JP2007132202A - 排気昇温装置 - Google Patents

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【課題】エンジン側の運転状態とは無関係に積極的に排気温度の上昇を図り、後処理装置側で要求する温度条件を早期に整え得るようにした排気昇温装置を提供する。
【解決手段】排気管9途中の酸化触媒12及びパティキュレートフィルタ11(後処理装置)より上流側にプレ酸化触媒13を備え、該プレ酸化触媒13で排気ガス7中に残る未燃燃料分が酸化反応した時の反応熱により排気温度を上昇させるようにした排気昇温装置に関し、前記プレ酸化触媒13をセラミック担体14に担持せしめると共に、該プレ酸化触媒13の前段に電気ヒータ15a付きメタル担体15を配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気昇温装置に関するものである。
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されて、排気ガス中のパティキュレートが多孔質薄壁の内側表面に捕集されるようにしてある。
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、PtやPd等を活性種とする酸化触媒を一体的に担持させた触媒再生型のパティキュレートフィルタの実用化が進められている。
即ち、このような触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
ただし、斯かる触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがある。
そこで、パティキュレートフィルタの前段にフロースルー型の酸化触媒を別途装備し、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階で、ディーゼルエンジン側の燃料噴射制御により排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
つまり、この燃料添加で生じたHCガスが前段の酸化触媒を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガスの流入により直後のパティキュレートフィルタの触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
この種の燃料添加を実行するための具体的手段としては、圧縮上死点付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を行うことで排気ガス中に燃料を添加するのが一般的であるが、気筒内へのメイン噴射の時期を通常より遅らせることで排気ガス中に燃料を添加するようにしても良い。
尚、斯かるパティキュレートフィルタの強制再生に関連する先行技術文献情報としては本発明と同じ出願人による下記の特許文献1等がある。
特開2003−193824号公報
しかしながら、この種の燃料添加によるパティキュレートフィルタの強制再生を行うに際し、車型によっては、ディーゼルエンジンから離れた位置にしかパティキュレートフィルタの搭載スペースを確保できないケースがあり、このようなケースでは、特に雨天や冬期等の外気温度が低い場合に、ディーゼルエンジンからパティキュレートフィルタまで排気ガスを導く間に排気管や排気ブレーキ等の補機からの放熱により排気温度が低下し、パティキュレートフィルタの強制再生を行い得る運転領域が通常より狭まる虞れがあった。
このため、本発明者らは、比較的小型のプレ酸化触媒を排気管の上流側に新たに装備し、ディーゼルエンジンから排出されて間もない高温の排気ガスをプレ酸化触媒に導入することで、排気温度の低い軽負荷時等でも比較的容易にプレ酸化触媒の触媒床温度を上げて活性を高め、該プレ酸化触媒にてHCガスを酸化反応させて、その反応熱により排気温度を上昇させることを創案するに到ったが、エンジン始動直後にあっては、プレ酸化触媒もパティキュレートフィルタもその前段の酸化触媒も全て冷えきってしまっているので、少なくともプレ酸化触媒がHCガスを酸化反応させ得る温度まで暖まるまでは、反応熱による排気温度の昇温効果が期待できず、しかも、下流側で冷え切っている酸化触媒やパティキュレートフィルタが温度上昇してくるのにも時間がかかるため、パティキュレートフィルタの強制再生を開始できる条件がなかなか整わないという問題があった。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、エンジン側の運転状態とは無関係に積極的に排気温度の上昇を図り、後処理装置側で要求する温度条件を早期に整え得るようにした排気昇温装置を提供することを目的としている。
