JP5746805B2 - 高周波用双極断路器 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波用双極断路器に関し、さらに言えば、数kHz〜数百kHzの高周波で数百A以上の大電流が流れる電力変換回路、共振回路、高周波電力送電といった用途に好適に使用できる高周波用双極断路器に関する。
従来、高周波・大電流の切換、開閉などの用途には、電磁式断路器、電動モータ式(電動式)断路器、空圧式断路器などが用いられている。これら断路器のなかで、電磁式断路器は、開閉速度が数十msecと短いという利点があるため、高速で切り換えたり開閉したりすることが必要な用途に用いられている。その一例が特許文献1に開示されている(段落0017〜0026、図4〜6参照)。
特許文献1の図4〜図6に記載されている構成を図13〜図15に示す。図13は従来の電磁式断路器(高周波用単極断路器)の構成を示す正面図、図14はその左側面図、図15はその平面図である。ただし、特許文献1の図4〜図6では固定電極と可動電極が水冷式となっているが、図13〜図15では自然空冷式に変えている点で、両者は異なっている。
図13〜図15に示すように、従来の電磁式断路器1000は、二つの銅製の固定電極102と、それら固定電極102に対して相対移動可能な一つの銅製の可動電極101とを備えている。自然空冷式であるから、特許文献1の図4〜図6の電磁式断路器とは異なり、固定電極102と可動電極101は、冷却水用ニップルや給水路を備えていない。
二つの固定電極102は、互いに間隔をあけてベース板110の上面にボルトによって固定されている。図13では、ベース板110は水平に配置されているので、固定電極102は水平方向に並んでいる。各固定電極102には、それと直交する方向(図13では下方)に銅製の接続導体124が接続されている。したがって、接続導体124は、ベース板110を貫通して垂直下方に突出している。各固定電極102とそれに対応する接続導体124は、一体的に形成されたものである。
ベース板110の上方には、2本のガイド軸104によって、所定間隔をあけてソレノイド取付板109が装着されている。各ガイド軸104は、その下端部の近傍に設けられた軸受け119とナット120でベース板110を挟み込むようにして固定されており、ベース板110に対して直立している。各ガイド軸104の上端部は、ナット120を用いてソレノイド取付板109に固定されている。
ベース板110とソレノイド取付板109の間の空間には、2本のガイド軸104によって、押え板111が上下方向にスライド可能として配置されている。押え板111には、一つの可動電極101が装着された可動電極ホルダー113が固定されている。可動電極101と押え板111の間には、押圧バネ112が配置されている。これは、可動電極101が二つの固定電極102に跨るように押圧・接触せしめられた時に、可動電極101と固定電極102の間に所望の接触圧力を生成するためである。
押え板111の下面の両端部には、スライドブッシュ107が固定されており、押え板111は、これら二つのスライドブッシュ107内に対応するガイド軸104をそれぞれ挿通させることで、上下にスライド可能とされている。ガイド軸104の外側には、ガイド軸104と同心となるように戻しバネ114が配置されており、その戻しバネ114によって押え板111は常時、上向きに付勢されている。
ソレノイド取付板109には、ソレノイド103とコア116を持つ電磁石が二つ、隣接して固定されている。二つのコア116の上端部は、連結棒117によって相互に連結されていて、両ソレノイド103に通電すると、これらのコア116が同時に下方に移動するようになっている。連結棒117は、二つのコア116の間に上下方向に配置されたガイド軸105に係合されていて(図14及び図15を参照)、二つのコア116はガイド軸105に沿って上下に移動するようになっているので、コア116の上下動に伴って押え板111が上下動する。ガイド軸105の下端はソレノイド取付板109に固定されている。ガイド軸105の外側には、ガイド軸105と同心となるように戻しバネ115が配置されており、その戻しバネ115によって連結棒117ひいてはコア116は、常時、上向きに付勢されているので、ソレノイド103への通電が停止されると、コア116は図13の状態に復帰する。
コア116の下端は、ソレノイド取付板109の透孔(図示せず)を介して押え板111に当接しているため、両電磁石に通電すると、コア116はガイド軸105に沿って図13の状態から下降し、それに伴って押え板111と可動電極ホルダー113が下降する。その結果、図19に示すように、可動電極ホルダー113に保持されている可動電極101は、直下にある二つの固定電極102にそれらを跨ぐように衝突・接触し、その接触状態を保つ。こうして、二つの固定電極102は、可動電極101によって相互に連結され、電磁式断路器1000の持つ電流回路が導通状態になる。
両電磁石への通電を停止すると、吸引力がなくなるため、戻しバネ115の弾性力によってコア116は元の位置(図13の位置)に復帰する。このため、押え板111も戻しバネ114の弾性力によって元の位置(図13の位置)に復帰する。その結果、可動電極101は固定電極102から離れ、図13の初期状態に復帰する。こうして、電磁式断路器1000の持つ電流回路が再び遮断状態になる。
なお、上述した従来の電磁式断路器1000では、その外部に電磁式断路器1000の接点(回路)のON、OFFを知らせるために、ON用、OFF用のリミットスイッチ118が装着されている。これら二つのリミットスイッチ118は、ソレノイド取付板109に下端が取り付けられたスイッチ取付板122に装着されており、連結棒117に固定されたスイッチ駆動片123によってON・OFF操作されるようになっている。
特開2003−123598号公報
ところで、数kHz〜数百kHzの高周波で数百A以上の大電流が流れる回路では、安全上の理由などから、往々にして単相の往復電流回路を同時に2線とも開閉する構造が必要な場合がある。このような開閉器構造は、通常、「双極単投スイッチ」と呼ばれる。
例えば、図22に示すように、端子U0から端子U1と端子V1を通って端子V0まで電流が流れる回路に「双極単投スイッチ」を設ける場合、端子U0と端子U1の間にスイッチS1が設けられると共に、端子V0と端子V1の間にスイッチS2が設けられる。そして、二つのスイッチS1とS2は同時に開閉(ON、OFF)される。
上述した従来の電磁式断路器1000は、単相の往復電流回路を1線だけ開閉する構造であるから、「単極単投スイッチ」の動作をするだけである。そこで、この電磁式断路器1000を2個組み合わせると、「双極単投スイッチ」を構成することが可能であるが、そうすると次のような問題がある。
第一の問題は、断路器が持つインダクタンスが大きくなることから、不可避的に生じる電圧降下による電圧損失が大きくなり、また、漏れ磁束に伴う渦電流素損失により周辺にある金属部品が過度に発熱する、ということである。第二の問題は、嵩が大きくなり、広い設置スペース(例えば電磁式断路器1000の占有面積の約2倍)が必要となる、ということである。そして、第三の問題は、二つの電磁石のコアの移動によって可動電極が固定電極に与える衝撃が、同じ方向に作用するため、固定電極の支持構造に高い強度(例えば電磁式断路器1000に必要な強度の約2倍)が必要になる、ということである。
まず、インダクタンスに関する第一の問題について説明する。図16と図18に示すように、従来の電磁式断路器1000では、隣接する接続導体124の間の間隔がかなり大きい(例えば50mm〜70mm)ため、接続導体124の間の領域(斜線部分)の面積が大きくなる。そして、電磁式断路器1000が2台組み合わされるので、その面積は2倍になる。
また、流れる往復電流は、図19と図21に示すように、一方の電磁式断路器1000においてそのベース板110に直交する往復電流1、他方の電磁式断路器1000においてそのベース板110に直交する往復電流2、二つの電磁式断路器1000の間におけるベース板110に平行な電流路を流れる往復電流3及び4、一方の電磁式断路器1000においてその固定電極102と可動電極101と接続導体124を流れる往復電流5、他方の電磁式断路器1000においてその固定電極102と可動電極101と接続導体124を流れる往復電流6である。一般に、電流ループのインダクタンスは、電流ループの内側領域の面積に比例するので、接続導体124の間の領域(図18の斜線部分)の周囲と、二つの電磁式断路器1000の間の隙間の領域(図16の斜線部分)の周囲を、高周波大電流である往復電流1〜6が流れる場合、どうしても、インダクタンスが大きくなってしまうのである。
この大きなインダクタンスは、開閉する電流回路における電圧損失の増加を招くだけでなく、図20に示すような漏れ磁束を生成し、電磁式断路器1000の周囲にある金属部品(周囲金属)の発熱が過大になる危険性も増す。
嵩に関する第二の問題については、図17に示すように、電磁式断路器1000を単純に2個組み合わせて使用するので、電磁式断路器1000の2台分のスペースと両断路器1000の間のスペース(隙間)とが占有される。したがって、占有面積が大きくなる、換言すれば、広い設置スペースが必要である。
