JP5752378B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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本発明は、排気浄化装置に関するものである。
従来、ディーゼルエンジンにおいては、排気が導かれる排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOx(窒素酸化物)を還元剤としてのHC(炭化水素)と反応させ得るよう反応選択性を高めたHC選択還元型NOx触媒(HC-SCR:Hydro Carbon-Selective Catalytic Reduction)を配設し、該HC選択還元型NOx触媒の排気上流側に必要量の燃料を添加することにより、該燃料から分解生成されるHCを前記HC選択還元型NOx触媒上で排気中のNOxと還元反応させ、これによりNOxの排出量の低減を図るようにしたものがある。
図4は従来の排気浄化装置の一例を示すもので、1はターボチャージャ2を装備したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導かれた吸気4が吸気管5を通し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへ送られ、該コンプレッサ2aで加圧された吸気4がインタークーラ6へ送られて冷却され、該インタークーラ6から更に吸気マニホールド7へ吸気4が導かれてディーゼルエンジン1の各気筒8(図4では直列6気筒の場合を例示している)に分配されるようになっており、又、前記ディーゼルエンジン1の各気筒8から排出された排気ガス9は、排気マニホールド10を介しターボチャージャ2のタービン2bへ送られ、該タービン2bを駆動した後に排気管11へ送り出されるようになっている。
そして、前記排気管11の途中に、上流側から順次、白金系のHC選択還元型NOx触媒12と、酸化触媒を一体的に担持した触媒化パティキュレートフィルタ13と、後段酸化触媒14とが配設されていると共に、前記HC選択還元型NOx触媒12の入側には、排気ガス9に対して燃料を添加供給するための燃料添加装置15が装備されている。
前記燃料添加装置15は、燃料が貯留される燃料タンク16と、該燃料タンク16に貯留された燃料を圧送する燃料加圧ポンプ17と、該燃料加圧ポンプ17で圧送される燃料を前記HC選択還元型NOx触媒12の入側に噴霧する燃料添加ノズル18とを備え、前記燃料タンク16に貯留された燃料を燃料加圧ポンプ17により燃料添加ノズル18へ圧送し、該燃料添加ノズル18から前記排気管11を流れる排気ガス9に対して燃料を噴霧し、前記HC選択還元型NOx触媒12において、前記燃料から分解生成されるHCと排気ガス9中のNOxとを反応させて、該NOxの排出量の低減を図るようになっている。
又、前記排気ガス9中に含まれるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤分と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、該パティキュレートは、前記酸化触媒を一体的に担持した触媒化パティキュレートフィルタ13で捕集され、前記排気ガス9中に含まれるHC、CO等は、前記後段酸化触媒14で酸化除去されるようになっている。
尚、前述の如き排気浄化装置と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開2008−75610号公報
しかしながら、前述の如く、白金系のHC選択還元型NOx触媒12を用いた排気浄化装置では、活性温度域がおよそ150〜300[℃]と狭く、幅広い温度範囲での排気浄化ができず、NOx低減率を高めることが困難になるという欠点を有していた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、活性温度域を拡張し得、幅広い温度範囲での排気浄化を行うことができ、NOx低減率の向上を図り得る排気浄化装置を提供しようとするものである。
本発明は、ディーゼルエンジンから排気ガスが排出される排気管の途中に配設され、前記排気ガスの想定される温度でNOx低減率が最大となる山型の性能曲線を有する高温HC選択還元型NOx触媒と、
該高温HC選択還元型NOx触媒の入側で排気ガスに対して燃料を添加供給するための第一燃料添加装置と、
前記高温HC選択還元型NOx触媒の下流側に配設され且つ該高温HC選択還元型NOx触媒より低い温度域でNOx低減可能な酸化触媒を一体的に担持し、前記高温HC選択還元型NOx触媒のNOx低減率が最大となる温度より低い温度でNOx低減率が最大となる山型の性能曲線を有する触媒化パティキュレートフィルタと、
該触媒化パティキュレートフィルタの入側で排気ガスに対して燃料を添加供給するための第二燃料添加装置、及び該第二燃料添加装置から添加供給される燃料に点火するためのイグナイターからなるバーナ装置と、
