JPH07335088A - ガス遮断器とそれを含むガス絶縁開閉装置 - Google Patents

ガス遮断器とそれを含むガス絶縁開閉装置

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JPH07335088A
JPH07335088A JP6124919A JP12491994A JPH07335088A JP H07335088 A JPH07335088 A JP H07335088A JP 6124919 A JP6124919 A JP 6124919A JP 12491994 A JP12491994 A JP 12491994A JP H07335088 A JPH07335088 A JP H07335088A
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circuit breaker
gas circuit
gas
driving force
operating
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JP6124919A
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Seiji Azuma
誠司 東
Katsuyuki Kondo
勝之 近藤
Hiroshi Okuwa
博 大桑
Kazuaki Yasue
和明 安江
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガス遮断器またはガス絶縁開閉装置の据付床
面に対する振動荷重を十分に抑制し、機器間に無理な荷
重が発生することを防止し、ガス絶縁開閉装置全体の小
型化に貢献する。 【構成】 垂直配置した容器102内の軸方向中央に固
定電極部104を配置し、軸方向両側に可動電極部10
5a,105bを対向配置して、二点直列接続の2つの
消弧室103a,103bを構成する。消弧室103
a,103bの軸方向両側に同軸状に個別の操作機構1
19a,119bをそれぞれ配置する。個別の操作機構
119a,119bにより、垂直方向の互いに逆方向の
駆動力を、絶縁ロッド120a,120bを介して操作
ロッド113a,113bにそれぞれ伝達する。この逆
方向の駆動力により、各可動電極部105a,105b
を互いに逆方向に動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、事故電流を遮断するた
めに高速動作を行うガス遮断器とそれを含むガス絶縁開
閉装置に関するものであり、特に、操作時振動を低減す
るために改良を施したガス遮断器とガス絶縁開閉装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地価の高騰、環境調和、保守点検
などの観点より開閉装置のほとんどはガス絶縁化されつ
つある。そして、都市部などの人口に密集地における電
力需用の増大に伴い、発電所や変電所で使用するガス遮
断器の大容量化が図られている。特に、300kV程度
のいわゆる超高圧の系統に使用されるガス遮断器におい
ては、大容量化に伴う大電流遮断を目的として高速化が
図られている。
【0003】また、都市部においては、用地難などの理
由により、ビルの地下や住宅地、事業所周辺などにも多
くの変電所が建設されるようになっているが、このよう
な都市部の変電所においては、建屋設計および運転開始
後の周囲環境への影響の観点から、ガス遮断器動作時の
荷重・振動低減が強く要求されている。しかしながら、
従来のガス遮断器は、ガス遮断器の機能優先、すなわ
ち、小型化と高性能化優先で設計製作されているため、
荷重・振動低減に対する配慮はあまりなされていない。
以下には、従来のガス遮断器およびその操作方式につい
て具体的に説明する。
【0004】[1]従来のガス遮断器…図23、図24 図23は、従来のガス遮断器の一例を示している。この
図23に示すように、ガス遮断器101においては、絶
縁ガスを封入した垂直配置の円筒状の容器102内に消
弧室103が構成されている。この消弧室103は、同
軸状に対向配置された固定電極部104と可動電極部1
05を備えている。このうち、固定電極部104は、固
定電極106として、電流の遮断・投入を行う固定アー
ク電極107aと通常電流を通電する固定通電電極10
7bを内外に備え、さらに、その周囲に配置された固定
側シールド108と、これらを支える固定側支持部材1
09を備えている。そして、これらの部材が一体的に固
定されて固定電極部104を構成している。
【0005】一方、可動電極部105は、可動電極11
0として、電流の遮断・投入を行う可動アーク電極11
1aと通常電流を通電する可動通電電極111bを内外
に備え、さらに、これらの電極間に設けられた絶縁ノズ
ル112と、操作ロッド113、およびパッファシリン
ダ114を備えている。そして、これらの部材が一体的
に固定されて可動電極部105を構成している。また、
可動電極部105を支持するために、支持絶縁筒11
5、可動側支持部材116、およびパッファシリンダ1
14と共に圧縮室を構成するパッファピストン117が
配置されている。さらに、固定電極部104は、極間絶
縁筒118を介して可動側支持部材116と連結されて
いる。なお、極間絶縁筒118の代わりに、絶縁棒ある
いはコンデンサが用いられる場合もある。
【0006】そしてまた、この可動電極部105の固定
電極部104と反対側には、操作機構119が同軸状に
配置されている。この操作機構119は、同軸状に配置
された絶縁ロッド120および操作ロッド113を介し
て可動電極110に連結されている。すなわち、この可
動電極110は、操作機構119の垂直方向の駆動力に
より、同方向に駆動されるように構成されている。
【0007】このように構成された図23のガス遮断器
においては、事故電流などを遮断する場合には、操作機
構119により操作ロッド113が引っ張られ、可動電
極部105が動作する。すると、図24に示すように、
まず固定通電電極107bと可動通電電極111bが離
れる。その結果、固定側支持部材109および固定通電
電極107bを経て可動通電電極111bおよびパッフ
ァシリンダ114へと流れていた電流は、固定アーク電
極107aと可動アーク電極111aがまだ離れていな
いことから、固定側支持部材109から固定アーク電極
107a、可動アーク電極111aを経て、パッファシ
リンダ114へとその流れを変え、転流する。さらに可
動電極部105が動作して固定アーク電極107aと可
動アーク電極111aが離れると、この固定アーク電極
107aと可動アーク電極111aの間にアーク121
が発生する。この後、このアーク121に対して、パッ
ファシリンダ114とパッファピストン117によって
圧縮されたガスが、絶縁ノズル112を介して吹き付
け、その結果、アーク121を冷却して消弧させ、電流
の遮断が完了する。
【0008】[2]従来のガス遮断器の代表的な操作方
式 [2−1]液圧操作方式…図25 図25は、従来の液圧操作方式のガス遮断器の一例を示
している。この図25において、遮断器本体501は、
絶縁ガスを封入した容器502内部に、対向配置された
固定電極503および可動電極504が収納されて構成
されている。そして、遮断時には、可動電極504が操
作機構により動作し、ガス圧縮室505内のガスが圧縮
されて、電極503,504間に絶縁ノズル506でガ
スを吹付けアークを消弧するように構成されている。こ
の場合、可動電極504は、絶縁ロッド507により液
圧操作機構508の液圧ピストン509に接続されてい
る。すなわち、この液圧ピストン509が動作すること
により、遮断器本体501が動作するようになってい
る。
【0009】まず、遮断時の動作を説明する。遮断時に
は、引き外し用コイル510により、引き外し用電磁弁
511が動作し、切替弁512が動作し、液圧ピストン
509の図中下側の圧力室の高圧の液圧を低圧側に排出
する。それにより、液圧ピストン509の図中上側の圧
力室の液圧により、液圧ピストン509が動作し、遮断
器本体501の可動電極504が遮断側に動作する。
【0010】次に、投入時の動作を説明する。投入時に
は、投入用コイル513により、投入用電磁弁514が
動作し、切替弁512を動作させ、高圧の液圧を液圧ピ
ストン509の図中下側の圧力室に入れる。この場合、
液圧ピストン509の両側の圧力室に高圧の液圧が入っ
た状態になるが、液圧ピストン509の両側にはピスト
ン軸の断面積だけ力の差を生じるため、この圧力差によ
り液圧ピストン509が投入側に動作する。なお、この
液圧操作機構508においては、液圧ポンプ515によ
り、常時、蓄圧装置516に高圧の液圧が蓄えられてお
り、瞬時の動作に対応するようになっている。
【0011】[2−2]ばね操作方式…図26 図26は、従来のばね操作方式のガス遮断器の一例を示
しており、特に、電動ばね操作機構の動作を示す図であ
る。なお、説明の便宜上、この電動ばね操作機構によっ
て駆動する遮断器本体の構成は、前述の液圧操作方式の
遮断器本体と同様であるものとする。
【0012】すなわち、この図26の電動ばね操作機構
において、遮断時には、(A)の閉路状態から、引き外
し用コイル521により、開路用キャッチ522が動作
してカム523が外れ、開路用ばね524が放勢する。
そして、(B)に示すように、この開路用ばね524の
ばね力により、メインシャフト525が動作してそれに
接続された遮断器本体の可動電極が動作し、遮断器本体
が遮断される。また、投入時には、投入用コイル526
により、閉路用キャッチ527が動作してカム528が
外れ、閉路用ばね529が放勢する。そして、(C)に
示すように、この閉路用ばね529のばね力により、メ
インシャフト525が動作してそれに接続された遮断器
本体の可動電極が動作し、遮断器本体が投入される。こ
のように閉路動作が終了した後には、この閉路用ばね5
29のばね力により、遮断時に放勢した開路用ばね52
4が再び蓄勢され、次の遮断に備える。また、この時、
同時に電動機530により、閉路用ばね529が蓄勢さ
れ、(A)の閉路状態に戻る。
【0013】[2−3]空気操作方式…図27 図27は、従来の空気操作方式のガス遮断器の一例を示
しており、その遮断器本体501と空気操作機構531
の構成を示す図である。なお、この図27に示す遮断器
本体501の構成は、前述した液圧操作方式の遮断器本
体501と基本的に同様とされている。
【0014】すなわち、この図27の空気操作機構にお
いて、遮断時には、引き外し用コイル531により、引
き外し用キャッチ532が動作して、遮断用ばね533
により、遮断弁534が動作する。この遮断弁534の
動作に伴い、高圧空気タンク535から高圧の圧縮空気
が操作シリンダ536の図中上側の圧力室に導かれ、操
作ピストン537を遮断側に動作させる。それにより、
遮断器本体の可動電極が動作し、遮断器本体が遮断され
る。また、投入時には、投入用コイル538により、投
入用キャッチ539が動作し、投入用ばね540によ
り、投入弁541が動作する。この投入弁541の動作
に伴い、高圧空気タンク535から高圧の圧縮空気が操
作シリンダ536の図中下側の圧力室に導かれ、操作ピ
ストン537を投入側に動作させる。それにより、遮断
器本体の可動電極が動作し、遮断器が投入される。
【0015】[2−4]従来の操作方式の共通点 以上においては、従来のガス遮断器の代表的な操作方式
である、液圧、ばね、空気による各操作方式につき説明
したが、これらの操作方式に使用される操作機構は、い
ずれも、遮断時に一定の駆動力により一定の速度で遮断
器本体を駆動するように構成されている。これは、従来
のガス遮断器の操作機構が、遮断時には常に遮断器の最
大責務である事故遮断時の能力を出すように構成されて
いるからである。そのため、前述したような従来の各操
作方式のガス遮断器においては、遮断時の動作として、
遮断電流に関係なく常に事故遮断時の動作と同一の最大
駆動力による最高速度の動作が行われることになる。
【0016】これに対し、実際のガス遮断器は、事故遮
断を行うことはほとんどなく、点検や単に回路の切換の
ための遮断動作がほとんどであり、事故遮断時でも最大
電流での遮断は希である。したがって、このように大き
な駆動力や駆動速度が要求されない場合の遮断動作にお
いては、比較的小さな駆動力により比較的低速で駆動す
れば十分である。
【0017】また、以上のような従来のガス遮断器の操
作機構は、設置スペースの関係から小型化を図るととも
に、事故遮断時に最も効率良く最小エネルギーで動作す
ることを優先して設計製作されている。その反面、操作
機構の遮断時に発生する荷重や振動をこの操作機構自体
で低減するための構造はほとんど設けられていない。
【0018】[3]従来のガス絶縁開閉装置の振動抑制
方式 以上のように、従来のガス遮断器においては、その操作
機構自体には振動抑制構造は設けられていないものの、
このガス遮断器を含む複数の機器でガス絶縁開閉装置を
構成する場合には、ガス遮断器で発生した振動の外部へ
の伝達を抑制する構造が設けられることが多い。以下に
は、このような従来のガス絶縁開閉装置の振動抑制方式
について具体的に説明する。
【0019】[3−1]一括的振動抑制方式…図28 図28は、従来のガス絶縁開閉装置の振動抑制方式の一
例を示す図であり、特に、ガス遮断器を含むガス絶縁開
閉装置の機器部全体を一括的に振動抑制構造とした方式
を示している。まず、図28において、基礎601上に
基礎ベース602が設置され、この基礎ベース602上
に防振ゴムなどの振動吸収部材603が設置されてお
り、この振動吸収部材603の上に、支持ベース604
が設置されている。そして、この支持ベース604上
に、ガス遮断器605と主母線側装置606、および線
路側装置607から構成されたガス絶縁開閉装置の機器
部608とその制御盤609が設置され、支持ベース6
04に対して一括して固定されている。
【0020】このように構成した場合、ガス遮断器60
5を含む開閉器によって発生する振動は、基礎ベース6
02と支持ベース604との間に設置された防振ゴムな
どの振動吸収部材603により、基礎601への伝達が
抑制される。特に、このようにガス絶縁開閉装置の機器
部608とその制御盤609の全体を、振動吸収部材6
03によって支持された支持ベース604上に固定して
いるため、ガス遮断器605を含む開閉器の動作により
振動吸収部材603が変位した場合でもガス絶縁開閉装
置の機器部608の各部に無理な荷重が加わることはな
い。
【0021】[3−2]独立的振動抑制方式…図29 図29は、従来のガス絶縁開閉装置の振動抑制方式の別
の一例を示す図であり、前述した一括的振動抑制方式と
は異なり、ガス絶縁開閉装置の機器部のうち、特に大き
な振動を発生するガス遮断器のみを独立的に振動抑制構
造とした方式を示している。この図29において、ガス
絶縁開閉装置の機器部608の主母線側装置606およ
び線路側装置607と制御盤609は、基礎601上に
直接設置されて固定されており、ガス遮断器605のみ
が、基礎601上に設置された振動吸収部材611によ
って支持されている。この振動吸収部材611は、例え
ば、さらばねやダンパなどである。
【0022】このように構成した場合、ガス遮断器60
5の遮断動作によって発生する振動は、振動吸収部材6
11により、基礎601への伝達が抑制される。特に、
このように、ガス遮断器605のみを振動吸収部材61
1上に支持した場合にはガス絶縁開閉装置の機器部60
8の全体を支持ベース604および振動吸収部材603
で支えた場合に比べて、大きな支持ベース604が不要
であり、振動吸収構造をできる限り小型化できるため、
設置作業も容易であり、経済的にもコストを低くでき
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図28
および図29に示すような従来のガス絶縁開閉装置の振
動抑制方式には、次のような問題点がある。まず、図2
8に示すような一括的振動抑制方式においては、ガス絶
縁開閉装置の機器部608の全体を基礎ベース602と
支持ベース604、およびこの間に配置された振動吸収
部材603からなる二重ベース構造で支えている。その
ため、この二重ベース構造全体が非常に大型化してしま
い、また、多数の振動吸収部材603を必要とするた
め、ガス絶縁開閉装置全体が著しく大型化してしまい、
経済的にもコスト高となる。
【0024】次に、図29に示すような独立的振動抑制
方式においては、ガス絶縁開閉装置608のガス遮断器
605以外の部分を直接基礎601に固定するため、ガ
ス遮断器605の遮断時に振動吸収部材611が変位す
ると、ガス遮断器605と主母線側装置606および線
路側装置607との間に曲げ応力が発生し、無理な荷重
が加わることになる。
【0025】一方、図25〜図27に示すような従来の
ガス遮断器の操作機構には、次のような問題点がある。
すなわち、前述したように、これらのガス遮断器の操作
機構は、いずれも、遮断時に、最大駆動力により最高速
度で動作させるように構成されている。しかしながら、
遮断動作の大半を占める点検時や回路の切換時に、この
ような最大駆動力による最高速度の動作を行った場合、
ガス遮断器の接点部に加わる衝撃が大きく、その劣化が
速くなる。そのため、点検周期を短くして頻繁に点検を
行う必要がある上、ガス遮断器の寿命が短くなるという
問題がある。
【0026】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その第1の目
的は、ガス遮断器における振動の発生自体を十分に抑制
可能とするか、または、ガス遮断器で発生した振動の伝
達を小型の振動抑制構造で十分に抑制可能とすることに
より、ガス遮断器またはガス絶縁開閉装置の据付床面に
対する振動荷重を十分に抑制可能で、かつ、機器間に無
理な荷重が発生することを防止可能であり、しかも、ガ
ス絶縁開閉装置全体の小型化にも貢献可能な、優れたガ
ス遮断器およびガス絶縁開閉装置を提供することであ
る。
【0027】また、本発明の第2の目的は、ガス遮断器
の操作機構に駆動力の切換機能または調整機能を持たせ
ることにより、遮断動作の大半を占める点検時や回路の
切換時に、比較的小さな駆動力で比較的低速で動作可能
として、ガス遮断器の点検周期や寿命を延ばすことがで
きるガス遮断器を提供することである。
【0028】より具体的に、請求項1記載の発明の目的
は、第1と第2の接点部の動作方向を互いに逆方向にす
ることにより、これらの接点部で生じる振動荷重を互い
に相殺して、ガス遮断器における振動の発生自体を十分
に抑制することである。
【0029】請求項2記載の発明の目的は、可動電極部
とおもりを逆方向に動作させることにより、可動電極部
とおもりに生じる振動荷重を互いに相殺して、ガス遮断
器における振動の発生自体を十分に抑制するとともに、
ガス遮断器の構成を簡略化し、寸法を低減することであ
る。
【0030】請求項3記載の発明の目的は、第1と第2
の操作機構の駆動力の動作方向を互いに逆方向にするこ
とにより、これらの操作機構で生じる振動荷重を互いに
相殺して、ガス遮断器における振動の発生自体を十分に
抑制することである。
【0031】請求項4記載の発明の目的は、操作機構の
駆動力の動作方向と、接点部の動作方向とを互いに逆方
向とすることにより、操作機構と接点部にそれぞれ生じ
る振動荷重を互いに相殺して、ガス遮断器における振動
の発生自体を十分に抑制することである。
【0032】請求項5記載の発明の目的は、3つの操作
機構の駆動力の動作方向が互いに約120°の角度をな
すように構成することにより、これらの3つの操作機構
の駆動力によって生じる振動荷重を互いに相殺して、ガ
ス遮断器における振動の発生自体を十分に抑制すること
である。
【0033】請求項6記載の発明の目的は、複数の機構
部を設け、複数の機構部の少なくとも1つの機構部と駆
動力供給手段とを切り離し可能に接続する連結手段を設
けることによって、操作機構に駆動力の切換機能を持た
せることである。そして、点検時や回路の切換時には、
動作させる機構部の数を連結手段の切り離し操作によっ
て少なくすることにより駆動力を低減し、ガス遮断器に
おける振動の発生自体を十分に抑制することである。
【0034】請求項7記載の発明の目的は、駆動力供給
手段からの駆動力を機構部に供給する複数の駆動力伝達
手段を設け、少なくとも1つの駆動力伝達手段と機構部
とを切り離し可能に接続する連結手段を設けることによ
って、操作機構に駆動力の切換機能を持たせることであ
る。そして、点検時や回路の切換時には、機構部への駆
動力の供給系統の数を連結手段の切り離し操作によって
少なくすることにより駆動力を低減し、ガス遮断器にお
ける振動の発生自体を十分に抑制することである。
【0035】請求項8記載の発明の目的は、複数の機構
部を設け、少なくとも1つの機構部を動作主軸と切り離
し可能に接続する連結手段を設けることによって、操作
機構に駆動力の切換機能を持たせることである。そし
て、点検時や回路の切換時には、動作させる機構部の数
を連結手段の切り離し操作によって少なくすることによ
り駆動力を低減し、ガス遮断器における振動の発生自体
を十分に抑制することである。
【0036】請求項9記載の発明の目的は、機構部と駆
動力供給手段との間に、供給する駆動力を制御する駆動
力制御手段を設けることによって、操作機構に駆動力の
アナログ的な調整機能を持たせることである。そして、
点検時や回路の切換時には、機構部に供給する駆動力を
駆動力制御手段の操作によって少なくすることにより駆
動力を低減し、ガス遮断器における振動の発生自体を十
分に抑制することである。
【0037】請求項10記載の発明の目的は、駆動力の
切換機能または調整機能を有する操作機構と、変流器、
および制御装置を使用することにより、点検時や回路の
切換時には、変流器からの測定信号に基づいて、制御装
置により操作機構の駆動力を自動的に低減し、ガス遮断
器における振動の発生自体を十分に抑制することであ
る。
【0038】請求項11記載の発明の目的は、リンク、
摺動部材、および緩衝器を使用することにより、ガス遮
断器の遮断動作によって生じる振動荷重を緩衝器の動作
によって吸収し、発生した振動の伝達を十分に抑制する
ことである。
【0039】請求項12記載の発明の目的は、ベース、
梁、および緩衝器を使用することにより、ガス遮断器の
遮断動作によって生じる振動荷重を梁の歪みと緩衝器の
動作によって吸収し、発生した振動の伝達を十分に抑制
することである。
【0040】請求項13記載の発明の目的は、共通ベー
ス、長梁と短梁、および緩衝器を使用することにより、
ガス遮断器の遮断動作によって生じる振動荷重のうち、
ガス遮断器の近傍に伝達した大きな振動荷重については
長梁の大きな歪みと緩衝器の動作によって吸収し、ガス
遮断器から離れた位置に伝達した比較的小さな振動荷重
については短梁の比較的小さな歪みと緩衝器の動作によ
って吸収し、発生した振動の伝達を十分にしかも効率よ
く抑制することである。
【0041】請求項14記載の発明の目的は、スプリン
グと緩衝材を使用したピストンとを複合した構成の緩衝
器を用いることにより、この緩衝器の緩衝力とガス遮断
器に生じる振動周波数とを調整して、ガス遮断器の遮断
動作によって生じる振動による建屋の床面における共振
の発生を容易かつ確実に防止し、それによって、発生し
た振動の伝達を十分に抑制することである。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、ガス遮断器の構造、あるいは、ガス絶
縁開閉装置の振動抑制構造を改良したことを特徴として
いる。
【0043】まず、請求項1〜5記載のガス遮断器は、
絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2の電極部を対向
配置してなり、一方または両方の電極部の動作により開
閉する接点部と、この接点部を駆動して開閉動作を行わ
せる操作機構を備えたガス遮断器において、その接点部
の構造または操作機構の配置を改良したことを特徴とし
ている。
【0044】請求項1記載のガス遮断器は、その接点部
と操作機構が次のように構成されたことを特徴としてい
る。すなわち、接点部は複数の接点部であり、この複数
の接点部は、その動作方向が互いに逆方向になるように
構成された第1と第2の接点部を有する。また、この請
求項1記載のガス遮断器において、操作機構は、第1と
第2の接点部を個別に駆動する第1と第2の操作機構を
有する複数の操作機構である。
【0045】請求項2記載のガス遮断器は、特に、その
接点部が、固定電極部と可動電極部を対向配置してな
り、可動電極部の動作により開閉する接点部であるガス
遮断器において、その接点部が次のように構成されたこ
とを特徴としている。すなわち、可動電極部の固定電極
部と反対側に、この可動電極部とほぼ等価の質量を有す
るおもりが配置され、このおもりは、その動作方向が可
動電極部と互いに逆方向になるようにして操作機構に接
続される。
【0046】請求項3記載のガス遮断器は、その操作機
構が次のように構成されたことを特徴としている。すな
わち、操作機構は複数の操作機構であり、この複数の操
作機構は、その駆動力の動作方向が互いに逆方向になる
ように構成された第1と第2の操作機構を有する。
【0047】請求項4記載のガス遮断器は、その操作機
構が次のように構成されるとともに、さらに別の構成要
素を備えたことを特徴としている。すなわち、操作機構
は、その駆動力の動作方向が接点部の動作方向と互いに
逆方向となるように配置される。また、操作機構と接点
部との間に、操作機構の駆動力の動作方向を逆方向に変
換する変換手段が接続される。
【0048】請求項5記載のガス遮断器は、その操作機
構が次のように構成されたことを特徴としている。すな
わち、操作機構は3つの操作機構であり、この3つの操
作機構は、その駆動力の動作方向が互いに約120°の
角度をなすようにして配置される。
【0049】次に、請求項6〜9記載のガス遮断器は、
絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2の電極部を対向
配置してなり、一方または両方の電極部の動作により開
閉する接点部と、この接点部を駆動して開閉動作を行わ
せる操作機構を備えたガス遮断器において、その操作機
構に駆動力の切換機能または調整機能を持たせたことを
特徴としている。また、請求項10記載のガス遮断器
は、このような機能を有する操作機構を使用してガス遮
断器に自動制御機能を持たせたことを特徴としている。
【0050】請求項6記載のガス遮断器は、その操作機
構が次のように構成されたことを特徴としている。すな
わち、操作機構はまず、接点部に接続された複数の機構
部と、この複数の機構部に駆動力を供給する駆動力供給
手段とを備える。また、複数の機構部の少なくとも1つ
の機構部と駆動力供給手段とを切り離し可能に接続する
連結手段を備える。
【0051】請求項7記載のガス遮断器は、その操作機
構が次のように構成されたことを特徴としている。すな
わち、操作機構はまず、接点部に接続された機構部と、
この機構部に駆動力を供給する駆動力供給手段とを備え
る。また、駆動力供給手段と機構部との間に接続され、
駆動力供給手段からの駆動力を機構部に対して複数系統
で供給する複数の駆動力伝達手段を備える。さらに、複
数の駆動力伝達手段の少なくとも1つの駆動力伝達手段
と機構部とを切り離し可能に接続する連結手段を備え
る。
【0052】請求項8記載のガス遮断器は、その操作機
構が次のように構成されたことを特徴としている。すな
わち、操作機構はまず、複数の機構部と、この複数の機
構部と接点部との間に接続され、複数の駆動力の駆動力
を接点部に伝達する動作主軸とを備える。また、複数の
機構部の少なくとも1つの機構部と動作主軸とを切り離
し可能に接続する連結手段を備える。
【0053】請求項9記載のガス遮断器は、その操作機
構が次のように構成されたことを特徴としている。すな
わち、操作機構はまず、接点部に接続された機構部と、
この機構部に駆動力を供給する駆動力供給手段とを備え
る。また、駆動力供給手段と機構部との間に接続され、
駆動力供給手段から機構部に対して供給する駆動力を制
御する駆動力制御手段を備える。
【0054】請求項10記載のガス遮断器は、その操作
機構が次のように構成されるとともに、さらに別の構成
要素を備えたことを特徴としている。すなわち、この請
求項10記載のガス遮断器において、操作機構は、請求
項6、請求項7、請求項8、または請求項9に記載の操
作機構、あるいはその他の駆動力の切換機能または調整
機能を有する操作機構である。また、このガス遮断器
は、接点部の近傍に配置され、この接点部を流れる電流
を測定する変流器と、この変流器からの測定信号に基づ
いて操作機構の駆動力を制御する制御装置とをさらに備
える。
【0055】続いて、請求項11〜14記載のガス絶縁
開閉装置は、絶縁ガスを封入した容器内に接点部を収納
してなるガス遮断器を含む複数の機器からなり、建屋内
の床面上に設置されたガス絶縁開閉装置において、この
ガス絶縁開閉装置の振動抑制構造を改良したことを特徴
としている。
【0056】請求項11記載のガス絶縁開閉装置は、振
動抑制構造として次のような構成要素を備えたことを特
徴としている。すなわち、この請求項11記載のガス絶
縁開閉装置は、まず、床面上に設置され、ガス遮断器を
支持するベースと、ガス遮断器にその一端で接続された
リンクとを備える。また、ベース上にこのベース上を水
平方向に摺動可能に配置され、リンクの他端に接続され
た摺動部材を備える。さらに、ベース上に水平方向の衝
撃力を吸収するように配置され、摺動部材に接続された
緩衝器を備える。
【0057】請求項12記載のガス絶縁開閉装置は、振
動抑制構造として次のような構成要素を備えたことを特
徴としている。すなわち、この請求項12記載のガス絶
縁開閉装置は、まず、床面上に設置され、ガス遮断器を
支持するベースと、このベースの上部に固定された梁と
を備える。また、梁と床面との間に垂直方向の衝撃力を
吸収するように配置され、梁に接続された緩衝器を備え
る。
【0058】請求項13記載のガス絶縁開閉装置は、請
求項12記載のガス絶縁開閉装置であって、特に、その
各々が複数の機器からなる複数の回線を備えたガス絶縁
開閉装置において、その振動抑制構造がさらに次のよう
に構成されたことを特徴としている。すなわち、この請
求項13記載のガス絶縁開閉装置において、ベースは、
複数の回線の各々を構成する複数の機器を各回線毎に一
括的に支持する複数の個別の共通ベースであり、ガス遮
断器は、共通ベースの一方の端部に配置される。そし
て、梁は、共通ベースにおけるガス遮断器の近傍に配置
された長梁を有し、この長梁は、隣接回線の共通ベース
