。この典型的な実施態様において、浮き装置800は、複数の浮き装置を含み、そのうちの1つは、各支柱336に連結され、それを取り囲む。これらの浮き装置800はまた、実質的に上部および下部のコネクタープレート112、116の間に取り付けられた支柱336の高さ全体にわたり伸長する。図43〜46で示された浮き装置632と類似の方式において、図47で示された典型的な浮き装置800は、フレーム108に対して垂直方向の支持を提供する。いくつかの典型的な実施態様において、浮き装置800は、フレーム108を維持するのに必要な垂直方向の支持の一部を望ましい位置で提供できる。その他の典型的な実施態様において、浮き装置800は、フレーム108を維持するのに必要な全ての垂直方向の支持を望ましい位置で提供できる。
[00300]図48および49を参照すると、さらにその他の典型的な浮き装置804が説明される。この典型的な実施態様において、浮き装置804は、下部のコネクタープレート116の上面に連結された複数の浮き装置を含む。図43〜46で示された浮き装置632と類似の方式において、図48および49で示された典型的な浮き装置804は、フレーム108に対して垂直方向の支持を提供する。あるいは浮き装置804は、下部のコネクタープレート116の底面、または、上部のコネクタープレート112の上面または底面に連結されていてもよい。いくつかの典型的な実施態様において、浮き装置800は、フレーム108を維持するのに必要な垂直方向の支持の一部を望ましい位置で提供できる。その他の典型的な実施態様において、浮き装置804は、フレーム108を維持するのに必要な全ての垂直方向の支持を望ましい位置で提供できる。
[00301]ここで図50〜53を参照すると、コンテナー32のその他の典型的な実施態様が説明される。この典型的な実施態様において、コンテナー32は、フレーム108および媒体110を回転させるための代替の駆動メカニズムを含む。図示された実施態様において、駆動メカニズムは、モーター(示さず)、駆動チェーン228、スプロケットまたはギア220、ギア220に連結されたプレート652、プレート652を取り囲んでプレート652を中心に保つための心出しリング(centering ring)654、および、プレート652に連結された駆動管328を含む。モーターはチェーン228を望ましい方向に駆動させることによってギア220を回転させる。ギア220はプレート652に連結されており、プレート652は駆動管328に連結されているため、最終的にギア220の回転は、駆動管328を回転させる。管320はコンテナー32の中心定位置に固定されているため、ギア220、プレート652、心出しリング654および駆動管328は全て中央の管320を取り囲み、その周りを回転する。例えばOリングのような密封部材656は、ギア220中に設置された凹部658に取り付けられ、管320を取り囲んで、管320の外表面に固定され、管320の周りを密封することができる。密封部材656は、コンテナー32内の液体がコンテナー32から管320と駆動メカニズムとの間に漏れないようにする。あるいは密封部材656は、プレート652、駆動管328などの駆動メカニズムのその他の構成要素中に設置された凹部に取り付けられてもよく、管320の外表面に固定されて管320の周りを密封してもよい。
[00302]特に図50を参照すれば、駆動メカニズムはまた、駆動管328に連結されてそれと共に回転することができる支持プレート332も含む。支持プレート332から下方へ伸長しているものは、浮き装置632中に設置されたアパーチャ662に挿入される2つのだぼ660である。だぼ660が駆動メカニズムを浮き装置632に連結されて、駆動メカニズムの回転によって浮き装置632とフレーム108とが容易に回転するようになる。しかしながら、浮き装置632のだぼ660に対して垂直の動きは抑制されない。このような浮き装置632の垂直の動きは、コンテナー32内の水位が変化する際に起こる。図52を参照すると、浮き装置632は中央の開口部636を含み、これを通って管320が伸長する。中央の開口部636は、管320の外表面と浮き装置632との間で有意な摩擦を生じることなく浮き装置632が管320に対して回転できるような十分な大きさを有する。典型的な図示された実施態様は2つのだぼ660を含むが、駆動メカニズムを浮き装置632に連結するのに多数のだぼ660を用いてもよい。加えて、駆動メカニズムは、図示されただぼ660および浮き装置632の立体配置以外のその他の方式でフレーム108に連結されていてもよい。
[00303]上記で示したように、管320は定位置に固定され、回転しない。ここで図50〜53を参照すると、コンテナー32は、管320の頂部を支持するためにカバー212に固定された第一の支持体666、および、管320の底部を支持するための第二の支持体668を含む。頂部の支持体666は開口部670を含み、そこに管320の頂部が配置される。開口部670は、管320の外表面をきつく固定して頂部の支持体666に対して管320の頂部が動かないようにするのに適した大きさを有する。底部の支持体668は、中央のレセプタクル608、中央のレセプタクル608から伸長する複数のアーム612、および、アーム612によって支持される複数のローラー装置616を含む。管320は、中央のレセプタクル608に堅く固定されて、管320とレセプタクル608とが動かないようにする。アーム612は、それらの端部に曲がったプレート672を含み、コンテナー32の内表面を固定して、コンテナーのハウジング76に対する底部の支持体668の実質的な横方向の動きを抑制する。水上における浮き装置632の浮力のためにフレーム108はコンテナー32内で持ち上げられるため、コンテナー32からの排水によって、コンテナー32中で、下部のコネクタープレート116がローラー装置616上に載った状態になるまでフレーム108の沈降が起こる。水をコンテナー32から排出しながらフレーム108の回転が要求される場合、ローラー装置616はこのような回転を容易にする。図示された実施態様において、底部の支持体668は、4つのローラー装置616を含む。その他の実施態様において、底部の支持体668は、フレーム108の回転に対処するための多数のローラー装置616を含んでいてもよい。底部の支持体668は、ステンレス鋼で作製されていてもよいし、または、コンテナー32が水で充填されている場合、管320に上向きに加えられる浮力を相殺する比較的重い質量を有する底部の支持体668を提供することができるその他の比較的稠密な材料で作製されていてもよい。比較的重い質量の底部の支持体668はまた、水で充填されたコンテナー32にコンテナー32の内部の構成要素を挿入することも容易にする。このような内部の構成要素としては、例えば、底部の支持体668、管320、フレーム108、媒体110、および、駆動メカニズムの一部が挙げられる。
[00304]図50〜53で示された典型的な実施態様と関連して説明された管320は、その他の管の実施態様で開示されたその他の管320のいずれかと同じ機能を有していてもよい。例えばこの実施態様の管320は、図32および33〜43で示されたものに類似した発光要素を含んでいてもよい。
[00305]ここで図54および55を参照すると、人工光システム37のさらにその他の典型的な実施態様が示される。図30〜33で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図54および55で示されたコンテナーおよび人工光システムとで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00306]図54および55で示された人工光システム37は、図32および33で示された管320および光源に類似した、中央の管320および連動した光源41を含んでいてもよいし(図54を参照)、または、人工光システム37は、図32および33で示された管320および光源を含んでいなくてもよい(図55を参照)。図54で示された管320および光源41を含む人工光システムの37の実施態様において、管320および光源41は、図32および33で示された管320および光源41に類似している。
[00307]続いて図54および55を参照すれば、人工光システム37は、上部および下部のコネクタープレート112、116の間に連結された複数の発光要素356を含む。発光要素356は、コンテナー32内で光を放出することができる。図示された典型的な実施態様において、発光要素356は円形の断面形状を有する円柱状のロッドであり、これは、例えばガラス、アクリル繊維などの光を放出しやすい材料で作製される。あるいは発光要素356は、その他の形状を有していてもよいし、その他の材料で作製されていてもよく、このようにして図示され説明された例に限定されない。例えば図56〜59を参照すると、例えば正方形、卵型、三角形、六角形などの様々なその他の典型的な断面形状を有する発光要素356が示される。当然のことながら、発光要素356は、その他の断面形状を有していてもよく、例えば多数の辺を有する形状、または、あらゆる弧状の外周を有する形状を有していてもよい。
[00308]いくつかの典型的な実施態様において、発光要素356を含む材料は、光が通過するときに発光要素356で起こる熱の蓄積を減少させたり、または制限したりするための、発光要素356に適用された、または、発光要素材料の組成物中に包含させた赤外線遮断材または赤外線フィルターを含む。発光要素356は、それらの端部で上部および下部のコネクタープレート112、116それぞれに連結されており、これらは、各発光要素356の端部を受け入れるための穴360が含まれるように設計される(図54に記載の上部のコネクタープレート112の上面図を参照)。人工光システム37は、多数の発光要素356を含んでいてもよく、上部および下部のコネクタープレート112、116は、発光要素356の端部に対処するための、それと相補的な数の穴360をそこに含んでいてもよい。1本またはそれより多くの糸状媒体110は各発光要素356の周りに巻きつき、媒体110を発光要素356にごく近接させる。発光要素356は、上部および下部のコネクタープレート112、116に固定されているため、発光要素356はフレーム108と共に回転する。
[00309]特に図55を参照すれば、人工光システム20は、複数の光源41を含み、それらは、発光要素356に光を提供するために発光要素356それぞれと連動している。図示された典型的な実施態様において、光源41はLEDである。その他の実施態様において、光源41はその他のタイプの光であってもよく、これらもなお本発明の本質および範囲に含まれることとする。例えば光源41は、蛍光灯、白熱灯、高圧ナトリウム灯、メタルハライド灯、量子ドット、光ファイバー、エレクトロルミネッセンス、ストロボライト、レーザー、または、その他のあらゆるタイプの照明であってもよい。
[00310]光源41は、好ましくは防水ハウジング内に含まれるか、または、光源41への水の侵入を防ぐことができる別の方法で密封される。光源41は、発光要素356の上端に配置されており、そこに光を放出する。発光要素356に放出された光は発光要素356を通って進み、発光要素356からコンテナー32に、さらには媒体110および藻類上に放出される。あるいは光源41は発光要素356のその他の位置に配置されてもよく、例えば下端、または、上端から下端の間の中間地点などに配置されて、発光要素356に光を放出させることができる。
[00311]光源41に、電源から電線364を介して電力が供給される。上記で示したように、発光要素356はフレーム108と共に回転する。従って、電線364を捻ることなく光源41に電力を供給することが必要である。図32および33で示された人工光システムの37の実施態様と同様に、本発明の人工光システムの37の典型的な実施態様は、中空の駆動管328を含む。駆動管328は、モーター224によって加えられる回転力を最終的にフレーム108に伝える。本発明の典型的な実施態様において、電線364は、電線364が捻れないようにするため光源41と共に回転しなければならない。従って駆動管328、電線364およびフレーム108は全て一緒に回転する。光源41を確実に連続稼働させるために、光源41に連結された電線364に継続的に無停電電力を供給することが必要である。この継続的な無停電電力は多種多様の方式で光源41に提供することができ、ここで図示され説明された典型的な実施態様に限定されない。図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、駆動管328の外表面に固定された複数の銅製のリング368を含み、このようなリングは、正極との接触子372、陰極との接触子376および接地接触子380それぞれを固定するためのものである。銅製のリング368は、短絡の発生を抑えるために互いに孤立している。正極および陰極との接触子372、376は電源に連結され、接地接触子380は地面に連結され、接触子372、376、380はいずれもそれぞれのリング368外面に固定される。接触子372、376、380は、リング368に向かってバイアスをかけられており、それにより接触子372、376、380とリング368との継続的な接触を確実にすることができる。駆動管328およびリング368が回転する際に、リング368は接触子372、376、380の下で動き、接触子372、376、380はリング368の外表面に沿って滑る。リング368に向かって接触子372、376、380にバイアスをかけることによって、運動中に接触子372、376、380を継続的にリング368と固定することを確実にする。光源41に継続的な無停電電力を提供するその他の方式も考慮され、それらは本発明の本質および範囲に含まれる。
[00312]図54および55で示された人工光システムの37のいくつかの典型的な実施態様において、発光要素356は、滑らかな、または、研磨された外表面を有する。その他の典型的な実施態様において、発光要素356は、発光要素356の内部から発光要素356の外部へ光を回折しやすくするために、引掻かれた、刻み目の付いた、削られた、くぼませた、または、別の方法で傷付けた外表面を有する。さらにその他の典型的な実施態様において、発光要素356は、発光要素356の内部から発光要素356の外部への光の回折を促進する形状に形成されてもよい。
[00313]当然のことながら、図54および55で示された人工光システム37は、そのままで使用してもよいし、または、本明細書において開示されたその他のあらゆる人工光システム37と組み合わせて使用してもよい。例えばシステム20は、図30および31で示されたようなコンテナー32を外部から照らすための第一の人工光システム37を含んでいてもよいし、さらに、図54および55で示されたコンテナー32を内部から照らすための人工光システム37を含んでいてもよい。
[00314]ここで図60を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜55で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図60で示されたコンテナーおよび人工光システムとで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00315]この人工光システム37は、コンテナー32に沿って様々な高さで取り付けられた複数の発光要素356を含む。発光要素356は、コンテナー32内で光を放出することができる。図示された典型的な実施態様において、発光要素356は、例えばガラス、アクリル繊維などの光を放出しやすい材料で作製された円柱状のディスクである。あるいは、発光要素356は、その他の形状を有していてもよく、さらにその他の材料で作製されていてもよく、ここでこのようにして図示され説明された例に限定されない。図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、3つの発光要素356を含むが、この実施態様において図示された発光要素356の数は、説明のためであって、これらに限定されない。システム37は多数の発光要素356を含んでいてもよく、これもなお本発明の本質および範囲に含まれることとする。発光要素356は、コンテナー32内の定位置に固定され、コンテナー32に対して動かない。図示された典型的な実施態様において、発光要素356は、各発光要素356ごとに1つ付けられる摩擦ストッパー(friction stop)384によって定位置に固定される。あるいは発光要素356は、多数の摩擦ストッパー384で、および、その他の固定方式で定位置に固定されてもよい。例えば発光要素356は、摩擦ばめまたはプレスばめ、ファスナー、結合、接着、溶接またはその他のあらゆる固定方式でコンテナー32中の定位置に固定されてもよい。発光要素356は、一般的には円形状であり、コンテナー32の直径に類似した直径を有する。人工光システム37はまた、複数の光源41も含み、ここで各発光要素356ごとに少なくとも1つの光源41が備えられ、それにより、発光要素356に光を提供することができる。光源41は、例えばLED、蛍光灯、白熱灯、高圧ナトリウム灯、メタルハライド灯、量子ドット、光ファイバー、エレクトロルミネッセンス、ストロボライト、レーザー、光伝導ファイバーなどなどの多種多様のタイプの光源であってもよい。光源41は、発光要素356および発光要素356に、または、その上に光が放出され、続いてコンテナー32に光が放出されるように配置される。光源41は、電線388を介して電源に連結される。
[00316]発光要素356は静止しており、本質的にコンテナー32をいくつかのセクション(図示された典型的な実施態様においては3つのセクション)に分割するため、このようなセクションに対処できるようにフレーム108および媒体110を改変しなければならない。フレーム108が単一の上部のコネクタープレート112と単一の下部のコネクタープレート116とを含むのではなく、フレームは、各セクションごとに上部および下部のコネクタープレート112、116を含む。より具体的には、フレーム108は、3つの上部のコネクタープレート112と、3つの下部のコネクタープレート116とで構成される合計で6枚のコネクタープレートを含む。媒体110は、本明細書において説明される方式のいずれかで、および、その他のあらゆる可能性のある方式で、上部および下部のコネクタープレート112、116のセットそれぞれの間に張られる。従って媒体110は、それぞれ個々のセクションに固有である(すなわち、上部セクションに存在する媒体が、第二または第三のセクションに張られることはなく、逆もまた同様である)。
[00317]続いて図60を参照すれば、フレーム108は、図3および4で示されたフレーム108に関して上述した方式と類似の方式で回転する。従ってシャフト120は、各セクションでコネクタープレート112、116および媒体110を回転させる。複数のワイパー392がコネクタープレート112、116に固定されており、それらが発光要素356の外表面をワイピングすることによって、外表面の汚れを取り除き、発光要素356からの光の放出を強化するのに役立つ。ワイパー392は、発光要素356の上面および底面に隣接してコネクタープレート112、116の表面に固定される。図示された典型的な実施態様において、第一のワイパー392Aは、コンテナー32の上部セクションにおける下部のコネクタープレート116の底面に固定され、第二のワイパー392Bは、中央のセクションにおける上部のコネクタープレート112の上面に固定され、第三のワイパー392Cは、中央のセクションにおける下部のコネクタープレート116の底面に固定され、第四のワイパー392Dは、底部セクション中の上部のコネクタープレート112の上面に固定され、および、第五のワイパー392Eは、底部セクション中の下部のコネクタープレート116の底面に固定される。このようなワイパー392の立体配置の場合、発光要素356の必要な外表面はワイピングされて汚れが取り除かれ、それにより、コンテナー32への光の放出が強化される。ワイパー392は、例えばゴム、プラスチックおよびその他の材料のような多種多様の材料で作製されていてもよい。
[00318]図54および55を参照して上述された発光要素356と同様に、図60で示された発光要素356は、発光要素356の内部から発光要素356の外部へ光を回折しやすくするために、滑らかな、もしくは研磨された外表面を有していてもよいし、または、引掻かれた、刻み目の付いた、削られた、くぼませた、もしくは別の方法で傷付けた外表面を有していてもよい。加えて、発光要素356は、発光要素356の内部から発光要素356の外部への光の回折を促進する形状に形成されてもよい。
[00319]当然のことながら、図60で示された人工光システム37は、そのままで使用してもよいし、または、本明細書において開示されたその他のあらゆる人工光システム37と組み合わせて使用してもよい。例えばシステム20は、図30および31で示されたようなコンテナー32を外部から照らすための第一の人工光システム37を含んでいてもよいし、さらに、図60で示されたコンテナー32を内部から照らすための人工光システム37を含んでいてもよい。
[00320]ここで図61を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜60で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図61で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00321]図61で示され本明細書において説明された典型的な人工光システム37の原理は、中心の管320または発光要素356のいずれかにおいて受け入れられる可能性がある。より具体的に言えば、中心の管320および発光要素356は、透明または半透明の固形材料で構成されていてもよく、さらに固形材料内に定位置に固定された多数の反射性要素808を含む。光源41、例えばLED41は、中心の管320および発光要素356に光を放出することができ、放出された光は、中心の管320および発光要素356の内部から外部に反射および/または屈折される。反射および/または屈折した光は、コンテナーのハウジング76の内部に入り、コンテナー32中に取り付けられた藻類に光を提供する。中心の管320および発光要素356の固形材料は、多種多様の透明または半透明の材料が可能であり、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。典型的な材料としては、これらに限定されないが、ガラス、アクリル繊維、プラスチック、光ファイバーなどが挙げられる。加えて反射性要素808は多種多様の材料および要素で構成されていてもよく、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。典型的な材料としては、これらに限定されないが、グアニン結晶、マイラー(Mylar)の細片、光沢材、ガラスの削り屑およびビーズ、金属の削り屑(例えば銀、ステンレス鋼、アルミニウム)、魚の鱗またはその他のあらゆる比較的小さい反射性材料の細片、結晶もしくは断片が挙げられる。
[00322]ここで図62を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜61で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図62で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00323]図62で示され本明細書において説明された典型的な人工光システム37の原理は、中心の管320または発光要素356のいずれかにおいて受け入れられる可能性がある。より具体的に言えば、中心の管320および発光要素356は、その中に空洞816の境界を定める中空の外部ハウジング812、空洞816内に入れられた透明または半透明の液体820、および、液体820中に懸濁された多数の反射性要素824を含んでもよい。液体820は、実質的に反射性要素824を定位置に固定できるほどの十分な粘度を有するか、または、反射性要素824が望ましくない立体配置に沈降したりまたは移動したりしないように運動の速度を少なくとも十分遅くする。外部ハウジング812は、液体がハウジング812に入ったりまたは出たりしないように密封される。光源41、例えばLED41は、中心の管320および発光要素356に光を放出することができ、放出された光は、中心の管320および発光要素356の内部から外部に反射および/または屈折される。反射および/または屈折した光はハウジング76内部に入り、コンテナー32中に取り付けられた藻類に光を提供する。中心の管320および発光要素356内の液体820は多種多様の透明または半透明の液体820であってもよく、目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。典型的な液体820としては、これらに限定されないが、ペルクロロエチレン、水、アルコール、ミネラルオイルなどが挙げられる。加えて反射性要素824は多種多様の材料および要素で構成されていてもよく、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。典型的な材料としては、これらに限定されないが、グアニン結晶、マイラーの細片、光沢材、ガラスの削り屑およびビーズ、金属の削り屑(例えば銀、ステンレス鋼、アルミニウム)、魚の鱗またはその他のあらゆる比較的小さい反射性材料の細片、結晶もしくは断片が挙げられる。
