JP5750408B2 - 暖房システム - Google Patents

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本明細書で開示する技術は、暖房システムに関する。
特許文献1には、第1熱媒体を循環させるヒートポンプと、第2熱媒体を循環させる第2熱媒体循環路と、第2熱媒体循環路内の第2熱媒体を下流側へ送り出す循環ポンプと、第1熱媒体との熱交換によって第2熱媒体を加熱する熱交換器と、ヒートポンプより単位時間当たりの加熱量が大きく、第2熱媒体を加熱する加熱装置と、第2熱媒体の熱を利用して暖房する暖房機と、を備える暖房システムが開示されている。特許文献1のシステムは、第2熱媒体循環路に、熱交換器をバイパスするバイパス路を設けるとともに、バイパス路を開閉する開閉弁を設けている。
特開2009−299941号公報
特許文献1の技術では、開閉弁は、バイパス路を開く状態と、バイパス路を閉じる状態の2つの状態を切換えることしかできない。そのため、状況に応じて、バイパス路を通過する熱媒体の流量を適切に変更することができる技術が求められている。本明細書は、状況に応じて、バイパス路を通過する熱媒体の流量を適切に変更することが可能な暖房システムを提供する。
本明細書が開示する暖房システムは、ヒートポンプと、第2熱媒体循環路と、循環ポンプと、熱交換器と、複数個の暖房機と、バイパス路と、調整弁と、を備える。ヒートポンプは、第1熱媒体を循環させる第1熱媒体循環路を備える。第2熱媒体循環路は、第2熱媒体を循環させる。循環ポンプは、第2熱媒体循環路内の第2熱媒体を下流側へ送り出す。熱交換器は、第1熱媒体との熱交換によって、第2熱媒体を加熱する。複数個の暖房機は、第2熱媒体の熱を利用して暖房する。バイパス路は、第2熱媒体循環路に設けられて、熱交換器の上流側と下流側とを接続する。調整弁は、バイパス路に設けられて、開度を変化させることによって、熱交換器を通過する第2熱媒体の流量とバイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合を変化させる。循環ポンプの作動により、複数個の暖房機のうち、作動する暖房機の数が多くなるほど、第2熱媒体循環路内を循環する第2熱媒体の流量が増加する。調整弁は、複数個の暖房機のうち、作動する暖房機の数が多くなるほど、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合が高くなるように、開度を変化させる。ヒートポンプは、単位時間当たりの加熱量を変化させることが可能である。ヒートポンプは、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合が高くなるほど、単位時間当たりの加熱量が大きくなるように、単位時間当たりの加熱量を変化させる。
上記の複数個の暖房機は、互いに並列に配置されていることが好ましい。
上記の暖房システムでは、調整弁の開度を変化させることによって、熱交換器を通過する第2熱媒体の流量とバイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合を変化させることができる。従って、この暖房システムでは、状況に応じて、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量を適切に変更することが可能である。また、上記の暖房システムでは、作動する暖房機の数に応じて、ヒートポンプによって、第2熱媒体を適切に加熱することができる。
また、比較のために、上記と同様に、複数個の暖房機を備える暖房システムにおいて、バイパス路に、バイパス路を開閉するに過ぎない開閉弁を備える従来の構成を考える。従来の構成において、ヒートポンプを熱源として利用して暖房運転を行う場合には、バイパス路を閉じる必要がある。一方、作動する暖房機の数が増える場合、各暖房機に第2熱媒体を供給するために、第2熱媒体循環路を循環する第2熱媒体の流量を増加させる必要がある。この場合、従来の構成では、ヒートポンプを熱源として利用して暖房運転を行う場合、第2熱媒体循環路を循環する第2熱媒体の全量が熱交換器に導入されることになる。しかしながら、通常、熱交換器の配管抵抗は、第2熱媒体循環路の配管抵抗に比べて大きい。そのため、第2熱媒体循環路を循環する第2熱媒体の流量を増加させようとしても、循環ポンプの揚程が不足し、第2熱媒体循環路を循環する第2熱媒体の全量が熱交換器内を通過できない事態が生じ得る。その結果、第2熱媒体循環路全体として、各暖房機が必要とする流量が得られない場合がある。
この点、上記の暖房システムでは、複数個の暖房機のうち、作動する暖房機の数が多くなるほど、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合を高くするように、調整弁の開度を変化させる。そのため、循環ポンプの作動により、作動する暖房機の数の増加に伴って、第2熱媒体循環路を循環する第2熱媒体の流量が増加する場合に、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合を高くすることにより、循環ポンプの揚程が不足することを抑制し、第2熱媒体循環路を循環する第2熱媒体の全量を適切に循環させることができる。そのため、各暖房機に、必要な量の第2熱媒体を供給することができる。即ち、上記の暖房システムによると、作動する暖房機の数が多くなる状況においても、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量を適切に変更することができる。従って、上記の通り、上記の暖房システムによると、状況に応じて、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量を適切に変更することが可能である。