にまで渡る寸法とされる。また、梁は、共通ベースにお
けるガス遮断器から遠い側の端部に配置された短梁をさ
らに有し、この短梁は、1回線の幅寸法とほぼ等しい寸
法とされる。さらに、長梁の両端部と短梁の両端部に緩
衝器がそれぞれ配置される。
【0059】請求項14記載のガス絶縁開閉装置は、請
求項11、請求項12、または請求項13記載のガス絶
縁開閉装置において、その緩衝器がさらに次のように構
成されたことを特徴としている。すなわち、緩衝器は、
ガス遮断器の質量を支持するスプリングと、液体または
気体の緩衝材を使用したピストンとを複合した構成とさ
れる。
【0060】
【作用】以上のように、請求項1〜5記載のガス遮断器
においては、ガス遮断器の接点部の構造または操作機構
の配置を改良したことにより、ガス遮断器における振動
の発生自体を十分に抑制できる。また、請求項6〜9記
載のガス遮断器においては、ガス遮断器に駆動力の切換
機能または調整機能を持たせ、あるいは、このような機
能を有する操作機構を使用したことにより、点検時や回
路の切換時に駆動力と動作速度を低減できるため、それ
によってガス遮断器における振動の発生自体を十分に抑
制できる。さらに、請求項11〜14記載のガス絶縁開
閉装置においては、その振動抑制構造を改良したことに
より、ガス遮断器で発生した振動の伝達を十分に抑制で
きる。以下には、各請求項に記載の発明の作用について
個別に説明する。
【0061】請求項1記載のガス遮断器においては、第
1と第2の操作機構の駆動力により第1と第2の接点部
を個別に駆動して互いに逆方向に動作させることができ
る。この場合、第1と第2の操作機構の駆動力が、第1
と第2の接点部に対して互いに逆方向に作用するため、
この第1と第2の操作機構の駆動力によって生じる振動
荷重を互いに相殺することができる。
【0062】請求項2記載のガス遮断器においては、操
作機構の駆動力によりほぼ等価の質量を有する可動電極
部とおもりを駆動して、この可動電極部とおもりを互い
に逆方向に動作させることができる。この場合、操作機
構の駆動力が可動電極部とおもりに対して互いに逆方向
に作用するため、この駆動力によって可動電極部とおも
りに発生するほぼ同等の振動荷重を互いに相殺すること
ができる。
【0063】請求項3記載のガス遮断器においては、第
1と第2の操作機構の駆動力が互いに逆方向に作用する
ため、この第1と第2の操作機構の駆動力によって生じ
る振動荷重を互いに相殺することができる。
【0064】請求項4記載のガス遮断器においては、操
作機構の駆動力を変換手段で逆方向に変換した後、この
変換した駆動力により接点部を駆動して、接点部を操作
機構の動作方向と逆方向に動作させることができる。こ
の場合、操作機構の駆動力は、操作機構自体と接点部と
に対して互いに逆方向に作用するため、この駆動力によ
って操作機構と接点部にそれぞれ生じる振動荷重を互い
に相殺することができる。
【0065】請求項5記載のガス遮断器においては、3
つの操作機構の駆動力の動作方向が互いに約120°の
角度をなしているため、これらの3つの操作機構の駆動
力によって生じる振動荷重を互いに相殺することができ
る。
【0066】請求項6記載のガス遮断器においては、連
結手段を操作することにより、動作させる機構部の数を
選択することができる。したがって、点検時や回路の切
換時には、動作させる機構部の数を少なくすることによ
り、比較的小さな駆動力により比較的低速で遮断器本体
を動作させることができる。
【0067】請求項7記載のガス遮断器においては、連
結手段を操作することにより、機構部に接続する駆動力
伝達手段を選択して駆動力の供給系統数を選択すること
ができる。したがって、点検時や回路の切換時には、機
構部に対する供給系統数を少なくすることにより、比較
的小さな駆動力により比較的低速で遮断器本体を動作さ
せることができる。
【0068】請求項8記載のガス遮断器においては、連
結手段を操作することにより、動作主軸に接続する機構
部の数を選択することができる。したがって、点検時や
回路の切換時には、動作主軸に接続する機構部の数を少
なくすることにより、比較的小さな駆動力により比較的
低速で遮断器本体を動作させることができる。
【0069】請求項9記載のガス遮断器においては、駆
動力制御手段の操作により、機構部に供給する駆動力を
調整することができる。したがって、点検時や回路の切
換時には、機構部に供給する駆動力を低減することによ
り、比較的小さな駆動力により比較的低速で遮断器本体
を動作させることができる。
【0070】請求項10記載のガス遮断器においては、
接点部を流れる電流を変流器で測定し、この変流器から
の測定信号に基づいて、制御装置により操作機構の駆動
力を自動的に制御することができる。したがって、点検
時や回路の切換時には、操作機構の駆動力を自動的に低
減することにより、比較的小さな駆動力により比較的低
速で遮断器本体を動作させることができる。
【0071】請求項11記載のガス絶縁開閉装置におい
ては、ガス遮断器の遮断動作によって生じる振動荷重
を、リンクおよび摺動部材を介して緩衝器に伝達し、こ
の緩衝器の動作で吸収することができる。
【0072】請求項12記載のガス絶縁開閉装置におい
ては、ガス遮断器の遮断動作によって生じる振動荷重
を、ベースを介して梁および緩衝器に伝達し、梁の歪み
と緩衝器の動作で吸収することができる。
【0073】請求項13記載のガス絶縁開閉装置におい
ては、ガス遮断器の遮断動作によって生じる振動荷重の
うち、ガス遮断器近傍に伝達した大きな振動荷重を、共
通ベースを介して長梁および緩衝器に伝達し、長梁の大
きな歪みと緩衝器の動作で十分に吸収することができ
る。また、共通ベースにおけるガス遮断器から離れた位
置に伝達された比較的小さな振動荷重については、短梁
および緩衝器に伝達し、短梁の比較的小さな歪みと緩衝
器の動作で十分に吸収することができる。
【0074】請求項14記載のガス絶縁開閉装置におい
ては、スプリングと緩衝材を使用したピストンを複合し
た構成の緩衝器を用いているため、この緩衝器の緩衝力
とガス遮断器に生じる振動周波数とを自由に調整するこ
とができる。
【0075】
【実施例】以下には、本発明のガス遮断器の複数の実施
例について、図1〜図22を参照しながら具体的に説明
する。なお、図23および図24に示す従来例と同一の
部材には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0076】[1]第1実施例…図1、図2 [1−1]実施例の構成 図1および図2は、本発明の第1実施例のガス遮断器を
示す図である。この第1実施例は、特に、請求項1記載
の発明および請求項3記載の発明を適用した実施例であ
る。図1に示すように、本実施例のガス遮断器101に
おいては、絶縁ガスを封入した垂直配置の円筒状の容器
102内に2つの消弧室103a,103bが構成さ
れ、電気的に二点直列接続されている。この2つの消弧
室103a,103bは、容器102内の軸方向中央に
同軸状に配置された共通の固定電極部104と、この固
定電極部104の両側に同軸状に対向して配置された2
つの可動電極部105a,105bを備えている。この
場合、固定電極部104は、その両側に固定電極106
a,106bを備えており、各可動電極部105a,1
05bは、それぞれ可動電極110a,110bを備え
ている。なお、本実施例の固定電極部104と2つの可
動電極部105a,105bの接点部詳細構造は、すで
に説明した図23の従来例のガス遮断器と同様に構成さ
れているため、ここでは説明を省略する。
【0077】そして、2つの可動電極部105a,10
5bは、同軸状に配置された支持絶縁筒115a,11
5bにより容器102に対してそれぞれ絶縁支持されて
いる。また、固定電極部104は、2つの可動電極部1
05a,105bとの間に同軸状に配置された極間絶縁
筒118a,118bにより、2つの可動電極部105
a,105bに対して絶縁支持されている。
【0078】一方、2つの消弧室103a,103bの
固定電極部104と反対側、すなわち、2つの消弧室1
03a,103bの軸方向両側には、各消弧室103
a,103bの操作機構119a,119bが同軸状に
配置されている。これらの操作機構119a,119b
は、同軸状に配置された絶縁ロッド120a,120b
および操作ロッド113a,113bを介して各消弧室
103a,103bの各可動電極110a,110bに
それぞれ連結されている。すなわち、2つの消弧室10
3a,103bの可動電極110a,110bは、個別
の操作機構119a,119bの垂直方向の駆動力によ
り、垂直方向において互いに逆方向に駆動されるように
構成されている。
【0079】[1−2]実施例の作用 以上のように構成された本実施例のガス遮断器101に
おいて、事故電流などを遮断する場合には、2つの操作
機構119a,119bの垂直方向の互いに逆方向の駆
動力が、2つの絶縁ロッド120a,120bを介して
2つの操作ロッド113a,113bにそのままの方向
で伝達される。そして、このように伝達された駆動力に
より、2つの操作ロッド113a,113bが垂直方向
の互いに逆方向にそれぞれ引っ張られ、2つの可動電極
部105a,105bが垂直方向の互いに逆方向にそれ
ぞれ動作する。すなわち、図2の矢印に示すように、2
つの可動電極部105a,105bは、図中下方と図中
上方に向かって互いに離れる方向にそれぞれ動作する。
そして、この動作により各可動電極部105a,105
bが固定電極部104からそれぞれ離れると、各可動電
極部105a,105bと固定電極部104との間にア
ーク121a,121bがそれぞれ発生する。この後、
これらのアーク121a,121bは、絶縁ガスの吹き
付けにより冷却されて消弧され、電流の遮断が完了す
る。
【0080】このように、本実施例においては、垂直配
置した2つの消弧室103a,103bの軸方向両側に
それぞれ同軸状に配置した個別の操作機構119a,1
19bにより、各消弧室103a,103bの各可動電
極部105a,105bを、垂直方向の互いに逆方向に
動作させることができる。すなわち、遮断時には、2つ
の操作機構119a,119bの同等の駆動力が逆方向
に作用するため、2つの操作機構119a,119bの
駆動力によって生じる同等の振動荷重は、互いに相殺さ
れることになる。
【0081】[1−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例のガス遮断器101にお
いては、2つの消弧室103a,103bの動作方向を
互いに逆方向にしたことにより、ガス遮断器101にお
ける振動の発生自体を抑制できるため、従来のガス遮断
器に比べて、ガス遮断器101の据付床面に対して加わ
る垂直方向の振動荷重を十分に抑制することができる。
そのため、本実施例のガス遮断器101を使用してガス
絶縁開閉装置を構成した場合には、ガス遮断器101と
周辺の機器との間に無理な荷重が発生することを防止で
きる。また、従来のように、ガス絶縁開閉装置の機器部
全体を支持する大型の二重ベース構造やこの二重ベース
間に配置される多数の振動吸収部材などが不要となるた
め、ガス絶縁開閉装置全体の小型化にも貢献できる。さ
らに、操作機構119a,119bを消弧室103a,
103bの軸方向に動作方向が同方向となるようにして
設けているため、駆動力の動作方向を変換する手段など
が不要であり、その分だけ構成が簡略である。
【0082】[2]第2実施例…図3 [2−1]実施例の構成 図3は、本発明の第2実施例のガス遮断器を示す図であ
る。この第2実施例は、特に、請求項1記載の発明およ
び請求項3記載の発明を適用した実施例である。図3に
示すように、本実施例のガス遮断器101においては、
前記第1実施例と同様に、絶縁ガスを封入した垂直配置
の円筒状の容器102内に2つの消弧室103a,10
3bが構成され、電気的に二点直列接続されている。こ
の2つの消弧室103a,103bは、前記第1実施例
とは逆に、容器102内の軸方向両端部に配置された2
つの固定電極部104a,104bと、この2つの固定
電極部104a,104bの間に各固定電極部104
a,104bと同軸状に対向して配置された2つの可動
電極部105a,105bを備えている。この場合、各
固定電極部104a,104bは、それぞれ固定電極1
06a,106bを備えており、各可動電極部105
a,105bは、それぞれ可動電極110a,110b
を備えている。なお、本実施例の2つの固定電極部10
4a,104bと2つの可動電極部105a,105b
の接点部詳細構造は、すでに説明した図23の従来例の
ガス遮断器と同様に構成されているため、ここでは説明
を省略する。
【0083】そして、2つの可動電極部105a,10
5bは、その間に配置された消弧室支持部材123によ
って機械的に接続されており、この消弧室支持部材12
3は、その軸方向と直交する水平方向に配置された支持
絶縁筒115により容器102に対して絶縁支持されて
いる。また、2つの固定電極部104は、対向する各可
動電極部105a,105bとの間に同軸状に配置され
た極間絶縁筒118a,118bにより、各可動電極部
105a,105bに対してそれぞれ絶縁支持されてい
る。
【0084】一方、消弧室支持部材123の軸方向と直
交する水平方向両側には、各消弧室103a,103b
の操作機構119a,119bが水平方向に互いに同軸
状に配置されている。これらの操作機構119a,11
9bは、同軸状に配置された絶縁ロッド120a,12
0bと、動作方向変換用のリンク122a,122b、
および操作ロッド113a,113bを介して各消弧室
103a,103bの各可動電極110a,110bに
それぞれ連結されている。すなわち、2つの消弧室10
3a,103bの可動電極110a,110bは、個別
の操作機構119a,119bの水平方向の駆動力によ
り、垂直方向の互いに逆方向に駆動されるように構成さ
れている。
【0085】[2−2]実施例の作用 以上のように構成された本実施例のガス遮断器101に
おいて、事故電流などを遮断する場合には、2つの操作
機構119a,119bの水平方向の互いに逆方向の駆
動力が、リンク122a,122bにより方向変換され
て垂直方向の互いに逆方向の駆動力として2つの操作ロ
ッド113a,113bに伝達される。そして、このよ
うに方向変換されて伝達された駆動力により、2つの操
作ロッド113a,113bが垂直方向の互いに逆方向
にそれぞれ引っ張られ、2つの可動電極部105a,1
05bが垂直方向の互いに逆方向にそれぞれ動作する。
すなわち、図3の矢印に示すように、2つの可動電極部
105a,105bは、図中上方と図中下方に向かって
互いに接近する方向にそれぞれ動作する。そして、この
動作により各可動電極部105a,105bが各固定電
極部104a,104bからそれぞれ離れ、各可動電極
部105a,105bと各固定電極部104a,104
bとの間にアークがそれぞれ発生する。この後、これら
のアークは、絶縁ガスの吹き付けにより冷却されて消弧
され、電流の遮断が完了する。
【0086】このように、本実施例においては、垂直配
置した2つの消弧室103a,103bの水平方向両側
にそれぞれ配置した個別の操作機構119a,119b
の水平方向の駆動力を、リンク122a,122bによ
って垂直方向に方向変換することにより、各可動電極部
105a,105bを、垂直方向の互いに逆方向に動作
