JP5754953B2 - 原子力発電プラントの1/2次系排水システム及び原子力発電プラント - Google Patents

原子力発電プラントの1/2次系排水システム及び原子力発電プラント Download PDF

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Description

本発明は、原子力発電プラントの1次系設備及び2次系設備の排水システム及び原子力発電プラントに関するものである。
原子力発電プラントは大出力プラントに対応するために設備機器が大型化してきている。さらに通常運転中に保守作業が行えるように、1次系設備の台数を増やしている。
特許文献1には、空調設備の冷却水系として予備機を含めた4台の冷凍機を備えた原子力発電所の空調設備が記載されている。これは4台のうちの3台を稼働してピーク負荷を賄え、1台の冷凍機が故障した非常時にも予備機が稼働して信頼性のある冷却水供給を行うことができるものである。
このように非常時や定期検査時にも対応できる構成となっている1次系設備としては、非常用発電機やCCW(Component Cooling Water)の海水ポンプなどがある。
特開2001−82819号公報
図8は、1次系における空調用冷却水設備系統の一例を示す構成図である。1次系の安全系空調用冷却水設備のA系統設備は、A室空調ユニット30とA室冷房ユニット32とA安全系空調用冷水ポンプ33と安全系空調用冷水タンク34と蒸発器35と凝縮器36とSWS(Sea Water System:原子炉補機冷却海水設備)37と管路38,39とで構成されている。なお蒸発器35と凝縮器36とは一対で安全系空調用チラーと呼ばれるものである。
ここで、1次系の安全系空調用冷却水設備のA系統設備の一連の動作について説明する。A安全系空調用チラーの凝縮器36の冷媒により蒸発器35で冷却された冷却水は、A安全系空調用冷水ポンプ33で送水され管路38を通って各空調機器に分配される。A室空調ユニット30及びA室冷房ユニット32で熱交換されることによって昇温した戻り冷却水は、管路39に合流し、A安全系空調用チラーの蒸発器35に戻り、再度冷却して再循環される。凝縮器36で熱交換されることによって昇温した冷媒は、SWS37の海水により冷却される。A室空調ユニット30及びA室冷房ユニット32の温度は、冷却水の流量により制御する。この温度制御は、管路38,39に設けられたバルブにより冷却水の流量を調節して行うようになっている。また安全系空調用冷水タンク34は冷却水の量を調節するためのものであり、A,B系統設備に共通なものである。
上述したA系統設備(破線Aで囲まれた部分)と同様なB系統設備(破線Bで囲まれた部分)とが一対で1次系の安全系空調用冷却水設備の片側を構成している。そして一対のA,B系統設備と同様の構成で、一対のC,D系統設備(破線C,Dで囲まれた部分)が1次系の安全系空調用冷却水設備のもう一方の側を構成している。従って4つのA,B,C,D系統設備により1次系の安全系空調用冷却水設備は構成されていることになる。このような一対のA,B系統設備及び一対のC,D系統設備の構成とすることで、A,B系統設備のどちらか一方、又はC,D系統設備のどちらか一方が定期点検や故障により止まっても各空調機器を稼働させることができる。
次に、1次系の非安全(常用)系空調用冷却水設備(破線Eで囲まれた部分)は、F冷却ユニット41とG冷却ユニット42とH冷却ユニット43とI冷却ユニット44とA安全系空調用冷水ポンプ33と安全系空調用冷水タンク34と蒸発器35と凝縮器36とSWS37と管路45,46,47,48とで構成されている。図8に示すように、上述した4つのA,B,C,D系統設備の安全系空調用チラーで冷却された冷却水は、各安全系空調用冷水ポンプにより管路45,47を通って送水されている。F〜I冷却ユニット41〜44で熱交換されることによって昇温した戻り冷却水は、管路46,48を通ってA〜D安全系空調用チラーに戻り、再度冷却して再循環される。
上述したように、1次系における空調用冷却水設備の構成は、安全系と非安全(常用)系とが統合されている大規模なものであり、1次系建屋内に全ての空調用冷却水設備が設置されて1次系建屋内で完結したプラントシステムとなっていた。
