JP2010024371A - 熱伝導性シート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放熱特性、耐久性に優れ、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シート及びその製造方法を提供する。
【解決手段】シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、
該非粘着面は、熱伝導性硬化物(A)片面に縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成することにより、熱伝導性硬化物(A)の片面に形成されること、或いは、硬化皮膜を形成した後、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴とする熱伝導性シートなど。
【選択図】図1
【解決手段】シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、
該非粘着面は、熱伝導性硬化物(A)片面に縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成することにより、熱伝導性硬化物(A)の片面に形成されること、或いは、硬化皮膜を形成した後、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴とする熱伝導性シートなど。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱伝導性シート及びその製造方法に関し、詳しくは、取扱作業性が優れ、発熱性の電気・電子部品を放熱フィンや金属製放熱板等のいわゆる放熱部材に取り付けるために、これらの部品を仮止めしたり、これらの部品を取り付けた後、これらの部品を容易に交換することができる熱伝導性シート及びその製造方法に関する。
シリコーンをシート状に硬化させて形成したシリコーンシートは、一般に、粘着性や形状追随性があるために、これを粘着性シートとして使用したり、また、これに熱伝導性充填剤(フィラー)を配合して、パワートランジスタ、パワーモジュール、サイリスタ、整流器、トランス等の発熱性の電気・電子部品と放熱フィンや金属製放熱板に若干の加圧により十分に密着して、この電気・電子部品から発生する熱を効率良く放熱するための熱伝導性シリコーンシートとして使用している。
近年、熱伝導性シートのハンドリング性の観点から、シートの表裏異粘着処理のニーズが高くなっている。そのため、従来から、ゴムの非粘着化技術をベースに様々な方法が提案されている。例えば、シリコーンゴム皮膜形成などの表面処理剤(例えば、ハイドロジェンポリシロキサンなど)による表面改質が多く提案されている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
しかし、表面処理剤による表面処理や表面改質の方法は、簡易的に熱伝導性シート表面にシリコーンゴム皮膜を形成できるという長所の半面、硬化皮膜が経時的に硬化進行して、表面クラックが生じ易く、また、僅かな塗布ムラにより、硬度や皮膜の厚みが変化し、シート皺が発生してしまう、硬さムラを発生してしまう、一部が裏面まで硬くなってしまうなどの問題も生じ易く、必ずしも容易な製法ではなかった。
しかし、表面処理剤による表面処理や表面改質の方法は、簡易的に熱伝導性シート表面にシリコーンゴム皮膜を形成できるという長所の半面、硬化皮膜が経時的に硬化進行して、表面クラックが生じ易く、また、僅かな塗布ムラにより、硬度や皮膜の厚みが変化し、シート皺が発生してしまう、硬さムラを発生してしまう、一部が裏面まで硬くなってしまうなどの問題も生じ易く、必ずしも容易な製法ではなかった。
一方、放熱シートの表層に非粘着性皮膜(本発明の非粘着性とは、シートを取り扱うにおいて、問題とならない程度までシート表面の粘着性を低下させた状態をいう。)を形成する方法も、提案されている(例えば、特許文献5参照。)が、非粘着性皮膜自体が熱抵抗成分になり、放熱シート全体の熱伝導性を低下させるという問題があった。特に、熱伝導性となる放熱シートの厚みが薄い場合に、その影響は顕著であった。
上記問題を解決する方法として、非粘着性皮膜に熱伝導性フィラーを充填する方法も提案されている(例えば、特許文献6、7参照。)。
しかし、非粘着性皮膜の原料にフィラーを添加する方法では、皮膜形成時に原料が高粘度になってしまい、薄い皮膜層の形成が困難であり、皮膜が厚く硬くなり、柔軟性や熱伝導性、着脱時のハンドリング性が損なわれる。また、予めフィラーを添加した非粘着性皮膜を作製しなければならず、工程が増えるため、量産性に劣り、コスト上昇になっていた。さらに、予め熱伝導特性を満足するに十分な量のフィラーを非粘着性皮膜に添加した場合は、ゲル層と非粘着性ゴム層界面の接着性に寄与する非粘着性皮膜中の反応性ポリマー成分が減少するため、予めフィラーが充填された非粘着性ゴム皮膜とゲル層の密着強度が十分でなかった。
そのため、熱伝導性が良好で、密着強度が高い非粘着性皮膜を片面に形成し、シートの表裏異粘着処理された熱伝導性シートが求められている。
特許第3280224号(特開平9−207275号)公報
特許第3434186号(特開平10−183110号)公報
特開平11−199690号公報
特開昭61−277414号公報
特開2003−133769号公報
特開2004−311577号公報
特開平2−196453号公報
上記問題を解決する方法として、非粘着性皮膜に熱伝導性フィラーを充填する方法も提案されている(例えば、特許文献6、7参照。)。
しかし、非粘着性皮膜の原料にフィラーを添加する方法では、皮膜形成時に原料が高粘度になってしまい、薄い皮膜層の形成が困難であり、皮膜が厚く硬くなり、柔軟性や熱伝導性、着脱時のハンドリング性が損なわれる。また、予めフィラーを添加した非粘着性皮膜を作製しなければならず、工程が増えるため、量産性に劣り、コスト上昇になっていた。さらに、予め熱伝導特性を満足するに十分な量のフィラーを非粘着性皮膜に添加した場合は、ゲル層と非粘着性ゴム層界面の接着性に寄与する非粘着性皮膜中の反応性ポリマー成分が減少するため、予めフィラーが充填された非粘着性ゴム皮膜とゲル層の密着強度が十分でなかった。
そのため、熱伝導性が良好で、密着強度が高い非粘着性皮膜を片面に形成し、シートの表裏異粘着処理された熱伝導性シートが求められている。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、放熱特性、耐久性に優れ、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シート及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、フィラーを含む熱伝導性付加型シリコーンゲル硬化物の片面に、特定の縮合型シリコーンゴムを主成分とする硬化皮膜を形成することにより、熱伝導性付加型シリコーンゲル硬化物との密着性に優れた非粘着性膜となることを見出した。さらに、前記硬化皮膜と熱伝導性付加型シリコーンゲル硬化物の密着性を調整することにより、前記硬化被膜が剥離可能な状態となり、この状態において硬化膜を剥離すると、付加型シリコーンゲル硬化物からゲル状のスキン層が硬化膜と共に剥離されて、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に、非粘着面が形成され、その結果、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートが得られることを見出した。そして、本発明は、これらの知見に基づき、完成するに至ったものである。
尚、本発明における非粘着(性)とは、非粘着面の粘着性が粘着面よりも小さい状態、すなわち熱伝導シートが表裏異粘着となる状態を意味し、シート表面の粘着性を低下させた微粘着状態を含むものである。
尚、本発明における非粘着(性)とは、非粘着面の粘着性が粘着面よりも小さい状態、すなわち熱伝導シートが表裏異粘着となる状態を意味し、シート表面の粘着性を低下させた微粘着状態を含むものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、該非粘着面は、針入度硬度が10〜130である熱伝導性硬化物(A)の片面に、25℃における粘度が0.01〜100Pa・sである液状またはペースト状縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成することにより、熱伝導性硬化物(A)の片面に形成されることを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、該非粘着面は、針入度硬度が10〜130である熱伝導性硬化物(A)の片面に、25℃における粘度が0.01〜100Pa・sである液状またはペースト状縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成した後、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、該非粘着面は、針入度硬度が10〜130である熱伝導性硬化物(A)の片面に、25℃における粘度が0.01〜100Pa・sである液状またはペースト状縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成した後、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、熱伝導性硬化物(A)は、硬化してゲル状の硬化物になる付加反応硬化型シリコーンゲル組成物から形成され、該シリコーンゲル組成物は、