させることができる。すなわち、前記第1実施例と同様
に、2つの操作機構119a,119bの同等の駆動力
が逆方向に作用するため、2つの操作機構119a,1
19bの駆動力によって生じる同等の振動荷重は、互い
に相殺されることになる。
【0087】[2−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例のガス遮断器101にお
いては、前記第1実施例と同様に、2つの消弧室103
a,103bの動作方向を互いに逆方向にしたことによ
り、ガス遮断器101における振動の発生自体を抑制で
きるため、従来のガス遮断器に比べて、ガス遮断器10
1の据付床面に対して加わる垂直方向の振動荷重を十分
に抑制することができる。加えて、本実施例では、2つ
の操作機構119a,119bの駆動力の動作方向が、
ガス遮断器101の据付床面に対して平行な方向となる
ため、ガス遮断器101の据付床面に対する垂直方向の
振動荷重を一層抑制することができる。そのため、本実
施例のガス遮断器101を使用してガス絶縁開閉装置を
構成した場合には、前記第1実施例以上の優れた効果が
得られる。さらに、操作機構119a,119bを消弧
室103a,103bの軸方向と直交する方向に設けて
いるため、前記第1実施例よりもガス遮断器101の高
さを低くすることができる。
【0088】[3]第3実施例…図4 [3−1]実施例の構成 図4は、本発明の第3実施例のガス遮断器を示す図であ
る。この第3実施例は、特に、請求項2記載の発明を適
用した実施例である。図4に示すように、本実施例のガ
ス遮断器101においては、絶縁ガスを封入した垂直配
置の円筒状の容器102内に消弧室103が構成されて
いる。この消弧室103は、同軸状に対向配置された固
定電極部104と可動電極部105を備えている。この
場合、固定電極部104は固定電極106を備えてお
り、可動電極部105は可動電極110を備えている。
なお、本実施例の固定電極部104と可動電極部105
の接点部詳細構造は、すでに説明した図23の従来例の
ガス遮断器と同様に構成されているため、ここでは説明
を省略する。また、可動電極部105の固定電極部10
4と反対側には消弧室支持部材123と支持絶縁筒11
5が同軸状に配置されている。そして、可動電極部10
5は、消弧室支持部材123を介して支持絶縁筒115
により容器102に対して絶縁支持されている。また、
固定電極部104は、可動電極部105との間に同軸状
に配置された極間絶縁筒118により、可動電極部10
5に対して絶縁支持されている。
【0089】一方、消弧室支持部材123の軸方向と直
交する水平方向には、消弧室103の操作機構119が
水平方向に配置されている。この操作機構119は、同
軸状に配置された絶縁ロッド120と、動作方向変換用
のリンク122a、および操作ロッド113を介して消
弧室103の可動電極110に連結されている。すなわ
ち、消弧室103の可動電極110は、操作機構119
の水平方向の駆動力により、垂直方向に駆動されるよう
に構成されている。
【0090】そしてまた、消弧室支持部材123の可動
電極部105の反対側には、可動電極部105とほぼ等
価の質量を有するおもり124が、可動電極部105と
同軸方向に動作可能に配置されている。このおもり12
4は、可動電極110に連結されたリンク122aと対
称的に設けられた動作方向変換用のリンク122b、お
よび絶縁ロッド120を介して、操作機構119に連結
されている。すなわち、このおもり124は、操作機構
119の水平方向の駆動力により、垂直方向の可動電極
110と逆方向に駆動されるように構成されている。
【0091】[3−2]実施例の作用 以上のように構成された本実施例のガス遮断器101に
おいて、事故電流などを遮断する場合には、操作機構1
19の水平方向の駆動力が、リンク122a,122b
により方向変換されて垂直方向の互いに逆方向の駆動力
として操作ロッド113とおもり124に伝達される。
そして、このように方向変換されて伝達された駆動力に
より、可動電極部105とおもり124が垂直方向の互
いに逆方向にそれぞれ動作する。すなわち、図4の矢印
に示すように、可動電極部105とおもり124は、図
中下方と図中上方に向かって互いに接近する方向にそれ
ぞれ動作する。そして、この動作により可動電極部10
5が固定電極部104から離れると、可動電極部105
と固定電極部104との間にアークが発生する。この
後、このアークは、絶縁ガスの吹き付けにより冷却され
て消弧され、電流の遮断が完了する。
【0092】このように、本実施例においては、垂直配
置した消弧室103の水平方向に配置した操作機構11
9の水平方向の駆動力を、リンク122a,122bに
よって垂直方向に方向変換して、消弧室103の可動電
極部105と、この可動電極部105とほぼ等価の質量
を有するおもり124とを、垂直方向の互いに逆方向に
動作させることができる。すなわち、操作機構119の
駆動力が可動電極部105とおもり124に対して逆方
向に作用するために、この駆動力によってほぼ等価の質
量を有する可動電極部105とおもり124に発生する
同等の振動荷重は、互いに相殺されることになる。
【0093】[3−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例のガス遮断器101にお
いては、ほぼ等価の質量を有する可動電極部105とお
もり124を互いに逆方向に動作させることにより、前
記第1実施例と同様に、ガス遮断器101における振動
の発生自体を抑制できるため、従来のガス遮断器に比べ
て、ガス遮断器101の据付床面に対して加わる垂直方
向の振動荷重を十分に抑制することができる。加えて、
前記第2実施例と同様に、操作機構119の駆動力の動
作方向が、ガス遮断器101の据付床面に対して平行な
方向となるため、ガス遮断器101の据付床面に対する
垂直方向の振動荷重を一層抑制することができる。その
ため、本実施例のガス遮断器101を使用してガス絶縁
開閉装置を構成した場合には、前記第2実施例と同様の
優れた効果が得られる。さらに、1つの消弧室103の
みを垂直配置し、その下方におもりを配置するととも
に、操作機構119を消弧室103の軸方向と直交する
方向に設けているため、前記第2実施例に比べて、ガス
遮断器101の高さをさらに低くすることができ、ま
た、構成も簡略である。
【0094】[4]第4実施例…図5 [4−1]実施例の構成 図5は、本発明の第4実施例のガス遮断器を示す図であ
る。この第4実施例は、特に、請求項2記載の発明を適
用した実施例である。図5に示すように、本実施例のガ
ス遮断器101においては、絶縁ガスを封入した垂直配
置の円筒状の容器102内に消弧室103が構成されて
いる。この消弧室103は、同軸状に対向配置された固
定電極部104と可動電極部105を備えている。この
場合、固定電極部104は固定電極106を備え、可動
電極部105は可動電極110を備えている。なお、本
実施例の固定電極部104と可動電極部105の接点部
詳細構造は、すでに説明した図23の従来例のガス遮断
器と同様に構成されているため、ここでは説明を省略す
る。また、可動電極部105の固定電極部104と反対
側には支持絶縁筒115が同軸状に配置されている。そ
して、可動電極部105は、この支持絶縁筒115によ
り容器102に対して絶縁支持されている。また、固定
電極部104は、可動電極部105との間に同軸状に配
置された極間絶縁筒118により、可動電極部105に
対して絶縁支持されている。
【0095】一方、支持絶縁筒115の可動電極部10
5と反対側には、消弧室103の操作機構119が同軸
状に配置されている。この操作機構119は、同軸状に
配置された絶縁ロッド120と操作ロッド113を介し
て消弧室103の可動電極110に連結されている。す
なわち、消弧室103の可動電極110は、操作機構1
9の垂直方向の駆動力により、同方向に駆動されるよう
に構成されている。
【0096】そしてまた、操作機構119の可動電極部
105と反対側には、可動電極部105とほぼ等価の質
量を有するおもり124が、可動電極部105と同軸方
向に動作可能に配置されている。このおもり124は、
操作機構119内に設けられた図示していない駆動力反
転用のリンク機構に接続されており、可動電極部105
が操作機構119によって駆動される際に、この操作機
構119の駆動力によって可動電極部105と反対側に
駆動されるように構成されている。
【0097】[4−2]実施例の作用 以上のように構成された本実施例のガス遮断器101に
おいて、事故電流などを遮断する場合には、操作機構1
19の垂直方向の駆動力により、操作ロッド113が引
っ張られて、可動電極部105が垂直方向に動作する。
また、おもり124は可動電極部105と逆方向に駆動
される。すなわち、図5の矢印に示すように、可動電極
部105とおもり124は、図中下方と図中上方に向か
って互いに接近する方向にそれぞれ動作する。そして、
この動作により可動電極部105が固定電極部104か
ら離れると、可動電極部105と固定電極部104との
間にアークが発生する。この後、このアークは、絶縁ガ
スの吹き付けにより冷却されて消弧され、電流の遮断が
完了する。
【0098】このように、本実施例においては、垂直配
置した消弧室103と同軸状に配置した操作機構119
により、消弧室103の可動電極部105と、この可動
電極部105とほぼ等価の質量を有するおもり124と
を、垂直方向の互いに逆方向に動作させることができ
る。すなわち、前記第3実施例と同様に、操作機構11
9の駆動力によって、ほぼ等価の質量を有する可動電極
部105とおもり124に発生する同等の振動荷重は、
駆動力が逆方向に作用するために、互いに相殺されるこ
とになる。
【0099】[4−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例のガス遮断器101にお
いては、前記第3実施例と同様に、ほぼ等価の質量を有
する可動電極部105とおもり124を互いに逆方向に
動作させることにより、ガス遮断器101における振動
の発生自体を抑制できるため、従来のガス遮断器に比べ
て、ガス遮断器101の据付床面に対して加わる垂直方
向の振動荷重を十分に抑制することができる。そのた
め、本実施例のガス遮断器101を使用してガス絶縁開
閉装置を構成した場合には、前記第1実施例と同様の優
れた効果が得られる。さらに、1つの消弧室103のみ
を使用して操作機構119と直列に垂直配置し、その下
方におもりを配置しているため、前記第3実施例と同様
に、前記第2実施例に比べてガス遮断器101の高さを
低くすることができ、また、構成も簡略である。
【0100】[5]第5実施例…図6 [5−1]実施例の構成 図6は、本発明のガス遮断器の第5実施例を示す図であ
る。この第5実施例は、特に、1つの消弧室のみを有す
るガス遮断器に請求項3記載の発明を適用した実施例で
ある。図6に示すように、本実施例のガス遮断器101
においては、絶縁ガスを封入した垂直配置の円筒状の容
器102内に消弧室103が構成されている。この消弧
室103は、同軸状に対向配置された可動電極部105
と対向電極部126を備えている。この場合、可動電極
部105は可動電極110を備えており、また、対向電
極部126は、操作ロッド125と対向電極127を備
えており、この対向電極127は可動電極部105の可
動電極110と接離するようになっている。なお、本実
施例の可動電極部105と対向電極部126の接点部詳
細構造は、すでに説明した図23の従来例のガス遮断器
と同様に構成されているため、ここでは説明を省略す
る。また、可動電極部105の対向電極部126と反対
側には支持絶縁筒115aが同軸状に配置されている。
そして、可動電極部105は、この支持絶縁筒115a
により容器102に対して絶縁支持されている。同様
に、対向電極部126の可動電極部105と反対側には
支持絶縁筒115bが同軸状に配置されている。そし
て、対向電極部126は、この支持絶縁筒115bによ
り容器102に対して絶縁支持されている。さらに、対
向電極部126と可動電極部105とは、これらの間に
同軸状に配置された極間絶縁筒118により互いに絶縁
支持されている。
【0101】一方、消弧室103の軸方向両側には、可
動電極部105と対向電極部126の個別の操作機構1
19a,119bが同軸状に配置されている。これらの
操作機構119a,119bは、同軸状に配置された絶
縁ロッド120a,120bおよび操作ロッド113,
125を介して可動電極110と対向電極127にそれ
ぞれ連結されている。すなわち、可動電極110と対向
電極127は、個別の操作機構119a,119bの垂
直方向の駆動力により、垂直方向において互いに逆方向
に駆動されるように構成されている。
【0102】[5−2]実施例の作用 以上のように構成された本実施例のガス遮断器101に
おいて、事故電流などを遮断する場合には、2つの操作
機構119a,119bの垂直方向の互いに逆方向の駆
動力が、2つの絶縁ロッド120a,120bを介して
2つの操作ロッド113,125にそのままの方向で伝
達される。そして、このように伝達された駆動力によ
り、2つの操作ロッド113,125が垂直方向の互い
に逆方向にそれぞれ引っ張られ、可動電極部105と対
向電極部126が垂直方向の互いに逆方向にそれぞれ動
作する。すなわち、図6の矢印に示すように、可動電極
部105と対向電極部126は、図中下方と図中上方に
向かって互いに離れる方向にそれぞれ動作する。そし
て、この動作により可動電極部105が対向電極部12
6から離れると、これらの電極間にアークが発生する。
この後、このアークは、絶縁ガスの吹き付けにより冷却
されて消弧され、電流の遮断が完了する。
【0103】このように、本実施例においては、垂直配
置した消弧室103の軸方向両側にそれぞれ同軸状に配
置した個別の操作機構119a,119bにより、可動
電極部105と対向電極部126を、垂直方向の互いに
逆方向に動作させることができる。すなわち、前記第1
実施例と同様に、遮断時には、2つの操作機構119
a,119bの同等の駆動力が逆方向に作用するため、
2つの操作機構119a,119bの駆動力によって生
じる同等の振動荷重は、互いに相殺されることになる。
【0104】[5−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例のガス遮断器101にお
いては、可動電極部105と対向電極部126を互いに
逆方向に動作させるように構成したことにより、前記第
1実施例と同様に、ガス遮断器101における振動の発
生自体を抑制できるため、従来のガス遮断器に比べて、
ガス遮断器101の据付床面に対して加わる垂直方向の
振動荷重を十分に抑制することができる。そのため、本
実施例のガス遮断器101を使用してガス絶縁開閉装置
を構成した場合には、前記第1実施例と同様の優れた効
果が得られる。さらに、前記第1実施例の固定電極部1
04が省略されている分だけ、第1実施例よりもガス遮
断器101の高さを低くすることができ、構成も簡略で
ある。
【0105】[6]第6実施例…図7 [6−1]実施例の構成 図7は、本発明の第6実施例のガス遮断器を示す図であ
る。この第6実施例は、特に、3相一括形のガス遮断器
に請求項1記載の発明および請求項3記載の発明を適用