また上述した1次系の空調用冷却水設備に限らず、1次系建屋内には多くの設備機器が配置されている。そして、それらの設備機器メンテナンスのために配管や機器内から排出される排水を収集するために、最地下階にサンプタンクやサンプピットが設けられている。各設備機器から排出される排水は、排水の種類や含有成分やその後の処理、処分方法により分離して収集されるために、サンプタンクやサンプピットは複数個設置され、大きな設置スペースを必要としていた。
従来の空調用冷却水設備の構成は、大出力プラントに対応するために設備機器の大型化と設備機器の台数増加とにより、1次系建屋内の設備機器設置スペースが不足するという問題があった。
また各設備機器から排出される排水は、排水の種類や含有成分やその後の処理、処分方法により分離して収集されるために、サンプタンクやサンプピットは複数個設置され、大きな設置スペースが必要であるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、1次系建屋の設備機器設置スペースを確保できる原子力発電プラントの1/2次系排水システム及び原子力発電プラントを提供することを課題とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の原子力発電プラントの1/2次系排水システムは、原子炉格納容器に収容されている原子炉を含む原子炉冷却系が設置される1次系建屋と、原子炉冷却系と熱交換するタービン系が設置される2次系建屋と、を備え、1次系建屋に設置される1次系設備の安全系設備から排出される排水は、1次系建屋に設置した排水設備に収集し、1次系建屋に設置される1次系設備の非安全系設備から排出される排水は、2次系建屋に設置した排水設備に収集することを特徴とする。
この構成によれば、1次系設備のうちで安全系設備と非安全(常用)系設備の排水設備とを分離した構成とし、従来通り安全系設備の排水設備は1次系建屋内に設置される。管理クラスの低い非安全系設備の排水設備は2次系建屋内に設けた2次系設備の排水設備と統合し、1次系の非安全系設備の排水設備を削減したことにより、1次系建屋内の設備機器設置スペースを確保することができる。
本発明の原子力発電プラントの1/2次系排水システムは、さらに非安全系設備の排水を収集する配管に排水中の放射線を検出する放射線モニタと、放射線モニタの下流側に配管の排水を遮断する遮断弁と、を有することが、好ましい。
この構成によれば、1次系の非安全系設備の排水を排出する排水管に排水管を遮断するバルブを設けたことで、バルブの下流側の排水管の一部分を取り外すことが可能となる。これにより、放射線に曝された排水を2次系建屋内の2次系設備の排水設備に排出することを防止できる。
本発明の原子力発電プラントの1/2次系排水システムは、さらに遮断弁の下流側で配管の一部分が取り外し可能で、取り外した配管の一部分は配管と締結具により接続固定される構造であり、放射線モニタにより排水中に放射線を検出しない場合、遮断弁の下流側の取り外した配管の一部分を締結具により配管に接続固定し、非安全系設備の排水の排出を行うことが、好ましい。
この構成によれば、1次系の非安全系設備の排水を排出する排水管を遮断するバルブの下流側の排水管の一部分を取り外すことが可能となる。これにより、放射線に曝された排水を2次系建屋内の2次系設備の排水設備に排出することを防止できる。
本発明の原子力発電プラントの1/2次系排水システムは、さらに放射線に曝された非安全系設備の排水を処理する処理設備と、処理設備に排水を移送するポンプと、排水を処理設備に移送する移送配管と、移送配管の排水を遮断する遮断弁と、を有し、放射線モニタにより排水中に放射線を検出した場合、移送配管の遮断弁を開きポンプにより排水を処理設備に移送して処理することが、好ましい。
この構成によれば、放射線に曝された排水を直接処理設備に移送することが可能となり、非安全系設備の排水設備を2次系建屋内に設けた2次系設備の排水設備と統合し、1次系の非安全系設備の排水設備を削減することができる。これにより、1次系建屋内の設備機器設置スペースを確保することが可能となった。
