JP5755221B2 - 超硬カッター要素 - Google Patents

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Description

本発明は、超硬カッター要素に関し、より詳細には、金属、セラミック、木材、又は複合材料のような材料を含む硬質又は研磨体を機械加工又は切削するための工具に関する。
合金やセラミック、サーメット、ある種の複合材料、及び石のような硬質又は研磨被削材は、硬質又は超硬の切削先端を有する工具を使用して機械加工する必要がある。超硬炭化タングステンは、硬質被削材を機械加工するために最も広く使用されている工具用材料であり、硬質且つ強靭である。多結晶ダイヤモンド(PCD)及び多結晶立方晶窒化ホウ素(PCBN)は、超硬材料であり、例えば自動車産業で広く使用されているある種の合金を機械加工するために使用される。超硬材料は極めて硬質で、少なくとも約25GPaのビッカース硬さを有する。しかしながら、超硬材料は、通常、超硬合金材料(Cemented Carbide Materials)よりも強度及び靭性が低く、結果として、硬質金属よりも破壊・欠損しやすい傾向がある。超硬カッターインサートは、支持基体に接合された超硬構造体を含み、最も典型的には超硬炭化タングステンから形成される。
特許文献1には、その一部が製造中に炭化物化するチタン又はジルコニウム製の保護シース内におけるPCDの製造が開示されている。このチタン又はジルコニウムシースの薄層が、裏刃すくい面(チップ・ブレーカ・フェイス)に亘ってPCD上に残る。
特許文献2には、特に地面をボーリングするためのドリルビットに使用するための多結晶ダイヤモンドカッターが開示されており、この多結晶ダイヤモンドカッターは、該カッターの耐用年数を延ばすために、その多結晶ダイヤモンド表面に塗布された耐熱性被覆(リフラクトリー・コーティング)を有している。
特許文献3には、地面をボーリングするための回転ドリルビット用多結晶ダイヤモンドカッターが開示されており、ここで、該カッターの側面には、多結晶ダイヤモンドの該側面に高圧接合された金属層が設けられている。適切な金属の一例がモリブデンである。
特許文献4には、超硬炭化タングステン又は類似の硬質材料の層と、層間接合を向上し層間剥離を低減するための多金属層との間に多結晶ダイヤモンド(PCD)を挟んでなるドリルインサート部品が開示されている。
特許文献5には、作用面を有する多結晶ダイヤモンドの層と、厚さが最大100ミクロンで金属を含む軟質層とを含む工具部品が開示されている。
特許文献6には、作用面を有する多結晶ダイヤモンドの層と、金属を含み該作用面に接合された軟質層とを含む工具部品を備えた工具を使用するワークの機械加工方法が開示されている。
特許文献7には、地下岩層に削孔又はコアリングを行うための回転ドリルビット用のプリフォーム切削要素の作成方法が開示されている。この方法は、超硬材料がそれよりも硬度の低い材料からなる2枚の外層の間に接合されてなる中間構造体を形成する工程を含む。超硬材料は、好ましくは、多結晶ダイヤモンド材料を含み、より硬さの低い材料は、好ましくは、炭化タングステンを含む。
米国特許第3,745,623号明細書 米国特許第5,833,021号明細書 米国特許第6,439,327号明細書 米国特許第6,779,951号明細書 PCT国際公開WO/2008/104946号公報 PCT国際公開WO/2008/104944号公報 英国特許公報第2 251 879A号明細書
ワークエッジの破損が少なく、その結果工具寿命を延長できるとともに、高レベルの寸法精度で非常に滑らかな表面仕上げを実現可能な、硬質又は研磨ワークを切削して厳密な公差に仕上げるための超硬工具を提供する必要がある。
本発明の第1の態様は、木材、金属、セラミック材料、又は複合材料を含むワークを機械加工するための超硬カッター要素であって、すくい面側部及び逃げ面側部を有するとともに該すくい面側部及び該逃げ面側部が互いの間に鋭角である楔角を有する超硬構造体と、すくい面側部側のすくい面境界面にて超硬構造体に接合された保護層とを備え、保護層が超硬構造体の材料よりも実質的に軟質であり、楔角が少なくとも約20度又は少なくとも約35度、且つ、最大で約75度、最大で約73度、又は最大で約65度である超硬カッター要素を提供する。
本発明の一実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、ミクロン単位で、少なくとも約(13.3−0.11ω)、且つ、最大で約(380−5.0ω)及び約(126.6−0.11ω)のうちの小さいほうの厚さを有し、ここで、楔角ωが約35度から約65度の範囲である。本発明の一実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、ミクロン単位で、少なくとも約(46.7−0.56ω)、且つ、最大で約(380−5.0ω)及び約(126.6−0.11ω)のうちの小さいほうの厚さを有し、ここで、楔角ωが約35度から約65度の範囲である。本発明の一実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、ミクロン単位で、少なくとも約20ミクロン且つ最大で約200ミクロンの厚さを有し、ここで、楔角ωが約35度から約65度の範囲である。
