このような構成によれば、第1報知制御手段による報知がされるまで、遊技状態が第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれにより制御されているかを特定可能な情報を報知手段に報知させない、または特定不能な情報を報知手段に報知させることにより、遊技者が特定不能となる。このため、特別表示結果が導出されてから第1報知制御手段による報知がされるまでの間に、遊技状態が第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれにより制御されているか否かを遊技者に認識させ難くすることができる。
また、特別表示結果が導出されてから、特別価値が第1の値を越え新たなゲームが開始されるまでに、遊技状態が第2特別遊技状態制御手段または第3特別遊技状態制御手段により特別遊技状態に制御されていることに関する情報が報知される。このため、特別表示結果が導出されてから、特別価値が第1の値を越え新たなゲームが開始されるまでの間に、遊技状態が第2特別遊技状態制御手段または第3特別遊技状態制御手段により制御されているか否かを遊技者に認識させることができる。
さらに、その後、特別価値が第1の値を越えてから、第2の値および第3の値のうち小さい値を越え新たなゲームが開始されるまでに、有利状態への制御に関する情報が報知される。このため、遊技状態が第2特別遊技状態制御手段または第3特別遊技状態制御手段のうちいずれかにより制御されていることを遊技者に認識させてから、特別価値が第2の値と第3の値とのうち小さい値を越え新たなゲームが開始されるまでの間に、有利状態へ制御されるか否かを遊技者に認識させることができる。
また、上述した特別表示結果として、第1特別表示結果(チャレンジボーナス(1))と、第2特別表示結果(ビッグボーナス(2))と、第3特別表示結果(ビッグボーナス(1))とを含む複数種類の表示結果が設けられており、
前記特別決定手段は、前記複数種類の表示結果各々の導出を許容するか否かを決定し、
前記第1特別遊技状態制御手段は、前記特別表示結果として前記第1特別表示結果が導出されてから前記遊技用価値付与手段により付与された前記遊技用価値の大きさの合計が所定の第1の値を越えるまで前記特別遊技状態に遊技状態を制御し、
前記第2特別遊技状態制御手段は、前記特別表示結果として前記第2特別表示結果が導出されてから前記遊技用価値付与手段により付与された前記遊技用価値の大きさの合計が前記第1の値よりも大きな所定の第2の値を越えるまで前記特別遊技状態に遊技状態を制御し、
前記第3特別遊技状態制御手段は、前記特別表示結果として前記第3特別表示結果が導出されてから前記遊技用価値付与手段により付与された前記遊技用価値の大きさの合計が前記第1の値よりも大きな所定の第3の値を越えるまで前記特別遊技状態に制御した後、さらに前記特別遊技状態とは異なる遊技状態であってかつ前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に遊技状態を制御するように構成してもよい。
なお、前述した第1特別遊技状態制御手段は、実質的に、第1の値より大きな遊技用価値が付与されるまで特別遊技状態に遊技状態を制御するものであればよく、第1の値より大きな遊技用価値が付与されたか否かについては、特別表示結果が導出されてから遊技用価値付与手段により付与された遊技用価値の大きさを加算した値が第1の値を越えたか否かを判定する加算判定方式であってもよく、特別表示結果が導出されてから遊技用価値付与手段により付与される毎に当該付与された遊技用価値の大きさを第1の値から減算した値が0未満になったか否かを判定する減算判定方式であってもよい。なお、第2特別遊技状態制御手段、および第3特別遊技状態制御手段についても同様に、加算判定方式であってもよく、減算判定方式であってもよい。
また、上述した特別遊技状態制御手段は、前記特別表示結果が導出されたときに遊技状態を制御する手段であれば、前記特別表示結果を導出してから行なわれたゲーム数が所定値となるように前記特別遊技状態に遊技状態を制御するものであってもよい(変形例における(8)参照)。
この場合、前記第1特別遊技状態制御手段は、前記特別表示結果が導出されてから行なわれたゲーム数が所定の第1の値を越えるまで前記特別遊技状態に遊技状態を制御し、
前記第2特別遊技状態制御手段は、前記特別表示結果が導出されてから行なわれたゲーム数が前記第1の値よりも大きな所定の第2の値を越えるまで前記特別遊技状態に遊技状態を制御し、
前記第3特別遊技状態制御手段は、前記特別表示結果が導出されてから行なわれたゲーム数が前記第1の値よりも大きな所定の第3の値を越えるまで前記特別遊技状態に制御した後、さらに前記特別遊技状態とは異なる遊技状態であってかつ前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利状態に遊技状態を制御するものであってもよい。
このような構成によれば、第2特別遊技状態制御手段は、第3特別遊技状態制御手段により遊技状態が特別遊技状態に制御されているときに付与される遊技用価値の大きさ以下の遊技用価値が付与されたことを条件として、特別遊技状態への制御を終了する。また、第2報知制御手段は、特別価値が第1の値を越えてから、第2の値を越え新たなゲームが開始されるまでに、有利状態への制御に関する情報を報知させる。これにより、遊技状態が第2特別遊技状態制御手段または第3特別遊技状態制御手段のうちいずれにより制御されているかについて、付与された遊技用価値の大きさから遊技者に推測されるまでに、遊技状態が有利状態へ制御されるか否かを報知して遊技者に認識させることができる。このため、報知内容に遊技者を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、第2特別遊技状態制御手段は、第3特別遊技状態制御手段により遊技状態が特別遊技状態に制御されているときに付与される遊技用価値より大きな遊技用価値が付与されたことを条件として、特別遊技状態への制御を終了する。また、第2報知制御手段は、特別価値が第1の値を越えてから、第3の値を越え新たなゲームが開始されるまでに、有利状態への制御に関する情報を報知させる。これにより、遊技状態が第2特別遊技状態制御手段または第3特別遊技状態制御手段のうちいずれにより制御されているかについて、付与された遊技用価値の大きさから遊技者に推測されるまでに、遊技状態が有利状態へ制御されるか否かを報知して遊技者に認識させることができる。このため、報知内容に遊技者を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、遊技状態が第3特別遊技状態制御手段により制御されかつ有利状態に制御されたときの方が、第2特別遊技状態制御手段により制御されたときよりも増加価値が大きいため、第3特別遊技状態制御手段により制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、仮に、第2特別遊技状態制御手段により制御されていることが報知された場合であっても、第3特別遊技状態制御手段によって特別遊技状態に制御されたときより大きな遊技用価値が付与されるため、遊技者を大幅に落胆させてしまうことを防止することができる。
このような構成によれば、第2特別遊技状態制御手段は、第3特別遊技状態制御手段により遊技状態が特別遊技状態に制御されているときに付与される遊技用価値より大きな遊技用価値が付与されたことを条件として、特別遊技状態への制御を終了する。また、第2報知制御手段は、特別価値が第1の値を越えてから、第3の値を越え新たなゲームが開始されるまでに、有利状態への制御に関する情報を報知させる。これにより、遊技状態が第2特別遊技状態制御手段または第3特別遊技状態制御手段のうちいずれにより制御されているかについて、付与された遊技用価値の大きさから遊技者に推測されるまでに、遊技状態が有利状態へ制御されるか否かを報知して遊技者に認識させることができる。このため、報知内容に遊技者を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、遊技状態が第2特別遊技状態制御手段により制御されかつ有利状態に制御されたときの方が、第3特別遊技状態制御手段により制御されたときよりも増加価値が大きいため、第2特別遊技状態制御手段により制御されることに対する遊技者の期待感を高めることができる。また、仮に、第3特別遊技状態制御手段により制御されていることが報知された場合であっても、第3特別遊技状態制御手段による特別遊技状態への制御が終了した後に有利状態に制御されるため、遊技者の遊技意欲が損なわれてしまうことを防止することができる。
このような構成によれば、第4特別遊技状態制御手段により、特別価値が第1の値よりも小さな所定の第4の値を越えるまで、第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれかにより制御されているときと同様の特別遊技状態に制御される。また、特別価値が第4の値を越え新たなゲームが開始されるまでに、遊技状態が第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれかにより制御されていることに関する情報が報知される。このため、第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれかにより制御されているときと同様の遊技状態に意図的に制御し、その後、遊技状態が第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれかにより制御されているか否かを報知することができるため、第1報知制御手段により報知される前段階においても遊技者の期待感を段階的に高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前記可変表示装置とは別個に設けられ、該可変表示装置よりも視認容易に設けられた演出手段(液晶表示器4)に、前記可変表示装置に導出された表示結果に対応した演出を行なわせる演出制御手段(図19参照)をさらに備え、
前記演出制御手段は、前記可変表示装置の表示結果として前記特別表示結果が導出されたときに、前記複数種類の表示結果のうち前記入賞表示結果以外の表示結果(はずれ)が前記可変表示装置に導出されたときに行なわせる演出と同一の演出(はずれとなる図柄の組合せで停止表示する演出)を前記演出手段に行なわせる(ステップS1120)。
このような構成によれば、可変表示装置に導出された表示結果に対応した演出が演出手段において行なわれるため、遊技者が演出手段において行なわれる演出だけを見ていて可変表示装置を見ていなくても多くの場合において遊技を進められるものとなる。なお、演出手段は、可変表示装置よりも視認容易に設けられているので、遊技者の注意を演出手段にひきつけやすくなり、可変表示装置に特別表示結果が導出されても、これを遊技者に気づかせにくくすることができる。また、仮に可変表示装置に導出される特別表示結果が同一の種類の識別情報の組合せにより構成される場合であっても(このような場合に限るものではないが)、可変表示装置に入賞表示結果以外の表示結果が導出されたときに行なわれる演出と同一の演出が演出手段において行なわれるため、特別表示結果の導出を遊技者に気づかせにくくすることができる。
こうして演出手段において行なわれる演出によっても可変表示装置における特別表示結果の導出を遊技者に気づかせにくくすることで、結果として特別遊技状態に制御されたことが遊技者に分かりにくいものとなる。特別遊技状態に制御されたことが分からないことがあるとは、裏を返せば特別遊技状態に制御されていないことが分からないこともあるということである。このため、特別遊技状態に制御されていない通常遊技状態においても、特別遊技状態への移行に対する期待感を遊技者に持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、報知手段と演出手段とは共通の装置を兼用するものであってもよく、また、報知手段と演出手段とは別個に設けられた装置を各々用いるものであってもよい。
上述したスロットマシンにおける可変表示装置は、各々が前記複数種類の識別情報を変動表示させる複数の可変表示部(リール3L、3C、3R)を含み、前記特別表示結果は、それぞれが前記複数の可変表示部毎に異なる種類の識別情報の組合せ(図5(a)参照)により構成してもよい。このような構成によれば、特別表示結果を異なる種類の識別情報の組合せにより構成することができるため、特別表示結果が導出されたのかどうかが遊技者にとって識別しづらくなり、特別表示結果の導出を遊技者に気づかせにくくすることができる。
また、このように構成した場合、前記可変表示装置は、前記複数の可変表示部各々において複数の識別情報を表示結果として導出可能であり、前記複数の可変表示部各々における表示結果として導出された複数の識別情報のうち予め定められた複数の入賞ライン(第1〜第8ライン)上の識別情報の組合せが前記入賞表示結果となったときに入賞が発生し、前記複数の入賞ラインは折れ線から構成される入賞ライン(第3〜第8ライン)を含むように構成してもよい。このような構成によれば、入賞ラインに折れ線から構成される入賞ラインが含まれるため、入賞ラインに入賞表示結果に含まれる特別表示結果が導出されたのかどうかが遊技者にとって識別しづらくなり、特別表示結果の導出を遊技者により一層気づかせにくくすることができる。
このような構成によれば、特別条件が成立したときには、特別価値が第4の値を越え新たなゲームが開始されるまでに、第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれにより遊技状態が制御されているかに関する情報が報知される。このため、第1特別遊技状態制御手段、第2特別遊技状態制御手段および第3特別遊技状態制御手段のうちいずれに制御されているかを段階的に報知する場合だけでなく、一度に報知する場合もあるため、報知パターンのバリエーションを増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2は、リールユニット3(図3参照)を備える。リールユニット3内には、後述するリール3L、3C、3Rと、当該リール3L、3C、3R各々に対して、リールを回転/停止させるためのリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)と、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。
リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「1」、「2」、「3」、「4」、「赤7(図2においては黒塗りの7)」、「青7(図2においては白抜きの7)」、「BAR」、「リプレイ1」、「リプレイ2」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。「赤7」、「青7」および「BAR」は、「1」、「2」、「3」、「4」、「リプレイ1」、「リプレイ2」よりも大きい、特に横幅が広い図柄であり、リール3L、3C、3Rが回転しているときにも、比較的容易に遊技者が図柄を認識できる。「1」、「2」、「3」、「4」、「リプレイ1」、「リプレイ2」は、リール3L、3C、3Rが回転しているときに、これを遊技者が認識するのは困難なものとなっている。可変表示装置2は、リールモータ3ML、3MC、3MRにより回転/停止されるリール3L、3C、3R各々の外周部に描かれた図柄を、前面扉の上部に形成された透視窓から遊技者が視認可能となるように構成されている。可変表示装置2は、リール3L、3C、3Rのうち停止しているリールの外周部に描かれた3つの図柄を上中下三段に導出させることができる。
可変表示装置2には、リール3L、3C、3R各々の上段から構成される第1ライン、リール3L、3C、3R各々の下段から構成される第2ライン、リール3L、3C各々の上段とリール3Rの下段から構成される第3ライン、リール3L、3C各々の下段とリール3Rの上段から構成される第4ライン、リール3Lの上段とリール3C、3R各々の下段から構成される第5ライン、リール3Lの下段とリール3C、3R各々の上段から構成される第6ライン、リール3L、3R各々の上段とリール3Cの下段から構成される第7ライン、およびリール3L、3R各々の下段とリール3Cの上段から構成される第8ラインの合計8本の入賞ラインが設定される。すなわち、入賞ラインには、リール3L、3C、3R各々の上段または下段の組合せから構成されるすべてのラインが含まれる。このように入賞ラインが設けられているため、後述する各役を構成する図柄を、リール3L、3C、3R各々の上段または下段に停止させることにより入賞させることができる。リール3L、3C、3Rに描かれた図柄と、リール3L、3C、3Rの停止制御については、さらに詳しく後述するものとする。
可変表示装置2の下側であって、スロットマシン1の前面側ほぼ中央位置には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、大きさ的にも可変表示装置2よりも大きく、しかも遊技者(平均的な身長のものを想定)がスロットマシン1の前に座ったときに遊技者の目線の高さになる位置に設けられているので、可変表示装置2によりも視認容易になっている。
液晶表示器4は、遊技状態や当選フラグの設定状況等、ゲームの進行に応じて様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4には、たとえば、遊技状態に対応した背景画像が表示される。また、液晶表示器4には、当選フラグの設定状況および入賞状況を報知するための画像が表示される。液晶表示器4においては、これらの画像が可変表示装置2のリール3L、3C、3Rの回転/停止に合わせて表示された後、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rの表示結果に対応した演出結果画像が表示される。また、液晶表示器4においては、可変表示装置2の表示結果により連続して小役に入賞すると、後述する小役連続入賞演出等の所定の演出が行なわれる。さらに、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
液晶表示器4の左側には、上からペイアウト表示部21と、クレジット表示部22と、ボーナス告知部36と、リプレイ表示部32と、スタート表示部30と、投入指示表示部29と、ヒット表示部34とが設けられている。ペイアウト表示部21は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、後述する小役に入賞した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数および払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。
ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)のうちいずれかの入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。本実施の形態において、このような告知は、ボーナスに当選しているゲームが開始されるときに後述する制御部120により所定の割合(極めて低い割合、たとえば5%以下の割合)で行なわれる。これにより、ボーナスに当選していることを遊技者に気づかせにくくすることができる。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ヒット表示部34は、HITランプ54(図3参照)が点灯状態となることで、遊技状態が後述するチャレンジボーナス(2)を除き、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジボーナス(1)のうちいずれかに入賞しボーナス中である旨を報知する。本実施の形態において、このような報知は、ボーナスに入賞してから所定ゲーム数(たとえば2ゲーム)分遊技された後に行なわれる。これにより、ボーナスに入賞してから所定ゲーム数分遊技されるまで、ボーナスに入賞していることを遊技者に気づかせにくくすることができる。
液晶表示器4の右側には、入賞表示部25a〜25dが設けられている。入賞表示部25a〜25dは、入賞表示ランプ45a〜45d(図3参照)が点滅状態となることで、可変表示装置2に対応する入賞の表示結果が導出されたことを示す。
また、液晶表示器4の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14およびMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭数が設定され、あるいはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14およびMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭数の設定が行なわれる。
メダル投入口13からのメダルの投入、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作により各ゲームで設定できる賭数は、何れの遊技状態においても3である。賭数が設定されると、スタートレバー11が操作受付可能となり、ゲームを開始させることができる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rと、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18とが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれかが操作されたときに当該停止ボタンに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール3L、3C、3R各々において、停止ボタン12L、12C、12Rのうちいずれかが操作されたときに当該停止ボタンに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。また、前述したように、入賞ラインとして、リール3L、3C、3R各々の上段または下段の組合せから構成されるすべてのラインが設定されており、各役を構成する図柄がリール3L、3C、3R各々の上段または下段に停止させることにより入賞可能に構成されている。このため、リール3L、3C、3R各々において7コマ以内に配置されている図柄から構成される役は、停止ボタンが操作されたタイミングに関わらず入賞させることができるため、取りこぼしの発生を防止することができる。
また、後述するチャレンジボーナス中に提供されるチャレンジタイム(CT)に制御されているときには、停止ボタン12Cの操作から対応するリール3Cの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が75ミリ秒に短縮される。75ミリ秒の間では最大で1コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、停止ボタン12Cが操作されたときに表示されている図柄と、1コマ先にある図柄との合計2コマ分の図柄である。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行なわれたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
可変表示装置2の左右には、それぞれ演出手段としてのスピーカ7L、7Rが設けられている。スピーカ7L、7Rは、所定の役(たとえば、小役、再遊技役等)が入賞したときにおける効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行なうと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行なう。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2および液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75E(図3参照)の発光により光による演出を行なう遊技効果表示部5A〜5Eが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Eは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行なうものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Eの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。遊技効果表示部5A〜5Eは、入賞した役の種類に応じて発光することがある。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、および演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行なっている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行なうホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定4)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、および電源のON/OFF切り替えを行なうメインスイッチ94にもそれぞれ接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。なお、第2リセットスイッチ93は、後述するように、ゲームの進行を停止させる打ち止め制御が行なわれ打止状態に制御されている場合、該打止状態を解除するための解除操作を受付ける手段でもある。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113およびI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118等の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111が取り扱うデータの1ワードは、8ビット(1バイト)であり、RAM112、ROM113のアドレスも、8ビット単位で割り付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。RAM112とROM113のアドレスの割り当ては、メーカにおける開発用機種とホールに納入される量産機種とで異なる。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数には、ハードウェア乱数機能により抽出した数値をソフトウェアにより加工した数値が使用される。