本発明の原子力発電プラントは、上記に記載の原子力発電プラントの1/2次系排水システムを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、1次系設備のうちで安全系設備と非安全(常用)系設備の排水設備とを分離した構成とし、従来通り安全系設備の排水設備は1次系建屋内に設置される。管理クラスの低い非安全系設備の排水設備は2次系建屋内に設けた2次系設備の排水設備と統合し、1次系の非安全系設備の排水設備を削減したことにより、1次系建屋内の設備機器設置スペースを確保することができる。また1次系の非安全系設備の排水は放射線モニタにて監視され、その下流側に排水管を遮断するバルブを設けたことで、バルブの下流側の排水管の一部分を取り外すことが可能となり、放射線に曝された排水を2次系建屋内の2次系設備の排水設備に排出することを防止できる。
本発明の原子力発電プラントの1/2次系排水システム及び原子力発電プラントによれば、1次系設備の内で安全系設備と非安全(常用)系設備とを分離し、非安全系設備から排出される排水を2次系建屋に設置した2次系設備の排水設備に収集することで1次系建屋の非安全系設備の排水設備を削減し、1次系建屋の設備機器設置スペースを確保することが可能となる。
図1は、本実施例に係る1/2次系冷却水システムを適用する原子力発電プラントを模式的に表した概略構成図である。 図2は、本実施例に係る1次系設備の排水設備構成図である。 図3は、従来の1次系設備の排水設備の一例を示す構成図である。 図4は、本実施例に係る非安全系設備の排水管路の分離状態を示す斜視図である。 図5は、図4の非安全系設備の排水管路を横から見た図である。 図6は、本実施例に係る非安全系設備の排水管路を接続した状態を示す斜視図である。 図7は、図6の非安全系設備の排水管路を横から見た図である。 図8は、従来の1次系における空調用冷却水設備系統の一例を示す構成図である。
以下に、本発明に係る原子力発電プラントの1/2次系排水システム及び原子力発電プラントの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本発明の実施例に係る1/2次系排水システムを適用する原子力発電プラントを模式的に表した概略構成図である。
本実施例が適用される原子力発電プラント1の原子炉5は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、1次系全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って二次冷却材と熱交換させることにより蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。なお、本実施例は、このPWRに限らず、これを改良した改良型加圧水型原子炉(APWR:Advanced Pressurized Water Reactor)に適用することができる。また、安全系及び非安全系設備を備えている他の発電プラントにも適用可能である。
原子炉5を用いた原子力発電プラント1は、1次系建屋に設置される原子炉5を含む原子炉冷却系3と、2次系建屋に設置される原子炉冷却系3と熱交換するタービン系4とで構成されており、原子炉冷却系3には、原子炉冷却材が流通し、タービン系4には、二次冷却材が流通している。
原子炉冷却系3は、原子炉5と、コールドレグ6a及びホットレグ6bを介して原子炉5に接続された蒸気発生器7とを有している。また、ホットレグ6bには、加圧器8が介設され、コールドレグ6aには、原子炉冷却材ポンプ9が介設されている。そして、原子炉5、コールドレグ6a、ホットレグ6b、蒸気発生器7、加圧器8及び原子炉冷却材ポンプ9は、原子炉格納容器10に収容されている。
原子炉5は、上記したように加圧水型原子炉であり、その内部は原子炉冷却材で満たされている。そして、原子炉5内は、多数の燃料集合体15を収容すると共に、燃料集合体15の燃料棒内の核燃料の核分裂を制御する多数の制御棒16が、各燃料集合体15に対し挿入可能に設けられている。