本発明は、排気管途中の後処理装置より上流側にプレ酸化触媒を備え、該プレ酸化触媒で排気ガス中に残る未燃燃料分が酸化反応した時の反応熱により排気温度を上昇させるようにした排気昇温装置において、前記プレ酸化触媒をセラミック担体に担持せしめると共に、該プレ酸化触媒の前段に電気ヒータ付きメタル担体を配設したことを特徴とするものである。
而して、このようにすれば、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態であっても、電気ヒータに通電して発熱させることにより熱容量の小さなメタル担体の全域を直ちに加熱すると、ここを通過する排気ガスが加熱されて昇温され、これにより直後のプレ酸化触媒が短時間のうちに暖められて活性が高められるので、該プレ酸化触媒にて排気ガス中のHCガスの酸化反応が開始されて反応熱による排気温度の昇温効果が得られ、後処理装置側で要求する温度条件が早期に整うことになる。
ここで、プレ酸化触媒は熱容量の大きなセラミック担体に担持されているので、該セラミック担体が十分に暖まった後は、例えばアクセルオフ等により急激に負荷が低下してエンジンからの排気温度が一時的に下がったような場合でも、プレ酸化触媒の触媒床温度がセラミック担体の保有熱により比較的高い状態に維持されるので、プレ酸化触媒から後処理装置に向かう排気温度がエンジン側の負荷変動等に大きく左右されることなく安定して高い温度に保持されることになる。
また、本発明においては、メタル担体に酸化触媒原料が担持されていることが好ましく、このようにすれば、電気ヒータに通電して発熱させた際に、熱容量の小さなメタル担体の全域が直ちに加熱し、ここに担持されている酸化触媒原料が極めて短時間のうちに活性状態となるので、メタル担体を通過する排気ガス中のHCガスの酸化反応が直後のプレ酸化触媒よりも早く開始され、後処理装置側で要求する温度条件がより一層早期に整うことになる。
上記した本発明の排気昇温装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)エンジン側の運転状態とは無関係に積極的に排気温度の上昇を図り、後処理装置側で要求する温度条件を早期に整えることができ、しかも、プレ酸化触媒から後処理装置に向かう排気温度をエンジン側の負荷変動等に大きく左右されることなく安定して高い温度に保持することができるので、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態であっても、後処理装置を良好に機能させることができる。
(II)メタル担体に酸化触媒原料を担持させた構成を採用すれば、電気ヒータの発熱によりメタル担体の酸化触媒原料を直後のプレ酸化触媒よりも早期に活性状態として直ちに排気温度の昇温効果を得ることができるので、後処理装置側で要求する温度条件をより一層早期に整えることができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における1はターボチャージャ2を搭載したディーゼルエンジンを示しており、エアクリーナ3から導いた空気4が吸気管5を介し前記ターボチャージャ2のコンプレッサ2aへと送られ、該コンプレッサ2aで加圧された空気4が更にインタクーラ6へと送られて冷却され、該インタクーラ6から図示しないインテークマニホールドへと空気4が導かれてディーゼルエンジン1の各シリンダに導入されるようにしてある。
また、このディーゼルエンジン1の各シリンダから排出された排気ガス7がエキゾーストマニホールド8を介し前記ターボチャージャ2のタービン2bへと送られ、該タービン2bを駆動した排気ガス7が排気管9を介し車外へ排出されるようにしてある。
そして、この排気ガス7が流通する排気管9の途中には、ケーシング10が介装されており、該ケーシング10内における後段には、酸化触媒を一体的に担持して成る触媒再生型のパティキュレートフィルタ11が収容され、また、ケーシング10内におけるパティキュレートフィルタ11の直前位置には、フロースルー型の酸化触媒12が収容されており、これら酸化触媒12とパティキュレートフィルタ11とにより後処理装置が構成されるようになっている。