(a−1)1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ25℃における粘度が0.001〜100Pa・sの範囲にあるオルガノポリシロキサン、
(a−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2〜50個有し、該水素原子の数が前記オルガノポリシロキサン(a−1)中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個当たり0.3〜2.0個になるように配合され、かつ25℃における粘度が0.01〜100Pa・sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および
(a−3)付加反応触媒、並びに
熱伝導性フィラー(b)、
を含有することを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
(a−1)1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ25℃における粘度が0.001〜100Pa・sの範囲にあるオルガノポリシロキサン、
(a−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2〜50個有し、該水素原子の数が前記オルガノポリシロキサン(a−1)中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個当たり0.3〜2.0個になるように配合され、かつ25℃における粘度が0.01〜100Pa・sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および
(a−3)付加反応触媒、並びに
熱伝導性フィラー(b)、
を含有することを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、熱伝導性フィラー(b)は、レーザー回折/散乱法による平均粒子径が10〜200μmであることを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、熱伝導性硬化物(A)は、熱伝導性フィラー(b)50〜95重量%を含むことを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、熱伝導性硬化物(A)は、熱伝導性フィラー(b)50〜95重量%を含むことを特徴とする熱伝導性シートが提供される。
一方、本発明の第6の発明によれば、第2〜5のいずれかの発明に係る熱伝導性シートの製造方法であって、下記の(I)〜(III)の工程を含むことを特徴とする熱伝導性シートの製造方法が提供される。
(I):シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる、粘着面を有する熱伝導性硬化物(A)を作製する工程
(II):該熱伝導性硬化物(A)片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成する工程
(III):該硬化皮膜を剥離して、新たに非粘着面を形成する工程
(I):シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる、粘着面を有する熱伝導性硬化物(A)を作製する工程
(II):該熱伝導性硬化物(A)片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成する工程
(III):該硬化皮膜を剥離して、新たに非粘着面を形成する工程
本発明の熱伝導性シートは、シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、特定の縮合型シリコーンゴムを主成分とする硬化皮膜を粘着面に形成することにより、熱伝導性付加型シリコーンゲル硬化物との密着性に優れた非粘着性膜を形成して、容易に非粘着面を形成することができる。さらに、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に非粘着面を形成すれば、熱抵抗成分となる硬化皮膜と熱伝導性硬化物(A)のスキン層が除去されて、より優れた熱伝導性を付与しつつ片面のタックコントロールが可能となり、熱伝導性能と使用時の作業性を良好なものにできる。
本発明の熱伝導性シートは、シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、該非粘着面は、針入度硬度が10〜130である熱伝導性硬化物(A)の片面に、25℃における粘度が0.01〜100Pa・sである液状またはペースト状縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成することにより、熱伝導性硬化物(A)の片面に形成されることを特徴とするもの、或いは該硬化皮膜を形成した後、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴とするものである。
以下に、本発明の熱伝導性シート、及びその製造方法などについて、詳細に説明する。
以下に、本発明の熱伝導性シート、及びその製造方法などについて、詳細に説明する。
1.熱伝導性シートの構成成分
(1)熱伝導性硬化物(A)
本発明の熱伝導性シートを構成する粘着性を有する熱伝導性硬化物(A)は、シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる。針入度硬度は10以上130以下が好ましい。針入度硬度が10未満だと、熱伝導性硬化物が硬くなりすぎて、被着物に対する密着性が悪くなり、放熱性能が悪くなる。一方、針入度硬度が130を超えると、熱伝導性ゲルが柔らかすぎて、ゲルに充填した熱伝導性フィラー量が少なく、十分な熱伝導率が得られない。また、熱伝導性硬化物(A)の表面部分は、スキン層と称するシリコーンゲル原料(a)の含有率が大きい層域が形成されている。特に熱伝導性フィラー(c)の重力沈降によりシリコーンゲル原料(a)の含有率が大きくなりやすい熱伝導性硬化物(A)の上面側は、スキン層の厚みが大きい。
(1)熱伝導性硬化物(A)
本発明の熱伝導性シートを構成する粘着性を有する熱伝導性硬化物(A)は、シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる。針入度硬度は10以上130以下が好ましい。針入度硬度が10未満だと、熱伝導性硬化物が硬くなりすぎて、被着物に対する密着性が悪くなり、放熱性能が悪くなる。一方、針入度硬度が130を超えると、熱伝導性ゲルが柔らかすぎて、ゲルに充填した熱伝導性フィラー量が少なく、十分な熱伝導率が得られない。また、熱伝導性硬化物(A)の表面部分は、スキン層と称するシリコーンゲル原料(a)の含有率が大きい層域が形成されている。特に熱伝導性フィラー(c)の重力沈降によりシリコーンゲル原料(a)の含有率が大きくなりやすい熱伝導性硬化物(A)の上面側は、スキン層の厚みが大きい。
(i)シリコーンゲル原料(a)
本発明に係るシリコーンゲルは、粘着性を有する付加反応型シリコーンゲル原料(a)から形成される。
上記シリコーンゲルの硬度は、SRIS 0101規格のアスカーC硬度が0〜30であるか、またはJIS K2207「石油アスファルト」に準拠した針入度(25℃)が20〜200であることが望ましい。
本発明に係るシリコーンゲルは、粘着性を有する付加反応型シリコーンゲル原料(a)から形成される。
上記シリコーンゲルの硬度は、SRIS 0101規格のアスカーC硬度が0〜30であるか、またはJIS K2207「石油アスファルト」に準拠した針入度(25℃)が20〜200であることが望ましい。
上記付加反応型シリコーンゲル原料としては、従来から知られ、種々のシリコーン材料として市販されて、一般的に使用されているケイ素化合物を適宜選択して用いることができる。よって、加熱硬化型あるいは常温硬化型のもの、硬化機構が縮合型あるいは付加型のものなど、いずれも用いることができ、特に付加型シリコーン組成物から得られるシリコーンゲル原料が好ましい。また、ケイ素原子に結合する基も、特に限定されるものではなく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基のほか、これらの基の水素原子が部分的に他の原子又は結合基で置換されたものを挙げることができる。
具体的な付加反応型シリコーンゲル材としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製の商品名:CF−5106(針入度が150)などが良好であり、このシリコーンゲル材は、原料であるシリコーン樹脂がA液とB液とに分れていて、この両液を所定比率で混合して加熱することにより、所望の針入度を有するシリコーンゲル材を得ることができるものである。
本発明で用いられる付加反応型(又は架橋)シリコーンゲルの製法は、特に限定されないが、通常は、後述するオルガノハイドロジエンポリシロキサンとアルケニルポリシロキサンとを原料とし、両者を触媒の存在下でハイドロシリル化反応(付加反応)させることにより得られる。
すなわち、シリコーンゲルは、硬化してゲル状の硬化物となる付加反応硬化型シリコーンゲル組成物から形成され、このシリコーンゲル組成物は、(a−1)1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ25℃における粘度が0.01〜100Pa・sの範囲にある、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を平均0.1〜2個有するオルガノポリシロキサン、(a−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2〜50個有し、該水素原子の数が前記オルガノポリシロキサン(a−1)中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個当たり0.3〜2.0個になるように配合され、かつ25℃における粘度が0.001〜100Pa・sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および(a−3)付加反応触媒、の3成分を必須成分として含むものである。
すなわち、シリコーンゲルは、硬化してゲル状の硬化物となる付加反応硬化型シリコーンゲル組成物から形成され、このシリコーンゲル組成物は、(a−1)1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ25℃における粘度が0.01〜100Pa・sの範囲にある、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を平均0.1〜2個有するオルガノポリシロキサン、(a−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2〜50個有し、該水素原子の数が前記オルガノポリシロキサン(a−1)中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個当たり0.3〜2.0個になるように配合され、かつ25℃における粘度が0.001〜100Pa・sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および(a−3)付加反応触媒、の3成分を必須成分として含むものである。
(a−1)オルガノポリシロキサン:
このオルガノポリシロキサン(a−1)は、1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ25℃における粘度が0.01〜100Pa・sの範囲にあるものである。1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうちアルケニル基の割合が平均0.025モル%より少ないと、シリコーンゲルが得られにくい。かかるアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。(a−1)成分の合成が容易であること、および多くの種類の触媒によって容易に反応することから、ビニル基が好ましい。
このオルガノポリシロキサン(a−1)は、1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ25℃における粘度が0.01〜100Pa・sの範囲にあるものである。1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうちアルケニル基の割合が平均0.025モル%より少ないと、シリコーンゲルが得られにくい。かかるアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。(a−1)成分の合成が容易であること、および多くの種類の触媒によって容易に反応することから、ビニル基が好ましい。
ケイ素原子に結合したアルケニル基以外の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、等のアルキル基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基、あるいはこれらの基の水素原子の一部または全部をハロゲン原子等で置換したクロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等の、炭素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数1〜8の非置換または置換の1価炭化水素基が挙げられる。合成が容易なこと、および得られるシリコーンゲルの耐熱性や物理的性質が優れたものであることから、メチル基が好ましい。
また、このオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、好ましくは0.01〜20Pa・s、より好ましくは1〜10Pa・sである。粘度が0.01Pa・sよりも低いと、得られるシリコーンゲル組成物が流れやすく、作業性が低下するし、さらに該組成物の硬化により得られる硬化物の損失正接等の物理的性質が不満足なものとなる。一方、粘度が100Pa・sよりも高いと、得られる組成物の取扱い作業性が悪くなり、また、十分に熱伝導性フィラー(b)を充填できず、熱伝導特性が不満足なものとなる。
シリコーンゲル組成物を硬化させて得られる硬化物がゲル状のものになるためには、(a−1)成分は、1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち、平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を平均0.1〜2個有するものであることが必要である。さらに、このオルガノポリシロキサン(a−1)の分子構造は、直鎖状でも分岐状でもよい。これらの混合物の形でもよい。
以上に述べたような(a−1)成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば下記の一般式で表されるものが挙げられる。
(a−2)オルガノハイドロジェンポリシロキサン:
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(a−2)は、前記(a−1)成分中のアルケニル基と反応してシリコーンゲルを形成するもので、そのために、ケイ素原子に結合する水素原子が1分子中に2〜50個存在しなければならない。このような水素原子は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン分子鎖の末端、あるいは途中のいずれのケイ素原子に結合していてもよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(a−2)は、前記(a−1)成分中のアルケニル基と反応してシリコーンゲルを形成するもので、そのために、ケイ素原子に結合する水素原子が1分子中に2〜50個存在しなければならない。このような水素原子は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン分子鎖の末端、あるいは途中のいずれのケイ素原子に結合していてもよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(a−2)のケイ素原子に結合した水素原子以外の1価の原子もしくは基としては、前記(a−1)のオルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合したアルケニル基以外の基として例示されたものと同様のものを例示することができる。(a−1)成分を容易に合成することができること、および得られるシリコーンゲルの耐熱性がより優れたものとなることから、メチル基が好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(a−2)は、オルガノポリシロキサン(a−1)と相溶性を有する必要があり、そのためにはオルガノポリシロキサン(a−1)中のアルケニル基以外の有機基と、異なる種類の有機基を有するケイ素原子の数が(a−2)成分中に少なければよく、通常オルガノハイドロジェンポリシロキサン(a−2)中の全ケイ素原子に対して、上記ケイ素原子が10モル%以下であることが好ましい。
