JP5753995B2 - 遊技台 - Google Patents

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JP5753995B2
JP5753995B2 JP2013147200A JP2013147200A JP5753995B2 JP 5753995 B2 JP5753995 B2 JP 5753995B2 JP 2013147200 A JP2013147200 A JP 2013147200A JP 2013147200 A JP2013147200 A JP 2013147200A JP 5753995 B2 JP5753995 B2 JP 5753995B2
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篤史 前川
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Description

本発明は、弾球遊技機(パチンコ機)や回胴遊技機(スロットマシン)に代表される遊技台に関する。
従来、遊技台の一つとして、例えば、スロットマシンが知られている。このスロットマシンは、規定数のメダルが投入され、スタートレバーが操作されることでリールを回転するとともに、内部抽選によって役を内部決定し、ストップボタンが操作されることでリールを停止させ、図柄表示窓上に内部決定された役に応じて予め定められた図柄の組合せが表示されると役が成立し、メダルの払出を伴う役が成立したことに基づいて、成立した役に対応する規定数のメダルを払い出すようになっている。このようなスロットマシンには、遊技に関する演出を行うとともに遊技の進行を遅延させる遅延期間を設け、実行している演出に対する関心を高めようとするものが存在する(例えば、特許文献1)。
ところで、このような遅延期間を設けて演出を行うだけでは、行われる演出自体は遅延期間以外で行われる演出と何ら変わりなく、演出に対する遊技者の関心を高めるには至っていない。
従って、遊技者に確実に見せたい重要な演出は、遅延期間において遊技者が最も注目しているリールの回転態様を用いて行うことが好ましい。
特開2010−227276号公報
しかし、上記のように、遅延期間においてリールの回転態様を用いた重要な演出であっても、このような演出は遊技者の意思で行われるものではないため、遊技者が意図せずに見逃してしまうという問題が起きてしまう。
よって、本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、遅延期間におけるリールの回転態様を用いた重要な演出の実行に遊技者を関与させることで、このような重要な演出を遊技者が見逃してしまうことを抑止する遊技台を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の遊技台は、
複数種類の図柄が施され、回転駆動させる複数のリールと、
回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタンと、
内部当選役を決定する抽選手段と、
決定された前記内部当選役および前記ストップボタンの操作に基づいて回転中の前記複数のリールを停止させる通常停止制御を含む、前記複数のリールに関する制御を実行するリール制御手段と、
利益の獲得を容易にする特典を付与する特典付与手段と、
報知手段と、
前記報知手段を制御する報知制御手段と、
を備え、遊技の進行を遅延させるための遅延期間を設定可能に構成され、前記通常停止制御によって停止された前記複数のリールの態様に応じた前記利益付与する遊技台であって、
前記リール制御手段は、
前記特典の付与を示す態様前記複数のリールを停止可能とする疑似停止制御を、前記遅延期間において実行可能に構成されたものであり
前記疑似停止制御は、
前記遅延期間が開始された後の前記ストップボタンの操作に基づいて実されるものであり、
前記報知制御手段は、
前記遅延期間において前記ストップボタンの操作を促す報知を行わせるものであり、
前記特典付与手段は、
前記遅延期間において前記ストップボタンが操作されたか否かに関わらず、前記特典を付与するものであること特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の遊技台は、
複数種類の図柄が施された複数のリールと、
賭け数を設定するために操作される賭け数設定操作手段、前記複数のリールの回転開始
を指示する回転指示操作手段、および前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、回
転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段を含む
、複数種類の操作手段と、
複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出する抽選手段と、
前記賭け数設定操作手段の操作によって賭け数が設定された後に前記回転指示操作手段
が操作されたことに基づいて前記複数のリールの回転を開始するとともに、前記抽選手段
によって導出された前記一の抽選結果、および前記複数の停止操作手段のうちの一の操作
手段の操作結果に基づいて、該複数のリールのうちの操作された該一の停止操作手段に対
応するリールを停止させる通常リール制御を実行するリール制御手段と、
遊技に関する報知を行う報知手段を制御する報知制御手段と、
特典を付与する特典付与手段と、を備え、
予め定められた視認可能領域において前記複数のリールそれぞれに施された図柄を視認
可能にする遊技台であって、
前記リール制御手段は、
前記特典付与手段によって特典が付与されることを示唆する停止態様を前記視認可能領
域において視認可能にするために前記複数のリールのうちの少なくとも一つを回転させる
制御、および該特典付与手段によって特典が付与されることを示唆する回転態様で該複数
のリールを回転させる制御のうちの少なくともいずれか一方の制御で構成される演出リー
ル制御を、遊技の進行が遅延されている遅延期間において実行可能に構成され、
前記複数種類の操作手段のうち所定の操作手段が操作された場合、または該所定の操作
手段が所定の操作条件に従って操作された場合に、該演出リール制御の少なくとも一部を
実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記遅延期間において前記所定の操作手段の操作を促す報知を行わせるように前記報知
手段を制御するものであり、
前記特典付与手段は、
前記遅延期間において前記所定の操作手段が操作されたか否かに関わらず特典を付与す
ることを特徴とする。
この第1の遊技台によれば、遊技の進行を遅延させている遅延期間において、遊技者に演出リール制御の実行に関与させることができ、演出リール制御の見逃しを抑止することができる。
ここで、上記第1の遊技台が、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成する第1構成図柄を含
む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1
停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類
の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第1停止領域よりも該演出対象リ
ールの回転方向上流側の領域と前記第1停止領域とを併せた領域を少なくとも含み、かつ
前記第1停止領域から前記最大引き込み範囲内に含まれる、所定の引込み可能領域にある
場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる、前記通常リール制御を実行
し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、該所定の引込み可能領域よりも外にある場合には、該第1構成
図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる、前記通常リール制御を実行するも
のであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止さ
れた以降に成立する前記所定の開始条件が成立してから前記所定の終了条件が成立するま
で前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、
前記遅延期間において、前記操作手段のうち所定の操作手段が操作されたことに基づい
て、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記
第1図柄態様と同一又は異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域とは異な
る第2停止領域に停止した第2停止態様に切り換える前記演出リール制御を実行するもの
であり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段によって前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前
記第1停止領域に停止させるための所定の操作条件を報知させるように前記報知手段を制
御することを特徴とする第2の遊技台であってもよい。
この第2の遊技台によれば、遊技者が演出リール制御の実行に関与できる旨を事前に認識させることができるとともに、遊技者が実行に関与できる演出リール制御の制御負担の増加を軽減させることができる。
また、上記第1の遊技台が、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成する第1構成図柄を含
む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1
停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類
の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第1停止領域よりも該演出対象リ
ールの回転方向上流側の領域と前記第1停止領域とを併せた領域を少なくとも含み、かつ
前記第1停止領域から前記最大引き込み範囲内に含まれる、所定の引込み可能領域にある
場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる、前記通常リール制御を実行
し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、該所定の引込み可能領域よりも外にある場合には、該第1構成
図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる、前記通常リール制御を実行するも
のであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止さ
れた以降に成立する前記所定の開始条件が成立してから前記所定の終了条件が成立するま
で前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、
前記遅延期間において、前記操作手段のうち所定の操作手段が操作されたことに基づい
て、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記
第1図柄態様と異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域に停止した第2停
止態様に切り換える前記演出リール制御を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段によって前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前
記第1停止領域に停止させるための所定の操作条件を報知させるように前記報知手段を制
御することを特徴とする第3の遊技台であってもよい。
この第3の遊技台によれば、遊技者が演出リール制御の実行に関与できる旨を事前に認識させることができるとともに、遊技者が実行に関与できる演出リール制御の制御負担の増加を軽減させることができる。
さらに、上記第1の遊技台が、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成する第1構成図柄を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が特定の操作順序に従って操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御を実行し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が該特定の操作順序と異なる操作順序に従って操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記第1図柄態様と同一又は異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域とは異なる第2停止領域に停止した第2停止態様に切り換える前記演出リール制御を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第1停止領域に停止させる前記停止操作手段の操作条件を報知させるように前記報知手段を制御することを特徴とする第4の遊技台であってもよい。
この第4の遊技台によれば、遊技者が演出リール制御の実行に関与できる旨を事前に認識させることができるとともに、遊技者が実行に関与できる演出リール制御の制御負担の増加を軽減させることができる。
また、上記第1の遊技台が、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成する第1構成図柄を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が特定の操作順序に従って操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御を実行し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が該特定の操作順序と異なる操作順序に従って操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記第1図柄態様と異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域に停止した第2停止態様に切り換える前記演出リール制御を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第1停止領域に停止させる前記停止操作手段の操作条件を報知させるように前記報知手段を制御することを特徴とする第5の遊技台であってもよい。
この第5の遊技台によれば、遊技者が演出リール制御の実行に関与できる旨を事前に認識させることができるとともに、遊技者が実行に関与できる演出リール制御の制御負担の増加を軽減させることができる。
また、上記第1の遊技台が、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成し、且つ、最大引き込み範囲内に配置される第1構成図柄を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記第1図柄態様と同一又は異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域とは異なる第2停止領域に停止した第2停止態様に切り換える前記演出リール制御を実行することを特徴とする第6の遊技台であってもよい。
この第6の遊技台によれば、遊技者が演出リール制御の実行に関与できる旨を事前に認識させることができるとともに、遊技者が実行に関与できる演出リール制御の制御負担の増加を軽減させることができる。
また、上記第1の遊技台が、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成し、且つ、最大引き込み範囲内に配置される第1構成図柄を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記第1図柄態様と異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域に停止した第2停止態様に切り換える前記演出リール制御を実行することを特徴とする第7の遊技台であってもよい。
この第7の遊技台によれば、遊技者が演出リール制御の実行に関与できる旨を事前に認識させることができるとともに、遊技者が実行に関与できる演出リール制御の制御負担の増加を軽減させることができる。
さらに、上記第2の遊技台又は第3の遊技台が、
前記抽選手段は、
前記リールそれぞれに対して前記最大引き込み範囲内の所定範囲で構成された前記視認可能領域のうち前記演出対象リールに対応した領域内であって、かつ前記第1停止領域および該第1停止領域よりも該演出対象リールの回転方向上流側の領域を併せた領域内において、前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた、前記第1停止領域とは異なる第3停止領域に、前記第1図柄態様が停止した状態である、前記第1停止態様と比較して遊技者に有利な第3停止態様となることを許容する第2の抽選結果を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出するものであり
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第3停止領域よりも該演出対象リールの回転方向上流側の領域と前記第3停止領域とを併せた領域を少なくとも含む、前記第3停止領域から最大引き込み範囲内の所定領域にある場合には、該第1構成図柄を前記第3停止領域に停止させる前記通常リール制御を実行し、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が該所定領域よりも外にある場合には、該第1構成図柄を前記第3停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第3停止領域に停止させる操作条件を報知させるように前記報知手段を制御することを特徴とする第8の遊技台であってもよい。
この第8の遊技台によれば、演出リール制御の準備目の導出を促すことができる。
また、上記第8の遊技台が、
前記抽選手段は、
前記演出対象リールのうち最後に停止されるリールに対する領域のみを前記第1停止領域と異ならせ、他の領域は前記第1停止領域と重複させた前記第3停止領域に対し、前記第3停止態様が成立することを許容する前記第2の抽選結果を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が前記所定領域にある状態において、該演出対象リールが前記演出対象リールのうち最後に停止されるリール以外のリールである場合には、前記第3停止領域であって前記第1停止領域と重複する領域に該第1構成図柄を停止させる前記通常リール制御を実行し、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が前記所定領域にある状態において、該演出対象リールが前記演出対象リールのうち最後に停止されるリールである場合には、前記第3停止領域であって前記第1停止領域とは異なる領域に該第1構成図柄を停止させる前記通常リール制御を実行することを特徴とする第9の遊技台であってもよい。
この第9の遊技台によれば、演出リール制御の準備目の導出をより促すことができる。
さらに、上記第1の遊技台から第9の遊技台のいずれかが、
前記所定期間において最初に前記所定の操作手段が操作されたタイミングに応じて複数種類の示唆回転態様から所定の示唆回転態様を選択する示唆回転態様選択手段を備え、
前記遅延制御手段は、
前記所定の開始条件が成立したことに基づいて、該所定の開始条件が成立してから所定の時間が経過するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、
前記遅延期間に含まれる前記所定期間において前記示唆回転態様選択手段により選択された示唆回転態様で前記演出リール制御を実行することを特徴とする第10の遊技台であってもよい。
この第10の遊技台によれば、予め決められた期間設定される遅延期間内で演出リール制御を適切に行うことができ、遊技者に演出リール制御を集中して見せることができる。
なお、最大引き込み範囲とは、一定速度で回るリールに対して停止操作がされてから、そのリールが停止するまでの予め定められた期間にリールに施された図柄を移動させることのできる最大範囲である。この範囲内であれば図柄の停止位置を調整することができる。
本発明によれば、遅延期間におけるリールの回転態様を用いた重要な演出の実行に遊技者を関与させることで、このような重要な演出を遊技者が見逃してしまうことを抑止する遊技台を提供することができる。
スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。 投入枚数ごとの入賞ラインの一例を示す図である。 制御部の回路ブロック図である。 各リールに施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。 入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。 スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。 各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。 主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 図8に示すメダル投入/スタート操作受付処理(ステップS103)の流れを示すフローチャートである。 図8の入賞役内部抽選処理(ステップS109)のフローチャートである。 図8のリール回転処理(ステップS113)のフローチャートである。 図12に示す演出リール制御許容フラグ設定時処理(ステップS1303)の流れを示すフローチャートである。 図12に示す偽演出リール制御許容フラグ設定時処理(ステップS1307)の流れを示すフローチャートである。 図8のリール停止制御処理(ステップS115)のフローチャートである。 図15の演出リール制御準備処理(ステップS1619)のフローチャートである。 (a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、(a)のコマンド受付時処理のフローチャートであり、(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。 図17(a)の演出制御処理(ステップS309)のフローチャートである。 図18の内部当選コマンド受付時処理(ステップS3103)のフローチャートである。 (a)は、図18に示すスタートレバー操作受付コマンド受付時処理(ステップS3107)の流れを示すフローチャートであり、(b)は、図18に示す演出リール制御実行コマンド受付時処理(ステップS3111)の流れを示すフローチャートであり、(c)は、図18に示す偽演出リール制御実行コマンド受付時処理(ステップS3115)の流れを示すフローチャートである。 図18の遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3119)のフローチャートである。 (a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートであり、(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートであり、(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。 ステッピングモータの概要を示す図である。 通常回転におけるリール制御用のデータを表で示す図である。 示唆回転態様パターンデータの概要を示す図である。 示唆回転態様データA−1からA−4までの構成の概要を示す図である。 演出振動制御用のデータを表で示す図である。 演出移動制御用のデータを表で示す図である。 偽示唆回転態様パターンデータの概要を示す図である。 (a)は、偽示唆回転態様データA−1からA−3までの構成の概要を示す図であり、(b)は、1/4コマ往復回転が何回行われるかを示す図である。 小役4に内部当選した場合の演出リール制御と液晶表示装置の演出の一例を示す図である。 リールに施された図柄毎に演出パターンを設けたことを示す図である。 小役4に内部当選した場合のリール停止データの一例を示す図である。 小役4に内部当選した場合の演出リール制御の一例を示す図である。 スロットマシン100に設けられた図柄表示窓113に定義可能な停止領域の一例を示す図である。 演出リール制御の変形例の一例を示す図である。 小役4に内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。 特別遊技状態(RT5)中の内部当選結果がハズレであった場合のリールの停止態様の一例を示す図である。 特別遊技状態(RT5)中の内部当選結果がハズレであった場合のリール停止データの一例を示す図である。 小役4が内部当選した場合とRT5設定中の内部当選結果がハズレであった場合の第1停止および第2停止のリール停止データを比較した図である。 小役4が内部当選した場合とRT5設定中の内部当選結果がハズレであった場合の第3停止のリール停止データを比較した図である。 リールに施されたベル図柄の間隔を示す図である。 小役3aに内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。 小役3aに内部当選した場合の演出リール制御の一例を示す図である。 小役3bに内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。 再遊技役1に内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。 リールに施された図柄を変更した実施形態において、再遊技役1に内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。 図4に示す図柄配置とは異なる図柄配置を示す図である。 演出リール制御に必要なリールの回転量を示す図である。 図47(a)においてリプレイ図柄を配置する範囲を示す図である。 (a)は、図25とは異なる示唆回転態様データを示す図であり、(b)は、図29とは異なる偽示唆回転態様データ示す図である。 (a)は、図51に示すデータにより実行される演出移動制御の励磁パターンを示す図であり、(b)は、図51に示すデータにより実行される演出振動制御を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明の遊技台の実施形態に係るスロットマシンについて説明する。
以下説明する本実施形態のスロットマシンは、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
まず、図1および図2を用いてスロットマシン100の基本構成を説明する。図1は、スロットマシン100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図2は、投入枚数ごとの入賞ラインの一例を示す図である。
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には(図示省略)、外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。図2(a)を用いて具体的に説明すると、左リール110の上段(図に示す1の位置)に表示される図柄を左リール上段図柄、左リール110の中段(図に示す2の位置)に表示される図柄を左リール中段図柄、左リール110の下段(図に示す3の位置)に表示される図柄を左リール下段図柄、中リール111の上段(図に示す4の位置)に表示される図柄を中リール上段図柄、左リール111の中段(図に示す5の位置)に表示される図柄を中リール中段図柄、中リール111の下段(図に示す6の位置)に表示される図柄を中リール下段図柄、右リール112の上段(図に示す7の位置)に表示される図柄を右リール上段図柄、右リール112の中段(図に示す8の位置)に表示される図柄を右リール中段図柄、右リール112の下段(図に示す9の位置)に表示される図柄を右リール下段図柄とそれぞれ呼び、各リール110乃至112のそれぞれの図柄は図柄表示窓113を通して各リール110乃至112にそれぞれ縦方向に3つ、合計9つ表示される。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合わせが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組み合わせを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。なお、この表示窓113の内側の領域が、本発明の遊技台における視認可能領域の一例に相当する。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。入賞ラインとは、後述する図5で説明する入賞役に対応する図柄組み合わせが表示されたか否かが判定されるラインのことである。図2(a)には、メダルが3枚投入された場合に有効となる入賞ラインが示されており、図2(b)には、メダルが2枚投入された場合に有効となる入賞ラインが示されている。
本実施形態では左リール中段図柄、中リール中段図柄および右リール中段図柄で構成される中段入賞ラインL1、左リール上段図柄、中リール中段図柄および右リール下段図柄で構成される右下がり入賞ラインL2、左リール下段図柄、中リール中段図柄および右リール上段図柄で構成される右上がり入賞ラインL3、左リール上段図柄、中リール上段図柄および右リール上段図柄で構成される上段入賞ラインL4、の4つの入賞ラインが設けられている。有効となる入賞ライン(以下、単に「有効ライン」と称する場合がある)は、遊技媒体としてベットされたメダルの枚数によって予め定まっている。本実施形態のスロットマシン100は、後述する特別遊技状態では2枚のメダルを使用することで、またこの特別遊技状態以外の遊技状態では3枚のメダルを使用することで、遊技を開始できるようになっている。メダルを3枚使用して遊技を開始する場合は入賞ラインL1〜L4が有効になり、メダルを2枚使用して遊技を開始する場合は入賞ラインL2およびL3が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、遊技状態に応じた数のメダルがベットされない場合には、どの入賞ラインも有効にはならず、遊技を開始することができない。なお、入賞ラインの数については4ライン又は2ラインに限定されるものではない。例えば、中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2および右上がり入賞ラインL3の3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、特別役1および特別役2)に内部当選していること、または、後述する特別遊技状態であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役(詳細は後述する)に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。なお、これらのベットボタン130乃至132は、本発明の遊技台における操作手段の一例に相当する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。なお、このスタートレバー135は、本発明の遊技台における回転指示操作手段の一例に相当する。
