JP5742667B2 - 熱伝導性シリコーン複合シート - Google Patents
熱伝導性シリコーン複合シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP5742667B2 JP5742667B2 JP2011238711A JP2011238711A JP5742667B2 JP 5742667 B2 JP5742667 B2 JP 5742667B2 JP 2011238711 A JP2011238711 A JP 2011238711A JP 2011238711 A JP2011238711 A JP 2011238711A JP 5742667 B2 JP5742667 B2 JP 5742667B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermally conductive
- conductive silicone
- group
- composite sheet
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Description
金属箔と該金属箔の両面に積層された熱伝導性シリコーン硬化物とを備え、
該熱伝導性シリコーン硬化物は、シリコーン成分100質量部と熱伝導性充填材300質量部以上とを含有する熱伝導性シリコーン組成物の硬化物である
熱伝導性シリコーン複合シートを提供する。
熱伝導性シリコーン硬化物単独からなるシートでは、例えば厚みが600μm以下のような非常に薄い場合、熱伝導性シリコーン硬化物自体の強度を向上させても厚みが非常に薄いせいで、バキュームノズルで吸引したときに、該シートがたわんでしまう。そこで補強層を介在させれば、シートがたわまずに吸引できるのではないかと本発明者は考えた。
本発明で用いる熱伝導性シリコーン硬化物は、シリコーン成分100質量部と熱伝導性充填材300質量部以上とを含有する熱伝導性シリコーン組成物の硬化物である。前記金属箔の両面に積層される該熱伝導性シリコーン硬化物は、同一であっても互いに異なっていてもよい。前記熱伝導性シリコーン組成物としては、例えば、下記のオルガノポリシロキサンと硬化剤と熱伝導性充填材とを含有する熱伝導性シリコーン組成物が挙げられる。
熱伝導性充填材としては、銅やアルミニウム等の非磁性の金属、アルミナ、シリカ、マグネシア、ベンガラ、ベリリア、チタニア、ジルコニア等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化硼素等の金属窒化物、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、人工ダイヤモンドあるいは炭化珪素等の、一般に熱伝導性充填材とされる物質を用いることができる。熱伝導性充填材は1種単独でも2種以上を併用してもよい。
オルガノポリシロキサンとしては、例えば、平均組成式:R1 aSiO(4-a)/2(式中、R1は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜10、好ましくは1から8の1価炭化水素基を表わし、aは1.90〜2.05の正数である)で表わされるオルガノポリシロキサンが挙げられる。オルガノポリシロキサンは1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
硬化剤としては、例えば、ヒドロシリル化反応硬化剤、有機過酸化物が挙げられる。
本発明で用いる熱伝導性シリコーン組成物には、上記成分以外のその他の成分として、アセチレン化合物、有機窒素化合物、有機リン化合物等の付加反応制御剤;アルコキシシラン、片末端に1〜3個のトリオルガノオキシ基を有するジメチルポリシロキサン等のウェッター;分子鎖両末端トリオルガノシロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン等の可塑剤等が含まれていてもよい。
本発明で用いる熱伝導性シリコーン組成物は上記の成分を公知の方法で均一に混合することにより得ることができる。このようにして得られた熱伝導性シリコーン組成物を金属箔の両面に公知の方法で塗布し、付加反応硬化型の場合は、80〜200℃、好ましくは100〜150℃程度に、また、過酸化物硬化型の場合は、100〜200℃、好ましくは110〜180℃程度に、加熱して架橋・硬化させることにより、本発明の熱伝導性シリコーン複合シートを得ることができる。
一実施形態において、本発明の熱伝導性複合シートは、少なくとも片面のタックエネルギーが70μJ以下であることが望ましく、40μJ以下であることがより望ましい。というのも、該タックエネルギーが70μJ以下であると、自動実装工程において、バキュームノズルを用いて熱伝導性複合シートを実装した後にバキュームノズルによる陰圧を解除したときに、バキュームノズルからシートが容易に離れ、最終的に実装が上手くいきやすいからである。
金属箔の両側に積層された熱伝導性シリコーン硬化物の熱伝導率は4.0W/mK以上であることが好ましい。該熱伝導率が4.0W/mK以上であると、得られる熱伝導性シリコーン複合シートを発熱量の大きい発熱部へ適用したときに、効果的に放熱を行うことができる。
本発明の熱伝導性シリコーン複合シートの厚みは60μm以上600μm以下であることが好ましく、より好ましくは200μm以上400μm以下である。該厚みがこの範囲内であると、得られる熱伝導性シリコーン複合シートは、熱抵抗が上昇しにくく、柔軟性及び圧縮性能が良好となりやすい。
本発明で用いられる熱伝導性シリコーン硬化物のアスカーC硬度は、バキュームノズルで吸引される側(上記の一方の面)で30以上であることが好ましい。該アスカーC硬度が30以上であると、該一方の面の粘着性を効果的に抑えることができ、該面のタックエネルギーを70μJ以下に調整することが容易である。