前記触媒化パティキュレートフィルタの下流側に配設された後段酸化触媒と
を備え、
前記触媒化パティキュレートフィルタを下流側に且つ前記高温HC選択還元型NOx触媒を上流側に配設し、上流側の高温HC選択還元型NOx触媒から下流側の触媒化パティキュレートフィルタの間での温度落差を生じさせることにより、高温HC選択還元型NOx触媒の入側の温度を横軸に取り且つNOx低減率を縦軸に取った前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線が、前記触媒化パティキュレートフィルタ及び前記高温HC選択還元型NOx触媒を並列に配設してそれぞれの入口温度が同じであると仮定した場合の前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線より前記温度落差だけ高温側にシフトし、前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線と高温HC選択還元型NOx触媒の山型の性能曲線とを重ね合わせた際に生じる谷の部分におけるNOx低減率が高くなるよう構成したことを特徴とする排気浄化装置にかかるものである。
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
前記高温HC選択還元型NOx触媒の入側で排気ガスに対して第一燃料添加装置により燃料を添加供給すると、前記高温HC選択還元型NOx触媒において、前記燃料から分解生成されるHCと排気ガス中のNOxとが反応して、該NOxの排出量の低減が図られると共に、前記排気ガス中に含まれるパティキュレートは、前記酸化触媒を一体的に担持した触媒化パティキュレートフィルタで捕集され、前記排気ガス中に含まれるHC、CO等は、前記後段酸化触媒で酸化除去され、しかも、前記触媒化パティキュレートフィルタに担持された酸化触媒は、高温HC選択還元型NOx触媒より低い温度域でNOx低減可能な酸化触媒としてあるため、前記触媒化パティキュレートフィルタの入側で排気ガスに対して第二燃料添加装置により燃料を添加供給すると、触媒化パティキュレートフィルタに担持された酸化触媒において、前記燃料から分解生成されるHCと排気ガス中のNOxとが反応して、該NOxの排出量の低減が図られる。
この結果、従来の排気浄化装置に比べ、活性温度域が広がり、幅広い温度範囲での排気浄化ができ、NOx低減率を高めることが可能となる。ここで、前記触媒化パティキュレートフィルタを下流側に且つ前記高温HC選択還元型NOx触媒を上流側に配設し、上流側の高温HC選択還元型NOx触媒から下流側の触媒化パティキュレートフィルタの間での温度落差を生じさせることにより、高温HC選択還元型NOx触媒の入側の温度を横軸に取り且つNOx低減率を縦軸に取った前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線が、前記触媒化パティキュレートフィルタ及び前記高温HC選択還元型NOx触媒を並列に配設してそれぞれの入口温度が同じであると仮定した場合の前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線より前記温度落差だけ高温側にシフトし、前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線と高温HC選択還元型NOx触媒の山型の性能曲線とを重ね合わせた際に生じる谷の部分におけるNOx低減率が高くなるため、トータル的なNOx低減性能を高める上で有効になっていると言える。
又、前記高温HC選択還元型NOx触媒の下流側に触媒化パティキュレートフィルタが配設されるため、渋滞路ばかりを走行する都市部の路線バス等のように排気温度の低い運転状態が長く続く運行形態の車両においては、前段の高温HC選択還元型NOx触媒が充分な触媒活性を発揮し得る触媒床温度まで昇温し難く、該高温HC選択還元型NOx触媒における添加燃料の酸化反応が活発化せず、触媒化パティキュレートフィルタを短時間のうちに効率良く再生できなくなる虞があるが、前記バーナ装置を構成する第二燃料添加装置により供給される燃料に対しイグナイターで点火を行って該燃料を燃焼させれば、車両の運転状態にかかわらず触媒化パティキュレートフィルタを早期に暖め、捕集済みパティキュレートを焼却し、触媒化パティキュレートフィルタを短時間のうちに効率良く再生させることが可能となる。
前記排気浄化装置においては、前記高温HC選択還元型NOx触媒を活性金属が銅で担体がゼオライトである触媒とし、前記触媒化パティキュレートフィルタに担持される酸化触媒を活性金属が白金で担体がアルミナである触媒とすることができる。
又、前記排気浄化装置においては、前記高温HC選択還元型NOx触媒を活性金属が銀で担体がアルミナである触媒とし、前記触媒化パティキュレートフィルタに担持される酸化触媒を活性金属が白金で担体がアルミナである触媒とすることもできる。