ストップボタンユニット136には、左ストップボタン137、中ストップボタン138および右ストップボタン139で構成されるストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、これらの停止操作に対応して停止されるリールを順に第1停止リール、第2停止リール、第3停止リールと称する。さらに、回転中の各リール110乃至112を全て停止させるためにストップボタン137乃至139を停止操作する順序を停止操作順序または押し順という。さらに、第1停止操作を左リール110の停止操作とする停止操作順序を「順押し停止操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止操作を右リール112の停止操作とする停止操作を「逆押し停止操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。なお、これらのストップボタン137〜139は、本発明の全ての遊技台における停止操作手段の一例に相当する。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔145はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。なお、この液晶表示装置157は、本発明の報知手段の一例に相当する。
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。なお、以下説明する主制御部300は、本発明の抽選手段、リール制御手段、遅延制御手段の一例に相当するものである。また、第1副制御部400と第2副制御部500の組合せは、本発明の報知制御手段の一例に相当するものである。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの図柄配列等を記憶したROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、右ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、右リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。左ストップボタン137センサ、中ストップボタン138センサ、および、右ストップボタン139センサは、各々対応するストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、対応するメダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
左リール110のインデックスセンサ、中リール111のインデックスセンサ、および、右リール112のインデックスセンサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。一旦Lレベルになってから次にLレベルになるまでの間、リールが基準位置からどのくらい回転しているかを示す回転位置情報は、水晶発振器315bが出力するクロック信号をカウントした値に基づいて算出される。CPU304は、上記Lレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。この回転位置情報は、主制御部300のRAM308に格納されている。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ339(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態を示す情報)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示省略)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信する。第1副制御部400は、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406には、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。なお、このスピーカ272,277は、本発明の報知手段の一例に相当する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、ベットボタンランプ200等)が接続されている。なお、各種ランプ420は、本発明の報知手段の一例に相当するものである。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506には、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路530を設けており、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532を設けており、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538を接続している。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)を設けており、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<図柄配列>
次に、図4を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施された図柄の配列を平面的に展開して示す図である。
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「スイカ図柄」、中リール111の番号0のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号2のコマには「セブン1図柄」、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図5を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組み合わせ、各入賞役の作動または払出を示す図である。
スロットマシン100の入賞役には、特別役(特別役1、特別役2)と、一般役(再遊技役1〜再遊技役4、小役1〜小役4)がある。なお、入賞役の種類は、これらの役に限定されるものではなく、任意に採用することができる。
本実施形態における入賞役のうち、特別役1および特別役2は、遊技者に所定の利益が付与される特別遊技状態に移行する役である。また、再遊技役1〜再遊技役4は、新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役である。これらの入賞役は「作動役」と呼ばれる場合がある。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組み合わせが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、特別役1、特別役2、および再遊技役1〜再遊技役4への入賞が含まれる。
特別役1および特別役2は、入賞により特別遊技状態に移行する役(作動役)である。ただし、この役自身に入賞したことよるメダルの払出は行われない。対応する図柄組み合わせは、特別役1が「セブン1−セブン1−セブン1(BB)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB)」であり、特別役2が「BAR−BAR−BAR(RB)」である。
特別役1または特別役2に内部当選すると、この内部当選した役に対応する特別役内部当選フラグがオンに設定される(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)。このフラグがオンに設定されていると、主制御部300は、遊技状態を特別役内部当選状態(以下、この状態をRT4と称することがある)に移行させる。このフラグは、その内部当選した役に入賞するまでオンの状態が維持され、次回以降の遊技においてもその内部当選した役に入賞しやすい状態となる。すなわち、特別役1または特別役2に内部当選した遊技においてその特別役に入賞しなくとも、次回以降の遊技でその特別役に内部当選した状態となり、特別役に対応する図柄組み合わせ(例えば特別役1に内部当選した場合は「セブン1−セブン1−セブン1(BB)」又は「セブン2−セブン2−セブン2(BB)」の図柄組み合わせ)が、揃って入賞しやすい状態になる。この特別役内部当選状態(RT4)については後述する。
主制御部300は、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を特別遊技状態(以下、この状態をRT5と称することがある)に移行させる。さらにこの特別遊技状態において、所定の枚数の払出しがされると再遊技低確率状態(以下、この状態をRT1と称することがある)に移行させる。この特別遊技状態(RT5)および再遊技低確率状態(RT1)については後述する。
再遊技役(再遊技役1から再遊技役4)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組み合わせは、再遊技役1は「リプレイ−リプレイ−リプレイ(通常リプレイ)」、再遊技役2は「リプレイ−リプレイ−ベル(準備リプレイ)」、再遊技役3は「ベル−リプレイ−ベル(昇格リプレイ)」、再遊技役4は「リプレイ−リプレイ−スイカ(転落リプレイ)」である。なお、主制御部300は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率準備状態(以下、この状態をRT2と称することがある)に移行させる。また、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技高確率状態(以下、この状態をRT3と称することがある)に移行させる。さらに、再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて遊技状態を再遊技低確率状態(RT1)に移行させる。これらの再遊技高確率準備状態(RT2)および再遊技高確率状態(RT3)については後述する。
上記再遊技役は、遊技者がメダルを投入することなく、次回の遊技を行うことができる役であればよい。したがって、例えば、再遊技に入賞すると次回遊技でメダルの投入が自動的に投入(後述するメダル投入枚数記憶領域にメダル投入枚数を再設定)されるものであってもよいし、再遊技に入賞した遊技で投入されたメダルをそのまま次回の遊技に持ち越して使用できるものであってもよい。
「小役(小役1〜小役4)」(以下、それぞれ「小役1」、「小役2」、「小役3」、「小役4」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組み合わせは、小役1が「ANY−チェリー−ANY(チェリー)」、小役2が「スイカ−スイカ−スイカ(スイカ)」、小役3が「ANY−ベル−ANY(ベル)」、小役4が「ブランク2−BAR−BAR(1枚役)」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「ANY−チェリー−ANY」の場合、中リール111の図柄が「チェリー」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。また、「ANY−ベル−ANY」の場合、中リール111の図柄が「ベル」であればよく、左リール110と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類および変遷について説明する。図6は、スロットマシン100の遊技状態の遷移図である。
スロットマシン100は、大別すると再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、再遊技高確率状態(RT3)、特別役内部当選状態(RT4)、特別遊技状態(RT5)の計5つの遊技状態があり、これらの遊技状態は主制御部300によって制御されている。図6(a)には、これらの5つの遊技状態が示されている。また、図6(b)には各遊技状態の移行条件が記載され、図6(a)には、各遊技状態を結ぶ矢印上に図6(b)に示す移行条件に対応する記号が記載されている。各矢印に記載された記号に対応する移行条件が成立すると、その矢印方向に向かって遊技状態が遷移する。この遊技状態が移行する条件には、例えば、所定の役に入賞すること、所定の役に内部当選すること、特定の入賞ラインに特定の図柄組み合わせが停止表示すること、規定回数の遊技が消化されたこと、および所定枚数の払出しがされることなどがある。
図7は、各遊技状態における入賞役の抽選テーブルを示す図である。横軸はそれぞれの遊技状態を表し、縦軸はそれぞれの入賞役の抽選値を示す。以降説明する各遊技状態における役の内部当選確率は、ROM306に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。例えば、RT5(特別遊技状態)においては、小役4の抽選値が512であり、小役4の当選確率は512/65536*100≒8%である。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
以降、図6、図7を適宜参照しながら、スロットマシン100の遊技状態について説明する。
<再遊技低確率状態(RT1)>
再遊技低確率状態は、再遊技の内部当選確率が他の遊技状態(例えば特別遊技状態を除く遊技状態)のうち最も低い(遊技者にとって不利な)遊技状態であり、通常遊技状態と称することもある。再遊技低確率状態では、図7に示す横軸の「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技低確率状態において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、再遊技役1、再遊技役1−2、小役1、小役2、小役3a、小役3bがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、入賞ラインに入賞に係る図柄組合せが停止されないことを、「ハズレとなる」、と称する場合がある。また、入賞役に当選しなかったことを「ハズレに当選した」と表現する場合がある。
ここで、「再遊技役1−2」とは、再遊技役1および再遊技役2が同時に当選したことを指す。この場合、遊技者の停止操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた停止操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役2に対応する図柄組み合わせ(準備リプレイ)が表示され(図7備考欄中、押し順正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役1に対応する図柄組み合わせ(通常リプレイ)が表示される(図7備考欄中、押し順不正解時参照)。
本実施形態のスロットマシン100においては、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによって複数の停止操作順序がある(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の計6通り)。上記説明した「再遊技役1−2」は、これらの停止操作順序のうちの一つを上記正解操作順序とする「再遊技役1−2」が、複数の停止操作順序のそれぞれに応じて複数種類存在する。なお、これら複数種類の「再遊技役1−2」の内部当選確率は均等である。また、図7に示す内部当選確率は、これら複数種類の「再遊技役1−2」の内部当選確率の総和である。この「再遊技役1−2」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが押し順によって決定される再遊技役を「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。
また、「小役3a」に内部当選した場合、遊技者の停止操作順序に応じて小役3に対応する図柄組み合わせが表示される入賞ラインが決定される(図7備考欄参照)。より具体的には、予め定められた停止操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合には、「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示され、それ以外の場合には、「ベル図柄」が中リール111の上段(図2に示す番号4の位置参照)に表示される。
「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示されると、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役3に対応する図柄組み合わせが揃い、12枚のメダルが払出される(図7備考欄中、押し順正解時参照)。また、「ベル図柄」が中リール111の上段(図2に示す番号4の位置参照)に表示されると、図2に示す上段入賞ラインL4に対応する図柄組み合わせが揃い、4枚のメダルが払出される(図7備考欄中、押し順不正解時参照)。
本実施形態のスロットマシン100においては、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによって複数の停止操作順序がある(例えば、左右中、中左右、中右左、右左中、中第1停止の計5通り)。上記説明した「小役3a」は、これらの停止操作順序のうちの一つを上記正解操作順序とする「小役3a」が、複数の停止操作順序のそれぞれに応じて複数存在する。なお、これらの「小役3a」の内部当選確率は均等である。この「小役3a」のように、当選役に対応する図柄組み合わせが押し順によって決定される小役を「押し順小役」と呼ぶ場合がある。なお、ここで説明した「小役3a」については、以降説明する遊技状態でも同様である。
一方、「小役3b」に内部当選した場合には、停止操作順序に関わらず「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示される(図7備考欄参照)。このことによって、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役3に対応する図柄組み合わせが揃うため、12枚のメダルが払出される。なお、ここで説明した「小役3b」については、特に説明がない限り以降説明する遊技状態でも同様である。
図6には、再遊技低確率状態(RT1)において、再遊技役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(再遊技役2に入賞した場合)には、後述する再遊技高確率準備状態(RT2)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT4)に移行することが示されている。さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT5)に移行することが示されている。
<再遊技高確率準備状態(RT2)>
再遊技高確率準備状態(RT2)は、再遊技低確率状態(RT1)よりも再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率準備状態(RT2)では、図7に示す横軸の「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT2)において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、再遊技役1、再遊技役3−4、小役1、小役2、小役3a、小役3bがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
ここで「再遊技役3−4」とは、再遊技役3および再遊技役4が同時に当選したことを指す。この場合、遊技者の停止操作順序に応じてどの役に対応する図柄組み合わせが表示されるかが決定される。より具体的には、予め定められた停止操作順序である正解操作順序に従って停止操作がされた場合は、再遊技役3に対応する図柄組み合わせ(昇格リプレイ)が表示され(図7備考欄中、押し順正解時参照)、それ以外の場合には、再遊技役4に対応する図柄組み合わせ(転落リプレイ)が表示される(図7備考欄中、押し順不正解時参照)。
本実施形態のスロットマシン100においては、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせによって複数の停止操作順序がある(例えば、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の計6通り)。上記説明した「再遊技役3−4」は、これらの停止操作順序のうちの一つを上記正解操作順序とする「再遊技役3−4」が、複数の停止操作順序のそれぞれに応じて複数種類存在する。なお、これら複数種類の「再遊技役3−4」の内部当選確率は均等である。また、図7に示す内部当選確率は、これら複数種類の「再遊技役3−4」の内部当選確率の総和である。この「再遊技役3−4」も、「再遊技役1−2」と同様に「押し順リプレイ」と呼ぶ場合がある。
図6には、再遊技高確率準備状態(RT2)において、再遊技役3に対応する図柄組み合わせが表示された場合(再遊技役3に入賞した場合)には、後述する再遊技高確率状態(RT3)に移行することが示され、再遊技役4に対応する図柄組み合わせが表示された場合(再遊技役4に入賞した場合)には、上述した再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT4)に移行することが示され、さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT5)に移行することが示されている。
<再遊技高確率状態(RT3)>
再遊技高確率状態(RT3)は、全ての遊技状態中で最も再遊技役の内部当選確率が高い遊技状態である。再遊技高確率状態(RT3)では、図7に示す横軸の「RT3」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。
再遊技高確率状態(RT3)において内部当選する入賞役には、特別役1、特別役2、再遊技役1、小役1、小役2、小役3a、小役3bがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
図6には、再遊技高確率状態(RT3)において、規定回数の遊技を消化した場合には、上述した再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。また、同図には、特別役1または特別役2に内部当選した場合には、後述する特別役内部当選状態(RT4)に移行することが示され、さらに、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合(特別役1または特別役2に入賞した場合)には、後述する特別遊技状態(RT5)に移行することが示されている。
<特別役内部当選状態(RT4)>
特別役内部当選状態(RT4)は、特別役内部当選フラグがオンに設定された状態であり、遊技者が所定のタイミングで停止操作をすることで特別役1または特別役2のいずれかの役に対応する図柄組み合わせを表示させることができる遊技状態である。特別役内部当選状態では、図7に示す横軸の「RT4」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別役内部当選状態において内部当選する入賞役には、再遊技役1、小役1、小役2、小役3a、小役3bがある。なお、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。
また、図6には、特別役内部当選状態(RT4)において、特別役1または特別役2に対応する図柄組み合わせが表示された場合に、後述する特別遊技状態(RT5)に移行することが示されている。
<特別遊技状態(RT5)>
特別遊技状態(RT5)は、全ての遊技状態中で最も遊技者に有利な遊技状態である。特別遊技状態では、図7に示す横軸の「RT5」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。特別遊技状態において内部当選する入賞役には、小役3b、小役4がある。また、入賞役に当選しなかった場合はハズレとなり、入賞役に対応する図柄組み合わせは表示されない。なお、この特別遊技状態(RT5)で小役3bに入賞した場合、図2に示す右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の2つの入賞ラインで小役3に対応する図柄組み合わせが揃うため、8枚のメダルが払出される。
図6には、特別遊技状態(RT5)において、規定枚数が払い出された場合に再遊技低確率状態(RT1)に移行することが示されている。具体的には、特別役1に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、360枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。また、特別役2に対応する図柄組み合わせが表示されたことに基づいて特別遊技状態に移行した場合には、120枚以上のメダルの払出しが終了すると再遊技低確率状態(RT1)に移行する。
なお、本実施形態では、特別遊技状態が規定枚数の払い出しが実行されると終了するが、例えば、所定の役(例えばシングルボーナス)に当選した場合に終了するものや、さらには所定の回数(例えば8回)の入賞があった場合、または所定の回数(例えば6回)の遊技が行われた場合に終了するものであってもよい。
<AT遊技状態>
本実施形態のスロットマシン100の主制御部300は、5つの遊技状態(RT1、RT2、RT3、RT4、RT5)を制御している。一方、第1副制御部400では、遊技状態が、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、および再遊技高確率状態(RT3)のいずれかである場合に、内部当選した役に関する情報を報知する停止操作演出が開始される場合がある。以下、この停止操作演出が実行されている状態をAT(アシストタイム)遊技状態と称する。ここで、このAT遊技状態の詳細について説明する。
AT遊技状態では、役に内部当選すると、遊技者に有利な結果がもたらされるように停止操作手段の操作タイミング又は押す順番を報知する演出が実行される。具体的には、「再遊技役1−2」に内部当選した場合には再遊技役2に入賞するための押し順を報知し、「再遊技役3−4」に内部当選した場合には再遊技役3に入賞するための押し順を報知する。また、「小役3a」に内部当選した場合には、「ベル図柄」を中リール111中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示させるための押し順を報知する。なお、これらの内部当選役をAT役と称することがある。
「再遊技役1−2」は、再遊技低確率状態(RT1)において内部当選する役である。この役に内部当選すると、再遊技役1(通常リプレイ)または再遊技役2(準備リプレイ)のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役2が遊技者にとってより有利な遊技状態である再遊技高確率準備状態(RT2)に移行する役である点が異なる。すなわち、再遊技役1に入賞するよりも再遊技役2に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT遊技状態において、「再遊技役1−2」に内部当選した場合には、再遊技役2に対応する図柄を揃えるための停止操作順序を報知する演出が実行される。
「再遊技役3−4」は、再遊技高確率準備状態(RT2)において内部当選する役である。この役に内部当選すると、再遊技役3(昇格リプレイ)または再遊技役4(転落リプレイ)のいずれかの役に入賞する。これらの役は、再遊技が付与される点で共通するものの、再遊技役3が遊技者にとってより有利な遊技状態である再遊技高確率状態(RT3)に移行するのに対し、再遊技役4が遊技者にとって不利な遊技状態である再遊技低確率状態(RT1)に移行する点が異なる。すなわち、再遊技役4に入賞するよりも再遊技役3に入賞する方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT遊技状態において、「再遊技役3−4」に内部当選した場合には、再遊技役3に対応する図柄を揃えるための停止操作順序を報知する演出が実行される。
「小役3a」は、特別遊技状態(RT5)を除く遊技状態において内部当選する役である。この役に内部当選すると、「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)または中リール111の上段(図2に示す番号4の位置参照)のいずれかに表示される。上述したように「ベル図柄」が中リール111の中段に表示されると12枚のメダルが払い出され、「ベル図柄」が中リール111の下段に表示されると4枚のメダルが払い出される。すなわち、「ベル図柄」が中リール111の下段に表示されるよりも中リール111の上段に表示される方が遊技者にとって有利な結果になる。このため、AT遊技状態において、「小役3a」に内部当選した場合には、「ベル図柄」を中リール111の中段に表示させるための停止操作順序を報知する演出が実行される。
本実施形態のスロットマシン100では、第1副制御部400のRAM408に設けられたATフラグがオンに設定されることにより、第1副制御部メイン処理において、AT遊技状態になる演出が実行される。このATフラグは、RAM408に設けられたAT回数(残AT回数と称する場合もある)に従ってオンに設定される。ここでAT回数とは、オフに設定されているATフラグをオンに切り替える回数を示すものである。本実施形態では、遊技状態が、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、および再遊技高確率状態(RT3)のいずれかであって、かつATフラグがオフの場合に、AT回数が1以上であればAT回数から1を減じてATフラグがオンに設定される。なお、AT回数が0の場合には、ATフラグはオフのままである。このAT回数は、第1副制御部400のRAM408に記憶されており、所定の条件に従って加算される。本実施形態では、小役3aに内部当選した場合および小役4に内部当選した場合に、抽選によってAT回数に1が加算される場合がある。また、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、および再遊技高確率状態(RT3)のいずれかの遊技状態にあるときに小役3bに内部当選すると、AT回数に1が加算される。さらに、遊技状態が特別遊技状態(RT5)のときにハズレに内部当選すると、AT回数に1が加算される。オンに設定されたATフラグは、遊技状態が特別遊技状態(RT5)から再遊技低確率状態(RT1)へ移行した場合にオフに設定される。
なお、AT回数によらず、所定の条件(例えば特定の遊技状態になったとき)に従ってAT遊技状態が開始、終了されるようにしてもよい。また、所定の条件に従ってAT回数を加算するか否かの抽選が実行されるようにしてもよい。このAT遊技が実行されている状態では、遊技者がメダルを得やすくなる。この期間の長さ等によっては、上記説明した特別遊技状態(RT5)よりも遊技者に有利な状態になる場合がある。
<処理の概要>
以下、上記説明した主制御部300、第1副制御部400、および第2副制御部500における処理をフローチャートを用いて説明する。この説明に先立って、これらの処理によってもたらされる動作の概要を説明する。
本実施形態のスロットマシン100では、小役3a又は小役4に内部当選したときに、抽選によって後述する演出リール制御の実行を許容する。さらにベットボタン130〜132の操作がされたことに基づいて、この演出リール制御を実行する。本実施形態においてこれらの演出リール制御とは、演出対象リール(本実施形態では全てのリール110〜112を演出対象リールとして使用)が停止操作によって停止された後に、これらの演出対象リールのうちの少なくとも一つを予め定められた回転量だけ回転させる演出をいう。また、演出対象リールとは、この演出リール制御によって遊技者に所定の態様を視認させるために用いられるリールをいう。さらに、この演出対象リールのうち、演出リール制御によって回転されるリールを回転対象リールと称する。