本発明の一実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、ミクロン単位で、約(86.6−1.33ω)よりも大きい厚さを有し、ここで、楔角ωが約35度から約65度の範囲である。本発明の一実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、ミクロン単位で、約(380−5.0ω)よりも小さい厚さを有し、ここで、楔角ωが約35度から約65度の範囲である。本発明の一実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、ミクロン単位で、約(86.6−1.33ω)よりも大きく、且つ、(462.5−6.5ω)よりも小さい厚さを有し、ここで、楔角ωが約35度から約65度の範囲である。
本発明の一実施例において、保護層が超硬材料を含む。幾つかの実施例において、保護層は、該保護層の少なくとも約20体積%又は少なくとも約30体積%の含有率で超硬材料の粒子を含む。幾つかの実施例において、保護層は、該保護層の最大約80体積%又は最大約60体積%の含有率で超硬材料の粒子を含む。
本発明の一実施例において、保護層は、複数の副層を備える。一実施例において、保護層は、相互結合したダイヤモンド砥粒を含むとともにすくい面境界面に隣接する第1副層を備える。一実施例において、保護層は、超硬材料を実質的に含まない第2副層を備える。本発明の一実施例において、保護層は、すくい面境界面に隣接するとともに相互結合したダイヤモンド砥粒を含む第1副層を備え、切刃に近接するとともに約50ミクロン未満、約30ミクロン未満、又は約25ミクロン未満の厚さを有する領域を有する。一実施例において、保護層は、超硬材料を実質的に含まない層又は副層であって、約1ミクロンから約80ミクロンの範囲の厚さを有する層又は副層を備える。
本発明の一実施例において、保護層の少なくとも一部が、超硬構造体と一体的に形成される。
本発明の幾つかの実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、少なくとも約2ミクロン、少なくとも約5ミクロン、少なくとも約10ミクロン、又は少なくとも約15ミクロンの厚さを有する。幾つかの実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、最大約150ミクロン、最大約100ミクロン、最大約80ミクロン、又は最大約40ミクロンの厚さを有する。本発明の幾つかの実施例において、切刃に近接する保護層の領域が、約15ミクロンから約40ミクロンの範囲の厚さを有する。
本発明の幾つかの実施例において、超硬構造体は、多結晶ダイヤモンド(PCD)又は多結晶立方晶窒化ホウ素(PCBN)を含む。幾つかの実施例において、超硬構造体は、PCD材料を含み、そのダイヤモンド含有率が該材料の少なくとも約80体積%又は少なくとも85体積%である。幾つかの実施例において、PCD材料は、少なくとも約0.5ミクロンの平均粒度を有する相互結合したダイヤモンド砥粒を含み、幾つかの実施例において、ダイヤモンド砥粒は、最大約55ミクロン、最大約25ミクロン、最大約15ミクロン、更には最大約10ミクロンの平均粒度を有する。一実施例において、PCD材料は、マルチモードの粒度分布を有するダイヤモンド砥粒を含み、幾つかの実施例において、ダイヤモンド砥粒は、約1ミクロンから約5ミクロンの範囲の第1ピークと、約6ミクロンから約12ミクロンの範囲の第2ピークとをもつ粒度分布を有する。
本発明の幾つかの実施例において、保護層の平均ビッカース硬さは、超硬構造体の平均ビッカース硬さよりも、少なくとも約10%、少なくとも約20%、又は少なくとも約60%小さい。幾つかの実施例において、保護層は、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、及びケイ素(Si)からなる群から選択される、又は、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、及びニオビウム(Nb)からなる群から選択される金属の炭化物を含む
本発明の一実施例において、超硬構造体は、層の形態のPCD材料を含み、一実施例において、該層は、すくい面境界面からカッター要素のすくい面側部の露出面までの計測した厚さが略均一である。幾つかの実施例において、PCD構造体の厚さは、少なくとも約10ミクロン又は少なくとも約100ミクロンであり、幾つかの実施例において、PCD構造体の厚さは、最大400ミクロン又は最大350ミクロンである。
本発明の一実施例において、超硬構造体は、少なくとも80体積%のダイヤモンドを含むPCDから形成され、上記保護層は、すくい面境界面に隣接するとともに相互結合したダイヤモンド砥粒を含む第1副層を備える、該第1副層の相互結合したダイヤモンド砥粒の含有率は、約60体積%から約75体積%の範囲であり、切刃に近接する該第1副層は、約15ミクロンから約30ミクロンの範囲の厚さを有する。保護層は、超硬材料を実質的に含まない第2層を備える。作用刃に近接する保護層の厚さは、上記第1及び第2の厚さの合計であり、その厚さは、ミクロン単位で、約(86.6−1.33ω)よりも大きく、且つ、(462.5−6.5ω)よりも小さく、ここで楔角ωが約35度から約65度の範囲である。