蓄熱運転時及び給湯運転時の第1実施例の給湯暖房システムの動作を模式的に示す図。 作動する暖房機の数毎の各種設定値を示す表。 給湯暖房システムが暖房運転時に実行する処理を示すフローチャート。 温調制御を示すフローチャート。 暖房運転時の給湯暖房システムの動作を模式的に示す図。 暖房運転時の給湯暖房システムの動作を模式的に示す図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1) 調整弁は、さらに、循環ポンプの揚程の値が所定の基準値以上になるように、開度を変化させてもよい。ここで、所定の基準値とは、ポンプの揚程の値がこの基準値を下回る場合、第2熱媒体循環路内で、必要な流量の第2熱媒体を循環することが困難となる可能性が高い値である。この構成によると、作動する暖房機の数が多くなる場合であっても、第2熱媒体循環路内で、必要な流量の第2熱媒体を循環させることができる。
(特徴) ヒートポンプに比べて単位時間当たりの加熱量が大きく、第2熱媒体を加熱する加熱装置をさらに備えてもよい。この構成によると、ヒートポンプによって第2熱媒体を十分に加熱できない場合に、加熱装置によって第2熱媒体を加熱することができる。
(実施例)
図1に示すように、本実施例に係る給湯暖房システム2は、給湯系統104と、ヒートポンプ系統106と、暖房系統108と、制御装置100とを備えている。
ヒートポンプ系統106は、ヒートポンプ50と、三流体熱交換器58とを備える。ヒートポンプ50は、熱媒体(例えば、フロンガスR410A等)を循環させるための熱媒体循環路52と、熱交換器(蒸発器)54と、ファン56と、圧縮器62と、膨張弁60とを備えている。熱媒体循環路52は、三流体熱交換器58内を通過している。また、熱交換器54と、圧縮器62と、膨張弁60とは、熱媒体循環路52内に設置されている。
熱交換器54は、ファン56によって送風された外気と熱媒体循環路52内の熱媒体との間で熱交換させる。後で説明するように、熱交換器54には、膨張弁60を通過後の低圧低温の液体状態にある熱媒体が供給される。熱交換器54は、熱媒体と外気とを熱交換させることによって、熱媒体を加熱する。熱媒体は、加熱されることにより気化し、比較的高温で低圧の気体状態となる。
圧縮器62は、熱媒体循環路52内の熱媒体を圧縮して三流体熱交換器58側に送り出す。圧縮器62には、熱交換器54を通過後の熱媒体が供給される。即ち、圧縮器62には、比較的高温で低圧の気体状態の熱媒体が供給される。圧縮器62によって熱媒体が圧縮されることにより、熱媒体は高温高圧の気体状態となる。圧縮器62は、圧縮後の高温高圧の気体状態の熱媒体を、三流体熱交換器58側に送り出す。これによって、熱媒体循環路52内の熱媒体は、熱交換器54、圧縮器62、三流体熱交換器58、膨張弁60の順に循環する。
三流体熱交換器58の熱媒体循環路52には、圧縮器62から送り出された高温高圧の気体状態の熱媒体が供給される。三流体熱交換器58は、熱媒体循環路52内の熱媒体と、後述のタンク水循環路20内の水との間で熱交換を行うことができる。さらに、三流体熱交換器58は、熱媒体循環路52内の熱媒体と、後述の熱回収路88内の水との間で熱交換を行うことができる。即ち、三流体熱交換器58は、タンク水循環路20内の水を加熱する第1熱交換器、及び、熱回収路88内の水を加熱する第2熱交換器として機能する。熱媒体は、熱交換の結果、熱を奪われて凝縮する。これにより、熱媒体は、比較的低温で高圧の液体状態となる。
膨張弁60には、三流体熱交換器58を通過後の比較的低温で高圧の液体状態の熱媒体が供給される。熱媒体は、膨張弁60を通過することによって減圧され、低温低圧の液体状態となる。膨張弁60を通過した熱媒体は、上記の通り、熱交換器54に供給される。
後で詳しく説明するが、本実施例では、ヒートポンプ50は、調整弁90の開度に応じて(即ち、作動する暖房機76の数に応じて)、加熱能力(単位時間当たりの加熱量)を変化させることができる。具体的には、圧縮器62による熱媒体の圧縮率を変化させて、熱媒体の温度を変化させることにより、単位時間当たりの加熱量(加熱能力)を変化させることができる。本実施例では、熱媒体の圧縮率を高くすると、熱媒体の温度が高くなり、単位時間当たりの加熱量も高くなる。その結果、三流体熱交換器58で加熱された後の水の温度も高くなる。本実施例では、ヒートポンプ50は、バイパス路94を通過する水の流量の割合が高くなるほど、単位時間当たりの加熱量が大きくなるように、圧縮器62による熱媒体の圧縮率を調整する。
給湯系統104は、タンク10と、タンク水循環路20と、水道水導入路24と、供給路36と、バーナ加熱装置81を備える。
タンク10は、ヒートポンプ50によって加熱された温水を貯える。タンク10は、密閉型であり、断熱材によって外側が覆われている。タンク10内には満水まで水が貯留されている。タンク10には、サーミスタ12、14、16、18がタンク10の高さ方向に略均等間隔で取り付けられている。各サーミスタ12、14、16、18は、その取付位置の水の温度を測定する。
タンク水循環路20は、上流端がタンク10の下部に接続されており、下流端がタンク10の上部に接続されている。タンク水循環路20には、循環ポンプ22が介装されている。循環ポンプ22は、タンク水循環路20内の水を上流側から下流側へ送り出す。また、上述したように、タンク水循環路20は、三流体熱交換器58を通過している。そのため、ヒートポンプ50を作動させると、タンク水循環路20内の水が三流体熱交換器58で加熱される。従って、循環ポンプ22とヒートポンプ50を作動させると、タンク10の下部の水が三流体熱交換器58に送られて加熱され、加熱された水がタンク10の上部に戻される。タンク水循環路20は、タンク10に蓄熱するための水路である。