本実施形態のスロットマシン100は、小役3a又は小役4に内部当選した場合に、ベットボタン130〜132の操作に基づいて演出リール制御が実行されるように構成されている。この構成により、遊技者の注意を引きつけて演出リール制御をより確実に見てもらうようにすることができる。
さらに、本実施形態のスロットマシン100は、小役3a又は小役4に内部当選した場合に演出リール制御を実行にあたって好ましい停止態様(詳細は後述)が導出されやすいように構成されている。すなわち、回転前の停止態様として好ましい図柄態様が遊技の流れの中で導出されるように構成したものである。このようにすることによって、回転前の停止態様をある程度絞り込むことができ、所定の停止態様にするために必要な回転量を予め定めておくことによって、処理負担を軽減し、少ないデータ容量による演出リール制御を実行するようにしたものである。なお、停止態様とは、所定の図柄が視認可能領域内(本実施形態では表示窓113内)の所定の位置に停止していることをいう。
以下、主制御部300、第1副制御部400、第2副制御部500の処理について図面を用いて説明する。
<主制御部メイン処理>
まず、図8を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図8に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップS101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
ステップS103では、メダル投入/スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、メダルが投入されたことを示す投入コマンドの送信準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップS105へ進む。なお、このメダル投入/スタート操作受付処理の詳細については、図10を用いて後述する。
ステップS105では、投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。
ステップS107では、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS109では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS107で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行うとともに、この内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400へ送信するための準備を行なう。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがオンになる。なお、この入賞役内部抽選処理の詳細については図11を用いて後述する。
ステップS111では、内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。なお、このリール停止データは、主制御部300のROM306内に記憶されている。
ステップS113では、リール回転処理が実行され、全リール110乃至112の回転を開始させる。なお、このリール回転処理の詳細については図12を用いて後述する。
ステップS115では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引き込みコマ数に従ってリール110乃至112の何れかを停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップS117へ進む。なお、このリール停止制御処理の詳細については図15を用いて後述する。
ステップS117では、入賞判定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組み合わせが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ANY−ベル−ANY」が揃っていたならば小役3に入賞したと判定する。
ステップS119では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。
ステップS121では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、再遊技高確率状態(RT3)、特別役内部当選状態(RT4)、特別遊技状態(RT5)の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件又は終了条件の成立により、遊技状態を移行する。また、現在の遊技状態を示す遊技状態更新コマンドの送信準備を行う。以上により1遊技が終了する。以降、ステップS103へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
次に図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS203では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップS205では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS207では、各種遊技処理が実行され、割込みステータスに応じた処理が実行される。
ステップS209では、タイマ更新処理を行う。より具体的には、各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。また、遅延タイマ(詳細は後述)が設定されている場合には、この遅延タイマの減算処理を行う。
ステップS211では、コマンド設定送信処理を行い、送信準備されていた各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、投入コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部当選コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転の開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、入賞判定コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、リール停止コマンド、遊技状態更新コマンド、演出リール制御実行コマンド)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップS213では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS215では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS205において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ339、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップS217では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS221に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS219に進む。
ステップS219では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図8に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップS221では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図8に示す主制御部メイン処理に復帰する。
次に、図10を用いて、図8の主制御部メイン処理におけるメダル投入/スタート操作受付処理(ステップS103)の詳細について説明する。同図は、図8に示すメダル投入/スタート操作受付処理(ステップS103)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1101では、スタートレバー135の操作がされたか否かを判定する。スタートレバー135の操作がされない場合にはこのステップS1101を繰り返し実行し、スタートレバー135の操作がされた場合にステップS1103に進む。
ステップS1103では、メダルの投入枚数が規定数であるか否かを判定する。メダルの投入枚数は、主制御部タイマ割込処理の入力ポート状態更新処理(図9のステップS205)において、センサ情報に基づいて計算される。この投入枚数が規定数(特別遊技状態では2枚、特別遊技状態以外の遊技状態では3枚)である場合には、ステップS1105に進み、そうでない場合には、ステップS1101に戻る。
ステップS1105では、スタートレバー操作受付コマンドを第1副制御部400に送信する準備が実行される。なお、このスタートレバー操作受付コマンドは、演出リール制御許容フラグが設定されているか否かを示す情報も含まれている。このスタートレバー操作受付コマンドの送信準備が終了すると、この図10に示すメダル投入/スタート操作受付処理が終了する。
次に、図11を用いて、図8の主制御部メイン処理における入賞役内部抽選処理(ステップS109)の詳細について説明する。同図は、図8に示す入賞役内部抽選処理(ステップS109)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1201では、図8に示すステップS107で取得した乱数に基づき、入賞役の内部抽選が実行される。なお、役が抽選されたことを、役に内部当選したと称することがある。この内部抽選の後、ステップS1203に進む。
ステップS1203では、小役3aまたは小役4に内部当選したか否かが判定される。これらの役に内部当選している場合にはステップS1205に進み、そうでない場合にはステップS1217に進む。
ステップS1205では、演出リール制御準備フラグをオンに設定するか否かの抽選が実行され、ステップS1207に進む。
ステップS1207では、ステップS1205での抽選に当選したか否かが判定される。この抽選に当選している場合にはステップS1209に進み、当選していない場合にはステップS1213に進む。
ステップS1209では、演出リール制御準備フラグがオンに設定される。この演出リール制御準備フラグは主制御部300のRAM308に格納されており、このフラグがオンに設定されていると、第3停止後に演出リール制御許容フラグがオンに設定される(図16を用いて後述)。演出リール制御準備フラグがオンに設定されると、ステップS1217に進む。
一方、ステップS1207で、ステップS1205の抽選に当選していない場合に進むステップS1211では、偽演出リール制御準備フラグをオンに設定するか否かの抽選が実行され、ステップS1213に進む。
ステップS1213では、ステップS1211での抽選に当選したか否かが判定される。この抽選に当選している場合にはステップS1215に進み、当選していない場合にはステップS1217に進む。
ステップS1215では、偽演出リール制御準備フラグがオンに設定される。この偽演出リール制御準備フラグは主制御部300のRAM308に格納されており、このフラグがオンに設定されていると、第3停止後に偽演出リール制御許容フラグがオンに設定される(図16を用いて後述)。偽演出リール制御準備フラグがオンに設定されると、ステップS1217に進む。
ステップS1217では、内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備が実行される。なお、この内部当選コマンドは、内部当選の結果に加えて、演出リール制御準備フラグが設定されているか否かを示す情報と、偽演出リール制御準備フラグが設定されているか否かを示す情報が含まれている。この内部当選コマンドの送信準備が終了すると、この図11に示す入賞役内部抽選処理が終了する。
次に、図12を用いて、図8の主制御部メイン処理におけるリール回転処理(ステップS113)の詳細について説明する。同図は、図8に示すリール回転処理(ステップS113)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1301では、演出リール制御許容フラグがオンに設定されているか否か判定される。なお、この演出リール制御許容フラグは、後述する図16のステップS1703でオンに設定されるフラグであり、主制御部300のRAM308に設けられている。この条件を満たす場合にはステップS1303に進み、この条件を満たさない場合にはステップS1305に進む。
ステップS1303では、演出リール制御許容フラグ設定時処理が行われた後、ステップS1309に進む。なお、この演出リール制御許容フラグ設定時処理については図13を用いて後述する。
ステップS1301で演出リール制御許容フラグがオンに設定されていない場合に進むステップS1305では、偽演出リール制御許容フラグがオンに設定されているか否か判定される。なお、この偽演出リール制御許容フラグは、後述する図16のステップS1711でオンに設定されるフラグであり、主制御部300のRAM308に設けられている。この条件を満たす場合にはステップS1307に進み、この条件を満たさない場合にはステップS1309に進む。
ステップS1307では、偽演出リール制御許容フラグ設定時処理が行われた後、ステップS1309に進む。なお、この偽演出リール制御許容フラグ設定時処理については図14を用いて後述する。
ステップS1309では、遊技間隔タイマの値が0であるか否か判定される。遊技間隔タイマの値が0である場合には、ステップS1311に進み、そうでない場合には再度ステップS1309を実行する。なお、遊技間隔カウンタとは、遊技と遊技の間隔を調整するために、主制御部300のRAM308に設けられたカウンタであり、上述したタイマ更新処理でカウントダウンされる(図9のステップS209)。本実施形態では、前回のリールの回転開始から4.1秒経過したときにこの遊技間隔カウンタの値が0になるように、リールの回転開始の直前にその値が初期化される(図12のステップS1311)。これによって、遊技間の最低所要時間を担保し、射幸性を抑えている。
ステップS1311では、上記説明した遊技間隔カウンタの値の初期化が実行され、ステップS1313に進む。
ステップS1313では、全リール110〜112の回転を開始する処理が実行され、このリール回転処理が終了する。
次に、図13を用いて、図12のリール回転処理における演出リール制御許容フラグ設定時処理(ステップS1303)の詳細について説明する。同図は、図12に示す演出リール制御許容フラグ設定時処理(ステップS1303)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1401では、遅延タイマが設定される。この遅延タイマは遊技の進行を遅延させる時間を定めたタイマである。本実施形態では、内部当選結果に基づいてこのタイマの値を設定している。なお、内部当選結果の他に、入賞結果、あるいは遊技状態の移行等の条件に基づいて定めたり、これらの条件を用いずに抽選で定めたりしてもよい。この遅延タイマの値は主制御部300のRAM308に格納されており、上述したタイマ更新処理でカウントダウンされる(図9のステップS209)。この遅延タイマの設定後、ステップS1403に進む。
ステップS1403では、遅延タイマが規定値を下回ったか否かが判定される。本実施形態では、遅延タイマの値が1000ms未満である場合、演出リール制御を行わないようにするため、上記規定値を1000msに設定している。この条件を満たす場合にはステップS1413に進み、そうでない場合にはステップS1405に進む。
ステップS1405では、RAM308に設けられた信号状態記憶領域を参照し、ベットボタン130〜132の操作がされたか否かを判定する。なお、ベットボタン130〜132が操作されたことを示す情報は主制御部のタイマ割込処理の入力ポート状態更新処理によって検出される(図9のステップS205)。ベットボタン130〜132の操作がされた場合にはステップS1407に進み、そうでない場合にはステップS1403に戻る。
ステップS1407では、遅延タイマの残り時間を参照し、示唆回転態様データを設定する。なお、この示唆回転態様データについては図25を用いて後述する。この示唆回転態様データの設定後、ステップS1409に進む。
ステップS1409では、演出リール制御実行コマンドを第1副制御部400に送信する準備が実行され、ステップS1411に進む。なお、演出リール制御実行コマンドを受信した第1副制御部400では、所定の演出が実行される(図18のステップS3109、ステップS3111参照)。
ステップS1411では、回転対象リールの回転処理が実行される。具体的には、ステップS1407で設定された示唆回転態様データに基づいて、リール110〜1112を駆動させるステッピングモータの励磁を切り替える命令を、駆動回路322に送信する。なお、回転対象リールは、演出リール制御準備処理で決定されている(図16のステップS1707)。この回転処理が終わると、ステップS1413に進む。
ステップS1413では、遅延タイマの値が0であるか否か判定される。遅延タイマの値が0である場合には、ステップS1415に進み、そうでない場合には再度ステップS1413を実行する。このステップS1413は、遅延タイマに設定された値が0にカウントダウンされるまでの間、繰り返し実行される。これによって遊技を遅延させる処理(フリーズ)が行われることになる。このステップS1413の遅延処理が実行されることによって、遊技者に演出リール制御を確実に見せるとともに、第1副制御部400において、演出リール制御実行コマンドを受信したことにより実行される所定の演出(図18のステップS3111)を遊技者に確実に見せることができる。
ステップS1415では、演出リール制御許容フラグがオフに設定(消去)され、この演出リール制御許容フラグ設定時処理を終了する。
次に、図14を用いて、図12のリール回転処理における偽演出リール制御許容フラグ設定時処理(ステップS1307)の詳細について説明する。同図は、図12に示す偽演出リール制御許容フラグ設定時処理(ステップS1307)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1501では、遅延タイマが設定される。この遅延タイマは遊技の進行を遅延させる時間を定めたタイマである。本実施形態では、内部当選結果に基づいてこのタイマの値を設定している。なお、内部当選結果の他に、入賞結果、あるいは遊技状態の移行等の条件に基づいて定めたり、これらの条件を用いずに抽選で定めたりしてもよい。この遅延タイマの値は主制御部300のRAM308に格納されており、上述したタイマ更新処理でカウントダウンされる(図9のステップS209)。この遅延タイマの設定後、ステップS1503に進む。
ステップS1503では、遅延タイマが規定値を下回ったか否かが判定される。本実施形態では、遅延タイマの値が1000ms未満である場合、偽演出リール制御を行わないようにするため、上記規定値を1000msに設定している。この条件を満たす場合にはステップS1513に進み、そうでない場合にはステップS1505に進む。
ステップS1505では、RAM308に設けられた信号状態記憶領域を参照し、ベットボタン130〜132の操作がされたか否かを判定する。なお、ベットボタン130〜132が操作されたことを示す情報は主制御部のタイマ割込処理の入力ポート状態更新処理によって検出される(図9のステップS205)。ベットボタン130〜132の操作がされた場合にはステップS1507に進み、そうでない場合にはステップS1503に戻る。
ステップS1507では、遅延タイマの残り時間を参照し、偽示唆回転態様データを設定する。なお、この偽示唆回転態様データについては図29を用いて後述する。この偽示唆回転態様データの設定後、ステップS1509に進む。
ステップS1509では、偽演出リール制御実行コマンドを第1副制御部400に送信する準備が実行され、ステップS1511に進む。なお、偽演出リール制御実行コマンドを受信した第1副制御部400では、所定の演出が実行される(図18のステップS3109、ステップS3115参照)。
ステップS1511では、回転対象リール(偽演出リール制御によって回転させるリール)の回転処理が実行される。具体的には、ステップS1507で設定された偽示唆回転態様データに基づいて、リール110〜1112を駆動させるステッピングモータの励磁を切り替える命令を、駆動回路322に送信する。なお、回転対象リールは、演出リール制御準備処理で決定される(図16のステップS1707)。この回転処理が終わると、ステップS1513に進む。
ステップS1513では、遅延タイマの値が0であるか否か判定される。遅延タイマの値が0である場合には、ステップS1515に進み、そうでない場合には再度ステップS1513を実行する。このステップS1513は、遅延タイマに設定された値が0にカウントダウンされるまでの間、繰り返し実行される。これによって遊技を遅延させる処理(フリーズ)が行われることになる。このステップS1513の遅延処理が実行されることによって、遊技者に偽演出リール制御を確実に見せるとともに、第1副制御部400において、偽演出リール制御実行コマンドを受信したことにより実行される所定の演出(図18のステップS3111)を遊技者に確実に見せることができる。
ステップS1515では、偽演出リール制御許容フラグがオフに設定(消去)され、この偽演出リール制御許容フラグ設定時処理を終了する。
次に、図15を用いて、図8の主制御部メイン処理におけるリール停止制御処理(ステップS115)の詳細について説明する。同図は、図8に示すリール停止制御処理(ステップS115)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1601では、各リールに設けられたセンサを用いて、リール110〜112の回転速度が一定か否か判定される。回転が一定である場合にはステップS1603に進み、そうでない場合には再度ステップS1601の処理が実行される。
ステップS1603では、有効なストップボタン操作があったか否か判定される。この有効なストップボタン操作とは、回転しているリールに対応したストップボタンの操作であって、例えば上述の遅延処理等によって無効にされていない操作をいう。このストップボタンの操作があった場合にはステップS1605に進み、そうでない場合には再度ステップS1603の処理が実行される。
ステップS1605では、リールに施された図柄がその回転によってどの位置にあるのかを示す図柄位置情報を取得し、ステップS1607に進む。
ステップS1607では、ステップS1605で取得した図柄位置情報と、主制御部メイン処理において選択されたリール停止データ(図8のステップS111参照)に基づいて、リールの停止位置を決定し、ステップS1609に進む。なお、このリール停止データには、停止操作がされたときの図柄位置情報に対応する引き込み図柄数(詳細は後述)が設定されており、この値を参照して引き込み(詳細は後述)を行うことで表示窓113に所定の図柄を視認可能にすることができる。
ここで、引き込みについて説明する。
大半の遊技者は所定の停止領域に所定の図柄がきたタイミングに停止操作をすることは困難である。よって、所定の停止領域からリールの回転方向上流側の所定の範囲にこの所定の図柄がある場合には、所定の停止領域に所定の図柄を止める停止制御を行うことで、遊技の興趣の低下を抑制、または、遊技の公平性の担保している。このような処理を引き込みと呼び、この引き込みが行われる範囲を引き込み範囲という。しかし、無制限にこの引き込み範囲を設けてしまうと、かえって遊技の興趣を低下させてしまうため、引き込み範囲には最大値を設けている。この引き込み範囲の最大値を最大引き込み範囲と称する(本実施形態では、図柄4つ分に相当する範囲)。また、この引き込みによって停止操作がされたタイミングからリールが停止するまでに移動する距離に相当する図柄の数を引き込み図柄数と称する。
ステップS1609では、ステップS1607で決定した停止位置で停止対象となったリールを停止させる。その後ステップS1611に進む。
ステップS1611では、リール停止情報が更新され、ステップS1613に進む。ここで、リール停止情報とは、リール110〜112の停止順序および停止しているリールの図柄位置を示す情報をいう。
ステップS1613では、第1副制御部400にリール停止コマンドを送信する準備を行い、ステップS1615に進む。なお、リール停止コマンドを受信した第1副制御部400では、所定の演出が実行される(図18のステップS3121)。
ステップS1615では、操作を受け付けることが可能なストップボタン(有効ストップボタン)の更新が行われる。この処理では、回転が停止したリールに対応するストップボタンに対する操作が無効になるように設定される。その後、ステップS1617に進む。
ステップS1617では、全てのリール110〜112が停止したか否かが判定される。全てのリール110〜112が停止している場合にはステップS1619に進み、そうでない場合にはステップS1621に進む。
ステップS1619では、演出リール制御準備処理が実行され、その後、このリール停止制御処理が終了する。なお、この演出リール制御準備処理については、図16を用いて後述する。
ステップS1617で全てのリール110〜112が停止していない場合に進むステップS1621では、リール停止データの更新が実行される。より詳細には、既に停止しているリールの図柄位置情報に基づいて、回転中のリールに対するリール停止データが更新される。このことによって、既に停止しているリールに施された図柄のうち表示窓113内に視認可能になっている図柄に、回転中のリールに施された図柄の位置をあわせて停止させ、表示窓113内で視認可能な図柄態様を調整することができる。このリール停止データの更新後、ステップS1603に進む。
次に、図16を用いて、図15のリール停止制御処理における演出リール制御準備処理(ステップS1619)の詳細について説明する。同図は、図15に示す演出リール制御処理(ステップS1619)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS1701では、演出リール制御準備フラグがオンに設定されているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1703に進み、この条件を満たさない場合にはステップS1709に進む。なお、この演出リール制御準備フラグは、入賞役内部抽選処理においてオンに設定されるフラグである(図11のステップS1209)。
ステップS1703では、演出リール制御許容フラグがオンに設定され、ステップS1705に進む。
ステップS1705では、演出リール制御準備フラグがオフに設定(消去)され、ステップS1707に進む。
一方、ステップS1701で演出リール制御準備フラグがオンに設定されていない場合に進むステップS1709では、偽演出リール制御準備フラグがオンに設定されているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS1711に進み、この条件を満たさない場合にはこの演出リール制御準備処理を終了する。なお、この偽演出リール制御準備フラグは、入賞役内部抽選処理においてオンに設定されるフラグである(図11のステップS1215)。
ステップS1711では、偽演出リール制御許容フラグがオンに設定され、ステップS1713に進む。
ステップS1713では、偽演出リール制御準備フラグがオフに設定(消去)され、ステップS1707に進む。
ステップS1707では、回転対象リールを設定する。具体的には、小役4に内部当選している場合は、最後に停止(第3停止操作による停止)されるリールを回転対象リールとして設定する。また、小役3aに内部当選している場合は、左リール110および右リール112のうち、後に停止されたリールを回転対象リールして設定する。この処理の後この演出リール制御準備処理を終了する。
<第1副制御部400の処理>
次に、図17を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図17(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図17(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図17(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図17(a)のステップS301では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS301で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。この処理で、内部当選の結果を表す情報である内部当選情報を記憶させるための領域と、遊技状態を表す情報であるRT更新情報を記憶させるための領域が、それぞれRAM408に設けられる。
ステップS303では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS305の処理に移行する。
ステップS305では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS307では、主制御部300から受信した各コマンドに対応する処理であるコマンド処理が実行される。
ステップS309では、演出制御処理を行う。ここでは、RAM408内に設けられた演出予約領域内にある演出予約情報に従って、演出の準備を行う。この準備には例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。なお、この演出制御処理の詳細については図18を用いて後述する。
ステップS311では、ステップS309の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS313では、ステップS309の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップS315では、ステップS309の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップS309で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS303へ戻る。
次に、図17(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS321では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図17(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS331では、図17(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS303において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS303において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS333では、ステップS315で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図18を用いて、図17(a)の第1副制御部メイン処理における演出制御処理(ステップS309)の詳細について説明する。同図は、図17(a)に示す演出制御処理(ステップS309)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3101では、内部当選コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3103に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3105に進む。