本発明の第2の態様は、本発明に係る超硬カッター要素の実施例を備える、ワークを機械加工又は切削するためのセグメント、インサート、ブレード、又は工具を提供する。一実施例において、該セグメント、インサート、ブレード、又は工具は、ラミネート床材の材料を含む物体を機械加工又は切削するためのものである。
本発明の一実施例において、セグメント、インサート、ブレード、又は工具は、金属を含むワークに対して断続作業又は荒削り作業を行うためのものである。一実施例において、金属を含むワークに対して断続作業又は荒削り作業を行うためのインサートは、本発明に係る超硬カッター要素の実施例を備え、切刃に近接する保護層の領域が、ミクロン単位で、少なくとも約20ミクロン且つ最大約200ミクロンの厚さを有する。
本発明の一態様は、本発明に係る超硬カッター要素の実施例を備えるセグメント、インサート、又は工具を使用する方法であって、木材、複合材料、又は金属材料を含むワークを係合させることと、該ワークから材料を選択的に除去することを含む方法を提供する。
本発明の実施例は、硬質又は研磨材料を含むワーク、特にラミネート床材を機械加工又は切削するために使用する際に、超硬カッター要素の切刃の破損を減少させるという利点を有する。この利点は、ワークの品質を向上させるとともに低公差仕上げを実現するという利点と合わせて達成される。
以下の図面を参照しながら、非限定の実施例を説明する。
木材を切削するための丸鋸の一部の概略斜視図を示す。 図1において「E」によって示す超硬カッター要素の一部の拡大概略断面図を示す。 すくい面側部の領域における、超硬カッター要素の実施例における一部分の微細構造の概略断面図を示す。 表面からの深さに対する超硬カッター要素内部の超硬材料の含有率を示す、2つの重畳された概略グラフを示す。 表面からの深さに対する超硬カッター要素内部の超硬材料の含有率を示す、概略グラフを示す。 角度単位の楔角の大きさに対するミクロン単位の保護層の厚さ、及びこれらの寸法を組み合わせた様々な領域を示すグラフを示す。 A及びBはそれぞれ、プリフォーム組立体の実施例の概略断面図を示す。
全ての図面において同一の参照符号はそれぞれ同一の特徴を示す。
本明細書で使用する場合、カッター要素の「すくい面側部」とは、使用時に切屑が流れる切削工具の表面であるすくい面を含む側部である。本明細書で使用する場合、「切屑」とは、使用時に工作機械によって被削面から除去されたワークの小片である。本明細書で使用する場合、カッター要素の「逃げ面側部」とは、切削工具によってワーク上に作製される表面が通過する工具表面である「逃げ面」を含む側部である。本明細書で使用する場合、「切刃」とは、切削を行うためのすくい面の縁部である。
本明細書で使用する場合、「超硬材料」とは、ビッカース硬さが少なくとも約25GPaの材料である。多結晶ダイヤモンド(PCD)材料及び多結晶立方晶窒化ホウ素(PCBN)材料が、超硬材料の例である。本明細書で使用する場合、PCD材料は、ダイヤモンド砥粒の塊からなり、その大部分の砥粒は互いに直接相互結合し、ダイヤモンドの含有率が、少なくとも該材料の約80体積%である。PCD材料の一実施例において、ダイヤモンド砥粒間の間隙には、ダイヤモンドのための触媒からなる結合材料が少なくとも部分的に充填されてもよい。本明細書で使用する場合、PCBN材料は、耐摩耗性母材内に分散されたcBN砥粒の塊からなり、セラミック又は金属材料又はそれら両方を含んでもよく、cBNの含有率が、該材料の少なくとも約50体積%である。PCBN材料の幾つかの実施例において、cBN砥粒の含有率は、少なくとも約60体積%、少なくとも約70体積%、又は少なくとも約80体積%である。超硬材料の実施例は、硬質母材内に分散された超硬材料の砥粒を含み、該硬質母材は、好ましくは、主成分としてセラミック材料を含み、該セラミック材料は、好ましくは、炭化ケイ素、窒化チタン、及び炭窒化チタンから選択される。本明細書で使用する場合、「多結晶超硬構造体」とは、多結晶超硬材料からなる構造体を意味する。
本明細書で使用する場合、「工作機械」とは、機械加工によって、金属、複合材料、木材、又は高分子のような材料を含む部品を製造するために使用され得る動力付機械装置である。本明細書で使用する場合、「機械加工」とは、ワークと称される物体から材料を選択的に除去することである。鋸引きや切削が、機械加工作業の例である。
図1を参照し、ラミネート床材のような耐摩耗性の木材製品を切削するための丸鋸刃500の一実施例は、ブレードベース600の外周に蝋付けされた複数のPCDカッター要素100を備える。カッター要素100は、使用時における鋸の回転の順方向にPCD構造体のすくい面110が臨むように、また、使用時に刃を回転させる際にワーク(不図示)を切削することを可能にするため切刃130が径方向最外位置に配置されるように、配置されている。
図1及び図2を参照し、木材を切削するためのPCDカッター要素100の実施例は、すくい面側部110と、逃げ面側部120と、該すくい面側部110と該逃げ面側部120との交差部に形成された切刃130とを有する。カッター要素100は、基体境界面160にて支持基体150に接合された超硬構造体140を備える。超硬構造体140はPCDで形成され、支持基体150はコバルト焼結炭化タングステン(Cobalt−cemented Tungsten Carbide)で形成される。保護層170が、すくい面境界面180にてPCD構造体140に接合されている。保護層170は、超硬構造体140のPCDよりも軟質であり、第1副層171及び第2副層172を備える。第1副層171は、少なくとも50体積%の相互結合したダイヤモンドと、第2副層172から拡散したコバルト及び微量の金属又は金属化合物とを含む。第2副層172は、実質的に、微量の金属を含む金属炭化物からなる。第1副層171は、約20ミクロンから約30ミクロンの範囲の厚さを有し、第2副層172は、約10ミクロンから約25ミクロンの範囲の厚さを有する。これらを組み合わせた保護層170の厚さは、約30ミクロンから約55ミクロンの範囲である。すくい面境界面180と、基体境界面160に近接する逃げ面側部とによって規定される鋭角の楔角ωは、35度から65度の範囲である。