(a−2)成分の配合量は、(a−1)成分中のケイ素原子に結合するアルケニル基1個に対して(a−2)成分中のケイ素原子に結合する水素原子が0.3〜2.0個、好ましくは0.5〜1.5個となる量である。0.3個より少ない量であると、架橋密度が低下し、硬化物の機械強度が低下する。また、2.0個より多い量であると、得られるシリコーンゲル組成物が硬化の際に発泡する恐れがある。
以上に述べたような(a−2)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、下記の一般式で表されるものが挙げられる。
(a−3)付加反応触媒:
付加反応触媒(a−3)は、(a−1)成分中のケイ素原子に結合するアルケニル基と、(a−2)成分中のケイ素原子に結合する水素原子との付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進するものとして知られるいかなる触媒でもよい。通常、白金族金属系触媒が用いられ、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体、塩化白金酸−2−エチルヘキサノール溶液等の白金系触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム黒とトリフェニルホスフィンとの混合物等のパラジウム系触媒、ロジウム触媒等が挙げられる。中でも塩化白金酸−2−エチルヘキサノール溶液が好ましい。
付加反応触媒(a−3)は、(a−1)成分中のケイ素原子に結合するアルケニル基と、(a−2)成分中のケイ素原子に結合する水素原子との付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進するものとして知られるいかなる触媒でもよい。通常、白金族金属系触媒が用いられ、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体、塩化白金酸−2−エチルヘキサノール溶液等の白金系触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウム黒とトリフェニルホスフィンとの混合物等のパラジウム系触媒、ロジウム触媒等が挙げられる。中でも塩化白金酸−2−エチルヘキサノール溶液が好ましい。
これらの触媒の配合量は、いわゆる触媒量でよい。通常、(a−1)成分と(a−2)成分との合計量に対して、0.1〜100ppm(触媒金属元素換算)の範囲である。
本発明に係るシリコーンゲル原料(a)から形成されるシリコーンゲルは、表面の非架橋官能基に由来する粘着性を有するが、例えば、MQレジン型の粘着付与成分を配合したものや、非反応性の粘着成分の添加や、非架橋官能基の側鎖の長さや末端官能基の種類などを調整して、粘着性を発現させるなど、公知の粘着性付与方法を適用されたものも、用いることができる。
(ii)熱伝導性フィラー(b)
本発明に係る熱伝導性硬化物(A)には、熱伝導性のために、熱伝導性フィラー(b)が用いられる。
熱伝導性フィラー(b)は、熱伝導性充填剤とも言われ、金属酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、フェライトなど公知のものを一種又は二種以上を混合して使用できる。例えば、シリカ(石英)、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、マグネシア、亜鉛華、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、雲母が挙げられる。中でも、シリコーンゴムに対する分散性がよく、安価で環境負荷が少ない観点から、水酸化アルミニウムやアルミナが好ましい。また、これらの熱伝導性フィラーは、必要に応じてシランカップリング剤などで表面処理をしてもよい。
本発明に係る熱伝導性硬化物(A)には、熱伝導性のために、熱伝導性フィラー(b)が用いられる。
熱伝導性フィラー(b)は、熱伝導性充填剤とも言われ、金属酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、フェライトなど公知のものを一種又は二種以上を混合して使用できる。例えば、シリカ(石英)、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、マグネシア、亜鉛華、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、雲母が挙げられる。中でも、シリコーンゴムに対する分散性がよく、安価で環境負荷が少ない観点から、水酸化アルミニウムやアルミナが好ましい。また、これらの熱伝導性フィラーは、必要に応じてシランカップリング剤などで表面処理をしてもよい。
また、熱伝導性フィラー(b)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(堀場製作所製LA−920相当)による積算D50で規定される平均粒子径が10〜200μmであることが好ましく、シリコーンゲルへの分散性やフィラーの充填性、さらに作業性のよい未架橋粘度の観点から、10〜50μmが特に好ましい。
また、熱伝導性フィラー(b)は、一般的に粒度分布を有しており、粒度分布によってシリコーンゲルへの充填性や充填後の未硬化熱伝導性ゲル組成物の粘度が変わることから、前記レーザー回折式粒度分布測定器における粒度分布範囲が少なくとも1〜200μmであることが好ましい。平均粒子径が10μm未満であると、シリコーンゲルへの分散性と充填性が悪く、十分な熱伝導性が得られない。一方、平均粒子径が200μmを超えると、シリコーンゲルへの充填性が悪く十分な熱伝導性が得られない。さらに、薄物の熱伝導性シートの引張り強度が低くなり、実用的ではない。
また、熱伝導性フィラー(b)の形状は、特に限定しないが、充填性、流動性や非粘着性ゴム層への移行しやすさの観点から、球形(真球状のほか楕円、略球形の多面体を含む)が好ましい。
また、熱伝導性フィラー(b)は、一般的に粒度分布を有しており、粒度分布によってシリコーンゲルへの充填性や充填後の未硬化熱伝導性ゲル組成物の粘度が変わることから、前記レーザー回折式粒度分布測定器における粒度分布範囲が少なくとも1〜200μmであることが好ましい。平均粒子径が10μm未満であると、シリコーンゲルへの分散性と充填性が悪く、十分な熱伝導性が得られない。一方、平均粒子径が200μmを超えると、シリコーンゲルへの充填性が悪く十分な熱伝導性が得られない。さらに、薄物の熱伝導性シートの引張り強度が低くなり、実用的ではない。
また、熱伝導性フィラー(b)の形状は、特に限定しないが、充填性、流動性や非粘着性ゴム層への移行しやすさの観点から、球形(真球状のほか楕円、略球形の多面体を含む)が好ましい。
さらに、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導性フィラー(b)の含有量は、熱伝導性硬化物(A)全量に対し、50〜95重量%である。また、十分な熱伝導特性の確保の観点から、70〜90重量%がより好ましい。熱伝導性フィラー(b)の含有量が50重量%未満であると、十分な熱伝導性能が得られない。一方、含有量が95重量%を超えると、未硬化熱伝導ゲル組成物が高粘度となり、量産性が悪く好ましくない。
(iii)その他の配合剤:
シリコーンゲル組成物には、さらに、本発明の目的を阻害しない範囲において、必要に応じて、前記の成分以外にも、硬化性シリコーン組成物に従来添加することが知られている添加剤を添加してよい。例えば、アセチレンアルコール化合物等の反応制御剤、炭酸マンガン、カーボンブラック等の難燃性付与剤、染料、顔料等の着色剤、耐熱安定剤、耐油安定剤等である。
シリコーンゲル組成物には、さらに、本発明の目的を阻害しない範囲において、必要に応じて、前記の成分以外にも、硬化性シリコーン組成物に従来添加することが知られている添加剤を添加してよい。例えば、アセチレンアルコール化合物等の反応制御剤、炭酸マンガン、カーボンブラック等の難燃性付与剤、染料、顔料等の着色剤、耐熱安定剤、耐油安定剤等である。
(2)熱伝導性硬化物(A)の非粘着面
本発明の熱伝導性シートの非粘着面は、上記熱伝導性硬化物(A)片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成した状態、または該硬化皮膜を形成後に熱伝導性硬化物(A)から剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴としている。後者の場合は、粘着性の主要因であるとともに熱抵抗が大きいスキン層を、硬化皮膜とともに剥離除去して、非粘着化と熱抵抗の低減を図る観点から、スキン層が厚い面側に硬化皮膜を形成することが望ましい。
本発明の熱伝導性シートの非粘着面は、上記熱伝導性硬化物(A)片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成した状態、または該硬化皮膜を形成後に熱伝導性硬化物(A)から剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴としている。後者の場合は、粘着性の主要因であるとともに熱抵抗が大きいスキン層を、硬化皮膜とともに剥離除去して、非粘着化と熱抵抗の低減を図る観点から、スキン層が厚い面側に硬化皮膜を形成することが望ましい。