ステップS3103では、内部当選コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図19を用いて後述する。その後、ステップS3105に進む。
ステップS3105では、スタートレバー操作受付コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3107に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3109に進む。
ステップS3107では、スタートレバー操作受付コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図20を用いて後述する。その後、ステップS3109に進む。
ステップS3109では、演出リール制御実行コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3111に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3113に進む。
ステップS3111では、演出リール制御実行コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図20を用いて後述する。その後、ステップS3113に進む。
ステップS3113では、偽演出リール制御実行コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3115に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3117に進む。
ステップS3115では、偽演出リール制御実行コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図20を用いて後述する。その後、ステップS3117に進む。
ステップS3117では、遊技状態更新コマンドを受け付けたか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3119に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3121に進む。
ステップS3119では、遊技状態更新コマンド受付時処理が実行される。この処理の詳細は図21を用いて後述する。その後、ステップS3121に進む
ステップS3121では、内部当選コマンド、スタートレバー操作受付コマンド、演出リール制御実行コマンド、偽演出リール制御実行コマンド、および遊技状態更新コマンド以外のコマンドを受け付けた場合の処理が実行される。例えば、リール停止コマンドを受け付けた場合に対応する演出データの読み出し等の処理を行う。その後、この演出制御処理を終了する。
次に、図19を用いて、図18の演出制御処理における内部当選コマンド受付時処理(ステップS3103)の詳細について説明する。同図は、図18に示す内部当選コマンド受付時処理(ステップS3103)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3201では、内部当選コマンドに含まれる内部当選情報に基づいて、小役3aに内部当選しているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3203に進み、この条件を満たさない場合にはステップS3209に進む。
ステップS3203では、ATフラグがオンに設定されているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3207に進み、そうでない場合には、ステップS3205に進む。なお、ATフラグは、後述する遊技状態更新コマンド受付時処理においてオンに設定される(図21のステップS3409)。
ステップS3205では、内部当選コマンドに含まれる演出リール制御準備フラグの情報に基づいて、演出リール制御準備フラグがオンに設定されているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3207に進み、そうでない場合には、ステップS3219に進む。
ステップS3207では、ベル図柄を中リール111の中段(図2(a)の番号5の位置参照)に停止させる押し順(図7の小役3aの備考欄中、押し順正解時参照)を報知する演出データが読み出される。なお、第1副制御部400および第2副制御部500では、読み出された演出データに従って演出が実行される(図17のステップS311〜ステップS315、および図22参照)。以降の演出データについても同様に演出が実行される。この演出データが読み出された後、ステップS3219に進む。
ステップS3201において、小役3aに内部当選していない場合に進むステップS3209では、遊技状態が特別遊技状態(RT5)であって、かつハズレまたは小役4に内部当選しているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3211に進み、そうでない場合にはステップS3213に進む。なお、遊技状態を示す情報は、遊技状態更新コマンドに含まれており、このコマンドの受信時に第1副制御部400のRAM408内に記憶される。
ステップS3211では、7揃い報知用の演出データが読み出される。ここでの、7揃いとは、図2(a)に示す中段入賞ラインL1にセブン2図柄が揃うことを指す。この演出データが読み出されると、ステップS3219に進む。
ステップS3209で、遊技状態が特別遊技状態(RT5)であって、ハズレまたは小役4に内部当選している、という条件を満たさない場合に進むステップS3213では、ATフラグがオンに設定されているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3215に進み、そうでない場合には、ステップS3219に進む。
ステップS3215では、内部当選コマンドに含まれる内部当選情報に基づいて、AT役に内部当選しているか否か判定される。具体的には、「再遊技役1−2」又は「再遊技役3−4」に内部当選しているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3217に進み、そうでない場合には、ステップS3219に進む。
ステップS3217では、内部当選役に合わせて、遊技者が有利な結果を得るための停止操作条件(図7の備考欄中の正解時参照)の報知(AT報知)を実行するための演出データが読み出される。その後、ステップS3219に進む。
ステップS3219では、演出リール制御準備フラグがオンに設定されているか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3221に進み、そうでない場合にはこの内部当選コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3221では、AT回数に1が加算され、この内部当選コマンド受付時処理を終了する。
次に、図20(a)を用いて、図18の演出制御処理における、スタートレバー操作受付コマンド受付時処理(ステップS3107)の詳細について説明する。図20(a)は、図18に示すスタートレバー操作受付コマンド受付時処理(ステップS3107)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3301では、演出リール制御許容フラグがオンに設定されているか否かが判定される。この条件を満たす場合にはステップS3303に進み、そうでない場合にはこのスタートレバー操作受付コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3303では、ベットボタン130〜132の操作を促す報知をするための演出データが読み出される。この演出データが読み出された後、このスタートレバー操作受付コマンド受付時処理を終了する。
次に、図20(b)を用いて、図18の演出制御処理における、演出リール制御実行コマンド受付時処理(ステップS3111)の詳細について説明する。図20(b)は、図18に示す演出リール制御実行コマンド受付時処理(ステップS3111)の流れを示すフローチャートである。
ここでは、ステップS3305において、示唆回転態様に応じた演出データが読み出される。なお、本実施形態では演出リール制御は所定の内部当選役(RT1〜RT3中の小役3a、およびRT5中の小役4)に限定されているため、回転対象リールおよびその回転量のパターン数が抑えられている。すなわち、演出を実行する処理が簡易になるため、この演出を演出リール制御とを容易に合わせることができる。この演出データが読み出された後、この演出リール制御実行コマンド受付時処理を終了する。
次に、図20(c)を用いて、図18の演出制御処理における、偽演出リール制御実行コマンド受付時処理(ステップS3115)の詳細について説明する。図20(c)は、図18に示す偽演出リール制御実行コマンド受付時処理(ステップS3115)の流れを示すフローチャートである。
ここでは、ステップS3307において、偽示唆回転態様に応じた演出データが読み出される。なお、本実施形態では偽演出リール制御は所定の内部当選役(RT1〜RT3中の小役3a、およびRT5中の小役4)に限定されている。この演出データが読み出された後、この偽演出リール制御実行コマンド受付時処理を終了する。
次に、図21を用いて、図18の演出制御処理における遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3119)の詳細について説明する。同図は、図18に示す遊技状態更新コマンド受付時処理(ステップS3119)の流れを示すフローチャートである。
まず、最初のステップS3401では、遊技状態が再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、および再遊技高確率状態(RT3)のいずれかの場合に小役3bに内部当選したか、または遊技状態が特別遊技状態(RT5)の場合にどの役にも内部当選していない(ハズレに内部当選した)かのいずれかの条件が満たされているか否か判定される。これら2つの条件のうち一方を満たす場合には、ステップS3403に進み、そうでない場合にはステップS3405に進む。
ステップS3403では、AT回数(残りAT回数)に1が加算され、ステップS3405に進む。
ステップS3405では、まずATフラグがオンに設定されているか否か判定される。ATフラグがオンに設定されている場合にはステップS3413に進み、そうでない場合にはステップS3407に進む。
ステップS3407では、残AT回数の減算処理が実行される。具体的には、AT回数から1が減算される。その後、ステップS3413に進む。
ステップS3407では、まずAT回数(残AT回数)が1以上であるか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3409に進み、そうでない場合にはこの遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3409では、ATフラグがオンに設定され、ステップS3411に進む。
ステップS3411では、AT回数(残AT回数)から1が減算され、この遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3405においてATフラグがオンに設定されている場合に進むステップS3413では、遊技状態更新コマンドに含まれる新たな遊技状態を示す情報、および第1副制御部400のRAM408に記憶されている現在の遊技状態を示す情報(RT情報)に基づいて、特別遊技状態(RT5)から再遊技低確率状態(RT1)へ遊技状態が移行したか否か判定される。この条件を満たす場合にはステップS3415に進み、そうでない場合には、この遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
ステップS3415では、ATフラグがオフに設定される(ATフラグの消去)。その後、この遊技状態更新コマンド受付時処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
次に、図22を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図22(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図22(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図22(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図22(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図22(a)のステップS401では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップS401で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS403では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS405の処理に移行する。
ステップS405では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS407では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS409では、演出制御処理を行う。具体的には、ステップS407で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。例えば、背景画像に関する画像制御を行う演出データおよびシャッタ演出に関する演出データをROM506から読み出す処理を実行する。また、これ以外の演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップS411では、ステップS409の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップS409で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS413では、ステップS409の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップS409読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行う。例えば、表示画像(報知画像、背景画像)に関する画像制御が実行される。この画像制御処理については、図22(d)を用いて後述する。この画像制御処理が終了すると、ステップS403へ戻る。
次に、図22(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS415では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図22(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS417では、図22(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS403において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS403において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS419では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図22(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップS413の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示す図である。
ステップS421では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS423では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS425に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS425では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS421でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)、透過度など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS427では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS429では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS431に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS431では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
ここで、図13のステップS1411の回転処理、および図14のステップS1511の回転処理において、リール110〜112を駆動するステッピングモータの制御方法の一例について説明する。以下では、ステッピングモータの概要および通常の遊技におけるリール110〜112の制御(通常回転)について説明した後、この内容を踏まえて上記回転処理におけるステッピングモータの制御方法について説明する。
まず、図23を用いて本実施形態のステッピングモータの概要について説明する。同図は、ステッピングモータの概要を示す図である。
図23(a)は、ステッピングモータの回転軸を中心に構造を示す断面図である。このステッピングモータは所謂PM型のステッピングモータであり、その周囲に複数の磁石が配置された回転子Rと、所謂二相の巻線構成による4系統の電磁石が順に配置された固定子Sを備えている(図23(a)の拡大図参照)。なお、本実施形態ではPM型のステッピングモータを用いているが、例えば所謂HB型のステッピングモータのように、別の形式のモータを用いてもよい。
回転子Rに配置された磁石は、N極とS極が等間隔で交互に並ぶように配置されたものであり、その総数は252個である。固定子Sに配置された、電磁石A1、電磁石B1、電磁石A2、および電磁石B2の4系統の電磁石は、回転子Rに配置された磁石に対向するように等間隔で並べられている。1系統の電磁石の数は63個であり、固定子S全体には252個の電磁石が配置されている。
このステッピングモータは、固定子Sに配置された4系統の電磁石を制御することによって回転子Rの周囲に配置された磁石との間に力を与え、回転子Rを回転させるものである。図23(b)には、4系統の電磁石を制御する際に用いられる制御用のパルスの一例が示されている。このパルスは1−2相励磁と呼ばれる励磁方式のパルスである。この方式では、固定子Sの励磁パターンは8パターンになる。図23(c)には、この8つの励磁パターンが、4系統の電磁石に対する信号によって示されている。このパターンは主制御部300のROM306に記憶されている。
リール110〜112を順方向に回転させる場合には、パターン1、パターン2、パターン3、・・・というように、図23(c)に示すパターンを上から下に向かって順に切り替える制御を行う。なお、パターン8の次はパターン1に切り替える制御を行う。また、リール110〜112を逆方向に回転させる場合には、順方向に回転させる場合と逆に、図23(c)に示すパターンを下から上に向かって順に切り替える制御を行う。なお、パターン1の次はパターン8に切り替える制御を行う。さらに、リール110〜112を停止させる場合には、励磁パターンを維持する制御を行えばよい。ただし、本実施形態では、停止状態をより大きいトルクで維持するために、所謂2相励磁と呼ばれる励磁方式によりリール110〜112の停止状態を維持している。
本実施形態のステッピングモータは、励磁パターンを504回切り替えることで、リール110〜112を一回転させることができるものである。すなわち、リール110〜112の位置を0.71°(360°/504)刻みで制御することができる。なお、図柄1つ分移動させる場合は、順方向あるいは逆方向のいずれかの方向に励磁パターンを24回(504回/21図柄)切り替えることが必要になる。
以下、毎回の遊技において実行される通常回転を行う際の励磁パターンの変化について、図24を用いて説明する。同図は、通常回転におけるリール制御用のデータを表で示す図である。
図24には、スタートレバー135の操作によって停止状態(停止保持)にあるリール110〜112を徐々に加速(加速制御)した後に一定速度に収束させ(定常回転移行制御)、その後停止操作の操作によって一定速度で回転している(定常回転制御)リール110〜112をそれぞれ停止させる(停止制御)までの、一連の制御を行うためのデータの詳細が示されている。なお、例えば、リール110〜112に施された図柄の位置が表示窓113の有効ライン上に停止するように励磁パターンを調整する等の理由により、停止状態の励磁パターンは一定にならない場合がある。このため、図24では、図23(c)に示す励磁パターンのうち停止状態を維持している励磁パターンを基準とし、そこから順方向に励磁パターンを切り替える回数によって、他の励磁パターンを表している。図24には、この回数が励磁パターンオフセット値として示されている。例えば、励磁パターン2の状態でリールが停止状態である場合には、励磁パターンオフセット値が0であることは励磁パターン2であること示し、励磁パターンオフセット値が1であることは励磁パターン3であること示し、励磁パターンオフセット値が7であることは励磁パターン1であることを示す。
まず、項目「状態」の「停止保持」には、リール110〜112の停止状態を維持するためのデータが示されている。このデータによれば、2相励磁方式により一つの励磁パターンを維持することによってリール110〜112の停止状態が保持され、その際のステッピングモータの使用電流は20%であることが示されている。
続いて、スタートレバー135の操作によりリール110〜112の回転を開始する制御が行われる。項目「状態」の「加速制御」には、リール110〜112の回転を加速させる制御を行うためのデータが示されている。このデータによれば、1−2相励磁方式の励磁パターンを順次切り替えてゆき、その切り替えの間隔を徐々に短くしていくことにより、リール110〜112の回転を加速させる制御が実行されることが示されている。なお、この制御におけるステッピングモータの使用電流は100%であることが示されている。
リール110〜112がある程度加速すると、リール110〜112の回転速度を一定速度に収束させる制御が実行される。項目「状態」の「定常回転移行制御」には、リール110〜112の回転速度を一定速度に収束させる制御を行うためのデータが示されている。このデータによれば、所望の速度に合わせて1−2相励磁方式の励磁パターンを等間隔で順次切り替えることにより、リール110〜112の回転速度を一定速度に収束させる制御が実行されることが示されている。なお、この制御におけるステッピングモータの使用電流は100%であることが示されている。
リール110〜112の回転速度が一定速度に収束した後、ストップボタン137〜139の操作に基づき後述する停止制御がされるまで、リール110〜112の回転速度は一定速度に保たれる。項目「状態」の「定常回転制御」には、リール110〜112の回転速度を一定速度に保つためのデータが示されている。このデータによれば、所望の速度に合わせて1−2相励磁方式の励磁パターンを等間隔で順次切り替えることが示されている。この制御により、リール110〜112の回転速度が一定に保たれる。なお、上記「定常回転移行制御」によって既にリールの回転速度が一定に収束しているため大きなトルクを必要としない。このため、この制御におけるステッピングモータの使用電流は60%となっている。なお、定常回転制御には励磁パターンオフセット値が0〜7の計8つしか示されていないが、リール110〜112の停止制御がされるまで、この定常回転制御は繰り返される。
上記定常回転制御の実行中にストップボタン137〜139が操作されるとリール110〜112の回転を停止する制御が行われる。項目「状態」の「停止制御」には、リール110〜112の回転を停止するためのデータが示されている。このデータによれば、リール110〜112の回転が開始する前の励磁パターンが2相励磁方式によって維持されることが示されている。この制御により、リール110〜112を停止させる。なお、この制御におけるステッピングモータの使用電流は20%であることが示されている。
以上、通常回転におけるリール制御の一例について説明した。続いて、図13のステップS1411の回転処理について説明する。
図25は、示唆回転態様パターンデータの概要を示す図である。上記説明したように本実施形態の遊技台では、小役3aまたは小役4に内部当選した場合に、抽選(図11のステップS1205)によって演出リール制御許容フラグ設定時処理が実行される(図12のステップS1303および図13)。この処理では、ベットボタン130〜132の操作に基づいて示唆回転態様データが設定され(図13のステップS1407)、この示唆回転態様データに従ってリール110〜112の回転処理が実行される(図13のステップS1411)。上述した演出リール制御は、この回転処理によって実行される。図25には、小役4に内部当選している場合に設定される示唆回転態様パターンデータAと、小役3aに内部当選している場合に設定される示唆回転態様パターンデータBが示されている。ここで、示唆回転態様パターンAは、演出リール制御許容フラグ設定時処理において設定される遅延タイマ(図13のステップS1401)の残り時間に応じたデータが用意されている。より具体的には、残り時間が4000〜5000msの場合には示唆回転態様データA−1が読み出され、残り時間が3000〜3999msの場合には示唆回転態様データA−2が読み出され、残り時間が2000〜2999msの場合には示唆回転態様データA−3が読み出され、残り時間が1000〜1999msの場合には示唆回転態様データA−4が読み出される。なお、残り時間が0〜999msの場合には、演出リール制御を行わない。したがって、この場合に対応する示唆回転態様データは用意されていない。また、示唆回転態様パターンBに対しても、同様に遅延タイマの残り時間に応じた示唆回転態様データが用意されている(図示省略)。ただし、示唆回転態様データの内容は、示唆回転態様パターンAと示唆回転態様パターンBとで異なる。以下では、示唆回転態様パターンAについて、具体的に説明する。
図26は、示唆回転態様データA−1からA−4までの構成の概要を示す図である。示唆回転態様データは、演出振動制御用のデータと演出移動制御用のデータの2つの制御データを有する。それぞれのデータは、図24を用いて説明した通常回転の制御データと同様に、ステッピングモータの励磁方式と、使用電流の大きさと、励磁パターンオフセット値およびその励磁パターンが維持される保持時間によって制御内容が設定されている。以下、演出振動制御と演出移動制御について順に説明する。
まず、図27を用いて演出振動制御について説明する。同図は、演出振動制御用のデータを表で示す図である。
演出振動制御は、回転対象リールを図柄1/4コマ分だけ順方向および逆方向に回転させる制御である。これにより、リールが振動しているように見せることができる。図27(a)には、励磁パターンオフセット値が0、7、6、・・・、2となるように励磁パターンを切り替え、その後励磁パターンオフセット値が2、3、・・・、0となるように励磁パターンを切り替える制御が、繰り返し実行されることが示されている。なお、この繰り返しの回数は、図27(b)に示されている。また、この演出振動制御は、1−2相励磁方式で行われ、使用電流は100%である。
励磁パターンオフセット値が0、7、6、・・・、2となるように励磁パターンを切り替えると、リールが逆方向に回転する。このときの回転量は、図柄1/4コマ分(励磁パターンの切り替え回数6回/1コマ分回転させるために必要な励磁パターンの切り替え回数24回)である。また、励磁パターンオフセット値が2、3、・・・、0となるように励磁パターンを切り替えると、リールが順方向に回転する。このときの回転量も、逆回転の場合と同じく図柄1/4コマ分である。この1/4コマ分の1回の往復(以下、1/4コマ往復回転と称する)に要する時間は、165msである。
図09(b)には、この1/4コマ往復回転が何回行われるかが示されている。示唆回転態様データA−1が設定された場合、遅延タイマの残り時間が少なくとも4000msあることになる。本実施形態ではこの4000msの間に、この演出振動制御と、後述する演出移動制御(165ms)を実行できるように、上記往復回転の回数を22回に設定している((4000−165)/165≒23.24)。示唆回転態様データA−1以外の場合においても同様に算出した回数を設定している。これにより、遅延処理に合わせて演出リール制御が適切に実行されるようにすることができる。
続いて、図28を用いて演出移動制御について説明する。同図は、演出移動制御用のデータを表で示す図である。この演出移動制御では、励磁パターンオフセット値が0、7、6の順でリールが逆回転するように制御され、励磁パターンを24回切り替えた時点で励磁パターンを保持する。この制御によって、図柄1コマ分(励磁パターンの切り替え回数24回/1コマ分回転させるために必要な励磁パターンの切り替え回数24回)だけ回転対象リールが逆回転することになる。なお、この演出移動制御を行うデータについては、示唆回転態様データA−1〜A−4の全てで共通である。この制御によって、後述する図柄態様(図34参照)を遊技者に見せることができる。
以上、図13のステップS1411の回転処理について説明した。続いて、図14のステップS1511の回転処理について説明する。
図29は、偽示唆回転態様パターンデータの概要を示す図である。上記説明したように本実施形態の遊技台では、小役3aまたは小役4に内部当選した場合に、抽選(図11のステップS1213)によって偽演出リール制御許容フラグ設定時処理が実行される(図12のステップS1307および図14)。この処理では、ベットボタン130〜132の操作に基づいて偽示唆回転態様データが設定され(図14のステップS1507)、この偽示唆回転態様データに従ってリール110〜112の回転処理が実行される(図14のステップS1511)。なお、ここでの回転処理による制御を偽演出リール制御と称する。図29には、小役4に内部当選している場合に設定される偽示唆回転態様パターンデータAと、小役3aに内部当選している場合に設定される偽示唆回転態様パターンデータBが示されている。ここで、偽示唆回転態様パターンAは、偽演出リール制御許容フラグ設定時処理において設定される遅延タイマ(図14のステップS1501)の残り時間に応じたデータが用意されている。より具体的には、残り時間が3000〜3999msの場合には偽示唆回転態様データA−1が読み出され、残り時間が2000〜2999msの場合には偽示唆回転態様データA−2が読み出され、残り時間が1000〜1999msの場合には偽示唆回転態様データA−3が読み出される。なお、残り時間が0〜999msの場合には、偽演出リール制御を行わない。したがって、この場合に対応する偽示唆回転態様データは用意されていない。また、偽示唆回転態様パターンBに対しても、同様に遅延タイマの残り時間に応じた偽示唆回転態様データが用意されている(図示省略)。ただし、偽示唆回転態様データの内容は、偽示唆回転態様パターンAと偽示唆回転態様パターンBとで異なる。以下、偽示唆回転態様パターンAについて、具体的に説明する。
