JP5752239B2 - 尿素化合物及びアポトーシスを阻害するためのその使用 - Google Patents

尿素化合物及びアポトーシスを阻害するためのその使用 Download PDF

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Description

本発明は、医化学の分野に関係する。具体的には、本発明は、尿素化合物及びその医薬組成物に関する。本発明は、更に抗アポトーシス、アポトーシスに伴う疾病又は疾患の予防或いは治療のための、特に心筋細胞を保護するための、そして心筋細胞のアポトーシスに伴う疾病又は疾患の予防或いは治療のための尿素化合物及びその医薬組成物の使用に関する。
アポトーシスは、通常、発育過程中の又は幾つかの因子の作用下での細胞内遺伝子及びその産物の制御によって起こる体細胞のプログラムされた細胞死を指す。アポトーシスは、生理学的状態及び病理学的状態の両方の生物界中に普通に存在する。これは、胚の発生及び形態形成、組織中の正常な細胞の安定性、身体の防御及び免疫反応、疾病又は中毒によって起こされる細胞の損傷、加齢、腫瘍の発生及び発育において重要な役割を演じ、そして生物医学の研究において最も注目されている点の一つである。
幾つかの研究は、多くの重篤な疾病の発生が、細胞の過剰なアポトーシス、例えば、AIDSの発症中のCD4T細胞の減少;移植拒絶反応中の細胞障害性T細胞によって仲介される細胞死;虚血及び再灌流障害の心筋細胞及び神経細胞のアポトーシス;神経系変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、等のような);多くの組織における電離放射線への暴露によって起こされるアポトーシスに関係することを示している。
幾つかの証拠は、心筋細胞のアポトーシスが、多くの心臓疾患の発症、発育及び予後と密接に関係していることを示している。心筋細胞のアポトーシスについての研究において、心筋の梗塞が心筋の壊死と等価ではなく、そしてアポトーシスが心筋梗塞の機構の一つであり、そして初期の梗塞の心筋の死及び虚血/再灌流によって起こされる心筋の死の主要な様式であり、そしてこの時点における大量の心筋細胞のアポトーシスが、心筋の損傷を悪化させることが見いだされている。1989年に、Nepomniashchikh等は、飢餓性心筋萎縮症の超微細構造の観察において、心筋細胞の構造性タンパク質の合成が減少し、そして細胞数は減少するが、しかし細胞核の比例的減少を伴わないことを見出し、従って、飢餓性心筋萎縮症がアポトーシスによって起こされることを予備的に提唱した。1994年に、Gottlieb及びKawano等は、DNAゲル電気泳動と組合せた電子顕微鏡を使用することによって心筋細胞のアポトーシスの直接の証拠を得て、その中で、前者は、再灌流損傷で誘発されたウサギの心筋細胞のアポトーシスを開示し、そして後者は、心筋症の患者が随伴性の心筋細胞のアポトーシスを有することを確認した。Tanaka等は、更に授乳期のマウスにおける心筋細胞のアポトーシスの存在を確認した。アポトーシスの方法論及び研究の発展に伴い、心筋細胞のアポトーシスの病理学的機能が多くの心臓疾患において見いだされている。幾つかの研究は、自然発症高血圧マウス(SHR)における心臓障害が、アポトーシスに関係し;進行期の心臓の病的肥厚から心不全への転換が、心筋細胞のアポトーシスによって起こされ;急性の心筋梗塞も更に梗塞及び再灌流障害の初期の段階の、壊死を除くアポトーシスを誘発し;心筋細胞のアポトーシスが、更に移植された心臓及び右室血管発育不全性心筋症において見出され、そして無酸素症も更に心筋細胞のアポトーシスを誘発することを示している。
アポトーシスは、ある程度の復元可能性を有し、そして心筋梗塞及び虚血/再灌流におけるアポトーシスは、それ独自の特徴及び定型的様式を有し、従って、その特徴をアポトーシスの防止及び減少のために使用することができ、そして虚血/再灌流障害の臨床的予防のための啓発を提供することができ;再灌流の過程中に、収縮帯領域(梗塞部位近辺)において起こるアポトーシスが、幾つかの誘発因子によって誘発され、従って、薬物のようなアポトーシスの阻害因子を、アポトーシスの予防及び対応するアポトーシスによって起こされる疾病の治療のために使用することができる。
然しながら、今までのところ、抗アポトーシス及び細胞保護のために臨床的に使用することができる僅かな種類及び数の薬物しか存在せず、そしてこれらの選択性及び標的化特性は満足されるものではなく、そして従って、抗アポトーシス及び細胞保護のための新しい、安全でそして有効な薬物を、そして特に新規な作用の機構を持つ薬物を継続的に開発することは非常に重要なことである。
抗アポトーシス及び細胞保護のための新規な、安全なそして有効な薬物を開発するために、本発明人等は、長期間、そして大量の実験研究によって、抗アポトーシス及び心筋細胞保護のための機能を有し、そして心筋細胞のアポトーシスに伴う疾病及び疾患の予防又は治療のために有用であることができる一種の尿素化合物を発見する。
具体的には、本発明の第1の側面は、以下の式Iの化合物、或いはその異性体、医薬的に受容可能な塩又は溶媒和物に関する。