(i)硬化皮膜
上記硬化皮膜は、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とするものであり、熱伝導性硬化物(A)に密着した非粘着性の硬化皮膜である。また、縮合型シリコーンゴム(c)は、縮合型の反応性シリコーンゴムであって、大気中の水分と反応することによって、加水分解縮合反応を起こして架橋する。その加水分解官能基としては、例えば、アルコキシ基(脱アルコール型)、イソプロペノキシ基(脱アセトン型)、メチルエチルケトオキシム基(脱オキシム型)、アセトキシ基(脱酢酸型)などがあるが、硬化速度が速いことや放出される物質の臭気が少ない点から、脱アセトン型あるいは脱アルコール型が好ましい。
上記硬化皮膜は、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とするものであり、熱伝導性硬化物(A)に密着した非粘着性の硬化皮膜である。また、縮合型シリコーンゴム(c)は、縮合型の反応性シリコーンゴムであって、大気中の水分と反応することによって、加水分解縮合反応を起こして架橋する。その加水分解官能基としては、例えば、アルコキシ基(脱アルコール型)、イソプロペノキシ基(脱アセトン型)、メチルエチルケトオキシム基(脱オキシム型)、アセトキシ基(脱酢酸型)などがあるが、硬化速度が速いことや放出される物質の臭気が少ない点から、脱アセトン型あるいは脱アルコール型が好ましい。
熱伝導性硬化物(A)表面への硬化皮膜の密着性は、硬化皮膜形成時(硬化時)に熱伝導性硬化物(A)表面(特に付加型シリコーンゲル成分)と縮合型シリコーンゴムとの反応接着現象に起因するものと、推測される。
したがって、前記反応接着を調整することにより、熱伝導性硬化物(A)表面への硬化皮膜の密着性を適宜調節することができる。この反応接着は、付加型シリコーンゲル表面の水酸基(−OH基)の量と密接に関係していると考えられ、水酸基が多くなると反応接着性が大きくなると考えられる。実際の反応接着力の調整は、熱伝導性硬化物(A)の付加型シリコーンゲルの組成と縮合型シリコーンゴムの組成の組合せにより、調節できる。
したがって、前記反応接着を調整することにより、熱伝導性硬化物(A)表面への硬化皮膜の密着性を適宜調節することができる。この反応接着は、付加型シリコーンゲル表面の水酸基(−OH基)の量と密接に関係していると考えられ、水酸基が多くなると反応接着性が大きくなると考えられる。実際の反応接着力の調整は、熱伝導性硬化物(A)の付加型シリコーンゲルの組成と縮合型シリコーンゴムの組成の組合せにより、調節できる。
縮合型シリコーンゴム(c)は、未硬化の状態における粘度(25℃)が0.01〜100Pa・sである液状またはペースト状縮合型シリコーンゴムであることが好ましい。前記粘度が0.01Pa・s未満になると、熱伝導性硬化物表面に塗布したときに流れやすく、安定した硬化皮膜厚みが得られず、その結果、非粘着性を安定して再現することが困難となり、好ましくない。一方、粘度が100Pa・sを超えると、非粘着層が必要以上に厚くなり、使用されず廃棄となる縮合シリコーンゴムの割合が高く、不経済で好ましくない。
縮合型の反応性シリコーンゴムは、その組成としては、例えば、
(イ)次の一般式で表されるα,ω−ジヒドロキシオルガノポリシロキサンと、
(イ)次の一般式で表されるα,ω−ジヒドロキシオルガノポリシロキサンと、
(ロ)次の一般式で表されるオキシムシランと、
(ハ)シリカ等の補強性充填材、(ニ)有機金属等の硬化触媒、(ホ)接着向上剤、
からなる混合物であり、場合によっては有機溶剤に希釈して基材表面に施し、乾燥硬化した後に弾性のある皮膜を形成するものである。
前記の式の置換または非置換の1価の有機基は、炭素数10以下のものが好ましく、とくに、メチル、エチル、ビニルなどの化合物が好ましい。
からなる混合物であり、場合によっては有機溶剤に希釈して基材表面に施し、乾燥硬化した後に弾性のある皮膜を形成するものである。
前記の式の置換または非置換の1価の有機基は、炭素数10以下のものが好ましく、とくに、メチル、エチル、ビニルなどの化合物が好ましい。
上記オキシムシランは、架橋剤又は硬化剤であり、(イ)と加水分解縮合反応をすることにより、ゲル弾性体を形成する。
オキシムシランとしては、例えば、メチル−トリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニル−トリス(メチルエチルケトオキシム)シランなどが好ましい。
オキシムシランとしては、例えば、メチル−トリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、ビニル−トリス(メチルエチルケトオキシム)シランなどが好ましい。
適用できる縮合型シリコーンゴム材としては、例えば、市販の信越化学工業社製の一液縮合型室温硬化型ゴムKE−3495Tを用いることができる。
(ii)硬化皮膜の剥離除去による非粘着面の形成
本発明の熱伝導性シートの非粘着面の別の形成形態として、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を、熱伝導性硬化物(A)表面に形成した後、該硬化皮膜を剥離することによって、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に、非粘着面を形成することができる。
上記非粘着化のメカニズムとしては、図2に示すように、硬化皮膜を剥離すると、熱伝導性硬化物(A)表面部分の付加型シリコーンゲルを主成分とするスキン層が、硬化皮膜と共に剥離されて、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に、熱伝導フィラーが表出することにより、粘着性に寄与する付加型シリコーンゲルの単位面積当たりに占める面積が小さくなるため、その結果、剥離面が非粘着性となると、考察される。
本発明の熱伝導性シートの非粘着面の別の形成形態として、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を、熱伝導性硬化物(A)表面に形成した後、該硬化皮膜を剥離することによって、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に、非粘着面を形成することができる。
上記非粘着化のメカニズムとしては、図2に示すように、硬化皮膜を剥離すると、熱伝導性硬化物(A)表面部分の付加型シリコーンゲルを主成分とするスキン層が、硬化皮膜と共に剥離されて、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に、熱伝導フィラーが表出することにより、粘着性に寄与する付加型シリコーンゲルの単位面積当たりに占める面積が小さくなるため、その結果、剥離面が非粘着性となると、考察される。
上記の硬化皮膜の剥離の形態は、硬化皮膜と熱伝導性硬化物(A)との接合面が剥離可能となる程度の密着性となるように、縮合型シリコーンゴム組成と付加型シリコーンゲル組成の組合せで、調整された状態ものについて有効である。なお、硬化皮膜を剥離したときにシリコーンゲルスキン層が剥離除去されるためには、熱伝導性硬化物(A)内部のスキン層境界付近における破断強度Fi(破断に必要な応力)と、硬化皮膜とスキン層の接着力Foと、スキン層の破断強度Fsの相関関係は、
Fi<Fs、かつ、Fi<Fo
であることが要件である。この要件を満たさないと、良好な非粘着面が再現性よく得られ難い。なお、Fsは、付加型シリコーンゲルの物性(主に強度特性)に起因し、Fiは、主に熱伝導性硬化物(A)の組成(すなわち、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーの配合条件)に起因する。
Fi<Fs、かつ、Fi<Fo
であることが要件である。この要件を満たさないと、良好な非粘着面が再現性よく得られ難い。なお、Fsは、付加型シリコーンゲルの物性(主に強度特性)に起因し、Fiは、主に熱伝導性硬化物(A)の組成(すなわち、シリコーンゲルと熱伝導性フィラーの配合条件)に起因する。
また、熱伝導性硬化物(A)剥離面の非粘着性は、熱伝導フィラーの表出量が一要因として関係しており、そして、熱伝導フィラーの表出量は、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導フィラーの含有量および/または充填密度と相関関係にある。
したがって、熱伝導フィラーの含有量や粒度分布、ならびに平均粒径を変えることにより、熱伝導性硬化物(A)剥離面の非粘着性を調整することができる。例えば、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導フィラーの含有量または充填密度が大きくなると、スキン層剥離面のフィラー表出量が大きくなるので、非粘着性能が大きくなる。逆に、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導フィラーの含有量または充填密度が小さくなると、スキン層剥離面のフィラー表出量が小さくなるので、非粘着性能が小さくなる。熱伝導性フィラーの安定した表出のためには、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導性フィラー(b)の含有量は、75〜90重量%が好ましく、80〜90重量%がより好ましく、85〜90重量%が特に好ましい。