図30(a)は、偽示唆回転態様データA−1からA−3までの構成の概要を示す図である。偽示唆回転態様データは、図26を用いて説明した示唆回転態様データとは異なり、演出振動制御を行うための制御データのみを有する。この制御データは、図27を用いて説明した振動制御用のデータと同様のデータである。すなわち、偽示唆回転態様データによって、1/4コマ往復回転のみを行う制御が実行される。
図30(b)は、1/4コマ往復回転が何回行われるかを示す図である。偽示唆回転態様データA−1が設定された場合、遅延タイマの残り時間が少なくとも3000msあることになる。本実施形態ではこの3000msの間に、この演出振動制御を実行できるように、上記往復回転の回数を18回に設定している(3000/165≒18.18)。偽示唆回転態様データA−1以外の場合においても同様に算出した回数を設定している。
この偽示唆回転態様データでは、演出振動制御のみが実行され、演出移動制御が実行されない。すなわち、1/4コマ往復回転が実行された後、そのまま通常回転が実行される。これに対し示唆回転態様データによる演出では、1/4コマ往復回転が実行された後、後述するように遊技者に有利な図柄態様(図34参照)が表示される。このため、1/4コマ往復回転は、遊技者に有利な図柄態様(図34参照)が表示されることを期待させる演出であるともいえる。本実施形態では、小役4又は小役3aに内部当選し、遊技者に有利な状態にならない(本実施形態では演出リール回転の抽選に外れてAT回数が付与されない)場合であっても、上記説明した偽示唆回転態様データを用いて1/4コマ往復回転を実行させ、遊技者を楽しませることができるようになっている。
以下、上記説明した内容を踏まえ、本実施形態のスロットマシン100の特徴的な動作について説明する。まず、図31、図32を用いて、この動作の概要および本実施形態のスロットマシン100が解決しようとする課題について説明する。図31は、小役4に内部当選した場合に実行され得る演出リール制御と液晶表示装置の演出の一例を示す図である。また、図32は、リールに施された図柄毎に演出パターンを設けたことを示す図である。
まず、スタートレバー135によって遊技が開始して内部抽選が実行され(図8のステップS109)、小役4に内部当選し、さらに演出リール制御準備フラグを設定する抽選(図11のステップS1205)に当選したとする。この結果に従って、所定の停止態様(図31(b)に示す態様)となることを許容するリール停止データが読み出される(図8のステップS111)。さらに、リール回転処理によってリール110〜112が回転する(図12のステップS1313)。一方、第1副制御部400にはリール回転開始コマンドが送信され、液晶表示装置157による所定の演出が実行される(図18のステップS3121)。図31(a)には、リール110〜112が回転している様子と、液晶表示装置157によって演出が実行されている様子が示されている。
続いて、全てのリールに対して停止操作を行うと、上記リール停止データに従って停止制御が行われる(図8のステップS115)。ここでは、後述する所定のタイミングで停止操作を行った結果、リール110〜112のそれぞれに施されたセブン2図柄が表示窓113内に停止し、上記所定の停止態様になったものとして説明を続ける。なお、図31(b)には、停止したリール110〜112に施されたセブン2図柄によって、所定の停止態様が構成されている様子が示されている。
さらに、次の遊技を開始すべくメダルを投入し、スタートレバー135を操作すると、演出リール制御許容フラグ設定時処理が実行され(図12のステップS1303、図13)、遅延タイマが設定される(図13のステップS1401)。この遅延タイマに設定された期間内にベットボタン130〜132の操作によって回転対象リールの回転処理が実行されるようになっている。
また、第1副制御部400には、スタートレバー操作受付コマンドが送信され、液晶表示装置157によりベットボタン130〜132の操作を促す演出が実行される(図18のステップS3107、図20のステップS3303)。図31(c)には、液晶表示装置157によりベットボタン130〜132の操作を促す演出が実行されている場面が示されている。
ここで、液晶表示装置157の演出に従って、ベットボタン130〜132を操作したとする。このとき、演出リール制御許容フラグ設定時処理では、回転対象リールの回転処理(演出リール制御)が実行され(図13のステップS1411)、図27を用いて説明した演出振動制御と、図28を用いて説明した演出移動制御が実行される。図31(d)には、演出振動制御によって、回転対象リール(この図では右リール112)が振動(1/4コマ往復回転)する場面が示されている。また、図31(e)には、演出移動制御によって、回転対象リールが回転(この例では右リール112が1コマ分の逆回転)する場面が示されている。
一方、第1副制御部400には、演出リール制御実行コマンドが送信され(図13のステップS1409)、所定の演出が実行される(図20(b)のステップS3305)。
演出リール制御および液晶表示装置157による演出の実行後、再び全てのリール110〜112が回転を開始し(図12のステップS1313)、液晶表示装置157ではリール回転開始コマンドを受信したことによる演出が実行される(図18のステップS3121)。図31(f)には、リール110〜112が回転している様子と、液晶表示装置157によって演出が実行されている様子が示されている。
以上、図31(a)〜(f)にかけての動作が、本実施形態のスロットマシン100における特徴的な動作の一例である。
ここで、図31において実行される演出リール制御に関して従来のスロットマシンの問題点を説明する。従来のスロットマシンは、フリーズ期間を設けて遊技を遅延させた上で、この間に演出を行っている。しかし、この処理は遊技者の操作に関わらず進行してしまうため遊技者が演出を見逃してしまう場合がある。本実施形態のスロットマシン100は、ベットボタン130〜132の操作に基づいて回転対象リールの回転処理が実行されるように構成されている。これにより、遊技者の注意をより引きつけて、回転対象リールによる演出を確実に見せることができるようにしたものである。
さらに、従来のスロットマシンに関する別の問題について説明する。従来のスロットマシンにおいて、リールの回転が停止した後に、所定の停止態様を導出する演出リール制御が実行されたとする。ここで、リールの回転が停止したときに取り得る図柄態様には様々なパターンがあるため、制御負担やデータ容量が大きくなることが問題になる。
多くのパターンから演出リール制御によって所定の停止態様を導出する場合、これらのパターンの全てに対応できるように演出リール制御に用いるデータを記憶しておく方法がある。しかし、この方法はデータ容量が増加してしまうという問題がある。図32には、一つのリールに施された図柄のうちどの図柄が表示窓に導出されていても、図柄位置10に示す図柄を導出できるようにした場合、その図柄と同数の演出パターン数が必要になることが示されている。
一方、データ容量を増加させないように、リールの状況に応じてどのリールをどのくらい回転させるかをその都度計算させて演出リール制御を実行させる、という方法も考えられる。しかし、遊技の進行とこのような処理を両立させるには、処理が複雑になったり、各ハードウェアの制御負担を招く結果となる。このため、例えば演出リール制御の実行にかかる時間が増大したり、遊技の進行や他の演出とのタイミングを合わせることが困難になったり、遊技を円滑に進行させることができなくなったりする。
本実施形態のスロットマシン100は、演出リール制御が実行される直前の図柄態様を小役3a又は小役4に内部当選した場合に導出できるように構成されている。すなわち、従来の遊技の流れを用いて演出リール制御実行前の停止態様を視認させるようにしたものである。これによって、演出リール制御前の停止態様をある程度絞り込んで演出パターン数を減少させ、所定の停止態様にするために必要な回転量を予め定めておくことができ、上記のような処理負担、データ容量の問題を解決するものである。
以下、これらの動作の詳細について、上記説明したフローチャートを適宜参照しながら図面を用いて説明する。まず、上記図31を用いて説明した動作のうち、液晶表示装置157による演出を除いた動作について説明する。
特別遊技状態(RT5)設定中に小役4に内部当選した場合において、小役4に入賞するための停止操作について説明する。図5に示すように、小役4に対応する図柄組み合わせは、「ブランク2−BAR−BAR」である。小役4に内部当選している場合において、全てのリール110〜112に対してこれらの図柄を引き込むことが可能なタイミング(例えば、対応する図柄が入賞ラインのいずれかから最大引き込み範囲にあるタイミング)で停止操作が行われると小役4に入賞するように停止制御が実行される。なお、この停止制御は、主制御部300のROM306より読み出された停止データに従って実行される(図8のステップS111およびステップS115、図15のステップS1605〜ステップS1609)。
一方、小役4に内部当選している場合において、上記小役4に対応する図柄を引き込むことができない場合、ハズレとなるように停止制御が実行される(図15のステップS1605〜ステップS1609)。本実施形態のスロットマシン100は、このハズレとなる停止制御を行う際に、停止操作のタイミングに基づいて各リールのセブン2図柄を表示窓113内の所定の位置に停止させるように各リールを制御するものであり、さらにこの制御の後に演出リール制御の実行を許容するように構成したものである。以下、この流れについて具体的に説明する。
まず、小役4に内部当選した場合において、各リールのセブン2図柄を表示窓113内の所定の位置に停止させる停止操作のタイミングおよび各リールの停止制御について説明する。
図33は、小役4に内部当選した場合のリール停止データの一例を示す図である。このうち、(a)には、左リール110に対して第1停止操作または第2停止操作がされた場合の停止データの一部が表で示され、(b)には、中リール111に対して第1停止操作または第2停止操作がされた場合の停止データの一部が表で示され、(c)には、右リール112に対して第1停止操作または第2停止操作がされた場合の停止データの一部が表で示されている。また、(d)〜(f)には、第1停止および第2停止の時点でハズレとなることが決まった場合に使用される停止データが示されている。より具体的には、(d)には、左リール110に対して第3停止操作がされた場合の停止データの一部が表で示され、(e)には、中リール111に対して第3停止操作がされた場合の停止データの一部が表で示され、(f)には、右リール112に対して第3停止操作がされた場合の停止データの一部が表で示されている。
図33に示す各表の左端の項目「図柄位置」には、図4に示す図柄の配置位置を示す番号が示されている。また、左から2つめの項目には、「図柄位置」の項目に示された番号に対応する、各リールに施された図柄が示されている。左から3つめの項目「停止位置」には、引き込みによってどの位置の図柄を中段入賞ラインL1に停止表示させるかが、黒丸および上向きの矢印によって示されている。より具体的には、黒丸は、対応する図柄が中段入賞ラインL1(図2に示す番号「2」、「5」、「8」の位置)に引き込まれる図柄であることを示し、矢印は、対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるときに停止操作がされると引き込みが行われることを示している。また、右端の項目「引き込み」には、対応する図柄が中段入賞ラインL1上にあるときに停止操作がされた場合に、引き込む図柄の数が示されている。この数に相当する図柄を引き込むことで、「停止位置」に示された黒丸に対応する図柄が中段入賞ラインに停止する。
図33に示す停止データのうち、太枠で囲まれた部分の図柄が中段入賞ラインL1にあるタイミングで停止操作が行われると、各リールのセブン2図柄を用いたハズレとなる。以下、この処理の詳細を説明する。
まず、図33(a)〜(c)を用いて、小役4に内部当選してから第2停止操作がされるまでの流れを説明する。
図33(a)の太枠で示す部分(図柄位置「9」〜「13」で示す範囲)のうち図柄位置「9」に対応するセブン2図柄が中段入賞ラインL1にあるときに停止操作がされた場合、図柄の引き込みは行われない(図柄位置「9」に対応する「引き込み」の値が0)。すなわち、そのままセブン2図柄を中段入賞ラインL1に停止させるように左リール110の停止制御が行われる。また、図柄位置「10」に対応するブランク1図柄が中段入賞ラインL1にあるときに停止操作がされた場合、図柄1つ分の引き込みが行われる(図柄位置「10」に対応する「引き込み」の値が1)。同様に、図柄位置「11」〜「13」に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるときに停止操作がされた場合にも、それぞれの図柄位置に対応する引き込みが行われる(図柄位置「11」〜「13」に対応する「引き込み」の値参照)。すなわち、セブン2図柄を中段入賞ラインL1に停止させるように左リール110の停止制御が行われる。
すなわち、図33(a)に示す停止データでは、太枠で示す部分(図柄位置「9」〜「13」で示す範囲)に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるときに、第1停止操作または第2停止操作がされると、セブン2図柄を中段入賞ラインL1に停止させるように左リール110の停止制御が行われる。同様に、図33(b)および(c)に示す停止データでは、太枠で示す部分(図柄位置「10」〜「14」で示す範囲)に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるときに、第1停止操作または第2停止操作がされると、セブン2図柄を中段入賞ラインL1に停止させるように左リール110の停止制御が行われる。
次に、小役4に内部当選して、第1停止操作および第2停止操作によって中段入賞ラインL1にセブン2図柄が2つ停止した後に第3停止操作がされ、さらに演出リール制御が実行されるまでの流れについて、図33(d)〜(f)および図34を用いて説明する。図34は、小役4に内部当選した場合の演出リール制御の一例を示す図である。
例えば、中リール111および右リール112の中段入賞ラインL1にセブン2図柄が2つ停止してハズレとなることが決定した場合には、左リール110を停止させるための停止データとして図33(d)に示すリール停止データが読み出される。このリール停止データのうち、太枠で示す部分(図柄位置「8」〜「12」で示す範囲)に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるときに第3停止操作がされると、セブン2図柄を表示窓113の一番下(図2に示す番号「3」の位置)に停止させるように左リール110の停止制御が行われる。すなわち、図2に示す番号「3」「5」「8」の位置にセブン2図柄が停止することになる(図34(c)の一番上の図参照)。
同様にして、左リール110および右リール112の中段入賞ラインL1にセブン2図柄が2つ停止してハズレとなることが決定し、図33(e)に示すリール停止データが読み出された場合には、太枠で示す部分(図柄位置「9」〜「13」で示す範囲)に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるときに第3停止操作がされると、図2に示す番号「2」「6」「8」の位置にセブン2図柄が停止することになる(図34(b)の一番上の図参照)。
また、左リール110および中リール111の中段入賞ラインL1にセブン2図柄が2つ停止してハズレとなることが決定し、図33(f)に示すリール停止データが読み出された場合には、太枠で示す部分(図柄位置「9」〜「13」で示す範囲)に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるときに第3停止操作がされると、図2に示す番号「2」「5」「9」の位置にセブン2図柄が停止することになる(図34(a)の一番上の図参照)。
上記説明したように、小役4に内部当選したときに、所定のタイミング(図33の各停止データのうち、太線で示す部分に対応するタイミング)で停止操作を行うことで、3つのセブン2図柄が中段入賞ラインL1に揃い損ねた停止態様(図34(a)〜(c)の一番上の図参照)によるハズレとなることができる。以下、これらの停止態様を演出リール制御準備態様と称する。この演出リール制御準備態様は、演出リール制御が実行された際に後述する演出リール制御目標態様を導出するために好ましい停止態様である。なお、上記所定のタイミング以外のタイミングではセブン2図柄とは異なる図柄が引き込まれるため、セブン2図柄は表示窓113の外側の領域に停止することになる。
次に、上記説明した演出リール制御準備態様から、演出リール制御が実行される流れについて説明する。
まず、演出リール制御(図13のステップS1411)は、演出リール制御許容フラグ設定時処理(図13)において、ベットボタン130〜132が操作されることにより実行される。なお、演出リール制御許容フラグ設定時処理は、演出リール制御準備フラグを設定するか否かの抽選(図11のステップS1205)に当選した場合に実行される。
演出リール制御準備フラグがオンに設定(図11のステップS1209)にされていると、リール停止制御処理(図8のステップS115、および図15)において全リール110〜112が停止した後で、演出リール制御を実行するためのフラグである演出リール制御許容フラグがオンに設定される(図16のステップS1703)。また、演出リール制御を行う際の回転対象リールについても併せて設定される(図16のステップS1707)。小役4に内部当選している場合には、第3停止操作によって停止されたリールが回転対象リールとして設定される。
その後、メダルの投入操作を行って次の遊技を開始すべくスタートレバー135を操作すると、リール回転処理が実行される(図8のステップS113、図12)。このリール回転処理において、演出リール制御許容フラグがオンに設定されていると、液晶表示装置157でベットボタン130〜132の操作を促す演出が実行される(図20(a)のステップS3303)。この演出に従いベットボタン130〜132の操作を行うと、上記設定された回転対象リールの回転処理(図13のステップS1411)が実行される。この処理によって、第3停止操作によって停止されたリールが1/4コマ往復回転した後、1図柄分逆回転する演出リール制御が実行される。すなわち、演出リール制御準備態様(図34(a)〜(c)の一番上の図参照)から、3つのセブン2図柄が中段入賞ラインL1に揃った停止態様に変化する演出リール制御が実行される。図34(a)〜(c)における上から2つめの図には、セブン2図柄が中段入賞ラインL1に揃った停止態様になった様子が示されている。なお以下では、この演出リール制御によってセブン2図柄が中段入賞ラインL1に揃った停止態様を、演出リール制御目標態様と称する。この演出リール制御目標態様は、演出リール制御を行った後の停止態様の中で遊技者を楽しませることのできる停止態様である。
上記演出リール制御が実行された後、遊技を進行させるために全リール110〜112を回転させる処理が実行される(図12のステップS1313)。図34(a)〜(c)における一番下の図には、全リール110〜112が回転している様子が示されている。
以上説明した動作が、本発明の遊技台における特徴的な動作の一例に相当する。なお、停止操作のタイミングによっては、セブン2図柄が図34(a)〜(c)に示す位置に停止しない場合もあるが、この場合であっても演出リール制御を中止する処理は行わない。すなわち、停止態様に関わらず、演出リール制御の実行が許容される。この場合には演出リール制御目標態様とはならないものの、遊技者は演出リール制御の実行を許容する抽選に当選していたことを知ることができる。なお、例えばセブン2図柄が図34(a)〜(c)に示す位置に停止しない場合には、演出リール制御を実行しない、というように、停止態様によって演出リール制御の実行の可否を判定させてもよい。この場合には、演出リール制御の実行により演出リール制御目標態様を遊技者に確実に見せることができる。なお、上記説明したように演出リール制御を遊技者の操作に基づいて実行させる場合、遊技者の第3停止操作の直後に停止態様の判定を行うと制御負担が増えてしまう。従って、制御負担を軽減する場合には、停止態様の判定を行わない構成が好ましい。ただし停止態様の判定を行うか否かに関わらず、遊技者の操作に基づいて演出リール制御を行うことにより、遊技者の注意をより引きつけて演出を見せることができることに変わりはない。
さらに、本実施形態では、演出リール制御が実行されるとAT回数に1が加算されるように構成しており、遊技者がこの演出リール制御を期待してより積極的に操作を行うようになっている。なお、AT回数に限らず、遊技者に有利な利益が付与されたり、有利な状態に移行するようにしても、遊技者が積極的に操作を行うことが期待できる。また、本実施形態では、従来の遊技における制御である内部当選した役に対する停止制御を用いて、演出リール制御の実行直前の停止態様を導出できるように構成することで、演出パターンの増加を抑えて制御負担を軽減し、少ないデータ容量で演出リール制御を実行することができる。
なお、上記説明において、3つのリール110〜112は、本発明の第2の遊技台における演出対象リールの一例に相当するものである。また、上記演出リール制御準備態様(図34(a)〜(c)の一番上の態様)は、本発明の第2の遊技台における第1停止態様の一例に相当する。このとき、3つのセブン2図柄が本発明の第2の遊技台における第1図柄態様に相当し、セブン2図柄が停止している位置が第1停止領域の一例に相当する(図34(a)〜(c)のSL1で示すライン参照)。また、小役4は、本発明の第2の遊技台における第1の抽選結果の一例に相当する。さらに、上記演出リール制御目標態様(図34(a)〜(c)の上から2つ目の図参照)が、本発明の第2の遊技台における第2停止態様の一例に相当する。このとき、3つのセブン2図柄が本発明の第2の遊技台における第2図柄態様に相当し、セブン2図柄が停止している位置が第2停止領域の一例に相当する(図34(a)〜(c)のSL2で示すライン参照)。
ここで、図35、図36を用いて上記小役4に内部当選した場合の実施例の変形例について説明する。図35は、スロットマシン100に設けられた図柄表示窓113に定義可能な停止領域の一例を示す図である。また、図36は、演出リール制御の変形例の一例を示す図である。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、図34(a)〜(c)のSL1で示すラインを第1停止領域とし、同図中のSL2で示すラインを第2停止領域とした例について説明したが、これらの停止領域は一例であって、表示窓113において1つの演出対象リールに対して図柄一つ分の領域が割り当てられているものであればよい。図35には、表示窓113内において、1つの演出対象リールに対して図柄一つ分の領域を割り当てた停止領域の一例が、点線によって示されている。なお、これらの停止領域は、入賞役に対応する図柄組み合わせが揃ったか否かが判定される入賞ラインと重複するものであってもよく、入賞ラインとは無関係なものであってもよい。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、演出リール制御準備態様では遊技者になんの利益も付与されず、演出リール制御目標態様になるとAT回数に1が加算されるように構成しているが、この実施例のように、第2停止態様となった場合に、遊技者に利益が付与されるようにしてもよい。このように構成することで、遊技の興趣を向上させることができる。なお、利益が付与されない場合であっても演出リール制御によって遊技者を楽しませることができる。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、第1図柄態様と第2図柄態様が同一の図柄態様(3つのセブン2図柄)である場合について説明したが、例えば図36(a)に示すように第1図柄態様(セブン2図柄)と第2図柄態様(セブン1図柄)が異なる図柄態様であってもよい。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、3つのリール110〜112を演出対象リールとして用いたが、複数のリール全てを演出対象リールとして用いなくてもよい。例えば、左リール110のみを演出対象リールとして、この左リール110だけを用いて演出リール制御を実行するという構成であってもよい。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、逆回転による演出リール制御を行う場合について説明したが、この回転方向に特に制限はなく、順方向(通常の遊技におけるリールの回転方向)であってもよく、または演出対象リール毎に回転方向を設定したり、一旦順方向に回転した後逆方向に回転するようにしてもよい。さらに、本実施形態では、第3停止がされたリールを図柄1つ分逆回転する演出リール制御について説明したが、例えばリール1回転分の回転量をこれに加えてもよい(22図柄分逆回転)。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、第1停止領域と第2停止領域が演出対象リール一つ分だけが違う構成について説明した(例えば、図34(a)では、右リール112だけが異なる。)。この場合、演出対象リール一つ分だけが異なっているため、回転対象リールが一つだけで済む。すなわち、第1停止態様から第2停止態様にする際にこの演出対象リールだけを回転させればよいため、演出リール制御における制御負担を軽減し、データ容量を少なくすることができる。なお、この構成は一例であって、第1停止領域と第2停止領域が全く重複しないように構成してもよい。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、停止操作によって図34(a)〜(c)のSL1で示すラインが3パターンに変化する構成について説明した。これ以外にも、例えば第1停止領域を図34(a)に示すラインSLの1パターンだけにするとともに、右リール112の図柄1つ分逆回転する演出リール制御を実行させるというように、第1停止領域および回転対象リールを固定した構成であってもよい。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、演出リール制御許容フラグがオンの状態でスタートレバー135が操作されることを、遅延処理の開始条件としている。これ以外の開始条件であっても、演出対象リールが停止されてから次の回転を開始する前に成立する条件であれば、演出リール制御によって演出リール制御準備態様から演出リール制御目標態様へと変化させることができる。なお、この開始条件は、本発明の第2の遊技台における演出開始条件の一例に相当する。
上記小役4に内部当選した場合の実施例では、第1停止領域に停止した第1図柄態様が、第2停止領域に移動する演出リール制御について説明した(図34参照)。これ以外に、例えば図36(b)に示すように、第1図柄態様(セブン2図柄)が第1停止領域(中段入賞ラインL1)に停止した停止態様から、演出リール制御によって第1図柄態様とは異なる第2図柄態様(セブン1図柄)が第1停止領域に停止した停止態様になるように構成してもよい。なお、このように構成した遊技台は、本発明の第3の遊技台の一例に相当するものである。
ここまで、図31を用いて説明した動作のうち、液晶表示装置157による演出を除いた動作について説明した。この中で、図34(a)〜(c)の一番上の図に示す演出リール制御準備態様にするためには、図33の各停止テーブルにおいて、太線で囲んだ部分に該当するタイミングで停止操作を行う必要があることについて説明した。しかし、遊技者になんの情報も与えられない場合、このタイミングで停止操作が行われないおそれがある。この問題を解決するため、例えば液晶表示装置157によって、上記演出リール制御準備態様にするための停止操作を報知する演出を行ってもよい。このような構成にすることによって、上記演出リール制御目標態様が導出される頻度を高めることができる。
本実施形態のスロットマシン100では、小役4に内部当選した場合に上記演出リール制御準備態様となる頻度を高めるため、後述する操作意欲向上態様となる停止操作を報知する演出(以下、7揃い報知演出と称する)が、液晶表示装置157によって実行される(図19のステップS3211参照)。この演出を加えた構成について、図37を用いて説明する。同図は、小役4に内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。
図37には、図31(a)に示す状態と同じ状態が示されている。ここで、液晶表示装置157には、「7(セブン2図柄)を狙え」という表示がされている。この7揃い報知演出によって、遊技者が表示窓113に現れるセブン2図柄を狙って停止操作を行うことが期待できる。セブン2図柄を狙って停止操作が行われれば、遊技者に何の情報も与えられない場合よりも、図33に示す太線で囲んだ部分に該当するタイミングで停止操作がされて上記演出リール制御準備態様(図34(a)〜(c)の一番上)となる頻度を高めることができる。これによって、図34(a)〜(c)に示す流れによる演出リール制御が実行される頻度を高め、遊技者を楽しませることができる。
上記説明において、液晶表示装置157は、本発明の遊技台における報知手段の一例に相当する。また、第1副制御部400および第2副制御部500の組み合わせは、本発明の遊技台における報知制御手段の一例に相当する。なお、報知手段は、液晶表示装置157に限らず、例えばスピーカ272,277やランプ420を用いてもよい。
ここまで、上記演出リール制御準備態様となる頻度を高めるために、液晶表示装置157を用いて実行される演出(7揃い報知演出)について説明した。ここで、上記7揃い報知演出が実行された場合に、遊技者がより意欲的にセブン2図柄を狙うようにする構成について、図38および図39を用いて説明する。図38は、特別遊技状態(RT5)中の内部当選結果がハズレであった場合のリールの停止態様の一例を示す図である。また、図39は、特別遊技状態(RT5)中の内部当選結果がハズレであった場合のリール停止データの一例を示す図である。なお、図39のリール停止データの項目については、図33を用いた説明と同様であるため説明を省略する。
本実施形態のスロットマシン100では、特別遊技状態(RT5)中の内部当選結果がハズレであった場合に、小役4に内部当選した場合と同様に上記7揃い報知演出が実行される(図19のステップS3211)。図38には、特別遊技状態中にハズレに内部当選したときに、上記7揃い報知演出が実行されている様子が示されている。
一方、この内部当選結果に従って読み出されるリール停止データ(図8のステップS111)は、後述する所定のタイミングで停止操作を行うことによりセブン2図柄を中段入賞ラインL1に揃えることができるようになっている。図39(a)〜(c)に示す各リールに対応するリール停止データには、セブン2図柄を中段入賞ラインL1に停止させることができるタイミングに該当する範囲が、太枠の囲みで示されている。上記7揃い報知がされると、遊技者が表示窓113に現れるセブン2図柄を狙って停止操作を行うことが期待できる。セブン2図柄を狙って停止操作が行われれば、図39(a)〜(c)のリール停止データ中、太枠で囲んだ範囲に該当するタイミングで停止操作がされて中段入賞ラインL1にセブン2図柄が揃う頻度を高めることができる(図38の一番下に示す図参照)。なお、特別遊技状態では中段入賞ラインL1が有効ではないため、この入賞ラインにセブン2図柄が揃っても特別役1には入賞しない(ハズレとなる)。また、以下では、特別遊技状態中にハズレに内部当選した場合に、中段入賞ラインL1にセブン2図柄が揃った停止態様を、操作意欲向上態様と称する。この操作意欲向上態様を導出するための停止操作は、上述の演出リール制御準備態様を導出しやすくする停止操作と重複している。さらにこの操作意欲向上態様は、導出するための停止操作を遊技者が意欲的に行うほど遊技者に有利な停止態様である。なお、ここでの有利な停止態様としては、例えば、メダルの払出しが多い停止態様や、特別遊技状態や再遊技高確率状態に移行する停止態様や、AT遊技が実行される期間が付与または延長される停止態様が挙げられる。