本発明の排気浄化装置によれば、活性温度域を拡張し得、幅広い温度範囲での排気浄化を行うことができ、NOx低減率の向上を図り得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の排気浄化装置の実施例を示す全体概要構成図である。 本発明の排気浄化装置の実施例における低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ)及び高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒)の入口温度とNOx低減率との関係を示す線図であって、(a)は図1の如く低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ)を下流側に且つ高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒)を上流側に配設した場合の、排気浄化装置としての入口温度(高温HC選択還元型NOx触媒の入側の温度)とNOx低減率との関係を示す線図、(b)は低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ)及び高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒)を並列に配設してそれぞれの入口温度が同じであると仮定した場合のそれぞれの触媒入口温度とNOx低減率との関係、即ちそれぞれの触媒が本来持っている性能を示す線図、(c)は低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ)を上流側に配設し且つ高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒)を下流側に配設すると仮定した場合の、排気浄化装置としての入口温度(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタの入側の温度)とNOx低減率との関係を示す線図である。 本発明の排気浄化装置の実施例におけるNOx低減効果を従来例と比較して示す図である。 従来の排気浄化装置の一例を示す全体概要構成図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の排気浄化装置の実施例であって、図中、図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図4に示す従来のものと同様であるが、本実施例の特徴とするところは、図1に示す如く、ディーゼルエンジン1から排気ガス9が排出される排気管11の途中に、高温HC選択還元型NOx触媒19と、該高温HC選択還元型NOx触媒19より低い温度域でNOx低減可能な酸化触媒を一体的に担持した触媒化パティキュレートフィルタ13と、後段酸化触媒14とを上流側から順次配設し、前記高温HC選択還元型NOx触媒19の入側に、排気ガス9に対して燃料を添加供給するための第一燃料添加装置15aを設けると共に、前記触媒化パティキュレートフィルタ13の入側に、排気ガス9に対して燃料を添加供給するための第二燃料添加装置15b及び該第二燃料添加装置15bから添加供給される燃料に点火するためのイグナイター20からなるバーナ装置21を設けた点にある。
前記高温HC選択還元型NOx触媒19としては、例えば、活性金属が銅(Cu)で担体がゼオライトである触媒、或いは活性金属が銀(Ag)で担体がアルミナである触媒とすることができ、又、前記触媒化パティキュレートフィルタ13に担持される酸化触媒としては、例えば、活性金属が白金(Pt)で担体がアルミナである触媒とすることができる。尚、前記後段酸化触媒14としては、前記触媒化パティキュレートフィルタ13に担持される酸化触媒と同様に、例えば、活性金属が白金(Pt)で担体がアルミナである触媒とすることができる。
尚、前記第一燃料添加装置15aは、燃料が貯留される第一燃料タンク16aと、第一燃料タンク16aに貯留された燃料を圧送する第一燃料加圧ポンプ17aと、該第一燃料加圧ポンプ17aで圧送される燃料を前記高温HC選択還元型NOx触媒19の入側に噴霧する第一燃料添加ノズル18aとを備えてなる構成を有しており、又、前記第二燃料添加装置15bは、燃料が貯留される第二燃料タンク16bと、第二燃料タンク16bに貯留された燃料を圧送する第二燃料加圧ポンプ17bと、該第二燃料加圧ポンプ17bで圧送される燃料を前記触媒化パティキュレートフィルタ13の入側に噴霧する第二燃料添加ノズル18bとを備えてなる構成を有している。
次に、上記実施例の作用を説明する。
