JP5743026B2 - 両面被覆表面応力センサー - Google Patents

両面被覆表面応力センサー Download PDF

Info

Publication number
JP5743026B2
JP5743026B2 JP2014511234A JP2014511234A JP5743026B2 JP 5743026 B2 JP5743026 B2 JP 5743026B2 JP 2014511234 A JP2014511234 A JP 2014511234A JP 2014511234 A JP2014511234 A JP 2014511234A JP 5743026 B2 JP5743026 B2 JP 5743026B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
double
thin film
detection
surface stress
receptor layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014511234A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013157581A1 (ja
Inventor
元起 吉川
元起 吉川
青野 正和
正和 青野
中山 知信
知信 中山
ロワゾ フレデリック
ロワゾ フレデリック
照伸 秋山
照伸 秋山
ガウチ セバスチャン
ガウチ セバスチャン
フェッティガー ピーター
フェッティガー ピーター
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Materials Science
Original Assignee
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Materials Science filed Critical National Institute for Materials Science
Priority to JP2014511234A priority Critical patent/JP5743026B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5743026B2 publication Critical patent/JP5743026B2/ja
Publication of JPWO2013157581A1 publication Critical patent/JPWO2013157581A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/18Measuring force or stress, in general using properties of piezo-resistive materials, i.e. materials of which the ohmic resistance varies according to changes in magnitude or direction of force applied to the material
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01LMEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
    • G01L1/00Measuring force or stress, in general
    • G01L1/18Measuring force or stress, in general using properties of piezo-resistive materials, i.e. materials of which the ohmic resistance varies according to changes in magnitude or direction of force applied to the material
    • G01L1/183Measuring force or stress, in general using properties of piezo-resistive materials, i.e. materials of which the ohmic resistance varies according to changes in magnitude or direction of force applied to the material by measuring variations of frequency of vibrating piezo-resistive material
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/02Analysing fluids
    • G01N29/022Fluid sensors based on microsensors, e.g. quartz crystal-microbalance [QCM], surface acoustic wave [SAW] devices, tuning forks, cantilevers, flexural plate wave [FPW] devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/02Analysing fluids
    • G01N29/036Analysing fluids by measuring frequency or resonance of acoustic waves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
    • G01N2291/025Change of phase or condition
    • G01N2291/0256Adsorption, desorption, surface mass change, e.g. on biosensors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/02Indexing codes associated with the analysed material
    • G01N2291/028Material parameters
    • G01N2291/02827Elastic parameters, strength or force