水道水導入路24は、上流端が水道水供給源32に接続されている。水道水導入路24の下流側は、第1導入路24aと第2導入路24bに分岐している。第1導入路24aの下流端は、タンク10の下部に接続されている。第2導入路24bの下流端は、供給路36の途中に接続されている。接続部には、第1導入路24a(即ち供給路36)を流れる水の流量と第2導入路24bを流れる水の流量の比率を調整する混合弁36aが配置されている。第1導入路24aには、逆止弁26が介装されている。第2導入路24bには、逆止弁28と水量センサ30が介装されている。水量センサ30は、第2導入路24b内を流れる水道水の流量を検出する。
供給路36は、上流端がタンク10の上部に接続されている。上述したように、供給路36の途中には、水道水導入路24の第2導入路24bが接続されている。第2導入路24bとの接続部より上流側の供給路36には、水量センサ34が介装されている。水量センサ34は、供給路36内を流れる水の流量を検出する。第2導入路24bとの接続部より下流側の供給路36には、バーナ加熱装置81が介装されている。バーナ加熱装置81は、供給路36内の水を加熱する。供給路36の下流端は給湯栓38に接続されている。供給路36には、バーナ加熱装置81をバイパスする流路であるバイパス路36bが設けられている。また、バイパス路36bには、バイパス路36bの開度を調整するためのバイパス制御弁36cが介装されている。
暖房系統108は、シスターン70と、暖房用水循環路71と、バーナ加熱装置82と、6個の暖房機76a、76b、76c、76d、76e、76fと、を備えている。以下では、暖房機76a〜76fを単に暖房機76と呼ぶ場合がある。暖房用水循環路71は、暖房往路72と、暖房復路84と、調整弁90と、熱回収路88と、バイパス路94と、循環流路96と、を備えている。暖房用水循環路71は、シスターン70内の水を循環させるための水路である。暖房用水循環路71内の水は、バーナ加熱装置82、三流体熱交換器58によって加熱される。
シスターン70は、上部が開放されている容器であり、内部に水を貯留している。シスターン70には、循環流路96の下流端と、暖房往路72の上流端とが接続されている。シスターン70内には、循環流路96から水が流入する。シスターン70内の水は、暖房往路72に導入される。
暖房往路72は、上流端がシスターン70に接続され、下流端が6本に分岐して各暖房機76a〜76fの往き口に接続されている。暖房往路72には、循環ポンプ74が介装されている。循環ポンプ74は、暖房往路72内の水を下流側に送り出すポンプである。後で詳しく説明するが、作動する暖房機76の数に応じて、暖房用循環路71内を循環する水の流量が変化する。即ち、循環ポンプ74の単位時間当たりの回転数が一定であっても、作動する暖房機76の数が増加すると、暖房往路72の抵抗が減少して、暖房用水循環路71内を循環する水の流量が増加する。従って、本実施例では、作動する暖房機76の数が多くなるほど、暖房用水循環路71内を循環する水の流量が増加する。暖房機76a〜76fより上流側の暖房往路72には、バーナ加熱装置82が介装されている。バーナ加熱装置82は、暖房往路72内の水を加熱する。バーナ加熱装置82が作動する様子は、図5に図示している。バーナ加熱装置82は、ヒートポンプ50よりも、暖房用水循環路71内を循環する水を加熱する能力が高い。言い換えると、バーナ加熱装置82は、ヒートポンプ50よりも、単位時間当りの加熱量が大きい。バーナ加熱装置82で加熱された水は、各暖房機76a〜76fに供給される。また、暖房往路72のバーナ加熱装置82の下流側には、サーミスタ78が介装されている。サーミスタ78は、バーナ加熱装置82を通過した後の暖房往路72内の水の温度を測定する。
各暖房機76a〜76fは、暖房往路72から供給される水の熱を利用して、居室を暖房する端末である。各暖房機76a〜76fは、いずれも、互いに並列に配置されている。作動している各暖房機76a〜76fには、暖房往路72から水が供給される。一方、停止している(作動していない)各暖房機76a〜76fには、暖房往路72から水が供給されない。暖房往路72から供給される水は、暖房に利用されると、熱を奪われ、比較的低温の水となる。暖房に利用された後の比較的低温の水は、暖房復路84に導入される。
暖房復路84は、上流端が6本に分岐して各暖房機76a〜76fの戻り口に接続され、下流端がバイパス路94の上流端及び熱回収路88の上流端に接続されている。暖房復路84には、サーミスタ86が介装されている。サーミスタ86は、暖房復路84内の水の温度を測定する。
熱回収路88は、上流端がバイパス路94の上流端及び暖房復路84の下流端に接続され、下流端がバイパス路94の下流端及び循環流路96の上流端に接続されている。熱回収路88は、三流体熱交換器58を通過している。そのため、ヒートポンプ50を作動させると、熱回収路88内の水が三流体熱交換器58で加熱される。熱回収路88の三流体熱交換器58の下流側には、サーミスタ92が介装されている。サーミスタ92は、三流体熱交換器58を通過した後の熱回収路88内の水の温度を測定する。
バイパス路94は、上流端が暖房復路84の下流端及び熱回収路88の上流端に接続され、下流端が熱回収路88の下流端及び循環流路96の上流端に接続されている。即ち、バイパス路94は、三流体熱交換器58の上流側と下流側とをバイパスする。
調整弁90は、暖房復路84の下流端と、熱回収路88の上流端と、バイパス路94の上流端との接続部分に取り付けられている。調整弁90は、その開度を変化させることによって、熱回収路88を通過する水の流量(三流体熱交換器58を通過する水の流量)と、バイパス路94を通過する水の流量との割合を変化させることができる。本実施例の調整弁90には、例えば三方弁が用いられる。後で詳しく説明するが、調整弁90は、作動する暖房機76の数に応じて開度を変化させることができる。本実施例では、調整弁90は、作動する暖房機76の数が多くなる程、バイパス路94を通過する第2熱媒体の流量の割合が高くなるように、開度を変化させる。