衝撃に関する第三の問題については、2台の電磁式断路器1000は通常、図17に示すように同じ姿勢で配置されるので、2枚のベース板110を支持する部材(ベース板支持体)には、電磁石のコア116の移動に起因する衝撃力が同じ方向(図17では下向き)に印加される。このため、そのベース板支持体の機械的強度を増加する必要があるが、これはコストアップになり、好ましくない。
本発明は、以上のような事情に基づいて上述した三つの問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、従来の電磁式断路器1000を2個、単に組み合わせた場合に比べて、電流ループによるインダクタンスを低減することができると共に、従来の電磁式断路器1000を2個並設した場合に比べて、占有面積を小さくすることができ、しかも、電磁石のコア116のような可動電極を駆動する機構による衝撃力の影響を低減することができる、高周波・大電流(数kHz〜数百kHz、数百A以上)の用途に好適な高周波用双極断路器を提供することにある。
本発明の他の目的は、単相の往復電流回路を同時に2線とも開閉する「双極単投スイッチ」として好適に使用できる高周波用双極断路器を提供することにある。
ここに明記しない本発明のさらに他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかである。
(1) 本発明の高周波用双極断路器は、
ベース部材(例えばベース板)と、
前記ベース部材の片側に配置された複数の第1固定電極と、
前記ベース部材の前記第1固定電極と同じ側において、複数の前記第1固定電極に対向して配置された第1可動電極と、
前記ベース部材の前記第1固定電極と同じ側において、前記第1可動電極を駆動して複数の前記第1固定電極に接触または離隔させる第1駆動部と、
前記ベース部材の前記第1固定電極とは反対側に配置された複数の第2固定電極と、
前記ベース部材の前記第2固定電極と同じ側において、複数の前記第2固定電極に対向して配置された第2可動電極と、
前記ベース部材の前記第2固定電極と同じ側において、前記第2可動電極を駆動して複数の前記第2固定電極に接触または離隔させる第2駆動部とを備え、
前記ベース部材の片側において、前記ベース部材に沿って前記第1固定電極と前記第1可動電極からなる第1電流経路が形成され、前記ベース部材の反対側において、前記ベース部材に沿って前記第2固定電極と前記第2可動電極からなる第2電流経路が形成されており、
前記第1駆動部と前記第2駆動部は、前記第1駆動部が前記ベース部材に与える衝撃力と前記第2駆動部が前記ベース部材に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置され、
前記第1固定電極、前記第1可動電極及び前記第1駆動部と、前記第2固定電極、前記第2可動電極及び前記第2駆動部とは、前記ベース部材を挟んで互いに対向するように配置されていると共に、前記ベース部材を基準として対称な構成を有し、
前記第1電流経路と前記第2電流経路は、前記ベース部材を基準として対称な構成を有していることを特徴とするものである。
本発明の高周波用双極断路器では、上述した構成を持つため、前記第1固定電極と前記第1可動電極からなる第1電流経路と、前記第2固定電極と前記第2可動電極からなる第2電流経路との間に、前記ベース部材(ベース板等)だけが存在する。そこで、例えば、前記第1固定電極に接続された第1接続導体と、前記第2固定電極に接続された第2接続導体を、前記ベース部材の両側にそれに沿ってそれぞれ配置し、前記第1電流経路を流れる往復電流と前記第2電流経路を流れる往復電流が、前記ベース部材の厚さのみを隔てて近接するようにすることで、前記第1電流経路と前記第2電流経路により形成される電流ループを十分小さくすることができる。例えば、前記ベース部材の厚さは、10〜20mmとすることができるから、従来の電磁式断路器1000を2個、単に組み合わせた場合の隣接する接続導体124間の間隔(例えば50mm〜70mm)に比べて、上記二つの往復電流の間隔すなわち電流ループを十分に小さくすることができる。よって、従来の電磁式断路器1000を2個、単に組み合わせた場合に比べて、上記電流ループによるインダクタンスを大幅に低減することができる。
また、前記第1固定電極と前記第1可動電極と前記第1駆動部が前記ベース部材の片側にあり、前記第2固定電極と前記第2可動電極と前記第2駆動部が前記ベース部材の反対側にあると共に、それらが前記ベース部材を挟んで互いに対向するように配置され、且つ前記ベース部材を基準として対称な構成を持つので、並設された2個の従来の電磁式断路器1000の間のスペース(隙間)が不要であるだけでなく、接続導体124をベース板110に直交して設ける必要がない。よって、従来の電磁式断路器1000を2個並設した場合に比べて、占有面積を小さくすることができる。
さらに、前記第1駆動部と前記第2駆動部が前記ベース部材の両側にそれぞれ配置されていると共に、前記第1駆動部が前記ベース部材に与える衝撃力と前記第2駆動部が前記ベース部材に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置されているので、電磁石のコア116のような可動電極を駆動する機構による衝撃力の影響を低減することができる。
よって、本発明の高周波用双極断路器は、高周波・大電流(数kHz〜数百kHz、数百A以上)の用途に好適に使用することができる。
しかも、本発明の高周波用双極断路器は、前記第1駆動部により前記第1固定電極と前記第1可動電極を接触・離隔でき、それと同時に、前記第2駆動部により前記第2固定電極と前記第2可動電極を接触・離隔できるので、単相の往復電流回路を同時に2線とも開閉する「双極単投スイッチ」として好適に使用することができる。
(2) 本発明の高周波用双極断路器の好ましい例では、前記第1固定電極と前記第1可動電極が第1断路部を構成し、
前記第1断路部が、前記ベース部材(ベース板等)に固定された第1ガイド軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第1ガイド軸に固定された第1駆動機取付部材(ソレノイド取付部材、電動機取付部材等)と、前記第1ガイド軸に沿って移動可能とされた第1押え部材(押え板等)と、前記第1押え部材に固定された、前記第1可動電極を保持する第1可動電極ホルダーとをさらに備え
前記第1駆動部の駆動機(電磁石、電動機等)が前記第1駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第1押え部材と前記第1可動電極ホルダーを介して前記第1可動電極が前記第1固定電極に接触あるいは離隔せしめられ、
前記第2固定電極と前記第2可動電極が第2断路部を構成し、
前記第2断路部が、前記ベース部材に固定された第2ガイド軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第2ガイド軸に固定された第2駆動機取付部材(ソレノイド取付部材、電動機取付部材等)と、前記第2ガイド軸に沿って移動可能とされた第2押え部材(押え板等)と、前記第2押え部材に固定された、前記第2可動電極を保持する第2可動電極ホルダーとをさらに備え
前記第2駆動部の駆動機(電磁石、電動機等)が前記第2駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第2押え部材と前記第2可動電極ホルダーを介して前記第2可動電極が前記第2固定電極に接触あるいは離隔せしめられる。
この例では、前記第1断路部及び前記第2断路部と、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を、従来の電磁式断路器1000の構成要素を用いて実現しやすいという利点がある。この例は、後述の第1及び第2実施形態に対応している。
(3) 本発明の高周波用双極断路器の他の好ましい例では、前記ベース部材(ベース板等)が一面に固定された支持部材(支持板等)をさらに備えていて、
前記第1固定電極と前記第1可動電極が第1断路部を構成し、
前記第1断路部が、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記支持部材に固定された第1駆動機取付部材(ソレノイド取付部材等)と、前記第1駆動機取付部材に固定され且つ前記支持部材の前記面に沿って延在する第1ガイド軸と、前記第1ガイド軸に沿って移動可能とされた第1押え部材(押え板等)と、前記第1押え部材に固定された、前記第1可動電極を保持する第1可動電極ホルダーとをさらに備え、
前記第1駆動部の駆動機(電磁石等)が前記第1駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第1押え部材と前記第1可動電極ホルダーを介して前記第1可動電極が前記第1固定電極に接触あるいは離隔せしめられ、
前記第2固定電極と前記第2可動電極が第2断路部を構成し、
前記第2断路部が、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記支持部材に固定された第2駆動機取付部材(ソレノイド取付部材等)と、前記第2駆動機取付部材に固定され且つ前記支持部材の前記面に沿って延在する第2ガイド軸と、前記第2ガイド軸に沿って移動可能とされた第2押え部材(押え板等)と、前記第2押え部材に固定された、前記第2可動電極を保持する第2可動電極ホルダーとをさらに備え、
