フィールド装置(たとえば、多変数トランスミッタ、アクチュエータ、ならびにその他のフィールドに設置されたセンサおよびトランスデューサ)の作動には、3つの一次構成要素を含むことができる:ユーザ、構成ソフトウェア、および特定のフィールド装置である。ユーザは、一般的に、流体および一次的な流量のエレメントを選択すること、動作条件を指定すること、ならびに任意および全ての必要とされる一次エレメントの寸法情報を提供することに責任がある。構成ソフトウェアは、ユーザが利用できる流体および一次エレメントのオプションを表示して、アプリケーションに関連する情報を集め、および、流量のアルゴリズムの係数を算出し、その係数は、汎用アルゴリズムを用いてプロセスパラメータを算出するのに用いるために、多変数トランスミッタに送信することができる。
汎用的な流量算出アルゴリズムを用いる特定の利点は、トランスミッタが、どのタイプの流体または一次エレメントが流量の算出に含まれるのかを知る必要がないことである。むしろ、流量のリポジトリは、流量のアプリケーションによって用いられることができるデータを保存することができ、流体の流量情報が算出される。特に、流量のリポジトリは、このような流体の流量を監視するのに用いることができる流体のリストおよび一次エレメントのリストを含むことができる。さらに、流量のリポジトリは、特定の流体および一次エレメントごとに流量の情報を算出するのに用いるための特定の式に関する情報を含むことができる。特定の実施形態では、流量のリポジトリは、特定の一次エレメントまたは流体に関連すること、ならびに流量のアプリケーションによって解釈されて一次エレメントまたは流体に関連する流量の情報を算出することができるカスタム式をさらに含むことができる。
本発明では、流量のリポジトリは、流量のアプリケーションから離れている。これにより、特定のフィールド装置を構成するためにどのようにして特定の流量のアプリケーションが用いられるのかの仕様について、流量のアプリケーションを再コンパイルすることなく、流量のリポジトリを単に更新することによって、カスタマイズまたは変更を可能にする。このように、特定の流量のアプリケーションは、流量のリポジトリの適切なデータを単に提供することによって、多くの異なるフィールド装置、多くの異なるプロセス流体および一次エレメントの全てで用いることができる。
さまざまな技術が、プロセス流体の質量流量(Qm)を算出するのに用いることができる。次の式では、次の定義が用いられる:
Qm=質量流量(lbm/単位時間、SCF/単位時間)
Qv=体積流量(Gal/単位時間、ACF/単位時間)
QE=エネルギ流量(Btu/単位時間、MJ/単位時間)
N=単位換算係数
Cd=一次エレメント流出係数(ディメンジョン無し)
Y1=一次エレメント気体膨脹係数(ディメンジョン無し)
D=円管の直径(インチ)
d=一次エレメントの、絞りの直径(インチ)
ρ=流体密度(lbm/ft3)
H=エンタルピ(Btu/lbm)または発熱量(Btu/lbm)
表1
流体の流量を算出する1つの簡略化された方法は、次の式を用いる。
式1は、利用できる唯一のプロセス変数が差圧(DP)であるときに用いることができる。式1は、定数Ksが、一式の公称条件(たとえば、公称圧力、差圧、温度)下で算出されることを前提としている。いくつかの事例では、式1は、プロセス変数DPの特定の値のある範囲については正確であることができる。しかしながら、式1は、圧力および温度の変化による流体密度の任意の変化を無視する。式1は、一次エレメント流出係数Cd、一次エレメント絞りの直径の変化、温度の関数としての円管の直径、および一次エレメント気体膨脹係数Y1を含む、一次エレメントに関する条件における任意のばらつきも無視する。
質量流量のより正確な算出は、部分的に補正された流量の式、たとえば:
式中、K
Pは定数、Pは絶対圧力、Tは温度、およびDPは差圧である、
を用いて決定することができる。
式2は、圧力、温度、および差圧がフィールド装置で利用できるときに、実装することができる。しかしながら、式2は、流体密度の理想気体の近似を用い、そのため、圧力および温度のばらつきによる気体密度の変化の全てを考慮に入れていない。さらに、式2は、KPが、一式の公称条件で算出され、一次エレメントに関する式の条件におけるばらつきを無視することを前提とする。
完全に補正された流量の式は、次のように実装することができる:
式3および4では、プロセス流体の温度、圧力、および差圧が利用できれば、全ての条件をリアルタイムで実装することができる。
上述のように、流体の特性の数は、流量の算出に用いられる。これらには、流体密度、流体粘度(μ)、ジュール−トムソン係数(μJT)、等エントロピー指数(κ)、およびエンタルピまたは発熱量(H)を含む。流体特有の式が、これらの特性を算出するのに必要とされる。これらの特性の算出に関する情報は、上記で議論した流量のリポジトリデータベースに包含される。一次エレメントのパラメータは、たとえば、一次エレメント流出係数(Cd)、一次エレメント気体膨脹係数(Y1)、一次エレメント絞りの直径(d)、および円管の直径(D)を含む流量、ならびに、絞りおよび円管の直径の熱膨張の効果の算出に用いられる。一次エレメント特有の式は、これらのパラメータを算出するのに必要とされる。一次エレメントのパラメータの算出に関する情報は、上記で議論した流量のリポジトリデータベースに包含される。本発明は、高度に設定可能であり、単一のソフトウェアを幅広く種々の流体および一次エレメントの全てで用いることを可能にする、携帯型データベースにおける流体の式のデータおよび一次エレメントのデータを提供する。
流量のリポジトリとともに動作するとき、流量のアプリケーションはオペレータから情報を受信し、それは、流体が液体であるか気体であるか、どの特定の液体または気体であるか、流体が蒸気であるか、および過熱または飽和しているか、流体が天然ガスであるか、およびそうであれば、天然ガスの組成は何であるか、等を示す。さらに、アプリケーションは、一次エレメントについての情報を集める。具体的には、どのタイプの一次エレメントが用いられるか、一次エレメントの直径と同様に、流体がそこを経由して流量る円管の直径である。一次エレメントの例は、オリフィス板、ノズル、ベンチュリ、マルチポート平均化ピトー装置、円錐型装置、くさび装置、またはその他を含む。最終的に、ソフトウェアは、公称動作圧力および温度を決定するのと同様に、プロセスの動作範囲についての情報を集めるべきである。これは、上記の式(たとえば、式3および4)における条件が、典型的には、メモリおよび処理速度の制約によってフィールド装置に直接実装されないからである。その代わりに、多項式関数が、公称の動作範囲にわたってこれらの条件を近似するのに用いられる。後で議論するように、上記の情報は、オペレータから、グラフィカルユーザインタフェイス(GUI)経由で集めることができる。十分なメモリおよび処理速度がフィールド装置に存在すれば、流量のリポジトリの使用を妨げるものはない。