循環流路96は、上流端が熱回収路88の下流端及びバイパス路94の下流端に接続され、下流端がシスターン70に接続されている。循環流路96には、サーミスタ98が介装されている。サーミスタ98は、循環流路96内の水の温度を測定する。
制御装置100は、給湯系統104、ヒートポンプ系統106、及び、暖房系統108と電気的に接続されており、各構成要素の動作を制御する。
(作動する暖房機76の数に応じた設定)
上記の通り、本実施例では、作動する暖房機76の数に応じて、暖房用水循環路71内の水の流量が変化する。また、調整弁90は、作動する暖房機76の数に応じて開度を変化させる。
図2は、作動する暖房機76の数毎のポンプ流量、調整弁ステップ、揚程、三流体熱交流量、及び、熱交流量の割合の各設定値を示す表である。
図2中のポンプ流量とは、暖房用水循環路71内を流れる水の流量(L/min)を示す数値である。本実施例では、循環ポンプ74の回転数は変化しないが、作動する暖房機76が1個増える毎に、配管抵抗が減少し、その結果、暖房用水循環路71内を流れる水の流量が2L/minずつ増える。
図2中の調整弁ステップとは、調整弁90の開度を示す数値である。値が大きくなるほど、バイパス路94を通過する流量の割合が大きくなる。例えば、調整弁ステップ「400」は、暖房用水循環路71を循環する水の全量が熱回収路88(三流体熱交換器58)を通過し、バイパス路94を全く通過しないときの調整弁90の開度である。調整弁ステップ「880」、「1080」、「1840」は、いずれも、暖房用水循環路71を循環する水の一部が熱回収路88(三流体熱交換器58)を通過し、他の一部がバイパス路94を通過するときの調整弁90の開度である。なお、調整弁ステップ「2700」が、暖房用水循環路71を循環する水の全量がバイパス路94を通過し、熱回収路88(三流体熱交換器58)を全く通過しないときの調整弁90の開度である。
図2中の揚程とは、循環ポンプ74の揚程(kPa)を示す数値である。循環ポンプ74の揚程は、通常、暖房用水循環路71内を流れる水の流量が増加するほど低下する。本実施例では、作動する暖房機76の数にかかわらず、循環ポンプ74の揚程の値が、所定の基準値(50kPa)以上になるように、調整弁90の開度が調整されている。ここで、所定の基準値とは、循環ポンプ74の揚程の値がこの基準値を下回る場合、暖房用水循環路71内で、必要な流量の水を循環することが困難となる可能性が高い値である。なお、図2中、揚程の値が「77(61)」のように表わされている箇所がある。このうち、括弧外の数値「77」は、調整弁90の開度を対応する調整弁ステップの値(880)に調整した場合の揚程の値を示し、括弧内の数値「(61)」は、調整弁90の開度を対応する調整弁ステップの値に調整しなかった場合(即ち、調整弁ステップの値を400に維持した場合)の揚程の値を示す。
図2中の三流体熱交流量とは、三流体熱交換器58を流れる水の流量(L/min)を示す数値である。
図2中の熱交流量の割合とは、暖房用水循環路71内を流れる水の流量のうち、三流体熱交換器58を流れる水の流量の割合(%)を示す数値である。
例えば、作動する暖房機76の数が1個の場合、循環ポンプ74の作動により、暖房用水循環路71内を流れる水の流量が2L/minになる。このとき、調整弁90は、調整弁ステップが400になるように開度を調整する。即ち、暖房用水循環路71を循環する水の全量が熱回収路88(三流体熱交換器58)を通過する。この場合の循環ポンプ74の揚程は100kPaである。また、上記の通り、暖房用水循環路71を循環する水の全量が熱回収路88(三流体熱交換器58)を通過するため、三流体熱交流量は2L/minであり、熱交流量の割合も100%である。
また、例えば、作動する暖房機76の数が4個の場合、循環ポンプ74の作動により、暖房用水循環路71内を流れる水の流量が8L/minになる。このとき、調整弁90は、調整弁ステップが1080になるように開度を調整する。即ち、暖房用水循環路71を循環する水の一部が熱回収路88(三流体熱交換器58)を通過し、他の一部がバイパス路94を通過する。この場合の循環ポンプ74の揚程は70kPaである。また、この場合、三流体熱交流量は3.5L/minであり、熱交流量の割合は44%である。
(給湯暖房システムの動作)
次いで、本実施例の給湯暖房システム2の動作について説明する。給湯暖房システム2は、蓄熱運転、給湯運転、暖房運転を実行することができる。以下、各運転について説明する。
(蓄熱運転)
蓄熱運転は、ヒートポンプ50で生成した熱により、タンク10内の水を加熱する運転である。図1中の実線矢印は、蓄熱運転中におけるヒートポンプ50の熱媒体の流れ、及び、タンク10の水の流れを示している。制御装置100によって蓄熱運転の実行が指示されると、ヒートポンプ50が作動するとともに、循環ポンプ22が回転する。この際、ヒートポンプ50では、圧縮器62が作動する。
ヒートポンプ50が作動することにより、熱媒体循環路52内の熱媒体は、熱交換器54、圧縮器62、三流体熱交換器58、膨張弁60の順に循環する。この場合、三流体熱交換器58を通過する熱媒体循環路52内の熱媒体は、高温高圧の気体状態である。また、循環ポンプ22が回転すると、タンク水循環路20内をタンク10内の水が循環する。即ち、タンク10の下部に存在する水がタンク水循環路20内に導入され、導入された水が三流体熱交換器58を通過する際に、熱媒体循環路52内の熱媒体の熱によって加熱され、加熱された水がタンク10の上部に戻される。これにより、タンク10に高温の水が貯められる。タンク10の上部には、高温の水の層が形成され、下部には、低温の水の層が形成される。