Description

本発明は、表面応力センサーの検知用薄膜構造部分の両面を受容体層で被覆することによって、十分な感度を有する両面被覆表面応力センサーに関する。
膜型表面応力センサー(Membrane-type Surface stress Sensor, MSS)に代表される、表面応力センサー(特許文献1、非特許文献1)及び、カンチレバーセンサー(非特許文献2)を含む、測定対象項目を検知用部材の機械的変形や応力に変換し、得られた機械的変形や応力を種々の手段で検出するタイプのセンサー(ナノメカニカルセンサー等)が知られている。
この種のセンサーでは、検体の吸着によって誘起される表面応力、あるいは重さの変化を、それぞれ撓み等の変形、あるいは共振周波数の変化として読み取ることで、検体を検出している。前者を「静的モード(static mode)」、後者を「動的モード(dynamic mode)」と呼ぶ。図1に、カンチレバーセンサーを例として静的モード及び動的モードを概念的に示す。
静的モードでは、検体が吸着する受容体層は、通常、片面のみに被覆される。これは、検体の吸着によって印加される表面応力によって、カンチレバー等を効率よく撓ませるためである。図2は、カンチレバーセンサー(a)と両端固定ビームセンサー(b)、および膜型表面応力センサー(c)の構造及び静的モードでの動作を例示する図である。図2においては、ピエゾ抵抗係数が高く、微細加工が可能なシリコン単結晶Si(100)で(a)〜(c)の構造を作製し、明灰色の輪郭線で示す領域に表面応力(3.0 N/m)を印加した場合に得られる検出出力(抵抗変化:|ΔR/R|)を濃淡で示してある。また、図2中には、ピエゾ抵抗が埋め込まれる細幅部分を上から見た図を拡大表示してある。
なお、ここで「ピエゾ抵抗が埋め込まれる」とは、ピエゾ抵抗部分を形成させる意味であり、前記のように、センサーをシリコン単結晶で作製する場合には、ピエゾ抵抗を形成したい部分だけにホウ素等の不純物をドープすることによってその部分にピエゾ抵抗効果を発現させることができる。このような不純物のドーピングは、不純物のイオンを必要な部分(具体的には、図2中に示される、応力が集中する部分)にイオン注入で打ち込むことによって実現できる。イオン注入の深さは100nm〜500nm程度であって、表面近傍のみがピエゾ抵抗部分となり、深さ方向で全体がピエゾ抵抗となることはない。なお、キャリアの全くない理想的なシリコン単結晶のままでは当然ながらピエゾ抵抗効果は発現しない。
シリコン単結晶Si(100)の場合、ΔR/R∝(σ−σ)で与えられるため、大きな検出出力を得るには、表面応力によって一様に印加される応力(σ≒σ、つまりΔR/R≒0)を、一軸性の応力(σ≫σ、あるいはσ≪σ、つまり|ΔR/R|≫0)に変換し、かつ増幅する必要がある。図2(a)に示す通常のカンチレバー構造では、固定端(ハッチングで示された「固定部分」)付近の幅を細くする等しても、ほとんど検出出力が得られない(σ≒σ)。図2(b)に両端固定ビーム構造を示す。この構造は、表面応力が印加されるビームの両端を固定したものであり、単純な形状で対称性もよく、作製も比較的容易でありながら高い感度が得られる。図2(c)に膜型表面応力センサー(MSS)構造を示す。中央の膜上に印加される表面応力を、周囲の4つのピエゾ抵抗細幅部分が、それぞれ増幅された一軸性の応力として効率よく検出することが可能である(左右合計二つのピエゾ抵抗細幅部分:σ≫σ、上下合計二つのピエゾ抵抗細幅部分:σ≫σ、いずれの場合も|ΔR/R|≫0)。従って、最も高い感度が得られる。これは自由端が無い対称性の高い構造である。また、合計4つのピエゾ抵抗は、図示しないフル・ホイートストンブリッジを構成するように接続されるので、自己補償により安定動作する。また、上下、左右合計四つのピエゾ抵抗で電流の向き(例えばSi(100)の[110]方向)を揃えることで、約4倍の出力が得られる。
次に、図3には、静的モードで動作するカンチレバーセンサーに、片面被覆した場合と両面被覆した場合の撓みの違いを概念的に示している。図3(a)に示す片面被覆構成の場合は、片面から表面応力が印加されるためカンチレバーが撓む。一方、図3(b)に示す両面被覆構成の場合は、両面から印加される表面応力が拮抗するため、カンチレバーは撓むことなく面内で伸びる。従って、実質的にカンチレバーは撓むことがなく、撓みに基いて検体を検出することが不可能となる。特に、静的モードにおいて、カンチレバーセンサーをレーザー光等の光学的手法で読み取る検出方式を採用した場合、カンチレバーが撓むことがないと原理的に検出は不可能となる。
カンチレバーセンサーでは、このような理由による「片面被覆」の要請のため、これまで様々な表面被覆の手法が開発されてきた。その中の代表的なものとしてインクジェットスポッティング法が挙げられる(非特許文献3)。これは、プリンター等に利用されているインクジェット法を用いて、カンチレバー上に微量の受容体溶液を滴下することによって、片面だけに受容体層を被覆する方法である。
しかしながら、この方法では、溶液の濃度や粘度によるインクジェットノズルの不安定化や、滴下溶液が乾燥する際に見られるコーヒーリング効果等によって、再現性よく高品質な受容体層を被覆させることが困難である。また、表面の機能化方法として重要である自己組織化膜を作製する場合、通常数時間から数十時間基板を浸漬する工程が含まれるため、インクジェット法では、高品質な自己組織化膜を作製することがほとんど不可能である。
この「片面被覆」とせずに、両面を被覆しても検出出力が得られる場合には、センサー素子全体を受容体溶液に浸す浸漬法や、受容体溶液を密閉チャンバー内に設置したセンサー素子部に流すことでセンサー表面を修飾するフロー法等を利用することが可能となる。従って、受容体層で両面被覆したナノメカニカルセンサーを実現することができれば、これまでナノメカニカルセンサーで長年の問題となっていた高品質な受容体層の作製を、簡単かつ再現性良く行うことが可能になる。
この両面被覆の試みとして、これまでに、ピエゾ抵抗カンチレバーを用いたものが報告されている(非特許文献4)。ピエゾ抵抗を利用したセンサーの場合、実際に測定しているのは「撓み」ではなく、撓み等の変形に伴う応力由来の抵抗変化である。そのため、ピエゾ抵抗カンチレバーの両面を受容体層によって被覆し、表面応力が両面に印加された場合、面内の圧縮/膨張による応力がピエゾ抵抗部分に印加され、これによって検出出力を得ることが可能になる。
しかしながら、カンチレバー構造ではピエゾ抵抗部分に応力を集中できないため、高い感度が得られない。また、受容体層で被覆される部分やその近傍に設置して応力を集中させる細幅な領域等の部分に、ピエゾ抵抗係数が高く、高い感度が得られる単結晶Si(100)を用いた場合、前記図2に基づいて説明したように、結晶の異方性によって原理的にほとんど検出出力が得られないという致命的な問題がある。
国際公開公報WO2011/148774A1
G. Yoshikawa, T. Akiyama, S. Gautsch, P. Vettiger, and H. Rohrer, "Nanomechanical Membrane-type Surface Stress Sensor," Nano Letters 11, 1044-1048 (2011). H. P. Lang, "Nanomechanical Cantilever Array Sensors," In Springer Handbook of Nanotechnology, B. Bhushan, Ed. 2007; p.443. A. Bietsch, J. Y. Zhang, M. Hegner, H. P. Lang, and C. Gerber, "Rapid functionalization of cantilever array sensors by inkjet printing," Nanotechnology 15, 873-880 (2004). P. A. Rasmussen, A. V. Grigorov, and A. Boisen," Double sided surface stress cantilever sensor," Journal of Micromechanics and Microengineering 15, 1088-1091 (2005).