制御棒16により核分裂反応を制御しながら燃料集合体15の燃料棒内の核燃料を核分裂させると、この核分裂により熱エネルギーが発生する。発生した熱エネルギーは原子炉冷却材を加熱し、加熱された原子炉冷却材は、ホットレグ6bを介して蒸気発生器7へ送られる。一方、コールドレグ6aを介して各蒸気発生器7から送られてきた原子炉冷却材は、原子炉5内に流入して、原子炉5内を冷却する。
ホットレグ6bに介設された加圧器8は、高温となった原子炉冷却材を加圧することにより、原子炉冷却材の沸騰を抑制している。また、蒸気発生器7は、高温高圧となった原子炉冷却材を二次冷却材と熱交換させることにより、二次冷却材を蒸発させて蒸気を発生させ、かつ、高温高圧となった原子炉冷却材を冷却している。原子炉冷却材ポンプ9は、原子炉冷却系3において原子炉冷却材を循環させており、原子炉冷却材を蒸気発生器7からコールドレグ6aを介して原子炉5へ送り込むと共に、原子炉冷却材を原子炉5からホットレグ6bを介して蒸気発生器7へ送り込んでいる。
原子炉冷却材は、原子炉5と蒸気発生器7との間を循環している。なお、原子炉冷却材は、冷却材及び中性子減速材として用いられる軽水である。
タービン系4は、蒸気管21を介して各蒸気発生器7に接続されたタービン22と、タービン22に接続された復水器23と、復水器23と各蒸気発生器7とを接続する給水管26に介設された給水ポンプ24と、を有している。そして、上記のタービン22には、発電機25が接続されている。
ここで、原子力発電プラント1のタービン系4における一連の動作について説明する。蒸気管21を介して蒸気発生器7から蒸気がタービン22に流入すると、タービン22は回転する。タービン22が回転すると、タービン22に接続された発電機25は、発電を行う。この後、タービン22から排出した蒸気は復水器23に流入する。復水器23は、その内部に冷却管27が配設されており、冷却管27の一方には冷却水(例えば、海水)を供給するための取水管28が接続され、冷却管27の他方には冷却水を排水するための排水管29が接続されている。そして、復水器23は、タービン22から流入した蒸気を冷却管27により冷却することで、蒸気を液体に戻している。液体となった二次冷却材は、給水ポンプ24により給水管26を介して蒸気発生器7に送られる。蒸気発生器7に送られた二次冷却材は、蒸気発生器7において原子炉冷却材と熱交換を行うことにより再び蒸気となる。
次に、図2及び図3を参照しながら、本実施例の1次系設備の排水設備について説明する。
図2は、本実施例に係る1次系設備の排水設備構成図である。図3は、従来の1次系設備の排水設備の一例を示す構成図である。図3は、図2で示した実施例と同様なところには同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施例の原子力プラント1は、1次系設備のうちで安全系設備と非安全(常用)系設備の排水設備とを分離した構成とし、従来通り安全系設備の排水設備は1次系建屋内に設置される。管理クラスの低い非安全系設備の排水設備は2次系建屋内に設けた2次系設備の排水設備と統合し、1次系の非安全系設備の排水設備を削減したことが特徴である。これにより、1次系建屋内の設備機器設置スペースを確保することが可能となった。また1次系の非安全系設備の排水を放射線モニタにより監視し、その下流側に排水管を遮断するバルブを設けたことで、バルブの下流側の排水管を取り外すことが可能となり、放射線に曝された排水を2次系建屋内の2次系設備の排水設備に排出することを防止できる。なお安全系設備は管理区域内に設置される設備(放射線に被曝するもの)であり、非安全系設備は非管理区域内に設置される設備(放射線に被曝しないもの)のことを示す。また非安全系設備を常用系設備とも記述する。
図2及び図3を参照して本実施例の1次系建屋内の1次系設備の排水設備構成と、2次系建屋内の2次系設備の排水設備構成について詳細に説明する。
図2に示した実施例は、1次系建屋11の原子炉建屋12内の非安全系設備51,52と補助建屋13内の非安全系設備61との淡水排水を収集するR/B非放射性サンプタンク54を削減した。1次系建屋11の淡水排水は、2次系建屋14内に設置した淡水サンプピット(排水設備)72に排水することで1次系建屋内の設備機器設置スペースを確保することを可能とした。