電源監視回路117は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出(たとえば、所定電圧以下になったか否か判定)したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する回路である。制御部110は、特に図示はしないが、割込入力端子を備えており、この割込入力端子に電圧低下信号が入力されることで外部割込が発生し、制御部110のCPU111は外部割込に応じて電断割込処理を実行する。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7(図4参照)にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実に制御部110は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときに制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を起動させるとともに、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行なわなかった場合に制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる回路である。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。これらのコマンドは、それぞれ8ビットで構成される。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、あるいは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行なっている。
遊技制御基板101には、また、流路切替ソレノイド49、ペイアウト表示器53、クレジット表示器52、投入指示ランプ59、スタートランプ60、リプレイランプ62、HITランプ54、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63R、入賞表示ランプ45a〜45dが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、RAM112に設定された当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123およびI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125およびサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。また、割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行なうと共に、演出制御基板102内の各回路およびこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行なわれる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75E、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、蛍光灯6、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行なっている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105およびリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス(1)中信号、ビッグボーナス(2)中信号、チャレンジボーナス(1)中信号、チャレンジボーナス(2)中信号、レギュラーボーナス中信号、チャレンジタイム中信号、メダルIN信号、およびメダルOUT信号を、当該外部装置に出力する。これに加えて、当選状況信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号を外部装置に出力するものであってもよい。
次に、遊技制御基板101のRAM112の構成について説明する。図4は、RAM112の記憶領域の構成を示す図である。図示するように、RAM112には、重要ワーク112−1、一般ワーク112−2、特別ワーク112−3、設定値ワーク112−4、非保存ワーク112−5、スタック領域112−6、パリティ格納領域112−7、および未使用領域112−8を含む複数の記憶領域が設けられている。
これらの記憶領域のうち、特に、設定値ワーク112−4は、後述する内部当選の当選確率を定める設定値を格納する領域である。パリティ格納領域112−7は、電源の遮断時においてRAMパリティを格納する領域である。また、RAM112は、停電時においてもバックアップ電源により電力が供給され、記憶されているデータが保持されるようになっている。
一般ワーク112−2は、各ゲームの終了時においてクリアされる領域であり、小役、リプレイの当選フラグと入賞フラグ設定領域は、ここに設けられている。特別ワーク112−3は、1ゲームごとにクリアされることはなく、後述するビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)の当選フラグの設定領域は、ここに設けられている。
スタック領域112−6は、CPU111のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、ゲームの進行に応じて、データが格納されていないすなわち使用されていない未使用スタック領域と、データが格納されている使用中スタック領域とから構成される。スタック領域112−6は、RAM112の領域のうち、予め定められた開始アドレスから最終アドレスまでに対応する領域が割り当てられている。そして、使用中スタック領域は、スタック領域112−6の開始アドレスからデータが実際に格納された格納アドレスまでに対応する領域をいう。格納アドレスは、データが格納される毎に変化するアドレスである。未使用スタック領域は、格納アドレスの次のアドレスからスタック領域112−6の最終アドレスまでに対応する領域をいう。スタック領域112−6の未使用スタック領域は、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)にクリアされる領域である。
未使用領域112−8は、ゲームの進行に応じて更新されるデータの読み出しおよび書き込みが行なわれることなく、使用することが定義されていない領域であり、後述するようにゲーム毎(たとえば、ゲーム開始時)においてクリアされる領域である。
上記スロットマシン1においては、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものであり、後述する内部抽選の当選確率は、設定値に応じて定まるものとなる。メダルの払出率は、遊技者が賭数の設定のために投入するメダルの数に対する、後述する内部抽選で当選する小役に対して払い出される(クレジット加算される)こととなるメダルの数の期待値の割合で算出される。実際に入賞する小役に対して払い出されることとなるメダルの数に基づいて計算されるのではない。後述するように遊技状態が異なると、メダルの払出率も変わることとなる。
ここで、設定スイッチ91による設定値の変更操作について説明する。設定値を変更するためには、設定キースイッチ92をON状態としてからメインスイッチ94によりスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定値を変更せずにスロットマシン1を起動する場合には、設定キースイッチ92をOFF状態としてメインスイッチ94により電源をONすればよい。
設定キースイッチ92をON状態として電源をONすると、設定値の変更操作が可能な設定変更モードになる。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91が操作されると、設定値が1ずつ更新されていく(設定4からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートレバー11が操作されてから設定キースイッチ92がOFFされると、変更後の確定した設定値がRAM112の所定の領域に記憶される。そして、遊技の進行が可能な状態に移行する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)のいずれかへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)を単にビッグボーナスといい、チャレンジボーナス(1)およびチャレンジボーナス(2)を単にチャレンジボーナスという場合もある。また、ビッグボーナスをBBと示す場合があり、チャレンジボーナスをCBと示す場合がある。ビッグボーナスおよびチャレンジボーナスを単にボーナスという場合もある。
図5(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類、可変表示装置2における図柄の組合せ、ボーナスの終了条件、および次のゲームから移行されるRTの種類を説明する図である。本実施の形態におけるRTの種類としては、再遊技役に当選する確率が各々異なるRT1およびRT2が設けられている。なお、RT1およびRT2に制御されている遊技状態を単にRTという場合もある。
ビッグボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「赤7−1−4」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「青7−4−1」の組合せが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がそれぞれビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に移行する。ビッグボーナス(1)とビッグボーナス(2)とでは、払出メダル枚数の上限と、その終了後に制御されるRTの種類とに違いがある。
ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)においては、当該ビッグボーナス(1)または当該ビッグボーナス(2)が終了するまで、12ゲームを消化したことまたは8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したことにより終了条件が成立するレギュラーボーナス(RBと示す場合もある)に、繰り返し制御される。遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にある間は、それぞれビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM112に設定される。また、遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される。
ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)は、各々、遊技者に払い出したメダルの枚数が345枚を越えたときに終了条件が成立し終了する。ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)に内部当選してから、該当選したビッグボーナスが入賞するまでの間、RT2に遊技状態が制御される。また、ビッグボーナス(1)の終了後は、予め規定されている100ゲームの間だけRT1に遊技状態が制御される。ただし、RT1に遊技状態が制御されているときに、ビッグボーナスやチャレンジボーナスの特別役に入賞すると、規定のゲーム数が残っていても、その時点でRT1が終了する。本実施の形態においては、ビッグボーナス(1)の払出枚数の上限を、ビッグボーナス(2)の払出枚数の上限と同じに設定されている例について説明するが、しかし、これに限らず、ビッグボーナス(1)の払出枚数の上限と、ビッグボーナス(2)の払出枚数の上限とが異なるものであってもよい。たとえば、ビッグボーナス(1)の払出枚数の上限を、ビッグボーナス(2)の払出枚数の上限よりも大きくなるように設定してもよい。
また、ビッグボーナス(1)が終了した後、およびビッグボーナス(2)が終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナス(1)が終了したとき、およびビッグボーナス(2)が終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態に第2リセットスイッチ93が操作されるまで制御される。
チャレンジボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「BAR−4−リプレイ1」の組合せが揃ったときに入賞となる。チャレンジボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「1−2−1」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)の組合せについて説明したように、各々を構成する図柄が各リールで異なっているため、ボーナスに入賞したかどうかが遊技者にとって識別しづらくなり、ボーナス入賞をより一層遊技者に気づかせにくくすることができる。
チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)が入賞すると、遊技状態がそれぞれチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に移行する。チャレンジボーナス(1)とチャレンジボーナス(2)とは、払出メダル枚数の上限に違いがある。
チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)においては、当該チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)が終了するまで、1ゲームを消化したことにより終了条件が成立するチャレンジタイム(CTと示す場合もある)に、ゲーム毎に繰り返し制御される。遊技状態がチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)にある間は、それぞれチャレンジボーナス(1)中フラグ、チャレンジボーナス(2)中フラグがRAM112に設定される。また、遊技状態がチャレンジタイムにある間は、チャレンジタイム中フラグがRAM112に設定される。
チャレンジボーナス(1)は、遊技者に払い出したメダルの枚数が105枚を越えたときに終了条件が成立し終了する。チャレンジボーナス(1)に内部当選してから、該当選したチャレンジボーナス(1)が入賞するまでの間、RT2に遊技状態が制御される。
また、チャレンジボーナス(1)が終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にチャレンジボーナス(1)が終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態に第2リセットスイッチ93が操作されるまで制御される。
一方、チャレンジボーナス(2)は、遊技者に払い出したメダルの枚数が15枚を越えたときに終了条件が成立し終了する。よって、チャレンジボーナス(2)は、スイカ、ベルが入賞したときの払出枚数が15枚であることから、チャレンジボーナスに継続して制御されるゲーム数の期待値が2ゲームとなるように設定されている。なお、チャレンジボーナスに継続して制御されるゲーム数の期待値が2ゲームであるものに限らず、期待値が複数ゲームであればどのようなものであってもよい。
後述する内部抽選においてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)に当選していても、停止ボタン12L、12C、12Rをこれらの役に入賞可能とする適正な操作手順で操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)を構成するリール3Lの図柄が、リール3Lにおいて7コマ以内に配置されていないためである。
一方、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)以外の、チャレンジボーナス(2)、チェリー、ベル、スイカ、リプレイが後述する内部抽選において当選したときには、これらの役を構成する図柄が、リール3L、3C、3R各々において7コマ以内に配置されているため、停止ボタン12L、12C、12Rを操作したタイミングに関わらず入賞可能なものとなっている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール3Lについていずれかの入賞ラインに「4」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインにつき2枚のメダルが払い出される。左のリール3Lの上段または下段に「4」が停止したときには、4つの入賞ラインでの導出となるので合計8枚のメダルが払い出される。
ベルは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「リプレイ1−1−リプレイ1」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
スイカは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「リプレイ1−4−4」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて入賞ラインのいずれかに「リプレイ1−2−4」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞(入賞表示結果の導出)を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行なわれる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
図5(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において当選と判定される役を判断するために用いられる。遊技状態別当選役テーブルの登録内容は、遊技状態に応じて定められた役を示すものとなる。各ゲームにおける遊技状態において抽選対象となる役が参照される。ここで、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
遊技状態がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)中に提供されるレギュラーボーナス(RB)にあるとき、および、遊技状態がチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)中に提供されるチャレンジタイム(CT)にあるときには、チェリー、ベル、スイカが内部抽選の対象役として順に読み出される。
通常の遊技状態にあるときには、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)+チェリー、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、チェリー、ベル、スイカ、リプレイが内部抽選の対象役として順に読出される。
遊技状態がRTにあるときには、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)+スイカ、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)+チェリー、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、チェリー、ベル、スイカ、リプレイが内部抽選の対象役として順に読出される。
内部抽選では、内部抽選の対象役について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に予め格納された役別テーブルに登録されている判定値数の格納アドレスに従って読み出されるものとなる。スイカ、ベル、およびチェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスおよびチャレンジタイムに対応する判定値数の格納アドレスと、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。判定値数は、その値が256以上となるものもあり、1ワード分では記憶できないので、判定値数毎に2ワード分の記憶領域を用いて登録されるものとなる。
抽選対象となる役の判定値数は、遊技状態に対応して登録されている。抽選対象となる役が同じであっても、制御されている遊技状態が、通常であるか、ビッグボーナスで提供されるレギュラーボーナスであるか、チャレンジボーナスで提供されるチャレンジタイムであるか、RT1およびRT2のいずれであるかによって、当選確率が異なっている場合があるからである。また、抽選対象となる役の遊技状態に応じた判定値数は、設定値に関わらずに共通になっているものと、設定値に応じて異なっているものとがある。判定値数が設定値に関わらずに共通である場合には、共通フラグが設定される(たとえば、値が「1」とされる)。
たとえば、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+スイカ、ビッグボーナス(2)+チェリー、ビッグボーナス(2)+スイカ、チャレンジボーナス(1)+チェリーは、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。これらの役の共通フラグの値は1であり、設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
また、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTで内部抽選の対象となり、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスが登録されている。なお、これらの役については、共通フラグの値が0となっており、設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
スイカ、ベルおよびチェリーは、いずれの遊技状態でも内部抽選の対象となり、レギュラーボーナスに対応する判定値数の格納アドレスと、チャレンジボーナスに対応する判定値数の格納アドレスと、通常の遊技状態およびRTに対応する判定値数の格納アドレスとが登録されている。これらの小役のうちでスイカ、ベルの共通フラグの値は1であり、いずれの遊技状態の場合も設定値に関わらずに共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。チェリーについての共通フラグは0であり、いずれの遊技状態の場合も設定値に応じて個別に判定値数の格納アドレスが登録されている。
リプレイは、各々、通常の遊技状態またはRTにおいて内部抽選の対象となり、通常の遊技状態であるか、RT1およびRT2のいずれであるかに応じて判定値数が登録されている。通常の遊技状態におけるリプレイについてもRTにおけるリプレイについても、共通フラグは1であり、設定値に関わらず共通の判定値数の格納アドレスが登録されている。
図6は、遊技状態および設定値に基づいて取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。この判定値数は、開発用の機種ではRAM112に、量産機種ではROM113に割り当てられたアドレス領域に設けられている記憶領域に格納されている。
図6(a)は、遊技状態が通常遊技状態であるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1のときに、内部抽選の対象役がビッグボーナス(1)であるときに「20」が、ビッグボーナス(2)であるときに「19」が、チャレンジボーナス(1)であるときに「25」が、チャレンジボーナス(2)であるときに「40」が、ビッグボーナス(1)+チェリーであるときに「30」が、ビッグボーナス(2)+チェリーであるときに「30」が、チャレンジボーナス(1)+チェリーであるときに「20」が、ビッグボーナス(1)+スイカであるときに「38」が、ビッグボーナス(2)+スイカであるときに「38」が、ベルであるときに「10200」が、チェリーであるときに「432」が、スイカであるときに「180」が、リプレイであるときに「8978」が、判定値数として取得される。図6(a)には、設定値が2〜4のときについても同様に、内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数が示されている。
図6(a)に示すように、設定値として設定されている値が大きいほど、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)の内部抽選において取得される判定値数が大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
なお、本実施の形態においては、設定値がいずれに設定されている場合であっても、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)のいずれかに当選する確率よりも、チャレンジボーナス(2)に当選する確率の方が低くなるように、特別役の判定値数が設定されている。
図6(b)および(c)は、遊技状態がRTであるときであって、リプレイの内部抽選において取得される判定値数を示す図である。なお、遊技状態がRTであるときの、リプレイ以外の入賞役の内部抽選において取得される判定値数は、図6(a)で示した判定値数と同様である。すなわち、遊技状態がRTであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数は、図6(a)で示したリプレイの内部抽選において取得される判定値数を、図6(b)および(c)で示すリプレイの内部抽選において取得される判定値数に置き換えたものとなる。