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、検知用薄膜構造部分の両面を受容体層で被覆し、かつ十分に大きな検出出力を得ることができる両面被覆表面応力センサーを提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1に、少なくとも対向する2つの端部を取付け部に固定した検知用薄膜構造部分と、前記検知用薄膜構造部分の両面に被覆した受容体層と、前記検知用薄膜構造部分の前記固定された対向する2つの端部の少なくとも一方、又は前記取付け部の前記固定された対向する2つの端部の少なくとも一方の近傍に、応力を検出する素子が設けられ、前記検知用薄膜構造部分の両面に被覆された受容体層に印加される応力に基いて前記素子から検出出力を得ることを特徴とする両面被覆表面応力センサーが提供される。
第2に、上記第1の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記受容体層に印加される応力が、前記受容体層が伸縮することにより起こる応力であることが好ましい。
第3に、上記第1の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記受容体層に印加される応力が、磁場又は放射線によって励起される応力であることが好ましい。
第4に、上記第2の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記検知用薄膜構造部分の伸縮が、検出対象の物質が前記受容体層に吸着されることによって起こることが好ましい。
第5に、上記第1から第4の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記素子がピエゾ抵抗を含むことが好ましい。
第6に、上記第1から第5の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記検知用薄膜構造部分又は前記取付け部がシリコン単結晶からなり、前記素子が、前記検知用薄膜構造部分を固定した対向する2つの端部の少なくとも一方又は前記検知用薄膜構造部分を固定した対向する2つの端部の取付け部のうちの少なくとも一方の近傍表面に、ピエゾ抵抗効果を発現する不純物をドーピングした領域であることが好ましい。
第7に、上記第6の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記ドーピングが、前記不純物のイオン打ち込み又は拡散によって行われるものであることが好ましい。
第8に、上記第1から第7の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記端部中の前記素子が設けられる部分が、細幅の形状を有する細幅部であることが好ましい。
第9に、上記第1から第7の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記取付け部に固定される端部が、前記検知用薄膜構造部分の表面内の第1の軸上の第1の端部及び第2の端部、並びに、前記検知用薄膜構造部分の表面内の前記第1の軸と交差する第2の軸上の第3の端部及び第4の端部であることが好ましい。
第10に、上記第9の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記第1の軸と前記第2の軸とが前記検知用薄膜構造部分上でほぼ直交するとともに、前記検知用薄膜構造部分が前記第1の軸と前記第2の軸との交点の周りに回転対称であることが好ましい。
第11に、上記第9又は第10の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記第1から第4の端部のそれぞれに細幅の形状を有する細幅部を設け、前記素子が前記第1から第4の端部のそれぞれに設けられた前記細幅部に設けられていることが好ましい。
第12に、上記第9又は第10の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記取付け部の前記第1から第4の端部のそれぞれの近傍に前記応力を検知する素子を設けることが好ましい。
第13に、上記第8の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記端部が前記検知用薄膜構造部分の長手方向に沿った軸上の第1の端部及び第2の端部であり、前記第1の端部と前記第2の端部の少なくとも一方に細幅の形状を有する細幅部を設け、前記素子を前記細幅部に設けることが好ましい。
第14に、上記第1から第13の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記受容体層が、シラン系又は金−チオール系の自己組織化膜、ポリマー、蒸着膜のいずれかであることが好ましい。
第15に、上記第14の発明の両面被覆表面応力センサーにおいて、前記受容体層が、APTES、AEAPS、OTS、alkanethiol、MHA、末端にチオール基を導入した一本鎖オリゴDNA、PSS、PMMA、PEIからなる群から選択された少なくとも一を含むことが好ましい。
第16に、上記第1から第13の発明の面被覆表面応力センサーにおいて、前記受容体層が検知用薄膜構造部分の表面であることが好ましい。
本発明の両面被覆表面応力センサーによれば、検知用薄膜構造部分の両面を受容体層により被覆し、かつ十分に高い感度を有する表面応力センサーを得ることができる。また、受容体層としてほとんど全ての材料が利用可能となり、かつそれらの作製条件に大きな自由度を与えることが可能となる。また、チップ全体を試料溶液に浸すことによってセンサー表面を被覆することが可能になるため、一つのチップを一種類の受容体層で被覆し、「1チップ−1チャンネル」として利用し、必要となる検体の種類や数に応じて測定システムをカスタマイズするという利用方法も簡単に行うことが可能になる。
カンチレバーセンサーにおける静的モードと動的モードを示す概念図である。 カンチレバーセンサー及び表面応力センサーの構造及び動作を示す概念図である。 静的モードで動作するカンチレバーセンサーに片面被覆した場合と両面被覆した場合の撓みの違いを示す概念図である。 MSSにおいて、両面被覆した検知用薄膜構造部分(シリコン薄膜部)に検体が吸着し、両面から表面応力が印加された場合を示す上面図である。 MSSにおいて、ピエゾ抵抗ビーム(応力検知部)に応力が集中する様子の有限要素解析結果を示す図である。 MSSチップの片面および両面を受容体層で被覆して気体試料を測定した実験結果を示すグラフである。 ピエゾ抵抗の設置位置を変更した別構成のMSSの構造を概念的に示す斜視図である。 図7に示す別構成のMSSの構造を、その内部のピエゾ抵抗の接続形態とともに概念的に示す上面図である。 図7及び図8に示すMSSにおける、両面被覆した場合(a)と、片面だけに被覆した場合(b)の有限要素解析結果を示す図である。
本発明の両面被覆表面応力センサーは、少なくとも対向する2つの端部を取付け部に固定した検知用薄膜構造部分(以下、単に薄膜部という)、薄膜部の両面に形成した受容体層と、薄膜部の固定された対向する2つの端部の少なくとも一方、又は取付け部の固定された対向する2つの端部の少なくとも一方の近傍に応力を検出する素子が設けられた構成の、両面被覆表面応力センサーである。