した実施例である。図7に示すように、本実施例のガス
遮断器は、円筒状の容器201と、この容器201内に
並べて設けられた3つの消弧室202a,202b,2
02cを備えている。これら3つの消弧室202a,2
02b,202cは、その軸方向が容器201の軸方向
と平行となり、かつ、図中両側の2つの消弧室202
a,202cと図中中央の1つの消弧室202bとの動
作方向が互いに反対となるように配置されている。ま
た、各消弧室202a、202b、202cは、個別の
支持絶縁筒203a,203b,203cにより容器2
01に対して絶縁支持されている。
【0106】さらに、各消弧室202a,202b,2
02cは、可動電極部204と固定電極部205をそれ
ぞれ備えている。可動電極部204は、可動電極として
可動アーク電極241と可動通電電極242を備えてお
り、固定電極部205は、固定アーク電極251と固定
通電電極252を備えている。この場合、可動アーク電
極241と固定アーク電極251は一対の接点を構成
し、可動通電電極242と固定通電電極252は一対の
接点を構成している。また、可動電極部204は、パッ
ファシリンダ243を有しており、このパッファシリン
ダ243は、各支持絶縁筒203に支持されたパッファ
ピストン231とともにパッファガスの圧縮室206を
構成している。
【0107】一方、容器201の軸方向両側には、操作
機構208a,208bがそれぞれ配置されている。そ
して、図中両側の2つの消弧室202a,202cの可
動電極部204は、個別の絶縁ロッド207a,207
cを介して一方の操作機構208aに接続され、図中中
央の1つの消弧室202bの可動電極部204は、絶縁
ロッド207bを介して他方の操作機構208bに接続
されている。また、図中210は、これらの消弧室20
2a,202b,202cから引き出され、外部機器に
接続される口出し導体であり、211は、これらの口出
し導体210を容器201に対して絶縁支持するととも
に、容器201内のガス気密を保持する絶縁スペーサで
ある。
【0108】[6−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
て、事故電流などを遮断する場合には、2つの操作機構
208a,208bの駆動力により、図中両側の2つの
消弧室202a,202cの可動電極部204と、図中
中央の1つの消弧室202bの可動電極部204とは、
互いに逆方向に動作する。すなわち、2つの消弧室20
2a,202cの可動電極部204は図中上方に動作
し、残る1つの消弧室202bの可動電極部204は図
中下方に動作する。この場合、一方の操作機構208a
によって2つの消弧室202a,202cの可動電極部
204を駆動する駆動力によって生じる振動荷重の半分
が、他方の操作機構208bによって1つの消弧室20
2bの可動電極部204を駆動する逆方向の駆動力によ
って生じる振動荷重と相殺されることになる。
【0109】[6−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、2つの消弧
室202a,202cの駆動方向と1つの消弧室202
bの駆動方向とを逆方向にしたことにより、2つ分の消
弧室の駆動力による振動荷重を互いに相殺することがで
きるため、外部に伝達される振動荷重は、1つ分の消弧
室の駆動力による振動荷重のみとなる。したがって、3
つの消弧室202a,202b,202cの可動電極部
204を同一方向に動作させる場合に比べて、ガス遮断
器の据付床面に対して加わる垂直方向の振動荷重の大き
さを約1/3に低減することができる。
【0110】すなわち、本実施例においては、ガス遮断
器における振動の発生自体を十分に抑制できるため、従
来のガス遮断器に比べて、ガス遮断器の据付床面に対し
て加わる垂直方向の振動荷重を十分に抑制することがで
きる。そのため、本実施例のガス遮断器を使用してガス
絶縁開閉装置を構成した場合には、ガス遮断器と周辺の
機器との間に無理な荷重が発生することを防止できる。
また、ガス絶縁開閉装置の機器部全体を支持する大型の
二重ベース構造やこの二重ベース間に配置される多数の
振動吸収部材などが不要となるため、ガス絶縁開閉装置
全体の小型化にも貢献できる。
【0111】[7]第7実施例…図8 [7−1]実施例の構成 図8は、本発明の第7実施例のガス遮断器を示す図であ
る。この第7実施例は、特に、請求項4記載の発明を適
用した実施例である。図8に示すように、本実施例のガ
ス遮断器は、円筒状の容器201とこの容器内に設けら
れた消弧室202を備えている。この消弧室202は、
その軸方向が容器201の軸方向と平行となるように配
置されている。また、消弧室202は、支持絶縁筒20
3により容器1に対して絶縁支持されている。さらに、
消弧室202は、可動電極部204と固定電極部205
を備えている。この可動電極部204と固定電極部20
5の構成は、前記第6実施例と同様とされている。
【0112】一方、本実施例において、操作機構208
は、その軸方向が容器201の軸方向と平行となるよう
にして容器201の近傍に配置されている。この場合、
操作機構208は、リンク機構209を介して消弧室2
02の絶縁ロッド207に接続されている。すなわち、
操作機構208の駆動力が、リンク機構209によって
逆方向に方向変換され、この逆方向の駆動力が絶縁ロッ
ド207に伝達されるようになっている。なお、他の部
分については、前記第6実施例と全く同様に構成されて
いる。
【0113】[7−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
て、事故電流などを遮断する場合には、操作機構208
の駆動力は、リンク機構209を介して方向変換され、
この逆方向の駆動力により、消弧室202の可動電極部
204が駆動される。すなわち、操作機構208の駆動
力の動作方向は、図中上方であり、この図中上方の駆動
力が、リンク機構209を介して、図中下方の駆動力に
変換され、この図中下方の駆動力により、消弧室202
の可動電極部204は図中下方に動作する。この場合、
操作機構208の動作によって生じる振動荷重と、消弧
室202の可動電極部204の逆方向の動作によって生
じる振動荷重とが互いに相殺されることになる。
【0114】[7−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、操作機構2
08の駆動力の動作方向と消弧室202の可動電極部2
04の動作方向とを逆方向にしたことにより、操作機構
の動作による振動荷重と可動電極部の動作による振動荷
重を互いに相殺することができる。したがって、本実施
例においては、前記第6実施例と同様に、ガス遮断器に
おける振動の発生自体を十分に抑制できるため、従来の
ガス遮断器に比べて、ガス遮断器の据付床面に対して加
わる垂直方向の振動荷重を十分に抑制することができ
る。そのため、本実施例のガス遮断器を使用してガス絶
縁開閉装置を構成した場合には、前記第6実施例と同様
の優れた効果が得られる。
【0115】[8]第8実施例…図9、図10 [8−1]実施例の構成 図9および図10は、本発明の第8実施例のガス遮断器
を示す図である。この第8実施例は、特に、3相一括形
のガス遮断器に請求項5記載の発明を適用した実施例で
ある。図9に示すように、本実施例のガス遮断器は、円
筒状の容器201と、この容器201内に並べて設けら
れた3つの消弧室202a,202b,202cを備え
ている。なお、この図9は断面図であるため、3つの消
弧室202a,202b,202cのうち、2つの消弧
室202a,202bのみが示されているが、実際に
は、消弧室202aの図中手前側に重なる位置に消弧室
202cが配置されている。この場合、3つの消弧室2
02a,202b,202cは、その軸方向が容器20
1の軸方向と平行となり、かつ、その動作方向が同一と
なるように配置されている。また、各消弧室202a,
202b,202cは、個別の支持絶縁筒203a,2
03b,203cにより容器201に対して絶縁支持さ
れている。さらに、各消弧室202a,202b,20
2cは、可動電極部204と固定電極部205を備えて
おり、この可動電極部204と固定電極部205の構成
は、前記第6実施例と同様とされている。
【0116】一方、本実施例において、容器201の図
中下方には、3つの操作機構208a,208b,20
8cが、消弧室202a,202b,202cの軸方向
と直交する水平方向に配置されている。そして、これら
3つの操作機構208a,208b,208cは、個別
のリンク機構209a,209b,209cを介して各
消弧室202a,202b,202cの絶縁ロッド20
7a,207b,207cに接続されている。すなわ
ち、各操作機構208a,208b,208cの水平方
向の駆動力が、各リンク機構209a,209b,20
9cによって垂直方向に方向変換され、この垂直方向の
駆動力が各絶縁ロッド207a,207b,207cに
それぞれ伝達されるようになっている。なお、図9で
は、3つの操作機構208a,208b,208cおよ
び3つのリンク機構209a,209b,209cのう
ち、2つの操作機構208a,208bおよび2つのリ
ンク機構209a,209bのみが示されているが、実
際には、操作機構208aおよびリンク機構209aの
図中手前側に重なる位置に操作機構208cおよびリン
ク機構209cがそれぞれ配置されている。さらに、図
10に示すように、3つの操作機構208a,208
b,208cは、同一平面上でそれぞれの駆動力の動作
方向が互いに約120°をなすようにして放射状に配置
されている。なお、他の部分については、前記第6実施
例と全く同様に構成されている。
【0117】[8−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
て、事故電流などを遮断する場合には、3つの操作機構
208a,208b,208cの水平方向の駆動力は、
各リンク機構209a,209b,209cを介して垂
直方向に方向変換され、この垂直方向の駆動力により、
3つの消弧室202a,202b,202cの各可動電
極部204が駆動され、図中下方に動作する。この場
合、3つの操作機構208a,208b,208cは、
同一平面上でそれぞれの駆動力の動作方向が互いに約1
20°をなすようにして放射状に配置されているため、
これらの3つの操作機構208a,208b,208c
の駆動力によって生じる振動荷重は、水平方向におい
て、互いに相殺されることになる。
【0118】[8−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、3つの操作
機構208a,208b,208cの配置により、これ
らの操作機構の駆動力による振動荷重を互いに相殺する
ことができる。したがって、本実施例においては、前記
第6実施例と同様に、ガス遮断器における振動の発生自
体を十分に抑制できるため、従来のガス遮断器に比べ
て、ガス遮断器の据付床面に対して加わる垂直方向の振
動荷重を十分に抑制することができる。そのため、本実
施例のガス遮断器を使用してガス絶縁開閉装置を構成し
た場合には、前記第6実施例と同様の優れた効果が得ら
れる。
【0119】[9]第9実施例…図11 [9−1]実施例の構成 図11は、本発明の第9実施例のガス遮断器を示す図で
ある。この第9実施例は、特に、請求項6記載の発明を
液圧操作方式の操作機構に適用した実施例を示してい
る。図11において、遮断器本体301には動作主軸3
02が取り付けられており、この動作主軸302には複
数の機構部として2つの操作シリンダ303a,303
bが接続されている。この2つの操作シリンダ303
a,303bには、そのピストン303pの片側の圧力
室に個別の液圧導管304a,304bがそれぞれ接続
されるとともに、ピストン303pの反対側の圧力室に
個別の液圧導管305a,305bがそれぞれ接続され
ている。そして、これらの液圧導管304a,304
b,305a,305bの途中には電磁弁306a,3
06b,307a,307bがそれぞれ設けられてお
り、各液圧導管304a,304b,305a,305
bの液圧を遮断できるようになっている。この場合、液
圧導管304a,304b,305a,305bと電磁
弁306a,306b,307a,307bを含む全体
の構成が、連結手段に相当する。
【0120】さらに、これらの液圧導管304a,30
4b,305a,305bは、コントロールブロック3
08に接続されており、このコントロールブロック30
8から液圧が供給されるようになっている。このコント
ロールブロック308には、高圧の液圧を発生する液圧
コンプレッサ309と高圧の液圧を蓄圧する蓄圧器31
0が接続されている。なお、この場合、コントロールブ
ロック308、液圧コンプレッサ309、および蓄圧器
310を含む全体の構成が、駆動力供給手段に相当す
る。
【0121】[9−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
ては、2つの操作シリンダ303a,303bの両側の
圧力室に1本ずつ接続された各液圧導管304a,30
4b,305a,305bの各電磁弁306a,306
b,307a,307bを選択的に切り換えることによ
り、2つの操作シリンダ303a,303bを選択的に
動作させることができる。したがって、事故遮断などの
大きな駆動力による高速動作が必要な場合には、両方の
操作シリンダ303a,303bを動作させることによ
って、最大の駆動力により最高速度で遮断器本体301
を動作させることができる。これに対して、点検時や回
路の切換時などの比較的小さな駆動力による比較的低速
の動作で十分な場合には、いずれか一方の操作シリンダ
303a,303bを選択的に動作させることによっ
て、比較的小さな駆動力により比較的低速で遮断器本体
301を動作させることができる。
【0122】[9−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、4つの電磁
弁306a,306b,307a,307bの切換操作
により、2つの操作シリンダ303a,303bを選択
的に動作させることができる。したがって、実際のガス
遮断器の遮断動作の大半である点検時や回路の切換時に
は、前述したように1つの操作シリンダのみを動作させ
ることにより、遮断動作の駆動力を十分に低減できる。
【0123】そして、本実施例においては、このような
駆動力の低減により、ガス遮断器における振動の発生自
体を十分に抑制できるため、従来のガス遮断器に比べ
て、ガス遮断器の据付床面に対して加わる垂直方向の振
動荷重を十分に抑制することができる。そのため、本実
施例のガス遮断器を使用してガス絶縁開閉装置を構成し
た場合には、ガス遮断器と周辺の機器との間に無理な荷
重が発生することを防止できる。また、ガス絶縁開閉装
置の機器部全体を支持する大型の二重ベース構造やこの
二重ベース間に配置される多数の振動吸収部材などが不
要となるため、ガス絶縁開閉装置全体の小型化にも貢献
できる。加えて、本実施例のガス遮断器においては、点
検時や回路の切換時に低速度で動作させることにより、
ガス遮断器の点検周期や寿命を延ばすことができるとい
う効果も得られる。
【0124】なお、本実施例の変形例としては、2つの
操作シリンダ303a,303bの大きさを変える構