前記第2駆動部の駆動機(電磁石等)が前記第2駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第2押え部材と前記第2可動電極ホルダーを介して前記第2可動電極が前記第2固定電極に接触あるいは離隔せしめられる。
この例では、前記第1断路部及び前記第2断路部と、前記第1駆動部及び前記第2駆動部が、いずれも前記支持部材の片側にあるので、本発明の高周波用双極断路器を所望箇所に装着しやすいという利点がある。この例は、後述の第3実施形態に対応している。
(4) 本発明の高周波用双極断路器のさらに他の好ましい例では、前記第1固定電極と前記第1可動電極が第1断路部を構成し、
前記第1断路部が、前記ベース部材(ベース板等)に固定された第1支持軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第1支持軸に固定された第1駆動機取付部材(ソレノイド取付部材、電動機取付部材等)と、前記第1駆動機取付部材に固定された第1スライド軸と、前記第1スライド軸に沿って移動可能とされた第1押え部材(押え板等)と、前記第1押え部材に固定された、前記第1可動電極を保持する第1可動電極ホルダーとをさらに備え、
前記第1駆動部の駆動機(電磁石、電動機等)が前記第1駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第1押え部材と前記第1可動電極ホルダーを介して前記第1可動電極が前記第1固定電極に接触あるいは離隔せしめられ、
前記第2固定電極と前記第2可動電極が第2断路部を構成し、
前記第2断路部が、前記ベース部材に固定された第2支持軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第2支持軸に固定された第2駆動機取付部材(ソレノイド取付部材、電動機取付部材等)と、前記第2駆動機取付部材に固定された第2スライド軸と、前記第2スライド軸に沿って移動可能とされた第2押え部材(押え板等)と、前記第2押え部材に固定された、前記第2可動電極を保持する第2可動電極ホルダーとをさらに備え、
前記第2駆動部の駆動機(電磁石、電動機等)が前記第2駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第2押え部材と前記第2可動電極ホルダーを介して前記第2可動電極が前記第2固定電極に接触あるいは離隔せしめられる。
この例では、本発明の高周波用双極断路器の構成が比較的シンプルになるという利点がある。この例は、後述の第4実施形態に対応している。
(5) 本発明の高周波用双極断路器のさらに他の好ましい例では、前記第1駆動部の前記駆動機と前記第2駆動部の前記駆動機が、それぞれ複数個とされる。この例では、前記駆動機が単数の場合よりも構成が少し複雑になるけれども、前記第1断路部及び前記第2断路部の動作速度(電流経路の開閉速度)が、前記駆動機が単数の場合よりも早くなるという利点がある。なお、この例は後述の第1〜第3実施形態に対応している。
本発明の高周波用双極断路器によれば、(a)従来の電磁式断路器1000を2個、単に組み合わせた場合に比べて、電流ループによるインダクタンスを低減することができる、(b)従来の電磁式断路器1000を2個並設した場合に比べて、占有面積を小さくすることができる、(c)電磁石のコア116のような可動電極を駆動する機構による衝撃力の影響を低減することができる、(d)高周波・大電流(数kHz〜数百kHz、数百A以上)の用途に好適に使用できる、(e)単相の往復電流回路を同時に2線とも開閉する「双極単投スイッチ」として好適に使用できる、という効果が得られる。
本発明の第1実施形態に係る高周波用双極断路器(2対の電磁石を使用した電磁式断路器)の全体構成を示す一部断面正面図である。 本発明の第1実施形態に係る高周波用双極断路器(電磁式断路器)の平面断面説明図である。 本発明の第1実施形態に係る高周波用双極断路器(電磁式断路器)の側面図である。 本発明の第2実施形態に係る高周波用双極断路器(2対の電動機を使用した電動式断路器)の全体構成を示す一部断面正面図である。 本発明の第2実施形態に係る高周波用双極断路器(電動式断路器)の側面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る高周波用双極断路器(電動式断路器)の平面説明図である。 本発明の第3実施形態に係る高周波用双極断路器(2対の電磁石を使用した電磁式断路器)の全体構成を示す正面図である。 本発明の第3実施形態に係る高周波用双極断路器(電磁式断路器)の側面説明図である。 本発明の第3実施形態に係る高周波用双極断路器(電磁式断路器)の平面図である。 本発明の第4実施形態に係る高周波用双極断路器(1対の電磁石を使用した電磁式断路器)の全体構成を示す正面図である。 本発明の第4実施形態に係る高周波用双極断路器(電磁式断路器)の平面断面説明図である。 本発明の第4実施形態に係る高周波用双極断路器(電磁式断路器)の側面図である。 従来の高周波用単極断路器(1対の電磁石を使用した電磁式断路器)の全体構成を示す正面図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)の側面図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)の平面図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)におけるインダクタンスの発生状況を示す正面説明図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)を2台用いて「双極単投スイッチ」とする場合の構成を示す側面図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)を2台用いて「双極単投スイッチ」とする場合におけるインダクタンスの発生状況を示す説明図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)における往復電流の流れを示す正面説明図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)を2台用いて「双極単投スイッチ」とする場合における漏れ磁束の発生状況を示す側面図である。 図13の従来の高周波用単極断路器(電磁式断路器)を2台用いて「双極単投スイッチ」とする場合における往復電流の流れを示す説明図である。 単相の往復電流回路を2線とも開閉する「双極単投スイッチ」を示す説明図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1〜図3に、本発明の第1実施形態に係る高周波用双極断路器である、2対の電磁石を使用した電磁式断路器100の全体構造を示す。
同図から分かるように、本第1実施形態に係る電磁式断路器100は、中央に配置された矩形のベース板10を基準として左右対称の構成を有している。剛性材からなるベース板10の左側には、第1断路部51と第1駆動部61が配置され、ベース板10の右側には、第2断路部52と第2駆動部62が配置されている。
第1断路部51は、二つの銅製の固定電極2と、それら固定電極2に対して相対移動可能な一つの銅製の可動電極1とを備えている。固定電極2の接触面と可動電極1の接触面には、耐衝撃性を増すために、銀接点(図示せず)が溶接されている。また、本実施形態は自然空冷式としているから、固定電極2と可動電極1は冷却水用ニップルや給水路を備えていない。しかし、冷却能力を高めてより大きな電流に対応できるようにするために、固定電極2と可動電極1に冷却水用ニップルや給水路を設けてもよいことは言うまでもない。これは、後述する本発明の第2〜第4実施形態とそれらの変形例についても同様である。
二つの固定電極2は、互いに間隔をあけてベース板10の左側の面にボルトによって固定されている。図1では、ベース板10は垂直に配置されているので、固定電極2は図1の紙面に垂直な方向に並んでいる。各固定電極2には、図3に明瞭に示されているように、それと直交する方向(図1の紙面に垂直な方向)に銅製の接続導体24が接続されている。したがって、各固定電極2とそれに対応する接続導体24は、ベース板10に平行に延在しており、ベース板10を貫通していない点で、図13〜図15に示した従来の電磁式断路器1000とは異なっている。なお、ここでは、各固定電極2とそれに対応する接続導体24は、一体的に形成されたものであるが、別体に形成された固定電極2と接続導体24を接続してもよい。
可動電極1は、第1駆動部61の動作によって固定電極2に向かって(図1では水平方向に)移動可能であり、二つの固定電極2に対してそれらを跨ぐように接触され、あるいは離隔される。可動電極1が、二つの固定電極2に対してそれらを跨ぐように移動して接触せしめられる(図19を参照)と、それら固定電極2は可動電極1を介して電気的に導通状態となる。こうして、第1断路部51の電流経路は閉状態となる。可動電極1が固定電極2から離隔せしめられると、固定電極2は電気的に遮断状態となる。こうして、第1断路部51の電流経路は開状態に復帰する。
