JP5755509B2 - 土留め壁の変形計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、土留め壁の変形計測方法に係り、特に、変形評価の誤差を小さくすることができる土留め壁の変形計測方法に関するものである。
従来、地下トンネルやビルの地下フロアなどを構築する際には掘削工事が行われる。図4はかかる従来の掘削工事の状況を示す図面代用写真である。掘削工事を行うためには、まず、土留め壁の設計を行い、発生する変形や応力を照査するが、設計を行う際には工学的な割り切り等があるため、不確実な点が多い。また、都市部などでは、既設の建物や構造物に非常に近接した箇所で施工を行うことも多い。
こういった背景を踏まえ、実際に掘削工事を行う際には、土留め壁の状態監視を行いながら施工を行うが、特に、土留め壁の変形を把握することが最も重要であると考えられている。
しかしながら、従来の土留め壁の変形計測管理手法では、代表断面を選定してそこのみを計測するものであったり、或いは横断的な計測を行おうとしても現場条件によって極限られた一部でしか実施できなかったりと、土留め壁の変形を全体として捉えることが難しかった。
そこで、新たに計測データを3次元的に解析・表示できるシステムが構築され、傾斜計やひずみゲージ・光ファイバー等を活用して傾斜角やひずみについてのデータを測定し、そのデータ処理を効果的に行うことにより、計測器配置の自由度を高め、更には計測精度の向上につなげることが期待されている。
特願2009−251968
上記した土留め壁の変形挙動を評価する方法として、具体的には下記の2種類の方法が考えられる。
図5は従来のトータルステーションによる土留め壁の計測方法を示す模式図である。
これは、直接的に変位を計測する方法であり、土留め壁101のあらかじめ定めたターゲット102を遠隔計測器103によって測量する方法である。
しかしながら、この方法においては、離れた点からターゲット102を捉えることとなるため、現場の条件によってはデータの欠損が生じたり、地中深い部分においては施工前から計測を行うことが難しい。
図6は従来の傾斜角を変位へ換算する方法を示す説明図である。
これは変位ではなく、傾斜を計測する間接的方法であり、現状では最も広く用いられている。
この方法では、土留め壁の施工時に、土留め壁201内の鉛直方向に傾斜計202を多数設置し、この傾斜計202で得られた傾斜角θと傾斜計202の間隔を活用して、変位を求める方法である。なお、図6において、203は別の機器で計測した既知の変位を示している。
〔区間変位(mm)〕 Δu=θ・L
〔累計変位(mm)〕 u=ΣΔu
ここで、u:変位 (mm) , θ:傾斜角,Δu:区間変位 (mm) ,L:区間距離である。
しかしながら、この方法では、傾斜計を同一ライン上に配置しなければならず、また、傾斜計202の設置の間隔が密でないと得られる変位の誤差が大きくなる。
さらに、ひずみ計測などの方法も考えられるが、この計測値をそのまま土留め壁の変位として解釈するのは難しい。
本発明は、上記状況に鑑みて、変形評価の誤差を小さくすることができる、土留め壁の変形計測方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕土留め壁の変形計測方法において、土留め壁に傾斜計やひずみゲージを配置して計測点を設定し、前記土留め壁の変形形状を、3次元座標空間上であらかじめ設定した関数を使って評価するようにした土留め壁の変形計測方法であって、前記関数が多項式を使ったスプライン関数であり、前記土留め壁の変形形状を曲面として扱い、前記土留め壁の曲面の形状がf (x,y) =z,近似関数の定義がf (x,y) =Σc・N (x) ・N (y) である土留め壁の変形計測方法であって、前記関数の形状を定める際に、前記土留め壁の曲面の形状の1回微分値、前記土留め壁の曲面の形状の2回微分値を活用し、前記土留め壁の曲面の勾配および曲率の拘束条件として傾斜角およびひずみを活用することを特徴とする。ここで、cは土留め壁の変形によって決まる定数、N(x)は土留め壁のx軸方向の曲面の形状、N(y)は土留め壁のy軸方向の曲面の形状を示している。 〔2〕上記〔1〕記載の土留め壁の変形計測方法において、前記傾斜角がdf (x,y) /dy=−tanθ、前記ひずみが土留め壁の曲げ変形によって生じるものとしてd2 f (x,y) /dx2 =− (2ε) /tであり、前記傾斜とひずみの計測値を変位に換算することなく取り扱うことを特徴とする土留め壁の変形計測方法。ここで、εはひずみ、tは土留め壁の板厚である。
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1) 傾斜やひずみデータを変位に換算することなく直接取り扱うことができるため、従来に比べて変形評価の誤差を小さくすることができる。
(2) 傾斜・ひずみといった異種データを組み合わせて土留め壁の変形の評価に活用することができる。
(3) 傾斜計やひずみゲージ、光ファイバなとの測点を必ずしも同一ライン上に配置させなくてもよい。
本発明の実施例を示す土留め壁の3次元的な変形の表記を示す模式図である。 本発明の実施例を示す土留め壁の計測器・計測点の配置例を示す図である。 本発明の実施例を示す土留め壁の測定結果の可視化を示す図面代用写真である。 従来の掘削工事の状況を示す図面代用写真である。 従来のトータルステーションによる土留め壁の計測方法を示す模式図である。 従来の傾斜角を変位へ換算する方法を示す説明図である。