近年開発された図2(c)に示すような膜型表面応力センサー(以下単にMSSという)に対して、上記本発明の両面被覆表面応力センサーを適用して、両面に受容体層を被覆した場合(即ち、検知用部材の両面に応力が印加される構造とした場合)に、高い感度を得ることが可能である。これは、シリコン膜の両面に印加される表面応力による面内の膨張/圧縮によって、ピエゾ抵抗を埋め込んだ検出部分である4つのビーム部分に応力が集中するためである。
また、これら4つのビームの結晶性を考慮した配置にすることで、さらに効率よく検体由来の検出出力を得ることが可能になる。これにより、両面被覆した場合、片面被覆の場合に比べて若干の感度の低下はあるものの、高い感度を実現することが可能になる。MSSは、その独特の構造により、ピエゾ抵抗カンチレバー型センサーに比べ20倍以上高い感度が実験的にも有限要素解析によっても実証されており、レーザー光を利用した光読み取り方式と比較しても、同等かそれ以上の感度を有している。そのため、両面被覆した場合でも、ピエゾ抵抗カンチレバー型センサーに比べて少なくとも一桁以上高い感度での測定が可能である。また、両面被覆によって高品質な受容体層を作製することで、感度の更なる向上が見込まれる。
なお、上記検出部分への応力の集中は検知用部材が変形しようとすることによって引き起こされるが、これは当該部材の受容体層に応力が印加されることによって起こる。受容体層に印加されるこの応力は、一般的には検出対象の物質が存在することによって励起されるものである。
具体的には、受容体層に応力を印加する機構は、検出対象物質の前記受容体層への衝突や吸着等の物理的接触だけでなく、磁性物質による磁力や、放射性物質による放射線等、物理的接触を伴わない遠隔的な力の印加、あるいは検出対象物質が開始点となって、測定系内に存在する化学物質の連鎖的な反応によって、前記受容体層に化学的な影響をおよぼすことによって生じる間接的な力の印加等がある。
別の観点で応力の発生から検知用部材の変形までの過程を考える場合、受容体層への応力の印加には、以下の二通りの態様がある。
(1)外部からの物質の供給や刺激等により、受容体層に伸縮が引き起こされ、これにより受容体層自体に応力が生じるという態様。これは、ポリマーなどが分子を吸収して膨張・収縮する場合や、上述した受容体層に化学的な影響が及ぼされた場合などに起こり得る。
(2)応力が先ず受容体層の外部で発生し、それが何らかの作用により受容体層に力とし伝達されるという態様。これは、例えば受容体層の表面に付着した検体の分子などが、受容体とは独立して相互に反発力や吸引力を発生し、このような外部から与えられる力が受容体層を介して検知用部材を変形させる、という場合である。例えば、これに限るものではないが、受容体層が単分子層であるなど非常に薄く、その表面に吸着した検体が受容体層に入り込むことなく、検体同士が直接相互作用する場合などにこのような態様が起こり得る。
本発明は上記何れの態様も包含するものである。
また、本発明においては、受容体層を別途設ける代わりに、検知用部材の一部、具体的にはその表面を受容体層として使用することもできる。例えば、検体が検知用部材の両表面の材料と反応する物質(検知用部材がシリコンの場合には、例えばシランカップリング剤)である場合には、検知用部材の両表面に受容体層を別途被覆せず、両表面を直接検体に曝して反応させ、検知を行うこともできる。
さらに、本発明においては、検知用部材の両表面を受容体層によって被覆する事で、受容体層を被覆していない表面への、検出対象物質以外の非特異吸着の影響を無くすことが可能になる。片面被覆が必要なカンチレバータイプのセンサーの場合は、受容体層が被覆されていない側の表面は、シリコンなどの検知用部材が露出した状態になっているため、上記のようなシランカップリング剤など、検知用部材に化学的に反応するものだけで無く、シリコン表面に物理吸着することによって、意図しない応力を生じる可能性がある。そのため、受容体層が被覆されていない側の表面を、例えばポリエチレングリコールなどの不活性な層によって被覆することが必要になる場合があった。これに対し、本発明では、検知用部材の両表面が受容体層によって被覆されるため、受容体層によって被覆されていない表面への吸着による意図しない応力は、原理的に発生しない。そのため、両面被覆されたセンサーによって検出される信号の信頼性は、片面被覆されたセンサーに比べて高くなる。
以下に、受容体層への検出対象の吸着によって起こる場合を例に挙げて本発明の両面被覆表面応力センサーについて詳述するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、「吸着」という用語も、検出対象物質の前記受容体層への単なる物理的な吸着に限定されるものではなく、検出対象の物質が側定系内で引き起こす化学反応による受容体層の化学的変化までを含む最も広い意味である。
本発明は、図2(c)に示すMSS構造に限定されるものではなく、図2(b)に示す両端固定ビーム構造であってもよい。図2(b)に示す両端固定ビーム構造でも、また図2(c)に示すMSS構造においても、長さが伸縮する領域の両端を固定している。つまり、両端固定構造ではビームの長手方向の両端を、またMSS構造では正方形(あるいは円形)の薄膜部の互いに直行する2本の軸の夫々の両端を固定している。図3を参照して説明したように、一端が自由端になっているカンチレバー構造では両面被覆による伸びの検出が困難であったところ、図2(b)、(c)のような両端固定の構造では、両面被覆による伸び(場合によっては収縮)は両端で規制されるため、圧縮・伸張による大きな応力が端部の細幅部に集中する。従って、これに基いて大きな検出出力を得ることが可能となる。
なお、両端が規制された状態で上述のような伸びが起こると、センサ構造や両面に施される被覆等の非対称性によって薄膜部が上又は下に「逃げる」、つまり撓む場合がある。このような撓みが起こると、実際に得られる検出出力は、「面内変形(膨張・圧縮)由来の応力」と「面に垂直な方向の変形(撓み)由来の応力」の和となる。ここで図2(c)に示すMSS構造の場合には、ピエゾ抵抗部分でブリッジを構成して検出出力を得るが、薄膜部が表方向に撓む場合と、裏方向に撓む場合とでは、ブリッジからの出力信号に正(あるいは負)と負(あるいは正)というように、互いに逆方向の寄与が起こる。そのため、薄膜部がどちらの方向にたわんでいるかを確認する必要がある。撓みの向きは例えばブリッジ内の個々のピエゾ抵抗の絶対値を測定することによって推定することができるが、状況によっては確実性に欠ける場合がある。
ここで、撓みに対する感度が低い構造を使用することにより、上述の問題を解決することができる。例えば、MSS構造において細幅部分を全て無くすことができる。より具体的には、後述の図4に示す構造において、細幅部分、すなわちピエゾ抵抗ビームを削除し、円形の薄膜部(シリコン薄膜部)が、その外周上の4点でバルクシリコン基板部に直接接続されており、その接続部分のバルクシリコン側にピエゾ抵抗を配した構造によって、このような特性を実現できる。有限要素法で解析した結果、この改良された構造の場合、面内の膨張・圧縮由来の応力に対しては、バルクシリコンに薄膜部(シリコン薄膜部)が押しつけられる(あるいは引っ張られる)状態になるため、そこに配したピエゾ抵抗部分に応力がかかる。しかしながら、薄膜部(シリコン薄膜部)の面に垂直な撓み由来の応力に対しては、バルクシリコン部分にはこの方向に歪みは生じないため、ピエゾ抵抗部分にはほとんど応力がかからない。
従って、この構造を片面被覆で使用すると検出出力は得られないため、両面被覆専用の構造が得られる。また、この構造ではもっとも壊れやすい細幅部分が無くなるので、チップの剛性が向上するという利点もある。なお、言うまでもないことであるが、この改良された構造のMSSの場合も、他の構造の場合と同様に、その材料はシリコンに限定されるものではない。