ここで、上記演出リール制御準備態様(図37の一番下の図参照)と、上記操作意欲向上態様(図38の一番下の図参照)について、遊技者の有利度を比較する。まず、これらの停止態様は、役に入賞しておらずメダルの払出しが行われない。したがって、メダルの払出しによる有利度の違いはない。一方、演出リール制御準備態様では、抽選によって演出リール制御を実行することが決定した場合にAT回数に1が加算される(図19のステップS3221)のに対し、操作意欲向上態様では、必ずAT回数に1が加算される(図21のステップS3403)。したがって、操作意欲向上態様は、演出リール制御準備態様よりも遊技者にとって有利な停止態様であるといえる。
7揃い報知演出が実行されると、小役4に内部当選している場合であっても、遊技者は上記操作意欲向上態様となることを期待して、意欲的にセブン2図柄を狙うようになる。これによって、上記演出リール制御準備態様が導出されやすくるため、演出リール制御準備態様から演出リール制御目標態様への変化を遊技者により多く見せて楽しませることができる。さらに、演出リール制御準備態様と操作意欲向上態様は、第1停止操作および第2停止操作がされた時点で同じであるため(図37の上段と中段の図、および図38の上段と中段の図参照)、第3停止操作がされるまで遊技者の操作意欲を保つことができる。
演出リール制御準備態様は、操作意欲向上態様よりもリールの回転方向下流側の領域を利用しているため、操作意欲向上態様を導出するためにセブン2図柄を中段入賞ラインL1に引きつけると、演出リール制御準備態様を導出するために必要な引き込み範囲にセブン2図柄を引きつけることになる。すなわち、演出リール制御準備態様を、操作意欲向上態様よりもリールの回転方向下流側の領域で成立するようにすることで、操作意欲向上態様が導出されることをイメージさせ演出リール制御準備態様を導出しやすくすることができる。なお、本実施形態のように、演出リール制御後の演出リール制御目標態様と、操作意欲向上態様を同一の停止態様にし、これらの停止態様と演出リール制御準備態様とを最後に停止する演出対象リールにおいて異ならせることで、一つのリールだけを回転させるだけの制御負担の少ない演出リール制御を採用でき、第3停止操作がされるまで遊技者の操作意欲を保つことができる。
なお、上記説明において、特別遊技状態におけるハズレは、本発明の第8の遊技台における第2の抽選結果の一例に相当する。また、上記操作意欲向上態様は、本発明の第8の遊技台における第3停止態様の一例に相当する。このとき、3つのセブン2図柄が停止している位置が本発明の第8の遊技台における第3停止領域の一例に相当する。
ここまで、上記7揃い報知演出が実行された場合に、遊技者がより意欲的にセブン2図柄を狙うようにする構成について説明した。ここで、図40および図41を用いて、特別遊技状態(RT5)において、小役4に内部当選して上記演出リール制御準備態様を導出する場合と、ハズレに内部当選して上記操作意欲向上態様を導出する場合について、左リール110、中リール111、右リール112の順で停止操作がされた場合におけるリール停止データを比較する。図40は、小役4が内部当選した場合とRT5設定中の内部当選結果がハズレであった場合の第1停止および第2停止のリール停止データを比較した図である。また、図41は、小役4が内部当選した場合とRT5設定中の内部当選結果がハズレであった場合の第3停止のリール停止データを比較した図である。以下の説明では、上記の効果を確認するとともに、リール停止データの変形例について説明する。
まず、図40(a)には、第1停止がされる左リール110のリール停止データが示されている。どちらのリール停止データでも、セブン2図柄を中段入賞ラインL1に引き込むための範囲は同じである(太線で囲まれた部分参照)。すなわち、小役4に内部当選した場合に上記演出リール制御準備態様にするための第1停止操作と、ハズレに内部当選した場合に上記操作意欲向上態様にするための第1停止操作は、同じ停止操作である。
次に、図40(b)には、第2停止がされる中リール111のリール停止データが示されている。図40(a)の場合と同様、セブン2図柄を中段入賞ラインL1に引き込むための範囲は同じである(太線で囲まれた部分参照)。すなわち、小役4に内部当選した場合に上記演出リール制御準備態様にするための第2停止操作と、ハズレに内部当選した場合に上記操作意欲向上態様にするための第2停止操作は、同じ停止操作である。
さらに、図41には、第3停止がされる右リール112のリール停止データが示されている。上記図40の場合と異なり、小役4に内部当選している場合には、セブン2図柄を中段入賞ラインL1よりも下(より詳細には図2に示す番号「9」の位置)に停止させるように引き込みが行われる。この引き込みが行われる停止操作は、図柄位置「9」から「13」に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるタイミングでの停止操作である。一方、ハズレに内部当選している場合には、セブン2図柄を中段入賞ラインL1に停止させるように引き込みが行われる。この引き込みが行われる停止操作は、図柄位置「10」から「14」に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるタイミングでの停止操作である。すなわち、小役4に内部当選した場合に上記演出リール制御準備態様にするための第3停止操作と、ハズレに内部当選した場合に上記操作意欲向上態様にするための第3停止操作は、厳密には異なる停止操作である。しかし、双方のリール停止データを見ると、セブン2図柄の停止位置は図柄1つ分の差であるため、図柄位置「10」から「13」に対応する図柄が中段入賞ラインL1にあるタイミングでの停止操作であれば、演出リール制御準備態様および操作意欲向上態様の双方を導出することができる。なお、例えばセブン2図柄の停止位置が図柄2つ分の差である場合等も考えられるが、表示窓113の大きさが最大引き込み範囲(本実施形態では図柄4つ分)よりも小さい場合には、双方の態様を導出することが可能なタイミングでの停止操作が存在する。
さらに、「セブン2図柄を狙え」という7揃い報知演出によって報知される停止操作は、セブン2図柄が表示窓113内に視認可能になったタイミングでの停止操作である。特別遊技状態でのハズレに内部当選した場合において、この報知に従って中段入賞ラインL1にセブン2図柄を停止させる停止操作は、図2に示す番号「1」「2」「4」「5」「7」「8」の位置にセブン2図柄があるタイミングでの停止操作である。図40および図41には、このタイミングに該当する範囲が、点線で囲まれた領域で示されている。このタイミングでの停止操作は、演出リール制御準備態様および操作意欲向上態様の双方の停止態様を導出することができる停止操作である。
上記説明したように、小役4に内部当選している場合に、上記操作意欲向上態様にするための停止操作の報知を実行しても、上記演出リール制御準備態様が導出される頻度を高めることができる。
図40および図41では、セブン2図柄の引き込みが最大引き込み範囲で行われる場合について説明したが、例えばこのセブン2図柄が表示窓113内にあるときに引き込みが実行されるように、引き込みの範囲がより狭い構成であってもよい。以下、この変形例について説明する。
まず、図柄が表示窓113内にあるときに引き込みが行われる場合について、図2(a)を用いて具体的に説明する。番号「1」に図柄を停止させるためには、この番号「1」の位置に図柄があるタイミングで停止操作を行う必要がある。同様に、番号「4」および番号「7」に図柄を停止させるためには、それぞれ番号「4」および番号「7」の位置に図柄があるタイミングで停止操作を行う必要がある。また、番号「2」に図柄を停止させるためには、番号「1」および「2」の位置に図柄があるタイミングで停止操作を行う必要がある。同様に、番号「5」に図柄を停止させるためには、番号「4」および「5」の位置に図柄があるタイミングで、番号「8」に図柄を停止させるためには、番号「7」および「8」の位置に図柄があるタイミングで、それぞれ停止操作を行う必要がある。さらに、番号「3」に図柄を停止させるためには、番号「1」から「3」の位置に図柄があるタイミングで停止操作を行う必要がある。同様に、番号「6」に図柄を停止させるためには、番号「4」から「6」の位置に図柄があるタイミングで、番号「9」に図柄を停止させるためには、番号「7」から「9」の位置に図柄があるタイミングで、それぞれ停止操作を行う必要がある。
ここで、上記変形例において特別遊技状態(RT5)で小役4に内部当選したときに、上記操作意欲向上態様を導出するための停止操作を報知した場合について、再度図40および図41を用いて説明する。
まず、左リール110に対する第1停止操作および中リール111に対する第2停止操作は、演出リール制御準備態様と操作意欲向上態様の双方において同じであることは、上述した通りである。
操作意欲向上態様を導出するための停止操作のうち、最後の右リール112に対する第3停止操作は、図2に示す番号「7」「8」の位置にセブン2図柄があるタイミングでの停止操作であり、図41に示す図柄位置「10」および「11」に対応する図柄が図2に示す番号「8」の位置にあるタイミングでの停止操作である。なお、図41に示す点線で囲まれた範囲は、このタイミングに相当する範囲である。一方、演出リール制御準備態様を導出するための停止操作のうち、最後の右リール112に対する第3停止操作は、図2に示す番号「7」から「9」の位置にセブン2図柄があるタイミングでの停止操作であり、図41に示す図柄位置「9」から「11」に対応する図柄が図2に示す番号「8」の位置にあるタイミングでの停止操作である。上記操作意欲向上態様を導出する停止操作のタイミングは、この演出リール制御準備態様を導出する停止操作のタイミングに含まれている。
上記説明したように、操作意欲向上態様を導出するための停止操作は、演出リール制御準備態様を導出するための停止操作に含まれる。したがって、小役4に内部当選した場合に、操作意欲向上態様を導出するための停止操作を報知することによって、演出リール制御準備態様を導出させることができる。
ここまで、「小役4」に内部当選した場合に実行が許容される演出リール制御に関する動作についての実施形態およびその変形例について説明した。
続いて、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、及び再遊技高確率状態(RT3)のいずれかの遊技状態において、小役3aに内部当選した場合に実行が許容される演出リール制御に関して説明する。
まず、小役3aについて図42を用いて説明する。図42は、リール110〜112に施されたベル図柄の間隔を示す図である。小役3aは、上述したように第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作の組み合わせた複数の停止操作順序(例えば、左右中、中左右、中右左、右左中、中第1停止の計5通り)のうちの一つを正解操作順序とする役である。この正解操作順序に従って停止操作がされた場合(以下、押し順正解時と称する)には、「ベル図柄」が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に表示され、それ以外の場合(以下、押し順不正解時と称する)には、「ベル図柄」が中リール111の上段(図2に示す番号4の位置参照)に表示される。
本実施形態のスロットマシン100では、リール110〜112にベル図柄が複数施されており、どのタイミングで停止操作が行われてもベル図柄を表示窓113内に停止させることができるように間隔を空けて配置されている。図42には、各リールに施されたベル図柄が、最大で4図柄分の間隔を空けて施されていることが示されている。
例えば、左リールにおける図柄位置「11」のリプレイ図柄が、図2に示す番号「2」の位置にあるタイミングで停止操作がされた場合を説明する。この停止操作によってベル図柄を図2に示す番号「3」の位置に停止させる場合には、引き込みを行わない。この場合、図柄位置「12」にあるベル図柄が図2に示す番号「3」の位置に停止する。また、この停止操作によってベル図柄を図2に示す番号「2」の位置に停止させる場合には、4図柄分の引き込みを行う。この場合、図柄位置「7」にあるベル図柄が図2に示す番号「2」の位置に停止する。また、この停止操作によってベル図柄を図2に示す番号「1」の位置に停止させる場合には、3図柄分の引き込みを行う。この場合、図柄位置「7」にあるベル図柄が図2に示す番号「1」の位置に停止する。
上記説明したように、本実施形態のスロットマシン100では、どのタイミングで停止操作が行われても引き込みによってベル図柄を表示窓113内に停止させることができるように、リール110〜112にベル図柄が複数施されている。この構成を用いることで、押し順正解時と押し順不正解時でベル図柄の停止位置を異ならせる停止制御を行うことができる。以下、この具体例について図43を用いて説明する。同図は、小役3aに内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。
図43には、左中右の順で停止操作することが正解操作順序である場合において、この正解操作順序に従って停止操作を行った場合の停止態様が、一番左端の列に示されている(図43(a)参照)。また、右中左の順で停止操作することが正解操作順序である場合において、この正解操作順序に従って停止操作を行った場合の停止態様が、真ん中の列に示されている(図43(b)参照)。さらに、上記2つの場合のいずれにおいても押し順不正解であった場合の停止態様が、一番右端の列に示されている(図43(c)参照)。
押し順正解時には、図2に示す中段入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL2、および右上がり入賞ラインL3の3つの入賞ラインで小役3に入賞するように、ベル図柄が中リール111の中段(図2に示す番号5の位置参照)に停止する。この際、ベル図柄が斜めに並んだ停止態様となるように、左リール110および右リール112にもベル図柄を停止させるためのリール停止データの読み出しと、このデータによる停止制御が実行される。この処理によって、左リール110および右リール112のうち、先に停止されたリールではベル図柄が上段に停止し、後に停止されたリールではベル図柄が下段に停止する。すなわち、左リールが右リールより先に停止した場合には、図2(a)に示す右下がり入賞ラインL3上にベル図柄が揃い(図43(a)参照)、左リールが右リールより後に停止した場合には、図2(a)に示す右上がり入賞ラインL2上にベル図柄が揃うことになる(図43(b)参照)。
一方押し順不正解時には、図2に示す上段入賞ラインL4で小役3に入賞するように、ベル図柄が中リール111の上段(図2に示す番号4の位置参照)に停止する。この際、ベル図柄が上段入賞ラインL4に揃った停止態様となるように、左リール110および右リール112にもベル図柄を停止させるためのリール停止データの読み出しと、このデータによる停止制御が実行される(図43(c)参照)。
次に、小役3aに内部当選した後、演出リール制御の実行を許容する抽選(図11のステップS1205)に当選していた場合の動作について図44を用いて説明する。同図は、小役3aに内部当選した場合の演出リール制御の一例を示す図である。
小役3aに内部当選し、その後演出リール制御を実行する抽選に当選した場合(図11のステップS1209)、演出リール制御準備フラグがオンに設定され、その後全てのリール110〜112が回転を開始する(図12のステップS1313)。その後、全てのリール110〜112が停止した後で、演出リール制御を実行するためのフラグである演出リール制御許容フラグがオンに設定される(図16のステップS1703)。また、左リール110および右リール112のうち、後に停止されたリールが回転対象リールとして設定される(図16のステップS1707)。
その後、メダルの投入操作を行って次の遊技を開始すべくスタートレバー135を操作すると、リール回転処理が実行される(図8のステップS113、図12)。このリール回転処理において、演出リール制御許容フラグがオンに設定されていると、液晶表示装置157でベットボタン130〜132の操作を促す演出が実行される(図20(a)のステップS3303)。この演出に従いベットボタン130〜132の操作を行うと、上記設定された回転対象リールの回転処理(図13のステップS1411)が実行される。
例えば、右リール112が回転対象リールである場合には、この右リール112が1/4コマ往復回転してから2図柄分逆回転する演出リール制御が実行される。図44(a)には、小役3に入賞した後に、回転対象リールとして設定された右リール112が2図柄分逆回転し、さらに全てのリール110〜112が通常回転を開始するまでの流れが示されている。また、左リール110が回転対象リールである場合には、この左リール110が1/4コマ往復回転してから2図柄分逆回転する演出リール制御が実行される。図44(b)には、小役3に入賞した後に、回転対象リールとして設定された左リール112が2図柄分逆回転し、さらに全てのリール110〜112が通常回転を開始するまでの流れが示されている。なお、図44(a)および(b)に示すいずれの場合にも、ベル図柄が図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にそれぞれ停止した停止態様になる。
なお、押し順不正解時にも、左リール110および右リール112のうち、後に停止されたリールによる演出リール制御が実行されるが、この場合には、ベル図柄が図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にそれぞれ停止することはない。しかし、遊技者は、演出リール制御の実行を許容する抽選に当選していたことを知ることができる。なお、上述した小役4の場合と同様に、停止態様を判定して演出リール制御の実行の可否を判定させてもよい。ただし、小役3aの場合、第1停止操作および第2停止操作がされた時点で停止態様が判明するため、停止態様の判定に時間をかけることができる。従って、停止態様の判定による制御負担が小役4の場合よりも軽減される。
本実施形態のスロットマシン100では、小役3aに内部当選した場合に、液晶表示装置157によって正解操作順序を報知する演出(以下、押し順演出と称する)が実行される場合がある(図19のステップS3207参照)。より詳細には、ATフラグがオンに設定されている場合、または演出リール制御準備フラグがオンに設定されている場合に、この押し順演出が実行される。この演出に従って操作すると、より多くのメダルが払い出されるため(押し順正解時は12枚、不正解時は4枚)、遊技者がこの演出に従って停止操作を行うことが期待できる。このため、押し順報知がされている場合には、右上がり入賞ラインL2または右下がり入賞ラインL3にベル図柄が揃いやすくなり、演出リール制御が実行されたときに、図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にベル図柄が揃う頻度が高まる。
ここで、小役3bについて図45を用いて説明する。同図は、小役3bに内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。本実施形態のスロットマシン100では、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、および再遊技高確率状態(RT3)のいずれかの遊技状態で内部当選するとAT回数に1が加算される役である小役3b(図21のステップS3403参照)を設けている。小役3bは、内部当選すると必ず図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にベル図柄が揃う役である。図45には、左中右の順序で停止操作した場合と、右中左の順序で停止操作した場合が示されており、何れの場合にも図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にベル図柄が揃った停止態様となっていることが示されている。この場合中段入賞ラインL1、右上がり入賞ラインL2、および右下がり入賞ラインL3で小役3に入賞し、12枚のメダルが払い出される。この小役3bにより、図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にベル図柄が揃ったときに、12枚のメダルの払出しとAT回数の付与がされて遊技者に有利になることを、遊技者に印象付けることが出来る。
このような印象を抱いた遊技者が、小役3aに内部当選し、押し順に従ったところ右上がり入賞ラインL2においてベル図柄が揃ったとする。ここで、さらに演出リール制御が実行されて、図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にベル図柄が揃うと、遊技者は自身に有利となったことを知ってさらに遊技を楽しむことができる。
以上説明した動作が、本発明の第4の遊技台における特徴的な動作の一例に相当する。この演出リール制御によって、押し順の正解、不正解に関わらず、遊技者を楽しませることができる。さらに、本実施形態では、演出リール制御の実行が許容される際にAT回数に1が加算される(図19のステップS3221)ように構成しており、遊技者がこの演出リール制御が実行されることをより楽しむことができるようになっている。また、本実施形態では、従来の遊技における制御である内部当選した役に対する停止制御を用いて、演出リール制御の実行直前の図柄態様を導出できるように構成することで、演出パターンの増加を抑え、制御負担を軽減し、少ないデータ容量で演出リール制御を実行することができる。なお、上記説明では、押し順正解時に、右上がり入賞ラインL2および右下がり入賞ラインL3のいずれかにベル図柄が揃う例について説明したが、例えば右上がり入賞ラインL2一つに固定したうえで左リール110を回転対象リールとする演出リール制御を行うようにしてもよい。また、小役3aは正解操作順序が予め定められているため、左リール110および右リール112のうち、正解操作順序において後に操作されるリールを回転対象リールとして設定してもよい。さらにこの場合、停止操作がされる前に回転対象リールを定めておいてもよい。さらに、処理に余裕があれば、押し順不正解時にベル図柄が上段入賞ラインL4に揃った後、中リール111を図柄一つ分順方向に回転させる演出リール制御を行ってもよい。すなわち、押し順不正解時の演出リール制御によって導出された態様と、押し順正解時の演出リール制御によって導出された態様とが同じ態様になるように構成してもよい。このようにすることで、押し順に不正解の場合であっても遊技者の遊技意欲が減退しないようにすることができる。
なお、上記説明において、3つのリール110〜112は、本発明の第4の遊技台における演出対象リールの一例に相当するものである。また、右上がり入賞ラインL2および右下がり入賞ラインL3にベル図柄が揃った停止態様(図44(a)および(b)の一番上の図参照)は、本発明の第4の遊技台における第1停止態様の一例に相当する。このとき、3つのベル図柄が本発明の第4の遊技台における第1図柄態様に相当し、ベル図柄が停止している入賞ラインL2および右下がり入賞ラインL3が第1停止領域の一例に相当する(図44(a)および(b)のSL3で示すライン参照)。また、小役3aは、本発明の第4の遊技台における第1の抽選結果の一例に相当する。さらに、ベル図柄が図2に示す番号「1」「5」「7」の位置にそれぞれ停止した停止態様が、本発明の第4の遊技台における第2停止態様の一例に相当する。このとき、3つのベル図柄が停止している位置が第2停止領域の一例に相当する(図44(a)および(b)のSL4で示すライン参照)。
ここで、上記小役3aに内部当選した場合の実施例の変形例について説明する。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、図44(a)および(b)のSL3で示すラインを第1停止領域とし、同図中のSL4で示すラインを第2停止領域とした例について説明したが、これらの停止領域は一例であって、表示窓113において1つの演出対象リールに対して図柄一つ分の領域が割り当てられているものであればよい(図35参照)。なお、これらの停止領域は、入賞役に対応する図柄組み合わせが揃ったか否かが判定される入賞ラインと重複するものであってもよく、入賞ラインとは無関係なものであってもよい。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、押し順に従った場合にメダルが12枚付与され、さらに演出リール制御の実行が許容されるとともにAT回数に1が加算されるように構成している。この実施例のように、第2停止態様が導出されることが許容された場合には、遊技者に利益が付与されるようにしてもよい。このように構成することで、遊技の興趣を向上させることができる。なお、利益が付与されない場合であっても演出リール制御によって遊技者を楽しませることができる。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、演出リール制御によって第1図柄態様(3つのベル図柄)が第1停止領域(図44のSL3参照)から第2停止領域(図44のSL4参照)に移動する例について説明した。これ以外に例えば、右下がり入賞ラインL3を第1停止領域(図44(a)に示すSL3参照)とした場合に、この領域に第1図柄態様(3つのベル図柄)が揃った状態から、右リール112を図柄3つ分逆回転させる演出リール制御によって、第2停止領域(図44(a)に示すSL4参照)に第1図柄態様とは異なる第2図柄態様(ベル−ベル−リプレイ)を停止させてもよい。なお、この第2図柄態様が第2停止領域にある停止態様は本発明の第4の遊技台における第2停止態様の一例に相当する。なお、この場合、同じ回転量でどのベル図柄が視認可能な状態からでもリプレイ図柄が視認可能になるようにこれらの図柄を施す必要がある。すなわち、回転対象リールのうち、第1図柄態様を構成する図柄(ベル図柄)と第2図柄態様を構成する図柄(リプレイ図柄)の双方が施されたリール(右リール112)では、第1図柄態様を構成する図柄(ベル図柄)から、隣接あるいは所定の間隔を空けて第2図柄態様を構成する図柄(リプレイ図柄)が施されている必要がある。例えば、図4に示す右リール112では、どのベル図柄に対しても隣接した位置にリプレイ図柄が配置されているため、演出リール制御によって確実に第1停止態様から第2停止態様にすることができる。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、3つのリール110〜112を演出対象リールとして用いたが、複数のリール全てを演出対象リールとして用いなくてもよい。例えば、左リール110のみを演出対象リールとして、この左リール110だけを用いて演出リール制御を実行するという構成であってもよい。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、逆回転による演出リール制御を行う場合について説明したが、この回転方向に特に制限はなく、順方向(通常の遊技におけるリールの回転方向)であってもよく、または演出対象リール毎に回転方向を設定したり、一旦順方向に回転した後逆方向に回転するようにしてもよい。さらに、上記実施例では、演出リール制御によってリールが図柄2つ分逆回転する例について説明したが、例えばリール1回転分の回転量をこれに加えてもよい(23図柄分逆回転)。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、第1停止領域と第2停止領域が演出対象リール一つ分だけが違う構成について説明した(例えば、図44(a)では、右リール112だけが異なる。)。この場合、演出対象リール一つ分だけが異なっているため、回転対象リールが一つだけで済む。すなわち、第1停止態様から第2停止態様にする際にこの演出対象リールだけを回転させればよいため、演出リール制御における制御負担を軽減し、データ容量負担を少なくすることができる。なお、この構成は一例であって、第1停止領域と第2停止領域が全く重複しないように構成してもよい。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、演出リール制御許容フラグがオンの状態でスタートレバー135が操作されることを、遅延処理の開始条件としている。これ以外の開始条件であっても、演出対象リールが停止されてから次の回転を開始する前に成立する条件であれば、演出リール制御によって第1停止態様から第2停止態様へと変化させることができる。なお、この開始条件は、本発明の第4の遊技台における演出開始条件の一例に相当する。
上述の小役4に内部当選した場合の実施例において、特別遊技状態(RT5)中のハズレを用いた操作意欲向上態様を設け、演出リール制御準備態様を遊技者に導出させる構成について説明した。上記小役3aのような押し順役の場合でも、このような操作意欲向上態様を設けて、第1停止態様を遊技者が意欲的に導出するような構成にしてもよい。
上記小役3aに内部当選した場合の実施例では、第1停止領域に停止した第1図柄態様が、第2停止領域に移動する演出リール制御について説明した(図44参照)。これ以外に、第1図柄態様(例えば3つのベル図柄)が第1停止領域(例えば右上がり入賞ラインL2)に停止した状態から、演出リール制御(例えば右リール112を1図柄分逆回転)によって第1図柄態様とは異なる第2図柄態様(例えばベル−ベル−リプレイ)が第1停止領域に停止した状態になるように構成してもよい。なお、このように構成した遊技台は、本発明の第5の遊技台の一例に相当するものである。
ここまで、再遊技低確率(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、および再遊技高確率状態(RT3)のいずれかの遊技状態中に小役3aに内部当選した場合の演出リール制御について説明した。
続いて、上述した小役4および小役3aとは異なる内部当選役である再遊技役1に内部当選した場合に、演出リール制御の実行が許容される場合について、図46を用いて説明する。同図は、再遊技役1に内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。
上述の説明では、小役4および小役3aに内部当選すると演出リール制御の実行を許容する抽選(図11のステップS1205)が実行される例について説明したが、以下では再遊技役1に内部当選した場合にこの抽選が実行されるものとして説明する。図46には、再遊技役1に入賞した後にスタートレバー135が操作され、さらにベットボタン130〜132を操作したことにより演出リール制御が実行され(図13のステップS1411)、その全てのリール110〜112が通常回転をするまでの流れが示されている。
まず、再遊技役1について説明する。この役に内部当選すると、どのような順番で停止操作を行っても、またどのようなタイミングで停止操作を行っても、必ず再遊技役1に入賞する停止制御が実行される。本実施形態のスロットマシン100では、どのような停止操作を行ってもリプレイ図柄を引き込むことができるように、各リールに複数のリプレイ図柄が間隔を開けて配置されている。より具体的には、これらの図柄の間隔が最大4図柄分になるように、リプレイ図柄が配置されている(図4参照)。この間隔は、最大引き込み範囲が4図柄分であることによる。なお、図42において、どのタイミングで停止操作を行ってもベル図柄を表示窓113に引き込むことができる場合について説明したが、このベル図柄と同様、どのタイミングで停止操作を行ってもリプレイ図柄も引き込むことができる。
図46(a)の一番上の図には、リプレイ図柄が中段入賞ラインL1に揃っている様子が示されている。その後、左リール110が図柄一つ分順方向に回転し、右リール112が図柄一つ分逆方向に回転する、という内容の演出リール制御が実行される様子が、図46(a)の上から2つ目の図に示されている。さらにその後全てのリールが回転を開始する様子が、図46(a)の上から3つ目の図に示されている。