[00324]ここで図63および64を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜62で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図63および64で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00325]図63および64で示され本明細書において説明された典型的な人工光システム37の原理は、中心の管320または発光要素356のいずれかにおいて受け入れられる可能性がある。より具体的に言えば、中心の管320および発光要素356は、その中に空洞832の境界を定める中空の外部ハウジング828、空洞832内に取り付けられた反射性部材836、モーター840、および、モーター840と反射性部材836との間に連結された回転軸844を含んでもよい。外部ハウジング828は、液体がハウジング828に入らないように密封される。反射性部材836は、直立しており、ハウジング828の上部付近の側から底部付近の他方の側に傾いているわずかに斜めの位置で配置される。モーター840は、回転軸844に回転を付与し、これから順に中心の管320および発光要素356内の反射性部材836を回転させる。図示された典型的な実施態様において、モーター840は、中心の管320および発光要素356内の底部付近に配置される。あるいはモーター840は、中心の管320および発光要素356内のその他の位置に配置されてもよいし、または、中心の管320および発光要素356の外部に取り付けられてもよく、さらに、回転軸844に回転を付与する適切な連結要素を有していてもよい。光源41、例えばLED41は、中心の管320および発光要素356に光を放出することができ、さらに、ピボット軸848にマウントされて、それを中心として旋回する。光源41がピボット軸848の周りで前後に揺れるように適合させて、反射性部材836に様々な高さで光を放出させることができる。光源41からの光は、反射性部材836によって中心の管320および発光要素356の内部から外部に反射および/または屈折される。反射および/または屈折した光がハウジング76内部に入り、コンテナー32中に取り付けられた藻類に光を提供する。反射性部材836の角度および回転に光源41の揺れを加えることによって、コンテナー32全面にわたる光分布が提供される。図示された反射性部材836の典型的な角度は、多くの可能性のある配向角度のうちのほんの一例であるため、これらに限定されない。その他のたくさんの配向角度も可能であり、目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。反射性部材836が光を反射または屈折させるのであれば、反射性部材836はあらゆる様々な要素であってもよい。典型的な反射性部材836としては、これらに限定されないが、鏡、高分子マトリックス複合材料(例えば、プラスチック部材に埋め込まれたガラスビーズ)、反射性を有するマイラー、研磨されたアルミニウム、銀メッキしたガラスまたはその他のあらゆる反射性の器具が挙げられる。
[00326]ここで図65を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜64で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図65で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00327]図65で示され本明細書において説明された典型的な人工光システム37の原理は、中心の管320または発光要素356のいずれかにおいて受け入れられる可能性がある。より具体的に言えば、中心の管320および発光要素356は、透明または半透明の固形材料で構成されていてもよく、さらに、中心の管320と発光要素356とを取り囲む間隔を置いて配置された多数の水平のバンド852を含む。バンド852は、不透明で反射しない外面を有していてもよいし、さらに中心の管320および発光要素356のほうに向いた反射性の内表面を含んでいてもよい。あるいはバンド852は不透明でなくてもよい。光源41、例えばLED41から中心の管320および発光要素356に光が放出される場合、放出された光は、バンド852間の位置で中心の管320と発光要素356の内部から外部に反射および/または屈折させることができる。反射および/または屈折した光がハウジング76内部に入り、コンテナー32中に取り付けられた藻類に光を提供する。バンド852の反射性の内表面は、中心の管320および発光要素356内で光を反射させ、中心の管320および発光要素356からの光の反射を助け、それによって中心の管320および発光要素356からより多くの光が反射されるようにする。中心の管320および発光要素356の固形材料は、多種多様の透明または半透明の材料が可能であり、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。典型的な材料としては、これらに限定されないが、ガラス、アクリル繊維、プラスチック、光ファイバーなどが挙げられる。バンド852は多種多様の成分で構成されていてもよく、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。典型的な成分としては、これらに限定されないが、テープ、塗料、マイラー、ガラス 高分子マトリックス 複合材料、例えばプラスチックマトリックスに埋め込まれたガラス、または、その他のあらゆる成分が挙げられる。図示された典型的な実施態様において、間隔を置いて配置された水平のバンド852の立体配置は、不透明な成分で構成されている。あるいは不透明な成分はその他の立体配置を有していてもよく、それらも本発明の本質および範囲に含まれる。例えば不透明な成分は、中心の管320と発光要素356との外面上に配置されていてもよいし、垂直のバンド、斜めになったバンド、渦巻状のバンド、斑点状、その他の断続的に取り付けられた形状などで配置されていてもよい。
[00328]ここで図66および67を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜65で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図66および67で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00329]図66および67で示され本明細書において説明された典型的な人工光システム37の原理は、中心の管320または発光要素356のどちらにも適用させることができる。より具体的に言えば、中心の管320および発光要素356は、その中に空洞860の境界を定める中空のハウジングの壁856、および、ハウジングの壁856を通過するように設置された複数のアパーチャ864を含んでもよい。光を運搬する要素868の束は、ハウジングの空洞860中に配置される。光を運搬する要素868の第一の端部は、中心の管320および発光要素356の頂上に取り付けられるか、またはその付近に取り付けられ、一方で、光を運搬する要素868の他方の端部は、ハウジングの壁856中に設置された様々なアパーチャ864を通ってコンテナー32の内部に伸長している。光源41、例えばLED41は、光を運搬する要素868の上端に光を放出する可能性がある。このようにして放出された光は光を運搬する要素868を通過して、光を運搬する要素868の下端からコンテナー32の内部に放出される。
[00330]図示された典型的な実施態様において、複数の光を運搬する要素868は、各アパーチャ864を通過して伸長するが、ここで、それぞれの要素が相対的に様々な長さを有していてもよい。アパーチャを介して中心の管320および発光要素356に液体が入らないようにするために、光を運搬する要素868とアパーチャ864との間で防水密封が施される。図示された典型的な実施態様において、アパーチャ864は、間隔を置いて配置された1セット4個のアパーチャ864を含む立体配置を有しており、これらの4つのアパーチャ864はほぼ同じ水平面で整列されており、中心の管320および発光要素356の周りで90度ごとに互いに間隔を置いて配置されている。あるいはアパーチャ864はその他の立体配置を有していてもよく、このような場合も目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。例えばアパーチャ864は中心の管320および発光要素356のハウジングの壁856中でどのような立体配置を有していてもよく、このような立体配置としては、これらに限定されないが、同じ平面にある1つのアパーチャのセットが、同じ平面にあるアパーチャのその他のセットに対して様々な間隔を有するような立体配置、多数のアパーチャが、水平面中に設置されて互いに様々な角度で間隔を置いて配置されている立体配置、ランダムなパターンを有する立体配置などが挙げられる。光を運搬する要素868は多種多様の異なるタイプの光を運搬する要素868であってよく、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。例えば光を運搬する要素868は、これらに限定されないが、光ファイバーケーブル、ガラス繊維、アクリル繊維製のロッド、ガラス製のロッドなどであり得る。光を運搬する要素868の束は多数の光を運搬する要素868を含んでいてもよく、中心の管320および発光要素356の直径は、あらゆる望ましい数の光を運搬する要素868を受け入れられるような適切な大きさであってよい。加えて個々の光を運搬する要素868が、多種多様の形状、加えてそれに対応する直径または幅を有していてもよい。例えば光を運搬する要素868は多種多様の水平断面形状を有していてもよく、このような形状としては、これらに限定されないが、円形、正方形、三角形もしくはその他のあらゆる多角形、または、外周が弧状形状が挙げられる。加えて、光を運搬する要素868は、それに対応して多種多様の直径(円形の場合)または幅(丸以外の形状の場合)を有していてもよく、例えば0.25〜約2.0ミリメートルである。さらに多数の光を運搬する要素868がハウジングの壁856中に設置されたそれぞれのアパーチャ864を通過して伸長していてもよいし、アパーチャ864は、あらゆる望ましい量の光を放出する要素868に対処できるような適切な大きさであってよい。
[00331]続いて図66および67を参照すれば、光を運搬する要素868の下端がコンテナー32の液体中に向かっているため、液体中に存在する藻類や漂流物が蓄積しやすくなっているが、そのために下端から放出された量の光は減衰する。光を運搬する要素868の下端への蓄積を防ぐために、フレーム108を回転させ、媒体110を光を運搬する要素868の下端またはいくつかのその他の部分に固定させて、下端から蓄積物を取り払ったりまたはワイピングしてもよい。このようにして、光を運搬する要素868の下端には蓄積物がないか、または、実質的にない状態になる。
[00332]ここで図68を参照すると、人工光システム37のさらにその他の典型的な実施態様が示される。図30〜67で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図68で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00333]図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、コンテナー32の外部の周りに所定角度で一定の間隔をあけて取り付けられた複数のストロボライト872を含む。ストロボライト872は、一般的にはキセノンガスを含むフラッシュライトであり、これらは様々な速度で点滅するように調節することができる。ストロボライト872は、その他のタイプの人工光に比べて大量のフォトンを放出する可能性があり、それによってかなり多量のフォトンを藻類に与えてより速いペースで光合成させるようにすることもがきる。いくつかの典型的な実施態様において、ストロボライト872は、約20kHzの頻度で点滅させてもよい。その他の典型的な実施態様において、ストロボライト872は、約2〜14kHzの頻度で点滅させてもよい。これらの典型的な点滅速度は、限定することは目的ではなく、それゆえにストロボライト872はどのような速度で点滅させてもよく、このような場合も目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。図示されたストロボライト872の典型的な立体配置および数に限定されないこととする。従って、多数のストロボライト872は、コンテナー32の外部の外周に、あらゆる角度で一定の間隔をあけて、および、あらゆる位置で取り付けられてもよく、このような形態もなお目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00334]ここで図69を参照すると、人工光システム37の追加のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜68で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図69で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00335]図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、コンテナー32のハウジング76の壁中に所定角度で一定の間隔をあけて取り付けられた複数のストロボライト872を含む。この説明された典型的な実施態様に係るストロボライト872は、構造および機能の点で上述され図68に関連するストロボライト872と類似していてもよく、従って、は本明細書において再度説明しないこととする。好ましくは、ストロボライト872が液体と接触しないようにストロボライト872はハウジング76の壁中に密封される。いくつかの典型的な実施態様において、ハウジング76の壁は、2つの離れて配置された同軸の壁を含んでもよく、この場合、これらの壁の間に空洞876が形成されるが、そこにストロボライト872が配置されてもよい。その他の典型的な実施態様において、ハウジング76の壁は一体化された壁であってもよく、さらに、その中にストロボライト872を受け入れるための複数の空洞の境界を定めていてもよい。ここでも空洞は、ストロボライト872が液体に接触しないように設計されることが好ましい。図示された典型的なストロボライト872の立体配置および数に限定されないこととする。従って、多数のストロボライト872が、コンテナー32のハウジング76内の壁に、あらゆる角度で一定の間隔をあけて、および、あらゆる位置で取り付けられてもよく、それでもこれらは目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00336]ここで図70を参照すると、人工光システム37のその他の典型的な実施態様が示される。図30〜69で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図70で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00337]図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、コンテナー32内に取り付けられた複数のストロボライト872を含む。この説明された典型的な実施態様に係るストロボライト872は、構造および機能の点で上述され図68および69に関連するストロボライト872と類似しており、従ってこれらも本明細書において再度説明しないこととする。好ましくは、ストロボライト872は、コンテナー32内での液体との接触から保護されている。いくつかの典型的な実施態様において、ストロボライト872は、中空の発光要素356および中心の管320の中に取り付けられ、ストロボライト872に液体が侵入しないように適切に密封されていてもよい。その他の典型的な実施態様において、ストロボライト872を、液体が漏れないようにくるんだり、または、密封したりしてコンテナー32内に設置することもできる。図示され説明された典型的なストロボライト872の立体配置および数に限定されないこととする。従って、多数のストロボライト872は、コンテナー32内に、あらゆる角度で一定の間隔をあけて、および、あらゆる位置で取り付けられてもよく、このような形態もなお目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00338]ここで図71および72を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜70で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図71および72で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00339]図71および72で示され本明細書において説明された典型的な人工光システム37の原理は、中心の管320または発光要素356のいずれかにおいて受け入れられる可能性がある。より具体的に言えば、中心の管320および発光要素356はそれぞれ、その中に空洞884の境界を定める中空のハウジング880を含んでいてもよい。図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、パネルの形態の複数のエレクトロルミネセンス発光要素888を含み、ここで1つのパネルは、中心の管320および発光要素356それぞれの中に配置される。エレクトロルミネセンスパネル888は柔軟であり、望ましい形状に曲げることができ、例えば図71および72で示したように円筒状に巻いてもよい。あるいはエレクトロルミネセンスパネル888は、その他の形状に曲げてもよく、例えばあらゆる多角形の形状、または、あらゆる弧状の外周を有する形状に曲げてもよい。エレクトロルミネセンス発光要素888は、交流電場でエネルギーが付与されると光を放出する材料で作製される。図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、これらに限定されないが、19個のエレクトロルミネセンス発光要素888を含む。あるいは図71および72に記載の人工光システム37は、コンテナー32内のあらゆる立体配置で配置された多数のエレクトロルミネセンス発光要素888を有していてもよい。加えてエレクトロルミネセンス発光要素888は、図示された典型的なパネルの形態以外の多くの形態を有していてもよく、例えば、エレクトロルミネセンス発光要素888は、円錐体、半円形、細長い形状、または、その他のあらゆるカットパターンの形状に形成されてもよい。
[00340]ここで図73を参照すると、人工光システム37のその他の典型的な実施態様が示される。図30〜72で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図73で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00341]図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、エレクトロルミネセンス発光要素888を、コンテナー32中でコンテナーのハウジング76の内表面196と接触するように取り付けられたパネルの形態で含む。この説明された典型的な実施態様に係るエレクトロルミネセンス発光要素888は、構造および機能の点で上述され図71および72に関連するエレクトロルミネセンス発光要素888と類似しており、従ってこれらも本明細書において再度説明しないこととする。エレクトロルミネセンス発光要素888は、コンテナー32の内表面196の相当部分をカバーしており、そのために、コンテナー32に透過する日光が遮蔽される可能性がある。その結果として、相当量の日光がハウジング76の壁を通ってコンテナー32の内部に入ることができなくなると予想されるため、コンテナー32のハウジング76は、不透明または半透明の材料で作製されていてもよい。あるいはコンテナー32のハウジング76は、その他の透明な壁を有するコンテナー32で使用されている材料に類似した透明な材料で作製されていてもよい。コンテナー32の内部全体に取り付けられたエレクトロルミネセンス発光要素888を用いることによって、コンテナー32の至る所から実質的に等しい量の人工光(またはフォトン)が提供され、コンテナー32中全体にわたりより均等な光の分布が提供される。日光はコンテナー32のどちらか一方にしか当たらないことが多く、その結果として、1日の大半においてコンテナー32の片側にもう片側と比べてより多くの光が当たる。当然のことながら、エレクトロルミネセンス発光要素888は、コンテナーのハウジング76の内表面196内で表面に沿って様々な方式で配向させ、コンテナーのハウジング76の内部全体より狭い範囲で伸長させることができる。また当然のことながら、1個より多くのエレクトロルミネセンス発光要素888をコンテナーのハウジング76の内部内に取り付けて、それに沿って伸長していてもよいし、さらに、複数のエレクトロルミネセンス発光要素888はどのような形状を有していてもよく、それと組み合わせて、コンテナーのハウジング76の内表面196をどのような比率で占有していてもよい。
[00342]ここで図74を参照すると、人工光システム37のさらなる典型的な実施態様が示される。図30〜73で示されたコンテナーおよび人工光システムと、図74で示されたコンテナー32および人工光システム37とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00343]図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、エレクトロルミネセンス発光要素888を、コンテナー32の外部の周りにコンテナー32の外部と接触するように取り付けられたパネルの形態で含む。あるいはエレクトロルミネセンス発光要素888は、コンテナー32の外部から外側に向かって間隔をあけて配置されていてもよい。この説明された典型的な実施態様に係るエレクトロルミネセンス発光要素888は、構造および機能の点で上述され図71〜73に関連するエレクトロルミネセンス発光要素888と類似しており、従ってこれらも本明細書において再度説明しないこととする。図示された典型的な実施態様において、エレクトロルミネセンス発光要素888は、コンテナー32を完全に取り囲んでいるか、または、丸く包囲している。当然のことながら、エレクトロルミネセンス発光要素888を様々な方式でコンテナー32の外部に配向させて、コンテナー32全体より狭い範囲で周囲に配置させてもよい。また当然のことながら、1個より多くのエレクトロルミネセンス発光要素888をコンテナー32の周りの外部に取り付けて、コンテナー32の周りに配置させてもよく、さらに、複数のエレクトロルミネセンス発光要素888はどのような形状を有していてもよく、それと組み合わせてコンテナー32の周りをどのような比率で配置させてもよい。
[00344]コンテナー32の内部に人工光を提供する多種多様の方式が本明細書において開示される。これらの方式のうちいくつかは、中央の照明管320から光を放出させて、発光要素356に、または、発光要素356から光を放出させるために量子ドットを利用することを含む。その他の典型的な実施態様において、量子ドットは、コンテナーのハウジング76中に埋め込まれていてもよいし、コンテナーのハウジング76の内表面196上に配置されていてもよいし、コンテナー32の内部に光が放出されるようにコンテナーのハウジング76の外表面上に配置されてもよい。