図3に示した従来例は、原子炉建屋12内の非安全系設備51,52、及び補助建屋13内の非安全系設備61の淡水排水は、1次系建屋11の原子炉建屋12内のR/B非放射性サンプタンク54に収集していた。R/B非放射性サンプタンク54に排水が一定量溜まった場合は図示しないポンプで淡水排水を2次系建屋14内の淡水サンプピット72に移送していた。
実施例の1次系建屋11は、原子炉格納容器10を含む原子炉建屋12と補助建屋13とで構成される。2次系建屋14は、発電機を含むタービン建屋で構成される。1次系建屋11の排水設備は、図2に示すように原子炉建屋12内に設置されるR/Bサンプタンク55と湧水サンプタンク56と、補助建屋13に設置されるA/Bサンプタンク63と、で構成される。2次系建屋14の排水設備は、淡水サンプピット72と海水サンプピット73とで構成される。
原子炉建屋12内のR/Bサンプタンク55は、管理区域の安全系設備50である設備機器ドレン排水、非放射性機器ドレン排水、CCWドレン排水等の淡水排水を収集するタンクである。R/Bサンプタンク55に淡水排水が一定量溜まった場合は図示しないポンプで淡水排水をWDS(排水処理設備)62に移送して処理する。湧水サンプタンク56は、非管理区域の湧水53、CCW冷却器海水側ドレン排水等の淡水排水を収集するタンクである。湧水サンプタンク56に淡水排水が一定量溜まった場合は図示しないポンプで淡水排水を1次系建屋11外へ排出して処理する。なお図中の破線Aより上側が管理区域の安全系設備であり、破線Aより下側が非管理区域の非安全系設備である。
補助建屋13内のA/Bサンプタンク63は、管理区域の安全系設備60である設備機器ドレン排水、床ドレン排水等の淡水排水を収集するタンクである。A/Bサンプタンク63に淡水排水が一定量溜まった場合は図示しないポンプで淡水排水をWDS62に移送して処理する。
2次系建屋14内の淡水サンプピット72は、原子炉建屋12内の1次系設備の非安全系設備51,52である1次系設備機器・床ドレン排水、非放射性ドレン排水、CCWドレン排水、AFWP(補助給水ポンプ)排水等の淡水排水を管路83,84,85及び管路91で収集するピットである。また淡水サンプピット72は、補助建屋13内の非安全系設備61である非放射性機器ドレン排水、CCWドレン排水等の淡水排水を管路92で収集するピットである。さらに淡水サンプピット72は、2次系設備の非安全系設備70である2次系設備機器・床ドレンポンプブロー排水、2次系設備機器クリーンアップ排水、ブローダウンタンク排水等の淡水排水を収集するピットである。淡水サンプピット72に淡水排水が一定量溜まった場合は図示しないポンプで淡水排水を排水処理設備74に移送して処理する。海水サンプピット73は、2次系設備の非安全系設備71である2次系設備機器の海水ブロー排水等の海水排水を収集するピットである。海水サンプピット73に淡水排水が一定量溜まった場合は図示しないポンプで淡水排水を監視水槽75又は放水ピット76に移送して処理する。
従来は図3に示すように原子炉建屋12内の1次系設備の非安全系設備51,52である1次系設備機器・床ドレン排水、非放射性ドレン排水、CCWドレン排水、AFWP(補助給水ポンプ)排水等の淡水排水は、原子炉建屋12内のR/B非放射性サンプタンク54に管路101及び管路102で収集されていた。また補助建屋13内の非安全系設備61である非放射性機器ドレン排水、CCWドレン排水等の淡水排水は、1次系建屋11の原子炉建屋12内のR/B非放射性サンプタンク54に管路103で収集されていた。そしてR/B非放射性サンプタンク54に淡水排水が一定量溜まった場合は図示しないポンプで淡水排水を管路104で淡水サンプピット72に移送していた。2次系建屋14内の2次系設備の非安全系設備70である2次系設備機器・床ドレンポンプブロー排水、2次系設備機器クリーンアップ排水、ブローダウンタンク排水等の淡水排水は、2次系建屋14内の淡水サンプピット72に収集されていた。このように従来は1次系建屋11の設備排水は1次系建屋11内の排水設備で収集し、2次系建屋14の設備排水は2次系建屋14内の排水設備で収集する各建屋内で処理するシステムとなっていた。