上述した小役4又は小役3aに内部当選した例では、全てのリール110〜112が停止してから回転対象リールを設定(図16のステップS1707)していたが、上記説明したようにリプレイ図柄はどのタイミングであっても中段入賞ラインL1に停止させることができるため、演出リール制御における回転対象リールについては、停止操作がされる前に設定しておくことができる。また、再遊技役1に内部当選した場合には必ず図46(a)に示す停止態様になるように停止制御が実行されるため、演出リール制御によって図46(a)に示す変化を遊技者に必ず見せることができる。この図46(a)に示す動作が、本発明の第6の遊技台における特徴的な動作の一例に相当する。
なお、上記説明において、3つのリール110〜112は、本発明の第6の遊技台における演出対象リールの一例に相当するものである。また、中段入賞ラインL1にリプレイ図柄が揃った停止態様(図46(a)の一番上の図参照)は、本発明の第6の遊技台における第1停止態様の一例に相当する。このとき、3つのリプレイ図柄が本発明の第6の遊技台における第1図柄態様に相当し、リプレイ図柄が停止している中段入賞ライン位L1が第1停止領域の一例に相当する(図46(a)SL5で示すライン参照)。また、再遊技役1は、本発明の第6の遊技台における第1の抽選結果の一例に相当する。さらに、リプレイ図柄が右上がり入賞ラインL2に揃った停止態様(図46(a)の上から2つ目の態様)が、本発明の第6の遊技台における第2停止態様の一例に相当する。このときの右上がり入賞ラインL2が第2停止領域の一例に相当する(図46(a)のSL6で示すライン参照)。
ここで、上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例の変形例について説明する。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、図46(a)のSL5で示すラインを第1停止領域とし、同図中のSL6で示すラインを第2停止領域とした例について説明したが、これらの停止領域は一例であって、表示窓113において1つの演出対象リールに対して図柄一つ分の領域が割り当てられているものであればよい(図35参照)。なお、これらの停止領域は、入賞役に対応する図柄組み合わせが揃ったか否かが判定される入賞ラインと重複するものであってもよく、入賞ラインとは無関係なものであってもよい。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、再遊技役1に入賞したことで再び遊技を行うことができるが、演出リール制御が実行されることによって遊技者に有利になることはない。しかし、この実施例に限らず、第2停止態様となった場合に、遊技者に利益が付与されるようにしてもよい。このように構成することで、遊技の興趣を向上させることができる。なお、利益が付与されない場合であっても演出リール制御によって遊技者を楽しませることができる。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、第1図柄態様(3つのリプレイ図柄)が第1停止領域(図46(a)のSL5参照)から第2停止領域(図46(a)のSL6参照)に移動する例について説明した。これ以外に例えば、図46(b)に示すように、第1図柄態様(3つのリプレイ図柄)が第1停止領域(図46(a)のSL5参照)に停止した停止態様から、第1図柄態様とは異なる第2図柄態様(リプレイ−リプレイ−スイカ)が第2停止領域に停止した停止態様となるように、演出リール制御を行ってもよい。なお、この第2図柄態様が第2停止領域にある停止態様は本発明の第6の遊技台における第2停止態様の一例に相当する。なお、この場合、同じ回転量でどのリプレイ図柄が視認可能な状態からでもスイカ図柄が視認可能になるようにこれらの図柄を施す必要がある。すなわち、回転対象リールのうち、第1図柄態様を構成する図柄(リプレイ図柄)と第2図柄態様を構成する図柄(スイカ図柄)の双方が施されたリール(右リール112)では、第1図柄態様を構成する図柄(リプレイ図柄)に隣接して、あるいは所定の間隔を空けて第2図柄態様を構成する図柄(スイカ図柄)が施されている必要がある。例えば、図46(d)の点線で示す枠A〜Eには、右リール112に施されたどのリプレイ図柄からであっても、図柄1つ分の間隔を空けた位置にスイカ図柄が配置されていることが示されている。このような構成にすることで、演出リール制御によって確実に第1停止態様から第2停止態様にすることができる。なお、この構成の場合には、例えば、左リール110を順方向に図柄1つ分回転し、右リール112を逆方向に図柄3つ分回転する演出リール制御を実行すればよい。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、3つのリール110〜112を演出対象リールとして用いたが、複数のリール全てを演出対象リールとして用いなくてもよい。例えば、左リール110のみを演出対象リールとして、この左リール110だけを用いて演出リール制御を実行するという構成であってもよい。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、逆方向と順方向の回転を組み合わせた演出リール制御を行う場合について説明したが、この回転方向に特に制限はない。また、一旦順方向に回転した後逆方向に回転するようにしてもよい。さらに、上記実施例では、第3停止がされたリールを図柄1つ分だけ回転する演出リール制御について説明したが、例えばリール1回転分の回転量をこれに加えてもよい(22図柄分の回転)。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、第1停止領域と第2停止領域が演出対象リール2つ分違う構成について説明した(図46(a)では、左リール110および右リール112が異なる。)。これ以外に例えば、演出対象リールのうち一だけが演出リール制御によって回転するように(回転対象リールが一つになるように)、第1停止領域と第2停止領域に重複部分を設けてもよい。この場合、第1停止態様から第2停止態様にする際に一つの演出対象リールだけを回転させればよいため、演出リール制御における制御負担を軽減し、データ容量を少なくすることができる。なお、この構成は一例であって、第1停止領域と第2停止領域が全く重複しないように構成してもよい。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、演出リール制御許容フラグがオンの状態でスタートレバー135が操作されることを、遅延処理の開始条件としている。これ以外の開始条件であっても、演出対象リールが停止されてから次の回転を開始する前に成立する条件であれば、演出リール制御によって第1停止態様から第2停止態様へと変化させることができる。なお、この開始条件は、本発明の第6の遊技台における演出開始条件の一例に相当する。
上記再遊技役1に内部当選した場合の実施例では、第1停止領域に停止した第1図柄態様が、第2停止領域に移動する演出リール制御について説明した(図46(a)参照)。これ以外に、例えば図46(c)に示すように、第1図柄態様(3つリプレイ図柄)が第1停止領域(中段入賞ラインL1)に停止した停止態様から、演出リール制御(右リール112を2図柄分逆回転)によって第1図柄態様とは異なる第2図柄態様(リプレイ−リプレイ−スイカ)が第1停止領域に停止した停止態様になるように構成してもよい。なお、このように構成した遊技台は、本発明の第7の遊技台の一例に相当するものである。
ここまで、再遊技役1に内部当選した実施例について説明した。
続いて、上記説明したスロットマシン100のリールの図柄構成を変更した例について説明する。
上述した小役4を用いて説明した実施例では、上述の操作意欲向上態様(図38の一番下の段の態様)を導出させるための操作を、小役4に内部当選した場合、および特別遊技状態中のハズレに内部当選した場合のいずれの場合でも報知(図19のステップS3211、図37および図38に示す液晶表示装置157参照)する構成について説明した。このことにより、上述の演出リール制御準備態様(図37の一番下の段の態様)が導出される頻度を高めることができる。
上述の実施例における2つの停止態様(演出リール制御準備態様、操作意欲向上態様)は、同一の図柄態様(3つのセブン2図柄)を用いて構成されている。以下説明する実施例は、上述した実施例とは異なり、これら2つの停止態様を構成する図柄を異ならせた変形例である。まず、図47を用いてこの実施形態による演出リール制御の動作について説明する。図47は、リールに施された図柄を変更した実施形態において、再遊技役1に内部当選した場合のリールの停止態様の一例を示す図である。なお、以下の実施例においては、表示窓113の番号「3」「6」「9」を結ぶラインが、有効な入賞ライン(以下、下段入賞ラインL5と称する)であるものとして説明する。
まず、再遊技低確率状態(RT1)、再遊技高確率準備状態(RT2)、および再遊技高確率状態(RT3)のいずれかの遊技状態において、再遊技役1に内部当選し、さらに演出リール制御が実行される抽選に当選したとする。また、この演出リール制御に当選したことにより、上記の7揃い報知演出(図37および図38の液晶表示装置157参照)が実行されるものとする。
この7揃い報知演出を目にした遊技者は、3つのセブン2図柄によって構成される特別役1に内部当選したかもしれない期待を抱く。特別役1は、遊技者に有利な特別遊技状態(RT5)に移行する役であるため、遊技者がこのセブン2図柄を狙って停止操作を行うことが期待できる。なお、本実施例では、特別役1に内部当選した場合にも、7揃い報知演出がされるものとする。
セブン2図柄を狙って停止操作がされると、第1停止および第2停止までは、セブン2図柄が下段入賞ラインL5に揃う。さらにセブン2図柄をこの下段入賞ラインL5に揃えるように第3停止操作を行うと、セブン2図柄は下段入賞ラインL5には停止せず、別の有効な入賞ラインで再遊技役1が成立する。図47(a)の一番上には、右リール112が第3停止された場合に、セブン2図柄が下段入賞ラインL5で停止せずに、右下がり入賞ラインL3で再遊技役1が成立した様子が示されている。図47(b)の一番上には、中リール111が第3停止された場合に、セブン2図柄が下段入賞ラインL5で停止せずに、上段入賞ラインL4で再遊技役1が成立した様子が示されている。図47(c)の一番上には、左リール110が第3停止された場合に、セブン2図柄が下段入賞ラインL5で停止せずに、右上がり入賞ラインL2で再遊技役1が成立した様子が示されている。
上記説明したように、最後に停止されるまで特別役1に入賞する期待を抱かせることができるため、遊技者が7揃い報知演出に従って操作することが期待できる。
本実施形態では、再遊技役1に内部当選しているときに7揃い報知演出に従って操作すると、特定の位置にあるリプレイ図柄を引き込むことによって再遊技役1が成立する頻度が高まるようにするため、セブン2図柄およびこの図柄よりも遅れて視認可能になるリプレイ図柄を近づけて配置したリールを採用している。以下、このリールについて図48を用いて説明する。図48は、図4に示す図柄配置とは異なる図柄配置を示す図である。
図48に示す左リール110には、セブン2図柄と、遅れて視認可能になるリプレイ図柄が図柄1つ分開けて配置されている(図柄位置「9」および「7」参照)。図48に示す中リール111には、セブン2図柄と、遅れて視認可能になるリプレイ図柄が続けて配置されている(図柄位置「10」および「9」参照)。図48に示す右リール112には、セブン2図柄と、遅れて視認可能になる2つのリプレイ図柄が連続して配置されている(図柄位置「10」〜「8」参照)。このように配置されたリールを採用し、セブン2図柄を狙わせることで、特定の位置にあるリプレイ図柄によって再遊技役1が成立するようにすることができる。
次に、図47の一番上の段に示す態様から、同図の真ん中段に示す中段入賞ラインL1にセブン1図柄が揃った態様にする演出リール制御に必要なリールの回転量について、図49を用いて説明する。同図は、演出リール制御に必要なリールの回転量を示す図である。図49には、図47(a)〜(c)の一番上の態様から、中段入賞ラインL1に図柄位置「2」のセブン1図柄が揃うための回転量が、各リール毎に示されている。
図47(a)の一番上に示す再遊技役1に入賞した停止態様から、中段入賞ラインL1にセブン1図柄が揃った停止態様にするためには、左リール110を6図柄分、中リール111を7図柄分、右リール112を6図柄分、それぞれ順方向に回転させればよい。したがって、再遊技役1に内部当選して演出リール制御の実行を許容する抽選に当選し、右リール112に対して第3停止操作がされた場合には、この演出リール制御の実行が許容される。
図47(b)の一番上に示す再遊技役1に入賞した停止態様から、中段入賞ラインL1にセブン1図柄が揃った停止態様にするためには、左リール110を6図柄分、中リール111を8図柄分、右リール112を7図柄分、それぞれ順方向に回転させればよい。したがって、再遊技役1に内部当選して演出リール制御の実行を許容する抽選に当選し、中リール111に対して第3停止操作がされた場合には、この演出リール制御の実行が許容される。
図47(c)の一番上に示す再遊技役1に入賞した停止態様から、中段入賞ラインL1にセブン1図柄が揃った停止態様にするためには、左リール110を4図柄分、中リール111を7図柄分、右リール112を7図柄分、それぞれ順方向に回転させればよい。したがって、再遊技役1に内部当選して演出リール制御の実行を許容する抽選に当選し、左リール110に対して第3停止操作がされた場合には、この演出リール制御の実行が許容される。
上記7揃い報知演出によって、図47(a)〜(c)のそれぞれの一番上に示す停止態様が導出されやすくなるため、予め上記の演出リール制御を設けておいても、図47に示すような流れで演出が実行される頻度が高くなる。なお、制御負担の軽減およびデータ容量軽減の目的から図47(a)〜(c)のそれぞれの一番上に示す停止態様が導出されたか否かについては判定していないが、仮にこの停止態様が導出されずとも演出リール制御によって遊技者を楽しませることができる。
ここで、図47(a)の場合を例に、セブン2図柄を揃えるための停止操作をした場合に、引き込むことが可能なリプレイ図柄の範囲について、図50を用いて説明する。同図は、図47(a)においてリプレイ図柄を配置する範囲を示す図である。
まず、左リール110について説明する。この左リール110では、セブン2図柄を一番下に停止させるように停止操作を行ったときに、リプレイ図柄を一番上に停止させることができるように、リプレイ図柄を配置する必要がある。
ここで、左リール110の一番下にセブン2図柄を停止させるため、図柄位置「9」のセブン2図柄が図2に示す番号「3」の位置にあるときに停止操作を行ったとする。このとき左リール110の一番下から上に2図柄分離れた左リール110の一番上には図柄位置「7」にある図柄を停止させることができる。さらに本実施形態では最大引き込み範囲が4図柄分であるため、この引き込みを利用して図柄位置「3」にある図柄まで左リール110の一番上に停止させることができる。すなわち、セブン2図柄を停止させる位置とリプレイ図柄を停止させる位置までの距離(2図柄分)に、最大引き込み範囲(4図柄分)を加えた範囲にリプレイ図柄を配置すれば、セブン2図柄を狙った停止操作によってこのリプレイ図柄が引き込まれる確率が高くなる。なお、セブン2図柄を狙う場合、上記のタイミングよりも早めに停止操作が行われる場合を考慮すると、セブン2図柄にリプレイ図柄を近づけて配置する方が好ましい。また、セブン2図柄が左リール110の一番下にあるタイミングで停止操作がされた場合には、図柄位置「8」にある図柄は左リール110の一番上に停止させることができない。本実施形態ではこれらのことを考慮して、図柄位置「7」の位置にリプレイ図柄を配置している。
上記左リール110による説明に従って、中リール111では、セブン2図柄を停止させる位置とリプレイ図柄を停止させる位置までの距離(1図柄分)に、最大引き込み範囲(4図柄分)を加えた範囲(5図柄分)にリプレイ図柄を配置している(図柄位置「9」)。また、右リール112では、セブン2図柄を停止させる位置とリプレイ図柄を停止させる位置までの距離(0図柄分)に、最大引き込み範囲(4図柄分)を加えた範囲(4図柄分)にリプレイ図柄を配置している(図柄位置「8」、「9」)。なお、本実施形態では、リプレイ図柄が揃う領域と、セブン2図柄が揃う領域とを異ならせた例について説明したが、右リール112を用いて示した構成のように、セブン2図柄から最大引き込み範囲にリプレイ図柄を配置することで、これらの領域を同じにすることができる。これによって例えば、下段入賞ラインL5にセブン2図柄を狙うと、下段入賞ラインL5にリプレイ図柄が揃うように構成することができる。
なお、上記図47から図50を用いて説明した実施例は、上述の小役4に内部当選した場合の実施例の変形例であり、上記説明以外の部分については上述の小役4に内部当選した実施例と同様である。
以上、小役4、小役3a、再遊技役1、に内部当選した際に実行が許容される演出リール制御について説明した。以下、これらの動作に共通する特徴について説明する。
上述の説明したスロットマシン100は、演出リール制御(図13のステップS1411)が実行されるときには、AT回数が付与(図19のステップS3221)されるように構成されている。すなわち、この演出リール制御は、遊技者に有利な特典が付与されることを示唆する動作であるといえる。これによって遊技者に演出リール制御が実行されることを期待させ、遊技を楽しませることができるという効果がある。なお、上記実施例ではAT回数が付与される例について説明したが、例えば遊技者に有利な遊技状態に移行することが決定している場合や、所定枚数のメダルが得られることが決定している場合に演出リール制御が実行されるようにしてもよい。また、演出リール制御は、表示窓113において所定の図柄態様を視認可能にするものであったが、例えば図柄態様に関わらず、所定の回転動作を行う制御であってもよい。この場合にも、遊技者に演出リール制御が実行されることを期待させ、遊技を楽しませることができるという効果がある。すなわち、所定の利益又は所定の特典が付与されることを示唆する図柄態様を視認可能にするために前記リールを回転させるリール制御、および所定の利益又は所定の特典が付与されることを示唆する示唆回転態様で前記リールを回転させるリール制御のうち、少なくとも一方のリール制御を含む演出リール制御であればよい。なお、この示唆回転態様は、遊技を進行するために毎回の遊技で実行される通常リール制御によるリールの回転態様とは異なる回転態様であり、毎遊技実行されない回転態様でもある。
本実施形態のスロットマシン100では、ベットボタン130〜132の操作に基づいて上記演出リール制御が実行されるように構成されている。例えば遊技者の操作に関わらず上記演出リール制御が実行される場合、遊技者が演出を見逃してしまう虞がある。特にこの演出が遊技者に有利となることを示唆するものである場合には、見逃してしまうことにより遊技者にとって不利益な事態が生じてしまうという問題がある。本実施形態のスロットマシン100のように、上記演出リール制御を実行するための契機となる操作を行わせることにより遊技者の注意を引くことができ、上記のような問題が生じないようにすることができる。なお、遊技が進行してしまうと演出リール制御を実行させることができなくなるため、遊技の進行を遅延させた上で演出リール制御が実行されるように構成されている。
本実施形態では、スタートレバー135の操作の後に、ベットボタン130〜132の操作を契機として演出リール制御が実行されるように構成されている(図13のステップS1405)。上記説明したように本実施形態では、遊技の進行を遅延させた上で演出リール制御を実行させるものであるため、ベットボタン130〜132ではなく、例えばストップボタン137〜139の操作に基づいて演出リール制御を実行させるように構成することも可能である。しかし、演出リール制御が実行されない場合の遊技の進行処理では、スタートレバー135の操作に続いてストップボタン137〜139の操作を受け付けるようになっているため、仮に、ストップボタン137〜139の操作に基づいて演出リール制御を実行させるように構成すると、遊技が進行すると思い込んでいた遊技者が混乱してしまう虞がある。このため、遊技を進行させるために次に要求される操作とは異なる操作に基づいて、演出リール制御が行われるように構成することが好ましい。また、遊戯者が、演出リール制御が実行されること及びそのための操作条件を知らなければ、演出リール制御を見せることができないため、本実施形態ではベットボタン130〜132の操作を促す報知を行うように構成されている(図20(a)のステップS3303)。
本実施形態では、演出リール制御許容フラグがオンのときにスタートレバー135が操作されたことを条件に、遅延処理が実行される(図12)。さらに、この条件に加え、ベットボタン130〜132が操作されたことを条件に、演出リール制御が実行される(図13)。すなわち、演出リール制御の実行条件が満たされると、遅延処理の実行条件が必ず満たされるように構成されている。この場合、演出リール制御は、必ず遅延処理の実行期間中に実行される。また、遅延処理の実行条件が満たされると、演出リール制御の実行条件が満たされるように構成してもよい。この場合、遅延処理が実行される場合には演出リール制御が実行されることになる。さらに、これらの条件が同一の条件の場合であってもよい。すなわち、遅延処理と演出リール制御の実行条件が重複する部分があればよい。なお、この場合遅延処理と演出リール制御の実行期間は同一でなくてもよく、一部が重複すればよい。以下具体的に説明する。
まず、遅延処理と演出リール制御の開始タイミングは同時でなくてもよい。本実施形態のように遅延処理よりも後に演出リール制御を開始する場合には、演出リール制御を最初から遊技者に見せることができる。また、演出リール制御が先に開始する場合には、遊技を進行させる操作が実行されない限り演出リール制御を実行させることができ、さらにその後遅延処理の実行機関では演出リール制御を確実に実行させることができる。さらに、遅延処理と演出リール制御の終了するタイミングは同時でなくてもよい。本実施形態のように演出リール制御が遅延処理よりも先に終了する場合には、演出リール制御が終了してから遊技の進行を再開させることができる。遅延処理が先に終了する場合であっても、その後遊技を進行させる操作が実行されない限り演出リール制御を実行させることができる。このように、演出リール制御の実行期間が、遅延処理の実行期間の一部を少なくとも含むように構成されていればよい。これによって演出リール制御の少なくとも一部が確実に実行される。特に、演出リール制御のうち遊技者の操作を受け付けたことによる制御が、この遅延期間に実行されることが好ましい。
本実施形態では、ベットボタン130〜132の操作がされた後に演出リール制御が実行される例について説明した。これ以外に、例えば上記演出リール制御によって一度リール演出を開始させた上で何らかの操作を促す報知を行い、この報知内容に従って操作を行うことでリール演出が追加あるいは変更されるようにしてもよい。また、上記演出リール制御とは異なるリール制御によって一度リール演出を開始させた上で、その後何らかの操作を促す報知に従って操作を行うことで上記の演出リール制御が実行されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技者の一度の操作によって演出リール制御が実行される例について説明した。これ以外に、例えば操作の回数に応じて演出リール制御による演出を変更できるようにしてもよい。この具体例について図51および図52を用いて説明する。
図51(a)は、図25とは異なる示唆回転態様データを示す図であり、図51(b)は、図29とは異なる偽示唆回転態様データ示す図である。また、図52(a)は、図51に示すデータにより実行される演出移動制御の励磁パターンを示す図であり、図52(b)は、図51に示すデータにより実行される演出振動制御を示す図である。
図51(a)に示す示唆回転態様データでは、残り時間が3000〜3999msの期間にベットボタン130〜132の操作を5回受け付けると演出移動制御が4回実行され、残り時間が2000〜2999msの期間にベットボタン130〜132の操作を3回受け付けると演出移動制御が4回実行され、残り時間が1000〜1999msの期間にベットボタン130〜132の操作を1回受け付けると演出移動制御が4回実行される。なお、残り時間が0〜999msの場合には、演出リール制御を行わない。図52(a)に示す演出移動制御は、図23を用いて説明した励磁パターンが6回切り替えられ、リールが1/4コマ逆回転する。従って、演出移動制御が4回実行されると、リールが1コマ分逆回転する。これにより、図34に示す演出が実行される。なお、この例においては、図13に示すステップS1405でベットボタン130〜132の操作回数が判定される。
図51(b)に示す偽示唆回転態様データでは、残り時間が3000〜3999msの期間にベットボタン130〜132の操作を5回受け付けると演出移動制御が3回実行され、残り時間が2000〜2999msの期間にベットボタン130〜132の操作を3回受け付けると演出移動制御が2回実行され、残り時間が1000〜1999msの期間にベットボタン130〜132の操作を1回受け付けると演出移動制御が1回実行される。なお、残り時間が0〜999msの場合には、偽演出リール制御を行わない。図52(a)に示す演出移動制御は、図23を用いて説明した励磁パターンが6回切り替えられ、リールが1/4コマ逆回転する。従って、この偽示唆回転態様データではリールが逆回転するものの、示唆回転態様データとは異なりリールが1コマ分逆回転しない。また、遅延タイマの残り時間の間、図52(b)に示す演出振動制御が行われる。この図52(b)には、逆回転するように励磁パターンが2回切り替えられた後、順方向に回転するように励磁パターンが2回切り替えられる(1/12コマ往復回転)。この演出により、遊技者は示唆回転態様の演出ではないことがわかる。なお、この例においては、図14に示すステップS1505でベットボタン130〜132の操作回数が判定される。
ここで、遊技の間隔を調整するための処理と、遅延処理との違いについて説明する。図12のステップS1309、ステップS1311を用いて説明したように、本実施形態のでは遊技の間隔を調整する遊技間隔調整処理が設けられている。この処理は、遊技におけるスタート操作を受け付けてから複数のリールそれぞれに対応した停止操作の全てが受付可能となる停止操作有効タイミングまでの間の所定のタイミングを基準とし、前回の遊技における所定タイミングから今回の遊技における所定のタイミングまでの間隔を、予め定めた遊技間隔以上になるように、今回の遊技における停止操作有効タイミングを遅延させる処理である。また、この遊技間隔調整処理は、毎回の遊技で実行される。
なお、ここで一回の遊技とは、少なくともリールの回転が開始されてから全てのリールの回転が停止されるまでのリール作動期間に実行されるものである。なお、このリール作動期間の前後にある全てのリールが停止している期間については、遊技の準備期間とも言えるし、連続する2つの遊技の重複期間とも言える。従って、所定数の遊技媒体が投入された状態でのスタートレバー135の操作から、全てのリール110〜112が停止されるまでを、一回の遊技とすることもでき、さらに、所定数の遊技媒体が投入された状態でのスタートレバー135の操作から、再度所定数の遊技媒体が投入された状態でのスタートレバー135の操作までを、一回の遊技としてもよい。加えて、所定数の遊技媒体が投入された状態から、全てのリール110〜112が停止されるまでを、一回の遊技とすることもできる。
一方上記説明した遊技間隔調整処理と遅延処理との関係について説明する。本実施形態では、遊技間隔調整処理は、リールの回転が開始する直前のタイミングを基準として実行されている。これに対して遅延処理は、演出リール制御許容フラグがオンでありかつスタートレバー135がされたときに実行される(図12参照)。したがって、本実施形態では、遅延処理の実行後に、遊技間隔調整処理が実行される構成になっている。
これらの遊技間隔調整処理と遅延処理は、遊技の進行を遅延させる処理である点については、共通している。しかし、遊技間隔調整処理が毎回の遊技で実行されるのに対し、遅延処理は毎回の遊技で実行されない点が異なる。また、遊技間隔調整処理は、遊技の間隔が一定期間以上であれば遊技の進行を遅延させないのに対し、遅延処理は所定の終了条件を満たすまで必ず遊技の進行を遅延させる点が異なる。また、遊技間隔調整処理は、全てのリールの停止操作を有効にするタイミングを遅延させる処理であるため、その直前のスタート操作が実行の契機となるのに対し、遅延処理はスタート操作に限らず他の操作およびタイミングを契機とすることができる。すなわち、遅延処理は所定の開始条件が成立した遊技において、該所定の開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで遊技の進行を遅延させる処理である。このように遊技間隔調整処理と遅延処理は、設けられた趣旨が異なる処理である。また、本実施形態のようにこれらの処理を順番に実行しても、同時に実行しても問題がないため、設計時にこれらの処理の関係を考慮する必要がない。さらに場合によっては、遊技間隔調整処理の実行期間を利用して演出リール制御の一部を実行させてもよい。
以上の説明では、
複数種類の図柄が施された複数のリール(リール110〜112)と、
前記複数のリールの回転開始を指示する回転指示操作手段(スタートレバー135)および前記複数のリールそれぞれに対応して回転中の前記リールを個別に停止させる複数の停止操作手段(ストップボタン137〜139)を含む複数種類の操作手段(スタートレバー135、ストップボタン137〜139、ベットボタン130〜132)と、
複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出する抽選手段(主制御部300)と、
前記回転指示操作手段が操作されたことに基づいて前記リールの回転を開始し、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて最大引き込み範囲内で前記リールを停止させる通常リール制御を含む前記リールの回転および停止に関するリール制御を実行するリール制御手段(主制御部300)と、
所定の開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで遊技の進行を遅延させる遅延制御を実行する遅延制御手段(主制御部300)と、
遊技に関する報知を行う報知手段(液晶表示装置157)を制御する報知制御手段(第1副制御部400および第2副制御部500)と、を備え、
予め定められた視認可能領域(表示窓113内の領域)において前記複数のリールそれぞれに施された図柄が視認可能な遊技台(スロットマシン100)であって、
前記リール制御手段は、
所定の利益又は所定の特典(例えば、AT回数の付与)が付与されることを示唆する図柄態様(例えば、図34の中段に示す、3つのセブン2図柄が中段入賞ラインに揃った態様)を視認可能にするために前記リールを回転させるリール制御、および所定の利益又は所定の特典が付与されることを示唆する示唆回転態様(例えば、図34の上段に示す態様でリールが停止しなかった場合に実行される演出リール制御による回転態様)で前記リールを回転させるリール制御のうち、少なくとも一方のリール制御を含む演出リール制御(図13のステップS1411)を、前記遅延手段によって前記遅延制御が行われている遅延期間(図13のステップS1401で設定された遅延タイマが0になるまでの期間)の一部を少なくとも含む所定期間において実行するものであり、
さらに前記リール制御手段は、
前記所定期間において前記操作手段のうち所定の操作手段(例えば、ベットボタン130〜132)が操作されたことに基づいて前記演出リール制御の少なくとも一部を実行する(図13のステップS1405)ものであり、