[00345]図75および76を参照すると、その他の典型的な媒体のフレーム108が示される。すでに開示されたコンテナーおよび媒体のフレームと、図75および76で示されたコンテナー32および媒体のフレーム108とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00346]図示された典型的な実施態様において、媒体のフレーム108は、分岐した上部および下部のコネクタープレート112、116を含む。上部および下部のコネクタープレート112、116は実質的に類似しているので、上部のコネクタープレート112だけを詳細に説明する。当然のことながら、上部のコネクタープレート112に関するあらゆる構造、機能または代替案の説明は下部のコネクタープレート116と関連していてもよい。
[00347]上部のコネクタープレート112は、内部部材892と外部部材896とを含み、外部部材896は内部部材892と同軸で、かつ間隔を置いて配置されている。内部および外部部材892、896間には内部のギャップ900が提供されており、さらに、外部部材896の外面とコンテナーのハウジング76の内表面196との間には外部のギャップ904が提供されている。複数の発光要素356は内部および外部のギャップ900、904の両方に取り付けられ、これらのギャップは、上部のコネクタープレート112が回転する際に内部および外部部材892、896が発光要素356と擦れないような適切な大きさを有する(以下でより詳細に説明される)。いくつかの実施態様において、発光要素356の摩耗を防ぐために、内部および外部部材892、896間に取り付けられた発光要素356の部分、および、外部部材896とコンテナーのハウジング76の内表面196との間に取り付けられた発光要素356の部分において、材料の保護層が発光要素356を取り囲んでいてもよい。この説明された典型的な実施態様に係る発光要素356は、図示され本明細書で説明された発光要素356のどれでもよい。
[00348]媒体のフレーム108に浮力を与えるために、浮き装置908が媒体のフレーム108に連結される。図示された典型的な実施態様において、浮き装置908は、内部部材892の上面に連結された内部の浮き部材912、および、外部部材896の上面に連結された外部の浮き部材916を含む。いくつかの実施態様において、内部および外部の浮き部材912、916は、内部および外部部材892、896の底面に連結させてもよい。その他の実施態様において、浮き装置908は、下部のコネクタープレート116に連結させてもよい。さらなる実施態様において、浮き装置908は、上部および下部のコネクタープレート112、116の両方に連結させてもよい。このような実施態様において、浮き装置908は、上部および下部のコネクタープレート112、116に連結された上の部分および下の部分それぞれを含んでいてもよい。
[00349]駆動メカニズム920は媒体のフレーム108と連結されており、媒体のフレーム108に回転を付与することができる。図示された典型的な実施態様において、駆動メカニズム920は、図50および51で示された駆動メカニズムに類似している。より具体的には、だぼ660は、内部部材892に連結される。あるいはだぼ660は、外部部材896に連結されていてもよいし、または、駆動メカニズムは、内部および外部部材892、896の両方に連結されただぼ660を含んでいてもよい。図示された典型的な実施態様において、駆動メカニズム920は、上部のコネクタープレート112の内部部材892にだけ連結され、回転を付与する。
[00350]上部のコネクタープレート112の外部部材896に回転を付与するために、複数の柔軟なタブ928が、内部部材892の外面と外部部材896の内表面との両方に連結される。タブ928は互いにオーバーラップするのに十分な長さを有しており、それにより内部部材892が駆動メカニズム920によって回転する際に、内部部材892に連結されたタブ928が外部部材896に連結されたタブ928とかみ合って、外部部材896と内部部材892とを一緒に回転させることができる。追加のタブ932が外部部材896の外面に連結されており、これらは、コンテナーのハウジング76の内表面196とかみ合わせるのに十分な長さを有していてもよい。上部のコネクタープレート112と、タブ928、932とが回転すると、タブ928が内部のギャップ900中に取り付けられた発光要素356と接触し、タブ932が、コンテナーのハウジング76の内表面196および外部のギャップ904中に取り付けられた発光要素356とかみ合うようになる。タブ928、932は、発光要素356と接触すると変形し、発光要素356と離れるとそれらの変形前の配置に戻ることができるような十分な柔軟性を有する。タブ928、932が回転すると、タブ928、932は、発光要素356に対する媒体110のワイピングと協同して発光要素356をワイピングして、発光要素356に蓄積したかもしれない堆積物を取り除くことができる。図示された典型的な実施態様において、タブ928、932は、上部および下部のコネクタープレート112、116間の全距離を伸長する。その他の実施態様において、タブ928、932は、内部および外部部材892、896間の長さよりもかなり短い距離しか伸長しない場合もあるし、その間の長さだけ伸長する場合もある。このような実施態様において、タブ928、932は、発光要素356の全長を十分にワイピングせず、発光要素356は、主として上部および下部のコネクタープレート112、116の間で伸長した媒体110によってワイピングされる。その他の実施態様において、タブ928、932は、上部および/または下部のコネクタープレート112、116ではなく浮き装置908に連結させてもよい。
[00351]図75および76に係る上部および下部のコネクタープレート112、116は、ギャップで分離された2つの部材を含む。当然のことながら、上部および下部のコネクタープレート112、116は多数の部材を含んでいてもよく、このような場合もなお本発明の本質および範囲に含まれることとする。例えば図77を参照すると、上部および下部のコネクタープレート112、116は3つの部材を含んでいてもよい。より具体的には、上部および下部のコネクタープレート112、116は、内部部材936、中央部材940および外部部材944を含んでいてもよく、ここで第一のギャップ948は内部および中央部材936、940の間に配置され、第二のギャップ952は、中央および外部部材940、944の間に配置され、第三のギャップ956は、外部部材944とコンテナーのハウジング76の内表面196との間に配置される。発光要素356およびタブは、上述したのと類似の方式および類似の理由で、3つ全てのギャップ中に取り付けられてもよい。
[00352]ここで図78および79を参照すると、代替の駆動メカニズム960が示される。すでに開示されたコンテナーおよび駆動メカニズムと、図78および79で示されたコンテナー32および駆動メカニズム960とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00353]駆動メカニズム960を、図75および76で示された分岐したコネクタープレートに類似した分岐した上部および下部のコネクタープレート112、116を含む媒体のフレーム108と使用した形態で説明する。当然のことながら、駆動メカニズム960は、本明細書において開示されたその他の媒体のフレームのいずれかと用いることができ、このようなその他の媒体のフレームとしては、例えば、一体化された上部および下部のコネクタープレートを含む媒体のフレーム、および、2個より多くの部材を有するその他の分岐したコネクタープレートを含む媒体のフレームなどが挙げられる。
[00354]図示された典型的な実施態様において、駆動メカニズム960は、モーター964、モーター出力シャフト968、逆回転ギアボックス972、逆回転の出力シャフト976、複数の駆動力伝達部材980、および、複数の駆動輪集合体984を含み、ここでモーター964はコンテナー32のトップカバー212に連結されており、モーター出力シャフト968を第一の方向に回転させる。モーター出力シャフト968は、逆回転ギアボックス972に連結されており、これはモーター出力シャフト968の回転を受け取って、逆回転の出力シャフト976が第一の方向とは逆の第二の方向に回転するようにする。2つの駆動力伝達部材980がモーター出力シャフト968に連結されており、2つの駆動力伝達部材980が、逆回転の出力シャフト976に連結される。駆動力伝達部材980はそれぞれの駆動輪集合体984に連結されており、これは、モーター964および逆回転の出力シャフト976の駆動による動きを駆動輪集合体984に伝達するためのものである。図示された典型的な駆動輪集合体984はそれぞれ、軸988、軸988に連結された一対の車輪992、および、駆動輪集合体984を支えるための支持部材996を含む。駆動力伝達部材980はそれぞれ軸988に連結されており、回転によって軸988をそれぞれ第一または第二の方向に駆動させることができる。車輪992は軸988と共に回転し、内部または外部部材892、896のうちの一方の上面とかみ合う。車輪992と、内部および外部部材892、896の上面との間に十分な摩擦が生じると、車輪992の回転によって、内部および外部部材892、896が回転するようになる。
[00355]図示された典型的な実施態様において、2つの駆動輪集合体984は内部および外部部材892、896のそれぞれとかみ合っており、ここで、フレーム108の垂直の中心回転軸各の両側に1つずつ駆動輪集合体984が存在する。この立体配置の場合、垂直の中心回転軸の逆側にある駆動輪集合体984は、逆方向に駆動させる必要があり、そうしない場合、駆動輪集合体984は互いにぶつかり合うと予想される。従って、逆回転ギアボックス972が提供されており、このギアボックス972は、モーター出力シャフト968方向の回転を受け取り、逆回転の出力シャフト976を逆方向に回転させ、それによって逆回転の出力シャフト976に連結された2つの駆動輪集合体984を、モーター出力シャフト968に連結された2つの駆動輪集合体984とは逆方向に駆動させるものである。この方式において、フレーム108の垂直の中心回転軸の両側にある駆動輪集合体984は一緒に働いて、分岐したフレームを協調的に駆動させることができる。図示された駆動メカニズムの960の典型的な実施態様は、1つの部材から他方の部材に回転運動を受け渡すために、内部および外部部材892、896を一緒に連結する必要性がない。
[00356]当然のことながら、図示された駆動メカニズムの960の典型的な実施態様は、駆動メカニズム960の多くの実施態様のうちのほんの一例である。駆動メカニズム960は、駆動メカニズム960が例えば図75〜79で示されたような分岐したコネクタープレート112、116を駆動させることができさえすれば、多数のその他の立体配置を有していてもよい。例えば駆動メカニズム960は、例を挙げれば、その他の多数の車輪992を含んでいてもよいし、分岐したコネクタープレート112、116のそれぞれの部材を駆動させるための異なる多数の駆動輪集合体984を含んでいてもよいし、車輪以外の駆動要素を含んでいてもよいし、異なる駆動力伝達部材を含んでいてもよいし、異なる方式でコンテナー32に連結されていてもよいし、および、コンテナー32上に/コンテナー32中に支持されていてもよい。
[00357]図80を参照すると、さらなる典型的な媒体のフレーム108が示される。すでに開示されたコンテナーおよび媒体のフレームと、図80で説明されているコンテナー32および媒体のフレーム108とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00358]図示された典型的な実施態様において、媒体のフレーム108は、それを通過するように設置された複数のスロット1000を有する上部および下部のコネクタープレート112、116を含む。上部および下部のコネクタープレート112、116は、実質的に同じである。複数の発光要素356は上部および下部のコネクタープレート112、116との間を垂直に伸長し、スロット1000中に配置されており、ここでこのスロット1000は、発光要素356受け入れることができ、さらに、上部および下部のコネクタープレート112、116が発光要素356とこすれたり、または、その他の方法で接触しないような適切な大きさを有する。図示された典型的な実施態様において、上部および下部のコネクタープレート112、116はそれぞれ8個のスロット1000含み、これらのスロット1000において、内部スロット1000はそれぞれ、3個の発光要素356が取り付けられ、外部スロット1000はそれぞれ、4個の発光要素356が取り付けられている。あるいは上部および下部のコネクタープレート112、116は、スロット1000中に取り付けられたその他の数のスロット1000、および、その他の数の発光要素356を含んでいてもよい。
[00359]本明細書において開示された駆動メカニズムのうちの1つに類似した駆動メカニズムまたはその他のあらゆる駆動メカニズムがフレーム108に連結されており、フレーム108が前後に往復するように両方の方向でフレーム108を回転させることができる。より具体的に言えば、駆動メカニズムは、フレーム108を第一の方向に回転させ、フレーム108を止めて、続いてフレーム108を逆方向に回転させ、フレーム108を止めて、再度、フレーム108を第一の方向に回転させる。要求に応じてこれを反復する。このフレームの往復に対処できるように、スロット1000は弧状に曲がっており、発光要素356で完全に充填されない(すなわち、同じ発光要素356のセットにおいて、端の発光要素356の一方と端の発光要素356の他方との弧状の距離が、これらの発光要素が取り付けられたスロット1000の弧状の長さよりも小さい)。このような発光要素356とスロット1000の端部との間の余分なスペースによって、フレーム108の往復が可能になる。図示された典型的な実施態様において、スロット1000および発光要素356の間隔は、フレーム108が約45度で往復することができるような間隔である。あるいはスロット1000および発光要素356の間隔は、フレーム108がその他の角度で往復することができるような間隔であってもよい。
[00360]ここで図81を参照すると、洗浄システム38の典型的な実施態様が示される。この典型的な洗浄システム38は、考慮される多くのタイプの洗浄システムのうちの一例であり、これらに限定されない。典型的な洗浄システム38は、媒体110から藻類を除去しやすくするのにも使用できるし、または、侵襲性の種またはその他の汚染物質がコンテナー32に侵入したような場合にコンテナー32の内部をクリーニングするのにも使用できる。洗浄システム38は、コンテナー32またはシステム20のその他の構成要素を分解することなく、コンテナー32の内部をすすいだり、または、クリーニングすることを可能にする。典型的な洗浄システム38は、加圧式の水源(示さず)、加圧式の水源と互いに流体をやりとりできる加圧式の水注入管42、および、水注入管42と互いに流体をやりとりできる複数のスプレーノズル43を含む。スプレーノズル43は、コンテナーのハウジング76の高さに沿って、あらゆる望ましい間隔で、所定角度で一定の間隔をあけて取り付けられており、これらは、コンテナーのハウジング76中の穴または切り抜き部分に設置される。コンテナー32への、または、コンテナー32からの空気や水の漏れを防止するために、それぞれのスプレーノズル43とそれが入られられる穴との間が気密的および防水的に密封される。いくつかの実施態様において、スプレーノズル43の先端が、ノズル43がコンテナーのハウジング76に突き出ないようにコンテナーのハウジング76の内表面196にぴったり合っているか、または、それよりも手前に配置されるように、穴のなかにスプレーノズル43を配置する。このようにすることによって、回転させた場合、媒体110がスプレーノズル43と接触したり、もしかするとスプレーノズル43を傷付けたりしないようになる。以下で洗浄システム38の操作をより詳細に説明する。
[00361]コンテナー32は藻類を培養するのと同時に、コンテナー32は、藻類の増殖に有益な環境を維持することが重要である。藻類の増殖にとって最も重要な環境パラメーターの1つは、藻類が存在する水の温度である。コンテナー32は、効率的な藻類の増殖を促進するような特定の温度範囲内に水を維持しなければならない。適切な温度範囲は、コンテナー32内で培養しようとする藻類のタイプによって様々であってよい。例えば、コンテナー32内で藻類種P.トリコルヌタムが培養される場合、コンテナー32内の水温は、可能な限り20℃に近く、35℃を超えないように維持されるべきである。このような例は、コンテナー32内の水が有効な藻類培養を促進するように制御されている多くの様々な温度範囲のうちの1つであって、これらに限定されない。異なるタイプの藻類の場合、異なる温度範囲内に水を制御してもよい。
[00362]コンテナー32内の水温を制御しやすくするために、多種多様の温度制御システムを利用することができる。図82および83を参照すると、2つの典型的な温度制御システム45が図示されており、本明細書で説明される。これらの典型的な温度制御システム45は、考えられる多くのタイプの温度制御システム45のうちの2種であり、これらに限定されない。
[00363]特に図82を参照すれば、単一のコンテナー32、および、それと連動した温度制御システム45が説明される。各コンテナー32と連動した温度制御システム45は実質的に同一であるため、単一の温度制御システム45のみを図示し説明することとする。温度制御システム45は、加熱部分46と冷却部分47とを含む。加熱部分46は、必要に応じて水を加熱し、冷却部分47は、必要に応じて水を冷却する。加熱部分46は、コンテナー32に、且つその底部付近に取り付けられる。このような加熱部分46の配置は、熱が常に上昇する現象に対して自然の熱の法則を利用する。従って、加熱部分46が活性化されると、加熱部分46によって加熱された水がコンテナー32を通過して上昇し、冷却器の水を加熱部分46に向かって押し下げ、そこで冷却器の水が加熱される。冷却部分47は、コンテナー32内に、且つコンテナー32の頂上付近に取り付けられる。このような冷却部分47の配置も同様に、自然の熱の法則を利用する。従って、冷却部分47が活性化されると、冷却部分47で冷却された水は、冷却された水よりも高い温度を有する水が上昇することによって交換される。冷却された水の排出によって、冷却された水がコンテナー32中で下方に移動させられる。水の混合を補助するためにフレーム108および媒体110を回転することも可能であり、そのようにすることによって、コンテナー32中全体で実質的に均一な水温を達成することができる。
[00364]加熱部分46は、加熱コイル49、流体注入口50、および、流体出口51を含む。注入口50および出口51はそれぞれ、加熱コイル49へ、および、加熱コイル49から流体を導入および排出させるものである。注入口50を介して加熱コイル49に導入された流体は、コンテナー32内の水を加熱するために、コンテナー32内に入れられた水の温度よりも高い温度を有する。このような流体は、多種多様のタイプの流体であってもよく、例えば、これらに限定されないが、例えば水のような液体、および、ガスが挙げられる。冷却部分47は、冷却コイル53、流体注入口55、および、流体出口57を含む。注入口55および出口57はそれぞれ、冷却コイル53へ、および、冷却コイル53から流体を導入および排出させるものである。注入口55を介して冷却コイル53に導入された流体は、コンテナー32内の水を冷却するために、コンテナー32内に入れられた水の温度よりも低い温度を有する。このような流体は、多種多様のタイプの流体であってもよく、例えば、これらに限定されないが、例えば水のような液体、および、ガスが挙げられる。
[00365]ここで図83を参照すると、温度制御システム45の代替例が説明される。図82で示された実施例と同様に、単一のコンテナー32、および、それと連動する温度制御システム45が説明される。各コンテナー32と連動した温度制御システム45は実質的に同一であるため、単一の温度制御システム45のみを図示し説明する。温度制御システム45は、断熱上昇管58、および、断熱上昇管58に入ってそれを通過する伝熱管59を含む。断熱上昇管58は、上部の移送管61と下部の移送管62とを介してコンテナー32と互いに流体をやりとりできる。コンテナー32からの水は、上昇管58および上部および下部の移送管61、62の中にある。コンテナー32内の水の温度を下げる必要がある場合、コンテナー32内の水の温度よりも冷たい流体を伝熱管59に通過させる。上昇管58内の水が伝熱管59を取り囲み、冷却される。冷却された上昇管58内の水がコンテナー32内のより暖かい水と交換されることによって、コンテナー32および上昇管58内の水を反時計回りに循環させる。言い換えれば、冷却された水は上昇管58中を下方へ移動し、下部の移送管62を介してコンテナー32の底部に移動し、一方でコンテナー32内のより暖かい水は、コンテナー32から上部の移送管61に、そして上昇管58に移動する。コンテナー32内の水の温度を加熱する必要がある場合、コンテナー32内の水の温度よりも暖かい流体を伝熱管59に通過させる。上昇管58内の水が伝熱管59を取り囲み、温められる。温められた上昇管58内の水が上昇することによって、コンテナー32および上昇管58内で水が時計回りに循環する(矢印63で示した通り)。言い換えれば、温められた水は上昇管58中を上方へ移動し、上部の移送管61を介してコンテナー32の頂上に移動し、一方で、コンテナー32内の冷却器の水はコンテナー32から下部の移送管62に、そして上昇管58に移動する。いくつかの実施態様において、より強い水の循環が望ましい。このような実施態様において、スパージャーまたは空気注入口65は、上昇管58内に入れられている水に空気を導入するために上昇管58の底部の付近に配置される。上昇管58の底部へ空気を導入することによって上昇管58内の水がより速く上昇するので、より速い速度で上昇管58およびコンテナー32を介して水を循環させることができる。いくつかの実施態様において、上部および下部の移送管61、62とコンテナーのハウジング76との連結部にフィルターが提供されてもよく、そのようにすることによって、藻類が上昇管58に侵入して場合によっては流動性能を低減させたり、または上昇管58を完全に塞いだりすることを防ぐことができる。
[00366]図84を参照すると、コンテナー32、および、典型的な液体管理システムの部分28が示される。図示された典型的な実施態様において、液体管理システム28は、余水路パイプ676、混合タンク678、ガス注入装置または拡散器680、pHインジェクター682、ポンプ684、バルブ686の第一のセット、追加のプロセス配管688、フィルター690、滅菌器692、および、pHセンサー484を含む。余水路の管676は、コンテナー32の頂上付近に配置され、コンテナー32の頂上から、余水路の管676のレベルを超えて上昇する水を受け取り、ここで水は余水路の管676からの混合タンク678に導入され、ガスはガス拡散器680を介して混合タンク678中にある水に導入される。混合タンク678中のガス拡散器680の上にプレート696が取り付けられているが、これは、水中で上方へ登るガスを水中に戻して、さらに液体管理システム28の下流のパイプに送られるように補助するためである。導入されたガスは、一般的にガスフィードストリームと称され、これは、約12体積%の二酸化炭素を含んでもよい。あるいはフィードストリームは、その他の比率の二酸化炭素を含んでもよい。
[00367]ポンプ684は合わせた水を移動させて、パイプを介してガスをバブリングし、パイプ中で圧力差を生じさせることによって、前記運動を容易にすることができる。合わせた水およびバブリングされたガスがポンプ684で下方へ送られると、水の圧力は増加する。このようにして増加した水の圧力が水にバブリングされたガスを通過すると、水中で気泡が炭酸水素塩に変化する。藻類は、水中のより大きい気泡から二酸化炭素を吸収するよりも、水中の炭酸水素塩からのほうがかなり容易に二酸化炭素を吸収する。ここで水と炭酸水素塩との混合物は、コンテナー32の底部にポンプで送ってもよいし、または、さらなる処理に送ってもよい。バルブ686の第一のセットは、要求に応じて水と炭酸水素塩との混合物が分流されるように選択的に制御される。場合によっては、全ての水と炭酸水素塩との混合物をコンテナー32にポンプで送ることが望ましい場合がある。その他の例において、コンテナーに水をポンプで送らずに、全ての水をさらなる処理のためにポンプで送ることが望ましい場合がある。さらにその他の例において、水と炭酸水素塩との混合物のうち一部をコンテナー32にポンプで送り、この混合物のうち一部をさらなるプロセシングのためにポンプで送ることが望ましい場合がある。コンテナー32中に一定体積の水があることが望ましい場合、コンテナー32の頂上からあふれた水の量は、コンテナー32の底部にポンプで送り返される水の量と等しいと予想される。