次に、図2〜図7を参照して本実施例の非安全系設備51の排水設備について説明する。なお以下ではCCWドレン排水設備を例にして説明するが、これに限定されるものではない。
図4は、非安全系設備51の排水管路83,84,85の分離状態を示す斜視図である。図5は、非安全系設備51の排水管路を横から見た図である。図6は、非安全系設備51の排水管路83,84,85を接続した状態を示す斜視図である。図7は、非安全系設備51の排水管路を横から見た図である。
非管理区域の非安全系設備51のCCWドレン排水は、定期検査において取り替えが必要と判断された時に排出されるものであり、常時排出されるものではない。図2、図4及び図5に示すように、CCWドレン排水を淡水サンプピット72に排出する時は、上流側から管路83と管路84と管路85とを接続して1本の排水管路を構成してCCWドレン排水を淡水サンプピット72に排出する。原子炉建屋12内の非管理区域の非安全系設備51であるCCWドレン排水の管路83,84,85に管路83を遮断するバルブ82を設け、そのバルブ82の下流側の管路83と管路85との間の管路84が取り外せる構成となっている。また管路83のバルブ82の上流側にはCCWドレン排水が放射線に曝されているかどうかを検知する放射線モニタ81を設置した構成となっている。つまりCCWドレン排水を淡水サンプピット72に排出する排水管路は、CCW側を上流、淡水サンプピット72側を下流とした場合、最上流側に放射線モニタ81、その下流側にバルブ82を設けた管路83があり、管路83のすぐ下流側に取り外せる管路84があり、管路84のすぐ下流側に淡水サンプピット72と繋がっている管路85がある構成である。
図4に示すように管路84を取り外した後の管路83は、封止板86をボルト95で取り付けて蓋をする。同様に下流側の管路85も封止板89をボルト98で取り付けて蓋をする。取り外した管路84は両側に封止板87,88をボルト96,97で取り付けて蓋をして保管する。通常は、図4及び図5に示すように接続した場合に1本の排水管路を構成する管路83,84,85の管路84は取り外した状態でありCCWドレン排水を2次系建屋14の淡水サンプピット72に排出する管路83と管路85は物理的に切断された状態である。
また図2に示すように非安全系設備51は、補助建屋13内の管理区域のWDS62にポンプ95でCCWドレン排水を移送するための移送管路93が設けられている。移送管路93の非安全系設備51側である上流側には移送管路93を遮断するバルブ94を設置した構成となっている。非安全系設備51のCCWは、非管理区域に設置される設備機器であるが、CCWの配管は一部分が管理区域(矢印80)を通過しているために放射線に曝される可能性がある。そこで上述した構成を備えることで、CCWドレン排水を2次系建屋14内の淡水サンプピット72に排出する前に放射線モニタ81で放射線を測定して、放射線に曝されていた場合は、移送管路93のバルブ94を開きポンプ95でCCWドレン排水をWDS62に移送して排水処理できるようになっている。
ここで実施例の非安全系設備51の排水動作について説明する。定期検査時にCCWの交換が必要と判断された場合、最初に放射線モニタ81でCCWドレン排水が放射線に曝されていないか検査する。CCWドレン排水が放射線に曝されていない場合は、図6及び図7に示すように取り外してある管路84を管路83と管路85の間に装着した後、遮断してあるバルブ82を開きCCWドレン排水を2次系建屋14内の淡水サンプピット72に排出する。一方、CCWドレン排水が放射線に曝されていた場合は、図4及び図5に示すように管路84は取り外した状態としておき、移送管路93を遮断してあるバルブ94を開いてポンプ95でCCWドレン排水を補助建屋13内にあるWDS62に移送してWDS62で排水処理をする。