図2を参照し、保護層170の実施例は、PCD構造体140と共に一体的に形成され、第1副層171及び第2副層172を備える。第1副層171は、相互結合したダイヤモンドと、第2副層172から拡散したコバルト及び微量の金属又は金属化合物とを含む。該ダイヤモンドの含有率は、約70体積%から約80体積%の範囲である。第2副層172は、実質的に、微量の未反応金属を含む金属炭化物からなる。第1副層171の相互結合したダイヤモンドは、超硬構造体140のPCDと同じ焼結工程で形成したもので、これにより第1副層171は、境界面180に一体的に接合される。PCD構造体140のダイヤモンド含有率は、約90体積%である。第1副層171は約25ミクロンの厚さを有し、第2副層172は約15ミクロンの厚さを有する。これらを組み合わせた保護層170の厚さは約40ミクロンであり、当該組み合わせてなる保護層の平均ダイヤモンド含有率は、約47体積%であり、この含有率は下地のPCD構造体の含有率の約半分である。
図3を参照し、PCDカッター要素の実施例は、PCD構造体のすくい面側部に保護層170を備え、保護層170は、第1副層171と第2副層172とを備える。第1副層は、すくい面境界面180にて超硬構造体140のすくい面に隣接している。第1副層は相互結合したダイヤモンド砥粒173の塊を含むが、第2副層172はダイヤモンド砥粒のような超硬材料を実質的に含まない。第1副層171内のダイヤモンド砥粒172の含有率は、該副層の約65体積%であり、超硬構造体140内のダイヤモンド砥粒141の含有率は、該超硬構造体の約88体積%である。第1副層は約30ミクロンの平均厚さt1を有し、第2副層は約15ミクロンの平均厚さt2を有する。本発明の一実施例において、保護層は、超硬材料を実質的に含まない層又は副層であって、約1ミクロンから約80ミクロンの範囲の厚さを有する層又は副層を備える。
図4を参照し、超硬カッター要素の実施例は、PCD構造体140のすくい面側部側に保護層170を備え、該保護層170は、ダイヤモンド砥粒を含み、該ダイヤモンド砥粒の含有率200は、保護層170の表面220からPCD構造体140とのすくい面境界面180までの深さ210と共に変化する。(a)で示す実施例において、ダイヤモンドは、保護層170全体に亘って分散しており、その含有率200は、表面220からすくい面境界面180に向かうに従って深さ210と共に厳密に単調に増加している。(b)で示す実施例において、ダイヤモンドは、保護層170全体に亘って分散しており、その含有率200は、表面220からすくい面境界面180に向かって増加しているが、保護層170の大部分において実質的に一定である。
図5を参照し、超硬カッター要素の実施例は、PCD構造体140のすくい面側部側に保護層170を備え、該保護層170は、ダイヤモンド砥粒を含み、該ダイヤモンド砥粒の含有率200は、保護層170の表面220からPCD構造体140とのすくい面境界面180までの深さ210と共に変化する。保護層170は、厚さt1を有する第1副層172と、厚さt2を有する第2副層172とを備え、第1副層は、すくい面境界面180にてPCD構造体140と接触すると共にダイヤモンドを含む。第2副層172は、第1副層171から表面220に延在し、ダイヤモンドを実質的に含まない。
図6を参照し、超硬カッターの幾つかの実施例は、層形状のPCD構造体と保護コーティングとを備え、符号410によって示すグラフの領域内において、ミクロン単位の保護コーティングの厚さ400と角度単位の鋭角の楔角ω(度)との組み合わせを示す。本発明の幾つかの実施例において、保護層は、平均厚さがt1で約60体積%から約80体積%の範囲でダイヤモンドを含む第1副層401と、超硬材料を実質的に含まない第2副層402とを備える。厚さと楔角との最適な組み合わせは、使用するPCDのグレード、保護層に使用する材料、被削材の種類、切削したワークのエッジの許容可能な仕上げ公差、送り量や切込み深さ等の所望の切削条件、並びに、作業が荒加工か仕上げ加工か、といった幾つかの要素に応じて決めることができる。