本発明の熱伝導性シリコーン複合シートの熱抵抗は、2.0Kcm2/W以下であることが好ましい。該熱抵抗がこの範囲内であると、得られる熱伝導性シリコーン複合シートを発熱量の大きい発熱部へ適用したときに、効果的に放熱を行うことができる。
本発明において、熱伝導性シリコーン複合シートの熱抵抗は、ASTM D-5470試験法を用い、30psi/100℃/30分の条件で測定した値である。
(C-1)平均粒径1μmのアルミニウム粉
(C-2)平均粒径10μmのアルミニウム粉
(C-3)平均粒径1μmのアルミナ
(C-4)平均粒径10μmのアルミナ
(D)成分:白金触媒として塩化白金酸の5質量%2-エチルヘキサノール溶液
(E)成分:付加反応制御剤としてエチニルメチリデンカルビノール
(F)成分:ウェッターとして下記式(3)で表される片末端トリメトキシシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン(平均重合度30)
得られた組成物の20質量%トルエン溶液を調製した。
組成物A-1〜A-5のいずれかを含むトルエン溶液をアルミニウム箔の一方の面上に流し込み、スペーサーとコーティングバーを用いて塗工し、80℃で10分間乾燥させ、さらに120℃で10分間硬化させて、バキュームノズルで吸引される側(A側)の硬化物をアルミニウム箔の一方の面に積層させた。
該アルミニウム箔の他方の面上に、組成物B-1〜B-5のいずれかを含むトルエン溶液を流し込み、上記と同様に塗工、乾燥、硬化を行い、チップに直接接する側(B側)の硬化物をアルミニウム箔の他方の面に積層させた。
上記のとおりにして目的の熱伝導性シリコーン複合シートを得た。組成物A-1〜A-5と組成物B-1〜B-5との組み合わせは表2のとおりである。
組成物A-1の20質量%トルエン溶液をPETフィルム上に流し込み、上記と同様に塗工、乾燥、硬化を行って硬化物を得た。さらに、該硬化物上に組成物B-1の20質量%トルエン溶液を流し込み、上記と同様に塗工、乾燥、硬化を行って硬化物を得ることにより、目的の熱伝導性シリコーン複合シートを得た。特性評価はPETフィルムを剥がした上で行った。
組成物A-1の20質量%トルエン溶液をPETフィルム上に流し込み、上記と同様に塗工、乾燥、硬化を行って硬化物を得た。さらに、該硬化物上にガラスクロスを重ねて、その上に組成物B-1の20質量%トルエン溶液を流し込み、プレス硬化させることにより、目的の熱伝導性シリコーン複合シートを得た。特性評価はPETフィルムを剥がした上で行った。
得られた組成物の硬化物について、アスカーC硬度及び熱伝導率(W/mK)を測定した。結果を表1に示す。
また、得られた熱伝導性シリコーン複合シートについて、タックエネルギー(μJ)及び熱抵抗(Kcm2/W)を測定した。さらに、10×10mmサイズに切り出した該シートを自動実装することができるか否かについて、バキュームノズルを備えた自動実装装置を用いて確認した。結果を表2に示す。
Claims (4)
- 金属箔と該金属箔の両面に積層された熱伝導性シリコーン硬化物とを備え、
該熱伝導性シリコーン硬化物は、シリコーン成分100質量部と熱伝導性充填材300質量部以上とを含有する熱伝導性シリコーン組成物の硬化物である熱伝導性シリコーン複合シートであって、一方の面のタックエネルギーが70μJ以下であり、他方の面のタックエネルギーが80μJ以上である熱伝導性シリコーン複合シート。 - 前記熱伝導性シリコーン硬化物の熱伝導率が4.0W/mK以上である請求項1に係る熱伝導性シリコーン複合シート。
- 厚みが60μm以上600μm以下である請求項1又は2に係る熱伝導性シリコーン複合シート。
- バキュームノズルによる自動実装が可能な請求項1〜3のいずれか1項に係る熱伝導性シリコーン複合シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011238711A JP5742667B2 (ja) | 2011-10-31 | 2011-10-31 | 熱伝導性シリコーン複合シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011238711A JP5742667B2 (ja) | 2011-10-31 | 2011-10-31 | 熱伝導性シリコーン複合シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013095023A JP2013095023A (ja) | 2013-05-20 |
JP5742667B2 true JP5742667B2 (ja) | 2015-07-01 |
Family
ID=48617496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011238711A Active JP5742667B2 (ja) | 2011-10-31 | 2011-10-31 | 熱伝導性シリコーン複合シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5742667B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6032359B2 (ja) * | 2013-06-07 | 2016-11-24 | 信越化学工業株式会社 | 熱伝導性複合シート及び放熱構造体 |
JP6050207B2 (ja) * | 2013-09-25 | 2016-12-21 | 信越化学工業株式会社 | 放熱シート、高放熱性シート状硬化物、及び放熱シートの使用方法 |