前記報知制御手段は、
前記遅延期間において前記所定の操作手段の操作を促す報知を行わせるように前記報知手段を制御する(図20のステップS3303)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、
上記記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様(3つのセブン2図柄)を構成する第1構成図柄(セブン2図柄)を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リール(リール110〜112)を含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域(図34(a)〜(c)それぞれに示すラインSL1)に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果(例えば、小役4)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第1停止領域よりも該演出対象リールの回転方向上流側の領域と前記第1停止領域とを併せた領域を少なくとも含む、前記第1停止領域から最大引き込み範囲内の所定領域にある場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御を実行(図15のステップS1609、図33に示すリール停止テーブルのうち太線で囲んだタイミングでの停止操作に対するリール停止制御)し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が該所定領域よりも外にある場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御を実行(図15のステップS1609、図33に示すリール停止テーブルのうち太線で囲んだタイミング以外のタイミングでの停止操作に対するリール停止制御)するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件(図16のステップS1703、図12のステップS1301)が成立してから所定の終了条件(図13のステップS1413)が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様(図34(a)〜(c)の一番上の態様)から、前記第1図柄態様と同一又は異なる図柄態様である第2図柄態様(図34の例ではセブン2図柄、図36(a)の例ではセブン1図柄)が前記第1停止領域とは異なる第2停止領域に停止した第2停止態様(図34(a)〜(c)の上から2つ目の態様、図36(a)の上から2つ目の態様)に切り換える前記演出リール制御(図13のステップS1411)を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果(小役4)が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第1停止領域に停止させる前記停止操作手段の操作条件を報知させるように前記報知手段を制御する(図19のステップS3211)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
さらに、
上記記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様(3つのセブン2図柄)を構成する第1構成図柄(セブン2図柄)を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リール(リール110〜112)を含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域(図36(b)の上段参照)に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果(小役4)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第1停止領域よりも該演出対象リールの回転方向上流側の領域と前記第1停止領域とを併せた領域を少なくとも含む、前記第1停止領域から最大引き込み範囲内の所定領域にある場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御を実行(図15のステップS1609)し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が該所定領域よりも外にある場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御を実行(図15のステップS1609)するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件(図16のステップS1703、図12のステップS1301)が成立してから所定の終了条件(図13のステップS1413)が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様(図36(b)の上段の態様)から、前記第1図柄態様と異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域に停止した第2停止態様(図36(b)の中段の態様)に切り換える前記演出リール制御(図13のステップS1411)を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果(小役4)が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第1停止領域に停止させる前記停止操作手段の操作条件を報知させるように前記報知手段を制御する(図19のステップS3211)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、
上記記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様(3つのベル図柄)を構成する第1構成図柄(ベル図柄)を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リール(リール110〜112)を含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域(図44に示すラインSL3)に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果(小役3a)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が特定の操作順序に従って操作された場合(図7の小役3aに対応する備考欄の押し順正解時)には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図43(a)および(b)参照)を実行し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が該特定の操作順序と異なる操作順序に従って操作された場合(図7の小役3aに対応する備考欄の押し順不正解時)には、該第1構成図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図43(c)参照)を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件(図16のステップS1703、図12のステップS1301)が成立してから所定の終了条件(図13のステップS1413)が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様(図44(a)および(b)の一番上の態様)から、前記第1図柄態様と同一又は異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域とは異なる第2停止領域(図44に示すラインSL4参照)に停止した第2停止態様(図44(a)および(b)の上から2つ目の態様)に切り換える前記演出リール制御(図13のステップS1411)を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第1停止領域に停止させる前記停止操作手段の操作条件を報知させるように前記報知手段を制御(図19のステップS3207、図43の液晶表示装置157に表示された押し順参照)することを特徴とする遊技台、が記載されている。
さらに、
上記記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様(3つのベル図柄)を構成する第1構成図柄(ベル図柄)を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リール(リール110〜112)を含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域(図44に示すラインSL3)に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果(小役3a)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が特定の操作順序に従って操作された場合(図7の小役3aに対応する備考欄の押し順正解時)には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図43(a)および(b)参照)を実行し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が該特定の操作順序と異なる操作順序に従って操作された場合(図7の小役3aに対応する備考欄の押し順不正解時)には、該第1構成図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図43(c)参照)を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件(図16のステップS1703、図12のステップS1301)が成立してから所定の終了条件(図13のステップS1413)が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様(図44(b)の一番上の態様)から、前記第1図柄態様と異なる図柄態様である第2図柄態様(ベル−ベル−リプレイ)が前記第1停止領域に停止した第2停止態様に切り換える前記演出リール制御(図13のステップS1411により右リール112を1図柄分逆回転)を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第1停止領域に停止させる前記停止操作手段の操作条件を報知させるように前記報知手段を制御(図19のステップS3207、図43の液晶表示装置157に表示された押し順参照)することを特徴とする遊技台、が記載されている。
また、
上記記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様(3つのリプレイ図柄)を構成し、且つ、最大引き込み範囲内に配置される第1構成図柄(リプレイ図柄)を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リール(リール110〜112)を含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域(図46に示すラインSL5参照)に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果(再遊技役1)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図46(a)および(b)の一番上の態様参照)を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件(図16のステップS1703、図12のステップS1301)が成立してから所定の終了条件(図13のステップS1413)が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様(図46(a)および(b)の一番上の態様)から、前記第1図柄態様と同一又は異なる図柄態様である第2図柄態様(図46(a)では3つのリプレイ図柄、図46(b)ではリプレイ−リプレイ−スイカ)が前記第1停止領域とは異なる第2停止領域(図46(a)および(b)に示すラインSL6参照)に停止した第2停止態様(図46(a)および(b)の上から二つ目の態様参照)に切り換える前記演出リール制御(図13のステップS1411)を実行することを特徴とする遊技台、が記載されている。
さらに、
上記記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様(3つのリプレイ図柄)を構成し、且つ、最大引き込み範囲内に配置される第1構成図柄(リプレイ図柄)を含む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リール(リール110〜112)を含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1停止領域(中段入賞ラインL1、図46(c)の一番上の態様参照)に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果(再遊技役1)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに、前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作された場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図46(c)の一番上の態様参照)を実行するものであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止された以降に成立する演出開始条件(図16のステップS1703、図12のステップS1301)が成立してから所定の終了条件(図13のステップS1413)が成立するまで前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、さらに、
前記演出開始条件の成立に基づいて実行される前記遅延制御が行われている遅延期間において、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様(図46(c)の一番上の態様)から、前記第1図柄態様と異なる図柄態様である第2図柄態様(リプレイ−リプレイ−スイカ)が前記第1停止領域に停止した第2停止態様(図46(c)の上から2つ目の態様参照)に切り換える前記演出リール制御(図13のステップS1411)を実行することを特徴とする遊技台、が記載されている。
加えて、
上記記載の遊技台であって、
前記抽選手段は、
前記リールそれぞれに対して前記最大引き込み範囲内の所定範囲で構成された前記視認可能領域のうち前記演出対象リールに対応した領域内であって、かつ前記第1停止領域および該第1停止領域よりも該演出対象リールの回転方向上流側の領域を併せた領域内において、前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた、前記第1停止領域(図34の一番上の段でセブン2図柄が停止している位置、ラインSL1参照)とは異なる第3停止領域(図38の一番下の段でセブン2図柄が停止している位置)に、前記第1図柄態様が停止した状態である、前記第1停止態様と比較して遊技者に有利な第3停止態様(図38の一番下の段の態様)となることを許容する第2の抽選結果(特別遊技状態中のハズレ)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出するものであり
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第3停止領域よりも該演出対象リールの回転方向上流側の領域と前記第3停止領域とを併せた領域(図2(a)に示す番号「1」「2」「4」「5」「7」「8」)を少なくとも含む、前記第3停止領域から最大引き込み範囲内の所定領域(図2(a)に示す中段入賞ラインL1から回転方向上流側に4図柄分の範囲)にある場合には、該第1構成図柄を前記第3停止領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図39に示すリール停止テーブルのうち太線で囲んだタイミングでの停止操作に対するリール停止制御)を実行し、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が該所定領域よりも外にある場合には、該第1構成図柄を前記第3停止領域とは異なる領域に停止させる前記通常リール制御(図15のステップS1609、図39に示すリール停止テーブルのうち太線で囲んだタイミング以外のタイミングでの停止操作に対するリール停止制御)を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前記第3停止領域に停止させる操作条件を報知させるように前記報知手段を制御する(図19のステップS3211、図37及び図38の液晶表示装置157による演出参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
さらに、
上記記載の遊技台であって、
前記抽選手段は、
前記演出対象リールのうち最後に停止されるリールに対する領域のみを前記第1停止領域と異ならせ、他の領域は前記第1停止領域と重複させた前記第3停止領域(図37の一番下の段および図38の一番下の段参照)に対し、前記第3停止態様が成立することを許容する前記第2の抽選結果(特別遊技状態中のハズレ)を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が前記所定領域にある状態において、該演出対象リールが前記演出対象リールのうち最後に停止されるリール以外のリールである場合には、前記第3停止領域であって前記第1停止領域と重複する領域に該第1構成図柄を停止させる前記通常リール制御(図37および図38において、第1停止、第2停止まで同一の態様)を実行し、
前記抽選手段により前記第2の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施された前記第1構成図柄が前記所定領域にある状態において、該演出対象リールが前記演出対象リールのうち最後に停止されるリールである場合には、前記第3停止領域であって前記第1停止領域とは異なる領域に該第1構成図柄を停止させる前記通常リール制御(図37および図38において、第3停止が異なる態様)を実行するものであることを特徴とする遊技台、が記載されている。
さらに加えて、
上記記載の遊技台であって、
前記所定期間において最初に前記所定の操作手段が操作されたタイミングに応じて複数種類の示唆回転態様から所定の示唆回転態様を選択する示唆回転態様選択手段(図13のステップS1407、図25参照)を備え、
前記遅延制御手段は、
前記所定の開始条件(図16のステップS1703、図12のステップS1301)が成立したことに基づいて、該所定の開始条件が成立してから所定の時間が経過するまで前記遅延制御を実行するものであり(図13のステップS1413)、
前記リール制御手段は、
前記遅延期間に含まれる前記所定期間において前記示唆回転態様選択手段により選択された示唆回転態様で前記演出リール制御を実行する(図13のステップS1411、図25、図27、図28参照)ことを特徴とする遊技台、が記載されている。
以下、本発明に関することについて付記する。
(付記1)
複数種類の図柄が施された複数のリールと、
前記複数のリールの回転開始を指示する回転指示操作手段、および前記複数のリールそ
れぞれに対応して回転中の前記リールを個別に停止させる複数の停止操作手段を含む、複
数種類の操作手段と、
複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出する抽選手段と、
前記回転指示操作手段が操作されたことに基づいて前記リールの回転を開始するととも
に、前記停止操作手段が操作されたことに基づいて最大引き込み範囲内で前記リールを停
止させる通常リール制御を実行するリール制御手段と、
所定の開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで遊技の進行を遅延させる
遅延制御を実行する遅延制御手段と、
遊技に関する報知を行う報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
予め定められた視認可能領域において前記複数のリールそれぞれに施された図柄を視認
可能にする遊技台であって、
前記リール制御手段は、
所定の利益又は所定の特典が付与されることを示唆する図柄態様を前記視認可能領域に
おいて視認可能にするために前記リールを回転させるリール制御、および所定の利益又は
所定の特典が付与されることを示唆する示唆回転態様で前記リールを回転させるリール制
御のうちの少なくともいずれか一方で構成される演出リール制御を、前記遅延手段によっ
て前記遅延制御が行われている遅延期間において実行し、
該遅延期間において前記操作手段のうち所定の操作手段が操作された場合、または該所
定の操作手段が所定の操作条件に従って操作された場合に、該演出リール制御の少なくと
も一部を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記遅延期間において前記所定の操作手段の操作を促す報知を行わせるように前記報知
手段を制御することを特徴とする遊技台。
(付記2)
付記1に記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成する第1構成図柄を含
む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1
停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類
の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第1停止領域よりも該演出対象リ
ールの回転方向上流側の領域と前記第1停止領域とを併せた領域を少なくとも含み、かつ
前記第1停止領域から前記最大引き込み範囲内に含まれる、所定の引込み可能領域にある
場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる、前記通常リール制御を実行
し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、該所定の引込み可能領域よりも外にある場合には、該第1構成
図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる、前記通常リール制御を実行するも
のであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止さ
れた以降に成立する前記所定の開始条件が成立してから前記所定の終了条件が成立するま
で前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、
前記遅延期間において、前記操作手段のうち所定の操作手段が操作されたことに基づい
て、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記
第1図柄態様と同一又は異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域とは異な
る第2停止領域に停止した第2停止態様に切り換える前記演出リール制御を実行するもの
であり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段によって前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前
記第1停止領域に停止させるための所定の操作条件を報知させるように前記報知手段を制
御することを特徴とする遊技台。
(付記3)
付記1に記載の遊技台であって、
前記複数のリールは、
1または複数種類の図柄によって構成される第1図柄態様を構成する第1構成図柄を含
む複数種類の図柄が施された1または複数の演出対象リールを含むものであり、
前記抽選手段は、
前記視認可能領域内で前記演出対象リール一つに対して図柄一つ分の領域を定めた第1
停止領域に前記第1図柄態様を停止させることを許容する第1の抽選結果を含む複数種類
の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出するものであり、
前記リール制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、前記視認可能領域のうち前記第1停止領域よりも該演出対象リ
ールの回転方向上流側の領域と前記第1停止領域とを併せた領域を少なくとも含み、かつ
前記第1停止領域から前記最大引き込み範囲内に含まれる、所定の引込み可能領域にある
場合には、該第1構成図柄を前記第1停止領域に停止させる、前記通常リール制御を実行
し、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出されるとともに前記演出対象リールに対
応する前記停止操作手段が操作されたときに、停止対象となった該演出対象リールに施さ
れた前記第1構成図柄が、該所定の引込み可能領域よりも外にある場合には、該第1構成
図柄を前記第1停止領域とは異なる領域に停止させる、前記通常リール制御を実行するも
のであり、
前記遅延制御手段は、
前記抽選手段により前記第1の抽選結果が導出され、前記演出対象リールが全て停止さ
れた以降に成立する前記所定の開始条件が成立してから前記所定の終了条件が成立するま
で前記遅延制御を実行するものであり、
前記リール制御手段は、
前記遅延期間において、前記操作手段のうち所定の操作手段が操作されたことに基づい
て、前記第1図柄態様が前記第1停止領域に停止した状態である第1停止態様から、前記
第1図柄態様と異なる図柄態様である第2図柄態様が前記第1停止領域に停止した第2停
止態様に切り換える前記演出リール制御を実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記抽選手段によって前記第1の抽選結果が導出された場合に、前記第1図柄態様を前
記第1停止領域に停止させるための所定の操作条件を報知させるように前記報知手段を制
御することを特徴とする遊技台。
(付記4)
複数種類の図柄が施された複数のリールと、
賭け数を設定するために操作される賭け数設定操作手段、前記複数のリールの回転開始
を指示する回転指示操作手段、および前記複数のリールそれぞれに対応して設けられ、回
転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作される複数の停止操作手段を含む
、複数種類の操作手段と、
複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選により導出する抽選手段と、
前記賭け数設定操作手段の操作によって賭け数が設定された後に前記回転指示操作手段
が操作されたことに基づいて前記複数のリールの回転を開始するとともに、前記抽選手段
によって導出された前記一の抽選結果、および前記複数の停止操作手段のうちの一の操作
手段の操作結果に基づいて、該複数のリールのうちの操作された該一の停止操作手段に対
応するリールを停止させる通常リール制御を実行するリール制御手段と、
遊技に関する報知を行う報知手段を制御する報知制御手段と、
特典を付与する特典付与手段と、を備え、
予め定められた視認可能領域において前記複数のリールそれぞれに施された図柄を視認
可能にする遊技台であって、
前記リール制御手段は、
前記特典付与手段によって特典が付与されることを示唆する停止態様を前記視認可能領
域において視認可能にするために前記複数のリールのうちの少なくとも一つを回転させる
制御、および該特典付与手段によって特典が付与されることを示唆する回転態様で該複数
のリールを回転させる制御のうちの少なくともいずれか一方の制御で構成される演出リー
ル制御を、遊技の進行が遅延されている遅延期間において実行可能に構成され、
前記複数種類の操作手段のうち所定の操作手段が操作された場合、または該所定の操作
手段が所定の操作条件に従って操作された場合に、該演出リール制御の少なくとも一部を
実行するものであり、
前記報知制御手段は、
前記遅延期間において前記所定の操作手段の操作を促す報知を行わせるように前記報知
手段を制御するものであり、
前記特典付与手段は、
前記遅延期間において前記所定の操作手段が操作されたか否かに関わらず特典を付与す
ることを特徴とする遊技台。
(付記5)
付記4に記載の遊技台であって、
前記抽選手段は、
第一の抽選結果を含む複数種類の抽選結果から一の抽選結果を抽選によって導出するも
のであり、
前記リール制御手段は、
前記第一の抽選結果が導出された場合には、前記複数のリールそれぞれに施された図柄
によって構成される複数の図柄態様のうちの一の図柄態様である第一の図柄態様を、前記
視認可能領域の中で該複数のリールそれぞれに対して図柄一つ分の領域を定めた複数の停
止領域のうちの一の停止領域である第一の停止領域に停止させる制御を、前記通常リール
制御において実行可能に構成され、
前記第一の図柄態様が前記第一の停止領域に停止された第一の停止態様から、該第一の
図柄態様と同一または異なる第二の図柄態様が該第一の停止領域と同一または異なる第二
の停止領域に停止された第二の停止態様へ切り換えるために、該複数のリールのうちの少
なくとも一のリールを予め定められた回転量だけ回転させる前記演出リール制御を実行可
能に構成されたものであり、
前記報知制御手段は、
少なくとも前記第一の抽選結果が導出された場合には、前記複数のリールを前記第一の
停止態様で停止させるための操作条件を報知させるように前記報知手段を制御するもので
あることを特徴とする遊技台。
100 スロットマシン
110〜112 リール
113 表示窓
130〜132 ベットボタン
135 スタートレバー
137〜139 ストップボタン
157 液晶表示装置
272,277 スピーカ
420 各種ランプ
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部

Claims (1)

  1. 複数種類の図柄が施され、回転駆動させる複数のリールと、
    回転中の前記複数のリールを個別に停止させるために操作されるストップボタンと、
    内部当選役を決定する抽選手段と、
    決定された前記内部当選役および前記ストップボタンの操作に基づいて回転中の前記複数のリールを停止させる通常停止制御を含む、前記複数のリールに関する制御を実行するリール制御手段と、
    利益の獲得を容易にする特典を付与する特典付与手段と、
    報知手段と、
    前記報知手段を制御する報知制御手段と、
    を備え、遊技の進行を遅延させるための遅延期間を設定可能に構成され、前記通常停止制御によって停止された前記複数のリールの態様に応じた前記利益付与する遊技台であって、
    前記リール制御手段は、
    前記特典の付与を示す態様前記複数のリールを停止可能とする疑似停止制御を、前記遅延期間において実行可能に構成されたものであり
    前記疑似停止制御は、
    前記遅延期間が開始された後の前記ストップボタンの操作に基づいて実されるものであり、
    前記報知制御手段は、
    前記遅延期間において前記ストップボタンの操作を促す報知を行わせるものであり、
    前記特典付与手段は、
    前記遅延期間において前記ストップボタンが操作されたか否かに関わらず、前記特典を付与するものであること特徴とする遊技台。
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