本明細書で使用する場合、「粒度」は、円相当径(ECD)を単位として表す。1つの粒子のECDは、該粒子の断面と同じ面積を有する円の直径である。複数の粒子のECDの粒度分布及び平均粒度は、塊の断面又は表面の画像分析によって、個々の非結合の粒子について、又は該塊内の互いに結合した粒子について測定することができる。本発明に係る超硬成形体を作成する方法の一例は、複数の超硬砥粒を凝集塊に形成する工程と、金属又は金属含有材料を該凝集塊の側面に対して配置する工程と、焼結補助剤の存在下で凝集塊を焼結して超硬成形体を形成する工程と、該成形体から金属又は金属含有材料を除去して所望の厚さを有する保護層を形成する工程と、超硬構造体上に切刃を形成する工程とを含む。この方法は、凝集塊の第1側部に対して基体を、該凝集塊の反対側の第2側部に対して金属又は金属含有材料を配置する工程と、焼結補助剤の存在下で凝集塊を焼結して超硬成形体を形成する工程と、該成形体から金属又は金属含有材料を除去して所望の厚さを有する保護層を形成する工程と、多結晶超硬構造体上に切刃を形成する工程とを含んでもよい。この方法は、超硬材料を実質的に含まない、切刃に近接する保護層の略全ての部分、層、又は副層を除去する工程を含んでもよい。幾つかの実施例において、金属は、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、及びケイ素(Si)からなる群から選択することができ、より好ましくは、該金属は、モリブデン(Mo) 、タンタル(Ta),及びニオビウム(Nb)からなる群から選択される。一実施例において、基体は、コバルト焼結炭化タングステン等の超硬合金(硬質金属の一例)を含んでもよい。凝集塊は、あくまで一例ではあるが、第1ソースからの第1平均粒度を有するダイヤモンド砥粒と第2ソースからの第2平均粒度を有するダイヤモンド砥粒とを混合することによって形成することができる。一実施例において、第1平均粒度は0.5ミクロンから約4ミクロンの範囲とすることができ、第2平均粒度は約8ミクロンから約15ミクロンの範囲とすることができる。
では、本発明に係る超硬成形体の実施例を作成するための方法の非限定の例を説明する。PCD成形体は、当該技術分野でよく知られているように、凝集塊に形成された複数のダイヤモンド砥粒と、ダイヤモンド用の焼結補助剤と、基体とを含む成形前組立体を形成し、該成形前組立体に対して超高圧・超高温を加えてダイヤモンド砥粒を一つに焼結することによって作成することができる。一実施例において、上記複数のダイヤモンド砥粒は、約0.5ミクロンから約15ミクロンの範囲の平均粒度を有する。図7A及び図7Bを参照し、成形前組立体300の実施例は、複数のダイヤモンド砥粒からなる凝集塊310と、コバルト焼結炭化タングステン支持基体320と、炭化物形成用の耐火金属からなるディスク又はカップ340と、これらの部品を全体的に又は部分的に封止するジャケット350とを備える。凝集塊310は、境界面330における基体320の表面に対して載置され、ディスク又はカップ340は、凝集塊310の対向面350に対して載置される。そして、成形前組立体300は、超高圧・超高温炉で使用されるカプセル(不図示)に組み立てられる。そして、成形前組立体に、超高圧・超高温、例えば約5.5GPaの圧力及び約1,350℃の温度が加えられ、ダイヤモンド砥粒が一体に焼結されてPCDが形成される。一実施例において、ダイヤモンド用の焼結補助剤(ダイヤモンド用の溶媒/触媒とも呼ぶ)は、基体320をソースとする溶融コバルトであり、超高圧・超高温条件下で凝集塊に浸透する。このような超高圧・超高温は、それぞれ約5GPa及び1,400℃よりも高くてもよい。焼結工程中、ディスク又はカップ340内部の炭化物形成用の耐火金属の一部又は全てが、ダイヤモンドの凝集塊からの炭素と反応してセラミック炭化物層を形成し、このセラミック炭化物層が凝集塊からのダイヤモンドの一部と共に、焼結PCD構造体に接合される保護層を形成する。炭化物層のPCD構造体に対する良好な一体接合は、PCDを超高圧・超高温にて焼結する工程中に達成することができる。
焼結工程後、焼結PCD成形体を、該成形体のすくい面側部側のより軟質の保護層を残しつつ、所望の寸法に加工する。
図7A及び7Bを参照し、超硬構造体の実施例は、PCDから形成され、保護コーティングの第1副層は、PCDのある種の「希釈」上側層として、焼結工程中に形成される。この形成は、ダイヤモンド砥粒の凝集塊310の表面350に対して載置された金属製のディスク又はカップ340によるものである。このような「希釈PCD」層は、下地のPCD構造体よりも軟質で耐摩耗性も低いため、従来のやり方で除去する。理論に縛られるわけではないが、この層内に形成されたPCDの「希釈」は、一般的にコバルトを含む溶媒/触媒材料によって囲繞されるダイヤモンドの溶解、並びに、金属炭化物を形成するディスク又はカップの金属との反応と関連付けられると考えられる。
PCDカッター要素の一実施例において、PCD構造体は、PCT国際公報WO07/020518号及びWO/2008/015622号に開示のように、0.5ミクロンから11ミクロンの範囲の平均粒度を有するダイヤモンド砥粒からなるものとすることができる。
PCDカッター要素の一実施例において、PCD構造体は、PCT国際公報WO07/069025号に開示のように超薄のものであり、約120ミクロンから約180ミクロンの範囲の厚さを有する。
幾つかの実施例において、超硬構造体は、PCBN又は炭化ケイ素結合ダイヤモンドから形成される。
本発明の実施例は、焼き入れ鋼(ISO適用番号H10〜H30)、鋳鉄(ISO適用番号K10〜K30)、粉末金属及び焼結鉄(ISO適用番号P10〜P30)、並びに超合金(ISO適用番号S10〜S30)といった種類の金属を機械加工又は切削するのに適していると共に、最大切取り厚さHexが0.09ミリメートルよりも大きい荒加工作業に適している。
本発明の実施例は、石油ガス産業において使用されるドリルビットのような、地面をボーリングするための工具や岩又は石を削孔するための工具に使用してもよい。
本発明の幾つかの実施例は、PCD構造体が平均粒度の低いダイヤモンド砥粒を含む場合に特に有利であり、本発明の幾つかの実施例は、薄いPCD構造体を使用する場合に特に有利であり、幾つかの実施例において、これらの制限内においてPCD層が薄ければ薄いほど良い。
すくい面境界面がすくい面側部に対して略平行な実施例において、すくい面側部を使用して楔角を測定することができる。幾つかの実施例において、超硬構造体は、逃げ面側部に交差する基体境界面にて、支持基体に接着又は固着することができ、鋭角は、すくい面境界面と、基体境界面に近接する逃げ面側部とによって規定される。幾つかの実施例において、超硬構造体が薄ければ薄いほど、層又は副層も薄くなる。
ダイヤモンドを含有する第1副層がある実施例において、この第1副層は、同じ焼結工程中に超硬構造体と共に形成してもよい。
本明細書で使用する場合、「荒加工」又は「荒削り」とは、大きな切込み深さ及び送り量を使用して比較的高速で被削材を除去する荒い形態の機械加工と理解されるべきである。この加工は、高公差仕上げを得ることを目的とし切込み深さ及び送り量の小さい「仕上げ加工」と区別される。荒加工作業において、工具の切刃にかかる荷重は、仕上げ加工作業における荷重よりもはるかに大きいため、荒加工作業の場合、特にすくい角が正の角の場合には、切刃はより高い強度を必要とする。
本発明の実施例は、木材又は複合材料からなるワークに対して荒加工作業を行うのに適している。本発明の実施例は、木材含有ワーク又は複合材料含有ワークのような研磨ワークに対して鋸引き、ルーティング、旋削、破砕(Hogging)、又は切削を行うのに適している。超硬カッター要素の実施例を備える工具の幾つかの実施例としては、鋸、ルータ、破砕機(Hogger)、又はカッターナイフがある。
本発明の幾つかの実施例において、超硬構造体は、ダイヤモンド、例えばPCDを含み、保護層は、セラミック材料を含むセラミック副層を備える。幾つかの実施例において、セラミック材料は、炭化モリブデン、炭化タングステン、炭化ニオブ、炭化タンタル、炭化チタン、炭化バナジウム、炭化クロム、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、及び炭化ケイ素からなる群から選択することができる。幾つかの実施例において、セラミック材料は、炭化モリブデン、炭化ニオブ、及び炭化タンタルからなる群から選択することができる。幾つかの実施例において、保護層は、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、若しくはハフニウム(Hf)のような金属,又は、少なくとも2種類の金属を含む合金を含むものとすることができる。
幾つかの実施例において、超硬構造体は、PCBN等のcBNを含み、保護層は、二ホウ化チタン等のホウ化物、窒化チタン、ホウ窒化物等の窒化物、炭窒化チタン等の炭化物又は炭窒化物を含むセラミック層又は副層を備える。
一実施例において、切刃に近接する保護層は、該保護層の深さに亘って分散した超硬材料の砥粒を含み、超硬材料を実質的に含まない層又は副層を有さない。このような実施例は、超硬材料を実質的に含まない上側の副層が摩滅するような場合に使用すると有利である。この摩滅が起こることが分かる場合、又はそのためにカッターを使用前に加工する場合、楔角は45度を超えるようにすると有利である。
本発明の実施例は、木材を含むワークを切削する際の耐衝撃性が大幅に向上するという利点を有する。この利点は、PCD切削構造体を備える実施例を、研磨ワーク、特に木材又は複合材料を含むワークを機械加工又は鋸引きするために使用する場合、且つ、より軟質の材料からなる比較的厚い(例えば、数十ミクロン程度)保護層が、すくい面側部に近接する作用面に一体的に接合されている場合に特に顕著となる。
本明細書で使用する場合、粒塊の「マルチモードの(multi−modal)」粒度分布とは、粒子が2つ以上のピークを有する粒度分布を有し、各ピークがそれぞれの「モード」に対応していることを意味すると理解される。マルチモードの多結晶体は、複数の粒子の2つ以上のソースであって、各ソースが実質的に異なる平均粒度を有する粒子を含む2つ以上のソースを混合することによって作成することができる。通常、混合した粒子の粒度分布の測定によって、明確なモードに対応する明確なピークが明らかになる。粒子を焼結して多結晶体を形成する際、粒子が互いに圧縮されて破壊される結果、粒子の粒度が全体的に低下するため、それらの粒度分布が更に変化することがある。しかしながら、その場合でも、粒子のマルチモード性(multimodality)は、通常、焼結品の画像分析で明確に現れる。
より軟質の保護層は、下地の超硬構造体よりも耐摩耗性が低いため、アブレシブ摩耗から防ぐことができない。しかしながら、より軟質の材料は、比較的脆弱な超硬材料よりも概して強靭なため、保護層が耐衝撃性を高めることによって切刃のチッピングや他の破壊を低減する。より軟質の保護層が、超硬材料から形成される切刃を強化するという利益をもたらすことによって、その潜在的な耐用年数が延びる。一般的に、切刃に近接するより軟質の保護層が厚ければ厚いほど、それによって得られる破壊に対する保護がより強力になる。
本発明の実施例は、ワークのカットエッジの品質の低下に対して実質的に妥協することなく、切刃の耐衝撃性及び耐チッピング性を向上できるという利点を有する。特定の理論に縛られるわけではないが、切刃のすくい面上に、より軟質の保護層を使用することによって、切刃の耐チッピング性を改善するという利益を供する一方、概して、ワーク、特に木材又は複合材料を含むワークのカットエッジが断裂したり欠損したりするという悪影響がある。この結果、特にワークが欠けることにより該ワークにおいて達成される寸法精度が低下することによって、ある用途において、耐衝撃性の向上という利益が相殺されることがある。わずかに切れ味の落ちた切削セグメント、ブレード、又はインサートでさえ、ある場合において、ワークが綺麗に切削されずに裂けることがある。ある状況において、この問題は許容できるものではなく、引き続き微細加工工程を行っての作用面上の比較的軟質の層によって引き起こされた損傷を修復する必要があるためコストがかかる。実際、良好な寸法精度、速度、及び信頼性を確保するために超硬工具を使用する用途においてまさにこの傾向がある。
特定の理論に縛られるわけではないが、本発明の実施例の利点は、保護層と適切な範囲の楔角との特定の組み合わせから生み出される。適切な範囲の楔角は、向上された切刃の耐チッピング性及び耐摩耗性と組み合わせられることによって鋭い切削を確保する。一般的に、本発明の範囲において楔角が小さければ小さいほど、より柔軟な保護コーティングを厚くする必要がある。しかしながら、ある所定の楔角のために保護層の厚さが大き過ぎると、切削したワークのエッジが不満足なものになる場合がある。要求される範囲の所定の楔角及び所定の超砥粒要素材料(例えば所定の種類のPCD材料)のために、且つ、所定の構造及び組成を有する保護層のために、保護層の厚さを選択すべき最適な範囲の厚さがありうる。楔角が約20度より小さいと、たとえより柔軟な保護層があったとしても、超硬カッター要素は極めて破壊されやすくなり耐用年数が極めて短くなりうる。楔角が約75度より大きいと、比較的薄いより柔軟な保護層があったとしても、十分な寸法公差及び加工ワークの仕上げを達成することが不可能になりうる。
〔例〕
本発明の実施例を、以下の例を参照しながらより詳細に説明する。なお、以下の例は本発明を限定することを意図するものではない。
〔例1〕
非結合ダイヤモンド砥粒の塊を、結合相としてコバルトを有する超硬合金基板の表面に載置し、この組立体をモリブデンジャケットで封止して成形前組立体を形成した。ダイヤモンド砥粒の塊は、約1ミクロンから約10ミクロンの範囲の平均粒度を有し、それぞれの平均粒度が約2ミクロンと約10ミクロンのダイヤモンド砥粒の2つのソースを混合したものを含んでいた。成形前組立体を超高圧炉用のカプセルに充填し、十分な時間、約1,400℃に加熱且つ約5.5GPaに加圧して、焼結PCD成形体を形成した。PCD成形体は、界面にて超硬合金基板に接合された層の形態のPCD材料と、該界面と反対側のPCD層の表面に接合された炭化モリブデンを含む層とを含んでいた。炭化モリブデン層は、モリブデンジャケットとダイヤモンド塊からの炭素との反応によって生成されたと考えられる。炭化モリブデン層はまた、幾らかの量の未反応のモリブデンを含んでいた。多結晶ダイヤモンド層は、基板との界面及び炭化モリブデン層との界面から測定した厚さが約300ミクロンであり、第二相含有コバルトを含んでいた。
PCD成形体を研削によって加工して、PCD表面上の薄層コーティングを残しつつ、モリブデン/炭化モリブデンのモリブデン含有層の外側領域を除去した。そして、PCD成形体を更に加工して、炭化タングステン基板と、該基板に接合されたPCD層と、炭化モリブデンの層を含む保護層とを備え、全体の厚さが1.6mmのカッター要素を形成した。保護コーティングは、PCDと炭化モリブデン層との間の界面に隣接する第1副層を備え、この第1副層は、相互に結合したダイヤモンド、コバルト、及びモリブデンを含んでいた。第1副層内部の相互結合したダイヤモンドの体積含有率は、下地のPCDの体積含有率よりも低く、そのため、該下地のPCDよりも硬度が低く耐摩耗性が低かった。第1副層は、厚さが約25ミクロンで、従来のPCDカッター要素の作成の際には通常研削により除去されていたものである。第1副層上に配置され炭化モリブデンを含む第2副層は、ダイヤモンド砥粒を実質的に含まず約20〜30ミクロンの厚さを有していた。従って、第1副層と第2副層とを備える保護層の合計の厚さは、約45ミクロンから約55ミクロンの範囲であった。
PCDカッター要素の切刃は、モリブデン含有保護コーティングを有する成形体の側部がすくい面側部となり、保護コーティングとPCD構造体との間の界面が、略平面状のすくい面側部と実質的に平行となるように作成した。この界面から逃げ面側部まで測定した楔角は、65度となるように作成した。保護層の厚さと楔角とのこの組み合わせは、木材含有ワークに対して荒い切削作業を行うために選択される。
〔例2〕
PCD成形体を、PCD層の厚さを約150ミクロンとするとともに、炭化モリブデンを含む第2副層の厚さを約35ミクロンとして保護層の合計の厚さを約60ミクロンとした以外は、例1と同様に作成した。PCD成形体を加工して、全体の厚さが1.3mm且つ楔角が60度のカッター要素を形成した。
〔例3〕
PCD成形体を、炭化モリブデンを含む第2副層の厚さを約8ミクロンとして、保護層の合計の厚さを約33ミクロンとした以外は、例2と同様に作成した。PCD成形体を加工して、全体の厚さが1.3mm且つ楔角が60度のカッター要素を形成した。
〔例4〕