(給湯運転)
給湯運転は、タンク10内の水を給湯栓38に供給する運転である。図1中の破線矢印は、給湯運転中におけるタンク10の水の流れを示している。給湯運転は、上記の蓄熱運転中にも実行することができる。給湯栓38が開かれると、制御装置100は、混合弁36aを開く。すると、水道水供給源32からの水圧によって、水道水導入路24(第1導入路24a)からタンク10の下部に水道水が流入する。同時に、タンク10上部の温水が、供給路36を介して給湯栓38に供給される。
制御装置100は、タンク10から供給路36に供給される水の温度(即ち、サーミスタ12の検出温度)が、給湯設定温度より高い場合には、混合弁36aを調整して、第2導入路24bから供給路36に水道水を導入する。従って、タンク10から供給された水と第2導入路24bから供給された水道水とが、供給路36内で混合される。制御装置100は、給湯栓38に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、混合弁36aの開度比率を調整する。一方、制御装置100は、タンク10から供給路36に供給される水の温度が、給湯設定温度より低い場合には、バーナ加熱装置81を作動させる。従って、供給路36を通過する水がバーナ加熱装置81によって加熱される。加熱された水は、バイパス制御弁36cで開度調整されたバイパス路36bからの水と混合されて、給湯栓38に供給される。制御装置100は、給湯栓38に供給される水の温度が、給湯設定温度と一致するように、バーナ加熱装置81の出力を制御する。
(暖房運転)
暖房運転は、暖房機76を作動させて居室を暖房する運転である。図3、図4は、暖房運転時に制御装置100が実行する処理を示すフローチャートである。図5は、1個の暖房機76aのみが作動している場合の暖房運転中の各構成要素の動作を示す。図5中の実線矢印は、ヒートポンプ50の熱媒体の流れ、及び、暖房用水循環路71内の水の流れを示している。また、図6は、4個の暖房機76a〜76dが作動している場合の暖房運転中の各構成要素の動作を示す。
ユーザによって暖房運転の実行が指示されると、S10では、制御装置100は、まず、作動する暖房機76の数に応じて、調整弁90の開度を調整する。具体的には、S10では、制御装置10は、作動する暖房機76の数に応じて予め設定されている調整弁ステップ(図2参照)に、調整弁90の開度を調整する。
これにより、シスターン70内の水が、シスターン70から、暖房往路72、暖房機76、暖房復路84、熱回収路88、及び、循環流路96をこの順で通過してシスターン70に戻る経路が形成される(図5参照)。また、調整弁90の開度によっては、熱回収路88を流れる水の一部が、バイパス路94を通過して、循環流路96に導入される経路も形成される(図6参照)。
次いで、S12では、制御装置100は、所定の回転数で循環ポンプ74を作動させる。
次いで、S14では、制御装置100は、温調制御(図4参照)を開始する。温調制御の内容は、後で詳しく説明する。温調制御が開始されることにより、上記経路を循環する水が、バーナ加熱装置82とヒートポンプ50の少なくとも一方によって加熱され、加熱された水が作動する暖房機76に供給される。作動する暖房機76は、供給された水の熱を利用して、居室を暖房する。
S14で温調制御を開始すると、S16に進み、制御装置100は、作動する暖房機76の数が変化することを監視する。作動する暖房機76の数が変化した場合、制御装置100は、S16でYESと判断し、S18に進む。
S18では、制御装置100は、作動する暖房機76の数が0になったか否かを判断する。作動する暖房機76の数が0ではない場合、制御装置100は、S18でNOと判断し、S10に戻る。S10では、制御装置100は、その時点で作動している暖房機76の数に応じて、調整弁90の開度を再調整する。
一方、作動する暖房機76の数が0の場合、制御装置100は、S18でYESと判断し、S20に進む。S20では、制御装置100は、作動中のヒートポンプ50、バーナ加熱装置82、及び、循環ポンプ74をすべて停止させる。S20を終えると、暖房運転が終了する。
次いで、図4を参照して、温調制御の内容を説明する。温調制御は、暖房機76に供給される水の温度が、所定の設定温度(例えば、40℃)になるように、制御装置100が実行する制御である。温調制御が開始されると(図3のS14参照)、制御装置100は、S30〜36の処理(バーナ加熱装置82の制御処理)と、S40〜46の処理(ヒートポンプ50の制御処理)とを並行して実行する。以下、両処理を順に説明する。
S30では、制御装置100は、サーミスタ78の検出温度T1が所定の閾値Tbon以下になることを監視する。ここで、閾値Tbonは、バーナ加熱装置82を作動させるための閾値であって、例えば、30℃とすることができる。サーミスタ78の検出温度T1が所定の閾値Tbon以下である場合、制御装置100は、S30でYESと判断し、S32に進む。
S32では、制御装置100は、バーナ加熱装置82を作動させる。これにより、暖房往路72を通過する水が、バーナ加熱装置82によって加熱される。S32でバーナ加熱装置82を作動させると、制御装置100は、S34に進む。
S34では、制御装置100は、サーミスタ78の検出温度T1が所定の閾値Tboff以上になることを監視する。ここで、閾値Tboffは、バーナ加熱装置82を停止させるための閾値であって、例えば45℃とすることができる。閾値Tboffは、上記の所定の設定温度(例えば40℃)より高温である。サーミスタ78の検出温度T1が所定の閾値Tboff以上である場合、制御装置100は、S34でYESと判断し、S36に進む。