更に、ターボチャージャ2のタービン2b出口に近い排気管9にも、フロースルー型のプレ酸化触媒13が配置されており、このプレ酸化触媒13は、図2に拡大して示す如く、その軸心方向に貫通する多数の流路14aを格子状に備えたハニカム構造のセラミック担体14に担持されたものとなっている。
また、このプレ酸化触媒13の前段には、図3に拡大して示す如く、通電による電気抵抗で発熱する帯状の金属薄膜を電気ヒータ15aとし且つ該電気ヒータ15aを絶縁性の波形シート15bと共に渦巻状に巻いたメタル担体15が配設されており、この電気ヒータ15a付きのメタル担体15にもPtやPd等を活性種とする酸化触媒原料(特に図示せず)が担持されている。
そして、このメタル担体15の電気ヒータ15aに対しコントロールユニット16を介してバッテリ17が接続されており、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態で適宜に前記メタル担体15の電気ヒータ15aに通電が成されるようにしてある。
また、本形態例においては、パティキュレートフィルタ11の強制再生を行う必要が生じた際に、ディーゼルエンジン1の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置18(図1参照)の燃料噴射制御が通常モードから再生モードに切り替わり、圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われる燃料のメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミング(開始時期がクランク角90゜〜120゜の範囲)でポスト噴射が実行されるようになっている。
つまり、このようにメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射が行われると、このポスト噴射により排気ガス7中に未燃の燃料(主としてHC:炭化水素)が添加されることになり、この未燃の燃料により生じたHCガスが排気ガス7と共にディーゼルエンジン1から排出されることになる。
而して、このように構成すれば、ディーゼルエンジン1の始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態であっても、電気ヒータ15aに通電して発熱させることにより熱容量の小さなメタル担体15の全域を直ちに加熱すると、ここを通過する排気ガス7が加熱されて昇温され、これにより直後のプレ酸化触媒13が短時間のうちに暖められて活性が高められるので、該プレ酸化触媒13にて排気ガス7中のHCガスの酸化反応が開始されて反応熱による排気温度の昇温効果が得られ、パティキュレートフィルタ11の強制再生を開始することが可能な温度条件(パティキュレートフィルタ11の前段の酸化触媒12がHCガスを酸化反応させるに十分な触媒床温度まで暖まる)が早期に整うことになる。
ここで、プレ酸化触媒13は熱容量の大きなセラミック担体14に担持されているので、該セラミック担体14が十分に暖まった後は、例えばアクセルオフ等により急激に負荷が低下してディーゼルエンジン1からの排気温度が一時的に下がったような場合でも、プレ酸化触媒13の触媒床温度がセラミック担体14の保有熱により比較的高い状態に維持されるので、プレ酸化触媒13からパティキュレートフィルタ11に向かう排気温度がディーゼルエンジン1側の負荷変動等に大きく左右されることなく安定して高い温度に保持されることになる。
また、特に本形態例にあっては、メタル担体15にも酸化触媒原料が担持されていて、電気ヒータ15aに通電して発熱させた際に、熱容量の小さなメタル担体15の全域が直ちに加熱し、ここに担持されている酸化触媒原料が極めて短時間のうちに活性状態となるので、メタル担体15を通過する排気ガス7中のHCガスの酸化反応が直後のプレ酸化触媒13よりも早く開始され、パティキュレートフィルタ11の強制再生を開始することが可能な温度条件がより一層早期に整うことになる。
そして、斯かる温度条件が整った状態で燃料噴射装置18の燃料噴射制御を通常モードから再生モードに切り替えて、メイン噴射に続き圧縮上死点より遅い非着火のタイミングでポスト噴射を実行すると、該ポスト噴射により排気ガス7中に未燃のまま添加された燃料が高濃度のHCガスとなって、前段の酸化触媒12を通過する間に酸化反応し、その反応熱で昇温した排気ガス7の流入により直後のパティキュレートフィルタ11の触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタ11の再生化が図られることになる。