可動電極1は、可動電極ホルダー13に保持されており、その可動電極ホルダー13は、押え板11に取り付けられている。押え板11は、ベース板10に固定された2本のガイド軸4によって移動可能に支持されている。ガイド軸4は、ベース板10の両端(図1では上下端)にそれぞれ位置している。2本のガイド軸4の先端には、帯状のソレノイド取付板9が装着されている。こうして、ベース板10とソレノイド取付板9は、所定間隔で離隔されており、ベース板10とソレノイド取付板9の間の空間に可動電極1と可動電極ホルダー13が移動可能に配置されている。ソレノイド取付板9は、図3に示すように、固定電極1と接続導体24に対して直交する方向に延在している。図3に示すように、押え板11は、ソレノイド取付板9とほぼ同じ矩形状であるが、ソレノイド取付板9よりも少し長い。
各ガイド軸4は、第1断路部51と第2断路部52とで共用されている。各ガイド軸4は、図1に示すように、ベース板10を貫通していると共に、その中央部において二つのナット6によりベース板10をその両側から挟むようにして固定されている。各ガイド軸4の先端は、ナット20によってソレノイド取付板9に固定されている。各ガイド軸4を第1断路部51と第2断路部52とで共用せず、第1断路部51と第2断路部52に別個に設けてもよいことは言うまでもない。
押え板11には、各ガイド軸4に嵌合する位置に二つのスライドブッシュ7が固定されている。押え板11は、スライドブッシュ7がガイド軸4の外側を摺動することで、ガイド軸4に沿って水平移動可能である。ガイド軸4の外側には、ベース板10から離れる方向に押え板11を付勢する戻しバネ14が配置されている。戻しバネ14の両端は、スライドブッシュ7と、ガイド軸4の外側に設けられたバネ受け19とによって保持されている。
可動電極1と押え板11の間には、押圧バネ12が配置されている。これは、可動電極1が二つの固定電極2を跨ぐように押圧・接触せしめられた時に、可動電極1と固定電極2の間に所望の接触圧力を生成するためである。
第1駆動部61は、可動電極1を駆動するために、ソレノイド3とコア16を持つ電磁石を2個、有している。各コア16は、対応するソレノイド3に通電することで生じる磁気吸引力によって、対応するソレノイド3に対して移動可能である。二つのソレノイド3は、ソレノイド取付板9に固定されている。二つのコア16の先端は、ソレノイド取付板9の透孔を介して押え板11に接続されており、コア16の移動と共に押え板11が移動する。
二つのコア16の上端部は、連結棒17によって相互に連結されていて、ソレノイド3に通電すると、これらのコア16が同時に移動するようになっている。連結棒17は、二つのコア16とソレノイド3の間に配置されたガイド軸5に係合されていて、二つのコア16はガイド軸5に沿って移動するようになっているので、コア16の移動に伴って押え板11が移動する。ガイド軸5の基端は、ソレノイド取付板9に固定されている。ガイド軸5の外側には、ガイド軸5と同心となるように戻しバネ15が配置されており、その戻しバネ15によって連結棒17ひいてはコア16は、常時、ベース板10から離れる方向に付勢されているので、ソレノイド3への通電が停止されると、コア16は図1の状態に復帰する。
コア16の先端は、ソレノイド取付板9の透孔を介して押え板11に当接しているため、両電磁石に通電すると、コア16はガイド軸5に沿って図1の状態から右側に移動し、それに伴って押え板11と可動電極ホルダー13が移動する。その結果、可動電極ホルダー13に保持されている可動電極1は、二つの固定電極2にそれらを跨ぐように衝突・接触し、その接触状態を保つ(図19を参照)。こうして、二つの固定電極2は、可動電極1によって相互に連結され、電磁式断路器100の持つ電流回路が導通状態になる。
両電磁石への通電を停止すると、吸引力がなくなるため、戻しバネ15の弾性力によってコア16は元の位置に復帰する。このため、押え板11も戻しバネ14の弾性力によって元の位置に復帰する。その結果、可動電極1は固定電極2から離れ、図1の初期状態に復帰する。こうして、電磁式断路器100の持つ電流回路が再び遮断状態になる。
なお、電磁式断路器100には、その外部に電磁式断路器100の接点(回路)のON、OFF動作を知らせるために、ON用、OFF用のリミットスイッチ18が装着されている。これらのリミットスイッチ18は、基端がベース板10に取り付けられたスイッチ取付板22に装着されており、係止部材21で押え板11の端縁に固定されたスイッチ駆動片23によって、ON・OFF操作されるようになっている。
図1に示すように、ベース板10の右側には、第2断路部52と第2駆動部62が配置されているが、第2断路部52は上述した第1断路部51と同じ構成であり、第2駆動部62は上述した第1駆動部61と同じ構成であるから、同じ構成要素には同じ符号を付けて、それらの説明は省略する。第2断路部52は、ベース板10を基準にして第1断路部51に対して対称な位置にある。第2駆動部62は、ベース板10を基準にして第1駆動部61に対して対称な位置にある。このため、第1駆動部61と第2駆動部62は、第1駆動部61がベース板10に与える衝撃力と第2駆動部62がベース板10に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置されている。ベース板10の左側にある固定電極2、可動電極1及び第1駆動部61と、ベース板10の右側にある固定電極2、可動電極1及び第2駆動部62とは、ベース板10を挟んで互いに対向するように配置されていると共に、ベース板10を基準として対称な構成を有している。ベース板10の左側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第1電流経路と、ベース板10の右側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第2電流経路は、ベース板10を基準として対称な構成を有している。
以上説明したように、本発明の第1実施形態に係る電磁式断路器(高周波用双極断路器)100では、ベース板10の両側に、それぞれ、互いに同じ構成を持つ第1断路部51及びと第2断路部52と、互いに同じ構成を持つ第1駆動部61及び第2駆動部62が配置されているので、ベース板10の片側においてベース板10に沿って、固定電極2と可動電極1からなる電流経路が形成され、また、ベース板10の反対側においてベース板10に沿って、固定電極2と可動電極1からなる電流経路が形成される。したがって、第1断路部51の固定電極2と可動電極1からなる第1電流経路と、第2断路部52の固定電極2と可動電極1からなる第2電流経路との間に、ベース板10だけが存在するという構成を実現することができる。
その結果、第1断路部51の固定電極2に接続された接続導体24と、第2断路部52の固定電極に接続された接続導体24を、ベース板10の両側にそれに沿ってそれぞれ配置し、第1断路部51の接続導体24と第2断路部52の接続導体24を流れる往復電流が、ベース板10の厚さのみを隔てて近接して流れるようにすることで、前記第1電流経路と前記第2電流経路により形成される電流ループを十分小さくすることができる。例えば、ベース板10の厚さは、10〜20mmとすることができるから、従来の電磁式断路器1000を2個、単に組み合わせた場合の隣接する接続導体124間の間隔(例えば50mm〜70mm)に比べて、上記二つの往復電流の間隔すなわち電流ループを十分に小さくすることができる。よって、従来の電磁式断路器1000を2個、単に組み合わせた場合に比べて、上記電流ループによるインダクタンスを大幅に低減することができる。
また、第1断路部51の固定電極2と可動電極1と第1駆動部61がベース板10の片側にあり、第2断路部52の固定電極2と可動電極1と第2駆動部62がベース板10の反対側にあり、しかも、それらがベース板10を挟んで互いに対向するように配置され且つベース板10を基準として対称な構成を持つので、並設された2個の従来の電磁式断路器1000の間のスペース(隙間)が不要であるだけでなく、接続導体24をベース板10に直交して設ける必要がない。よって、従来の電磁式断路器1000を2個並設した場合に比べて、占有面積を小さくすることができる。
さらに、第1駆動部61と第2駆動部62がベース板10の両側にそれぞれ配置され、しかも、第1駆動部61がベース板10に与える衝撃力と第2駆動部62がベース板10に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置されているので、電磁石のコア116のような可動電極を駆動する機構による衝撃力の影響を低減することができる。
よって、本第1実施形態の電磁式断路器(高周波用双極断路器)100は、高周波・大電流(数kHz〜数百kHz、数百A以上)の用途に好適に使用することができる。
しかも、本第1実施形態の電磁式断路器100は、第1駆動部61によりその固定電極2と可動電極1を接触・離隔でき、それと同時に、第2駆動部62によりその固定電極2と可動電極1を接触・離隔できるので、単相の往復電流回路を同時に2線とも開閉する「双極単投スイッチ」として好適に使用することができる。
(効果確認試験)
本発明者は、以下の要領で試験を行って本発明の効果を確認した。