図6(b)は、遊技状態がRT1であるときであって、リプレイの内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役がリプレイであるときに「38000」が、判定値数として取得される。
図6(c)は、遊技状態がRT2であるときであって、リプレイの内部抽選において取得される判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1〜4のときに、内部抽選の対象役が、リプレイであるときに「20000」が、判定値数として取得される。
図6(a)〜図6(c)で示したように、リプレイのいずれかが当選する確率が、通常遊技状態であるときに(8978)/65536=13.7%となり、RT1であるときに(38000)/65536=57.9%となり、RT2であるときに(20000)/65536=30.5%となるように判定値数が設定されている。このように、リプレイが当選する確率は、通常遊技状態であるときよりもRT1およびRT2のときの方が高くなるように判定値数が設定されている。このため、RT1およびRT2は、通常遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。また、RT1は、他の遊技状態であるときと比較して、極端に再遊技役に当選しやすい状態となる。また、RT1およびRT2については、前述したように、リプレイが当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高くなるように判定値数が設定されている。このため、RTは、通常遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
図6(d)は、遊技状態がレギュラーボーナスであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数を示す図である。たとえば、設定値が1のときに、内部抽選の対象役がベルであるときに「54100」が、チェリーであるときに「600」が、スイカであるときに「300」が、判定値として取得される。このように、ベルが当選する確率は、通常遊技状態であるときよりもレギュラーボーナスのときの方が高くなるように判定値数が設定されている。このため、レギュラーボーナスは、通常遊技状態であるときよりも遊技者にとって有利ない遊技状態といえる。
なお、遊技状態がチャレンジタイムであるときの内部抽選において取得される各抽選対象役の判定値数については、図6(d)で示した各抽選対象役の判定値数であってもよく、図6(a)で示したベル、チェリー、スイカの判定値数であってもよく、これらと異なる判定値数であってもよい。チャレンジタイムであるときには、後述するように、ベル、チェリー、スイカについての内部抽選において当選しなかった場合であっても、強制的にベル、チェリー、およびスイカの当選フラグがセットされる。このように、チャレンジタイムは、ベル、チェリー、スイカが表示結果として停止される確率を通常状態であるときよりも高くするため、遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。CPU111は、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM113に格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作された停止ボタン12L、12C、12Rに対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止させる制御を行なう。
図7は、ROM113に格納されたテーブルインデックスを示す図である。図示するように、テーブルインデックスには、内部当選状況別に、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスが格納されている。
このように内部当選状況が異なったりする場合でも、同一の制御が適用される場合においては、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。ここで、テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す引込コマ数データと、リールの停止状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスとからなる。
リールの停止状況に応じて参照される引込コマ数データは、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているか、左リール3Lのみ停止しているか、中リール3Cのみ停止しているか、右リール3Rのみ停止しているか、左、中リール3L、3Cが停止しているか、左、右リール3L、3Rが停止しているか、中、右リール3C、3Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、リール3L、3C、3Rの内のいずれかが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合がある。
テーブル作成用データには、それぞれの状況について、参照すべき引込コマ数データのアドレスが回転中のリール別に登録されている。それぞれの状況に応じて参照すべき引込コマ数データのアドレスは、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて特定でき、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な引込コマ数データを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の引込コマ数データが適用される場合においては、引込コマ数データのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の引込コマ数データが参照されることとなる。
また、引込コマ数データは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。リールモータ3ML、3MC、3MRには、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ3ML、3MC、3MRを168ステップ駆動させることでリール3L、3C、3Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から1〜21の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から1〜21の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ1〜21の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、引込コマ数データには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、引込コマ数データを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
停止制御テーブルは、前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される。停止制御テーブルには、1〜21の領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)で停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されている。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。そして取得した先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリール3L、3C、3Rが回転中の状態に対応する各リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して全てのリール3L、3C、3Rについて停止制御テーブルを作成する。
また、リール3L、3C、3Rのうちのいずれか1つが停止したとき、またはいずれか2つが停止したときには、リール回転開始時に取得した先頭アドレス、すなわちそのゲームにおける内部当選状況に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの引込コマ数データのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの引込コマ数データを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、CPU111が停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
停止ボタン12L、12C、12Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(この実施の形態では、下段図柄の領域)に停止することとなる。
また、テーブルインデックスには、一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データの格納領域の先頭アドレスとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の内部当選状況に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する引込コマ数データが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の内部当選状況、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、内部当選状況、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
また、テーブルインデックスには、いずれかの役に当選している場合に対応して、当選役を4コマの範囲で最大限に引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、ハズレの場合に対応して、いずれの役も揃わないように引き込む引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。このため、いずれかの役に当選している場合には、当選役を4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。一方、ハズレの場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルが作成され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
また、テーブルインデックスには、特別役と小役が同時に当選した場合や、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(1)+スイカなど)に対応して、当選した特別役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した特別役を最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した小役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役の図柄を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役の図柄を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役の図柄は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる。
また、テーブルインデックスには、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合(ビッグボーナス(1)+リプレイなど)に対応して、再遊技役を4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納され、リールの停止制御が行なわれる。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合には、遊技者による停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
なお、チャレンジタイムのときのリール3Cの引込コマ数としては、0〜1の値が定められており、停止操作を検出してから最大1コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大1コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、チャレンジタイムのときのテーブルインデックスには、ベル、スイカをチェリーよりも優先して、リール3L、3Rについて4コマの範囲で最大限に引き込み、リール3Cについて1コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められたテーブル作成用データのアドレスが格納されている。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上にリール3L,3C,3Rについて最大引込範囲で小役のうちベルおよびスイカを、チェリーより優先的に揃えて停止させる制御が行なわれる。なお、ベルを停止させるかスイカを停止させるかについては、停止操作されたタイミングで決定される。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行なわれ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行なわれる。このような演出を行なうためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくともBETコマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、および遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
BETコマンドは、現時点で設定されている賭数を示すもので、賭数の値が1加算させられる毎に送信される。当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行なわれたときに送信される。リール回転コマンドは、リール3L、3C、3Rが回転開始するタイミングを示すもので、リール3L、3C、3Rの回転が実際に開始されるときに送信される。リール停止コマンドは、リール3L、3C、3Rの別と中段に停止された図柄の番号を示すもので、リール3L、3C、3Rがそれぞれ停止されたときに送信される。
入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別と当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行なわれたときに送信される。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すもので、1ゲームの終了時において送信される。遊技状態コマンドは、遊技状態がRT1にあることを示す場合は、当該RTの残りゲーム数が少なくとも4ゲーム以上、3ゲーム、2ゲーム、1ゲームの場合を区別できるものとなっている。
演出制御基板102のCPU121は、このように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて、後述するように、各種の演出を行なうものとしている。
なお、演出制御基板102においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM122に設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できないので、ROM123にはリール3L、3C、3Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール3L、3C、3Rに停止されている図柄が登録される。
さらに、RAM122には、遊技制御基板101から受信した当選状況通知コマンドが示す各役の当選状況(1ゲーム分)、入賞情報コマンドが示す入賞状況を保存するための領域(3ゲーム分)、遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存するための領域(4ゲーム分)もそれぞれ設けられている。また、後述する各種フラグを設定する領域も設けられている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、CPU111を含む制御部110が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワーク112−4に格納されており、RAM112に格納されたデータに異常がないことが条件となる。
図8は、遊技制御基板101のCPU111が実行する起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、遊技制御基板101のリセット回路118からリセット信号が入力されて制御部110が起動されたときに行なわれる処理である。なお、リセット信号は、電源投入時および制御部110の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴う制御部110の起動時および制御部110の不具合に伴う再起動時に行なわれる処理となる。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、スタックポインタ等を初期化し(ステップS101)、RAM112へのアクセスを許可する(ステップS102)。そして、設定キースイッチ92がONの状態か否かを判定する(ステップS103)。設定キースイッチ92がONでなければ、RAM112に記憶されているデータのうちパリティ格納領域112−7を除く全てのデータに基づいてRAMパリティを計算する(ステップS104)。
次に、ここで計算したRAMパリティがパリティ格納領域112−7に格納されているRAMパリティ、すなわち前回の電源断時に計算して格納されたRAMパリティと比較し(ステップS105)、双方のRAMパリティが一致したか否か、すなわちRAMに格納されているデータが正常か否かを判定する(ステップS106)。なお、この実施例では、RAMパリティによるRAM112が正常か否かの判定は、起動処理においてのみ行なわれるようになっている。
ステップS106においてRAMパリティが一致していなければ、RAM112に格納されているデータが正常ではないので、図10に示すRAM異常エラー処理に移行する。RAMパリティが一致していれば、RAM112に格納されているデータが正常であるので、スタック領域112−6に格納されているレジスタを復帰し(ステップS107)、割込禁止を解除して(ステップS108)、電源断前の処理に戻る。
また、ステップS103において設定キースイッチ92がONの状態であれば、スタック領域112−6のうち使用中スタック領域を除いてRAM112に格納されているデータを全て初期化(設定値ワーク112−4以外は0、設定値ワーク112−4は0に書き換える)し(ステップS109)、割込禁止を解除して(ステップS110)、図9に示す設定変更処理に移行する(ステップS111)。そして、設定変更処理の終了後、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図9は、CPU111がステップS111で実行する設定変更処理を詳細に示すフローチャートである。設定変更処理では、まず、設定変更モード中である旨を示す設定変更中フラグをRAM112の所定の領域にセットし(ステップS201)、設定値ワーク112−4に格納されている設定値(設定変更処理に移行する前に設定値ワーク112−4の値は1に書き換えられているので、ここでは1である)を読み出す(ステップS202)。
その後、設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態となる(ステップS203、S204)。ステップS203において設定スイッチ91の操作が検出されると、ステップS202において読み出した設定値に1を加算し(ステップS205)、加算後の設定値が5であるか否か、すなわち正常範囲を越えたか否かを判定する(ステップS206)。加算後の設定値が5でなければ、再びステップS203、S204の設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。加算後の設定値が5であれば、設定値を1に補正して(ステップS207)、再びステップS203、S204の設定スイッチ91およびスタートスイッチ41の操作の検出待ちの状態に戻る。
ステップS204においてスタートスイッチ41の操作が検出されると、その時点で選択されている変更後の設定値を設定値ワーク112−4に格納して設定値を確定する(ステップS208)。その後、設定キースイッチ92がOFFの状態となるまで待機する(ステップS209)。そして、ステップS209において設定キースイッチ92がOFFの状態になったと判定されると、ステップS201でセットした設定変更中フラグをクリアする(ステップS210)。そして、図8のフローチャートに復帰すると、遊技の進行が可能な状態となってゲーム制御処理に移行する。
図10は、遊技制御基板101のCPU111が実行するRAM異常エラー処理を詳細に示すフローチャートである。RAM異常エラー処理では、ペイアウト表示器53を制御してRAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示した後(ステップS301)、いずれの処理を行なわないループ処理に移行する。
上記のように起動処理においては、設定キースイッチ92がONの状態でない場合に、電源断時に計算したRAMパリティと起動時に計算したRAMパリティとを比較することで、RAM112に記憶されているデータが正常か否かを判定し、RAM異常エラー処理に移行する。RAM異常エラー処理では、RAM異常エラーコードをペイアウト表示部21に表示させた後、いずれの処理も行なわないループ処理に移行するので、ゲームの進行が不能化される。
RAMパリティが一致しなければ、割込が許可されることがないので、一度RAM異常エラー処理に移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、割込禁止が解除されるまでは、電源が遮断しても電断割込処理は行なわれない。すなわち、電断割込処理において新たにRAMパリティが計算されて格納されることはないので、制御部110が起動しても設定キースイッチ92がONの状態で起動した場合を除き、常にRAMパリティは一致することがないので、制御部110を起動させてゲームを開始(再開)させることができないようになっている。
そして、RAM異常エラー状態に一度移行すると、設定キースイッチ92がONの状態で起動し、設定変更処理が行なわれて設定スイッチ91の操作により新たな設定値が選択・設定されるまで、ゲームの進行が不能な状態となる。すなわち、RAM異常エラー状態に移行した状態では、設定スイッチ91の操作により新たに設定値が選択・設定されたことを条件に、ゲームの進行が不能な状態が解除され、ゲームを開始(再開)させることが可能となる。なお、RAM異常エラー以外のエラー状態では、RAMパリティの不一致の問題がないため、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93の操作でのみゲームの進行が不能な状態を解除し、ゲームを再開させることができる。
以上のように遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートレバー11の操作前の賭数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へのコマンドの送信は、本発明の説明に必要なものだけを説明し、そうでないコマンドの送信については、説明を省略する。
図11は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行なうゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行なわれる(ステップS401)。初期処理においてクリアされるRAM112の所定の領域とは、たとえば、スタック領域112−6の未使用スタック領域、未使用領域112−8等である。初期処理におけるスタック領域112−6の未使用スタック領域のクリア処理は、前述したように格納アドレスの次のアドレスからスタック領域112−6の最終アドレスまでの領域が特定され、当該特定された領域をクリアすることにより行なわれる。
なお、本実施の形態においてRAM112の記憶領域のクリアまたは初期化とは、対象となる領域のデータを0クリアすること、すなわち対象となる領域の値を0に更新することであるが、たとえば、対象となる領域のデータを予め定められた初期値に書き換えるものであってもよい。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、あるいはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう(ステップS402)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう(ステップS403)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる(ステップS404)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。リール3L、3C、3Rの回転開始時、および回転停止時に、それぞれリール回転コマンド、リール停止コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる(ステップS405)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる(ステップS406)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行なわれる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。
払出処理が終了すると、フリーズ処理が行なわれる(ステップS407)。フリーズ処理では、ビッグボーナス(1)の終了時、ビッグボーナス(2)の終了時、およびチャレンジボーナス(1)の終了時に、BET処理への移行を遅延させることにより、その間賭数の設定を不能化させる処理が行なわれる。また、ビッグボーナス(1)の終了時、ビッグボーナス(2)の終了時、およびチャレンジボーナス(1)の終了時の打止状態もこの処理により制御される。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS402のBET処理について詳しく説明する。図12、図13は、CPU111がステップS402で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、RAM112において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアする(ステップS501)。次に、前回のゲームのリプレイ入賞に基づくリプレイゲーム中フラグがRAM112に設定されているかどうかにより、当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS502)。
当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1だけ加算し(ステップS503)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS504)。また、これによってBETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるかどうかを判定する(ステップS505)。BETカウンタの値が規定数に達するまで、ステップS503、S504の処理を繰り返して行ない、BETカウンタの値が規定数に達すると、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作の検出待ちの状態で待機する(ステップS506)。スタートレバー11の操作が検出されると、図11のフローチャートに復帰する。
当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS507)。BETカウンタの値が規定数であれば、RAM112においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS508)。クレジットカウンタの値が50であれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS509)。そして、ステップS511の処理に進む。BETカウンタの値が規定数でない場合、またはクレジットカウンタの値が50でない場合には、流路切替ソレノイド49をONの状態とし、メダルの流路をホッパー80側としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS510)。そして、ステップS511の処理に進む。
ステップS511では、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0であるか否かを判定する。クレジットカウンタの値とBETカウンタの値のいずれか一方でも0でなければ、精算スイッチ47により精算ボタン16の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS512)。精算ボタン16の操作が検出されていれば、クレジットカウンタおよびBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御を行なう精算処理を行なう(ステップS513)。なお、精算処理の詳細については、後述する。そして、ステップS507の処理に戻る。
クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方が0の場合、または精算ボタン16の操作が検出されていなければ、投入メダルセンサ44により投入メダルの通過が検出されたかどうかを判定する(ステップS514)。投入メダルの通過が検出されていれば、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS515)。BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS516)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS517)。そして、ステップS507の処理に戻る。
BETカウンタの値が規定数であれば、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判定する(ステップS518)。クレジットカウンタの値が50であれば、そのままステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が50でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ加算する(ステップS519)。
投入メダルの通過が検出されてない場合には、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)であるか否かを判定する(ステップS520)。BETカウンタの値が規定数であれば、スタートスイッチ41によりスタートレバー11の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS521)。スタートレバー11の操作が検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。スタートレバー11の操作が検出されていれば、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する。また、1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、精算ボタン16の操作を無効とする(ステップS522)。そして、BET処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS523)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS507の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0でなければ、1枚BETスイッチ45により1枚BETボタン14の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS524)。1枚BETボタン14の操作が検出されていなければ、MAXBETスイッチ46によりMAXBETボタン15の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS525)。MAXBETボタン15の操作も検出されていなければ、ステップS507の処理に戻る。
1枚BETボタン14の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS526)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS527)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS528)。そして、ステップS507の処理に戻る。
MAXBETボタン15の操作が検出されていれば、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS529)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS530)、BETカウンタの値を1だけ加算して(ステップS531)、現在のBETカウンタの値を示すBETコマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS532)。ここで、BETカウンタの値が規定数(すなわち、3)になったかどうかを判定する(ステップS533)。BETカウンタの値が規定数であれば、ステップS507の処理に戻る。BETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS529の処理に戻る。ステップS529でクレジットカウンタの値が0であると判定されると、ステップS507の処理に戻る。
次に、ステップS513の精算処理について詳しく説明する。図14は、CPU111がステップS513およびステップS407のフリーズ処理で実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、流路切替ソレノイド49をOFFの状態とし、メダルの流路を払出側として新たなメダルの投入を禁止する(ステップS601)。また、ホッパーモータ82をONの状態として駆動させる(ステップS602)。
次に、クレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS603)。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS604)。クレジットカウンタの値かBETカウンタの値かの一方でも0でなければ、払出センサ81によりメダルの払い出しが検出されたか否かを判定する(ステップS605)。メダルの払い出しが検出されていなければ、ステップS603の処理に戻る。
メダルの払い出しが検出されていれば、さらにクレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS606)。クレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1だけ減算し(ステップS607)、ステップS603の処理に戻る。クレジットカウンタの値が0であれば、BETカウンタの値を1だけ減算し(ステップS608)、ステップS603の処理に戻る。
ステップS603、S604においてクレジットカウンタの値もBETカウンタの値も0であれば、ホッパーモータ82をOFFの状態として駆動を停止させる(ステップS609)。そして、精算処理を終了して、元の処理に復帰する。
次に、上記したステップS403の抽選処理について詳しく説明する。図15は、CPU111がステップS403で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112にビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にあるかどうかを判定する(ステップS701)。遊技状態がビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のいずれにもなければ、そのままステップS703bの処理に進む。
遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)にあれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS702)。遊技状態がレギュラーボーナスになければ、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の最初のゲームであるか、ビッグボーナス(1)中において1セット分のレギュラーボーナスが終了して未だ当該ビッグボーナス(1)が終了していないときのゲームであるので、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御する(ステップS703a)。そして、ステップS703bの処理に進む。遊技状態がレギュラーボーナスにあれば、そのままステップS703bの処理に進む。
本実施の形態においては、外部出力基板105から外部装置に対して、ステップS703aにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されたことに応じて、前述したレギュラーボーナス中信号の出力が開始され、図18を用いて後述するS1006a、S1012、S1015のいずれかにおいてレギュラーボーナス中フラグが消去されたことに応じて、レギュラーボーナス中信号の出力が停止される。これにより、たとえば、ビッグボーナス中においてレギュラーボーナスが終了し、再度レギュラーボーナスが開始する場合には、レギュラーボーナス中信号の出力が一旦停止された後、再度出力が開始されるようになっており、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをレギュラーボーナス中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となる。
ステップS703bでは、RAM112にチャレンジボーナス(1)中フラグ、チャレンジボーナス(2)中フラグのうちいずれかが設定されているかどうかにより、遊技状態がチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)のいずれかにあるかどうかを判定する。遊技状態がチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)のいずれにもなければ、そのままステップS704の処理に進む。
遊技状態がチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)のいずれかにあれば、RAM112にチャレンジタイム中フラグを設定して、遊技状態をチャレンジタイムに制御する(ステップS703c)。そして、ステップS704の処理に進む。
本実施の形態においては、外部出力基板105から外部装置に対して、ステップS703cにおいてチャレンジタイム中フラグが設定されたことに応じて、前述したチャレンジタイム中信号の出力が開始され、図18を用いて後述するS1006cにおいてチャレンジタイム中フラグが消去されたことに応じて、チャレンジタイム中信号の出力が停止される。これにより、たとえば、チャレンジボーナス中においてチャレンジタイムが終了し、再度チャレンジタイムが開始する場合には、チャレンジタイム中信号の出力が一旦停止された後、再度出力が開始されるようになっており、チャレンジタイムが一旦途切れたことをチャレンジタイム中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となる。
ステップS704では、今回のゲームで設定された賭数を読み出す。次に、読み出した賭数が3であるかどうかを判定する(ステップS705)。読み出した賭数が3でないときには、RAM異常エラーとなり、図10に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。読み出した賭数が3であるときには、ステップS706の処理に進む。
ステップS706では、RAM112の設定値ワーク112−4に記憶されている設定値を読み出す。ここで、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上4以下の範囲にあるかどうかを判定する(ステップS707)。読み出した設定値が1以上4以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、図10に示したRAM異常エラー処理を行なうものとする。
読み出した設定値が1以上4以下の範囲にあれば、乱数取得処理を行ない、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる。内部抽選用の乱数は、乱数発生回路115から抽出された乱数をそのまま用いるのではなく、ソフトウェアにより所定の手順で加工してから用いるものとしてもよい(ステップS708)。
次に、現在の遊技状態に対応して、図5(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS709)。次に、読み出した抽選対象の役について役別テーブルに登録されている共通フラグの設定状況を取得する(ステップS710)。この結果、共通フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS711)。
共通フラグが設定されていれば、読み出した抽選対象役について遊技状態に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS712)。そして、ステップS714の処理に進む。共通フラグが設定されていなければ、RAM112に設定されている設定値を読み出し、抽選対象の役について遊技状態および設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS713)。そして、ステップS714の処理に進む。
ステップS714では、ステップS712またはS713で取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS715)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS716)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS709の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS730の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS709で読出した抽選対象役がビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーまたはチャレンジボーナス(1)+チェリーのいずれかであるかどうかを判定する(ステップS717)。ステップS717においてYESと判定されたときには、RAM112にビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、またはチャレンジボーナス(1)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS718)。ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、およびチャレンジボーナス(1)当選フラグのいずれも設定されていなければ、読出した抽選対象役に応じてビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、またはチャレンジボーナス(1)当選フラグをRAM112に設定するとともに、チェリー当選フラグをRAM112に設定する。さらに、RT2カウンタに1を設定する(ステップS719)。なお、RT1カウンタの値がセットされており、RT1に制御されているときには、当該RT1を終了させるために、RT1カウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS718でRAM112にビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、またはチャレンジボーナス(1)当選フラグがすでに設定されていた場合には、チェリー当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS720)。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS717においてNOと判定されたときには、ステップS709で読出した抽選対象役がビッグボーナス(1)+スイカ、またはビッグボーナス(2)+スイカであるかを判定する(ステップS721)。ステップS721においてYESと判定された場合には、RAM112にビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS722)。ビッグボーナス(1)当選フラグおよびビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、読出した抽選対象役に応じてビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、スイカ当選フラグをRAM112に設定する。さらに、RT2カウンタに1を設定する(ステップS723)。なお、RT1カウンタの値がセットされており、RT1に制御されているときには、当該RT1を終了させるために、RT1カウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS722でRAM112にビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていた場合には、スイカ当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS724)。そして、ステップS728の処理に進む。
ステップS721においてNOと判定された場合には、抽選対象役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)のうちいずれかであるかどうかを判定する(ステップS725)。抽選対象役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)のいずれでもなければ、ステップS727の処理に進む。
ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)のうちいずれかである場合には、RAM112にビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、チャレンジボーナス(1)当選フラグ、またはチャレンジボーナス(2)当選フラグ、が設定されているかどうかを判定する(ステップS726)。ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ、チャレンジボーナス(1)当選フラグ、およびチャレンジボーナス(2)当選フラグのうちいずれかが設定されていれば、そのままステップS728の処理に進み、設定されていなければ、ステップS727の処理に進む。
ステップS727では、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する。ここで抽選対象役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)のうちいずれでもなく、既にこれらのうちいずれかの当選フラグが設定されていれば、既に設定されている当選フラグに重ねて、今回の抽選対象役の当選フラグを設定する。さらに、当選フラグが設定された役がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジボーナス(1)のいずれかであった場合には、RT2カウンタに1を設定する。なお、RT1カウンタの値がセットされており、RT1に制御されているときには、当該RT1を終了させるために、RT1カウンタの値を0に初期化する。そして、ステップS728の処理に進む。なお、ステップS719、S723、S727において、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジボーナス(1)の当選フラグを設定する際にRT2カウンタに1が設定される。このため、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジボーナス(1)に当選してから、当該ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、またはチャレンジボーナス(1)が入賞するまでの間、RT2に遊技状態を制御することができる。
ステップS728では、RAM112にチャレンジタイム中フラグが設定されているか否かにより、チャレンジタイムに制御されているか否かが判定される。チャレンジタイムに制御されていないと判定されたときには、ステップS730の処理に進む。一方、チャレンジタイムに制御されていると判定されたときには、チェリー、ベル、スイカの当選フラグのうち設定されていない当選フラグを設定し(ステップS729)、ステップS730の処理に進む。
ステップS730では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS404のリール回転処理について詳しく説明する。図16は、CPU111がステップS404で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(たとえば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS801)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムの計時を新たに開始する(ステップS802)。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS803)。ここで、リール3L、3C、3Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS804)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS805)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS806)。これにより、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が有効となる。
次に、停止ボタン12L、12C、12Rのいずれかの有効な操作が検出されたか否かを判定する(ステップS807)。いずれの停止ボタンの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ3SL、3SC、3SRによりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS808)。リール回転エラーが発生していなければ、ステップS807に戻る。