尚、この際に、HCガスの一部がメタル担体15やプレ酸化触媒13を通過する間に酸化反応し、その反応熱により排気ガス7の更なる昇温化が図られることは勿論であるが、パティキュレートフィルタ11の強制再生を実行する前の排気昇温の段階から少量のポスト噴射を併用して効率の良い排気昇温を図ることも可能である。
また、図1に示す如く、排気管9のプレ酸化触媒13と酸化触媒12との間にインジェクタ19を貫通装着し、このインジェクタ19により排気ガス7中に燃料を直噴して添加する手段を併用しても良く、このようにすれば、前段の酸化触媒12における触媒床温度が十分に上昇して触媒活性が所定レベルまで上がった頃合でポスト噴射の場合に制限されている以上の噴射量で燃料添加を行うことが可能となる(非着火のタイミングで噴射された燃料が気化しないままシリンダライナに直撃して該シリンダライナ上に形成された油膜を洗い流してしまうと、焼付き等のエンジン信頼性を損なうような不具合を招きかねないため、ポスト噴射の一回当たりの噴射に量的な制限がかけられている)。
従って、上記形態例によれば、ディーゼルエンジン1側の運転状態とは無関係に積極的に排気温度の上昇を図り、ポスト噴射によるパティキュレートフィルタ11の強制再生を開始することが可能な温度条件を早期に整えることができ、しかも、プレ酸化触媒13から酸化触媒12及びパティキュレートフィルタ11に向かう排気温度をディーゼルエンジン1側の負荷変動等に大きく左右されることなく安定して高い温度に保持することができるので、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態であっても、パティキュレートフィルタ11の強制再生を支障なく実行し得て良好に継続させることができる。
また、図4は本発明の別の形態例を示すもので、先の図1における酸化触媒12及びパティキュレートフィルタ11を後処理装置として採用することに替えて、排気空燃比がリーンの時に排気ガス7中のNOxを酸化して硝酸塩の状態で一時的に吸蔵し且つ排気ガス7中のO2濃度が低下した時に未燃HCやCO等の介在によりNOxを分解放出して還元浄化する性質を備えたフロースルー型のNOx吸蔵還元触媒20と、同様のNOx吸蔵還元触媒を担持したパティキュレートフィルタ21と、これらNOx吸蔵還元触媒20及びパティキュレートフィルタ21を未反応のまま通過してしまった余剰の未燃HCやCO等を酸化処理するフロースルー型の酸化触媒22とを採用したものである。
そして、NOx吸蔵還元触媒20やパティキュレートフィルタ21に担持されたNOx吸蔵還元触媒においては、NOxの吸蔵量が増大して飽和量に達してしまうと、それ以上のNOxを吸蔵できなくなるため、その上流側に排気管9内の排気ガス7中に燃料を直接添加するインジェクタ23を装備し、該インジェクタ23による燃料添加で排気ガス7中のO2濃度を低下し且つ還元成分を増加してNOxの分解放出を促し得るようにしてある。
このような後処理装置を採用した場合においては、排気ガス7中に燃料を添加してNOx吸蔵還元触媒20やパティキュレートフィルタ21に担持されたNOx吸蔵還元触媒を再生するにあたり、その還元反応時における十分な触媒活性を得るのに約200℃以上の排気温度が必要となるが、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態では、その再生機会がなかなか得られないという問題がある。
従って、この図4に示している通り、排気管9の上流側のプレ酸化触媒13をセラミック担体14に担持せしめると共に、該プレ酸化触媒13の前段に電気ヒータ15a付きメタル担体15を配設した構成を採用すれば、前述した図1〜図3の形態例の場合と同様に、ディーゼルエンジン1側の運転状態とは無関係に積極的に排気温度の上昇を図り、NOx吸蔵還元触媒20やパティキュレートフィルタ21に担持されたNOx吸蔵還元触媒の再生を開始することが可能な温度条件を早期に整えることができ、しかも、プレ酸化触媒13からNOx吸蔵還元触媒20やパティキュレートフィルタ21に向かう排気温度をディーゼルエンジン1側の負荷変動等に大きく左右されることなく安定して高い温度に保持することができるので、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態であっても、NOx吸蔵還元触媒20やパティキュレートフィルタ21に担持されたNOx吸蔵還元触媒の再生を支障なく実行し得て良好なNOx低減効果を得ることができる。