比較のため、図13〜図15に示した従来の電磁式断路器1000を製作した。その寸法は、固定電極102及び可動電極101の幅W=75mm、固定電極102と可動電極101の接触長さB=20mm、固定電極102及び接続導体124の合計長さL=150mm、接続導体124間のギャップG=70mm、可動電極101のストロークS=30mmとした。ソレノイド103の吸引力は約70Nとした。
通電試験の結果、図13〜図15に示した固定電極2と可動電極1が自然空冷される構成では、周波数約10kHzでは400A、周波数50kHzでは270Aの電流を連続通電可能であった。特許文献1に記載されているように、固定電極102と可動電極101を共に水冷構造にすると、これらの電流の周波数、電流値とも、その6倍以上の連続通電が可能であった。
また、図13〜図15に示した従来の電磁式断路器1000を2台並べて、双極単投スイッチとした場合の往復インダクタンスは、約0.6μHであった。
他方、本第1実施形態に係る電磁式断路器100も製作した。その寸法は、従来の電磁式断路器1000と同様にした。すなわち、固定電極2及び可動電極1の幅W=75mm、固定電極2と可動電極1の接触長さB=20mm、固定電極2及び接続導体24の合計長さL=150mm、接続導体24間のギャップG=70mm、可動電極1のストロークS=30mmとした。各ソレノイド3の吸引力は約70Nとした。
通電試験の結果、本第1実施形態の固定電極2と可動電極1が自然空冷される構成では、従来の電磁式断路器1000と同様に、周波数約10kHzでは400A、周波数50kHzでは270Aの電流を連続通電可能であった。特許文献1に記載されているように、固定電極102と可動電極101を共に水冷構造にすると、これらの電流の周波数、電流値とも、その6倍以上の連続通電が可能であった。よって、従来の電磁式断路器1000を2個組み合わせた場合と同等の高周波・大電流の連続通電性能が得られることが確認された。
また、本第1実施形態に係る電磁式断路器100を双極単投スイッチとした場合の往復インダクタンスは、約0.1μHであり、図13〜図15に示した従来の電磁式断路器1000を2台使用した場合の(1/6)に低減された。よって、本第1実施形態に係る電磁式断路器100によれば、往復インダクタンスの大幅な低減が可能なことが確認された。
(第2実施形態)
続いて、図4〜図6を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る高周波用双極断路器である電動式断路器100Aについて説明する。
第2実施形態の電動式断路器100Aは、上述した第1実施形態の電磁式断路器100において、電磁石に代えて電動機を用いたものに相当する。したがって、第1実施形態の電磁式断路器100と同一の構成については、同断路器100と同一の符号を付してその説明を省略する。
図4〜図6から分かるように、本実施形態に係る電動式断路器100Aは、中央に配置された矩形のベース板10を基準として上下対称の構成を有し、ベース板10の上側には第1断路部51aと第1駆動部61aが配置され、ベース板10の下側には第2断路部52aと第2駆動部62aが配置されている。第1断路部51a及び第2断路部52aは、第1断路部51及び第2断路部52と同じ構成である。このため、第1駆動部61aと第2駆動部62aは、第1駆動部61aがベース板10に与える衝撃力と第2駆動部62aがベース板10に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置されている。ベース板10の左側にある固定電極2、可動電極1及び第1駆動部61と、ベース板10の右側にある固定電極2、可動電極1及び第2駆動部62とは、ベース板10を挟んで互いに対向するように配置されていると共に、ベース板10を基準として対称な構成を有している。ベース板10の左側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第1電流経路と、ベース板10の右側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第2電流経路は、ベース板10を基準として対称な構成を有している。
第1駆動部61a及び第2駆動部62aは、上述した第1実施形態の電磁式断路器10と比べると、電磁石に代えて電動機を用いたことによる構成の差異がある。第1駆動部61aと第2駆動部62aは構成が同じであるから、以下において、第1駆動部61aについてのみ説明する。
第1駆動部61aでは、ソレノイド取付板9に代えて、電動機取付板31がガイド軸4によってベース板10に取り付けられており、その電動機取付板31に、回転伝達機構30aと電動機取付部材32を介して電動機30が取り付けられている。回転伝達機構30aは、電動機30の回転方向を変えてカップリング33に伝達する機構である。カップリング33の先端は、送りネジ34aに接続されており、送りネジ34aの回転により、送りナット34bと一体構造の押え板11が上下に移動する構造となっている。押え板11には、可動電極ホルダー13が接続されている。このため、電動機30の回転は、回転伝達機構30a、カップリング33及び送りネジ34aを介して送りナット34bに伝達され、送りナット34b一体構造とされた押え板11と、押え板11に固定された可動電極ホルダー13ひいてはそれに固定された可動電極1が、固定電極2に接触または離隔することができる。
なお、押え板11は、電動機30の回転方向を変えることによって往復運動するため、ガイド軸4の外側に戻しバネ14は配置されていない。
以上説明したように、本発明の第2実施形態に係る電動式断路器100Aでは、上述した第1実施形態の電磁式断路器100において電磁石に代えて電動機を用いたものに相当するから、第1実施形態の断路器100と同じ効果が得られることは言うまでもない。ただし、第1及び第2の断路部51a及び52aの動作速度(電流経路の開閉速度)は、電磁石を用いた場合よりも小さくなり、また、可動電極1が固定電極2に衝突することでベース板10に印加される衝撃は、電磁石を用いた上記第1実施形態の断路器100の場合よりも減少する。
なお、図4に示すように、本第2実施形態に係る電動式断路器100Aは、ベース板10を水平に配置し、その上下に、それぞれ、第1断路部51a及び第2断路部52aと、第1駆動部61a及び第2駆動部62aとが配置されているが、配置方法はこれに限定されない。上記第1実施形態の電磁式断路器100と同様に、ベース板10を水平に配置し、その左右に、それぞれ、第1断路部51a及び第2断路部52aと、第1駆動部61a及び第2駆動部62aとが配置されてもよい。
(第3実施形態)
続いて、図7〜図9を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る高周波用双極断路器である電磁式断路器100Bについて説明する。
第3実施形態の電磁式断路器100Bは、上記第1実施形態の電磁式断路器100とは異なり、支持板35を設けてその片側にベース板10を直交するように固定し、ベース板10の上側に第1断路部51bと第1駆動部61bを配置し、ベース板10の下側に第2断路部52bと第2駆動部62bを配置したものである。その結果、戻しバネ14の位置が押え板11の外側(ベース板10から遠い側)に配置されて、上記第1実施形態の電磁式断路器100よりも、戻しバネ14の交換作業が容易になっている。
本第3実施形態の電磁式断路器100Bは、矩形の支持板35の中央に配置された矩形のベース板10を基準として、上下対称の構成を有している。ベース板10は、その一方の長辺を支持板35の中央部に接合することで、支持板35の片面(図8では左側の面)に固定されている。図8に明瞭に示すように、ベース板10は支持板35に対して直交している。ベース板10の上側には、支持板35に沿って、第1断路部51bと第1駆動部61bが配置され、ベース板10の下側には、支持板35に沿って第2断路部52bと第2駆動部62bが配置されている。
第1断路部51bは、互いに間隔をあけてベース板10の上側に固定された二つの銅製の固定電極2と、それら固定電極2に対して、支持板35に沿って上下方向に相対移動可能な一つの銅製の可動電極1とを備えている。二つの固定電極2は、ベース板10の上側の面に、L型部材36を用いてボルト止めされている。L型部材36は、支持板35にボルト止めされている。図7では、ベース板10は水平に配置されているので、固定電極2は図7の左右方向に並んでいる。各固定電極2には、図7及び図9に明瞭に示されているように、銅製の接続導体24が接続されている。したがって、各固定電極2とそれに対応する接続導体24は、ベース板10に平行に延在しており、ベース板10を貫通していない点で、図13〜図15に示した従来の電磁式断路器1000とは異なっている。なお、ここでは、各固定電極2とそれに対応する接続導体24は、一体的に形成されたものである。
可動電極1は、第1駆動部61bの動作によって固定電極2に向かって(図7では垂直方向に)移動可能であり、二つの固定電極2に対してそれらを跨ぐように接触され、あるいは離隔される。可動電極1が、二つの固定電極2に対してそれらを跨ぐように移動して接触せしめられると、それら固定電極2は可動電極1を介して電気的に導通状態となる(図19を参照)。こうして、第1断路部51bの電流経路は閉状態となる。可動電極1が固定電極2から離隔せしめられると、固定電極2は電気的に遮断状態となる(図7を参照)。こうして、第1断路部51bの電流経路は開状態に復帰する。