特定の実施形態では、特定のフィールド装置(たとえば、多変数トランスミッタ)の構成で用いるための流量のアプリケーションが開示される。流量のアプリケーションを開始すると、流量のアプリケーションは流量のリポジトリへアクセスして、式識別情報とともに関連する流体のリスト、およびその他のデータを含む、フィールド装置の構成情報を調査する。流量のアプリケーションは、流量のリポジトリから検索された情報に基づいて動的にグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)を組み立てて、ユーザが、フィールド装置およびそれに関連する流量の式を構成する特定のオプションを選択することを可能にする。さらに、特定の例では、ユーザインタフェイスは、流量のリポジトリを変更してカスタマイズされたオプションを追加、または望ましくないオプションを削除することによってカスタマイズすることができる。別の特定の実施形態では、流量のリポジトリは、ユーザに基づく、またはプロセスに基づくカスタマイズを可能にして、カスタマイズされたインタフェイスを提供してもよく、それは、特定のユーザについて構成のオプションを制限することによって構成エラーを減らすことができる。
図1は、工業プロセスと連結し、流量のアプリケーション120、および流量のリポジトリ122へのアクセスを有する(ユーザ装置104、たとえば携帯型コンピュータなど)と通信可能に連結したフィールド装置102を含む、プロセス制御および監視システム100の特定の説明のための実施形態の図である。流量のリポジトリ122は、ユーザ装置104に設置されることを含む任意の適切な位置に設置することができる。ユーザ装置104は、流量のアプリケーション120を実行するように適応されるプロセッサおよび/または処理ロジックを含むことができる。ユーザ装置104は、特定の実装によって有線通信リンクまたは無線通信リンクでもよい、通信リンク106を介してフィールド装置102と通信するように適応される。
この特定の実施形態では、フィールド装置102は、プロセス変数パラメータ、たとえば流体静圧、差圧、温度、その他のプロセス変数パラメータ、またはそれらの任意の組み合わせを監視するように適応されるプロセス制御トランスミッタ装置であることができる。この特定の例では、フィールド装置102は、プロセス流体112、たとえば液体または気体を運ぶ円管108に連結する。さらに、この特定の事例では、フィールド装置102は、差圧生成エレメント114、たとえばオリフィス板を含む。この特定の例では、フィールド装置102は、差圧生成エレメント114の両側で流体圧力を、絶対圧またはゲージ圧を温度とともに測定することによって、流量およびその他のプロセスパラメータを算出するように適応される。
特定の実施形態では、ユーザは、ユーザ装置104を介して流量のアプリケーション120へアクセスすることができる。実行すると、流量のアプリケーション120は、流量のリポジトリ122から、流体のリスト、一次エレメントのリスト、ならびに各一次エレメントおよび流体に関連する式情報、その他のデータ、あるいはそれらの任意の組み合わせを検索するように適応される。式情報は、実際の式の表現、その他の位置、たとえば流量のアプリケーション上に保存された式へのポインタ、それらの組み合わせ、あるいは流体または一次エレメントの式をユーザが入力したデータと関連付けるのに用いられるその他の情報の形態であることができる。特定の例では、流量のリポジトリ122は、異なる流出係数または気体膨脹係数の式を識別する特定の一次エレメントに関連する複数の入力を含むことができる。さらに、特定の実施形態では、流量のリポジトリ122は、流量のアプリケーション120によって実行してカスタムの流量算出を行うことができるカスタム式情報を含むことができる。さらに別の特定の実施形態では、カスタムの流量のアプリケーションは、流量のリポジトリ122内の入力によって識別すること、および流量のアプリケーション120によってアクセスして、カスタムの流量算出を行うことができる、ダイナミックリンクライブラリ(DLL)にコンパイルすることができる。
流量のリポジトリ122は、流体/(流体のタイプ)のリスト124に関するデータを含むことができる。流体/(流体のタイプ)のリスト124は、階層リストを含むことができる。特定の例では、流体/(流体のタイプ)のリスト124は、トップレベルの流体カテゴリ、たとえば気体、液体、および蒸気を含むことができる。各カテゴリ内で、流体/(流体のタイプ)のリスト124は、異なるタイプの流体を含むことができる。たとえば、気体カテゴリは、サブカテゴリ、たとえば天然ガス、データベース気体、およびカスタム気体を含むことができる。各サブカテゴリはさらなるサブカテゴリを含むことができ、それは、プロセス流体の流量算出の特定のカテゴリを識別することができる。たとえば、天然ガスサブカテゴリ下で、流体/(流体のタイプ)のリスト124は、「AGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法」、「AGA報告第8号 総キャラクタリゼーション法1」、および「AGA報告第8号 総キャラクタリゼーション法2」、その他の総キャラクタリゼーション法、組成、または物性法、あるいはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
流量のリポジトリ122は、一次エレメントのリスト、およびそれらに関連する式のデータまたは情報(たとえば、識別子)126も含むことができる。特定の実施形態では、流量のアプリケーション122は複数の式を含むことができ、それは、関連する流量の式識別子に基づいて用いるために流量のリポジトリから識別することができる。特定の例では、一次エレメントは複数回記載されてもよく、そこでは各リストが関連する式識別子を有する。流量のアプリケーション120によって作成されたグラフィカルユーザインタフェイスは、ユーザがリストから、特定の一次エレメント、およびその関連する式を選択することを可能にする。
流量のリポジトリ122はその他の情報128を含むこともでき、それは、たとえば、カスタム式情報、ユーザ設定、その他のカスタマイズ機能、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
特定の実施形態では、流量のアプリケーション120は、流量のアプリケーション120の初期化の間に流量のリポジトリ122へアクセスするように適応され、流体のリスト124、一次エレメントならびに関連する流体および一次エレメントの式のデータのリスト126、およびその他の情報128を検索する。流量のアプリケーション120は、検索された情報を用いるように適応され、特定のフィールド装置、たとえばフィールド装置102を構成するための、ユーザが選択可能なオプションおよび関連するパラメータに対応する、1以上のユーザが選択可能なインジケータ(たとえば、チェックボックス、ラジオボタン、フォームボタン、プルダウンまたはポップアップメニュー、テキストフィールド、コンビネーションボックス、その他のオブジェクト、あるいはそれらの任意の組み合わせ)を含む、グラフィカルユーザインタフェイス(GUI)を生成する。特定の例では、GUIは複数の選択可能なタブを含むことができ、流量のリポジトリ122から検索された流体のリスト124に関する表示されたリストから、流体/カテゴリを選択することについてユーザを支援する。いったんGUIで選択を受信すると、GUIは、関連したオプションを表示するように、ならびに一次エレメント、たとえば流量のリポジトリ122から検索された一次エレメントおよび関連する式のデータのリスト126から選択された一次エレメントを選択および構成することについて、ユーザを支援するように適応される。GUIは、ユーザの選択から生じた情報、流量のリポジトリ122から検索された情報、関連する式のデータによって識別された式に基づいて算出された情報、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。ユーザは、流量のアプリケーション120のユーザインタフェイスへアクセスすることができ、GUI内に備えられた、1以上のユーザが選択可能なインジケータと相互作用することによってフィールド装置102を構成する。特定の例では、ユーザは複数の一次エレメントのオプション間で選択することができ、それらの各々は、特定のタイプの一次エレメントおよび特定の関連する一次エレメントの式のデータに対応する。さらに、ユーザは、選択された一次エレメントに関連する特定の寸法を指定すること、ならびに、その他の関連する設定、たとえば流体の組成、およびその他のオプションを構成することができる。特定の実施形態では、流量のアプリケーション120は、構成データを通信リンク106(上記のように、無線リンクであることができる)を介してフィールド装置102に発信するように構成され、フィールド装置102においてアプリケーションの情報を更新する。
特定の実施形態では、流量のアプリケーション120は、流体の特性を算出するための複数の式を含むことができる。各式は、流量のリポジトリ内で識別された1以上の一次エレメントとともに用いてもよい。その特定の流体および選択された一次エレメントについて、データに基づいて特定の流体特性の式を識別することによって、流量のアプリケーション120は、一次エレメントについての現在の定数とともに、ユーザの選択に基づいて、どの式を適用するかを決定する。多くの一次エレメントは、さまざまな国家的および国際的規格によって管理される。これらの規格への下位互換性のあるサポートを提供することは、当惑させる数々のオプションをもたらすことがある。たとえば、ISO5167コーナータップオリフィス流量計の全てのオプションをサポートするためには、ユーザインタフェイスに3つの入力がある必要がある。これらの入力間の違いは、流出係数式、気体膨脹係数の式、またはその両方を含む。フランジタップならびにDまたはD/2圧力タップの配向についてISO規格が、ASMEおよびAGA規格と同様に採用されるとき、ユーザがそこから選ばなければならないオリフィス流量計には1ダースより多いオプションがあることができる。しかしながら、流量のアプリケーション120は、ユーザによる選択のために選択可能な一次エレメントのリストを含むユーザインタフェイスを提供することができ、選択された一次エレメントに関連する選択を提供することができるので、一次エレメントは、ユーザが、さまざまな式、さまざまな一次エレメント、さまざまな構成のオプション、またはそれらの任意の組み合わせの間の全ての違いの特有の知識を有することを必要とせずに、正しく構成される。このように、流量のアプリケーション120は、フィールド装置102に特有であり、ならびに関連するアプリケーションまたはユーザの需要に特有の設定可能なオプションを含む、構成インタフェイスを提供する。
さらに、所定の流体、特に気体については、用いることができる状態の数多くの式がある。このような各式は、わずかに異なる密度または圧縮率係数値を作成することができる。たとえば、気体、たとえば窒素については、用いることができる状態の、少なくとも7つの異なる式がある。流量のアプリケーション120は、入力データに基づいて、または流量のリポジトリに包含される情報に基づいて、ユーザに提供されたオプションの数を減らすことによって、このようなアプリケーションに関するいくつかの可能性のある混乱をなくすことができる。特定の実施形態では、流量のリポジトリ122は、流体特性の算出ための代替の式128間の選択をサポートすることを可能にする。流量のリポジトリ122を流量のアプリケーション120から分離することによって、流量のアプリケーション120は、流量のアプリケーション120を再コンパイルせずに流量のリポジトリ122を更新することによって、カスタマイズまたは変更することができる。
特定の例では、流量のリポジトリ122は、流量のアプリケーション120によって階層的に組織された拡張マークアップ言語(XML)ファイルであることができ、GUI内に包含するために装置情報を検索する。別の例では、流量のリポジトリ122は、構造化クエリー言語(SQL)データファイル、タグ付きテキストファイル、別のタイプのファイル、またはそれらの任意の組み合わせであることができる。
特定の実施形態では、ユーザが、特定の装置の流出係数について米国ガス協会(AGA−3)の式を利用することを望めば、特有の式が気体膨脹係数の算出に用いられる。ISO規格およびASME規格の最新の改訂は、異なる膨脹係数の式を指定する。流量のリポジトリ122の使用は、ユーザが、特定の一次エレメントについて複数の選択可能なリストを識別することを可能にする。特定の一次エレメントについての各リストは、異なる式のデータに関連することができ、ユーザが、一次エレメントを選択すること、およびソフトウェアパッケージ全体を再構築せずにより正確な膨脹係数の式に対応する特定のリストを選ぶことを可能にする。これは、ソフトウェアシステムが、基礎にあるソフトウェアを変える必要なく、高度に設定可能になることを可能にする。
たとえば、流量のアプリケーション120は、流量のアプリケーション120を再コンパイルまたは再インストールする必要なく、流量のリポジトリ122を新規のバージョンと置換することによって更新することができる。特定の例では、ウェブページは、ユーザが流量のリポジトリへの変更または追加をリクエストすることができ、製造者がインストールのためにユーザに流量のリポジトリ122の新規のバージョンを提供することができることによって提供してもよい。ユーザは、そして、改訂されたバージョンを、コンピュータまたはネットワーク上のどちらかの適切なディレクトリにコピーすることができ、流量のアプリケーションを再起動させて更新されたバージョンを用いることを開始する。特定の実施形態では、カスタム入力をするために流量のリポジトリ122の編集についてユーザを支援するよう、編集ツールを提供してもよい。
特定の利点は、流量のリポジトリ122を流量のアプリケーション120から分離することによって、流量のアプリケーション120の内部試験が簡略化されることで実現される。特に、コンパイルされた流量のアプリケーション120を再試験する必要なく、流量のリポジトリへの任意の変化を試験するために、指定項目(指定の式および/またはフィールド装置設定)を単離する流量のリポジトリ122の試験バージョンを形成することができ、それによって、試験プロセスの複雑性を低減する。
図2は、フィールド装置208、たとえば多変数トランスミッタを構成するためのシステム200の特定の実施形態のブロック図である。システム200は、流量のアプリケーション204へアクセスするように適応されるプロセッサ(処理ロジック)を含むことができるユーザ装置202を含む。流量のアプリケーション204は、流量のリポジトリ206と通信するように適応され、流量のリポジトリ206からのデータを検索し、ユーザがフィールド装置を構成するためにアクセス可能なグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)を組み立てる。特定の実施形態では、流量のリポジトリ206および流量のアプリケーション204は、ユーザ装置202に保存すること、遠隔で保存すること、および/または複数の位置に保存(またはそこから受信)することができる。別の特定の実施形態では、流量のアプリケーション204は、ユーザ装置202から遠隔であり、ネットワークを介してアクセス可能な装置に保存することができる。特定の例では、流量のアプリケーション204は、複数サーバの全てに配布することができる。さらに、流量のリポジトリ206および流量のアプリケーション204は、実装によって、異なる装置に、または同じ装置に保存することができる。
特定の実施形態では、流量のアプリケーション204は、グラフィカルユーザインタフェイス生成器、ロジック、および複数の式を含む。流量のアプリケーション204は、データ、たとえば流体情報、関連する式の識別子を持つ一次エレメントデータ、その他の情報、またはそれらの任意の組み合わせを流量のリポジトリ206から検索するように適応される。流量のアプリケーション204は検索されたデータを用いて、ユーザが選択可能なオプションを含むグラフィカルユーザインタフェイスを生成し、そのGUIはユーザ装置202に備えられて、フィールド装置208とともに用いるための流量のアプリケーション204を構成する。特定の例では、流量のアプリケーション204は、ユーザが、それとともにフィールド装置が動作する、流体および一次エレメント(たとえば、オリフィス板またはその他の流体の流量エレメント)を選択することを可能にするGUIを作成し、その選択は、流量のアプリケーション204によって用いられる式の識別子を含んで、どの式を用いるのかを決定し、選択された一次エレメントおよび関連する式のデータに特有のユーザのオプションを提供する。このように、構成は選択された装置に特有であり、構成エラーの可能性を減らす。ただし、流量のアプリケーションは、典型的にはフィールド装置に実装されない。その代わりに、フィールド装置を構成するのに用いられる装置に実装される。流量のアプリケーションは、情報、たとえば流量の式の係数を算出、またはそうでなければ決定して、そして、プロセス流体の流量を測定するのに用いるためのフィールド装置へ転送され、そこに保存される。
図3は、フィールド装置に関連する基準式を構成するためのシステム300の第2の特定の説明のための実施形態のブロック図である。特定の実施形態では、フィールド装置は、その他の源からプロセス変数データを受信する、多変数装置または単一の変数装置であることができる。システム300は、第1のネットワーク306を介して、1以上のプロセスデータ源304、たとえばフィールド装置と通信するように適応される処理装置302を含む。特定の実施形態では、処理装置302は、表示情報を表示装置308に提供してもよく、入力装置310からデータを受信するように適応される。特定の、説明のための非制限的実施形態では、表示装置308および入力装置310は遠隔計算装置に関連してもよく、それは、ネットワーク、たとえば第2のネットワーク336を介して処理装置302と通信するように適応してもよい。特定の実施形態では、第1のネットワーク306は、プロセス制御ネットワーク(たとえば、HART(登録商標)プロトコル、FieldBusプロトコル、無線プロトコル等に準拠して動作する2線式プロセス制御ネットワーク)であることができ、第2のネットワーク336は、伝送制御プロトコル(TCP)/インターネットプロトコル(IP)ネットワークであることができる。別の特定の実施形態では、第1のネットワーク306は、パワーオーバーイーサネットのタイプのネットワークであることができ、第2のネットワーク336は、別のイーサネットのタイプのネットワークであることができる。処理装置302は、プロセスデータ源304(フィールド装置)およびその他の装置と通信するために任意の数のプロトコルを利用することができることが理解されるべきである。
処理装置302は、第1のネットワーク306と通信するように適応された第1のネットワークインタフェイス312を含む。処理装置302は、第1のネットワークインタフェイス312に連結し、メモリ316へのアクセスを有する処理ロジック314をさらに含む。特定の実施形態では、処理ロジック314は処理ロジックということができ、それは、1以上の装置の全部に配布することができる。処理ロジック314は表示インタフェイス318に連結して、表示データを表示装置308に提供する。処理ロジック314は、入力装置310からデータを受信するように適応される入力インタフェイス320にも連結する。さらに、処理ロジック314は第2のネットワークインタフェイス334に連結して、それは第2のネットワーク336を介して流量のリポジトリ338と通信するように適応される。特定の実施形態では、流量のリポジトリ338は、分離したサーバに保存してもよい。別の特定の実施形態では、流量のリポジトリ338は省略してもよく、流量のリポジトリはメモリ316に保存してもよい(328に示すように)。流量のリポジトリ338(または328)は、流体/(流体のタイプ)のリスト、一次エレメントおよび関連する流体の流量の式の識別子、その他の情報、あるいはそれらの任意の組み合わせの関連するリストを含む。
メモリ316は、処理ロジック314によって実行可能な複数の命令を含んで、1以上のフィールド装置を構成するためにグラフィカルユーザインタフェイスを提供する。メモリ316は、データを検索するための流量のリポジトリ328(または338)へアクセスするように適応される流量のアプリケーション326を含む。メモリ316は、処理ロジック314によって実行可能なグラフィカルユーザインタフェイス生成器322をさらに含み、検索されたデータに関するデータおよびオプションを含むグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)を生成し、そのGUIは、選択されたフィールド装置に基づいて、および特定のユーザ設定に基づいて、ユーザが選択可能な異なるオプションを含むことができる。特定の実施形態では、メモリ316は、処理ロジック314によって実行可能な構成ソフトウェア324も含み、グラフィカルユーザインタフェイス設定、たとえば、どのオプションが特定のオペレータへアクセス可能とすることができるかを決定する、ユーザに基づく、または役割に基づく設定を構成する。特定の例では、グラフィカルユーザインタフェイス設定は、ログイン情報に基づいて、どのオプションが特定のユーザによって構成することができるかを指定してもよい。さらに、グラフィカルユーザインタフェイス設定は、特定のカスタマイズを指定することができる。そのうえ、構成ソフトウェア324は、処理ロジック314によってアクセスすることができ、1以上のプロセスデータ源304、たとえばフィールド装置に関連するオプションを構成する。
特定の実施形態では、流量のアプリケーション326は、1以上の式、たとえば気体膨脹係数式、流体の流量の式、その他の式、またはそれらの任意の組み合わせに基づいてプロセス装置を構成することが可能である。式は、アプリケーション326内に包含してもよく、流量のリポジトリ328内の情報によって識別してもよく、または流体のリポジトリ328から受信してもよい。流量のアプリケーション326は、GUI生成器322を用いるように適応されて、流量のリポジトリ328(および/または流量のリポジトリ338)から検索されたデータに関する、ユーザが選択可能な複数のオプションを含むGUIを作成する。流量のリポジトリ328から検索されたデータは、関連する式のデータを持つ流体の一次エレメント、その他の情報、またはそれらの任意の組み合わせのリストを含むことができる。GUIは、流体に関する選択可能なオプション、および一次エレメントのリストを含む。リスト内の各エレメントは、ユーザが、リストから特定の入力を選択することができ、どの式のデータが流量のアプリケーション326によって用いられるべきであるかを指定するように、特定の式情報に関連してもよい。さらに、このような選択は、どのオプションがユーザに表示されてフィールド装置を構成するのかについて影響を与えてもよい。特定の例では、流量のリポジトリ328は、複数の一次エレメント(たとえば、オリフィス板、平均化ピトー管、その他の一次エレメント、またはそれらの任意の組み合わせのリスト)に関するデータを含み、それは、特定のフィールド装置を構成するためにユーザによって選択されてもよい。
特定の例では、流量のアプリケーション326は、流量のリポジトリ328から独立してコンパイルされ、流量のリポジトリ328を、流量のアプリケーション326の再コンパイルを必要とせずに置換または更新することを可能にする。さらに、流量のリポジトリ328は、コンパイルされていない構造化データ源、たとえばテーブルであることができる。流量のリポジトリ328は、流量のアプリケーション326に対応するように適応され、一次エレメントに関するデータおよび設定可能なオプションを提供し、それは、特定のフィールド装置と関係して用いしてもよい。
図4〜8は、1以上のフィールド装置を構成するために、ユーザによってアクセスすることができる、グラフィカルユーザインタフェイス(GUI)の特定の実施形態の説明のための例である。GUIは説明目的のみであること、およびGUI内のエレメントの特定の配置は特有の実装によって変化してもよいことが理解されるべきである。
図4は、特定のフィールド装置を構成するためにユーザによってアクセス可能な、第1のGUI400の特定の説明のための実施形態の図である。GUI400は、制御枠404、選択枠406、およびオプション枠408を含むウィンドウ402を含む。制御枠404は、ユーザが選択可能なさまざまなオプション410を含むことができる。この特定の例では、選択可能なオプション410は、「流量の構成」オプション、「基本セットアップ」オプション、「装置」オプション、「変数」オプション、「較正」オプション、および「保存/送信」オプションを含む。「流量の構成」オプション412が選択されている。GUI400は、「設定」タブ414、「流体の選択」タブ416、「流体の組成」タブ418、「流体の特性」タブ420、および「一次エレメントの選択」タブ422を含む、選択可能なタブをさらに含む。「流体の選択」タブ416が選択されている。
流量のリポジトリから検索されたデータに基づいて、選択枠406は、流体カテゴリ426、サブカテゴリ428、および流体選択のオプション430のリスト424を表示する。この事例では、流体カテゴリ426は、「気体」、「液体」、および「蒸気」を含む。「気体」カテゴリのサブカテゴリ428は、「AGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法」、「AGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法1」、「AGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法2」、「ISO12213、モル組成法」、および「ISO12213、物性法(SGERG88)」を含む。432に示すように、「AGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法」が選択されている。選択は、オプション枠408内の「流体名」エレメント434に反映される。選択された流体選択のオプション432に基づいて、選択されたオプションに関連する基準圧力および基準温度が表示される(436に)。この事例では、432での「AGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法」の選択が、14.730psi(絶対)の基準圧力、および華氏60.00度の基準温度を指定する。さらに、GUI402は、「リセット」ボタン、「戻る」ボタン、「次へ」ボタン、および「ヘルプ」ボタンを含む、ユーザが選択可能なボタン438を含む。
特定の実施形態では、どの流体カテゴリ426が選択されたかによって、カテゴリ426内のサブカテゴリ428が変化してもよい。さらに、カテゴリ426、サブカテゴリ428、および流体選択のオプション430は流量のリポジトリ内で指定され、それは、データを検索するための流量のアプリケーションによってアクセスされ、それによりGUI400が生成される。
図5は、特定のフィールド装置と接続して用いるための流量のアプリケーションを構成するためにユーザによってアクセス可能な、第2のグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)500の特定の説明のための実施形態の図である。エレメントが繰り返される範囲で、同じ参照番号が用いられるので、それらのエレメントの説明が繰り返される必要がある。GUI500では、「流体の組成」タブ418が選択されて、流体の組成選択枠502および「動作条件」枠508を明示している。組成選択枠502は、図4に図示される、選択された「AGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法」432の組成データに関する、利用できる構成要素504のリストを表示する。この特定の事例では、利用できる構成要素504のリストは、メタン、窒素、二酸化炭素、エタン、プロパン、水、硫化水素、水素、一酸化炭素、酸素、イソブタン、n−ブタン、イソペンタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、ヘリウム、およびアルゴンを含む。その他の構成要素は、図4のGUIを介してなされた特有の選択によって、および特定の実装に基づいて、リスト内に含んでもよいことが理解されるべきである。特定の実施形態では、構成要素504のリストは、流量のリポジトリから検索されたデータから生じ、リストの内容は流量のリポジトリから決定される。この特定の事例では、506に示すように、「メタン」が選択されている。
「流体の組成」選択枠502は、「追加」ボタン509および「削除」ボタン510をさらに含んで、選択された構成要素ボックス512に選択された構成要素、たとえばメタン506を追加する。エレメント、たとえばメタンを、「追加」ボタン509をクリックすること、およびメタンについてのモル百分率を入力することによって、選択された構成要素ボックス512に追加すると、518で、総モル百分率、分子量、およびBTU/ft3で発熱量が自動的に追加投入される。ユーザは、「クリア」ボタン514をクリックすることによって選択を削除すること、または、「標準化」ボタン516をクリックすることによって選択を標準化することができる。特定の例では、構成要素、たとえばメタン506を選択された構成要素ボックス512に追加すると、名称は選択された構成要素ボックス512の中へ移動し、ユーザがテキスト入力を利用できるようになり、モル濃度百分率を指定する。用いられる式によって、ある構成要素は予め定義されたモル百分率を必要としてもよく、GUI500は、不適切なモル百分率の入力を、ユーザによってこのようなデータが入力されれば、警告を生成することによって防止してもよい。
動作条件枠508は、「公称動作圧力」および関連する流体特性の算出についての圧力動作範囲520、ならびに、「公称動作温度」および関連する動作温度範囲522を含む、ユーザが選択可能な(設定可能な)入力を含む。
図6は、特定のフィールド装置と接続して用いるための流量のアプリケーションを構成するためにユーザによってアクセス可能な、第2グラフィカルユーザインタフェイス(GUI)600の特定の説明のための実施形態の図である。エレメントが繰り返される範囲で、同じ参照番号が用いられるので、それらのエレメントの説明が繰り返される必要がある。GUI600では、「流体の特性」タブ420が選択され、流体の特性枠602が明示されている。流体の特性選択枠602は、図4で選択されたAGA報告第8号 詳細キャラクタリゼーション法の天然ガスについての流体の特性に関連するユーザが設定可能なオプションを含む。「流体の特性」枠602は、圧力および温度値604、密度および粘度値608、ならびにその他の流体の特性612を含む。圧力および温度値604は、ユーザが、圧力および温度値を入力すること、ならびに「計算」ボタン606をクリックすることを可能にし、それは、密度および粘度値608、ならびにその他の流体の特性612に関連するいくつかの値を更新する。さらに、密度および粘度値608、ならびにその他の流体の特性612は、「圧縮率」プルダウンメニュー610および614を含むことができ、それぞれ、ユーザが、604に示す圧力および温度で、選択された気体の組成について圧縮率係数または密度値を表示することを可能にする。
特定の実施形態では、いくつかの値、たとえば粘度、密度、基準条件、等エントロピー指数、基準密度、分子量、およびエネルギを、流量のアプリケーションにハードコードされたか、または算出された、流量のリポジトリから検索することができる。さらに、さまざまなデータ点は、選択された組成に基づいて変化することができる。
図7は、特定のフィールド装置と接続して用いるための流量のアプリケーションを構成するためにユーザによってアクセス可能な、第4のGUI700の特定の説明のための実施形態の図である。エレメントが繰り返される範囲で、同じ参照番号が用いられるので、それらのエレメントの説明が繰り返される必要はない。GUI700では、「一次エレメント選択」タブ422が選択され、一次エレメント選択枠702および一次エレメントサイズ決定枠703が明示されている。一次エレメント枠702は、一次エレメントの階層リスト704を含む。トップレベル706では、一次エレメントの階層リストは、Annubar(登録商標)平均化ピトー管オプション、調整オリフィスオプション、およびオリフィス板オプション、ベンチュリ管オプション、およびノズルオプションを含む。利用できるオプションは流量のリポジトリから検索することができるので、オプションは、流量のリポジトリを変えることによって変化させることができる。トップレベル706の各オプションは1以上のサブカテゴリ708に関連することができ、そのサブカテゴリは、下位項目710をさらに含むことができる。この特定の例では、オリフィス板オプションが展開され、「450/3051SFC」オプション、「1195/3051SFP」オプション、「ISO5167−2.2003(E)」オプション、「AGA報告第3号」オプション、「ASME MFC−3M−2(2004)」オプション、および「ASME MFC−14M、小口径オリフィス」オプションを含む、サブカテゴリ708を明示している。サブカテゴリ708および下位項目710は、流量のリポジトリ内でも定義されることが理解されるべきである。この事例では、「AGA報告第3号」オプションが展開され、下位項目710を明示しており、それは、「フランジタップ」(選択済)項目712および「コーナータップ」項目を含む。
「フランジタップ」項目712の選択は、GUI700が、一次エレメントサイズ決定オプション714を含む一次エレメントサイズ決定枠703について特定のオプションを表示する原因となる。一次エレメントサイズ決定オプション714は、円管サイズ決定オプション716およびオリフィス情報オプション718を含む。円管サイズ決定オプション716は、「公称円管サイズ」、「円管のスケジュール番号(=管内圧/材料許容圧×1000)」、「メータチューブ(=計装機器付きプレファブ配管)の直径」、「温度」、および「メータ管の材質」を含む。「オリフィス情報」オプション718は、「オリフィスの直径」、「温度」、および「材質」を含む。特定の実施形態では、温度設定は、選択された一次エレメントおよびその関連する流量の式に基づいて予め定義してもよい。
図8は、特定のフィールド装置と接続して用いるための流量のアプリケーションを構成するためにユーザによってアクセス可能な、第5のGUI800の特定の説明のための実施形態の図である。エレメントが繰り返される範囲で、同じ参照番号が用いられるので、それらのエレメントの説明が繰り返される必要がある。GUI800では、「一次エレメント選択」タブ422が再び選択されている。この事例では、「AGA報告第3号」サブカテゴリが折りたたまれ、「ASME MFC−3M−2(2004)サブカテゴリが展開されて、3つの下位項目810を明示している。3つの下位項目810は、選択済の「フランジタップ」項目812、「コーナータップ」項目、および「D&D/2タップ」項目を含む。
この例では、「フランジタップ」項目812が、図7に図示される「フランジタップ」項目712と同様に選択されていても、その選択は、「ASME MFC−3M−2(2004)」サブカテゴリに関連する、異なる一次エレメントカテゴリの内であり、それは、たとえば、異なる展開計算に関連してもよい。この事例では、追加のオプション818が、一次エレメントサイズ決定枠703内に表示され、その追加のオプション818は、ユーザがジュール−トムソン係数を用いて、上流のタップ位置で温度を算出することを可能にする。タップから上流の温度プローブの挿入はタップでの測定に影響を与えることができるので、ジュール−トムソン係数は、タップから上流の流体の流量に影響を及ぼさずに、上流の温度の見積もりの算出を提供する。この追加のオプション818は、AGA報告第3号 フランジタップ712(図7に図示される)については利用できない。
特定の実施形態では、流量のアプリケーションは、流量のリポジトリから検索されたデータに基づいて、GUI400から800を生成する。特定の例では、特定のオプションは、流量のリポジトリ内に保存される流体、流体のタイプ、組成のエレメント、および一次エレメントのリストから生じる。流量のリポジトリへの調節が、流量のアプリケーション内でユーザが利用できるオプションを変更するために、なされることがある。
図4〜8に図示されるGUI400、500、600、700、および800は、説明のための例のみであって、制限することを意図しないことが理解されるべきである。異なる一次エレメントは、異なる流体の選択を有することができ、特定のフィールド装置は、異なるタイプの環境および動作条件に影響を受けやすくてもよく、それがユーザの利用できるオプションを変更してもよいことが理解されるだろう。さらに、種々の式は、任意の所定の一次エレメントとともに用いてもよいこと、および流量のリポジトリは、各事例の一次エレメントに関連する式の識別子を含み、そのことによって、ユーザに、所定の構成について可能性のある複数の選択を提供することができることが理解されるべきである。
図9は、特定のフィールド装置を構成するために、ユーザに生成されたグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)を提供する方法の、特定の説明のための実施形態の流量図である。902では、流量のアプリケーションを実行すると、データが流量のリポジトリから検索され、そこで、検索されたデータは、流体のタイプのリスト、関連する一次エレメントの各リスト、および関連する式の識別子を含む。特定の実施形態では、流体は、たとえば気体、蒸気、および液体に分類することができる。さらに、流体は、サブカテゴリ、たとえば天然ガス、およびその他のサブカテゴリを、サブカテゴリ内で選択可能な項目と同様に含むことができる。特定の例では、特定の気体は、工業規格に準拠した特定の式の状態を利用することができる。
904に進むと、グラフィカルユーザインタフェイス(GUI)が表示装置に備えられ、そのGUIは検索されたデータに関するユーザが選択可能なインジケータを含み、そこで、GUIは、特定の一次エレメントを識別する少なくとも1つの選択可能な項目のリストを含む。特定の実施形態では、各一次エレメントは、一次エレメントに関する条件を算出するのに用いるために、関連する流出係数、気体膨脹係数、または熱膨張効果の式のデータを識別する。906へ続き、GUIの、ユーザが選択可能な少なくとも1つのインジケータに関連するユーザ入力に関するユーザデータが受信される。特定の例では、ユーザデータは、特定の気体、一次エレメント、流体、流体の組成、別のインジケータ、関連するパラメータデータ、またはそれらの任意の組み合わせの選択を含むことができる。
908へ進行すると、ユーザが選択可能なインジケータはユーザデータに基づいて変更され、ユーザの選択に特有の設定可能なオプションを表示する。特定の例では、GUI内に表示された設定可能なオプションは、その他のエレメント(図4〜8について上記で議論したように)のユーザの選択に基づいて変化してもよい。この方法は、910で終了する。
図10は、特定のフィールド装置を構成するために、生成されたグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)をユーザに提供する方法の、別の特定の説明のための実施形態の流量図である。1002で、流量のアプリケーションは、構成装置、たとえばPC内のプロセッサで実行され、そこで、流量のアプリケーションは、流体の特性および流体の流量の算出に関する複数の式上で動作する。1004へ移動すると、データは流量のリポジトリから検索され、それは、流体のリスト、一次エレメントのリスト、および式のデータを含む。特定の実施形態では、式のデータは、流量のアプリケーションによって用いて、特定の構成についての流体の特性を算出するのに用いられる式を生成することができる。
1006へ続き、グラフィカルユーザインタフェイスが、特定のエレメントを選択すること、および関連する情報を入力することによって、ユーザがフィールド装置を構成するための選択可能なオプションを含む、検索されたデータに基づいて生成される。特定の例では、GUIは、流体、流体の特性、一次エレメント、流体の組成エレメント、およびその他の選択可能な項目を含む、ユーザが選択可能なインジケータを含むことができる。ユーザが選択可能なインジケータは選択可能なタブを含んでもよく、さまざまな設定可能なエレメントへアクセスするための異なる構成ページを明示する。1008へ進行すると、GUIに関するユーザデータが受信され、その受信したユーザデータは、選択された一次エレメントを含む。1010に進むと、流量のアプリケーションは、受信したユーザデータに基づいて、ならびに選択された流体および一次エレメントに関連する式のデータに基づいて構成され、プロセス流体に関連する変数を算出する。特定の例では、GUIからの、一次エレメントの特定の事例の選択は、特定の気体膨脹式、特定の流出係数式、別の式、またはそれらの任意の組み合わせの選択を含んでもよい。流量のアプリケーションは、プロセス装置で多項式とともに用いるための、一式の係数を生成することができ、それは、プロセス流体の流量を決定するのに用いられる。その方法は、1012で終了する。
上記のシステムおよび方法と併せて、流量のリポジトリと関係して動作するプロセス流量のアプリケーションが開示され、それは、流体のリスト、一次エレメントのリスト、式のデータ、その他の情報、またはそれらの任意の組み合わせを含むデータを保存する。プロセス流量のアプリケーションは、特定の一次エレメントに関するデータを流量のリポジトリから検索し、流量のリポジトリから検索されたデータに関する、ユーザが選択可能な1以上のインジケータを含むグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)を生成して、ユーザが特定のフィールド装置を構成することを可能にする。特定の実施形態では、ユーザのGUIとの相互作用は、GUIが、特定の流体のタイプ、流体、一次エレメント、またはそれらの任意の組み合わせに関連する、それらのユーザのオプションのみを表示する原因となる。
特定の実施形態では、流量のアプリケーションを流量のリポジトリから分離することによって、流量のアプリケーションを汎用化することができ、構成プロセスに複雑さを追加することなく、複数のフィールド装置および複数の実装とともに動作する。特に、流量のリポジトリは、流体のリスト、一次エレメントのリスト、関連する式のデータ、およびその他の情報を含むことができ、流量のアプリケーションを制御して、特定のフィールド装置構成について、ユーザが選択可能なオプションを含むGUIを作成しながら、その他のタイプの装置についてのオプションを省略する。さらに、流量のアプリケーションは、新規の一次エレメント、新規またはカスタマイズされた流量の式、ならびにさまざまなその他の機能について、流量のリポジトリを更新することによって、流量のアプリケーションを再コンパイルせずに、更新することができる。特定の例では、流量のアプリケーションはコンパイルされた実行可能なアプリケーションであり、流量のリポジトリは、フィールド装置を構成するために、流量のアプリケーションへアクセス可能な構造化データファイルであってもよい。本明細書においてさまざまなデータベースが議論されてきたが、本発明は、任意のデータベースとともに用いることができ、いかなる特定の形式または構成にも制限されない。例には、SQLデータベース、XMLデータベース、テキスト、またはそうでなければ区切りデータベース、リレーショナルデータベース等を含む。本明細書において生成された特定のデータは、任意の所望の式に準拠していることができる。たとえば、上記で式1および式2として記述されている簡略化された式を、必要に応じて用いてもよい。いったん流量のアプリケーションによってデータが生成されると、それを、いかなる特定のデータ伝送技術をも用いずに、流量のトランスミッタに発信することができる。必要に応じてGUIを、あるいは、たとえば、コマンドラインインタフェイスまたはその他のインタフェイス技術を含むその他の入力技術を用いてもよい。
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱しない範囲で、形態に変化がなされてもよいことを認識するだろう。