[00368]コンテナー32にポンプで送られた水と炭酸水素塩との混合物は、コンテナー32の底部付近でコンテナー32に入り、コンテナー32中にすでに存在する水と混合される。この新たに導入された混合物は、藻類のために新しい炭酸水素塩源を提供することになり、それによってコンテナー32内の藻類の培養が促進される。
[00369]コンテナー32に分流されなかった水は、下流の様々な追加処理に分流される場合も有る。一般的には、図84に液体管理システム28の追加のプロセス配管688が示されており、および、これは、多種多様の水処理プロセスに対処できるようなあらゆる立体配置と推定することもできる。例えば追加のプロセス配管688は、水を分流させて浄水器、熱交換器、固体除去装置、限外ろ過および/またはその他の膜ろ過、遠心機などに通過させることを可能にする。その他のプロセスおよびそれに関連する配管も可能であり、これらも目的とする本発明の本質および範囲内である。
[00370]また水を分流させて例えば水から不純物および汚染物質を除去するための活性炭フィルターのようなフィルター690に通過させてもよい。典型的な不純物および汚染物質としては、藻類増殖に、細菌およびウイルス感染、ならびに捕食のような負の作用を有する恐れのある侵略的な微生物が挙げられる。液体管理システム28は、単一のフィルターを含んでいてもよいし、または複数のフィルターを含んでいてもよく、さらに、典型的な活性炭フィルター以外のその他のタイプのフィルターを含んでいてもよい。
[00371]さらに水を分流させて例えば紫外線滅菌器のような滅菌器692を通過させてもよく、このような滅菌器も、水から不純物および汚染物質を除去するものである。液体管理システム28は、単一の滅菌器を含んでいてもよいし、または複数の滅菌器を含んでいてもよく、さらに、典型的な紫外線滅菌器以外のタイプの滅菌器を含んでいてもよい。
[00372]加えて水のpHを決定するためのpHセンサー484の方向に水を向かわせてもよい。水が望ましいpHよりも高いpHを有する場合、水のpHは望ましいレベルに低められる。逆に言えば、水が望ましいpHよりも低いpHを有する場合、水のpHは望ましいレベルに高められる。水のpHは多種多様の方式で調節することができる。本明細書においては、水のpHを調節する多くの方式のうち数種だけを説明する。これらのpHを調節する典型的な方式の説明に限定されないこととする。第一の例において、水のpHを調節するためにpHインジェクター682が用いられる。この例において、pHインジェクター682は、混合タンク678とポンプ684との間のパイプ中に取り付けられる。あるいはpHインジェクター682は、液体管理システム28中のその他の位置に取り付けられてもよい。pHインジェクター682は、パイプを通過する水のストリームに適切なタイプおよび量の物質を注入することによって、水のpHを望ましいレベルに変化させることができる。その他の例において、水のpHレベルを調節するのにガス拡散器680を使用してもよい。水中に存在する二酸化炭素の量は、水のpHに影響を与える。一般的に、水中に存在する二酸化炭素の量が多ければ多いほど、水のpHレベルは低くなる。従って、ガス拡散器680を介して水に導入された二酸化炭素の量を制御することによって、要求に応じて水のpHレベルを上昇させたりまたは低下させたりすることが可能である。より具体的には、pHセンサー484によってpH測定値が得られ、水のpHレベルが望ましいレベルよりも高いことが決定されたら、ガス拡散器680において水に二酸化炭素を導入する速度を高めてもよい。逆に言えば、水のpHレベルが望ましいレベルよりも低い場合、ガス拡散器680において水に二酸化炭素を導入する速度を低くしてもよい。さらなる例において、ガス拡散器680によって導入された二酸化炭素に加えて、pHインジェクター682は、水に二酸化炭素を注入するのにも使用できる。この方法において、pHインジェクター682とガス拡散器680とが協同して、望ましいpHレベルを維持することができる。
[00373]水が例えば本明細書において説明されたものような水処理プロセスに転換された後、水は混合タンク678にポンプで送り戻され、そこで水は、余水路の管676から混合タンク678に導入された新しい水と混合される。続いて水は、上述したように下流に流される。あるいは水は、混合タンク678ではなくコンテナー32に直接分流されてもよい。
[00374]当然のことながら、水から不純物および汚染物質を除去するのに用いられる水処理プロセスは、このような不純物および汚染物質が藻類培養に与える負の作用を減少させると同時に、水の透明度を改善する。水の透明度が改善されることによって、光はよりよく水に透過することができ、それによって藻類をより多くの光に曝露させ、藻類培養を改善することができる。
[00375]また当然のことながら、培養プロセス中に媒体110に藻類を支持するコンテナーの能力、および、水中で低濃度の藻類を維持するコンテナーの能力によって、上述され図84で示された水処理プロセスの有効性が高められる。より具体的には、図84で示された液体管理システム28の構成要素を介して低濃度の藻類を含む水を移動させることによって、構成要素の藻類による汚れの付着や目詰まりを防ぐことができる。言い換えれば、水中には、パイプ、ガス拡散器、ポンプ、フィルターなどに汚れを付着させたり、または、それらを目詰まりさせたりするような藻類は極めてわずかしか存在しない。加えて、水中の藻類濃度を低くすることで、フィルターおよび滅菌器が、大量の藻類が除去されたりまたは殺されたりすること(これは、最終的には藻類培養に悪影響を与えると思われる)を防ぐことができる。いくつかの典型的な実施態様において、媒体に支持された藻類の濃度と、水中に懸濁されている藻類の濃度との比率は、26:1である。その他の典型的な実施態様において、媒体に支持された藻類の濃度と、水に懸濁されている藻類の濃度との比率は、10,000:1であってもよい。システム20は、本明細書において開示された典型的な比率よりも低い藻類濃度の比率、および、それよりも高い藻類濃度の比率を提供することもでき、これらも目的とする本発明の本質および範囲内である。
[00376]図85を参照すると、コンテナー32を垂直に支持するための典型的な支持体構造396が説明される。この典型的な支持体構造396は、説明のためであって、これらに限定されない。コンテナー32を垂直に支持するためのその他の支持体構造も考慮され、それらも本発明の本質および範囲に含まれる。図示された典型的な実施態様において、支持体構造396は、地上または床表面上で支えることができるベース400、ベース400から上方へ伸長する垂直の部材404、および、コンテナー32を固定するために異なる高さで垂直の部材404によって支持され垂直の部材404から伸長している複数の連結器408を含む。ベース400は、コンテナー32と垂直の部材404との両方を下から支持する。垂直の部材404は、一対の垂直のビーム412と、垂直のビーム412に支え、強度および安定性を付与するための垂直のビーム412から伸長した複数の交差ビーム416とを含む。図示された典型的な実施態様において、支持体構造396は、4つの連結器408を含み、ここで各連結器408は、コンテナーのハウジング76の周囲に伸長するバンド420、および、バンド420とコンテナーのハウジング76との間に取り付けられたブッシング424を含む。ベース400は、コンテナー32に相当量の垂直方向の支持を提供しており、同時に、垂直の部材404および連結器408は、コンテナー32に相当量の水平の支持体を提供する。
[00377]図86および87を参照すると、コンテナー32を垂直と水平との間の角度に支持するための典型的な支持体構造1004が説明される。この典型的な支持体構造1004は、説明のためであって、これらに限定されない。コンテナー32を垂直と水平との間の角度に支持するためのその他の支持体構造も考慮され、それらは本発明の本質および範囲に含まれる。図示された典型的な実施態様において、支持体構造1004は、地上または床表面上で支えるための複数の垂直方向の支持体1008を含み、それに加えて、垂直の支持部材1008によって支えられており、コンテナー32を支えるためにコンテナー32を固定するための支持部材1012を含む。
[00378]図88および89を参照すると、コンテナー32を水平に支持するための典型的な支持体構造1016が説明される。この典型的な支持体構造1016は、説明のためであって、これらに限定されない。コンテナー32を水平に支持するためのその他の支持体構造1016も考慮され、それらは本発明の本質および範囲に含まれる。図示された典型的な実施態様において、支持体構造1016は、地上または床表面上で支える支持部材1020を含み、コンテナー32を支えるためにコンテナー32を固定している。あるいは、支持部材1020およびコンテナー32を地面または床表面より高い位置に置く場合、支持体構造1016は、地面または床表面と支持部材1020との間に取り付けられた1個またはそれより多くの垂直方向の支持体を含んでいてもよい。
[00379]図85に戻って参照し、さらに追加で図90〜94を参照すると、環境制御装置(ECD)428が説明されており、これは、コンテナー32内の藻類を培養するのに望ましい環境の維持を補助するためのものである。図示されたECD428は、説明のためであって、これらに限定されない。ECD428のその他の形状、サイズおよび立体配置も考慮され、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00380]特に図85および90を参照すれば、図示された典型的なECD428は、「クラムシェル」型の形状を有する。より具体的には、ECD428は、第一および第二の半円形の部材436、440、第一および第二の半円形の部材436、440の第一の隣り合った端部に連結されたヒンジまたはその他のピボット型のジョイント444、および、第一および第二の半円形の部材436、440の第二の隣り合った端部それぞれに連結された密封部材448を含む。ヒンジ444は、第一および第二の部材436、440をヒンジ444部分で互いに旋回させることができ、第一および第二の部材436、440との間を密閉するために、第一および第二の部材436、440がいずれも完全に閉じられている場合、密封部材448は互いに接した状態になる。
[00381]図85を参照すると、ECD428は、第一および第二の部材436、440のセットを3つ含み、連結器408それぞれの間に1つのセットが含む。図示された典型的な実施態様において、ECD428は、第一および第二の部材436、440のセットを、4つの連結器408の使用に対応して3つ含む。上記で示したように、支持体構造396は多数の連結器408を含んでいてもよく、従ってECD428は、数々の連結器408間のスペースに対処できるようなあらゆる長さを有する第一および第二の部材436、440のセットを多数含んでいてもよい。例えば支持体構造396は、2つだけの連結器408、すなわち底部の連結器408と上部の連結器408だけを含んでいてもよいし、さらにECD428は、上部および底部の連結器408間の実質的にその全体の高さに沿ってコンテナー32を取り囲むのに、1つの背の高い第一および第二の部材436、440のセットしか必要としない場合もある。
[00382]続いて図85および90を参照すれば、ECD428は、第一および第二の部材436、440を開閉するためのモーター432、モーター432に連結されたドライブシャフト452、および、ドライブシャフト452と第一および第二の部材436、440のうちの関連しているほうとに連結された複数の連結アーム456を含む。モーター432の活性化されるとドライブシャフト452が駆動して、それによって、第一および第二の部材436、440が開いたり閉じたりするように連結アーム456に力が加わる。モーター432は制御装置40に連結されており、それによって制御することができる。図示された典型的な実施態様において、第一および第二の部材436、440のセット全てを開閉するために、単一のモーター432が用いられる。あるいはECD428は、第一および第二の部材436、440の1セットごとに1つのモーター432を含んでいてもよく、このような場合、第一および第二の部材436、440のセットをそれぞれ独立して開閉することができ、または、第一の部材436ごとに1つのモーター432、および、第二の部材440ごとに1つのモーター432を含んでいてもよく、このような場合、第一および第二の部材436、440を互いに独立して駆動させることができ、または、多数の第一および第二の部材436、440または第一および第二の部材436、440のセットを駆動させるのに多数のモーター432を含んでいてもよい。包含されるモーター432それぞれを用いる場合、モーター432それぞれの駆動力を出すために、別々のドライブシャフト452が個々のモーター432と連動している形態も考えられる。あるいは各モーター432が、複数のドライブシャフト452を含んでいてもよい。例えばモーター432は2つのドライブシャフト452を含んでいてもよく、第一のドライブシャフト452は、第一の部材436を開閉するためであり、第二のドライブシャフト452は、第二の部材440を開閉するためである。
[00383]ここで図90〜93を参照すると、第一および第二の部材436、440を様々な位置に移動させることができ、さらに、両方を一緒に移送させてもよいし、または、互いに独立して移動させてもよい。第一および第二の部材436、440は、完全に閉じた状態で配置されてもよし(図90を参照)、完全に開いた状態で配置されてもよいし(図91を参照)、半分開いた状態(第一の部材436が完全に開いており第二の部材440が完全に閉じている)で配置されてもよいし(図92を参照)、その他の半分開いた状態(第二の部材440が完全に開いており第一の部材436が完全に閉じている)で配置されてもよい(図93を参照)、または、完全に開いた状態と完全に閉じた状態との間のその他の様々な位置のいずれかで配置されてもよい。
[00384]続いて図90〜93を参照すれば、第一および第二の部材436、440はそれぞれ、外表面460、内表面464、および、外表面および内表面460、464の間にコア468を含む。外表面460は、様々な材料で作製されていてもよく、このような材料としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリプロピレン、PVC、ポリエチレン、ポリカーボネート、炭素繊維などが挙げられる。外表面460は白色または明るい色であり、光を反射させることができるものが可能である。また外表面460は、汚れまたはその他の堆積物がそれらに付着しないように滑らかであってもよい。コア468は、様々な材料で作製されていてもよく、このような材料としては、例えば、閉環式のネオプレンのブランケット、封入された断熱材、成形された断熱材、鋳型成形された発泡体などが挙げられる。好ましくは、コア468は、要求に応じて熱い環境と冷たい環境の両方からコンテナーを遮断する特徴を有する。内表面464は、様々な材料で作製されていてもよく、このような材料としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、繊維強化プラスチック(FRP)、ポリプロピレン、PVC、ポリエチレン、ポリカーボネート、炭素繊維などが挙げられる。いくつかの実施態様において、外表面および内表面460、464は同じ材料で作製されていてもよいし、同じ特徴を共有していてもよい。好ましくは、内表面464は、望ましい方式で光線を反射させるために反射特徴を有する(以下でより詳細に説明する)。このような反射特徴を提供するために、内表面464を反射性材料で作製してもよいし、または、反射性物質でコーティングしてもよい。例えば内表面464は、鏡材料の薄層、マイラー(R)、銀メッキしたアルミニウムプレートに含浸させ埋め込んだガラスビーズ、反射性の塗料などを含んでいてもよい。
[00385]上記で示したように、ECD428は、コンテナー32内の藻類を培養するための環境の制御を補助することができる。より具体的には、ECD428は、コンテナー32内の温度に影響を与え、コンテナー32に接触する日光の量に影響を与えることができる。
[00386]温度制御に関して、ECD428は、選択的にコンテナー32を断熱する能力を有する。第一および第二の部材436、440を完全に閉じた状態(図85および90を参照)で用いる場合、コンテナー32は、その高さの相当部分に沿って第一および第二の部材436、440で取り囲まれている。外側の周囲温度がコンテナー32内の望ましい温度より低い場合、第一および第二の部材436、440を動かしてそれらが完全に閉じた状態にし、コンテナー32を断熱し、冷たい周囲空気によってコンテナー32内の温度が低下しないように補助することができる。外側の周囲温度が望ましいコンテナー32内の温度よりも高い場合、第一および第二の部材436、440を動かして再度それらが完全に閉じた状態し、強烈な日光を反射させ、日光がコンテナー32にを接触しないようにすることもできる。あるいは、外側の周囲温度が望ましいコンテナー32内の温度よりも高い場合、第一および第二の部材436、440を動かしてそれらが完全に開いた状態(図91を参照)し、断熱された第一および第二の部材436、440を動かしてコンテナー32から取り払い、コンテナー32を冷却させることができる(例えば対流によって冷却させることができる)。第一および第二の部材436、440は、コンテナー32内の温度を望ましい温度に維持することを補助するのに望ましければどのような位置に動かしてもよい。
[00387]コンテナー32に接触する日光の量への影響に関して、第一および第二の部材436、440は、望ましい量の日光がコンテナー32と接触できるのであればどのような望ましい位置に移動させることもできる。第一および第二の部材436、440を動かしてそれらの完全に閉じた状態にし、日光72がコンテナー32と接触しないようにしてもよいし(図90を参照)、第一および第二の部材436、440を動かしてそれらの完全に開いた状態してコンテナー32に接触する日光72の量を妨げないようにしてもよいし(すなわち全ての日光の量がコンテナーと接触するようにする:図91を参照)、または、第一および第二の部材436、440を、望ましい量の日光がコンテナー32と接触できるように完全に閉じた状態と完全に開いた状態との間のどのような位置に移動させてもよい(図92および93を参照)。
[00388]上記で示したように、ECD428の内表面464は、日光72を反射させることができる反射性材料で作製される。内表面464の反射性能によって、日光72がコンテナー32と接触する効率が改善される可能性がある。より具体的には、コンテナー32に向かって放出された日光72は、コンテナー32およびその中の藻類と接触する場合もあるし;藻類と接触しないでコンテナー32を通過する場合もあるし;または、コンテナー32や藻類とまったく接触しない場合もある。後者2つの仮定の場合、ECD428は、藻類と接触しない日光が藻類と接触するように反射させやすくすることができる。
[00389]図92および93を参照すると、日光72が反射されて藻類と接触する2つの典型的な反射軌道472を図示しており、これらの図示された典型的な反射軌道472は、ECD428の内表面464が日光を反射させ得る多くの軌道のうちのたった2つの軌道である。これらの反射軌道472は、説明のために示されたものであり、これらに限定されない。その他のたくさんの反射軌道472も可能であり、は、目的とする本発明の本質および範囲内である。図示された典型的な反射軌道472を参照すると、第一の部分472Aの軌道で示されているように、日光72はコンテナー32内の藻類と接触しないでコンテナー32を通過して、ECD428の第一および第二の部材436、440の内表面464と接触する可能性がある。第二の部分472Bの軌道で示されているように、内表面464は、日光72を第二の方向に反射させる。観察されるように、第二の部分472Bの軌道はコンテナー32を通り抜ける。この日光72の一部がコンテナー32内の藻類と接触すると予想されるが、日光72の一部は、藻類と接触しないで再度コンテナー32を通り抜けると予想される。このようなコンテナー32を通り抜ける日光72は、第三の部分472Cの軌道で示されているように、その他の部材436、440の内表面464に当たって、そこで反射してコンテナー32に戻ると予想される。このような反射した日光72は再度コンテナー32を通過し、日光72の一部は、コンテナー32内の藻類と接触するが、日光72の一部はここでも、藻類と接触しないでコンテナー32を通り抜ける。このようなコンテナー32を通り抜ける日光72は、第四の部分472Dの軌道で示されているように、その前に日光72が当たった部材436、440の内表面464に当たって、そこで再度反射してコンテナー32を通過する。このような日光72の一部はコンテナー32内の藻類と接触するが、日光72の一部はそれでもなお藻類と接触しないで通り抜ける。日光の反射は、日光72が藻類と接触するまで続けてもよいし、または、日光72が反射してコンテナー32および第一および第二の部材436、440の内表面464から出て行くまで続けてもよい。観察されるように、第一および第二の部材436、440の反射性を有する内表面464は、日光72がコンテナー32内の藻類と接触して光合成を促進する追加の機会を提供する。ECD428の反射性能がなければ、コンテナー32を通り抜ける日光72またはコンテナー32を通過する日光72は、コンテナー32内の藻類と接触するその他の機会を持つことはないと予想される。
[00390]ここで図94を参照すると、ECD428は、一日中、コンテナー32内の温度を最適化し、さらに、コンテナー32および藻類と接触する日光72の量を最適化するのに利用することができる。ECD428の図は、1日の異なる時間でECD428がとる典型的な位置を示す。また図94は、1日の太陽の軌道の概略図も図示している。図94で示されたECD428の向きは、説明のためであって、これらに限定されない。図94で示されたECD428の方向は、ECD428がとり得る多くの方向の一部を例示する。その他のたくさんの方向も考慮され、これらも本発明の本質および範囲に含まれる。
[00391]ECD428の上面図は、夜間または寒い日の場合、コンテナー32を断熱して望ましいコンテナー32内の温度を維持するためにECD428がとり得る典型的な方向におけるECD428を示す。上面からの第二の図は、午前中にECD428がとり得る典型的な方向のECD428を示す。午前中、太陽は通常コンテナー32片側に位置しているため、上述の反射性能を提供するために、太陽側の部材(図示されたように、第一の部材436)のうちの1つを開けて、日光72をコンテナー32と接触させて、その他の太陽と逆側の部材(図示されたように、第二の部材440)を閉じたままにすることが望ましい場合がある。上面からの第三の図は、正午または真昼にECD428がとり得る典型的な方向のECD428を示す。真昼の間、太陽は通常空高い位置にあり、直接コンテナー32上に(または、図94で示されているようにその前に)存在する。太陽がこのような位置にある場合、第一および第二の部材436、440の両方を開いて、最大量の日光72をコンテナー32と接触させるようにすることが望ましい場合がある。また第一および第二の部材436、440も、日光72をコンテナー32に向かって反射させるために、上述したような反射性能を提供する場合もある。上面からの第四の図は、午後ECD428がとり得る典型的な方向のECD428を示す。午後、太陽は通常コンテナー32の片側に位置しているため(午前中の太陽とは逆)、上述の反射性能を提供するために、太陽側の部材(図示されたように、第二の部材440)のうちの1つを開けて、日光72をコンテナー32と接触させて、太陽と逆側のその他の部材(図示されたように、第一の部材436)を閉じたままにすることが望ましい場合がある。再度、下の図は、夜間または寒い日にECD428がとる典型的な方向のECD428を示す。上記で示したように、図94で示されたECD428の方向は、単に1日の間にECD428が取り得る典型的な方向である。ECD428は、例えばコンテナー32を取り囲む環境条件、コンテナー32内の藻類のタイプ、コンテナー32の望ましい性能などといった様々な理由で、1日のなかの様々な時間で異なる方向をとっていてもよい。