可動電極1は、可動電極ホルダー13に保持されており、その可動電極ホルダー13は、2本のガイド軸4によって上下移動可能な押え板11に固定されている。ソレノイド取付板9は、支持板35に対して直接固定されており、また、垂直に配置された支持板35に対して直交していて、水平状態にある。こうして、ベース板10とソレノイド取付板9は、所定間隔で離隔されており、ベース板10とソレノイド取付板9の間の空間に、可動電極1と可動電極ホルダー13と押え板11が移動可能に配置されている。
ソレノイド取付板9には、各ガイド軸4に嵌合する位置に二つのスライドブッシュ7が上方に突出して固定されている。ガイド軸4のベース板10側の端部は、スライドブッシュ7及びソレノイド取付板9の内側を貫通して、押え板11にネジ込まれて固定されている。ガイド軸4がスライドブッシュ7の内側を摺動することで、ガイド軸4と一体の押え板11と可動電極ホルダー13とは、上下移動が可能である。ガイド軸4の外側には、ベース板10から離れる方向に押え板11を付勢する戻しバネ14が配置されている。戻しバネ14の両端は、スライドブッシュ7と、ガイド軸4の外側に設けられたバネ受けとによって保持されている。
可動電極1と押え板11の間には、押圧バネ12が配置されている。これは、可動電極1が二つの固定電極2を跨ぐように押圧・接触せしめられた時に、可動電極1と固定電極2の間に所望の接触圧力を生成するためである。
第1駆動部61bは、可動電極1を駆動するために、ソレノイド3とコア16を持つ電磁石を2個、有している。各コア16は、ソレノイド3に通電することで生じる磁気吸引力によって、対応するソレノイド3に対して移動可能である。二つのソレノイド3は、ソレノイド取付板9に固定されている。二つのコア16の先端は、ソレノイド取付板9の透孔(図示せず)を介して押え板11に接続されており、コア16の移動と共に押え板11が移動する。
二つのコア16の上端部は、連結棒17によって相互に連結されていて、両ソレノイド3に通電すると、これらのコア16が同時に移動するようになっている。連結棒17は、二つのコア16とソレノイド3の間に配置されたガイド軸5に係合されていて、二つのコア16はガイド軸5に沿って移動するようになっているので、コア16の移動に伴って押え板11が移動する。ガイド軸5の基端は、ソレノイド取付板9に固定されている。ガイド軸5の外側には、ガイド軸5と同心となるように戻しバネ15が配置されており、その戻しバネ15によって連結棒17ひいてはコア16は、常時、ベース板10から離れる方向に付勢されているので、ソレノイド3への通電が停止されると、コア16は図7の状態に復帰する。
コア16の先端は、ソレノイド取付板9の透孔を介して押え板11に係止されているため、両電磁石に通電すると、二つのコア16はガイド軸5に沿って図7の状態から下方に移動し、それに伴って押え板11が下方に移動する。その結果、押え板11に固定された可動電極ホルダー13に保持されている可動電極1は、二つの固定電極2にそれらを跨ぐように衝突・接触し、その接触状態を保つ。こうして、二つの固定電極2は、可動電極1によって相互に連結され、第1断路部51bの電流回路が導通状態になる。
両電磁石への通電を停止すると、吸引力がなくなるため、戻しバネ15の弾性力によってコア16は元の位置に復帰する。このため、押え板11も戻しバネ14の弾性力によって元の位置に復帰する。その結果、押え板11に固定された可動電極ホルダー13に保持されている可動電極1は、固定電極2から離れ、図7の初期状態に復帰する。こうして、第1断路部51bの電流回路が再び遮断状態になる。
なお、電磁式断路器100Bには、その外部に電磁式断路器100Bの接点(回路)のON、OFF動作を知らせるために、ON用、OFF用の二つのリミットスイッチ18が装着されている。これらのリミットスイッチ18は、基端がソレノイド取付板9に固定されたスイッチ取付板22に装着されており、連結棒17に係止されたスイッチ駆動片23によって、ON・OFF操作されるようになっている。
図7に示すように、ベース板10の下側には、第2断路部52bと第2駆動部62bが配置されているが、第2断路部52bは上述した第1断路部51bと同じ構成であり、第2駆動部62bは上述した第1駆動部61bと同じ構成であるから、それらの説明は省略する。第2断路部52bは、ベース板10を基準にして第1断路部51bに対して対称な位置にある。第2駆動部62bは、ベース板10を基準にして第1駆動部61bに対して対称な位置にある。このため、第1駆動部61bと第2駆動部62bは、第1駆動部61bがベース板10に与える衝撃力と第2駆動部62bがベース板10に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置されている。ベース板10の上側にある固定電極2、可動電極1及び第1駆動部61と、ベース板10の下側にある固定電極2、可動電極1及び第2駆動部62とは、ベース板10を挟んで互いに対向するように配置されていると共に、ベース板10を基準として対称な構成を有している。ベース板10の上側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第1電流経路と、ベース板10の下側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第2電流経路は、ベース板10を基準として対称な構成を有している。
以上説明したように、本発明の第3実施形態に係る電磁式断路器100Bでは、ベース板10の上下側に、それぞれ、互いに同じ構成を持つ第1断路部51b及びと第2断路部52bと、互いに同じ構成を持つ第1駆動部61b及び第2駆動部62bが配置されているので、ベース板10の片側においてベース板10に沿って、固定電極2と可動電極1からなる電流経路が形成され、また、ベース板10の反対側においてベース板10に沿って、固定電極2と可動電極1からなる電流経路が形成される。したがって、第1断路部51bの固定電極2と可動電極1からなる第1電流経路と、第2断路部52bの固定電極2と可動電極1からなる第2電流経路との間に、ベース板10だけが存在するという構成を実現することができる。
その結果、第1断路部51bの固定電極2に接続された接続導体24と、第2断路部52bの固定電極に接続された接続導体24を、ベース板10の上下にそれに沿ってそれぞれ配置し、第1断路部51bの接続導体24と第2断路部52bの接続導体24を流れる往復電流が、ベース板10の厚さのみを隔てて流れるようにすることで、前記第1電流経路と前記第2電流経路により形成される電流ループを十分小さくすることができる。ベース板10の厚さは、例えば10〜20mmであるから、上記二つの往復電流の間隔をこの程度まで小さくできる。よって、電流ループによるインダクタンスを大幅に低減することができる。
また、第1断路部51bの固定電極2と可動電極1と第1駆動部61bがベース板10の片側にあり、第2断路部52bの固定電極2と可動電極1と第2駆動部62bがベース板10の反対側にあり、しかも、それらが互いに対向するように配置されているので、従来の電磁式断路器1000のベース板110から突出した接続導体124のような突出部分が存在しない。したがって、従来の電磁式断路器1000を2個組み合わせた場合よりも十分に占有面積を小さくすることができる。
さらに、第1駆動部61bと第2駆動部62bがベース板10の両側に、それぞれ互いに対向して配置されているので、第1駆動部61bによる衝撃力と第2駆動部62bによる衝撃力は互いに相殺される。よって、電磁石のコア16のような可動電極1を駆動する機構による衝撃力がベース板10に与える影響を、低減することができる。
しかも、本第3実施形態の高周波用双極断路器100Bは、第1駆動部61bによりその固定電極2と可動電極1を接触・離隔でき、それと同時に、第2駆動部62bによりその固定電極2と可動電極1を接触・離隔できるので、単相の往復電流回路を同時に2線とも開閉する「双極単投スイッチ」として好適に使用することができる。
(第4実施形態)
続いて、図10〜図12を参照しながら、本発明の第4実施形態に係る高周波用双極断路器である電磁式断路器100Cについて説明する。
第4実施形態の電磁式断路器100Cは、図10に示すように、中央に配置された矩形のベース板10を基準として左右対称の構成を有している。ベース板10の左側には、第1断路部51cと第1駆動部61cが配置され、ベース板10の右側には、第2断路部52cと第2駆動部62cが配置されている。第1駆動部61cと第2駆動部62cは、いずれも電磁石を1個有している点で、上述した第1実施形態の電磁式断路器100とは異なっている。
第1断路部51cは、互いに間隔をあけてベース板10の左側に固定された二つの銅製の固定電極2と、それら固定電極2に対して水平方向に相対移動可能な一つの銅製の可動電極1とを備えている。二つの固定電極2は、ベース板10の左側の面に固定されている。図10では、ベース板10は垂直に配置されているので、固定電極2は図10の紙面に直交する方向に並んでいる。各固定電極2には、図11及び図12に明瞭に示されているように、銅製の接続導体24が接続されている。したがって、各固定電極2とそれに対応する接続導体24は、ベース板10に平行に延在しており、ベース板10を貫通していない点で、図13〜図15に示した従来の電磁式断路器1000とは異なっている。なお、ここでは、各固定電極2とそれに対応する接続導体24は、一体的に形成されたものである。