したがって、熱伝導フィラーの含有量や粒度分布、ならびに平均粒径を変えることにより、熱伝導性硬化物(A)剥離面の非粘着性を調整することができる。例えば、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導フィラーの含有量または充填密度が大きくなると、スキン層剥離面のフィラー表出量が大きくなるので、非粘着性能が大きくなる。逆に、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導フィラーの含有量または充填密度が小さくなると、スキン層剥離面のフィラー表出量が小さくなるので、非粘着性能が小さくなる。熱伝導性フィラーの安定した表出のためには、熱伝導性硬化物(A)における熱伝導性フィラー(b)の含有量は、75〜90重量%が好ましく、80〜90重量%がより好ましく、85〜90重量%が特に好ましい。
2.熱伝導性シートの特徴、使用形態
(1)熱伝導性シートの特徴
本発明の熱伝導性シートでは、上記熱伝導性硬化物(A)の両面には、粘着性面と非粘着性面を有していることを特徴としている。すなわち、従来方法である硬化剤塗布による片面へのシリコーンゴム皮膜処理などをしなくても、両面の粘着性が異なるように、片面のタックコントロールが容易に可能となる。さらに、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に非粘着面を形成すれば、熱抵抗成分となる硬化皮膜と熱伝導性硬化物(A)のスキン層が除去されて、より優れた熱伝導性も、実現できる。
(1)熱伝導性シートの特徴
本発明の熱伝導性シートでは、上記熱伝導性硬化物(A)の両面には、粘着性面と非粘着性面を有していることを特徴としている。すなわち、従来方法である硬化剤塗布による片面へのシリコーンゴム皮膜処理などをしなくても、両面の粘着性が異なるように、片面のタックコントロールが容易に可能となる。さらに、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に非粘着面を形成すれば、熱抵抗成分となる硬化皮膜と熱伝導性硬化物(A)のスキン層が除去されて、より優れた熱伝導性も、実現できる。
また、本発明の熱伝導性シートの寸法は、特に限定されず、用途によって適宜選択することができる。例えば、この熱伝導性シートを電気・電子部品と放熱フィンや金属性放熱板等と接合するための熱伝導性シリコーンシートとして使用する場合には、この厚さとしては、0.2〜5mmであることが好ましく、特に、0.3〜3mmであることが好ましい。
(2)熱伝導性シートとその使用形態
本発明の熱伝導性シートでは、その両面に、剥離フィルム(C1、C2)を密着させて熱伝導性シート積層体を構成してもよい。
本発明において、剥離フィルム(C1)と剥離フィルム(C2)と定義しているが、一般に用いられている剥離シートや表面保護フィルムや剥離紙など全般を指すものである。この剥離フィルム(C1、C2)は、熱伝導性シートの接着面を塵芥より保護するものであり、使用する際に剥がす必要がある。
本発明の熱伝導性シートでは、その両面に、剥離フィルム(C1、C2)を密着させて熱伝導性シート積層体を構成してもよい。
本発明において、剥離フィルム(C1)と剥離フィルム(C2)と定義しているが、一般に用いられている剥離シートや表面保護フィルムや剥離紙など全般を指すものである。この剥離フィルム(C1、C2)は、熱伝導性シートの接着面を塵芥より保護するものであり、使用する際に剥がす必要がある。
本発明においては、剥離フィルム(C1)と剥離フィルム(C2)は、特に限定されない。例えば、剥離フィルム(C1、C2)として、ポリエーテルスルホン樹脂、酢酸セルロース樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン)等の有機樹脂からなるフィルム;これらの有機樹脂が他の有機樹脂と積層してなるフィルム、あるいはこれらの有機樹脂が他の有機樹脂フィルムの表面を被覆してなるフィルムが挙げられる。
また、本発明の目的に支障が無い範囲で、湿式または乾式の剥離コート仕様のものやコロナ処理等の物理処理仕様の剥離フィルムも使用できる。さらに、剥離フィルム(C1)と剥離フィルム(C2)は、同類の組合せでも異種の組合せでもよい。
また、本発明の目的に支障が無い範囲で、湿式または乾式の剥離コート仕様のものやコロナ処理等の物理処理仕様の剥離フィルムも使用できる。さらに、剥離フィルム(C1)と剥離フィルム(C2)は、同類の組合せでも異種の組合せでもよい。
さらに、硬化皮膜を剥離して非粘着面を形成する形態においては、硬化皮膜と剥離フィルムと一体化した構造とし、図3に示すように、剥離フィルムの剥離と同時に硬化皮膜を剥離させて、非粘着面を形成してもよく、使用時の作業性を向上できる。硬化皮膜と剥離フィルムとの一体化の方法は、特に限定されないが、例えば、剥離フィルム上で硬化皮膜を形成する際に、剥離フィルムにプライマーを塗布して、剥離フィルムと硬化皮膜を一体化する方法や、網目状のシートや織布、さらに不織布様の剥離フィルムに硬化皮膜原料を含浸させて一体化する方法などが適用できる。縮合反応は、湿気硬化反応なので、後者の手法の方が硬化がより安定的に進むので好ましい。さらに、網目状のシート等がスペーサーとして機能するので、均一性を有した厚みの剥離層となり、硬化膜の剥離を機械化して行うときに、安定した生産が実現される。
3.熱伝導性シートの製造方法
本発明の熱伝導性シートの製造方法は、次の工程(I)〜(III)からなることが好ましい。
(I):シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる、粘着面を有する熱伝導性硬化物(A)を作製する工程
(II):該熱伝導性硬化物(A)片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成する工程
(III):該硬化皮膜を剥離して、新たに非粘着面を形成する工程
本発明の熱伝導性シートの製造方法は、次の工程(I)〜(III)からなることが好ましい。
(I):シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる、粘着面を有する熱伝導性硬化物(A)を作製する工程
(II):該熱伝導性硬化物(A)片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成する工程
(III):該硬化皮膜を剥離して、新たに非粘着面を形成する工程
上記(I)工程は、シリコーンゲル原料(a)の未硬化の液状の付加反応型シリコーンゲル原料と熱伝導性フィラー(b)とを、予め公知の混合方法(例えばケミカルミキサー)で作製したシリコーンゲル組成物を調製したのち加熱硬化して、粘着面を有する熱伝導性硬化物(A)を作製する工程である。成形は、注型成形やロール成形、プレス成形等の公知の成形方法が適用できるが、量産性の観点から、連続生産に優れるロール成形が好適である。
上記(II)工程は、前(I)工程で得られた粘着面を有する熱伝導性硬化物(A)の片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成する工程である。
熱伝導性硬化物(A)の片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする未硬化の硬化皮膜を形成する方法としては、熱伝導性硬化物(A)に、スプレーコートやロールコーター等で直接塗布する方式でもよいし、硬化皮膜を剥離除去する場合は、予め未硬化の硬化皮膜を含浸させたメッシュ様の剥離フィルムを熱伝導性硬化物(A)に密着させてもよい。熱伝導性硬化物に積層された未硬化の熱伝導性硬化物(A)は、室温硬化して硬化皮膜となる。硬化時間を短くする場合には、40〜80℃で加熱してもよい。
熱伝導性硬化物(A)の片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする未硬化の硬化皮膜を形成する方法としては、熱伝導性硬化物(A)に、スプレーコートやロールコーター等で直接塗布する方式でもよいし、硬化皮膜を剥離除去する場合は、予め未硬化の硬化皮膜を含浸させたメッシュ様の剥離フィルムを熱伝導性硬化物(A)に密着させてもよい。熱伝導性硬化物に積層された未硬化の熱伝導性硬化物(A)は、室温硬化して硬化皮膜となる。硬化時間を短くする場合には、40〜80℃で加熱してもよい。
上記(III)工程は、前(II)工程で得られた縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を、前(I)工程での熱伝導性硬化物(A)の粘着面であるスキン層と共に、剥離除去して、熱伝導性硬化物(A)の片面を非粘着化する工程である。