[00392]図85および90〜94で示されたECD428は、コンテナー32の大きさに厳密に適合する大きさにした第一および第二の部材436、440を含む。より具体的には、第一および第二の部材436、440の内表面とコンテナーのハウジング76の外表面196との間にはほんの小さいギャップしか存在しない。図示されたサイズの第一および第二の部材436、440は典型的な目的のためであって、これらに限定されない。当然のことながら、第一および第二の部材436、440は、コンテナー32のサイズに対してどのようなサイズを有していてもよい。例えば図95は、図90〜93で示されたコンテナー32に類似したサイズを有するコンテナー32を示し、さらに、実質的に図90〜93で示されたものよりも大きい第一および第二の部材436、440を示す。比較的大きい第一および第二の部材436、440は、図90〜93に示された第一および第二の部材と類似の方式で操作することができるが、より大きい反射領域を提供することによりコンテナー32に向かってより多量の日光を反射させるために、比較的大きい第一および第二の部材436、440は開いていてもよい。
[00393]図85および90〜94で示されたECD428はまた、コンテナー32の形状と類似の形状を有する第一および第二の部材436、440も含む。より具体的には、コンテナー32は実質的に円柱形を有し、その水平断面は円形であり、さらに第一および第二の部材436、440が閉じられている場合、これらの部材は、コンテナー32の周囲で実質的に円形の水平断面を形成する。当然のことながら、第一および第二の部材436、440は、コンテナー32とは異なる水平断面形状を有する可能性がある。例えばコンテナー32は円形の水平断面形状を有していてもよく、そして第一および第二の部材436、440は、非円形の断面形状、例えばあらゆる多角形の形状、または、あらゆる弧状の外周を有する形状形状を有していてもよい。加えてコンテナー32は、あらゆる多角形またはあらゆる弧状の外周を有する形状を有していてもよいし、そして第一および第二の部材436、440は、それらが互いに異なる形状であればどのような多角形またはどのような弧状の外周を有する形状を有していてもよい。
[00394]また当然のことながら、ECD428は、図示された典型的なクラムシェル型の立体配置以外の立体配置を有していてもよい。例えばECD428は、コンテナー32を同軸で一緒に取り囲む複数の半円形の部材476を含んでいてもよいし、さらに、部材476がオーバーラップするように、または、これらの部材が開いた位置に移動した際に互いに入れ子式になるようにコンテナー32の周りをスライドすることができる形態でもよい(図96〜99を参照)。図示された実施例において、第一および第二の部材476A、476Bは互いに相対的に動き、要求に応じてコンテナー32を露出させるようにコンテナー32を動かす。第三の部材476Cは、コンテナー32の背後に取り付けられ、典型的には太陽の位置とは逆のコンテナー32の側に取り付けられ、これは固定されていてもよいし、または、可動性のものでもよい。
[00395]ここで図100および101を参照すると、ECD428は、人工光システム37を含んでいてもよい。すでに開示されたコンテナー、人工光システムおよびECDと、図100および101で示されたコンテナー、人工光システムおよびECDとで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00396]図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、第一および第二の部材436、440(1つの部材のみを示す)の内表面464に連結されたLEDのアレイで構成される光源41を含む。あるいは、例えば蛍光灯、白熱灯、高圧ナトリウム灯、メタルハライド灯、量子ドット、光ファイバー、エレクトロルミネッセンス、ストロボライト、レーザーなどのその他のタイプの光源41を、部材436、440の内表面464に連結させてもよい。LED41は、電源および制御装置40に電気的に連結される。LED41は本明細書において説明されるその他の人工光システム37と同じ方式で操作され、コンテナー32および藻類上に光が放出されるように制御することができる。いくつかの実施態様において、LED41は、LED41が内表面464と水平になるように内表面464中に埋め込まれていてもよい。このような実施態様において、LED41を受け入れて、内表面464でのLED点滅の位置を定めるために、内表面464に望ましいLED配列の形成とぴったり一致するように目打ちで刻印を押してもよい。
[00397]図102および103を参照すると、ECD428は、人工光システム37の代替の実施態様を含む。すでに開示されたコンテナー、人工光システムおよびECDと、図102および103で示されたコンテナー、人工光システムおよびECDとで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00398]この図示された典型的な実施態様において、人工光システム37は、第一および第二の部材436、440(1つの部材のみを示す)の内表面464中に埋め込まれた複数の光ファイバーの光路で構成される光源41を含む。光ファイバーの光路41は、例えばLEDまたはその他の発光装置などの様々な方式で光を受けてもよいし、または、日光72を受け入れられるような向きに配置された太陽光回収装置から光を受けてもよく、このようにして回収された日光72は、光ファイバーケーブルを介して光路41に移動させることができる。光路41は、要求に応じて制御装置40によって制御することができる。
[00399]ここで図104および105を参照すると、コンテナー32のその他の典型的な実施態様が説明される。この図示された典型的な実施態様において、ハウジング76は、実質的な量の光をハウジング76に透過させないような不透明な材料で作製される。ハウジング76は、例えば金属、不透明なプラスチック、コンクリート、ガラス繊維、裏打ちされた構造などの多種多様の材料で作製されていてもよい。コンテナー32はまた、熱的に遮断されたコンテナー32の場合、ハウジング76を取り囲む断熱層700、および、断熱層700を保護するために断熱層700の外部および周囲に配置された外層704も含む。断熱層700は、例えばプラスチック、ガラス繊維、岩綿、クローズトセルおよびオープンセルのポリスチレン、ポリウレタン発泡体、セルロース繊維などの多種多様の材料で構成されていてもよく、外層704は、例えばプラスチック、ガラス繊維、金属、塗料、密封材などの多種多様の材料で構成されていてもよい。当然のことながら、断熱層700および外層704のうち少なくとも一方が不透明な材料で構成されるようないくつかの典型的な実施態様において、コンテナー32のハウジング76は、半透明でもよいし、または、透明でもよい。
[00400]続いて図104および105を参照すれば、コンテナー32はさらに、コンテナー32中で藻類を培養するために、コンテナー32の外部からコンテナー32の内部に光を伝導するための複数の発光要素708を含む。いくつかの典型的な実施態様において、光が発光要素708を通過する際に発光要素708中で起こる熱の蓄積を減少または限定させるために、発光要素708を含む材料は、赤外線遮断材または赤外線フィルター(これらは、発光要素708に塗布されるか、または、発光要素材料の組成物中に含まれる)を含んでいてもよい。図示された典型的な実施態様において、発光要素708は、ハウジング76、断熱層700および外層704を通過するように設置された穴中に配置される。発光要素708はそれぞれ、その末端がハウジング76の内表面196および外層704の外表面712と同じ高さである。発光要素708は、コンテナー32内の水が穴に漏れないように穴の内に気密的および防水的に密封される。その他の典型的な実施態様において、発光要素708は、ハウジング76の外表面と接しているか、または、ハウジング76の外表面に隣接して取り付けられることによって、透明または半透明のハウジング76を通って光を放出させることができる。このような代替の実施態様において、発光要素708に対処するためにハウジング76中に穴を開ける必要はない。発光要素708は、コンテナー32内で藻類を培養する目的で、コンテナー32の外部で光を受け入れ、回収された光をコンテナー32の内部に伝達するために様々な光を伝導する材料で作製されていてもよく、このような材料としては、例えばガラス繊維、光ファイバー、プラスチック、例えばアクリル繊維などが挙げられる。また発光要素708は、コンテナー32内側または外側に存在する光または液体に晒されることによって劣化したり、または、その他の方法で悪影響を受けたりしない材料で作製されていてもよい。図示された典型的な実施態様において、発光要素708は、太陽からの自然光を受け入れられるように適応させている。また図示された典型的な実施態様においても、外層704(すなわち外側の端部)に隣り合った発光要素708それぞれの端部は、外層704の外表面712と同じ面にある。
[00401]図106を参照すると、発光要素708それぞれの外側の端部は、外層704の外表面712よりも外側に伸長していてもよい。このような実施態様において、発光要素708の外側の端部は、外側の端部を太陽に合わせて最適に整列させるために太陽に向かって斜めになっていてもよい。
[00402]上述され図104〜106で図示された方式で構築されたコンテナー32を用いる場合、コンテナー32は、より安価で、より長持ちする、および、熱や環境条件に対してより強い耐性を有する材料で作製されていてもよい。これらのコンテナー32は、熱および環境条件からの保護を提供するためにコンテナー32を取り囲む2次構造が必要であるという要求をなくすことが可能である。図104〜106を参照して説明されている方式でコンテナー32が構築される場合、発光要素708を包含させることによってコンテナー32への光の透過が容易になる。
[00403]ここで図107を参照すると、コンテナー32のその他の代替の典型的な実施態様が説明される。図107で示されたコンテナー32は、図104〜106で示されたコンテナー32に類似した要素を多く有し、このような類似の要素は、類似した参照番号で識別される。図107において、人工光システム37はコンテナー32の外部に取り付けられ、コンテナー32に向かって光を放出する。図示された典型的な実施態様において、人工光システム37が、コンテナー32の周囲を完全に取り囲んでいる。その他の典型的な実施態様において、人工光システム37が、コンテナー32の周囲を完全に取り囲んでいない場合がある。さらにその他の典型的な実施態様において、コンテナー32の周りの様々な位置に複数の人工光システム37が取り付けられてもよい。実施態様を問わず、人工光システム37を用いて、発光要素708に光を提供し、発光要素708は光を受け取り、コンテナー32の内部に光を転送することができる。人工光システム37は、コンテナー32に提供される唯一の光源であってもよいし、または、人工光システム37は、コンテナー32を照明する必要性を満たすために自然の日光と共に使用してもよい。
[00404]藻類培養システム20の構造はすでに説明されているので、システム20の操作を本明細書において説明する。以下の藻類培養システム20の操作に関する説明は、システム20を操作するための様々な可能性のある方式のサンプルを単に示しただけであり、以下の説明は、藻類培養システム20および操作方法を限定するものではない。
[00405]図1および2に戻って参照すると、二酸化炭素は、1種またはそれより多くの多種多様の二酸化炭素源44から回収される。製造または工業的なプロセスの副産物として生成した排気から二酸化炭素を回収することは、環境に排出された二酸化炭素の量を減少させるために環境に特に役に立つ。また二酸化炭素は多種多様の源44(示されていないが、一般的には源Nのブロックで示される)によっても提供される可能性がある。その結果得られた二酸化炭素は、二酸化炭素源または源44から、例えば二酸化炭素冷却システム、および、毒性ガスおよび化合物除去システム、および、ガス管理システム24のパイプ48のネットワークのようなガス処理のための構成要素を介してコンテナー32に送達される。二酸化炭素がコンテナー32に送達される前に、コンテナー32は十分なレベルの水と初回量の藻類(別の方法では、植え付けのための藻類としても知られている)とで充填されると予想される。液体管理システム28の水注入口パイプ56を介してコンテナー32に水が提供されたら、様々な方式でコンテナー32に藻類を導入することができる。コンテナー32が、「未使用の」コンテナーである(すなわち、コンテナー中でこれまでに藻類培養が行われていない、または、コンテナーが完全に藻類が存在しなくなるようにクリーニングされている)場合、液体管理システム28に藻類を導入して、給水と一緒にコンテナー32に送ってもよい。あるいはコンテナー32がすでに藻類培養に使用されている場合、前の培養プロセスからの藻類がすでにコンテナー32中に存在する可能性がある。このような例において、コンテナー32に供給される必要があるのは水だけである。コンテナー32に十分に水と藻類が供給されたら、コンテナー32にガス管理システム24を介して二酸化炭素が供給される。図1および2で示されたように、ガスおよび液体管理システム24、28は制御装置40に電子的に連結されており、それにより制御される。
[00406]藻類培養システム20で利用される媒体110は、様々な理由のために、生産性のある藻類培養を容易にする。第一に、媒体110は藻類の増殖に適した材料で構成される。言い換えれば、媒体110は、藻類の増殖を妨害したりまたは藻類を殺したりする材料で構成されていないということである。第二に、媒体110は、藻類が付着でき、その上に藻類が増殖中に留まることができる材料からなる。第三に、媒体110は、藻類が増殖できる高密度の表面積を多量に提供する。利用可能な媒体の表面積が大きいことによって媒体110での藻類の増殖が水に懸濁されるよりも促進され、それによって大量の藻類が媒体110に支持されるようになり、水に懸濁されたままの藻類の量はほんのわずかである。言い換えれば、コンテナー32中に存在する藻類の全量が、水に懸濁されるよりも高濃度で媒体110上に支持されることになる。水に懸濁された少量の藻類がハウジング76への日光の透過72を有意に阻害することはなく、従ってコンテナー32内で起こる光合成効率が改善される。第四に、ハウジング76の空洞84内の大量の媒体110が、ハウジング76の頂上への二酸化炭素の上昇を防ぎ遅延させるように作用するため、媒体110に支持された藻類の近傍にある水中に二酸化炭素が留まる時間が長くなる。二酸化炭素が藻類の近傍に留まる時間が長くなれば、藻類による二酸化炭素吸収が増加し、さらに藻類の増殖速度も増加する。第五に、媒体110は、コンテナー32からの藻類および水の抽出の直前に、および、その最中に、媒体110の上に支持された藻類の保護を提供する(以下でより詳細に説明される)。媒体110の様々な利点を本明細書において説明したが、このような列挙で全てが網羅されたわけではなく、限定する意図はない。媒体110は、藻類培養にその他の利点を提供できる。
[00407]続いて図1および2、さらに追加で図3を参照すれば、フレーム108は、それらそれぞれのハウジング76に対するコンテナー32内で回転させることができる。図示された典型的な実施態様において、単一のモーター224が複数のフレーム108に連結されており、複数のフレーム108をそれらそれぞれのハウジング76に対して回転させることができる。あるいは、各フレーム108を駆動させるのに別々のモーター224を用いてもよいし、または、多数のフレーム108を駆動させるのに多数のモーター224を利用してもよい。モーター224の数またはモーター224がフレーム108を駆動させる方式を問わず、モーター224は全て制御装置40に電子的に連結され、制御装置40によって制御することができ、それに従ってモーター224を活性化したり不活性化したりできる。以下の説明では、単一のモーター224のみを取り上げる。上記で示したように、モーター224は、駆動メカニズムの一部であり、このような駆動メカニズムはさらに、モーター224と、シャフト120の端部に連結されたギア220との間に連結されたベルトまたはチェーン228も含む。フレーム108の回転が望ましい場合、制御装置40は、モーター224を活性化してベルト228、ギア220およびシャフト120を駆動させ、それによってフレーム108およびフレーム108に取り付けられた媒体110をハウジング76に対して回転させる。いくつかの典型的な実施態様において、フレーム108は、単一の方向に回転させてもよい。その他の典型的な実施態様において、フレーム108は、双方向で回転させてもよい。
[00408]いくつかの理由のためにフレーム108と媒体110とが回転することが望ましい。第一に、フレーム108と媒体110とを回転させることによって、媒体110上に支持された藻類を要求に応じて日光72および/または人工照明システム37に晒すことができる。この方式でフレーム108を回転させることによって、全ての媒体110および全ての藻類が、実質的に均等に、または、藻類培養に最も効率的な方式で光37、72に晒される。加えて、この方式でフレーム108を回転させて、媒体110および藻類を光37、72からコンテナー32の影または暗い部分に移動させるすることによって、光合成プロセスを容易にするために必要な暗期を提供することもできる。フレーム108および媒体110は、様々な方法および速度で回転させることができる。いくつかの実施態様において、フレーム108の回転は、回転を開始させて、望ましい時間の増加分と望ましい間隔の増加分に達した時点で回転を止められるように段階的であってもよい。その他の実施態様において、フレーム108は、藻類培養プロセス中ずっとフレーム108が回転しているように連続的な無停電の方式で回転させる。従って、最も外側の糸状媒体110は、ハウジング76の内表面196を連続的にワイピングする。上述の実施態様のいずれかにおいて、フレーム108の回転は、媒体110上に支持された藻類が媒体110から取り払われないように比較的遅い。
[00409]上記で考察したように、フレーム108の回転はさらに、藻類培養システム20にその他の利点も提供する。上部および下部のコネクタープレート112、116中に設置された凹部132の間で伸長する最も外側の糸状媒体110は、ハウジング76の内表面196と接触する。フレーム108が回転すると、この最も外側の糸状媒体110はハウジング76の内表面196をワイピングして、内表面196に付着した藻類を取り払う。ハウジング76の内表面196に付着した藻類は、ハウジング76を透過して空洞84に入る光37、72の量を有意に減少させるため、光合成および藻類の増殖に負の影響を及ぼす。従って、このような内表面196のワイピングは、ハウジング76を通って空洞84に入る光37、72の透過を改善して、望ましいレベルの藻類培養を維持する。例えば藻類培養中に、フレーム108は、数時間毎に約1回の360度回転から、1分未満で約1回の360度回転の範囲の割合で回転させてもよい。これらの典型的な回転は、説明のためであって、これらに限定されない。フレーム108は様々なその他の割合で回転させることができ、これらもなお本発明の本質および範囲に含まれる。
[00410]上記で考察したように、フレーム108の回転は、藻類培養システム20にさらにその他の利点を提供する。フレーム108を回転させると、水中に酸素の気泡が生じ、および/または、媒体110または藻類にあたって取り除かれ、コンテナー32の頂上に向かって上昇する。続いて酸素は、コンテナー32からガス放出パイプ52を介して排出される可能性がある。コンテナー32内の高い酸素レベルは藻類の光合成プロセスを抑制する可能性があり、それによってシステム20の生産性を低下させる。上述した第一の方式でのフレーム108の回転は、媒体110および藻類から酸素を取り除くのに十分である可能性がある。あるいはフレーム108を素早く揺り動かして段階的に回転させてもよいし、または、迅速に回転させて酸素を取り除いてもよい。
[00411]ガス放出パイプ52を介して排出された酸素を、再販売またはその他の用途での使用のために回収してもよい。回収された酸素にとって、高い酸素レベルを有し、かつ、例えば二酸化炭素、窒素などのその他の成分は低レベルであることが望ましい。いくつかの実施態様において、システム20を制御して酸素レベルを最適化して、その他の成分のレベルを最小化することができる。このような酸素レベルを最適化する実施態様の一例は、コンテナー32への二酸化炭素の導入を止めること、適切な長さの時間を経過させ、適切な長さの時間が経過した後にフレーム108を望ましい方式で回転させて酸素を取り除き、ガス放出パイプ52(またはその他の吐出バルブ/パイプなど)を開けて、ガス放出パイプ52を介して酸素を排気し、排気された酸素を貯蔵容器に、または、さらなる処理のために下流に向かわせることを含む。このような実施例において、システム20は、二酸化炭素の導入を選択的に制御するために二酸化炭素を導入するための構成要素と連動したバルブまたはソレノイド、コンテナー32からの酸素の排出を選択的に制御するためにガス放出パイプ52と連動したバルブまたはソレノイド、および、コンテナー32から排気された酸素を貯蔵容器に移動させるか、またはさらなる処理のために下流に送るかのいずれか、または、その両方のためのブロワーまたはその他の運動装置を含んでいてもよい。ガス放出パイプ52を閉じて、コンテナー32に二酸化炭素を再度導入することによって藻類培養のサイクルは継続される。
[00412]またフレーム108は、その他の目的のために第二の方式で回転させてもよい。より具体的には、コンテナー32から水および藻類を除去する直前に、媒体110から藻類を取り除くためにフレーム108を回転させる。コンテナー32から藻類を除去して、燃料生産のためにを回収することができるように、媒体110から藻類を除去することが望ましい。このフレーム108の回転は、媒体110から藻類を取り除けるような十分な遠心力を得るために比較的速いが、藻類がダメージを受ける可能性があるほど速くしない。この方式でフレーム108および媒体110を回転させる典型的な速度は、1秒あたり約1回転である。あるいはフレーム108および媒体110は、望ましい方式で藻類が媒体110から取り除かれさえすればそれ以外の速度で回転させてもよい。フレーム108および媒体110の回転速度は、コンテナー32内で増殖させる藻類種のタイプによって様々であってよい。例えばフレーム108および媒体110は、第一の種の藻類の場合は第一の速度で回転させてよく、第二の種の藻類の場合は第二の速度で回転させてもよい。藻類種の特徴に応じて媒体110から藻類を取り除くのに異なる回転速度が必要な場合がある。いくつかの藻類種は、その他の藻類種よりも大きい程度に媒体110に張り付いたり、または、媒体110に付着する場合がある。いくつかの実施態様において、フレーム108の回転は、媒体110から藻類の大半が取り除かれるが、次の培養プロセスのために植え付け用の藻類として役立つように媒体110上に少量の藻類が維持されるように制御される。このような実施態様において、次の培養プロセスを開始させる前にコンテナー32へ藻類を導入することは必要ではない。その他の実施態様において、フレーム108の回転は、媒体110から全ての藻類が取り除かれるように制御される。このような実施態様において、次の培養プロセスを開始させる前にコンテナー32に藻類を導入しなければならない。藻類は、液体管理システム28を介して水と共にコンテナー32に導入されてもよい。
[00413]上記で示したように、コンテナー32から水と藻類との組み合わせを除去する前に媒体110から藻類を取り除くことが望ましい。このようにするために、制御装置40はモーター224を開始させて、フレーム108を比較的速い速度で回転させてもよい。またこのような速い回転によって、ハウジング76の内表面196に対して最も外側の糸状媒体110もワイピングされて、ハウジング76の内表面196上に蓄積したかもしれない全ての藻類を取り除くことができる。この時点で相当量の藻類が水中に含まれるため、水と藻類との組み合わせをコンテナー32から除去してもよい。制御装置40は液体管理システム28と連携して、水の出口100を介してコンテナー32から水および藻類の除去を開始させることができる。液体管理システム28のポンプは、さらなる処理のために水と藻類との組み合わせを下流に向ける。