成、あるいは、3つ以上の操作シリンダを設ける構成な
どが考えられる。このように構成することにより、事故
遮断時と点検時や回路の切換時とにおける駆動力の最適
化とそれによる動作速度の最適化を図ることが可能にな
る。
【0125】[10]第10実施例…図12 [10−1]実施例の構成 図12は、本発明の第10実施例のガス遮断器を示す図
である。この第10実施例は、特に、請求項7記載の発
明を液圧操作方式の操作機構に適用した実施例を示して
いる。図12において、遮断器本体311には動作主軸
312が取り付けられており、この動作主軸312には
機構部として操作シリンダ313が接続されている。こ
の操作シリンダ313には、ピストン313pの片側の
圧力室に2本の液圧導管314a,314bが接続され
るとともに、ピストン313pの反対側の圧力室に2本
の液圧導管315a,315bが接続されている。そし
て、これらの液圧導管314a,314b,315a,
315bの途中には電磁弁316a,316b,317
a,317bがそれぞれ設けられており、各液圧導管3
14a,314b,315a,315bの液圧を遮断す
ることができるようになっている。この場合、液圧導管
314a,314b,315a,315bは駆動力伝達
手段に相当し、電磁弁316a,316b,317a,
317bは連結手段に相当する。
【0126】さらに、これらの液圧導管314a,31
4b,315a,315bは、コントロールブロック3
18に接続されており、このコントロールブロック31
8から液圧が供給されるようになっている。このコント
ロールブロック318には、高圧の液圧を発生する液圧
コンプレッサ319と高圧の液圧を蓄圧する蓄圧器32
0が接続されている。なお、この場合、コントロールブ
ロック318、液圧コンプレッサ319、および蓄圧器
320を含む全体の構成が、駆動力供給手段に相当す
る。
【0127】[10−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
ては、操作シリンダ313の両側の圧力室に2本ずつ接
続された各液圧導管314a,314b,315a,3
15bの各電磁弁316a,316b,317a,31
7bを選択的に切り換えることにより、操作シリンダ3
13に供給される液圧を調整することができる。したが
って、事故遮断などの大きな駆動力による高速動作が必
要な場合には、全ての液圧導管を使用し、操作シリンダ
313に最大の液圧を供給することによって、最大の駆
動力により最高速度で遮断器本体311を動作させるこ
とができる。これに対して、点検時や回路の切換時など
の比較的小さな駆動力による比較的低速の動作で十分な
場合には、いずれか一方の液圧導管を選択的に使用し、
操作シリンダ313に比較的小さな液圧を供給すること
によって、比較的小さな駆動力により比較的低速で遮断
器本体311を動作させることができる。
【0128】[10−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、4つの電磁
弁316a,316b,317a,317bの切換操作
により、操作シリンダ313に供給する液圧を調整して
操作シリンダの駆動力を調整することができる。したが
って、実際のガス遮断器の遮断動作の大半である点検時
や回路の切換時には、前述したように操作シリンダに供
給する液圧を低減することにより、遮断動作の駆動力を
十分に低減できる。
【0129】そして、本実施例においては、このような
駆動力の低減により、前記第9実施例と同様に、ガス遮
断器における振動の発生自体を十分に抑制できるため、
従来のガス遮断器に比べて、ガス遮断器の据付床面に対
して加わる垂直方向の振動荷重を十分に抑制することが
できる。そのため、本実施例のガス遮断器を使用してガ
ス絶縁開閉装置を構成した場合には、前記第9実施例と
同様の優れた効果が得られる。また、前記第9実施例と
同様に、点検時や回路の切換時に低速度で動作させるこ
とにより、ガス遮断器の点検周期や寿命を延ばすことが
できるという効果も得られる。
【0130】なお、本実施例の変形例としては、操作シ
リンダの両側の各圧力室に接続する2本の液圧導管の断
面積を変える構成、あるいは、各圧力室に3本以上の液
圧導管を接続する構成などが考えられる。このように構
成することにより、事故遮断時と点検時や回路の切換時
とにおける駆動力の最適化とそれによる動作速度の最適
化を図ることが可能になる。
【0131】[11]第11実施例…図13 [11−1]実施例の構成 図13は、本発明の第11実施例のガス遮断器を示す図
である。この第11実施例は、特に、請求項8記載の発
明を液圧操作方式の操作機構に適用した実施例を示して
いる。図13において、遮断器本体321には動作主軸
322が取り付けられており、この動作主軸322には
複数の機構部として2つの操作シリンダ323a、32
3bが接続されている。この2つの操作シリンダ323
a、323bには、そのピストン323pの片側の圧力
室に個別の液圧導管324a,324bがそれぞれ接続
されるとともに、ピストン323pの反対側の圧力室に
個別の液圧導管325a,325bがそれぞれ接続され
ている。また、動作主軸322と2つの操作シリンダ3
23a,323bとの各接続部は、機械的に接離可能な
連結部(連結手段)326,327としてそれぞれ構成
されており、この連結部326,327によって動作主
軸322と各操作シリンダ323a,323bとの接続
および切り離しができるようになっている。
【0132】さらに、液圧導管324a,324b,3
25a,325bは、コントロールブロック328に接
続されており、このコントロールブロック328から液
圧が供給されるようになっている。このコントロールブ
ロック328には、高圧の液圧を発生する液圧コンプレ
ッサ329と高圧の液圧を蓄圧する蓄圧器330が接続
されている。
【0133】[11−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
ては、2つの操作シリンダ323a,323bと動作主
軸322とを接続する2つの連結部326,327を選
択的に接続しまたは切り離すことにより、2つの操作シ
リンダ323a,323bを選択的に動作させることが
できる。したがって、事故遮断などの大きな駆動力によ
る高速動作が必要な場合には、両方の操作シリンダ32
3a,323bを動作させることによって、最大の駆動
力により最高速度で遮断器本体321を動作させること
ができる。これに対して、点検時や回路の切換時などの
比較的小さな駆動力による比較的低速の動作で十分な場
合には、いずれか一方の操作シリンダ323a,323
bを選択的に動作させることによって、比較的小さな駆
動力により比較的低速で遮断器本体321を動作させる
ことができる。
【0134】[11−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、動作主軸3
22と各操作シリンダ323a,323bとを接続する
連結部326,327の接続および切り離し操作によ
り、2つの操作シリンダ323a,323bを選択的に
動作させることができる。したがって、実際のガス遮断
器の遮断動作の大半である点検時や回路の切換時には、
前述したように1つの操作シリンダのみを動作させるこ
とにより、遮断動作の駆動力を十分に低減できる。
【0135】そして、本実施例においては、このような
駆動力の低減により、前記第9実施例と同様に、ガス遮
断器における振動の発生自体を十分に抑制できるため、
従来のガス遮断器に比べて、ガス遮断器の据付床面に対
して加わる垂直方向の振動荷重を十分に抑制することが
できる。そのため、本実施例のガス遮断器を使用してガ
ス絶縁開閉装置を構成した場合には、前記第9実施例と
同様の優れた効果が得られる。また、前記第9実施例と
同様に、点検時や回路の切換時に低速度で動作させるこ
とにより、ガス遮断器の点検周期や寿命を延ばすことが
できるという効果も得られる。
【0136】なお、本実施例の変形例としては、2つの
操作シリンダ323a,323bの大きさを変える構
成、あるいは、3つ以上の操作シリンダを設ける構成な
どが考えられる。このように構成することにより、事故
遮断時と点検時や回路の切換時とにおける駆動力の最適
化とそれによる動作速度の最適化を図ることが可能にな
る。
【0137】[12]第12実施例…図14 [12−1]実施例の構成 図14は、本発明の第12実施例のガス遮断器を示す図
である。この第12実施例は、特に、請求項8記載の発
明をばね操作方式の操作機構に適用した実施例を示して
いる。図14において、遮断器本体331には動作主軸
332が取り付けられ、この動作主軸332には連結カ
ム333が接続されており、この連結カム333の動作
により動作主軸332を介して遮断器本体331を動作
させるようになっている。さらに、この連結カム333
には、複数の機構部として2つの電動ばね操作機構33
4a,334bが接続されている。すなわち、2つの電
動ばね操作機構334a、334bの出力操作軸336
a,336bは同軸状に設けられており、その間に設け
られた連結部(連結手段)335によって、機械的に接
離可能に接続されている。そして、連結カム333は、
一方の電動ばね操作機構334aの出力操作軸336a
に一体的に固定されており、この出力操作軸336aの
回転によって一体的に回転するように構成されている。
なお、各電動ばね操作機構334a,334bとして
は、例えば、図26に示すような既存の電動ばね操作機
構が使用されている。
【0138】[12−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
ては、2つの電動ばね操作機構334a,334bの出
力操作軸336a,336b間を接続する連結部32
6,327を接続しまたは切り離すことにより、両方の
電動ばね操作機構334a,334bを動作させるか、
または一方の電動ばね操作機構334aのみを動作させ
ることができる。したがって、事故遮断などの大きな駆
動力による高速動作が必要な場合には、両方の電動ばね
操作機構334a,334bを動作させることによっ
て、最大の駆動力により最高速度で遮断器本体331を
動作させることができる。これに対して、点検時や回路
の切換時などの比較的小さな駆動力による比較的低速の
動作で十分な場合には、一方の電動ばね操作機構334
aのみを動作させることによって、比較的小さな駆動力
により比較的低速で遮断器本体331を動作させること
ができる。
【0139】[12−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、2つの電動
ばね操作機構334a,334bの出力操作軸336
a,336b間を接続する連結部326,327の接続
および切り離し操作により、2つの電動ばね操作機構3
34a,334bの両方または一方を選択的に動作させ
ることができる。したがって、実際のガス遮断器の遮断
動作の大半である点検時や回路の切換時には、前述した
ように1つの電動ばね操作機構334aのみを動作させ
ることにより、遮断動作の駆動力を十分に低減できる。
【0140】そして、本実施例においては、このような
駆動力の低減により、前記第9実施例と同様に、ガス遮
断器における振動の発生自体を十分に抑制できるため、
従来のガス遮断器に比べて、ガス遮断器の据付床面に対
して加わる垂直方向の振動荷重を十分に抑制することが
できる。そのため、本実施例のガス遮断器を使用してガ
ス絶縁開閉装置を構成した場合には、前記第9実施例と
同様の優れた効果が得られる。また、前記第9実施例と
同様に、点検時や回路の切換時に低速度で動作させるこ
とにより、ガス遮断器の点検周期や寿命を延ばすことが
できるという効果も得られる。
【0141】なお、本実施例の変形例としては、2つの
電動ばね操作機構334a,334bのばね大きさを変
える構成、あるいは、3つ以上の電動ばね操作機構を設
ける構成などが考えられる。このように構成することに
より、事故遮断時と点検時や回路の切換時とにおける駆
動力の最適化とそれによる動作速度の最適化を図ること
が可能になる。
【0142】[13]第13実施例…図15、図16 [13−1]実施例の構成 図15は、本発明の第13実施例のガス遮断器を示す図
である。この第13実施例は、特に、請求項9記載の発
明を液圧操作方式の操作機構に適用した実施例を示して
いる。図15において、遮断器本体341には動作主軸
342が取り付けられており、この動作主軸342には
機構部として操作シリンダ343が接続されている。こ
の操作シリンダ343には、そのピストン343pの両
側の圧力室に、液圧導管344,345がそれぞれ接続
されている。各液圧導管344,345には、駆動力制
御手段として高圧の液圧を制御する電気−液圧サーボ弁
346が接続されており、この電気−液圧サーボ弁34
6により制御された液圧が各液圧導管344,345に
供給されるように構成されている。さらに、電気−液圧
サーボ弁346には、高圧の液圧を発生する液圧コンプ
レッサ349と高圧の液圧を蓄圧する蓄圧器350が接
続されている。この場合、液圧コンプレッサ349と蓄
圧器350を含む構成が、駆動力供給手段に相当する。
なお、本実施例の電気−液圧サーボ弁346としては、
例えば、図16に示すような、工作機械などに従来適用
されている電気−液圧サーボ弁を使用することができ
る。以下には、この電気−液圧サーボ弁の構成について
説明する。
【0143】図16に示す電気−液圧サーボ弁は、ま
ず、永久磁石351と組み合わせたコイル352に供給
する電気信号を変化させることにより、このコイル35
2内に挿入したアマチュア353の他端に設けたフラッ
パ355を動作させ、ノズル356から供給される液圧
を調整するように構成されている。そして、このフラッ
パ355の動作により、フィードバックばね357を介
してスプール358を動作させ、このスプール358の
動作により、スリーブ360との間に形成される流路を
変化させて液圧導管362から操作シリンダ363に供
給される液圧を制御するように構成されている。なお、
図16中、354はアマチュア353を所定の位置に保
持するトーションばね、359はフィルタ、361は固
定オリフィス、364は操作シリンダ363の操作軸で
ある。
【0144】[13−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例のガス遮断器におい
ては、電気−液圧サーボ弁346の操作により操作シリ
ンダ343に供給される液圧を調整することができる。
したがって、事故遮断などの大きな駆動力による高速動
作が必要な場合には、電気−液圧サーボ弁346の液圧
制御操作により操作シリンダ343に最大の液圧を供給
することによって、最大の駆動力により最高速度で遮断
器本体341を動作させることができる。これに対し
て、点検時や回路の切換時などの比較的小さな駆動力に
よる比較的低速の動作で十分な場合には、電気−液圧サ
ーボ弁346の液圧制御操作により操作シリンダ343
に比較的小さな液圧を供給することによって、比較的小
さな駆動力により比較的低速で遮断器本体341を動作
させることができる。
【0145】[13−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、電気−液圧
サーボ弁346の液圧制御操作により、前記第10実施
例と同様に、操作シリンダ343に供給する液圧を調整
して操作シリンダの駆動力を調整することができる。し
たがって、前記第10実施例と同様に、実際のガス遮断
器の遮断動作の大半である点検時や回路の切換時には、
前述したように操作シリンダに供給する液圧を低減する
ことにより、遮断動作の駆動力を十分に低減できる。
【0146】そして、本実施例においては、このような
駆動力の低減により、前記第9実施例と同様に、ガス遮
断器における振動の発生自体を十分に抑制できるため、
従来のガス遮断器に比べて、ガス遮断器の据付床面に対
して加わる垂直方向の振動荷重を十分に抑制することが
できる。そのため、本実施例のガス遮断器を使用してガ
ス絶縁開閉装置を構成した場合には、前記第9実施例と
同様の優れた効果が得られる。また、前記第9実施例と
同様に、点検時や回路の切換時に低速度で動作させるこ
とにより、ガス遮断器の点検周期や寿命を延ばすことが
できるという効果も得られる。
【0147】加えて、本実施例の電気−液圧サーボ弁3
46によれば、電気信号により駆動力をアナログ的に制
御できるため、遮断器本体341の動作途中での速度を
変化させることができ、より効率のよい動作を実現でき
る。特に、動作終了近くで速度を低下するように設定す
れば、接点部などの衝突による衝撃力を低減し、この衝
撃力に伴う振動荷重を抑制することができる。したがっ
て、ガス遮断器の据付床面に対して加わる垂直方向の振
動荷重をさらに抑制することができる。
【0148】[14]第14実施例…図17 [14−1]実施例の構成 図17は、本発明の第14実施例のガス遮断器を示す図
である。この第14実施例は、特に、請求項10記載の
発明を適用した実施例である。図17において、遮断器
本体371の両側には、電流測定用の変流器372a,
372bがそれぞれ配置されており、これらの変流器3
72a,372bからの測定信号は制御装置373に送
られるようになっている。また、この制御装置373
は、変流器372a,372bからの測定信号に基づい
て、遮断器本体371の操作機構374の駆動力を制御
するように構成されている。また、本実施例の操作機構
374としては、前記第9〜第13実施例に示したよう
な、駆動力の切換機能または調整機能を有する各種の操
作機構を使用することができる。
【0149】[14−2]実施例の作用 以上のように構成された本実施例においては、変流器3
72a,372bにより遮断器本体371の両側に流れ
る電流を測定し、その電流測定信号を制御装置373に
送ることにより、制御装置373は、この電流測定信号
に基づいて、遮断器本体371の操作機構374の駆動
力を制御する。したがって、この制御装置373により
操作機構374の駆動力を自動的に制御し、最適な駆動
力による最適な速度で遮断器本体371を動作させるこ
とができる。すなわち、事故遮断などの大きな駆動力に
よる高速動作が必要な場合には、制御装置373により
操作機構374の駆動力を自動的に制御することによっ
て、最大の駆動力により最高速度で遮断器本体371を
動作させることができる。これに対して、点検時や回路
の切換時などの比較的小さな駆動力による比較的低速の
動作で十分な場合には、制御装置373により操作機構
374の駆動力を自動的に制御することによって、比較
的小さな駆動力により比較的低速で遮断器本体371を
動作させることができる。
【0150】[14−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例においては、変流器37
2a,372bからの電流測定信号に基づいて、制御装
置373により、操作機構374の駆動力を自動的に調
整することができる。したがって、実際のガス遮断器の
遮断動作の大半である点検時や回路の切換時には、前述
したように遮断動作の駆動力を十分に低減できる。そし
て、このような駆動力の低減により、前記第9実施例と
同様に、ガス遮断器における振動の発生自体を十分に抑
制できるため、従来のガス遮断器に比べて、ガス遮断器
の据付床面に対して加わる垂直方向の振動荷重を十分に
抑制することができる。そのため、本実施例のガス遮断
器を使用してガス絶縁開閉装置を構成した場合には、前
記第9実施例と同様の優れた効果が得られる。また、前
記第9実施例と同様に、点検時や回路の切換時に低速度
で動作させることにより、ガス遮断器の点検周期や寿命
を延ばすことができるという効果も得られる。
【0151】特に、本実施例の操作機構374に、前記
第13実施例で説明した図16の電気−液圧サーボ弁を
使用すれば、前記第13実施例と同様に、電気信号によ
り駆動力をアナログ的に制御できるため、遮断器本体3
71の動作途中での速度を変化させることができ、より
効率のよい動作を実現できる。この場合に、特に、動作
終了近くで速度を低下するように設定すれば、接点部な
どの衝突による衝撃力を低減し、この衝撃力に伴う振動
荷重を抑制することができる。したがって、ガス遮断器
の据付床面に対して加わる垂直方向の振動荷重をさらに
抑制することができる。
【0152】[15]第15実施例…図18〜図20 [15−1]実施例の構成 図18および図19は、本発明の第15実施例のガス絶
縁開閉装置を示す図である。この第15実施例は、特
に、請求項11記載の発明および請求項14記載の発明
を適用した実施例である。図18に示すように、ガス遮
断器401、断路器・接地開閉器402、主母線40
3、およびケーブル接続部404などによってガス絶縁
開閉装置の機器本体部が構成されている。この機器本体
部は、輸送および据付用の共通ベース408に固定され
ている。この共通ベース408は、機器本体部の配設方
向に沿って伸びる長い部材であり、図19に示すよう
に、機器本体部の幅方向両側に互いに間隔を開けて平行
に配置されている。
【0153】この場合、ガス遮断器401は、リンク4
05と摺動部材406を介して緩衝器407に接続され
ている。すなわち、緩衝器407は、共通ベース408
上に水平配置されており、水平方向に動作して水平方向
の荷重を吸収できるようになっている。そして、緩衝器
407に接続された摺動部材406は、共通ベース40
8上に、この共通ベース408上を水平方向に摺動する
ように配置されている。また、これらのリンク405、
摺動部材406、および緩衝器407からなる緩衝装置
407Aは、図18に示すように、共通ベース408の
軸方向両側に対称的に配置されるとともに、図19に示
すように、両側の共通ベース408の同じ位置に互いに
対向する形でそれぞれ配置されている。なお、ガス遮断
器401は、その底面が共通ベース408の上面よりも
低くなるようにして配置されている。
【0154】一方、図20は、リンク405、摺動部材
406、および緩衝器407からなる緩衝装置407A
のうち、特に、摺動部材406と緩衝器407の詳細を
示している。この図30に示すように、摺動部材406
の共通ベース408との摺動面には、PTFEなどの摩
擦係数の低い材料により摺動材料層409が形成されて
いる。また、緩衝器407は、スプリング410と、緩
衝油411、およびピストン412をシリンダ413内
に収納して構成されている。そして、ピストン412に
は、その両面を連通する通油口412aが設けられてい
る。また、ピストン412のピストンロッド412b
は、シリンダ413を貫通して外部に突出しており、そ
の先端部に摺動部材406が固定されている。この場
合、シリンダ413のピストンロッド貫通部は、パッキ
ン414によってシールされている。
【0155】この場合、緩衝器407のスプリング41
0の荷重は、ガス遮断器401の質量を十分支持可能な
荷重とされている。そして、緩衝油411によるピスト
ン412の緩衝力とスプリング410の荷重は、ガス遮
断器401の動作時の振動周波数が、このガス遮断器を
含む絶縁開閉装置を据え付ける床面の振動周波数と異な
る値となるように設定されている。なお、ピストン41
2の緩衝力と振幅は、ピストン412の通油口412a
の直径を変化することにより調整することができる。ま
た、緩衝材として緩衝油411などの液体の代わりに空
気などの気体を使用することも可能である。さらに、こ
の緩衝器407は、ボルト415によって、共通ベース
408の垂直壁部408aに固定されている。
【0156】[15−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例において、ガス遮断
器401の遮断動作によって発生する振動荷重は、緩衝
装置407Aのリンク405および摺動部材406の動
作を介して緩衝器407に伝達される。そして、伝達さ
れた振動荷重は、緩衝器407のシリンダ413内にお
けるピストン412の移動とそれに伴うスプリング41
0の圧縮・伸張および緩衝油411の移動により吸収さ
れる。
【0157】特に、緩衝器407のスプリング410の
荷重と緩衝油411によるピストン412の緩衝力を、
ガス遮断器401の動作時の振動周波数が、このガス遮
断器を含む絶縁開閉装置を据え付ける床面の振動周波数
と異なる値となるように設定しているため、ガス遮断器
401の動作時の振動による建屋の床面の共振を防止す
ることができる。この場合、本実施例の緩衝器407
は、スプリング410と緩衝油411を使用したピスト
ン412とを複合した構成であるため、緩衝力とガス遮
断器401に生じる振動周波数とを自由に調整すること
ができる。したがって、緩衝力と振動周波数を調整し
て、振動荷重を十分に吸収するとともに共振の発生を確
実に防止することができる。
【0158】[15−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例によれば、ガス遮断器4
01の遮断動作によって発生する振動荷重を、リンク4
05、摺動部材406、および緩衝器407からなる緩
衝装置407Aの動作によって十分に吸収できるため、
共通ベース408を介して建屋の床面に伝達される振動
荷重を十分に抑制することができ、しかも、緩衝器40
7により建屋の床面における共振の発生を容易かつ確実
に防止することができる。また、ガス遮断器401と周
辺の機器との間に無理な荷重が発生することを防止でき
る。さらに、従来のように、ガス絶縁開閉装置の機器部
全体を支持する大型の二重ベース構造やこの二重ベース
間に配置される多数の振動吸収部材などが不要となるた
め、ガス絶縁開閉装置全体の小型化にも貢献できる。
【0159】特に、本実施例においては、ガス遮断器4
01を、その底面が共通ベース408の上面よりも低く
なるようにして配置しているため、ガス遮断器401の
高さをできる限り低くすることができる。したがって、
ガス絶縁開閉装置全体を一層小型化することができる。
なお、本実施例の変形例として、共通ベースを使用せ
ず、ガス遮断器単体、または複数の機器を個別に支持す
るベースを使用する構成も可能である。
【0160】[16]第16実施例…図21、図22 [16−1]実施例の構成 図21および図22は、本発明の第16実施例のガス絶
縁開閉装置を示す図である。この第16実施例は、特
に、請求項12〜14記載の発明を適用した実施例であ
る。図21に示すように、本実施例のガス絶縁開閉装置
の機器本体部の構成は、前記第15実施例と同様である
がその支持構造は異なる。すなわち、本実施例におい
て、ガス遮断器401を含む機器本体部は、共通ベース
408上に固定されており、この共通ベース408の上
面に配置された長梁416と短梁417、およびこれら
の長梁416と短梁417の下方に垂直配置された緩衝
器407からなる振動吸収構造によって建屋の床面上に
支持されている。
【0161】より詳細に説明すれば、図21に示すよう
に、共通ベース408上の軸方向におけるガス遮断器4
01両側には、この共通ベース408と直交する方向に
一対の長梁416が配置され、ライナ418を介して共
通ベース408に固定されている。この長梁416は、
図22に示すように、このガス遮断器401を含む回線
421の両側の隣接回線422,423にまで渡る寸法
とされている。そして、この長梁416の軸方向両端部
と建屋の床面との間には緩衝器407が垂直配置され、
建屋の床面に対して長梁416を支持している。
【0162】また、図21に示すように、共通ベース4
08のケーブル接続部404側の端部には、この共通ベ
ース408と直交する方向に短梁417が配置され、ラ
イナ418を介して共通ベース408に固定されてい
る。この短梁417は、この回線421の幅寸法とほぼ
等しい寸法とされている。そして、図22に示すよう
に、この短梁417の軸方向両端部と建屋の床面との間
には緩衝器424が垂直配置され、建屋の床面に対して
短梁417を支持している。
【0163】さらに、隣接回線422,423について
も、図示していないが、この回線421と同様の長梁4
19,420と短梁417と同様の緩衝器407,42
4を使用して建屋の床面上に支持されている。なお、本
実施例の緩衝器407,424としては、前記第15実
施例の緩衝器と同様の構成の緩衝器が配置方向を変えて
使用されている。
【0164】[16−2]実施例の作用 以上のような構成を有する本実施例において、ガス遮断
器401の遮断動作によって発生する振動荷重は、共通
ベース408を介してガス遮断器401の近傍の長梁4
16に伝達される。この振動荷重は、長梁416の歪み
と緩衝器407の動作によって吸収される。この場合、
長梁416は、十分な長さを有することから大きな歪み
を生じることができるため、この長梁416の大きな歪
みと緩衝器407の動作によって、振動荷重を十分に吸
収することができる。
【0165】同時に、ガス遮断器401から遠いケーブ
ル接続部404側にも振動荷重が伝達される。この振動
荷重は、共通ベース408を介して短梁417に伝達さ
れ、この短梁417の歪みと緩衝器424の動作によっ
て吸収される。この場合、ケーブル接続部404側にお
けるガス遮断器の振動荷重の影響は少ないため、この部
分に伝達された振動荷重は、短梁417の歪みと緩衝器
424の動作によって十分に吸収することができる。
【0166】また、本実施例では、前記第15実施例と
同様の緩衝器を使用しているため、第15実施例と同様
に共振を防止することができる。
【0167】[16−3]実施例の効果 以上説明したように、本実施例によれば、ガス遮断器4
01の遮断動作によって発生する振動荷重を、長梁41
6と短梁417の歪みと緩衝器407,424の動作に
よって十分に吸収できるため、建屋の床面に伝達される
振動荷重を十分に抑制することができる。しかも、緩衝
器407,424により建屋の床面における共振の発生
を容易かつ確実に防止することができる。また、ガス遮
断器401と周辺の機器との間に無理な荷重が発生する
ことを防止できる。さらに、従来のように、ガス絶縁開
閉装置の機器部全体を支持する大型の二重ベース構造や
この二重ベース間に配置される多数の振動吸収部材など
が不要となるため、ガス絶縁開閉装置全体の小型化にも
貢献できる。
【0168】特に、本実施例においては、共通ベース3
08の上に固定した長梁416と短梁417を使用し
て、この長梁416と短梁417と建屋の床面との間に
緩衝器407,424を配置しているため、ガス絶縁開
閉装置の機器部の高さをできる限り低くすることができ
る。したがって、ガス絶縁開閉装置全体を一層小型化す
ることができる。加えて、このように、伝達される振動
荷重の大きさに応じて長梁416と短梁417を使い分
けているため、振動荷重を効率よく吸収でき、構成に無
駄がなく、振動抑制構造をできる限り小型・簡略化でき
る。なお、本実施例の変形例として、共通ベースを使用
せず、ガス遮断器単体、または複数の機器を個別に支持
するベースを使用する構成も可能である。そしてまた、
長梁と短梁の長さは適宜変更可能であり、さらに、同じ
長さの梁だけを使用する構成なども可能である。
【0169】[17]他の実施例 なお、本発明は、前記各実施例に限定されるものではな
く、他にも多種多様の変形例を実施可能である。例え
ば、本発明は、各種の接点部構造を有するガス遮断器に
同様に適用可能であり、また、本発明のガス遮断器は、
各実施例に図示した機器配置構成のガス絶縁開閉装置に
限らず、各種の機器配置構成を有するガス絶縁開閉装置
に同様に適用可能である。さらに、操作機構の具体的な
構成や、緩衝器の具体的な構成は自由に変更可能であ
る。そしてまた、前記各実施例を適宜組み合わせること
により、より優れたガス遮断器およびガス絶縁開閉装置
を提供できることは明らかである。
【0170】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、ガス遮断器の動作時に発生する振動に対して、ガス
遮断器の構造の改良によってガス遮断器における振動の
発生自体を抑制するか、または、ガス絶縁開閉装置の振
動抑制構造の改良によりガス遮断器で発生した振動の伝
達を十分に抑制することができるため、ガス遮断器また
はガス絶縁開閉装置の据付床面に対する振動荷重を十分
に抑制可能で、かつ、機器間に無理な荷重が発生するこ
とを防止可能であり、しかも、ガス絶縁開閉装置全体の
小型化にも貢献可能な、優れたガス遮断器およびガス絶
縁開閉装置を提供することができる。
【0171】また、本発明においては、ガス遮断器の操
作機構に駆動力の切換機能または調整機能を持たせたこ
とにより、遮断動作の大半を占める点検時や回路の切換
時に、比較的小さな駆動力で比較的低速で動作可能とし
て、ガス遮断器の点検周期や寿命を延ばすことができる
ガス遮断器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例のガス遮断器の投入状
態を示す概略構成図。
【図2】図1のガス遮断器の遮断動作途中を示す概略構
成図。
【図3】本発明による第2実施例のガス遮断器を示す概
略構成図。
【図4】本発明による第3実施例のガス遮断器を示す概
略構成図。
【図5】本発明による第4実施例のガス遮断器を示す概
略構成図。
【図6】本発明による第5実施例のガス遮断器を示す概
略構成図。
【図7】本発明による第6実施例のガス遮断器を示す概
略構成図。
【図8】本発明による第7実施例のガス遮断器を示す概
略構成図。
【図9】本発明による第8実施例のガス遮断器を示す概
略構成図。
【図10】図9のA矢視図。
【図11】本発明による第9実施例のガス遮断器の液圧
操作機構を示す模式的構成図。
【図12】本発明による第10実施例のガス遮断器の液
圧操作機構を示す模式的構成図。
【図13】本発明による第11実施例のガス遮断器の液
圧操作機構を示す模式的構成図。
【図14】本発明による第12実施例のガス遮断器の電
動ばね操作機構を示す模式的構成図。
【図15】本発明による第13実施例のガス遮断器の液
圧操作機構を示す模式的構成図。
【図16】図15の電気−液圧サーボ弁を示す概略構成
図。
【図17】本発明による第14実施例のガス遮断器を示
す模式的構成図。
【図18】本発明による第15実施例のガス絶縁開閉装
置を示す概略構成図。
【図19】図18のB矢視図。
【図20】図18の緩衝器を示す構成図。
【図21】本発明による第16実施例のガス絶縁開閉装
置を示す概略構成図。
【図22】図21のC矢視図。
【図23】従来のガス遮断器の一例の投入状態を示す概
略構成図。
【図24】図23のガス遮断器の遮断動作途中を示す概
略構成図。
【図25】従来の液圧操作方式のガス遮断器の一例を示
す概略構成図。
【図26】従来の電動ばね操作方式のガス遮断器の一例
を示す原理図。
【図27】従来の空気操作方式のガス遮断器の一例を示
す概略構成図。
【図28】従来の振動抑制方式のガス絶縁開閉装置の一
例を示す概略構成図。
【図29】従来の振動抑制方式のガス絶縁開閉装置の一
例を示す概略構成図。
【符号の説明】
101…ガス遮断器 102…容器 103,103a,103b…消弧室 104,104a,104b…固定電極部 105,105a,105b…可動電極部 106,106a,106b…固定電極 110,110a,110b…可動電極 113,113a,113b…操作ロッド 115,115a,115b…支持絶縁筒 118,118a,118b…極間絶縁筒 119,119a,119b…操作機構 120,120a,120b…絶縁ロッド 121a,121b…アーク 122a,122b…リンク 123…消弧室支持部材 124…おもり 125…操作ロッド 126…対向電極部 127…対向電極 201…容器 202,202a,202b,202c…消弧室 203,203a,203b,203c…支持絶縁筒 204…可動電極部 205…固定電極部 206…圧縮室 207,207a,207b,207c…絶縁ロッド 208,208a,208b,208c…操作機構 209,209a,209b,209c…リンク機構 231…パッファピストン 241…可動アーク電極 242…可動通電電極 243…パッファシリンダ 251…固定アーク電極 252…固定通電電極 301…遮断器本体 302…動作主軸 303a,303b…操作シリンダ 303p…ピストン 304a,304b,305a,305b…液圧導管 306a,306b,307a,307b…電磁弁 308…コントロールブロック 309…液圧コンプレッサ 310…蓄圧器 311…遮断器本体 312…動作主軸 313…操作シリンダ 313p…ピストン 314a,314b,315a,315b…液圧導管 316a,316b,317a,317b…電磁弁 318…コントロールブロック 319…液圧コンプレッサ 320…蓄圧器 321…遮断器本体 322…動作主軸 323a,323b…操作シリンダ 324a,324b,325a,325b…液圧導管 326a,326b,327a,327b…電磁弁 328…コントロールブロック 329…液圧コンプレッサ 330…蓄圧器 331…遮断器本体 332…動作主軸 333…連結カム 334a,334b…電動ばね操作機構 335…連結部 336a,336b…出力操作軸 341…遮断器本体 342…動作主軸 343…操作シリンダ 343p…ピストン 344,345…液圧導管 346…電気−液圧サーボ弁 349…液圧コンプレッサ 350…蓄圧器 351…永久磁石 352…コイル 353…アマチュア 355…フラッパ 357…フィードバックばね 358…スプール 360…スリーブ 362…液圧導管 363…操作シリンダ 371…遮断器本体 372a,372b…変流器 373…制御装置 374…操作機構 401…ガス遮断器 402…断路器・接地開閉器 403…主母線 404…ケーブル接続部 405…リンク 406…摺動部材 407…緩衝器 407A…緩衝装置 408…共通ベース 409…摺動材料層 410…スプリング 411…緩衝油 412a…通油口 412b…ピストンロッド 413…シリンダ 414…パッキン 415…ボルト 416,419,420…長梁 417…短梁 418…ライナ 421,422,423…回線 424…緩衝器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安江 和明 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記接点部は複数の接点部であり、この複数の接点部
    は、その動作方向が互いに逆方向になるように構成され
    た第1と第2の接点部を有し、 前記操作機構は、前記第1と第2の接点部を個別に駆動
    する第1と第2の操作機構を有する複数の操作機構であ
    ることを特徴とするガス遮断器。
  2. 【請求項2】 絶縁ガスを封入した容器内に固定電極部
    と可動電極部を対向配置してなり、可動電極部の動作に
    より開閉する接点部と、この接点部を駆動して開閉動作
    を行わせる操作機構を備えたガス遮断器において、 前記可動電極部の前記固定電極部と反対側に、この可動
    電極部とほぼ等価の質量を有するおもりが配置され、こ
    のおもりは、その動作方向が可動電極部と互いに逆方向
    になるようにして前記操作機構に接続されたことを特徴
    とするガス遮断器。
  3. 【請求項3】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記操作機構は複数の操作機構であり、この複数の操作
    機構は、その駆動力の動作方向が互いに逆方向になるよ
    うに構成された第1と第2の操作機構を有することを特
    徴とするガス遮断器。
  4. 【請求項4】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記操作機構は、その駆動力の動作方向が前記接点部の
    動作方向と互いに逆方向となるように配置され、 前記操作機構と前記接点部との間に、操作機構の駆動力
    の動作方向を逆方向に変換する変換手段が接続されたこ
    とを特徴とするガス遮断器。
  5. 【請求項5】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記操作機構は3つの操作機構であり、この3つの操作
    機構は、その駆動力の動作方向が互いに約120°の角
    度をなすようにして配置されたことを特徴とするガス遮
    断器。
  6. 【請求項6】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記操作機構は、 前記接点部に接続された複数の機構部と、 前記複数の機構部に駆動力を供給する駆動力供給手段
    と、 前記複数の機構部の少なくとも1つの機構部と前記駆動
    力供給手段とを切り離し可能に接続する連結手段とを備
    えたことを特徴とするガス遮断器。
  7. 【請求項7】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記操作機構は、 前記接点部に接続された機構部と、 前記機構部に駆動力を供給する駆動力供給手段と、 前記駆動力供給手段と機構部との間に接続され、駆動力
    供給手段からの駆動力を機構部に対して複数系統で供給
    する複数の駆動力伝達手段と、 前記複数の駆動力伝達手段の少なくとも1つの駆動力伝
    達手段と前記機構部とを切り離し可能に接続する連結手
    段とを備えたことを特徴とするガス遮断器。
  8. 【請求項8】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記操作機構は、 複数の機構部と、 前記複数の機構部と前記接点部との間に接続され、複数
    の機構部の駆動力を接点部に伝達する動作主軸と、 前記複数の機構部の少なくとも1つの機構部と前記動作
    主軸とを切り離し可能に接続する連結手段とを備えたこ
    とを特徴とするガス遮断器。
  9. 【請求項9】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第2
    の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極部
    の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動して
    開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器におい
    て、 前記操作機構は、 前記接点部に接続された機構部と、 前記機構部に駆動力を供給する駆動力供給手段と、 前記駆動力供給手段と機構部との間に接続され、駆動力
    供給手段から機構部に対して供給する駆動力を制御する
    駆動力制御手段とを備えたことを特徴とするガス遮断
    器。
  10. 【請求項10】 絶縁ガスを封入した容器内に第1と第
    2の電極部を対向配置してなり、一方または両方の電極
    部の動作により開閉する接点部と、この接点部を駆動し
    て開閉動作を行わせる操作機構を備えたガス遮断器にお
    いて、 前記操作機構は、請求項6、請求項7、請求項8、また
    は請求項9に記載の操作機構、あるいはその他の駆動力
    の切換機能または調整機能を有する操作機構であり、 前記接点部の近傍に配置され、この接点部を流れる電流
    を測定する変流器と、 前記変流器からの測定信号に基づいて前記操作機構の駆
    動力を制御する制御装置とをさらに備えたことを特徴と
    するガス遮断器。
  11. 【請求項11】 絶縁ガスを封入した容器内に接点部を
    収納してなるガス遮断器を含む複数の機器からなり、建
    屋内の床面上に設置されたガス絶縁開閉装置において、 前記床面上に設置され、前記ガス遮断器を支持するベー
    スと、 前記ガス遮断器にその一端で接続されたリンクと、 前記ベース上にこのベース上を水平方向に摺動可能に配
    置され、前記リンクの他端に接続された摺動部材と、 前記ベース上に水平方向の衝撃力を吸収するように配置
    され、前記摺動部材に接続された緩衝器とを備えたこと
    を特徴とするガス絶縁開閉装置。
  12. 【請求項12】 絶縁ガスを封入した容器内に接点部を
    収納してなるガス遮断器を含む複数の機器からなり、建
    屋内の床面上に設置されたガス絶縁開閉装置において、 前記床面上に設置され、前記ガス遮断器を支持するベー
    スと、 前記ベースの上部に固定された梁と、 前記梁と前記床面との間に垂直方向の衝撃力を吸収する
    ように配置され、梁に接続された緩衝器とを備えたこと
    を特徴とするガス絶縁開閉装置。
  13. 【請求項13】 前記ガス絶縁開閉装置は、その各々が
    複数の機器からなる複数の回線を備え、 前記ベースは、前記複数の回線の各々を構成する前記複
    数の機器を各回線毎に一括的に支持する複数の個別の共
    通ベースであり、 前記ガス遮断器は、前記共通ベースの一方の端部に配置
    され、 前記梁は、前記共通ベースにおける前記ガス遮断器の近
    傍に配置された長梁を有し、この長梁は、隣接回線の前
    記共通ベースにまで渡る寸法とされ、 前記梁は、前記共通ベースにおける前記ガス遮断器から
    遠い側の端部に配置された短梁をさらに有し、この短梁
    は、1回線の幅寸法とほぼ等しい寸法とされ、 前記長梁の両端部と前記短梁の両端部に前記緩衝器がそ
    れぞれ配置されたことを特徴とする請求項12記載のガ
    ス絶縁開閉装置。
  14. 【請求項14】 前記緩衝器は、前記ガス遮断器の質量
    を支持するスプリングと、液体または気体の緩衝材を使
    用したピストンとを複合した構成とされたことを特徴と
    する請求項11、請求項12、または請求項13記載の
    ガス絶縁開閉装置。
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