また、ステップS808においてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS809)、所定のエラー処理に移行する(ステップS810)。これに伴い、リール3L、3C、3Rの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS803に戻り、リール3L、3C、3Rの回転が再開する。
ステップS807において停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合には、操作された停止ボタンに対応するリールモータ(3ML、3MC、3MRのいずれか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定する(ステップS811)。ここで、停止されるリールの種類および該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS812)。その後、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止するまで待機する(ステップS813)。
そして、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rのいずれか)の回転が停止すると、リール3L、3C、3Rの全てが停止したか否かを判定し(ステップS814)、全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していなければ、ステップS805に戻る。全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していれば、リール回転処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
以上のようにリール回転処理では、リール3L、3C、3Rの回転が開始した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行なうようになっている。また、RAM112のデータが破壊されていて元の状態に復帰できない場合は、この限りではない。
次に、上記したステップS405の入賞判定処理について詳しく説明する。図17は、CPU111がステップS405で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS901)。次に、当該読み出した役の図柄組合せが可変表示装置2の8本の入賞ラインのうちのいずれかに揃っているかどうかを判定する(ステップS902)。
当該役の図柄組合せが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS903)、ステップS904の処理に進む。当該役の図柄組合せが揃っていなければ、そのままステップS904の処理に進む。ステップS904では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS901の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS905)。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS907)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス(1)中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112に設定されているRT2カウンタの値を0に初期化する(ステップS908)。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS909)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス(2)中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112に設定されているRT2カウンタの値を0に初期化する(ステップS910)。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にチャレンジボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、チャレンジボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS911)。チャレンジボーナス(1)入賞していれば、チャレンジボーナス(1)中フラグをRAM112に設定するとともに、RAM112に設定されているチャレンジボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112に設定されているRT2カウンタの値を0に初期化する(ステップS912)。
チャレンジボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にチャレンジボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、チャレンジボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS913)。チャレンジボーナス(2)入賞していれば、チャレンジボーナス(2)中フラグをRAM112に設定するとともに、RAM112に設定されているチャレンジボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112に設定されているRT2カウンタの値を0に初期化する(ステップS914)。そして、ステップS925の処理に進む。チャレンジボーナス(2)入賞していなければ、ステップS925の処理に進む。
ステップS905においてリプレイに入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS924)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS925の処理に進む。
ステップS925では、RAM112に設定されている入賞フラグ(但しはずれの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、および当該入賞に伴って払出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図11のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS406の払出処理について詳しく説明する。図18は、CPU111がステップS406で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にスイカ、ベル、チェリーのいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS1001)。小役入賞していなければ、そのままステップS1003の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルの払い出し、またはクレジット加算される(ステップS1002)。そして、ステップS1003の処理に進む。
ここで、ステップS1001で小役入賞していないと判定されるか、ステップS1002でのメダルの払い出しを終了することで、1ゲームが終了したものと判定されることとなる。すなわち、小役入賞していた場合には、メダルの払い出しが終了した時点でゲームの終了と判定されるが、小役入賞していないときには、メダルの払い出しをせずに可変表示装置2に表示結果が導出された時点でゲームの終了と判定されるのと同じことになる。
ステップS1003では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)になっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていなければ、ステップS1006bの処理に進む。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該レギュラーボーナスにおけるゲーム数と入賞数とをカウントする(ステップS1004)。
そのカウントの結果として、レギュラーボーナスの終了条件が成立しているかを判定する(ステップS1005)。レギュラーボーナスの終了条件が成立していれば、RAM112のレギュラーボーナス中フラグを消去する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1006a)。そして、ステップS1006bの処理に進む。レギュラーボーナスの終了条件となっていない場合は、そのままステップS1006bの処理に進む。
ステップS1006bでは、RAM112にチャレンジタイム中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がチャレンジボーナス中に提供されるチャレンジタイムになっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がチャレンジタイムとなっていなければ、ステップS1007の処理に進む。現在の遊技状態がチャレンジタイムとなっていれば、RAM112のチャレンジタイム中フラグを消去する。そして、ステップS1007の処理に進む。
ステップS1007では、RAM112にビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグ、チャレンジボーナス(1)中フラグ、チャレンジボーナス(2)中フラグのうちいずれかが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がボーナスとなっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がボーナスでなければ、RAM112にRT1カウンタの値が設定されている場合に当該RT1カウンタの値を1だけ減算(ただし、0となるまで)し(ステップS1008)、ステップS1009の処理に進む。
一方、ステップS1007で現在の遊技状態がボーナスになっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該ボーナスにおける払出メダル枚数をカウントする(ステップS1010)。
次に、現在の遊技状態がビッグボーナス(1)であり、カウントした払出メダル枚数が345枚を越えて該ビッグボーナス(1)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1011)。
現在の遊技状態がビッグボーナス(1)であり、ビッグボーナス(1)の終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス(1)中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ボーナス中における払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1012)。なお、ステップS1012においては、さらに、ビッグボーナス(1)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。さらに、RAM112のRT1カウンタの初期値として100をセットする(ステップS1013)。そして、ステップS1009の処理に進む。
現在の遊技状態がビッグボーナス(1)でない場合、またはビッグボーナス(1)の終了条件が成立していない場合には、現在の遊技状態がビッグボーナス(2)であり、カウントした払出メダル枚数が345枚を越えて該ビッグボーナス(2)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1014)。
現在の遊技状態がビッグボーナス(2)であり、ビッグボーナス(2)の終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス(2)中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ボーナス中における払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数および入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1015)。なお、ステップS1015においては、さらに、ビッグボーナス(2)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。そして、ステップS1009の処理に進む。
現在の遊技状態がビッグボーナス(2)でない場合、またはビッグボーナス(2)の終了条件が成立していない場合には、現在の遊技状態がチャレンジボーナス(1)であり、カウントした払出メダル枚数が105枚を越えて該チャレンジボーナス(1)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1017)。
現在の遊技状態がチャレンジボーナス(1)であり、チャレンジボーナス(1)の終了条件が成立していれば、RAM112のチャレンジボーナス(1)中フラグを消去する。また、ボーナス中における払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1018)。なお、ステップS1018においては、さらに、チャレンジボーナス(1)の終了後にフリーズ状態に制御するための、エンディング演出待ち時間を設定する。そして、ステップS1009の処理に進む。
現在の遊技状態がチャレンジボーナス(1)でない場合、またはチャレンジボーナス(1)の終了条件が成立していない場合には、現在の遊技状態がチャレンジボーナス(2)であり、カウントした払出メダル枚数が15枚を越えて該チャレンジボーナス(2)の終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS1020)。
現在の遊技状態がチャレンジボーナス(2)であり、チャレンジボーナス(2)の終了条件が成立していれば、RAM112のチャレンジボーナス(2)中フラグを消去する。また、ボーナス中における払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS1021)。そして、ステップS1009の処理に進む。
ステップS1009においては、RAM112におけるビッグボーナス(1)中フラグ、ビッグボーナス(2)中フラグ、チャレンジボーナス(1)中フラグ、チャレンジボーナス(2)中フラグ、およびRT1およびRT2カウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS1009)。そして、ステップS1026の処理に進む。
ステップS1026では、RAM112の一般ワーク112−2に格納されているデータ、すなわち小役およびリプレイの当選フラグと入賞フラグを全て消去する。この処理は、一般ワーク112−2を1ゲーム毎にクリアする処理で実現される。なお、今回のゲームにおいてボーナス当選フラグが設定されていて、当該ボーナスに入賞しなかった場合でも、特別役ワーク112−2はクリアされないので、ボーナス当選フラグが次のゲームに持ち越されることとなる。なお、チャレンジボーナス(2)は取りこぼしなく入賞するので、実質的に、チャレンジボーナス(2)当選フラグの持ち越しはない。そして、払出処理を終了して、図11のフローチャートに復帰し、S407のフリーズ処理が行なわれ1ゲームの処理が終了する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT1およびRT2、ビッグボーナス、チャレンジボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行なっている。以下、演出制御基板102側の制御により行なわれる演出の処理について説明する。
図19は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS1101)。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS1102)。
受信したコマンドの種類がステップS504、S517、S528またはS532で送信されたBETコマンドであった場合には、BET時の状態に応じて各種報知を行なうBETコマンド受信時処理を行ない(ステップS1102a)、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS730で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS1118)。そして、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS804で送信されたリール回転コマンドであった場合には、液晶表示器4にて遊技状態に応じて予め設定された種類の演出を開始させる(ステップS1119)。たとえば、液晶表示器4にて3つの仮想リールによる図柄の変動を開始させる。そして、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS812で送信されたリール停止コマンドであった場合、受信したリール停止コマンドが示す中段に停止された図柄の番号から停止されている図柄の状態に応じた演出を行ない、リール3L、3C、3Rが全て停止されたときに可変表示装置2の図柄に対応した演出を行なう(ステップS1120)。可変表示装置2の図柄に対応した演出として、たとえば、受信したリール停止コマンドが示すリールに対応する仮想リールにおける図柄の変動を停止させ、ステップS1118でRAM122に保存した当選状況と該リール停止コマンドが示す図柄に対応した図柄を仮想リールに導出させる。リール3L、3C、3Rのうち停止された2つのリールの図柄が、入賞ラインにおいて入賞役の図柄の組合せとなり得るリーチ状態であるときに、リーチ状態である旨を報知する演出が行なわれる。また、リール3L、3C、3Rが全て停止され、ハズレとなったときにハズレであった旨を報知する演出結果の導出や、入賞役の図柄の組合せとなったときに入賞が発生した旨を報知する演出結果の導出が行なわれる。そして、ステップS1101の処理に戻る。
本実施の形態においては、可変表示装置2においてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)が入賞したときと何らの役にも入賞せずにはずれとなったときとで、液晶表示器4において共通の態様で演出結果の導出が行なわれる。共通の態様による演出結果としては、たとえば、液晶表示器4に表示される仮想リールによりいずれの入賞ライン上においてもはずれとなる図柄の組合せで停止表示する演出が行なわれる。
受信したコマンドの種類がステップS925で送信された入賞情報コマンドであった場合には、前回のゲームまでにRAM122に保存した入賞情報を1ゲーム分ずつシフトして保存させるとともに、受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報を最新のゲームの入賞情報の保存領域に保存する(ステップS1121)。次に、入賞時の状態に応じて各種報知を行なう入賞情報コマンド受信時処理を行ない(ステップS1121a)、ステップS1101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS1009で送信された遊技状態コマンドであった場合には、前回のゲームまでにRAM122に保存した遊技状態を1ゲーム分ずつシフトして保存させるとともに、受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態(すなわち、次のゲームで適用される遊技状態)を最新のゲームの遊技状態の保存領域に保存する(ステップS1150)。次に、ゲーム終了時の状態に応じて各種報知を行なう遊技状態コマンド受信時処理(ステップS1150a)、ステップS1101の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS1162)。他の種類のコマンドを受信したときに実行される処理については、本発明と関係がないので、詳細な説明を省略する。その後、ステップS1101の処理に戻る。
本実施の形態においては、液晶表示器4の表示状態を変化させることにより行なわれる表示演出、スピーカ7L、7Rから音声を出力することにより行なわれる音演出、および遊技効果LED75A〜75Eを点灯・点滅等させることにより行なわれる光演出により、ボーナスへの制御に関連する各種情報が報知される。
ボーナスへの制御に関連する情報としては、たとえば、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)の所定のボーナスに制御されているか否かを特定するための情報、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のビッグボーナスに制御されているか否かを特定するための情報、および、ビッグボーナス(1)に制御されておりその後RT1へ制御されるか否かを特定するための情報が含まれる。
前述した所定のボーナスに制御されているか否かを特定するための情報は、払出されたメダルの枚数がチャレンジボーナス(2)の上限である15枚を越えるかまたは小役に連続して入賞して第1段階に到達したときに、第1段階報知として所定のボーナスへの発展に成功した旨の発展成功報知または所定のボーナスへの発展に失敗した旨の発展失敗報知が行なわれることにより報知される。
ビッグボーナスに制御されているか否かを特定するための情報は、チャレンジボーナス(1)の上限である105枚を越える第2段階に到達するまでに、第2段階報知としてビッグボーナスへの発展に成功した旨の発展成功報知またはビッグボーナスへの発展に失敗した旨の発展失敗報知が行なわれることにより報知される。
ビッグボーナス(1)に制御されておりその後RT1へ制御されるか否かを特定するための情報は、ビッグボーナス(1)および(2)の上限である345枚を越える第3段階に到達するまでに、第3段階報知としてRT1への発展に成功した旨の発展成功報知またはRT1への発展に失敗した旨の発展失敗報知が行なわれることにより報知される。以下、これら第1〜第3段階報知を行なうために実行される処理内容について詳しく説明する。
次に、上記したステップS1102aのBETコマンド受信時処理について詳しく説明する。図20は、CPU121かステップS1102aで実行するBETコマンド受信時処理を詳細に示すフローチャートである。BETコマンド受信時処理では、まず、受信したBETコマンドが当該ゲームにおいて1BET目を示すBETコマンドであるか否かを判定する(ステップS1103)。1BET目を示すBETコマンドでないことを示していれば、そのままBETコマンド受信時処理を終了する。
一方、1BET目を示すBETコマンドであることを示していれば、1BET目が賭数に設定されたときに第1〜第3段階報知各々を行なうための第1〜第3段階可能性報知フラグのうちいずれか(以下、単に段階可能性報知フラグという場合もある)が、RAM122に設定されているかどうかを判定する(ステップS1104)。第1段階可能性報知フラグとは、小役が2連続して入賞したことを条件として、ステップS1121aの入賞情報コマンド受信時処理において設定されるフラグである。第2段階可能性報知フラグとは、ボーナス中に払出されたメダルの枚数が第1段階に到達してから第2段階に到達するまでの間に、ステップS1121aの入賞情報コマンド受信時処理において設定されるフラグである。第3段階可能性報知フラグとは、ボーナス中に払出されたメダルの枚数が第2段階に到達してから第3段階に到達するまでの間に、ステップS1121aの入賞情報コマンド受信時処理において設定されるフラグである。第1〜第3段階可能性報知フラグのうちいずれも設定されていなければ、ステップS1108の処理に進む。
一方、第1〜第3段階可能性報知フラグのうちいずれかが設定されていれば、ステップS1105でRAM122に保存した遊技状態を参照して、現在の遊技状態がステップS1104において設定されていると判定された段階可能性報知フラグに対応するボーナス中であるか否かを判定する(ステップS1105)。段階可能性報知フラグに対応するボーナスとは、たとえば、第1段階可能性報知フラグが設定されている場合にはビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)のうちいずれかのボーナスをいい、第2段階可能性報知フラグが設定される場合にはビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のボーナスをいい、第3段階可能性報知フラグが設定されている場合にはビッグボーナス(1)のボーナスをいう。よって、ステップS1105では、第1〜第3段階報知各々を行なう際に、発展成功報知を行なうべきか発展失敗報知を行なうべきかが判定される。
ステップS1105において設定されている段階可能性報知フラグに対応するボーナス中であると判定されたときには、設定されている段階可能性報知フラグに対応する発展成功報知を行なうとともに当該段階可能性報知フラグを消去し、ステップS1108の処理に進む。第1段階可能性報知フラグに対応する発展成功報知とは、前述した所定のボーナスに制御されている旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「105枚越え確定!」といったメッセージ表示等)をいう。また、第2段階可能性報知フラグに対応する発展成功報知とは、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のうちいずれかのボーナスに制御されている旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「ビッグボーナス確定!」といったメッセージ表示等)をいう。第3段階可能性報知フラグに対応する発展成功報知とは、ビッグボーナス(1)に制御されておりその後RT1へ制御される旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「RT確定!」といったメッセージ表示等)をいう。