[00414]いくつかの実施態様において、藻類培養システム20は、ハウジング76の内表面196に対して媒体110のワイピングを起こすためにハウジング76に対して媒体110を移動させるための超音波装置を含み、これによってハウジング76の内表面196から全ての蓄積した藻類をクリーニングすることができる。超音波装置は制御装置40によって制御され、複数の波長レベルで稼働できる。例えば超音波装置は、比較的低い波長で稼働させてもよいし、比較的高い波長で稼働させてもよい。低い波長で超音波装置を稼働させることによって、ハウジング76の内表面196がワイピングされるように媒体110を動かすことができるが、媒体110から藻類を取り除かないように十分に低い波長である可能性がある。高い波長で超音波装置を稼働させることによって、それによりコンテナー32から水と藻類とを除去する前に媒体110から藻類を取り除くために、著しく、または、より強く乱流を起こすように媒体110を動かすことができる。しかしながら、超音波装置を高い波長で動かしても、藻類へダメージを与えることはない。例えば超音波装置は、約40kHz〜約72kHzの範囲の低い波長で稼働させてもよいし、約104kHz〜約400kHzの範囲の高い波長で稼働させてもよい。これらの波長の範囲は単に典型的な範囲であって、これらに限定されない。従って超音波装置は様々なその他の波長で稼働させることができる。藻類培養システム20は、全てのコンテナー32中の媒体110を移動させるために単一の超音波装置を含んでいてもよいし、システム20は、それぞれのコンテナー32ごとに別々の超音波装置を含んでいてもよいし、または、システム20は、多数のコンテナー32中の媒体110を移動させるために多数の超音波装置を含んでいてもよい。
[00415]その他の実施態様において、藻類培養システム20は、コンテナー32からの水および藻類の除去の準備中に、コンテナー32の内表面196に対して媒体110のワイピングを起こし、媒体110から藻類を取り除くために、媒体110および/またはフレーム108を移動させることができるその他のタイプの装置を含む。例えば藻類培養システム20は、フレーム108および媒体110を上方に直線状に、および、下方に直線状に移動させる直線並進装置(linear translator)を含んでいてもよい。このような実施例において、直線並進装置は、遅い速度と速い速度の少なくとも2つの速度で操作され、ここで遅い速度の場合、内表面196に対する媒体110のワイピングを起こすのに十分であるが、媒体110から藻類を取り除かないような速度でフレーム108および媒体110を並進させ、速い速度の場合、藻類にダメージを与えないで藻類が媒体110から取り除かれるのに十分な速度で、フレーム108および媒体110が並進される。その他の例として、藻類培養システム20は、フレーム108および媒体110を振動させる振動装置を含んでいてもよく、このような振動装置は、遅い速度と速い速度の少なくとも2つの速度で操作され、ここで遅い速度の場合、内表面196に対してワイピングを行うのに十分であるが、媒体110から藻類を取り除かないような程度でフレーム108および媒体110を振動させ、速い速度の場合、媒体110から藻類が十分取り除かれるようにフレーム108および媒体110を振動させる。藻類培養システム20は、全てのコンテナー32中の媒体110を移動させるための単一の振動装置を含んでいてもよいし、システム20は、それぞれのコンテナー32ごとに別々の振動装置を含んでいてもよいし、または、システム20は、多数のコンテナー32中で媒体110を移動させるための多数の振動装置を含んでいてもよい。
[00416]さらにその他の実施態様において、藻類培養システム20は、ガス管理システム24を利用することによって、コンテナー32からの水および藻類の除去の準備中に、コンテナー32の内表面196に対して媒体110のワイピングを起こし、媒体110から藻類を取り除くために媒体110および/またはフレーム108を移動させることができる。このような実施態様において、ガス管理システム24は、制御装置40によって二酸化炭素を放出させて、少なくとも3つの方式でコンテナー32にガスを添加するように制御することができる。第一の方式は、量と速度がいずれも比較的低いコンテナー32へのガス放出を含む。この第一の方式で、通常の藻類の培養が望ましい期間中にガスが放出される。第二の方式は、中程度のコンテナー32へのガス放出を含む。この第二の方式で、ハウジング76の内表面196に対する媒体110のワイピングを起こすには十分であるが、媒体110から藻類を取り除かないような媒体110の運動が望ましい場合、ガスが放出される。第三の方式は、強い、または、乱流を起こすようなコンテナー32へのガスの放出を含む。この第三の方式で、媒体110から藻類を取り除くのに十分な媒体110の運動が望ましい場合、ガスが放出される。
[00417]図81に戻って参照すると、洗浄システム38の操作が説明される。上記で示したように、洗浄システム38は、媒体110から藻類を除去しやすくする。洗浄システム38は、コンテナー32が水で一杯である場合、または、水がコンテナー32から排気された後のいずれかに活性化させてもよい。要求に応じて、制御装置40は、スプレーノズル43を活性化してノズル43からコンテナー32に加圧水を噴霧する。スプレーノズル43は、約20psiの圧力で水が噴霧されるように操作することができる。あるいはスプレーノズル43は、約5psi〜約35psiの圧力で水を噴霧することもできる。加圧水を媒体110上に噴霧することによって、媒体110から藻類を取り除くことができる。いくつかの実施態様において、フレーム108および媒体110を回転させ、それと同時にスプレーノズル43によって加圧水を噴霧してもよい。フレーム108および媒体110が回転すると、スプレーノズル43の前のコンテナー32内の全ての媒体110が移動し、それにより、活性化されている時間に、スプレーノズル43のちょうど前の媒体110だけではなく全ての媒体110から藻類を除去する機会を提供することができる。
[00418]洗浄システム38をその他の方式で利用してもよく、例えば、侵襲性の種またはその他の汚染物質がコンテナー32に侵入したような場合にコンテナー32の内部をクリーニングするために利用してもよい。例えば、コンテナー32中に存在する全ての水および藻類をコンテナー32から排出させ、洗浄システム38を活性化させてコンテナー32が水で充填されるまでコンテナー32に水を噴霧し、pH計測器で水酸化ナトリウムまたはその他の物質を用いることによって水のpHを約12または13に上昇させて、最終的にコンテナー32中のあらゆる侵襲性の種またはその他の汚染物質を殺し、フレーム108および媒体110を一方方向または双方向に回転させてコンテナー32中で乱流を形成し、コンテナー32の内部に対してワイピングを行い、続いてコンテナー32を排水してもよい。これらの工程は、全ての侵襲性の種または汚染物質が根絶されるまで繰り返してもよい。次に洗浄システム38は、コンテナー32が適度に充填されるまできれいな水をコンテナー32に導入することによってコンテナー32をすすぎ洗いし、フレーム108および媒体110を再度回転させて乱流を形成し、コンテナー32の内部に対してワイピングを行い、水のpHをチェックし、排水する。いくつかの実施態様において、水が約7のpHになったら、コンテナー32を藻類培養に再利用してもよい。約7のpHを達成するには、コンテナー32は数回のすすぎ洗いを必要とする場合もある。その他の典型的な実施態様において、培養しようとする藻類種に応じてその他のpHが望ましい場合がある。この典型的な洗浄システム38の操作において、コンテナー32またはシステム20のその他の構成要素を分解しなくてもコンテナー32をクリーニングされるので、コンテナー32が汚染された場合に時間の節約になる。
[00419]その他の典型的な実施態様において、洗浄システム38は複数のスプレーノズルを含んでいなくてもよく、その代わりに、コンテナー32にクリーニングとすすぎ洗い用の水を導入するために1またはそれより多くの水注入口を含んでいてもよい。
[00420]さらにその他の典型的な実施態様において、コンテナー32にクリーニングとすすぎ洗い用の水を導入するために、コンテナー32中にすでに存在する水注入口パイプ56および水注入口96を使用してもよい。
[00421]媒体110から藻類を取り除くのに用いられる方式を問わず、藻類培養システム20は、藻類を取り除いた後に後に、コンテナー32から水と藻類との組み合わせを除去する準備が整っている。このようにするために、制御装置40は、液体管理システム28を活性化して、水の出口100を介してコンテナー32から水と藻類との組み合わせをポンプで出す。あるいはコンテナー32の底部にある開口部88を介して排水してもよい。水および藻類を、開口部88および/または水の出口100のいずれか一方またはそれら両方からパイプを介して下流に輸送し、例えばバイオディーゼルのような燃料に加工してもよい。最初の加工工程は、フィルターで水から藻類をろ過することを含んでいてもよい。追加の工程は、コンテナー32から藻類を抽出した後に、清澄化し藻類を沈降させることを含んでいてもよい。コンテナー32から水と藻類との組み合わせを除去した後、藻類培養システム20は、さらなる培養のためにコンテナー32に水を戻すことによってその他の藻類培養プロセスを開始させてもよい。
[00422]上記で説明した藻類培養プロセスは、サイクル化された培養プロセスとみなすことができる。サイクル化は、コンテナー32を水で十分に充填すること、コンテナー32内で完全な培養サイクルを行うこと、および、コンテナー32から完全にまたは実質的に排水することを特徴とするといえる。いくつかの実施態様において、藻類培養システム20は、例えば連続的な藻類培養プロセスのようなその他のタイプのプロセスを行ってもよい。連続プロセスは多くの面でサイクル化された藻類培養プロセスと類似しているが、いくつかの違いがあり、以下でこの違いを説明する。連続プロセスでは、コンテナー32において、排水されて完全に水と藻類との組み合わせが除去されることはない。その代わりに、水および藻類の一部が、連続的に、実質的に連続的に、または、定期的にコンテナー32から吸い上げられるか、または、取り除かれる。いくつかの実施態様において、制御装置40は、液体管理システム28を制御して、注入口56を介して十分な量の水をコンテナー32に添加させ、コンテナー32内の水位がコンテナー32中の出口60を超えて上昇するように仕向けることができる。水中に含まれる水および藻類は当然ながら出口60を介して取り除かれ、加工のために下流に進む。このように十分な水を導入して出口60を介して水および藻類をオーバーフローさせることは、望ましい増加量で起こしてもよいし、または、連続的に起こしてもよい(すなわち、水位は常に、コンテナー32中の出口60を介してオーバーフローを引き起こすほど十分に高い状態である)。その他の実施態様において、制御装置40は、液体管理システム28を制御して、コンテナー32から水と藻類との組み合わせの一部を除去し、取り出された水を交換するために除去された量と実質的に等しい量の水をコンテナー32に導入してもよい。このような水の除去および補充は、具体的な望ましい増加量で起こしてもよいし、または、連続的に起こしてもよい。その他のシステムを制御する方式は、藻類を連続的に処理するために実行することができる。これらの連続的な方式のいずれかにおける藻類培養システム20の操作は、サイクル化されたプロセスで起こり得るような全ての水および藻類をコンテナー32から除去する際に生じる藻類生産の中断時間を短くする。連続プロセスにおいて、水が常にコンテナー32中に存在しており、水中で藻類が連続的に増殖する。いくつかの実施態様において、フレーム108および媒体110を、水に藻類を導入するために比較的高速で望ましい増加量で回転させて、上述のオーバーフロー方式、または、同様に上述された一定の水の増分を除去する方式のいずれかで藻類をコンテナー32から取り除くことができる。
[00423]コンテナー32内の藻類を培養するのに用いられる方式またはプロセスを問わず、培養プロセス中にコンテナー32内の水をろ過して、培養中に藻類によって生産された代謝廃棄物を除去してもよい。水中の高レベルの代謝廃棄物は、藻類培養に有害である。従って水からの代謝廃棄物の除去は藻類培養を改善する、
[00424]代謝廃棄物は、様々な方式で水から除去することができる。1つの典型的な方式は、コンテナー32から水を除去すること、水から代謝廃棄物をろ過すること、および、水をコンテナー32に戻すことを含む。本発明のシステム20は、代謝廃棄物を除去する目的での水のろ過を容易にする。上記で示したように、コンテナー32中に存在する大量の藻類がコンテナー32中に存在する媒体110上に留まっているか、または、それらに付着しているため、結果としてコンテナー32内の水中に浮遊する少量の藻類が生じる。水中に浮遊する藻類が少量である場合、水から大量の藻類をろ過しなくても水を容易にコンテナー32から除去することができ、さらに、ろ過プロセス中に藻類を損失する、消耗させる、または、時期尚早に回収してしまう可能性が最小になる。また大量の藻類が媒体110上に留まっているか、または、それらに付着している場合、藻類はコンテナー32中に留まって培養を継続し、それと同時に水は除去され、ろ過され、さらに再導入される。当然のことながら、この典型的な水のろ過方式は、水から代謝廃棄物をろ過することができる多くの方式のうちのほんの一例であり、これらに限定されない。従って、その他の水のろ過方式も目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00425]ここで図108〜119を参照すると、コンテナー32のその他の典型的な実施態様が説明される。この図示された典型的な実施態様において、コンテナー32は、その他の開示されたコンテナー32よりも実質的に大きい。例えば、この説明されたコンテナーは、直径約125フィート、高さ約30フィートであってもよく、約2,750,214ガロンまでの水を含んでいてもよい。あるいはこの説明されたコンテナー32はその他のサイズであってもよく、その場合も本発明の本質および範囲内に含まれることとする。このコンテナー32は、地上に配置されてもよいし、地下に配置されてもよいし、または、上面が地面と同じレベルであってもよい。
[00426]特に図108および109を参照すれば、コンテナー32は、ハウジング1024、カバー1028、ベース1032、複数の回転式フレーム1036、フレーム1036を支持するためにハウジング1024中に取り付けられた支持体構造1040、時計回りおよび反時計回りの方向にフレーム1036を回転させるための駆動メカニズム1044、および、複数の発光要素356を含む。図示された典型的な実施態様において、ハウジング1024は、不透明な材料で作製されており、光は、このような透明または半透明のカバー1028を介して、例えば発光要素356のような人工光源によってコンテナー32に提供される(以下でより詳細に説明される)。あるいは、カバー1028は不透明な材料で作製されていてもよく、光は、人工光によってのみコンテナー32の内部に提供されてもよい。いくつかの典型的な実施態様において、ハウジング1024は透明または半透明の材料で作製されていてもよく、それを通ってコンテナー32の内部に光を透過させることができる。
[00427]支持体構造1040は、上部の支持部材1052、および、下部の支持部材1056を含み、これらはいずれもハウジング1024に連結されており、回転式フレーム1036に支持体を提供する。上部および下部の支持部材1052、1056はそれぞれ、複数の連結器1060を提供しており、これら連結器1060はそれぞれ、フレーム1036の上部および下部の部分と独立した発光要素356とに連結される。
[00428]図110を参照すると、ベース1032は、下部の支持部材1056の下に取り付けられ、このようなベース1032は、コンテナー32から藻類および水を移動させて下流で加工するために、そこに落ちる藻類および水を受けることができる。図示された典型的な実施態様において、単一の大きいベース1032はコンテナー32の下に配置されており、コンテナー32内の全ての藻類および水を受け取ることができる。あるいは複数のより小さいベースがコンテナーの下取り付けられてもよく、それによってもコンテナー内の藻類および水を受け取ることができる。このような実施態様において、例えば1つのベースが、各回転式フレームの下に配置されてもよく、それによってそれぞれのフレームから落ちる藻類を受け取ることができる。当然のことながら、コンテナーは多数のベースを含んでいてもよく、このようば場合も本発明の本質および範囲に含まれる。配管1064はベース1032に連結されており、このような配管1064は、本明細書において開示されたその他の配管と同様の働きをする。例えば配管1064は、コンテナー32から水および藻類を除去しやすくするために、吸気圧力を発生させてもいよい。
[00429]特に図109を参照すれば、カバー1028および上部の支持部材1052は明確にするために除去されており、複数のフレーム1036および駆動メカニズム1044が見えるようになっている。図示された典型的な実施態様において、コンテナー32は7個のフレーム1036を含み、駆動メカニズム1044は、7個のフレーム1036に連結された複数のベルトまたはチェーン1068を含み、いずれかの方向にフレーム1036を駆動させることができる。当然のことながら、コンテナー32は、その他の数のフレーム1036を含んでいてもよいし、駆動メカニズム1044は、その他の立体配置のベルトおよびチェーン1068を含んでいてもよく、このような形態もなお目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。また図示された典型的な実施態様において、コンテナー32は、回転式フレーム1036間のスペース中に取り付けられた6個の独立した発光要素356も含む。発光要素356は、コンテナー32の内部に追加の人工光を提供する。当然のことながら、コンテナー32は、その他の数の発光要素356を含んでいてもよいし、このような形態もなお目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。また当然のことながら、発光要素356は、本明細書において開示されたいずれかのタイプの発光要素356であってもよいし、または、本発明の本質および範囲に含まれるその他のタイプの発光要素であってもよい。
[00430]ここで図109、111および112を参照すると、回転式フレーム1036が説明される。複数のフレーム1036は実質的に同じであり、簡潔にするために、単一のフレーム1036のみを本明細書において説明する。各フレーム1036は、上部および下部のコネクタープレート112、116、上部および下部のコネクタープレート112、116に連結され、それらの間で伸長した媒体110、中央の照明管320、底部の支持体668、上部および下部の連結器1072、および、複数のワイパー1076を含む。
[00431]図示された典型的な実施態様において、媒体110は簡略化させて示されているが、媒体110は本明細書において開示されたどのようなタイプの媒体110であってもよいし、または、本発明の本質および範囲に含まれるその他のタイプの媒体であってもよい。また図示された典型的な実施態様において、中心の管320は、フレーム1036の中心から人工光を放出させるためにフレーム1036の中心に取り付けられる。当然のことながら、本明細書において開示された人工的に照明する方式、または、本発明の本質および範囲に含まれるその他のタイプの人工的に照明する方式のどれでも、人工光を放出させるために中心の管320内に配置させることができる。また当然のことながら、発光要素356は、中心の管320ではなくフレーム1036の中心に取り付けられてもよく、このような発光要素356は、本明細書において開示されたいずれかのタイプの発光要素356であってもよいし、または、本発明の本質および範囲に含まれるその他のタイプの発光要素であってもよい。
[00432]特に図112を参照すれば、底部の支持体668は、上述の底部の支持体668との類似性を有する。この図示された底部の支持体668の典型的な実施態様において、底部の支持体668は、中央のレセプタクル608、中央のレセプタクル608から伸長する複数のアーム612、および、アーム612によって支持される複数のローラー装置616を含む。中心の管320は、中央のレセプタクル608に堅く固定され、管320とレセプタクル608との間で動かないようにする。コンテナー32からの排水によって、コンテナー32中で、下部のコネクタープレート116がローラー装置616上に載った状態になるまでフレーム1036の沈降が起こる。コンテナー32から排出した後にフレーム1036の回転が要求される場合、ローラー装置616は、このような回転を容易にする。底部の支持体668は、ステンレス鋼で作製されていてもよいし、または、コンテナー32が水で充填されている場合、フレーム1036に上向きに作用する浮力を相殺する比較的重い質量を有する底部の支持体668を提供することができるその他の比較的稠密な材料で作製されていてもよい。
[00433]フレームの上部および下部の連結器1060はそれぞれ、上部および下部の支持部材1052、1056中に設置された連結器と連結される。連結器1052、1056、1060は、プレスばめ方式または締りばめ方式、ポジティブロック(positive locking)方式、例えば溶接、接着等のような結合方式、またはその他のあらゆるタイプの適切な方式で相互作用していてもよい。
[00434]ここで図109、111および112を参照すると、ワイパー1076は、上部および下部のコネクタープレート112、116に連結されており、それらの間で伸長する。ワイパー1076は、上部および下部のコネクタープレート112、116の外周より向こうに伸長しており、外部に堆積物がない状態、または、堆積物が実質的にない状態を維持するために、独立した発光要素356の外部と接触してそれらをワイピングするように配置されている。図示された典型的な実施態様において、各フレーム1036は、4つのワイパー1076を含む。あるいは各フレーム1036は、多数のワイパー1076を含んでいてもよく、このような形態も本発明の本質および範囲に含まれる。ワイパー1076は、発光要素356と接触した際に変形することができるが、ワイパー1076が発光要素356から離れたらそれらの元の状態に戻ることができるように柔軟な材料で作製される。典型的なワイパー材料としては、これらに限定されないが、ビニル、プラスチック、ゴム、金属スクリーン、柔軟な材料の複合材料、ゴムを含ませたおよび/または化学的に処理したキャンバス地などが挙げられる。
[00435]図113〜119を参照すると、プロセス全体の様々な段階における典型的な発光要素356をワイピングするプロセスが示される。図113は、発光要素356に向かって回転する2つの隣接するフレーム1036(左のフレーム1036が時計回りに回転し、右のフレーム1036が反時計回りに回転する)、および、発光要素356の表面との接触を始めるところのフレームのそれぞれのワイパー1076を示す。図114は、フレーム1036がそれらの回転によって動き、ワイパー1076も動いて発光要素356のワイピングが始まる状態を示す。図115は、フレーム1036がさらに動き、ワイパー1076によって発光要素356がさらにワイピングされている状態を示す。図116は、フレーム1036がさらに動き、ワイパー1076によって発光要素356がさらにワイピングされている状態を示す。図116において、ワイパー1076がワイパー1076がほとんど発光要素356から離脱しつつある地点に達し、この第一の方向でフレーム1036が回転しながらのワイパー1076による発光要素356のワイピングが完了する。図113〜116から、ワイパー1076は、発光要素356の外周の180度よりも大きい範囲をワイピングすることがわかる。図117は、ワイパー1076が発光要素356から離れた後のワイパー1076を示す。上記で示したように、駆動メカニズム1044は、フレーム1036を双方向で回転させることができる。従って図118を参照すると、フレーム1036を図113〜117で示された方向と逆方向に回転させている状態が示される(ここで左のフレーム1036は反時計回りに回転し、右のフレーム1036は時計回りに回転する)。図118は、同じ2つのワイパー1076が図113で接触したのと逆側の表面と接触し、逆側の表面をワイピングし始める状態を示す。図119は、図116および117で示した方式と類似した方式で、ただし逆方向に、フレーム1036がさらに動き、発光要素356もワイパー1076によりさらにワイピングされ、フレーム1036は回転し続け、ワイパー1076もワイピングし続ける状態を示す。図113〜119は、上記で説明した方式でフレーム1036およびワイパー1076を回転させることによって、発光要素356の外周360度全てがワイピングされることを説明する。従って、発光要素356からの光の放出を最適化するために、発光要素356の全外周から藻類培養プロセス中に堆積物を排除することができる。