本発明の土留め壁の変形計測方法は、土留め壁に傾斜計やひずみゲージを配置して計測点を設定し、前記土留め壁の変形形状を、3次元座標空間上であらかじめ設定した関数を使って評価するようにした土留め壁の変形計測方法であって、前記関数が多項式を使ったスプライン関数であり、前記土留め壁の変形形状を曲面として扱い、前記土留め壁の曲面の形状がf (x,y) =z,近似関数の定義がf (x,y) =Σc・N (x) ・N (y) である土留め壁の変形計測方法であって、前記関数の形状を定める際に、前記土留め壁の曲面の形状の1回微分値、前記土留め壁の曲面の形状の2回微分値を活用し、前記土留め壁の曲面の勾配および曲率の拘束条件として傾斜角およびひずみを活用することを特徴とする。ここで、cは土留め壁の変形によって決まる定数、N(x)は土留め壁のx軸方向の曲面の形状、N(y)は土留め壁のy軸方向の曲面の形状を示している。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明では、土留め壁の変形形状を、3次元座標空間上であらかじめ設定した関数を使って表現する。
図1は本発明の実施例を示す土留め壁の3次元的な変形の表記を示す模式図である。
この図において、1は変形のない土留め壁、2は3次元的な変形をした土留め壁、3はその3次元的な変形をした土留め壁2の曲面を示している。
ここでは、土留め壁の変形形状を、3次元座標空間(x,y,z)上であらかじめ設定した関数を使って表現する。具体的な関数形としては,スプライン関数などの多項式を使って表現する。なお、ここでは、土留め壁の変形を土留め壁の断面ごとに捉えるのではなく、面的に捉えることを想定し、変形形状を曲面3として扱うものとする。
〔曲面の形状〕f (x,y) =z
〔近似関数の定義〕f (x,y) =Σc・N (x) ・N (y)
ここで、cは土留め壁の変形によって決まる定数、N(x)は土留め壁のx軸方向の曲面の形状、N(y)は土留め壁のy軸方向の曲面の形状を示している。
この関数の形状を定める際に、1回微分値、2回微分値を活用し、曲面の勾配および曲率の拘束条件として傾斜角およびひずみを活用する。
〔傾斜角〕df (x,y) /dy=−tanθ
〔ひずみ〕d2 f (x,y) /dx2 =− (2ε) /t
ここで、εはひずみ、tは土留め壁の板厚である。
この方法では、傾斜・ひずみの計測値を変位に換算することなく取り扱うことができる。
図2は本発明の実施例を示す土留め壁の計測器・計測点の配置例を示す図、図3はその土留め壁の測定結果の可視化を示す図面代用写真である。
これらの図において、11は土留め壁、12はTS(トータルステーション)の測量ターゲット、13は傾斜計やひずみゲージ13、14は色が濃く示された部分である。
これらの図に示すように、土留め壁11には、施工前あるいは施工時にTS(トータルステーション)の測量ターゲット12、傾斜角やひずみゲージ13を計測点に配置し、傾斜やひずみを計測できるようにしている。
そこで得られた傾斜・ひずみの計測値を、変位に換算することなく、土留め壁のスプライン関数などの多項式を使って表現し、変形形状を曲面として扱い計測する。
図3に示されるように、計測された土留め壁の変形形状は可視化ツール等を使って可視化される。図3では土留め壁11の色が濃く示された部分14は前方に大きく変形していることが把握できる。
計測点を設定する際には、重点的な管理が必要な場所に傾斜計やひずみゲージ、光ファイバーを追加し、土留め壁の変形挙動の評価の精度を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の土留め壁の変形計測方法は、変形評価の誤差を小さくすることができる、土留め壁の変形計測方法として利用可能である。
1 変形のない土留め壁
2 3次元的な変形をした土留め壁
3 土留め壁の曲面
11 土留め壁
12 TS(トータルステーション)の測量ターゲット
13 傾斜計やひずみゲージ
14 色が濃く示された部分

Claims (2)

  1. 土留め壁に傾斜計やひずみゲージを配置して計測点を設定し、前記土留め壁の変形形状を、3次元座標空間上であらかじめ設定した関数を使って評価するようにした土留め壁の変形計測方法であって、前記関数が多項式を使ったスプライン関数であり、前記土留め壁の変形形状を曲面として扱い、前記土留め壁の曲面の形状がf (x,y) =z,近似関数の定義がf (x,y) =Σc・N (x) ・N (y) である土留め壁の変形計測方法であって、前記関数の形状を定める際に、前記土留め壁の曲面の形状の1回微分値、前記土留め壁の曲面の形状の2回微分値を活用し、前記土留め壁の曲面の勾配および曲率の拘束条件として傾斜角およびひずみを活用することを特徴とする土留め壁の変形計測方法。ここで、cは土留め壁の変形によって決まる定数、N(x)は土留め壁のx軸方向の曲面の形状、N(y)は土留め壁のy軸方向の曲面の形状を示している。
  2. 請求項記載の土留め壁の変形計測方法において、前記傾斜角がdf (x,y) /dy=−tanθ、前記ひずみが土留め壁の曲げ変形によって生じるものとしてd2 f (x,y) /dx2 =− (2ε) /tであり、前記傾斜とひずみの計測値を変位に換算することなく取り扱うことを特徴とする土留め壁の変形計測方法。ここで、εはひずみ、tは土留め壁の板厚である。
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