4.熱伝導性シートの用途
本発明の熱伝導性シートは、家電製品やコンピュータ機器等の放熱用シートとして好適で、ICチップ等の半導体部品の表面とヒートシンクやヒートパイプ等の放熱部品の接合空隙を埋めるように挟設して用いられて、動作状態の半導体部品の発熱を放熱部材品に効率よく熱伝達するので、発熱による半導体部品の誤動作や故障を改善できる。また、本発明の熱伝導シートは、表裏で粘着性を異ならせているので、電子機器の組み立て工程においての作業性に優れ、さらに品質検査で不合格となった場合のリワーク性にも優れる。
本発明の熱伝導性シートは、家電製品やコンピュータ機器等の放熱用シートとして好適で、ICチップ等の半導体部品の表面とヒートシンクやヒートパイプ等の放熱部品の接合空隙を埋めるように挟設して用いられて、動作状態の半導体部品の発熱を放熱部材品に効率よく熱伝達するので、発熱による半導体部品の誤動作や故障を改善できる。また、本発明の熱伝導シートは、表裏で粘着性を異ならせているので、電子機器の組み立て工程においての作業性に優れ、さらに品質検査で不合格となった場合のリワーク性にも優れる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に特に限定されるものではない。
[実施例1]
(i)熱伝導性硬化物(A)の調製
シリコーンゲル原料(a)として、二液付加反応型シリコーンゲル(東レ・ダウコーニング社製CF5106をA液/B液=50:50(重量比)にて混合)12重量%と、熱伝導性フィラー(b)としてアルミナ(マイクロン社製AH50−5)88重量%を、ケミカルミキサーで5分間混合後、10分間真空脱泡して、未硬化の粘着性ゲル組成物を準備した。次いで、前記の未硬化粘着ゲル組成物をOPP/PET積層の剥離フィルム(タカラインコーポレーション社製、厚み75μm)で上下挟んで、厚さ1mmにカレンダー成形したのち、100℃×1hrの条件で、温風式のバッチ型電気式硬化炉で硬化、次いで冷却させて、針入度50の熱伝導性硬化物(A)を得た。
(i)熱伝導性硬化物(A)の調製
シリコーンゲル原料(a)として、二液付加反応型シリコーンゲル(東レ・ダウコーニング社製CF5106をA液/B液=50:50(重量比)にて混合)12重量%と、熱伝導性フィラー(b)としてアルミナ(マイクロン社製AH50−5)88重量%を、ケミカルミキサーで5分間混合後、10分間真空脱泡して、未硬化の粘着性ゲル組成物を準備した。次いで、前記の未硬化粘着ゲル組成物をOPP/PET積層の剥離フィルム(タカラインコーポレーション社製、厚み75μm)で上下挟んで、厚さ1mmにカレンダー成形したのち、100℃×1hrの条件で、温風式のバッチ型電気式硬化炉で硬化、次いで冷却させて、針入度50の熱伝導性硬化物(A)を得た。
(ii)縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜の作製
前記熱伝導性硬化物(A)の片面の剥離フィルムを剥離除去して、被処理面を露出させ、次いで前記被処理面に、未硬化時の25℃粘度が4.5Pa・sの一液縮合反応型(脱アセトン型)シリコーンゴム(信越化学工業社製KE−3495T)を100μm厚みで塗布し、室温で30分放置して一液縮合反応型ゴムを硬化させて、硬化皮膜を形成して、非粘着層を形成した熱伝導性シートを得た。
前記熱伝導性硬化物(A)の片面の剥離フィルムを剥離除去して、被処理面を露出させ、次いで前記被処理面に、未硬化時の25℃粘度が4.5Pa・sの一液縮合反応型(脱アセトン型)シリコーンゴム(信越化学工業社製KE−3495T)を100μm厚みで塗布し、室温で30分放置して一液縮合反応型ゴムを硬化させて、硬化皮膜を形成して、非粘着層を形成した熱伝導性シートを得た。
[実施例2]
未硬化の縮合反応型シリコーンゴムの塗布厚みを500μmとした以外は、実施例1と同様にして、熱伝導性シートを作製した後、硬化皮膜を熱伝導性硬化物(A)から手で剥離除去して、熱伝導性硬化物の剥離面に、非粘着面を形成した熱伝導性シートを得た。
未硬化の縮合反応型シリコーンゴムの塗布厚みを500μmとした以外は、実施例1と同様にして、熱伝導性シートを作製した後、硬化皮膜を熱伝導性硬化物(A)から手で剥離除去して、熱伝導性硬化物の剥離面に、非粘着面を形成した熱伝導性シートを得た。
[実施例3]
熱伝導性硬化物(A)に縮合反応型シリコーンゴムからなる硬化皮膜と形成する方法として、未硬化の縮合反応型シリコーンゴムを含浸させた厚み200μmの樹脂製の不織布を熱伝導性硬化物に密着積層させて、室温硬化させた以外は、実施例1と同様にして、不織布と一体化した硬化皮膜と有した熱伝導性シートを作製した。次いで前記硬化皮膜を不織布とともに剥離除去して、熱伝導性硬化物の剥離面に非粘着面を形成した熱伝導性シートを得た。
なお、樹脂製の不織布は、日本バイリーン社製のポリエステル不織布(H−8010、厚さ0.2mm)を用いた。
熱伝導性硬化物(A)に縮合反応型シリコーンゴムからなる硬化皮膜と形成する方法として、未硬化の縮合反応型シリコーンゴムを含浸させた厚み200μmの樹脂製の不織布を熱伝導性硬化物に密着積層させて、室温硬化させた以外は、実施例1と同様にして、不織布と一体化した硬化皮膜と有した熱伝導性シートを作製した。次いで前記硬化皮膜を不織布とともに剥離除去して、熱伝導性硬化物の剥離面に非粘着面を形成した熱伝導性シートを得た。
なお、樹脂製の不織布は、日本バイリーン社製のポリエステル不織布(H−8010、厚さ0.2mm)を用いた。
[実施例4]
シリコーンゲル原料(a)として、二液付加反応型シリコーンゲル(東レ・ダウコーニング社製CF5106をA液/B液=50:50(重量比)にて混合)28重量%と、熱伝導性フィラー(b)として水酸化アルミニウム(昭和電工社製HS341)72重量%となる熱伝導性硬化物(A)の組成とした以外は、実施例1と同様にして、硬化皮膜からなる非粘着層を形成した熱伝導性シートを得た。
シリコーンゲル原料(a)として、二液付加反応型シリコーンゲル(東レ・ダウコーニング社製CF5106をA液/B液=50:50(重量比)にて混合)28重量%と、熱伝導性フィラー(b)として水酸化アルミニウム(昭和電工社製HS341)72重量%となる熱伝導性硬化物(A)の組成とした以外は、実施例1と同様にして、硬化皮膜からなる非粘着層を形成した熱伝導性シートを得た。
[比較例1]
実施例1と同様の熱伝導性硬化物(A)を作製し、硬化皮膜を形成しないで、熱伝導性シートを得た。
実施例1と同様の熱伝導性硬化物(A)を作製し、硬化皮膜を形成しないで、熱伝導性シートを得た。
[比較例2]
実施例4と同様の熱伝導性硬化物(A)を作製し、硬化皮膜を形成しないで熱伝導性シートを得た。
実施例4と同様の熱伝導性硬化物(A)を作製し、硬化皮膜を形成しないで熱伝導性シートを得た。
[比較例3]
実施例4の熱伝導性シートを作製した後、硬化皮膜を剥離除去して、熱伝導性硬化物に剥離面を形成した。
実施例4の熱伝導性シートを作製した後、硬化皮膜を剥離除去して、熱伝導性硬化物に剥離面を形成した。
(評価):
実施例1〜4および比較例1〜3で作製した熱伝導性シートについて、剥離シートを剥離除去して、次の評価方法で性状、性能を測定した。その評価結果を表1に示す。
実施例1〜4および比較例1〜3で作製した熱伝導性シートについて、剥離シートを剥離除去して、次の評価方法で性状、性能を測定した。その評価結果を表1に示す。
(i)粘着性:
粘着性能は、JIS Z0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準拠した粘着力試験における90度引きはがし粘着力を、90度ピール試験機で引張り速度300mm/minの速さにて測定した。剥離対象物は、OPP/PET積層の剥離フィルム(タカラインコーポレーション社製、75μm)とした。
粘着性能は、JIS Z0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」に準拠した粘着力試験における90度引きはがし粘着力を、90度ピール試験機で引張り速度300mm/minの速さにて測定した。剥離対象物は、OPP/PET積層の剥離フィルム(タカラインコーポレーション社製、75μm)とした。
(ii)熱伝導率:
熱伝導率測定用に60mm×120mm×10mm厚のブロック状試料を作製し、前記ブロック状試料が25℃における熱伝導率をJIS R2616準拠の熱線法で測定した。
測定装置は、京都電子工業株式会社製の熱伝導率計(商品名:QTM−500 PD−11型プローブ)を用い、非粘着性ゴム層側に測定用プローブを接触させて熱伝導率を測定した。非粘着性ゴム層がない場合は、硬化時に下面とした方を測定面とした。
熱伝導率測定用に60mm×120mm×10mm厚のブロック状試料を作製し、前記ブロック状試料が25℃における熱伝導率をJIS R2616準拠の熱線法で測定した。
測定装置は、京都電子工業株式会社製の熱伝導率計(商品名:QTM−500 PD−11型プローブ)を用い、非粘着性ゴム層側に測定用プローブを接触させて熱伝導率を測定した。非粘着性ゴム層がない場合は、硬化時に下面とした方を測定面とした。