可動電極1は、第1駆動部61cの動作によって固定電極2に向かって(図10では水平方向に)移動可能であり、二つの固定電極2に対してそれらを跨ぐように接触され、あるいは離隔される。可動電極1が、二つの固定電極2に対してそれらを跨ぐように移動して接触せしめられると、それら固定電極2は可動電極1を介して電気的に導通状態となる(図19を参照)。こうして、第1断路部51cの電流経路は閉状態となる。可動電極1が固定電極2から離隔せしめられると、固定電極2は電気的に遮断状態となる(図10を参照)。こうして、第1断路部51cの電流経路は開状態に復帰する。
可動電極1は、可動電極ホルダー13に保持されており、その可動電極ホルダー13は、押え板11に取り付けられている。押え板11は、ソレノイド取付板9の透孔を介して電磁石のコア16に接続されていて、コア16と共に水平方向に移動可能である。ソレノイド取付板9は、ベース板10に固定された2本の支持軸37によって支持されている。ガイド軸4は、ベース板10の両端(図10では上下端)にそれぞれ位置している。こうして、ベース板10とソレノイド取付板9は、所定間隔で離隔されており、ベース板10とソレノイド取付板9の間の空間に、押え板11と可動電極1と可動電極ホルダー13が移動可能に配置されている。
ソレノイド取付板9の両端部(図10では上下端部)には、二つのスライドブッシュ7が突出して固定されている。押え板11には、スライドブッシュ7に対応する位置において、2本のガイド軸5の一端が、ソレノイド取付板9の透孔(図示せず)を通ってボルト止めされている。これらのガイド軸5は、ソレノイド取付板9に固定されたスライドブッシュ7の内部を通って第1駆動部61cの側に、換言すれば、図10の左側に、突出している。押え板11(とそれに固定された可動電極ホルダー13)は、スライドブッシュ7の内部をガイド軸5が摺動することで、水平方向に移動可能である。ガイド軸5の外側には、ベース板10から離れる方向に押え板11を付勢する戻しバネ15が配置されている。戻しバネ15の両端は、スライドブッシュ7と、ガイド軸5の先端に係止された係合部材38とによって保持されている。
各支持軸37は、第1断路部62と第2断路部52とで共用されている。各支持軸37は、図10に示すように、ベース板10を貫通していると共に、中央部においてベース板10に固定されている。
可動電極1と押え板11の間には、押圧バネ12が配置されている。これは、可動電極1が二つの固定電極2を跨ぐように押圧・接触せしめられた時に、可動電極1と固定電極2の間に所望の接触圧力を生成するためである。
第1駆動部61cは、可動電極1を駆動するために、ソレノイド3とコア16を持つ電磁石を1個、有している。コア16は、ソレノイド3に通電することで生じる磁気吸引力によって、ソレノイド3に対して移動可能である。ソレノイド3は、ソレノイド取付板9に固定されている。コア16の先端は、ソレノイド取付板9の透孔(図示せず)を介して押え板11に接続されており、コア16の移動と共に、押え板11とこれに固定された可動電極ホルダー13が移動する。
コア16の上端部には、係合部材38の中央部が係合されている。係合部材38の両端部は、上下2本のガイド軸5にそれぞれ係合されている。係合部材38は、ガイド軸5に沿って水平方向に移動可能である。コア16は、こうして、その両側に配置されたガイド軸5によって案内されながら水平移動するので、コア16の移動に伴って押え板11と可動電極ホルダー13が移動する。ガイド軸5の外側に配置された戻しバネ15によって、係合部材38ひいてはコア16は、常時、ベース板10から離れる方向に付勢されているので、ソレノイド3への通電が停止されると、コア16は図10の状態に復帰する。
コア16の先端は、ソレノイド取付板9の透孔を介して押え板11に係止されているため、電磁石に通電すると、コア16はガイド軸5に沿って図10の状態から右方に移動し、それに伴って押え板11と可動電極ホルダー13が右方に移動する。その結果、可動電極ホルダー13に保持されている可動電極1は、二つの固定電極2にそれらを跨ぐように衝突・接触し、その接触状態を保つ。こうして、二つの固定電極2は、可動電極1によって相互に連結され、電磁式断路器100Cの持つ回路が導通状態になる。
電磁石への通電を停止すると、吸引力がなくなるため、戻しバネ15の弾性力によってコア16は元の位置に復帰する。このため、押え板11と可動電極ホルダー13も戻しバネ15の弾性力によって元の位置に復帰する。その結果、可動電極1は固定電極2から離れ、図10の初期状態に復帰する。こうして、電磁式断路器100Cの持つ回路が再び遮断状態になる。
なお、電磁式断路器100Cには、その外部に電磁式断路器100Cの接点(回路)のON、OFF動作を知らせるためのリミットスイッチ18が装着されている。これらのリミットスイッチ18は、基端がソレノイド取付板9に取り付けられたスイッチ取付板22に装着されており、係合部材38に装着されたスイッチ駆動片23によって、ON・OFF操作されるようになっている。
図10に示すように、ベース板10の右側には、第2断路部52cと第2駆動部62cが配置されているが、第2断路部52cは上述した第1断路部51cと同じ構成であり、第2駆動部62cは上述した第1駆動部61cと同じ構成であるから、それらの説明は省略する。第2断路部52cは、ベース板10を基準にして第1断路部51cに対して対称な位置にある。第2駆動部62cは、ベース板10を基準にして第1駆動部61cに対して対称な位置にある。このため、第1駆動部61cと第2駆動部62cは、第1駆動部61cがベース板10に与える衝撃力と第2駆動部62cがベース板10に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置されている。ベース板10の左側にある固定電極2、可動電極1及び第1駆動部61と、ベース板10の右側にある固定電極2、可動電極1及び第2駆動部62とは、ベース板10を挟んで互いに対向するように配置されていると共に、ベース板10を基準として対称な構成を有している。ベース板10の左側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第1電流経路と、ベース板10の右側でベース板10に沿って固定電極2と可動電極1からなる第2電流経路は、ベース板10を基準として対称な構成を有している。
以上説明したように、本発明の第4実施形態に係る高周波用双極断路器100Cでは、ベース板10の左右に、それぞれ、互いに同じ構成を持つ第1断路部51c及びと第2断路部52cと、互いに同じ構成を持つ第1駆動部61c及び第2駆動部62cが配置されているので、ベース板10の片側においてベース板10に沿って、固定電極2と可動電極1からなる電流経路が形成され、また、ベース板10の反対側においてベース板10に沿って、固定電極2と可動電極1からなる電流経路が形成される。したがって、第1断路部51cの固定電極2と可動電極1からなる第1電流経路と、第2断路部52cの固定電極2と可動電極1からなる第2電流経路との間に、ベース板10だけが存在するという構成を実現することができる。
その結果、第1断路部51cの固定電極2に接続された接続導体24と、第2断路部52cの固定電極に接続された接続導体24を、ベース板10の上下にそれに沿ってそれぞれ配置し、第1断路部51cの接続導体24と第2断路部52cの接続導体24を流れる往復電流が、ベース板10の厚さのみを隔てて流れるようにすることで、前記第1電流経路と前記第2電流経路により形成される電流ループを十分小さくすることができる。ベース板10の厚さは、例えば10〜20mmであるから、上記二つの往復電流の間隔をこの程度まで小さくできる。よって、電流ループによるインダクタンスを大幅に低減することができる。
また、第1断路部51cの固定電極2と可動電極1と第1駆動部61cがベース板10の片側にあり、第2断路部52cの固定電極2と可動電極1と第2駆動部62cがベース板10の反対側にあり、しかも、それらが互いに対向するように配置されているので、従来の電磁式断路器1000のベース板110から突出した接続導体124のような突出部分が存在しない。したがって、従来の電磁式断路器1000を2個組み合わせた場合よりも十分に占有面積を小さくすることができる。
さらに、第1駆動部61cと第2駆動部62cがベース板10の両側にそれぞれ配置されているので、第1駆動部61cによる衝撃力と第2駆動部62cによる衝撃力は互いに相殺される。よって、電磁石のコア16のような可動電極1を駆動する機構による衝撃力がベース板10に与える影響を、低減することができる
しかも、本第3実施形態の高周波用双極断路器100Cは、第1駆動部61cによりその固定電極2と可動電極1を接触・離隔でき、それと同時に、第2駆動部62cによりその固定電極2と可動電極1を接触・離隔できるので、単相の往復電流回路を同時に2線とも開閉する「双極単投スイッチ」として好適に使用することができる。
(変形例)