また、図5は本発明の更に別の形態例を示すもので、先の図1における酸化触媒12及びパティキュレートフィルタ11を後処理装置として採用することに替えて、排気ガス7中のNOを酸化して反応性の高いNO2を生成するフロースルー型の酸化触媒24と、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る性質を備えたフロースルー型の選択還元型触媒25と、該選択還元型触媒25を未反応のまま通過してしまった余剰のアンモニアを酸化処理するフロースルー型の酸化触媒26とを採用したものであり、前段の酸化触媒24と選択還元型触媒25との間に尿素水を噴霧する尿素水噴霧装置27を装備している。
而して、尿素水噴霧装置27により尿素水を選択還元型触媒25の入側に噴霧すれば、排気ガス7中で尿素水がアンモニアと炭酸ガスに熱分解され、選択還元型触媒25上で排気ガス7中のNOxがアンモニアにより良好に還元浄化されることになり、特に前段の酸化触媒26で反応性の高いNO2が生成されることでNOxの還元反応が促進され、通常の選択還元型触媒25の単独使用の場合より低い温度域から還元反応が起こることになる。
このような後処理装置を採用した場合においては、尿素水をアンモニアと炭酸ガスに熱分解するのに少なくとも約170〜180℃の排気温度が必要であるため、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態では、尿素水からアンモニアへの分解が進まないためにNOx低減効果がなかなか高まらないという問題がある。
従って、この図5に示している通り、排気管9の上流側に備えたプレ酸化触媒13をセラミック担体14に担持せしめると共に、該プレ酸化触媒13の前段に電気ヒータ15a付きメタル担体15を配設した構成を採用すれば、前述した図1〜図3の形態例の場合と同様に、ディーゼルエンジン1側の運転状態とは無関係に積極的に排気温度の上昇を図り、尿素水からアンモニアへの分解が可能な温度条件を早期に整えることができ、しかも、プレ酸化触媒13から選択還元型触媒25に向かう排気温度をディーゼルエンジン1側の負荷変動等に大きく左右されることなく安定して高い温度に保持することができるので、エンジン始動直後や、渋滞路等で低速走行が長く続いた場合のような排気温度の低い運転状態であっても、尿素水からアンモニアへの分解を支障なく促進し得て良好なNOx低減効果を得ることができる。
尚、本発明の排気昇温装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、後処理装置についての構成は図示例に限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 図1のプレ酸化触媒を担持しているセラミック担体の斜視図である。 図1の電気ヒータ付きメタル担体の詳細を示す斜視図である。 本発明の別の形態例を示す概略図である。 本発明の更に別の形態例を示す概略図である。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(エンジン)
7 排気ガス
9 排気管
11 パティキュレートフィルタ(後処理装置)
12 酸化触媒(後処理装置)
13 プレ酸化触媒
14 セラミック担体(後処理装置)
15 メタル担体
15a 電気ヒータ
20 NOx吸蔵還元触媒(後処理装置)
21 パティキュレートフィルタ(後処理装置)
22 酸化触媒(後処理装置)
24 酸化触媒(後処理装置)
25 選択還元型触媒(後処理装置)
26 酸化触媒(後処理装置)
27 尿素水噴霧装置(後処理装置)

Claims (2)

  1. 排気管途中の後処理装置より上流側にプレ酸化触媒を備え、該プレ酸化触媒で排気ガス中に残る未燃燃料分が酸化反応した時の反応熱により排気温度を上昇させるようにした排気昇温装置において、前記プレ酸化触媒をセラミック担体に担持せしめると共に、該プレ酸化触媒の前段に電気ヒータ付きメタル担体を配設したことを特徴とする排気昇温装置。
  2. メタル担体に酸化触媒原料が担持されていることを特徴とする請求項1に記載の排気昇温装置。
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