また、薄膜部の両面に被覆する受容体層に用いる物質は、シラン系や金−チオール系の自己組織化膜や、各種ポリマー、蒸着膜等、気相、液相、固相を問わず、特に制限なく用いることができる。
具体的には、シラン系の材料としては例えばaminopropyltriethoxysilane(APTES)、N-(2-aminoethyl)-3-aminopropyltrimethoxysilane(AEAPS)、octadecyltrichlorosilane(OTS)が挙げられる。また、チオール系としては、例えば、alkanethiol、mercaptohexadecanoic acid(MHA)、末端にチオール基を導入した一本鎖オリゴDNAが挙げられる。更に、ポリマーとしては、例えば、poly(styrene sulfonate)(PSS)、poly(methyl methacrylate)(PMMA)、poly(ethylene imine)(PEI)が使用可能である。
また、本発明の両面被覆表面応力センサーは、基材となる薄膜部の両面を被覆する受容体層の伸縮を利用していることからも判るように、本発明は理想的な意味での「表面」(つまり厚さがゼロの面)での応力だけを取り扱っているわけではない。受容体層が基材の薄膜部に比べて十分に薄い場合には理想的な表面応力が基材の両面に印加されているとしてセンサー動作を解析した結果と実際の動作が十分に高い精度で一致する。
しかし、受容体層として比較的厚いポリマー膜等を使用した場合には、表面応力モデルに従った解析は実際のセンサー動作を正しく反映できず、例えばTimoshenkoのバイメタル理論に基いてその動作を計算することが必要となる。しかし、このように基材の薄膜部に比べて受容体層の厚さを無視できない構造であっても、前記で図3等を参照して説明したように、基材両面を被覆する受容体層の伸縮から高い感度で検出出力を得るための構造という点においては、受容体層が極めて薄い場合と本質的に何ら変わるところがないことは明らかである。従って、本発明の表面応力センサーは、受容体層が厚いために理想的な表面応力モデルが適用できない構成をも包含するものである。
以下では表面応力センサーとして上述のMSSを例に挙げ、MSSの薄膜部の両面に対して受容体層を被覆した場合の動作を説明する。しかし、この説明は両端固定ビーム構造等の、MSS以外の構成に対しても適用しうるものである。
図4に、MSSにおいて、両面被覆した薄膜部(シリコン薄膜部)に検体が吸着し、両面から表面応力が印加された場合を上から見た様子を示す。薄膜部(シリコン薄膜部)は、両面から表面応力が印加されるため、撓むことなく、面内で膨張(あるいは圧縮)する。薄膜部(シリコン薄膜部)は、ピエゾ抵抗を埋め込んだ、4つの細幅ビームによって強固なバルクシリコン基板部分と接続、支持されている。そのため、薄膜部(シリコン薄膜部)が面内で膨張(あるいは圧縮)すると、応力は、4つの細幅ビーム部分に集中する。こうして、薄膜部(シリコン薄膜部)の両面に印加された表面応力は、4つの細幅ビーム部分に埋め込まれたピエゾ抵抗によって、効率よく読み取ることが可能となる。
図5に有限要素解析の結果を示す。図5(a)は両面被覆のMSSであり、図5(b)は片面被覆のMSSである。なお、計算時におけるメッシュ数を減らすため、別構成のMSSの有限要素解析のためのモデルである図7と同様に、中央の薄膜部(シリコン薄膜部)は円形ではなく、四角形であるとして計算した。既に説明したように、円形と四角形では、計算結果の差は数%以内であることが確認されている(非特許文献1)。中央の薄膜部(シリコン薄膜部)の(a)両面および(b)片面に一様な表面応力を印加した際の、ピエゾ抵抗の変化(ΔR/R)をプロットしたもの、いずれの場合も、4つの細幅ビーム部分に応力が集中している様子が確認できる。片面被覆(b)に比べて両面被覆(a)では、応力分布がわずかに広くなるが、それでも応力の大部分は依然として細幅ビーム部分に集中しているので、感度の低下はわずかなものに止まる。
図6に、MSSチップの片面および両面を被覆し、気体試料を測定した際の実験結果を示す。Poly styrene sulfonate膜を1μm被覆し(両面被覆の場合、上面下面のそれぞれに1μm、計2μm被覆)、20%水蒸気を測定した。両面被覆の場合、有限要素解析の結果と同様、若干検出出力は小さいものの、依然としてピエゾ抵抗カンチレバー型のセンサーに比べて、一桁以上の感度を有することが実証された。
図7は、改良された構造、すなわち薄膜部(シリコン薄膜部)が細幅のビームを介さずにその周囲にある、薄膜部(シリコン薄膜部)よりも厚い枠状部に直接接続される構造のMSSの例を概念的に示す斜視図である。なお、図7はこのような改良された構造における応力分布を有限要素法で解析する際のモデルの図であるため、シリコン薄膜部71は計算の都合上、正方形をしている。しかし、非特許文献1に示されているように、シリコン薄膜部71が円形の場合との差は数%以内であることがわかっている。
図7において、正方形で示されたシリコン薄膜部71の各辺の中央に小さな縦長の直方体73、75、77、79が接続されているように図示されているが、これらはシリコン薄膜部71が直接接続しているバルクシリコン基板部のうちのこれら接続部分の近傍を表している。
直方体73〜79が縦長で表されているのは、これらがシリコン薄膜部71よりも大幅に肉厚であることを示すためである。これらの厚さ(シリコン薄膜部71の膜面に垂直な方向に平行な辺の長さ)は、後述の有限要素解析では25μmとして計算しているが、応力による撓み変形が無視できる厚さであれば、これ以外の厚さでも良いことは言うまでもない。また、図7の例ではシリコン薄膜部71が正方形であるため、その周囲との接触を回避するためにバルクシリコン基板部の内の接触部分を直方体73〜79として肉厚のままでせり出させてある。しかし、シリコン薄膜部71が円形等、接続部以外の部分は周囲と十分な間隙を取ることができる場合には、このようなせり出しは設ける必要がない。あるいは、シリコン薄膜部71が正方形等の場合であっても、周囲とわずかな隙間をおくだけでよい場合には、これらのせり出し部を設けない構成も可能である。
図8に、この改良された構造のMSSの概念的な構造を、シリコン基板部に設けられるピエゾ抵抗(応力検知部)によって構成されるブリッジとともに示す。図8(a)は薄膜部が円形の場合を、また図8(b)はこれが正方形の場合を示すが、両者とも動作は同じである。図8において、端子Vと端子GNDの間に電圧を印加することにより、ブリッジの残りの端子対Vout−Vout間に検出出力が得られる。なお、図8に示す4つのピエゾ抵抗は、それぞれ図7の直方体73、75、77、79の上面の内のシリコン薄膜部71との接続部の近傍に、イオン打ち込み等で適切な不純物をドーピングすることによって生成される。
図9に、図7と図8(b)にその構造を示すMSSについて、シリコン薄膜部に両面被覆を行った場合(図9(a))、及び片面被覆を行った場合(図9(b))の応力分布を有限要素法によって計算した結果を示す。図9(a)と図9(b)(特に、図7の直方体73〜79に対応するところの、正方形の各辺の中央に小さな長方形で示された部分の色の濃さ)とを比較すれば、両面被覆した(a)の場合にはバルクシリコン基板部のうちのシリコン薄膜部が接続されている箇所に応力が集中するが、片面だけに被覆した場合(b)にはこのような応力の集中が弱くなっていることがわかる。
このように、図7及び図8等に示す改良された構造のMSSは、図4に示す構造の場合とは異なり、両面被覆の場合に高い感度を示す。
本発明に拠れば、実用上有益な受容体層を両面に被覆した高感度の表面応力センサーを提供することができるので、この種のナノメカニカルセンサーの各分野への実用化に向けて、大きく貢献することができる。

Claims (16)

  1. 少なくとも対向する2つの端部を取付け部に固定した検知用薄膜構造部分と、
    前記検知用薄膜構造部分の両面に被覆した受容体層と、
    前記検知用薄膜構造部分の前記固定された対向する2つの端部の少なくとも一方、又は前記取付け部の前記固定された対向する2つの端部の少なくとも一方の近傍に、応力を検出する素子が設けられ、
    前記検知用薄膜構造部分の両面に被覆された受容体層に印加される応力に基いて前記素子から検出出力を得ることを特徴とする両面被覆表面応力センサー。
  2. 前記受容体層に印加される応力が、前記受容体層が伸縮することにより起こる応力であることを特徴とする請求項1に記載の両面被覆表面応力センサー。
  3. 前記受容体層に印加される応力が、磁場又は放射線によって励起される応力であることを特徴とする請求項1に記載の両面被覆表面応力センサー。
  4. 前記受容体層の伸縮が、検出対象の物質が前記受容体層に吸着されることによって起こることを特徴とする請求項2に記載の両面被覆表面応力センサー。
  5. 前記素子がピエゾ抵抗を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の両面被覆表面応力センサー。
  6. 前記検知用薄膜構造部分又は前記取付け部がシリコン単結晶からなり、
    前記素子が、前記検知用薄膜構造部分を固定した対向する2つの端部の少なくとも一方又は前記検知用薄膜構造部分を固定した対向する2つの端部の取付け部のうちの少なくとも一方の近傍表面に、ピエゾ抵抗効果を発現する不純物をドーピングした領域であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の両面被覆表面応力センサー。
  7. 前記ドーピングが、前記不純物のイオン打ち込み又は拡散によって行われるものであることを特徴とする請求項6に記載の両面被覆表面応力センサー。
  8. 前記端部中の前記素子が設けられる部分が、細幅の形状を有する細幅部であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の両面被覆表面応力センサー。
  9. 前記取付け部に固定される端部が、
    前記検知用薄膜構造部分の表面内の第1の軸上の第1の端部及び第2の端部、並びに、
    前記検知用薄膜構造部分の表面内の前記第1の軸と交差する第2の軸上の第3の端部及び第4の端部
    であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の両面被覆表面応力センサー。
  10. 前記第1の軸と前記第2の軸とが前記検知用薄膜構造部分上でほぼ直交するとともに、
    前記検知用薄膜構造部分が前記第1の軸と前記第2の軸との交点の周りに回転対称であることを特徴とする請求項9に記載の両面被覆表面応力センサー。
  11. 前記第1から第4の端部のそれぞれに細幅の形状を有する細幅部を設け、
    前記素子が前記第1から第4の端部のそれぞれに設けられた前記細幅部に設けられていることを特徴とする請求項9又は10に記載の両面被覆表面応力センサー。
  12. 前記取付け部の前記第1から第4の端部のそれぞれの近傍に前記応力を検知する素子を設けることを特徴とする請求項9又は10に記載の両面被覆表面応力センサー。
  13. 前記端部が前記検知用薄膜構造部分の長手方向に沿った軸上の第1の端部及び第2の端部であり、
    前記第1の端部と前記第2の端部の少なくとも一方に細幅の形状を有する細幅部を設け、
    前記素子を前記細幅部に設けることを特徴とする請求項8に記載の両面被覆表面応力センサー。
  14. 前記受容体層が、シラン系又は金−チオール系の自己組織化膜、ポリマー、蒸着膜のいずれかであることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の両面被覆表面応力センサー。
  15. 前記受容体層が、APTES、AEAPS、OTS、alkanethiol、MHA、末端にチオール基を導入した一本鎖オリゴDNA、PSS、PMMA、PEIからなる群から選択された少なくとも一を含むことを特徴とする請求項14に記載の両面被覆表面応力センサー。
  16. 前記受容体層が検知用薄膜構造部分の表面である、請求項1から13のいずれか一項に記載の面被覆表面応力センサー。
JP2014511234A 2012-04-17 2013-04-17 両面被覆表面応力センサー Active JP5743026B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014511234A JP5743026B2 (ja) 2012-04-17 2013-04-17 両面被覆表面応力センサー

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012094299 2012-04-17
JP2012094299 2012-04-17
JP2014511234A JP5743026B2 (ja) 2012-04-17 2013-04-17 両面被覆表面応力センサー
PCT/JP2013/061404 WO2013157581A1 (ja) 2012-04-17 2013-04-17 両面被覆表面応力センサー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5743026B2 true JP5743026B2 (ja) 2015-07-01
JPWO2013157581A1 JPWO2013157581A1 (ja) 2015-12-21

Family

ID=49383536

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014511234A Active JP5743026B2 (ja) 2012-04-17 2013-04-17 両面被覆表面応力センサー

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9506822B2 (ja)
EP (1) EP2840372B1 (ja)
JP (1) JP5743026B2 (ja)
WO (1) WO2013157581A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019059326A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 旭化成株式会社 表面応力センサ、中空構造素子及びそれらの製造方法
JP2019056706A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 旭化成株式会社 表面応力センサ及びその製造方法
JP2019111607A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 旭化成株式会社 中空構造素子及びその製造方法
JP2019164128A (ja) * 2018-03-14 2019-09-26 旭化成株式会社 表面応力センサ及びその製造方法
JP2019174330A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 国立大学法人東北大学 センサ、検出方法、及び、センサ製造方法
JP2019174331A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 三井化学株式会社 センサ、及び、センサ製造方法
JPWO2020184721A1 (ja) * 2019-03-13 2021-12-02 旭化成株式会社 ガスセンサ、ガスセンサを備える含有成分検知装置、ガスセンサを備える検査システム、ガスセンサの検査方法、ガスセンサの製造方法
US11573137B2 (en) 2017-09-20 2023-02-07 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Surface stress sensor, hollow structural element, and method for manufacturing same

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015198185A1 (en) 2014-06-23 2015-12-30 Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl) Electrochemical coating stress sensor, apparatus and method for accurately monitoring and controlling electrochemical reactions and material coating
WO2016136905A1 (ja) 2015-02-27 2016-09-01 国立研究開発法人物質・材料研究機構 母材と粒状材料を混合した受容体層を被覆したセンサ
US10877016B2 (en) * 2015-12-08 2020-12-29 National Institute For Materials Science Fuel oil identification sensor equipped with receptor layer composed of hydrocarbon-group-modified particles, and fuel oil identification method
JP6882849B2 (ja) * 2016-03-31 2021-06-02 京セラ株式会社 応力センサ
JP6691414B2 (ja) * 2016-03-31 2020-04-28 京セラ株式会社 応力センサ
JP6908355B2 (ja) * 2016-03-31 2021-07-28 京セラ株式会社 応力センサ
JP6694747B2 (ja) * 2016-03-31 2020-05-20 京セラ株式会社 応力センサ及びその製造方法
JP2017181435A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 京セラ株式会社 応力センサ
JP6713321B2 (ja) * 2016-03-31 2020-06-24 京セラ株式会社 応力センサ及びその製造方法
WO2017170748A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 京セラ株式会社 応力センサ
JP6863009B2 (ja) * 2017-03-31 2021-04-21 I−Pex株式会社 物質検出素子
JP7000433B2 (ja) * 2017-07-28 2022-01-19 京セラ株式会社 センサ素子
JP7304606B2 (ja) * 2017-08-10 2023-07-07 国立研究開発法人物質・材料研究機構 膜型表面応力センサーを用いた水素センサー及び水素検出方法
EP3779420B8 (en) 2018-03-29 2023-05-24 Mitsui Chemicals, Inc. Sensor, detecting method, and sensor manufacturing method
US11796408B2 (en) * 2018-09-03 2023-10-24 National Institute For Materials Science Method for cleaning receptor layer of surface stress sensor
CN109708786A (zh) * 2018-12-07 2019-05-03 苏州长风航空电子有限公司 一种双重应力集中结构微压传感器芯体及制备方法
JP7078304B2 (ja) * 2019-03-06 2022-05-31 国立研究開発法人物質・材料研究機構 水素センサー及び水素検出方法
JP7367762B2 (ja) * 2019-07-10 2023-10-24 日本電気株式会社 膜型表面応力センサ、およびそれを用いた分析方法
DE102019123394B4 (de) * 2019-09-02 2022-04-28 Universität Heidelberg Kraftmessscheibe sowie Vorrichtung zur Bestimmung von Kräften im Piko-Newton- bis Nano-Newton-Bereich
CN111122044A (zh) * 2019-11-27 2020-05-08 苏州长风航空电子有限公司 一种机载航空高灵敏度输出压力芯片及其制备方法
CN111029484B (zh) * 2019-12-20 2022-07-01 上海天马微电子有限公司 一种显示面板以及显示装置
WO2021192641A1 (ja) * 2020-03-26 2021-09-30 日本電気株式会社 ターゲットの分析キットおよびそれを用いた分析方法
CN111521304B (zh) * 2020-05-29 2022-05-31 陕西省计量科学研究院 一种微压传感器芯片及其制备方法
US20230324237A1 (en) 2020-08-20 2023-10-12 Nec Corporation Target analyzer, target analysis method, and target analysis system
JP6863516B2 (ja) * 2020-11-17 2021-04-21 I−Pex株式会社 物質検出素子

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7344678B2 (en) * 2002-11-15 2008-03-18 The Regents Of The University Of California Composite sensor membrane
JP2006512589A (ja) * 2002-12-27 2006-04-13 カンション アクティーゼルスカブ 縦および横の両方向のピエゾ抵抗係数を用いたカンチレバーセンサ
US7181972B2 (en) * 2004-12-27 2007-02-27 General Electric Company Static and dynamic pressure sensor
US7401525B2 (en) * 2005-03-23 2008-07-22 Honeywell International Inc. Micro-machined pressure sensor with polymer diaphragm
JP2007010518A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Canon Inc カンチレバーセンサを利用するターゲット物質の検出方法及び検出装置
EP1845059A1 (en) * 2006-04-13 2007-10-17 Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Micro-electromechanical sensor device
JP2011043459A (ja) * 2009-08-24 2011-03-03 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> メカニカル検出器および測定方法
US9212959B2 (en) 2010-05-24 2015-12-15 National Institute For Materials Science Surface stress sensor

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019059326A1 (ja) * 2017-09-20 2019-03-28 旭化成株式会社 表面応力センサ、中空構造素子及びそれらの製造方法
JP2019056706A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 旭化成株式会社 表面応力センサ及びその製造方法
US11573137B2 (en) 2017-09-20 2023-02-07 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Surface stress sensor, hollow structural element, and method for manufacturing same
JP2019111607A (ja) * 2017-12-22 2019-07-11 旭化成株式会社 中空構造素子及びその製造方法
JP2019164128A (ja) * 2018-03-14 2019-09-26 旭化成株式会社 表面応力センサ及びその製造方法
JP6998334B2 (ja) 2018-03-14 2022-01-18 旭化成株式会社 表面応力センサ及びその製造方法
JP2019174330A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 国立大学法人東北大学 センサ、検出方法、及び、センサ製造方法
JP2019174331A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 三井化学株式会社 センサ、及び、センサ製造方法
JPWO2020184721A1 (ja) * 2019-03-13 2021-12-02 旭化成株式会社 ガスセンサ、ガスセンサを備える含有成分検知装置、ガスセンサを備える検査システム、ガスセンサの検査方法、ガスセンサの製造方法
JP7049747B2 (ja) 2019-03-13 2022-04-07 旭化成株式会社 ガスセンサ、ガスセンサを備える含有成分検知装置、ガスセンサを備える検査システム、ガスセンサの検査方法、ガスセンサの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013157581A1 (ja) 2013-10-24
JPWO2013157581A1 (ja) 2015-12-21
EP2840372A4 (en) 2015-02-25
EP2840372A1 (en) 2015-02-25
US20140352447A1 (en) 2014-12-04
US9506822B2 (en) 2016-11-29
EP2840372B1 (en) 2017-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5743026B2 (ja) 両面被覆表面応力センサー
Goeders et al. Microcantilevers: sensing chemical interactions via mechanical motion
KR101451697B1 (ko) 표면 응력 센서
Yoshikawa et al. Nanomechanical membrane-type surface stress sensor
Tamayo et al. Biosensors based on nanomechanical systems
Thundat et al. Microcantilever sensors
Su et al. Quartz tuning fork biosensor
US8141427B2 (en) Piezoelectric and piezoresistive cantilever sensors
Sharma et al. Piezoelectric cantilever sensors with asymmetric anchor exhibit picogram sensitivity in liquids
Ransley et al. SU8 bio-chemical sensor microarrays
US20040152211A1 (en) System and method for multiplexed biomolecular analysis
Mahmoud Validity and accuracy of resonance shift prediction formulas for microcantilevers: a review and comparative study
Huang et al. Detection of the antiepileptic drug phenytoin using a single free-standing piezoresistive microcantilever for therapeutic drug monitoring
Sohgawa et al. Detection of amyloid beta fibril growth by liposome-immobilized micro-cantilever with NiCr thin-film strain gauge
Hocheng et al. Shape effects of micromechanical cantilever sensor
Yang et al. Nano-thick resonant cantilevers with a novel specific reaction-induced frequency-increase effect for ultra-sensitive chemical detection
JP2008241619A (ja) カンチレバー、バイオセンサ、及びプローブ顕微鏡
KR101583470B1 (ko) 슬릿을 갖는 캔틸레버 센서 및 이를 포함하는 바이오 센서
Johnson et al. A novel experimental technique for determining node location in resonant mode cantilevers
US9229028B2 (en) Sensor for low force-noise detection in liquids
Shiba et al. Nanomechanical Sensors
US7752898B2 (en) Devices for probe microscopy
Lang et al. Cantilever array sensors for bioanalysis and diagnostics
Foroughi et al. Additive Manufacturing of Microcantilevers of Varying Stiffnesses for Sensing Applications
Bhale et al. Analysis of PDMS polymeric material for Heavy Metal Ions sensing application

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5743026

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250