上述した第1〜第4実施形態は本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した第1〜第4実施形態は、自然空冷式とされているが、本発明はこれに限定されない。冷却能力を高めてより大きな電流に対応できるようにするために、固定電極2と可動電極1に冷却水用ニップルや給水路を設けてもよい。
また、第1断路部と第2断路部の構成は、上述した第1〜第4実施形態で述べたものに限定されない。固定電極と、それに対して相対移動可能な可動電極を有していて、固定電極に対して可動電極を接触・離隔できる構成であれば、上述した第1〜第4実施形態で述べたもの以外の任意の構成を使用することができる。例えば、一つの可動電極1に対応する固定電極2の数は通常2個であるが、必要に応じて、3個あるいはそれ以上としてもよい。
第1駆動部と第2駆動部の構成も、第1断路部と第2断路部と同様に、上述した第1〜第4実施形態で述べたものに限定されない。固定電極に接触・離隔できるように第1断路部または第2断路部の可動電極を駆動できる構成であれば、上述した第1〜第4実施形態で述べたもの以外の任意の構成を使用することができる。例えば、空圧式の駆動部とすることが可能である。
1 可動電極
2 固定電極
3 ソレノイド
4 ガイド軸
5 ガイド軸
6 ナット
7 スライドブッシュ
8 ナット
9 ソレノイド取付板
10 ベース板
11 押え板
12 押圧バネ
13 可動電極ホルダー
14 戻しバネ
15 戻しバネ
16 コア
17 連結棒
18 リミットスイッチ
20 ナット
21 係止部材
22 スイッチ取付板
23 スイッチ駆動片
24 接続導体
30 電動機
30a 回転伝達機構
31 電動機取付板
32 電動機取付部材
33 スライド軸
35 支持板
36 L型部材
37 支持軸
38 係合部材
51、51a、51b、51c 第1断路部
52、52a、52b、52c 第2断路部
61、61a、61b、61c 第1駆動部
62、62a、62b、62c 第2駆動部
100 高周波用双極断路器
100A、100B、100C 高周波用双極断路器
S1 スイッチ
S2 スイッチ
U0 端子
U1 端子
V0 端子
V1 端子

Claims (5)

  1. ベース部材と、
    前記ベース部材の片側に配置された複数の第1固定電極と、
    前記ベース部材の前記第1固定電極と同じ側において、複数の前記第1固定電極に対向して配置された第1可動電極と、
    前記ベース部材の前記第1固定電極と同じ側において、前記第1可動電極を駆動して複数の前記第1固定電極に接触または離隔させる第1駆動部と、
    前記ベース部材の前記第1固定電極とは反対側に配置された複数の第2固定電極と、
    前記ベース部材の前記第2固定電極と同じ側において、複数の前記第2固定電極に対向して配置された第2可動電極と、
    前記ベース部材の前記第2固定電極と同じ側において、前記第2可動電極を駆動して複数の前記第2固定電極に接触または離隔させる第2駆動部とを備え、
    前記ベース部材の片側において、前記ベース部材に沿って前記第1固定電極と前記第1可動電極からなる第1電流経路が形成され、前記ベース部材の反対側において、前記ベース部材に沿って前記第2固定電極と前記第2可動電極からなる第2電流経路が形成されており、
    前記第1駆動部と前記第2駆動部は、前記第1駆動部が前記ベース部材に与える衝撃力と前記第2駆動部が前記ベース部材に与える衝撃力とが互いに相殺されるように配置され、
    前記第1固定電極、前記第1可動電極及び前記第1駆動部と、前記第2固定電極、前記第2可動電極及び前記第2駆動部とは、前記ベース部材を挟んで互いに対向するように配置されていると共に、前記ベース部材を基準として対称な構成を有し、
    前記第1電流経路と前記第2電流経路は、前記ベース部材を基準として対称な構成を有していることを特徴とする高周波用双極断路器。
  2. 前記第1固定電極と前記第1可動電極が第1断路部を構成しており、
    前記第1断路部が、前記ベース部材に固定された第1ガイド軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第1ガイド軸に固定された第1駆動機取付部材と、前記第1ガイド軸に沿って移動可能とされた第1押え部材と、前記第1押え部材に固定された、前記第1可動電極を保持する第1可動電極ホルダーとをさらに備えており
    前記第1駆動部の駆動機が前記第1駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第1押え部材と前記第1可動電極ホルダーを介して前記第1可動電極が前記第1固定電極に接触あるいは離隔せしめられるようになっており
    前記第2固定電極と前記第2可動電極が第2断路部を構成しており、
    前記第2断路部が、前記ベース部材に固定された第2ガイド軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第2ガイド軸に固定された第2駆動機取付部材と、前記第2ガイド軸に沿って移動可能とされた第2押え部材と、前記第2押え部材に固定された、前記第2可動電極を保持する第2可動電極ホルダーとをさらに備えており
    前記第2駆動部の駆動機が前記第2駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第2押え部材と前記第2可動電極ホルダーを介して前記第2可動電極が前記第2固定電極に接触あるいは離隔せしめられるようになっている請求項1に記載の高周波用双極断路器。
  3. 前記ベース部材が一面に固定された支持部材をさらに備えており、
    前記第1固定電極と前記第1可動電極が第1断路部を構成しており、
    前記第1断路部が、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記支持部材に固定された第1駆動機取付部材と、前記第1駆動機取付部材に固定され且つ前記支持部材の前記面に沿って延在する第1ガイド軸と、前記第1ガイド軸に沿って移動可能とされた第1押え部材と、前記第1押え部材に固定された、前記第1可動電極を保持する第1可動電極ホルダーとをさらに備えており
    前記第1駆動部の駆動機が前記第1駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第1押え部材と前記第1可動電極ホルダーを介して前記第1可動電極が前記第1固定電極に接触あるいは離隔せしめられるようになっており
    前記第2固定電極と前記第2可動電極が第2断路部を構成しており、
    前記第2断路部が、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記支持部材に固定された第2駆動機取付部材と、前記第2駆動機取付部材に固定され且つ前記支持部材の前記面に沿って延在する第2ガイド軸と、前記第2ガイド軸に沿って移動可能とされた第2押え部材と、前記第2押え部材に固定された、前記第2可動電極を保持する第2可動電極ホルダーとをさらに備えており
    前記第2駆動部の駆動機が前記第2駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第2押え部材と前記第2可動電極ホルダーを介して前記第2可動電極が前記第2固定電極に接触あるいは離隔せしめられるようになっている請求項1に記載の高周波用双極断路器。
  4. 前記第1固定電極と前記第1可動電極が第1断路部を構成しており、
    前記第1断路部が、前記ベース部材に固定された第1支持軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第1支持軸に固定された第1駆動機取付部材と、前記第1駆動機取付部材に固定された第1スライド軸と、前記第1スライド軸に沿って移動可能とされた第1押え部材と、前記第1押え部材に固定された、前記第1可動電極を保持する第1可動電極ホルダーとをさらに備えており
    前記第1駆動部の駆動機が前記第1駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第1押え部材と前記第1可動電極ホルダーを介して前記第1可動電極が前記第1固定電極に接触あるいは離隔せしめられるようになっており
    前記第2固定電極と前記第2可動電極が第2断路部を構成しており、
    前記第2断路部が、前記ベース部材に固定された第2支持軸と、前記ベース部材との間に所定の間隔をあけて前記第2支持軸に固定された第2駆動機取付部材と、前記第2駆動機取付部材に固定された第2スライド軸と、前記第2スライド軸に沿って移動可能とされた第2押え部材と、前記第2押え部材に固定された、前記第2可動電極を保持する第2可動電極ホルダーとをさらに備えており
    前記第2駆動部の駆動機が前記第2駆動機取付部材に取り付けられていて、その駆動機の動作によって前記第2押え部材と前記第2可動電極ホルダーを介して前記第2可動電極が前記第2固定電極に接触あるいは離隔せしめられるようになっている請求項1に記載の高周波用双極断路器。
  5. 前記第1駆動部の前記駆動機と前記第2駆動部の前記駆動機が、それぞれ複数個とされている請求項2または3に記載の高周波用双極断路器。
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