一方、ステップS1105において設定されている段階可能性報知フラグに対応するボーナス中でないと判定されたときには、設定されている段階可能性報知フラグに対応する発展失敗報知を行なうとともに当該段階可能性報知フラグを消去し、ステップS1108の処理に進む。たとえば、第1段階可能性報知フラグに対応する発展失敗報知とは、前述した所定のボーナスに制御されていない旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「ボーナス突入失敗!」といったメッセージ表示等)をいう。第2段階可能性報知フラグに対応する発展失敗報知とは、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のうちいずれかのボーナスにも制御されていない旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「ビッグボーナス突入失敗!」といったメッセージ表示等)をいう。第3段階可能性報知フラグに対応する発展失敗報知とは、ビッグボーナス(1)に制御されておらずRT1に制御されない旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「RT突入失敗!」といったメッセージ表示等)をいう。ステップS1106またはステップS1107において、段階可能性報知フラグに対応する報知が行なわれた後にステップS1108以降の処理が行なわれる。
ステップS1108においては、現在の遊技状態が前述した所定のボーナス中であるか否かを判定する。ステップS1108において所定のボーナス中であると判定されたときには、RAM122に第3段階報知済フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS1109)。第3段階報知済フラグとは、前述した第3段階可能性報知フラグが設定されることまたは後述する第3段階報知フラグが設定され、かつ発展成功報知が行なわれることを条件として、ステップS1121aの入賞情報コマンド受信時処理において設定されるフラグである。
ステップS1109において第3段階報知済フラグが設定されていると判定されたときには、ビッグボーナス(1)中の演出として予め定められている第3ボーナス中報知演出(たとえば、表示演出として赤色を基調とした背景演出)が設定され開始される(ステップS1110)。一方、ステップS1109において第3段階報知済フラグが設定されていないと判定されたときには、RAM122に第2段階報知済フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS1111)。第2段階報知済フラグとは、前述した第2段階可能性報知フラグが設定されることまたは後述する第2段階報知フラグが設定され、かつ発展成功報知が行なわれることを条件として、ステップS1121aの入賞情報コマンド受信時処理において設定されるフラグである。
ステップS1111において第2段階報知済フラグが設定されていると判定されたときには、ビッグボーナス中の演出として予め定められた第2ボーナス中報知演出(たとえば、表示演出として緑色を基調とした背景演出)が設定され開始される(ステップS1112)。一方、ステップS1111において第2段階報知済フラグが設定されていないと判定されたときには、RAM122に第1段階報知済フラグが設定されているか否かを判定する(ステップS1113)。第1段階報知済フラグとは、前述した第1段階可能性報知フラグが設定されることまたは後述する第1段階報知フラグが設定され、かつ発展成功報知が行なわれることを条件として、ステップS1121aの入賞情報コマンド受信時処理において設定されるフラグである。
ステップS1113において第1段階報知済フラグが設定されていると判定されたときには、前述した所定のボーナス中の演出として予め定められた第1ボーナス中報知演出(たとえば、表示演出として青色を基調とした背景演出)が設定され開始される(ステップS1114)。なお、第1ボーナス中報知演出が設定されると、前述したヒット表示部34のHITランプ54(図3参照)が点灯状態に制御される。そして、ボーナス中に払出されたメダルの枚数を計数するためのボーナス中払出カウンタのカウント値を報知するボーナス中払出カウンタ報知が行なわれていない場合には、当該ボーナス中払出カウンタ報知を開始し(ステップS1115)、BETコマンド受信時処理を終了する。一方、ステップS1113において第1段階報知済フラグが設定されていないと判定されたときには、後述するステップS1117の処理に進む。
ステップS1108において所定のボーナス(1)中であると判定されなかったときには、現在の遊技状態がRT1中であるか否かを判定する(ステップS1116)。ステップS1116において現在の遊技状態がRT1中であると判定されたときには、RT1中の演出として予め定められたRT中報知演出(たとえば、表示演出として橙色を基調とした背景演出)が設定され開始され(ステップS1119)、BETコマンド受信時処理を終了する。
一方、ステップS1116において現在の遊技状態がRT1中でないと判定されたときには、ステップS1117において現在の遊技状態が通常遊技状態中の演出として予め定められた通常演出(たとえば、表示演出として黄色を基調とした背景演出)が設定され開始される。なお、ステップS1113で前述したように、所定のボーナス中であっても第1段階報知済フラグが設定されるまで(第1段階報知が行なわれるまで)は、ステップS1117に移行し、通常遊技状態と共通の通常演出が設定され開始される。所定のボーナスに制御されていることを遊技者に気づかせにくくすることができる。なお、所定のボーナスへの制御が終了した後等、前述したボーナス中払出カウンタが報知されているときには、当該ボーナス中払出カウンタ報知を終了し(ステップS1118)、BETコマンド受信時処理を終了する。
次に、上記したステップS1121aの入賞情報コマンド受信時処理について詳しく説明する。図21は、CPU121がステップS1121aで実行する入賞情報コマンド受信時処理を詳細に示すフローチャートである。入賞情報コマンド受信時処理では、まず、受信した入賞情報コマンドに基づきリプレイに入賞したか否かを判定する(ステップS1200)。リプレイに入賞していると判定されたときには、リプレイが入賞した旨を報知するためのリプレイ入賞演出を行ない(ステップS1201)、入賞情報コマンド受信時処理を終了する。
一方、ステップS1200においてリプレイ入賞していないと判定されたときには、受信した入賞情報コマンドに基づきいずれかの小役に入賞したか否かを判定する(ステップS1202)。小役入賞していないと判定されたときには、そのまま入賞情報コマンド受信時処理を終了する。このため、ビッグボーナスやチャレンジボーナスの特別役に入賞した場合であっても、これら特別役に入賞した旨を報知するための演出が行なわれない。また、ステップS1120において前述したように、液晶表示器4において何らの役にも入賞せずにはずれとなったときと共通の態様で演出結果の導出が行なわれる。これにより、特別役に入賞したことをより一層遊技者に気づかせにくくすることができる。
一方、小役入賞していると判定されたときには、現在の遊技状態がビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)中であるか否かを判定する(ステップS1203)。ステップS1203においてこれらのボーナス中であると判定されたときには、入賞した小役に応じて前述したボーナス中払出カウンタのカウント値を更新し(ステップS1204)、ステップS1205の処理に進む。一方、ステップS1203においてNOと判定されたときにはステップS1205の処理に進む。
ステップS1205においては、前述した第1段階報知済フラグが設定されているか否かを判定する。すなわち、第1段階報知が行なわれているか否かを判定する。ステップS1205において第1段階報知済フラグが設定されていないと判定されたときには、第1段階報知が未だ行なわれていない段階であるため、第1段階報知を行なうための第1段階報知処理を行ない(ステップS1206)、入賞情報コマンド受信時処理を終了する。第1段階報知処理については、図22を用いて後述する。
一方、ステップS1205において第1段階報知済フラグが設定されていると判定されたときには、前述した第2段階報知済フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS1207)。すなわち、第2段階報知が行なわれているか否かを判定する。ステップS1207において第2段階報知済フラグが設定されていないと判定されたときには、第2段階報知が未だ行なわれていない段階であるため、第2段階報知を行なうための第2段階報知処理を行ない(ステップS1208)、入賞情報コマンド受信時処理を終了する。第2段階報知処理については、図23を用いて後述する。
ステップS1207において第2段階報知済フラグが設定されていると判定されたときには、前述したボーナス中払出カウンタのカウント値が「105」より大きい値であるか否かを判定する(ステップS1209)。すなわち、第2段階に到達したか否かを判定する。ステップS1209においてボーナス中払出カウンタのカウント値が「105」以下の値であると判定されたときには、第2段階報知が行なわれているがメダルの払出枚数が未だ第2段階まで到達していないため、入賞情報コマンド受信時処理を終了する。これにより、第2段階まで到達していない段階で、第3段階報知が行なわれることを防止することができる。一方、ステップS1209においてボーナス中払出カウンタのカウント値が「105」より大きい値であると判定されたときには、メダルの払出枚数が既に第2段階に到達しているため、第3段階報知を行なうための第3段階報知処理を行ない(ステップS1210)、入賞情報コマンド受信時処理を終了する。第3段階報知処理については、図24を用いて後述する。
次に、上記したステップS1206の第1段階報知処理について詳しく説明する。図22は、CPU121がステップS1206で実行する第1段階報知処理を詳細に示すフローチャートである。第1段階報知処理では、まず、受信した入賞情報コマンドに基づき小役に2回連続して入賞したかどうかを判定する(ステップS1211)。
ステップS1211において小役に2回連続して入賞していると判定されたときには、小役に連続して入賞した旨を報知するための小役連続入賞演出を行ない(ステップS1212)、第1段階可能性報知を行なう(ステップS1213)。第1段階可能性報知とは、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)のうちいずれかのボーナスに制御されている可能性があることを報知する演出(たとえば、表示演出として「105枚越えるかも」といったメッセージ表示等)をいう。次に、前述した第1段階可能性報知フラグを設定し(ステップS1214)、ステップS1218の処理に進む。これにより、小役に連続入賞したときには、小役連続入賞演出が行なわれた後、第1段階可能性報知が行なわれる。そして、図20のステップS1103〜S1107において説明したように、第1段階報知としての発展成功報知または発展失敗報知が行なわれる。
一方、ステップS1211において小役が2回連続して入賞していないと判定されたときには、前述したボーナス中払出カウンタのカウント値がセットさているか否か、およびセットされているときには当該カウント値が「15」より大きい値であるか否かを判定する(ステップS1215)。ステップS1215においてボーナス中払出カウンタのカウント値がセットされていないまたはセットされている場合であっても当該カウント値が「15」以下の値であるときには、今回入賞した小役はボーナス中に発生した小役でないか、またはボーナス中の小役であっても15枚を越えてメダルが払出されておらず第1段階に到達していない状態であるため、小役に入賞した旨を示す小役入賞演出を行ない(ステップS1217)、第1段階報知処理を終了する。
一方、ステップS1215においてボーナス中払出カウンタのカウント値がセットされておりかつ当該カウント値が「15」の値より大きいと判定されたときには、第1段階報知フラグを設定し(ステップS1216)、ステップS1218の処理に進む。第1段階報知フラグとは、当該ゲーム終了時に第1段階報知を行なうためのフラグである。
ステップS1218においては、現在の遊技状態が前述した所定のボーナス中であるか否かを判定する。ステップS1218において所定のボーナス中でないと判定されたときには、第1段階報知処理を終了する。一方、ステップS1218において所定のボーナス中であると判定されたときには、第1段階報知済フラグを設定し(ステップS1219)、第1段階報知処理を終了する。
次に、上記したステップS1208の第2段階報知処理について詳しく説明する。図23は、CPU121がステップS1208で実行する第2段階報知処理を詳細に示すフローチャートである。第2段階報知処理では、まず、前述したボーナス中払出カウンタのカウント値が「90」よりも大きい値であるか否かを判定する(ステップS1220)。ボーナス中払出カウンタのカウント値が「90」よりも大きいと判定されたときには、後述するステップS1223の処理に進む。
一方、ステップS1220においてボーナス中払出カウンタのカウント値が「90」以下の値であると判定されたときには、第2段階報知を実行するか否かを抽選する第2段階報知実行抽選を行なう(ステップS1221)。第2段階報知実行抽選においては、たとえばソフトウェア乱数機能により抽出した乱数の値に基づいて、第2段階報知を実行するか否かを決定する抽選を行なう。第2段階報知実行抽選では、たとえば、ボーナス中払出カウンタのカウント値や現在の遊技状態がビッグボーナスであるかチャレンジボーナスであるかに応じて、各々異なる割合で第2段階報知を実行するか否かが決定されるように構成してもよい。
ステップS1222においては、ステップS1221における第2段階報知実行抽選において第2段階報知を実行すると決定されたか否かを判定する。ステップS1222において第2段階報知を実行しないと判定されたときには、小役に入賞した旨を示す小役入賞演出を行ない(ステップS1230)、第2段階報知処理を終了する。一方、ステップS1222において第2段階報知を実行すると判定されたときには、第2段階報知を行なうタイミングを抽選するための報知タイミング抽選処理を行なう(ステップS1223)。ステップS1223における報知タイミング抽選処理においては、第2段階報知を当該ゲーム終了時に実行するかまたは次ゲームの1BET時に実行するかを、ソフトウェア乱数機能により抽出した乱数の値に基づいて決定する。
ステップS1224においては、報知タイミング抽選処理においてゲーム終了時に報知すると決定されたか否かを判定する。ステップS1224においてゲーム終了時に報知すると決定されたと判定されたときには、第2段階報知フラグを設定し(ステップS1225)、ステップS1226の処理に進む。第2段階報知フラグとは、当該ゲーム終了時に第2段階報知を行なうためのフラグである。
一方、ステップS1224においてゲーム終了時に報知すると決定されたと判定されなかったときには、第2段階可能性報知を行なう(ステップS1228)。第2段階可能性報知とは、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に制御されている可能性があることを報知する演出(たとえば、表示演出として「ビッグボーナス突入かも」といったメッセージ表示等)をいう。そして、前述した第2段階可能性報知フラグを設定し(ステップS1229)、ステップS1226の処理に進む。これにより、ステップS1224においてNOと判定されたときには、ゲーム終了時に第2段階可能性報知が行なわれ、図20のステップS1103〜S1107において説明したように、次のゲームの1BET目が設定されたときに第2段階報知としての発展成功報知または発展失敗報知が行なわれる。
ステップS1226においては、現在の遊技状態がビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中であるか否かを判定する。ステップS1226においてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中でないと判定されたときには、第2段階報知処理を終了する。一方、ステップS1226においてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中であると判定されたときには、第2段階報知済フラグを設定し(ステップS1227)、第2段階報知処理を終了する。
本実施の形態における第2段階報知処理は、ボーナス中払出カウンタのカウント値が「90」よりも小さいと判断されたときにステップS1221で第2段階報知実行抽選が行なわれ抽選結果に基づき第2段階報知が実行され、第2段階報知実行抽選により第2段階報知を実行しないと決定され続けた場合でもボーナス中払出カウンタのカウント値が「90」よりも大きいと判断されたときに強制的にステップS1223の処理に進み第2段階報知が実行される。これにより、払出枚数が、チャレンジボーナス(1)の払出枚数の上限として定められている「105」枚に到達するまでに、第2段階報知を実行することができる。
次に、上記したステップS1210の第3段階報知処理について詳しく説明する。図24は、CPU121がステップS1210で実行する第3段階報知処理を詳細に示すフローチャートである。第3段階報知処理では、まず、前述したボーナス中払出カウンタのカウント値が「330」よりも大きい値であるか否かを判定する(ステップS1238)。ボーナス中払出カウンタのカウント値が「330」よりも大きいと判定されたときには後述するステップS1240の処理に進む。
一方、ステップS1238においてボーナス中払出カウンタのカウント値が「330」以下の値であると判定されたときには、第3段階報知を実行するか否かを抽選する第3段階報知実行抽選を行なう(ステップS1239)。第3段階報知実行抽選においては、たとえばソフトウェア乱数機能により抽出した乱数の値に基づいて、第3段階報知を実行するか否かを決定する抽選を行なう。第3段階報知実行抽選では、たとえば、ボーナス中払出カウンタのカウント値や現在の遊技状態がビッグボーナス(1)であるかビッグボーナス(2)であるかに応じて、各々異なる割合で第3段階報知を実行するか否かが決定されるように構成してもよい。
ステップS1240においては、ステップS1239における第3段階報知実行抽選において第3段階報知を実行すると決定されたか否かを判定する。ステップS1240において第3段階報知を実行しないと判定されたときには、小役に入賞した旨を示す小役入賞演出を行ない(ステップS1247)、第3段階報知処理を終了する。一方、ステップS1240において第3段階報知を実行すると判定されたときには、第3段階報知を行なうタイミングを抽選するための報知タイミング抽選処理を行なう(ステップS1241)。ステップS1241における報知タイミング抽選処理においては、第3段階報知を当該ゲーム終了時に実行するかまたは次ゲームの1BET時に実行するかを、ソフトウェア乱数機能により抽出した乱数の値に基づいて決定する。
ステップS1242においては、報知タイミング抽選処理においてゲーム終了時に報知すると決定されたか否かを判定する。ステップS1242においてゲーム終了時に報知すると決定されたと判定されたときには、第3段階報知フラグを設定し(ステップS1243)、ステップS1247の処理に進む。第3段階報知フラグとは、当該ゲーム終了時に第3段階報知を行なうためのフラグである。
一方、ステップS1242においてゲーム終了時に報知すると決定されたと判定されなかったときには、第3段階可能性報知を行なう(ステップS1245)。第3段階可能性報知とは、ビッグボーナス(1)に制御されている可能性があることを報知する演出(たとえば、表示演出として「RT突入かも」といったメッセージ表示等)をいう。そして、前述した第3段階可能性報知フラグを設定し(ステップS1246)、ステップS1247の処理に進む。これにより、ステップS1242においてNOと判定されたときには、ゲーム終了時に第3段階可能性報知が行なわれ、図20のステップS1103〜S1107において説明したように、次のゲームの1BET目が設定されたときに第3段階報知としての発展成功報知または発展失敗報知が行なわれる。ステップS1247においては、第3段階報知済フラグを設定し、第3段階報知処理を終了する。
本実施の形態における第3段階報知処理は、ボーナス中払出カウンタのカウント値が「330」よりも小さいと判断されたときにステップS1239で第3段階報知実行抽選が行なわれ抽選結果に基づき第3段階報知が実行され、第3段階報知実行抽選により第3段階報知を実行しないと決定され続けた場合でもボーナス中払出カウンタのカウント値が「330」よりも大きいと判断されたときに強制的にステップS1241の処理に進み第3段階報知が実行される。これにより、払出枚数が、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)の払出枚数の上限として定められている「345」枚に到達するまでに、第3段階報知を実行することができる。
次に、上記したステップS1150aの遊技状態コマンド受信時処理について詳しく説明する。図25は、CPU121がステップS1150aで実行する遊技状態コマンド受信時処理を詳細に示すフローチャートである。遊技状態コマンド受信時処理では、まず、RAM122に第1〜第3段階報知フラグのうちいずれかが新たに設定されているか否かを判定する(ステップS1250)。ステップS1250において第1〜第3段階報知フラグのうちいずれもが新たに設定されていないと判定されたときにはステップS1254の処理に進む。
一方、ステップS1250において第1〜第3段階報知フラグのうちいずれかがRAM122に設定されていると判定されたときには、設定されている段階報知フラグに対応するボーナス中であるか否かを判定する(ステップS1251)。段階報知フラグに対応するボーナスとは、たとえば、第1段階報知フラグが設定されている場合にはビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)のうちいずれかのボーナスをいい、第2段階報知フラグが設定される場合にはビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のボーナスをいい、第3段階報知フラグが設定されている場合にはビッグボーナス(1)のボーナスをいう。よって、ステップS1251では、第1〜第3段階報知各々を行なう際に、発展成功報知を行なうべきか発展失敗報知を行なうべきかが判定される。
ステップS1251において設定されている段階報知フラグに対応するボーナス中であると判定されたときには、設定されている段階報知フラグに対応する発展成功報知を行なうとともに当該段階報知フラグを消去し(ステップS1252)、ステップS1254の処理に進む。たとえば、第1段階報知フラグに対応する発展成功報知とは、前述した所定のボーナスに制御されている旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「105枚越え確定!」といったメッセージ表示等)をいう。また、第2段階報知フラグに対応する発展成功報知とは、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のうちいずれかのボーナスに制御されている旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「ビッグボーナス確定!」といったメッセージ表示等)をいう。第3段階報知フラグに対応する発展成功報知とは、ビッグボーナス(1)に制御されておりその後RT1へ制御される旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「RT確定!」といったメッセージ表示等)をいう。
一方、ステップS1251において設定されている段階報知フラグに対応するボーナス中でないと判定されたときには、設定されている段階報知フラグに対応する発展失敗報知を行なうとともに当該段階報知フラグを消去し(ステップS1253)、ステップS1254の処理に進む。たとえば、第1段階報知フラグに対応する発展失敗報知とは、前述した所定のボーナスに制御されていない旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「ボーナス突入失敗!」といったメッセージ表示等)をいう。第2段階報知フラグに対応する発展失敗報知とは、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)のうちいずれかのボーナスにも制御されていない旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「ビッグボーナス突入失敗!」といったメッセージ表示等)をいう。第3段階報知フラグに対応する発展失敗報知とは、ビッグボーナス(1)に制御されておらずRT1に制御されない旨を報知する演出(たとえば、表示演出として「RT突入失敗!」といったメッセージ表示等)をいう。
ステップS1254においては、ステップS1150において保存した遊技状態に基づき、今回終了したゲームにおいてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)のうちいずれかが終了したか否かを判定する。ステップS1254においていずれも終了していないと判定されたときにはステップS1256の処理に進む。一方、ステップS1254においてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)のうちいずれかが終了していると判定されたときには、前述した賭数の設定が禁止されている期間にわたり、終了したボーナスに対応するエンディング演出を行なうとともに、設定されている第1〜第3段階報知済フラグを消去する(ステップS1255)。