JP6314797B2 (ja) * | 2013-11-15 | 2018-04-25 | 信越化学工業株式会社 | 熱伝導性複合シート |
JP6214094B2 (ja) * | 2014-06-10 | 2017-10-18 | 信越化学工業株式会社 | 熱伝導性シート |
WO2017223278A1 (en) * | 2016-06-23 | 2017-12-28 | 3M Innovative Properties Company | Flexible thermoelectric module |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002329989A (ja) * | 2001-05-02 | 2002-11-15 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 熱軟化性放熱シート |
JP3928943B2 (ja) * | 2002-07-03 | 2007-06-13 | 信越化学工業株式会社 | 放熱部材、その製造方法及びその敷設方法 |
JP2010010599A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Fuji Polymer Industries Co Ltd | 熱拡散シート |
JP6087518B2 (ja) * | 2012-05-14 | 2017-03-01 | 信越化学工業株式会社 | 熱伝導性シート供給体及び熱伝導性シートの供給方法 |
-
2011
- 2011-10-31 JP JP2011238711A patent/JP5742667B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013095023A (ja) | 2013-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3920746B2 (ja) | 熱伝導性複合シートおよびその製造方法 | |
JP5283346B2 (ja) | 熱伝導性硬化物及びその製造方法 | |
KR101488029B1 (ko) | 열 전도성 적층체 및 그의 제조 방법 | |
JP6136952B2 (ja) | 熱伝導性複合シリコーンゴムシート | |
TWI635169B (zh) | Thermally conductive composite sheet | |
JP6202475B2 (ja) | 熱伝導性複合シリコーンゴムシート | |
JP6314915B2 (ja) | 放熱パテシート | |
JP5742667B2 (ja) | 熱伝導性シリコーン複合シート | |
JP6020187B2 (ja) | 熱伝導性複合シート | |
JP2016082155A (ja) | 放熱シート | |
WO2013191116A1 (en) | Method of forming thermal interface material and heat dissipation structure | |
JP2004043814A (ja) | シリコーン系接着性シート、半導体チップと該チップ取付部の接着方法、および半導体装置 | |
JP2010024371A (ja) | 熱伝導性シート及びその製造方法 | |
JP2021503017A (ja) | 熱伝導性組成物 | |
JP2009269337A (ja) | 熱伝導性シート、熱伝導性シート積層体及びその製造方法 | |
JP5131648B2 (ja) | 熱伝導性シリコーン組成物およびそれを用いた熱伝導性シリコーン成形物 | |
JP4162955B2 (ja) | 放熱部材用粘着性シリコーン組成物 | |
JP7136065B2 (ja) | 熱伝導性シリコーン組成物及び熱伝導性シリコーンシート | |
TWI724156B (zh) | 熱傳導性複合薄片 | |
JP2016219732A (ja) | 熱伝導性複合シリコーンゴムシート | |
KR20200107991A (ko) | 전자 구성요소 상에 열 전도성 조성물을 도포하는 방법 | |
JP7264850B2 (ja) | 熱伝導性シリコーン組成物、その硬化物、及び放熱シート | |
JP7165647B2 (ja) | 熱伝導性シリコーン樹脂組成物 | |
JP2003145041A (ja) | 熱伝導性シート | |
JP4299324B2 (ja) | 熱伝導性シリコーン組成物及び熱伝導性シリコーン成形体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131125 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140807 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140812 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141008 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150407 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150420 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5742667 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |