以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2は、リールユニット3(図3参照)を備える。リールユニット3内には、後述するリール3L、3C、3Rと、当該リール3L、3C、3R各々に対して、リールを回転/停止させるためのリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)と、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。可変表示装置2は、リールモータ3ML、3MC、3MRにより回転/停止されるリール3L、3C、3R各々の外周部に描かれた図柄を、前面扉の上部に形成された透視窓から遊技者が視認可能となるように構成されている。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。「7」および「BAR」は、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」よりも大きい、特に横幅が広い図柄であり、リール3L、3C、3Rが回転しているときにも、比較的容易に遊技者が図柄を認識できる。「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」は、リール3L、3C、3Rが回転しているときに、これを遊技者が認識するのは困難なものとなっている。
リール3L、3C、3Rのいずれについても、「JAC」および「ベル」は、最大でも5コマ以内の間隔で配置されている。中と右のリール3C、3Rについて「スイカ」は、5コマ以内の間隔で配置されている。右のリール3Rについて「チェリー」、「7」または「BAR」のいずれかが最大で5コマ以内の間隔で配置されている。リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置2において上中下三段に表示される。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。可変表示装置2には、上中下段の3本および対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。リール3L、3C、3Rに描かれた図柄と、リール3L、3C、3Rの停止制御については、さらに詳しく後述するものとする。
可変表示装置2の下側であって、スロットマシン1の前面側ほぼ中央位置には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、大きさ的にも可変表示装置2よりも大きく、しかも遊技者(平均的な身長のものを想定)がスロットマシン1の前に座ったときに遊技者の目線の高さになる位置に設けられているので、可変表示装置2よりも視認容易になっている。
液晶表示器4は、遊技状態や当選フラグの設定状況等に応じて様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4への画像の表示による演出として、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rの回転/停止に合わせた仮想リールによる演出用図柄の変動表示/停止がある。また、液晶表示器4においては、可変表示装置2の表示結果により3ゲーム連続でベルに入賞すると、後述するRT可能性報知が行なわれる。さらに、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
液晶表示器4の左側には、上からペイアウト表示部21と、クレジット表示部22と、ボーナス告知部36と、リプレイ表示部32と、スタート表示部30と、投入指示表示部29と、ヒット表示部34とが設けられている。ペイアウト表示部21は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、後述する小役に入賞した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。また、ペイアウト表示部21は、エラーが発生した場合に、発生したエラーの種類を特定するためのエラーコードを表示する。クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数および払出枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。
ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するレギュラーボーナス入賞、およびビッグボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ヒット表示部34は、HITランプ54(図3参照)が点灯状態となることで、遊技状態が後述するレギュラーボーナスまたはビッグボーナスにあることを示す。
液晶表示器4の右側には、入賞表示部25a〜25dが設けられている。入賞表示部25a〜25dは、入賞表示ランプ45a〜45d(図3参照)が点滅状態となることで、可変表示装置2に対応する入賞の表示結果が導出されたことを示す。
また、液晶表示器4の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14およびMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭数が設定され、あるいはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14およびMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭数の設定が行なわれる。
メダル投入口13からのメダルの投入、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作により各ゲームで設定できる賭数は、何れの遊技状態においても3である。賭数が設定されると、スタートレバー11が操作受付可能となり、ゲームを開始させることができる。精算ボタン16は、クレジットの払出を指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rと、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18とが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払出口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払出口71は、ホッパー80(図3参照)によって払出が行なわれたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
可変表示装置2の左右には、それぞれ演出手段としてのスピーカ7L、7Rが設けられている。スピーカ7L、7Rは、入賞時、ビッグボーナス突入時、およびレギュラーボーナス突入時における効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行なうと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行なう。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2および液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75E(図3参照)の発光により光による演出を行なう遊技効果表示部5A〜5Eが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Eは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行なうものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Eの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。遊技効果表示部5A〜5Eは、入賞した役の種類に応じて発光することがある。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、および演出中継基板106に大きく分けて構成される。
図3における電源基板100は、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、他の各部への電力の供給も行なっている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払出動作を行なうホッパーモータ82と、メダルの払出を検出する払出センサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。ホッパー80は、メダル貯留用のホッパータンクに貯留されたメダルをホッパーモータ82を回転させることによりメダル払出口71から外部へ排出するとともに、排出されるメダルを払出センサ81により検出する機能を有する。本実施の形態におけるホッパーモータ82は、DC(Direct Current)モータである場合について説明するが、これに限らず、直流電圧で駆動する直流電動機であればどのような電動機であってもよい。ホッパータンクは、遊技店の従業員により投入されたメダル、およびメダル投入口13から投入されたメダルを貯留する。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。電源基板100は、外部から供給されたAC100Vの交流電圧を直流電圧に変換する整流回路と、整流回路により変換された直流電圧を内部回路に伝達するトランスと、トランスを介して伝達された直流電圧から電圧の大きさが異なる複数種類の直流電圧(24V、12V、5V等)を生成して出力する電圧生成回路と、ホッパー制御信号のON/OFF状態に基づきホッパー80を制御するためのホッパー制御回路100aとが搭載されている。ホッパー80は、電源基板100に搭載されているホッパー制御回路100aとコネクタにより接続される。
電源基板100から供給される直流電圧のうち、24Vの直流電圧は、ホッパーモータ82を駆動させるための駆動用電源として使用される。また、12Vの直流電圧は、ホッパーモータ82をショートさせるスイッチ素子のON/OFFを制御するための導通用電源として使用される。ホッパー制御回路100aは、ホッパー制御信号がON状態に変化したことに基づき、24Vの直流電圧をホッパーモータ82に供給して回転駆動させる駆動制御を行なう。また、ホッパー制御回路100aは、ホッパー制御信号がOFF状態に変化したことに基づき、ホッパーモータ82の一方入力端子と他方入力端子とを接続させることによりブレーキをかけてホッパーモータ82の回転を停止させるブレーキ制御を行なう。このような駆動制御およびブレーキ制御を行なうための具体的回路構成については、図4を用いて説明する。また、電源基板100において生成された直流電圧は、遊技制御基板101、演出制御基板102等に供給され、接続された各種電気部品の駆動電源として使用される。
ここで、図4を参照して、ホッパー制御回路100aについて説明する。図4は、ホッパー制御回路100aの具体的回路構成を説明するための図である。ホッパー制御回路100aは、電源基板100で生成された電源が供給される電源供給部、および電源基板100を介して遊技制御基板101と所定の信号等を送受信するための入出力部として、ラインL1〜L8が設けられている。
ラインL1は、ホッパー80の払出センサ81からの払出検出信号を、電源基板100を介して遊技制御基板101に送信するラインである。ラインL2は、ホッパー制御回路100aとホッパー80とがコネクタにより正常に接続されているか否かの判定に用いる接続判定用の接続判定用電流が流れるように形成されたラインである。ラインL3は、電源基板100において生成された駆動用電源(+24V)が供給されるラインである。ラインL4は、電源基板100において生成された導通用電源(+12V)が供給されるラインである。ラインL5は、電源基板100において生成されたホッパー制御信号出力状態特定用電源(+12V)が供給されるラインである。ラインL6は、遊技制御基板101と電気的に接続され遊技制御基板101によりホッパー制御信号のON/OFF状態を制御するために用いられるラインである。ラインL7は、ホッパー制御信号のON/OFF状態を特定するための状態特定用信号を遊技制御基板101に対して送信するラインである。ラインL8は、電源がホッパーモータ82に供給されているか否かを特定するための供給特定用信号を遊技制御基板101に対して送信するラインである。
また、ホッパー制御回路100aとホッパー80とを接続するためのコネクタは、各々、電源が供給される電源供給部、および所定の信号等を送受信するための入出力部として、ラインL9〜L12が設けられている。ホッパー制御回路100aとホッパー80とが正常に接続された状態においては、ホッパー制御回路100a側のコネクタに設けられているラインL9〜L12が、ホッパー80側のコネクタに設けられている各々対応するラインと電気的に接続される。
ラインL9は、ホッパー80の払出センサ81からの払出検出信号が入力されるラインである。ラインL10は、ホッパー制御回路100aとホッパー80とがコネクタにより正常に接続されているときに接続判定用電流が流れるように形成されたラインである。ラインL11は、駆動用電源(+24V)を供給するラインである。ラインL12は、ホッパー制御回路100aのグランド(GND)に接続するためのラインである。
払出センサ81からの払出検出信号は、ホッパー制御回路100aとホッパー80とが正常に接続された状態において、ラインL8、L9を介して遊技制御基板101に送信される。接続判定用電流は、正常に接続された状態において、ラインL2、抵抗R9、ラインL10、およびラインL12を介して流れるように形成されている。
ホッパー制御回路100aは、スイッチング動作によりラインL3から供給される駆動用電源をホッパーモータ82の一方入力端子に供給するトランジスタTR1と、スイッチング動作によりトランジスタTR1のON/OFFを制御するフォトカプラPC1と、スイッチング動作によりホッパーモータ82の一方入力端子と接続されたラインL11と他方入力端子と接続されたラインL12との間の電気的な接続を制御するトランジスタTR2と、ラインL4からの導通用電源が供給されるノードN1とグランドとの間に直列に設けられた抵抗R6および抵抗R7と、スイッチング動作によりノードN1とグランドとを抵抗R6および抵抗R7を介することなく電気的に接続する制御を行なうフォトカプラPC2と、前述した状態特定用信号を出力するためのコンパレータCP1と、前述した供給特定用信号を出力するコンパレータCP2と、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されたラインL11と他方入力端子と接続されたラインL12との間において異常電圧が発生したときにホッパー制御回路100aを保護するためのVRD1とを含む。
トランジスタTR1は、PチャンネルMOS型トランジスタである。トランジスタTR1のソース側は、ダイオードD2を介しラインL3に接続されている。トランジスタTR1のゲートは抵抗R4を介しダイオードD2とトランジスタTR1のソース側との間のノードと電気的に接続されている。トランジスタTR1のドレイン側は、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に接続されている。
フォトカプラPC1のアノード側は、抵抗R1を介しラインL5に接続されている。本実施の形態におけるホッパー制御信号は、フォトカプラPC1のアノード側にホッパー制御信号出力状態特定用電源が供給されて印加される電圧をいう。ホッパー制御信号がON状態であるときとは、フォトカプラPC1のアノード側に、ホッパー制御信号出力状態特定用電源(+12V)が抵抗R1により減圧された電圧レベルであってフォトカプラPC1およびフォトカプラPC2をON状態にする電圧レベルの電圧が印加された状態をいう。一方、ホッパー制御信号がOFF状態であるときとは、フォトカプラPC1のアノード側に、フォトカプラPC1およびフォトカプラPC2をOFF状態にする電圧レベルの電圧が印加された状態、あるいは電圧が印加されていない状態をいう。フォトカプラPC1のカソード側は、フォトカプラPC2のアノード側に接続されている。フォトカプラPC1のコレクタ側は、抵抗R3を介しトランジスタTR1のゲートに接続されている。フォトカプラPC1のエミッタ側は、グランドに接続されている。
フォトカプラPC2のアノード側は、フォトカプラPC1のカソード側と接続されている。フォトカプラPC2のカソード側は、ラインL6に接続されている。フォトカプラPC2のコレクタ側は、ノードN1に接続されている。フォトカプラPC2のエミッタ側は、グランドに接続されている。
ノードN1は、抵抗R5を介しラインL4に接続されている。トランジスタTR2は、NチャンネルMOS型トランジスタである。トランジスタTR2のゲートは、ノードN3を介して、抵抗R6と抵抗R7との間のノードN2に接続されている。トランジスタTR2のドレイン側は、抵抗R8を介してホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に接続されている。トランジスタTR2のソース側は、グランドに接続されている。
VRD1のカソード側は、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に接続されている。VRD1のアノード側は、グランドに接続されている。VRD1は、前述したように、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されたラインL11と他方入力端子と接続されたラインL12との間において異常電圧が発生したときにホッパー制御回路100aを保護するためのものである。仮に、異常電圧が発生した場合、VRD1は、ラインL11とラインL12とが接続された状態でショートする。このため、異常電圧が発生した後は、後述するブレーキ制御が行なわれている状態と同様の効果を奏する。
コンパレータCP1の基準電圧側はグランドに接続され、入力電圧側はフォトカプラPC2のカソード側に接続されている。コンパレータCP2の基準電圧側はグランドに接続され、入力電圧側はホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に接続されている。
フォトカプラPC2のカソード側は、ダイオードD1を介しフォトカプラPC1のアノード側と接続されている。また、フォトカプラPC2のカソード側は、抵抗R2を介しフォトカプラPC1のアノード側と接続されている。
次に、ホッパー制御回路100aの動作について説明する。スロットマシン1の電源が投入されているときには、ラインL3に駆動用電源が、ラインL4に導通用電源が、ラインL5にホッパー制御信号出力状態特定用電源が、供給される。
まず、メダルの払出を行なわない場合の動作について説明する。メダルの払出を行なわない場合には、ラインL6がオープン状態(電流が流れない状態)となるように遊技制御基板101側において制御され、ホッパー制御信号がOFF状態に制御される。ホッパー制御信号がOFF状態に制御されているときは、ラインL5に供給されるホッパー制御信号出力状態特定用電源がフォトカプラPC1およびフォトカプラPC2に印加されず、当該フォトカプラPC1およびフォトカプラPC2がOFF状態となる。
フォトカプラPC1がOFF状態であるときには、トランジスタTR1のゲートに電圧が印加されないため、当該トランジスタTR1がOFF状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に駆動用電源が供給されないため、ホッパーモータ82の駆動制御が行なわれない。
また、フォトカプラPC2がOFF状態であるときには、ラインL4から供給される導通用電源が抵抗R5を介して、抵抗R6および抵抗R7に供給され、ノードN2に電圧が印加される。このため、トランジスタTR2のゲートに電圧が印加されるため、当該トランジスタTR2がON状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の一方入力端子に接続されるラインL11と他方入力端子に接続されるラインL12とが接続されたショート状態にすることができ、ブレーキ制御が行なわれる。なお、フォトカプラPC2がOFF状態であるときのノードN3の電圧レベルは、トランジスタTR2をON状態に制御する電圧レベルであればよい。
以上より、ホッパー制御信号がOFF状態であるときは、ホッパーモータ82の駆動制御が行なわれることなく、ブレーキ制御が行なわれる。ブレーキ制御が行なわれている場合には、トランジスタTR2がON状態となっているため、抵抗R8およびトランジスタTR2を介して、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11がグランドに接続される。このため、ブレーキ制御が行なわれている場合に、針金等をスロットマシン内部に挿入して、メダルを払出す払出部を強制的に回転させるような不正行為が行なわれたとしても、ホッパーモータ82の自己発電電力によって回転負荷が大きくなるため、ホッパーモータ82を不正に回転させ難くすることができ、当該不正行為が行なわれ難くすることができる。
また、ブレーキ制御が行なわれている場合に、ラインL11に対して電源を供給しホッパーモータ82を駆動させようとする不正行為が行なわれたとしても、過電流が発生し、当該不正行為により供給された電源の供給元装置(電源基板100、外部電源等)のヒューズが飛ぶか、レギュレターICにより通電がカットされるか、供給元装置の故障等になる。このため、ラインL11に対して電源を供給しホッパーモータ82を駆動させようとする不正行為を防止することができる。
なお、異常電圧の発生等により前述したVRD1がショートした場合もブレーキ制御が行なわれている場合と同様に、ショートしたVRD1を介して、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11がグランドに接続される。このため、異常電圧の発生等により前述したVRD1がショートした場合についても、ブレーキ制御が行なわれている場合について説明した同様の効果を奏する。
次に、メダルの払出を行なう場合の動作について説明する。メダルの払出を行なう場合には、ラインL6がクローズ状態(電流が流れる状態)となるように遊技制御基板101側において制御され、ホッパー制御信号がON状態に制御される。ホッパー制御信号がON状態に制御されているときは、ラインL5に供給されるホッパー制御信号出力状態特定用電源がフォトカプラPC1およびフォトカプラPC2に印加されるため、当該フォトカプラPC1およびフォトカプラPC2がON状態となる。
フォトカプラPC1がON状態であるときには、フォトカプラPC1および抵抗R3を介してグランドと接続されるため、トランジスタTR1のゲートに電圧が印加されるため、当該トランジスタTR1がON状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に駆動用電源が供給されるため、ホッパーモータ82の駆動制御が行なわれる。
また、フォトカプラPC2がON状態であるときには、ノードN1がフォトカプラPC2を介してグランドと接続されるため、抵抗R6および抵抗R7に導通用電源が供給されない。よって、ノードN2に電圧が印加されない状態となる。このため、トランジスタTR2のゲートに電圧が印加されないため、当該トランジスタTR2がOFF状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の駆動制御が行なわれるタイミングで、ホッパーモータ82の一方入力端子に接続されるラインL11と他方入力端子に接続されるラインL12とが非接続の状態となり、ブレーキ制御が解除される。なお、フォトカプラPC2がON状態であるときのノードN3の電圧レベルは、トランジスタTR2をOFF状態に制御する電圧レベルであればよい。
ホッパーモータ82の駆動制御が行なわれて、払出されたメダルが払出センサ81により検出されると払出検出信号がラインL9から入力され、ラインL8を介して遊技制御基板101に出力される。遊技制御基板101は、当該払出検出信号に基づき、払出が終了したか否かを判定し、終了したときにホッパー制御信号をOFF状態に切替える。これにより、前述したように、ホッパーモータ82の駆動制御を終了するとともにブレーキ制御が行なわれるため、慣性によりホッパーモータ82が回転することを最小限に留めて、ホッパーモータ82の回転を停止させることができる。
コンパレータCP1は、ホッパー制御信号がON状態であるときであって、ホッパー制御信号出力状態特定用電源がフォトカプラPC1およびフォトカプラPC2に印加されている状態のときに、状態特定用信号を遊技制御基板101に送信する。また、コンパレータCP2は、ラインL11に電源が供給されているときに、供給特定用信号を遊技制御基板101に送信する。
図3に戻り、電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、および電源のON/OFF切り替えを行なうメインスイッチ94にもそれぞれ接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。なお、第2リセットスイッチ93は、後述するように、ゲームの進行を停止させる打ち止め制御が行なわれ打止状態に制御されている場合、該打止状態を解除するための解除操作を受付ける手段でもある。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113およびI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118、電流検出器101a、排他的論理和回路101b等の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111が取り扱うデータの1ワードは、8ビット(1バイト)であり、RAM112、ROM113のアドレスも、8ビット単位で割り付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。RAM112とROM113のアドレスの割り当ては、メーカにおける開発用機種とホールに納入される量産機種とで異なる。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数には、ハードウェア乱数機能により抽出した数値をソフトウェアにより加工した数値が使用される。
電源監視回路117は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出(たとえば、所定電圧以下になったか否か判定)したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する回路である。制御部110は、特に図示はしないが、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に電圧低下信号が入力されることで外部割込が発生し、制御部110のCPU111は外部割込に応じて電断割込処理を実行する。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7(図5参照)にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実に制御部110は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときに制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を起動させるとともに、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行なわなかった場合に制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる回路である。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。これらのコマンドは、それぞれ8ビットで構成される。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。また、CPU111は、I/Oポート114を介して電源基板100に、ホッパー制御信号を送信する。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、あるいは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行なっている。
遊技制御基板101には、また、流路切替ソレノイド49、ペイアウト表示器53、クレジット表示器52、投入指示ランプ59、スタートランプ60、リプレイランプ62、HITランプ54、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63R、入賞表示ランプ45a〜45dが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、RAM112に設定された当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
遊技制御基板101の電流検出器101aは、図4で示したラインL10において電流が流れているか否かを判定する。電流検出器101aは、電流が流れているときにON状態にし、電流が流れていないときにOFF状態にする。電流検出器101aがON状態であるときとは、ハイレベル信号を遊技制御基板101に入力する状態をいい、電流検出器101aがOFF状態であるときとは、ハイレベル信号を遊技制御基板101に入力しない状態をいう。遊技制御基板101は、電流検出器101aからの信号に基づき、ホッパー80がホッパー制御回路100aと正常に接続されているか否かを判定する。
遊技制御基板101の排他的論理和回路101bは、ホッパー制御信号のON/OFF状態とホッパーモータ82への駆動用電源の供給状態とが一致しているか否かを判定する。ホッパー制御回路100aが正常であれば、ホッパー制御信号がON状態であるときに駆動用電源が供給されている状態となり、ホッパー制御信号がOFF状態であるときに駆動用電源が供給されない状態となる。すなわち、図4で示したコンパレータCP1から状態特定用信号が出力されているときに、コンパレータCP2から供給特定用信号も出力されるはずであり、コンパレータCP1から状態特定用信号が出力されていないときに、コンパレータCP2から供給特定用信号も出力されないはずである。排他的論理和回路101bは、ホッパー制御回路100aが正常であるか否かについて、図4で示したコンパレータCP1からの状態特定用信号と、コンパレータCP2からの供給特定用信号とに基づき判定する。排他的論理和回路101bは、供給特定用信号と状態特定用信号との状態が一致しているときにOFF状態にし、一致していないときにON状態にする。排他的論理和回路101bがON状態であるときとは、ハイレベル信号を遊技制御基板101に入力する状態をいい、排他的論理和回路101bがOFF状態であるときとは、ハイレベル信号を遊技制御基板101に入力しない状態をいう。遊技制御基板101は、排他的論理和回路101bからの信号に基づき、ホッパー制御回路100aが正常であるか否かを判定する。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123およびI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125およびサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。また、割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行なうと共に、演出制御基板102内の各回路およびこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行なわれる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75E、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、蛍光灯6、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行なっている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105およびリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパータンクからオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、メダルIN信号、およびメダルOUT信号を、当該外部装置に出力する。これに加えて、当選状況信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号を外部装置に出力するものであってもよい。
次に、遊技制御基板101のRAM112の構成について説明する。図5は、RAM112の記憶領域の構成を示す図である。図示するように、RAM112には、重要ワーク112−1、一般ワーク112−2、特別ワーク112−3、設定値ワーク112−4、非保存ワーク112−5、スタック領域112−6、パリティ格納領域112−7、および未使用領域112−8を含む複数の記憶領域が設けられている。
これらの記憶領域のうち、特に、設定値ワーク112−4は、後述する内部当選の当選確率を定める設定値を格納する領域である。パリティ格納領域112−7は、電源の遮断時においてRAMパリティを格納する領域である。また、RAM112は、停電時においてもバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
一般ワーク112−2は、各ゲームの終了時においてクリアされる領域であり、小役、リプレイの当選フラグと入賞フラグ設定領域は、ここに設けられている。特別ワーク112−3は、1ゲームごとにクリアされることはなく、後述するレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選フラグの設定領域は、ここに設けられている。
スタック領域112−6は、CPU111のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、ゲームの進行に応じて、データが格納されていないすなわち使用されていない未使用スタック領域と、データが格納されている使用中スタック領域とから構成される。スタック領域112−6は、RAM112の領域のうち、予め定められた開始アドレスから最終アドレスまでに対応する領域が割り当てられている。そして、使用中スタック領域は、スタック領域112−6の開始アドレスからデータが実際に格納された格納アドレスまでに対応する領域をいう。格納アドレスは、データが格納される毎に変化するアドレスである。未使用スタック領域は、格納アドレスの次のアドレスからスタック領域112−6の最終アドレスまでに対応する領域をいう。スタック領域112−6の未使用スタック領域は、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)にクリアされる領域である。
未使用領域112−8は、ゲームの進行に応じて更新されるデータの読み出しおよび書き込みが行なわれることなく、使用することが定義されていない領域であり、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)においてクリアされる領域である。
上記スロットマシン1においては、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。メダルの払出率は、遊技者が賭数の設定のために投入するメダルの数に対する、後述する内部抽選で当選する小役に対して払い出される(クレジット加算される)こととなるメダルの数の期待値の割合で算出される。実際に入賞する小役に対して払い出されることとなるメダルの数に基づいて計算されるのではない。後述するように遊技状態が異なると、メダルの払出率も変わることとなる。
ここで、設定スイッチ91による設定値の変更操作について説明する。設定値を変更するためには、設定キースイッチ92をON状態としてからメインスイッチ94によりスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ92がON状態であるときとは、当該設定キースイッチ92が導通していない状態であることによりハイレベル信号が入力されていない非導通状態をいう。設定値を変更せずにスロットマシン1を起動する場合には、設定キースイッチ92をOFF状態としてメインスイッチ94により電源をONすればよい。設定キースイッチ92がOFF状態であるときとは、当該設定キースイッチ92が導通した状態であることによりハイレベル信号が入力されている導通状態をいう。
このように、本実施の形態におけるスロットマシン1では、設定キースイッチ92を非導通状態にして電源をONした場合に設定変更モードになり、設定キースイッチ92を導通状態にして電源をONした場合に設定変更モードにならないように構成されている。このため、設定キースイッチ92を導通状態にして電源をONした場合に設定変更モードになるスロットマシンにおいて行なわれていた不正行為(設定キースイッチ92をショートさせることにより不正に設定変更モードに切り替える)を防止することができる。また、このような不正行為を本実施の形態におけるスロットマシン1において実行しようとした場合、設定キースイッチ92を非導通状態にするために接続線を切断して設定変更モードに切り替えて設定値を変更した後、切断箇所を接続し直すといった作業が必要となるため、不正行為の困難性を高めることができ、間接的に不正行為の発生を防止することができる。
設定キースイッチ92をON状態として電源をONすると、設定値の変更操作が可能な設定変更モードなる。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91が操作されると、設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートレバー11が操作されてから設定キースイッチ92がOFFされると、変更後の確定した設定値がRAM112の所定の領域に記憶される。そして、遊技の進行が可能な状態に移行する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、特別遊技状態(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)への移行を伴う特別役と、メダルの払出を伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。図6(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組合せを説明する図である。
レギュラーボーナスは、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「BAR−スイカ−JAC」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常の遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したこと、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したことにより終了条件が成立したときに終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
ビッグボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「7−ベル−JAC」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「ベル−JAC−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がそれぞれビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に移行する。ビッグボーナス(1)とビッグボーナス(2)とでは、払出メダル枚数の上限と、その終了後にRTに移行されるかどうかの違いがある。
ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)においては、当該ビッグボーナス(1)または当該ビッグボーナス(2)が終了するまで、上記したレギュラーボーナスが繰り返して提供される。遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にある間は、それぞれビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM112に設定される。ビッグボーナス(1)は、遊技者に払出したメダルの枚数が465枚を越えたときに終了条件が成立し終了する。ビッグボーナス(1)が入賞したとき、およびビッグボーナス(1)が終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナス(1)が終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態に第2リセットスイッチ93が操作されるまで制御される。
一方、ビッグボーナス(2)は、遊技者に払出したメダルの枚数が30枚を越えたときに終了条件が成立し終了する。つまり、ビッグボーナス(2)は、レギュラーボーナスが繰り返し提供される制御が行なわれるものの、1回目のレギュラーボーナスの規定回数も満たさずに終了となってしまう。ビッグボーナス(2)の終了後は、予め規定されている100ゲームの間だけRTに遊技状態が制御される。ただし、RTに遊技状態が制御されているときに、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)のいずれかに入賞すると、規定のゲーム数が残っていても、その時点でRTが終了させられる。
後述する内部抽選においてレギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選していても、停止ボタン12L、12C、12Rをこれらの役に入賞可能とする適正な操作手順で操作しなければ、これらの役に入賞することはない。もっとも、適正な操作手順で操作されずに、これらの役に入賞しなかった場合には、これらの役に当選しているときも当選していないときにも導出可能となるチャンス目(入賞の観点で言うと、ハズレ)が導出されることがある。ハズレの表示結果には、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選していないときのみに導出可能となるハズレ目もある。
一方、リール3Lについての「ベル」、リール3Cについての「JAC」、リール3Rについての「スイカ」は、5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてビッグボーナス(2)に当選したときには、必ずビッグボーナス(2)に入賞するものとなっている。
スイカは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「ベル−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。リール3Lについての「ベル」、リール3C、3Rについての「スイカ」は、5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてスイカに当選したときには、必ずスイカに入賞するものとなっている。
ベルは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、9枚のメダルが払い出される。「ベル」は、リール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてベルに当選したときには、必ずベルに入賞するものとなっている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール3Lについていずれかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインにつき2枚のメダルが払い出される。左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止したときには、2つの入賞ラインでの導出となるので合計4枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「JAC−JAC−JAC」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス(ビッグボーナス中を含む)では、この組合せが揃ったとしてもリプレイ入賞とならない。リプレイに入賞したときには、メダルの払出はないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。「JAC」は、リール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてリプレイに当選したときには、必ずリプレイに入賞するものとなっている。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞(入賞表示結果の導出)を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行なわれる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
図6(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられる。遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。各ゲームにおける遊技状態において抽選対象となる役が参照される。ここで、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)中に提供された場合を含む)にあるときには、スイカ、ベル、チェリーが内部抽選の対象役として順に読み出される。通常の遊技状態にあるときには、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイが内部抽選の対象役として順に読み出される。遊技状態がRTにあるときには、レギュラーボーナス+チェリー、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)、スイカ、ベル、チェリー、リプレイが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。図6(c)は、役別テーブルの例を示す図である。スイカ、ベル、およびチェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスに対応する判定値数の格納アドレスと、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。判定値数は、その値が256以上となるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。
抽選対象となる役の判定値数は、遊技状態に対応して登録されている。抽選対象となる役が同じであっても、レギュラーボーナス(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)で提供された場合を含む)における当選確率が他の遊技状態における当選確率と異なっている場合があるからである。また、抽選対象となる役の遊技状態に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(値が「1」とされる)。
レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーは、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、およびビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
スイカ、ベルおよびチェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスに対応する判定値数の格納アドレスと、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。これらの小役のうちでスイカ、ベルの共通フラグの値は1であり、いずれの遊技状態の場合も設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。チェリーについての共通フラグは0であり、いずれの遊技状態の場合も設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象となり、通常の遊技状態とRTのそれぞれに対応して判定値数が登録されている。通常の遊技状態におけるリプレイについてもRTにおけるリプレイについても、共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
図7は、役別テーブルに登録されたアドレスに基づいて取得される判定値数の記憶領域を示す図である。この判定値数の記憶領域は、開発用の機種ではRAM112に、量産機種ではROM113に割り当てられたアドレス領域に設けられている。
たとえば、アドレスADD+0は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナス+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+14は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+28は、内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)+チェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。
アドレスADD+2は、内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が1のときに参照されるアドレスであり、このときには、ここに格納された値である11が判定値数として取得される。アドレスADD+4、ADD+6、ADD+8、ADD+10、ADD+12は、それぞれ内部抽選の対象役がレギュラーボーナスであって設定値が2〜6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナスについては、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもレギュラーボーナスの当選確率は同じとなっている。レギュラーボーナス+チェリーは、設定値1〜6に共通した判定値数となっているので、チェリーとの重複当選の場合を含めても、レギュラーボーナスの当選確率は設定値に関わらず同じとなる。
また、アドレスADD+16、ADD+18、ADD+20、ADD+22、ADD+24、ADD+26は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。アドレスADD+30、ADD+32、ADD+34、ADD+36、ADD+38、ADD+40は、それぞれ内部抽選の対象役がビッグボーナス(2)であって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。ビッグボーナス(1)、(2)については、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてビッグボーナス(1)、(2)の当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+42は、通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象役がスイカであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。アドレスADD+44は、レギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がスイカであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。スイカについての判定値数は、遊技状態に応じて異なる値が登録されているので、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときと、通常の遊技状態またはRTにあるときとで、スイカの当選確率が異なることとなる。ここでは、遊技状態が通常の遊技状態またはRTにあるときに2015が、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときに14801が、判定値数として取得される。遊技状態がレギュラーボーナスにあるときでは、スイカの判定値数が通常の遊技状態またはRTにあるときよりも大きく、通常の遊技状態またはRTにあるときよりもスイカ当選確率が高くなる。
アドレスADD+46は、通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象役がベルであるときに設定値に関わらず参照されるアドレスである。アドレスADD+48は、レギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がベルであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスである。ベルについての判定値数は、遊技状態に応じて登録されているが、同じ値が登録されているので、いずれの遊技状態においてもベルの当選確率は同じとなる。
アドレスADD+50、ADD+52、ADD+54、ADD+56、ADD+58、ADD+60は、通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。通常の遊技状態またはRTのときのチェリーは、設定値に応じて個別に判定値数が記憶され、しかも異なる判定値数が記憶されているので、設定値に応じてチェリーの当選確率が異なることとなる。
アドレスADD+62、ADD+64、ADD+66、ADD+68、ADD+70、ADD+72は、レギュラーボーナスにおいて内部抽選の対象役がチェリーであって設定値が1〜6のときに参照されるアドレスである。レギュラーボーナス(ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)で提供された場合を含む)のときのチェリーは、設定値に応じて個別に判定値数が記憶されているが、同一の判定値数が記憶されているので、いずれの設定値においてもチェリーの当選確率は同じとなっている。
メダルの払出を伴う小役として、スイカ、ベル、およびチェリーを説明した。これら小役のうち、レギュラーボーナス中に当選確率が向上するスイカは、いずれの遊技状態および設定値であっても、当選確率が最も高くなるように、判定値数が記憶されている。
また、アドレスADD+74、ADD+76は、それぞれ通常の遊技状態、RTにおいて内部抽選の対象役がリプレイであるときに設定値に関わらずに参照されるアドレスであり、設定値に関わらずに、それぞれ2245、12652が判定値数として取得される。RTでは、リプレイの判定値数が通常の遊技状態よりも大きく、通常の遊技状態よりもリプレイ当選確率が高くなる。
通常の遊技状態では、メダルの払出率が1より小さい(すなわち、賭数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)。RTでは、リプレイ当選確率が高くなることにより通常の遊技状態に比べてメダルの払出率が高くなり、1よりも大きくなる(すなわち、賭数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。レギュラーボーナスおよびビッグボーナスでは、RTよりもさらにメダルの払出率が大きくなる。ここで説明した遊技状態に応じたメダルの払出率の関係は、設定値が1〜6のいずれとなっている場合も同じである。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。CPU111は、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM113に格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作された停止ボタン12L、12C、12Rに対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止させる制御を行なう。
図8は、ROM113に格納されたテーブルインデックスを示す図である。図示するように、テーブルインデックスには、内部当選状況別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
このように内部当選状況が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。ここで、テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスとからなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているか、左リール3Lのみ停止しているか、中リール3Cのみ停止しているか、右リール3Rのみ停止しているか、左、中リール3L、3Cが停止しているか、左、右リール3L、3Rが停止しているか、中、右リール3C、3Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、リール3L、3C、3Rの内のいずれかが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。
テーブル作成用データには、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されている。それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスは、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて特定でき、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
また、引込コマ数データは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。リールモータ3ML、3MC、3MRには、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ3ML、3MC、3MRを168ステップ駆動させることでリール3L、3C、3Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている(図9参照)。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
図9は、停止制御テーブルの例を示す図である。停止制御テーブルは、前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される。停止制御テーブルには、図9に示すように、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)で停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されている。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリール3L、3C、3Rが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリール3L、3C、3Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、リール3L、3C、3Rのうちのいずれか1つが停止したとき、またはいずれか2つが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU111が停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域(図の停止操作ポイント)から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域(図の停止ポイント)が停止基準位置(この実施の形態では、下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、テーブルインデックスには、一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の内部当選状況、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、内部当選状況、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、ハズレの場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。一方、ハズレの場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と小役が同時に当選した場合や、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+ベルなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
ここで、ビッグボーナス(2)と小役に同時に当選した場合においては、ビッグボーナス(2)を小役よりも優先して導出させるものであり、ビッグボーナス(2)の表示結果を構成する図柄のリール3L、3C、3Rの配置から、停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに必ずビッグボーナス(2)に入賞させることが可能となる停止制御テーブルが作成されることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。なお、再遊技役を構成する図柄である「JAC」は、リール3L、3C、3Rのいずれについても5コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行なわれ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払出や遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行なわれる。このような演出を行なうためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくともBETコマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、および遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
BETコマンドは、現時点で設定されている賭数を示すもので、賭数の値が1加算させられる毎に送信される。当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行なわれたときに送信される。リール回転コマンドは、リール3L、3C、3Rが回転開始するタイミングを示すもので、リール3L、3C、3Rの回転が実際に開始されるときに送信される。リール停止コマンドは、リール3L、3C、3Rの別と中段に停止された図柄の番号を示すもので、リール3L、3C、3Rがそれぞれ停止されたときに送信される。
入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別と当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行なわれたときに送信される。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すもので、1ゲームの終了時において送信される。遊技状態コマンドは、遊技状態がRTにあることを示す場合は、RT残りゲーム数が少なくとも4ゲーム以上、3ゲーム、2ゲーム、1ゲームの場合を区別できるものとなっている。
演出制御基板102のCPU121は、このように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行なうものとしている。CPU121の制御により実行される演出として、特に液晶表示器4において行なわれる演出としては、仮想リールの変動/停止により可変表示装置2に導出された図柄に対応した表示結果を導出させる演出と、RT可能性報知と、ビッグボーナス(1)が入賞しフリーズ状態になっているときに行なわれるビッグボーナス(1)入賞時演出と、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立しフリーズ状態になっているときに行なわれるエンディング演出と、ボーナス告知部36における演出としてボーナス告知とがある。
まず、ボーナス告知について説明する。ボーナス告知は、1ゲームが終了したときにおいてレギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選しているときに(ビッグボーナス(2)には必ず入賞するのでゲーム終了時に当選ということがない)、比較的高い確率(50〜90%程度)で行なわれる。ボーナス告知は、ボーナス告知ランプ66を点灯することにより、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選している旨をボーナス告知部36にて告知するものである。
次に、フリーズ状態であるときに行なわれるビッグボーナス(1)入賞時演出およびエンディング演出について説明する。ビッグボーナス(1)入賞時演出およびエンディング演出は、液晶表示器4への画像の表示、スピーカ7L、7Rからの音声の出力、各種ランプ類の点灯の全てを一定期間停止させる演出であり、ビッグボーナス(1)入賞またはビッグボーナス(1)終了に応じて、遊技制御基板101の側でフリーズ状態に制御されている期間において行なわれる。演出制御基板102のCPU121は、フリーズ状態に制御されていることを、入賞情報コマンドまたは2回分の遊技状態コマンドを参照して分かるものとなっている。すなわち、入賞情報コマンドがビッグボーナス(1)入賞を特定するコマンドであるときに、ビッグボーナス(1)が入賞してフリーズ状態に制御されていることが分かる。また、前回のゲームで受信した遊技状態コマンドがビッグボーナス(1)、今回のゲームで受信した状態コマンドが初期遊技状態を示していれば、今回のゲームでビッグボーナス(1)が終了してフリーズ状態に制御されていることが分かる。
次に、仮想リールによる図柄の変動/停止について説明する。仮想リールは、たとえば「BAR」、「7」、「JAC」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」といった図柄を所定の配列で配置したものが可変表示装置2のリール3L、3C、3Rに対応して3つ表示されるものとなる。3つの仮想リールにおける図柄の配列は、可変表示装置2の各リール3L、3C、3Rに導出される図柄に応じて差し替えることも可能である。
仮想リールは、リール3L、3C、3Rが回転開始すると変動を開始し、リール3L、3C、3Rの回転が停止すると変動を停止する。もっとも、仮想リールの停止には、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rのような190ミリ秒の最大停止遅延時間という制約はない。液晶表示器4の仮想リールも、それぞれ上中下の三段で図柄を表示するものであり、上中下の横方向に1本ずつと、対角線に2本の合計5本の入賞ラインが設けられている。仮想リール上の入賞ラインには、ビッグボーナス(2)の入賞に関する例外を除き、可変表示装置2の入賞ライン上に導出された図柄に対応した図柄が導出される。
たとえば、可変表示装置2の表示結果によりリプレイ入賞したときには「JAC」が仮想リールの入賞ライン上に揃えられる。リプレイは、取りこぼしがなく、リプレイとレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)との重複当選の場合でもリプレイの方が優先されるので、当選状況通知コマンドによりリプレイに当選しているときには、予め導出すべき図柄を決めておき、仮想リールの停止を制御することができる。
また、ベルに入賞したときには「ベル」が仮想リールの入賞ライン上に揃えられる。ベルの単独当選の場合は、取りこぼしがないので、予め導出すべき図柄を決めておき、仮想リールの停止を制御することができる。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)との重複当選の場合は、「ベル」と「7」または「BAR」をダブルテンパイさせることを予め決めておき(図柄の差し替えを行なってもよい)、そして、可変表示装置2の第3リールに停止した図柄に応じて仮想リールに図柄を導出させればよい。スイカに入賞したときも同様である。チェリーに入賞したときには「チェリー」が左の仮想リールに導出される。
可変表示装置2の表示結果によりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)に入賞したときには、当該ゲームでそれぞれ「BAR」、「7」が仮想リールの入賞ライン上に揃えられる。一方、ビッグボーナス(2)に入賞したときには、当該ゲームで同一種類の図柄が仮想リールの入賞ライン上に揃えられることはない。ビッグボーナス(2)に入賞したときに液晶表示装置4の仮想リールに導出される図柄は、可変表示装置2にハズレの結果が導出されたときに仮想リールに導出される図柄と同じということになる。
ところで、通常の遊技状態またはRTにおいてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、およびチェリー以外のビッグボーナス(2)、スイカ、ベル、リプレイに当選しているときには、取りこぼすことなくこれらの役に入賞させることができる。従って、停止ボタン12L、12C、12Rの操作について遊技者が目押し(回転するリール3L、3C、3Rに表示されている図柄に応じてタイミングを図って停止操作すること)をする必要性がほとんどない。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、およびチェリーについては目押しが必要であるが、チェリーについては、当選確率も低く、配当として払い出されるメダルの枚数も少ない。図柄も小さく、目押しも困難である。レギュラーボーナスおよびビッグボーナス(1)についても、当選確率は低く、また、遊技状態がRTに制御されているときには、メダルの払出率が1よりも大きいのであるから、RT中には無理にこれらに入賞させることはない。レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選したときには、高い頻度でボーナス告知がされるので、このときに目押しを行なえば十分である。
目押しをする必要がないのであれば、遊技者は、結果的にどのような役に入賞したかだけが分かればよく、それならば仮想リールだけを見ていても十分に遊技を進められるものとなる。可変表示装置2の表示結果によりビッグボーナス(2)に入賞しても、メダルの払出もなく、仮想リールにもハズレと同じ結果が導出されるので、これらの入賞を見逃しやすい。また、可変表示装置2にビッグボーナス(2)の表示結果が導出された場合でも、ここに同一種類の図柄が並んで揃っている訳ではないので、これらの表示結果の導出を遊技者が見逃しやすいものとなっている。すると、遊技状態がビッグボーナス(2)に制御されていても、遊技者がその旨を認識しない場合もある。
次に、RT可能性報知について説明する。レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)以外の遊技状態において3ゲーム連続してスイカに入賞したときに液晶表示器4にて行なわれる。そして、次のゲームのために遊技者が賭数を設定したときに、実際に遊技状態がRTに制御されているかどうかを液晶表示器4にて報知するものである。ビッグボーナス(2)におけるスイカの当選確率が14801/16383なので、ビッグボーナス(2)の70%以上で、スイカが3連続入賞が発生する。一方、通常の遊技状態またはRTにおけるスイカの当選確率が2015/16383なので、スイカの入賞が3連続する確率は、450分の1程度である。これは、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)のいずれかに当選する確率よりも低いものとなっている。
演出制御基板102においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM122に設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できないので、ROM123にはリール3L、3C、3Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール3L、3C、3Rに停止されている図柄が登録される。
さらに、RAM122には、遊技制御基板101から受信した当選状況通知コマンドが示す各役の当選状況(1ゲーム分)、入賞情報コマンドが示す入賞状況を保存するための領域(3ゲーム分)、遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存するための領域(4ゲーム分)もそれぞれ設けられている。RT可能性報知が行なわれていることを示すRT可能性報知フラグ、ビッグボーナス(1)入賞時演出が行なわれていることを示すビッグボーナス(1)入賞時演出フラグ、エンディング演出が行なわれていることを示すエンディング演出フラグ、ボーナス告知が行なわれていることを示すボーナス告知フラグを設定する領域も設けられている。なお、RT可能性報知は、仮想リールの視認を妨げない態様で仮想リールによる演出用の図柄の変動表示とともに液晶表示器4において、RTへの制御に関する情報(たとえば、RTへ制御される可能性の高さ等)が報知される。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、CPU111を含む制御部110が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワーク112−4に格納されており、RAM112に格納されたデータに異常がないことが条件となる。
図10は、遊技制御基板101のCPU111が実行する起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、遊技制御基板101のリセット回路118からリセット信号が入力されて制御部110が起動されたときに行なわれる処理である。なお、リセット信号は、電源投入時および制御部110の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴う制御部110の起動時および制御部110の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理となる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、スタックポインタ等を初期化し(ステップS101)、RAM112へのアクセスを許可する(ステップS102)。そして、設定キースイッチ92がONの状態か否かを判定する(ステップS103)。すなわち、設定キースイッチ92が非導通状態であるか否かを判定する。設定キースイッチ92がON(非導通状態)でなければ、RAM112に記憶されているデータのうちパリティ格納領域112−7を除く全てのデータに基づいてRAMパリティを計算する(ステップS104)。
次に、ここで計算したRAMパリティがパリティ格納領域112−7に格納されているRAMパリティ、すなわち前回の電源断時に計算して格納されたRAMパリティと比較し(ステップS105)、双方のRAMパリティが一致したか否か、すなわちRAMに格納されているデータが正常か否かを判定する(ステップS106)。なお、この実施例では、RAMパリティによるRAM112が正常か否かの判定は、起動処理においてのみ行なわれるようになっている。
ステップS106においてRAMパリティが一致していなければ、RAM112に格納されているデータが正常ではないので、図12に示すRAM異常エラー処理に移行する。RAMパリティが一致していれば、RAM112に格納されているデータが正常であるので、スタック領域112−6に格納されているレジスタを復帰し(ステップS107)、割込禁止を解除して(ステップS108)、電源断前あるいはエラー発生前の処理に戻る。
また、ステップS103において設定キースイッチ92がONの状態(非導通状態)であれば、スタック領域112−6のうち使用中スタック領域を除いてRAM112に格納されているデータを全て初期化(設定値ワーク112−4以外は0、設定値ワーク112−4は0に書き換える)し(ステップS109)、割込禁止を解除して(ステップS110)、図11に示す設定変更処理に移行する(ステップS111)。そして、設定変更処理の終了後、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図11は、CPU111がステップS111で実行する設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。設定変更処理では、まず、設定変更モード中である旨を示す設定変更中フラグをRAM112の所定の領域にセットし(ステップS201)、設定値ワーク112−4に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク112−4の値は1に書き換えられているので、ここでは1である)を読み出す(ステップS202)。
その後、設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態となる(ステップS203、S204)。ステップS203において設定スイッチ91の操作が検出されると、ステップS202において読み出した設定値に1を加算し(ステップS205)、加算後の設定値が7であるか否か、すなわち正常範囲を越えたか否かを判定する(ステップS206)。加算後の設定値が7でなければ、再びステップS203、S204の設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。加算後の設定値が7であれば、設定値を1に補正して(ステップS207)、再びステップS203、S204の設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。
ステップS204においてスタートスイッチ41の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値を設定値ワーク112−4に格納して設定値を確定する(ステップS208)。その後、設定キースイッチ92がOFFの状態、すなわち導通状態となるまで待機する(ステップS209)。そして、ステップS209において設定キースイッチ92がOFFの状態になったと判定されると、ステップS201でセットした設定変更中フラグをクリアする(ステップS210)。そして、図10のフローチャートに復帰すると、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図12は、遊技制御基板101のCPU111が実行するRAM異常エラー処理を詳細に示すフローチャートである。RAM異常エラー処理では、ペイアウト表示器53を制御してRAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示した後(ステップS301)、いずれの処理を行なわないループ処理に移行する。
上記のように起動処理においては、設定キースイッチ92がONの状態でない場合に、電源断時に計算したRAMパリティと起動時に計算したRAMパリティとを比較することで、RAM112に記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM異常エラー処理に移行する。RAM異常エラー処理では、RAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示させた後、いずれの処理も行なわないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
RAMパリティが一致しなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラー処理に移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、割込禁止が解除されるまでは、電源が遮断しても電断割込処理は行なわれない。すなわち、電断割込処理において新たにRAMパリティが計算されて格納されることはないので、制御部110が起動しても設定キースイッチ92がONの状態で起動した場合を除き、常にRAMパリティは一致することがないので、制御部110を起動させてゲームを開始(再開)させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラー状態に一度移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、設定変更処理が行なわれて設定スイッチ91の操作により新たな設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち、RAM異常エラー状態に移行した状態では、設定スイッチ91の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを開始(再開)させることが可能となる。なお、RAM異常エラー以外のエラー状態では、RAMパリティの不一致の問題がないため、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93の操作でのみゲームの進行が不能な状態を解除し、ゲームを再開させることができる。
以上のように遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームのついて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートレバー11の操作前の賭数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払出や遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
図13は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行なうゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行なわれる(ステップS401)。初期処理においてクリアされるRAM112の所定の領域とは、たとえば、スタック領域112−6の未使用スタック領域、未使用領域112−8等である。初期処理におけるスタック領域112−6の未使用スタック領域のクリア処理は、前述したように格納アドレスの次のアドレスからスタック領域112−6の最終アドレスまでの領域が特定され、当該特定された領域をクリアすることにより行なわれる。
なお、本実施の形態においてRAM112の記憶領域のクリアまたは初期化とは、対象となる領域のデータを0クリアすること、すなわち対象となる領域の値を0に更新することであるが、たとえば、対象となる領域のデータを予め定められた初期値に書き換えるものであってもよい。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、あるいはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう(ステップS402)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう(ステップS403)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる(ステップS404)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。リール3L、3C、3Rの回転開始時、および回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる(ステップS405)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる(ステップS406)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払出予定数だけメダルの払出またはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパー制御信号をON状態にして、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行なわれる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。
払出処理が終了すると、フリーズ処理が行なわれる(ステップS406)。フリーズ処理では、ビッグボーナス(1)入賞時、およびビッグボーナス(1)の終了時に、BET処理への移行を遅延させることにより、その間賭数の設定を不能化させる処理が行なわれる。また、ビッグボーナス(1)の終了時の打止状態もこの処理により制御される。なお、フリーズ処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS402のBET処理について詳しく説明する。図14、図15は、CPU111がステップS402で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、RAM112において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアする(ステップS501)。次に、前回のゲームのリプレイ入賞に基づくリプレイゲーム中フラグがRAM112に設定されているかどうかにより、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS502)。
当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1だけ加算し(ステップS503)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS504)。また、これによってBETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるかどうかを判定する(ステップS505)。BETカウンタの値が規定数に達するまで、ステップS503、S504の処理を繰り返して行ない、BETカウンタの値が規定数に達すると、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作の検出待ちの状態で待機する(ステップS506)。スタートレバー11の操作が検出されると、図13のフローチャートに復帰する。
当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS507)。BETカウンタの値が規定数であれば、RAM112においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS508)。クレジットカウンタの値が50であれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS509)。そして、ステップS511の処理に進む。BETカウンタの値が規定数でない場合、またはクレジットカウンタの値が50でない場合には、流路切替ソレノイド49をONの状態とし、メダルの流路をホッパー80側としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS510)。そして、ステップS511の処理に進む。
ステップS511では、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0であるか否かを判定する。クレジットカウンタの値とBETカウンタの値のいずれか一方でも0でなければ、精算スイッチ47により精算ボタン16の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS512)。精算ボタン16の操作が検出されていれば、クレジットカウンタおよびBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御を行なう精算処理を行なう(ステップS513)。なお、精算処理の詳細については、後述する。そして、ステップS507の処理に戻る。
クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0の場合、または精算ボタン16の操作が検出されていなければ、投入メダルセンサ44により投入メダルの通過が検出されたかどうかを判定する(ステップS514)。なお、投入メダルは、ホッパータンク、またはホッパータンク満タン時にはオーバーフロータンクに貯留される。満タンセンサ90により検知されたときには、オーバーフロータンク内のメダルが満タンになっている。すなわち、オーバーフロータンク満タンエラーが発生しているため、図27を用いて後述するステップS1108〜S1113の処理を行なった後、S1100以降の処理が行なわれる。
ステップS514において投入メダルの通過が検出されていれば、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS515)。BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS516)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS517)。そして、ステップS507の処理に戻る。
BETカウンタの値が規定数であれば、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS518)。クレジットカウンタの値が50であれば、そのままステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が50でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ加算する(ステップS519)。
投入メダルの通過が検出されてない場合には、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS520)。BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS521)。スタートレバー11の操作が検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。スタートレバー11の操作が検出されていれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する。また、1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、精算ボタン16の操作を無効とする(ステップS522)。そして、BET処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS523)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ、1枚BETスイッチ45により1枚BETボタン14の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS524)。1枚BETボタン14の操作が検出されていなければ、MAXBETスイッチ46によりMAXBETボタン15の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS525)。MAXBETボタン15の操作も検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。
1枚BETボタン14の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS526)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS527)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS528)。そして、ステップS507の処理に戻る。
MAXBETボタン15の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS529)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS530)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS531)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS532)。ここで、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)になったかどうかを判定する(ステップS533)。BETカウンタの値が規定数であれば、ステップS507の処理に戻る。BETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS529の処理に戻る。ステップS529でクレジットカウンタの値が0であると判定されると、ステップS507の処理に戻る。
次に、ステップS513の精算処理について詳しく説明する。図16は、CPU111がステップS513およびステップS407のフリーズ処理で実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS601)。また、ホッパー制御信号をON状態に設定してホッパーモータ82をONする(ステップS602)。ホッパーモータ82をONした状態とは、ホッパーモータ82の駆動制御を行なう状態をいう。
次に、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS603)。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS604)。クレジットカウンタの値かBETカウンタの値かの一方でも0でなければ、払出センサ81によりメダルの払出が検出されたか否かを判定する(ステップS605)。メダルの払出が検出されていなければ、ステップS603の処理に戻る。
メダルの払出が検出されていれば、さらにクレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS606)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS607)、ステップS603の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値を1だけ減算し(ステップS608)、ステップS603の処理に戻る。
ステップS603、S604においてクレジットカウンタの値もBETカウンタの値も0であれば、ホッパー制御信号をOFF状態に設定してホッパーモータ82をOFFにする(ステップS609)。ホッパーモータ82をOFFした状態とは、ホッパーモータ82の駆動制御を行なわず、ブレーキ制御を行なう状態をいう。そして、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
次に、上記したステップS403の抽選処理について詳しく説明する。図17は、CPU111がステップS403で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112にビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にあるかどうかを判定する(ステップS701)。遊技状態がビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のいずれにもなければ、そのままステップS704の処理に進む。
遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にあれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS702)。遊技状態がレギュラーボーナスになければ、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の最初のゲームであるか、ビッグボーナス(1)中において1セット分のレギュラーボーナスが終了して未だ当該ビッグボーナス(1)が終了していないときのゲームであるので、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御する(ステップS703)。そして、ステップS704の処理に進む。遊技状態がレギュラーボーナスにあれば、そのままステップS704の処理に進む。
本実施の形態においては、外部出力基板105から外部装置に対して、ステップS703においてレギュラーボーナス中フラグが設定されたことに応じて、前述したレギュラーボーナス中信号の出力が開始され、図20を用いて後述するS1006、S1012、S1015のいずれかにおいてレギュラーボーナス中フラグが消去されたことに応じて、レギュラーボーナス中信号の出力が停止される。これにより、たとえば、ビッグボーナス中においてレギュラーボーナスが終了し、再度レギュラーボーナスが開始する場合には、レギュラーボーナス中信号の出力が一旦停止された後、再度出力が開始されるようになっており、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをレギュラーボーナス中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となる。
ステップS704では、今回のゲームで設定された賭数を読み出す。次に、読み出した賭数が3であるかどうかを判定する(ステップS705)。読み出した賭数が3でないときには、RAM異常エラーとなり、図12に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。読み出した賭数が3であるときには、ステップS706の処理に進む。
ステップS706では、RAM112の設定値ワーク112−4に記憶されている設定値を読み出す。ここで、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上6以下の範囲にあるかどうかを判定する(ステップS707)。読み出した設定値が1以上6以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、図12に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。
読み出した設定値が1以上6以下の範囲にあれば、乱数取得処理を行ない、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる。内部抽選用の乱数は、乱数発生回路115から抽出された乱数をそのまま用いるのではなく、ソフトウェアにより所定の手順で加工してから用いるものとしてもよい(ステップS708)。
次に、現在の遊技状態に対応して、図6(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS709)。次に、読み出した抽選対象の役について図6(c)の役別テーブルに登録されている共通フラグの設定状況を取得する(ステップS710)。この結果、共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS711)。
共通フラグが設定されていれば、読み出した抽選対象役について遊技状態に対応して図6(c)の役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS712)。そして、ステップS714の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM112に設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について遊技状態および設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS713)。そして、ステップS714の処理に進む。
ステップS714では、ステップS712またはS713で取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS715)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS716)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS709の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS724の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS709で読み出した抽選対象役がレギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーまたはビッグボーナス(2)+チェリーのいずれかであるかどうかを判定する(ステップS717)。レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーまたはビッグボーナス(2)+チェリーのいずれかである場合には、少なくとも今回のゲームにおける遊技状態は、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)ではない。
ここでは、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS718)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグおよびビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、読み出した抽選対象役に応じてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、チェリー当選フラグをRAM112に設定する(ステップS719)。そして、ステップS724の処理に進む。
ステップS718でRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグがすでに設定されていた場合には、チェリー当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS720)。そして、ステップS724の処理に進む。
ステップS717で抽選対象役がレギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリーおよびビッグボーナス(2)+チェリーのいずれでもなかった場合には、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかであるかどうかを判定する(ステップS721)。抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のいずれでもなければ、ステップS723の処理に進む。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS722)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグおよびビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、そのままステップS724の処理に進む。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグおよびビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、ステップS723の処理に進む。
ステップS723では、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する。ここで、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のいずれでもなく、すでにレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、すでに設定されているレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグに重ねて、今回の抽選対象役の当選フラグを設定する。そして、ステップS724の処理に進む。
ステップS724では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS404のリール回転処理について詳しく説明する。図18は、CPU111がステップS404で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(たとえば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS801)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムの計時を新たに開始する(ステップS802)。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS803)。ここで、リール3L、3C、3Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS804)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS805)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS806)。これにより、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が有効となる。
次に、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれかの有効な操作が検出されたか否かを繰返し判定する(ステップS807)。ステップS807において停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合には、操作された停止ボタンに対応するリールモータ(3ML、3MC、3MRのいずれか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定する(ステップS811)。ここで、停止されるリールの種類および該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS812)。その後、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止するまで待機する(ステップS813)。
そして、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止すると、リール3L、3C、3Rの全てが停止したか否かを判定し(ステップS814)、全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していなければ、ステップS805に戻る。全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していれば、リール回転処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
以上のようにリール回転処理では、リール3L、3C、3Rの回転が開始した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。
次に、上記したステップS405の入賞判定処理について詳しく説明する。図19は、CPU111がステップS405で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS901)。次に、当該読み出した役の図柄組合せが可変表示装置2の5本の入賞ラインのうちのいずれかに揃っているかどうかを判定する(ステップS902)。
当該役の図柄組合せが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS903)、ステップS904の処理に進む。なお、ステップS902において読み出した役に入賞していると判定されたときであっても、入賞した役の当選フラグが設定されていないときには、内部当選していない役が入賞した不正入賞である。すなわち、不正入賞エラーが発生しているため、図27を、図27を用いて後述するステップS1108〜S1113の処理を行なった後、S1100以降の処理が行なわれる。
当該役の図柄組合せが揃っていなければ、そのままステップS904の処理に進む。ステップS904では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS901の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS905)。リプレイ入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS906)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS913の処理に進む。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS907)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス(1)中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS908)。なお、ステップS908においては、さらに、ビッグボーナス(1)入賞後にフリーズ状態に制御するための、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間を設定する。そして、ステップS913の処理に進む。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS909)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス(2)中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS910)。そして、ステップS913の処理に進む。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナスの入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS911)。レギュラーボーナス入賞していれば、レギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているレギュラーボーナス当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS912)。そして、ステップS913の処理に進む。レギュラーボーナス入賞もしていなければ、そのままステップS913の処理に進む。
ステップS913では、RAM112に設定されている入賞フラグ(ただし、ハズレの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、および当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS406の払出処理について詳しく説明する。図20は、CPU111がステップS406で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にスイカ、ベル、チェリーのいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払出を伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS1001)。小役入賞していなければ、そのままステップS1003の処理に進む。
小役入賞していれば、ステップS1002a〜S1002kにおいて、ホッパー80を制御することにより、入賞した小役に応じた払出枚数分のメダルの払出またはクレジット加算が行なわれた後、ステップS1003の処理に進む。
ステップS1002aにおいては、クレジットが上限値(50)に達しているか否かを判定することにより、クレジット加算を行なうことができるか否かを判定する。
ステップS1002aにおいてクレジット加算を行なうことができると判定されたときには、クレジットを1加算し(ステップS1002b)、今回の入賞に応じて払出されたメダルの枚数を特定するための払出枚数の値を1加算する(ステップS1002c)。
ステップS1002dにおいては、ステップS1002cにおいて加算された払出枚数が入賞した小役に応じた払出枚数に達しているか否かを判定することにより、払出が終了しているか否かを判定する。ステップS1002dにおいて払出が終了していないと判定されたときには、未払出のメダルを払出すために、ステップS1002aの処理に戻る。一方、ステップS1002dにおいて払出が終了していると判定されたときには、ステップS1003の処理に進む。
ステップS1002aにおいてクレジット加算を行なうことができないと判定されたときには、ステップS1002eにおいてホッパー制御信号をON状態に設定してホッパーモータ82をONする。ステップS1002fにおいては、ステップS1002eにおいて払出センサ81によりメダルが検出されたか否かを判定することにより、メダルが払出されたか否かを判定する。ステップS1002fにおいてメダルが払出されていないと判定されたときには、ステップS1002fの処理が繰返し行なわれる。ステップS1002fにおいてメダルが払出されたと判定されたときには、払出枚数を1加算し(ステップS1002g)、ステップS1002dと同様に払出が終了したか否かを判定する(ステップS1002h)。
ステップS1002hにおいて払出が終了していないと判定されたときには、ステップS1002fの処理に戻る。一方、ステップS1002hにおいて払出が終了していると判定されたときには、ホッパー制御信号をOFF状態に設定してホッパーモータ82をOFFにし(ステップS1002k)、ステップS1003の処理に進む。
ここで、ステップS1001で小役入賞していないと判定されるか、ステップS1002dまたはS1002hにおいて払出が終了したと判定されることで、1ゲームが終了したものと判定されることとなる。すなわち、小役入賞していた場合には、メダルの払出が終了した時点でゲームの終了と判定されるが、小役入賞していないときには、メダルの払出をせずに可変表示装置2に表示結果が導出された時点でゲームの終了と判定されるのと同じことになる。
ステップS1003では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)になっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていなければ、ステップS1007の処理に進む。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該レギュラーボーナスにおけるゲーム数と入賞数とをカウントする(ステップS1004)。
そのカウントの結果として、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているかを判定する(ステップS1005)。レギュラーボーナスの終了条件が成立していれば、RAM112のレギュラーボーナス中フラグを消去する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1006)。そして、ステップS1007の処理に進む。レギュラーボーナスの終了条件となっていない場合は、そのままステップS1007の処理に進む。
ステップS1007では、RAM112にビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)となっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)でなければ、RAM112のRTカウンタの値を1だけ減算(ただし、0となるまで)する(ステップS1008)。RAM112におけるビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、およびRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS1009)。そして、ステップS1023の処理に進む。
ステップS1007で現在の遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)となっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)における払出メダル枚数をカウントする(ステップS1010)。ここで現在の遊技状態がビッグボーナス(2)であり、カウントした払出メダル枚数が30枚を越えて該ビッグボーナス(2)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1011)。
ビッグボーナス(2)の終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス(2)中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1012)。さらに、RAM112のRTカウンタの初期値として100をセットする(ステップS1013)。そして、ステップS1022の処理に進む。
ビッグボーナス(2)の終了条件が成立していない場合には、現在の遊技状態がビッグボーナス(1)であり、カウントした払出メダル枚数が465枚を越えて、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1014)。ビッグボーナス(1)の終了条件も成立していなければ、そのままステップS1022の処理に進む。
ビッグボーナス(1)の終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス(1)中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1015)。なお、ステップS1015においては、さらに、ビッグボーナス(1)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。
さらに、RAM112におけるビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、およびRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態(ここでは、必ずビッグボーナス)を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信し(ステップS1016)、ステップS1023の処理に進む。
ステップS1022では、RAM112におけるビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、およびRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、ステップS1023の処理に進む。
ステップS1023では、RAM112の一般ワーク112−2に格納されているデータ、すなわち小役およびリプレイの当選フラグと入賞フラグを全て消去する。この処理は、一般ワーク112−2を1ゲーム毎にクリアする処理で実現される。なお、今回のゲームにおいてレギュラーボーナス当選フラグまたはビッグボーナス(1)当選フラグが設定されていて、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に入賞しなかった場合でも、特別役ワーク112−2はクリアされないので、レギュラーボーナス当選フラグまたはビッグボーナス(1)当選フラグが次のゲームに持ち越されることとなる。ビッグボーナス(2)には取りこぼしなく入賞するので、ビッグボーナス(2)当選フラグの持ち越しはない。そして、払出処理を終了して、図13のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS407のフリーズ処理について詳しく説明する。図21は、CPU111がステップS407で実行するフリーズ処理を詳細に示すフローチャートである。フリーズ処理では、まず、終了したゲームがビッグボーナス(1)入賞の発生したゲームであったか否かを判定し(ステップS1060)、ビッグボーナス(1)入賞の発生したゲームであったならば、クレジットカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS1061)、クレジットカウンタの値が0でなければ、精算スイッチ47の操作が検出されたか否かを判定し(ステップS1062)、精算スイッチ47の操作が検出されていれば、図16に示す精算処理を実行し(ステップS1063)、精算処理の実行後、ステップS1064の処理に進む。
また、ステップS1061のステップにおいてクレジットカウンタの値が0の場合、ステップS1062のステップにおいて精算スイッチ47の操作が検出されなかった場合、またはステップS1063において精算処理が行なわれた後には、ステップS908において設定されたビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップS1064)、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間が経過していなければ、ステップS1061のステップに戻り、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間が経過していれば、図13に示すフローチャートに復帰する。
ステップS1060においてビッグボーナス(1)入賞の発生したゲームでない場合には、終了したゲームが、ビッグボーナス(1)の終了ゲームであったか否かを判定し(ステップS1065)、ビッグボーナス(1)の終了ゲームでなければ、図13に示すフローチャートに復帰する。一方、ビッグボーナス(1)の終了ゲームであったならば、クレジットカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS1067)、クレジットカウンタの値が0でなければ、精算スイッチ47の操作が検出されたか否かを判定し(ステップS1068)、精算スイッチ47の操作が検出されていれば、図16に示す精算処理を実行し(ステップS1069)、精算処理の実行後、ステップS1070の処理に進む。
また、ステップS1067のステップにおいてクレジットカウンタの値が0の場合、ステップS1068のステップにおいて精算スイッチ47の操作が検出されなかった場合、またはステップS1069において精算処理が行なわれた後には、ステップS1015において設定されたエンディング演出待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップS1070)、エンディング演出待ち時間が経過していなければ、ステップS1067のステップに戻り、エンディング演出待ち時間が経過していれば、ステップS1066の処理に進む。
ステップS1066においては、打止機能が有効に設定されているか否かを判定する(ステップS1066)。打止機能が有効に設定されているか否かは、CPU111の特定のレジスタの設定状況を確認することにより判定される。
ステップS1066において打止機能が有効に設定されていなければ、打止状態に制御することなく、図13に示すフローチャートに復帰する。一方、ステップS1066において打止機能が有効に設定されていれば、打止状態となる。打止状態においては、クレジットカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS1071)、クレジットカウンタの値が0でなければ、精算スイッチ47の操作が検出されたか否かを判定し(ステップS1072)、精算スイッチ47の操作が検出されていれば、図20に示す精算処理を実行し(ステップS1073)、精算処理の実行後、ステップS1074のステップに進む。
また、ステップS1071のステップにおいてクレジットカウンタの値が0の場合、ステップS1072のステップにおいて精算スイッチ47の操作が検出されなかった場合、またはステップS1073において精算処理が行なわれた後には、解除操作、すなわち第2リセットスイッチ93の操作が検出されたか否かを判定し(ステップS1074)、解除操作が検出されていなければ、ステップS1071のステップに戻り、解除操作が検出されていれば、打止状態を解除し、図13に示すフローチャートに復帰する。ここで図13のフローチャートに復帰した場合は、今回の1ゲームにおける処理が終了となる。
次に、賭数の設定が許容される期間およびクレジットの精算が許容される期間について、図22〜図26を参照して説明する。図22〜図26は、賭数の設定が許容される期間およびクレジットの精算が許容される期間を示すタイミングチャートである。
図22に示すように、ゲームが実行されていない間、すなわち図14および図15で説明したBET処理が行なわれている間は、賭数の設定およびクレジットの精算が許可された状態であり、この状態においては、メダルを投入するか、クレジットを用いて賭数の設定が可能に制御されている。賭数の設定が可能な状態で、規定数の賭数が設定されていない状態であれば、メダルの投入が検出される毎に、賭数が1ずつ加算される。また、規定数の賭数が設定された状態であれば、メダルの投入が検出される毎に、クレジットが1ずつ加算される。そして、クレジットが上限に到達した時点で流路切替ソレノイド49がOFFとなり、投入されたメダルの流路がメダル払出口71側に切り替わり、メダルの投入が禁止される。また、クレジットが残存している状態であれば、1BETスイッチ45またはMAXBETスイッチ46の操作により、これらのスイッチに応じて賭数が設定され、その分がクレジットから減算される。また、クレジットが残存しているか、賭数が設定されている状態であれば、精算スイッチ47の操作により、ホッパーモータ82の駆動によりクレジットとして記憶されている分のメダルおよび賭数の設定に用いられた分のメダルが払い出され、遊技者に返却されるとともに、メダルの払出に応じてクレジットおよび賭数が減算される。
賭数の設定およびクレジットの精算が許可された状態において、スタートスイッチ41が操作され、ゲームが開始すると図14のステップS506またはS521においてYESと判断されBET処理が終了するため、その時点で賭数の設定もクレジットの精算も禁止される。詳しくは、流路切替ソレノイド49がOFFとなり、投入されたメダルの流路がメダル払出口71側に切り替わるとともに、1BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、精算スイッチ47の操作が無効化される。具体的には、再びBET処理が行なわれるまでステップS524およびS525の判断処理が行なわれずかつステップS503においてBETカウンタが加算されないため、1BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46の操作が無効化される。また、ステップS406の払出処理が終了するまで精算スイッチ47の検出が行なわれないため、精算スイッチ47の操作が無効化される。なお、ゲームが開始した時点とは、リールの回転が開始した時点ではなく、スタートスイッチ41が操作されて制御段階が移った時点である。これは、前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにウェイトがかかる場合があるが、この時点で、リールの回転開始は待機するものの制御段階としてはゲームが開始しているからである。
その後、リール3L、3C、3Rの回転が停止し、全てのリール3L、3C、3Rに表示結果が導出され、メダルの払出を伴う入賞が発生していなければ、全てのリール3L、3C、3Rに表示結果が導出された時点でゲームの終了と判定され、ゲームの終了が判定された時点でメダルの払出が行なわれずかつフリーズ状態に制御されないため図14のBET処理が開始される。このため、賭数の設定およびクレジットの精算の禁止が解除され、賭数の設定およびクレジットの精算が許可された状態となる。なお、例外として、リプレイ入賞が発生した場合には、賭数が自動的に設定されることとなるので、遊技者の操作による賭数の設定は禁止されたままの状態であり、この状態では、クレジットの精算も禁止されるようになっている。
また、リール3L、3C、3Rの回転が停止した結果、メダルの払出を伴う入賞が発生していれば、図23に示すように、全てのリール3L、3C、3Rに表示結果が導出された時点でゲームの終了は判定されず、当該入賞の発生に伴うメダルの払出が終了した時点で、ゲームの終了が判定された時点で、図21のステップS1060およびS1065においてNOと判定されフリーズ状態に制御されないため、図14のBET処理が開始される。このため、賭数の設定およびクレジットの精算の禁止が解除され、賭数の設定およびクレジットの精算が許可された状態となる。
また、リール3L、3C、3Rの回転が停止した結果、ビッグボーナス(1)入賞が発生していれば、図24に示すように、全てのリール3L、3C、3Rに表示結果が導出された時点でゲームの終了は判定されるが、ゲームの終了が判定された時点で、図21のステップS1060においてYESと判定され、ビッグボーナス(1)入賞時演出が実行される期間であるビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間が経過するまで図21のステップS1064でNOと判断されてフリーズ状態に制御されるため、図14のBET処理が開始されず、賭数の設定は禁止されたままの状態となり、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間が経過した時点で図14のBET処理が開始され、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。一方、クレジットの精算については、フリーズ状態であっても図21のステップS1062において精算スイッチ47の検出が行なわれ精算スイッチ47が操作されたときにステップS1063で示した精算処理が行なわれるため、ゲームの終了が判定された時点で、禁止が解除され、その時点からクレジットの精算が許可された状態となる。
また、ビッグボーナス(1)中のゲームにおいて、リール3L、3C、3Rの回転が停止した結果、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したゲーム、すなわち何らかの入賞が発生してビッグボーナス中の払出総数が465枚に到達したゲームで、かつ打止機能が設定されていない場合であれば、図25に示すように、メダルの払出が終了した時点でゲームの終了は判定されるが、ゲームの終了が判定された時点で、図21のステップS1065においてYESと判定され、エンディング演出が実行される期間であるエンディング演出待ち時間が経過するまで図21のステップS1070でNOと判断されてフリーズ状態に制御されるため、図14のBET処理が開始されず、賭数の設定は禁止されたままの状態であり、エンディング演出待ち時間が経過した時点で、賭数の設定の禁止が解除され、賭数の設定が許可された状態となる。一方、クレジットの精算については、フリーズ状態であっても図21のステップS1068において精算スイッチ47の検出が行なわれ精算スイッチ47が操作されたときにステップS1069で示した精算処理が行なわれるため、ゲームの終了が判定された時点で、禁止が解除され、その時点からクレジットの精算が許可された状態となる。
一方、打止機能が設定されている場合であれば、図26に示すように、メダルの払出が終了した時点でゲームの終了は判定されるが、ゲームの終了が判定された後、エンディング演出待ち時間が経過しても、図21のステップS1066においてYESと判定され、第2リセットスイッチ93が操作されるまでステップS1074でNOと判断されて打止状態に制御されるため、図14のBET処理が開始されず、賭数の設定は禁止されたままの状態であり、第2リセットスイッチ93が操作され、打止状態が解除された時点で賭数の設定の禁止も解除され、賭数の設定が許可された状態となる。一方、クレジットの精算については、打止状態であっても図21のステップS1072において精算スイッチ47の検出が行なわれ精算スイッチ47が操作されたときにステップS1073で示した精算処理が行なわれるため、ゲームの終了が判定された時点で、禁止が解除され、その時点からクレジットの精算が許可された状態となる。
なお、本実施の形態では、ビッグボーナス(1)の終了条件が、ビッグボーナス(1)中の払出総数が465枚に到達することであるため、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したゲームでは、必ずメダルの払出を伴うこととなり、払出が終了した時点でゲームの終了が判定されることとなるが、たとえば、ビッグボーナス(1)が規定ゲーム数に到達することを終了条件として適用する場合には、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したゲームにおいてメダルの払出を伴わないこともあり、このような場合には、全てのリール3L、3C、3Rの表示結果が導出された時点でゲームの終了が判定されることとなる。
図27は、遊技制御基板101のCPU111が割込処理としてゲーム制御処理に割込んで定期的に実行するエラー割込処理を示すフローチャートである。エラー割込処理においては、まず、割込禁止に設定する。すなわち、エラー割込処理の開始に伴ってその他の割込処理の実行を禁止する(ステップS1100)。
次に、電流検出器101aがON状態であるか否かを判定する(ステップS1101)。電流検出器101aがON状態であるか否かを判定することにより、ホッパー80がホッパー制御回路100aに正しく接続されているか否か、すなわちホッパー接続エラーを判定することができる。ステップS1101において電流検出器101aがON状態でないと判定されたときには、ホッパー接続エラーであるため、ステップS1108の処理に進む。一方、電流検出器101aがON状態であると判定されたときには、ホッパー80が電源基板100に正しく接続されているため、ステップS1102の処理に進む。
ステップS1102においては、排他的論理和回路101bが予め定められた所定時間以上の期間に亘りON状態であるか否かを判定する。排他的論理和回路101bが所定時間以上の期間に亘りON状態であるか否かを判定することにより、ホッパー制御回路100aの異常による払出異常が発生しているか否か、すなわち制御回路払出エラーを判定することができる。
ステップS1102において排他的論理和回路101bが所定時間以上の期間に亘りON状態であると判定されたときには、ホッパー制御回路100aへの不正行為またはホッパー制御回路100aの故障により制御回路払出エラーが発生しているため、ステップS1108の処理に進む。一方、ステップS1102において排他的論理和回路101bが所定時間以上ON状態でないと判定されたときにはステップS1103の処理に進む。
なお、ステップS1102における判定方法の一例を簡単に説明する。たとえば、まず、排他的論理和回路101bがON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定された場合には、排他的論理和回路用カウンタを1加算し、加算後の排他的論理和回路用カウンタの値が所定値(制御回路異常判定用時間内にエラー割込処理が行なわれる回数)に達したか否かを判定し、達していると判定されたときにステップS1108の処理に進み、達していないと判定されたときにステップS1103の処理に進む。一方、ON状態でないと判定された場合には、排他的論理和回路用カウンタの値をリセットしステップS1103の処理に進む。
次に、ステップS1103においては、ホッパーモータ82がON状態中であるときに、払出センサ81からの払出検出信号が予め定められた所定時間以上の期間に亘りOFF状態であるか否かを判定する。これにより、ホッパータンクにメダルが貯留されているか否か、すなわち払出メダル切れエラーであるか否かを判定することができる。
ステップS1103においてホッパーモータ82がON状態中であるときに、払出センサ81からの払出検出信号が所定時間以上の期間に亘りOFF状態であると判定されたときには、払出メダル切れエラーであるため、ステップS1108の処理に進む。一方、ステップS1103においてホッパーモータ82がON状態中でないと判定されたとき、または、払出センサ81からの払出検出信号がOFF状態である期間が所定時間以上の期間に達していないと判定されたときには、メダルが払出されており、メダル切れでないため、ステップS1104の処理に進む。
なお、ステップS1103における判定方法の一例を簡単に説明する。たとえば、まず、ホッパーモータ82がON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定された場合には、払出センサ81からの払出検出信号がOFF状態であるか否かを判定する。払出センサ81からの払出検出信号がOFF状態であると判定されたときには、メダル切れカウンタを1加算し、加算後のメダル切れカウンタの値が所定値(メダル切れ判定用時間内にエラー割込処理が行なわれる回数)に達したか否かを判定し、達していると判定されたときにステップS1108の処理に進み、達していないと判定されたときにステップS1104の処理に進む。一方、ホッパーモータ82がON状態でない、または払出センサ81からの払出検出信号がON状態であると判定された場合には、メダル切れカウンタの値をリセットしステップS1104の処理に進む。
次に、ステップS1104においては、ホッパーモータ82がOFF状態中であるときに払出センサ81からの払出検出信号がON状態であるか否かを判定する。これにより、ホッパー80への不正行為による払出異常が発生しているか否か、すなわちホッパー払出エラーを判定することができる。
ステップS1104においてホッパーモータ82がOFF状態中であるときに払出センサ81からの払出検出信号がON状態であると判定されたときには、ホッパー払出エラーであるため、ステップS1108の処理に進む。一方、ステップS1104においてホッパーモータ82がOFF状態中でない、または払出センサ81からの払出検出信号がOFF状態であると判定されたときには、ステップS1105の処理に進む。
ステップS1105においては、払出センサ81からの払出検出信号が予め定められた所定時間以上の期間に亘りON状態であるか否かを判定する。これにより、ホッパー80内において払出されたメダルが詰まっているか否か、すなわち払出メダル詰りエラーを判定することができる。
ステップS1105において払出センサ81からの払出検出信号が所定時間以上の期間に亘りON状態であると判定されたときには、払出メダル詰りエラーであるため、ステップS1108の処理に進む。一方、ステップS1105において払出センサ81からの払出検出信号がOFF状態である、またはON状態になってから所定時間以上経過していないと判定されたときには、ステップS1106の処理に進む。
なお、ステップS1105における判定方法の一例を簡単に説明する。たとえば、まず、払出センサ81からの払出検出信号がON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定された場合には、メダル詰り用カウンタを1加算し、加算後のメダル詰り用カウンタの値が所定値(メダル詰り判定用時間内にエラー割込処理が行なわれる回数)に達したか否かを判定し、達していると判定されたときにステップS1108の処理に進み、達していないと判定されたときにステップS1106の処理に進む。一方、ON状態でないと判定された場合には、メダル詰り用カウンタの値をリセットしステップS1106の処理に進む。
ステップS1106においては、投入メダルセンサ44からの検出信号が予め定められた所定時間以上の期間に亘りON状態であるか否かを判定する。これにより、メダル投入口13から投入されたメダルが詰まっているか否か、すなわち投入メダル詰りエラーを判定することができる。
ステップS1106において投入メダルセンサ44からの検出信号が所定時間以上の期間に亘りON状態であると判定されたときには、投入メダル詰りエラーであるため、ステップS1108の処理に進む。一方、ステップS1106において投入メダルセンサ44からの検出信号がOFF状態である、または、ON状態になってから所定時間以上経過していないと判定されたときには、ステップS1107の処理に進む。
なお、ステップS1106における判定方法の一例を簡単に説明する。たとえば、まず、投入メダルセンサ44からの検出信号がON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定された場合には、投入メダル詰り用カウンタを1加算し、加算後の投入メダル詰り用カウンタの値が所定値(投入メダル詰り判定用時間内にエラー割込処理が行なわれる回数)に達したか否かを判定し、達していると判定されたときにステップS1108の処理に進み、達していないと判定されたときにステップS1107の処理に進む。一方、ON状態でないと判定された場合には、投入メダル詰り用カウンタの値をリセットしステップS1107の処理に進む。
次に、ステップS1107においては、リール回転エラーが発生しているか否かを判定する。すなわち、回転中のリール3L、3C、3Rについて、一定期間以上、リールセンサ3SL、3SC、3SRによりリール基準位置が検出されていないことを判定する。ステップS1107においてリール回転エラーが発生していると判定されたときにはステップS1108の処理に進む。ステップS1107においてリール回転エラーが発生していないと判定されたときにはステップS1115の処理に進む。
ステップS1108においては、発生したエラーの種類を特定するエラーフラグをRAMの所定の記憶領域に記憶する。ステップS1109においては、使用している可能性があるすべてのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これによりエラー復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次に、ステップS1110においては、RAMに記憶されているすべてのデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7(図5参照)にセットする(ステップS1110)。次に、図3で示した各種ランプ類を消灯するとともに、投入されたメダルの流路を返却側に切換えてメダルの投入が不可能となるように設定する(ステップS1111)。
エラーが発生したことを示すエラー発生コマンドをセットして演出制御基板102に対して送信する(ステップS1112)。なお、ステップS1112においてセットされたコマンドの送信は、当該タイマ割込内で送信される。
次に、発生したエラーのエラーコードをレイアウト表示器53に表示する(ステップS1113)。具体的には、エラーフラグ等に応じてエラーコード(たとえば、「E−1」:ホッパー接続エラー、「E−2」:制御回路払出エラー、「E−3」:払出メダル切れエラー、「E−4」:ホッパー払出エラー、「E−5」:払出メダル詰りエラー、「E−6」:投入メダル詰りエラー、「E−7」:リール回転エラー、「E−8」:オーバーフロータンク満タンエラー、「E−9」:不正入賞エラー、「E−A」:RAM異常エラー)を表示する。なお、すでに、他のエラーのエラーコードが表示されている場合には、今回発生したエラーのエラーコードを所定時間表示させた後、他のエラーコードを再度表示するように構成してもよい。
ステップS1115においては、RAMにエラーフラグが記憶されているか否かを判定する。ステップS1115においてエラーフラグが記憶されていないと判定されたときには、ステップS1116において割込禁止を解除しエラー割込処理を終了する。
一方、ステップS1115においてエラーフラグが記憶されていると判定されたときには、ステップS1117において第2リセットスイッチ93が操作されたか否かを判定する。ステップS1117において第2リセットスイッチ93が操作されていないと判定されたときには、ステップS1101の処理に戻る。
一方、ステップS1117において第2リセットスイッチ93が操作されていると判定されたときには、ステップS1118において最先に記憶されたエラーフラグのみを消去し(ステップS1118)、ステップS1119の処理に進む。
ステップS1119においては、RAMにステップS1118で消去したエラーフラグ以外のエラーフラグが記憶されているか否かを判定する。ステップS1119において他のエラーフラグが記憶されていないと判定されたときには、ステップS1120においてすべてのエラーが解除されたことを示すエラー解除コマンドを演出制御基板102に対して送信し(ステップS1120)、前述したステップS101の処理に進む。一方、ステップS1119において他のエラーフラグが記憶されていると判定されたときには、ステップS1121において消去したエラーの次に記憶されたエラーのエラーコードを表示しステップS1101の処理に戻る。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 前述した実施の形態においては、ホッパー制御信号がON状態に設定されるとフォトカプラPC1およびフォトカプラPC2がON状態になり、トランジスタTR1をON状態にしてホッパーモータ82を駆動させ、ホッパー制御信号がOFF状態に設定されるとフォトカプラPC1およびフォトカプラPC2がOFF状態になり、トランジスタTR2をON状態にしてホッパーモータ82の一方入力端子と他方入力端子とを電気的に接続させる。すなわち、ホッパーモータ82が駆動中にホッパー制御信号がフォトカプラPC1およびフォトカプラPC2がOFF状態となる電圧レベルに変化したときに、ホッパーモータ82の一方入力端子と他方入力端子とが電気的に接続され、ホッパーモータ82の慣性により発電された電流がホッパーモータ82に入力されるため、ホッパーモータ82の一方入力端子と他方入力端子とが電気的に接続されないものと比較し、短い期間でホッパーモータ82の回転を停止させることができる。これにより、ホッパーモータ82の慣性により回転して、過剰にメダルが払出されることを防止することができる。
(1−2) 前述した実施の形態においては、コンパレータCP1から状態特定用信号が出力されている状態と、コンパレータCP2から供給特定用信号が出力されている状態とが一致するか否かを排他的論理和回路101bにより判定し、一致しないときに排他的論理和回路101bからハイレベル信号が入力され、図27のエラー割込処理で示したように制御回路払出エラーと判定して報知する。これにより、ホッパー制御信号がON状態であるときにラインL11に電源が供給されるような払出異常、およびホッパー制御信号がOFF状態であるときにラインL11に電源が供給されないような払出異常を判定して報知することができるため、払出異常のままゲームが行なわれることを防止することができる。
(1−3) 前述した実施の形態においては、図27のエラー割込処理におけるステップS1104で示したように、ホッパー制御信号がOFF状態であるときに、払出センサ81からの払出検出信号がON状態であるか否かを判定することにより、ホッパー払出エラーを判定して報知する。これにより、不正行為によりホッパーモータ82を強制的に回転させる等により、メダル払出が検出されるような払出異常を判定して報知することができるため、払出異常のままゲームが行なわれることを防止することができる。
(2) 前述した実施の形態においては、ホッパー制御信号のON/OFF状態に応じてノードN3の電圧レベルをフォトカプラPC2により変化させることにより、トランジスタTR2の接続状態を切替えることができる。これにより、ホッパー制御信号のON/OFF状態に応じて、自動的に素早くトランジスタTR2の接続状態を切替えることができ、ホッパーモータ82が慣性により回転する時間をより一層短くすることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、ホッパー制御信号がOFF状態に設定されている間であっても、ラインL4に導通用電源が供給されているため、ノードN3の電圧レベルをトランジスタTR2をONに制御する電圧レベルに維持することができ、ホッパーモータ82を回転させ難くすることができる。これにより、ホッパーモータ82が回転していないときに、物理的にホッパーモータ82を回転させてメダルを払出させようする不正行為を防止することができる。
(4) 前述した実施の形態におけるホッパーモータ82の他方入力端子と接続されるラインL12は、グランドと電気的に接続されている。このため、トランジスタTR2によりホッパーモータ82の一方入力端子と他方入力端子とが電気的に接続されているときに、外部から強制的にホッパーモータ82の一方入力端子に電源を供給するといった不正行為が行なわれた場合であっても、不正行為により供給される電源がホッパーモータ82の一方入力端子に供給されず、ホッパーモータ82が不正に駆動されることを防止することができる。
(5) 前述した実施の形態においては、ステップS1101においてホッパー制御回路100aとホッパー80とが接続されていない非接続状態であると判定されたときに、ステップS1119においてNOと判定されるまでゲーム制御処理が行なわれないため、ホッパー制御回路100aとホッパー80とを非接続状態にし、ゲームの結果等と無関係にホッパー80に対してメダルを払出させるような不正行為が行なわれることを防止することができる。
(6) 前述した実施の形態においては、設定キースイッチ92を介してハイレベル信号が入力されていないときに、設定変更モードに切替えられるため、設定キースイッチ92を導通状態にして電源をONした場合に設定変更モードになるスロットマシンにおいて行なわれていた不正行為(設定キースイッチ92をショートさせることにより不正に設定変更モードに切り替える)を防止することができる。また、このような不正行為を前述したスロットマシン1において実行しようとした場合、設定キースイッチ92を非導通状態にするために接続線を切断して設定変更モードに切り替えて設定値を変更した後、切断箇所を接続し直すといった作業が必要となるため、不正行為の困難性を高めることができ、間接的に不正行為の発生を防止することができる。
(7) 前述した実施の形態においては、図27のエラー割込処理で示したように、複数のエラーフラグを記憶でき、かつ複数のエラーフラグが記憶されているときに第2リセットスイッチ93が操作された場合であっても先に記憶されたエラーフラグのみが消去されるため、複数のエラーが発生している場合であってもひとつひとつを確認しつつエラーフラグを消去させることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、RAM112に記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM112に記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシン1により自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行なわれるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、内部抽選において抽選対象の役に当選とするか否かを決定する際に、設定値ワーク112−4に格納されている設定値が適正な値(1〜6の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(たとえば、設定1)に基づく確率で当選とするか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。賭数が適正な値でないときも、同様にRAM異常エラー状態に制御される。すなわち内部抽選において抽選対象となる役に当選とするか否かの決定を適正に行なうことができない場合も、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいて改めてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(10) また、RAM112に記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時や制御部110が暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。これらの状態から復旧して制御部110が起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判断を行なうようになっているので、RAM112に記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行なうことができる。すなわち、RAM112に記憶されたデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行なわずに済み、制御部110の負荷を軽減させることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、特に電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力により実行される電断割込処理において、RAM112に記憶されているデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7にセットし、次回起動時において、その際に計算して得られたRAMパリティをパリティ格納領域112−7に格納されていたRAMパリティと比較して、RAM112のデータが正常であるか否かを判定している。このように電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力時と起動時のRAMパリティを比較するのみでRAM112のデータが正常か否かを判定できるので、当該判定を正確かつ簡便に行なうことができる。
(12) 前述した実施の形態においては、RAM112のデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM112に記憶されているデータが初期化される。このため、RAM112のデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化と設定値の選択・設定に伴うデータの初期化とを1度で行なうことができるので、無駄な処理を省くことができる。
さらに、制御部110の起動時には、RAM112のデータが正常であるか否かを判定する前に、設定キースイッチ92がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ92がONの状態であると判定した場合には、RAM112のデータが正常であるか否かの判定は行なわずに、設定変更モードに移行する。こうしてRAM112のデータが正常であるか否かの判定を行なわずに新たに設定値が選択・設定されることにより、無駄な処理を省くことができるようになる。
(13) 前述した実施の形態においては、制御部110のRAM112におけるスタック領域112−6のうち未使用スタック領域および未使用領域112−8が1ゲーム毎(初期処理)に初期化されるので、スタック領域112−6のうち未使用スタック領域および未使用領域112−8等のRAM112の未使用の領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できる。
(14) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)入賞が発生したゲームにおいて、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲーム終了後、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間が経過するまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジットとして記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、たとえば、ビッグボーナス(1)入賞が発生したゲームにおいて、ビッグボーナス(1)入賞の発生に伴うビッグボーナスのゲームを始める前に、クレジットとして記憶されているメダルの一部を景品(たとえば、清涼飲料水やたばこ等)に交換したいこともあり得るが、このような遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
一方、ビッグボーナス(2)入賞が発生したゲームにおいては、通常と同じようにゲームの終了を判定したときにクレジットの精算の禁止が解除される。このため、ゲームが終了したにもかかわらず賭数が設定できないことにより、ビッグボーナス(2)入賞が発生したことを遊技者に気づかせてしまうことを防止することができる。
(15) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したゲームにおいて、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲーム終了後、エンディング演出待ち時間が経過するまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジットとして記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、特に、ビッグボーナス(1)の終了後、すぐに遊技を終了したい遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
一方、ビッグボーナス(2)の終了条件が成立したゲームにおいては、通常と同じようにゲームの終了を判定したときにクレジットの精算の禁止が解除される。このため、ゲームが終了したにもかかわらず賭数が設定できないことにより、ビッグボーナス(2)入賞が発生していたことを遊技者に気づかせてしまうことを防止することができる。
(16) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)入賞が発生した際に、賭数の設定が禁止されている期間にわたりビッグボーナス(1)入賞の発生した旨を示すビッグボーナス(1)入賞時演出が実行されるので、ビッグボーナス(1)入賞の発生に伴いビッグボーナス(1)に移行する際の遊技者の興趣を効果的に高めることができる。
また、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したゲームの終了時に、賭数の設定が禁止されている期間にわたりビッグボーナス(1)が終了した旨を示すエンディング演出が実行されるので、ビッグボーナス(1)の終了を分かりやすく報知することができる。
(17) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したゲームにおいて、打止状態に制御される場合でも、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲーム終了後、店員による第2リセットスイッチ93が操作されて打止状態が解除されるまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジットとして記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、特に、ビッグボーナス(1)の終了後、すぐに遊技を終了したい遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
一方、ビッグボーナス(2)の終了条件が成立したゲームにおいては、打止状態に制御される場合がなく、通常と同じようにゲームの終了を判定したときにクレジットの精算の禁止が解除される。このため、ゲームが終了したにもかかわらず賭数が設定できないことにより、ビッグボーナス(2)入賞が発生していたことを遊技者に気づかせてしまうことを防止することができる。
(18) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間は、常にレギュラーボーナスに制御されることにより、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中においてメダルを最も速く増加させることができるので、従来のようにJACIN入賞に伴いレギュラーボーナスが作動するよりもビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。特に、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(1)のように、レギュラーボーナスへの移行回数でビッグボーナスが終了することなく、ビッグボーナス中のメダルの払出総数が規定値(たとえば、465枚)に到達することで終了条件が成立する場合には、ビッグボーナス(1)中の純増枚数を高めることができるので、さらにビッグボーナス(1)への移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
(19) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)への移行と同時に、レギュラーボーナスを作動させるとともに、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中は1ゲーム毎に、レギュラーボーナスが作動中か否かを判定し、レギュラーボーナスが未作動であると判定された場合には、再度レギュラーボーナスを作動させることで、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間、常にレギュラーボーナスに制御するようになっている。このため、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間は、レギュラーボーナスにのみ制御すれば良いので、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)への移行に伴う制御を簡素化することができるとともに、1ゲーム毎にレギュラーボーナスが作動中か否かの判定が行なわれるため、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)中の各ゲームの制御プログラムを、レギュラーボーナスの作動中か否かに関わらず共通化することができ、処理の簡略化およびプログラム容量削減を図ることができる。
(20) 前述した実施の形態においては、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行なう前に、ビッグボーナス中であるかの判定を行ない、当該判定においてビッグボーナス中であると判定されたときすなわちビッグボーナスの終了条件が成立していない場合に、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行ない、未作動の場合には、レギュラーボーナスを作動させるようになっているので、ビッグボーナスが終了してしまうにも関わらず、レギュラーボーナスを再度作動させるための判定、すなわち不要な判定が行なわれることがない。
(21) 前述した実施の形態においては、レギュラーボーナス中を示すレギュラーボーナス中信号が、ステップS703においてレギュラーボーナス中フラグが設定されたことに応じて出力開始され、ステップS1006においてレギュラーボーナス中フラグが消去されたことに応じて出力停止される。すなわち、ビッグボーナス中に連続してレギュラーボーナスを作動させる場合でも、レギュラーボーナス中フラグが消去されてから再度設定されるまで、レギュラーボーナス中信号の出力が停止される。このため、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをレギュラーボーナス中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となり、たとえば、外部出力された信号からスロットマシンが正常に動作しているか否かなどの試験を外部機器にて適正に実施することができる。
(22) 前述した実施の形態においては、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれる。一方、いずれかのリールがすでに停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置(表示結果))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。このため、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(たとえばリール制御の振分抽選など)などによりさらに選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
(23) 前述した実施の形態においては、遊技状態毎に役別テーブルに登録されている各抽選対象役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と遊技状態が同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行なっていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行なった結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM113に記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行なうことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行なうことができる。なお、実際の当選判定を行なう前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
(24) 前述した実施の形態においては、可変表示装置2の入賞ラインのいずれかに、ビッグボーナス(2)入賞の組合せが揃ったときに、終了後RTに突入するビッグボーナス(2)に入賞する。図6(a)で示したように、ビッグボーナス(2)入賞の組合せは、「ベル−JAC−スイカ」であり、遊技者が見逃しやすいような図柄の組合せから構成されている。ビッグボーナス(2)に制御されている間、レギュラーボーナスに制御されるため、図7のアドレスADD+44で示したように、スイカの当選確率が向上するため、スイカが連続入賞しやすくなる。一方、図6(b)で示したように、スイカは、通常遊技状態においても抽選対象役である。このため、通常遊技状態においても、スイカが偶然連続して入賞することがある。よって、ビッグボーナス(2)入賞の組合せが揃ったことを見逃した場合、スイカが連続して入賞したときに、遊技者に対してビッグボーナス(2)に制御されている可能性があり、RTに突入するかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができ、ゲームの興趣を向上させることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) 上記の実施の形態においては、図4を参照してホッパー制御回路100aを説明した。図4におけるホッパー制御回路100aでは、スロットマシン1に電源が投入されているときにラインL4を介してトランジスタTR2のON/OFFを制御するための導通用電源が常に供給されており、電圧変化部としてホッパー制御信号の状態に応じて導通用電源をトランジスタTR2のゲートに供給することにより、当該ゲートの電圧レベルを変化させるフォトカプラPC2を用いた例について説明した。しかし、導通用電源が常に供給されるものに限らず、たとえば電圧変化部として、ラインL1から供給される駆動用電源により充電させて、ホッパー制御信号の状態に応じて充電した電荷を放電させてトランジスタTR2のゲートに供給することにより、当該ゲートの電圧レベルを変化させるものであってもよい。
図28は、変形例としてのホッパー制御回路100a’の具体的回路構成を説明するための図である。なお、図28に示すホッパー制御回路100a’の回路構成において、図4に示した回路構成と共通する部分については、同じ符号を付し、同様の説明を繰り返さない。
ホッパー制御回路100a’では、電源基板100で生成された電源が供給される電源供給部としてラインL4が設けられていない。ホッパー制御回路100a’は、ラインL3からトランジスタTR1を介して供給される駆動用電源から分岐した電源により電荷を充電するコンデンサC1と、スイッチング動作によりノードN2とグランドとを抵抗R7を介することなく電気的に接続する制御を行なうトランジスタTR3とを含む。
コンデンサC1は、一方入力端子がノードN1、抵抗R5、およびダイオードD3、D4を介してトランジスタTR1のドレイン側と接続され、他方入力端子がグランドに接続されている。
トランジスタTR3は、NPN型バイポーラトランジスタである。トランジスタTR3のベースは、駆動用電源から分岐し抵抗R11および抵抗R12により分圧された電圧が印加されるように接続されている。トランジスタTR3のコレクタ側は、ノードN2に接続されている。トランジスタTR3のエミッタ側は、グランドに接続されている。
まず、メダルの払出を行なわない場合の動作について説明する。メダルの払出を行なわない場合には、ラインL6がオープン状態(電流が流れない状態)となるように遊技制御基板101側において制御され、ホッパー制御信号がOFF状態に制御される。ホッパー制御信号がOFF状態に制御されているときは、ラインL5に供給されるホッパー制御信号出力状態特定用電源がフォトカプラPC1に印加されないため、当該フォトカプラPC1がOFF状態となる。
フォトカプラPC1がOFF状態であるときには、トランジスタTR1のゲートに電圧が印加されないため、当該トランジスタTR1がOFF状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に駆動用電源が供給されないため、ホッパーモータ82の駆動制御が行なわれない。
次に、メダルの払出を行なう場合の動作について説明する。メダルの払出を行なう場合には、ラインL6がクローズ状態(電流が流れる状態)となるように遊技制御基板101側において制御され、ホッパー制御信号がON状態に制御される。ホッパー制御信号がON状態に制御されているときは、ラインL5に供給されるホッパー制御信号出力状態特定用電源がフォトカプラPC1に印加されるため、当該フォトカプラPC1がON状態となる。
フォトカプラPC1がON状態であるときには、トランジスタTR1のゲートに電圧が印加されるため、当該トランジスタTR1がON状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に駆動用電源が供給されるため、ホッパーモータ82の駆動制御が行なわれる。
また、トランジスタTR1がON状態に制御され駆動用電源がラインL11に供給されているときには、当該駆動用電源から分岐した電源のうち抵抗R11および抵抗R12により分圧された電圧がトランジスタTR3のゲートに印加されてON状態に制御される。トランジスタTR3がON状態に制御されると、ノードN2がトランジスタTR3を介してグランドと接続されるため、トランジスタTR2をOFF状態に制御して、ホッパーモータ82の一方入力端子に接続されるラインL11と他方入力端子に接続されるラインL12とが非接続の状態となり、ブレーキ制御が行なわれていない状態に維持される。また、トランジスタTR1がON状態に制御され駆動用電源がラインL11に供給されているときには、駆動用電源から分岐した電源が、ダイオードD4、抵抗R5、ノードN1を介してコンデンサC1の一方入力端子に供給されるためコンデンサC1に電荷が充電される。
ホッパー制御信号の状態がON状態からOFF状態に切替えられたとき、すなわちメダルの払出が終了したときは、ラインL6がオープン状態(電流が流れない状態)となり、ラインL5に供給されるホッパー制御信号出力状態特定用電源がフォトカプラPC1に印加されないため、当該フォトカプラPC1およびフォトカプラPC2がOFF状態となる。
また、フォトカプラPC1がOFF状態であるときには、トランジスタTR1のゲートに電圧が印加されないため、当該トランジスタTR1がOFF状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の一方入力端子と接続されるラインL11に駆動用電源が供給されないため、ホッパーモータ82の駆動制御が終了する。
さらに、トランジスタTR1がOFF状態に制御され駆動用電源がラインL11に供給されていない状態に切替えられたときには、トランジスタTR3のゲートに電圧が印加されないため、OFF状態に制御される。トランジスタTR3がOFF状態に制御されると、ノードN2がトランジスタTR3を介してグランドと非接続になる。また、トランジスタTR1がOFF状態に制御され駆動用電源がラインL11に供給されていない状態に切替えられたときには、コンデンサC1に充電された電荷が放電して抵抗R6および抵抗R7に印加されることにより、ノードN2に電圧が印加される。このため、トランジスタTR2のゲートに電圧が印加されるため、当該トランジスタTR2がON状態に制御される。これにより、ホッパーモータ82の一方入力端子に接続されるラインL11と他方入力端子に接続されるラインL12とが接続されたショート状態にすることができ、ブレーキ制御が行なわれる。
以上より、ホッパー制御信号がON状態からOFF状態に切替られたときは、ホッパーモータ82の駆動制御を終了するとともにブレーキ制御が行なわれるため、慣性によりホッパーモータ82が回転することを最小限に留めて、ホッパーモータ82の回転を停止させることができる。
また、ホッパー制御信号がON状態に設定されている間に、コンデンサC1に充電された電荷を導通用電源として放電することにより、ノードN3の電圧レベルをトランジスタTR2をONに制御する電圧レベルに変化させることができるため、導通用電源を供給するための導通用電源専用供給線を設ける必要が無く、ホッパー制御回路100aの省スペース化を図ることができる。
また、上述のコンデンサとして、静電容量が大きなコンデンサを採用した場合、駆動用電源が供給されていないとき等、たとえば遊技機へ電源が供給されていないときであっても、コンデンサに電荷が充電されている場合には、当該電荷を放電することにより、ノードN3の電圧レベルをトランジスタTR2をONに制御する電圧レベルに維持することができ、ホッパーモータ82を回転させ難くすることができる。これにより、スロットマシンへ電源が供給されていないときであっても、物理的にホッパーモータ82を回転させてメダルを払出させようといった不正行為を防止することができる。
以上に示した変形例のホッパー制御回路100a’を採用した場合であっても、前述した実施の形態と共通する技術思想による構成について、前述した実施の形態の場合と同様の技術的効果を得ることができる。
(2) 前述した実施の形態におけるホッパー80は、メダルを払出す場合に用いられた例について説明したが、これに限らず、たとえば、所定枚数のメダルを取り込んで所定の遊技を行なう遊技機において、所定枚数のメダルを取り込む場合に用いるように構成してもよい。たとえば、ホッパー80は、遊技者により所定の操作が行なわれたことまたは前回のゲームが終了したこと等の所定の取込み条件が成立したことに応じて、遊技者所有のメダルが貯留されたメダル貯留部から、所定枚数ずつメダルを取込み、取込んだメダル枚数に応じてクレジットを加算するものであってもよい。この場合、CPU111は、所定の取込み条件が成立したことに応じて、ホッパー制御信号をON状態にし、所定枚数メダルが取り込まれた場合にホッパー制御信号をOFF状態にするように構成してもよい。これにより、前述した実施の形態と同様の技術的効果を得ることができるため、ホッパーモータ82の慣性により回転して、過剰にメダル等の遊技媒体が取り込まれることを防止することができる。
(3) 上記の実施の形態では、設定値の変更を行なう際には、使用中のスタック領域を除いてRAM112の全てのデータが初期化されるものとなっていた。もっとも、RAM112のデータを初期化するためには、設定値の変更を行なう際にさらに別個の初期化操作(たとえば、設定キースイッチ92をON状態として電源を投入する際に、さらにデータクリア第2リセットスイッチ93も操作する)を行なうことが必要になるものとしてもよい。RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM112のデータを初期化することで復帰できるようにしてもよい。具体的には、図10のステップS103においてYESと判断された後、さらに、第2リセットスイッチ93が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップにより第2リセットスイッチ93が操作されていると判断されたときに、ステップS109の処理に進めるように構成してもよい。
(4) 上記の実施の形態では、設定値の変更に伴って、設定値ワーク112−4の他、使用中のスタック領域を除いてRAM112の全てのデータが初期化されるものとなっていた。しかし、このように設定値の変更に伴って、使用中のスタック領域を除いてRAM112の全てのデータが初期化されるものに限らず、設定値の変更を行なう操作とは別個の初期化操作(たとえば、第2リセットスイッチ93の操作)を行なうことに伴って、設定値ワーク112−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM112の全てのデータが初期化され、設定値の変更に伴って、設定値ワーク112−4に新たな設定値が記憶されるものであってもよい。
具体的には、図10のステップS102が行なわれた後、第2リセットスイッチ93が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップにより第2リセットスイッチ93が操作されていると判断されたときに、設定値ワーク112−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM112の全てのデータを初期化する処理を行ない、さらに設定キースイッチ92がON状態となっているか否かを判断する処理を行ない、当該処理により設定キースイッチ92がON状態となっているときにステップS110の処理に進め、設定キースイッチ92がON状態となっていないときに割込禁止を解除する処理を行ない、ゲーム制御処理に進めるように構成してもよい。なお、第2リセットスイッチ93が操作されていないときにはステップS104の処理に進めるように構成してもよい。これにより、RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM112のデータを初期化することで復帰できる。また、設定値異常を除くRAM異常エラー状態からは、初期化操作のみを行なうことによりRAM112のデータを初期化することができ復帰できる。
(5) 上記の実施の形態では、1ゲーム毎に行なわれる抽選処理のステップS701〜S703に示したように、ビッグボーナス中であるか否かの判定を行ない、ビッグボーナス中であると判定されたときにレギュラーボーナス中であるか否かを判定し、該判定によりレギュラーボーナス中でないと判定されたときにレギュラーボーナス中フラグを設定することにより、ビッグボーナスが作動している間レギュラーボーナスに制御する例について説明した。しかし、これに限らず、たとえば、ステップS701〜S703の処理を行なわずに、1ゲーム毎に行なわれる払出処理のステップS1014においてNOと判断された場合に、レギュラーボーナスの終了条件が成立したかどうかを判定し、レギュラーボーナスの終了条件が成立していると判断されたときに、レギュラーボーナス中フラグが設定されているか否かを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていないときにレギュラーボーナス中フラグを設定する処理を行なうように構成してもよい。これにより、レギュラーボーナスの終了条件が成立したときのみレギュラーボーナスを再作動させるための処理を行なえばよいので、レギュラーボーナスの制御が終了していない状態で不要な処理が行なわれることがない。また、ビッグボーナスが終了してしまうにも関わらず、レギュラーボーナスを開始するための判定、すなわち不要な判定が行なわれることがない。
(6) 上記の実施の形態では、30枚を越えるメダルの払出を終了条件としたビッグボーナス(2)が終了した後に遊技状態をRTに制御するものとなっていたが、同様の終了条件を定めたチャレンジボーナス(所定のリールの最大停止遅延時間を短縮するとともに内部抽選の結果に関わらずに小役入賞可能とする遊技状態)が終了した後に遊技状態をRTに制御するものとしてもよい。また、3ゲームの消化を終了条件とするレギュラーボーナス(上記のレギュラーボーナスとは異なるもの)の終了後に遊技状態をRTに制御するものとしてもよい。また、リプレイ当選確率を通常遊技状態よりも高くするRTの代わりに、当選している小役の種類(または、これに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順)を報知するAT(Assist Time)や、ATとRTを合わせたARを適用してもよい。
(7) 上記の実施の形態では、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス(1)に当選していてハズレの表示結果となるときには、チャンス目が可変表示装置2に導出されるものとなっていた。もっとも、チャンス目は、入賞の表示結果に比べて種類も多く、また、上記の実施の形態のスロットマシン1では可変表示装置2を遊技者があまり見ていなくても遊技を進められるため、チャンス目の導出を遊技者が見逃してしまうことが多い。そこで、可変表示装置2にチャンス目が導出されたときに、所定のチャンス演出を行なうものとしてもよい。チャンス演出は、実際にはハズレ目が導出されているときにも所定の割合で行なうことができる。
このようなチャンス演出によって、比較的遊技に不慣れな初心者で、可変表示装置2の表示結果がチャンス目であるかどうか判断がつかないような場合でも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性があることを確実に知ることができるようになる。なお、チャンス目は、入賞の観点で言うとハズレなので、入賞情報コマンドに従って判断できないので、リール停止コマンドに基づいてRAM122の停止図柄テーブルに保存した停止図柄を参照して、リール3L、3C、3Rの全てが停止して可変表示装置2にチャンス目が導出されているかどうかを判定するものとすればよい。
(8) 上記の実施の形態では、3つのリール3L、3C、3Rのうち一部がすでに停止されている場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれるようになっていた。ここで、停止済みのリールの停止位置の代わりに、当該リールを停止させるために停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときの位置(すなわち、当該リールのステップ数)を適用するものとしてもよい。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
(9) 上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
(10) 上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行なうものとしてもよい。
(11) 上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、あるいはビッグボーナス(2)といった役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
(12) 上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜6の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜6のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜6の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、たとえば、設定値1〜3については判定値数が共通、設定値4〜6については判定値数が共通のものとすることもできる。
(13) 上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにあってRAM112にビッグボーナス中フラグ(ビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグ)が設定されているゲームではスタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしていた。こうしてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行なえばよいものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにRAM112にビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグとともにレギュラーボーナス中フラグを設定し、ビッグボーナス中でレギュラーボーナスの終了条件が成立したときには該レギュラーボーナス中フラグを消去する。ここで、レギュラーボーナス中フラグが消去されたときにおいて、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の終了条件が成立していないと判定されてビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM112に設定されている状態となっていれば、再びレギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定して、そのまま新たなレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりビッグボーナスが制御されたときに同時にレギュラーボーナスに制御することができ、また、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が終了していないときに即座にレギュラーボーナスに復帰できることとなる。
また、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の遊技状態は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞で比較的高い確率でJACIN当選する小役ゲームを提供し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN(たとえば、「ベル−JAC−JAC」で小役ゲーム中において内部抽選の対象役となる)に入賞することで、遊技状態をビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中のレギュラーボーナスを提供するものとしてもよい。ビッグボーナス中に1セット分のレギュラーボーナスが終了し、未だビッグボーナスの終了条件が成立していなければ、再び小役ゲームに制御するものとすることができる。
(14) 上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいてリール制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時においてリール制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行なったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行なうコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲)に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(すでに停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示結果を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示結果であって当選フラグの設定状況に応じた表示結果が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
(15) 上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
また、上記の実施の形態では、可変表示装置2と液晶表示器4とを備え、液晶表示器4が可変表示装置2よりも遊技者にとって視認容易となる位置に設けられた遊技機について説明したが、これに限らず、可変表示装置2が液晶表示器4よりも遊技者にとって視認容易となる位置に設けられた遊技機であってもよい。また、可変表示装置2のみを備える遊技機であってもよい。
(16) 上記の実施の形態では、遊技機の一例として、メダルを遊技媒体として用い、払出手段としてメダルを払出すホッパー80と、払出制御回路としてホッパー80に払出を行なわせるホッパー制御回路100aとを備えたスロットマシンについて説明した。しかしながら、本発明を具現化する遊技機は、スロットマシンに限らず、遊技球を遊技媒体として用いるパチンコ遊技機であってもよく、またパチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。このように遊技球を遊技媒体として用いる遊技機の場合、遊技球を払出す払出装置が払出手段に該当し、払出装置に払出を行なわせる制御回路が払出制御回路に該当する。遊技媒体を払出す契機となる入賞は、遊技の結果として、スロットマシンのように1ゲームが終了したときの図柄の組合せが所定の図柄の組合せとなることにより発生するものや、パチンコ遊技機のように遊技領域に打ち込んだ遊技球が所定の入賞領域に進入したことにより発生するものであってもよい。
(17) 上記の実施の形態では、図21のステップS1064においてビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間が経過したか否か判断し、経過したときにフリーズ状態を解除する例について説明した。しかし、ビッグボーナス(1)入賞時のフリーズ状態を解除するための時間は、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間に限らず、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間よりも短い時間であってもよく、また、ビッグボーナス(1)入賞時演出待ち時間よりも長い時間であってもよい。
(18) 上記の実施の形態では、図21のステップS1070においてエンディング演出待ち時間が経過したか否か判断し、打止機能が有効に設定されている場合を除き、エンディング演出待ち時間が経過したときにフリーズ状態を解除する例について説明した。しかし、ビッグボーナス(1)終了時のフリーズ状態を解除するための時間は、エンディング演出待ち時間に限らず、エンディング演出待ち時間よりも短い時間であってもよく、また、エンディング演出待ち時間よりも長い時間であってもよい。
(19) 上記の実施の形態では、ビッグボーナス(1)入賞時と、ビッグボーナス(1)終了時との双方で、フリーズ状態に制御する例について説明した。しかし、双方においてフリーズ状態に制御するものに限らず、ビッグボーナス(1)入賞時にのみフリーズ状態に制御するものであってもよく、また、ビッグボーナス(1)終了時にのみフリーズ状態に制御するものであってもよい。
(20) 上記の実施の形態では、ホッパー制御回路100aに搭載されているコンパレータCP1から出力される状態特定用信号の状態と、ホッパー制御回路100aに搭載されているコンパレータCP2から出力される供給特定用信号の状態とが一致するか否かを排他的論理和回路101bにより判定し、一致しないときに排他的論理和回路101bからハイレベル信号が制御部110に入力され、図27のエラー割込処理で示したように制御回路払出エラーと判定して報知する例について説明した。すなわち、ホッパー制御回路100aにおける払出異常を判定して報知する例について説明した。しかし、これに限らず、制御部110により制御されるホッパー制御信号のON/OFF状態と、ホッパー制御回路100aにおける払出状態とを比較して、払出異常を判定して報知するものであってもよい。たとえば、制御部110により制御されるホッパー制御信号のON/OFF状態と、ホッパー制御回路100aに搭載されているコンパレータCP1から出力される状態特定用信号の状態とが一致するか否かを判定し、一致しないときに払出エラーと判定して報知してもよい。また、制御部110により制御されるホッパー制御信号のON/OFF状態と、ホッパー制御回路100aに搭載されているコンパレータCP2から出力される供給特定用信号の状態とが一致するか否かを判定し、一致しないときに払出エラーと判定して報知してもよい。さらに、制御部110により制御されるホッパー制御信号のON/OFF状態と、ホッパー制御回路100aに搭載されているコンパレータCP1から出力される状態特定用信号の状態と、ホッパー制御回路100aに搭載されているコンパレータCP2から出力される供給特定用信号の状態とがすべて一致するか否かを判定し、一致しないときに払出エラーと判定して報知してもよい。
(21) 上記の実施の形態では、ラインL6をオープン状態にするかまたはクローズ状態にするかを遊技制御基板101側において制御し、ラインL5を介して電源基板100から供給されるホッパー制御信号出力状態特定用電源による電圧をフォトカプラPC1のアノード側に印加させるか否かにより、ホッパー制御信号のON/OFF状態を制御する例について説明した。遊技制御基板101側における制御部110は、ラインL6をオープン状態にするかクローズ状態にするかを制御することにより、間接的にホッパー制御信号のON/OFF状態を制御する例について説明した。しかし、これに限らず、遊技制御基板101側における制御部110は、間接的にホッパー制御信号のON/OFF状態を制御するものに限らず、直接的にホッパー制御信号のON/OFF状態を制御するものであってもよい。たとえば、遊技制御基板101側から供給される電源による電圧をフォトカプラPC1のアノード側に印加可能に構成した場合、当該電圧を印加させるか否かにより、ホッパー制御信号のON/OFF状態を制御するものであってもよい。この場合、遊技制御基板101側における制御部110は、ラインL5を介してホッパー制御信号用電源による電圧をフォトカプラPC1のアノード側に印加させるか否かにより、直接的にホッパー制御信号のON/OFF状態を制御するように構成してもよい。
(22) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。