ステップS1256においては、ステップS1121において保存される入賞情報に基づき、今回終了したゲームにおいてビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)のうちいずれかに入賞したか否かを判定する。ステップS1256においていずれのボーナスにも入賞していないと判定されたときには、遊技状態コマンド受信時処理を終了する。一方、ステップS1256においていずれかのボーナスに入賞したと判定されたときには、ボーナス中払出カウンタのカウント値に「0」を設定し(ステップS1257)、遊技状態コマンド受信時処理を終了する。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、図20のステップS1108、S1113等で説明したように、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)のうちいずれの遊技状態に制御されている場合であっても、第1段階報知済フラグが設定されるまで、ステップS1117において通常遊技状態と共通の通常演出が行なわれる。このため、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)のうちいずれかに制御されているか否か(これら所定のボーナスに制御されているか否か)を遊技者に認識させ難くすることができる。
また、第1段階報知済フラグが設定されてからメダル払出枚数がチャレンジボーナス(1)の上限である「105」を越えるまで、すなわち第2段階に到達するまでに、第2段階報知が行なわれる。このため、第1段階報知済フラグが設定されてからメダル払出枚数がチャレンジボーナス(1)の上限である「105」を越えるまでの間に、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に制御されているか否かを遊技者に認識させることができる。
さらに、第2段階報知が行なわれた後、メダル払出枚数が「105」を越えてビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)の上限である「345」を越えるまで、すなわち第3段階に到達するまでに、第3段階報知が行なわれる。このため、メダル払出枚数が「105」を越えてビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)の上限である「345」を越えるまでの間に、ビッグボーナス(1)に制御されておりその後RT1へ制御されるか否かを遊技者に認識させることができる。
これにより、特別役に入賞した場合であってもボーナスに制御されていることを遊技者に認識させ難くし、次に第2段階報知を行なってビッグボーナスに制御されているか否かを遊技者に認識させた後、さらに第3段階報知を行なってRT1へ制御されるか否かを遊技者に認識させることができる。このように、一旦、特別役に入賞すると、遊技者にとって有利度合いが異なる遊技状態のいずれに制御されているのかその種類に関する情報を、段階的に分けて報知することができるため、遊技者の期待感を段階的に高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図5(a)で示すように、ビッグボーナス(1)のメダル払出枚数の上限が、ビッグボーナス(2)のメダル払出枚数の上限と同じである例について説明した。また、第3段階報知は、ビッグボーナス(2)のメダル払出枚数の上限を越えるまで、すなわち図24のステップS1238でYESと判定されるときまでに行なわれる。これにより、実際にビッグボーナスが終了してRT1に制御されるまでに、遊技状態がRT1へ制御されるか否かを第3段階報知により遊技者に認識させることができる。このため、報知内容に遊技者を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ビッグボーナス(1)のメダル払出枚数の上限が、ビッグボーナス(2)のメダル払出枚数の上限よりも大きい場合についても説明したが、この場合、実際に払出されたメダルの枚数からビッグボーナス(1)に制御されていることを遊技者に推測されるまでに、遊技状態がビッグボーナス(1)に制御されておりその後RT1へ制御されるか否かを第3段階報知により遊技者に認識させることができる。このため、報知内容に遊技者を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)に制御されたときと同様に小役に入賞する確率が向上するチャレンジボーナス(2)に意図的に制御可能にし、第2段階報知が行なわれる前段階であってチャレンジボーナス(2)の上限である「15」を越え次のゲームが開始されるまで、すなわち第1段階に到達し次のゲームに対する1BET目が賭数として設定されるまでに、第1段階報知が行なわれるため、遊技者の期待感を段階的に高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、スロットマシン1における各ゲームの結果は、リール3L、3C、3Rから構成される可変表示装置2に導出された表示結果によって示されるものであるが、特別役に入賞したとき以外には、可変表示装置2の表示結果に対応した演出が液晶表示器4において行なわれる。液晶表示器4は、可変表示装置2よりも大きく、遊技者の目線の高さに近くて視認しやすいものであり、各役の当選確率と取りこぼしの有無の関係から、遊技者は、液晶表示器4において行なわれる演出によって可変表示装置2をほとんど見なくてもゲームを進められるようになる。
ここで、可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rの停止には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲で停止しなければならないという制約が課されているが、液晶表示器4に表示される演出結果を導出するタイミング等について、このような制約が課されていない。このため、液晶表示器4においては、可変表示装置2のリール3L、3C、3Rを停止させるときには不可能な多様な演出を行なうことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特別役に入賞してもはずれに対応した演出結果しか導出されない。特別役の入賞ではメダルの払い出しはないため、遊技者が液晶表示器4だけを見て遊技を行なっていた場合には、遊技状態が特別役に制御されていることを遊技者に察知されないようにすることができる。
(5) ビッグボーナスやチャレンジボーナスに制御されていない場合であっても、小役に連続して入賞する。このように小役に連続して入賞した場合には、遊技者に対しビッグボーナスやチャレンジボーナスに制御されているかもしれないといった期待感を抱かせることができる。前述した実施の形態においては、このような小役に連続して入賞した場合にも、図22のステップS1211〜S1214等において説明したように、第1段階報知が行なわれるため、遊技者の期待感を段階的に高めるための報知が行なわれる機会を多くすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、RAM112に記憶されているデータに異常が生じた場合には、RAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。すなわち、RAM112に記憶されているデータに異常が生じても、スロットマシン1により自動的に設定された設定値ではなく、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値(一般的に、設定変更操作は遊技店の従業員により行なわれるので、遊技店側が選択した設定値である)に基づいてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(7) 前述した実施の形態においては、内部抽選において抽選対象の役に当選とするか否かを決定する際に、設定値ワーク112−4に格納されている設定値が適正な値(1〜4の範囲の値)でなければ、デフォルトの設定値(たとえば、設定1)に基づく確率で当選とするか否かを決定するのではなく、この場合にもRAM異常エラー状態に制御され、ゲームの進行が不能化されると共に、設定変更モードに移行し、設定変更操作に基づいて設定値を新たに選択・設定しなければ、ゲームの進行が不能化された状態が解除されない。賭数が適正な値でないときも、同様にRAM異常エラー状態に制御される。すなわち内部抽選において抽選対象となる役に当選とするか否かの決定を適正に行なうことができない場合も、設定変更操作に基づいて選択・設定された設定値に基づいて改めてゲームが行なわれることが担保されるので、ゲームの公平性を図ることができる。
(8) また、RAM112に記憶されたデータに異常が生じるのは、停電時や制御部110が暴走する等、制御に不具合が生じて制御を続行できないときがほとんどである。これらの状態から復旧して制御部110が起動するときにおいてのみデータが正常か否かの判断を行なうようになっているので、RAM112に記憶されたデータが正常か否かの判定をデータに異常が生じている可能性が高い状況においてのみ行なうことができる。すなわち、RAM112に記憶されたデータに異常が生じている可能性の低い状況では、当該判定を行なわずに済み、制御部110の負荷を軽減させることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、特に電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力により実行される電断割込処理において、RAM112に記憶されているデータに基づいてRAMパリティを計算してパリティ格納領域112−7にセットし、次回起動時において、その際に計算して得られたRAMパリティをパリティ格納領域112−7に格納されていたRAMパリティと比較して、RAM112のデータが正常であるか否かを判定している。このように電源が遮断されたときに生じる電圧低下信号の入力時と起動時のRAMパリティを比較するのみでRAM112のデータが正常か否かを判定できるので、当該判定を正確かつ簡便に行なうことができる。
(10) 前述した実施の形態においては、RAM112のデータに異常が生じて、ゲームの進行が不能化された場合には、ゲームの進行が不能化された状態を解除する条件となる設定値の変更操作が有効となる設定変更モード(設定変更処理)へ移行することに伴って、RAM112に記憶されているデータが初期化される。このため、RAM112のデータに異常が生じたことに伴うデータの初期化と設定値の選択・設定に伴うデータの初期化とを1度で行なうことができるので、無駄な処理を省くことができる。
さらに、制御部110の起動時には、RAM112のデータが正常であるか否かを判定する前に、設定キースイッチ92がONの状態であるか否かを判定し、その時点で設定キースイッチ92がONの状態であると判定した場合には、RAM112のデータが正常であるか否かの判定は行なわずに、設定変更モードに移行する。こうしてRAM112のデータが正常であるか否かの判定を行なわずに新たに設定値が選択・設定されることにより、無駄な処理を省くことができるようになる。
(11) 前述した実施の形態においては、制御部110のRAM112におけるスタック領域112−6のうち未使用スタック領域および未使用領域112−8が1ゲーム毎(初期処理)に初期化されるので、スタック領域112−6のうち未使用スタック領域および未使用領域112−8等のRAM112の未使用の領域を利用して不正プログラムを格納させても、当該不正プログラムが常駐してしまうことを防止できる。
(12) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス入賞およびチャレンジボーナス入賞が発生したゲームにおいては、通常と同じようにゲームの終了を判定したときにクレジットの精算の禁止が解除される。このため、ゲームが終了したにもかかわらず賭数が設定できないことにより、ビッグボーナス入賞またはチャレンジボーナス入賞が発生したことを遊技者に気づかせてしまうことを防止することができる。
(13) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、あるいはチャレンジボーナス(1)の終了条件が成立したゲームにおいて、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲーム終了後、エンディング演出待ち時間が経過するまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジットとして記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、特に、たとえば、ビッグボーナス(1)の終了後、すぐに遊技を終了したい遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
(14) 前述した実施の形態においては、ステップS1254およびS1255で説明したように、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、あるいはチャレンジボーナス(1)の終了条件が成立したゲームの終了時に、賭数の設定が禁止されている期間にわたりビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、あるいはチャレンジボーナス(1)が終了した旨を示すエンディング演出が実行されるので、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、およびチャレンジボーナス(1)の終了を分かりやすく報知することができる。
(15) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、あるいはチャレンジボーナス(1)の終了条件が成立したゲームにおいて、打止状態に制御される場合でも、ゲームの終了が判定された時点でクレジットの精算の禁止は解除され、ゲーム終了後、店員による第2リセットスイッチ93が操作されて打止状態が解除されるまで賭数の設定が禁止されている期間であっても、クレジットとして記憶されているメダルを返却させることが可能となるので、可能な限り遊技者の意志を反映して、遊技者所有のものとして記憶されているクレジット分のメダルの返却を受けることができる。これにより、特に、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、あるいはチャレンジボーナス(1)の終了後、すぐに遊技を終了したい遊技者の意志を反映させてメダルの返却を受けることが可能となる。
(16) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間は、常にレギュラーボーナスに制御されることにより、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中においてメダルを最も速く増加させることができるので、従来のようにJACIN入賞に伴いレギュラーボーナスが作動するよりもビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
また、前述した実施の形態においては、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)が作動している間は、常にチャレンジタイムに制御されることにより、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)中においてメダルを最も速く増加させることができ、チャレンジボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
また、特に、前述した実施の形態におけるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)のように、たとえば、レギュラーボーナスへの移行回数でビッグボーナスが終了することなく、ビッグボーナス中のメダルの払出総数が規定値(たとえば、345枚)に到達することで終了条件が成立する場合には、ボーナス中の純増枚数を高めることができるので、さらにビッグボーナスへの移行に伴う遊技者の興趣を高めることができる。
(17) 前述した実施の形態においては、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)への移行と同時に、レギュラーボーナスを作動させるとともに、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中は1ゲーム毎に、レギュラーボーナスが作動中か否かを判定し、レギュラーボーナスが未作動であると判定された場合には、再度レギュラーボーナスを作動させることで、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間、常にレギュラーボーナスに制御するようになっている。このため、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が作動している間は、レギュラーボーナスにのみ制御すれば良いので、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)への移行に伴う制御を簡素化することができるとともに、1ゲーム毎にレギュラーボーナスが作動中か否かの判定が行なわれるため、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)中の各ゲームの制御プログラムを、レギュラーボーナスの作動中か否かに関わらず共通化することができ、処理の簡略化およびプログラム容量削減を図ることができる。
(18) 前述した実施の形態においては、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行なう前に、ビッグボーナス中であるかの判定を行ない、当該判定においてビッグボーナス中であると判定されたときすなわちビッグボーナスの終了条件が成立していない場合に、レギュラーボーナスが未作動か否かの判定を行ない、未作動の場合には、レギュラーボーナスを作動させるようになっているので、ビッグボーナスが終了してしまうにも関わらず、レギュラーボーナスを再度作動させるための判定、すなわち不要な判定が行なわれることがない。
(19) 前述した実施の形態においては、レギュラーボーナス中を示すレギュラーボーナス中信号が、ステップS703aにおいてレギュラーボーナス中フラグが設定されたことに応じて出力開始され、ステップS1006aにおいてレギュラーボーナス中フラグが消去されたことに応じて出力停止される。すなわち、ビッグボーナス中に連続してレギュラーボーナスを作動させる場合でも、レギュラーボーナス中フラグが消去されてから再度設定されるまで、レギュラーボーナス中信号の出力が停止される。このため、レギュラーボーナスが一旦途切れたことをレギュラーボーナス中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となり、たとえば、外部出力された信号からスロットマシンが正常に動作しているか否かなどの試験を外部機器にて適正に実施することができる。
また、前述した実施の形態においては、チャレンジタイム中を示すチャレンジタイム中信号が、ステップS703cにおいてチャレンジタイム中フラグが設定されたことに応じて出力開始され、ステップS1006cにおいてチャレンジタイム中フラグが消去されたことに応じて出力停止される。すなわち、チャレンジボーナス中に連続してチャレンジタイムを作動させる場合でも、チャレンジタイム中フラグが消去されてから再度設定されるまで、チャレンジタイム中信号の出力が停止される。このため、チャレンジタイムが一旦途切れたことをチャレンジタイム中信号を入力した外部機器にて判別することが可能となり、たとえば、外部出力された信号からスロットマシンが正常に動作しているか否かなどの試験を外部機器にて適正に実施することができる。
(20) 前述した実施の形態においては、停止操作位置(リール基準位置からのステップ数に対して割り当てられた領域)に対して停止位置(表示結果)が一意的に定められた複数の停止制御テーブルのうち、全てのリールが回転中においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれる。一方、いずれかのリールがすでに停止している場合においては、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれるようになっており、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置(表示結果))の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。このため、従来のように一の内部当選状態に対して複数の停止制御テーブルからいずれか1つの停止制御テーブルを内部抽選とは異なる抽選(たとえばリール制御の振分抽選など)などによりさらに選択する必要がなく、リールを停止させる際の制御が複雑化することがない。
(21) 前述した実施の形態においては、遊技状態毎に役別テーブルに登録されている各抽選対象役の判定値数の格納先のアドレスは、設定値に応じて異なっている場合もあるが、設定値に関わらずに当選確率を同一とするものとした役については、設定値に関わらずに判定値数が共通化して格納されるものとなる。このように判定値数を共通化して格納することで、そのために必要な記憶容量が少なくて済むようになる。もっとも、役別テーブルにおいて、内部抽選の対象役と遊技状態が同じで設定値に応じて参照される判定値数を格納したアドレスが異なっていても、異なるアドレスにおいて格納されている判定値数が同じである場合がある。
一般に開発段階においては、少なくとも一部の役について設定値に応じて判定値数を調整しながら(すなわち、内部抽選の当選確率を調整しながら)、シミュレーションを行なっていくものとしている。当初の判定値数として、設定値に応じて異なる判定値数を登録しておいたが、シミュレーションにより調整を行なった結果として、設定値が異なる場合の判定値数が同一になる場合もある。当初の判定値数として、設定値に応じて同一の判定値数を登録しておいたが、シミュレーションの結果により当初から登録してあった判定値数がそのまま用いられる場合もある(シミュレーションの結果により当初とは異なる判定値数すなわち、設定値に応じて異なる判定値数となる場合もある)。そして、それぞれの場合におけるシミュレーションで適切な結果の得られた判定値数を、量産用の機種に設定する判定値数として選ぶものとしている。
ここで、シミュレーションにより調整された判定値数が結果として設定値に関わらずに同じになったとしても、その開発段階でのアドレス割り当てと同じアドレスの割り当てで判定値数をROM113に記憶して、そのまま量産用の機種とすることができる。このため、量産用の機種において判定値数の格納方法を開発用の機種から変更する必要がなく、最初の設計段階から量産用の機種に移行するまでの開発を容易に行なうことができるようになる。
また、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数に、役別テーブルから参照された各役の判定値数を加算していき、その加算の結果がオーバーフローしたか否かによって、それぞれの役の当選の有無を判定するものとしている。このため、各役の判定値数をそのまま用いて内部抽選を行なうことができる。なお、実際の当選判定を行なう前に当選判定用テーブルを生成する場合にはループ処理が2回必要になるが、この実施の形態によれば、抽選処理におけるループ処理が1回で済むようになり、抽選処理全体での処理効率が高いものとなる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
(1−1) 上記の実施の形態では、図5(a)で示すように、ビッグボーナス(1)のメダル払出枚数の上限が、ビッグボーナス(2)のメダル払出枚数の上限と同じまたはそれ以上である例について説明した。しかし、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)各々のメダル払出枚数の上限については、これに限らず、たとえば、ビッグボーナス(1)のメダル払出枚数が、ビッグボーナス(2)のメダル払出枚数の上限よりも小さく設定されているもの(たとえば、「300」等)であってもよい。また、この場合、ビッグボーナス(1)のメダル払出枚数が、チャレンジボーナス(1)のメダル払出枚数の上限よりも大きく設定されているものであってもよい。このように構成した場合、図24のステップS1238においては、ボーナス中払出カウンタのカウント値がビッグボーナス(1)のメダル払出枚数から小役の払出枚数(ここでは15枚)を差引いた枚数より大きいか否かを判定し、大きいと判定されたときにステップS1241に移行させ、大きいと判定されなかったときにステップS1239に移行させるように構成してもよい。
(1−2) (1−1)のように構成した場合であっても、ビッグボーナス(1)に制御されかつその後RT1に制御されている間のメダル純増枚数(小役入賞によるメダル払出枚数と再遊技役入賞による実質的なメダル払出枚数との合計枚数から賭数を差引いた数)の期待値が、ビッグボーナス(2)に制御されたときのメダル純増枚数の期待値よりも大きくなるように、RT1に制御されるゲーム数(たとえば1000ゲーム等)が予め設定されているものであってもよい。
このように構成した場合、実際にビッグボーナスが終了してRT1に制御されるまでに、遊技状態がRT1へ制御されるか否かを第3段階報知により遊技者に認識させることができる。このため、報知内容に遊技者を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、ビッグボーナス(1)およびRT1に制御されたときの方が、ビッグボーナス(2)に制御されたときよりもメダル純増枚数が多いため、ビッグボーナス(1)に制御されることに対する期待感を高めることができる。また、仮に、第3段階報知により発展失敗演出が行なわれた場合であっても、ビッグボーナス(2)はボーナス中に払出される枚数がビッグボーナス(1)より多いため、遊技者を大幅に落胆させてしまうことを防止することができる。
(1−3) (1−1)のように構成した場合、ビッグボーナス(1)に制御されかつその後RT1に制御されている間のメダル純増枚数(小役入賞によるメダル払出枚数と再遊技役入賞による実質的なメダル払出枚数との合計枚数から賭数を差引いた数)の期待値が、ビッグボーナス(2)に制御されたときのメダル純増枚数の期待値よりも小さくなるように、RT1に制御されるゲーム数(たとえば10ゲーム等)が予め設定されているものであってもよい。
このように構成した場合、実際にビッグボーナスが終了してRT1に制御されるまでに、遊技状態がRT1へ制御されるか否かを第3段階報知により遊技者に認識させることができる。このため、報知内容に遊技者を集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、ビッグボーナス(2)に制御されたときの方が、ビッグボーナス(1)およびRT1に制御されたときよりもメダル純増枚数が多いため、ビッグボーナス(2)に制御されることに対する期待感を高めることができる。さらに、仮に、第3段階報知により発展成功演出が行なわれた場合であっても、ビッグボーナス(1)が終了した後にRT1へ制御されるため、遊技者の遊技意欲が損なわれてしまうことを防止することができる。
(2) 上記の実施の形態では、ステップS1220で示すように、ビッグボーナスに制御されているか否かを特定するための情報を、チャレンジボーナス(1)の上限である105枚を越える第2段階に到達するまでに、第2段階報知が行なわれる例について説明した。また、ステップS1238で示すように、ビッグボーナス(1)に制御されておりその後RT1へ制御されるか否かを特定するための情報を、ビッグボーナス(1)および(2)の上限である345枚を越える第3段階に到達するまでに、第3段階報知が行なわれる例について説明した。しかし、第2段階報知を行なうタイミングは、第2段階に到達するまでのタイミングに限らず、第2段階に到達し新たなゲームが開始されるまで(たとえば、1BET目を示すBETコマンドを受信したとき)のタイミングであってもよい。具体的には、ステップS1220において、ボーナス中払出カウンタのカウント値が「105」より大きいか否かを判定するように構成してもよい。これにより、ステップS1220において「105」より大きいと判断されかつステップS1224においてNOと判断された場合、第2段階に到達し新たなゲームに対する1BET目が賭数として設定され1BET目を示すBETコマンドを受信したときに、第2段階報知が行なわれる。また、第3段階報知を行なうタイミングは、第3段階に到達するまでのタイミングに限らず、第3段階に到達し新たなゲームが開始されるまで(たとえば、1BET目を示すBETコマンドを受信したとき)のタイミングであってもよい。具体的には、ステップS1238において、ボーナス中払出カウンタのカウント値が「345」より大きいか否かを判定するように構成してもよい。これにより、ステップS1238において「345」より大きいと判断されかつステップS1242においてNOと判断された場合、第3段階に到達し新たなゲームに対する1BET目が賭数として設定され1BET目を示すBETコマンドを受信したときに、第3段階報知が行なわれる。これにより、ゲームを開始するときに、第2段階報知または第3段階報知が行なわれるかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 上記の実施の形態では、RT1に制御されており図20のステップS1119においてRT中報知演出が行なわれているときに、ビッグボーナスやチャレンジボーナスに当選するとRT2に制御されるためRT1への制御が終了し、ステップS1117において通常演出が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、RT1に制御されており図20のステップS1119においてRT中報知演出が行なわれているときに、ビッグボーナスやチャレンジボーナスに当選した場合であっても、第1段階報知が行なわれるまで、RT中報知演出を行なうように構成してもよい。具体的には、ステップS1117のステップを行なう前に、RT1がビッグボーナスやチャレンジボーナス等の特別役に当選することにより終了し、かつRT1終了後に第1段階報知が行なわれていないかを判断する判断ステップを設け、当該判断ステップによりRT1が特別役に当選することにより終了しその後第1段階報知が行なわれていないと判断されたときにステップS1119の処理に進み、当該判断ステップによりRT1が特別役に当選することにより終了していないまたはRT1が特別役に当選することにより終了したがその後第1段階報知が既に行なわれていると判断されたときにステップS1117の処理に進むように構成してもよい。これにより、RT1に制御されており図20のステップS1119においてRT中報知演出が行なわれているときに、ビッグボーナスやチャレンジボーナスに当選した場合であっても、第1段階報知が行なわれるまで、RT中報知演出が行なわれるため、RT1中に小役が連続入賞する等によりビッグボーナスやチャレンジボーナスに当選して入賞しているかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせ、第1段階報知が行なわれることによりビッグボーナスやチャレンジボーナスに当選して入賞していたか否かを遊技者に認識させることができる。
(4) 上記の実施の形態では、図20のステップS1113において第1段階報知済フラグが設定されていると判定されるまで、ステップS1117において通常演出を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、図20のステップS1113において第1段階報知済フラグが設定されていると判定されなかった場合であっても、制御部120により所定の割合で通常演出と異なる特殊演出を行なうように構成してもよい。これにより、特殊演出が行なわれることにより、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)のうちいずれかに制御されていることを遊技者に認識させることができる。なお、チャレンジボーナス(2)に制御されたときおよび小役に当選または入賞したときにも、前述した特殊演出を行なうように構成してもよい。これにより、特殊演出が行なわれることにより、チャレンジボーナス(2)に制御されたか単なる小役に当選または入賞した場合であるか、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)のうちいずれかに制御されている場合のいずれかであることを遊技者に認識させることができる。
(5) 上記の実施の形態では、図5(a)で説明したように、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)各々の図柄の組合せが異なる例について説明した。しかし、図柄の組合せはこれに限るものではない。たとえば、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)各々が同一の図柄の組合せから構成されるものであってもよい。
(6) 上記の実施の形態では、遊技状態に関係せずに、賭数が一定(3枚)である例について説明した。しかし、これに限らず、賭数を任意に設定することができるものであってもよい。たとえば、1〜3枚の範囲内で賭数を設定できるものであってもよい。
また、遊技状態に応じて賭数が変更されるものであってもよい。たとえば、通常遊技状態、ビッグボーナス、およびRTに制御されているときの賭数が3に、チャレンジボーナスに制御されているときの賭数が1に変更されるものであってもよい。このような場合であっても、前述した特定不能化制御手段により、賭数が3であるときと1であるときとで、BET時に共通の情報(共通の表示演出、共通の音演出等)を報知させることにより、遊技者に賭数が変更されたことを気づかせ難くすることができる。
(7) 上記の実施の形態では、第1〜第3段階報知として所定の演出が行なわれる例について説明した。第1〜第3段階報知としては、前述した所定の演出のように、1ゲーム内において行なわれる演出に限らず、複数ゲームに亘って行なわれる演出であってもよい。たとえば、第1〜第3段階報知として、複数ゲームに亘り連続性のある演出(キャラクタバトル、トランプゲーム等)を行ない、その演出の結果(発展成功演出の結果としては、キャラクタバトルでは遊技者側のキャラクタが勝つ演出、トランプゲームでは遊技者側が勝つ演出、発展失敗演出の結果としては、キャラクタバトルでは遊技者側のキャラクタが負ける演出、トランプゲームでは遊技者側が負ける演出)を、第1段階に到達したとき、第2段階に到達して次のゲームが開始されるまで、第3段階に到達して次のゲームが開始されるまでに報知するように構成してもよい。
(8) 上記の実施の形態では、図18のステップS1011〜S1021で説明したように、ボーナスに制御されてから払出されたメダルの枚数に応じて終了条件を判定する例について説明した。そして、図22のステップS1215、S1220、S1238で説明したように、払出枚数に応じて第1段階、第2段階、第3段階各々に到達したか否かが判断される例について説明した。しかし、これに限らず、たとえば、ボーナスに制御されてから行なわれたゲーム数がボーナスの種類に応じて予め定められているゲーム数に到達したか否かにより終了条件を判定するように構成してもよい。そして、ボーナス中に行なわれたゲーム数に応じて第1段階、第2段階、第3段階各々に到達したか否かが判断されるように構成してもよい。たとえば、ボーナス中に入賞する確率が高くなる小役の払出が15枚である場合、終了条件が成立するゲーム数は、ビッグボーナス(1)およびビッグボーナス(2)については345枚を越えるために23ゲーム必要のため23となり、チャレンジボーナス(1)については105枚を越えるために7ゲーム必要のため7となり、チャレンジボーナス(2)については15枚を越えるために2ゲーム必要のため2となる。また、第1段階に到達したと判断されるゲーム数は15枚を越えるために2ゲーム必要のため2となり、第2段階に到達したと判断されるゲーム数は105枚を越えるために7ゲーム必要のため7となり、第3段階に到達したと判断されるゲーム数は345枚を越えるために23ゲーム必要のため23となる。
また、ボーナスに制御されてから払出されたメダルの枚数またはボーナスに制御されてからゲーム数のうちいずれか一方が所定数に到達したか否かにより終了条件を判定するように構成してもよい。そして、ボーナス中に払出されたメダルの枚数またはボーナス中に行なわれたゲーム数のうちいずれか一方が所定数に到達したときに第1段階、第2段階、第3段階各々に到達したと判断されるように構成してもよい。
(9) 上記の実施の形態では、特別役に入賞した場合、遊技者にとって有利度合いが異なるビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)、およびチャレンジボーナス(2)の4種類のうちいずれかに制御され、制御された遊技状態によって、第1段階報知、第2段階報知、第3段階報知が行なわれる例について説明した。しかし、特別役に入賞した場合に制御され得る遊技状態の数は、4種類に限らず、5種類、6種類等、複数種類設定されているものであればよい。
(10) 上記の実施の形態では、ビッグボーナス(1)に制御された後、有利状態としてRT1に制御される例について説明した。しかし、有利状態としては、これに限らず、当選している小役の種類(または、これに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順)を報知するAT(Assist Time)や、ATとRTを合わせたARを適用してもよい。
(11) 上記の実施の形態では、設定値の変更を行なう際には、使用中のスタック領域を除いてRAM112の全てのデータが初期化されるものとなっていた。もっとも、RAM112のデータを初期化するためには、設定値の変更を行なう際にさらに別個の初期化操作(たとえば、設定キースイッチ92をON状態として電源を投入する際に、さらにデータクリア第2リセットスイッチ93も操作する)を行なうことが必要になるものとしてもよい。RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM112のデータを初期化することで復帰できるようにしてもよい。具体的には、図8のステップS103においてYESと判断された後、さらに、第2リセットスイッチ93が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップにより第2リセットスイッチ93が操作されていると判断されたときに、ステップS109の処理に進めるように構成してもよい。
(12) 上記の実施の形態では、設定値の変更に伴って、設定値ワーク112−4の他、使用中のスタック領域を除いてRAM112の全てのデータが初期化されるものとなっていた。しかし、このように設定値の変更に伴って、使用中のスタック領域を除いてRAM112の全てのデータが初期化されるものに限らず、設定値の変更を行なう操作とは別個の初期化操作(たとえば、第2リセットスイッチ93の操作)を行なうことに伴って、設定値ワーク112−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM112の全てのデータが初期化され、設定値の変更に伴って、設定値ワーク112−4に新たな設定値が記憶されるものであってもよい。
具体的には、図8のステップS102が行なわれた後、第2リセットスイッチ93が操作されているか否かを判断するステップを設けて、当該ステップにより第2リセットスイッチ93が操作されていると判断されたときに、設定値ワーク112−4と使用中のスタック領域とを除いてRAM112の全てのデータを初期化する処理を行ない、さらに設定キースイッチ92がON状態となっているか否かを判断する処理を行ない、当該処理により設定キースイッチ92がON状態となっているときにステップS110の処理に進め、設定キースイッチ92がON状態となっていないときに割込禁止を解除する処理を行ない、ゲーム制御処理に進めるように構成してもよい。なお、第2リセットスイッチ93が操作されていないときにはステップS104の処理に進めるように構成してもよい。これにより、RAM異常エラー状態からは、単なる設定値の変更操作だけではなく初期化操作も行なってRAM112のデータを初期化することで復帰できる。また、設定値異常を除くRAM異常エラー状態からは、初期化操作のみを行なうことによりRAM112のデータを初期化することができ復帰できる。
(13) 上記の実施の形態では、1ゲーム毎に行なわれる抽選処理のステップS701〜S703aに示したように、ビッグボーナス中であるか否かの判定を行ない、ビッグボーナス中であると判定されたときにレギュラーボーナス中であるか否かを判定し、該判定によりレギュラーボーナス中でないと判定されたときにレギュラーボーナス中フラグを設定することにより、ビッグボーナスが作動している間レギュラーボーナスに制御する例について説明した。しかし、これに限らず、たとえば、ステップS701〜S703aの処理を行なわずに、1ゲーム毎に行なわれる払出処理のステップS1014においてNOと判断された場合に、レギュラーボーナスの終了条件が成立したかどうかを判定し、レギュラーボーナスの終了条件が成立していると判断されたときに、レギュラーボーナス中フラグが設定されているか否かを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていないときにレギュラーボーナス中フラグを設定する処理を行なうように構成してもよい。これにより、レギュラーボーナスの終了条件が成立したときのみレギュラーボーナスを再作動させるための処理を行なえばよいので、レギュラーボーナスの制御が終了していない状態で不要な処理が行なわれることがない。また、ビッグボーナスが終了してしまうにも関わらず、レギュラーボーナスを開始するための判定、すなわち不要な判定が行なわれることがない。
(14) 上記の実施の形態では、リール3L、3C、3Rの停止制御を定める停止制御テーブルは、たとえば、遊技状態がビッグボーナス中であるか否かに応じて異なるものを用いてもよい。たとえば、小役の当選フラグのみが設定されているときに、ビッグボーナス中以外の遊技状態では対角線方向の入賞ライン上に小役の図柄が揃う停止制御テーブルが選択されることはないが、ビッグボーナス中では対角線方向の入賞ライン上に小役の図柄が揃う停止制御テーブルが選択されることがある(100%でもよい)ものとしてもよい。これにより、小役に入賞するかどうかだけではなく、小役の図柄が揃う入賞ラインにも遊技者の関心を向けさせることができ、さらに遊技の興趣が向上するものとなる。
(15) 上記の実施の形態では、3つのリール3L、3C、3Rのうち一部がすでに停止されている場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行なわれるようになっていた。ここで、停止済みのリールの停止位置の代わりに、当該リールを停止させるために停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときの位置(すなわち、当該リールのステップ数)を適用するものとしてもよい。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
(16) 上記の実施の形態では、役別テーブルに登録されたアドレスに記憶された判定値数を内部抽選用の乱数に加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じたときに、当該役に当選するものとしていた。これに対して、取得した判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。
(17) 上記の実施の形態では、内部抽選は、取得した内部抽選用の乱数の値に遊技状況に応じた各役の判定値数を順次加算していき、加算結果がオーバーフローしたときに当該役を当選と判定するものとしていた。これに対して、遊技状況に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行なうものとしてもよい。
(18) 上記の実施の形態では、判定値数記憶領域は、2バイトの領域を用いて、それぞれの場合における判定値数を記憶するものとしていた。もっとも、一般的なスロットマシンでは、特別役の判定値数は、いずれの遊技状況においても255を超えるものが設定されることはあり得ない。このように255を超える判定値数を設定する必要がないものについては、1バイトの領域だけを用いて、判定値数を記憶するものとしてもよい。
(19) 上記の実施の形態では、判定値数は、設定値1〜4の全体に共通して記憶されているか、設定値1〜4のそれぞれに対して個別に記憶されているかであった。もっとも、設定値1〜4の全体に共通して判定値数が記憶されない(設定値についての共通フラグが設定されない)ものとして、たとえば、設定値1〜2については判定値数が共通、設定値3〜4については判定値数が共通のものとすることもできる。
(20) 上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにあってRAM112にビッグボーナス中フラグ(ビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグ)が設定されているゲームではスタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしていた。こうしてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行なえばよいものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにRAM112にビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグとともにレギュラーボーナス中フラグを設定し、ビッグボーナス中でレギュラーボーナスの終了条件が成立したときには該レギュラーボーナス中フラグを消去する。ここで、レギュラーボーナス中フラグが消去されたときにおいて、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の終了条件が成立していないと判定されてビッグボーナス(1)中フラグまたはビッグボーナス(2)中フラグがRAM112に設定されている状態となっていれば、再びレギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定して、そのまま新たなレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりビッグボーナスが制御されたときに同時にレギュラーボーナスに制御することができ、また、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)が終了していないときに即座にレギュラーボーナスに復帰できることとなる。
また、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の遊技状態は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞で比較的高い確率でJACIN当選する小役ゲームを提供し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN(たとえば、所定の図柄の組合せで小役ゲーム中において内部抽選の対象役となる)に入賞することで、遊技状態をビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)中のレギュラーボーナスを提供するものとしてもよい。ビッグボーナス中に1セット分のレギュラーボーナスが終了し、未だビッグボーナスの終了条件が成立していなければ、再び小役ゲームに制御するものとすることができる。
(21) 上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいてリール制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時においてリール制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行なったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行なうコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲)に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(すでに停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示結果を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3
Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示結果であって当選フラグの設定状況に応じた表示結果が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
(22) 上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
(23) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(24) 上記の実施の形態では、エンディング演出待ち時間が経過したか否か判断し、打止機能が有効に設定されている場合を除き、エンディング演出待ち時間が経過したときにフリーズ状態を解除する例について説明した。しかし、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、チャレンジボーナス(1)終了時のフリーズ状態を解除するための時間は、エンディング演出待ち時間に限らず、エンディング演出待ち時間よりも短い時間であってもよく、また、エンディング演出待ち時間よりも長い時間であってもよい。
(25) 上記の実施の形態では、ベル、チェリー、スイカのように小役が複数種類設けられており、図15の抽選処理のステップS709において小役としてベル、チェリー、スイカをそれぞれ読み出して内部抽選を行なう例について説明した。しかし、小役が複数種類設けられているものに限らず、たとえば、小役が一種類設けられているものであってもよい。たとえば、ベルのみが小役として設けられており、図15の抽選処理のステップS709において小役としてベルを読み出して内部抽選を行なうものであってもよい。
(26) 上記の実施の形態では、ビッグボーナスやチャレンジボーナスに制御されているときに、ステップS1010においてボーナス中における払出メダル枚数をカウントし、カウントされた払出メダル枚数がステップS1011,S1014,S1017,S1020においてボーナスに対応するメダル枚数を越えるまで制御する例について説明した。すなわち、ボーナスに対応するメダル枚数より多くメダルが払出されたか否かについては、ボーナス入賞してから払出される毎に加算されたメダル枚数を判定対象にする加算判定方式を採用した例について説明した。しかし、これに限らず、ボーナスに対応するメダル枚数より多くメダルが払出されたか否かについては、ボーナス入賞してからメダルが払出される毎に、当該ボーナスの上限払出枚数から減算し、減算後の値が0未満になったか否かを判定する減算判定方式を採用してもよい。
(27) 上記の実施の形態では、ビッグボーナス(1)に制御されているのか、ビッグボーナスに制御されているのか、またはチャレンジボーナス(1)に制御されているのか等を、払出メダル枚数に応じて、段階的に報知する例について説明した。しかし、報知パターンとして、段階的に報知するパターンだけでなく、ビッグボーナス(1)に制御されているのか、ビッグボーナスに制御されているのか、またはチャレンジボーナス(1)に制御されているのか等について一度に報知するように構成してもよい。たとえば、ビッグボーナスやチャレンジボーナスに入賞したときに乱数を抽出し、当該乱数を用いたランダム抽選により当選した場合に、ボーナスに制御されてからの払出メダル枚数が15枚を越えて次のゲームが開始されるまでに、実際に制御されている遊技状態を報知するように構成してもよい。これにより、報知パターンのバリエーションを増加させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(28) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2 可変表示装置、4 液晶表示器、101 遊技制御基板、111 CPU、112 RAM、113 ROM、102 演出制御基板、121 CPU、122 RAM、123 ROM。