このように非安全系設備51のCCWが放射線に曝されていない場合は、上流側から管路83と管路84と管路85とを接続して1本の排水管路を構成してCCWドレン排水を2次系建屋14の淡水サンプピット72に排水を排出する。CCWが放射線に曝されていた場合はバルブ94を開きポンプ95と移送管路93でCCWドレン排水をWDS62に移送して処理することで、1次系建屋11の原子炉建屋12内に従来設置されていたR/B非放射性サンプタンク54を削減することが可能となった。
実施例によれば、1次系設備のうちで安全系設備と非安全(常用)系設備の排水設備とを分離した構成とし、従来通り安全系設備の排水設備は1次系建屋内に設置される。管理クラスの低い非安全系設備の排水設備は2次系建屋内に設けた2次系設備の排水設備と統合し、1次系の非安全系設備の排水設備を削減したことにより、1次系建屋内の設備機器設置スペースを確保することが可能となった。
また1次系の非安全系設備の排水を2次系建屋内の2次系設備の排水設備に排水する排水管に放射線を検知する放射線モニタを設置し、その下流側に排水管を遮断するバルブを設けたことで、バルブの下流側の排水管を取り外すことが可能となり、放射線に曝された排水を2次系建屋内の2次系設備の排水設備に排出することを防止できる。
以上のように、本発明に係る原子力発電プラントの1/2次系排水システム及び原子力発電プラントは、1次系建屋の設備機器設置スペースを確保することに有用であり、特に安全系及び非安全系設備を有するプラントに適している。
1 原子力発電プラント
3 原子炉冷却系
4 タービン系
5 原子炉
10 原子炉格納容器
11 1次系建屋
12 原子炉建屋
13 補助建屋
14 2次系建屋
30 A室空調ユニット
35 蒸発器
36 凝縮器
37 SWS(原子炉補機冷却海水設備)
41 F冷却ユニット
42 G冷却ユニット
43 H冷却ユニット
44 I冷却ユニット
50、60 安全系設備
51、52、61、70、71 非安全系設備
54 R/B非放射性サンプタンク
55 R/Bサンプタンク
56 湧水サンプタンク
62 WDS(排水処理設備)
63 A/Bサンプタンク
72 淡水サンプピット
73 海水サンプピット
81 放射線モニタ
82、94 バルブ
83、84、85、91、92 管路
93 移送管路
95 ポンプ

Claims (3)

  1. 原子炉格納容器に収容されている原子炉を含む原子炉冷却系が設置される1次系建屋と、
    前記原子炉冷却系と熱交換するタービン系が設置される2次系建屋と、を備え、
    前記1次系建屋に設置される1次系設備の安全系設備から排出される排水は、前記1次系建屋に設置した排水設備に収集し、
    前記1次系建屋に設置される1次系設備の非安全系設備から排出される排水は、前記2次系建屋に設置した排水設備に収集しており、
    前記1次系建屋は、
    前記非安全系設備の排水を収集する配管に排水中の放射線を検出する放射線モニタと、
    前記放射線モニタの下流側に前記配管の排水を遮断する前記配管の遮断弁と、
    放射線に曝された前記非安全系設備の排水を処理する処理設備と、
    前記処理設備に前記排水を移送するポンプと、
    前記排水を処理設備に移送する移送配管と、
    前記移送配管の排水を遮断する前記移送配管の遮断弁と、を有し、
    前記放射線モニタにより前記排水中に放射線を検出した場合、前記移送配管の前記遮断弁を開き前記ポンプにより前記排水を前記処理設備に移送して処理することを特徴とする原子力発電プラントの1/2次系排水システム。
  2. 前記配管は、前記放射線モニタの下流側における前記配管の前記遮断弁の下流側で前記配管の一部分が取り外し可能で、取り外した前記配管の一部分は前記配管と締結具により接続固定される構造であり、
    前記放射線モニタにより前記排水中に放射線を検出しない場合、前記放射線モニタの下流側における前記配管の前記遮断弁の下流側の取り外した前記配管の一部分を前記締結具により前記配管に接続固定し、前記非安全系設備の排水の排出を行うことを特徴とする請求項に記載の原子力発電プラントの1/2次系排水システム。
  3. 請求項1または2に記載の1/2次系排水システムを備えたことを特徴とする原子力発電プラント。
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