(iii)熱伝導性シートの厚み測定:
熱伝導性シート積層体の厚さをデジタルマイクロメーター(ミツトヨ製、最小レンジ1μm仕様)で測定後、剥離フィルムC1、C2の厚さを減じた数字を熱伝導性シート厚さとした。
熱伝導性シート積層体の厚さをデジタルマイクロメーター(ミツトヨ製、最小レンジ1μm仕様)で測定後、剥離フィルムC1、C2の厚さを減じた数字を熱伝導性シート厚さとした。
(iv)粘度測定:
JIS Z8803準拠の共軸二重円筒形回転粘度計での25℃における粘度について、粘度の大きさに応じて二種類の機器で測定した。
粘度の範囲が10Pa・s以下の場合は、(株)マルコム社製PC−1TL(ロータータイプB)を用いて、回転数40rpmの条件で測定した。
粘度の範囲が10Pa・s超の場合は、(株)マルコム社製PCU−205(ロータータイプA)を用いて、回転数10rpmの条件で測定した。
なお、両測定の場合も試料量は100ml、試料温度は25℃±1℃とした。
JIS Z8803準拠の共軸二重円筒形回転粘度計での25℃における粘度について、粘度の大きさに応じて二種類の機器で測定した。
粘度の範囲が10Pa・s以下の場合は、(株)マルコム社製PC−1TL(ロータータイプB)を用いて、回転数40rpmの条件で測定した。
粘度の範囲が10Pa・s超の場合は、(株)マルコム社製PCU−205(ロータータイプA)を用いて、回転数10rpmの条件で測定した。
なお、両測定の場合も試料量は100ml、試料温度は25℃±1℃とした。
(v)その他の性能、性状:
硬度:JIS K6253規格のAタイプゴム硬度計(デュロメーター)による硬度測定法またはJIS K2207「石油アスファルト」に準拠した針入度測定法で求めた。硬度測定の使い分けは、針入度20未満の場合は、Aタイプゴム硬度計を適用し、デュロメータA硬度が0の場合は、針入度計(1/10mm)を適用した。
また、熱伝導性硬化物(A)の硬度は、各実施例ならびに比較例の粘着性ゲル組成物の一部を用いて60mm×60mm×5mm厚みで成形・加熱硬化(成形方法、硬化条件は各実施例および比較例を同様)した粘着性ゲルシートを作製し、前記粘着性ゲルシートを6枚重ねたものを測定試料とした。
硬度:JIS K6253規格のAタイプゴム硬度計(デュロメーター)による硬度測定法またはJIS K2207「石油アスファルト」に準拠した針入度測定法で求めた。硬度測定の使い分けは、針入度20未満の場合は、Aタイプゴム硬度計を適用し、デュロメータA硬度が0の場合は、針入度計(1/10mm)を適用した。
また、熱伝導性硬化物(A)の硬度は、各実施例ならびに比較例の粘着性ゲル組成物の一部を用いて60mm×60mm×5mm厚みで成形・加熱硬化(成形方法、硬化条件は各実施例および比較例を同様)した粘着性ゲルシートを作製し、前記粘着性ゲルシートを6枚重ねたものを測定試料とした。
表1の評価結果から明らかなように、硬化皮膜の剥離処理無しの実施例1と実施例4において、熱伝導性硬化物(A)に強固に密着した非粘着性の硬化皮膜が形成され、各面が粘着性と非粘着性を有した片面非粘着性の熱伝導性シートが得られた。この熱伝導性シートの非粘着面側の熱伝導率は、硬化皮膜の無い比較例1および比較例2と対比しても、遜色なく、硬化皮膜形成によって、熱伝導性能を維持しつつ非粘着性を実現したものといえる。
また、硬化皮膜を剥離処理した実施例2の熱伝導性シートは、硬化皮膜を熱伝導性硬化物(A)から剥離した面の剥離強度が比較例1の非粘着処理なしの場合に比べて小さくなり、熱伝導性硬化物(A)の面自身を非粘着化でき、その結果、各面が粘着性と非粘着性を有した片面非粘着性の熱伝導性シートが得られた。この非粘着面は、表面に艶が無く、硬化皮膜形成前の同面が艶を呈していたことから、硬化皮膜の剥離の際に、熱伝導性硬化物の表面に形成されたシリコーンゲルを主成分とするスキン層が同時に剥離除去されたものと、考察される。
さらに、この非粘着面をレーザー顕微鏡で観察したところ、表面に熱伝導性フィラーの表出状態を示唆した凹凸が見られた。この熱伝導性シートの非粘着面には、硬化皮膜が無いので、熱伝導性能が低下することなく維持されていた。
さらに、この非粘着面をレーザー顕微鏡で観察したところ、表面に熱伝導性フィラーの表出状態を示唆した凹凸が見られた。この熱伝導性シートの非粘着面には、硬化皮膜が無いので、熱伝導性能が低下することなく維持されていた。
さらに、硬化皮膜を剥離処理した実施例3の熱伝導性シートは、硬化皮膜が不織布と一体的に形成されているので、硬化皮膜の剥離が実施例2に比べて容易に行え、また、熱伝導性硬化物(A)に形成された剥離面の剥離強度も、実施例2同様に小さくなり、非粘着面の形成作用が得られることがわかる。
一方、比較例3のように、硬化皮膜が熱伝導性硬化物(A)に強固に密着している場合は、硬化皮膜を強制的に剥離させると、剥離面は、材料破壊して均一な剥離面とならず、粘着性が残存して非粘着化しなかった。すなわち、硬化皮膜の剥離によって熱伝導性硬化物(A)に非粘着面を形成する場合には、熱伝導性硬化物(A)と硬化皮膜の密着性の調整が重要であることがわかる。
本発明の熱伝導性シートは、特定の縮合型シリコーンゴムを主成分とする硬化皮膜を粘着面に形成することにより、熱伝導性付加型シリコーンゲル硬化物との密着性に優れた非粘着性膜を形成して、非粘着面を形成することができので、容易且つ安価に、両面の粘着性を異ならせる片面のタックコントロールが可能となり、また、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物の剥離面に非粘着面を形成すれば、熱抵抗成分となる硬化皮膜と熱伝導性硬化物のスキン層が除去されて、熱伝導性シート全体の熱伝導性を良好なものにできるので、広範囲の電気・電子機器製品の熱対策用のシート部品として、好適である。
Claims (6)
- シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、
該非粘着面は、針入度硬度が10〜130である熱伝導性硬化物(A)の片面に、25℃における粘度が0.01〜100Pa・sである液状またはペースト状縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成することにより、熱伝導性硬化物(A)の片面に形成されることを特徴とする熱伝導性シート。 - シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる熱伝導性硬化物(A)の両面に、粘着面と非粘着面とを有する熱伝導性シートであって、
該非粘着面は、針入度硬度が10〜130である熱伝導性硬化物(A)の片面に、25℃における粘度が0.01〜100Pa・sである液状またはペースト状縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成した後、該硬化皮膜を剥離して、熱伝導性硬化物(A)の剥離面に形成されることを特徴とする熱伝導性シート。 - 熱伝導性硬化物(A)は、硬化してゲル状の硬化物になる付加反応硬化型シリコーンゲル組成物から形成され、該シリコーンゲル組成物は、
(a−1)1分子中に含有されるケイ素原子に結合した全有機基のうち平均0.025モル%以上がアルケニル基であり、かつ25℃における粘度が0.001〜100Pa・sの範囲にあるオルガノポリシロキサン、
(a−2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2〜50個有し、該水素原子の数が前記オルガノポリシロキサン(a−1)中のケイ素原子に結合したアルケニル基1個当たり0.3〜2.0個になるように配合され、かつ25℃における粘度が0.01〜100Pa・sの範囲にあるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、および
(a−3)付加反応触媒、並びに
熱伝導性フィラー(b)、
を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱伝導性シート。 - 熱伝導性フィラー(b)は、レーザー回折/散乱法による平均粒子径が10〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導性シート。
- 熱伝導性硬化物(A)は、熱伝導性フィラー(b)50〜95重量%を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導性シート。
- 請求項2〜5のいずれか1項に記載の熱伝導性シートの製造方法であって、下記の(I)〜(III)の工程を含むことを特徴とする熱伝導性シートの製造方法。
(I):シリコーンゲル原料(a)と熱伝導性フィラー(b)からなる、粘着面を有する熱伝導性硬化物(A)を作製する工程
(II):該熱伝導性硬化物(A)片面に、縮合型シリコーンゴム(c)を主成分とする硬化皮膜を形成する工程
(III):該硬化皮膜を剥離して、新たに非粘着面を形成する工程
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