PCD成形体を、PCD層の厚さを約150ミクロンとするとともに、炭化モリブデンを含む第2副層の厚さを約80ミクロンとして保護層の合計の厚さを約105ミクロンとした以外は、例1と同様に作成した。PCD成形体を加工して、全体の厚さが1.3mm且つ楔角が45度のカッター要素を形成した。
800メートルの積層木材製品を切削することによってPCDカッター要素を試験した。切削試験後、ワークのカットエッジを検査して、極めて滑らかで切屑や明らかな断裂が実質的に無いことが分かった。また、PCDの切刃の摩耗が低減していることも明らかであった。
〔例5〕
PCD成形体を、PCD層の厚さを約350ミクロンとするとともに、炭化モリブデンを含む第2副層の厚さを約95ミクロンとして保護層の合計の厚さを約120ミクロンとした以外は、例1と同様に作成した。PCD成形体を加工して、全体の厚さが2.2mm且つ楔角が45度のカッター要素を形成した。
1600メートル(5000mに適用してもよい)の積層木材製品を切削することによってPCDカッター要素を試験した。切削試験後、ワークのカットエッジを検査して、極めて滑らかで切屑や明らかな断裂が実質的に無いことが分かった。また、PCDの切刃の摩耗が低減していることも明らかであった。

Claims (15)

  1. 木材、金属、セラミック材料、又は複合材料を含むワークを機械加工するための超硬カッター要素であって、すくい面側部及び逃げ面側部を有するとともに前記すくい面側部及び前記逃げ面側部が互いの間に楔角を有する超硬構造体であって、少なくとも25GPaのビッカーズ硬さを有する超硬材料からなる超硬構造体と、前記超硬構造体が有する前記すくい面側部側にて前記超硬構造体に接合された保護層とを備えた超硬カッター要素であって、前記保護層が前記超硬構造体の前記超硬材料よりも軟質である超硬カッター要素であって、
    前記超硬カッター要素のすくい面の縁である切刃に近接する前記保護層の領域が、ミクロン単位で、少なくとも(13.3−0.11ω)、且つ、最大で(380−5.0ω)及び(126.6−0.11ω)のうちの小さいほうの厚さを有し、ここで、前記楔角ωが35度から65度の範囲である超硬カッター要素。
  2. 前記切刃に近接する前記保護層の領域が、ミクロン単位で、少なくとも(46.7−0.56ω)の厚さを有る請求項1に記載の超硬カッター要素。
  3. 前記切刃に近接する前記保護層の領域が、少なくとも20ミクロンの厚さを有る請求項1に記載の超硬カッター要素。
  4. 前記保護層が超硬材料を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の超硬カッター要素。
  5. 前記保護層が、第1副層と第2副層を含み、前記第1副層は前記すくい面側部に隣接し、前記第1副層は相互結合したダイヤモンド砥粒を含み、前記第2副層は超硬材料を含まない請求項1〜のいずれか一項に記載の超硬カッター要素。
  6. 前記保護層が、前記切刃に近接するとともに50ミクロン未満の厚さを有する領域を有する請求項に記載の超硬カッター要素。
  7. 前記超硬構造体が、多結晶ダイヤモンド(PCD)材料を含み、そのダイヤモンド含有量が前記PCD材料の少なくとも80体積%であり、前記PCD材料が、少なくとも0.5ミクロンから最大で55ミクロンの平均粒度を有する相互結合したダイヤモンド砥粒を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の超硬カッター要素。
  8. 前記保護層の平均ビッカース硬さが、前記超硬構造体の平均ビッカース硬さよりも、少なくとも10%小さい請求項1〜のいずれか一項に記載の超硬カッター要素。
  9. 前記保護層が、モリブデン(MO)、タングステン(W)、ニオビウム(Nb)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、及びケイ素(Si)からなる群から選択される金属の炭化物を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の超硬カッター要素。
  10. 前記超硬構造体が、略均一な厚さを有する層の形態のPCD材料を含み、該略均一な厚さの平均値が少なくとも10ミクロン且つ最大で400ミクロンである請求項1〜のいずれか一項に記載の超硬カッター要素。
  11. 請求項1〜1のいずれか一項に記載の超硬カッター要素を備える、ワークを機械加工又は切削するためのセグメント、インサート、ブレード、又は工具。
  12. ラミネート床材の材料を含む物体を機械加工又は切削するための、請求項11に記載のセグメント、インサート、ブレード、又は工具。
  13. 金属を含むワークに対して断続作業又は荒削り作業を行うための、請求項11に記載のセグメント、インサート、ブレード、又は工具。
  14. 金属を含むワークに対して断続作業又は荒削り作業を行うためのインサートであって、請求項3に記載の超硬カッター要素を備えるインサート。
  15. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の超硬カッター要素を備えるセグメント、インサート、又は工具を使用する方法であって、木材、複合材料、又は金属材料を含むワークを係合させることと、前記ワークから材料を選択的に除去することを含む方法。
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