S36では、制御装置100は、バーナ加熱装置82を停止させる。これにより、暖房往路72を通過する水は、バーナ加熱装置82によって加熱されなくなる。この場合、バーナ加熱装置82の下流側の暖房往路72内の水(即ち、暖房機76に供給される水)の温度が、所定の設定温度より高温であることを意味する。従って、それ以上、暖房往路72を通過する水をバーナ加熱装置82で加熱する必要がない。そのため、本実施例では、サーミスタ78の検出温度T1が所定の閾値Tboff以上になる場合に、バーナ加熱装置82を停止させる。S36でバーナ加熱装置82を停止させると、制御装置100は、S30に戻る。
一方、S40では、制御装置100は、サーミスタ92の検出温度T2が所定の閾値Thon以下になることを監視する。ここで、閾値Thonは、ヒートポンプ50を作動させるための閾値であって、例えば、37℃とすることができる。閾値Thonは、上記の閾値Tbon(例えば30℃)よりも高温に設定されている。サーミスタ92の検出温度T2が所定の閾値Thon以下である場合、制御装置100は、S40でYESと判断し、S42に進む。
S42では、制御装置100は、ヒートポンプ50を作動させる。これにより、熱回収路88を通過する水が、三流体熱交換器58内で、熱媒体循環路52内の熱媒体の熱によって加熱される。この際、制御装置100は、調整弁90の開度に応じて(即ち、作動する暖房機76の数に応じて)、圧縮器62による熱媒体の圧縮率を変化させて、単位時間当たりの加熱量(加熱能力)を変化させる。本実施例では、制御装置100は、バイパス路94を通過する水の流量の割合が高くなるほど、単位時間当たりの加熱量が大きくなるように、圧縮器62による熱媒体の圧縮率を調整する。S42でヒートポンプ50を作動させると、制御装置100は、S44に進む。
S44では、制御装置100は、サーミスタ86の検出温度T2が所定の閾値Thoff以上になることを監視する。ここで、閾値Tboffは、ヒートポンプ50を停止させるための閾値であって、例えば40℃とすることができる。閾値Thoffは、上記の閾値Tboff(例えば45℃)よりも低温に設定されている。サーミスタ86の検出温度T2が所定の閾値Thoff以上である場合、制御装置100は、S44でYESと判断し、S46に進む。
S46では、制御装置100は、ヒートポンプ50を停止させる。これにより、熱回収路88を通過する水は、三流体熱交換器58内で、熱媒体循環路52内の熱媒体の熱によって加熱されなくなる。暖房復路84内の水の温度が上昇すると、三流体熱交換器58を通過する熱媒体循環路52内の熱媒体の温度と、三流体熱交換器58を通過する熱回収路88内の水の温度の差が小さくなり、ヒートポンプ50による加熱効率が低下する。そのため、本実施例では、サーミスタ86の検出温度T2が所定の閾値Thoff以上になる場合に、ヒートポンプ50を停止させる。S46でヒートポンプ50を停止させると、制御装置100は、S40に戻る。
上記の通り、温調制御が開始されると、制御装置100は、S30〜S36の処理と、S40〜S46の処理とを、繰り返し実行する。ただし、上記の通り、作動する暖房機76の数が0になる場合(図3のS18でYESの場合)、制御装置100は、作動中のヒートポンプ50、バーナ加熱装置82、及び、循環ポンプ74をすべて停止させる。この場合、図4の温調制御も終了する。
(暖房運転の具体例)
暖房運転の具体例を挙げて説明する。例えば、ユーザが、6個の暖房機76a〜76fのうち、1個の暖房機76aを作動させて暖房運転が開始される場合、まず、制御装置100は、調整弁90の開度を、調整弁ステップ「400」に設定し(図2参照)、暖房用水循環路71を循環する水の全量が熱回収路88(三流体熱交換器58)を通過し、バイパス路94を全く通過しないようにする(図3のS10)。これにより、図5に示すように、シスターン70内の水が、シスターン70から、暖房往路72、暖房機76、暖房復路84、熱回収路88、及び、循環流路96をこの順で通過してシスターン70に戻る経路が形成される。次いで、制御装置100は、循環ポンプ74を作動させる(図3のS12)。これにより、暖房用水循環路71内を流れる水の流量が2L/minになる。
次いで、制御装置100は、温調制御(図4参照)を開始する。暖房運転開始直後は、暖房用水循環路71内の各部の水の温度は比較的低い。本例では、この時点では、サーミスタ78の検出温度T1が閾値Tbon(例えば30℃)より低く、かつ、サーミスタ92の検出温度T2が閾値Thon(例えば37℃)より低い(図4のS30でYES、及び、S40でYES)。そのため、本例では、制御装置100は、ヒートポンプ50とバーナ加熱装置82を両方作動させる(図4のS32及びS42)。これにより、図5に示すように、上記経路を循環する水は、暖房往路72を通過する際にバーナ加熱装置82によって加熱されるとともに、熱回収路88を通過する際に、三流体熱交換器58内で、熱媒体循環路52内の熱媒体の熱によって加熱される。この結果、作動している1個の暖房機76aには、バーナ加熱装置82とヒートポンプ50の両方を用いて加熱された水が供給される。暖房機76aは、供給された水の熱を利用して、居室を暖房する。
上記の運転を継続すると、暖房用水循環路71内の各部の水の温度が上昇していく。制御装置100は、サーミスタ78の検出温度T1が所定の閾値Tboff(例えば45℃)以上になると(図4のS34でYES)、まず、バーナ加熱装置82を停止させる(図4のS36)。
バーナ加熱装置82が停止しても、ヒートポンプ50が作動し続けているため、暖房用水循環路71内の各部の水の温度はさらに上昇していく。制御装置100は、サーミスタ92の検出温度T2が所定の閾値Thoff(例えば40℃)以上になると(図4のS44でYES)、ヒートポンプ50も停止させる(図4のS46)。この場合、暖房機76aは、暖房用水循環路71内を循環する水の余熱を利用して居室を暖房する。