[00436]ここで図120および121を参照すると、フレーム1036およびコネクタープレート1080、1084のその他の典型的な実施態様が示される。本明細書において説明されたその他のフレームおよびコネクタープレートと、図120および121で示されたフレーム1036およびコネクタープレート1080、1084とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00437]図示された典型的な実施態様において、フレーム1036は、メッシュタイプの立体配置を有する上部および下部のコネクタープレート1080、1084を含む。上部および下部のメッシュ状のコネクタープレート1080、1084は実質的に同じであるため、本明細書においては一方だけを詳細に説明する。より具体的には、メッシュ状のコネクタープレート1080、1084は、外部の円形リム1088、複数の第一の交差部材1092、および、複数の第二の交差部材1096を含む。第一および第二の交差部材1092、1096は互いに実質的に垂直であり、図示された方式で互いに交差している。この方式において、複数の開口部1100は、コネクタープレート1080、1084中に設置される。このような開口部1100は、(コネクタープレートが、上部のコネクタープレートであるか、または、下部のコネクタープレートであるかに応じて)コネクタープレート1080、1084の上下からの光をコネクタープレート1080、1084に通過させ、コンテナー32に入るようにすることができる。より少ない開口部しか有さない、または、開口部がないその他のコネクタープレート、および、より密度の高い材料は、コネクタープレートの上または下から発生した光をブロックする可能性があり、このようにしてブロックされた光はコンテナーには入らないと予想される。藻類培養プロセスに必要な光がコンテナー32の上または下から発生している場合、メッシュ状のコネクタープレート1080、1084を有することが特に重要である。コンテナー32の特定の図示された実施態様において、自然の日光はカバー1028を通ってコンテナー32に入り、上部のメッシュ状のコネクタープレート1080を通ってコンテナー32に透過することが可能である。メッシュ状のコネクタープレート1080、1084の図示された典型的な実施態様は、開口部を含むコネクタープレートの多くの立体配置のうちのほんの一例であり、光は、このような開口部を通過してコネクタープレートを透過することが可能になる。その他のたくさんのメッシュ状のコネクタープレートの立体配置も可能であり、このような立体配置も目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00438]当然のことながら、メッシュ状のコネクタープレート1080、1084は、本明細書において開示されたその他のフレームおよびコンテナーのどれと一緒でも利用することができる。
[00439]また当然のことながら、図示されていないが、フレーム1036は、フレーム1036に浮力を提供するための浮き装置を含んでいてもよく、本明細書において開示された浮き装置、または、本発明の本質および範囲に含まれるその他のあらゆる浮き装置はいずれも、フレームと共に組み込むことができる。
[00440]さらに当然のことながら、図113〜119で示されたコンテナー32は、実質的に本明細書において開示されたその他のコンテナーよりも大きいが、図113〜119で示されたコンテナー32は、本明細書において開示された藻類を培養するための全ての方式で制御および操作が可能である。例えばフレーム1036は様々な速度で回転させてもよいし、水および藻類は類似の方式で導入されてもよいし取り除かれてもよく、本明細書において開示された発光要素356および中央の照明管320は、その他の発光要素および中央の照明管に類似していてもよいし、このコンテナー32に含まれる媒体110のタイプは、本明細書において開示されたその他のタイプの媒体に類似していてもよいし、このコンテナー32であらゆるタイプの微生物を培養することも可能であり、このコンテナー32は、本明細書において開示されたような類似のガスおよび液体管理システム24、28を含んでいてもよいし、このコンテナー32は、本明細書において開示されたような類似のコントロールシステムを含んでいてもよい。
[00441]図122を参照すると、ガス管理システム24、液体管理システム28、コンテナー32、人工光システム37およびECD428を用いた制御装置40の操作が説明される。システム20は、光センサー314を含み、このような光センサー314としては、例えば、コンテナー32と接触する光の量および/またはコンテナー32を取り囲む環境中の光の量検知することができるテキサス・インスツルメンツ社(Texas Instruments, Inc.)製のデジタル光センサー(モデル番号TSL2550)が挙げられる。すなわちセンサー314は、コンテナー32が有意な量の光を受けているのか(例えば夏の晴れた日)、わずかな光しか受けていないのか(例えば早朝、夕方、曇った日など)、または、光を受けていないのか(例えば日没後または夜間)を識別することができる。センサー314は第一のシグナルをモーター制御装置302に送り、ここでモーター制御装置302はコンテナー32のモーター224を制御して、コンテナー32が受けた光の量に応じてフレーム108および媒体110を回転させる。例えばコンテナー32が有意な量の光を受けている場合、フレーム108および媒体110を比較的速い速度で(ただし、媒体110から藻類を取り除くような速度ではない)回転させることが望ましく、コンテナー32が少量の光しか受けていない場合、コンテナー32中の藻類に光を吸収するより多くの時間を提供するために、比較的遅い速度でフレーム108および媒体110を回転させることことが望ましい。加えてセンサー314は第二のシグナルを人工光の制御装置300に送り、この人工光の制御装置300はECD制御装置313と連動し協同して、望ましい量の光37、72をコンテナー32に提供するために必要に応じて人工光システム37およびECD428を制御する。例えば人工光システム37およびECD428は協同して、人工光システムの37の光源41および/またはECD428の光源41を活性化して、コンテナー32および藻類上に望ましい量の光を放出させることもできる。光が少ない状態または光がない状態において、自然の日光72が不足しており明期が自然発生しない可能性がある時期において光合成の明期を長くするために、人工光システム37および/またはECD光源41を活性化して、コンテナー32および藻類上に光を放出させることが望ましい場合がある。また例えば、周囲温度が高く、結果的に温度上昇が起こるために直射日光72が望ましくないような例において、ECD428の第一および第二の部材436、440は完全に閉じていてもよく、さらに1個またはそれより多くの光源41が望ましい光量を提供するために活性化されていてもよい。さらに例えば、ECD制御装置313は、ECDモーター432と連携して第一および第二の部材436、440の位置を制御してもよく、それにより、外部の要素(すなわち日光や周囲温度)へのコンテナー32の曝露を選択的に制御することができる。
[00442]続いて図122を参照すれば、モーター制御装置302の運転用タイマー304は、コンテナー32中で起こる藻類培養プロセス中に、いつ、および、どれだけ長くモーター224を活性化および不活性化させるかを決定するものであり、例えば運転用タイマー304は、コンテナー32中で藻類を培養するためにフレーム108および媒体110を回転させる速度。を決定する除去用タイマー306は、いつ、および、どれだけ長くモーター224がフレーム108および媒体110を回転させて、媒体110から藻類を除去するかを決定する。また除去用タイマー306は、藻類除去プロセス中のフレーム108および媒体110の回転速度も決定する。温度センサー316はコンテナー32内に取り付けられ、コンテナー32内の水の温度を決定することができ、さらに周囲温度センサー480はコンテナー32の外部に取り付けられ、コンテナー32の外側の温度を決定することができる。上記で示したように、適切な水温は、有効な藻類培養にとって重要な要因である。温度センサー316によって認識された水温および周囲温度センサー480によって認識された周囲温度は温度制御装置308に送られ、温度制御装置308はECD制御装置313と連携して協同し、コンテナー32内の水温を適切に制御するために必要に応じて温度制御システム45および/またはECD428を制御することができる。液体制御装置310は、液体管理システム28を制御し、液体管理システム28は、コンテナー32への、および、コンテナー32からの液体の導入および排出を制御する。ガス制御装置312は、ガス管理システム24を制御し、ガス管理システム24は、コンテナー32へお、および、コンテナー32からのガスの導入および排出を制御する。
[00443]水のpHも藻類を効果的に培養するための重要な要因である。藻類のタイプが異なれば、有効な培養に要求されるpHも異なる。システム20はpHセンサー484を含み、このpHセンサー484は、コンテナー32内の水のpHを認識し、液体制御装置310に認識されたpHを伝えるものである。pHがコンテナー32内の藻類培養にとって適切なレベルである場合、液体制御装置310は作動しない。一方で水のpHが望ましくないレベルである場合、液体制御装置310は液体管理システム28と連携して必要な動作を起こし、水のpHを適切なレベルに調節する。いくつかの典型的な実施態様において、pHセンサー484は、水をコンテナー32から分流させる外部配管中に取り付けられてもよい(図84を参照)。その他の典型的な実施態様において、pHセンサー484は、コンテナー32中に取り付けられてもよい。pHセンサー484は、多種多様のタイプのセンサーであってもよい。いくつかの典型的な実施態様において、pHセンサー484は、イオン選択的な電極でもよいし、液体制御装置310と電気的に連結されていてもよいし、システム20は、アシッドポンプ、カセイアルカリポンプ、酸を含むアシッドタンク、および、カセイアルカリを含むカセイアルカリタンクを含んでいてもよい。このような実施態様において、pHレベルが望ましいレベルより下がっている場合、カセイアルカリポンプが活性化されて、コンテナーにカセイアルカリがポンプで送られて、pHレベルを望ましいレベルに上げ、一方で、pHレベルが望ましいレベルより上がっている場合、アシッドポンプが活性化されて、コンテナーに酸がポンプで送られて、pHレベルを望ましいレベルに低くする。
[00444]システム20は、多種多様の望ましい結果を達成するために多種多様の方式で使用することができる。以下の図123〜126に関する説明は、多くの様々な望ましい結果のうちいくつかを達成するための、システム20の多くの様々な使用および運転のうちいくつかを例示する。以下の典型的な使用および運転は説明のためであって、これらに限定されない。その他のたくさんのタイプの使用および運転も考慮され、これらも本発明の本質および範囲に含まれる。
[00445]図123を参照すると、第一の典型的なシステム20の操作が説明される。この典型的な操作において、システム20は、複数のコンテナー32を含む。工程486で、水、同一な種の藻類(図中では藻類1と示される)、および、あらゆる必須栄養素(例えば二酸化炭素、窒素、リン、ビタミン、微量栄養素、無機質、海水種の場合はケイ酸等)が、それぞれのコンテナー32に導入される。コンテナー32を、その中で藻類を培養するのに望ましい方式で稼働させる。培養プロセスが完了したら、全てのコンテナー32から藻類を排出させ、工程488で一緒に合わせる。続いて、このようにして合わせた量のほぼ同一種の藻類を、工程490で単一種の生成物(例えば油、燃料、食料品など)を製造するためのさらなる処理に送る。
[00446]図124を参照すると、第二の典型的なシステム20の操作が説明される。この第二の典型的な操作において、システム20は、複数のコンテナー32を含み、各コンテナー32は、水、異なる種の藻類(図中では藻類1、藻類2、藻類3、藻類Nと示される)、および、特定の種の藻類のためのあらゆる必須栄養素を含む(工程492を参照)。この典型的なシステム20の操作は異なる種の藻類を含むため、必要に応じて異なるタイプの栄養素をそれぞれのコンテナー32に導入してもよい。コンテナー32を、その中で藻類を培養するのに望ましい方式で稼働させる。異なる種の藻類を有するコンテナー32のために、各コンテナー32の培養プロセスは、特定の種の藻類を効率的に培養するために異なっていてもよい。コンテナー32の培養プロセスが完了したら、工程494で全てのコンテナー32から藻類を排出させ、一緒に合わせる。続いて、このようにして合わせた量の異なる種の藻類を、単一タイプの生成物を製造するためのさらなる処理496に送る。
[00447]図125を参照すると、第三の典型的なシステム20の操作が説明される。この第三の典型的な操作において、システム20は、複数のコンテナー32を含み、各コンテナー32は、水、同一種の藻類(図中では藻類1と示される)、および、藻類培養に必要なあらゆる必須栄養素を含む(工程498を参照)。コンテナー32を、その中で藻類を培養するのに望ましい方式で稼働させる。培養プロセスが完了したら、工程500で、各コンテナー32からの藻類を排出させ、その他のコンテナー32から排出された藻類とは別々にしておく。各コンテナー32から排出された藻類の量が同じ種の藻類であっても、工程502で、コンテナー32からのそれぞれの量の藻類を、別々の生成物(図中では生成物1、生成物2、生成物3および生成物N)を製造するためのさらなる処理に独立して送る。
[00448]図126を参照すると、第四の典型的なシステム20の操作が説明される。この第四の典型的な操作において、システム20は、複数のコンテナー32を含み、各コンテナー32は、水、異なる種の藻類(図中では藻類1、藻類2、藻類3、藻類Nと示される)、および、特定の種の藻類のためのあらゆる必須栄養素を含む(工程504を参照)。この典型的なシステム20の操作は異なる種の藻類を含むため、必要に応じて異なるタイプの栄養素をそれぞれのコンテナー32に導入してもよい。コンテナー32を、その中で藻類を培養するのに望ましい方式で稼働させる。異なる種の藻類を有するコンテナー32のために、各コンテナー32の培養プロセスは、特定の種の藻類を効率的に培養するために異なっていてもよい。コンテナー32の培養プロセスが完了したら、工程506で、各コンテナー32からの藻類を排出させ、その他のコンテナー32から排出された藻類とは別々にしておく。工程508で、コンテナー32からのそれぞれの量の異なる藻類を、別々の生成物(図中では生成物1、生成物2、生成物3および生成物N)を製造するためのさらなる処理に独立して送る。
[00449]ここで図127〜130を参照すると、コンテナー32は、多種多様の形状を有していてもよく、例えば正方形、長方形、三角形、卵型またはその他のあらゆる多角形の、または、弧状の外周を有する形状を有してもよいし、コンテナー32の形状と協同するような相補的な形状の構成要素を有していてもよい。これらの形状またはその他の形状を有するコンテナー32は、本明細書において説明した円形のコンテナー32と同じ方式で作動することができる。加えて、フレーム108および媒体110は、ハウジング76の内表面196をワイピングするように移動させることもできる。例えばフレーム108および媒体110は、内表面196をワイピングするための直線軌道に沿って前後に移動させることもできる。このような直線運動は、コンテナー32の縦軸に平行であってもよいし(すなわち上下に)、縦軸に垂直であってもよいし(すなわち右から左へ)、または、コンテナー32の縦軸に対してその他の所定の角度であってもよい。これらの方式でのフレーム108および媒体110の運動は、前後運動を提供するためにサイクル中に極性を切り換えることができる直流のサイクル式モーターで行ってもよい。あるいはモーターは、前後運動を容易にする機械的な連結装置に連結されていてもよい。
[00450]以下は、藻類培養システム20の典型的な性能を説明するための典型的な生産計画である。これらの例は説明のために提供されたものであり、システム20の性能、または、藻類を培養するのにシステム20が用いられる方式を限定することはまったく目的としない。その他の典型的な生産計画も考慮され、これらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00451]高さ6フィート直径3インチのコンテナーは、およそ100フィートの媒体を含み、これを藻類のクロレラ・ブルガリスが植え付けられたおよそ8.32リットル(2.19ガロン)の水で充填する。コンテナーおよび連動する構成要素をおよそ7日稼働させる。フレームおよび媒体を迅速に回転させて媒体から藻類のクロレラ・ブルガリスを取り除き、コンテナーから藻類を排出させる。8.32リットル(2.19ガロン)の培養された水から2日間かけて沈降させた藻類をおよそ400mlに濃縮する。コンテナーを8.32リットル(2.19ガロン)の淡水で再補充し、コンテナー中に残った藻類(植え付け用の藻類)をそのまま6日間培養させる。6日後、フレームおよび媒体を迅速に回転させて藻類を取り除き、コンテナーから藻類および水を排気させる。この時に、8.32リットル(2.19ガロン)の培養された水から、550mlの濃縮した藻類が生産される。これらのデータから、全体で(one-hundred)8.32リットル(2.19ガロン)のコンテナーは、6日毎に55リットル(14.5ガロン)の濃縮した藻類を生産することが可能であると推測することができる。
[00452]その他の典型的な生産計画は、30個のコンテナーを含み、それぞれのコンテナーは、高さ30フィート直径6フィートであり、28.3ft2の面積および850ft3の体積を有する形態である。従って、30個全てのコンテナーは、合計で約25,500ft3の体積があり、約17,000ft2(または約0.40エーカー)の面積を占める。およそ12体積%の二酸化炭素を含むフィードストリームで二酸化炭素をコンテナーに導入する。この典型的な計画による藻類の収量は1リットルあたり藻類4グラム/日であり、従って(30個のコンテナーを90%利用したと仮定して)およそ1000トンの藻類の年間生産量が得られ、年間およそ2000トンの二酸化炭素が消費される。
[00453]ここで図131および132を参照すると、その他の典型的な微生物培養システム1104が説明される。図示されたシステム1104は、当産業分野において一般的にレースウェイ1104と呼ばれており、この方式においてもそのように称することとする。
[00454]レースウェイ1104は、第一のフロア1108、第二のフロア1112、および、保持壁1116を含む。第一のフロア1108は、レースウェイ1104中で最も低いフロアであり、これは典型的にはフロアまたは地表を固定するものである。第二のフロア1112は、第一のフロア1108から上に配置されており、一般的には第一のフロア1108と平行に設置される。保持壁1116は、一般的には垂直に伸長しており、一般的には第一および第二のフロア1108、1112に垂直である。また第一および第二のフロア1108、1112は、保持壁1116の内表面1120とも接しており、第二のフロア1112の上にある上部の空洞1124と、第二のフロア1112の下にある下部の空洞1128との境界を定める。上部および下部の空洞1124、1128は隔てられて互いに独立しているため、液体は一方の空洞から他方の空洞に移動することはできない。その他の典型的な実施態様において、上部および下部の空洞1124、1128は、液体が一方の空洞から他方の空洞に流動できるように流体の観点で連結されていてもよい。例えば水のような液体が上部および下部の空洞1124、1128の一方に入っていてもよいし、またはそれら両方に入っていてもよい。上部の空洞1124で藻類を培養し、一方で下部の空洞1128は藻類を除去しやすくするために使用することができる(以下でより詳細に説明される)。
[00455]図示された典型的な実施態様において、レースウェイ1104は、2つのセクション、すなわち右のセクション1104A、および、左のセクション1104Bを含む。あるいはレースウェイ1104は、多数のセクションを含んでいてもよいし、1つのセクションを含んでいてもよく、これらも本発明の本質および範囲に含まれる。図131および132で図示されたレースウェイ1104の形状および立体配置は例示するためであり、これらに限定されない。レースウェイ1104はその他のたくさんの形状を有していてもよく、それらも目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。
[00456]また図示された典型的な実施態様において、レースウェイ1104は、液体移動用集合体1132、各セクション1104A、1104Bに取り付けられた複数のフレーム1136、および、複数の隔壁1140も含む。液体移動用集合体1132は、モーター1144、モーター1144に連結されモーター1144によって回転することができるモーター出力シャフト1148、および、モーター出力シャフト1148に連結されモーター出力シャフト1148によって回転することができるローター1152を含む。レースウェイ1104は、内部チャネル1156、および、2つの外部チャネル1160の境界を定める。ローター1152は、内部チャネル1156中に配置されており、望ましい方向に液体を駆動させることができる。
[00457]フレーム1136A,1136Bの2つのセットは、2つの平行に離れて配置された列に取り付けられ、ここでフレームの1つのセットはそれぞれ各セクション1104A、1104B中に配置される。図示された典型的な実施態様において、フレームの各セットは、5つのフレーム1136を含む。あるいは、各列に多数のフレーム1136が取り付けられてもよく、このような形態も本発明の本質および範囲に含まれる。内部チャネル1156は、フレーム1136A,1136Bのセットの間の境界を明確にし、外部チャネル1160は、フレーム1136A、1136Bと保持壁1116との間の境界を明確にする。隔壁1140は、フレーム1136間のスペースに、および、フレームの列の端部に取り付けられ、そうすることによって、内部および外部チャネル1156、1160の境界を明確にして望ましい方式に水を移動させやすくすることができる。
[00458]複数のフレーム1136は実質的に同じであり、簡潔にするために、単一のフレーム1136のみを本明細書において説明する。各フレーム1136は、光回収装置1164、中央の照明管320、上部および下部のコネクタープレート1168、1172、コネクタープレート1168、1172間に張られた媒体110(示さず)、横方向の支持プレート1176、上部および下部のコネクタープレート1168、1172の間で伸長している支柱1180の第一のセット、上部のコネクタープレート1168と横方向の支持プレート1176との間で伸長している支柱1184の第二のセット、浮き装置1188、複数のフィン1192、上述の底部の支持体668との類似性を有する底部の支持体668、直円錐台型のベース1196、藻類および液体をレースウェイ1104から移動させるための配管1200、および、下部の空洞支持部材1204を含む。
[00459]図示された典型的な実施態様において、光回収装置1164は、回収部分1164Aを介して光を回収し、移動部分1164Bに沿って、中央の照明管320の高さに沿って配置されたエミッター(示さず)に光を移動させ、レースウェイ1104に光を放出することができる。この典型的なレースウェイ1104の内部に光を提供する方式は、レースウェイ1104の内部を照明するための多くの様々なタイプの方式のうちのほんの一例である。例えば、光が自然光かまたは人工光かどうかに関わらず、これまでに述べられた光を提供する方式のどれでも、単独で、または、組み合わせてレースウェイ1104に包含させることができる。加えてその他のレースウェイ1104を照明する方式も本発明の本質および範囲に含まれることとする。図示されたレースウェイ1104の典型的な実施態様によれば、レースウェイ1104は頂上が開いており、それにより開いた頂上を介して追加の自然の日光がレースウェイ1104に入るようにすることができる。あるいは透明または半透明のカバーがレースウェイ1104の頂上を覆っていてもよく、それでもなお自然の日光を透過させることができる。