前記高温HC選択還元型NOx触媒19の入側で排気ガス9に対して第一燃料添加装置15aにより燃料を添加供給すると、前記高温HC選択還元型NOx触媒19において、前記燃料から分解生成されるHCと排気ガス9中のNOxとが反応して、該NOxの排出量の低減が図られると共に、前記排気ガス9中に含まれるパティキュレートは、前記酸化触媒を一体的に担持した触媒化パティキュレートフィルタ13で捕集され、前記排気ガス9中に含まれるHC、CO等は、前記後段酸化触媒14で酸化除去され、しかも、前記触媒化パティキュレートフィルタ13に担持された酸化触媒は、高温HC選択還元型NOx触媒19より低い温度域でNOx低減可能な酸化触媒としてあるため、前記触媒化パティキュレートフィルタ13の入側で排気ガス9に対して第二燃料添加装置15bにより燃料を添加供給すると、触媒化パティキュレートフィルタ13に担持された酸化触媒において、前記燃料から分解生成されるHCと排気ガス9中のNOxとが反応して、該NOxの排出量の低減が図られる。
この結果、従来の排気浄化装置に比べ、活性温度域が広がり、幅広い温度範囲での排気浄化ができ、NOx低減率を高めることが可能となる。
ここで、図1に示す如く低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)を下流側に且つ高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)を上流側に配設した場合の、排気浄化装置としての入口温度(高温HC選択還元型NOx触媒19の入側の温度)とNOx低減率との関係は、図2(a)に示す線図のようになる。因みに、低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)及び高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)を並列に配設してそれぞれの入口温度が同じであると仮定した場合のそれぞれの触媒入口温度とNOx低減率との関係は、図2(b)に示す線図のようになり、この線図が、それぞれの触媒が本来持っている性能を示すものとなるが、この線図を基本として考えた場合、図1に示す如く低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)を下流側に且つ高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)を上流側に配設すると、マフラー外壁からの放熱や触媒そのものの熱容量により排気ガス9の持つ熱が奪われるため、該排気ガス9の温度は20〜30[℃]程度「目減り」し、排気浄化装置の上流から下流の間での温度落差が、図2(a)に示す如く、Δtとなり、これに伴って、排気浄化装置としての入口温度(高温HC選択還元型NOx触媒19の入側の温度)を横軸に取った図2(a)の線図においては、低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)のNOx低減率を示す曲線が図2(b)に示す基本となる曲線より前記温度落差Δt(20〜30[℃]程度)だけ高温側にシフトする形となり、低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)と高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)のNOx低減率を示す曲線の谷が狭くなり、トータル的なNOx低減性能を高める上で有効となっていると言える。
参考までに、図1に示す例とは逆に、低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)を上流側に配設し且つ高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)を下流側に配設すると仮定した場合の、排気浄化装置としての入口温度(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13の入側の温度)とNOx低減率との関係は、図2(c)に示す線図のようになる。ここで、図2(b)に示す線図を基本として考えた場合、低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)を上流側に且つ高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)を下流側に配設すると、マフラー外壁からの放熱や触媒そのものの熱容量により排気ガス9の持つ熱が奪われるため、該排気ガス9の温度は20〜30[℃]程度「目減り」し、排気浄化装置の上流から下流の間での温度落差が、図2(c)に示す如く、Δtとなり、これに伴って、排気浄化装置としての入口温度(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)を横軸に取った図2(c)の線図においては、高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)のNOx低減率を示す曲線が図2(b)に示す基本となる曲線より前記温度落差Δt(20〜30[℃]程度)だけ高温側にシフトする形となり、低温触媒(酸化触媒を担持した触媒化パティキュレートフィルタ13)と高温触媒(高温HC選択還元型NOx触媒19)のNOx低減率を示す曲線の谷が広くなってしまい、トータル的なNOx低減性能を高める上で好ましくないと言える。