この状態で暖房機76aが作動し続けると、暖房用水循環路71内を循環する水の温度は次第に低くなっていく。制御装置100は、サーミスタ92の検出温度T2が、再び所定の閾値Thon(例えば37℃)以下になると(図4のS40でYES)、ヒートポンプ50を再度作動させる。これにより、熱回収路88を通過する水が加熱される。
これにより、暖房用水循環路71内の各部の水の温度が再び上昇していく。制御装置100は、サーミスタ92の検出温度T2が再び所定の閾値Thoff(例えば40℃)以上になると(図4のS44でYES)、ヒートポンプ50を再度停止させる(図4のS46)。このように、ヒートポンプ50の作動と停止を繰り返しながら、安定した暖房運転を継続することができる。この場合、ヒートポンプ50がバーナ加熱装置82より優先して作動させるため、エネルギー効率の良い暖房運転が実現される。
この状態から、さらに、作動する暖房機の数が1個(暖房機76a)から4個(暖房機76a〜76d)に増加する場合の例についてさらに説明する。この場合、図6に示すように、制御装置100は、調整弁90の開度を、調整弁ステップ「1080」に設定し(図2参照)、暖房用水循環路71を循環する水の一部が熱回収路88(三流体熱交換器58)を通過し、他の一部がバイパス路94を通過するようにする(図3のS16でYES、S18でNO、及び、S10)。次いで、制御装置100は、循環ポンプ74を作動させる(図3のS12)。これにより、暖房用水循環路71内を流れる水の流量が8L/minになる(図2参照)。
作動する暖房機の数が1個(暖房機76a)から4個(暖房機76a〜76d)に増加したことに伴って、暖房機76a〜76dにおける放熱量も増加する。その結果、暖房用水循環路71内の各部の水の温度が再び低くなる場合がある。本例では、この時点で、サーミスタ78の検出温度T1が閾値Tbon(例えば30℃)より低く、かつ、サーミスタ92の検出温度T2が閾値Thon(例えば37℃)より低くなる(図4のS30でYES、及び、S40でYES)。そのため、制御装置100は、ヒートポンプ50とバーナ加熱装置82を再び両方作動させる(図4のS32及びS42)。上記の通り、ヒートポンプ50の単位時間当たりの加熱量(加熱能力)は、調整弁90の開度に応じて(即ち、作動する暖房機76の数に応じて)調整される。この例では、制御装置100は、バイパス路94を通過する水の流量の割合が高くなったことに伴い(即ち、作動する暖房機76の数が増加して、放熱量が増加したことに伴い)、単位時間当たりの加熱量が大きくなるように、圧縮器62による熱媒体の圧縮率を調整する。これにより、図5に示すように、上記経路を循環する水は、暖房往路72を通過する際にバーナ加熱装置82によって加熱されるとともに、熱回収路88を通過する際に、三流体熱交換器58内で、熱媒体循環路52内の熱媒体の熱によって加熱される。三流体熱交換器58によって加熱された水の温度は、暖房機76aのみを作動させる場合と比べて高くなる。この結果、作動している1個の暖房機76aには、バーナ加熱装置82とヒートポンプ50の両方を用いて加熱された水が供給される。暖房機76a〜76dは、供給された水の熱を利用して、居室を暖房する。
以降の各処理は、上記の1個の暖房機76aのみが作動する場合と同様である。また、作動する暖房機76の数が増減する場合も、同様の処理を実行する。ただし、作動する暖房機76の数が0になる場合(図3のS18でYES)、制御装置100は、作動中のヒートポンプ50、バーナ加熱装置82、及び、循環ポンプ74をすべて停止させる(図3のS20参照)。この場合、暖房運転が終了する。
以上、本実施例の給湯暖房システム2の構成及び動作について説明した。上記の通り、本実施例の給湯暖房システム2では、調整弁90の開度を変化させることによって、三流体熱交換器58を通過する水の流量と、バイパス路94を通過する水の流量の割合を変化させることができる。従って、この給湯暖房システム2では、調整弁90の開度を調整することにより、状況に応じて、三流体熱交換器58を通過する暖房用水循環路71内の水の流量を適切に変更することが可能である。
また、本実施例の給湯暖房システム2では、作動する暖房機76の数が多くなるほど、バイパス路94を通過する水の流量の割合を高くするように、調整弁90の開度を変化させる(図2参照)。そのため、循環ポンプ74の作動により、作動する暖房機76の数の増加に伴って、暖房用水循環路71を循環する水の流量が増加する場合に、バイパス路94を通過する水の流量の割合を高くすることにより、循環ポンプ74の揚程が不足することを抑制し、暖房用水循環路71を循環する水の全量を適切に循環させることができる。そのため、作動する各暖房機76に、必要な量の水を供給することができる。即ち、本実施例の給湯暖房システム2によると、作動する暖房機76の数が多くなる状況において、バイパス路94を通過する水の流量を適切に変更することができる。
また、本実施例では、調整弁90の開度は、作動する暖房機76の数にかかわらず、循環ポンプ74の揚程の値が所定の基準値(50kPa)以上になるように調整されている。そのため、作動する暖房機76の数が多くなる場合であっても、暖房用水循環路71内で、必要な流量の水を循環させることができる。
また、本実施例では、ヒートポンプ50は、単位時間当たりの加熱量(即ち加熱能力)を変化させることが可能である。ヒートポンプ50は、バイパス路94を通過する水の流量の割合が高くなるほど(即ち、作動する暖房機76の数が増加するほど)、単位時間当たりの加熱量が大きくなるように、単位時間当たりの加熱量を変化させてもよい。この構成によると、作動する暖房機76の数に応じて、ヒートポンプ50によって水を適切に加熱することができる。
また、本実施例の給湯暖房システム2は、ヒートポンプ50に加えて、バーナ加熱装置82を熱源として備えている。そのため、ヒートポンプ50によって水を十分に加熱できない場合に、バーナ加熱装置82を補助熱源として利用することによって水を目標温度まで加熱することができる。