Figure 0005752239
式中、
Aは、=Oであり;
Xは、F、Cl、Br又はIであり;
は、フェニル、フェニル−C1−C6アルキル−であり、ここにおいて、前記フェニルは、非置換であるか、或いは:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−4個(例えば、1−2、1、2、3又は4個)の置換基で置換され、そしてここにおいて、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシ、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−、又は−CONH−によって所望により介入されていることができ;5又は6員の複素環式環、又は置換された複素環式環であり;ここにおいて、前記複素環式環は、非置換であるか、又は:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−3個(例えば、1−2、1、2、又は3個)の置換基で置換され、そしてここにおいて、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシ、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−によって所望により介入されていることができ、前記複素環式環は、窒素−窒素含有複素環式環、窒素−酸素含有複素環式環、窒素−硫黄含有複素環式環であることができ;
及びRは、水素、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、置換されたC3−C6シクロアルキル、C1−C6アルコキシC1−C6アルキル、アミノC1−C6アルキル、一置換又は二置換されたアミノC1−C6アルキル、フェニルC1−C6アルキル、置換されたフェニルC1−C6アルキル、複素環置換基C1−C6アルキル、置換された複素環置換基C1−C6アルキル、フェニル、置換されたフェニル、C1−C6複素環置換基又は置換されたC1−C6複素環置換基であり、ここにおいて、R及びRは、一緒に接続されて、環を形成することができる;
好ましく選択されるものは:
Aは、=Oであり;
Xは、F、Cl、Br又はIであり;
は、フェニル、フェニル−C1−C6アルキル−であって、前記フェニルは、非置換であるか、或いは:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−4個(例えば、1−2、1、2、3又は4個)の置換基で置換され、そして、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシ、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−、又は−CONH−によって所望により介入されていることができる;チエニル、チアゾリルであって;前記チエニル、チアゾリルは、非置換であるか、又は:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−3個(例えば、1−2、1、2、又は3個)の置換基で置換され、そして、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシ、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−によって所望により介入されていることができる;
及びRは、水素、C1−C6アルキル、C1−C6シクロアルキル、置換されたC1−C6シクロアルキル、C1−C6アルコキシC1−C6アルキル、アミノC1−C6アルキル、一置換又は二置換されたアミノC1−C6アルキル、フェニルC1−C6アルキル、置換されたフェニルC1−C6アルキル、複素環置換基C1−C6アルキル、フェニル、置換されたフェニル、複素環置換基又は置換された複素環置換基であって、R及びRは、一緒に接続されて、飽和のシクロアルキル、窒素又は酸素含有複素環式環を形成することができる、
式(I)の化合物、又はその異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物である;
特に、好ましく選択されるものは:
Aは、=Oであり;
Xは、Clであり;
は、フェニル又は2−チエニルであり;
及びRは、水素、メチル、イソプロピル、2−メトキシエチル、3−イソプロポキシプロピル、2−N,N−ジメチルエチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、o−メトキシフェニル、o−フルオロフェニル、o−クロロフェニル、p−クロロフェニル、ベンジル又は8−キノリルであり、ここにおいて、R及びRは、一緒に接続されて、ピペリジニル、モルホリニル又はN−メチルピペラジニルを形成することができる、
式(I)の化合物、又はその異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物である。
式(I)の化合物、又はその異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物は、特に好ましくは、以下の化合物からなる群から選択される:
(1) (2E)−3−フェニル−N−[1−(8−キノリルアミノ)オキソホルミルアミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミド
(2) (2E)−3−フェニル−N−[1−(4−トリルアミノ)オキソホルミルアミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミド。
本発明の式(I)の化合物は、以下の方法によって調製することができる:
Figure 0005752239
化合物5を例として採用することによれば、本発明の化合物は、出発物質としてのシンナミドを使用し、溶媒としてのピリジン中のマロン酸と、ピペリジンの触媒条件下で反応させて、化合物2を産生し、次いで塩化チオニルと反応させて、塩化アシルを調製し、濃アンモニア水中に滴下により加えて、化合物3を得て、同時に、8−アミノキノリンをクロロギ酸トリクロロエチルと反応させて、化合物4を得て、3を4とDIEAの触媒作用下で反応させて、化合物5を産生することによって合成することができる。
本発明のもう一つの側面は、式(I)の化合物、又はその異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物、並びに医薬的に受容可能な担体、賦形剤又は希釈剤を含んでなる医薬組成物に関する。
本発明は、更に抗アポトーシス、或いはアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療するための医薬の製造のための、本発明の第1の側面による式(I)の化合物、又はその異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物の使用に関する。
本発明は、更に心筋細胞を保護し、そして心筋細胞のアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療するための医薬の製造のための、本発明の第1の側面による式(I)の化合物、又はその異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物の使用に関する。
本発明は、更に抗アポトーシス、或いはアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療するための方法に関し、この方法は、治療的に有効な量の本発明の第1の側面による式(I)の化合物、又はその異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物を、それを必要とする患者に投与することを含んでなる。
本発明は、更に心筋細胞を保護し、そして心筋細胞のアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療する方法に関し、この方法は、治療的に有効な量の本発明の第1の側面による式(I)の化合物、その異性体、医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物を、それを必要とする患者に投与することを含んでなる。
本発明によるアポトーシスに伴う疾病又は疾患は:心血管疾患、神経変性疾患、多発性硬化症、ウイルス感染症、等を含んでなる。
本発明による心筋細胞のアポトーシスに伴う疾病又は疾患は、制約されるものではないが:(i)飢餓性心筋委縮、(ii)心筋症、(iii)心不全、(iv)原発性高血圧によって起こされる心筋障害、(v)急性心筋梗塞の初期段階によって起こされる心筋障害、(vi)急性心筋梗塞再灌流によって起こされる心筋障害、(vii)心臓移植によって起こされる心筋細胞の病理学的変化、或いは(viii)形成異常(displastic)心筋(mycocardiosis);或いは無酸素症によって起こされた心筋細胞のアポトーシス、又は心血管系の硬化症を含む。
本発明によれば、用語“複素環式環”は、制約されるものではないが:ピリジン、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、インドール、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、カルバゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、プリン、フェノチアジン、及びフェナジンを含む。
当業者は、式Iの化合物がキラル中心を有することを認識するものである。式Iの化合物の単一の鏡像異性体を必要とする場合、これは、単一の鏡像異性体の形態で存在する反応物を全ての可能な工程において使用することによって調製するか、或いは単一の鏡像異性体の形態の試薬又は触媒の存在中で反応を行うことによって調製するか、或いは立体異性体の混合物の慣用的な方法による分割によって調製することができる。幾つかの好ましい方法は、微生物を使用する分割、分割及びいずれもの使用可能な酸のようなキラル酸、例えばジアステレオ異性体の塩を形成するマンデリン酸、カンフルスルホン酸、酒石酸、乳酸、等、或いは分割及びジアステレオ異性体の塩を形成するブラシン(bracine)、キナアルカロイド又はその誘導体のようなキラル塩基を含んでなる。普通に使用される方法は、Jaques et alによって編集されたとおりの“Enantiomers,Racemates and Resolution”(Wiley Interscience,1981)中で見ることができる。
当業者は、本発明の化合物が、更にその医薬的に受容可能な塩又は溶媒和物の形態で使用することができることを認識すべきである。式Iの化合物の生理学的に受容可能な塩は、医薬的に受容可能な無機酸又は有機酸或いは無機塩基又は有機塩基と共に形成される慣用的な塩及び第四アンモニウムの酸付加塩を含む。適した酸塩の更に具体的な例は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、ヒドロキシ酢酸、ギ酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、パモ酸、マロン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メチルスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシナフトエ酸、ヨウ化水素酸、リンゴ酸、ステロイック(steroic)、タンニン酸、等の塩を含む。シュウ酸のような他の酸に関して、これら自体は医薬的に受容可能ではないが、これらは、本発明の化合物及び医薬的に受容可能なその塩を得るための中間体としての塩を調製するために使用することができる。更に具体的な適したアルカリ塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、亜鉛、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルコサミン、及びプロカインの塩を含む。本明細書中で以下に記述されるとおりの本発明の化合物は、式Iの化合物並びに医薬的に受容可能なその塩及び溶媒和物を含む。
本発明は、更に本発明の化合物のプロドラッグを含んでなり、そしてプロドラッグが投与された場合、これは、代謝過程によって活性な薬物に化学的に転換される。一般的に、この種類のプロドラッグは、本発明の化合物の機能的誘導体であり、これは、必要とする式(I)の化合物に容易に転換することができる。例えば、H Bund Saardによって編集された“Design Of Prodrugs”,Elsevier,1985は、適したプロドラッグ誘導体を選択し、そして調製する慣用的な方法を記載している。
本発明は、更に本発明の化合物のいずれもの活性な代謝産物を含む。
本発明のもう一つの側面は、本発明の化合物のラセミ体又は光学異性体、及び少なくとも一つの医薬的に受容可能な担体を含んでなり、そしてin vivoの治療において有用であり、そして生体適合性を有する医薬組成物に関する。医薬組成物は、異なった投与経路のために各種の形態に加工することができる。本発明の化合物は、更に各種の医薬的に受容可能な塩に加工することもできる。
本発明の医薬組成物は、有効な量の本発明の式Iの化合物或いは医薬的に受容可能なその塩又は水和物及び一つ又はそれより多い適した医薬的に受容可能な担体を含んでなる。医薬的に受容可能な担体は、制約されるものではないが:イオン交換物質、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒトアルブミンのような血清タンパク質、リン酸塩のような緩衝物質、グリセロール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリドの混合物、水、プロタミン硫酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウムのような電解質の塩、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、蜜蝋、及びラノリンを含んでなる。
本発明の化合物の医薬組成物は、次の様式:経口投与、噴霧吸入、直腸投与、鼻腔投与、頬側投与、局所投与、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、髄腔内、心室内、胸骨内、頭蓋内注射又は潅流のような非経口投与、或いは外植された貯蔵所の援助による投与のいずれか、好ましくは経口投与、腹腔内又は静脈内投与によって投与することができる。
経口投与のために、本発明の化合物は、制約されるものではないが、錠剤、カプセル、水溶液又は水懸濁液を含む経口投与のためのいずれもの受容可能な形態に加工することができる。錠剤は、一般的にラクトース及びトウモロコシデンプンを含んでなる担体を使用し、更にステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤を含んでなる。カプセルは、一般的にラクトース及び乾燥トウモロコシデンプンを含んでなる希釈剤を使用する。水懸濁液は、通常活性成分並びに適した乳化剤及び懸濁剤の混合物を使用する。必要な場合、上記の経口剤形は、更に幾つかの甘味剤、芳香剤又は着色剤を含んでなることができる。
局所投与のための、特に眼、皮膚又は腸管の下位部分のような、容易に接近可能な冒された表面又は器官の神経原性疾病の局所的外部からの適用による治療において、本発明の化合物は、異なった冒された表面又は器官によって、局所投与のための異なった剤形に加工することができ、これらは、以下のように例示される:
眼に対する局所投与のために、本発明の化合物は、微小化された懸濁液又は溶液の剤形に加工することができ、ここにおいて、使用される担体は、一定のpHを持つ等張の滅菌生理食塩水であり、ここにおいて、クロロベンジルアルカノール塩のような保存剤を加えるか、又は加えないことができる。眼の使用のために、化合物は、ワセリン軟膏のような軟膏の形態に加工することができる。
皮膚に対する局所投与のために、本発明の化合物は、軟膏、ローション又はクリームのような適した剤形に加工することができ、ここにおいて、活性成分は、一つ又はそれより多い担体中に懸濁又は溶解される。軟膏中に使用可能な担体は、制約されるものではないが:鉱油、液体パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、乳化ワックス及び水を含む;ローション又はクリーム中に使用可能な担体は、制約されるものではないが:鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、Tween 60、ヘキサデカンエステルワックス、ヘキサデシレン芳香族アルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水を含んでなる。
本発明の化合物は、更に滅菌注射のための水又は油状懸濁液、或いは滅菌注射用溶液を含む滅菌注射剤の剤形で投与することができる。使用可能な担体及び溶媒は、水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液を含む。更に、モノグリセリド又はジグリセリドのような滅菌非揮発性油も、更に溶媒又は懸濁媒体として使用することができる。
本発明の化合物の投与量及び使用方法が、年齢、体重、性別、自然の健康状態、栄養状態、化合物の活性、投与時間、代謝速度、疾病の重篤度及び診断医の主観的診断を含む多くの因子に依存することは、更に指摘されるべきである。
発明の有利な効果
本発明は、ある種の尿素化合物を提供し、そしてこれが抗アポトーシス及び細胞保護の機能を有し、そして従ってアポトーシスによって起こされる疾病又は疾患の治療のための、特に心筋細胞のアポトーシスによって起こされる疾病又は疾患の治療のための新しい方法及び接近法を提供することを証明する。
本発明の態様を、実施例と組合せて以下に例示する。然しながら、以下の実施例が単に本発明を例示するものであり、そして本発明の制限として見做されるべきではないことを当業者は理解するものである。具体的な条件が与えられていない実施例は、慣用的な条件又は製造業者によって示唆された条件によって行われる。製造業者が与えられていない試薬及び装置は、全て市場から商業的に入手可能な慣用的な製品である。
化合物の融点は、RY−1融点装置によって測定し、そして温度計は補正されていなかった。質量分析は、Micromass ZabSpec高分解能質量分光計(分解能:1000)によって測定した。H NMRは、JNM−ECA−400超伝導NMR計によって、操作周波数:H NMR 400MHz、13C NMR 100MHzで測定した。
実施例1:(2E)−3−フェニル−N−[1−(8−キノリルアミノ)オキソホルミルアミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミド
Figure 0005752239
6.50gのシンナミド及び8.01gのトリクロロアセトアルデヒド水和物を、300mlのトルエン中に溶解し、110℃で8時間還流して、中間体(2E)−3−フェニル−N−[1−ヒドロキシ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミドを調製した。4.00gの(2E)−3−フェニル−N−[1−ヒドロキシ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミドを、40mlの無水のTHF中に溶解し、4.9mlのSOClを室温で滴下により加え、滴下による添加後、60℃に加熱し、そして3時間還流した。溶媒を除去するために蒸発し、20mlの無水のエチルエーテル中に溶解し、20mlの0℃の濃アンモニア水中に加え、30分間撹拌した。層を分離し、そして有機層を蒸発して、2.93gの中間体(2E)−3−フェニル−N−[1−アミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミドを得た。0.58gの8−アミノキノリンを8mlの無水のTHF中に溶解し、1mlのDIEAを加え、そして−10℃に冷却し、0.56mlのクロロギ酸トリクロロエチルを加え、そして3時間反応させた。