又、前記高温HC選択還元型NOx触媒19の下流側に触媒化パティキュレートフィルタ13が配設されるため、渋滞路ばかりを走行する都市部の路線バス等のように排気温度の低い運転状態が長く続く運行形態の車両においては、前段の高温HC選択還元型NOx触媒19が充分な触媒活性を発揮し得る触媒床温度まで昇温し難く、該高温HC選択還元型NOx触媒19における添加燃料の酸化反応が活発化せず、触媒化パティキュレートフィルタ13を短時間のうちに効率良く再生できなくなる虞があるが、前記バーナ装置21を構成する第二燃料添加装置15bにより供給される燃料に対しイグナイター20で点火を行って該燃料を燃焼させれば、車両の運転状態にかかわらず触媒化パティキュレートフィルタ13を早期に暖め、捕集済みパティキュレートを焼却し、触媒化パティキュレートフィルタ13を短時間のうちに効率良く再生させることが可能となる。
尚、本実施例の排気浄化装置を用いた場合のNOx低減率と、図4に示した従来の排気浄化装置を用いた場合のNOx低減率とを、都市内走行、高速走行等を取り混ぜたモードにおいて比較した結果、図3に示す如く、従来の排気浄化装置のNOx低減率は21%であったが、本実施例の排気浄化装置を用いれば、NOx低減率を52%まで向上できることが確認された。
こうして、活性温度域を拡張し得、幅広い温度範囲での排気浄化を行うことができ、NOx低減率の向上を図り得る。
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ディーゼルエンジン
9 排気ガス
11 排気管
12 HC選択還元型NOx触媒
13 触媒化パティキュレートフィルタ
14 後段酸化触媒
15a 第一燃料添加装置
15b 第二燃料添加装置
16a 第一燃料タンク
16b 第二燃料タンク
17a 第一燃料加圧ポンプ
17b 第二燃料加圧ポンプ
18a 第一燃料添加ノズル
18b 第二燃料添加ノズル
19 高温HC選択還元型NOx触媒
20 イグナイター
21 バーナ装置

Claims (3)

  1. ディーゼルエンジンから排気ガスが排出される排気管の途中に配設され、前記排気ガスの想定される温度でNOx低減率が最大となる山型の性能曲線を有する高温HC選択還元型NOx触媒と、
    該高温HC選択還元型NOx触媒の入側で排気ガスに対して燃料を添加供給するための第一燃料添加装置と、
    前記高温HC選択還元型NOx触媒の下流側に配設され且つ該高温HC選択還元型NOx触媒より低い温度域でNOx低減可能な酸化触媒を一体的に担持し、前記高温HC選択還元型NOx触媒のNOx低減率が最大となる温度より低い温度でNOx低減率が最大となる山型の性能曲線を有する触媒化パティキュレートフィルタと、
    該触媒化パティキュレートフィルタの入側で排気ガスに対して燃料を添加供給するための第二燃料添加装置、及び該第二燃料添加装置から添加供給される燃料に点火するためのイグナイターからなるバーナ装置と、
    前記触媒化パティキュレートフィルタの下流側に配設された後段酸化触媒と
    を備え、
    前記触媒化パティキュレートフィルタを下流側に且つ前記高温HC選択還元型NOx触媒を上流側に配設し、上流側の高温HC選択還元型NOx触媒から下流側の触媒化パティキュレートフィルタの間での温度落差を生じさせることにより、高温HC選択還元型NOx触媒の入側の温度を横軸に取り且つNOx低減率を縦軸に取った前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線が、前記触媒化パティキュレートフィルタ及び前記高温HC選択還元型NOx触媒を並列に配設してそれぞれの入口温度が同じであると仮定した場合の前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線より前記温度落差だけ高温側にシフトし、前記触媒化パティキュレートフィルタの山型の性能曲線と高温HC選択還元型NOx触媒の山型の性能曲線とを重ね合わせた際に生じる谷の部分におけるNOx低減率が高くなるよう構成したことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 前記高温HC選択還元型NOx触媒を活性金属が銅で担体がゼオライトである触媒とし、前記触媒化パティキュレートフィルタに担持される酸化触媒を活性金属が白金で担体がアルミナである触媒とした請求項1記載の排気浄化装置。
  3. 前記高温HC選択還元型NOx触媒を活性金属が銀で担体がアルミナである触媒とし、前記触媒化パティキュレートフィルタに担持される酸化触媒を活性金属が白金で担体がアルミナである触媒とした請求項1記載の排気浄化装置。
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