[00460]図示された典型的な実施態様において、浮き装置1188が、下部のコネクタープレート1172と横方向の支持プレート1176との間に配置される。浮き装置1188の位置をフレーム1136の底部の付近に決定することによって、浮き装置1188が自然の日光の上部の空洞1124への進入を遮蔽することを防ぐ。その他の典型的な実施態様において、浮き装置1188はフレーム1136に沿ってその他の位置に配置されてもよく、このような位置としては、これらに限定されないが、上部のコネクタープレート1168の真下、上部のコネクタープレート1168の上、上部および下部のコネクタープレート1168、1172の間のあらゆる位置などが挙げられる。また浮き装置1188は、例えば上述したような立体配置、または、その他のあらゆる適切な立体配置などの多種多様の立体配置を有していてもよく、これらも本発明の本質および範囲に含まれる。
[00461]フィン1192は、上部および下部のコネクタープレート1168、1172に連結され、それらの間に伸長している。フィン1192は、コネクタープレート1168、1172から外へ向かって、さらにフレーム1136の縦方向の中心回転軸から放射状に伸長している。あるいはフィン1192は、多種多様の方式で上部および下部のコネクタープレート1168、1172と連結され、上部および下部のコネクタープレート1168、1172と関連して配置されていてもよく、このような形態も目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。フィン1192は、コネクタープレート1168、1172から、内部チャネル1156および外部チャネル1160中で移動する液体のフロー中に取り付けられるように十分に外へ向かって伸長する。
[00462]上記で示したように、底部の支持体668は、上述の底部の支持体668との類似性を有する。この図示された底部の支持体668の典型的な実施態様において、底部の支持体668は、外部のリム1208、中央のレセプタクル608、および、外部のリム1208によって支持される複数のローラー装置616を含む。中央の照明管320は、中央のレセプタクル608を通り、中央のレセプタクル608に固定され、管320の横方向の動きを抑制する。最終的に管320の下端がベースレセプタクル1212に固定され、ベースレセプタクル1212は、ベース1196によって支持される。浮き装置1188の浮力のためにフレーム1136はレースウェイ1104内で持ち上げられるため、レースウェイ1104からの液体の排水によって、レースウェイ1104中で、横方向の支持プレート1176がローラー装置616上に載った状態になるまでフレーム1136の沈降が起こる。レースウェイ1104から排水した後にフレーム1136の回転が要求される場合、ローラー装置616は、このような回転を容易にする。底部の支持体668は、フレーム1136の回転に対処するための多数のローラー装置616を含んでいてもよい。空隙またはスペース1216は、外部のリム1208と中央のレセプタクル608との間の底部の支持体668中に設置されており、藻類および液体が底部の支持体668を通って直円錐台型のベース1196に落ちるようになっている。
[00463]直円錐台型のベース1196は、レースウェイ1104の下部の空洞1128におけるフレーム1136の底部に配置される。図示された典型的な実施態様において、ベース1196は、硬い柔軟性のない材料で作製される。ベース1196の頂上は開いており、上部の空洞1124から藻類および液体を受け取るためにレースウェイ1104の上部の空洞1124と互いに流体をやりとりできる。またベース1196の底部も開いており、レースウェイ1104から藻類および液体を排出するために配管1200と互いに流体をやりとりできる。ベース1196は、中央の照明管320の下端を支えるためのベースプレート1220およびベースレセプタクル1212を含む。空隙またはスペース1224は、ベースプレート1220中に設置されており、藻類および液体がベースプレート1220を通ってベース1196の開いた底部に落ちるようになっている。
[00464]図示された典型的な実施態様において、下部の空洞支持部材1204は下部の空洞1128に配置され、第一および第二のフロア1108、1112の間に伸長しており、フレーム1136および第二のフロア1112のための垂直方向の支持を提供するために第一および第二のフロア1108、1112と連結されている。下部の空洞支持部材1204は異なる立体配置を有していてもよいし、異なる方式でフレーム1136を支えていてもよく、このような形態もなお目的とする本発明の本質および範囲に含まれることとする。加えてフレーム1136は、それらを支えるために下部の空洞支持部材以外の支持体構造を含んでいてもよい。言い換えれば、フレーム1136は、多種多様の方式でレースウェイ1104中で支えられていてもよく、このような形態もなお本発明の本質および範囲に含まれることとする。
[00465]図131および132をさらに参照して、レースウェイ1104の操作をここで説明する。上部の空洞1124は、例えば水のような液体で望ましいレベル1228に充填されていてもよく、上部の空洞1124に植え付け用の藻類が導入されてもよい。液体移動用集合体1132は、要求に応じてレースウェイ1104内で水を移動させるために選択的に活性化することができる。例えばモーター1144は、ローター1152を回転させるために活性化されてもよく、それから順に内部チャネル1156内で一方向に(図131で示されているように、下方へ)水を移動させる。水が内部チャネル1156の第一の端部1232に到達し、分岐して、水の一部は外部チャネル1160のうちの1つに移動し、水の一部はその他の外部チャネル1160に移動する。続いて、水が内部チャネル1156の第二の端部1236に到達するまで、水は外部チャネル1160を通って移動し続ける。内部チャネル1156の第二の端部1236において、2つの外部チャネル1160からの水が合流し、内部チャネル1156を通ってローター1152に向かって移動する。液体移動用集合体1132が活性化されている間はこの水の移動は継続される。液体移動用集合体1132の活性化が止まると、レースウェイ1104内で水は活発に移動しなくなり、最終的に停滞した状態になると予想される。隔壁1140をフレーム1136間のスペース中に配置することによって、より明確に内部および外部チャネル1156、1160の境界を定め、内部および外部チャネル1156、1160中での組織的な水のフローを補助することができる。隔壁がないと、水はより無秩序にレースウェイを通って移動する可能性がある。フィン1192は、それらを内部および外部チャネル1156、1160中で移動する水と連動させてフレーム1136を回転させるのに十分な長さでフレーム1136から伸長している。従って、フレーム1136を回転させることが望ましい場合、液体移動用集合体1132を活性化する。逆に言えば、フレーム1136を回転させないことが望ましい場合、液体移動用集合体1132を活性化させない。フレーム1136は、コンテナー32内に配置されたフレーム108に関連して上述したのと同様の理由で様々な速度で回転することも可能である。例えばフレーム1136は、第一の比較的遅い速度で回転させてもよく、この場合、媒体110上に支持された藻類は実質的に等しく光に晒され、媒体110から藻類が取り除かれることはなく、さらに、第二の比較的速い速度で回転させてもよく、この場合、藻類は媒体110から取り除かれ、藻類は水中に配置するようになる。複数の速度でフレーム1136を回転させるために、液体移動用集合体1132を様々な速度で活性化させて様々な速度で水を移動させることができる。水中に配置された藻類は、上部の空洞1124の底部に向かってベース1196に沈降する可能性がある。ベース1196に沈降した藻類は、配管1200によってベース1196から移動させることも予想される。いくつかの実施態様において、上部の空洞1124からベース1196への藻類の移動を促進するために、配管1200を介した吸い込み装置を設けることが望ましい場合がある。その他の培養プロセスを開始させるために、レースウェイ1104は水で再補充され、前回の培養プロセスからそのまま残された藻類は、植え付け用の藻類として役立つ。あるいは藻類をレースウェイ1104に再度導入してもよい。、
[00466]ここで図133を参照すると、フレームのベース1240のその他の典型的な実施態様が示される。図131および132で示されたレースウェイおよびフレームのベースと、図133で示されたレースウェイ1104およびフレームのベース1240とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00467]図133で示された典型的な実施態様において、レースウェイ1104は、全てのフレーム1136の下の下部の空洞1128中に取り付けられた単一のフレームのベース1240を含む。この実施態様において、全てのフレーム1136で培養された藻類は、単一のフレームのベース1240に沈降する。図131および132で示されたレースウェイ1104と同様に、藻類のベース1240への移動を促進するために、配管1200に吸い込み装置が設けられていてもよい。
[00468]ここで図134を参照すると、フレームのベース1244のさらなる典型的な実施態様が示される。図131〜133で示されたレースウェイおよびフレームのベースと、図134で示されたレースウェイ1104およびフレームのベース1244とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00469]この図示された典型的な実施態様において、フレームのベース1244は柔軟であり、ベース1244から藻類を排除しやすくするために様々な方式で振動することができる。藻類は、ベースの直円錐台型の形状のためにベースに蓄積しやすい傾向があり、当産業分野において「ねずみの巣(rat hole)」と呼ばれるものが形成されるが、ここで藻類は配管を介してベースの底部から除去されるが、ベースの底部の上にある藻類は、ベース上に固まった状態になり、このような固まった藻類は、配管で除去できるように底部に沈降することができなくなる。このような例において、藻類は、レースウェイから除去されない。この状況を改善するために、図示された典型的な柔軟なベース1244の実施態様では、ベース1244を振動させることによって固まった藻類を取り除き、それによって配管1200によって除去できるように藻類をベース1244の底部に沈降できるようにする。柔軟なベース1244は、柔軟な壁1248、壁支持部材1252、および、レースウェイ1104の第一のフロア1108上で支えることができる支持スタンド1256を含む。柔軟な壁1248は、十分に柔軟であるが、通常の作動状況において振動に耐えることができる十分な耐久性を有する材料で作製される。典型的な柔軟な材料としては、これらに限定されないが、ビニル、ゴム、ゴムを含ませたおよび/または化学的に処理したキャンバス地、材料を交互に重ねた複合材、柔軟な材料を交互に重ねた帯状のものなどが挙げられる。壁支持部材1252は、柔軟な壁1248に、柔軟な壁1248の望ましい形状を維持して、柔軟な壁1248が倒れないようにするのに必要な支えを提供する。支持スタンド1256は、壁支持部材1252に支えを提供するものであり、第一のフロア1108と接している。
[00470]上記で示したように、柔軟なベース1244は、様々な方式で振動することができる。いくつかの典型的な実施態様において、例えば水のような液体を下部の空洞1128に導入して、下部の空洞1128中で撹拌してもよく、それにより柔軟な壁1248の揺れまたは振動が起こると予想される。下部の空洞1128内の水を要求に応じて撹拌して、柔軟な壁1248を振動させてもよい。その他の典型的な実施態様において、例えば1またはそれより多くの機械的に振動させる部材、超音波で振動する部材などのその他のタイプの振動装置を使用してもよく、これらは、柔軟な壁1248、壁支持部材1252、または、要求に応じて柔軟な壁1248を振動させることができるその他のベース1244のどこかの部分に連結させてもよい。
[00471]ここで図135を参照すると、フレーム1260、および、コネクタープレート1264のその他の典型的な実施態様が示される。本明細書において説明されるその他のフレームおよびコネクタープレートと、図135で示されたフレーム1260およびコネクタープレート1264とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00472]図示された典型的な実施態様において、フレーム1260は、メッシュタイプの立体配置を有する上部のコネクタープレート1264を含む。この上部のメッシュ状のコネクタープレート1264は、図120および121またはその他の開示された代替案で示されたメッシュ状のコネクタープレート1080、1084と類似していてもよい。より具体的には、メッシュ状のコネクタープレート1260は、外部の円形リム1268、複数の第一の交差部材1272、および、複数の第二の交差部材1276を含む。第一および第二の交差部材1272、1276は、互いに実質的に垂直であり、図示された方式で互いに交差している。この方式において、複数の開口部1280は、コネクタープレート1264中に設置される。このような開口部1280は、上部のメッシュ状のコネクタープレート1264より上からの光を、上部のコネクタープレート1264を通過させてレースウェイ1104に入るようにすることができる。開口部が小さくより密度の高い材料を有するその他のコネクタープレートは、コネクタープレートより上から発生した光をブロック可能性があり、このようにしてブロックされた光は、レースウェイに入らない可能性がある。藻類培養プロセスに用いられる少なくとも一部の光は、レースウェイ1104より上で発生したもの(例えば自然の日光)である可能性があるため、上部のメッシュ状のコネクタープレート1264を有することは、レースウェイの適用において特に重要である場合がある。上部のメッシュ状のコネクタープレート1264の図示された典型的な実施態様は、コネクタープレートを通過する開口部を含み、コネクタープレートを介して光を透過させることができるような、コネクタープレートの多くの立体配置のうちのほんの一例である。その他のたくさんのメッシュ状のコネクタープレートの立体配置も可能であり、このような配置も目的とする本発明の本質および範囲に含まれる。加えて下部のコネクタープレート1284も、上部のメッシュ状のコネクタープレート1264と類似したメッシュの立体配置を有していてもよいし、または、それとは異なるメッシュの立体配置を有していてもよい。
[00473]ここで図136〜138を参照すると、レースウェイ1104および液体移動用集合体の複数の追加の典型的な実施態様が示される。図131および132で示されたレースウェイおよび液体移動用集合体と、図136〜138で示されたレースウェイ1104および液体移動用集合体とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00474]図136を参照すると、液体移動用集合体1288は、レースウェイ1104の外部チャネル1160中に配置された複数のポンプ1292を含み、ここで1つのポンプ1292は、各フレーム1136の付近に取り付けられ、各ポンプ1292は、フレーム1136のフィン1192の付近にポンプの排出口を有する。この実施態様は、上述され図131および132で示されたのと類似した水の運動軌道を形成する。あるいは複数のポンプ1292は、内部チャネル1156中に配置されてもよく、ここで1つのポンプ1292は、各フレーム1136の付近に取り付けられ、各ポンプ1292は、フレーム1136のフィン1192に隣接してポンプの排出口を有する。
[00475]図137を参照すると、液体移動用集合体1296は、単一のポンプ1300、および、マニホールド1304を含み、これらは両方とも、内部チャネル1156内に配置される。マニホールド1304は、ポンプ1300の排出口とと互いに流体をやりとりできる単一の注入口1308、および、複数の排出用開口部1312を含み、排出用開口部1312は、各フレーム1136ごとに1つである。それぞれの排出用開口部1312は、それぞれのフレーム1136のフィン1192の付近に取り付けられ、フィン1192と連動して水を移動させることができる。この実施態様は、上述され図131、132および136で示されたのと類似した水の運動軌道を形成する。あるいはポンプ1300およびマニホールド1304は、外部チャネル1160のうちの1つ中に配置されてもよいし、または、液体移動用集合体1296は、2セットのポンプ1300およびマニホールド1304を含んでいてもよく、そのうち一方のポンプ1300およびマニホールド1304のセットは、1つの外部チャネル1160中に配置され、他方のポンプ1300およびマニホールド1304のセットは、その他の外部チャネル1160に配置される。このような実施態様において、マニホールド1304の排出用開口部1312は、それぞれのフレームのフィン1192の位置に対応できるように設計される。すなわち、例えば各マニホールド1304は、それらの片側だけに5個の排出用開口部1312を含んでいてもよく、これらの5個の排出用開口部を、5個のフレーム1136それぞれのフィン1192に合わせて整列させることができる。
[00476]図138を参照すると、液体移動用集合体1316は、フレーム1136と距離を置いて取り付けられてもよい。このような実施態様において、液体移動用集合体1316は、その距離から水のフローを制御するが、レースウェイ1104は、フレーム1136を回転させるために、フレーム1136を通過してフィン1192と接触するように水が移動するように設計される。この液体移動用集合体1316は、フレーム1136を望ましい方式で回転させることができるのであればどのような立体配置を有していてもよい。
[00477]ここで図139を参照すると、微生物培養システム1320のさらなる典型的な実施態様が示される。図示されたシステム1320は、当産業分野において一般的にはレースウェイ1320と称されており、この方式においてもそのように称することとする。図131および132で示されたレースウェイと、図139で示されたレースウェイ1320とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00478]このレースウェイ1320の図示された典型的な実施態様は、モジュラー式のフレームユニットを含み、これらは互いに同一であり、要求に応じて個々に取り付けられていてもよく、そうすることにより、レースウェイ1320を設計しそれを取り付ける際に、使用者に柔軟性および多様性を提供することができる。各モジュラー式のフレームユニットは、フレーム1136、および、ハウジング1324を含む。フレーム1136は、実質的に上述され図131および132で示されたフレームに類似している。ハウジング1324は、互いに離れて配置されフレーム1136の逆側に配置された第一の壁1328および第二の壁1332を含む。第一および第二の壁1328、1332はそれぞれ、フレーム1136に向かって伸長する一対の内側に入ったフランジ1336、1340を含む。内部および外部チャネル1156、1160中で発生した水の動きにフィン1192が晒されるように、逆の第一および第二の壁1328、1332の内側に入ったフランジ1336、1340の間にスペースが提供される。第一および第二の壁1328、1332は、第一および第二の壁1328、1332は、内部および外部チャネル1156、1160の境界を明確にして望ましい方式で水を移動しやすくするのにも役立つという点で、上述され図131および132で示された隔壁1140と類似の機能を果たす。
[00479]ここで図140を参照すると、微生物培養システム1344のさらにその他の典型的な実施態様が示される。図示されたシステム1344は、当産業分野において一般的にレースウェイ1344と呼ばれており、この方式においてもそのように称することとする。図131、132および139で示されたレースウェイと図140で示されたレースウェイ1344とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00480]図示された典型的な実施態様において、複数のレースウェイ1344が図示され、これらは、ため池、または、その他の大きい水体1348中に配置される。各レースウェイ1344はモジュラー式であり、従って、多数のレースウェイ1344が、水体1348(すなわち、水体に相当すると予想されるあらゆる番号)中に配置されてもよい。各レースウェイ1344は、複数の間隔を置いて配置された支持部材1356によって支えられた保持壁1352を含む。保持壁1352で水体1348の一部分を囲んで仕切ることによって、液体移動用集合体1360によって制御されると予想される、より小さく管理しやすい量の水を提供することができる。またそれぞれのレースウェイ1344中で培養された藻類も、保持壁1352が存在しない場合よりも容易に制御される。囲まれて仕切られたレースウェイ1344を用いることによって、液体移動用集合体1360は、上述され図131および132で示されたのと類似の方式でレースウェイ1344内で水を移動させることができる。図示された典型的な実施態様において、水体1348は、レースウェイ1344を稼働させて藻類を培養するのに必要な全ての水を提供する。この実施態様において、別の水源は必要ではない。各レースウェイ1344中で培養された藻類を除去するために、水体1348中に配置された各レースウェイ1344を経由する配管があってもよい。あるいは、藻類を囲まれて仕切られたレースウェイ1344から放出させ、囲まれて仕切られたレースウェイ1344の外側でそのまま水体1348と混合させてもよい。このような代替例において、水体1348から藻類を除去するために、水体1348を経由する配管が配置される。
[00481]ここで図141を参照すると、微生物培養システム1364のさらなる典型的な実施態様が示される。図1および2で示された微生物培養システムと図141で示された微生物培養システム1364とで類似の構成要素は、同じ参照番号で識別される。
[00482]図141で示されたシステム1364は、図1および2で示されたシステムと多くの類似性を有する。少なくともいくつかの差は、本明細書において詳細に説明される。図示された典型的な実施態様において、システム1364は、藻類を培養するために図1および2で示されたシステムとは異なる化合物を利用する。より具体的には、図示されたシステム1364は、微生物に消費させるために、図1および2で示されたシステムにおける二酸化炭素ではなく有機炭素化合物1368をコンテナー32に導入する。所定の微生物は、培養のために有機炭素化合物を使用する場合がある。また、有機炭素化合物は、微生物の培養に必要な炭素とエネルギーの両方を提供するため、このような微生物は培養に光を必要としない場合もある。典型的な微生物としては、これらに限定されないが、クロレラ・ピレノイドーサ(Chlorella pyrenoidosa)、ファエオダクチラム・トリコルヌタム(Phaeodactylum tricornutum)、クラミドモナス・レインハーディ(Chlamydomonas reinhardtii)、クロレラ・ブルガリス、ブラキオモナス・サブマリーナ(Brachiomonas submarina)、クロレラ・ミヌティシマ(Chlorella minutisima)、C.レギュラリス(C. regularis)、C.ソロキニアーナ(C. sorokiniana)など、ならびにその他のタイプの従属栄養および混合栄養微生物が挙げられる。有機炭素化合物は、微生物が消費できるような多種多様な形態であってもよい。典型的な有機炭素化合物としては、これらに限定されないが、糖類、グリセロール、コーンシロップ、エタノール製造施設からの蒸留酒製造用の穀物、グルコース、酢酸塩、TCH、サイクル中間体(例えばクエン酸、および、ある種のアミノ酸)などが挙げられる。
[00483]当然のことながら、図141で示されたシステム1364は、類似の構造的な要素、類似の機能を有していてもよいし、本明細書において開示されたその他のシステムと類似の方式で制御されてもよい。
[00484]以上に示した記述は図解および説明のために示したものであり、全てを網羅したり、または本発明のを開示された正確な形態に限定したりすることは目的ではない。当業者が本発明を考えられる具体的な使用に適するように様々な実施態様および様々な改変された態様で利用が可能なように、これらの説明を選択して本発明の原理およびそれらの実際の適用を説明した。本発明の具体的な構造を示した説明したが、その他の代替の構造は当業者には明らかであり、意図された本発明の範囲内に含まれることとする。