室温まで加熱し、10mlの酢酸エチル、10mlの水を加え、振盪又は層化し、上澄みを掬って、有機層を得て、食塩水で洗浄し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発して、溶媒を除去し、次いで石油エーテルと共に粉砕して、灰色の固体8−(2,2,2−トリクロロエトキソホルミルアミノ)キノリンを0.69g得た。0.64gの(2E)−3−フェニル−N−[1−アミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミド及び0.69gの8−(2,2,2−トリクロロエトキソホルミルアミノ)キノリンを20mlのDMSO中に溶解し、0.4mlのDIEAを加え、80℃で14時間反応させ、20mlの水及び20mlの酢酸エチルを加え、有機層を採取し、そして飽和食塩水で洗浄し、無水の硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発して、溶媒を除去して、灰褐色の粉末を得て、ジクロロメタン:メタノール=100:1の展開溶媒系で溶出して、0.18gの(2E)−3−フェニル−N−[1−(8−キノリルアミノ)オキソホルミルアミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミドを、白色の固体として得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ6.76−6.78(t,1H);δ6.91−6.95(d,1H);δ7.40−7.44(m,3H);δ7.53−7.61(m,6H);δ8.37−8.39(dd,1H);δ8.50−8.58(m,2H);δ8.90−8.91(dd,1H);δ9.06−9.08(d,1H).MS(TOF)463.0(M+)。
実施例2:(2E)−3−フェニル−N−[1−(4−トリルアミノ)オキソホルミルアミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミド
Figure 0005752239
8−アミノキノリンをp−メチルアニリンで置換えて、実施例1の方法を使用して、0.17gの白色の固体を得た。
H−NMR(400MHz,DMSO−d)δ2.22(s,3H);δ6.62−6.67(t,1H);δ6.91−6.95(d,1H);δ7.04−7.06(d, 2H);δ7.30−7.33(d,2H);δ7.40−7.61(m,7H);δ9.18−9.20(d,1H);δ9.59(s,1H).MS(TOF)448.0(M+)。
実施例3:心筋細胞の保護のための化合物の活性に対する実験
心筋細胞の初代培養
心筋細胞の単離及び培養を、差別的付着法(Kreider,A.Messing,H.Doan,S.U.Kim,R.P.Lisak and D.E.Pleasure,Enrichment of Schwann cell cultures from neonatal rat sciatic nerve by differential adhesion,Brain Res 2(1981),pp.433−444)を参照することによって行った。24時間以内の新生のWistarの吸乳マウスを使用し、胸腹部(ventrum)の皮膚をヨードチンキ及びエタノールで滅菌し、左への変位を伴なう剣状突起下正中線における鋏を使用する開胸術にかけ、傾斜した開胸後、心臓を取出し、そして氷で前もって冷却されたPBS中に入れた;心臓を優しく送風乾燥(blow)し、そして0.01MのPBSで叩いて、血液細胞及び他の組織を除去し、次いで0.5mmの大きさの小片に切断し、0.01MのPBSで2−3回繰り返して洗浄した;小片をコニカルフラスコ中に入れ、4mlの0.125%のパンクレアチン(pancretin)、1mlの0.1%のコラゲナーゼII(最終濃度は、別個に0.1%及び0.02%)を加え、37℃の湯浴中で10分間振盪し、上清を廃棄した;次いで4mlの0.125%のパンクレアチン及び1mlの0.1%のコラゲナーゼIIを再び、37℃の湯浴中で10分間消化のために振盪し、上清を吸引し、そして遠心試験管に移し、そして上清に10%のFBSを含有するDMEMを加えて、消化を終了させた;油浴中の振盪及び消化の工程を、組織の小片が完全に消化されるまで3−4回繰り返した;収集した細胞懸濁液を1000rpm下で10分間遠心し、上清を除去し、次いで培養培地を再懸濁のために加えた;再懸濁した細胞を細胞培養フラスコ中に播種し、37℃のCO2インキュベーターに、1.5時間のインキュベーションのために入れ、次いで培養培地を吸引して除去し、顕微鏡下で計数し、次いで10%のFBSを含有するDMEM培養培地を細胞密度を調節するために使用し、96ウェルプレートに1×10の量で播種し、37℃の5%CO2のインキュベーター中に24時間入れ、次いで半分の培地を入れ換え、0.1%のBrduを含有する培養培地を補充的に加えた;次いで培地を48時間に一回入れ換え、そして初代心筋細胞を、4日間のインキュベーション後に得た。
細胞阻害率の測定(MTT)
単離された心筋細胞の初代培養物を、96ウェルプレートにウェル当たり10細胞の量で播種し、そしてそれぞれのウェルの体積は、100ulであった(周辺のウェルを滅菌PBSで満たした)。5%CO及び37℃のインキュベーター中で4日間インキュベートした後、これらに、式Iの化合物を異なった濃度(0.3μΜ、1μM、3μM、10μM、30μM、100μM)で加え、三つの二重のウェルをそれぞれの濃度のために設定し、同時に、ゼロ設定ウェル(培養培地、MTT、DMSO)及び対照ウェル(培養培地、DMSO)も更に設定した。48時間の継続したインキュベーション後、それぞれのウェルに20ulのMTT溶液(5mg/ml、PBS(pH=7.4)と処方、即ち0.5%のMTT)を加え、そして培養を4時間継続した。培養の終了後、ウェル中の培養培地を注意深く吸引した。それぞれのウェルに150ulのDMSOを加え、振盪台中で10分間低速で振盪し、結晶が十分に溶解するようにした。それぞれのウェルの光学密度(OD)値を、550nmの波長で酵素結合免疫アッセイ装置によって測定し、そしてそれぞれのウェルを5回繰り返して測定し、そして結果を記録した。
Figure 0005752239
注記:細胞生存率=1−細胞阻害率
試験結果:300μM以下の濃度の実施例1の化合物は、正常な心筋細胞の生存率に影響を持たなかった。
心筋細胞の保護のための活性の分析:TGによって誘発された心筋細胞のアポトーシスを保護するための活性
心筋細胞を、4日間上記の方法によって初代培養にかけ、そして次いでタプシガルジン(TG)を加えて、アポトーシスを誘発した。本発明の化合物をアポトーシスを誘発する30分前に予備処理のために加えた。細胞を、五つの群:(1)溶媒対照群(DMSO);(2)TG介在群(0.4uM);(3)TG(0.4uM)+化合物(0.3uM)介在群;(4)TG(0.4uM)+化合物(1uM)介在群;(5)TG(0.4uM)+化合物(3uM)介在群に無作為に分割した。TGをDMSOと処方し、母液は4mMのものであった;そして本発明の化合物をDMSOと処方し、そして母液は150mMのものであった。細胞の生存率を、上記のMTT法によって測定し、TG誘発の心筋細胞のアポトーシスに対する本発明の化合物の保護効果を試験し、そして結果を表2に示す。
Figure 0005752239
実験結果:単独のTGを加えた群との比較において、TG及び実施例の化合物を一緒に加えた場合、心筋細胞の生存率は有意に増加し、表2に示すように実施例の化合物がTG誘発アポトーシスを有意に改良することができ、そして心筋細胞に対する保護効果を有することを示した。
本発明を行うための態様が、詳細に記載されてきたが、開示された教示によれば、これらの詳細は、各種の改変及び置換にかけることができ、そしてこれらの変更の全てが、本発明の保護範囲によって包含されることを当業者は理解するものである。本発明の保護範囲は、付属する特許請求の範囲及びいずれものその均等物によって決定される。

Claims (9)

  1. 以下の式I:
    Figure 0005752239
    [式中、
    Aは、=Oであり;
    Xは、F、Cl、Br又はIであり;
    は、フェニル、フェニル−C1−C6アルキル−{ここにおいて、前記フェニルは、非置換であるか、或いは:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−4個置換基で置換され、そしてここにおいて、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシル、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−、又は−CONH−によって所望により介入されていることができる};5又は6員の複素環式環、又は置換された複素環式環{ここにおいて、前記複素環式環は、非置換であるか、又は:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−3個置換基で置換され、そしてここにおいて、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシル、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−によって所望により介入されていることができ、前記複素環式環は、窒素−窒素含有複素環式環、窒素−酸素含有複素環式環、窒素−硫黄含有複素環式環であることができる}であり;
    及びRは、水素、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、置換されたC3−C6シクロアルキル、C1−C6アルコキシC1−C6アルキル、アミノC1−C6アルキル、一置換又は二置換されたアミノC1−C6アルキル、フェニルC1−C6アルキル、置換されたフェニルC1−C6アルキル、複素環置換基C1−C6アルキル、置換された複素環置換基C1−C6アルキル、フェニル、置換されたフェニル、キノリニル又はイソキノリニルであり、ここにおいて、R及びRは、一緒に接続されて、環を形成することができる]
    の化合物、又はそ医薬的受容可能な塩及び溶媒和物。
  2. Aは、=Oであり;
    Xは、F、Cl、Br又はIであり;
    が表わすのは、フェニル、フェニル−C1−C6アルキル−、
    前記フェニルは、非置換であるか、或いは:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−4個置換基で置換され、そしてここにおいて、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシル、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−、又は−CONH−によって所望により介入されていることができ;
    チエニル、チアゾリル;
    前記チエニル、チアゾリルは、非置換であるか、又は:ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシル、アミノ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、及びC1−C6ハロゲン化アルキルからなる群から独立に選択される1−3個置換基で置換され、そしてここにおいて、前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、ヒドロキシ、−O−(C1−C4)−アルキル、オキソ、アミノ、−NH−(C1−C4)−アルキル、又は−N−[(C1−C6)−アルキル]で所望により置換されていることができ、或いは前記アルキル、アルコキシ及びハロゲン化アルキルは、−O−、−S−、−NH−、−COO−によって所望により介入されていることができ;
    及びRが表わすのは、水素、C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキル、置換されたC3−C6シクロアルキル、C1−C6アルコキシC1−C6アルキル、アミノC1−C6アルキル、一置換又は二置換されたアミノC1−C6アルキル、フェニルC1−C6アルキル、置換されたフェニルC1−C6アルキル、複素環置換基C1−C6アルキル、フェニル、置換されたフェニル、キノリニル又はイソキノリニルであり、R及びRは、一緒に接続されて、飽和のシクロアルキル、窒素又は酸素含有複素環式環を形成することができる、
    請求項1に記載の式Iの化合物、又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物。
  3. Aは、=Oであり;
    Xは、Clであり;
    は、フェニル又は2−チエニルであり;
    及びRは、水素、メチル、イソプロピル、2−メトキシエチル、3−イソプロポキシプロピル、2−N,N−ジメチルエチル、シクロヘキシルo−メトキシフェニル、o−フルオロフェニル、o−クロロフェニル、p−クロロフェニル、又はベンジルあり、ここにおいて、R及びRは、一緒に接続されて、ピペリジン環、モルホリン環、N−メチルピペラジン環を形成することができる、
    請求項1又は2に記載の式Iの化合物、又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物。
  4. 以下の構造を有する、請求項1に記載の化合物、又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物:
    (1)(2E)−3−フェニル−N−[1−(8−キノリルアミノ)オキソホルミルアミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミド
    (2)(2E)−3−フェニル−N−[1−(4−トリルアミノ)オキソホルミルアミノ−2,2,2−トリクロロエチル]−2−アクリルアミド。
  5. 請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物、並びに医薬的に受容可能な担体、賦形剤又は希釈剤を含む医薬組成物。
  6. 抗アポトーシスのため、或いはアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療するための医薬の製造における、請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物の使用。
  7. 心筋細胞を保護するため、或いは心筋細胞のアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療するための医薬の製造における、請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物の使用。
  8. 治療的に有効な量の請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物含んでなる、アポトーシスと闘うため、或いはアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療するための医薬
  9. 治療的に有効な量の請求項1−4のいずれか1項に記載の化合物又はそ医薬的に受容可能な塩及び溶媒和物含んでなる、心筋細胞を保護するため、或いは心筋細胞のアポトーシスに伴う疾病又は疾患を予防或いは治療するための医薬
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