本実施例の給湯暖房システム2が「暖房システム」の一例である。熱媒体循環路52、暖房用水循環路71が、それぞれ、「第1熱媒体循環路」、「第2熱媒体循環路」の一例である。三流体熱交換器58が「熱交換器」の一例である。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(変形例1) 給湯暖房システム2は、暖房機76a〜76fとは別に、高温暖房機を備えてもよい。さらに、給湯暖房システム2は、暖房機76a〜76fを用いた暖房運転(以下、本変形例では「低温暖房運転」と呼ぶ)に加えて、上記の高温暖房機を用いた高温暖房運転を実行してもよい。高温暖房運転では、制御装置100は、調整弁90の開度を、調整弁ステップ「2700」になるように調整する。即ち、制御装置100は、暖房用水循環路71を循環する水の全量がバイパス路94を通過し、熱回収路88(三流体熱交換器58)を全く通過しないように調整弁90の開度を調整する。即ち、高温暖房運転では、ヒートポンプ50を作動させずに、バーナ加熱装置82のみを熱源として用いる。なお、高温暖房運転では、高温暖房機に供給される水の設定温度は、上記の低温暖房運転における設定温度より高い。
(変形例2) 制御装置100は、暖房運転中に、各サーミスタ78、86、92、98の検出温度を監視し、調整弁90の開度から計算される各部の水の温度と、各サーミスタ78、86、92、98の実際の検出温度との間に所定の閾値以上の差があるか否かを監視していてもよい。調整弁90の開度から計算される各部の水の温度と、各サーミスタ78、86、92、98の実際の検出温度との間に所定の閾値以上の差がある場合、制御装置100は、エラーが発生していると判断し、暖房運転を停止してもよい。
(変形例3) 制御装置100は、暖房運転を実行していない間に、調整弁90の動作チェックを行ってもよい。具体的には、制御装置100は、調整弁90に、三流体熱交換器58側に全開(以下、本変形例では「全開」と呼ぶ)にする動作と、バイパス路94側に全開(以下、本変形例でが「全閉」と呼ぶ)にする動作を行わせる。通常、制御装置100は、調整弁90が全開になると、その旨を示す信号(いわゆる 「リミッター」)を検出する。同様に、制御装置100は、調整弁90が全閉になる場合も、その旨を示す信号(いわゆる 「リミッター」)を検出する。この動作チェックの結果、制御装置100がリミッターを検出しなければ、制御装置100は、調整弁90の全開、全閉の設定が正常でないと判断し、その旨の通知を行うことができる。
2:給湯暖房システム
10:タンク
12、14、16、18:サーミスタ
20:タンク水循環路
22:循環ポンプ
24:水道水導入路
24a:第1導入路
24b:第2導入路
26:逆止弁
28:逆止弁
30:水量センサ
32:水道水供給源
34:水量センサ
36:供給路
36a:混合弁
36b:バイパス路
36c:バイパス制御弁
38:給湯栓
50:ヒートポンプ
52:熱媒体循環路
54:熱交換器
56:ファン
58:三流体熱交換器
60:膨張弁
62:圧縮器
70:シスターン
71:暖房用水循環路
72:暖房往路
74:循環ポンプ
76a、76b、76c、76d、76e、76f:暖房機
78:サーミスタ
81:バーナ加熱装置
82:バーナ加熱装置
84:暖房復路
86:サーミスタ
88:熱回収路
90:調整弁
92:サーミスタ
94:暖房用バイパス路
96:循環流路
98:サーミスタ
100:制御装置
104:給湯系統
106:ヒートポンプ系統
108:暖房系統

Claims (3)

  1. 暖房システムであり、
    第1熱媒体を循環させる第1熱媒体循環路を備えるヒートポンプと、
    第2熱媒体を循環させる第2熱媒体循環路と、
    第2熱媒体循環路内の第2熱媒体を下流側へ送り出す循環ポンプと、
    第1熱媒体との熱交換によって、第2熱媒体を加熱する熱交換器と、
    第2熱媒体の熱を利用して暖房する複数個の暖房機と、
    第2熱媒体循環路に設けられて、熱交換器の上流側と下流側とを接続するバイパス路と、
    バイパス路に設けられて、開度を変化させることによって、熱交換器を通過する第2熱媒体の流量とバイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合を変化させる調整弁と、
    を備え、
    循環ポンプの作動により、複数個の暖房機のうち、作動する暖房機の数が多くなるほど、第2熱媒体循環路内を循環する第2熱媒体の流量が増加し、
    調整弁は、複数個の暖房機のうち、作動する暖房機の数が多くなるほど、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合が高くなるように、開度を変化させ
    ヒートポンプは、単位時間当たりの加熱量を変化させることが可能であり、
    ヒートポンプは、バイパス路を通過する第2熱媒体の流量の割合が高くなるほど、単位時間当たりの加熱量が大きくなるように、単位時間当たりの加熱量を変化させる、
    ことを特徴とする暖房システム。
  2. 調整弁は、さらに、循環ポンプの揚程の値が所定の基準値以上になるように、開度を変化させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の暖房システム。
  3. ヒートポンプに比べて単位時間当たりの加熱量が大きく、第2熱媒体を加熱する加熱装置をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の暖房システム。
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